JP6676948B2 - 画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6676948B2
JP6676948B2 JP2015243278A JP2015243278A JP6676948B2 JP 6676948 B2 JP6676948 B2 JP 6676948B2 JP 2015243278 A JP2015243278 A JP 2015243278A JP 2015243278 A JP2015243278 A JP 2015243278A JP 6676948 B2 JP6676948 B2 JP 6676948B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image processing
white balance
plane
color
point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015243278A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017112421A (ja
Inventor
佐野 央
央 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2015243278A priority Critical patent/JP6676948B2/ja
Publication of JP2017112421A publication Critical patent/JP2017112421A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6676948B2 publication Critical patent/JP6676948B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Color Television Image Signal Generators (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラムに関する。
ホワイトバランス調整を行う撮像装置が知られている(特許文献1)。ホワイトバランス調整によって偽色が生じる場合があるという問題が知られている。
特許3943719号公報
本発明の第1の態様によると、画像処理装置は、各画素に第1、第2および第3の色成分の画素値を有する画像データにホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整部と、第1、第2および第3の色成分による色空間において、前記色空間内の白色点または前記白色点の近傍点を通る面を設定する面設定部と、前記ホワイトバランス調整が行われた画像データを、前記面設定部により設定された前記面から生成される上限値以内の値に補正する補正部と、を備える。
本発明の第2の態様によると、撮像装置は、第1の態様による画像処理装置と、被写体像を撮像して画像データを生成する撮像部と、を備える。
本発明の第3の態様によると、画像処理プログラムは、コンピュータを、第1の態様による画像処理装置として機能させる。
本発明の一実施の形態に係る画像処理装置を有する撮像装置の構成例を示すブロック図である。 画像処理の流れを示すフローチャートである。 ホワイトバランスゲイン乗算後の画像データを示すRGB空間を示す図である。 RGB空間における白色点Wを通る直線Lを示す図である。 RGB空間におけるクリップ平面を示す図である。 RGB空間における高輝度側の点Pを示す図である。 RGB空間における直線WMと平面G=Giとの交点Cの具体例を示す図である。 クリップ処理の具体例を示す図である。 変形例に係るRGB空間における白色点Wを通る線を示す図である。 変形例に係るRGB空間におけるクリップ平面を示す図である。
図1は、一実施の形態に係る画像処理装置を有する撮像装置の構成例を示すブロック図である。撮像装置の一例であるデジタルカメラ10は、撮像光学系11と、撮像素子12と、アナログ信号処理部13と、画像処理部30と、操作部17と、メモリIF部18と、表示部19と、制御部20とを備える。
撮像光学系11は、複数のレンズ、レンズ駆動部、絞りなどから構成され、撮像素子12の撮像面に被写体像を結像させる。なお、図1では、簡単のため、撮像光学系11を1枚のレンズとして図示している。
撮像素子12は、CCDやCMOSイメージセンサ等の撮像素子であり、撮像光学系11により結像された被写体像を撮像してアナログ画像信号を出力する。撮像素子12には、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色フィルタを備えた撮像画素が、例えば、ベイヤー配列に従って配列されている。
