JP6680129B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
従来、インクジェットヘッドのノズルからインク(液滴)を吐出して記録媒体に画像形成するインクジェットプリンター等のインクジェット記録装置が知られている。また、吐出されたインクは、最初液柱として吐出され後に液滴として飛翔する。この液柱の分離等により、メインの液滴と、当該メインの液滴に付随するサテライト(の液滴)と、に分かれて飛翔することが知られている。このため、吐出される液滴は厳しく管理されるようになっている。
例えば、インクジェットヘッドの圧電素子に供給する駆動パルスとして、第1充電要素(圧力室の容積を収縮させる収縮要素)、第1放電要素(圧力室の容積を膨張させる膨張要素)、第2充電要素、第2放電要素、第3充電要素、第3放電要素を有する駆動パルスを生成する液滴噴射装置が知られている(特許文献1参照)。第1放電要素の第1放電時間を圧力室の固有振動周期の1/2以下とし、第2充電要素を駆動電圧(最低電位から最高電位までの電位差)の60%以下とすることで、吐出される液滴の量を減らし、第3充電要素を駆動電圧の75%以上とすることで、メインの液滴とサテライトとの着弾位置を近づけている。
特開2002−113867号公報
しかし、特許文献1の液滴噴射装置では、第2充電要素の駆動電圧が低いため、液柱の分離によるサテライトよりも大きい液滴の分離やサテライトを十分に抑制できなかった。
本発明の課題は、液滴の分離やサテライトを十分に抑制することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
複数の圧電素子に駆動信号を印加することにより、当該複数の圧電素子に対応する複数の圧力室の容積を膨張又は収縮させ、当該複数の圧力室のインクを複数のノズルから吐出させて、記録媒体に画像形成するインクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドの前記複数の圧電素子に対してそれぞれ駆動信号を生成して印加する駆動回路と、を備えるインクジェット記録装置であって、
前記駆動信号は、
基準電圧から開始して前記圧力室の容積を膨張させる第1膨張パルスと、
前記圧力室の容積を収縮させて前記ノズルからインクを吐出させる第1収縮パルスと、
前記圧力室の容積を膨張させる第2膨張パルスと、
前記圧力室の容積を収縮させる第2収縮パルスと、
を順に含み、
前記第1収縮パルスのトップ電圧が基準電圧よりも高い電圧であり、
前記第2膨張パルスは、前記第1収縮パルスの開始から1AL以内に印加され、
前記第2収縮パルスは、前記第2膨張パルスの開始から1AL以内に印加され
前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第1収縮パルスの開始電圧及びトップ電圧の差の電圧との電圧比は、1:1.5であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は
複数の圧電素子に駆動信号を印加することにより、当該複数の圧電素子に対応する複数の圧力室の容積を膨張又は収縮させ、当該複数の圧力室のインクを複数のノズルから吐出させて、記録媒体に画像形成するインクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドの前記複数の圧電素子に対してそれぞれ駆動信号を生成して印加する駆動回路と、を備えるインクジェット記録装置であって、
前記駆動信号は、
基準電圧から開始して前記圧力室の容積を膨張させる第1膨張パルスと、
前記圧力室の容積を収縮させて前記ノズルからインクを吐出させる第1収縮パルスと、
前記圧力室の容積を膨張させる第2膨張パルスと、
前記圧力室の容積を収縮させる第2収縮パルスと、
を順に含み、
前記第1収縮パルスのトップ電圧が基準電圧よりも高い電圧であり、
前記第2膨張パルスは、前記第1収縮パルスの開始から1AL以内に印加され、
前記第2収縮パルスは、前記第2膨張パルスの開始から1AL以内に印加され、
前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第2収縮パルスのトップ電圧と前記基準電圧との差の電圧との電圧比は、2:1であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は
複数の圧電素子に駆動信号を印加することにより、当該複数の圧電素子に対応する複数の圧力室の容積を膨張又は収縮させ、当該複数の圧力室のインクを複数のノズルから吐出させて、記録媒体に画像形成するインクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドの前記複数の圧電素子に対してそれぞれ駆動信号を生成して印加する駆動回路と、を備えるインクジェット記録装置であって、
前記駆動信号は、
基準電圧から開始して前記圧力室の容積を膨張させる第1膨張パルスと、
前記圧力室の容積を収縮させて前記ノズルからインクを吐出させる第1収縮パルスと、
前記圧力室の容積を膨張させる第2膨張パルスと、
前記圧力室の容積を収縮させる第2収縮パルスと、
を順に含み、
前記第1収縮パルスのトップ電圧が基準電圧よりも高い電圧であり、
前記第2膨張パルスは、前記第1収縮パルスの開始から1AL以内に印加され、
前記第2収縮パルスは、前記第2膨張パルスの開始から1AL以内に印加され、
前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第2膨張パルスの最も高い電圧とボトム電圧との差の電圧から、前記第2収縮パルスのトップ電圧と前記基準電圧との差の電圧を引いた電圧との電圧比は、1:0.5〜1:1.5であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項に記載のインクジェット記録装置において、
