以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る蓄電装置について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態) まず、蓄電装置1の構成について、説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る蓄電装置1の外観を示す斜視図である。また、図2は、本発明の実施の形態に係る蓄電装置1を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。
なお、これらの図では、Z軸方向を上下方向として示しており、以下ではZ軸方向を上下方向として説明するが、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるため、Z軸方向は上下方向となることには限定されない。以下の図においても、同様である。
蓄電装置1は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる装置である。例えば、蓄電装置1は、電力貯蔵用途や電源用途などに使用される高電圧の電池モジュールである。
これらの図に示すように、蓄電装置1は、複数の単位モジュール11、12及び13を有するモジュール群10、下側連結部材20及び上側連結部材30を備えている。なお、蓄電装置1は、1つの単位モジュールしか備えていない構成でもかまわない。また、蓄電装置1は、例えばX軸方向プラス側の端部に、モジュール群10の内方に冷却媒体(空気等)を流入させる冷却用のファンなどの冷却装置を備えている構成でもかまわない。
モジュール群10は、X軸方向に一列に並ぶ複数の単位モジュール11、12及び13を備えている。また、単位モジュール11には、後述する正極外部端子のカバーである正極外部端子カバー11aと、後述する負極外部端子のカバーである負極外部端子カバー11bとが設けられている。蓄電装置1は、この正極外部端子カバー11a内の正極外部端子と、負極外部端子カバー11b内の負極外部端子とを介して、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電する。
単位モジュール11、12及び13は、1以上の蓄電素子を外装体14に収容した矩形状のモジュールであり、それぞれ同様の構成を有している。また、単位モジュール11、12及び13のうちの隣り合う単位モジュールの正極端子と負極端子とが電気的に接続されることで、単位モジュール11、12及び13内の全ての蓄電素子が直列に接続されている。この単位モジュール11、12及び13の詳細な構成についての説明は、後述する。
下側連結部材20及び上側連結部材30は、複数の単位モジュール11、12及び13を連結する部材であり、下側連結部材20は下側の連結部材、上側連結部材30は、上側の連結部材である。つまり、下側連結部材20と上側連結部材30とで単位モジュール11、12及び13を挟み込むように固定することで、単位モジュール11、12及び13を連結する。
具体的には、下側連結部材20及び上側連結部材30は、平板状の部材であり、例えば金属などによって形成されている。これにより、単位モジュール11、12及び13を強固に安定して固定することができる。また、下側連結部材20には、複数の単位モジュール11、12及び13のそれぞれが有する外装体14が載置される。
次に、モジュール群10に含まれる単位モジュール11、12及び13の詳細な構成について、説明する。なお、単位モジュール11、12及び13はそれぞれ同様の構成を有するため、以下では単位モジュール11についての説明を行い、単位モジュール12及び13の構成の説明については省略する。
図3は、本発明の実施の形態に係る単位モジュール11を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。
同図に示すように、単位モジュール11は、外装体本体100と内蓋500と蓋体800とからなる外装体14、及び、外装体14に収容される複数の蓄電素子200(同図では4つの蓄電素子200)と流路形成部300と断熱材400と基板700などを備えている。なお、外装体14内に収容される蓄電素子200は、複数でなくともよく、1つの蓄電素子200しか収容されていない構成でもかまわない。
外装体14は、蓄電素子200の外方に配置される、単位モジュール11の外装体を構成する矩形状(箱状)の容器(モジュールケース)である。外装体14は、複数の蓄電素子200や基板700などを所定の位置に配置し、複数の蓄電素子200や基板700などを衝撃などから保護する。また、外装体14は、例えばポリカーボネートやポリプロピレン(PP)等の樹脂などの絶縁性の材料により構成されており、蓄電素子200や基板700などが外部の金属部材などに接触することを回避する。
ここで、外装体14は、外装体本体100と内蓋500と蓋体800とを有している。
外装体本体100は、外装体14の本体を構成する有底矩形筒状の部材である。また、外装体本体100の内方には、仕切部材110と支持部材120とが配置されている。
仕切部材110は、単位モジュール11が備える蓄電素子200のうちのいずれかの蓄電素子200の側方に配置される部材である。つまり、仕切部材110は、隣り合う2つの蓄電素子200の間に配置され、当該2つの蓄電素子200間を仕切る板状部材である。本実施の形態では、4つの蓄電素子200の間に、3枚の仕切部材110が配置されている。