アナログ信号処理部13は、撮像素子12から出力されたアナログ画像信号に対して信号処理を行う。アナログ信号処理部13は、例えば、相関二重サンプリング(CDS;Correlated Double Sampling)、ゲイン調整、アナログデジタル(AD;Analog Digital)変換、色分離などの信号処理を行う。AD変換処理では、アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。色分離処理では、画像信号をR、G、Bの色フィルタ毎に分離することにより、各色に対応したRAW画像データを生成する。
画像処理部30は、ホワイトバランス(WB)調整部14、クリップ処理部15、補正処理部16などから構成され、ホワイトバランス調整、クリップ処理、ガンマ補正などの画像処理を行う。画像処理部30は、例えば、一部または全部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)として構成される。
ホワイトバランス(WB)調整部14は、各色成分の画素値を有するRaw画像データに対してホワイトバランス調整を行う。ホワイトバランス(WB)調整部14は、例えば、各色のRaw画像データに対してホワイトバランスゲイン値を乗算することで、ホワイトバランス調整を行う。
クリップ処理部15は、面設定部31と、上限値決定部32と、補正部33とを有し、ホワイトバランス調整後の画像データに対して各色成分の画素値を変化させる処理を行う。面設定部31は、RGB色空間内の白色点を通る面(クリップ面)を設定する。上限値決定部32は、面設定部31により設定されたクリップ面に基づいて、ホワイトバランス調整後の画像データの上限値(クリップ値)を決定する。補正部33は、上限値決定部32により決定されたクリップ値に基づいて、ホワイトバランス調整後の画像データを補正する処理を行う。
補正処理部16は、クリップ処理部15から出力された画像データに対して画像処理を行う。補正処理部16は、例えば、色階調処理、輪郭強調処理などの画像処理を行う。
制御部20は、CPU、メモリ、周辺回路などから構成され、デジタルカメラ10の各部を制御する。CPUは、メモリから制御プログラムやパラメータを読み込んで実行することにより、デジタルカメラ10の各部の制御などを行う。メモリには、例えばフラッシュメモリやDRAMが含まれる。フラッシュメモリは、不揮発性の記憶媒体であり、予め所定の制御プログラムや種々のパラメータなどが記憶されている。DRAMは、揮発性の記憶媒体であり、CPUの作業用領域として使用したり、データを一時的に記憶したりするために使用される。
操作部17は、種々の操作部材などから構成され、操作部材の操作に応じた操作信号を制御部20に出力する。制御部20は、入力された操作信号に基づいて、デジタルカメラ10の各部を制御する。メモリIF部18は、不図示のコネクタを有し、メモリカードなどの記憶媒体が接続される。メモリIF部18は、接続された記憶媒体に対して画像データの書き込みや、記憶媒体からの画像データの読み込みを行う。表示部19は、例えば、液晶モニタなどから構成され、撮像して生成された画像信号に基づく画像や、デジタルカメラ10を設定するための設定メニューなどが表示される。
現在、多くのデジタルカメラでは、ベイヤー配列の撮像素子を用いて撮像が行われ、ベイヤー補間、ホワイトバランス処理、色階調処理が行われ画像が記録される。ホワイトバランス処理では、無彩色を撮影した場合のRGB画像データが、1:1:1になるよう、ホワイトバランスを調整する。その後、色階調処理によって、好みの色、あるいは忠実な色など、再現意図に応じた変換が適用される。多くの場合、色階調処理では、その入力として、ホワイトバランスが調整された画像を前提としている。
無彩色を撮影した場合、撮像の生出力であるRawデータは光源によって変化するため、ホワイトバランス処理は光源に対応して適用される。どのような光源であったか、カメラが自動的に判別するオートホワイトバランス機能や、撮影者が手動で設定するマニュアルホワイトバランス機能、無彩色被写体を予備撮影することによって行うプリセットホワイトバランス機能などを、デジタルカメラ10は備えている。
ホワイトバランス処理は具体的には、チャンネルごとにRawデータにホワイトバランスゲイン値を乗算する方法が知られている。これは、無彩色の物体が撮影された場合、その画像データが、1:1:1になるよう、チャンネルごとのホワイトバランスゲイン値をRawデータに乗算するものである。ホワイトバランスゲイン値は、オートホワイトバランス機能を使用した場合はデジタルカメラ10が算出し、マニュアルホワイトバランス機能を使用した場合は、あらかじめデジタルカメラ10内に記憶されたホワイトバランスゲイン値を使用する。
ホワイトバランスゲイン乗算後の画像データは、元のRawデータが飽和していなければ、無彩色の被写体に対して1:1:1とすることができる。しかしながら、無彩色被写体を撮影した場合に、元のRawデータのいずれかのチャンネルが飽和している場合、乗算後の画像データを、1:1:1とすることができない。
例えば、Rawデータが12bit(最大4095)で(240,480,300)でありゲイン値が(2.00,1.00,1.60)であれば、乗算後の画像データは、(480,480,480)となり、1:1:1とすることができる。しかし、高輝度部分の無彩色を撮影した場合のRawデータは、例えば(2400,4095,3000)といったように、撮像時にGチャンネルが飽和している場合が考えられ、このときホワイトバランスゲイン乗算後の画像データは、(4800,4095,4800)となり、1:1:1とすることができない。その結果、偽色の一種である、無彩色の高輝度部分に色がついたような、色づき現象が発生してしまう。
