JP6656515B2 - 浸透圧熱サイクルを利用する動力発生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱エネルギーを機械的な仕事に変換するランキンサイクル型熱サイクルであって、半透膜と作動媒体中の溶質の濃度差を利用して持続的、安定的に動力を発生させる「浸透圧熱サイクルを利用する動力発生方法」(以下「浸透圧熱サイクル」という)に関する。
先行技術として、公開特許公報昭57−73810および公開特許公報昭57−73811(発明者は本願発明者の一人と同一)がある。作動媒体が気相、液相と相変化し、気相の作動媒体が膨張器で膨張して動力を発生するというランキンサイクル型熱サイクルの主系統に、半透膜を使用するという文献は海外を含めて、この二件以外には見当たらない。一方海と川、塩水湖の表層と底層等の塩分濃度差を利用した水力タービンによる動力回収の研究は1980年代後半以降盛んに行われ、試験プラントの運転成果等、多数の発表がなされている。
公開特許公報昭57−73810 公開特許公報昭57−73811 米国特許3906250 米国特許4193267 特表2010−509540 特許第5160552 特許第5295952 特開2009−47012 特開2015−161280
谷岡明彦、浸透圧発電、日本海水学会誌(1),4-7 上原春男、海洋温度差発電、応用物理、63、8
本発明は地熱、海洋表層水、一般排熱等の高熱源から熱を吸収し、大気、海洋深層水等の低熱源に熱を捨てることにより機械的仕事をする熱サイクルに関するものであって、連続して流れる作動媒体が液相、気相、液相とサイクリックに相変化し、液相工程にある作動媒体が溶質の濃度変化をすることにより、半透膜を浸透する作動媒体の流束が維持され、気相工程にある作動媒体が持続的に機械的仕事をすることを可能にした浸透圧熱サイクルに関する。
地熱発電については、熱水貯留層といわれる高熱源まで350m以上の深さの生産井を掘削し、噴出してきた熱水を気水分離器でフラッシュさせて蒸気と熱水に分離し、その蒸気でタービンを回し、熱水は生産井から離隔した場所に掘削した、還元井を使って再び地中深くに戻すか河川に流すという方式が一般的である。勿論蒸気のみが噴出して、これで蒸気タービンを回すという例もある。 地中から抜き出した熱水や蒸気の利用、処理にこれまで様々な努力が積み上げられてきたが、熱水や蒸気を取出すことにより地中の状態が変わることは否定できず、熱水貯留層の水位への影響、地震、地滑り等についての説明を完璧にすることは容易ではない。 河川に熱水を冷却したのちに流す場合には、熱水に含まれた成分が長期的に自然環境、生態系に影響を与えないという説明も求められる。 さらに二本の井戸の掘削に要するコストは全体のコストの24%を占めるとの報告もある。
海洋温度差発電は、表層水と深層水との間の20℃程度の温度差を利用してランキンサイクル発電を行うもので、実現すれば比較的安定したエネルギー源である。 しかし海水の採取、特に深層水(冷熱源)の汲み上げには膨大な動力を必要とし、表層水(高熱源)の汲み上げ、ランキンサイクル主系統の作動媒体循環ポンプの動力を合せるとタービン軸出力の3割から5割にも上ることが明らかになっている。 さらに深層水、表層水に限らず大量の海水を汲み出し、別の場所に流すこと自体が環境へ大きな影響を与える可能性がある。
本発明の第1の発明は、半透膜と、該半透膜の一方の側にある凝縮作動媒体と、該半透膜の他の側にあって前記凝縮作動媒体と同じ物質からなる溶媒および溶質とからなる濃液とがあり、前記凝縮作動媒体が前記半透膜の他の側の濃液に浸透圧によって引込まれる工程と、前記濃液が受熱して熱的に気化した作動媒体と高濃液とに分離される工程と、該高濃液が前記半透膜の他の側の表面近傍に還流する工程と、前記気化した作動媒体が膨張器に流入して動力を発生する工程と、該膨張器を出た前記作動媒体が放熱して凝縮作動媒体となり、前記半透膜の一方の側の凝縮作動媒体に合流する工程を含むことを特徴とする浸透圧熱サイクルである。 ここで高濃液を半透膜の他の側、すなわち濃液側の表面近傍に還流するのは、溶質を含まない凝縮作動媒体の濃液側への浸み出しによって、濃液側の表面近傍の溶質濃度が希釈されて浸透圧が低下することがないようにするためである。ここで前記溶質は、使用温度範囲内で実質的に不揮発であることが好ましい。