前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第2収縮パルスのトップ電圧と前記基準電圧との差の電圧との電圧比は、2:1であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1、2又は4に記載のインクジェット記録装置において、
前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第2膨張パルスの最も高い電圧とボトム電圧との差の電圧から、前記第2収縮パルスのトップ電圧と前記基準電圧との差の電圧を引いた電圧との電圧比は、1:0.5〜1:1.5であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記第2収縮パルスのトップ電圧は、前記基準電圧よりも高い電圧であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記第1収縮パルスのパルス幅と、前記第2膨張パルスのパルス幅とのパルス幅比は、0.4AL:0.6AL〜0.6AL:0.4ALであることを特徴とする。
請求項に記載の発明のインクジェット記録方法は、
複数の圧電素子に駆動信号を印加することにより、当該複数の圧電素子に対応する複数の圧力室の容積を膨張又は収縮させ、当該複数の圧力室のインクを複数のノズルから吐出させて、記録媒体に画像形成するインクジェットヘッドの前記複数の圧電素子に対してそれぞれ駆動信号を生成して印加する工程を含み、
前記駆動信号は、
基準電圧から開始して前記圧力室の容積を膨張させる第1膨張パルスと、
前記圧力室の容積を収縮させて前記ノズルからインクを吐出させる第1収縮パルスと、
前記圧力室の容積を膨張させる第2膨張パルスと、
前記圧力室の容積を収縮させる第2収縮パルスと、
を順に含み、
前記第1収縮パルスのトップ電圧が基準電圧よりも高い電圧であり、
前記第2膨張パルスは、前記第1収縮パルスの開始から1AL以内に印加され、
前記第2収縮パルスは、前記第2膨張パルスの開始から1AL以内に印加され
前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第2膨張パルスの最も高い電圧とボトム電圧との差の電圧から、前記第2収縮パルスのトップ電圧と前記基準電圧との差の電圧を引いた電圧との電圧比は、1:0.5〜1:1.5であることを特徴とする。
本発明によれば、液滴の分離やサテライトを十分に抑制できる。
本発明の実施の形態のインクジェット記録装置を示す概略構成図である。 インクジェットヘッドの断面図である。 インクジェット記録装置の電気的構成のブロック図である。 (a)は、駆動回路により生成される第1の駆動信号の波形を示すタイミングチャートである。(b)は、第1の駆動信号に応じたインクのメニスカス速度の時間特性を示す図である。(c)は、第1の駆動信号、標準波形に応じたインクのメニスカス速度の時間特性を示す図である。 (a)は、第2の駆動信号の波形を示すタイミングチャートである。(b)は、第2の駆動信号に応じたインクのメニスカス速度の時間特性を示す図である。 第3の駆動信号の波形を示すタイミングチャートである。 (a)は、第4の駆動信号の波形を示すタイミングチャートである。(b)は、第4の駆動信号に応じたインクのメニスカス速度の時間特性を示す図である。 第5の駆動信号の波形を示すタイミングチャートである。
添付図面を参照して、本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
図1〜図3を参照して、本実施の形態のインクジェット記録装置1の装置構成を説明する。先ず、図1を参照して、インクジェット記録装置1の全体構成を説明する。図1は、本実施の形態のインクジェット記録装置1を示す概略構成図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置1は、4つのインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dを備える。本実施形態では、例えばY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)のインク色毎の4つのインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dが、図示X方向(主走査方向)に並設されているが、インクジェットヘッドの数は4つに限定されない。
各インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dは、ノズル面側が記録媒体50と対向するように共通のキャリッジ20に搭載され、フレキシブルケーブル30を介して、インクジェット記録装置1に設けられた制御装置(図1において図示略)に電気的に接続されている。
キャリッジ20は、主走査モーター(図1において図示略)によって、ガイドレール40に沿う主走査方向に往復移動可能である。また、記録媒体50は、副走査モーター(図1において図示略)の駆動によって、主走査方向と直交する図示Y方向に沿って所定量ずつ間欠搬送されるようになっている。
インクジェット記録装置1は、各インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dがキャリッジ20の移動によって主走査方向に移動する過程で、各インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dのノズルから記録媒体50に向けてインクを吐出する。そして、このインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dの主走査方向の移動と記録媒体50の副走査方向の間欠的な搬送との協働によって、記録媒体50上に所定の画像を印画する。
次いで、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dの構成について、図2を参照して説明する。図2は、インクジェットヘッド10Aの断面図である。各インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dが同一構成であるため、図2では、代表してインクジェットヘッド10Aの構成について説明する。