このような現象を生じさせないために、ホワイトバランスゲインを乗算した後、画像データを制限値でクリップさせる、クリップ処理が知られている。これは例えば、4095を制限値とした場合、4095を超える画像データは4095に制限されるというものである。クリップ処理を行う場合、上記の例での(2400,4095,3000)というRawデータは、(4800,4095,4800)とならずに、(4095,4095, 4095)となり、1:1:1とすることができ、無彩色の色づき現象を避けることができる。
クリップ処理ではこのように、高輝度の無彩色被写体に対して、無彩色の色づき現象を防ぐことができる。しかし、低輝度の有彩色の被写体に対して、偽色の一種である色回りや、彩度の低下を発生させてしまったりする場合がある。例えば、ホワイトバランスゲインが(2.00,1.00,1.60)であり、Rawデータが(3000,1000,1500)となっている場合に対し、ホワイトバランスゲインを乗算して4095を制限値としたクリップ処理を行うことを考えてみる。Rチャンネルに対しては、3000×2.00=6000となり、これは4095を超えてしまうので、ホワイトバランスゲイン乗算後にクリップ処理を行うと、画像データは(4095,1000,2400)となる。RGBの画像データ比が、クリップ処理によって変化するため、色回りを発生することになる。RawデータのG成分と、B成分とが、R成分に対して極めて小さい場合、例えばRawデータが(3000,100,100)といった場合に対して、同様の処理を行ったとすると、処理後の画像データは(4095,100,160)になり彩度の低下が目立つようになる。
特許文献1に記載の撮像装置では、ホワイトバランス調整前又は調整後の一つの色信号のレベルに応じて、ホワイトバランス調整後の他の色信号のクリップレベルを設定する。このため、基準とする一つの色信号のレベルが高い場合は、画像データがクリップされることになり、色回りや彩度の低下を発生させてしまう。そこで、本発明の実施の形態では、図5に示すような色空間内の白色点を通るクリップ面を設定することで、広範な条件で色回りや彩度の低下を回避する。
本実施の形態では、ホワイトバランスゲイン乗算後の画像データを示すRGB空間において、平面を参照してクリップ値を求めることを行う。まずこの平面(以下、クリップ平面とよぶ)について述べる。Rawデータの最大値を1.0に正規化すると、ホワイトバランスゲイン値(Rチャンネル:Rg,Bチャンネル:Bg)をかけた画像データは、RGB空間において
0≦R≦Rg
0≦G≦1.0
0≦B≦Bg
で囲まれる直方体(Rg=2.0、Bg=1.6の場合について図3に示す)の内部になる。白色点Wは(1.0,1.0,1.0)になる。クリップ平面はこのRGB空間において定義する。以下、クリップ平面の算出方法を述べる。
G=1.0面内で、白色点W(1.0,1.0,1.0)を通り所定の傾きmの直線Lを求める。この直線Lは、R−B座標系であらわすと、
B=m・(R−1.0)+1.0 ・・・(1)
となり、これは
−mR+B=1.0−m ・・・(2)
と表せる。この直線Lを図4に示す。
クリップ平面は、(2)式で表される直線を含むものとする。平面を示す式は、G=1.0のときに上記の直線を示す式になる。したがって、実数pを用いて、次式(3)が得られる。
−mR+p(1.0−G)+B=1.0−m ・・・(3)
クリップ平面は、平面R=Rgと平面B=Bgとの交線を示す直線上で、G=Gn(0<Gn<1.0)を満たす所定の点M(Rg,Gn,Bg)を通るものとする。したがって、次式(4)、(5)が得られる。
−mRg+p(1.0−Gn)+Bg=1.0−m ・・・(4)
p=(mRg−Bg+1.0−m)/(1.0−Gn) ・・・(5)
図5にクリップ平面を示す。ここで、所定の値mとGnについてそれぞれ、m=−1.0、Gn=0.5とすると、
p=(−Rg−Bg+2.0)/(1.0−0.5)
=−2Rg−2Bg+4.0 ・・・(6)
となるので、クリップ平面の式は、
R+(−2Rg−2Bg+4.0)(1.0−G)+B=1.0−m ・・・(7)
R+(2Rg+2Bg−4.0)G+B=2Rg+2Bg−2.0 ・・・(8)
となる。以上がクリップ平面の算出方法である。クリップ平面は、画像にかけられるホワイトバランスゲイン値によって決定されるものとなる。ホワイトバランスゲイン値を入力として、上記の平面算出ができるよう、情報をデジタルカメラ10に記憶しておく。
次に、デジタルカメラ10での動作フローを、図2を用いて示す。本実施の形態では、R、Bチャンネルのホワイトバランスゲイン値Rg、Bgは、それぞれ2.0、1.6であるとする。
ステップ1(S1)において、撮影者は撮影を行い、Rawデータ(12bitとする)がデジタルカメラ10の記憶領域に記憶される。
