JP6670060B2 - 光学部材用粘着剤層、粘着剤層付光学部材、及び画像表示装置 - Google Patents

光学部材用粘着剤層、粘着剤層付光学部材、及び画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、光拡散機能を有する光学部材用粘着剤層、光学部材の少なくとも一方の面に、前記光学部材用粘着剤層を少なくとも1層有する粘着剤層付光学部材に関する。また、本発明は、前記粘着剤層付光学部材を含む画像表示装置に関する。
近年、液晶表示装置等の画像表示装置においては、大型化や薄膜化が求められており、画像表示装置を構成する各光学部材においても同様の要求がされている。このように大型化、薄膜化された各光学部材を粘着剤により固定して積層する場合、光学部材に貼り合せ不良(しわやひずみ等)が発生しやすく、結果として、表示部の不具合が生じる場合があった。
また、前記画像表示装置のバックライトユニットには、一般的に、視認性を向上させるために拡散シートが含まれるが、当該拡散シートだけでは十分な視認性を確保できない場合があり、拡散シートと伴に光拡散機能を有する粘着剤層を用いる場合があった。
このような光拡散粘着剤としては、例えば、(メタ)アクリル系ポリマーを含有するベースポリマーを含む粘着剤と、該粘着剤よりも低い屈折率を有する光拡散性微粒子を含み、該(メタ)アクリル系ポリマーが、モノマー単位として芳香族環含有(メタ)アクリル系モノマーを含む光拡散粘着剤が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−224964号公報
特許文献1の粘着剤層は光拡散機能を有するものの、大型化、薄膜化された各種光学部材を貼り合せる際には、しわやたるみが発生する場合があった。また、例えば、プリズムシートのように表面に段差(凹凸)がある光学部材を貼り合せる際には、段差吸収性が要求されるが、特許文献1の粘着剤層では、段差吸収性の点においても十分なものではなかった。
そこで、本発明は、大型化、薄膜化された各種光学部材や段差を有する光学部材を貼り合せることができ、かつ、光拡散機能を有する光学部材用粘着剤層を提供することを目的とする。また、本発明は、光学部材の少なくとも一方の面に、前記光学部材用粘着剤層を少なくとも1層有する粘着剤層付光学部材、前記粘着剤層付光学部材を含む画像表示装置を提供することも目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記光学部材用粘着剤層を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(メタ)アクリル系ポリマーを含有するベース粘着剤組成物及び光拡散性微粒子から形成され、厚みが5〜300μmである光拡散粘着剤層を少なくとも1層含み、
粘着剤層全体としての厚みが20μm以上であり、
ヘイズが10〜96%であることを特徴とする光学部材用粘着剤層に関する。
前記光拡散性微粒子が、シリコーン樹脂微粒子であることが好ましい。
前記光拡散性微粒子の屈折率が、前記ベース粘着剤組成物の屈折率よりも低いことが好ましい。
前記光拡散性微粒子の体積平均粒子径が、1〜5μmであることが好ましい。
本発明の粘着剤層は、前記光拡散粘着剤層の少なくとも片面に、ヘイズが0.01〜5%の透明粘着剤層を貼り合せて形成することができ、前記光拡散粘着剤層の厚みが5〜30μmであり、ヘイズが0.01〜5%の透明粘着剤層の厚みが50〜300μmであることが好ましい。
前記光拡散粘着剤層における前記光拡散性微粒子の含有量が、3〜30重量%であることが好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーが、モノマー成分として、アルキル(メタ)アクリレート及びカルボキシル基含有モノマーを含有することが好ましい。
前記透明粘着剤層が、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有モノマー及び窒素含有モノマーをモノマー成分として含む(メタ)アクリル系ポリマーを含有することが好ましい。
前記透明粘着剤層に含まれる(メタ)アクリル系ポリマーが、カルボキシル基含有モノマーをモノマー成分として含まないことが好ましい。
また、本発明は、光学部材の少なくとも一方の面に、前記光学部材用粘着剤層を少なくとも1層有することを特徴とする粘着剤層付光学部材に関する。さらに、本発明は、前記粘着剤層付光学部材を含むことを特徴とする画像表示装置に関する。
本発明の光学部材用粘着剤層は、特定の厚みの光拡散粘着剤層を有し、かつ、粘着剤全体として特定の厚みを有するものであるため、大型化、薄膜化された各種光学部材を、しわやたるみなく積層することができるものである。また、本発明の光学部材用粘着剤層は、特定の厚みを有するため、例えば、プリズムシートのように、その表面に段差を有する部材を貼り合せる場合にも、前記段差に追従して空隙なく貼り合わせを行うことができる。また、本発明の光学部材用粘着剤層は、特定のヘイズを有するため、光学部材用粘着剤層に要求される表示ムラや耐久性にも優れるものである。このような本発明の光学部材用粘着剤層を用いた粘着剤層付光学部材や、当該粘着剤層付光学部材を含む画像表示装は、高い信頼性を有するものである。
(a)〜(d)本発明の光学部材用粘着剤層の実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の光学部材用粘着剤層の一使用形態を模式的に示す断面図である。
本発明の光学部材用粘着剤層は、(メタ)アクリル系ポリマーを含有するベース粘着剤組成物及び光拡散性微粒子から形成され、厚みが5〜300μmである光拡散粘着剤層を少なくとも1層含み、
粘着剤層全体としての厚みが20μm以上であり、ヘイズが10〜96%であることを特徴とする。
本発明の光学部材用粘着剤層の構成は、特に限定されるものではなく、厚み5〜300μmの光拡散粘着剤層を少なくとも1層有し、粘着剤層全体としての厚みが20μm以上であればよいものである。具体的な構成については、特に限定されるものではないが、例えば、以下の構成を挙げることができる。
前記光拡散粘着剤層の厚みが20μm未満である場合は、当該光拡散粘着剤層と伴に、光拡散粘着剤層以外の透明粘着剤層を貼り合せ、トータルの厚みが20μm以上となるようにして、本発明の光学部材用粘着剤層を形成することができる。その場合、光拡散粘着剤層又はそれ以外の透明粘着剤層は、それぞれ1層であっても2層以上であってもよく、例えば、図1(a)に示すように、光拡散粘着剤層2と透明粘着剤層3から光学部材用粘着剤層1を形成することができる。また、図1(b)に示すように、光拡散粘着剤層2の両面に透明粘着剤層3を形成することもできるし、図1(c)に示すように、光拡散粘着剤層2と透明粘着剤層3を交互に積層することもできる。また、前記光拡散粘着剤層の厚みが20μm以上である場合についても、図1(a)〜(c)と同様の形態とすることができるが、図1(d)に示すように、光拡散粘着剤層2の1層のみで本発明の光学部材用粘着剤層1とすることもできる。なお、図1(a)〜(d)においては、光学部材用粘着剤層1の両面にセパレーター4が貼り合わされている形態を図示している。
1.光学部材用粘着剤層
本発明の光学部材用粘着剤層は、粘着剤層全体としての厚みが20μm以上であり、30μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましく、100μm以上であることがさらに好ましく、100μmを超えることが特に好ましい。粘着剤層全体としての厚みが20μm以上であることで、被着体である光学部材が、プリズムシートのようにその表面に段差を有する部材であっても、前記段差に追従して空隙なく貼り合わせを行うことができるため好ましい。また、粘着剤層全体としての厚みの上限値については特に限定されないが、300μm以下程度であることが好ましく、200μm以下程度であることがより好ましい。
(1)光拡散粘着剤層
本発明の光学部材用粘着剤層に含まれる光拡散粘着剤層は、(メタ)アクリル系ポリマーを含有するベース粘着剤組成物及び光拡散性微粒子から形成され、厚みが5〜300μmである。
(1−1)ベース粘着剤組成物
本発明で用いるベース粘着剤組成物は、ベースポリマーとして(メタ)アクリル系ポリマー(A)を含む。(メタ)アクリル系ポリマー(A)は、モノマー単位として、(メタ)アクリル系ポリマー(A)の主骨格を構成するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を含む。なお、(メタ)アクリレートはアクリレート及び/又はメタクリレートをいう。