本発明の第2の発明は、前記の各工程が連通した密閉経路内で行われることを特徴とする浸透圧熱サイクルである。一部を系外に放出することは系内へ予期せぬ化学物質が混入するリスクを生ずる。 時間の経過とともに半透膜の前記一方の側の表面で濃度分極を起こし、浸透圧、浸透流束ともに低下する等である。 全工程を密閉した経路内で行えば、管理が簡単で、問題が起きてもその原因を特定しやすい。 特に本発明による浸透圧熱サイクルを発電プラントとして使用する場合には、安定した発電、送電が非常に重要視される。 しかし本発明の第1の発明は全工程を必ずしも密閉経路で行わなくても本発明による浸透圧熱サイクルとして機能する。 例えばタービンの中間段から水蒸気を抜き出して、食品加工に使用する等である。 ただしこのためには常にその蒸気分の水を外部から導入する必要がある。
本発明の第3の発明は密閉経路が高熱源にまで延びていることを特徴とする浸透圧熱サイクルである。 この意味するところは、熱を持った“物”を移動させずに熱のみを移動させて浸透圧熱サイクルを実現するものである。 地熱発電を例にとれば、地下の熱水貯留層から熱水や蒸気を抜き出す従来の方法では、熱とともに生態系に好ましくない多種多様な物質が地上に出てくること、既存の温泉、地盤への影響等多岐にわたる問題も生じてくる。 ここで、熱のみを移動させることができれば、そのような懸念は殆どなくなり、停滞している地熱利用が一気に進み始めると考えられる。
本発明の第4の発明は密閉経路が低熱源にまで延びていることを特徴とする浸透圧熱サイクルである。 この意味するところは、上記第3の発明と同じである。 熱を持った“物”を移動させずに熱のみを移動させるということである。 この場合の熱は冷熱、言い換えるとマイナスの熱である。 海洋温度差発電を例にとれば、従来は数100mの深さの海中から低温の深層水を抜き出すという方法である。冷熱と一緒にマグロの子もうなぎのシラスもアワビの卵もポンプで吸い上げるというやり方である。 高圧ポンプに巻き込まれると、生物は生きてはおれない。 また海流も乱し兼ねない。 冷熱だけを移動すれば、このようなことは起きない。
本発明の第5の発明は前記半透膜の他の側において、該半透膜の表面に沿う流れを生起し、浸透圧によって引込まれる工程を促進する、濃液の循環系統を設けたことを特徴とする浸透圧熱サイクルである。 表面に沿う流れを生起させ、促進させる理由は、半透膜の濃液側において、前記凝縮作動媒体の浸みだしによって、濃液側表面で溶質の分子やイオンの濃度が小さくなることを防ぐためである。 言い換えると濃度分極を起こさせないためである。 濃液側の濃度分極を防ぐには、半透膜の当該表面で、溶質の供給を絶やさない、浸み出した溶媒を滞留させない、流れに偏りを作らないことが重要である。 第5の発明は浸み出した溶媒を滞留させないことを目的とするもので、第1の発明における高濃液の半透膜の濃液側表面近傍への還流に加えて、第2の内部循環ラインを設けて第1の発明をサポートして、より好ましい浸透圧熱サイクルを提供するものである。
本発明による浸透圧熱サイクルを、
1) 地熱発電に使用すれば、熱輸送管によって高温の熱のみを地上に運ぶことができるので、
(1) 地下の熱水貯留層の水位に影響を与えることはない。 したがって既存の温泉へ影響を及ぼすことはなく、地盤への影響もない。
(2) 熱水、蒸気とともに地上に漏れ出していた化学物質は出なくなり、自然環境にもほとんど影響を与えない。
2)海洋温度差発電に使用すれば、
(1)深層水および表層水の汲み上げ用、および主系統の作動媒体駆動用のポンプ動力を、濃溶液の濃度維持のための熱量で置換えることができる。 これらのポンプは全て不要となり、タービン軸出力に発電機の効率を乗じた数値が正味出力となる。
(2)深層水、表層水の汲み上げがなくなるので、貴重な海洋生物の生態に悪影響を与える懸念がなくなる。