インクジェットヘッド10Aは、ヘッド基板11と、配線基板12と、接着樹脂層13と、を備える。ヘッド基板11、接着樹脂層13、配線基板12、は、図中下層側から順に積層されている。配線基板12の上面には、インクマニホールド14が接合されている。インクマニホールド14の内部は、配線基板12との間でインクが貯留される共通インク室14aとなっている。
ヘッド基板11は、Si(シリコン)基板によって形成されたノズルプレート11aと、ガラス基板によって形成された中間プレート11bと、Si(シリコン)基板によって形成された圧力室プレート11cと、SiO薄膜によって形成された振動板11dと、を備える。ノズルプレート11a、中間プレート11b、圧力室プレート11c、振動板11dは、図中下層側から順に積層されている。ノズルプレート11aの下面には複数のノズル11eが開口している。
圧力室プレート11cには、それぞれインクが収容される複数の圧力室15が形成されている。圧力室15の上壁は、振動板11dによって構成され、下壁が中間プレート11bによって構成されている。各圧力室15は、中間プレート11bを介してノズル11eと連通している。
振動板11dの上面には、各圧力室15に1対1に対応して、アクチュエーター16が積層されている。アクチュエーター16は、薄膜PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電素子が、駆動電極としての上部電極と下部電極(いずれも図示略)とで挟まれた構造をしている。上部電極は、アクチュエーター16本体の上面に配置され、下部電極が、圧電素子の下面に配置されている。下部電極は、振動板11dの上面に広がっており、全てのアクチュエーター16に共通の共通電極を構成している。下部電極は接地されている。
配線基板12は、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10D毎に設けられた駆動回路(図1、図2において図示略)からの駆動信号を各アクチュエーター16の駆動電極に対して印加するための配線を備えた基板である。
接着樹脂層13は、例えば熱硬化性の感光性接着樹脂シートによって形成され、ヘッド基板11と配線基板12との間でヘッド基板11及び配線基板12を一体に接着している。ヘッド基板11と配線基板12との間には、この接着樹脂層13の厚み分の間隔が設けられている。接着樹脂層13は、アクチュエーター16及びその周囲に相当する領域が露光、現像によって除去されている。各アクチュエーター16は、この接着樹脂層13が除去された空間内にそれぞれ配置されている。
接着樹脂層13には、上下に貫通する貫通孔13aが各圧力室15に対応して形成されている。各貫通孔13aの一端(上端)は、配線基板12に形成されたインク供給路12aと連通し、他端(下端)は、圧力室15の内部と連通している。インク供給路12aは共通インク室14aに開口している。
インクジェットヘッド10Aにおいて、共通インク室14aからインク供給路12a、貫通孔13aを介して、各圧力室15内にインクが供給される。そして、駆動回路から各アクチュエーター16の駆動電極に、後述するように膨張パルスと収縮パルスとを含む駆動信号が印加されると、アクチュエーター16が変形動作して振動板11dが振動し、対応する圧力室15の容積が膨張、収縮する。これにより、圧力室15内のインクに圧力変化が付与され、記録媒体50に向けてノズル11eからインクが吐出する。
次いで、図3を参照して、インクジェット記録装置1の電気的構成を説明する。図3は、インクジェット記録装置1の電気的構成のブロック図である。
図3に示すように、インクジェット記録装置1は、ホストコンピューター200に電気的に接続されている。インクジェット記録装置1は、制御装置100と、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dと、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dに1対1に対応する駆動回路60A,60B,60C,60Dと、を備える。
制御装置100は、インターフェースコントローラー101、画像メモリー102、転送部103、CPU(Central Processing Unit)104、主走査モーター105、副走査モーター106、入力操作部107、駆動信号発生回路108等を含む。
インターフェースコントローラー101は、通信回線を介して接続されるホストコンピューター200から、記録媒体50に印画すべき画像情報を受信する。
画像メモリー102は、インターフェースコントローラー101を介して受信される画像情報を、一時的に記憶する。画像メモリー102の画像情報は、駆動回路60A,60B,60C,60Dに入力される。
転送部103は、画像メモリー102から各駆動回路60A,60B,60C,60Dに、各インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dの複数ノズルからの一回の吐出で記録される部分画像情報を転送する。転送部103は、タイミング発生回路103a及びメモリー制御回路103bを含む。タイミング発生回路103aは、例えば不図示のエンコーダセンサー等によってキャリッジ20の位置情報を求める。メモリー制御回路103bは、この位置情報から、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10D毎に必要とされる部分画像情報のアドレスを求める。そして、メモリー制御回路103bは、この部分画像情報のアドレスを用いて、画像メモリー102からの読み出し、駆動回路60A,60B,60C,60Dへの転送を行う。
CPU104は、インクジェット記録装置1を統括する制御部であり、記録媒体50の搬送、キャリッジ20の移動、各インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dからのインクの吐出等を制御する。