前記アルキル(メタ)アクリレート(a1)としては、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜18のアルキル基を有するものを挙げることができる。例えば、前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、アミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基、イソミリスチル基、ラウリル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等を例示できる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
前記アルキル(メタ)アクリレート(a1)の配合割合は、(メタ)アクリル系ポリマー(A)を構成する全構成モノマー(100重量%)に対して、50重量%以上であることが好ましく、50〜100重量%であることがより好ましく、60〜100重量%であることがさらに好ましく、70〜90重量%であることが特に好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマー(A)は、接着性や耐熱性の改善を目的に、カルボキシル基含有モノマー(a2)、ヒドロキシル基含有モノマー(a3)、及び窒素含有モノマー(a4)からなる群から選択される1種以上のモノマーをモノマー成分として含むことが好ましい。
カルボキシル基含有モノマー(a2)としては、(メタ)アクリロイル基又はビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつカルボキシル基を有するものを特に制限なく用いることができる。カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イソクロトン酸等が挙げられ、これらは単独で又は組み合わせて使用できる。イタコン酸、マレイン酸はこれらの無水物を用いることができる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸が好ましく、特にアクリル酸が好ましい。
前記カルボキシル基含有モノマー(a2)の配合割合は、(メタ)アクリル系ポリマー(A)を構成する全構成モノマー(100重量%)に対して、10重量%以下であることが好ましく、0.05〜10重量%であることがより好ましく、0.1〜10重量%であることがさらに好ましく、0.5〜5重量%が特に好ましい。
ヒドロキシル基含有モノマー(a3)としては、(メタ)アクリロイル基又はビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつヒドロキシル基を有するものを特に制限なく用いることができる。ヒドロキシル基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;(4−ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルシクロアルカン(メタ)アクリレートが挙げられる。その他、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル等が挙げられる。これらは単独で又は組み合わせて使用できる。これらの中でも、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
前記ヒドロキシル基含有モノマー(a3)の配合割合は、(メタ)アクリル系ポリマー(A)を構成する全構成モノマー(100重量%)に対して、20重量%以下であることが好ましく、0.05〜20重量%であることがより好ましく、0.1〜15重量%であることがさらに好ましく、1〜15重量%が特に好ましい。
窒素含有モノマー(a4)としては、(メタ)アクリロイル基又はビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつ窒素原子を有する官能基を有するものを特に制限なく用いることができる。窒素含有モノマー(a4)としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド系モノマー;例えば、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチル等の末端に1級、2級又は3級を有するアミノ基含有モノマー;例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有モノマー;N−ビニルピロリドン、N−(1−メチルビニル)ピロリドン等のピロリドン系モノマー、その他、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール、N−ビニルモルホリン等のビニル基含有複素環化合物;N−ビニルアセトアミド等のビニルカルボン酸アミド化合物;例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系モノマー;例えば、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミド等のイタコンイミド系モノマー;例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミド等のスクシンイミド系モノマー;その他、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド系モノマー、ダイアセトンアクリルアミド;等が挙げられる。これらの中でも、ビニル基含有複素環化合物が好ましく、N−ビニルピロリドンがより好ましい。
前記窒素含有モノマー(a4)の配合割合は、(メタ)アクリル系ポリマー(A)を構成する全構成モノマー(100重量%)に対して、20重量%以下であることが好ましく、0.05〜20重量%であることがより好ましく、0.1〜15重量%であることがさらに好ましく、1〜15重量%が特に好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマー(A)には、さらに、前記アルキル(メタ)アクリレート(a1)、カルボキシル基含有モノマー(a2)、ヒドロキシル基含有モノマー(a3)、窒素含有モノマー(a4)以外にも、接着性や耐熱性の改善を目的に、(メタ)アクリロイル基又はビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有する、1種類以上の共重合モノマーを共重合により導入することができる。そのような共重合モノマーの具体例としては、例えば、アクリル酸のカプロラクトン付加物;スチレンスルホン酸やアリルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等の燐酸基含有モノマー等が挙げられる。
さらに改質モノマーとして、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル系モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有アクリル系モノマー;(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール等のグリコール系アクリルエステルモノマー;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートや2−メトキシエチルアクリレート等のアクリル酸エステル系モノマー等も使用することができる。さらには、イソプレン、ブタジエン、イソブチレン、ビニルエーテル等が挙げられる。
さらに、上記以外の共重合可能なモノマーとして、ケイ素原子を含有するシラン系モノマー等が挙げられる。シラン系モノマーとしては、例えば、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、4−ビニルブチルトリメトキシシラン、4−ビニルブチルトリエトキシシラン、8−ビニルオクチルトリメトキシシラン、8−ビニルオクチルトリエトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10−アクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリエトキシシラン、10−アクリロイルオキシデシルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、前記の単官能性モノマーの他に、粘着剤の凝集力を調整するために、必要に応じて多官能性モノマーを共重合モノマーとして使用することができる。ここで、本発明において、単官能性モノマーとは、(メタ)アクリロイル基又はビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を1つ有するモノマーのことを示し、多官能性モノマーとは、後述するように、(メタ)アクリロイル基又はビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を少なくとも2つ有するモノマーのことを示す。