図1は本発明の実施態様の浸透圧熱サイクルの第1実施例で、地熱発電に適用した概略構成図である。 図2は図1の半透膜周りの部分拡大図である。 図3は本発明の実施態様の浸透圧熱サイクルを地熱発電に適用した場合の作動媒体の状態変化を温度−エントロピー線図(T−S線図)で表した概略図である。 図4は本発明の実施態様の浸透圧熱サイクルの第2実施例で、海洋温度差発電に適用した概略構成図である。 図5は図4の半透膜周りの部分拡大図である。 図6は図4の第2の内部循環ライン周りの部分拡大図である。 図7は本発明の実施態様の浸透圧熱サイクルの第3実施例で、熱輸送管を水平に配設したものである。 図8は本発明の実施態様の浸透圧熱サイクルで、第3実施例において、熱輸送管を二重管とせず、曲り管とした平面図である。
本発明の第1実施例について、図1、図2、図3を用いて説明する。なお、図は本発明の方法を説明するための概略図で、詳細設計図ではない。
50は密閉経路内を連続して流れる作動媒体で、浸透圧熱サイクルの密閉経路内の区間に応じて、気相(気化した作動媒体50S)、液相(50L)と状態変化し、気相状態にある気化した作動媒体50Sは膨張器であるタービン3を介して外部に機械的仕事をし(図3の(1)(2)の状態変化)、凝縮器232で大気に放熱し、凝縮して凝縮液、すなわち凝縮作動媒体50Lpとなる(図3の(2)(3)の状態変化)。
作動媒体が液相の状態にあるとき、作動媒体の濃度は50Lp(凝縮作動媒体)、50Lm(濃液、溶質を含む溶液)、50Lc(高濃液)と変化している。 本実施例では溶媒は水、溶質は塩化ナトリウムとされ、凝縮作動媒体50Lpの濃度は0%、濃液50Lmの濃度は8.3%、高濃液50Lcの濃度は21%である。高濃液50Lcは半透膜の前記他の側、すなわち濃液側表面で、浸透流である凝縮作動媒体50Lpと完全に混合し、濃液50Lmが形成される。 したがって、半透膜1の下流で吸い込まれる、第2の内部循環ラインを流れる溶液の濃度も50Lmとなる。濃液50Lmは熱輸送管2を通って、ヘッド圧を高めながら最深部に移行し、地熱貯留層に浸漬されている受熱ゾーン(本発明による浸透圧熱サイクルの加熱器)で熱を摂取して一部沸騰が始まる。 ヘッド圧を低めながら地上に移行して、気液分離器で気液分離され、蒸気は膨張器であるタービン3に流入し、8.3%から21%に濃度を増した高濃液は気液分離槽を経由して、半透膜室の前記他の側、すなわち濃液側の表面近傍に還流する。
ここで濃度を21%としたのは、塩化ナトリウム溶液は溶質濃度が28%になると析出を始めるので、余裕を見て21%に抑えたものである。8.3%塩化ナトリウム溶液は、乾き度0.6の蒸気が気液分離されると、溶液の溶質の濃度は8.3/(1−0.6)=20.75となるからである。
乾き度を決定するのは高熱源からの入熱量で、図1の受熱ゾーン231の深さで決定される。 プラント計画時予め熱源を調査し、熱水貯留層内の温度および対流の状況を把握して伝熱計算に必要なデータを採取した後に前記231の深さを決定する。 この場合、熱輸送管を上下に動かして受熱ゾーンの深さをジャッキ等で調整できるように構成することが好ましい。より好ましくは熱輸送管と地面との隙間には耐熱シール材が充填されている。
液相の状態にある作動媒体の役割は場所と濃度に応じて次のように変化する。
1)作動媒体の駆動(場所:半透膜1、半透膜室233)
半透膜、濃度0% の凝縮作動媒体、濃度8.3%の濃液の組合せによって、浸透圧が発生し、凝縮作動媒体が濃液側に引込まれる流束が生じる。ここで駆動とは作動媒体を加圧し流動させることを言う。
2)駆動力の源である濃度差の維持(図1、図2参照)
(1) 半透膜の濃液側表面へ高濃液を補給する:濃液である作動媒体50Lmが、加熱器(受熱ゾーンともいう)231で受熱して、気液分離器5で蒸気50Sと、濃縮された濃液、すなわち高濃液50Lcに分離され、高濃液50Lcは戻り管6を経て半透膜1の濃液側表面に還流する。凝縮作動媒体50Lpの該半透膜からの浸みだし(浸透流)と濃液側表面上で混合し、濃液側の表面の希釈、すなわち濃度分極を防ぐ。
