JP6680606B2 - 電力制御システムおよび電力制御方法 - Google Patents

電力制御システムおよび電力制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、太陽光発電装置と蓄電装置とを備えた建物を対象とした電力制御システムおよび電力制御方法に関するものである。
従来、太陽光発電装置および蓄電装置を備えた住宅の電力制御系において、経済性を確保しつつ蓄電装置の放電可能容量を有効利用できるように充放電スケジュールを設定する電力制御システムが知られている(特許文献1参照)。
この従来技術は、太陽電池パネルの発電量および消費電力量を予測する予測手段と、電力価格の切り替わり時刻が記憶された電力価格データベースと、電力価格、消費電力などに基づいて放電開始時刻を決定する放電開始時刻決定手段とを備える。そして、放電開始時刻を適切に設定することにより、経済性を確保しつつ、少ない演算負荷で蓄電装置の有効活用が可能となるものである。
特許5484621号公報
しかしながら、上述の従来技術では、経済性のみに基づいて放電開始時間の設定を行うため、蓄電装置の蓄電残量が比較的早い時間に無くなるおそれがある。このため、災害などにより停電が発生した場合に、蓄電装置に十分な電力を保持できないおそれがあった。
そこで、本発明は、停電時の電力供給性能を確保可能な電力制御システムおよび電力制御方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の電力制御システムは、
太陽光発電装置および蓄電装置を備えた建物への電力の供給を制御する電力制御システムであって、
前記太陽光発電装置の発電量および前記建物の消費電力量を予測する予測部と、
前記建物への外部供給電力の時間帯毎の電力価格を記憶する電力価格記憶部と、
前記予測した消費電力量と前記発電量とに基づいて、前記蓄電装置の充電および放電を制御する充放電制御部と、
を備え、
前記充放電制御部は、前記蓄電装置の蓄電残量を放電可能な長さの放電時間の設定にあたり、前記予測した消費電力量が前記予測した発電量を上回る時間帯において、予め設定された充電開始時刻よりも前の時間で前記充電開始時刻に近い時間を優先して設定することを特徴とする。
なお、前記充放電制御部は、前記放電時間の設定にあたり、
前記予測した消費電力量が前記予測した発電量を上回る時間を、前記蓄電装置の放電需要量が生じる放電需要時間帯として設定し、
前記放電需要時間帯のうち、まず、前記電力価格が相対的に高価格の時間帯に存在する前記放電需要時間帯を優先して前記放電時間として選択し、さらに、同価格の時間帯において前記充電開始時刻に近い前記放電需要時間帯を優先して前記放電時間として選択することが好ましい。
また、前記充放電制御部は、前記放電需要量を求めるのにあたり、
所定単位の時間帯をt、前記放電需要量をD[t]、発電量予測値をS[t]、消費電力量予測値をC[t]、前記蓄電装置の単位時間帯当たりの放電可能な上限放電量をAとして、前記放電需要量をD[t]=S[t]−C[t]の演算により求め、さらに、求めた前記放電需要量D[t]がマイナスの場合は、前記放電需要量D[t]を0とし、求めた前記放電需要量D[t]が前記上限放電量Aを超える場合には、前記放電需要量D[t]を前記上限放電量Aとして設定することが好ましい。
さらに、前記充放電制御部は、前記放電時間および放電量の設定にあたり、
連続する同一価格の時間帯では、所定単位の時間帯をt、蓄電装置放電量をO[t]、同一価格の時間帯の蓄電残量をB、蓄電残量Bの高優先度時間帯での放電実行後の残量をL[t]として、前記充電開始時刻に近い時間帯から前記時間帯毎に遡って演算を行い、
前記充電開始時刻の直前の時間帯tyでは、
D[ty]<Bのとき、O[ty]=D[ty]、L[ty]=D[ty]とするとともに、
D[ty]<B以外のとき、O[ty]=B、L[ty]=0とし、
前記時間帯tyから前記所定単位の時間帯を遡った時間帯tでは、
D[t]<B−L[t+1]のときは、O[t]=D[t]、L[t]=L[t+1]+D[t]とし、
D[t]<B−L[t+1]以外のときは、O[t]=B−L[t+1]、L[t]=0とすることが好ましい。
また、前記目的を達成するために、本発明の電力制御方法は、
太陽光発電装置および蓄電装置を備えた建物の前記太陽光発電装置の発電量および前記建物の消費電力量を予測し、前記予測した消費電力量と前記発電量とに基づいて、前記蓄電装置の充電および放電を制御する電力制御方法であって、
前記蓄電装置の蓄電残量を放電可能な長さの放電時間の設定にあたり、
前記予測した消費電力量が前記予測した発電量を上回り前記蓄電装置の放電需要量が生じる時間帯を放電需要時間帯として設定するステップと、
前記放電需要時間帯のうち、まず、電力価格が相対的に高価格の時間帯に存在する前記放電需要時間帯を優先して前記放電時間として選択し、さらに、同価格の時間帯において充電開始時刻に近い前記放電需要時間帯を優先して前記放電時間として選択するステップと、
を備えることを特徴とする。
本発明の電力制御システムは、放電時間を、充電開始時刻よりも前で、充電開始時刻に近い時間を優先して設定するため、蓄電残量が無くなってから充電開始までの時間をできるだけ短く設定でき、停電時に、電力供給可能な時間帯を長く確保できる。