主走査モーター105は、図1に示すキャリッジ20を主走査方向に移動させるモーターである。副走査モーター106は、記録媒体50を副走査方向に搬送するモーターである。これら主走査モーター105、副走査モーター106の駆動は、CPU104によって制御される。
入力操作部107は、CPU104がオペレーターによる各種の入力操作を受け付ける部分であり、例えばタッチパネルによって構成される。
駆動信号発生回路108は、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dからインクを吐出させるための駆動信号の信号波形を生成する。この信号波形は、タイミング発生回路103aの画像情報のラッチ信号に同期し、ラッチ信号毎に生成され、駆動回路60A,60B,60C,60Dに出力される。
駆動回路60A,60B,60C,60Dは、対応するインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dの各アクチュエーター16を駆動する。この駆動回路60A,60B,60C,60Dは、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dと共にキャリッジ20に搭載されており、フレキシブルケーブル30によって制御装置100と電気的に接続されている。
駆動回路60A,60B,60C,60Dは、それぞれ電圧設定部61A,61B,61C,61Dを有する。電圧設定部61A,61B,61C,61Dは、駆動信号発生回路108から入力される駆動信号の信号波形に対して所定の電圧を設定する。駆動回路60A,60B,60C,60Dは、電圧設定部61A,61B,61C,61Dによって電圧設定された駆動信号を、画像メモリー102から送られる画像情報に基づいて、対応するインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dの各アクチュエーター16の駆動電極に印加する。この電圧設定部61A,61B,61C,61Dによって設定される電圧値は、CPU104によって駆動回路60A,60B,60C,60D毎に独立して制御可能としてもよい。
次に、図4〜図8を参照して、駆動回路60A,60B,60C,60Dにより生成されてインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dに入力される駆動信号Pについて説明する。図4(a)は、駆動回路60A,60B,60C,60Dにより生成される駆動信号P,Paの波形を示すタイミングチャートである。
図4(a)に示すように、駆動信号Pは、基準電圧から開始して圧力室15の容積を膨張させる第1膨張パルスP1と、圧力室15の容積を収縮させてノズルからインクを吐出させる第1収縮パルスP2と、圧力室15の容積を膨張させる第2膨張パルスP3と、圧力室15の容積を収縮させる第2収縮パルスP4と、第2収縮パルスP4のトップ電圧から基準電圧に戻すパルスP5と、を順に含んでいる。図4(a)において、縦軸は電圧を示し、横軸は、時間を示す。
基準電圧とは、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dに波形が入力されないときに印加される電圧であり、圧力室15の容積を一定量収縮させた待機状態にさせる電圧である。また、駆動信号Pの各パルスの振動の最上位の電圧をトップ電圧とし、各パルスの振動の最下位の電圧をボトム電圧とする。
また、第1膨張パルスP1の時間的なパルス幅を、パルス幅W1とする。第1収縮パルスP2の時間的なパルス幅を、パルス幅W2とする。第2膨張パルスP3の時間的なパルス幅を、パルス幅W3とする。第2収縮パルスP4の時間的なパルス幅を、パルス幅W4とする。また、基準電圧と第1膨張パルスP1のボトム電圧との電位差を電圧V1とする。第1収縮パルスP2の最も低い電圧(開始電圧)と第1収縮パルスP2のトップ電圧との電位差を電圧V2とする。第2膨張パルスP3の最も高い電圧(開始電圧)とボトム電圧との電位差を電圧V3とする。第2収縮パルスP4のトップ電圧と基準電圧との電位差を電圧V4とする。
第1膨張パルスP1は、基準電圧からボトム電圧に下げる膨張パルスP11と、膨張パルスP11のボトム電圧を維持する維持パルスP12と、を有する。第1収縮パルスP2は、第1膨張パルスP1のボトム電圧からトップ電圧に上げる収縮パルスP21と、収縮パルスP21のトップ電圧を維持する維持パルスP22と、を有する。第2膨張パルスP3は、第1収縮パルスP2のトップ電圧からボトム電圧に下げる膨張パルスP31と、膨張パルスP31のボトム電圧を維持する維持パルスP32と、を有する。第2収縮パルスP4は、第2膨張パルスP3のボトム電圧からトップ電圧に上げる収縮パルスP41と、収縮パルスP41のトップ電圧を維持する維持パルスP42と、を有する。
なお、維持パルスP12,P22,P32,P42は、本実施の形態では平坦なパルスとしているが、必ずしも平坦なパルスに限定されず、インク吐出に支障がない程度に、僅かに上り傾斜していてもよい。
駆動信号Pは、各パルスP1,P2,P3,P4,P5の立ち上がり、立ち下がりを傾斜状としたスロープ波形からなる。スロープ波形とすることにより、サテライト、速度異常、曲がり等の不安定吐出を抑制する効果があるため、本発明において好ましい態様である。
駆動信号Pが、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dのアクチュエーター16の駆動電極に印加されると、先ず、第1膨張パルスP1の膨張パルスP11によって、圧力室15の容積は、待機状態から膨張し始める。これによって、共通インク室14aから圧力室15内にインクが流れ込む。この膨張状態は維持パルスP12の期間維持される。
そして、第1収縮パルスP2の収縮パルスP21によって、膨張状態にある圧力室15の容積が収縮し始める。圧力室15の容積の収縮により、圧力室15内に正の圧力波が発生する。これにより、インクがノズル11eから押し出され、インクが吐出する。この収縮状態は維持パルスP22の期間維持される。