多官能性モノマーは、(メタ)アクリロイル基又はビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を少なくとも2つ有するモノマーであり、例えば、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート等の多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物;アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。多官能性モノマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記カルボキシル基含有モノマー(a2)、ヒドロキシル基含有モノマー(a3)、窒素含有モノマー(a4)以外の共重合モノマーの割合は、特に制限されないが、(メタ)アクリル系ポリマー(A)を構成する全モノマー中、10重量%以下であることが好ましく、0.1〜10重量%がより好ましく、0.1〜5重量%がさらに好ましい。
(メタ)アクリル系ポリマー(A)は、上記のモノマーを目的や所望の特性に応じて適切に組み合わせて重合することにより得られ得る。得られる(メタ)アクリル系ポリマー(A)は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれでもよい。(メタ)アクリル系ポリマー(A)は、任意の適切な方法で合成することができ、例えば、大日本図書(株)発行 中前勝彦著「接着・粘着の化学と応用」を参考に合成できる。
例えば、(メタ)アクリル系ポリマー(A)の重合方法としては、任意の適切な方法を採用することができる。具体例としては、溶液重合、塊状重合、乳化重合、各種ラジカル重合が挙げられる。
ラジカル重合に用いられる重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤等は特に限定されず適宜選択して使用することができる。なお、(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、重合開始剤、連鎖移動剤の使用量、反応条件により制御可能であり、これらの種類に応じて適宜のその使用量が調整される。
例えば、溶液重合等においては、重合溶媒として、例えば、酢酸エチル、トルエン等が用いられる。具体的な溶液重合例としては、反応は窒素等の不活性ガス気流下で、重合開始剤を加え、通常、50〜70℃程度で、5〜30時間程度の反応条件で行われる。
溶液重合等に用いられる、熱重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート(VA−057、和光純薬工業(株)製)等のアゾ系開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジラウロイルパーオキシド、ジ−n−オクタノイルパーオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルハイドロパーオキシド、過酸化水素等の過酸化物系開始剤、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムの組み合わせ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムの組み合わせ等の過酸化物と還元剤とを組み合わせたレドックス系開始剤等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
前記重合開始剤は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、(メタ)アクリル系ポリマー(A)を構成する全モノマー成分100重量部に対して、1重量部以下程度であることが好ましく、0.005〜1重量部程度であることがより好ましく、0.02〜0.5重量部程度であることがさらに好ましい。
なお、重合開始剤として、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを用いて(メタ)アクリル系ポリマー(A)を製造するには、重合開始剤の使用量は、モノマー成分の全量100重量部に対して、0.2重量部以下程度であることが好ましく、0.06〜0.2重量部程度とするのがより好ましい。
連鎖移動剤としては、例えば、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグルコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール等が挙げられる。連鎖移動剤は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量はモノマー成分の全量100重量部に対して、0.1重量部程度以下である。
また、乳化重合する場合に用いる乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のアニオン系乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー等のノニオン系乳化剤等が挙げられる。これらの乳化剤は、単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
さらに、プロペニル基、アリルエーテル基等のラジカル重合性官能基が導入された反応性乳化剤を用いることができる。具体的には、例えば、アクアロンHS−10、HS−20、KH−10、BC−05、BC−10、BC−20(以上、いずれも第一工業製薬(株)製)、アデカリアソープSE10N(ADEKA社製)等がある。
乳化剤の使用量は、モノマー成分の全量100重量部に対して、5重量部以下であることが好ましく、0.3〜5重量部であることがより好ましく、重合安定性や機械的安定性の観点から、0.5〜1重量部であることがさらに好ましい。
また、(メタ)アクリル系ポリマー(A)は、放射線重合により製造する場合には、前記モノマー成分を、電子線、UV等の放射線を照射することにより重合して製造することができる。前記放射線重合を電子線で行う場合には、前記モノマー成分には光重合開始剤を含有させることは特に必要ではないが、前記放射線重合をUV重合で行う場合には、特に、重合時間を短くすることができる利点等から、モノマー成分に光重合開始剤を含有させることができる。光重合開始剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
光重合開始剤としては、特に制限されないが、光重合を開始するものであれば特に制限されず、通常用いられる光重合開始剤を用いることができる。例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤等を用いることができる。
具体的には、ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名:イルガキュア651、BASF社製)、アニソールメチルエーテル等が挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、BASF社製)、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名:イルガキュア2959、BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(商品名:ダロキュア1173、BASF社製)、メトキシアセトフェノン等が挙げられる。α−ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエチル)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等が挙げられる。芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライド等が挙げられる。光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシム等が挙げられる。
また、ベンゾイン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾイン等が含まれる。ベンジル系光重合開始剤には、例えば、ベンジル等が含まれる。ベンゾフェノン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が含まれる。ケタール系光重合開始剤には、例えば、ベンジルジメチルケタール等が含まれる。チオキサントン系光重合開始剤には、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントン等が含まれる。