さらに、放電時間の設定にあたり、放電需要時間帯のうち、まず、電力価格が高価格のものを優先し、さらに、同価格の時間帯において充電開始時刻に近いもの優先して選択するものでは、経済性を確保しつつ、停電時の電力供給性能を確保可能となる。
また、放電需要量D[t]が上限放電量Aを超える場合には、放電需要量D[t]を上限放電量Aとして設定するものでは、蓄電装置の時間当たりの放電量の上限放電量Aを越える放電を行うことなく、放電時間を設定できる。
したがって、蓄電装置の放電能力に応じた適切な放電時間の設定が可能となる。
さらに、放電時間を、放電需要量D[t]、蓄電装置放電量O[t]、蓄電装置からの同一価格の時間帯の蓄電残量Bおよび放電実行後の残量L[t]との比較により設定するようにしたものでは、放電時間の設定の演算が容易で、演算負荷の軽い処理により放電時間の設定が可能となる。
また、本発明の電力制御方法では、放電時間の設定にあたり、まず、電力価格が高価格の放電需要時間帯を放電時間として設定し、さらに、同じ電力価格帯では、充電開始時刻に近い時間帯に設定するようにした。
したがって、経済性を確保しつつ、停電時の電力供給性能を確保可能となる。
本発明の実施の形態1の電力制御システムの全体構成を模式的に示す全体システム図である。 実施の形態1の電力制御システムを詳細に示すブロック図である。 実施の形態1の電力制御システムにおける電力価格体系を模式的に示す電力価格説明図である。 実施の形態1の電力制御システムにおいて消費電力を予測する処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1の電力制御システムにおいて放電量および放電時間を設定して充放電を実行する処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1の電力制御システムの動作例における消費電力量予測値、発電量予測値および放電需要量の変化、ならびに放電量、放電時間の設定例を示すタイムチャートである。 実施の形態1との比較例の動作例における消費電力量予測値、発電量予測値および放電需要量の変化、ならびに放電量、放電時間の設定例を示すタイムチャートである。 実施の形態1の電力制御システムを適用する他の電力価格体系を模式的に示す電力価格説明図である。 実施の形態1の電力制御システムを図8に示す電力価格体系に適用した場合の動作例における消費電力量予測値、発電量予測値および放電需要量の変化、ならびに放電量、放電時間の設定例を示すタイムチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
まず、図1を参照しながら実施の形態1の電力制御システムの全体構成について説明する。この電力制御システムは、制御される建物としての住宅H1,・・・,HXは、電力会社の発電所や地域毎に設置されたコジェネレーション設備などの系統電力から電力の供給を受けるための電力網としての系統電力網に接続されている。
また、これらの住宅H1,・・・は、太陽光発電装置としての太陽電池パネル1と、電力を一時的に蓄えておく蓄電装置としての蓄電池2とを備えている。さらに、これらの住宅H1,・・・は、インターネットなどの外部の通信網Nに繋がっている。そして、同じく通信網Nに接続された外部の管理サーバ5との間で、計測値や演算処理結果などのデータの送受信や制御信号の送受信などが行われる。なお、以下の説明において、住宅H1,・・・としては、住宅H1を代表として示す。
図2は、図1に模式的に示した実施の形態1の電力制御システムを示すブロック図である。この電力制御システムは、住宅側としての住宅H1に配置される構成と、サーバ側としての管理サーバ5に配置される構成とを有している。
まず、処理対象となる住宅H1側の構成について説明する。
住宅H1は、太陽電池パネル1と、蓄電池2と、太陽電池パネル1の時間毎の発電量および住宅H1の時間毎の消費電力を計測する計測装置3と、表示装置としての表示モニタ4とを主に備えている。
太陽電池パネル1は、太陽光を、太陽電池を利用することによって、電力に変換して発電を行う装置である。
この太陽電池パネル1は、太陽光を受けることができる時間帯のみ電力を供給することが可能な装置である。また、太陽電池パネル1によって発電された直流電力は、通常、図示を省略したパワーコンディショナによって交流電力に変換されて使用される。なお、この住宅H1に設置された太陽電池パネル1の発電量の容量などの仕様については、管理サーバ5側の後述する邸情報データベース51に記憶されている。
一方、蓄電池2も、太陽電池パネル1と同様に、図示省略のパワーコンディショナに接続されて、充放電の制御がなされる。例えば、蓄電池2には、系統電力網から供給される深夜電力などの電力価格が安い電力を充電する。この蓄電池2の蓄電電力の容量や定格出力などの仕様も、管理サーバ5側の後述する邸情報データベース51に記憶されている。
また、住宅H1には、分電盤を通して外部電力が供給され、それを消費する様々な負荷が設置されている。この様々な負荷としては、例えば、エアコンディショナーなどの空調装置、給湯装置、照明スタンドやシーリングライトなどの照明装置、冷蔵庫やテレビなどの家電装置などがある。