そして、第2膨張パルスP3の膨張パルスP31によって、圧力室15の容積は再び膨張し始める。維持パルスP22の後、膨張パルスP31によって開始される第2膨張パルスP3は、圧力室15の容積が膨張することにより、圧力室15内に負の圧力波が発生する。これにより、第1収縮パルスP2によって圧力室15内に発生した正の圧力波との合成波が発生する。
これと同時に、膨張パルスP31によって、ノズル11eから押し出されたインクの尾部が、ノズル11e側に引っ張られる。これにより、第1収縮パルスP2によってノズル11eから吐出されたインクが、ノズル11e内部のインクと強制的に分離される。インクの尾部が引っ張られることで、尾部は短くなるため、吐出されるインクに付随するサテライトも抑制される。分離したインクは、記録媒体50に着弾してドットを形成する。膨張パルスP31による膨張状態は、維持パルスP32の期間維持される。
そして、第2収縮パルスP4の収縮パルスP41によって、圧力室15の容積は再び収縮して、ノズル11e内部のインクが再び押される。この収縮状態は維持パルスP42の期間維持され、パルスP5により基準電圧に戻ることにより、圧力室15の容積は、待機状態に復帰する。
次いで、図4(a)〜図8を参照して、駆動信号Pの具体的な実施例を説明する。図4(b)は、駆動信号Paに応じたインクのメニスカス速度の時間特性を示す図である。図4(c)は、駆動信号Pa、標準波形に応じたインクのメニスカス速度の時間特性を示す図である。図5(a)は、駆動信号Pbの波形を示すタイミングチャートである。図5(b)は、駆動信号Pbに応じたインクのメニスカス速度の時間特性を示す図である。図6は、駆動信号Pcの波形を示すタイミングチャートである。図7(a)は、駆動信号Pdの波形を示すタイミングチャートである。図7(b)は、駆動信号Pdに応じたインクのメニスカス速度の時間特性を示す図である。図8は、駆動信号Peの波形を示すタイミングチャートである。なお、図において示したメニスカス速度は、駆動パルスの電圧変化が生じるエッジで発生する圧力波の合成により、算出することができる。
図4(a)において、W1=1AL(Acoustic Length)、W2=0.5AL、W3=0.5AL、W4=1AL、V2=V3=1.5V1、V4=0.5V1に設定された駆動信号Pを、第1実施例としての駆動信号Paとする。ここで、ALは、チャネル(圧力室15)の固有振動周期の半分の値(半周期)である。ボトム電圧は、理想的には0[V]であるが、回路構成上、1[V]等、所定の値を有する電圧である。但し、駆動信号では他の電圧との差圧が重要になるため、ボトム電圧を5、10[V]等としてもよい。
図4(b)に示すように、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dへの駆動信号Paの印加に応じたノズル11eにおけるインクのメニスカス速度の時間特性が得られる。基準電圧に対応するメニスカス速度を基準メニスカス速度とし、図4(b)に点線で示す。駆動信号Paに応じたインクのメニスカス速度において、1番目のメニスカス速度の最大値の時刻と、2番目のメニスカス速度の最小値の時刻との差を、時間T1とする。2番目のメニスカス速度の最小値と、基準メニスカス速度との差を、メニスカス速度R2とする。1番目のメニスカス速度の最大値の時刻と、2番目のメニスカス速度の最大値の時刻との差を、時間T3とする。1番目のメニスカス速度の最大値の時刻と、3番目のメニスカス速度の最小値の時刻との差を、時間T4とする。2番目のメニスカス速度の最大値と、基準メニスカス速度との差を、メニスカス速度R5とする。
図5(a)に示すように、W1=1AL、W2=0.5AL、W3=0.5AL、W4=1.3AL、V2=V3=1.40V1、V4=0.50V1とし、パルスP5をパルスP5bに代えた駆動信号Pを、第2実施例としての駆動信号Pbとする。パルスP5bは、第2収縮パルスP4のトップ電圧から、基準電圧との電位差が0.35V1である中間電圧を介して、基準電圧に段階的に戻すパルスである。パルスP5bは、第2収縮パルスP4のトップ電圧から中間電圧へ移行するパルスP51bと、中間電圧の維持パルスP52bと、中間電圧から基準電圧へ戻すパルスP53bと、を順に有する。パルスP51b、維持パルスP52bの時間を1.1ALとしている。図5(b)に示すように、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dへの駆動信号Pbの印加に応じたノズル11eにおけるインクのメニスカス速度の時間特性が得られる。
図6に示すように、W1=1AL、W2=0.5AL、W3=0.5AL、W4=2.4AL、V2=V3=1.5V1、V4=0.3V1とした駆動信号Pを、第3実施例としての駆動信号Pcとする。インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dへの駆動信号Pbの印加に応じたノズル11eにおけるインクのメニスカス速度の時間特性は、図5(b)と同じである。
図7(a)に示すように、W1=1AL、W2=0.6AL、W3=0.4AL、W4=0.65AL、V2=V3=1.5V1、V4=0とし、パルスP5をパルスP5dに代えた駆動信号Pを、第4実施例としての駆動信号Pdとする。パルスP5dは、第2収縮パルスP4のトップ電圧から、基準電圧との電位差が0.3V1である中間電圧を介して、基準電圧に戻すパルスである。パルスP5dは、第2収縮パルスP4のトップ電圧から中間電圧へ移行するパルスP51dと、中間電圧の維持パルスP52dと、中間電圧から基準電圧へ戻すパルスP53dと、を順に有する。パルスP51d、維持パルスP52dの時間を1ALとしている。図7(b)に示すように、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dへの駆動信号Pdの印加に応じて吐出されるインクの圧力の時間特性が得られる。