ここで、仕切部材110は、断熱性を有する部材であり、例えばマイカから構成される断熱材などによって形成されている。具体的には、仕切部材110を形成する断熱材の一例として、マイカ片を集積し、結合することで構成されるダンマ材が挙げられる。つまり、仕切部材110は、蓄電素子200から発せられる熱が隣り合う蓄電素子200に伝わるのを抑制する機能を有している。
支持部材120は、仕切部材110を外装体14に対して所定位置で支持する支持部である。支持部材120は、外装体本体100の底部に取り付けられて固定され、仕切部材110を下方から支持する。本実施の形態では、1枚の仕切部材110について、2つの支持部材120が配置されている。
蓄電素子200は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。蓄電素子200は、外装体本体100の内方の2つの仕切部材110の間、または仕切部材110と外装体本体100の壁面との間に配置され、外装体本体100内に収容される。
また、それぞれの蓄電素子200は、上面に安全弁221を備えている。つまり、それぞれの蓄電素子200は、内圧が上昇した場合に、安全弁221から上方へ向けてガスを放出する。なお、単位モジュール11が備える蓄電素子200のうちの全ての蓄電素子200が安全弁221を備えていることには限定されず、少なくとも1つの蓄電素子200が安全弁221を備えていればよい。
また、蓄電素子200は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。
流路形成部300は、内蓋500とで、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路を形成する部位である。つまり、流路形成部300は、複数の蓄電素子200に跨るように、当該複数の蓄電素子200と内蓋500との間に配置された平板形状の部材である。流路形成部300は、複数の蓄電素子200の安全弁221と対応する位置に配置されており、安全弁221からの排気を外方へ導く。
また、流路形成部300は、支持部材120と同様に、仕切部材110を外装体14に対して所定位置で支持する支持部としても機能する。つまり、仕切部材110を支持する支持部は、支持部材120及び流路形成部300という2つの支持部材を有しており、仕切部材110を上下両側から挟み込むことで支持する。
断熱材400は、電気機器である基板700と蓄電素子200との間に配置され、また蓄電素子200の安全弁221の排気の流路の内方に配置される矩形状かつ平板形状の断熱材である。つまり、断熱材400は、内蓋500と流路形成部300とで形成される当該排気の流路の内方に配置される。具体的には、断熱材400は、内蓋500と流路形成部300との間に配置され、また、安全弁221と対向する位置かつ基板700と対向する位置に配置されている。
また、断熱材400は、内蓋500に着脱可能に取り付けられている。つまり、別体の断熱材400を、内蓋500(流路配置部)に着脱可能としている。具体的には、断熱材400は、内蓋500と流路形成部300とに挟持されることで、内蓋500に着脱可能に取り付けられている。なお、断熱材400は、断熱性を有する部材であればどのような材質であってもよいが、例えばダンマ材である。
内蓋500は、外装体14の内蓋を構成する扁平な矩形状の部材であり、複数の蓄電素子200の上方に配置される。ここで、内蓋500は、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路に配置される流路配置部である。具体的には、内蓋500は、安全弁221と対向する位置に配置されるとともに、基板700を保持している。つまり、内蓋500は、安全弁221と基板700との間に配置されている。
このように、蓄電素子200の正極端子230と負極端子240との間のスペースに基板700を配置して、蓄電装置1のサイズアップを抑制するために、本実施の形態では、安全弁221の上方に基板700を配置している。
さらに具体的には、内蓋500は、蓄電素子200、流路形成部300及び断熱材400と基板700との間に配置されている。このように、内蓋500は、蓄電素子200の安全弁221側に配置されており、外装体本体100内での蓄電素子200の安全弁221側への移動を規制する機能も有している。つまり、内蓋500は、外装体本体100の内方に嵌め込まれ、複数の蓄電素子200を上方から押さえ込むことで、複数の蓄電素子200を外装体本体100に固定する。
このように、内蓋500は、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路を形成するとともに、基板700を保持し、さらに、蓄電素子200を外装体本体100に固定する役割も担っている。
また、内蓋500には、正極外部端子610、負極外部端子620、バスバー630、外部配線接続部640及び配線経路形成部650が配置されているが、これらの詳細な説明については、後述する。
基板700は、単位モジュール11が備える蓄電素子200のうちの少なくとも1つの蓄電素子200に電気的に接続される電気機器である。具体的には、基板700は、複数の蓄電素子200の状態を取得し、監視し、制御することのできる基板であり、配線(リード線)によって複数の蓄電素子200の正極端子または負極端子に接続されている。
具体的には、基板700は、複数の蓄電素子200の充電状態や放電状態(電圧、温度などの電池状態)などを監視するための制御基板である。基板700には、例えば、当該監視を行ったり、リレーのオン、オフを制御したり、他の機器と通信を行ったりするための制御回路(図示せず)が設けられている。
