JP6655487B2 - 超電導磁石装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超電導磁石装置に関する。
超電導磁石装置は、超電導コイルと、それに並列に設置された永久電流スイッチから構成され、上記の永久電流スイッチをヒータ加熱するなどして常電導転移させ電気抵抗を発生させた状態(以下、開状態)で励磁電源から超電導コイルに電流供給し、その後、永久電流スイッチを冷却し超電導状態にした状態(以下、閉状態)で励磁電源からの供給電流を減少させゼロにすることで、超電導コイルおよび永久電流スイッチからなる超電導状態の閉回路に電流がほとんど減衰することなく流れ続ける永久電流運転となる。これにより超電導磁石装置は、長期に渡って磁場を保持することが可能である。
従来の超電導磁石装置は、上記の超電導コイルや永久電流スイッチに代表される構成素子を超電導状態に保持するため、液体ヘリウムや液体窒素に代表される冷媒に浸漬させて使用する浸漬冷却方式および、冷凍機と構成素子とを熱伝導性の良い金属で熱的に接続して冷却する伝導冷却方式が多く採用されている。ただし、上記の冷却方式は装置が大型化すると、浸漬方式では大量の冷媒が必要となり、伝導冷却方式では冷却対象物内での温度勾配が大きくなって所望の温度に保持することができなくなる。そこで、冷媒循環型の冷却方式が検討され、核融合装置に代表される大型装置では、装置内部に冷媒流路を設けてポンプで強制的に循環させる強制冷却方式が採用されている(例えば特許文献1)。また、磁気共鳴断層撮影装置(MRI)に代表される中型装置では、超電導コイル等の熱源で気化した冷媒と冷凍機で液化した冷媒との密度差による浮力を利用して冷媒を流路内で自然循環させるループ型サーモサイフォン方式が提案されている(例えば特許文献2,3)。
冷媒循環型の冷却方式は、伝導冷却方式と比較して永久電流スイッチの開閉に要する時間が短縮されることが期待される。一方、永久電流スイッチを加熱して閉状態から開状態とする際、冷媒の循環を能動的に制御し冷却を即座に停止することは困難のため、開状態を維持するためには、冷媒による冷却能力以上の出力でヒータ加熱を継続する必要がある。
特開平07−121421号公報 特開平06−342721号公報 国際公開2014/155476号公報
しかし、ヒータ加熱で気化した冷媒は装置の圧力上昇を避けるために装置外へ放出される必要があるが、継続的なヒータ加熱によってその放出量が浸漬冷却と同様に多くなってしまうという課題があった。そこで本発明の課題は、冷媒循環型の冷却方式を採用した超電導磁石装置において、ヒータ加熱によって気化する冷媒の量を低減可能な超電導磁石装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決すために様々な実施形態をとり得るが、その一例として「超電導コイルと、前記超電導コイルに接続された永久電流スイッチと、前記超電導コイルおよび永久電流スイッチを冷却し、流路を冷媒が循環する冷媒循環型の冷却手段と、を少なくとも有する超電導磁石装置であって、前記冷却手段は少なくとも、液化した冷媒を貯留する冷媒容器と、前記冷媒を循環させる冷媒循環流路と、前記冷媒循環流路と前記超電導コイルおよび前記永久電流スイッチとを熱的に接触させる伝熱部材と、を有し、前記冷媒容器から前記永久電流スイッチと接触した伝熱部材の配置箇所までの区間において、前記冷媒循環流路を流れる前記冷媒の循環を停止する停止手段を有する」超電導磁石装置が挙げられる。
本発明によれば、冷媒循環型の冷却方式を採用した超電導磁石装置において、ヒータ加熱によって気化する冷媒の量を低減可能な超電導磁石装置を提供する。
第1の実施形態に係る超電導磁石装置1の断面を模式的に示す図である。 第1の実施形態に係る超電導磁石装置1を回路として模式的に示す図である。 図1に示された超電導磁石装置1に関し、冷媒循環流路6および冷媒容器8のみを抽出し図示した鳥瞰図である。 第2の実施形態に係る超電導磁石装置1の断面図を示す。 図4に示された超電導磁石装置1に関し、冷媒循環流路6と冷媒容器8のみを取り出し図示した鳥瞰図である。 第4の実施形態に係る超電導磁石装置1の特に超電導コイル4とコイルボビン5に関する断面図である。 は図6に示した超電導磁石装置1のA−A断面図である。 図6に示した超電導磁石装置1のB−B断面図である 図6に示した超電導磁石装置1の冷媒循環流路6と冷媒容器8、永久電流スイッチ9のみを取りだした鳥瞰図である。 第5の実施形態に係る超電導磁石装置の断面図を示す。 磁気共鳴イメージング装置の概要図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る超電導磁石装置1ついて、図1、図2、図3を参照して説明する。図1は第1の実施形態に係る超電導磁石装置1の断面を模式的に示す。
