JP6680588B2 - 中型容器、および、中型容器の使用方法 - Google Patents

中型容器、および、中型容器の使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、中型容器、および、中型容器の使用方法、特に、耐食性を要求されるステンレス鋼製の中型容器、および、ステンレス鋼製の中型容器の使用方法に関する。
飲料用の原液、あるいは、薬液等の液体を搬送する際には、主として、容量が200L程度(ドラム缶程度)のステンレス鋼製容器が用いられる。ステンレス鋼製容器の本体は、使い易さ、強度、および、製造コスト等を考慮して、様々な方法で製造される。
大型容器(例えば、容量が、数立方メートル)では、口金部のフランジに蓋部材を装着する際に、ボルトによって、フランジと蓋部材とが締結される。このため、口金部におけるねじ山の損傷のリスクがない。他方、中型容器の密封に際しては、ねじ付きの栓部材が用いられる。また、中型の容器、特に、搬送用の液体容器においては、容器本体に対する栓部材の着脱が、頻繁に行われる。そして、中型容器の口金部に栓部材を取り付ける際には、小型容器の口金部に栓部材を取り付ける場合と比較して、栓部材に、極めて大きなねじ込みトルク(例えば、10kg重・m=98N・m)が付与される。大きなねじ込みトルクで、栓部材を口金部にねじ込むことにより、栓部材と口金部との間のパッキンが効果的に圧縮され、搬送中等において、栓部材が口金部から緩むことがなくなる。しかし、中型容器の口金部に設けられたねじ山、および、栓部材に設けられたねじ山は、大きなねじ込みトルクを繰り返し受けることにより、損傷または消耗する。栓部材が、損傷または消耗した場合には、当該栓部材を交換することにより対応することが考えられる。他方、中型容器の口金部が、損傷または消耗した場合には、ダメージのない容器本体部を含めて廃棄せざるを得ない。現状においては、中型容器本体部の寿命が30年程度ある場合であっても、口金部の損傷または消耗のため、中型容器は、使用後数年程度で廃棄されている。また、腐食性の強い飲料、薬品等を収納するためには、例えば、SUS316L以上の高価なステンレス鋼が使用される。このため、現在、口金部の損傷または消耗のために、高価な中型容器を短期間で廃棄していることは、大きな経済的損失であるといえる。
口金部の損傷または消耗を防ぐための苦肉の策として、内部が低圧の中型容器の場合には、ポリテトラフルオロエチレン製の栓部材が用いられる場合がある。しかし、ポリテトラフルオロエチレン製の栓部材を用いる場合には、ねじ山部において発生するポリテトラフルオロエチレンの切り粉が、容器内に落下し、内容物が汚染されるおそれがある。また、ポリテトラフルオロエチレン製の栓部材を、高圧の中型容器に用いることは困難である。
そこで、本発明の目的は、口金部における損傷または消耗の発生リスクが低減された中型容器および中型容器の使用方法を提供することである。本発明では、口金部において発生する上述の問題点が一挙に解決される。
以下に、(発明を実施するための形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
いくつかの実施形態の中型容器は、容量が100L以上300L以下のステンレス鋼製の中型容器である。中型容器は、容器本体部(10)と口金部(20;20’;20’’)とを含む容器部材と、前記口金部(20;20’;20’’)に装着される閉鎖部材(40;40’;40’’)と、前記口金部(20;20’;20’’)と前記閉鎖部材(40;40’;40’’)との間に配置されるシールリング(50;50’)とを具備する。 前記口金部(20;20’;20’’)には、第1ねじ山(23;23’;23’’)が設けられている。前記閉鎖部材(40;40’;40’’)には、前記第1ねじ山(23;23’;23’’)に螺合する第2ねじ山(43;43’;43’’)が設けられている。前記口金部(20;20’;20’’)は、オーステナイト系ステンレス鋼を含む。また、前記閉鎖部材(40;40’;40’’)は、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼を含む。
上記中型容器において、前記オーステナイト系ステンレス鋼のブリネル硬度は、130以上210以下であってもよい。また、前記オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼のブリネル硬度は、前記オーステナイト系ステンレス鋼の前記ブリネル硬度の1.5倍以上3.0倍以下であってもよい。
上記中型容器において、前記閉鎖部材(40;40’;40’’)は、鋳物であってもよい。
上記中型容器において、前記口金部(20;20’’)は、前記第1ねじ山(23;23’’)が設けられた環状の第1壁(22;22’’)と、口金部上面(26;26’’)とを含んでいてもよい。前記閉鎖部材(40;40’’)は、前記第2ねじ山(43;43’’)が設けられた環状の第2壁(42;42’’)と、前記第2壁(42;42’’)の上方に設けられたフランジ部(44)または天板部(44’’)とを含んでいてもよい。前記閉鎖部材(40;40’’)が前記口金部(20;20’’)に装着された状態において、前記シールリング(50)は、前記第1壁(22;22’’)と、前記フランジ部(44)または前記天板部(44’’)とに接触し、かつ、前記フランジ部(44)の下面(46)または前記天板部(44’’)の下面(46’’)と前記口金部上面(26;26’’)とは、直接的に面接触していてもよい。
上記中型容器において、前記口金部(20)は、前記シールリング(50)に接触する傾斜面(28)を含んでいてもよい。前記閉鎖部材は、栓部材(40)であってもよい。前記栓部材(40)が前記口金部(20)に装着された状態において、前記シールリング(50)は、前記傾斜面(28)、前記第2壁(42)、および、前記フランジ部(44)の各々に接触し、かつ、前記フランジ部(44)の下面(46)と前記口金部上面(26)とは、直接的に面接触していてもよい。
上記中型容器において、前記傾斜面(28)と前記口金部上面(26)との間には、段差部(27)が存在していてもよい。
いくつかの実施形態における中型容器は、容量が100L以上300L以下であるステンレス鋼製の中型容器である。中型容器は、容器本体部(10)と口金部(20;20’’)とを含む容器部材と、前記口金部(20;20’’)に装着される閉鎖部材(40;40’’)と、前記口金部(20;20’’)と前記閉鎖部材(40;40’’)との間に配置されるシールリング(50)とを具備する。前記口金部(20;20’’)には、第1ねじ山(23;23’’)が設けられている。前記閉鎖部材(40;40’’)には、前記第1ねじ山(23;23’’)に螺合する第2ねじ山(43;43’’)が設けられている。前記口金部(20;20’’)は、前記第1ねじ山(23;23’’)が設けられた環状の第1壁(22;22’’)と、口金部上面(26;26’’;26’’’)とを含む。前記閉鎖部材(40;40’’)は、前記第2ねじ山(43;43’’)が設けられた環状の第2壁(42;42’’)と、前記第2壁(42;42’’)の上方に設けられたフランジ部(44)または天板部(44’’)とを含む。前記閉鎖部材(40;40’’)が前記口金部(20;20’’)に装着された状態において、前記シールリング(50)は、前記第1壁(22;22’’)と、前記フランジ部(44)または前記天板部(44’’)とに接触し、かつ、前記フランジ部(44)の下面(46)または前記天板部(44’’)の下面(46’’)と前記口金部上面(26;26’’)とは、直接的に面接触している。