なお、図示を省略した電気自動車やプラグインハイブリッド車は、走行のための充電を行う場合は、負荷となり、住宅H1の負荷のために放電させる場合は、蓄電池2と同様に、蓄電装置となる。
計測装置3は、住宅H1に設置された太陽電池パネル1によって実際に発電された発電電力を計測する。また、計測装置3は、住宅H1に設置された負荷によって消費された消費電力も計測する。
この計測装置3による計測は、秒単位、分単位、時間単位などの任意の間隔で時間毎に行うことができる。そして、計測装置3によって計測された計測値のデータは、管理サーバ5側の後述する消費電力履歴データベース52に記憶される。
なお、消費電力履歴データベース52では、気温などの気象条件に影響を受け易い空調装置などの空調負荷および給湯装置などの給湯負荷の消費電力と、気温などの気象条件に影響を受け難いその他の負荷の消費電力とを負荷別にカテゴリー分けして記憶される。
表示モニタ4には、計測装置3で計測された計測値や、管理サーバ5側の後述する充放電制御部63による判定結果などを表示させる。この表示モニタ4には、専用の端末モニタを用いてもよいし、パーソナルコンピュータなどの汎用機器の画面などを用いてもよい。
次に、住宅H1と通信網Nを介して接続される管理サーバ5側の構成について説明する。
管理サーバ5側は、通信手段としての通信部71と、各種制御を行う制御部6と、記憶手段としての邸情報データベース51、消費電力履歴データベース52、電力価格データベース53、気象予報データベース54、運転パターンデータベース55を備える。
通信部71は、住宅H1から送信されてくる各種設備の仕様、計測値、処理要求などを、管理サーバ5の制御部6に送るとともに、各種データベース51,52,53,54,55に記憶されたデータ、制御部6で行われた演算処理結果、更新プログラムなどを住宅H1に向けて送る機能を有している。
邸情報データベース51には、各住宅H1,・・・,HXの邸コード(識別番号)、その邸コードに関連付けられた住所、建築年、断熱性能、間取り、電気配線、使用部材、太陽電池パネル1の仕様(発電容量)、蓄電池2の仕様(蓄電容量、定格出力)などの情報が記憶されている。
消費電力履歴データベース52には、各住宅H1,・・・,HXで計測されて通信部71を介して管理サーバ5が受信した計測値のデータが記憶される。この計測値は、邸コードに関連付けて記憶させることで、いずれの住宅H1,・・・,HXで計測された結果であるかを識別させることができる。
さらに、この消費電力履歴データベース52に記憶される消費電力の履歴は、上述したように、気温などの気象条件に影響を受け易い空調装置などの空調負荷および給湯装置などの給湯負荷の消費電力と、気温などの気象条件に影響を受け難いその他の負荷の消費電力とを負荷別にカテゴリー分けして記憶される。
電力価格データベース53には、外部系統電力を供給する電力会社等が設定する一日の時間によって変化する電力価格(住人側から見て買電価格)に関する情報が記憶されている。
例えば、図3に示したように、この実施例での料金体系では、7時以降10時の前までの朝の中価格帯、10時以降17時の前までの昼間の高価格帯、17時以降23時の前までの晩の中価格帯、23時以降翌日の7時の前までの夜間の低価格帯という3種類の電力価格帯が設定されている。
すなわち、電力価格データベース53には、電力価格が切り替わる時刻と、各時間帯の電力価格が記憶されている。また、電力価格データベース53には、太陽電池パネル1で発電した電力を電力会社等が買い取る買取価格(住人側から見て売電価格)も記憶されている。
気象予報データベース54には、気象庁や気象予報会社等の図示省略のサーバから通信網Nを介して受信した住宅H1,・・・,HXが立地する全国各地の気温や日射量などの翌日の気象予報データが記憶されている。
運転パターン記憶手段としての運転パターンデータベース55には、住宅H1,・・・,HXに設置された空調負荷である空調装置や給湯負荷である給湯装置の様々な運転パターンが、気象予報データに対応付けて記憶されている。
そして、制御部6には、消費電力予測部61と、発電電力予測部62と、充放電制御部63とが設けられている。
消費電力予測部61は、単位時間(本実施の形態1では1時間を単位時間とする)毎の消費電力量を予測する手段である。例えば、前日に翌日の住宅H1の時間毎の消費電力量を予測することができる。この消費電力予測部61は、気温などの気象条件に影響を受け易い空調負荷および給湯負荷の時間毎の消費電力量は、気象予報データに基づいて予測し、気温などの気象条件に影響を受け難いその他の負荷の時間毎の消費電力量については、過去の履歴データに基づいて予測し、これらを合計して、住宅H1の時間毎の消費電力量を予測するものである。
具体的には、空調負荷および給湯負荷の時間毎の消費電力を予測するにあたっては、気象予報データベース54に記憶された気温などの翌日の気象予報データを参照し(図4ステップS1A)、対応する運転パターンデータを参照し(図4ステップS1B)、消費電力予測部61により、時間毎の消費電力量を予測する(図4ステップS2)。その他の負荷の時間毎の消費電力を予測するにあたっては、消費電力履歴データベース52にカテゴリー分けして記憶された過去の履歴データを参照し(図4ステップS1C)、消費電力予測部61により、時間毎の消費電力量を予測する(図4ステップS2)。そして、これらを合計して、住宅H1の時間毎の消費電力量を予測する(図4ステップS2)。
