JP6672775B2 - 繊維状高分子及びそれを用いた測定方法 - Google Patents

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本発明は、繊維状高分子及びそれを用いた測定方法に関するものである。
イムノアッセイ、ウエスタンブロッティング、ELISAや免疫組織染色など、抗原抗体反応をベースとした検出系や、ノザンブロッティング、サザンブロッティングやFISHなど、核酸のハイブリダイゼーションをベースとした検出系などにおいて、高感度な検出が要求されており、それを成し遂げるために種々の方法が試みられている。
その中でも検出に使用している酵素の数を何らかの方法で増やして感度を向上させる方法がある。たとえば、ホースラディッシュパーオキシダーゼやアルカリホスファターゼなどを適当な架橋剤で重合させた高分子酵素を、検出抗体などに結合させることで、一個の抗体に結合する酵素量を増加させ、抗体あたりの酵素活性を向上させる方法がある(特許文献1)。また、検出抗体を複数個所でビオチン化しておき、ストレプトアビジンで標識された酵素を結合させることで、抗体あたりに複数個の酵素を結合させる方法などもある(非特許文献1)。前者の技術の場合、酵素どうしを架橋剤で結合させて高分子量化した酵素を使用するが、重合体内部に位置した酵素は反応を触媒できなかったり、非特異的な架橋が原因となる酵素の失活が起こったりするため、実際に活性を有する酵素は分子量の増加ほどは多くなかった。さらに、毎回同じ性能の重合体が得られない事も多く、再現性の問題や非特異的吸着が増加するなどの問題が生じる場合もあり、改善が求められていた。また、後者の場合は、抗体あたりに結合できる酵素の数は立体障害のためあまり増えず、数倍程度の高感度でとどまる場合が多かった。
特開平9−68530号公報
新生化学実験講座12 分子免疫学III 抗原・抗体・補体
本発明の目的は、抗原抗体反応をベースとした検出系や、核酸のハイブリダイゼーションをベースとした検出系をさらに高感度にするために、再現性良く標識物質を多数結合させることができ、高感度化が達成できるような材料の提供にある。
本発明者は上記課題に関し鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち本発明は、以下のとおりである。
(1)標識が結合していることを特徴とする繊維状高分子。
(2)繊維状高分子が、有機繊維、無機繊維、繊維状タンパク質又はDNA配列である、(1)に記載の繊維状高分子。
(3)線維状タンパク質繊維がムチン、鞭毛又はチューブリンである、(2)に記載の繊維状高分子。
(4)ムチンがMUC1である、(3)に記載の繊維状高分子。
(5)測定対象と、測定対象への特異的結合物質とを反応させて、測定対象と反応した又は反応しなかった特異的結合物質を検出することにより、測定対象を測定する方法において、(1)〜(4)いずれかに記載の繊維状高分子を特異的結合物質に結合させて、その標識を検出することにより測定対象を測定することを特徴とする、前記測定方法。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明において繊維状高分子とは特に限定されるものではないが、例えば綿、麻、絹などの天然繊維、アラミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、アクリル、レーヨンなどの合成繊維のような有機繊維、または、ガラス繊維、ロックウールなどの非晶質繊維、炭素繊維、アルミナ繊維などの多結晶繊維と無機系の繊維やウォラストナイトやチタン酸カリウム繊維等の単結晶繊維などの無機繊維、さらに、ムチン、鞭毛などの線維状タンパク質、DNA配列等があげられる。これらの分子を検出に利用する場合、反応中に繊維が沈殿しないような大きさであることが、非特異的なシグナルを低減させるためには好ましく、具体的には分子量1,000〜100,000,000、あるいは、1ナノメートル〜50マイクロメートルの長さであることが好ましい。
繊維状高分子の中でも直鎖状高分子が好ましいが、結合している標識の機能が立体障害などの影響で阻害されることがない限り、一部枝分かれしていてもよい。高分子は同じ分子量であっても、球状構造よりも繊維状の方が表面積が広く、標識を結合させ検出に用いるのに有利である。
