JP6664627B1 - 製紙工程における紙力増強剤の効果向上方法 - Google Patents

製紙工程における紙力増強剤の効果向上方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製紙工程で使用されるカチオン基を有する紙力増強剤の効果を向上させる方法を提供する。【解決手段】製紙工程におけるカチオン基を有する紙力増強剤の効果向上方法であって、製紙工程水に、酸化剤を添加する工程と、上記紙力増強剤を添加する工程とを有し、上記紙力増強剤と上記酸化剤とが接触する際の上記酸化剤の接触濃度が0.1〜35mg/Lである上記紙力増強剤の効果向上方法。【選択図】なし

Description

本発明は製紙工程における紙力増強剤の効果向上方法に関する。
従来から、製紙工場では紙に強度を付与する紙力増強剤が使用されている。
近年、製紙工場では古紙の使用比率の増加により古紙由来の短繊維が含まれた紙力強度の弱い原料パルプが使用されている。また、古紙の使用により、抄紙白水中に含まれる金属イオンが抄紙系内の電気伝導度を上昇させ、原料パルプへ添加される紙力増強剤の効果を発揮しにくくしている。このような環境下で、紙力増強剤の効果を向上させる必要が生じているが、紙力増強剤の添加量を多くすることは水質の悪化を招き、環境上好ましくない。
また、ティッシュペーパー、洋紙、包装紙等の原料としては、主に針葉樹パルプや広葉樹パルプ等のバージンパルプが用いられるが、最終シートの紙力を保つためには、紙力増強の対策が必要となる。そのため、原料として古紙を用いない場合においても紙力増強剤は用いられており、環境面から、紙力増強剤の添加量を増やすことなく、その効果を向上させる必要が生じている。
ここで、紙力増強剤の添加量を低減させる方法としては、例えば、特許文献1に、古紙を主原料とする板紙の製造におけるパルプ化工程水に、次亜塩素酸ナトリウム水溶液のような次亜塩素酸塩の水溶液と硫酸アンモニウム水溶液のような水溶性の無機アンモニウム塩の水溶液またはアンモニア水とを添加することにより、調成工程における紙力増強剤の添加量を効果的に低減できる方法が開示されている。
また、特許文献2には、紙の製造工程における澱粉の分解を抑制し、紙製品の強度劣化の生じない紙の製造方法を提供することが開示されている。具体的に、古紙が配合されている紙の製造方法において、(1)連続的又は間欠的に水質測定を行う工程、(2)前記(1)工程で得られた水質測定結果に基づいて澱粉分解能を有する微生物を不活化させる工程を含むことが開示されている。さらに、微生物を不活化させうる薬剤として、各種抗菌剤が開示されている。特許文献3にも、古紙やブロークパルプや内添の澱粉等を栄養源として微生物汚染が進行し、澱粉分解は紙製品の強度劣化を招くため、原料に対し酸化作用を有する殺菌剤を添加することで、微生物汚染による障害を制御することが開示されている。
また、特許文献4には、紙力増強剤として使用されているポリアクリルアミドのホフマン分解反応物(ホフマンPAM)をパルプスラリーに添加する際に、マンニッヒ変性したカチオン性ポリアクリルアミド、及び、アルカリ性領域下でアクリルアミド系重合体と次亜ハロゲン酸塩とを反応して得られるアクリルアミド重合体を併用して添加することにより、濾水性の水準を下げることなく紙力強度を向上させることができることが開示されている。
特許第5621082号公報 特開2010−100945号公報 特開2011−226043号公報 特許第2955330号公報
上記引用文献1では、調成工程で添加される紙力増強剤の添加量を低減させるためにパルプ化工程のパルプ化工程水に薬剤を添加することが開示されている。また、上記引用文献2及び3には、紙の製造工程で微生物による澱粉分解を抑制するために酸化剤等の抗菌剤を添加することで、微生物障害の一種である紙力低下を防止できることが開示されている。これらはいずれも、紙力増強剤を添加する前の製紙工程水に対し薬剤を添加するものであり、紙力増強剤の効果自体を向上させるものではなかった。
本発明は、製紙工程で使用されるカチオン基を有する紙力増強剤の効果を向上させる方法を提供することを課題とする。