(2) 第2の循環ラインによる循環流量の増大により濃度0%の溶媒の浸透流を半透膜の濃液側表面から流し去る:循環ライン7のポンプ7aにより、半透膜の濃液側表面に沿う濃液の流量、流速を増大して、半透膜表面に停滞しがちな溶媒を濃液で流し去り、混合する。
以下図1、図2および図3を用いて、半透膜1を出発点として、作動媒体50の流れに沿って、順を追って説明する。
1は半透膜、233は半透膜室、233aは入口溜り、233bは出口溜りである。 入口溜り233aおよび出口溜り233bでは一旦溶液の速度が下がることにより、流れが整流され、半透膜の濃液側表面に沿う流れが一様にされている。半透膜の前記一方の側の濃度0% の凝縮作動媒体50Lpは半透膜を通過して前記他の側、すなわち濃液側に流量Gtで流入する(図3では半透膜は(3)で、実質的に一点となる)。
半透膜室233には前記のように内部循環戻り管6および第2内部循環ライン7が取り付けられており、本実施例では内部循環戻り管6の拡径部6bに第2内部循環ライン7の吹き出しノズル7cが取付けられている。内部循環戻り流れとノズル7cからの吹き出し流れの方向を合せたのはエジェクター効果を意図したものである。 内部循環戻り流の流量はGcである。 一方第2内部循環流は半透膜室の出口溜りからノズル7bによって流量Gfで吸い込まれている。 模式的に説明するためノズル7bを用いているが、好ましくは内管22の内側にスクープを設けて、半透膜室から流れ出る主流の圧力損失を最小にしながら濃液を吸い込むようにすればポンプ7aの動力は小さくなるので好ましい。 濃液側の濃度は前記のように半透膜の濃液側表面上で維持されているので、出口溜り233bから吸込む濃液の濃度は50Lmである。 この構成により、半透膜の濃液側表面の濃度分極が防止され、浸透圧が安定し、浸透流の流束が変化することがないので、作動流体50の循環流量(タービン内作動媒体流量)Gtも安定的に維持される。 このように半透膜室では圧力変化、混合、濃度変化、温度変化が行われており、ランキンサイクルのボイラー給水ポンプように等エントロピー変化とはとても言えないが、図3のような概略図では実質的に一点にしかならない。 濃度、流量の変化については図2に図示したとおりである。
濃液50Lmは熱輸送管2の内管22の内側通路22aを下降し、下端部で先細ノズル221から二重管通路23aに噴出する。内管22の外側には必要に応じて断熱ライニングが施される。 ノズル221を先細とした理由は、高負荷時に外管下端部内側空間231aで沸騰が起こった時の対策で、発生した気泡の内管22への流入阻止を意図したものである。気泡の内管22への流入対策としてはこの他内管先端部を曲げるとか、邪魔板を設けるとかの対策を行うことも好ましい。 半透膜を通過後この時点までの作動媒体の状態変化は、ヘッド圧の増加と熱輸送管内管内側通路22aでの多少の受熱を考慮すると、図3の(3)(4)で表される。
熱輸送管の二重管通路23aの外管下端部内側空間231aから50m上の範囲が加熱器で受熱ゾーンである。 熱輸送管2の熱水貯留層HWへの浸漬深さ231は本実施例の場合50mとされている。 本実施例では浸漬深さを説明の便宜上一例として50mとしたが、実際にはこの深さは外部(熱源HW)と熱輸送管23との伝熱計算によって決定され、50mに固定されるものではない。 また本実施例においては該下端部内側空間231aの深度は半透膜1から364mとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。
加熱された濃液50Lmは受熱ゾーンを通過する時点で既に一部蒸発域に入っている。 受熱ゾーン内の状態変化を図3で説明すれば、冷態起動時には(4)→Q→(5)で、定常時になると(4)→P→(6)に近くなるものと考える。 定常運転時には二重管通路23aの中で混相流が発達し、ヘッド圧の影響が殆どなくなるからである。 ただし蒸気量の増大で圧力損失が増えるので、P点がQ点の方へ近づき、P→(6)の変化は図3のようにS軸に平行にはならないのではないかと考える。
