JP6654463B2 - 固体酸化物形燃料電池システム - Google Patents

固体酸化物形燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP6654463B2
JP6654463B2 JP2016030289A JP2016030289A JP6654463B2 JP 6654463 B2 JP6654463 B2 JP 6654463B2 JP 2016030289 A JP2016030289 A JP 2016030289A JP 2016030289 A JP2016030289 A JP 2016030289A JP 6654463 B2 JP6654463 B2 JP 6654463B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
heat storage
temperature
fuel cell
heater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016030289A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017147199A (ja
Inventor
勝己 檜垣
勝己 檜垣
理生 山木
理生 山木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2016030289A priority Critical patent/JP6654463B2/ja
Publication of JP2017147199A publication Critical patent/JP2017147199A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6654463B2 publication Critical patent/JP6654463B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Description

本発明は、燃料ガスを燃料として発電を行う燃料電池セルスタックを備え、この燃料電池セルスタックからの燃焼排気ガスの排熱を温水として貯湯装置で貯湯するようにした固体酸化物形燃料電池システムに関する。
発電手段により発電された電力のうちその余剰電力を温水として蓄熱するようにしたコージェネレーションシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このコージェネレーションシステムでは、発電手段は、エンジンとこのエンジンにより作動される発電機から構成され、また排熱を温水として蓄熱するための貯湯槽が設けられている。エンジンからの排気ガスは貯湯槽内を通して流れるように構成され、この貯湯槽内にて排気ガスと貯湯槽内の貯湯水との間で熱交換が行われ、この熱交換により貯湯槽内の貯湯水が加温される。また、貯湯槽内には電気ヒータが配設され、発電機からの発電余剰電力がこの電気ヒータに送給され、電気ヒータにより貯湯槽内の貯湯水が加温される。
また、発電手段として固体酸化物形の燃料電池セルスタックを用い、この燃料電池セルスタックに貯湯装置を組み合わせた固体酸化物形燃料電池システムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。この固体酸化物形燃料電池システムでは、燃料電池セルスタックからの燃焼排気ガスは燃焼排気ガス排出流路を通して排出され、この燃焼排気ガス排出流路に関連して、燃焼排気ガスの排熱を温水として蓄熱する貯湯装置が設けられている。貯湯装置は、温水を貯めるための貯湯タンクと、貯湯タンク内の貯湯水を循環させるための循環流路と、循環流路に配設された循環ポンプと、循環流路に配設された熱交換器とを備え、この熱交換器において燃焼排気ガス排出流路を通して流れる燃焼排気ガスと循環流路を通して流れる貯湯水との間で熱交換が行われ、この熱交換により排熱が回収されて貯湯タンクに温水のかたちで蓄熱される。
特開2000−320401号公報 特開2012−202579号広報