また、基板700は、内蓋500上に配置され、かつ、蓋体800に覆われるように配置されている。つまり、基板700は、内蓋500と蓋体800とで挟まれることで、内蓋500と蓋体800とに保護されるように配置されている。また、このように、上部に電装部品を一体化させることで、蓄電装置1の組立性及びメンテナンス性が向上する。
なお、基板700は、各単位モジュールに備えられていなくともよく、例えば単位モジュール11にのみ備えられている構成でもかまわない。また、単位モジュールは、電気機器として、基板700ではなく、ヒューズなど他の電気機器を内蓋500上に配置している構成でもかまわない。
蓋体800は、外装体14の蓋を構成する部材であり、外装体本体100の開口を塞ぐ扁平な矩形状の部材である。
具体的には、外装体本体100内方に、複数の蓄電素子200、流路形成部300、断熱材400、内蓋500、基板700等の順に配置され、外装体本体100の開口部が蓋体800で閉止される。このように、重量物である複数の蓄電素子200を最下部に配置することで、単位モジュール11の安定性が向上する。
次に、単位モジュール11が備える各構成要素について、詳細に説明する。まず、蓄電素子200の構成について、詳細に説明する。
図4は、本発明の実施の形態に係る蓄電素子200を内部を透視して示す斜視図である。
同図に示すように、蓄電素子200は、容器210、正極端子230及び負極端子240を備え、容器210は、上壁である容器蓋部220を備えている。また、容器210内方には、電極体250、正極集電体260及び負極集電体270が配置されており、容器蓋部220には安全弁221が形成されている。なお、容器210の内部には電解液などの液体が封入されているが、当該液体の図示は省略する。
容器210は、金属からなる矩形筒状で底を備える筐体本体と、当該筐体本体の開口を閉塞する金属製の容器蓋部220とで構成されている。また、容器210は、電極体250等を内部に収容後、容器蓋部220と筐体本体とが溶接等されることにより、内部を密封することができるものとなっている。なお、容器210の材質は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼やアルミニウムなど溶接可能な金属であるのが好ましい。
電極体250は、正極と負極とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる発電要素である。具体的には、電極体250は、正極と負極との間にセパレータが挟み込まれるように層状に配置されたものを全体が長円形状となるように巻回されて形成された巻回型の電極体である。なお、電極体250は、平板状極板を積層した積層型の電極体であってもかまわない。
ここで、正極は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などからなる長尺帯状の導電性の正極集電箔の表面に正極活物質層が形成された電極板であり、負極は、銅または銅合金などからなる長尺帯状の導電性の負極集電箔の表面に負極活物質層が形成された電極板であり、セパレータは、微多孔性のシートである。なお、蓄電素子200に用いられる正極、負極及びセパレータは、特に従来用いられてきたものと異なるところはなく、蓄電素子200の性能を損なうものでなければ適宜公知の材料を使用できる。また、容器210に封入される電解液(非水電解質)としても、蓄電素子200の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく様々なものを選択することができる。
正極端子230は、正極集電体260を介して、電極体250の正極に電気的に接続された電極端子であり、負極端子240は、負極集電体270を介して、電極体250の負極に電気的に接続された電極端子であり、いずれも容器蓋部220に取り付けられている。つまり、正極端子230及び負極端子240は、電極体250に蓄えられている電気を蓄電素子200の外部空間に導出し、また、電極体250に電気を蓄えるために蓄電素子200の内部空間に電気を導入するための金属製の電極端子である。
具体的には、蓄電装置1に備えられた複数の蓄電素子200のうち正極外部端子610側に配置された蓄電素子200の正極端子230が正極外部端子610と接続され、当該蓄電素子200の負極端子240は、隣接する蓄電素子200の正極端子230と接続される。また同様に、当該複数の蓄電素子200のうち負極外部端子620側に配置された蓄電素子200の負極端子240が負極外部端子620と接続され、当該蓄電素子200の正極端子230は、隣接する蓄電素子200の負極端子240と接続される。また、その他の蓄電素子200の正極端子230または負極端子240は、隣接する蓄電素子200の負極端子240または正極端子230と接続される。
正極集電体260は、電極体250の正極と容器210の側壁との間に配置され、正極端子230と正極とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。なお、正極集電体260は、正極の正極集電箔と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成されている。また、負極集電体270は、電極体250の負極と容器210の側壁との間に配置され、負極端子240と電極体250の負極とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。なお、負極集電体270は、負極の負極集電箔と同様、銅または銅合金などで形成されている。