超電導磁石装置1は、真空容器2、真空容器2に内包された輻射シールド3、輻射シールドに内包された複数の超電導コイル4、超電導コイル4が固定されたコイルボビン5、冷媒循環流路6、冷媒循環流路6に内包された冷媒7、冷媒7を格納する冷媒容器8、永久電流スイッチ9、冷媒容器8に取り付けられた冷凍機12を基本的な構成とする。冷媒7は例えば液体ヘリウムや液体窒素が利用できる。また、図1に示す真空容器2や輻射シールド3の形状は、超電導磁石装置1を構成する支持構造や構成部材が許容される範囲で任意の形状を採ることができる。
なお、本実施形態の超電導コイル4の中心軸21は鉛直方向を向いている。中心軸21とは、超電導コイル4の巻線中心軸であって、超電導コイル4の通電時に発生する磁場の方向と一致する。また、冷媒循環流路6は、伝熱部材である熱伝導パス11を介して超電導コイル4とコイルボビン5とに熱的に接触し冷却する構造となっている。そのため熱伝導パス11は、熱伝導率の高い良導体から構成され、具体的には銅の網線などが利用される。また、永久電流スイッチ9も超電導コイル4と同様に冷媒循環流路6によって冷却される。この冷媒循環流路6と熱伝導パス11とから主に本実施例の冷却手段は構成される。
図2は、超電導磁石装置1を回路として模式的に示す。この図に示されるように、保護抵抗10は超電導コイル4の設置数と同数が備えられ、それぞれの保護抵抗10が各超電導コイル4に対して並列に設置されている。超電導コイル4を励磁する際の電流源である直流電源13や電流遮断器14は真空容器2の外部に設置されている。真空容器2の内部は、超電導コイル4並びに永久電流スイッチ9が設置され、臨界温度以下に保たれ超電導状態となっている。
この図2に示されるような回路において、永久電流を発生させる手順は例えば次のとおりである。はじめに永久電流スイッチ9を開にした状態で直流電源13から超電導コイル4に電流供給する。その後、永久電流スイッチ9を閉にした状態で直流電源13からの供給電流をゼロにして電流遮断器14を開とする。結果、超電導コイル4および永久電流スイッチ9からなる超電導状態の閉回路に電流がほとんど減衰することなく流れ続ける永久電流運転となる。これにより超電導磁石装置1は、長期に渡って磁場を保持することが可能である。なお、永久電流スイッチ9を開にする場合は永久電流スイッチ9を常伝導状態に転移させ、電気抵抗を発生させることを言う。また永久電流スイッチ9を超電導状態に移行させ電気抵抗を極めて低い状態とすることで、永久電流スイッチ9を閉とする。
図3は図1に示された超電導磁石装置1に関し、冷媒循環流路6および冷媒容器8のみを抽出したものであって超電導磁石装置1における冷媒の流路の鳥瞰図を示す。この冷媒循環の経路と、経路を冷媒7が循環する仕組みは以下のように説明される。
冷媒循環流路6は、永久電流スイッチ9に熱的に接触した冷媒循環部6d、超電導コイル4と熱的に接触した冷媒循環部6e、冷媒循環部6dおよび冷媒容器8とを接続する冷媒循環部6c(6aおよび6b)とから構成される。
冷媒循環部6dおよび6eを流れる冷媒7は、冷媒容器8や冷媒循環部6cにおける冷媒7よりも単位体積あたりの密度が小さい。この密度差によって浮力が生じ、冷媒7は鉛直方向下から上へ向かう力を有し冷媒循環流路6に沿って移動する。なお冷媒循環部6dおよび6eを流れる冷媒7の密度が小さくなる理由は、永久電流スイッチ9および超電導コイル4と熱的に接続されるため、これらの熱源から熱を吸収した冷媒7が気化または温度上昇して単位質量あたりの体積が大きくなるためである。浮力によって移動する冷媒7は冷媒循環流路6に沿って移動した後、冷媒容器8に戻り、冷凍機12によって冷却凝縮または冷却され、再び冷媒循環流路6に供給される。図中の20の符号は、以上で説明した冷媒7の循環方向を示す。
以上のようにループ型サーサイフォンは冷媒循環部で生じる冷媒7の密度差を利用した冷媒循環方式であるため、冷媒7を循環させるためのポンプ等が不要となる利点がある。また、冷媒7の使用量は冷媒容器8および冷媒循環流路6を循環する流れが作られる程度で十分のため、浸漬冷却方式と比較して冷媒7の使用量は少量であっても冷却状態の保持が可能となる。