ステップ2(S2)において、Rawデータにベイヤー補間が施され、一画素につき3色のデータが作成され、記憶領域に記憶される。
ステップ3(S3)において、ホワイトバランスゲイン値の決定を行う。ホワイトバランスゲイン値は、ホワイトバランスモード(オートホワイトバランス、マニュアルホワイトバランスなど)によって決定される。ここでは、上述のとおり、R、Bチャンネルのホワイトバランスゲイン値Rg、Bgは、それぞれ2.0、1.6であることとする。
ステップ4(S4)において、クリップ平面の式を求める。(8)式に、Rg=2.0、Bg=1.6をそれぞれ代入し、次式(9)が得られる。
R+3.2・G+B=5.2 ・・・(9)
ステップ5(S5)において、Rawデータにホワイトバランスゲインを乗算する。また、画像データを、Rawデータの上限値4095で除算し正規化する。乗算後の画像データ最大値は(R,G,B)=(2.0,1.0,1.6)になる。以下、ステップ6(S6)〜ステップ9(S9)の処理は、画素値に応じた処理となり、画素ごとに処理を行う。
ステップ6(S6)において、ホワイトバランスゲイン乗算後の画像データ(Ri,Gi,Bi)をRGB空間での点で表した場合、その点がクリップ平面R+3.2G+B=5.2より高輝度側(点P(2.0,1.0,1.6)側)かどうか判定する(図6)。高輝度側ならばステップ7(S7)へ、そうでないならば、クリップ処理を行わないものとしてステップ9(S9)に移る。
ステップ7(S7)において、RsとBsを算出する。Rs、Bsは、RGB空間で、点W(1.0,1.0,1.0)と点M(Rg,Gn,Bg)(=(2.0,0.5,1.6))とを通る直線(直線WM)と、平面G=Giとの交点C(Rs,Gi,Bs)のR座標、B座標であることとする(図7)。直線WMは、実数αを用いて、
(R,G,B)=(1.0,1.0,1.0)+α((2.0,0.5,1.6)-(1.0,1.0,1.0)) ・・・(10)
とかける。
(Rs,Bs)は、直線WMと平面G=Giとの交点のR座標、B座標であるので、G=Giを直線WMの式に代入してαを求め、さらに求められたαを使用することで、(Rs,Bs)が求められる。例えば、Gi=0.7の場合、(10)式よりαが求められる。
0.7=1.0+α・(0.5−1.0) ・・・(11)
α=0.6 ・・・(12)
さらに、α=0.6を(10)式に代入し、(Rs,Bs)が求められる。
(Rs,Bs)=(1.0,1.0)+0.6・((2.0,1.6)-(1.0,1.0))=(1.6,1.36)
また例えば、Gi=1.0の場合は、(Rs,Bs)=(1.0,1.0)となり、Gi=0.5の場合は、(Rs,Bs)=(2.0,1.6)となる。
ステップ8(S8)において、クリップ処理を実行する。Ri>RsかつBi>Bsの場合は、Ri=Rs、Bi=Bsにクリップする。
Ri>RsかつBi≦Bsの場合は、Rチャンネルのクリップ値を求めクリップする。クリップ値は、クリップ平面の式にB=Bi、G=Giを代入してRを求め、これをクリップ値としてクリップを行う。例えば、(Rs,Bs)=(1.6,1.36)であり、(Ri,Gi,Bi)=(1.9,0.7,1.1)である場合、(9)式から、
R=5.2−3.2・0.7−1.1=1.86
となるので、Ri=1.9を1.86にクリップする。
Ri≦RsかつBi>Bsの場合は、Bチャンネルのクリップ値を求めクリップする。クリップ値は、クリップ平面の式にR=Ri、G=Giを代入してBを求め、これをクリップ値としてクリップする。例えば、(Rs,Bs)=(1.6,1.36)であり、(Ri,Gi,Bi)=(1.5,0.7,1.55)である場合、(9)式から、
B=5.2−3.2・0.7−1.5=1.46
となるので、Bi=1.55を1.46にクリップする。
Ri≦RsかつBi≦Bsの場合は、ステップS6(S6)の判定がNになるため、このステップ8(S8)の処理対象外となる。
図8に、Gi=0.7、(Rs,Bs)=(1.6,1.36)である場合のクリップ処理を示す。Ri>RsかつBi>Bsの場合は、(Rs,Bs)=(1.6,1.36)にクリップされる。Ri>RsかつBi≦Bsの場合は、Biの値は保持したまま、Riのみ、クリップ平面と平面G=Gi(=0.7)との交線にクリップされる。Ri≦RsかつBi>Bsの場合は、Riの値は保持したまま、Biのみ、クリップ平面と平面G=Gi(=0.7)との交線にクリップされる。
ステップ9(S9)において、終了判定を行い、すべての画素についてステップ6(S6)以下の処理を行った場合はステップ10(S10)へ、そうでない場合は、次の画素についてステップ6(S6)を行う。
ステップ10(S10)において、正規化を行って12bit値に戻す。すなわち、4095を乗算する。以上が本実施の形態でのホワイトバランス処理、クリップ処理である。
例えば本実施の形態において、ホワイトバランスゲイン値が(2.00,1.00,1.60)である場合、下記の4つのRawデータについて、(Ri,Gi,Bi)、R+3.2・G+B、クリップ処理の有無は下記のようになる。
Rawデータ (Ri,Gi,Bi) R+3.2G+B クリップ処理
