JP6681007B2 - 過酸化水素の安定化剤を含有するエポキシ化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、使用する用途によってはキャスティング成型など液状組成物でないと成型できない分野もあり、結晶性であるエポキシ樹脂はトランスファー成型など固形材料を使用する用途に限られ、そのため使用範囲が限定されている。
そこで、反応容器内で過酸化水素から発生した酸素ガスを、安全な濃度まで低下させる方法として、窒素ガスのフローによる反応容器外への排気が考えられる。
しかし、小量スケールの反応であれば、窒素ガスのフローによる反応容器内の酸素ガス低下は有効な手段であるが、大量スケールの反応では、窒素ガスのフローにも限界があり、何らかの対策が求められていた。
第2観点として、前記オレフィン化合物が、1,3,5−トリス−(アルケニル)−イソシアヌレートである、第1観点に記載の製造方法、
第3観点として、前記オレフィン化合物におけるアルケニル基が、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基、又は7−オクテニル基である、第2観点に記載の製造方法、
第4観点として、前記エポキシ化合物が、1,3,5−トリス−(エポキシアルキル)−イソシアヌレートである、第1観点に記載の製造方法、
第5観点として、前記エポキシ化合物におけるエポキシアルキル基が、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基、5,6−エポキシヘキシル基、6,7−エポキシヘプチル基、又は7,8−エポキシオクチル基である、第4観点に記載の製造方法、
第6観点として、前記反応媒体が8.0乃至10.5の範囲のpHに維持された反応媒体である、第1観点乃至第5観点のいずれか一つに記載の製造方法、
第7観点として、前記有機リン化合物がアルキルホスホン酸又はその塩である、第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載の製造方法、
第8観点として、前記反応媒体がニトリル化合物を含む、第1観点乃至第7観点のいずれか一つに記載の製造方法、
第9観点として、前記ニトリル化合物がアセトニトリルである、第8観点に記載の製造方法、
第10観点として、前記pHの維持が、前記有機リン化合物を含むアルカリ性水溶液の添加により行われる、第1観点乃至第9観点のいずれか一つに記載の製造方法、及び
第11観点として、前記有機リン化合物の添加量が1,3,5−トリス−(アルケニル)−イソシアヌレートに対して0.0001乃至1.0質量%の割合である、第1観点乃至第10観点のいずれか一つに記載の製造方法である。
この自己分解は酸性条件下では発生しないため、酸性条件下での反応では問題にならなかった。
上記オレフィン化合物は例えば式(1)で示される。
アルキルホスホン酸のアルキル基は、ヒドロキシ基やアミノ基によって置換された構造を有することができる。また、二量体化したジ(アルキルホスホン酸)又はその塩や、三量体化したトリ(アルキルホスホン酸)又はその塩を用いることができる。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。
このようなpHに維持するために、上記有機リン化合物を含むアルカリ性水溶液を、所定量、全反応時間に亘り連続的に添加する方法が挙げられる。なお、アルカリ性水溶液とは、上記アルカリ性物質の水溶液である。これらの有機リン化合物を含むアルカリ性水溶液の添加は、過酸化水素の添加に沿って添加することが好ましく、例えば全反応時間にわたって添加することもできるし、過酸化水素を添加する時間に合わせて添加することもできる。
これらの効果は、上記の長鎖アルキレン基を介したエポキシ環は自由度が大きく、反応性が高いため、エポキシ基がすべて反応に関与して靱性の高い硬化物に変化したためと考えられる。
即ち、上記反応においてシアヌル酸又はシアヌル酸塩と、炭素原子数3乃至9の不飽和アルコール又はヒドロキシ基を保護した該不飽和アルコールとは、シアヌル酸又はシアヌル酸塩の1モルに対して、炭素原子数3乃至9の不飽和アルコール又はヒドロキシ基を保護した該不飽和アルコールを0.3乃至5モルの割合で反応させることができる。
従って、シアヌル酸塩を用いることにより、当量比以下の、比較的高価な不飽和アルコールで選択的にトリス体を製造することができる。
[HPLC(高速液体クロマトグラフィー)]
装置:Agilent Technologies社製、1200Series
[GC(ガスクロマトグラフィー)]
装置:Agilent Technologies社製、7890A
1,3,5−トリス−(4−ペンテニル)−イソシアヌレート(18.0g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(54g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸を濃度170ppmで含有した8質量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応媒体がpH=8.5乃至10.5に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は99%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は37mLであった。
得られた溶液をHPLCで分析したところ、1,3,5−トリス−(4,5−エポキシペンチル)−イソシアヌレートの収率は83%であることが確認された。
1,3,5−トリス−(4−ペンテニル)−イソシアヌレート(18.0g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(54g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)を濃度340ppmで含有した8質量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応媒体がpH=8.5乃至10.5に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は99%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は30mLであった。
得られた溶液をHPLCで分析したところ、1,3,5−トリス−(4,5−エポキシペンチル)−イソシアヌレートの収率は84%であることが確認された。
1,3,5−トリス−(4−ペンテニル)−イソシアヌレート(18.0g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(54g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、N,N,N’,N’−エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)を濃度340ppmで含有した8質量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応媒体がpH=8.5乃至10.5に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は99%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は31mLであった。
得られた溶液をHPLCで分析したところ、1,3,5−トリス−(4,5−エポキシペンチル)−イソシアヌレートの収率は84%であることが確認された。
1,3,5−トリス−(4−ペンテニル)−イソシアヌレート(18.0g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(54g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、メチレンジホスホン酸を濃度340ppmで含有した8質量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応媒体がpH=8.5乃至10.5に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は99%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は110mLであった。
得られた溶液をHPLCで分析したところ、1,3,5−トリス−(4,5−エポキシペンチル)−イソシアヌレートの収率は84%であることが確認された。
1,3,5−トリス−(4−ペンテニル)−イソシアヌレート(18.0g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(54g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸4ナトリウム塩を濃度340ppmで含有した8質量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応媒体がpH=8.5乃至10.5に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は99%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は17mLであった。