ただし、上記方式は、永久電流スイッチ9をヒータ等で加熱して常電導転移させる際(開状態とする際)、冷媒7の自然循環を能動的に制御して冷却を停止することが困難である。なぜならヒータの加熱によって永久電流スイッチ9の一部が常伝導転移したとしても、ヒータの加熱が停止されるとその一部は、循環している冷媒7の作用によってすぐに温度が低下し超電導状態に戻ってしまう。そのため、永久電流スイッチ9の開状態を保持するには加熱を継続する必要があった。また、ヒータ加熱で気化した冷媒7による超電導磁石装置1の内部圧力の上昇を避けるため冷媒7を装置外へ放出する必要が生じ、その放出量が浸漬冷却と同様に多くなってしまう。放出量の増大を回避するために伝導冷却方式を用いることも検討される。しかし、永久電流スイッチ9を冷却して閉状態にする際、冷媒の潜熱や顕熱を利用できるループ型サーモサイフォン方式と比較して、冷却時間が長くなりやすい。
また、冷却手段がループ式サーモサイフォン型ではなく強制循環型であっても、循環に利用されるポンプ等が停止しても冷媒の循環が停止するまではタイムラグは発生する。したがってループ式サーモサイフォン型の冷却と同様に、永久電流スイッチ9が臨界温度以上を保つように一定時間はヒータを加熱し続ける必要がある。
そこで本実施例の超電導磁石装置1は、冷媒容器8から永久電流スイッチ9と接触した熱伝導パス11の配置箇所までの区間において、冷媒循環流路6を流れる冷媒7を排出もしくは遮蔽して、冷媒7の循環を停止する停止手段を備える。この停止手段の具体的な構想を以降で説明する。なお、以降の説明はループ式サーモサイフォン型を採用した場合を例とするが、強制循環型であっても同様に適用できる。
本実施例の超電導磁石装置1は、冷媒7の循環を停止する停止手段として、図1および図3に示す構造を有する。これらの構造は主に、冷媒循環部6cと、循環抑制手段である加熱ヒータ52と、分岐配管6f、および分岐配管6fの開閉手段とから構成される。また基本的な構造に冷媒貯留部15を加えてもよい。
冷媒循環部6cは、冷媒循環流路6の一部に設けられた鉛直方向上下に関する蛇行部である。図3に示すように、冷媒循環部6aおよび冷媒循環部6bとから構成される。冷媒循環部6aは、冷媒容器8の底部近傍に接続され、冷媒容器8の底部近傍から鉛直方向上に向かう配管である。また冷媒循環部6bは冷媒循環部6aの上端部から下方に向かう配管である。冷媒循環部6aと冷媒循環部6bとの接続構造は、互いの端部に冷媒貯留部15が設けられ、冷媒循環部6aの上端および冷媒循環部6bの上端が冷媒貯留部15に接続された構造である。具体的には図1に示されるように、冷媒循環部6cの上下折り返し位置に冷媒貯留部15を設けられた構造となる。なお、冷媒貯留部15は、冷媒貯留部15として配管と異なる容器が用いられてもよいし、冷媒貯留部15として別部材を設けずに冷媒循環部6aおよび冷媒循環部6bの端部近傍の直径を拡張し、拡張部同士を接続することで形成してもよい。
冷媒貯留部15を冷媒循環部と異なる材質で構成する場合、冷媒循環部よりも熱伝導性に優れた材質で作られることが望ましい。冷媒貯留部15は永久電流スイッチ9を開とする際に、加熱ヒータ51によって熱せられ、内部の冷媒7は速やかに蒸発させられる必要がある。したがって銅やアルミによって構成されることが望ましい。なお、冷媒貯留部15と接続される冷媒循環部6cや冷媒容器8は熱伝導率が低い材質、例えばステンレス鋼で構成される。熱伝導率が低い材質で構成することで、冷媒貯留部15が熱せられた場合にも、超電導コイル4に対する熱伝達を低減でき、超電導コイル4の温度を省冷媒で効率的に維持することができる。
また冷媒貯留部15は鉛直方向において、冷媒容器8に収容された冷媒7の液面より低い位置となるように設置される。冷媒貯留部15の内部に充填される冷媒7は、冷媒容器8の内部に収容された冷媒7の自重によって、重力に逆らい冷媒循環部6aを上昇し流入するためである。
加熱ヒータ51は少なくとも蛇行部の近傍に設けられ、冷媒循環部6cを流れる冷媒7を蒸発させることによって冷媒7が循環できないようにする。加熱ヒータ51の取り付け位置は、図3に示されるような冷媒貯留部15、もしくは冷媒循環部6aもしくは6bとする。冷媒循環部6aや6bに加熱ヒータ51が設けられたとしても、加熱によって生じる気泡は分岐配管6fに向かい冷媒7の循環を停止させるようにはたらく。
加熱ヒータ51は永久電流スイッチ9を加熱する加熱ヒータ52と同様のタイミングで動作する。したがって電源や導線が加熱ヒータ52と共通化することで、加熱タイミングを容易に同期化でき、構造を簡素化することができる。また、加熱ヒータ51は一般的な電熱ヒータであって、例えばニクロム線ヒータが利用可能である。
分岐配管6fは、真空容器2の外部まで達する配管であって、加熱ヒータ51の動作によって蒸発した冷媒7を排出する配管である。また分岐配管6fに冷媒7の液面を検出する手段として圧力センサや温度センサが取り付けられてもよい。永久電流運転下において冷媒7の液面位置(定格状態の液面位置)は、冷媒容器8と分岐配管6fとで同程度なる。分岐配管6fに冷媒7の液面を検出することは次のような利点がある。