図8に示すように、W1=1AL、W2=0.5AL、W3=0.5AL、W4=1AL、V2=1.25V1、V3=1.0V1、V4=0.25V1とした駆動信号Pを、第5実施例としての駆動信号Peとする。
ここで、駆動信号Pの各種条件を説明する。先ず、駆動信号Pa,Pb,Pc,Pd,Peにおいて、第1収縮パルスP2のトップ電圧を、基準電圧よりも高くしている。この構成により、基準電圧で吐出させた液滴と比較して大きな液滴を吐出することができ、サテライトが発生し難い。
また、駆動信号Pa,Pb,Pc,Peにおいて、第2収縮パルスP4のトップ電圧を、基準電圧よりも高くしている。この構成により、液滴(液柱)の後端速度上昇により尾引きを低減でき、液滴をまとまりやすくして液滴分離やサテライトを抑制できる。
また、駆動信号Pa,Pb,Pc,Pdのように、電圧比V1:V2は、1:1.5が好ましい。この構成により、第1収縮パルスP2によるインクの押しと第2膨張パルスP3によるインクの引きとにより、吐出させる液滴を効果的に切ってサテライトを低減させることが可能となる。なお、V1:V2=1:αにおけるαの数値が大きくなればなるほど、インクの振動が大きくなり、制御が難しくなる。また、インク物性等に合せて、V1:V2の比率を変える場合がある。
また、駆動信号Pa,Pbのように、電圧比V1:V4は、2:1が好ましい。この構成により、液滴(液柱)の後端速度上昇により、吐出させる液滴を効果的に切ってサテライトを低減させることが可能となる。なお、インク物性等に合せて、V4を使用しない構成としてもよい。
また、駆動信号Pa,Pb,Pc,Pd,Peにおいて、第1膨張パルスP1のパルス幅W1は、1ALとしている。この構成であると、駆動効率が最も高くなり好ましい。また、第1膨張パルスP1のパルス幅W1は、例えば1AL〜1.5ALのようにある程度延ばすこととしてもよい。同様に、駆動信号Pa,Peにおいて、第2収縮パルスP4のパルス幅W4は、1ALとしている。この構成により、駆動効率が最も高くなり好ましい。
また、駆動信号Pa,Pb,Pc,Pd,Peにおいて、第2膨張パルスP3の開始タイミングを、第1収縮パルスP2の開始から1AL以内にしている。この構成により、液滴の尾引きを切って短くできる。
また、駆動信号Pa,Pb,Pc,Pd,Peにおいて、第2収縮パルスP4の開始タイミングを、第2膨張パルスP3の開始から1AL以内にしている。この構成により、液滴(液柱)の後端速度上昇により尾引きを低減できる。
また、駆動信号Pa,Pb,Pc,Pd,Peのように、パルス幅比W2:W3は、0.4AL:0.6AL〜0.6AL:0.4ALとすることが好ましい。この構成により、第1収縮パルスP2印加後のノズル11eにおけるインクのメニスカス速度が最大に達してから、第2膨張パルスP3印加後にメニスカス速度が最小(吐出と反対方向に最大)となる時間T1が、0.7〜0.8ALとなる。よって、時間T1を1ALから短くすることで、少ないエネルギーで吐出させた液滴を効果的に切ってサテライトを低減させることが可能となる。
図4(c)は、図4(b)の図に上述した時間T1が1ALとなるような標準波形を印加したものを記載したものである。図4(c)において、本実施例の駆動信号Paに対応するメニスカス速度の波形を実線で示し、標準波形に対応するメニスカス速度の波形を破線で示す。本実施例において、標準波形と比較して、第1収縮パルスP2印加後のノズル11eにおけるインクのメニスカス速度が最大に達してから、第2膨張パルスP3印加後にメニスカス速度が最小(吐出と反対方向に最大)(R2)となる時間T1を0.7〜0.8ALとすることでR2に達するまでの時間を短くすることができ、電圧を印加する時間を短くすることができる。また、電圧を印加する時間を短くすることができるため、標準波形と比較して引き込む際のメニスカス速度を抑えつつ、効果的に吐出させた液滴を切ることができ、サテライトを低減させることができる。
また、駆動信号Pa,Pb,Pc,Pd,Peのように、第2膨張パルスP3印加後のノズル11eにおけるインクのメニスカス速度R2は、メニスカス引き込みが許容される範囲で最小(吐出と反対方向に最大)であることが好ましい。この構成により、吐出させる液滴を効果的に切ってサテライトを低減させることが可能となる。
また、駆動信号Pa,Pb,Pc,Pd,Peに示すように、電圧比V1:(V3−V4)は、インク物性等に合せて変化するが、1:0.5〜1:1.5が好ましい。この構成により、インクのサテライトを低減させつつ安定射出が可能となる。
また、第2膨張パルスP3によって強制的に分離される際に尾部に追従するように生じるサテライトをより減少させる観点で、発明者が鋭意検討した結果、尾部に追従するようにサテライトを駆動信号Pa,Pb,Pc,Pd,Peのように、第1収縮パルスP2印加後のノズル11eにおけるインクのメニスカス速度が最大に達してから第2収縮パルスP4印加後にメニスカス速度が最大となる時間T3が、1.3〜1.7ALとなることが好ましい。この構成により、液滴(液柱)の後端速度上昇により尾引きを低減でき、液滴をまとまりやすくして液滴分離やサテライトを抑制できる。
また、駆動信号Pa,Pb,Pc,Pd,Peのように、第1収縮パルスP2印加後のノズル11eにおけるインクのメニスカス速度が最大に達してから第2収縮パルスP4印加後の残響によるメニスカス速度が最小(吐出と反対方向に最大)となる時間T4が、2.1〜2.6ALとなることが好ましい。この構成により、第2収縮パルスP4によるインクを再度押した後に、吐出させる液滴を効果的に切ってサテライトを低減させることが可能となる。
また、駆動信号Pa,Pb,Pc,Pd,Peのように、第2収縮パルスP4印加後のノズル11eにおけるインクのメニスカス速度R5は、メニスカス溢れが発生しない範囲で速い方が好ましい。この構成により、インクの後滴の速度を向上させてサテライトを低減させ、かつ次の液滴への影響を小さくして安定に射出させることができる。