発電電力予測部62は、太陽電池パネル1の時間毎の発電量を予測する。例えば、前日に翌日の住宅H1の時間毎の発電量を予測することができる。
具体的には、太陽電池パネル1の時間毎の発電量を予測するにあたっては、気象予報データベース54に記憶された日射量などの翌日の気象予報データを参照し、発電電力予測部62により、住宅H1の時間毎の発電量を予測する。
一方、蓄電池2の放電可能な電力量は、設定放電可能電力量として設定することができる。例えば、蓄電池2内に蓄電された電力を全て使い切ると寿命が短くなることが知られているので、満充電量の97%を設定放電可能電力量としたり、急な停電などに備えて70%を設定放電可能電力量としたりすることができる。このように、この設定放電可能電力量が、蓄電池2における放電可能な残量であり、これを蓄電残量と称する。
そして、予測された住宅H1の消費電力量および発電量と、蓄電池2の設定放電可能電力量とに基づいて、蓄電池2の充放電の制御を行う。
次に、制御部6による充放電制御について、図5のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS101では、発電電力予測部62において時間帯別の太陽電池パネル1による発電量予測値を算出し、次のステップS102に進む。発電量予測値は、例えば、図6に示すように、日照時間帯においてプラスの値となり、夜間は0となる。
図5に戻り、ステップS102では、時間帯別の住宅H1内の消費電力量予測値を算出し、次のステップS103に進む。消費電力量予測値は、例えば、図6に示すように、住人が不在となる昼間の値が低く、住人が在宅する晩に特に高い値となる。また、夜間は、安価な電力を用いて、給湯装置の蓄熱や、後述する蓄電池2への充電を行うため、消費電力量予測値が高くなる。
図5に戻り、ステップS103では、充放電制御部63において、発電量予測値と消費電力量予測値とに基づいて時間帯別の蓄電池2からの放電需要量(D[t])を算出し、次のステップS104に進む。この放電需要量は、建物における発電量を越える電力需要量である。
ここで、放電需要量(D[t])は、下記の式(1)により求める。
D[t]=S[t]−C[t]・・・(1)
ただし、D[t]<0の場合、D[t]=0、D[t]>Aの場合、D[t]=Aとする。
なお、tは、1時間単位の時刻帯、S[t]は発電量予測値、C[t]は消費電力量予測値、Aは蓄電池2の単位時間(1時間)当たりの放電可能な上限値である上限放電量である。
すなわち、発電量予測値S[t]が消費電力量予測値C[t]を上回れば、蓄電池2からの放電需要が無い(0)とし、消費電力量予測値C[t]が発電量予測値S[t]を上回れば、蓄電池2からの放電需要が有るとし、その差分を放電需要量D[t]とする。また、その差分が、上限放電量Aを上回る場合は、放電需要量D[t]を上限放電量A(kWh)に設定する。
したがって、図6に示すように、放電需要量D[t]は、発電量予測値S[t]が低い時間帯に生じ、また、上限放電量Aを最大値として制限される。
図5に戻り、ステップS104では、時間帯別の蓄電池2の充放電量を算出する。
ここで、まず、充電量および充電時間帯を算出する。
充電時間帯は、電力価格が最も安価な時間帯(夜間)に設定し、また、安価な時間帯(夜間)においてより早い時間帯に設定する。したがって、本実施の形態1では、充電時間は、23:00以降の時間帯に設定し、好ましくは、充電開始時刻を23:00に設定する。また、本実施の形態1では、蓄電池2の放電可能な蓄電残量Bの全量を放電した状態から満充電となるまでに要する時間を3.5時間程度としていることから、充電時間帯は、23:00〜02:30頃に設定するのが好ましいが、他の電力要求を考慮し、要求総量を有る程度抑えて最適の時間帯を設定する。
次に、放電需要量D[t]に基づいて、蓄電池2からの放電量および放電時間の設定を行う。
この放電時間の設定にあたり、まず、最も電力価格が高い、高価格帯を優先して設定する。したがって、昼間に放電需要時間帯が存在すれば、放電時間を昼間に設定する。そして、昼間の高価格帯に複数の放電需要時間帯が存在する場合は、充電開始時刻に近い時間帯から放電時間として設定する。
また、昼間に放電需要時間帯が存在しない場合、あるいは、昼間に放電時間を設定した場合でも、その放電時間における放電を行っても蓄電池2に放電可能な蓄電残量Bが存在する場合は、次に、高価な中価格帯である晩あるいは朝であって充電開始時刻に近い時間帯(本実施の形態では遅い時間帯)に放電時間を設定する。
また、同価格帯に複数の放電需要時間帯が存在する場合、充電開始時刻よりも前の時間帯で充電開始時刻に近い時間帯を優先して設定する。そして、この時間帯に複数の単位時間帯が含まれる場合、充電開始時刻に近い時間帯から単位時間帯毎に遡って放電時間および蓄電装置放電量O[t]の演算を下記のように行う。なお、Bは、複数の連続する単位時間帯における蓄電池2の蓄電残量、L[t]は蓄電残量Bの内の当該時間帯よりも優先順位の高い時間帯で放電を行った後の残量である。