本実施例の超電導磁石装置1は、ループ型サーモサイフォン式の冷却方式を採用している。そのため、冷媒循環流路6や冷媒貯留部15に気泡がたまると冷媒7の搬送力の元である密度差由来の浮力が効率的に伝達されず、冷媒7の循環が止まる、あるいは効率が落ちてしまう可能性がある。特に本実施例の冷媒循環部6cおよび冷媒貯留部15から構成される蛇行部は、永久電流運転下において熱源が無い。冷媒7は冷媒容器8における冷媒7の密度と冷媒循環部6d内の冷媒7の密度との差から生じる圧力によって搬送される。したがって冷媒7を効率的に循環させるためには、蛇行部における冷媒7の循環効率の低下を抑制し、かつ効率の低下が発生した場合は早急にそれを検知できることが望ましい。そこで分岐配管6fに冷媒7の液面位置を検知する手段や、冷媒7の貯留状態を推定する手段を設けてもよい。
具体的な手段の候補の一つである温度センサは、定格状態の液面位置よりも低い位置、例えば定格状態で液中に取り付けられることで、温度センサの検出温度が定格状態よりも高くなった場合に液面が低下していることを把握できる。また、圧力センサは、予め定格状態におけるガス圧の情報を取得しておくことで、定格状態にも関わらずそれよりも高いガス圧が計測される場合、過剰な冷媒7の蒸発が発生していることを検知できる。冷媒貯留部15の冷媒7が枯渇している場合は、分岐配管6fから貯留しているガスを排出し、液化した冷媒7を補給することで、冷媒7の量を適切な状態に戻すことができる。
分岐配管6fの開閉を制御する手段は、例えば図1に示されるようなバルブ61である。バルブ61は真空容器2の外部に設けられ、手動、自動のいずれで操作されてもよい。冷媒7の循環を停止させる場合は、加熱ヒータ51を動作させて冷媒7を蒸発させる。後述する動作によって永久電流スイッチ9を開状態となった後、バルブ61が開放されると気化した冷媒7は外部へ排出される。この排出によって蛇行部に過大な圧力が加わることを防止して冷媒7の循環を停止させることができる。また図1に示されるように分岐配管6fから冷媒容器8へ戻る流路を設け、分岐配管6fで発生する冷媒ガスを再度液化して利用する構成を採用してもよい。冷媒容器8に戻る流路を設けることで、冷媒7の消費量を更に削減することができる。
以上で説明した本実施例の超電導磁石装置1において、永久電流スイッチ9の開閉は次のように実行される。
永久電流スイッチ9を閉状態から開状態へ切り替える場合は、バルブ61および62が閉じた状態で加熱ヒータ51に通電が実行される。加熱ヒータ51によって蛇行部を循環する冷媒7が気化する。気化した冷媒7または温度上昇により密度が小さくなった冷媒7が浮力を得て、冷媒貯留部15に滞留する。滞留した冷媒7は蛇行部において冷媒7の循環を妨げ、永久電流スイッチ9に向かう冷媒7の循環が停止される。加熱ヒータ51の通電に併せて加熱ヒータ52にも通電が実行され、永久電流スイッチ9と熱的に接触した冷媒循環部6d内の冷媒7が気化または温度上昇し、得られた浮力によって冷媒7は冷媒容器8に戻る。
加熱ヒータ52に対する通電によって、永久電流スイッチ9と冷媒循環部6d内に存在する冷媒7が蒸発し液面高さが速やかに低下する。液面高さが永久電流スイッチ9より低くなった時点で、換言すれば液面高さの位置に液化した冷媒7の液面高さが永久電流スイッチ9と直接または間接的に熱接触する位置よりも低くなった時点で、加熱ヒータ51および加熱ヒータ52への通電は停止されてよい。そのような停止時点では、冷媒循環部6dを介した永久電流スイッチ9の冷却速度は定格状態と比較して低下し、液化した冷媒7による永久電流スイッチの冷却が抑制されているため、ヒータ通電による加熱を継続しなくとも永久電流スイッチ9を開状態に保たれるからである。
なお、冷媒7の液面高さが十分に低下した後も加熱ヒータ52に対する通電は継続されてもよい。通電が継続されることによって、永久電流スイッチ9の温度も速やかに上昇し開状態に移行することができる。また、図1によれば永久電流スイッチ9および加熱される冷媒循環部6dの部位は、鉛直方向において略同位置となるように配置されている。このような配置関係によって、両構造を1個の加熱ヒータ52でまとめて加熱することができ構成が簡素化される。なお、永久電流スイッチ9および冷媒循環部6dが熱伝導パス11によって接続され、それぞれに対する熱伝導パス11の取り付け位置が鉛直方向で異なっている場合は、それぞれの取り付け位置に加熱ヒータが設けられてもよい。