本発明の発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、製紙工程で添加される紙力増強剤に、特定の濃度の酸化剤を接触させることで、紙力増強剤の効果が大きく向上するという事実を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、製紙工程におけるカチオン基を有する紙力増強剤の効果向上方法であって、製紙工程水に、酸化剤を添加する工程と、上記紙力増強剤を添加する工程とを有し、上記酸化剤と上記紙力増強剤とは接触するものであり、上記酸化剤は、ハロゲンを有する酸化剤及び/又は過酸化水素であり、上記紙力増強剤と上記酸化剤とが接触する際の上記酸化剤の接触濃度が、0.1〜35mg/Lであることを特徴とする紙力増強剤の効果向上方法である。
上記製紙工程水に、酸化剤を添加する工程と、紙力増強剤を添加する工程とは、同時又は別々に行われることが好ましい。
上記酸化剤を添加する工程と同一箇所及び/又は上流側に、上記紙力増強剤を添加する工程を有することが好ましい。
化剤はハロゲンを有する酸化剤であることが好ましい。
また、酸化剤は結合ハロゲンであり、上記酸化剤の接触濃度が1.0〜35mg/Lであることが好ましい。
また、酸化剤は遊離ハロゲンであり、上記酸化剤の接触濃度が0.1〜20mg/Lであることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明によれば、製紙工程で使用される紙力増強剤の効果を向上させる方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示すものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることは無い。
本発明の紙力増強剤の効果向上方法は、製紙工程におけるカチオン基を有する紙力増強剤の効果向上方法であって、製紙工程水に、酸化剤を添加する工程と、上記紙力増強を添加する工程とを有し、上記紙力増強剤と上記酸化剤とが接触する際の上記酸化剤の接触濃度が、0.1〜35mg/Lであることを特徴とする。
以下、本明細書において、カチオン基を有する紙力増強剤を、単に紙力増強剤とのみ記載する場合もあるが、本明細書における紙力増強剤は、カチオン基を有する紙力増強剤を意味するものとする。
また、本明細書において、「紙力増強剤と酸化剤とが接触する際の酸化剤の接触濃度」は、紙力増強剤と酸化剤とが接触する際の酸化剤の濃度を意味するものである。具体的に説明すると、紙力増強剤と酸化剤とが直接接触するように、製紙工程水に酸化剤を添加する工程と紙力増強剤を添加する工程とを有する場合は、添加される酸化剤の、製紙工程水に対する添加濃度を示す。また、紙力増強剤と酸化剤とが製紙工程水中で接触するように、製紙工程水に酸化剤を添加する工程の後に製紙工程水に紙力増強剤を添加する工程を有する場合は、紙力増強剤と接触する製紙工程水中の酸化剤の残留濃度を示す。また、製紙工程水に紙力増強剤を添加する工程の後に製紙工程水に酸化剤を添加する工程を有する場合は、紙力増強剤が添加された製紙工程水に添加される酸化剤の、製紙工程水に対する添加濃度を示す。なお、酸化剤の接触濃度は、ハロゲンを有する酸化剤において残留塩素濃度に換算して得られる値である。
本明細書中、「X〜Y」は、「X以上、Y以下」を意味する。
本発明において上記製紙工程は、パルプに薬品配合を行う調成工程、抄紙工程、仕上げ工程を含み、上記調成工程の前に、紙原料からパルプを得るパルプ化工程を有していてもよい。本発明の紙力増強剤の効果向上方法は、紙原料から紙を製造するまでの製紙工程、又は、パルプから紙を製造するまでの製紙工程のいずれの場合にも用いることができる。なお、上記紙原料は、古紙及び木材のいずれであってもよい。
例えば、古紙を紙原料とする場合、製紙工程は、上記パルプ化工程として、古紙のパルプ化工程を含んでもよい。古紙のパルプ化工程は、主として離解工程、粗選・精選工程および脱水・洗浄工程を含んでなる。さらに、古紙に含まれるインクを除去する脱墨工程及びパルプを化学的に漂白する漂白工程を含む場合もある。各工程について具体的に説明すると、原料となる古紙を水と混合しながら機械力でパルプスラリーとする離解(パルパー)工程、古紙に含まれる異物を除去する粗選(除塵)工程、脱墨剤を加えてインキ成分を除去する脱墨工程、古紙に含まれる異物とパルプ分とをスクリーンで分離する精選工程、パルプスラリーを水洗する洗浄工程、及びパルプの脱水を行う脱水工程、漂白剤を加えてパルプの漂白を行う漂白工程である。上記各工程で用いられる水、及び排水される水を白水といい、上記パルパー工程において原料である古紙と白水とが混合されたものをパルプスラリーという。