アシルフォスフィン系光重合開始剤としては、例えば、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)(2,4,4−トリメチルペンチル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−n−ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(1−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−t−ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)シクロヘキシルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)オクチルホスフィンオキシド、ビス(2−メトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2−メトキシベンゾイル)(1−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジエトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジエトキシベンゾイル)(1−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジブトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)(2,4−ジペントキシフェニル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)ベンジルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルプロピルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルエチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)ベンジルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルプロピルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルエチルホスフィンオキシド、2,6−ジメトキシベンゾイルベンジルブチルホスフィンオキシド、2,6−ジメトキシベンゾイルベンジルオクチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,5−ジイソプロピルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2−メチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−4−メチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,5−ジエチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,3,5,6−テトラメチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジ−n−ブトキシフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)イソブチルホスフィンオキシド、2,6−ジメチトキシベンゾイル−2,4,6−トリメチルベンゾイル−n−ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジブトキシフェニルホスフィンオキシド、1,10−ビス[ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド]デカン、トリ(2−メチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は、特に制限されないが、例えば、前記(メタ)アクリル系ポリマー(A)を構成する全モノマー100重量部に対して0.01〜5重量部が好ましく、0.05〜3重量部がより好ましく、0.05〜1.5重量部がさらに好ましく、0.1〜1重量部が特に好ましい。光重合開始剤の使用量が上記範囲内であれば重合反応を十分に進行させることができる。なお、光重合性開始剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明で用いる(メタ)アクリル系ポリマー(A)の重量平均分子量は、40万〜250万であることが好ましく、60万〜220万であることがより好ましい。重量平均分子量が40万より大きくすることで、粘着剤層の耐久性を満足させたり、粘着剤層の凝集力が小さくなって糊残りが生じるのを抑えることができる。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミネーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値をいう。なお、放射線重合で得られた(メタ)アクリル系ポリマーについては、分子量測定は困難である。
本発明で用いるベース粘着剤組成物は、架橋剤を含有してもよい。架橋剤としては、例えば、有機系架橋剤、多官能性金属キレートが挙げられる。有機系架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、過酸化物系架橋剤、エポキシ系架橋剤、イミン系架橋剤が挙げられる。多官能性金属キレートは、多価金属が有機化合物と共有結合又は配位結合しているものである。多価金属としては、例えば、Al、Cr、Zr、Co、Cu、Fe、Ni、V、Zn、In、Ca、Mg、Mn、Y、Ce、Sr、Ba、Mo、La、Sn、Tiが挙げられる。有機化合物としては、例えば、アルキルエステル、アルコール化合物、カルボン酸化合物、エーテル化合物、ケトン化合物が挙げられる。共有結合又は配位結合する有機化合物中の原子としては、例えば酸素原子が挙げられる。これらの中でも、架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤が好ましい。
イソシアネート系架橋剤は、代表的には、2個以上のイソシアネート基を1分子中に有する化合物をいう。例えば、トリレンジイソシアネート、クロルフェニレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添されたジフェニルメタンジイソシアネート等のイソシアネートモノマー及びこれらイソシアネートモノマーをトリメチロールプロパン等と付加したイソシアネート化合物やイソシアヌレート化物、ビュレット型化合物、さらにはポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等と付加反応させたウレタンプレポリマー型のイソシアネート等が挙げられる。特に好ましくは、ポリイソシアネート化合物であり、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、及びイソホロンジイソシアネートからなる群より選択される1種又はそれに由来するポリイソシアネート化合物である。ここで、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、及びイソホロンジイソシアネートからなる群より選択される1種又はそれに由来するポリイソシアネート化合物には、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリオール変性ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリオール変性水添キシリレンジイソシアネート、トリマー型水添キシリレンジイソシアネート、及びポリオール変性イソホロンジイソシアネート等が含まれる。
エポキシ系架橋剤は、代表的には、2個以上のエポキシ基(グリシジル基)を1分子中に有する化合物をいう。エポキシ系架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、スピログリコールジグリシジルエーテル、ジグリシジルアミノメチルシクロへキサン、テトラグリシジルキシレンジアミン、ポリグリシジルメタキシレンジアミン等が挙げられる。