このような固体酸化物形燃料電池システムでは、設置性の観点からすると貯湯タンクはコンパクトで小容量であるのが望ましいが、燃料電池システムから回収される熱の量、蓄熱される温水の温度、熱需要の量、製造コストなどを考慮して、適正なタンク容量に設定されている。この貯湯タンクにおいては、タンク容量が一定であれば、貯湯される温水の温度が高いほど蓄熱の面では望ましい。
しかし、貯湯タンクに蓄えられる温水の温度が高くなるほど、熱回収する熱交換器の出口温度(流出側温度)も高くなり、そのために熱交換器の内部、その周辺の配管部材及び継手部材などにおいて充分な耐久性、耐熱性が要求される。このようなことを考慮すると、例えば65℃前後の温水を貯湯タンクで蓄えるようにするのが望ましいが、このような温度の温水では、貯湯タンクで蓄熱する熱量が不足するおそれがある。
本発明の目的は、熱交換器及びその周辺においては貯湯水の温度を抑える一方、貯湯タンク内においてはより高い温度で貯湯水を蓄えることができ、これによって、貯湯タンクでの蓄熱量を増やすことができる固体酸化物形燃料電池システムを提供することである。
本発明の請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システムは、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段と、燃料ガスを改質するための改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元によって発電を行う燃料電池セルスタックと、前記燃料電池セルスタックからの燃焼排気ガスを排出するための燃焼排気ガス排出流路と、燃焼排気ガスの熱を温水として回収するための貯湯装置と、を含み、前記貯湯装置は、温水を貯めるための貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の貯湯水を循環させるための循環流路と、前記循環流路に配設された循環ポンプと、前記循環流路に配設されて燃焼排気ガスと前記循環流路を流れる貯湯水との間で熱交換を行う熱交換器と、を備えた固体酸化物形燃料電池システムであって、
前記貯湯装置の前記循環流路における前記熱交換器の配設部位より下流側には、前記燃料電池セルスタックの発電余剰電力によって作動される加熱ヒータが配設され、また前記循環流路における前記加熱ヒータの配設部位より下流側には、前記循環流路を流れる貯湯水の温度を検知するための温度検知手段が設けられ、更に前記加熱ヒータ及び前記循環ポンプを作動制御するための制御手段が設けられており、
前記制御手段は、前記燃料ガスの供給流量又は前記燃料電池セルスタックの発電出力に対応したヒータ電力により前記加熱ヒータを作動制御し、また前記温度検知手段の検知温度が目標温度となるように前記循環ポンプを作動制御することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記加熱ヒータを作動させないで貯湯を行う第1蓄熱運転モードと前記加熱ヒータを作動させて前記第1蓄熱運転モードよりも高い温度で貯湯を行う第2蓄熱運転モードとに切り換える蓄熱運転切換手段が設けられ、前記蓄熱運転切換手段に関連して、更に、前記貯湯装置の前記貯湯タンクでの蓄熱状態を判定するための蓄熱判定手段が設けられており、前記蓄熱判定手段が蓄熱不足と判定すると、前記蓄熱運転切換手段は、前記第1蓄熱運転モードから前記第2蓄熱運転モードに切り換えることを特徴とする。
更に、本発明の請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記第2蓄熱運転モードの稼働状態において前記蓄熱判定手段が蓄熱過剰と判定すると、前記蓄熱運転切換手段は、前記第2蓄熱運転モードから前記第1蓄熱運転モードに切り換えることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、燃料電池セルスタックからの燃焼排気ガスの熱を温水として回収するための貯湯装置を備え、この貯湯装置の循環流路における熱交換器の配設部位より下流側に加熱ヒータが配設され、更に加熱ヒータの下流側に温度検知手段が設けられ、制御手段は温度検知手段の検知温度が目標温度(例えば、75℃前後)となるように循環ポンプを作動制御するので、貯湯タンクに貯えられる貯湯水の温度が目標温度となり、これによって、貯湯タンクに溜め込める蓄熱量が多くなり、蓄熱不足の発生を抑えることができる。また、燃料電池セルスタックの発電出力と熱交換器に流れる燃焼排気ガスの熱量とは略比例関係にあることから、燃料ガスの供給流量又は燃料電池セルスタックの発電出力に対応したヒータ電力を加熱ヒータに送給して作動させることにより、この熱交換器での熱交換により貯湯水をほぼ第1目標温度に加温することができる。