作動媒体50は受熱ゾーン231から出て、上昇する過程でヘッド圧が下がり、液相、気相からなる混相流が発達する。 すなわち濃液の濃度は徐々に増大し、分離される蒸気量も増えてくる。 熱輸送管外管上端部から連結管25に到ると、管内は体積的には蒸気が支配的となる。 この過程での作動媒体50の状態変化は等エンタルピー変化と断熱変化の間の経路を辿り、(5)(6)で表される。液相が気相に変化する割合が増えれば断熱変化に近づくものと考える。
作動媒体50は混相流となって、気液分離槽5aに入り、気相50Sと液相50Lcに気液分離される。 50Sはサイクロン5b内で随伴していた液滴を分離された後タービン3に流入する。ここで分離された液滴はサイクロン戻り管5cから気水分離槽の下部にヘッド差で流れ落ちる。気液分離器内部での状態変化を図3で説明すれば(6)(1)である。乾き度0.6の湿り蒸気が水分を除去されて、飽和蒸気となる過程である。
気液分離槽に入った高濃液(本実施例の場合には濃度21%)は、前記の通り内部循環戻り管6を通って半透膜1の濃液側表面に還流する。ここで、本実施例では、逆浸透膜として実績が多く、耐薬品性に優れた架橋全芳香族ポリアミド系複合膜を半透膜として使用する前提で説明している。 この材料は連続使用最高温度45℃なので、前記内部循環戻り管6の外表面にフィンを設けて、200℃の高濃液を45℃〜 50℃にまで大気に放熱している。 本発明による浸透圧熱サイクルはこの冷却手段を使うことに限定されるものではなく、タービンを複列として、前の段のタービン出口蒸気をサイクロン等で気液分離した後高濃液と熱交換して、過熱蒸気にして次の段に導くという方法も好ましく適用できる。また本発明の浸透圧熱サイクルは半透膜の材質、膜構造、取付方法等を限定されるものではない。
タービンに流入した蒸気は膨張仕事をして動力を発生し、発電機4を駆動する。 この発電機は、圧縮機であってもポンプであっても、本発明は動力の使い道を何ら限定するものではない。タービン内の50Sの状態変化を図3で説明すると、等エントロピー変化で(1)(2)で表される。現実にはエントロピーは増大するので、(1)(2)のエンタルピー差にタービン効率0.8を乗じてタービン軸出力とする。 タービン効率はタービンの設計によって変わるので、0.8に限定されるものではない。
本発明による浸透圧熱サイクルは膨張器をタービンに限定されるものではなく、また膨張器内部のシステム、構造を限定されるものではない。
タービンを出た気化した作動媒体50Sは凝縮器に流入して凝縮作動媒体50Lpとなり、サイクルは一巡する。
半透膜1を境にして、一方の側に濃度0 %の凝縮作動媒体50Lp、半透膜1の他の側に濃液50Lmが安定的に存在し、加熱器を通して作動媒体が安定的に熱水貯留層から熱を摂取し、凝縮器で作動媒体が安定的に冷却されるならば、このサイクルは安定して持続し、本発明による浸透圧熱サイクルは動力を発生し続ける。
本実施例の場合、作動媒体に水、溶質に塩化ナトリウムを使用しているが、適用対象によって様々な組合せがあり、本発明による浸透圧熱サイクルは本実施例の組合せに限定されるものではない。
ここで、本発明による浸透圧熱サイクルでは必ずしも第2の循環ラインを必要とするものではない。第1の発明で示している高濃液の還流だけで機能させることは十分可能である。
その場合戻り管6からの還流量を増やす必要があれば、戻り管6からの放熱量が増えので、この熱量を使ってタービンを複列としてタービンの再熱化を図ることが好ましい。 具体的には、前の段のタービン出口蒸気をまずサイクロンに通して飽和蒸気とし、この飽和蒸気と高濃液を熱交換して飽和蒸気を過熱蒸気として次の段に導けばタービンの出力が増大する。 当該サイクロンで除去された液滴は気液分離槽5aにヘッド差で戻すことが好ましい。
図4は本発明の実施態様の浸透圧熱サイクルの第2実施例で、海洋温度差発電に適用したものである。 作動流体50の流れ、相変化、濃度変化、濃度分極防止のための内部循環および第2内部循環の方法、働きについては基本的に第1実施例と変わりはない。 しかし、地熱発電と違って海洋温度差発電では高熱源、低熱源の場所が上下違いとなるので、それに伴う構成の変更がなされている。