得られた溶液をHPLCで分析したところ、1,3,5−トリス−(4,5−エポキシペンチル)−イソシアヌレートの収率は84%であることが確認された。
1,3,5−トリス−(4−ペンテニル)−イソシアヌレート(18.0g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(54g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、アミノメチルホスホン酸を濃度340ppmで含有した8質量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応媒体がpH=8.5乃至10.5に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は99%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は78mLであった。
得られた溶液をHPLCで分析したところ、1,3,5−トリス−(4,5−エポキシペンチル)−イソシアヌレートの収率は85%であることが確認された。
1,3,5−トリス−(3−ブテニル)−イソシアヌレート(15.7g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(47g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸を濃度170ppmで含有した8質量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応媒体がpH=8.5乃至10.5に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は99%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は86mLであった。
得られた溶液を精製、単離したところ、1,3,5−トリス−(3,4−エポキシブチル)−イソシアヌレートの収率は60%であることが確認された。
1,3,5−トリス−(5−ヘキセニル)−イソシアヌレート(20.3g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(61g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間にわたり、複数回に分けて添加した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸を濃度170ppmで含有した8質量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応媒体がpH=8.5乃至10.5に維持するように30時間かけて滴下した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は99%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は24mLであった。
得られた溶液を精製、単離したところ、1,3,5−トリス−(5,6−エポキシヘキシル)−イソシアヌレートの収率は93%であることが確認された。
1,3,5−トリス−(4−ペンテニル)−イソシアヌレート(18.0g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(54g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、8質量%水酸化ナトリウム水溶液を反応媒体がpH=8.5乃至10.5に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は99%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は148mLであった。
得られた溶液をHPLCで分析したところ、1,3,5−トリス−(4,5−エポキシペンチル)−イソシアヌレートの収率は84%であることが確認された。
1,3,5−トリス−(4−ペンテニル)−イソシアヌレート(18.0g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(54g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸を濃度170ppmで含有した8質量%水酸化ナトリウム水溶液を反応媒体がpH=6.5乃至7.5に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は3%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は5mLであった。
1,3,5−トリス−(4−ペンテニル)−イソシアヌレート(18.0g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(54g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸を濃度170ppmで含有した8質量%水酸化ナトリウム水溶液を反応媒体がpH=2.0乃至3.0に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は0%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は0mLであった。
1,3,5−トリス−(4−ペンテニル)−イソシアヌレート(18.0g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(54g)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸を濃度170ppmで含有した8質量%水酸化ナトリウム水溶液を反応媒体がpH=12.0乃至13.0に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は0%であった。また滴下した35質量%の過酸化水素水溶液はすべて分解し、大量の酸素ガスが発生した。
1,3,5−トリス−(4−ペンテニル)−イソシアヌレート(18.0g、54.0mmol)、アセトニトリル(22.1g、540mmol)、メタノール(54g)、60質量%の1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸水溶液(16.3mg)を混合し、温度を20℃とした後に、35質量%の過酸化水素水溶液(37.1mL、432mmol)を20時間かけて滴下した。35質量%の過酸化水素水溶液の滴下開始と同時に、8質量%水酸化ナトリウム水溶液を反応媒体がpH=8.5乃至10.5に維持するように30時間にわたり、複数回に分けて添加した。30時間反応後、反応媒体をGCで分析したところ、オレフィン化合物における二重結合のエポキシ基への転化率は99%であった。また反応中に発生した酸素ガス量は355mLであった。
得られた溶液をHPLCで分析したところ、1,3,5−トリス−(4,5−エポキシペンチル)−イソシアヌレートの収率は84%であることが確認された。
Claims (9)
- オレフィン化合物である1,3,5−トリス−(アルケニル)−イソシアヌレートと過酸化水素を反応させてエポキシ化合物を製造する方法において、
該反応が有機リン化合物であるアルキルホスホン酸又はその塩の存在下、7.5を超え12.0未満の範囲のpHに維持された反応媒体中で行われるエポキシ化合物の製造方法。 - 前記オレフィン化合物におけるアルケニル基が、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基、又は7−オクテニル基である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記エポキシ化合物が、1,3,5−トリス−(エポキシアルキル)−イソシアヌレートである、請求項1に記載の製造方法。
- 前記エポキシ化合物におけるエポキシアルキル基が、3,4−エポキシブチ
ル基、4,5−エポキシペンチル基、5,6−エポキシヘキシル基、6,7−エポキシヘプチル基、又は7,8−エポキシオクチル基である、請求項3に記載の製造方法。 - 前記反応媒体が8.0乃至10.5の範囲のpHに維持された反応媒体である、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記反応媒体がニトリル化合物を含む、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記ニトリル化合物がアセトニトリルである、請求項6に記載の製造方法。
- 前記pHの維持が、前記アルキルホスホン酸又はその塩を含むアルカリ性水溶液の添加により行われる、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記アルキルホスホン酸又はその塩の添加量が1,3,5−トリス−(アルケニル)−イソシアヌレートに対して0.0001乃至1.0質量%の割合である、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の製造方法。
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