また、ループ型サーモサイフォン方式の場合、永久電流スイッチ9の冷媒循環部6dに対する熱的な接続位置および冷媒貯留部15の設置位置は、冷媒容器8の液面高さよりも低くかつ液面高さ近傍であることが望ましい。永久電流運転下において、冷媒容器8、分岐配管6fおよび冷媒循環部6dの液面高さは略同等であって、冷媒7の循環停止の際には分岐配管6fおよび冷媒循環部6dに存在する冷媒7を蒸発させて除く必要がある。したがって冷媒容器8の液面高さに近い位置に、上述した接続位置および設置位置を設けることによって、蒸発させる冷媒7を少量化し、迅速に冷媒7の液面高さを低下させ冷媒7の循環を停止させることができる。
また、分岐配管6fと冷媒容器8との接続部位は冷媒容器8内の冷媒7の液面より高い位置とする。この位置であれば、重力により冷媒7が分岐配管6f内へ逆流してくることを防ぐことが可能である。また、分岐配管6fはステンレス等の熱伝導率が低い材料を採用することで、加熱部位以外の分岐配管6fを通じた熱伝導を抑制し、これによって永久電流スイッチ9が冷却され閉状態になることを避けることが可能となる。なお冷媒循環部6d内の液面調整を迅速に実行するために、冷媒循環部6dを二つの材質で構成してもよい。例えば、加熱ヒータ52が設置される部位をアルミ等の高熱伝導部材で構成し、他の部位をステンレス鋼で構成し、互いが異材継手によって接合されるように構成する。
なお、上述の例ではループ式サーモサイフォン型の冷却方式を採用した場合を挙げた。ポンプ等を用いて冷媒7を強制的に循環させる方式を採用した場合は、ポンプ等を停止した上で、上記と同様の手順に沿って永久電流スイッチ9を閉状態から開状態へ移行させる。なおポンプ等を停止すると、超電導コイル4に対する冷媒7の循環が停止するため、固体冷媒の蓄熱を利用した冷却や伝導冷却等を併用して、超電導コイル4の冷却を継続するとよい。あるいは互いに独立した冷媒容器8を複数設け、超電導コイル4を冷却する冷媒7の循環と、永久電流スイッチ9を冷却する冷媒7の循環を切り離して構成してもよい。
以上、永久電流スイッチ9を閉状態から開状態へ移行する場合について説明した。永久電流スイッチ9を冷却して開状態から閉状態とする場合は、次の手順によって実行される。まず、図1に示すバルブ61を開にして、冷媒貯留部15に滞留していた密度が小さい冷媒7を超電導磁石装置1の外へ排出する。なお、分岐配管6fを介して大気が流入しないように、分岐配管6fの排出側端部とバルブ61との間には逆止弁71が設けられている。
冷媒7の排出によって冷媒貯留部15の内圧が低減し、冷媒容器8に貯留された冷媒7の自重によって生じる圧力がその内圧を上回ると、冷媒7が冷媒容器8から冷媒循環部6aを通って冷媒貯留部15へ流れこむ。流れ込んだ冷媒7によって冷媒貯留部15が十分に冷却されると、冷媒循環部6cは基本的に熱源を持たないため、冷媒7は冷媒容器8に貯留された状態と同程度の密度を維持したまま冷媒循環部6dに流れ込む。
永久電流スイッチ9は冷媒循環部6dに対する熱源となるため、これによって冷媒7の密度差が生じ、冷媒7の循環が再開する。冷媒循環部6d内部の冷媒液面が永久電流スイッチ9と熱的に接触する位置以上に上昇し保持されることで、永久電流スイッチ9が冷却され始める。なお、永久電流スイッチ9の閉状態を保つ場合、冷媒循環部6cは基本的に熱源を有さないものの輻射熱等の影響を完全に除外することは難しい。遮蔽されず冷媒循環部6aおよび6bに入る熱によって気化した冷媒7が冷媒貯留部15に滞留することで冷媒循環を妨げてしまう。そのような状態が発生することを抑制するために、バルブ61は閉、バルブ62は開としておき、気化した冷媒7が冷媒循環部6gを通じて冷媒容器8へ戻るようにしておくとよい。なお、冷媒循環部6gは、超電導磁石装置1を稼働させる準備段階にて、冷媒容器8へ冷媒7を供給するための流路として利用可能である。また分岐配管6fの大気側末端と同様に、大気流入を防ぐために逆止弁72が設けられる。
また冷媒7を循環させる方式として強制循環を採用した場合は、上述と同様に冷媒貯留部15に滞留したガス状の冷媒7を排出した後に、ポンプ等を再稼働させればよい。