また、木材を紙原料とする場合、製紙工程は、上記パルプ化工程として、化学パルプのパルプ化工程や機械パルプのパルプ化工程を含んでもよい。化学パルプのパルプ化工程は、主として調木工程、蒸解工程、精選・洗浄工程及び脱水工程を含んでなる。さらに、パルプを化学的に漂白する漂白工程を含む場合もある。上記蒸解工程では、チップに薬品を加え、高温・高圧で煮て、樹脂(リグニン)を溶かし繊維分を取り出し、チップをパルプ化する。すなわち、パルプ原料は蒸解工程を経てパルプスラリーとなる。また、機械パルプのパルプ化工程は、主として砕木工程、除塵工程及び濃縮工程を含んでなる。さらに、パルプを化学的に漂白する漂白工程を含む場合もある。上記工程では機械的に繊維化することでパルプスラリーとなる。
本発明において上記製紙工程水とは、紙原料であるパルプを含む水である。ここで、製紙工程では大量の水を媒体として各工程が進行するため、水の再利用が行われている。本発明において紙原料であるパルプを含む水とは、各工程の原料ラインを移動する水(以下、パルプスラリーともいう)であって、各工程の原料ラインから排出される水ではない。ただし、原料ラインから排出された水であっても、白水ピット等に貯留され、製紙工程で再利用される水(白水)は、原料ラインに戻ってくるため、これも上記製紙工程水に含まれる。すなわち、再利用される白水のうち白水ピット等のタンクから原料ラインまでの循環ラインを移動する白水も上記製紙工程水に含まれる。
上記製紙工程水に、酸化剤を添加する工程と、紙力増強剤を添加する工程とは、各工程の前後は問わず、紙力増強剤と酸化剤とが接触する際の酸化剤の接触濃度が、0.1〜35mg/Lであれば同時又は別々に行われてもよい。詳細に説明すると、酸化剤と紙力増強剤とが直接接触する場合であっても、製紙工程水中で接触する場合であっても、紙力増強剤と酸化剤とが接触する際の酸化剤の接触濃度が、0.1〜35mg/Lであればよく、上記工程が同時又は別々に行われてもよい。すなわち、上記製紙工程水に、酸化剤を添加する工程の後に紙力増強剤を添加する工程を有しても、酸化剤を添加する工程の前に紙力増強剤を添加する工程を有しても、紙力増強剤と酸化剤とが接触する際の酸化剤の接触濃度が上記特定の濃度であればよい。このような特定の濃度の酸化剤と紙力増強剤とを接触させることにより紙力増強効果が得られるためである。
なお、本発明の紙力増強剤の効果向上方法において、紙の強度が向上する詳細は明らかではないが、メカニズムとしては次のようなことが考えられる。1つは、製紙工程水に添加された酸化剤が、製紙工程水に含まれるパルプ繊維上のアニオンと結合しているカチオン性のカルシウムイオンなどを剥離させ、繊維のアニオンをむき出しにすることで、カチオン基を有するカチオン性の紙力増強剤の定着を促進させていると考えられる。
もう一つは、製紙工程水に酸化剤が添加されると、塩素や臭素などのマイナスの電荷を帯びた成分を中心に、カチオン基を有する紙力増強剤が引き寄せられ、パルプ繊維と紙力増強剤とが凝集し、紙力増強効果が向上することが考えられる。
但し、本開示はこれらの考え方に限定されなくてもよい。
なお、上記製紙工程水に酸化剤を添加する工程と紙力増強剤を添加する工程とが行われるタイミングは、製紙工程水の条件によって設定することができる。例えば、製紙工程水のORPが−400mV以下の過酷な条件である場合は、酸化剤を添加する工程と紙力増強剤を添加する工程とは、同時、又は、各工程が1分以内に行われることが好ましい。一方、製紙工程水において酸化剤の消費が少ない環境下(例えば、製紙工程水に対して清水の供給量が豊富な系)では、酸化剤を添加する工程と紙力増強剤を添加する工程とは、120分以内に行われてもよい。上記製紙工程水に酸化剤を添加する工程と紙力増強剤を添加する工程とは、同時又は各工程が60分以内に行われることが好ましく、同時又は各工程が10分以内に行われることがより好ましく、同時又は各工程が5分以内に行われることがさらに好ましく、同時又は各工程が1分以内に行われることが特に好ましい。より濃度の濃い紙力増強剤と、接触濃度が0.1〜35mg/Lの酸化剤と又は酸化剤の残留濃度が0.1〜35mg/Lの製紙工程水とを、接触させることができるためである。