過酸化物としては、加熱又は光照射によりラジカル活性種を発生してベースポリマーの架橋を進行させ得る任意の適切な化合物を採用することができる。作業性及び安定性を考慮すると、1分間半減期温度が80℃〜160℃である過酸化物が好ましく、90℃〜140℃である過酸化物がより好ましい。過酸化物の具体例としては、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート(1分間半減期温度:90.6℃)、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(1分間半減期温度:92.1℃)、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート(1分間半減期温度:92.4℃)、t−ブチルパーオキシネオデカノエート(1分間半減期温度:103.5℃)、t−ヘキシルパーオキシピバレート(1分間半減期温度:109.1℃)、t−ブチルパーオキシピバレート(1分間半減期温度:110.3℃)、ジラウロイルパーオキシド(1分間半減期温度:116.4℃)、ジ−n−オクタノイルパーオキシド(1分間半減期温度:117.4℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(1分間半減期温度:124.3℃)、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキシド(1分間半減期温度:128.2℃)、ジベンゾイルパーオキシド(1分間半減期温度:130.0℃)、t−ブチルパーオキシイソブチレート(1分間半減期温度:136.1℃)、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン(1分間半減期温度:149.2℃)等が挙げられる。なお、過酸化物の半減期とは、過酸化物の分解速度を表す指標であり、過酸化物の残存量が半分になるまでの時間をいう。したがって、過酸化物の1分間半減期温度とは、過酸化物の残存量が1分間で半分になる温度をいう。任意の時間で半減期を得るための分解温度や、任意の温度での半減期時間に関しては、メーカーカタログ等に記載されており、例えば、日本油脂(株)の「有機過酸化物カタログ第9版(2003年5月)」等に記載されている。
架橋剤の使用量は、(メタ)アクリル系ポリマー(A)100重量部に対して、0.01〜20重量部が好ましく、0.03〜10重量部がより好ましい。架橋剤の使用量が0.01重量部未満では、粘着剤の凝集力が不足する傾向があり、加熱時に発泡が生じる場合がある。架橋剤の使用量が20重量部を超えると、耐湿性が十分ではなく、剥がれ等が生じやすく場合がある。
前記ベース粘着剤組成物は、任意の適切な添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、帯電防止剤、酸化防止剤、カップリング剤が挙げられる。添加剤の種類、添加量及び組み合わせ等は、目的に応じて適切に設定され得る。
本発明で用いる光拡散粘着剤層中におけるベース粘着剤組成物の含有量は、50〜99.7重量%であることが好ましく、52〜97重量%がより好ましく、70〜97重量%であることがさらに好ましい。
前記ベース粘着剤組成物の屈折率は、1.47以上であることが好ましく、1.47〜1.60であることがより好ましく、1.47〜1.55であることがさらに好ましい。ベース粘着剤組成物の屈折率が前記範囲であれば、後述する光拡散性微粒子との屈折率差を所望の範囲とすることができる。その結果、硬化後に所望のヘイズ値を有する光拡散粘着剤層を得ることができるため好ましい。
(1−2)光拡散性微粒子
前記光拡散粘着剤層は、前記ベース粘着剤組成物から形成される粘着剤層中に光拡散性微粒子が分散しているものである。前記光拡散性微粒子としては、本発明の効果が得られる限りにおいて、任意の適切なものを用いることができる。具体例としては、無機微粒子、高分子微粒子等が挙げられるが、これらの中でも、高分子微粒子が好ましい。
前記高分子微粒子の材質としては、例えば、シリコーン樹脂、メタアクリル系樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチル)、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、前記ベース粘着剤組成物に対する優れた分散性及び前記ベース粘着剤組成物との適切な屈折率差を有するので、拡散性能に優れた光拡散粘着剤層が得られ得る。これらの中でも、シリコーン樹脂、ポリメタクリル酸メチルが特に好ましい。
光拡散性微粒子の形状は、例えば、真球状、扁平状、不定形状であり得る。光拡散性微粒子は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いる光拡散性微粒子の屈折率は、前記ベース粘着剤組成物の屈折率よりも低いことが好ましい。光拡散性微粒子の屈折率は、1.30〜1.70であることが好ましく、1.40〜1.65であることがより好ましい。光拡散性微粒子の屈折率が前記範囲であれば、ベース粘着剤組成物との屈折率差を所望の範囲とすることができ、その結果、硬化後に所望のヘイズ値を有する光拡散粘着剤層を得ることができるため好ましい。
光拡散性微粒子とベース粘着剤組成物との屈折率差の絶対値は、0を超えて0.2以下であることが好ましく、0を超えて0.15以下であることがより好ましく、0.01〜0.13であることがさらに好ましい。
光拡散性微粒子の体積平均粒子径は、1〜5μm程度であることが好ましく、2〜5μm程度であることがより好ましく、2〜4μm程度であることがさらに好ましい。光拡散性微粒子の体積平均粒子径が前記範囲内であれば、前記ベース粘着剤組成物と組み合わせることにより、所望のヘイズ値を有する光拡散粘着剤層を得ることができるため好ましい。なお、体積平均粒子径は、例えば、超遠心式自動粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
光拡散粘着剤層における光拡散性微粒子の含有量は、特に限定されるものではないが、0.3〜50重量%であることが好ましく、3〜48重量%であることがより好ましく、3〜30重量%であることがさらに好ましい。光拡散性微粒子の配合量を前記範囲にすることにより、優れた光拡散性能を有する光拡散粘着剤層を得ることができる。
(1−3)光拡散粘着剤層の形成方法
前記光拡散粘着剤層は、例えば、前記ベース粘着剤組成物中に光拡散性微粒子を分散させた光拡散粘着剤組成物を支持体に塗布し、溶剤等を乾燥除去することにより形成することができる。光拡散粘着剤組成物の塗布にあたっては、適宜に一種以上の溶剤を加えてもよい。また、前記ベース粘着剤組成物が活性エネルギー線硬化型である場合、前記ベース粘着剤組成物の一部を重合したプレポリマーを作製し、当該プレポリマーに光拡散性微粒子を分散させた光拡散粘着剤組成物を支持体に塗布し、当該塗布層に紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより光拡散粘着剤層を形成することができる。また、後述する偏光フィルム等の光学部材上に、前記光拡散粘着剤組成物を直接塗布して光拡散粘着剤層を形成することもできる。
前記光拡散粘着剤層の厚みは、5〜300μmであり、5〜250μmであることが好ましく、50〜250μmであることがより好ましく、100〜200μmであることがさらに好ましく、100μmを超え200μm以下であることがさらに好ましい。光拡散粘着剤層の厚みが前記範囲であることで、貼り合せする材料の微小な凹凸、又は光学機能を付与するための凹凸部に追従して貼り合せすることができるため好ましい。また、光拡散粘着剤層に透明粘着剤層を貼り合せる場合には、前記光拡散粘着剤層の厚みは、5〜100μm程度であることが光拡散粘着剤の物性の影響が周辺部材への貼り合せ効果に影響しない点から好ましく、5〜30μm程度であることがより好ましい。また、光拡散粘着剤層が2層以上からなる場合は、全ての光拡散粘着剤層の厚みの合計値が前記範囲内であればよい。
光拡散粘着剤組成物の塗布方法としては、各種方法が用いられる。具体的には、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコーター等による押出しコート法等の方法が挙げられる。
前記加熱乾燥温度は、30℃〜200℃程度が好ましく、40℃〜180℃がより好ましく、80℃〜160℃がさらに好ましい。加熱温度を上記の範囲とすることによって、優れた粘着特性を有する粘着剤層を得ることができる。乾燥時間は、適宜、適切な時間が採用され得る。上記乾燥時間は、5秒〜20分程度が好ましく、30秒〜10分がより好ましく、1分〜8分がさらに好ましい。
前記ベース粘着剤組成物が、活性エネルギー線硬化型粘着剤の場合には、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより光拡散粘着剤層を形成することができる。紫外線照射には、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルライトランプ等を用いることができる。