次に、外装体本体100周りの各構成要素について、説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係る単位モジュール11の外装体本体100周りの各構成要素を示す分解斜視図である。
同図に示すように、外装体本体100の内方には、3枚の仕切部材110として、矩形状の平板状部材である仕切部材110a、110b及び110cが配置されている。そして、3枚の仕切部材110(仕切部材110a〜110c)のそれぞれは、上下左右に突出部を有している。
具体的には、3枚の仕切部材110のそれぞれは、下方に突出した下方突出部111と、左右両側方(X軸方向プラス側及びマイナス側)に突出した2つの側方突出部112と、上方に突出した上方突出部113とをそれぞれ有している。
下方突出部111は、矩形状の突出部であり、後述する外装体本体100の底面に形成された支持部材規制部103の溝部と、後述する支持部材120の上部に形成された溝部とに挿入される。
2つの側方突出部112は、下方突出部111の両端(X軸方向プラス側及びマイナス側の端部)の上方に配置された矩形状の突出部であり、後述する外装体本体100の側面に形成されたケース側面突出部104の溝部にそれぞれ挿入される。
上方突出部113は、2つの側方突出部112間の上方に配置された矩形状の突出部であり、2つの側方突出部112とで、仕切部材110の上部の両側に階段状の段差を形成している。この階段状の段差によって、後述のバスバー630を蓄電素子200上に配置するための空間が形成される。
また、上方突出部113は、中央部分からさらに上方に突出した仕切部材突出部114を有している。仕切部材突出部114は、仕切部材110の上部の中心位置に配置された矩形状の突出部であり、後述の流路形成部300に形成された仕切部材側開口部312に挿入される。
また、外装体本体100の内方には、さらに、6つの支持部材120として、支持部材120a〜120fが配置されている。この6つの支持部材120(支持部材120a〜120f)のそれぞれは、外装体14の外装体本体100に対して着脱可能に形成されている。
具体的には、支持部材120は、後述のケース底面部101に形成された一対の支持部材規制部103の間に配置されるとともに、ケース底面部101に形成された凹部に嵌合することで、外装体本体100に取り付けられる。
また、支持部材120は、耐熱性の部材で形成されている。つまり、支持部材120は外装体14の外装体本体100よりも耐熱性のある部材で形成されている。具体的には、支持部材120は、熱硬化性樹脂などの耐熱性樹脂で形成されている。本実施の形態では、支持部材120は、フェノール樹脂で形成されている。
なお、支持部材120の材質は、フェノール樹脂には限定されず、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド、ポリアミノビスマレイミド、カゼイン樹脂、フラン樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂であってもよい。また、支持部材120は、樹脂ではなく、セラミックスなどの耐熱性部材で形成されていてもかまわない。
また、外装体本体100は、ケース底面部101とケース側面部102とで構成され、上部に開口部が形成された有底矩形筒状の部材である。そして、この外装体本体100に支持部材120と仕切部材110とが配置され、また外装体本体100の上部の開口部から、複数の蓄電素子200が挿入され収容される。
ケース底面部101は、外装体本体100の底面部であり、矩形状かつ平板状の部位である。また、ケース底面部101は、上方に突出し、支持部材120の側方への移動を規制する支持部材規制部103を有している。本実施の形態では、ケース底面部101は、X軸方向に並ぶ2対の支持部材規制部103がY軸方向に3セット並ぶように形成されることで、6対の支持部材規制部103を有している。
支持部材規制部103は、支持部材120に隣接して配置されるとともに外装体14に固定され、支持部材120の側方への移動を規制する部位である。支持部材規制部103は、隣り合う支持部材規制部103と対向する位置(X軸方向プラス側またはマイナス側の端部)に凹部が形成されるとともに、上部に溝部が形成されている。この凹部には支持部材120の側面の突出部が挿入され、溝部には仕切部材110の下方突出部111が挿入される。
また、ケース側面部102は、ケース底面部101の四方を覆う4つの矩形状かつ平板状の側面部からなる四角筒形状の部位である。なお、蓄電素子200から発せられる熱を外装体本体100の外部へ放熱するために、ケース側面部102には、複数の矩形状の開口部が内周に沿って環状に形成されている。
また、ケース側面部102は、3枚の仕切部材110の上部を支持する6つのケース側面突出部104を有している。ケース側面突出部104は、ケース側面部102の上部から内方に突出した突出部であり、3枚の仕切部材110を両側方から挟み込むように、1枚の仕切部材110に対して一対のケース側面突出部104が配置されている。
ここで、ケース側面突出部104には、溝部が形成されており、当該溝部に、仕切部材110の側方突出部112が挿入される。つまり、対向する一対のケース側面突出部104の溝部に、仕切部材110の両側の側方突出部112がそれぞれ挿入される。
次に、流路形成部300について、詳細に説明する。
図6A及び図6Bは、本発明の実施の形態に係る流路形成部300の構成を示す斜視図である。具体的には、図6Aは、流路形成部300を上方から見た場合の構成を示す斜視図であり、図6Bは、流路形成部300を下方から見た場合の構成を示す斜視図である。
また、図7は、本発明の実施の形態に係る流路形成部300を蓄電素子200及び仕切部材110上に配置した場合の構成を示す斜視図である。