上記製紙工程水に酸化剤を添加する工程と、製紙工程の同一箇所及び/又は製紙工程の上流側に、紙力増強剤を添加する工程を有することが好ましい。酸化剤は、製紙工程水に添加されると同時に、製紙工程水中の微生物により消費され始める可能性があるためである。なお、本明細書においては、製紙工程の上流側とは、製紙工程水の流れ方向に対する上流側を意味する。具体的に、製紙工程水に、酸化剤を添加する工程と紙力増強剤を添加する工程とが、原料ラインに構成されている場合、上流側とは古紙や木材などの原料(又は原料パルプ)に近い方を意味する。一方、製紙工程水に、酸化剤を添加する工程と紙力増強剤を添加する工程とが白水を再利用するための循環ラインに構成されている場合、上流側とは、白水ピット等のタンクに近い方を意味する。また、本明細書において、製紙工程の同一箇所とは、同一の機器、同一のタンク、同一の配管(機器と機器との間の配管)を意味する。
上記製紙工程水に、酸化剤を添加する工程と、紙力増強剤を添加する工程とは、製紙工程の同一か所にて上記2つの工程のうち一方の工程の薬剤添加が開始された後60分以内に他方の工程の薬剤添加が開始されることが好ましい。また、上記2つの工程における薬剤添加のタイミングが、10分以内に開始されることがより好ましく、5分以内に開始されることがさらに好ましく、1分以内に開始されることが特に好ましい。
また、上記製紙工程水に酸化剤を添加する工程と紙力増強剤を添加する工程とが、製紙工程の同一箇所で行われ、紙力増強剤の添加工程が酸化剤の添加工程よりも上流側である場合、上記2つの工程で薬剤添加が開始されるタイミングは、製紙工程水の流速によって決定されることが好ましい。製紙工程の上流側で添加された紙力増強剤が酸化剤の添加位置に到達したタイミングで、酸化剤を添加することにより、より濃度の濃い紙力増強剤と、接触濃度が0.1〜35mg/Lの酸化剤と又は酸化剤の残留濃度が0.1〜35mg/Lの製紙工程水とを、より確実に接触させることができるためである。
本発明で用いられる上記酸化剤は、ハロゲンを有する酸化剤及び/又は過酸化水素であることが好ましい。これらの成分は酸化力により、パルプ繊維及び/又はカチオン基を有する紙力増強剤に作用して、結果として紙力増強剤のパルプ繊維への定着を促進させていると考えられるためである。ハロゲンを有する酸化剤は結合ハロゲン及び遊離ハロゲンである。結合ハロゲンとしては結合塩素及び結合臭素等が挙げられ、遊離ハロゲンとしては、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩及び二酸化塩素が挙げられる。
上記結合ハロゲンとしては、結合塩素及び結合臭素等が挙げられ、具体的には、モノクロラミン、モノブロラミン、クロロスルファマート、及び/又は、ブロモスルファマートであることが好ましい。
上記モノクロラミン及びモノブロラミンは、OCl−(Br−)+NH+→NHCl(Br)+HOのような反応で生成される穏やかな酸化剤である。例えば、次亜塩素酸ナトリウムとアンモニウム化合物とを混合することによりモノクロラミンを生成でき、アンモニウム化合物としては、具体的に、硫酸アンモニウム、臭化アンモニウム、塩化アンモニウム、スルファミン酸アンモニウムが挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
次亜塩素酸塩とアンモニウム化合物とのモル比は、一又は複数の実施形態において、残留塩素量と窒素とのモル比として1:1〜1:2であることが好ましい。