前記支持体としては、例えば、剥離処理したシートを用いることができる。剥離処理したシートとしては、シリコーン剥離ライナーが好ましく用いられる。
剥離処理したシート上に粘着剤層を形成した粘着シートは、前記粘着剤層が露出する場合には、実用に供されるまで剥離処理したシート(セパレーター)で粘着剤層を保護してもよい。実用に際しては、前記剥離処理したシートは剥離される。
セパレーターの構成材料としては、例えば、プラスチックフィルム、紙、布、不織布等の多孔質材料、ネット、発泡シート、金属箔、及びこれらのラミネート体等の適宜な薄葉体等を挙げることができるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。
前記プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフイルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム等が挙げられる。
前記セパレーターの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは5〜100μm程度である。前記セパレーターには、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系もしくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉等による離型及び防汚処理や、塗布型、練り込み型、蒸着型等の帯電防止処理もすることもできる。特に、前記セパレーターの表面にシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の剥離処理を適宜行うことにより、前記粘着剤層からの剥離性をより高めることができる。
形成された光拡散粘着剤層のヘイズ値は、10〜99%であることが好ましく、10〜96%であることがより好ましく、20〜96%であることがさらに好ましく、40〜80%であることが特に好ましい。ヘイズ値を前記範囲にすることで、所望の拡散性能が得られ、モアレ及びギラツキの発生を良好に抑制することができるため好ましい。光拡散粘着剤の光拡散性能は、マトリクス(粘着剤)の構成材料、ならびに、光拡散性微粒子の構成材料、体積平均粒子径及び配合量等を調整することにより制御することができる。
前記光拡散粘着剤層の全光線透過率は、75%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、85%以上であることがさらに好ましい。
(2)透明粘着剤層
本発明の光学部材用粘着剤層は、前述の通り、前記光拡散粘着剤層以外の透明粘着剤層を含むことができる。
前記透明粘着剤層としては、特に限定されるものではなく、ベースポリマー及び架橋剤を含む粘着剤組成物から形成されるものを挙げることができる。当該粘着剤組成物は、アクリル系、合成ゴム系、ゴム系、シリコーン系等の粘着剤等とすることができるが、透明性、耐熱性等の観点から、(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。
(メタ)アクリル系ポリマーに含まれるモノマー成分としては、前記ベース粘着剤組成物で挙げたものを好適に用いることができるが、アルキル(メタ)アクリレート(a1)、ヒドロキシル基含有モノマー(a3)、及び窒素含有モノマー(a4)をモノマー成分として含む(メタ)アクリル系ポリマーが好ましい。また、前記(メタ)アクリル系ポリマーに含まれるモノマー成分は、カルボキシル基含有モノマーを含まないことが好ましい。各モノマーの配合割合、透明粘着剤層の形成方法は、光拡散粘着剤層の場合と同様の方法を挙げることができる。
前記透明粘着剤層のヘイズは特に限定されるものではないが、0.01〜5%であることが好ましく、0.05〜5%であることがより好ましく、0.1〜3%であることがさらに好ましい。透明粘着剤層のヘイズが前記範囲にあることで、ヘイズ等の光学設計が容易になるため好ましい。
また、前記透明粘着剤層の厚みは、特に限定されるものではなく、前記光拡散粘着剤層と貼り合せて粘着剤層を形成した際に、トータルの厚みが20μm以上となればよく、特に限定されないが、20〜300μmであることが好ましく、50〜300μmであることがより好ましい。透明粘着剤層の厚みが前記範囲にあることで、貼り合せする材料の微小な凹凸、又は光学機能を付与するための凹凸部に追従して貼り合せすることができるため好ましい。
(3)光学部材用粘着剤層
本発明の光学部材用粘着剤層は、前述の通り、光拡散粘着剤層1層のみから形成されていてもよく、少なくとも1層の光拡散粘着剤層と少なくとも1層の透明粘着剤層とから形成されていてもよい。
本発明の光学部材用粘着剤層は、光学部材への適用が好適であり、光学部材としては、後述する通りである。光学部材の中でも、輝度向上フィルムと偏光フィルムに好ましく用いることができる。
本発明の光学部材用粘着剤層全体としてのヘイズ値は、10〜96%であり、20〜96%であることが好ましく、30〜96%であることがより好ましい。ヘイズ値が10%未満であると、バックライト及びプリズムシートからの光に偏りがある状態に、その光の偏りを解消しきれないため表示ムラが発生してしまう。また、粘着剤層のヘイズ値が96%を超える場合、粘着剤層に粒子を多量に添加する必要があり、その場合、粘着剤層の応力緩和性および接着性が低下し、耐久性が劣る。
2.粘着剤層付光学部材
本発明の粘着剤層付光学部材は、光学部材の少なくとも一方の面に、前記光学部材用粘着剤層を少なくとも1層有することを特徴とする。
光学部材としては、各種の画像表示装置等の製造に用いられるものが使用され、その種類は特に制限されないが、例えば、偏光フィルム、位相差板、輝度向上フィルム、又は防眩シート等を挙げることができる。なお、光学部材は、偏光フィルムと位相差板を積層したものや位相差板の積層体、偏光フィルムと輝度向上フィルム又は防眩シートの積層体等、光学素材を2層以上種層したものであってもよい。これらの中でも輝度向上フィルムと偏光フィルムが好ましい。
前記偏光フィルムとしては、偏光子の片面、又は、両面には透明保護フィルムを有するものが一般に用いられる。
偏光子は、特に限定されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらの中でも、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素等の二色性物質からなる偏光子が好適である。これらの偏光子の厚みは特に制限されないが、一般的に5〜80μm程度である。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいても良いヨウ化カリウム等の水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラ等の不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸しても良いし、また延伸してからヨウ素で染色しても良い。ホウ酸やヨウ化カリウム等の水溶液や水浴中でも延伸することができる。
また、本発明においては、厚みが10μm以下の薄型偏光子も用いることができる。薄型化の観点から言えば当該厚みは1〜7μmであるのが好ましい。このような薄型の偏光子は、厚みムラが少なく、視認性が優れており、また寸法変化が少ないため耐久性に優れ、さらには偏光板としての厚みも薄型化が図れる点が好ましい。
薄型の偏光子としては、代表的には、特開昭51−069644号公報や特開2000−338329号公報や、国際公開第2010/100917号パンフレット、PCT/JP2010/001460の明細書、又は特願2010−269002号明細書や特願2010−263692号明細書に記載されている薄型偏光膜を挙げることができる。これら薄型偏光膜は、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂ともいう)層と延伸用樹脂基材を積層体の状態で延伸する工程と染色する工程を含む製法による得ることができる。この製法であれば、PVA系樹脂層が薄くても、延伸用樹脂基材に支持されていることにより延伸による破断等の不具合なく延伸することが可能となる。
前記薄型偏光膜としては、積層体の状態で延伸する工程と染色する工程を含む製法の中でも、高倍率に延伸できて偏光性能を向上させることのできる点で、国際公開第2010/100917号パンフレット、PCT/JP2010/001460の明細書、又は特願2010−269002号明細書や特願2010−263692号明細書に記載のあるようなホウ酸水溶液中で延伸する工程を含む製法で得られるものが好ましく、特に特願2010−269002号明細書や特願2010−263692号明細書に記載のあるホウ酸水溶液中で延伸する前に補助的に空中延伸する工程を含む製法により得られるものが好ましい。