このように本実施形態の超電導磁石装置1は、冷媒循環型の超電導磁石装置において冷媒の循環を部分的に停止することで永久電流スイッチ9の開閉を迅速に実行できる。また冷媒貯留部15および蛇行部を備えた冷媒循環部6cを有し、この部分の選択的な加熱によって部分的な循環停止を実行できるため、消費される冷媒7の量は従来と比較して少量にできる。また従来よりも永久電流スイッチ9のヒータ加熱時間を低減することもでき、超電導磁石装置の励消磁における待ち時間の短縮もできる。また、特にループ型サーモサイフォンでは冷媒循環を能動的に制御することが可能となることで、永久電流スイッチ9の開閉に要する時間を浸漬冷却と同等とするという顕著な効果を奏し得る。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る超電導磁石装置1の断面図を示す。また図5は冷媒循環流路6と冷媒容器8のみを取り出し図示した鳥瞰図である。第2の実施形態は、図1に示す第1の実施形態と比較して、超電導磁石装置1の外へ冷媒7を導く分岐配管6fに更に分岐を設け、ガス冷媒導入手段であるガスボンベ81を取り付け、ガスボンベ81から冷媒貯留部15へ気化した冷媒7を供給可能とした点が異なる。本実施例における冷媒7の循環を停止する停止手段は、主に、冷媒循環部6c、循環抑制手段であるガスボンベ81および分岐配管6fとから構成される。またこれに冷媒貯留部15を加えてもよい。この構造を採用することで、冷媒貯留部15を加熱するヒータを省略でき、真空容器2の内部に収容される部品点数が削減され、構造が簡素化される。
第2の実施形態に係る超電導磁石装置1において、永久電流スイッチ9を閉状態から開状態へ移行する操作は次のように実行される。まずバルブ61およびバルブ62が閉じられ、次にバルブ63が開放される。バルブ63が開となった後、ガスボンベ81からガス状の冷媒7が分岐配管6fへ導入される。導入されたガス状の冷媒7は、バルブ61およびバルブ62が閉じられているため、分岐配管6fの下方にある冷媒7の液面を押し下げるような圧力を生む。この圧力を導入量によって制御し、冷媒貯留部15から液体の冷媒7が無くなる程度までガス状の冷媒7を導入すると、冷媒循環部6cにおける冷媒7の循環が停止される。以降は第1の実施形態と同様に加熱ヒータ52に電流が供給され、冷媒循環部6dが加熱されることで永久電流スイッチ9は速やかに開状態へ移行する。
また永久電流スイッチ9を開状態から閉状態へ移行する際は次の手順が実行される。まずバルブ63が閉じられ、次にバルブ61が開かれる。これによって、分岐配管6fおよび冷媒貯留部15に収容されたガス状態の冷媒7がバルブ61を通って排出される。冷媒7の排出は、分岐配管6fにおける液面と冷媒容器8の液面とが同程度となるまで続く。冷媒7の排出圧が低下し、冷媒貯留部15に液化した冷媒7が充填された時点でバルブ61は締め直される。以降、冷媒循環部6cおよび冷媒貯留部15が十分に冷却され、冷媒容器8における冷媒7の密度と同程度なれば、永久電流スイッチ9を熱源として再び冷媒7の循環が始まる。
なお、バルブ63を閉じて以降、バルブ62は開閉いずれの状態であってもよい。ガス状の冷媒7がバルブ61を通って排出される間も、開状態が維持されることで大気中に放出される冷媒7の一部を回収し、冷媒容器8へ戻すことができる。一方。バルブ62が閉状態であれば、ガス状の冷媒7が冷媒容器8へ流れこまない。結果、循環が維持されている期間以上の冷凍機12の出力が求められることは無くなるため、小型の冷凍機であっても超電導磁石装置1を安定的に可動させることができる。
以上で説明した第2の実施形態に係る超電導磁石装置1であれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、冷媒7の循環停止に要する時間が、加熱による冷媒7の相変化時間を必要としないため第1の実施形態よりもさらに短縮される。また冷媒7の循環を停止するために、熱を利用する必要が無いため、冷媒循環部6cや冷媒貯留部15を全て熱伝導性の低い部材で構成し、真空容器2の外部からの入熱量を小さくことのみに焦点を当てた設計等を可能とし、設計上の制約条件を緩和できる。
(第3の実施形態)
図5は第3の実施形態に係る超電導磁石装置1の断面図を示す。第3の実施形態は、第1の実施形態と比較して、永久電流スイッチ9に熱的に接触した冷媒循環部6dが超電導コイル4と熱的に接触した6eから延長された構造となっている点で異なる。なお、本実施形態は第1の実施形態と同様に加熱ヒータ51を有する構造だが、第2の実施形態のようにガス状の冷媒7を導入する体系としてもよい。本実施例のように冷媒循環部6cおよび冷媒循環部6dを、冷媒循環部6eから分岐させる構造をとることで、永久電流スイッチ9を超電導コイル4の近傍に配置し、真空容器2をはじめとして格納容器全体をコンパクト化することが可能となる。
なお、図5に示される体系は、加熱ヒータ51によって冷媒貯留部15が加熱されると、その熱が冷媒循環部6cを経路として冷媒循環部6eへ伝わりやすくなる。したがって冷媒循環部6aは熱伝導率が低いステンレス鋼材を採用し、冷媒循環部6eに対する入熱量を軽減することが望ましい。そのように構成は、加熱ヒータ51の発熱に由来する超電導コイル4に対する熱負荷を小さくし、超電導磁石装置1の温度安定化に寄与する。