ここで、複数の連続する時間帯をtx〜ty(tx<ty)とした場合、まず、充電時間帯に最も近い時間帯ty(tx〜tyで最も遅い単位時間帯)では、D[ty]<Bのとき、O[ty]=D[ty]、L[ty]=D[ty]とする。一方、D[ty]<B以外のとき、O[ty]=B、L[ty]=0とする。
次に、時間帯tyから1つ前の(1段階優先順位の低い)時間帯ty−1=tでは、D[t]<B−L[t+1]の場合は、O[t]=D[t]、L[t]=L[t+1]+D[t]とする。
一方、D[t]<B−L[t+1]以外のときは、O[t]=B−L[t+1]、L[t]=0とする。
図5に戻り、ステップS104に続くステップS105では、ステップS104にて算出した時間帯別の充電量および蓄電装置放電量O[t]に基づいて運転計画(動作スケジュール)を作成した後、ステップS106に進む。
そして、ステップS106では、運転計画に基づいてパワーコンディショナを含む蓄電池2の動作を実行する。
(実施の形態1の作用)
次に、実施の形態1の作用を、図6、図7のタイムチャートに基づいて説明する。
図6は本発明実施の形態1の電力制御システムの動作例を示し、図7は本実施の形態1の比較例の動作例を示す。なお、この比較例の動作例は、図6の動作例と同条件で本発明の充放電の運転計画作成処理を実施しない場合の動作例である。
実施の形態1の電力制御システムにおける制御部6では、運転計画(動作スケジュール)を、運転計画の作成対象日の前日に作成する。
この運転計画の作成にあたり、まず、制御部6の発電電力予測部62では、翌日の天気予報(晴天)に基づいて発電量予測値S[t]を算出する(ステップS101)。図6、図7の動作例における発電量予測値S[t](一点鎖線により示す)は、7:00頃に立ち上がり、11:00頃にピーク値を迎えた後、16:00頃に0近傍に立ち上がる値となっている。
次に、制御部6の消費電力予測部61は、単位時間(1時間)毎の住宅H1内の消費電力量予測値C[t]を作成する(ステップS102)。この消費電力量予測値C[t]は、図6、図7において点線により示すように、住人が不在となる7:00〜16:00の間、低い値となる。また、消費電力量予測値は、住人が帰宅して就寝するまでの晩の16:00〜23:00に20:00頃をピークとする山形となる。さらに、消費電力量予測値C[t]は、料金が安い夜間の1:00〜5:00は、後述するように蓄電池2に充電を行ったり、給湯装置の蓄熱を行ったりするため3:00頃をピークとした山形となる。
したがって、消費電力量予測値C[t]が発電量予測値S[t]を上回る場合は、外部の系統電力網または蓄電池2から電力供給を受ける必要がある。そこで、制御部6の充放電制御部63では、消費電力量予測値C[t]と発電量予測値S[t]との差分に基づいて、時間帯別の蓄電池2からの放電需要量D[t]を算出する(ステップS103)。
図6、図7では、算出した放電需要量D[t]を、1時間単位の棒グラフにより示す。なお、この放電需要量D[t]は、蓄電池2の放電可能電力量の上限放電量Aにより制限する。
次に、制御部6の充放電制御部63では、時間別の蓄電池2の充放電量を算出する(ステップS104)。この充放電量の算出にあたり、充電時間帯および充電量を設定するものであり、図6、図7において、充電時間帯および充電量を黒塗りで表示している。
本実施の形態1では、充電時間帯は、予め電力単価が最も安価な23:00以降の深夜(夜間)に、充電開始時刻を設定している。また、後述するが、本制御では充電開始前に蓄電池2の蓄電残量の全量(設定放電可能電力量)を放電していわゆる「空」の状態となっていることから、充電の際の単位時間当たりの充電可能量と蓄電池2の充電量とから、充電終了時間も予め設定している。この動作例では、図示のように充電開始時刻1:00、充電終了時刻4:30頃とする。
次に、充放電制御部63は、蓄電装置放電量O[t]および放電時間を設定する。
ここで、まず、放電時間を、放電需要量D[t]が存在する最も電気料金の高い時間帯に設定する。本実施の形態1では、図6に示すように、電力単価が最も高い昼間(10:00〜17:00)の高価格帯では、16:00〜17:00のみに放電需要量D[t]が設定されている。そこで、この時間帯のみに放電時間を設定する。なお、この昼間の高価格帯において複数の時間帯に放電需要量D[t]が存在する場合は、充電開始時刻に近い側から放電時間として設定する。
上記の高価格帯に設定した放電需要量D[t]は、蓄電残量Bに満たないため、次に、電気料金が高い朝および晩の中価格帯において放電需要量D[t]が存在する時間帯に、蓄電装置放電量O[t]および放電時間の設定を行う。この朝、晩の中価格帯における放電時間の設定にあたり、本実施の形態1では、充電開始時刻より前で充電開始時刻に近い時間、すなわち、できるだけ遅い時刻に放電を行うように設定する。
したがって、本実施の形態1では、晩(17:00〜23:00)において、充電開始時刻に近い時間帯から放電時間を設定する。
具体的には上記の放電時間の設定にあたり、充放電制御部63は、まず、中価格帯における充電時間帯に最も近い時間帯ty(ty=22:00〜23:00)において、蓄電装置放電量をO[t]=放電需要量D[ty]とするとともに、当該時間帯よりも優先順位の高い時間帯で放電を行った後の残量L[ty]=D[ty]とする。