前記偏光子の片面、又は、両面に設けられる透明保護フィルムを形成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性等に優れるものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー等が挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、又は、前記ポリマーのブレンド物等も前記透明保護フィルムを形成するポリマーの例として挙げられる。透明保護フィルムは、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型、紫外線硬化型の樹脂の硬化層として形成することもできる。
保護フィルムの厚みは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄膜性等の点より1〜500μm程度である。
前記偏光子と保護フィルムとは通常、水系接着剤等を介して密着している。水系接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリウレタン、水系ポリエステル等を例示できる。上記の他、偏光子と透明保護フィルムとの接着剤としては、紫外硬化型接着剤、電子線硬化型接着剤等が挙げられる。電子線硬化型偏光フィルム用接着剤は、上記各種の透明保護フィルムに対して、好適な接着性を示す。また本発明で用いる接着剤には、金属化合物フィラーを含有させることができる。
前記透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであっても良い。
本発明の粘着剤層付光学部材の具体的な使用形態の一例を図2で示す。本発明の光学部材用粘着剤層1を有する偏光フィルム10(粘着剤層付光学部材)は、粘着剤層面を、プリズムシート20の段差面に貼り合せて用いることができる。本発明の粘着剤層付光学部材は、本発明の光学部材用粘着剤層を有するため、前記段差に追従して空隙なく貼り合わせを行うことができる。図2においては、偏光フィルム10は、偏光子11の両面に保護フィルム12を有するものを使用しているが、偏光子11の片面に保護フィルム12を有する片面保護偏光フィルムであってもよい。また、プリズムシート20は、代表的には、基板22とプリズム部21とを有する。
本発明の光学部材用粘着剤層1は光拡散機能を備えるため、通常、画像表示装置のバックライト側に設けられる拡散シートの代わりに用いることができる。
3.画像表示装置
本発明の画像表示装置は、前記粘着剤層付光学部材を含むことを特徴とする。本発明の画像表示装置は、本発明の粘着剤層付光学部材を含むものであればよく、その他の構成については、従来の画像表示装置と同様のものを挙げることができる。
本発明の画像表示装置は、前記粘着剤層付光学部材を含むため、高い信頼性を有するものである。また、本発明の光学部材用粘着剤層は光拡散機能を備えるため、前記粘着剤層付光学部材をバックライト側に設けられる拡散シートの代わりに用いることができ、画像表示装置を薄膜化することができる。
以下に、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって
限定されるものではない。なお、各例中の部及び%はいずれも重量基準である。実施例
等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
製造例1(光拡散粘着剤組成物(A−1)の製造)
温度計、攪拌機、還流冷却管及び窒素ガス導入管を備えたセパラブルフラスコに、モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)70部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)15部及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)15部、光重合開始剤(商品名:イルガキュア184、BASF社製)0.1部を配合した後、粘度(計測条件:BH粘度計No.ローター、10rpm、測定温度30℃)が約20Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合したプレポリマー組成物を得た。
次に、得られたプレポリマー組成物100部に対して、イソシアネート架橋剤(商品名:コロネートL、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネートのアダクト体、日本ポリウレタン工業(株)製)0.2部を混合して、ベース粘着剤組成物(A−1)を得た。得られたベース粘着剤組成物(A−1)の屈折率は1.475であった。
得られたベース粘着剤組成物(A−1)100部に対して、光拡散性微粒子として、シリコーン樹脂微粒子(商品名:トスパール145、体積平均粒子径:4μm、屈折率:1.43、シリコーン樹脂系微粒子、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を14部添加し、光拡散粘着剤組成物(A−1)を得た。
製造例2〜5(光拡散粘着剤組成物(A−2)〜(A−5)の製造)
製造例1において、表1に示すように、光拡散性微粒子の添加量を変更した以外は、製造例1と同様にして、光拡散粘着剤組成物(A−2)〜(A−5)を製造した。
製造例6(光拡散粘着剤組成物(A−6)の製造)
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた4つ口フラスコに、ブチルアクリレート100部、アクリル酸5部、ヒドロキシエチルアクリレート1部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル100部と共に仕込み(モノマーの濃度50%)、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を55℃付近に保って8時間重合反応を行い、重量平均分子量(Mw)180万のアクリル系ポリマー(A−6)の溶液を調製した。
上記で得られたアクリル系ポリマー(A−6)溶液の固形分100部に対して、イソシアネート系架橋剤(商品名:コロネートL、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物、日本ポリウレタン工業(株)製)0.66部、ベンゾイルパーオキサイド(ナイパーBMT、日本油脂(株)製)0.3部、シランカップリング剤(商品名:KBM403、信越化学工業(株)製)0.2部を添加し、ベース粘着剤組成物(A−6)を得た。
得られたベース粘着剤組成物(A−6)の固形分100部に対して、光拡散性微粒子として、シリコーン樹脂微粒子(商品名:トスパール145、体積平均粒子径:4μm、屈折率:1.43、シリコーン樹脂系微粒子、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)26部を配合して、光拡散粘着剤組成物(A−6)を調製した。
製造例7(光拡散粘着剤組成物(A−7)の製造)
製造例6において、表1に示すように、光拡散性微粒子の添加量を変更した以外は、製造例6と同様にして、光拡散粘着剤組成物(A−7)を製造した。
製造例8〜12(光拡散粘着剤組成物(A−8)〜(A−12)の製造)
製造例1において、表1に示すように、光拡散性微粒子の添加量を変更した以外は、製造例1と同様にして、光拡散粘着剤組成物(A−8)〜(A−12)を製造した。
Figure 0006670060
実施例1(光拡散粘着剤層の製造)
製造例1で得られた光拡散粘着剤組成物(A−1)を、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルム(商品名:ダイアホイルMRF、三菱樹脂(株)製)の剥離処理面に、得られる光拡散粘着剤層の厚みが23μmになるように塗布して、塗布層を形成した。次いで、形成された塗布層の表面に、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルム(商品名:ダイアホイルMRE、三菱樹脂(株)製)を、当該フィルムの剥離処理面が塗布層側になるようにして被覆した。これにより、光拡散粘着剤組成物の塗布層を酸素から遮断した。このようにして得られた塗布層を有するシートにケミカルライトランプ((株)東芝製)を用いて、照度100mW/cm(約350nmに最大感度をもつトプコンUVR−T1で測定)の紫外線を30秒間照射して、塗布層を硬化させて光拡散粘着剤層を形成し、粘着シートを作製した。粘着剤層の両面に被覆されたポリエステルフィルムは、剥離ライナーとして機能する。