上記クロロスルファマート及びブロモスルファマートは、塩素系酸化剤または臭素系酸化剤と、スルファミン酸化合物又はその塩と、の反応生成物である。上記塩素系酸化剤としては、一又は複数の実施形態において、次亜塩素酸又はその塩が挙げられ、中でも次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。上記臭素系酸化剤としては、一又は複数の実施形態において、次亜臭素酸又はその塩が挙げられ、中でも次亜臭素酸ナトリウムが好ましい。上記スルファミン酸化合物としては、一又は複数の実施形態において、スルファミン酸、クロロスルファミン酸及びブロモスルファミン酸等が挙げられる。上記クロロ/ブロモスルファマートとしては、特に限定されない一又は複数の実施形態において、「水酸化ナトリウム及びスルファミン酸の反応生成物」と「次亜塩素酸/次亜臭素酸ナトリウム」との反応生成物が挙げられる。クロロ/ブロモスルファマートは、一又は複数の実施形態において、水酸化ナトリウム、スルファミン酸、及び次亜塩素酸ナトリウム又は次亜臭素酸ナトリウムを配合して得ることができる。
また、上記亜塩素酸塩としては、具体的には、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム及び亜塩素酸カルシウム等が挙げられ、本発明ではこれらの1種を単独でまたは2種以上を組み合せて用いることができる。
上記次亜塩素酸塩としては、具体的には、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム及び次亜塩素酸カルシウム等が挙げられ、本発明ではこれらの1種を単独でまたは2種以上を組み合せて用いることができる。
上記二酸化塩素は、極めて不安定な化学物質であるため、その貯蔵や輸送は非常に困難である。したがって、その場で公知の方法により二酸化塩素を製造(生成)し、添加濃度に調整して用いるのが好ましい。
例えば、次のような反応により二酸化塩素を製造することができ、市販の二酸化塩素発生器(装置)を用いることもできる。
(1)次亜塩素酸ナトリウムと塩酸と亜塩素酸ナトリウムとの反応
NaOCl+2HCl+2NaClO → 2ClO+3NaCl+H
(2)亜塩素酸ナトリウムと塩酸との反応
5NaClO+4HCl → 4ClO+5NaCl+2H
(3)塩素酸ナトリウム、過酸化水素および硫酸との反応
2NaClO+H2O+HSO → 2ClO+NaSO+O+2H
なお、上記酸化剤の添加量は、紙力増強剤と酸化剤とが接触する際の酸化剤の接触濃度が、0.1〜35mg/Lとなるよう設定されればよい。例えば、紙力増強剤と酸化剤とが製紙工程水中で接触する場合、紙力増強剤が酸化剤の残留濃度が0.1〜35mg/Lの製紙工程水と接触するように、酸化剤の添加量が設定される。なお、紙力増強剤と酸化剤とが接触する際の酸化剤の接触濃度を上記特定の範囲とすることにより、紙力増強効果を得ることができる。
また、上記紙力増強剤は、対パルプ固形分100重量%に対して、紙力増強剤の固形分として0.01〜2.0重量%添加されることが好ましく、0.05〜1.0重量%添加されることが好ましい。紙力増強剤の添加量が上記0.01重量%未満であると、紙力増強効果が充分に得られない可能性があり、2.0重量%を超えると、パルプシートや最終製品として得られる紙に紙力増強剤が付着し、欠点が生じる可能性があるためである。
本発明の紙力増強剤の効果向上方法に用いられる紙力増強剤は、カチオン基を有する紙力増強剤であれば特に限定されず、市販の紙力増強剤を用いることができる。
カチオン基を有する紙力増強剤として、内添紙力増強剤及び表面紙力増強剤が挙げられ、内添紙力増強剤はさらに乾燥紙力増強剤と湿潤紙力増強剤に分類される。内添紙力増強剤としてはポリアクリルアミド及びポリアミドポリアミン・エピクロロヒドリン等が挙げられる。表面紙力増強剤としてはポリアクリルアミド及びポリビニルアルコール等が挙げられる。好ましくは、乾燥紙力増強剤としてポリアクリルアミド、湿潤紙力増強剤としてポリアミドポリアミン・エピクロロヒドリンが好ましく、表面紙力増強剤としてポリアクリルアミドが好ましい。
また上記酸化剤は、ハロゲンを有する酸化剤であることが好ましい。ハロゲンを有する酸化剤としては、結合ハロゲン及び/又は遊離ハロゲンが挙げられる。酸化剤が結合ハロゲンである場合、紙力増強剤と酸化剤とが接触する際の酸化剤の接触濃度が、1.0〜35mg/Lであることが好ましい。また、酸化剤が遊離ハロゲンである場合、紙力増強剤と酸化剤とが接触する際の酸化剤の接触濃度が、0.1〜20mg/Lであることが好ましい。紙力増強効果の向上率が高まるためである。