また、本発明の請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、加熱ヒータを作動させないで貯湯を行う第1蓄熱運転モードと加熱ヒータを作動させて貯湯を行う第2蓄熱運転モードとに運転モードを切り換えることができ、第2蓄熱運転モードの稼働状態においては、加熱ヒータによって貯湯水の温度が第2目標温度(例えば、75℃前後)まで上昇するので、貯湯タンクに溜め込む熱量を大きくすることができる。また、蓄熱判定手段が蓄熱不足と判定すると、第1蓄熱運転モードから第2蓄熱運転モードに稼働状態が切り換わるので、貯湯タンクに溜め込める熱量が大きくなって蓄熱不足の発生を少なく抑えることができる。
更に、本発明の請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、蓄熱判定手段が蓄熱過剰と判定すると、第2蓄熱運転モードから第1蓄熱運転モードに稼働状態が切り換わるので、貯湯タンクでの蓄熱量が少なくなって蓄熱過剰の発生を少なくして無駄な蓄熱を抑えることができる。
本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第1の実施形態を簡略的に示す全体図。 図1の固体酸化物形燃料電池システムにおける制御系を示すブロック図。 加熱ヒータを用いた場合と用いなかった場合におけるシステム全体の総合効率の変化を示す図。 本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第2の実施形態の制御系を示すブロック図。 本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第3の実施形態の制御系を示すブロック図。 本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第4の実施形態を簡略的に示す全体図。 図6の固体酸化物形燃料電池システムにおける制御系を示すブロック図。 図7の制御系による制御の流れを示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの各種の実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
まず、図1及び図2を参照して、固体酸化物形燃料電池システムの第1の実施形態について説明する。図1において、図示の固体酸化物形燃料電池システム2は、燃料ガス(例えば、都市ガス、LPガスなど)を消費して発電を行うものであり、燃料ガスを改質するための改質器4と、改質器4にて改質された燃料ガス及び酸化材としての空気の酸化及び還元によって発電を行う固体酸化物形の燃料電池セルスタック6と、を備えている。
燃料電池セルスタック6は、燃料電池反応によって発電を行うための複数の固体酸化物形の燃料電池セルを集電部材を介して積層して構成されており、図示していないが、酸素イオンを伝導する固体電解質と、この固体電解質の一方側に設けられた燃料極と、固体電解質の他方側に設けられた空気極(酸素極)とを備え、固体電解質として例えばイットリアをドープしたジルコニアが用いられる。
燃料電池セルスタック6の燃料極の導入側は、改質燃料ガス送給流路8を介して改質器4に接続され、この改質器4は、ガス・水蒸気送給流路10を介して気化器12に接続されている。気化器12は、燃料ガス供給流路14を介して燃料ガスを供給するための燃料ガス供給源16(例えば、埋設管や貯蔵タンクなど)に接続され、燃料ガス供給源16及び燃料ガス供給流路14が、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段を構成する。また、この気化器12は、水供給流路18を介して改質水タンク20に接続され、水供給流路18及び改質水タンク20が、改質水を供給するための水供給手段を構成する。