また、駆動信号Pb,Pc(図5(b))のように、第2収縮パルスP4印加後の残響によるノズル11eにおけるインクのメニスカス速度(圧力)が最小(吐出と反対方向に最大)になった後は、残響が抑制されていることが好ましい。この構成によれば、連続で液滴を射出する場合に次の液滴への影響を小さくして安定に射出させることができる。
また、駆動信号Pd(図7(b))のように、第2収縮パルスP4印加後の残響によるノズル11eにおけるインクのメニスカス速度(圧力)が0になるように残響が抑制されていることが好ましい。この構成により、駆動信号の波形長を短くすることができ、より高速駆動が可能となる。但し、サテライトの低減効果は、駆動信号Pb,Pcよりは小さい。
また、インクは一般的に表面張力が高い方が一般的にまとまりやすい。表面張力が低いようなインクでも、本実施の形態の波形の駆動信号を用いることで、液滴分離やサテライトを低減できるので、表面張力が低いインクに対してより効果を発揮する。具体的には、インクの表面張力が20〜35[mN/m]の範囲で特に効果が期待できる。インクの種類は、表面張力が比較的高い水系のインクよりも、溶剤系のインクや、UVインクが好ましい。
以上、本実施の形態によれば、インクジェット記録装置1は、インクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dと、駆動信号Pを生成してインクジェットヘッド10A,10B,10C,10Dに印加する駆動回路60A,60B,60C,60Dと、を備える。駆動信号Pは、基準電圧から開始して圧力室15の容積を膨張させる第1膨張パルスP1と、圧力室15の容積を収縮させてノズル11eからインクを吐出させる第1収縮パルスP2と、圧力室15の容積を膨張させる第2膨張パルスP3と、圧力室15の容積を収縮させる第2収縮パルスP4と、を順に含む。駆動信号Pにおいて、第1収縮パルスP2のトップ電圧が基準電圧よりも高い電圧であり、第2膨張パルスP3が、第1収縮パルスP2の開始から1AL以内に開始され、第2収縮パルスP4が、第2膨張パルスP3の開始から1AL以内に開始される。
このため、基準電圧で吐出させた液滴と比較して大きな液滴を吐出することができ、液滴の尾引きを切って短くでき、液滴の後端速度上昇により尾引きを低減でき、液滴の分離やサテライトを十分に抑制できる。
また、駆動信号Pにおいて、第2収縮パルスP4のトップ電圧は、基準電圧よりも高い電圧である。このため、液滴の後端速度上昇による尾引きを低減でき、液滴をまとまりやすくして液滴分離やサテライトを抑制できる。
また、駆動信号Pにおいて、電圧比V1:V2は、1:1.5である。このため、第1収縮パルスP2によるインクの押しと第2膨張パルスP3によるインクの引きとにより、吐出させる液滴を効果的に切ってサテライトを低減させることが可能となる。
また、駆動信号Pにおいて、電圧比V1:V4は、2:1である。このため、液滴の後端速度上昇により、吐出させる液滴を効果的に切ってサテライトを低減させることが可能となる。
また、駆動信号Pにおいて、パルス幅比W2:W3は、0.4AL:0.6AL〜0.6AL:0.4ALである。このため、時間T1を1ALから短くすることで、少ないエネルギーで吐出させた液滴を効果的に切ってサテライトを低減させることが可能となる。
また、駆動信号Pにおいて、電圧比V1:(V3−V4)は、1:0.5〜1:1.5である。このため、インクのサテライトを低減させつつ安定射出が可能となる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る好適なインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態の駆動信号Pにおいて、第2収縮パルスP4のトップ電圧を、第1収縮パルスP2のトップ電圧よりも高くする構成としてもよい。この構成により、液滴(液柱)の後端速度上昇による尾引きを低減でき、液滴をまとまりやすくして液滴分離やサテライトを抑制できる。
また、以上の実施の形態におけるインクジェット記録装置1を構成する各部の細部構成及び細部動作に関して本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
1 インクジェット記録装置
10A,10B,10C,10D インクジェットヘッド
11 ヘッド基板
11a ノズルプレート
11b 中間プレート
11c 圧力室プレート
11d 振動板
11e ノズル
12 配線基板
13 接着樹脂層
14 インクマニホールド
15 圧力室
16 アクチュエーター
50 記録媒体
100 制御装置
101 インターフェースコントローラー
102 画像メモリー
103 転送部
103a タイミング発生回路
103b メモリー制御回路
104 CPU
105 主走査モーター
106 副走査モーター
107 入力操作部
108 駆動信号発生回路
60A,60B,60C,60D 駆動回路
61A,61B,61C,61D 電圧設定部
200 ホストコンピューター

Claims (8)

  1. 複数の圧電素子に駆動信号を印加することにより、当該複数の圧電素子に対応する複数の圧力室の容積を膨張又は収縮させ、当該複数の圧力室のインクを複数のノズルから吐出させて、記録媒体に画像形成するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドの前記複数の圧電素子に対してそれぞれ駆動信号を生成して印加する駆動回路と、を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記駆動信号は、
    基準電圧から開始して前記圧力室の容積を膨張させる第1膨張パルスと、
    前記圧力室の容積を収縮させて前記ノズルからインクを吐出させる第1収縮パルスと、
    前記圧力室の容積を膨張させる第2膨張パルスと、
    前記圧力室の容積を収縮させる第2収縮パルスと、
    を順に含み、
    前記第1収縮パルスのトップ電圧が基準電圧よりも高い電圧であり、