流路形成部300は、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路を形成するとともに、仕切部材110を外装体14に対して所定位置で支持する部材である。流路形成部300は、支持部材120と同様に、耐熱性の部材で形成されている。つまり、流路形成部300は外装体14の外装体本体100よりも耐熱性のある部材で形成されている。具体的には、流路形成部300は、熱硬化性樹脂などの耐熱性樹脂で形成されている。本実施の形態では、流路形成部300は、フェノール樹脂で形成されている。
なお、流路形成部300の材質は、支持部材120と同様に、フェノール樹脂には限定されず、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド、ポリアミノビスマレイミド、カゼイン樹脂、フラン樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂であってもよい。また、流路形成部300は、樹脂ではなく、セラミックスなどの耐熱性部材で形成され
ていてもかまわない。
また、図6A及び図6Bに示すように、流路形成部300は、平板形状の流路形成部底面部310と、流路形成部底面部310の両側面から上方に突出した2つの流路形成部側面部320とを有している。
流路形成部底面部310は、蓄電素子200の安全弁221と対向する位置に配置される安全弁側開口部311と、仕切部材110の上方突出部113と対応する位置に配置される仕切部材側開口部312とが形成されている。また、流路形成部底面部310は、それぞれの仕切部材側開口部312の側方に、一対の仕切部材側突出部313を有している。
つまり、図7に示すように、流路形成部底面部310には、4つの蓄電素子200の安全弁221に対応して4つの安全弁側開口部311が形成されており、また、3つの仕切部材110に対応して3つの仕切部材側開口部312及び3対の仕切部材側突出部313が形成されている。なお、蓄電素子200は、安全弁221が上方に向くように外装体本体100内に収容され、蓄電素子200上に流路形成部300が配置される。
安全弁側開口部311は、蓄電素子200の安全弁221よりも大きく形成された円形状の貫通孔であり、安全弁221からガスが排出された場合に、当該ガスを流路形成部底面部310の下方から上方へ通過させる。
仕切部材側開口部312は、長尺状の貫通孔であり、仕切部材110の仕切部材突出部114が挿入される。つまり、流路形成部300は、仕切部材110の仕切部材突出部114が仕切部材側開口部312に挿入されることで、仕切部材110の上端部を支持する。なお、仕切部材側開口部312は、長尺状の貫通孔でなくともよく、切り欠きや凹部などであってもかまわない。
一対の仕切部材側突出部313は、流路形成部底面部310から下方へ突出した突出部であり、仕切部材側開口部312を挟むように形成されている。つまり、一対の仕切部材側突出部313は、仕切部材側開口部312に挿入された仕切部材110の上端部を挟むように配置される。これにより、流路形成部300は、この仕切部材側突出部313によっても、仕切部材110の上端部を支持することができる。
このように、仕切部材110を支持する支持部は、2つの支持部材120、2つのケース側面突出部104及び流路形成部300という多数の支持部材を有しており、仕切部材110を上下左右から挟み込むことで支持する。また、仕切部材110を支持する支持部は、外装体14の中央位置に配置されている仕切部材110bと、仕切部材110bの両側方(Y軸方向マイナス側及びプラス側)に配置されている仕切部材110a及び110cとを支持する位置に配置されている。
流路形成部側面部320は、流路形成部底面部310の側面に沿って上方に突出した長尺状の部位であり、後述する内蓋500の第一嵌合部550と嵌合する第二嵌合部321を有している。つまり、それぞれの流路形成部側面部320は、内蓋500に形成された第一嵌合部550に対応して、3つの第二嵌合部321を有している。
本実施の形態では、第二嵌合部321は、第一嵌合部550の凸形状に対応した凹形状を有している。なお、第二嵌合部321は、第一嵌合部550の形状に対応した形状であればよく、凹形状には限定されない。
次に、内蓋500周りの各構成要素について、説明する。
図8は、本発明の実施の形態に係る単位モジュール11の内蓋500周りの各構成要素を示す分解斜視図である。また、図9は、本発明の実施の形態に係る内蓋500の構成を示す斜視図である。具体的には、同図は、内蓋500を下方から見た場合の構成を示す斜視図である。
また、図10は、本発明の実施の形態に係る内蓋500に断熱材400が取り付けられた状態を示す斜視図である。また、図11は、本発明の実施の形態に係る内蓋500に断熱材400が取り付けられた状態を示す断面図である。具体的には、同図は、図10に示した構成をA−A断面で切断した場合の断面を示す図である。
また、図12は、本発明の実施の形態に係る内蓋500に断熱材400及び流路形成部300が取り付けられた状態を示す斜視図である。また、図13は、本発明の実施の形態に係る内蓋500に断熱材400及び流路形成部300が取り付けられた状態を示す断面図である。具体的には、同図は、図12に示した構成をB−B断面で切断した場合の断面を示す図である。
また、図14は、本発明の実施の形態に係る内蓋500が外装体本体100に取り付けられた状態を示す斜視図である。
まず、図8に示すように、内蓋500には、基板700に加え、正極外部端子610、負極外部端子620、バスバー630、外部配線接続部640及び配線経路形成部650が配置されている。