上記中型容器において、前記第2壁(42;42’’)には、環状凹部(60)または環状凸部(61)が設けられ、前記シールリング(50)は、前記環状凹部(60)に配置されているか、または、前記環状凸部(61)に対向するように配置されていてもよい。
上記中型容器において、前記シールリング(50)に張力が作用していない状態において、前記シールリング(50)の周方向に垂直な断面は、第1直線部(50a)と曲線部(50c)とを備えていてもよい。
いくつかの実施形態における中型容器の使用方法は、容量が100L以上300L以下である中型容器の使用方法である。中型容器の使用方法は、容器本体部(10)と口金部(20;20’’)とを含む容器部材を準備する準備工程と、前記容器部材の内部に、前記口金部(20;20’’)を介して、液体を充填する充填工程と、シールリング(50)が前記口金部(20;20’’)と閉鎖部材(40;40’’)との間に配置されるように、前記閉鎖部材(40;40’’)を、前記口金部(20;20’’)に取り付ける取付工程とを具備する。前記口金部(20;20’’)には、第1ねじ山(23;23’’)が設けられている。前記閉鎖部材(40;40’’)には、前記第1ねじ山(23;23’’)に螺合する第2ねじ山(43;43’’)が設けられている。前記口金部(20;20’’)は、前記第1ねじ山(23;23’’)が設けられた環状の第1壁(22;22’’)と、口金部上面(26;26’’)とを含む。前記閉鎖部材(40;40’’)は、前記第2ねじ山(43;43’’)が設けられた環状の第2壁(42;42’’)と、前記第2壁(42;42’’)の上方に設けられたフランジ部(44)または天板部(44’’)とを含む。前記取付工程は、前記閉鎖部材(40;40’’)を前記口金部(20;20’’)にねじ込むことにより、前記シールリング(50)を、前記第1壁(22;22’’)と、前記フランジ部(44)または前記天板部(44’’)とに接触させる工程と、前記閉鎖部材(40;40’’)を前記口金部(20;20’’)に更にねじ込むことにより、前記フランジ部(44)の下面(46)または前記天板部(44’’)の下面(46’’)と前記口金部上面(26;26’’)とを、直接的に面接触させる工程とを含む。
上記中型容器の使用方法において、前記口金部(20;20’’)は、オーステナイト系ステンレス鋼を含んでいてもよい。前記閉鎖部材(40;40’’)は、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼を含んでいてもよい。前記フランジ部(44)の下面(46)または前記天板部(44’’)の下面(46’’)と前記口金部上面(26;26’’)とが面接触する直前において、前記閉鎖部材(40;40’’)に付与されるねじ込みトルクを第1トルクと定義する時、前記フランジ部(44)の下面(46)または前記天板部(44’’)の下面(46’’)と前記口金部上面(26;26’’)とが面接触した後において、前記閉鎖部材(40;40’’)に、前記第1トルクの2倍以上のねじ込みトルクが付与されてもよい。
本発明によれば、口金部における損傷または消耗の発生リスクが低減された中型容器および中型容器の使用方法を提供することができる。
図1は、ねじ山部における損傷または消耗の発生のメカニズムを説明するための図である。 図2は、オーステナイト系ステンレス鋼の特性と、2相ステンレス合金(オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼)の特性との比較を示すテーブルである。 図3は、実施形態における中型容器を模式的に示す2面図である。 図4は、図3における領域Aの拡大図である。 図5は、実施形態における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図6は、実施形態における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図7は、第1変形例における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図8は、第1変形例における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図9は、第2変形例における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図10は、第2変形例における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図11は、第3変形例における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図12は、第3変形例における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図13は、シールリングの捩じれについて説明するための図である。 図14は、第3変形例におけるシールリングを、他の実施形態に適用した時の中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図15は、中型容器の口金部を模式的に示す2面図である。 図16は、中型容器の口金部の変形例を模式的に示す2面図である。 図17は、中型容器の栓部材を模式的に示す2面図である。 図18は、中型容器の使用方法の一例を示すフローチャートである。 図19は、実施形態における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図20は、実施形態における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図21は、第4変形例における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図22は、第4変形例における中型容器の一部を模式的に示す断面図である。 図23は、中型容器の一部を模式的に示す断面図である。
以下、添付図面を参照して、実施形態の説明を行う。なお、添付図面において、同一の機能を有する構成要素には、同一の符号が付与されている。同一の符号が付された構成要素についての繰り返しとなる説明は省略される。
(用語の定義)
本明細書では、中型容器の内部から口金部に向かう方向を「上方」と定義し、上方とは反対側に向かう方向を「下方」と定義する。よって、例えば、中型容器が倒置状態にある場合には、実際の「上方」と、本明細書で定義される「上方」とは、異なることとなる。
本明細書では、「径方向」は、容器の口金部の中心軸に垂直な方向で、かつ、中心軸から離れていく方向を意味する。
(第1の実施形態)
図1および図2を参照して、第1の実施形態における中型容器について説明する。まず、図1を参照して、第1ねじ山23’および第2ねじ山43’における損傷または消耗の発生のメカニズムを説明する。
図1には、中型容器の口金部20’と、当該口金部に装着された栓部材40’(閉鎖部材)と、口金部20’と栓部材40’との間に配置されたシールリング50’(換言すれば、パッキン)とが示されている。口金部20’には、第1ねじ山23’が形成され、栓部材40’には、第2ねじ山43’が形成されている。
栓部材40’を、口金部20’にねじ込むことにより、シールリング50’が圧縮され、中型容器の口金部20’が、栓部材40’およびシールリング50’によって、シールされる。また、栓部材40’を、大きなねじ込みトルク(回転トルク)によってねじ込むことにより、栓部材40’の緩みが防止される。栓部材40’に付与されるねじ込むトルクのうちの大部分は、シールリング50’と口金部20’との間において発生する摩擦力、および、第1ねじ山23’と第2ねじ山43’との間において発生する摩擦力に打ち勝って、栓部材40’をねじ込むために使用される。第1ねじ山23’と第2ねじ山43’との間において発生する摩擦力は、第1ねじ山23’および第2ねじ山43’におけるかじり(損傷、消耗、あるいは、焼き付き等)の原因となる。