改質器4には改質触媒が収容され、改質触媒として例えばアルミナにルテニウムを担持させたものが用いられ、この改質触媒によって燃料ガス供給流路14を通して供給される燃料ガスが水蒸気改質される。尚、この実施形態では、改質器4と気化器12とを別体に構成しているが、これらを一体的に構成するようにしてもよい。また、この実施形態では、燃料ガス供給手段からの燃料ガスを気化器12に送給しているが、この気化器12に代えて、改質器4に直接的に送給するようにしてもよい。
燃料ガス供給流路14には、脱硫器22、バッファタンク24、昇圧ポンプ26、ガス流量センサ28、ガス圧力センサ30及び遮断弁31が配設されている。脱硫器22は、燃料ガスに含まれる硫黄成分(付臭剤中の硫黄成分)を除去し、バッファタンク24では、燃料ガス供給流路14を流れる燃料ガスの圧力の変動が緩和され、またその流量の制御が安定化される。昇圧ポンプ26は、燃料ガス供給流路14を流れる燃料ガスを昇圧し、燃料ガス供給源16からの燃料ガスを気化器12に送給する。また、ガス流量センサ28は、燃料ガス供給流路14を通して送給される燃料ガスの流量を測定し、ガス圧力センサ30は、燃料ガス供給流路14を流れる燃料ガスの圧力を計測し、遮断弁31は、閉状態になると燃料ガス供給流路14を遮断して燃料ガスの供給を停止する。更に、水供給流路18には水ポンプ32が配設され、この水ポンプ32の作用によって、改質水タンク20内の水(回収水)が水供給流路18を通して気化器12に供給される。
この燃料電池セルスタック6の空気極の導入側は、空気供給流路34を介して送風手段36に接続され、この空気供給流路34に空気流量センサ38が配設されている。送風手段36は、例えば送風ブロアから構成され、この送風手段36の作用によって空気(酸化材)が空気供給流路34を通して燃料電池セルスタック6の空気極側に供給され、空気流量センサ38は、空気供給流路34を流れる空気の流量を計測する。尚、この空気供給流路34及び送風手段36は、発電用の空気を供給するための空気供給手段を構成する。
燃料電池セルスタック6の燃料極及び空気極の排出側には燃焼域40が設けられ、燃料電池セルスタック6の燃料極側から排出される反応燃料ガス(余剰の燃料ガスを含んでいる)と空気極側から排出される空気(酸素を含んでいる)とがこの燃焼域40にて燃焼され、この燃料ガスの燃焼熱を利用して気化器12及び改質器4が加熱される。燃焼排気ガスはこの排気ガス排出流路42を通して大気に排出される。尚、この燃焼排気ガスを利用して、空気供給流路34を通して燃料電池セルスタック6の空気極側に供給される空気を加温するようにしてもよい。
この実施形態では、燃焼排気ガスの熱が温水として貯えられるように貯湯装置44が設けられているとともに、燃焼排気ガスに含まれる水分を回収して改質水と利用するように凝縮水回収手段46が設けられている。更に説明すると、排気ガス排出流路40には排熱回収用の熱交換器48が配設され、この熱交換器48に関連して貯湯装置44及び凝縮水回収手段46が設けられている。
図示の貯湯装置44は、温水を貯める貯湯タンク50と、貯湯タンク50の貯湯水(温度が低いと水であるが、温度が高くなると温水となる)を熱交換器48を通して循環させるための循環流路52とを備え、この循環流路52には、貯湯タンク50内の貯湯水を循環流路52を通して循環させる循環ポンプ54が配設されている。この貯湯装置4に関連する構成については、後述する。
また、図示の凝縮水回収手段46は、熱交換器48から改質水タンク20に延びる凝縮水回収流路56を備え、この凝縮水回収流路56に水精製器58が配設されている。このように構成されているので、熱交換器48による熱交換により燃焼排気ガスが冷やされ、これによって、燃焼排気ガスに含まれた水分が凝縮されて回収され、回収された凝縮水は水精製器58により純水に精製された後に改質水タンク20に貯えられる。