本発明の紙力増強剤の効果向上方法は、酸化剤が結合ハロゲンであることが好ましい。酸化剤が添加された製紙工程水において、酸化剤の残留濃度が持続するためである。
なお、本発明における「残留塩素量」の記載は、モノブロラミンである場合には「残留塩素量換算値」を意味する。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1〜13、比較例1及び2、参考例1〜3)
[ろ紙を用いた紙の強度測定方法]
(1)前日からろ紙(No.41 GEヘルスケア・ジャパン株式会社製)をイオン交換水に浸漬し、室温(約20〜35℃)で保管した。
(2)ポリチャック袋(No.KG−4 ジャパックス社製)に室温で1日保管した(1)のイオン交換水浸漬ろ紙を入れた。
(3)(2)のポリチャック袋に1%紙力増強剤(ポリアクリルアミド系乾燥紙力増強剤:星光PMC株式会社製、商品名「DS410」またはポリアミドエピクロロヒドリン系湿潤紙力増強剤:星光PMC株式会社製、商品名「WS570」)を100mL入れた。
(4)下記表1に示す供試薬剤を、下記表1に示す濃度でそれぞれ(3)のポリチャック袋に添加し、薬剤が混ざる程度に袋を上から10回指で押した後、密封し室温で1時間静置した。
(5)(4)のポリチャック袋からろ紙のみを取り出し、70℃で30分乾燥後デシケーターに3時間以上静置して、3cm×5cmの紙片を作成し(n=3)、各実施例、各比較例及び各参考例に係る試験片を得た。
(6)1cm幅の両面テープを、(5)で得られた紙片の短辺(3cm辺)に張り付け、50ml遠沈管ラックのマスの中央に張り付けた。短辺を50ml遠沈管ラックの柵に巻き付けるように張り付けた。(この時、試験面は3cm×3cmである)遠沈管ラックは、マスが3.5cm×3.5cmであった。
(7)デジタルフォースゲージFGP−2(日本電産SIMPO製)にマイナスドライバー型アダプタをセットし、(6)の試験管立てのマスに固定した紙片を突き破るまでの突刺し強度を測定した。
(8)紙力増強剤以外の供試薬剤を添加していない試験区(参考例2、ブランク(紙力増強剤あり))の突刺し強度を0とした時の各突刺し強度を強度向上率(%)として下記表1に記載した。
なお、参考例1では紙力増強剤を添加しなかったため、上記(3)の操作を行わなかった。
(供試薬剤)
モノクロラミン及びモノブロラミンは、公知の方法(例えば、特開2017−53054号公報に記載の方法)によって、生成させた後、適宜純水で希釈することで、下記表1に記載の薬剤濃度に調整し、添加した。
クロロスルファマートは、公知の方法(例えば、特開2017−159276号公報に記載の方法)によって、生成させた後、適宜純水で希釈することで、下記表1に記載の薬剤濃度に調整し、添加した。
二酸化塩素は、公知の方法(例えば、特許第5879596号公報に記載の方法)によって、生成させた後、適宜純水で希釈することで、下記表1に記載の薬剤濃度に調整し、添加した。また、硫酸アンモニウム、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、リン酸は、試薬メーカーから購入したものを用いた。なお、他の試験においても、共通する供試薬剤は本記載の供試薬剤と同様である。
Figure 0006664627
上記表1の強度向上率から確認されるように、酸化力の弱いクロロスルファマートの接触濃度が5〜35mg/Lである実施例1及び2では、紙の強度向上率が15%より大きく、紙の強度が向上していることを確認した。また、酸化力の強い二酸化塩素の接触濃度が0.1〜15mg/Lである実施例7及び8でも、紙の強度向上率が15%より大きく、紙の強度が向上していることを確認した。一方、アニオン成分であるリン酸やハロゲンを有する塩化ナトリウムであっても、酸化力を有していない供試薬剤を接触させた比較例1〜2では、紙の強度に変化が見られなかった。
よって、クロロスルファマートなどの酸化剤と紙力増強剤とを特定の濃度で接触させることにより、紙力増強効果が得られることが確認できた。
(実施例14、比較例3、参考例4及び5)
[古紙パルプを用いた紙の強度測定]