(2400,4095,3000) → (1.172,1.000,1.172) → 5.544 → 有
(3000,1000,1500) → (1.465,0.2442,0.5860) → 2.832 → なし
(3000,4000,1500) → (1.465,0.9768,0.5860) → 5.177 → なし
(2000,3500,3800) → (0.9768,0.8547,1.484) → 5.196 → なし
Rawデータが(2400,4095,3000)の場合の、Rs、Bs値はともに1.0になるため、本実施の形態の処理では、Ri、Biはともに1.0にクリップされる。したがって、本実施形態の適用後の処理後RGBデータ、偽色の有無は下記のとおりである。
Rawデータ 処理後データ 偽色
(2400,4095,3000) → (4095,4095,4095) なし(無彩色の色づき)
(3000,1000,1500) → (6000,1000,2400) なし(有彩色の色回り)
(3000,4000,1500) → (6000,4000,2400) なし(有彩色の色回り)
(2000,3500,3800) → (4000,3500,6080) なし(有彩色の色回り)
以上、本実施の形態の処理では、Gチャンネルの値が低い場合だけでなく、高い場合についても、クリップを避けることができ、有彩色の色回りを避けることができる。また、(2400,4095,3000)といったように、撮像時にGチャンネルが飽和している場合について、本実施の形態では1:1:1にすることができ、無彩色の色づきを避けることができる。すなわち、撮像時に飽和していることに起因する色づきを低減させることができ、また、ホワイトバランス乗算後のクリップ処理による色回りや彩度の低下を低減させることができる。
特許文献1に記載の撮像装置では、ホワイトバランス調整前又は調整後の一つの色信号のレベルに応じて、ホワイトバランス調整後の他の色信号のクリップレベルを設定する。ここで、無彩色被写体を撮影した場合のRawデータレベルが最も高いチャンネルをC1チャンネル、次に高いチャンネルをC2チャンネル、最も低いチャンネルをC3チャンネルとする。この先行技術では、C1チャンネル(例えばG)のRawデータに応じて、C2チャンネル(例えばR)とC3チャンネル(例えばB)に対するクリップレベルを可変とし、C1チャンネル(G)のRawデータが低い場合にはクリップレベルを高く、C1チャンネル(G)のRawデータが高い場合にはクリップレベルを低くする。
R、BチャンネルのホワイトバランスゲインをそれぞれRgain,Bgainとすると、例えば、C1チャンネル(G)のRawデータが2047以下の場合は、C1チャンネル(R)に対するクリップレベルを4095×Rgain(実質的にクリップ処理なしに相当)に設定する。C1チャンネル(G)のRawデータが4095の場合は、クリップレベルを4095に設定する。C1チャンネル(G)のRawデータが2047より大きく4095未満の場合は、4095×Rgainと4095を線形補間した値に設定する。Rgainが2.0、Bgainが1.6であるとすると、線形補間する場合のRチャンネルのクリップレベルClipRと、線形補間する場合のBチャンネルのクリップレベルClipBとは、それぞれ次式(13)、(14)で表されることになる。
ClipR={(4095-4095×2.0)/(4095-2047)}(G-4095)+4095 ・・・(13)
ClipB={(4095-4095×1.6)/(4095-2047)}(G-4095)+4095 ・・・(14)
特許文献1の先行技術では、C1チャンネル(G)のRawデータが高い場合はクリップされることがある。例えば、Rawデータが(3000,4000,1500)の場合、上記(13)式、(14)式によれば、クリップ値は、
ClipR={(4095-4095×2.0)/(4095-2047)}(4000-4095)+4095=4284
ClipB={(4095-4095×1.6)/(4095-2047)}(4000-4095)+4095=4208
であるので、ホワイトバランスゲイン乗算後の画像データは、次の処理になる。
R:6000 (3000×2.0) → 4284にクリップされる
B:2400 (1500×1.6) → クリップされない
また例えば、Rawデータが(2000,3500,3800)となっている場合は、クリップ値は、ClipR=5284、ClipB=4808であるので、ホワイトバランスゲイン乗算後の画像データは、次の処理になる。
R:4000 (2000×2.0) → クリップされない
B:6080 (3800×1.6) → 4808にクリップされる
このように、先行技術では、特定のチャンネル(C1チャンネル)のRawデータのレベルが高い場合は、画像データがクリップされることになり、色回りや彩度の低下を発生させてしまうことになる。先行技術において、ホワイトバランスゲイン値が(2.00,1.00,1.60)である場合、下記の4つのRawデータについて、処理後のRGBデータ、偽色の有無は下記のようになる。
Rawデータ 処理後データ 偽色