本発明では、繊維状高分子の中でも線維状タンパク質が好ましく、線維状タンパク質としては特に限定されるものではないが、ムチン、鞭毛、チューブリン等をあげることができる。その中でもドメインが複数個結合したもの、たとえばムチン等が好ましい。ムチンはコアタンパクに非常に多数の糖鎖が結合した巨大分子の総称である。コアタンパクは10〜80残基からなるペプチドドメインの繰り返し構造からなり、直鎖状の構造を有する。ムチンのコアタンパクは総称してMUCと呼ばれているが、その中でも本発明においてはMUC1が好ましい。MUC1は配列番号1の20アミノ酸からなるドメインが30〜90程度連結している高分子タンパク質である。
本発明において標識は特に限定されるものではなく、例えば酵素、蛍光物質、化学発光物質、放射性同位元素等があげられるが、特に酵素が好ましい。酵素は、通常使用されているものであれば特に限定はなく、ホースラディッシュパーオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ベーターガラクシトシダーゼなどが例示されるが、それらに限定されるものではない。また上記の遺伝子組換え体でも利用することができる。
繊維状高分子への標識の結合方法としては、化学結合による方法、キレートを使った方法、抗原抗体反応を使った方法、ビオチンアビジンを使った方法、ホストゲストを使用した方法などがあげられ、直接又は間接的に標識を結合させればよい。
本発明の標識が結合している繊維状高分子を用いて、測定対象を高感度に測定することができる。このとき、測定対象への特異的結合物質とは特に限定されるものではないが、例えば測定対象に対する抗体や、レセプター、リガンド、ビオチン、ストレプトアビジン、ハプテン等を例示することができ、測定対象が核酸配列の場合はそれに相補的な配列等を例示することができる。
本発明の繊維状高分子を用いた測定系を構築する場合、その使用方法は特に限定されないが、たとえば、固相に直接結合している測定対象を高感度に検出したい場合は、その測定対象への特異的結合物質に繊維状高分子を直接結合する方法や、抗体などを介して間接的に結合する方法を上げることができる。また、別の測定方法としては、水不溶担体等に測定対象への特異的結合物質を固定化しておき、それにより測定対象を捕捉し、次に測定対象への特異的結合物質で検出することもできる。この方法は一般にはサンドイッチアッセイといわれることが多い。このとき、検出に利用する測定対象への特異的結合物質を認識する物質に繊維状高分子を直接結合させる方法や、抗体などを介して間接的に結合させる方法が例示される。
一例として、後述の実施例で作製したOM48などを標識として使用するのであれば、エストラジオールを結合した検出用抗体で抗原を認識した後に、OM48を反応させ、その後、ALP標識した抗MUC1抗体で検出するという高感度検出系を構築することができる。その他、ドメインのアミノ酸側鎖やアミノ酸に結合している糖鎖を介して、種々の分子を結合させ、その分子を介して多数の標識を結合させて高感度化することができる。
またあらかじめ、検出用抗体とMUC1とが結合し、そのMUC1に多数の標識が結合しているものを用いることもできる。この場合には、標識に反応部位が2か所以上存在すると、標識を介してMUC1が架橋する可能性があるため、反応条件によっては、非常に高分子量の融合体が得られる場合があり、非特異的吸着の増加等の影響が見られる恐れがあるので、標識への官能基の導入を一個にする等、標識を介した架橋がおこらないようにする方が好ましい。
なお、本発明の標識が結合している繊維状高分子を特異的結合物質へ結合させる方法も、通常の化学反応や、抗原抗体反応を用いた方法で行う事ができ、特に限定はない。
本発明の測定方法によれば、結合させた標識量を上回る測定感度の向上がみられる。即ち、後述の実施例でも示すように、例えばMUC1のドメインに標識として酵素を結合させた場合、MUC1のドメイン一個に抗体一分子が結合できると仮定すると、単純計算では、一個のドメインのものと比較して、48個のドメインを有するMUC1は48倍の感度が得られるはずである。しかし、MUC1の20アミノ酸からなるドメインのタンデムリピートでは、エピトープ間の距離はすべてのドメインに抗体が結合できるほど離れてはおらず、48ドメインのMUC1に48分子の抗体が結合することは難しい。さらに、抗体は一分子に2か所の結合部位が存在するため、抗体の片方の結合部位が48個のドメインの一つに結合した場合、別の抗体が他のドメインに結合するよりも早く、最初の抗体のもう片方の結合部位が他のドメインに結合すると考えられる。以上のことから、48ドメインのMUC1には、最大で24分子の抗体が結合すると考えられ、これは即ち1ドメインのMUC1と比較して24倍の反応性を有すると考えられるが、実際には立体障害の影響があり、これより少ないと考えられる。