第1の実施形態では、口金部20’の材質と、栓部材40’の材質とを工夫することにより、第1ねじ山23’および第2ねじ山43’における損傷または消耗の発生リスクが低減される。
すなわち、実施形態では、口金部20’の材質として、オーステナイト系ステンレス鋼が用いられ、栓部材40’の材質として、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼が用いられる。
オーステナイト系ステンレス鋼は、容器の材質として周知の材質である。本明細書において「ステンレス鋼」は、例えば、鉄を主成分(50重量%以上)とし、クロムを10.5%以上含む合金鋼を意味する。また、オーステナイト系ステンレス鋼は、γ鉄にクロム等の元素が固溶したものを意味する。オーステナイト系ステンレス鋼は、加工が容易であるため、容器の材質として好適である。なお、実施形態におけるオーステナイト系ステンレス鋼には、例えば、SUS304、SUS304L、SUS316、SUS316L、SUS317、SUS317L、SUS321等が含まれる。
他方、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼は、容器の材質としては加工が難しく、特定の用途以外では使用実績の少ない材質である。オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼と比較して、伸び特性が悪く、また、加工が難しい。また、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼は、溶接加工が難しい。オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼は、オーステナイト相とフェライト相の2つの金属組織(二相)が混在したステンレス鋼である。オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼は、耐海水性、耐腐食性に優れており、主として、海水用復水器、熱交換器および排煙脱硫装置などの環境対策機器、あるいは、各種化学プラント用装置に用いられている。なお、実施形態におけるオーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼には、例えば、SUS329J1、SUS329J3L、SUS329J4L等が含まれる。
図2は、オーステナイト系ステンレス鋼の一例であるSUS316L(材料<B>)の特性と、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼の一例であるSUS329J4L(材料<A>)の特性との比較を示すテーブルである。図2から把握されるように、SUS329J4Lのブリネル硬度(HB)は、SUS316Lのブリネル硬度(HB)よりも大幅に高い。一般的に、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼のブリネル硬度は、オーステナイト系ステンレス鋼のブリネル硬度よりも大幅に高い。実施形態において使用されるオーステナイト系ステンレス鋼のブリネル硬度(HB)は、例えば、130以上210以下であり、他方、実施形態において使用されるオーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼のブリネル硬度(HB)は、実施形態において使用されるオーステナイト系ステンレス鋼のブリネル硬度(HB)の1.5倍以上3.0倍以下である。
実施形態における中型容器では、口金部20’の第1ねじ山23’がオーステナイト系ステンレス鋼(例えば、SUS304系、SUS316系)を含み、栓部材40’の第2ねじ山43’がオーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼(例えば、SUS329J4L)を含む。よって、第1ねじ山23’の硬度と第2ねじ山43’の硬度とは、互いに、大幅に異なることとなる。その結果、第1ねじ山23’と第2ねじ山43’とが摩擦接触した場合であっても、ねじ山部は、損傷または消耗しにくい。また、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼は、切削特性が、オーステナイト系ステンレス鋼よりもよい。このため、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼を切削することによりねじ山を形成する場合、ねじ山の仕上がり面がきれいで、仕上がり面に荒れが発生しにくい。このため、第1ねじ山23’と第2ねじ山43’とが摩擦接触した場合であっても、ねじ山部は、損傷または消耗しにくい。
さらに、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼は、強度および耐食性が高い。例えば、図2を参照して、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼の耐食性は、オーステナイト系ステンレス鋼の約7倍である。また、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼の耐エロージョン性能(耐摩耗性)は、オーステナイト系ステンレス鋼の約100倍である。このため、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼を栓部材40’の材質として用いた場合に、栓部材40’の寿命が長期化する。なお、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼は、加工しにくいとの問題点に関しては、例えば、栓部材40’を鋳造によって作製することにより克服可能である。
実施形態における中型容器では、加工特性の悪いオーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼を、敢えて、栓部材40’の材質として用いることにより、ねじ山の損傷または消耗の発生リスクを低減している点において、画期的である。また、互いに接触するねじ山部の一方の材質をオーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼とし、ねじ山部の他方の材質をオーステナイト系ステンレス鋼としている点において、画期的である。
また、図2からも把握されるように、実施形態におけるオーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼よりも、飲料または薬品に対する耐食性が高い。よって、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼製の栓部材は、耐食性の観点からみても寿命が長く、飲料容器または薬品容器に用いる栓部材として好適である。
(第2の実施形態)
図3乃至図9を参照して、第2の実施形態における中型容器について説明する。なお、第2の実施形態における口金部20の材質は、第1の実施形態における口金部20’の材質と同じであり、第2の実施形態における栓部材40(閉鎖部材)の材質は、第1の実施形態における栓部材40’の材質と同じである。