(2400,4095,3000) → (4095,4095,4095) なし (無彩色の色づき)
(3000,1000,1500) → (6000,1000,2400) なし (有彩色の色回り)
(3000,4000,1500) → (4284,4000,2400) 有 (有彩色の色回り)
(2000,3500,3800) → (4000,3500,4808) 有 (有彩色の色回り)
これに対して、本実施の形態では、上述したように特定のチャンネルのデータが低い場合に限定されることなく、広範な条件で色回りや彩度の低下を回避することができる。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)画像処理装置は、各画素に第1、第2および第3の色成分の画素値を有する画像データにホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整部14と、ホワイトバランス調整を行った画像データの第1の色成分の画素値が第1の飽和した値であり、第2および第3の色成分の画素値がともに第1の飽和した値よりも大きい画素のうちの一部の画素の第2および第3の色成分の画素値を変化させる処理部15と、を備える。このようにしたので、各色成分の画素値に基づいて、画素値を変化させることができる。
(2)処理部15は、第1、第2および第3の色成分の画素値を小さくすることにより画素の画素値を変化させる。このようにしたので、Rawデータ飽和による無彩色の色づきを回避することができる。また、色回りや彩度の低下を回避することができる。
(3)画像処理装置は、各画素に第1、第2および第3の色成分の画素値を有する画像データにホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整部14と、第1、第2および第3の色成分による色空間において、色空間内の白色点または白色点の近傍点を通る面を設定する面設定部31と、ホワイトバランス調整が行われた画像データを、面設定部31により設定された面から生成される上限値により補正する補正部33と、を備える。このようにしたので、色空間内の白色点または白色点の近傍点を通るクリップ面に基づいて、ホワイトバランス調整後の画像データを補正することができる。
(4)補正部33は、ホワイトバランス調整後の画像データを、面設定部31により設定された面から生成される上限値以内の値に補正する。このようにしたので、無彩色の色づきを回避することができる。また、特定のチャンネルのデータが低い場合に限定されることなく、広範な条件で色回りや彩度の低下を回避することができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
上述した実施の形態では、図5においてクリップ面は1つとしたが、複数の面を連結させたものであってもよい。
(変形例2)
上述した実施の形態では、図4において直線Lは1本の直線とし、図5においてクリップ面は一つの平面としたが、直線Lのかわりに図9のような折れ曲がりのある線を使用し、図10のようなクリップ面として2つの平面を連結したものを用いてもよい。
(変形例3)
上述した実施の形態では、図5においてクリップ面は平面としたが、曲面を使用して、クリップ値を求めるときにこの曲面を参照することもできる。
(変形例4)
上述した実施の形態では、クリップ面は白色点を通ることとしたが、白色点の近傍点を通るものであってもよい。
(変形例5)
上述した実施の形態では、画像データのクリップ処理をRGB色空間で行う例を示したが、CMY(シアン、マゼンタ、イエロー)色空間などの他の空間で行ってもよい。
(変形例6)
上述した実施の形態では、撮像装置に画像処理装置を搭載する例を説明したが、画像処理装置をコンピュータによって構成するようにしてもよい。図2に例示したフローチャートに基づく処理を行うプログラムをコンピュータ(またはCPUなど)に実行させることにより、画像処理装置を構成する。プログラムをコンピュータに取込んで使用する場合には、コンピュータのデータストレージ装置にプログラムをローディングした上で、当該プログラムを実行させる。
コンピュータに対するプログラムのローディングは、プログラムを格納したCD−ROMなどの記憶媒体をコンピュータにセットして行ってもよいし、ネットワークなどの通信回線を経由する方法でコンピュータへローディングしてもよい。通信回線を経由する場合は、通信回線に接続されたサーバー(コンピュータ)のストレージ装置などにプログラムを格納しておく。プログラムは、記憶媒体や通信回線を介する提供など、種々の形態のコンピュータプログラム製品として供給することができる。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
10…デジタルカメラ、11…撮像光学系、12…撮像素子、13…アナログ信号処理部、14…ホワイトバランス(WB)調整部、15…クリップ処理部、16…補正処理部、17…操作部、18…メモリIF部、19…表示部、20…制御部、30…画像処理部、31…面設定部、32…上限値決定部、33…補正部

Claims (8)