正極外部端子610は、図2に示された正極外部端子カバー11a内に配置される正極側の外部端子であり、負極外部端子620は、図2に示された負極外部端子カバー11b内に配置される負極側の外部端子である。正極外部端子610及び負極外部端子620は、蓄電装置1が外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電するための電極端子である。つまり、蓄電装置1は、正極外部端子610及び負極外部端子620を介して、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電する。
バスバー630は、内蓋500の上方に配置される部材である。バスバー630は、金属など導電性の部材であり、複数の蓄電素子200同士を電気的に接続する。具体的には、バスバー630は、隣接する蓄電素子200において、一の蓄電素子200の正極端子または負極端子と、他の蓄電素子200の負極端子または正極端子とを接続する。
外部配線接続部640は、外部の配線に接続されるコネクタであり、外部の配線と、複数の蓄電素子200のうちの少なくとも1つの蓄電素子200に接続される配線とを接続する。
配線経路形成部650は、2つの単位モジュール間に2つの単位モジュールの間を跨ぐように配置され、2つの単位モジュール間を跨る配線を通すための配線経路を形成する部材である。
次に、内蓋500について、詳細に説明する。
内蓋500は、バスバー630などが配置される内蓋本体部510を有している。また、内蓋500は、内蓋本体部510の中央位置に、基板700が載置される平面状の基板載置部520を有するとともに、基板載置部520から突出した突出部である基板支持部521を有している。
具体的には、図13及び図14に示すように、基板支持部521が基板700に形成された基板開口部710に挿入されて、基板700が基板載置部520に載置されることで、基板700が内蓋500上で固定される。なお、本実施の形態では、内蓋500は、6つの基板支持部521を有しており、当該6つの基板支持部521が基板700に形成された6つの基板開口部710に挿入されて、基板700が内蓋500上で固定される。
ここで、基板開口部710は、基板700の外周に形成された円形状の貫通孔であるが、基板開口部710は、切り欠きや凹部などであってもかまわない。また、基板開口部710の個数も限定されず、基板支持部521の個数も限定されない。
また、図9に示すように、内蓋500は、内蓋本体部510の基板載置部520とは反対側の面に、平坦部530と、平坦部530から傾斜した傾斜部540とを有している。
平坦部530は、断熱材400が取り付けられる平坦な面であり、傾斜部540は、平坦部530の両側方に配置される傾斜面である。
具体的には、図10及び図11に示すように、内蓋500は、断熱材400と対向する面に、平坦部530と傾斜部540とを有しており、断熱材400は、平坦部530内に配置されている。つまり、断熱材400は、傾斜部540側にはみ出すことなく、平坦部530の領域内に配置されている。これにより、蓄電素子200の安全弁221からの排気は、傾斜部540を通って、斜め上方へ向けて排出される。
また、傾斜部540には、断熱材400の移動を規制する断熱材規制部541が配置されている。断熱材規制部541は、傾斜部540から突出した部位であり、一対の断熱材規制部541が断熱材400をY軸方向の両側から挟むように配置されることで、断熱材400のY軸方向への移動を規制する。また、断熱材規制部541は、内蓋500の強度を補強する機能も有している。
具体的には、断熱材規制部541の先端部には、規制部先端部541aが配置されており、断熱材400の端部と当接することで、断熱材400の移動を規制している。ここで、規制部先端部541aは、断熱材規制部541の断熱材400側の先端の突出した部位である。
本実施の形態では、Y軸方向マイナス側の傾斜部540に3つの断熱材規制部541が配置され、当該3つの断熱材規制部541のそれぞれに規制部先端部541aが配置されている。また、同様に、Y軸方向プラス側の傾斜部540に3つの断熱材規制部541が配置され、当該3つの断熱材規制部541のそれぞれに規制部先端部541aが配置されている。
これにより、Y軸方向プラス側の規制部先端部541aとY軸方向マイナス側の規制部先端部541aとで、一対の規制部先端部541aを構成し、当該一対の規制部先端部541aが断熱材400の移動を規制している。つまり、当該一対の規制部先端部541aは、当該一対の規制部先端部541a間の間隔が断熱材400の幅と略同一となるように、互いに対向して配置されており、断熱材400をY軸方向の両側から挟むように配置されることで、断熱材400のY軸方向への移動を規制する。
なお、本実施の形態では、平坦の傾斜した面を傾斜部540として図示しているが、傾斜部540は、湾曲している構成でもかまわない。
また、図11に示すように、断熱材400は、基板700よりも長い幅を有している。
つまり、断熱材400の両端部が基板700よりもはみ出るようにして配置されている。
言い換えれば、一対の規制部先端部541aが基板700の両端部よりも外側に配置されており(一対の規制部先端部541a間の間隔が基板700よりも長くなるように形成されており)、当該一対の規制部先端部541aの間に断熱材400が配置されている。
また、図9に示すように、内蓋500は、流路形成部300の第二嵌合部321と嵌合する第一嵌合部550を有している。第一嵌合部550は、平坦部530の両側方に形成された凸形状の部位であり、凹形状の第二嵌合部321と嵌合する。