次に、貯湯装置44及びそれに関連する構成について説明すると、貯湯装置44の循環ポンプ54は循環流路52の上流側部60に配設され、この上流側部60の一端側が貯湯タンク50の底部に接続され、その他端側が熱交換器48の流入側に接続されている。また、循環流路50の下流側部62の一端側は熱交換器48の流出側に接続され、その他端側が貯湯タンク50の上部に接続されている。
この循環流路52の下流側部62には、更に、貯湯タンク50に送給する貯湯水(熱交換器48にて加温された温水)を加熱するための加熱ヒータ64が配設され、この加熱ヒータ64は、後述するように、燃料電池セルスタック6の発電出力電力のうちの発電余剰電力(発電出力電力から電力負荷などで消費される発電消費電力を除いた後の余剰の電力)を用いて作動される。
この循環流路52の下流側部62には、更に、第1温度センサ66(第1温度検知手段を構成する)及び第2温度センサ68(第2温度検知手段を構成する)が設けられている。第1温度センサ66は、この下流側部62における熱交換器48に接続された部位と加熱ヒータ64の配設部位との間に配設され、熱交換器48から流出して流れる貯湯水(熱交換器48にて加温された温水)の温度を検知する。また、第2温度センサ68は、この下流側部62における加熱ヒータ64の配設部位と貯湯タンク50に接続された部位との間に配設され、加熱ヒータ64にて加熱された後の貯湯水(換言すると、貯湯タンク50に貯湯される温水)の温度を検知する。
この貯湯装置50では、更に、貯湯タンク50の底部には水流入流路70が接続され、この水流入流路70は、水道管などの水供給源72に接続され、水供給源72からの水が水流入流路70を通して貯湯タンク50に補給される。また、貯湯タンク50の上部には出湯流路74が接続され、貯湯タンク50内に貯えられた温水(貯湯水)が出湯流路74を通して出湯される。
この固体酸化物形燃料電池システム2は、図2に示す制御系によって制御される。図2において、固体酸化物形燃料電池システム2は、システム全体を作動制御するためのコントローラ78を備え、第1及び第2温度センサ66,68からの検知信号はこのコントローラ78に送給される。
図示のコントローラ78は、第1温度比較手段80、第2温度比較手段82、制御手段84及びメモリ手段86を備え、この制御手段84は、ヒータ制御手段88及びポンプ制御手段90を含んでいる。メモリ手段86には、熱交換器48の流出側の貯湯水(温水)の目標温度としての第1目標温度(例えば、65℃前後に設定される)及び貯湯タンク50に貯湯される貯湯水(温水)の目標温度としての第2目標温度(例えば、75℃前後に設定される)が登録されている。第1温度比較手段80は、メモリ手段86に登録された第1目標温度と第1温度センサ66の検知温度とを比較し、ポンプ制御手段90は、第1温度比較手段80の比較結果に基づいて循環ポンプ54を後述するごとく作動制御する。また、第2温度比較手段82は、メモリ手段86に登録された第2目標温度と第2温度センサ68の検知温度とを比較し、ヒータ制御手段88は、第2温度比較手段82の比較結果に基づいて加熱ヒータ64を後述する如く作動制御し、加熱ヒータ64のこの制御に関連して、制御手段84は、昇圧ポンプ26、水ポンプ32及び送風手段36を制御して燃料電池セルスタック6の発電出力を制御する。
次に、この固体酸化物形燃料電池システム2の発電運転について説明する。発電運転のときには、燃料ガス供給源16からの燃料ガスは、昇圧ポンプ26の作用によって燃料ガス供給流路14を通して流れ、脱硫器22にて脱硫された後に気化器12に送給される。また、気化器12には、水ポンプ32の作用によって改質水タンク20からの水(純水)が水供給流路18を通して供給され、気化器12にて気化されて水蒸気となり、発生した水蒸気及び燃料ガスがガス・水蒸気送給流路10を通して改質器4に送給される。
改質器4においては、ガス・水蒸気送給流路10を通して送給された水蒸気により燃料ガスが水蒸気改質され、水蒸気改質された改質燃料ガスが改質燃料ガス送給流路8を通して燃料電池セルスタック6の燃料極側に送給される。また、燃料電池セルスタック6の空気極側には、送風手段36からの空気が空気供給流路32を通して送給される。