  1. 各画素に第1、第2および第3の色成分の画素値を有する画像データにホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整部と、
    第1、第2および第3の色成分による色空間において、前記色空間内の白色点または前記白色点の近傍点を通る面を設定する面設定部と、
    前記ホワイトバランス調整が行われた画像データを、前記面設定部により設定された前記面から生成される上限値以内の値に補正する補正部と、
    を備える画像処理装置。
  2. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記色空間は、前記第1、第2および第3の色成分にそれぞれ対応する第1、第2および第3の座標軸を有し、
    前記白色点または前記近傍点は、前記第1、第2および第3の座標軸のうちの二つの座標軸により規定される平面に平行な平面内に位置し、
    前記面は、前記平行な平面内において前記白色点または前記近傍点を通り所定の傾きを有する線を含み、前記平行な平面に交差する画像処理装置。
  3. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記線は、直線と曲線と折れ線との少なくとも一つを含む画像処理装置。
  4. 請求項またはに記載の画像処理装置において、
    前記面は、前記第1の座標軸に平行な軸上の点と、前記第2の座標軸に平行な軸上の点と、前記第3の座標軸に平行な軸上の点とを頂点として含む画像処理装置。
  5. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記第1、第2および第3の座標軸にそれぞれ対応する変数をR、G、Bとし、係数をs(s>0)、t(t>0)、u(u>0)、K(K>0)とした場合に、
    前記面は、平面の式sR+tG+uB=Kで表される平面である画像処理装置。
  6. 請求項に記載の画像処理装置において、
    無彩色に対応するRaw画像データのうちの前記第1、第2および第3の色成分の画像データについて、前記第1、第2および第3の色成分の画像データのうち前記画像データが最大となる色成分を基準色成分とし、前記基準色成分の前記ホワイトバランス調整後の画像データの最大値を第1の最大値とし、前記基準色成分とは異なる他の二つの色成分のうちの一方の色成分の前記ホワイトバランス調整後の画像データの最大値を第2の最大値とし、他方の色成分の前記ホワイトバランス調整後の画像データの最大値を第3の最大値とした場合に、
    前記平行な平面は、前記基準色成分に対応する前記座標軸上の前記第1の最大値に対応する座標値において前記基準色成分に対応する前記座標軸と直交し、
    前記面は、前記一方の色成分に対応する前記座標軸上の前記第2の最大値に対応する座標値において前記一方の色成分に対応する前記座標軸に直交する平面と、前記他方の色成分に対応する前記座標軸上の前記第3の最大値に対応する座標値において前記他方の色成分に対応する前記座標軸に直交する平面とが直交する直線上の点を前記頂点として含み、
    前記直線上の点は、前記基準色成分に対応する前記座標軸の座標値が0より大きく前記第1の最大値に対応する座標値より小さい画像処理装置。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の画像処理装置と、
    被写体像を撮像して画像データを生成する撮像部と、
    を備える撮像装置。
  8. コンピュータを、請求項1〜のいずれか一項に記載の画像処理装置として機能させる画像処理プログラム。
JP2015243278A 2015-12-14 2015-12-14 画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム Active JP6676948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015243278A JP6676948B2 (ja) 2015-12-14 2015-12-14 画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015243278A JP6676948B2 (ja) 2015-12-14 2015-12-14 画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017112421A JP2017112421A (ja) 2017-06-22
JP6676948B2 true JP6676948B2 (ja) 2020-04-08

Family