ところが、後述の実施例で示すように、48ドメインのMUC1は1ドメインのMUC1と比較して、反応性が128倍に向上し、予想をはるかに上まわる向上率であった。その理由は明らかではないが、次のように推測することができる。抗原抗体反応は平衡反応であるため、抗体の濃度が同じであれば、抗原濃度が高くなると抗体の結合量は向上する。ドメインが1つのものと48個のものとを比較した場合、固相に結合しているタンパク質の分子数は同じでも、ドメインの数は48倍存在することになる。そして今回の分子の特徴的な部分であるタンデムリピートの部分に注目すると、ドメインが非常に高密度になっていると考えられる。ドメインの数を増やすことで、非常に高密度にドメインが存在することになり、このため当初予想したよりもはるかに高い感度を有すると考えられる。
なお実施例では48ドメインまでしか行っていないが、さらにドメインの数を増やすとさらに検出感度が向上できることが示唆されている。よってMUC1分子のドメインをさらに増やし、さらに長鎖の分子を作製し、高感度測定系に利用することができると考えられる。しかし遺伝子工学的手法で作製する場合には、高分子量化すると一般的に発現量は低下する傾向がみられるため、検出したい感度と融合タンパク質の生産性の兼ね合いから、最適な長さの融合分子を選択することも場合によっては必要である。
MUC1分子の発現は動物細胞での発現に限定されることはなく、遺伝子組換え技術を使用して他のホスト細胞で発現することもできる。
本発明の繊維状高分子を用いることで、簡単に従来の測定系よりも高感度な測定系を構築できる。
実施例1で作製した融合タンパク質の概念図である。 実施例2で得られた結果を示したグラフである。 実施例3で得られた結果を示したグラフである。 動物細胞と大腸菌で発現させたOM3、OM6のKL−6 No.1抗体への反応性を比較した図である。 動物細胞と大腸菌で発現させたOM3、OM6のKL−6 No.3抗体への反応性を比較した図である。 実施例5の結果を示す図である。 実施例6の結果を示す図である。
(実施例1) 融合タンパク質の作製
ウサギより単離されたエストラジオールを認識する抗体(以下、抗E2抗体とする)(東ソー研究報告,52,3−9(2008))のシグナルペプチドを含むH鎖の可変領域が終わる配列(配列番号3)の下流に、リンカー配列(配列番号4)を導入し、その直下に配列(配列番号5)から始まり(配列番号6)までの、L鎖の可変領域を連結させ、scFvを作製した。さらにその下流に、MUC1の20アミノ酸からなるドメイン(配列番号1)をコードする遺伝子を、合計で1、3、6、12、24、又は48個導入した。その下流に、BNCタグペプチド(配列番号2)(特開2011−122957号公報)をコードする遺伝子を導入した。このようにして得られる融合タンパク質をそれぞれOM1、OM3、OM6、OM12、OM24、OM48とし、その模式図を図1に示す。なお、上記の遺伝子組み換え操作は、通常行われている方法で実施した。その後、作製した遺伝子を、pECEdhfr(J.Biochem.,108,673−676(1990))の発現ベクターのBglIIサイトとXbaIサイトに導入した。その後、定法によりプラスミドを精製し、CHO−K1細胞にリポフェクトアミン2000(Invitrogen社製)を用い、取扱説明書に従い遺伝子を導入した。遺伝子を導入してから3日後に培養上清を回収し以下の実験に使用した。
(実施例2) 融合タンパク質の反応性の比較
固相化用緩衝液(12mM NaCO、38mM NaHCO、pH9.6)で、エストラジオールで標識したBSA(E2−BSA。シグマ社製)を0.5μg/mlとなるように希釈し、100マイクロリットルを96ウエルのELISAプレートに添加した。これを1時間室温でインキュベートし、E2−BSAをELISAプレートに固相化した。該ELISAプレートを洗浄用緩衝液(20mM トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、150mM 塩化ナトリウム、0.1% Tween20)で3回洗浄した後、1%スキムミルクを含むPBSを添加し、1時間室温でインキュベートすることで該ELISAプレートをブロッキングした。その後、実施例1で作製した6種類の融合タンパク質を含む培養上清を、0.1%スキムミルクを含むPBSで10倍希釈したものを出発として、さらに同緩衝液で3倍希釈の濃度希釈系列を作り一時間反応させた。上記の方法で同じプレートを2枚作製した。