燃料電池セルスタック6においては、燃料極側を流れる改質燃料ガス及び空気極側を流れる空気(空気中の酸素)の酸化及び還元によって発電が行われ、発電により得られた直流電力は、インバータ(図示せず)により交流電力に変換された後に、電力負荷(図示せず)に送給される。
燃料電池セルスタック6の燃料極側から燃焼域40に反応燃料ガス(余剰の燃料ガスを含んでいる)が排出されるともに、その空気極側から燃焼域40に空気(酸素を含んでいる)が排出され、この燃焼域40にて反応燃料ガスが燃焼され、燃焼域40からの燃焼排気ガスが排気ガス排出流路42を通して大気に排出される。
燃焼排気ガスが熱交換器48を流れる際に、貯湯装置44の循環流路52を流れる貯湯水との間で熱交換が行われる。また、熱交換器46における熱交換により燃焼排気ガスに含まれる水分が凝縮され、この凝縮水が凝縮水回収流路56を通り、水精製器58により精製された後に改質水タンク20に貯まる。
この発電運転中においては、ポンプ制御手段90は循環ポンプ54を作動制御し、貯湯タンク50の底部の貯湯水は、循環流路50の上流側部60を通して熱交換器48に流れ、この熱交換器48を通して流れる間に燃焼排気ガス排出流路42を通して流れる燃焼排気ガスとの間の熱交換により加温される。そして、この加温された貯湯水(温水)は、循環流路50の下流側部62を通して流れ、加熱ヒータ64で加熱された後に貯湯タンク50の上部に送給され、この上部側から底部側に層状に貯まる。
循環流路52を通しての貯湯水の循環時においては、ポンプ制御手段は90は、熱交換器48から流出して流れる貯湯水(温水)の温度が第1目標温度(例えば、65℃)となるように循環ポンプ54を作動制御する。即ち、第1温度比較手段80は、第1温度センサ66の検知温度と第1目標温度とを比較し、ポンプ制御手段90は、検知温度が第1目標温度より低いときには循環ポンプ54の回転数を下げ(これにより、貯湯水の流速が下がり、熱交換器48を通して流れる時間が長くなって貯湯水の温度が上昇する)、またこの検知温度が第1目標温度より高いときには循環ポンプ54の回転数を上げ(これにより、貯湯水の流速が上がり、熱交換器48を通して流れる時間が短くなって貯湯水の温度が下がる)、このようにして熱交換器48から循環流路50の下流側部62を流れる貯湯水の温度が第1目標温度(例えば、65℃)に維持される。
また、この貯湯水の循環時においては、ヒータ制御手段88は、貯湯タンク50に貯まる貯湯水(温水)の温度が第2目標温度(例えば、75℃)となるように加熱ヒータ64を作動制御する。即ち、第2温度比較手段82は、第2温度センサ68の検知温度と第2目標温度とを比較し、ヒータ制御手段88は、検知温度が第2目標温度より低いときには加熱ヒータ44に供給するヒータ電力(即ち、ヒータ電流)を増やし(これにより、加熱ヒータ64の発熱量が増えて貯湯水の温度が上昇する)、またこの検知温度が第2目標温度より高いときには加熱ヒータ44に供給するヒータ電力(ヒータ電流)を減らし(これにより、加熱ヒータ64の発熱量が少なくなって貯湯水の温度が低下する)、このようにして循環流路50の下流側部62を通して貯湯タンク50に送給される貯湯水の温度が第2目標温度(例えば、75℃)に維持される。
尚、加熱ヒータ64へのヒータ電力が増えたときには、燃料電池セルスタック6の発電出力を増大させる(即ち、燃料ガスの供給量を増やす)ように制御し、このヒータ電力が減ったときには、燃料電池セルスタック6の発電出力を減少させる(即ち、燃料ガスの供給量を減らす)ように制御するのが望ましい。
この固体酸化物形燃料電池システム2においては、加熱ヒータ64に供給される駆動電力として燃料電池設スタック6の発電出力電力のうち発電余剰電力を用いているので、次の通りの特徴がある。図3をも参照して、上述した加熱ヒータ64を備えていない例えば定格700Wの固体酸化物形燃料電池システム(即ち、従来の固体酸化物形燃料電池システム)の燃料電池セルスタック6の送電端AC効率は、燃料電池セルスタック6のAC発電出力(直流の発電出力をインバータにより交流電力に変換した後の出力)が変動すると一点鎖線Aで示すように変化し、AC発電出力が例えば700Wのときには約48%前後であるが、AC発電出力が例えば200Wまで下がると約26%前後まで低下する。