具体的には、図12及び図13に示すように、内蓋500の平坦部530に断熱材400が配置され、断熱材400を平坦部530と流路形成部300とで挟持するように、断熱材400の下方に流路形成部300が配置される。そして、内蓋500の第一嵌合部550と流路形成部300の第二嵌合部321とが嵌合することで、内蓋500に流路形成部300が取り付けられる。
このように、断熱材400は、内蓋500と流路形成部300とに挟持されることで、内蓋500に着脱可能に取り付けられている。
また、以上のように内蓋500に断熱材400及び流路形成部300が取り付けられることで、図12〜図14に示される蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路330が形成される。
なお、安全弁221からの排気を蓄電装置1(単位モジュール)の外方に向けて排出しようとすれば、当該排気が基板700に熱などの悪影響を与えることを避けるために、基板700が配置される空間を当該排気が通過することを避ける必要がある。つまり、排気の流路330を基板700が設けられている空間の下方に設ける必要がある。さらに、複数の蓄電素子200は、Y軸方向に並んで配置されており、かつ、それぞれがX軸方向に並ぶ正極端子230及び負極端子240を有している。つまり、複数の蓄電素子200の正極端子230及び負極端子240の間の空間は、Y軸方向に延びている。このため、排気の流路330がY軸方向に沿うように形成することで、正極端子230及び負極端子240の間の空間を有効利用して基板700を配置でき、かつ、安全弁221からの排気による悪影響を基板700に与えないようにできる構成を実現している。また、排気の流路330がY軸方向に沿うように形成されるため、当該排気の排出口は、蓄電装置1(単位モジュール)のY軸方向側の側面に形成される。
また、図14に示すように、内蓋500は、基板700の安全弁221側の面を覆うように配置されているため、基板700を安全弁221の排気から保護する機能も有している。
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電装置1によれば、蓄電素子200に設けられた安全弁221からの排気の流路に配置される内蓋500(流路配置部)に、着脱可能に取り付けられる断熱材400を備えている。つまり、内蓋500に取り付けられる断熱材400は、内蓋500に対して着脱可能に構成されている。このため、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路に断熱性が必要な場合には断熱材400を取り付け、当該排気の流路に断熱性が不要な場合には断熱材400を取り外すことができる。また、取り外した断熱材400を他の蓄電装置1で使用することもできる。これにより、蓄電装置1において、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路について、断熱性の設計の自由度を向上させることができる。
また、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路において、断熱材400は、安全弁221と対向する位置に配置されているため、安全弁221からの排気の熱を効果的に断熱することができる。
また、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路において、断熱材400は、基板700と対向する位置に配置されているため、安全弁221からの排気の熱が基板700に与える影響を低減することができる。
また、断熱材400は、基板700よりも長い幅を有しているため、断熱材400が基板700の幅を覆うように配置されることで、当該排気の熱が基板700に与える影響をさらに低減することができる。
また、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路において、断熱材400は、当該流路の平坦部530内に配置されているため、当該流路内に、安定して断熱材400を取り付けることができる。
また、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路において、断熱材400の移動を規制する断熱材規制部541が設けられているため、断熱材規制部541によって当該流路内で断熱材400を所定の位置に位置決めして取り付けることができる。
また、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路において、断熱材400は、当該流路を形成する内蓋500と流路形成部300とに挟持されて取り付けられているため、簡易な構成で、当該流路内に断熱材400を取り付けることができる。
また、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路において、当該流路を形成する内蓋500と流路形成部300とは、互いに嵌合することで容易に固定することができるため、簡易な構成で、当該流路内に断熱材400を取り付けることができる。
(変形例1) 次に、上記実施の形態の変形例1について、説明する。図15は、本発明の実施の形態の変形例1に係る内蓋500に断熱材401が取り付けられた状態を示す断面図である。
具体的には、同図は、図12に示した構成をB−B断面で切断した場合の断面を示す図であり、上記実施の形態における図13に対応する図である。