第1実施例と同様に、50は密閉経路内を連続して巡回する作動媒体で、浸透圧熱サイクルの密閉経路内の区間に応じて、気相(気化した作動媒体50S)、液相(50L)と状態変化し、気相状態にある気化した作動媒体50Sは膨張器であるタービン3を介して外部に機械的仕事をし、凝縮器232で深層水1100に放熱して凝縮し、凝縮液、すなわち凝縮作動媒体50Lpとなる。図4、図5および図6参照。
作動媒体が液相の状態にあるとき、作動媒体の濃度は50Lp(凝縮作動媒体)、50Lm(濃液、溶質を含む溶液)、50Lc(高濃液)と変化している。
第1実施例と第2実施例の構成の相違点は次のとおりである。
第2実施例では、
1) 溶媒は無水アンモニア、溶質は塩化アンモニウムで、塩化アンモニウムのアンモニア溶液の濃度は12.8%である。ここで本発明は溶媒がアンモニアの場合、この濃度に限定されるものではない。 この溶液が第1実施例の濃液50Lmに対応し、以下第1実施例と同様に濃液50Lmという。 海洋温度差発電では、高熱源の温度が高々34℃、平均的には28℃〜30℃である。 溶媒には低沸点媒体で、水に近い性質を有するアンモニアが選定されている。 水の分子量18に対してアンモニアの分子量は17であるので、海水淡水化用RO膜を使用すれば透過係数が水より大きくなるので好ましい。 溶質にアンモニウム塩を用いているのは、アンモニアへの溶解度が大きいこと、アンモニア溶液中のアンモニウム塩はアンモニアの溶液のPHを酸性側に移動させるためである。 ちなみに無水アンモニアのPHは11で、この数値では市場性があり、性能が検証されている架橋全芳香族ポリアミド系複合膜の使用限度をやっと満足している状態である。同様の理由で酢酸アンモニウム、硝酸アンモニウムもアンモニア用の溶質として好ましく使用できる。
2) 高熱源、すなわち表層水の温度は30℃として、加熱器での熱交換の余裕を見てタービン入口条件を温度22℃の飽和蒸気(圧力9.3kg/cm2)と設定している。塩化アンモニウムと液体アンモニアの組合せの場合、塩化アンモニウムの溶解度は非常に高く、この温度域では析出しないと考えられるので、飽和蒸気になるまで加熱するという前提とした。
3) 作動媒体50の温度が低いので、内部循環戻り管6冷却されていない。
4) 低温源、すなわち深層水の温度は6℃とし、タービン出口条件を8.66℃(圧力6kg/cm2の飽和蒸気)としている。
5) 低熱源が深海にあるので、熱輸送管2が深海まで延ばされて、凝縮器(凝縮ゾーン)232が低熱源である海洋深層水1100に暴露された配置になっている。 図4参照。
6) 熱輸送管は三重管構造になっており、外管23と内管22の間に高濃液の還流のため、仕切り管26が設けられている。
7) 半透膜1は図4、図5に示すように、仕切り管26の最下部に取付けられている。
以下半透膜1を出発点として、作動媒体50の流れに沿って、概要を説明する。
図5において、半透膜の前記一方の側の、凝縮作動媒体50Lp(濃度0%の溶媒、液体アンモニア)は半透膜1に浸透して前記他の側、すなわち濃液側(濃度12.8%、塩化アンモニウムのアンモニア溶液)に達するや、高濃液50Lcと混合されて濃液50Lmが形成される。還流濃液50Lcおよび50Lm(このように分かれて存在するわけではなく、混合された濃液で、濃度は50Lcと50Lmの間の数値で、具体的には両者の配合割合で決定される)。 混合の態様は図5に示されているように、半透膜からの浸透流の方向と濃液の流れ方向が直交しており、高濃度の濃液の流れの中に浸透流が吸い込まれるような混合の仕方である。 高濃液は半透膜室入口溜りで十分整流されて半透膜に入るよう構成されている。
図6に示すように、第1実施例と同様に本実施例でも内部循環戻り管6の拡径部6bに、第2内部循環ライン7の吹き出しノズル7が取付けられている。内部循環戻り流れとノズル7cからの吹き出し流れの方向を合せたのはエジェクター効果を意図したものである。 内部循環戻り流の流量はGcである。 一方第2内部循環流は内管22に配設したノズル7bによって流量Gfで吸い込まれている。 ノズル7bから第2内部循環ラインに入る溶液の濃度は、当該溶液が50Lcと50Lpの混合後のものであるので、50Lmである。 内管通路22aを上昇する該溶液の流量はノズル7bの前で、タービン通過流量Gt、内部循環流量Gc、上記第2循環流量Gfの合計である。 図5および図6参照。