このときの総合効率(貯湯タンク50での蓄熱を含めた総合的な効率)は二点鎖線Bで示すように変化し、例えばAC発電出力が例えば700Wのときには約86%前後であるが、このAC発電電力が例えば200Wまで下がると約68%まで低下し、AC発電出力が低下するほど送電端AC効率及び総合効率も低下する。そして、燃料電池セルスタック6の発電出力(換言すると、AC発電出力)のある程度低い稼働範囲(例えば、発電出力が例えば500Wより低い稼働範囲)においては固体酸化物形燃料電池システムの総合効率も低くなり、例えば200Wより下がるとこの総合効率も大きく低下する。
このようなことから、燃料電池セルスタック6の発電出力のある程度低い稼働範囲(例えば、500W以下の範囲)においては、従来のように運転する(加熱ヒータ64を設けることなく電力負荷に追従させて運転する)のではなく、上述した実施形態のように構成することによって、固体酸化物形燃料電池システム2の総合効率を高めることができる。即ち、燃料電池セルスタック6の発電出力がある程度低い稼働範囲においては、電力負荷に追従する発電出力(例えば、300w)に対して、例えば100〜200W程度増やした電力を発電し、このように発電出力を増加させることによって、燃料電池セルスタック6から出力される発電効率を高める。そして、このように稼働運転したことにより生じる発電余剰電力(発電出力電力から電力負荷で消費される発電消費電力を除いた余剰の電力)を加熱ヒータ64で消費することによって、発電余剰電力を熱として蓄熱する、即ち高い温度の温水でもって貯湯タンク50で貯えることによって、燃料電池セルスタック6から出力される電力からヒータへの消費電力が差し引かれて送電端に供給される実効発電効率は、AC発電出力の変動に伴い図3に破線Cで示すように変化し、加熱ヒータ64を備えていない燃料電池システムの送電端AC効率(一点鎖線Aで示す効率)よりも低くなるが、固体酸化物形燃料電池システム2の総合効率は、AC発電出力の変動に伴い図3に実線Dで示すように変化し、加熱ヒータ64を備えていない燃料電池システムの総合効率(二点鎖線Bで示す効率)よりも高くなる。
従って、燃料電池セルスタック6の発電出力電力がある程度低い範囲(例えば、400〜500W以下の範囲)においては、発電出力電力を100〜200W上昇させ、発電出力電力を上昇させたことにより生じる発電余剰電力を加熱ヒータ64で消費し、温水でもって貯湯タンク50で熱として蓄熱することによって、固体酸化物形燃料電池システム2の総合効率を高めることができ、またこの発電余剰電力をより高い温度(第2目標温度)の温水として貯えるので、蓄熱不足の発生を抑えることができる。
尚、上述した形態では、燃料電池セルスタック6の発電出力電力がある程度低い範囲においては、発電出力電力を100〜200W上昇させているが、このような構成に代えて、例えば発電出力電力が例えば400W以下の範囲では、この発電出力電力を400Wとなるように発電運転し、この発電運転において生じる発電余剰電力を加熱ヒータ64で消費し、温水として貯湯タンク50に蓄熱するようにしてもよい。
〔第2の実施形態〕
次に、図4を参照して、本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態においては、その制御系に修正が施されている。尚、以下の実施形態において、上述の第1の実施形態と実質上同一のものには同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
固体酸化物形燃料電池システムの制御系を示す図4において、この第2の実施形態では、温度センサ66A(第1の実施形態における第1温度センサ66に相当する)は、貯湯装置の循環流路の下流側部に配設され、熱交換器から流出して流れる貯湯水(温水)の温度を検知する。一方、貯湯タンクに送給される貯湯水(温水)の温度を検知する温度センサ(第1の実施形態における第2温度センサ68に相当する)は省略され、貯湯水の温度を直接的に検知して加熱ヒータ64を作動制御することに代えて、貯湯水の流量を検知し、この貯湯水の流量と、第1目標温度(例えば、65℃)と第2目標温度(例えば、75℃)との温度差とに基づいて加熱ヒータ64に供給するヒータ電力(ヒータ電流)を演算するようにしている。