すなわち、この晩の時間帯での蓄電残量Bは、満充電量に近い量であるため、上記の設定とする。なお、満充電量(蓄電池2の放電可能な電力総量)は、上限放電量Aの3倍程度の値とする。
次に、上記の放電時間の前の時間帯(ty−1=21:00〜22:00)の蓄電装置放電量O[t]を設定する。この時点では、蓄電池2の放電可能な蓄電残量Bは、放電需要量D[t]の最大値の2倍程度の値であって、D[t]<B−L[t+1]の関係となっている。
よって、蓄電装置放電量O[t]=放電需要量D[ty]とするとともに、残量L[ty]=L[t+1]+D[t]とする。なお、この21:00〜22:00は、放電需要量D[t]は、上限放電量Aよりも僅かに低い値となっている。
上記の時間帯(t=ty−1=21:00〜22:00)において放電を行った場合、蓄電残量Bは、上限放電量Aよりも僅かに少ない量が残っている。
したがって、その1単位前の時間帯(t=ty−2=20:00〜21:00)の蓄電装置放電量O[t]を設定する。この場合、D[t]>B−L[t+1]であり、蓄電装置放電量O[t]=B−L[t+1]、残量L[t]=0とする。
よって、20:00〜21:00の時間帯では、蓄電残量Bのうちの2単位の時間帯(21:00〜23:00)で放電しきれない残りの充電量の放電を行うように設定する。
したがって、本実施の形態1では、夜間に蓄電池2に充電した電力を、図6に示すように、充電開始時刻の直前の23:00に放電を終了し、蓄電池2が放電できない「空」の状態となる時間が僅かである。よって、この「空」となる時間帯以外の時間帯で停電などが発生しても、蓄電池2の電力の利用が可能となる。
また、放電は、相対的に電力料金が高い時間帯から行うため、経済的に優れる。
一方、図7は、放電需要量D[t]が生じている時間帯において、単に電力料金のみを考慮して放電計画を設定した例を示している。この場合、朝、晩の料金が同一の中価格帯であるため、朝から蓄電池2の放電を行い、図示のように、20:00には蓄電池2がフルに放電を行い「空」の状態となる。
したがって、これ以降に停電が発生した場合、蓄電池2からの放電を行うことができず、電気器具の使用ができない。また、蓄電池2が空になる以前に停電が発生した場合であっても、蓄電池2の放電可能な時間が、本実施の形態1よりも短くなる。
(他の使用例)
次に、図8、図9に基づき、上記と異なる電気料金での使用例を説明する。
この使用例は、図8に示すように、電気料金として、低価格帯と高価格帯との2通りの料金が設定されている例である。なお、図示のように、低価格帯は、1:00〜6:00の設定となっている。また、高価格帯の料金は、低価格帯と相対的に高い料金であることを示しており、その料金は、図3に示した高価格帯とは必ずしも同一ではなく、例えば、中価格帯相当であってもよい。
この使用例では、放電時間として、2通りの料金の相対的に高価格である高価格帯に存在する放電需要量D[t]において、充電開始時刻に近い側の時間帯の放電需要量D[t]から、その総電力量が蓄電残量Bとなるまでの時間帯を選択する。
その選択は、前述と同様であり、最も充電開始時刻近い時間帯ty(ty=0:00〜1:00)において、蓄電装置放電量をO[t]=放電需要量D[ty]とするとともに、当該時間帯よりも優先順位の高い時間帯で放電を行った後の残量L[ty]=D[ty]とする。
すなわち、この時間帯での蓄電残量Bは、満充電量であるため、上記の設定とする。
次に、上記の放電時間の前の時間帯(t=ty−1=23:00〜0:00)の蓄電装置放電量O[t]を設定する。この時点では、蓄電池2の放電可能な蓄電残量Bは、B−D[ty]であって、D[t]<B−L[t+1]の関係となっている。
よって、蓄電装置放電量O[t]=放電需要量D[ty−1]とするとともに、残量L[t]=L[t+1]+D[ty]とする。
次に、上記の放電時間の前の時間帯(t=ty−2=22:00〜23:00)の蓄電装置放電量O[t]を設定する。この時点でも上記と同様に、蓄電池2の放電可能な蓄電残量Bは、D[t]<B−L[t+1]の関係となっている。
よって、蓄電装置放電量O[t]=放電需要量D[t]とするとともに、残量L[t]=L[t+1]+D[t]とする。この放電により、蓄電残量Bは、上限放電量Aに満たない量が残っている。
したがって、その1単位前の時間帯(t=ty−3=21:00〜22:00)の蓄電装置放電量O[t]を設定では、D[t]>B−L[t+1]であり、蓄電装置放電量O[t]=B−L[t+1]、残量L[t]=0とする。
上記の演算の結果、図9に示すように、高価格帯において、最も充電開始時刻(1:00)に近い21:00〜1:00までの時間帯を放電時間として設定する。
したがって、この使用例でも、蓄電池2の蓄電残量Bが無くなる時間をできるだけ充電開始時刻に近い時間帯に設定し、蓄電残量Bが無くなってから充電開始までの時間をできるだけ短く設定でき、停電時に、電力供給可能な時間帯を長く確保できる。
なお、上述した比較例の場合、朝の放電時間を6:00から設定し、また、夕方も蓄電池放電需要量が発生した時端から放電を行うため、蓄電残量は、図7において二点鎖線により示すように、19:00には、放電を終了する。
このため、停電時に蓄電池2の放電ができない時間帯が、さらに長くなる。