模式的に説明するためノズル7bを用いているが、好ましくは内管22の内側にスクープを設けて、内管通路22aの圧力損失を最小にしながら濃液を吸い込むようにすればポンプ7aの動力を少なくすることができる。
図6においてポンプ7aが停止している状態、すなわち第2の内部循環が機能していない場合でも、第1の発明に示した高濃液が半透膜の濃液側に還流する機能は働いている。この循環経路は図4において、気液分離槽→戻り管6→仕切り管通路26a→半透膜の濃液側→内管通路22a→気液分離槽入口、である。 連通した経路である。 しかるに気液分離槽→戻り管6→仕切り管通路26aの経路は高濃液で満たされ、内管通路2aは濃液で満たされている。 例えば両者の温度が20℃で同一として、20%の塩化アンモニウムのアンモニア溶液と10%の塩化アンモニウムのアンモニア溶液の比重量を比較すると、前者710kg/m3に対し後者664kg/m3である。 したがって、常に比重量の大きい高濃液が、比重量の小さい内管通路22aの濃液を押し上げている状態である。言い換えれば、高濃液が常に半透膜の濃液側に還流しているということである。
ここで、ポンプ7aを起動してみよう。 ポンプ7aはヘッド圧の負荷はなく、循環流量増分、すなわち内管通路22aから吸込む流量Gfに見合う、経路の流動抵抗だけを負担すればよいことが分かる。 図6、図5、図4参照。 すなわち第5の発明で示した第2の循環であるが、ポンプ動力はいわば循環経路内を空回りさせているだけで、消費動力は流体抵抗動力だけである。 ヘッド圧が作用する深層水、表層水の汲み上げや、タービン駆動用の給液ポンプ動力と比較すると無視しうる動力である。
加熱器231に到ると加熱によって、濃液50Lmは沸騰を始めて飽和状態となり、連結管25を経由して気液分離槽5aに流入する。 前記濃液の濃度では3.4℃沸点上昇をするので、蒸気は計算上過熱域に入っているが、連結管25の中の速度が大きいため濃液の随伴が多く、混相状態で気液分離槽に入るものと考えられる。
気液分離槽5aで気相50Sと液相50Lcに気液分離されるが、蒸気の勢いが強く、好ましくは気液分離槽の高さを液面レベルの5倍以上とし、より好ましくはルーバー等を内部に設ける。次いで気化した作動媒体50Sはサイクロン5b内で随伴していた液滴を分離され、タービン3に流入する。ここで分離された液滴はサイクロン戻り管5cから気水分離槽の下部にヘッド差で流れ落ちる。
気液分離槽で分離された濃度20%の高濃液は、内部循環戻り管6、熱輸送管の仕切り管通路26aを経由して半透膜室233aに到り、半透膜1の濃液側入口に均等に分配され、半透膜1の濃液側表面に還流する。
一方タービンに流入した気化した作動媒体50Sは、膨張仕事をして動力を発生し、発電機4を駆動する。 発電機ではなく、圧縮機であってもポンプであっても、本発明は動力の使い道を何ら限定するものではない。
本発明浸透圧熱サイクルは膨張器をタービンに限定されるものではなく、また膨張器内部のシステム、構造を限定されるものではない。
タービンを出た気化した作動媒体50Sは凝縮器に流入して凝縮作動媒体50Lpとなり、サイクルは一巡する。
半透膜1を境にして、一方の側に濃度0%の凝縮作動媒体50Lp、半透膜1の他の側に濃液50Lmが安定的に存在し、加熱器を通して作動媒体が安定的に表層水から熱を摂取し、凝縮器で作動媒体が安定的に冷却されるならば、このサイクルは安定して持続し、本発明による浸透圧熱サイクルは動力を発生し続ける。
ここで重要なことは、深層水および表層水の汲み上げ用、および主系統の作動媒体駆動用のポンプを使用していないことである。 本実施例の第2の内部循環ライン用ポンプ動力は、前記のようにヘッド圧を負荷とするものではないので実質的に無視できるレベルである。 したがってタービン軸出力に発電機の効率を乗じた数値が正味出力となる。 深層水および表層水の汲み上げ用、および主系統の作動媒体駆動用のポンプ動力は濃溶液の濃度維持のための高熱源からの入熱で置換えられている。 また深層水、表層水の汲み上げがなくなるので、貴重な海洋生物の生態に悪影響を与える懸念がなくなる。