(1)パルプ濃度3%のパルプスラリー30mLを300mLポリビーカーに入れ、ここに紙力増強剤(「DS410」)を固形分濃度として対パルプ0.2%添加し、スリーワンモーター(新東科学株式会社製 BL1200型番)で5分間撹拌した後に、下記表2に示す各供試薬剤を添加し、再度スリーワンモーターで3分間攪拌した。
(2)さらに白水を(1)のポリビーカーに添加してパルプ濃度1%とし、再度スリーワンモーターで3分間攪拌した。
(3)抄紙機(テスター産業株式会社製 丸形シートマシン)にてシートを作成し、乾燥後、3cm×5cmの紙片を作成し(n=3)、実施例14、比較例3及び参考例4及び5に係る試験片を得た。
(4)実施例1で行った紙の強度測定方法の工程(6)〜(8)と同様にして、得られた試験片の紙の強度を測定し、参考例5に係る試験片の紙の強度を0%として、各試験片の紙の強度向上率(%)を求めた。測定結果を下記表2に示す。
(供試薬剤)
水酸化ナトリウムは、試薬メーカーから購入したものを用いた。
Figure 0006664627
酸化剤を添加しなかった参考例5の結果と比較し、実施例14のように紙力増強剤とモノクロラミンとが接触する際のモノクロラミンの接触濃度が0.1〜35mg/Lの場合に、紙の強度が39%上昇していることを確認した。一方で、比較例3から分るように、実施例14で用いたモノクロラミンの代わりに、実施例14と同様のpHとなるように水酸化ナトリウムを用いた場合は、紙の強度向上率が15%未満であり、強度向上率が小さいものであった。
(実施例15、比較例4、参考例6)
実施例14と同様にして、パルプ濃度3%のパルプスラリー30mLに、紙力増強剤(「DS410」)を固形分濃度として対パルプ0.6%と下記表3に示す濃度の供試薬剤とを添加し、スリーワンモーターで攪拌した。ただし、上記紙力増強剤と上記供試薬剤との添加順は下記表3に記載の通りとし、先に添加した薬剤をスリーワンモーターで5分間攪拌した後に、次の薬剤を添加し3分間攪拌した。次に、実施例14の試験操作(2)、(3)と同様にして、薬剤を添加したパルプスラリーに、さらに濾過した白水を添加して、パルプ濃度1%とし、抄紙機を用いて実施例15、比較例4及び参考例6に係る試験片を作製した。次に、実施例1で行った紙の強度測定方法の工程(6)〜(8)と同様にして、得られた試験片の紙の強度を測定し、参考例6に係る試験片の紙の強度を0%として、各試験片の紙の強度向上率(%)を求めた。測定結果を下記表3に示す。
Figure 0006664627
比較例4に示すように、供試薬剤を紙力増強剤の前に添加した場合は、供試薬剤であるモノクロラミン(5mg/L)を攪拌混合している間に有効成分である酸化剤(モノクロラミン)が消費され、紙力増強効果が確認されなかった。
一方、モノクロラミン(5mg/L)を、紙力増強剤添加後5分後に添加した場合には、紙の強度向上率が15%を超えており、紙力増強剤の効果が有意に向上したことを確認した。

Claims (6)

  1. 製紙工程におけるカチオン基を有する紙力増強剤の効果向上方法であって、
    製紙工程水に、酸化剤を添加する工程と、前記紙力増強剤を添加する工程とを有し、
    前記酸化剤と前記紙力増強剤とは接触するものであり、
    前記酸化剤は、ハロゲンを有する酸化剤及び/又は過酸化水素であり、
    前記紙力増強剤と前記酸化剤とが接触する際の前記酸化剤の接触濃度が、0.1〜35mg/Lであることを特徴とする紙力増強剤の効果向上方法。
  2. 製紙工程水に、酸化剤を添加する工程と、紙力増強剤を添加する工程とは、同時又は別々に行われる請求項1に記載の紙力増強剤の効果向上方法。
  3. 酸化剤を添加する工程と同一箇所及び/又は上流側に、紙力増強剤を添加する工程を有する請求項1又は2に記載の紙力増強剤の効果向上方法。
  4. 酸化剤はハロゲンを有する酸化剤である請求項1、2又は3に記載の紙力増強剤の効果向上方法。
  5. 酸化剤は結合ハロゲンであり、前記酸化剤の接触濃度が1.0〜35mg/Lである請求項1、2、3又は4に記載の紙力増強剤の効果向上方法。
  6. 酸化剤は遊離ハロゲンであり、前記酸化剤の接触濃度が0.1〜20mg/Lである請求項1、2、3又は4に記載の紙力増強剤の効果向上方法。
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