ID=59081041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015243278A Active JP6676948B2 (ja) 2015-12-14 2015-12-14 画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6676948B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7384158B2 (ja) 2018-06-25 2023-11-21 ソニーグループ株式会社 画像処理装置、移動装置、および方法、並びにプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017112421A (ja) 2017-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7969480B2 (en) Method of controlling auto white balance
US8970745B2 (en) Image processing device, image processing method and storage medium to suppress shading of images in which pixel addition processing is performed
US20060274160A1 (en) Automatic white balance correction method for image capturing apparatus
US20060103739A1 (en) Digital camera, and signal processing method and signal processing apparatus for the same
WO2011132618A1 (ja) 撮像装置並びに撮像画像処理方法と撮像画像処理プログラム
US8144211B2 (en) Chromatic aberration correction apparatus, image pickup apparatus, chromatic aberration amount calculation method, and chromatic aberration amount calculation program
JP2012165204A (ja) 信号処理装置、信号処理方法、撮像装置及び撮像処理方法
US8818128B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and program
JP6282123B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
US7289128B2 (en) Image processing device
KR20090097796A (ko) 색수차 정정 방법
JP2010177917A (ja) ホワイトバランス調整装置、ホワイトバランス調整方法、及びホワイトバランス調整プログラム
JP6676948B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム
JP4004849B2 (ja) 色補正回路と撮像装置
US8804025B2 (en) Signal processing device and imaging device
US11190713B2 (en) Image processing apparatus and method, and imaging apparatus
JP2010068465A (ja) 画像処理装置、撮像装置及び画像処理方法
JP4767525B2 (ja) 撮像システム及び撮像処理プログラム
US20120154625A1 (en) Image processing apparatus, image processing method, and program recording medium
US7512266B2 (en) Method and device for luminance correction
JP6413210B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置およびプログラム
US20070046787A1 (en) Chrominance filter for white balance statistics
JP2006270592A (ja) 画像処理装置
US20210390672A1 (en) Image processing device, image processing method, and image processing system
JP6318497B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190924

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200123

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20200123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6676948

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250