(実施の形態1の効果)
以下に、本実施の形態1の電力制御システムの効果を記載する。
1)実施の形態の電力制御システムは、
太陽電池パネル1(太陽光発電装置)および蓄電池2(蓄電装置)を備えた住宅H1(建物)への電力の供給を制御する電力制御システムであって、
太陽電池パネル1の発電量および住宅H1の消費電力量を予測する発電電力予測部62および消費電力予測部61と、
住宅H1への外部供給電力の時間帯毎の電力価格を記憶する電力価格データベース53(電力価格記憶部)と、
予測した消費電力量予測値C[t]と発電量予測値S[t]とに基づいて、蓄電池2の充電および放電を制御する充放電制御部63と、
を備え、
充放電制御部63は、蓄電池2の蓄電残量Bを放電可能な長さの放電時間の設定にあたり、消費電力量予測値C[t]が発電量予測値S[t]を上回る時間帯において、予め設定された充電開始時刻よりも前の時間で充電開始時刻に近い時間を優先して設定することを特徴とする。
したがって、蓄電池2の蓄電残量Bが無くなる時間をできるだけ充電開始時刻に近い時間帯に設定し、蓄電残量Bが無くなってから充電開始までの時間をできるだけ短く設定でき、停電時に、電力供給可能な時間帯を長く確保できる。
2)実施の形態1の電力制御システムは、
充放電制御部63は、放電時間の設定にあたり、
予測した消費電力量予測値C[t]が発電量予測値S[t]を上回る時間を、蓄電池2の放電需要量が生じる放電需要時間帯として設定し、
放電需要時間帯のうち、まず、電力価格が相対的に高価格の時間帯に存在する放電需要時間帯を優先して放電時間として選択し、さらに、同価格の時間帯において充電開始時刻に近い放電需要時間帯を優先して放電時間として選択することを特徴とする。
したがって、経済性を確保しつつ、停電時の電力供給性能を確保可能となる。
3)実施の形態1の電力制御システムは、
充放電制御部63は、放電需要量D[t]を求めるのにあたり、
所定単位の時間帯をt、放電需要量をD[t]、発電量予測値をS[t]、消費電力量予測値をC[t]、蓄電池2の単位時間帯当たりの放電可能な上限放電量をAとして、放電需要量をD[t]=S[t]−C[t]の演算により求め、さらに、求めた放電需要量D[t]がマイナスの場合は、放電需要量D[t]を0とし、求めた放電需要量D[t]が上限放電量Aを超える場合には、放電需要量D[t]を上限放電量Aとして設定することを特徴とする。
したがって、蓄電池2の放電能力に応じた適切な放電時間の設定が可能となる。
4)実施の形態1の電力制御システムは、
充放電制御部63は、放電時間および放電量の設定にあたり、
連続する同一価格の時間帯では、所定単位の時間帯をt、蓄電装置放電量をO[t]、同一価格の時間帯の蓄電残量をB、蓄電残量Bの高優先度時間帯での放電実行後の残量をL[t]として、充電開始時刻に近い時間帯から時間帯毎に遡って演算を行い、
充電開始時刻の直前の時間帯tyでは、
D[ty]<Bのとき、O[ty]=D[ty]、L[ty]=D[ty]とするとともに、
D[ty]<B以外のとき、O[ty]=B、L[ty]=0とし、
前記時間帯tyから所定単位(1時間)の時間帯を遡った時間帯tでは、
D[t]<B−L[t+1]のときは、O[t]=D[t]、L[t]=L[t+1]+D[t]とし、
D[t]<B−L[t+1]以外のときは、O[t]=B−L[t+1]、L[t]=0とすることを特徴とする。
したがって、放電時間の設定の演算が容易で、演算負荷の軽い処理により放電時間の設定が可能となる。
5)実施の形態1の電力制御方法は、
太陽電池パネル1および蓄電池2を備えた住宅H1の太陽電池パネル1の発電量および住宅H1の消費電力量を予測し、消費電力量予測値C[t]と発電量予測値S[t]とに基づいて、蓄電池2の充電および放電を制御する電力制御方法であって、
蓄電池2の蓄電残量を放電可能な長さの放電時間の設定にあたり、
消費電力量予測値C[t]が発電量予測値S[t]を上回り蓄電池2の放電需要量が生じる時間帯を放電需要時間帯として設定するステップと、
放電需要時間帯のうち、まず、電力価格が相対的に高価格の時間帯に存在する放電需要時間帯を優先して放電時間として選択し、さらに、同価格の時間帯において充電開始時刻に近い放電需要時間帯を優先して放電時間として選択するステップと、
を備えることを特徴とする。
したがって、放電時間の設定にあたり、まず、電力価格が高価格の放電需要時間帯を放電時間として設定し、さらに、同じ電力価格帯では、充電開始時刻に近い時間帯に設定する。これにより、経済性を確保しつつ、停電時の電力供給性能を確保可能となる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施の形態では、一日の中で3種類の電力価格が存在する料金体系および2種類の料金体系に適用した例を説明したが、料金体系はこれらに限定されるものではない。実施の形態で説明した電力価格および切り替わり時刻は例示であって、電力価格が変化する時刻や価格が異なる時間帯の数は、電力会社などの系統電力を供給する会社の経営方針やその時の政策などによって変化する。
また、実施の形態では、各時間帯を設定する単位を、1時間とした例を示したが、これに限定されず、1時間以上、あるいは、30分、15分それ以下の時間を単位としてもよい。