実施例2〜12、比較例1〜3、6、7
用いる光拡散粘着剤組成物、乾燥後の厚みを表2に記載に変更した以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
実施例13
(第1層、第3層(透明粘着剤層)の製造)
製造例8で得られた光拡散粘着剤組成物(A−8)を用い、得られる粘着剤層の厚みが50μmになるようにした以外は実施例1と同様にして、透明粘着剤層用の粘着シートを作製した。同じものを2枚作製した。
(第2層(光拡散粘着剤層)の製造)
製造例7で得られた光拡散粘着剤組成物(A−7)を、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルム(商品名:ダイアホイルMRF、三菱樹脂(株)製)の剥離処理面に、得られる光拡散粘着剤層の厚みが23μmになるように塗布して、塗布層を形成し、155℃で1分間乾燥を行い、光拡散粘着剤層を形成した。
上記で得られた透明粘着剤層用の粘着シートの一方の剥離シートを剥離し、上記で得られた光拡散粘着剤層の両面に、透明粘着剤層を貼り合せ、光学部材用粘着剤層を形成した。
実施例14
用いる光拡散粘着剤組成物、乾燥後の厚みを表2に記載に変更した以外は、実施例13と同様にして粘着シートを作製した。
実施例15
(第2層(光拡散粘着剤層)の製造)
製造例10で得られた光拡散粘着剤組成物(A−10)を、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルム(商品名:ダイアホイルMRF、三菱樹脂(株)製)の剥離処理面に、得られる光拡散粘着剤層の厚みが23μmになるように塗布して、塗布層を形成した。次いで、形成された塗布層の表面に、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルム(商品名:ダイアホイルMRE、三菱樹脂(株)製)を、当該フィルムの剥離処理面が塗布層側になるようにして被覆した。これにより、光拡散粘着剤組成物の塗布層を酸素から遮断した。このようにして得られた塗布層を有するシートにケミカルライトランプ((株)東芝製)を用いて、照度100mW/cm(約350nmに最大感度をもつトプコンUVR−T1で測定)の紫外線を30秒間照射して、塗布層を硬化させて光拡散粘着剤層を形成し、粘着シートを作製した。粘着剤層の両面に被覆されたポリエステルフィルムは、剥離ライナーとして機能する。
実施例13において、第2層(光拡散粘着剤層)として、前記粘着剤層を用いる以外は実施例13と同様にして粘着シートを作製した。
実施例16、17、比較例4、5
用いる光拡散粘着剤組成物、厚みを表2に記載に変更した以外は、実施例15と同様にして粘着シートを作製した。
実施例及び比較例で得られた粘着剤層について、以下の評価を行った。評価結果は、表2に示す。
<ベース粘着剤組成物の屈折率>
アッベ屈折率計(商品名:DR−M2、(株)アタゴ製)により測定した。
<ヘイズ値>
実施例及び比較例で用いた各光拡散粘着剤層、透明粘着剤層のヘイズ値、実施例及び比較例で得られた粘着剤層のトータルヘイズ値について、JIS 7136で定める方法により、ヘイズメーター(消費名:HN−150、(株)村上色彩科学研究所製)を用いて測定した。
<貼り合わせ>
偏光フィルム(商品名:CVT、日東電工(株)製)上に輝度向上フィルム(商品名:DBEF−Q、スリーエム製)が貼り合せられている偏光フィルムを準備した。実施例及び比較例で得られた粘着シートの一方の剥離フィルムを剥離し、当該偏光フィルムの輝度向上フィルム側に貼り合せた。さらに、粘着シートの他方の剥離フィルムを剥離し、50μm又は5μmの凹凸があるプリズムシートに対しハンドローラーにて貼り合せ、50℃、5atmで15分間のオートクレーブ処理を行った。貼り合せた後の状態を目視で確認し、以下の評価基準で評価した。
◎:50μmの凹凸があるプリズムシートを用いた場合であっても、200μm以上の気泡が発生することなく貼り合せることができた。
○:50μmの凹凸があるプリズムシートを用いた場合、200μm以上の気泡が発生する場合があるが、5μmの凹凸があるプリズムシートを用いた場合には、200μm以上の気泡が発生することなく、貼り合せることができた。
×:5μmの凹凸があるプリズムシートを用いた場合であっても、200μm以上の気泡を発生させることなく貼り合せることはできなかった。
<表示ムラ>
実施例及び比較例で得られた粘着シートに、前記偏光フィルムを貼り合わせたものを、縦400mm×横250mmのサイズに切り出してサンプルとした。このサンプルを厚さ0.07mmの無アルカリガラス板にラミネーターにて貼り合せ、反対面に透明粘着剤層付偏光板をクロスニコルになるように貼り合せた後、50℃、5atmで15分間のオートクレーブ処理を行い、評価サンプルを作製した。その後、1万カンデラのバックライト上に置き、光漏れを目視により観察し、下記の基準でコーナームラを評価した。
◎:ムラがなく、実用上問題ない
○:ムラが発生して表示領域にわずかに表れているが、実用上問題ない。
×:ムラが発生して表示領域に顕著に表れており、実用上問題がある。
<耐久性>
ガラス/偏光フィルム(商品名:CVT、日東電工(株)製)/輝度向上フィルム(商品名:DBEF−Q、スリーエム製)/実施例及び比較例で得られた粘着剤層/プリズムシートを貼り合せた状態で、80℃、60℃/90%R.H.の環境下に240時間投入後の状態を目視で観察した。以下の評価基準により評価した。
〇:100μmを超える発泡、剥がれの発生なし。
×:100μmを超える発泡、剥がれの発生あり。
<加工性>
セパレータ付の実施例および比較例で得られた粘着剤層を、10cm×20cmのサイズの打ち抜き刃で打ち抜いた。打ち抜きの際の状態を目視で確認し、以下の評価基準で評価した。
○:問題なく打ち抜くことができた。
×:刃にサンプルが付着し、打ち抜くことができなかった。
Figure 0006670060
1 光学部材用粘着剤層
2 光拡散粘着剤層
3 透明粘着剤層
4 セパレーター
10 偏光フィルム
11 偏光子
12 保護フィルム
20 プリズムシート
21 プリズム部
22 基板

Claims (10)

  1. (メタ)アクリル系ポリマーを含有するベース粘着剤組成物及び光拡散性微粒子から形成され、厚みが5〜300μmである光拡散粘着剤層を少なくとも1層含む光学部材用粘着剤層であって
    前記光拡散粘着剤層の少なくとも片面に、ヘイズが0.01〜5%の透明粘着剤層を有し、
    前記光拡散粘着剤層の厚みが5〜30μmであり、
    前記透明粘着剤層の厚みが50〜300μmであり、
    粘着剤層全体としての厚みが20μm以上であり、
    ヘイズが10〜96%であることを特徴とする光学部材用粘着剤層。
  2. 前記光拡散性微粒子が、シリコーン樹脂微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の光学部材用粘着剤層。
  3. 前記光拡散性微粒子の屈折率が、前記ベース粘着剤組成物の屈折率よりも低いことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学部材用粘着剤層。
  4. 前記光拡散性微粒子の体積平均粒子径が、1〜5μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学部材用粘着剤層。
  5. 前記光拡散粘着剤層における前記光拡散性微粒子の含有量が、3〜30重量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光学部材用粘着剤層。
  6. 前記(メタ)アクリル系ポリマーが、モノマー成分として、アルキル(メタ)アクリレート及びカルボキシル基含有モノマーを含有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光学部材用粘着剤層。
  7. 前記透明粘着剤層が、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有モノマー及び窒素含有モノマーをモノマー成分として含む(メタ)アクリル系ポリマーを含有することを特徴とする請求項のいずれかに記載の光学部材用粘着剤層。
  8. 前記透明粘着剤層に含まれる(メタ)アクリル系ポリマーが、カルボキシル基含有モノマーをモノマー成分として含まないことを特徴とする請求項に記載の光学部材用粘着剤層。
  9. 光学部材の少なくとも一方の面に、請求項1〜のいずれかに記載の光学部材用粘着剤層を少なくとも1層有することを特徴とする粘着剤層付光学部材。
  10. 請求項に記載の粘着剤層付光学部材を含むことを特徴とする画像表示装置。
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