第2の実施形態では、口金部20の構造と、栓部材40(閉鎖部材)の構造とを工夫することにより、第1ねじ山23および第2ねじ山43における損傷または消耗の発生リスクが低減される。詳細は、後述される。
図3は、実施形態における中型容器1(栓部材を除く)を模式的に示す2面図である。図3の上側には、平面図が記載され、図3の下側には、側面図が記載されている。
中型容器1は、容量が100リットル以上300リットル以下の中型容器である。中型容器1の容器本体部10の上方には、口金部20が設けられている。容器本体部10の下方には、容器本体部10を起立状態に支持するための支持部材30が設けられていてもよい。中型容器1の高さL1(容器本体部10の底面と、口金部20の上面との間の距離)は、例えば、600mm以上1200mm以下である。また、図3に記載の例では、中型容器1の内面の断面形状、すなわち、中型容器の中心軸Cに垂直な断面形状は、円である。また、中型容器1の内径L2の最大値は、例えば、500mm以上700mm以下である。
図4は、図3における領域Aの拡大図である。図4を参照して、口金部20は、容器本体部10に連結されている。図4に記載の例では、領域Bにおいて、容器本体部10と口金部20とは、互いに溶接されている。なお、容器本体部10の材質と、口金部20の材質とを同じにすれば、溶接が容易となり、かつ、材質が異なることに起因する電気的な腐食が防止される。図4を参照して、口金部20の内径L3(第1ねじ山23の頂部間の距離)は、例えば、70mm以上76mm以下である。すなわち、口金部20は、いわゆる、3インチ径の口金部である。3インチ径の口金部に、栓部材を装着する際には、小径の口金部に栓部材を装着する場合と比較して、栓部材に大きなねじ込みトルクが付与される。なお、図4において、C1は、口金部20の中心軸を示す。図3および図4に記載の例では、口金部20の中心軸C1と、容器本体部10の中心軸Cとは、互いに一致しているが、両軸は、互いに一致していなくてもよい。
図5は、口金部20に、栓部材40を仮装着した後の状態を示す概略断面図である。
口金部20は、第1ねじ山23が設けられた環状の第1壁22と、口金部上面26と、シールリング50に接触する傾斜面28とを含む。傾斜面28は、環状の傾斜面である。傾斜面は、中心軸C1に面するように傾斜しており、傾斜面の法線は、口金部20の中心軸C1と交差する。口金部20の下部は、容器本体部10に連結されている。
栓部材40は、第2ねじ山43が設けられた環状の第2壁42と、当該第2壁42の上方に設けられたフランジ部44とを含む。栓部材40は、容器内部に面する底壁41を備えていてもよい。図5に記載の状態において、シールリング50は、口金部20の傾斜面28と、栓部材40との間で挟まれている。より具体的には、シールリング50は、口金部20の傾斜面28、栓部材40の第2壁42、および、フランジ部44の各々に接触している。シールリング50と、傾斜面28とは、図5において「E」で示される部分において線接触し、シールリング50と、第2壁42の外側面とは、図5において「F」で示される部分、すなわち、フランジ部44と第2ねじ山43との間に形成された環状凹部60の底壁60aにおいて線接触し、シールリング50と、フランジ部44の下面46とは、図5において「G」で示される部分において線接触している。なお、図5に記載の例では、シールリング50は、断面の形状(周方向に垂直な断面の形状)が円形状のシールリングであり、シールリング50の断面の直径は、約5mmである。しかし、シールリング50の断面の形状は、任意である。図5から把握されるように、栓部材40の仮装着状態においては、口金部上面26とフランジ部44の下面46とは、互いに離間している。なお、仮装着状態において、口金部上面26とフランジ部44の下面46との間の距離H1は、例えば、1.8mm程度(1mm以上3mm以下である)。仮装着状態において、口金部上面26とフランジ部44の下面46との間の距離H1は、第2ねじ山43の1/2ピッチ以上、2ピッチ以下であってもよい。すなわち、仮装着状態から、栓部材40を、1/2周以上2周以下の範囲で回転させることにより、口金部上面26とフランジ部44の下面46とが、互いに接触するようにしてもよい。なお、図5に記載の例では、口金部上面26は、中心軸C1に垂直な平面である。
図5に記載の状態から、栓部材40を口金部20に対して、更にねじ込み、口金部上面26とフランジ部44の下面46とを互いに接触させる。図6には、口金部上面26とフランジ部44の下面46とが互いに接触した後の状態が示されている。図5に記載の状態から図6に記載の状態になるまでに要するねじ込みトルク(栓部材40に付与される回転トルク)は、相対的に小さなトルクである。トルクの大きさは、例えば、15N・m程度(10N・m以上30N・m以下)である。図6に記載の状態になるまでに付与されるトルクの大きさは、相対的に小さい。このため、仮に、ねじ込み時に、口金部20の第1ねじ山23と、栓部材40の第2ねじ山43とが、互いに摩擦接触する場合であっても、当該摩擦接触に伴う、ねじ山部の損傷または消耗は、比較的小さい。
図6に示される状態では、フランジ部44の下面46と口金部上面26とは、直接的に面接触している(金属同士で面接触している)。また、図6に示される状態では、シールリング50は、傾斜面28、第2壁42、および、フランジ部44の各々に面接触している(「E1」、「F1」、「G1」を参照)。また、傾斜面28、第2壁42、および、フランジ部44によって囲まれる空間の大部分(例えば、70%以上)が、シールリング50によって埋められている。このため、シールリングによるシール特性が、非常に高い。なお、図6に示される状態において、傾斜面28、第2壁42、および、フランジ部44によって囲まれる空間の大きさおよび形状は、シールリング50の歪が30%程度となるように、設定されることが好ましい。なお、本段落に記載の事項は、他の実施形態および他の変形例にも適用可能な事項である。
図6に記載の状態から、栓部材40を口金部20に対して、更にねじ込むことを想定する。図6の状態から、栓部材40をねじ込む際に要するねじ込みトルク(栓部材40に付与される回転トルク)は、相対的に大きなトルクである。トルクの大きさは、例えば、50N・m程度(40N・m以上100N・m以下)である。なお、ねじ込みトルクの大部分は、フランジ部44の下面46と口金部上面26との間の摩擦力に打ち勝つために使用される。このため、栓部材40を、相対的に大きなトルクでねじ込む場合であっても、口金部20の第1ねじ山23と、栓部材40の第2ねじ山43との間の摩擦力が大きくなることはない。その結果、ねじ山部の損傷または消耗は、抑制される。
第2の実施形態では、構造的に、ねじ山部の損傷または消耗が、抑制される。したがって、ねじ山に過度に長い寿命が要求されない場合には、栓部材40の材質を、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼以外の材質とすることも可能である。この場合であっても、従来の口金部と栓部材との組み合わせに比較して、ねじ山部の寿命を長期化することが可能である。しかし、第1の実施形態と、第2の実施形態との組み合わせ、すなわち、材質の工夫と、構造の工夫との組み合わせは、ねじ山部の寿命の観点からみて最良の組み合わせである。このような組み合わせは、画期的であり、中型容器の口金部において発生していた問題点が一挙に解決される組み合わせである。
(第1変形例)
図7および図8を参照して、口金部20および栓部材40の第1変形例について説明する。図7は、栓部材40が口金部20に仮装着された状態における、中型容器の一部分を示す。また、図8は、フランジ部44の下面46と口金部上面26とが直接面接触した状態における中型容器の一部分を示す。