一枚目のプレートは、洗浄用緩衝液で洗浄後、BNCタグ(配列番号2)を認識する抗体(BC23−11 特開2011−122957号公報)のALP標識体を1,000倍希釈したものを、1時間反応させた。ALP標識は、同仁化学社製のALP標識試薬(LK−12)を説明書通りに使用した。室温で1時間反応させた後、該ELISAプレートを洗浄用緩衝液で3回洗浄し、4−MUP溶液(1M ジエタノールアミン、0.5mM 塩化マグネシウム、1mM 4−MUP)を添加し、30分間室温でインキュベートした。該ELISAプレートの蛍光強度(励起波長360nm、発光波長465nm)をプレートリーダーで測定した。
二枚目のプレートは、洗浄用緩衝液で洗浄後、MUC1を認識する抗体(KL−6 No.1 ミクリ免疫社製)のALP標識体を1000倍希釈したものを、1時間反応させた。ALP標識は、同仁化学社製のALP標識試薬(LK−12)を説明書通りに使用した。室温で1時間反応させた後、該ELISAプレートを洗浄用緩衝液で3回洗浄し、4−MUP溶液(1M ジエタノールアミン、0.5mM 塩化マグネシウム、1mM 4−MUP)を添加し、30分間室温でインキュベートした。該ELISAプレートの蛍光強度(励起波長360nm、発光波長465nm)をプレートリーダーで測定した。
前述の6種類の融合タンパク質には、それぞれBNCタグを一分子導入しているので、一枚目のプレートからで得られる値で、培養上清中に存在する融合タンパク質の量を求めることができる。二枚目のプレートからは、MUC1ドメインに対する抗MUC1抗体の反応性が測定できる。それらの関係を図2に示す。
図2から明らかなように、同じ融合タンパク質量では、MUC1ドメインの数が多いほど反応性が高いことが分かる。
(実施例3) MUC1ドメインの数と結合性の比較
図2から、MUC1ドメインの数と結合性を比較した。同じ蛍光強度(縦軸で15,000)が得られる融合タンパク質量を図2から読み取り、グラフ化した(図3)。横軸は、融合タンパク質中のMUC1ドメインの数を、縦軸は融合タンパク質の量を示す。この結果から分かるように、分子中のMUC1ドメインの数が増加するに従い、同じ蛍光強度を得るために必要な融合タンパク質の量が少なくて済むことが分かり、その間には相関性があった。
(実施例4) 大腸菌での融合タンパク質の発現
実施例1で得られたOM3とOM6の遺伝子を大腸菌で発現させるために、Gene,194,35−46(1997)に記載の発現ベクター(pAALSC)を使用した。発現ベクター(pAALSC)から、シグナルペプチド配列が終わった以降の配列(配列番号7:QVQLQ)から終始コドンまでの遺伝子を除去し、OM3とOM6の遺伝子のH鎖の可変領域の始まりの配列(配列番号8)から、BNCタグ(配列番号2)までの遺伝子をそれぞれ挿入した。その後、文献に記載された方法で発現させた。実施例2に記載された方法で、大腸菌で生産したOM3、OM6とCHO細胞で生産されたOM3、OM6の性能を比較した結果が図4である。また検出用の抗体を、KL−6 No.1からKL−6 No.3(ミリ免疫社製)(糖鎖を有するMUC1を認識する抗体)に変更した結果が、図5である。図5の結果を見ると、大腸菌で発現したMUC1に対して全く反応していない。しかし、図4の結果では、両方のタンパク質に反応していることから、大腸菌で発現したMUC1には糖鎖が結合していないが、アミノ酸の一次配列は予想したものが合成されていることがわかる。図4を見ると、大腸菌で発現したOM3、6がCHO細胞で発現したOM3、6よりも検出用抗体との反応性が高い。これは、MUC1上の糖鎖が検出用抗体との反応性を阻害していないためである。このように、大腸菌でも融合タンパク質を生産することができる。
(実施例5) サンドイッチ測定系への適用1