図7は本発明の実施態様の浸透圧熱サイクルの第3実施例で、熱輸送管2を水平に配設したものである。 このように熱輸送管を配設しても本発明の浸透圧熱サイクルは好ましく使用できる。 これまでの熱輸送管は管構造を二重管もしくは三重管構造としているが、図8のような曲がり管構造も好ましく適用できる。この構成は太陽熱発電、自家用車、トラック等に適用可能である。 自家用車、トラック等の場合には、熱源を排気管もしくはリチウムイオン電池としてもよい。 太陽熱利用の場合、曲がり管と曲がり管の隙間にはソーラパネルを配設することもできる。
1:半透膜
2:熱輸送管
22:熱輸送管内管
22a:熱輸送管内管通路
221:熱輸送管内管先細ノズル
23:熱輸送管外管
23a:熱輸送管通路
231:加熱器(受熱ゾーンともいう)
231a:熱輸送管下端部内側空間
232:凝縮器
232a:放熱フィン
233:半透膜室
233a:半透膜室入口溜り
233b:半透膜室出口溜り
25:連結管
26:仕切り管
26a:仕切り管通路
3:膨張器
4:発電機
5:気液分離器
5a:気液分離槽
5b:サイクロン
5c:サイクロン戻り管
50:作動媒体
50L:液相状態の作動媒体、下記50Lc,50Lm,50Lpの総称
図面の中には煩雑になるため50Lの記載はない。
50Lc:高濃液(凝縮作動媒体に高濃度の溶質が溶解している溶液)
50Lm:濃液(凝縮作動媒体に溶質が溶解している溶液)
50Lp:凝縮作動媒体(凝縮液、濃度0%の溶液、溶媒)
50S:気化した作動媒体
6:内部循環戻り管
6a:空冷フィン
7: 第2内部循環ライン
7a:ポンプ
8:清水ライン
8a:止め弁
9:蒸気逃がし弁
10:乾き度計
1000:表層水
1100:深層水
FF:台船
GL:地面
Gc:内部循環戻り重量流量
Gf:第2内部循環ライン重量流量
Gt:作動媒体(50S)の重量流量
HW:熱水貯留層
Hb:半透膜と気液分離槽液面までの距離
Hp:半透膜と凝縮器液面までの距離
Hsw:気液分離槽液面から熱輸送管下端部までの距離
Pp:半透膜の凝縮液側の圧力
Psw:半透膜の濃液側の圧力
SB:海底
SL:海面

Claims (4)

  1. 半透膜と、
    該半透膜の一方の側にある溶媒(以下凝縮作動媒体という)と、
    該半透膜の他の側にあって、前記凝縮作動媒体と同じ物質からなる溶媒と、溶質とからなる溶液(以下濃液という)とを配置し、
    前記凝縮作動媒体が前記半透膜の他の側の濃液に浸透圧によって引込まれて浸透流が発生する工程と、
    前記濃液が高温熱源(以下高熱源という)から受熱して、熱的に気化した作動媒体と濃縮濃液(以下高濃液という)とに分離される工程と、
    該高濃液が前記半透膜の他の側の入口溜りに還流する工程(以下高濃液の還流工程という)と、
    前記入口溜りに流入した該高濃液が前記半透膜の他の側の表面に沿って、他の側の出口溜りに向かって流れ、その過程において該高濃液が前記表面上で前記浸透流と混合して、該表面を所定の濃度に保つ工程と、
    前記気化した作動媒体が膨張器に流入して動力を発生する工程と、
    該膨張器を出た前記作動媒体が、低温熱源(以下低熱源という)に放熱して凝縮作動媒体となり、前記半透膜の一方の側の凝縮作動媒体に合流する工程と、を含み、
    前記高濃液の還流工程の経路に高濃液の冷却手段が設けられていることを特徴とする浸透圧熱サイクルを利用する動力発生方法。
  2. 前記膨張器が複列のタービンとされ、前記高濃液の冷却手段が該タービンの再熱化に用いられていることを特徴とする請求項の動力発生方法。
  3. 前記各工程が連通して含まれている経路が、高熱源もしくは低熱源、あるいは両方にまで延びていることを特徴とする請求項1の動力発生方法。
  4. 前記出口溜り、もしくはその下流から前記濃液の一部を吸い込み、前記入口溜りまで還流させる外部経路が設けられていることを特徴とする請求項1の動力発生方法。
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