第1変形例における口金部20は、傾斜面28と口金部上面26とが、段差部27(ステップ部)を介して接続されている点で、図5および図6に記載の口金部とは異なる。また、第1変形例におけるシールリング50の断面の直径は、例えば、5.5mm程度である。その他の点では、図7および図8に記載の例は、図5および図6に記載の例と同様である。なお、図7および図8に記載の例では、段差部27は、中心軸C1に平行な環状壁面である。段差部27を設けることの利点については、図16を参照して、後述される。
(第2変形例)
図9および図10を参照して、口金部20および栓部材40の第2変形例について説明する。図9は、栓部材40が口金部20に仮装着された状態における、中型容器の一部分を示す。また、図10は、フランジ部44の下面46と口金部上面26とが直接面接触した状態における中型容器の一部分を示す。
図9および図10に記載の例では、シールリング50が、栓部材40の第2壁42に設けられた環状の凸部61の外周面に対向するように配置されている点で、図5および図6に記載の例とは異なる。また、第2変形例におけるシールリング50の断面の直径は、例えば、4.5mm程度である。その他の点では、図9および図10に記載の例は、図5および図6に記載の例と同様である。
図9および図10に記載の例では、栓部材40の第2壁42の外周面に環状の凸部61が設けられている。そして、当該環状の凸部61の外周面に、シールリング50が装着されている。図9および図10に記載の例では、環状の凸部61の外周面と中心軸C1との間の距離は、第2ねじ山43の山の頂部と中心軸C1との間の距離と等しいかそれ以上である。このため、栓部材40が、口金部20にねじ込まれた時に、圧縮されたシールリング50の一部が、第1ねじ山23と第2ねじ山43との間に噛み込まれるリスクがない。その結果、シールリング50によるシールの確実性が向上する。なお、栓部材40を口金部20に装着した後、シールリング50は、環状の凸部61の外周面(すなわち、第2壁42の外側面)、フランジ部44の下面46、および、傾斜面28の各々に接触する。
(第3変形例)
図11および図12を参照して、口金部20および栓部材40の第3変形例について説明する。図11は、栓部材40が口金部20に仮装着された状態における、中型容器の一部分を示す。また、図12は、フランジ部44の下面46と口金部上面26とが直接面接触した状態における中型容器の一部分を示す。
第3変形例は、第1変形例と第2変形例との組み合わせである。すなわち、第3変形例における口金部20は、段差部27を備える。また、第3変形例における栓部材40は、環状の凸部61を備える。
さらに、第3変形例におけるシールリング50の断面形状は、円形状以外の形状である。特に、外力(張力)が作用していない自然状態において、シールリング50の断面形状(周方向に垂直な断面形状)は、第1直線部50aと、曲線部50cとを備える。第1直線部50aは、シールリング50が栓部材40に装着された時、第2壁42に接する直線部分、すなわち、シールリングの内周表面の母線に対応する直線部分である。また、外力(張力)が作用していない自然状態において、シールリング50の断面形状(周方向に垂直な断面形状)は、第1直線部50aとは異なる第2直線部50bを備えていてもよい。第2直線部50bは、栓部材40が口金部20に装着された時、フランジ部44の下面46に接する直線部分である。また、曲線部50cは、栓部材40が口金部20に装着された時、口金部20の傾斜面28に接する曲線部分(例えば、円弧状部分)である。
第3変形例では、シールリングの周方向に垂直な断面形状が、第1直線部50a(および/または第2直線部50b)を備える。このため、シールリング50を栓部材40に装着する際に、シールリング50が、捩じれるおそれがない(捩じれについては、図13を参照)。実施形態または変形例においてシールリング50に作用する外力は、従来例においてシールリング50に作用する外力よりも小さい。このため、シールリング50に捩じれ歪が存在する場合には、シール特性が悪化する可能性がある。しかし、本変形例では、シールリング50が捩じれるおそれがない。このため、シールリング50に作用する外力が相対的に小さい場合であっても、良好なシール特性が維持される。
また、第3変形例では、シールリング50の周方向に垂直な断面形状が、口金部20の傾斜面28に接触する曲線部50cを備える。このため、栓部材40のねじ込み時に、傾斜面28が、シールリング50に対して滑りやすい。その結果、シールリング50が移動することにより、シールリングの位置ずれが発生するリスクが小さい。また、シールリング50の周方向に垂直な断面形状が、曲線部50cを備えるため、傾斜面28からの圧力によって、シールリング50(曲線部50c)は容易に変形する。その結果、傾斜面28とシールリング50との間の密着性が向上し、シール特性が向上する。
なお、第3変形例におけるシールリング50の形状は、他の実施形態あるいは他の変形例にも適用可能である。図14は、第3変形例におけるシールリング50を、図5および図6に記載の実施形態に適用した時の状態を模式的に示す図である。図14に記載の例では、シールリング50の断面形状は、第1直線部50a、第2直線部50b、円弧状の曲線部50cに加えて、第3直線部50dを備えている。すなわち、シールリング50の断面形状は、略馬蹄形状である。
第3変形例では、シールリング50の断面形状が、非円形形状である場合の例について説明したが、第3変形例におけるシールリング50の断面形状は、円形状であってもよい。
次に、図15を参照して、中型容器1の口金部20について更に詳細に説明する。図15は、口金部20を模式的に示す2面図である。図15の上側には平面図が記載され、図15の下側には、上側の平面図におけるF−F矢視図が記載されている。
図15を参照して、口金部上面26の幅L4、すなわち、口金部上面26の径方向に沿った長さは、例えば、1mm以上5mm以下である。幅L4が1mm以上であることにより、口金部上面26とフランジ部44の下面46との間の接触面積が適切に確保される。また、図15に記載の例では、口金部20は、口金部の上部において、径外方向に突出する環状の突出部29を備える。環状の突出部29の存在により、口金部上面26の幅L4を大きく取ることが可能となる。
図15に記載の例では、口金部20は、口金部の下部の外周面において、環状の切り欠き部25を備える。当該切り欠き部25の存在により、容器本体部10と口金部20との間の溶接面積を広くすることが可能となる。なお、切り欠き部25の高さL5、すなわち、中心軸C1に沿う方向の長さは、容器本体部10の板厚と等しい。高さL5は、例えば、1mm以上2mm以下である。また、口金部全体の高さL6は、例えば、15mm以上30mm以下である。
傾斜面28の傾斜角度θ、すなわち、傾斜面28と鉛直面との間のなす角(あるいは、傾斜面28と中心軸C1との間のなす角)は、例えば、30度以上60度以下である。傾斜角度θは、容器の内圧、シールリング50の材質等を考慮して、設定される。シールリング50の材質は、例えば、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、シリコーンゴム、ポリテトラフルオロエチレン等である。シールリングのHs硬度は、例えば、50以上70以下である。シールリングを繰り返し使用する場合には、Hs硬度が70程度(65以上75以下)のシールリングが適しており、シールリングを使い捨てとする場合には、Hs硬度が50程度(45以上55以下)のシールリングが適している。シールリングの断面の直径は、容器の内圧等を考慮して、設定される。シールリングの断面の直径、換言すれば、径方向に沿う幅は、例えば、4mm以上6mm以下である。