固相化用緩衝液(12mM NaCO、38mM NaHCO、pH9.6)で、実施例1で使用した抗E2抗体を1μg/mlとなるように希釈し、100マイクロリットルを96ウエルのELISAプレートに添加した。これを1時間室温でインキュベートし、抗E2抗体をELISAプレートに固相化した。該ELISAプレートを洗浄用緩衝液(20mM トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、150mM 塩化ナトリウム、0.1% Tween20)で3回洗浄した後、2.5%スキムミルクを含むPBSを添加し、1時間室温でインキュベートすることで該ELISAプレートをブロッキングした。その後、エストラジオールで標識したBSA(E2−BSA。シグマ社製)を1μg/mlから3倍希釈列の溶液を0.1%スキムミルクを含むPBSで調整し、100マイクロリットルを96ウエルのELISAプレートに添加した。1時間室温でインキュベートし、洗浄用緩衝液で3回洗浄した後、OM1とOM24を含む培養上清を同モル数含むように希釈して添加した。具体的には、0.1%スキムミルクを含むPBSで10倍希釈したOM1の培養上清と3倍希釈したOM1の培養上清を使用した。一時間反応させた後、洗浄用緩衝液で洗浄後、MUC1を認識する抗体(KL−6 No.1 ミクリ免疫社製)のALP標識体を1000倍希釈したものを、1時間反応させた。ALP標識は、同仁化学社製のALP標識試薬(LK−12)を説明書通りに使用した。室温で1時間反応させた後、該ELISAプレートを洗浄用緩衝液で3回洗浄し、4−MUP溶液(1M ジエタノールアミン、0.5mM 塩化マグネシウム、1mM 4−MUP)を添加し、30分間室温でインキュベートした。該ELISAプレートの蛍光強度(励起波長360nm、発光波長465nm)をプレートリーダーで測定した。その結果を図6に示す。
(実施例6) サンドイッチ測定系への適用2
固相化用緩衝液で、ストレプトアビジンを0.1μg/mlとなるように希釈し、100マイクロリットルを96ウエルのELISAプレートに添加した。これを1時間室温でインキュベートし、ストレプトアビジンをELISAプレートに固相化した。該ELISAプレートを洗浄用緩衝液で3回洗浄した後、3%BSAを含むPBSを添加し、1時間室温でインキュベートすることで該ELISAプレートをブロッキングした。その後、C末端をビオチン化した配列番号9で示すペプチド(図7のbio−peptide:ペプチド合成機で合成したもの)を0.1μg/mlになるように3%BSAを含むPBSで調整したものを出発として、さらに同緩衝液で3倍希釈の濃度希釈系列を作り、100マイクロリットルを96ウエルのELISAプレートに添加し一時間反応させた。該ELISAプレートを洗浄用緩衝液で3回洗浄した後、エストラジオールで標識した配列番号10を認識する抗体(C32−127。配列番号9のペプチドのC末端にCysを付加したものをキャリアプロテインに結合したものでマウスを免疫し、その脾リンパ球とミエローマ細胞を融合させたハイブリドーマから得たもの。)を1マイクログラム/mlになるように3%BSAを含むPBSで調整し、100マイクロリットルを96ウエルのELISAプレートに添加し1時間反応させた。
該ELISAプレートを洗浄用緩衝液で3回洗浄した後、OM1とOM24を含む培養上清を同モル数含むように希釈して添加した。具体的は、0.1%スキムミルクを含むPBSで10倍希釈したOM1の培養上清と3倍希釈したOM1の培養上清を使用した。
洗浄用緩衝液で3回洗浄した後、MUC1を認識する抗体(KL−6 No.1 ミクリ免疫社製)のALP標識体を1000倍希釈したものを、1時間反応させた。ALP標識は、同仁化学社製のALP標識試薬(LK−12)を説明書通りに使用した。室温で1時間反応させた後、該ELISAプレートを洗浄用緩衝液で3回洗浄し、4−MUP溶液(1M ジエタノールアミン、0.5mM 塩化マグネシウム、1mM 4−MUP)を添加し、30分間室温でインキュベートした。該ELISAプレートの蛍光強度(励起波長360nm、発光波長465nm)をプレートリーダーで測定した。その結果を図7に示す。

Claims (1)

  1. 測定対象と、前記測定対象への特異的結合物質に3ドメイン以上のMUC1が結合した融合タンパク質とを、前記測定対象への特異的結合物質が固定化された担体上で反応させた後MUC1を認識する抗体のALP標識体を反応させ、蛍光強度を測定することにより、測定対象を測定する方法。
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