    前記第2膨張パルスは、前記第1収縮パルスの開始から1AL以内に印加され、
    前記第2収縮パルスは、前記第2膨張パルスの開始から1AL以内に印加され
    前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第1収縮パルスの開始電圧及びトップ電圧の差の電圧との電圧比は、1:1.5であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 複数の圧電素子に駆動信号を印加することにより、当該複数の圧電素子に対応する複数の圧力室の容積を膨張又は収縮させ、当該複数の圧力室のインクを複数のノズルから吐出させて、記録媒体に画像形成するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドの前記複数の圧電素子に対してそれぞれ駆動信号を生成して印加する駆動回路と、を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記駆動信号は、
    基準電圧から開始して前記圧力室の容積を膨張させる第1膨張パルスと、
    前記圧力室の容積を収縮させて前記ノズルからインクを吐出させる第1収縮パルスと、
    前記圧力室の容積を膨張させる第2膨張パルスと、
    前記圧力室の容積を収縮させる第2収縮パルスと、
    を順に含み、
    前記第1収縮パルスのトップ電圧が基準電圧よりも高い電圧であり、
    前記第2膨張パルスは、前記第1収縮パルスの開始から1AL以内に印加され、
    前記第2収縮パルスは、前記第2膨張パルスの開始から1AL以内に印加され、
    前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第2収縮パルスのトップ電圧と前記基準電圧との差の電圧との電圧比は、2:1であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 複数の圧電素子に駆動信号を印加することにより、当該複数の圧電素子に対応する複数の圧力室の容積を膨張又は収縮させ、当該複数の圧力室のインクを複数のノズルから吐出させて、記録媒体に画像形成するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドの前記複数の圧電素子に対してそれぞれ駆動信号を生成して印加する駆動回路と、を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記駆動信号は、
    基準電圧から開始して前記圧力室の容積を膨張させる第1膨張パルスと、
    前記圧力室の容積を収縮させて前記ノズルからインクを吐出させる第1収縮パルスと、
    前記圧力室の容積を膨張させる第2膨張パルスと、
    前記圧力室の容積を収縮させる第2収縮パルスと、
    を順に含み、
    前記第1収縮パルスのトップ電圧が基準電圧よりも高い電圧であり、
    前記第2膨張パルスは、前記第1収縮パルスの開始から1AL以内に印加され、
    前記第2収縮パルスは、前記第2膨張パルスの開始から1AL以内に印加され、
    前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第2膨張パルスの最も高い電圧とボトム電圧との差の電圧から、前記第2収縮パルスのトップ電圧と前記基準電圧との差の電圧を引いた電圧との電圧比は、1:0.5〜1:1.5であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第2収縮パルスのトップ電圧と前記基準電圧との差の電圧との電圧比は、2:1であることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第2膨張パルスの最も高い電圧とボトム電圧との差の電圧から、前記第2収縮パルスのトップ電圧と前記基準電圧との差の電圧を引いた電圧との電圧比は、1:0.5〜1:1.5であることを特徴とする請求項1、2又は4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第2収縮パルスのトップ電圧は、前記基準電圧よりも高い電圧であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第1収縮パルスのパルス幅と、前記第2膨張パルスのパルス幅とのパルス幅比は、0.4AL:0.6AL〜0.6AL:0.4ALであることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置
  8. 複数の圧電素子に駆動信号を印加することにより、当該複数の圧電素子に対応する複数の圧力室の容積を膨張又は収縮させ、当該複数の圧力室のインクを複数のノズルから吐出させて、記録媒体に画像形成するインクジェットヘッドの前記複数の圧電素子に対してそれぞれ駆動信号を生成して印加する工程を含み、
    前記駆動信号は、
    基準電圧から開始して前記圧力室の容積を膨張させる第1膨張パルスと、
    前記圧力室の容積を収縮させて前記ノズルからインクを吐出させる第1収縮パルスと、
    前記圧力室の容積を膨張させる第2膨張パルスと、
    前記圧力室の容積を収縮させる第2収縮パルスと、
    を順に含み、
    前記第1収縮パルスのトップ電圧が基準電圧よりも高い電圧であり、
    前記第2膨張パルスは、前記第1収縮パルスの開始から1AL以内に印加され、
    前記第2収縮パルスは、前記第2膨張パルスの開始から1AL以内に印加され、
    前記基準電圧と前記第1膨張パルスのボトム電圧との差の電圧と、前記第2膨張パルスの最も高い電圧とボトム電圧との差の電圧から、前記第2収縮パルスのトップ電圧と前記基準電圧との差の電圧を引いた電圧との電圧比は、1:0.5〜1:1.5であることを特徴とするインクジェット記録方法。
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