なお、傾斜面28の一部が、第1ねじ山23の表面の一部として用いられてもよい。すなわち、第1ねじ山23の一部は、傾斜面28を削ることにより形成されてもよい。
(口金部の変形例)
続いて、図16を参照して、中型容器1の口金部20の変形例について説明する。変形例における口金部20は、傾斜面28と口金部上面26とが、段差部27(ステップ部)を介して接続されている点で、図15に記載の口金部とは異なる。その他の点では、変形例における口金部20は、図15に記載の口金部と同様である。
図16は、口金部20の変形例を模式的に示す2面図である。図16の上側には平面図が記載され、図16の下側には、上側の平面図におけるG−G矢視図が記載されている。
図16に記載の例では、段差部27が設けられているため、口金部上面26の幅L4を大きく取ることが可能となる。すなわち、傾斜面28と口金部上面26との間に段差部を介在させた時に得られる口金部上面26の幅L4は、傾斜面28を口金部上面26まで延長した時に得られる口金部上面26の幅L4よりも大きい。このため、変形例では、口金部上面26とフランジ部44の下面46との間の接触面積を、より大きくすることが可能である。また、段差部27の存在により、傾斜面28が、口金部20の奥側に設けられることとなる。その結果、シールリング50と接触する傾斜面28が意図せずして傷つくことが抑制される。
図17を参照して、中型容器1の栓部材40について更に詳細に説明する。図17は、栓部材40を模式的に示す2面図である。図17の上側には平面図が記載され、図17の下側には、上側の平面図におけるH−H矢視図が記載されている。
図17を参照して、栓部材40のフランジ部44の幅L7、すなわち、フランジ部44の径方向に沿った長さは、例えば、5mm以上20mm以下である。幅L7が5mm以上であることにより、フランジ部44の下面46の幅L8が十分に確保される。なお、フランジ部44の下面46の内周側領域は、シールリング50と接触する部分であり、フランジ部44の下面46の外周側領域は、口金部上面26と接触する領域である。このため、フランジ部44の下面46の幅L8、すなわち、下面46の径方向に沿った長さは、口金部上面26の幅L4(図15等を参照)よりも大きい。下面46の幅L8は、口金部上面26の幅L4に、自然状態におけるシールリング50の断面の直径(あるいは断面の幅)を加算することにより得られる値よりも大きい。
栓部材40全体の高さL9は、例えば、15mm以上30mm以下である。栓部材40の上面には、摘み部47、および、摘み部47によって分割された複数の凹部49が設けられている。凹部49には、摘み部47を操作する工具(図示されず)が挿入される。工具によって、摘み部47に回転トルクが付与されることにより、栓部材40が、口金部20に装着される。なお、工具の駆動は、人力によって行われてもよいし、モータ等の駆動手段によって行われてもよい。摘み部47の幅L10は、例えば、3mm以上10mm以下である。
栓部材40(閉鎖部材)は、例えば、鋳造によって作製される。栓部材40は、ロストワックス鋳造法を用いて作製されてもよい。ロストワックス鋳造法は、ロウ(ワックス)を利用した鋳造方法の一種である。例えば、ロウで原型(栓部材40の原型)を作り、当該原型の周囲を鋳型材で覆い固める。次に、ロウを溶かして除去することによってできる空洞に、溶融状態の材料(オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼)を流し込む。鋳型材を壊し、さらに、鋳物に仕上げ加工を施すことにより、鋳造によって作製された部品(栓部材40)が得られる。栓部材40を、鋳造によって作製することにより、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼の難加工性の問題点が克服される。
(中型容器の使用方法)
図5、図6、図18を参照して、実施形態における中型容器1の使用方法について説明する。図18は、中型容器の使用方法の一例を示すフローチャートである。実施形態における中型容器の使用方法は、上述の第1の実施形態における中型容器、または、第2の実施形態における中型容器を用いて実行される。
第1工程S1において、容器本体部10と口金部20とを含む容器部材が準備される。容器部材は、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼製である。なお、容器本体部10と口金部20とは、溶接により連結されていてもよい。容器本体部10は、100L以上300L以下の液体を収納可能である。なお、口金部20は、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼製のシームレス管からの削り出しによって、作製することが可能である。
第2工程S2において、容器部材(具体的には、容器本体部10)の内部に、液体が充填される。当該充填は、口金部20を介して行われる。
第3工程S3において、シールリング50が装着された栓部材40が、口金部20に取り付けられる。なお、栓部材40は、例えば、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼製である。栓部材40は、鋳物であってもよい。なお、シールリング50は、第3工程S3より前に、栓部材40の外周面(より具体的には、第2壁42の外周面)に装着されている。
第3工程S3は、3つのサブ工程S3−1、S3−2、S3−3を含む。サブ工程S3−1では、栓部材40が、口金部20に仮装着される。図5には、サブ工程S3−1が実行された後の状態の一例が示されている。サブ工程S3−1が実行された後の状態において、シールリング50は、口金部20の傾斜面28、栓部材40の第2壁42、および、栓部材40のフランジ部44の各々に接触している。なお、サブ工程S3−1の実行後において、フランジ部44の下面46と口金部上面26とは、接触していない。
サブ工程S3−2では、フランジ部44の下面46と口金部上面26とが互いに面接触するように、栓部材40が口金部20にねじ込まれる。図6には、サブ工程S3−2が実行された後の状態の一例が示されている。サブ工程S3−2が実行された後の状態において、シールリング50は、口金部20の傾斜面28、栓部材40の第2壁42、および、栓部材40のフランジ部44の各々に接触している。また、サブ工程S3−2の実行後において、フランジ部44の下面46と口金部上面26とは、互いに直接的に面接触している。
サブ工程S3−3では、フランジ部44の下面46と口金部上面26との間の面圧が上昇するように、栓部材40が口金部20にねじ込まれる。サブ工程S3−3は、フランジ部44の下面46と口金部上面26との間の摩擦力に打ち勝って、栓部材40を更にねじ込む工程である。
実施形態における中型容器の使用方法では、フランジ部の下面と口金部上面とが、互いに直接的に面接触する。このため、大きなねじ込みトルクが、口金部の第1ねじ山および栓部材の第2ねじ山に作用することが抑制される。その結果、ねじ山部の損傷または消耗は効果的に抑制される。
なお、上述のサブ工程S3−2において、栓部材40に作用させるねじ込みトルク(ねじ込みトルクの最大値)を第1トルクと定義するとき、上述のサブ工程S3−3において、栓部材40に作用させるねじ込みトルクは、第1トルクの2倍以上であってもよい。サブ工程S3−3においては、フランジ部44の下面46と口金部上面26とが互いに面接触している。このため、サブ工程S3−3において、栓部材40に、大きなねじ込みトルクを作用させても、当該トルクが、口金部の第1ねじ山および栓部材の第2ねじ山に作用することは抑制される。その結果、ねじ山部の損傷または消耗は効果的に抑制される。