同図に示すように、断熱材401は、基板700と対向する部分が、基板700と対向しない部分よりも厚くなるように形成されている。本実施の形態では、断熱材401は、基板700と対向しない部分が1枚の板状の断熱材で構成され、基板700と対向する部分が2枚の板状の断熱材で構成されている。つまり、基板700と対向する部分に断熱板を重ねて配置することで、基板700と対向する部分を厚くした断熱材401を形成している。
なお、断熱材401は、断熱板を3枚以上重ねる構成でもよいし、また、断熱板を重ねる構成ではなく、基板700と対向する部分が厚くなるように形成した1枚の断熱板として形成してもよい。断熱材401以外の構成については、上記実施の形態における蓄電装置1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以上のように、本発明の実施の形態の変形例1に係る蓄電装置によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、断熱材401は、基板700と対向する部分が厚くなるように形成されているため、断熱材401によって、蓄電素子200の安全弁221からの排気の熱が基板700に与える影響をさらに低減することができる。
(変形例2) 次に、上記実施の形態の変形例2について、説明する。図16は、本発明の実施の形態の変形例2に係る内蓋500に断熱材402が取り付けられた状態を示す断面図である。
具体的には、同図は、図12に示した構成をB−B断面で切断した場合の断面を示す図であり、上記実施の形態における図13に対応する図である。
同図に示すように、断熱材402は、蓄電素子200の安全弁221と対向する面が、中央部から端部に向けて上昇するように傾斜して形成されている。また、断熱材402は、基板700との間に空間402aが形成されるように配置されている。本実施の形態では、断熱材402は、中央部から端部に向けて上昇するように2枚の板状の断熱材を傾斜して配置することにより構成されている。
なお、断熱材402は、1枚の折れ曲がった断熱板によって形成されていてもよいし、3枚以上の断熱板によって形成されていてもよい。断熱材402以外の構成については、上記実施の形態における蓄電装置1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以上のように、本発明の実施の形態の変形例2に係る蓄電装置によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、蓄電素子200の安全弁221からの排気の流路において、断熱材402は、中央部から端部に向けて上昇するように傾斜して形成されているため、安全弁221からの排気を外方へ容易に誘導することができる。また、断熱材402は、基板700との間に空間が形成されるように配置されているため、当該空間の断熱効果によって、当該排気の熱が基板700に与える影響をさらに低減することができる。
なお、断熱材402は、空間402aが形成されないように空間が埋められた中実の部材として形成されていてもよい。また、断熱材402は、下面が傾斜することなく基板700との間に空間が形成されるように配置された構成であってもかまわない。
以上、本発明の実施の形態及びその変形例に係る蓄電装置について説明したが、本発明は、上記実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、上記実施の形態及び上記変形例を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態及びその変形例では、断熱材は、安全弁221と対向する位置に配置されることとしたが、断熱材は、安全弁221からの排気の流路に配置されていればよい。例えば、断熱材は、流路形成部300の流路形成部側面部320の内面に取り付けられることにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、断熱材は、基板700と対向する位置に配置されることとしたが、断熱材は、基板700と対向する位置に配置されていなくとも、安全弁221からの排気の熱を基板700に伝えるのを抑制できる位置に配置されていればよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、断熱材は、基板700よりも長い幅を有していることとしたが、断熱材は、基板700上の電子部品を覆っているのであれば、基板700よりも短い幅であってもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、断熱材は、内蓋500の平坦部530内に配置されることとしたが、断熱材は、端部の一部が傾斜部540へはみ出して配置されていてもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、内蓋500は、断熱材の移動を規制する断熱材規制部541を有していることとしたが、内蓋500は、断熱材規制部541を有していない構成でもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、断熱材は、内蓋500と流路形成部300とに挟持されることで、内蓋500に着脱可能に取り付けられることとしたが、断熱材は、内蓋500に嵌合して取り付けられたり流路形成部300に嵌合して取り付けられたりする構成でもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、流路配置部は、内蓋500であることとしたが、流路配置部は、内蓋500には限定されない。例えば、流路配置部は、外蓋や排気ダクトなど、安全弁221からの排気が通る位置に配置されるものであればどのような部位であってもかまわない。