(第4の実施形態)
図6は第4の実施形態に係る超電導磁石装置1の断面図であって、特に超電導コイル4とコイルボビン5に関するものを示す。図7は図6に示した超電導磁石装置1のA−A断面図である。図8は図6に示した超電導磁石装置1のB−B断面図である。図9は、図6に示した超電導磁石装置1の冷媒循環流路6と冷媒容器8、永久電流スイッチ9のみを取りだした鳥瞰図である。
第4の実施形態は、第1の実施形態と比較して、超電導コイル4の中心軸21が水平方向を向いている点、および超電導コイル4と熱的に接触する冷媒循環部6eは超電導コイル4と中心軸21を共有するような複数の円弧状の部材として構成される点が異なる。なお図7および図8は示す例のように、本実施例の超電導磁石装置1は、中心軸21に対して垂直な断面を取得した際に、内周面の断面が円または楕円の形状となるように真空容器2が構成され、中心軸21の方向に沿って開放空間を形成することができる。また、真空容器2や輻射シールド3の外周面は、利用形態に応じて任意の形状が採用される。なお、図6に示されるように超電導磁石装置1は中心軸21の方向に向かって複数の超電導コイル4を備える。各超電導コイル4の直径は異なっていてもよい。
第4の実施形態に係る超電導磁石装置1は、超電導コイル4の中心軸21が水平方向を向いているため、冷媒循環部6eの形状が第1から第3の実施形態と異なる。図8および図9が、本実施形態における冷媒循環部6eを示す。冷媒循環部6eは、超電導コイル4の外周曲面に沿うように形成された弧状配管と、中心軸21の方向に冷媒7を循環させるための水平配管とから主に構成される。外周曲面に沿って弧状配管を設けることによって、冷媒循環部6eを流れる冷媒7は超電導コイル4の冷却について集中的に利用され、冷却効率を向上できる。
なお、弧状配管の配置は、超電導コイルの外周に沿う態様には限られない。構造的に許容されるのであれば内周面に沿うように構成されてもよく、その場合、例えばコイルボビン5を貫くような熱伝導パス11を設け超電導コイル4が冷却される。また弧状配管が、超電導コイル4と中心軸21の方向において異なる位置に設けられてもよい。例えば図6におけるA−A線位置に弧状配管もしくは直管が配置されてもよい。この場合もコイルボビン5を貫くように熱伝導パス11を設けることで超電導コイル4は冷却される。このように、外周曲面に沿わないような配管構造は、中心軸21に対して真空容器2の内部構造が径方向に拡大することを抑制し、超電導磁石装置1を小型化する上で有用である。
また、このような構造をとることで第1の実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、図11(a)に示すように中心軸21が水平方向を向いた磁気共鳴断層撮像装置(水平型磁気共鳴イメージング装置、水平型のMRI装置)に超電導磁石装置1を適用可能となる。図11の(a)は、水平型のMRI装置100の概要図である。
MRI装置は、撮像に際して静的かつ強力な磁場(静磁場)を必要とし、この静磁場を発生させるコンポーネントとして超電導磁石装置が利用される。本実施例の超電導磁石装置1は、この静磁場を発生させる装置(静磁場発生装置)として利用できる。従来のMRI装置における静磁場発生装置は液体ヘリウムによる浸漬冷却方式を採用しているため、超電導磁石の励消磁に伴うヘリウムの消費量が膨大であった。一方、本実施形態の超電導磁石装置1を適用したMRI装置100は、冷媒7の使用量が浸漬冷却と比較して顕著に少量で済み、かつ消費量を原則として冷媒貯留部15の容積分に抑制することもできる。
(第5の実施形態)
図10は、第5の実施形態に係る超電導磁石装置の断面図を示す。第5の実施形態は第1の実施形態と比較して、超電導コイル4に熱的に接触する冷媒循環部6eを複数設け、中心軸21と直交して真空容器2および輻射シールド3によって開口部22が形成される点で異なる。
このような構造をとることで第1の実施形態と同様の効果が得ることができるとともに、中心軸21が垂直方向を向いた磁気共鳴断層撮像装置(垂直型磁気共鳴イメージング装置、垂直型のMRI装置)に超電導磁石装置1を適用可能となる。図11(b)は、垂直型のMRI装置100の概要図である。この場合も本実施形態の超電導磁石装置1を適用したMRI装置100は、冷媒7の使用量が浸漬冷却と比較して顕著に少量で済み、かつ消費量を原則として冷媒貯留部15の容積分に抑制することもできる。