以上のとおり、実施形態における中型容器および中型容器の使用方法では、口金部における損傷または消耗の発生リスクが、効果的に低減される。
(第3の実施形態)
図19および図20を参照して、第3の実施形態における中型容器について説明する。なお、第3の実施形態における口金部20’’の材質は、第1の実施形態における口金部20’の材質と同じであり、第3の実施形態におけるキャップ部材40’’(閉鎖部材)の材質は、第1の実施形態における栓部材40’(閉鎖部材)の材質と同じである。
第3の実施形態では、口金部20’’の構造と、キャップ部材40’’(閉鎖部材)の構造とを工夫することにより、第1ねじ山23’’および第2ねじ山43’’における損傷または消耗の発生リスクが低減される。詳細は、後述される。
図19は、口金部20’’に、キャップ部材40’’を仮装着した後の状態を示す概略断面図である。
口金部20’’は、第1ねじ山23’’が設けられた環状の第1壁22’’と、口金部上面26’’と、シールリング50に接触する面とを含む。図19に記載の例では、シールリング50に接触する面は、環状平面220’’と、環状平面220’’よりも上方に突出する環状突出部21’’の外周面210’’とを含む。
キャップ部材40’’は、第2ねじ山43’’が設けられた環状の第2壁42’’と、当該第2壁42’’の上方に設けられた天板部44’’とを含む。図19に記載の状態において、シールリング50は、キャップ部材の天板部44’’と、口金部の第1壁22’’との間で挟まれている。より具体的には、シールリング50は、キャップ部材の天板部の傾斜面48’’と、環状平面220’’、および、外周面210’’の各々に接触している。シールリング50と、傾斜面48’’とは、図19において「P」で示される部分において線接触し、シールリング50と、環状平面220’’とは、図19において「Q」で示される部分において線接触し、シールリング50と、外周面210’’とは、図19において「R」で示される部分において線接触している。キャップ部材40’’の仮装着状態においては、口金部上面26’’と天板部44’’の下面46’’とは、互いに離間している。なお、仮装着状態において、口金部上面26’’と天板部44’’の下面46’’との間の距離は、例えば、1.8mm程度(1mm以上3mm以下である)。仮装着状態において、口金部上面26’’と天板部44’’の下面46との間の距離は、第2ねじ山43’’の1/2ピッチ以上、2ピッチ以下であってもよい。すなわち、仮装着状態から、キャップ部材40’’を、1/2周以上2周以下の範囲で回転させることにより、口金部上面26’’と天板部44’’の下面46’’とが、互いに接触するようにしてもよい。なお、図19に記載の例では、口金部上面26’’は、中心軸C1に垂直な平面である。
図19に記載の状態から、キャップ部材40’’を口金部20’’に対して、更にねじ込み、口金部上面26’’と天板部44’’の下面46’’とを互いに接触させる。図20には、口金部上面26’’と天板部44’’の下面46’’とが互いに接触した後の状態が示されている。図19に記載の状態から図20に記載の状態になるまでに要するねじ込みトルク(キャップ部材40’’に付与される回転トルク)は、相対的に小さなトルクである。トルクの大きさは、例えば、15N・m程度(10N・m以上30N・m以下)である。図20に記載の状態になるまでに付与されるトルクの大きさは、相対的に小さい。このため、仮に、ねじ込み時に、口金部20’’の第1ねじ山23’’と、キャップ部材40’’の第2ねじ山43’’とが、互いに摩擦接触する場合であっても、当該摩擦接触に伴う、ねじ山部の損傷または消耗は、比較的小さい。
図20に示される状態では、天板部44’’の下面46’’と口金部上面26’’とは、直接的に面接触している(金属同士で面接触している)。また、図20に示される状態では、シールリング50は、天板部44’’の下面46’’、傾斜面48’’、環状平面220’’、および、外周面210’’の各々に面接触している。図20に記載の例では、シールリング50は、4つの面に面接触しているが、代替的に、3つの面に面接触するようにしてもよい。
図20に記載の状態から、キャップ部材40’’を口金部20’’に対して、更にねじ込むことを想定する。図20の状態から、キャップ部材40’’をねじ込む際に要するねじ込みトルク(キャップ部材40’’に付与される回転トルク)は、相対的に大きなトルクである。トルクの大きさは、例えば、50N・m程度(40N・m以上100N・m以下)である。なお、ねじ込みトルクの大部分は、天板部44’’の下面46’’と口金部上面26’’との間の摩擦力に打ち勝つために使用される。このため、キャップ部材40’’を、相対的に大きなトルクでねじ込む場合であっても、口金部20’’の第1ねじ山23’’と、キャップ部材40’’の第2ねじ山43’’との間の摩擦力が大きくなることはない。その結果、ねじ山部の損傷または消耗は、抑制される。
第3の実施形態では、構造的に、ねじ山部の損傷または消耗が、抑制される。したがって、ねじ山に過度に長い寿命が要求されない場合には、キャップ部材40’’の材質を、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼以外の材質とすることも可能である。この場合であっても、従来の口金部とキャップ部材との組み合わせに比較して、ねじ山部の寿命を長期化することが可能である。しかし、第1の実施形態と、第3の実施形態との組み合わせ、すなわち、材質の工夫と、構造の工夫との組み合わせは、ねじ山部の寿命の観点からみて最良の組み合わせである。このような組み合わせは、画期的であり、中型容器の口金部において発生していた問題点が一挙に解決される組み合わせである。
(第4変形例)
図21および図22を参照して、口金部20’’およびキャップ部材40’’の変形例(第4変形例)について説明する。図21は、キャップ部材40’’が口金部20’’に仮装着された状態における、中型容器の一部分を示す。また、図22は、天板部44’’の下面46’’と口金部上面26’’とが直接面接触した状態における中型容器の一部分を示す。
図21および図22に記載の例では、シールリング50が、キャップ部材40’’の第2壁42’’に設けられた環状の凸部61’’の内周面に対向するように配置されている点で、図19および図20に記載の例とは異なる。その他の点では、図21および図22に記載の例は、図19および図20に記載の例と同様である。
図21および図22に記載の例では、キャップ部材40’’の第2壁42’’の内周面に環状の凸部61’’が設けられている。そして、当該環状の凸部61’’の内周面に、シールリング50が装着されている。図21および図22に記載の例では、環状の凸部61’’の内周面と中心軸C1との間の距離は、第2ねじ山43’’の山の頂部と中心軸C1との間の距離と等しいかそれ以下である。このため、キャップ部材40’’が、口金部20’’にねじ込まれた時に、圧縮されたシールリング50の一部が、第1ねじ山23’’と第2ねじ山43’’との間に噛み込まれるリスクがない。その結果、シールリング50によるシールの確実性が向上する。なお、キャップ部材40’’を口金部20’’に装着した後、シールリング50は、環状の凸部61’’の内周面(すなわち、第2壁42’’の内周面)、天板部44’’の下面46’’、および、第1壁22’’(例えば、環状平面220’’、および、外周面210’’)の各々に接触する。