また、実施の形態では、管理サーバにおいて発明を実施する例を示したが、各建物のコントローラにおいて実施してもよい。
あるいは、管理サーバの通信部を介して送信された放電開始時刻の判定結果を表示モニタに表示させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電子メールを介して携帯電話やパソコンの画面などに表示させることもできる。また、住人が所定のWebページを閲覧することで判定結果を知ることもできる。
さらに、実施の形態では、住宅の計測装置によって計測された計測値に基づいて予測を行う例を示したが、これに限定されるものではなく、既存の統計資料などから得られる平均値などを予測値とすることもできる。
また、実施の形態では、充電時間帯を、電力価格が最も安価な時間帯(夜間)に設定した例を示したが、充電時間帯は、これに限定されるものではない。例えば、翌日の発電量が消費電力量を越える場合、発電により充電するよう昼間に充電時間帯を設定してもよい。したがって、この場合、放電時間は、朝を含む時間帯に設定することになる。
さらに、実施の形態では、放電時間の設定において、まず、電力価格が高い時間帯を優先する例を示したが、これに限定されず、電力価格にかかわらず、少なくとも、充電開始時刻に近い時間を優先して設定すればよい。すなわち、経済性よりも、停電時の電力供給を最優先とする設定としてもよい。また、このように経済性を考慮するか、経済性を考慮することなく、停電時の電力供給を優先するかの選択を、ユーザが任意に設定可能とするのが好ましい。
また、放電時間および充電時間の長さは、蓄電装置の単位時間当たりの充放電性能により規定されるものであり、その長さは、実施の形態で示した長さに限定されるものではない。なお、蓄電装置としては、実施の形態で示した蓄電池以外にも、キャパシタなど他のものを用いることが可能である。
1 太陽電池パネル(太陽光発電装置)
2 蓄電池(蓄電装置)
6 制御部
53 電力価格データベース
61 消費電力予測部
62 発電電力予測部
63 充放電制御部
A 上限放電量
B 蓄電残量
C[t] 消費電力量予測値
D[t] 放電需要量
H1,・・・,HX 住宅(建物)
L[t] 残量
O[t] 蓄電装置放電量
S[t] 発電量予測値

Claims (2)

  1. 太陽光発電装置および蓄電装置を備えた建物への電力の供給を制御する電力制御システムであって、
    前記太陽光発電装置の発電量および前記建物の消費電力量を予測する予測部と、
    前記建物への外部供給電力の時間帯毎の電力価格を記憶する電力価格記憶部と、
    前記予測した消費電力量と前記発電量とに基づいて、前記蓄電装置の充電および放電を制御する充放電制御部と、
    を備え、
    前記充放電制御部は、前記蓄電装置の蓄電残量を放電可能な長さの放電時間の設定にあたり、
    前記予測した消費電力量が前記予測した発電量を上回る時間帯において、予め設定された充電開始時刻よりも前の時間で前記充電開始時刻に近い時間を優先して設定し、
    さらに、前記予測した消費電力量が前記予測した発電量を上回る時間を、前記蓄電装置の放電需要量が生じる放電需要時間帯として設定し、
    前記放電需要時間帯のうち、まず、前記電力価格が相対的に高価格の時間帯に存在する前記放電需要時間帯を優先して前記放電時間として選択し、さらに、同価格の時間帯において前記充電開始時刻に近い前記放電需要時間帯を優先して前記放電時間として選択し、
    そして、前記充放電制御部は、前記放電時間および放電量の設定にあたり、
    連続する同一価格の時間帯では、所定単位の時間帯をt、蓄電装置放電量をO[t]、同一価格の時間帯の蓄電残量をB、蓄電残量Bの高優先度時間帯での放電実行後の残量をL[t]、前記放電需要量をD[t]として、前記充電開始時刻に近い時間帯から前記時間帯毎に遡って演算を行い、
    前記充電開始時刻の直前の時間帯tyでは、
    D[ty]<Bのとき、O[ty]=D[ty]、L[ty]=D[ty]とするとともに、
    D[ty]<B以外のとき、O[ty]=B、L[ty]=0とし、
    前記時間帯tyから前記所定単位の時間帯を遡った時間帯tでは、
    D[t]<B−L[t+1]のときは、O[t]=D[t]、L[t]=L[t+1]+D[t]とし、
    D[t]<B−L[t+1]以外のときは、O[t]=B−L[t+1]、L[t]=0とすることを特徴とする電力制御システム。
  2. 請求項に記載の電力制御システムにおいて、
    前記充放電制御部は、前記放電需要量を求めるのにあたり、
    所定単位の時間帯をt、前記放電需要量をD[t]、発電量予測値をS[t]、消費電力量予測値をC[t]、前記蓄電装置の単位時間帯当たりの放電可能な上限放電量をAとして、前記放電需要量をD[t]=S[t]−C[t]の演算により求め、さらに、求めた前記放電需要量D[t]がマイナスの場合は、前記放電需要量D[t]を0とし、求めた前記放電需要量D[t]が前記上限放電量Aを超える場合には、前記放電需要量D[t]を前記上限放電量Aとして設定することを特徴とする電力制御システム。
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