以上、本発明に関し複数の実施形態を例に挙げて説明した。ただし本発明はこれらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を越えない範囲において、構造や材質を変更、追加、削除してよいことは言うまでもない。また、上述の実施例では、冷媒7として液体ヘリウムを挙げているが、超電導コイル4が高温超伝導線材で構成されている場合などは、液体窒素等を用いてよい。また冷媒循環型の冷却方式と伝導冷却方式を組み合わせてもよい。また本実施例の超電導磁石装置1が有する冷却システムは、先に挙げたMRI装置以外の分野として、例えば加速器用超電導磁石や、粒子線治療装置の超電導回転ガントリ、超電導フライホール、超電導バルク体などの超電導状態を維持することが求められる機器、部材の全般に適用することができる。
1 超電導磁石装置
2 真空容器
3 輻射シールド
4 超電導コイル
5 コイルボビン
6 冷媒循環流路
6a、6b、6c、6d、6e、6g 冷媒循環部
6f 分岐配管
7 冷媒
8 冷媒容器
9 永久電流スイッチ
10 保護抵抗
11 熱伝導パス
12 冷凍機
13 直流電源
14 電流遮断器
15 冷媒貯留部
20 冷媒の循環方向
21 中心軸
22 開口部
51、52 加熱ヒータ
61、62、63 バルブ
71、72 逆止弁
81 ガスボンベ
100 MRI装置

Claims (9)

  1. 超電導コイルと、前記超電導コイルに接続された永久電流スイッチと、前記超電導コイルおよび前記永久電流スイッチを冷却し、流路を冷媒が循環する冷媒循環型の冷却手段と、を少なくとも有する超電導磁石装置であって、
    前記冷却手段は少なくとも、液化した冷媒を貯留する冷媒容器と、前記冷媒を循環させる冷媒循環流路と、前記冷媒循環流路と前記超電導コイルおよび前記永久電流スイッチとを熱的に接触させる伝熱部材と、を有し、前記冷媒容器から前記永久電流スイッチと接触した伝熱部材の配置箇所までの区間において、前記冷媒循環流路を流れる前記冷媒の循環を停止する停止手段を有し、
    前記停止手段は少なくとも、前記冷媒循環流路に形成された鉛直方向に関して上下に蛇行する少なくとも一つの蛇行部と、前記蛇行部に設けられた循環抑制手段と、前記蛇行部から分岐して前記超電導磁石装置の外部まで連通した分岐配管と、を構成に有する
    超電導磁石装置。
  2. 請求項1に記載の超電導磁石装置であって、
    前記循環抑制手段として機能する加熱用ヒータを備え、
    前記加熱用ヒータは前記蛇行部を流れる前記冷媒を蒸発させて前記冷媒の循環を遮蔽する
    超電導磁石装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の超電導磁石装置であって、
    前記循環抑制手段として機能するガス状態の前記冷媒を前記蛇行部に導入するガス冷媒導入手段を備え、
    前記ガス冷媒導入手段は、前記蛇行部にガス状態の前記冷媒を導入し、前記蛇行部を流れる前記冷媒の循環を遮蔽する
    超電導磁石装置。
  4. 請求項3に記載の超電導磁石装置であって、
    前記ガス冷媒導入手段は、前記分岐配管に接続されて前記蛇行部まで接続される
    超電導磁石装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の超電導磁石装置であって、
    前記冷媒循環流路は、前記蛇行部の上下方向折り返し位置に冷媒貯留部を有し、前記循環抑制手段および前記分岐配管は前記冷媒貯留部に設けられる
    超電導磁石装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の超電導磁石装置であって、
    前記分岐配管から前記超電導コイルが収容された真空容器の外部を経由して前記冷媒容器に通じる流路が設けられている
    超電導磁石装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項の超電導磁石装置であって、
    前記超電導コイルの中心軸は鉛直方向を向いている
    超電導磁石装置。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の超電導磁石装置であって、
    前記超電導コイルの中心軸は水平方向を向いている
    超電導磁石装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の超電導磁石装置を
    静磁場発生装置として備える
    磁気共鳴断層撮影装置。
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