なお、第4変形例(図21および図22)において、環状の凸部61’’と、天板部の下面46’’との間には、図23に示されるような傾斜面48’’が設けられていてもよい。すなわち、傾斜面48’’の第1端が、環状の凸部61’’の外周面に接続され、傾斜面48’’の第2端が下面46’’に接続されていてもよい。また、第3の実施形態または第4変形例におけるシールリングの断面形状(周方向に垂直な断面形状)は、円形状ではなく、図23に示されるように、第1直線部50aと、曲線部50cとを備えていてもよい。
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態又は変形例で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態または変形例にも適用可能である。
1 :中型容器
10 :容器本体部
20、20’、20’’:口金部
21’’ :環状突出部
22、20’’:第1壁
23、23’、23’’:第1ねじ山
25 :切り欠き部
26、26’’:口金部上面
27 :段差部
28 :傾斜面
29 :突出部
30 :支持部材
40、40’、40’’:閉鎖部材
41 :底壁
42、42’’:第2壁
43、43’、43’’ :第2ねじ山
44 :フランジ部
44’’ :天板部
46 :フランジ部の下面
46’’ :天板部の下面
47 :摘み部
49 :凹部
50、50’ :シールリング
60 :環状の凹部
61、61’’:環状の凸部
210’’ :外周面
220’’ :環状平面
C、C1 :中心軸
θ :傾斜角度


Claims (9)

  1. 容量が100L以上300L以下であるステンレス鋼製の中型容器であって、
    容器本体部と口金部とを含む容器部材と、
    前記容器部材の内部に液体が充填された後の前記容器部材の前記口金部に装着される閉鎖部材と、
    前記口金部と前記閉鎖部材との間に配置されるシールリングと
    を具備し、
    前記口金部には、第1ねじ山が設けられ、
    前記閉鎖部材には、前記第1ねじ山に螺合する第2ねじ山が設けられ、
    前記口金部は、オーステナイト系ステンレス鋼を含み、
    前記閉鎖部材は、オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼を含み、
    前記口金部は、
    前記第1ねじ山が設けられた環状の第1壁と、
    口金部上面と
    を含み、
    前記閉鎖部材は、
    前記第2ねじ山が設けられた環状の第2壁と、
    前記第2壁の上方に設けられたフランジ部または天板部と
    を含み、
    前記閉鎖部材が前記口金部に装着された状態において、前記シールリングは、前記第1壁と、前記フランジ部または前記天板部とに接触し、かつ、前記フランジ部の下面または前記天板部の下面と前記口金部上面とは、直接的に面接触しており、
    前記フランジ部の下面または前記天板部の下面と前記口金部上面とが面接触した後に、前記閉鎖部材を前記口金部に対して更にねじ込むことにより、前記フランジ部の下面または前記天板部の下面と前記口金部上面との間の面圧を上昇させて使用する中型容器であり、
    前記口金部がオーステナイト系ステンレス鋼を含み、前記閉鎖部材がオーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼を含むことと、前記更にねじ込む時に前記フランジ部の下面または前記天板部の下面と前記口金部上面とが面接触していることとにより、前記第1ねじ山および前記第2ねじ山における損傷または消耗が抑制される
    中型容器。
  2. 前記オーステナイト系ステンレス鋼のブリネル硬度は、130以上210以下であり、
    前記オーステナイト−フェライト系2相ステンレス鋼のブリネル硬度は、前記オーステナイト系ステンレス鋼の前記ブリネル硬度の1.5倍以上3.0倍以下である
    請求項1に記載の中型容器。
  3. 前記閉鎖部材は、鋳物である
    請求項1または2に記載の中型容器。
  4. 前記口金部は、前記シールリングに接触する傾斜面を含み、
    前記閉鎖部材は、栓部材であり、
    前記栓部材が前記口金部に装着された状態において、前記シールリングは、前記傾斜面、前記第2壁、および、前記フランジ部の各々に接触し、かつ、前記フランジ部の下面と前記口金部上面とは、直接的に面接触している
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の中型容器。
  5. 前記傾斜面と前記口金部上面との間には、段差部が存在する
    請求項に記載の中型容器。
  6. 前記第2壁には、環状凹部または環状凸部が設けられ、前記シールリングは、前記環状凹部に配置されているか、または、前記環状凸部に対向するように配置されている
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の中型容器。
  7. 前記シールリングに張力が作用していない状態において、前記シールリングの周方向に垂直な断面は、第1直線部と曲線部とを備える
    請求項1乃至のいずれか一項に記載の中型容器。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の中型容器の使用方法であって、
    前記容器部材を準備する準備工程と、
    前記容器部材の内部に、前記口金部を介して、前記液体を充填する充填工程と、
    前記シールリングが前記口金部と前記閉鎖部材との間に配置されるように、前記閉鎖部材を、前記口金部に取り付ける取付工程と
    を具備し、
    記取付工程は、
    前記閉鎖部材を前記口金部にねじ込むことにより、前記シールリングを、前記第1壁と、前記フランジ部または前記天板部とに接触させる工程と、
    前記閉鎖部材を前記口金部に更にねじ込むことにより、前記フランジ部の下面または前記天板部の下面と前記口金部上面とを、直接的に面接触させる工程と
    を含み、
    前記フランジ部の下面または前記天板部の下面と前記口金部上面とが面接触する直前において、前記閉鎖部材に付与されるねじ込みトルクを第1トルクと定義する時、
    前記フランジ部の下面または前記天板部の下面と前記口金部上面とが面接触した後において、前記閉鎖部材に、前記第1トルクの2倍以上のねじ込みトルクが付与される
    中型容器の使用方法。
  9. 請求項2に記載の中型容器の使用方法であって、
    前記容器部材を準備する準備工程と、
    前記容器部材の内部に、前記口金部を介して、前記液体を充填する充填工程と、
    前記シールリングが前記口金部と前記閉鎖部材との間に配置されるように、前記閉鎖部材を、前記口金部に取り付ける取付工程と
    を具備し、
    前記取付工程は、
    前記閉鎖部材を前記口金部にねじ込むことにより、前記シールリングを、前記第1壁と、前記フランジ部または前記天板部とに接触させる工程と、
    前記閉鎖部材を前記口金部に更にねじ込むことにより、前記フランジ部の下面または前記天板部の下面と前記口金部上面とを、直接的に面接触させる工程と
    を含み、
    前記フランジ部の下面または前記天板部の下面と前記口金部上面とが面接触する直前において、前記閉鎖部材に付与されるねじ込みトルクを第1トルクと定義する時、
    前記フランジ部の下面または前記天板部の下面と前記口金部上面とが面接触した後において、前記閉鎖部材に、前記第1トルクの2倍以上のねじ込みトルクが付与される
    中型容器の使用方法。
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