更に説明すると、循環流路(例えば、その上流側部)に貯湯水流量センサ92(貯湯水流量検知手段を構成する)が配設され、この貯湯水流量センサ92は、循環流路を流れる貯湯水の流量を検知し、この検知信号はコントローラ78Aに送給される。また、コントローラ78Aは、第1温度比較手段80に加えて、貯湯水流量演算手段94、加熱量演算手段96及びヒータ電力演算手段98を備えている。
貯湯水流量演算手段94は、貯湯水流量センサ92からの検知信号に基づいて貯湯水の流量を演算し、加熱量演算手段96は、循環流路を流れる貯湯水を第1目標温度から第2目標温度まで上昇させるに必要な熱量を演算し、またヒータ電力演算手段98は、加熱量演算手段96により演算された熱量を得るのに必要なヒータ電力を演算する。この第2の実施形態の固体酸化物形燃料電池システムのその他の構成は、上述した第1の実施形態と実質上同一である。
この第2の実施形態においては、ポンプ制御手段は90は、上述の第1の実施形態と同様に、熱交換器から流出して流れる貯湯水(温水)の温度が第1目標温度(例えば、65℃)となるように循環ポンプを作動制御する。即ち、第1温度比較手段80は、温度センサ66Aの検知温度と第1目標温度とを比較し、ポンプ制御手段90は、検知温度が第1目標温度より低いときには循環ポンプ54の回転数を下げ、またこの検知温度が第1目標温度より高いときには循環ポンプ54の回転数を上げ、このようにして熱交換器から循環流路の下流側部を流れる貯湯水の温度が第1目標温度(例えば、65℃)に維持される。
また、この貯湯水の循環時においては、ヒータ制御手段88Aは、貯湯タンクに貯まる貯湯水(温水)の温度が第2目標温度(例えば、75℃)となるように加熱ヒータ64を作動制御する。即ち、貯湯水演算手段94は、貯湯水流量センサ92の検知信号に基づいて循環流路を流れる貯湯水の流量を演算し、加熱量演算手段96は、循環流路を流れる貯湯水を第2目標温度まで上昇する、この実施形態では第1目標温度から10℃上昇させるのに必要な熱量を演算し、ヒータ電力演算手段98は、この演算した熱量を上昇させるに必要なヒータ電力(ヒータ電流)を演算し、ヒータ制御手段84Aは、この演算したヒータ電力を加熱ヒータ64に供給する。従って、循環流路の下流側部を流れる貯湯水(温水)は、このヒータ電力により制御される加熱ヒータ64によって加熱され、これによって、貯湯タンクに送給される貯湯水の温度が第2目標温度(例えば、75℃)に維持され、第1の実施形態と同様の作用効果を達成することができる。
尚、この実施形態においても、加熱ヒータ64へのヒータ電力が増えたときには、燃料電池セルスタックの発電出力を増大させるように制御し、このヒータ電力が減ったときには、燃料電池セルスタックの発電出力を減少させるように制御するのが望ましい。
この実施形態では、循環流路に貯湯水流量センサ92を配設し、その検知信号に基づいて貯湯水の流量を検知しているが、このような構成に限定されず、循環流路に配設された循環ポンプの回転数に基づいて貯湯水の流量を演算するようにしてもよい。
〔第3の実施形態〕
次に、図5を参照して、本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第3の実施形態について説明する。この第3の実施形態においても、その制御系に修正が施されている。
固体酸化物形燃料電池システムの制御系を示す図5において、この第3の実施形態では、温度センサ68B(第1の実施形態における第2温度センサ68に相当する)は、貯湯装置の循環流路の下流側部に配設され、加熱ヒータ64により加熱された後に貯湯タンクに流れる貯湯水(温水)の温度を検知する。また、この加熱ヒータ64には、燃料ガス供給手段から供給される燃料ガスの供給流量に対応するヒータ電力が供給され、この燃料ガスの供給流量を検知するのに、燃料ガス供給流路に配設されたガス流量センサ28(燃料ガス流量検知手段を構成する)が利用される。そして、ポンプ制御手段90Bは、温度センサ68Bの検知温度が目標温度(第1の実施形態における第2目標温度に相当する)となるように循環ポンプ54を作動制御する。
このことに関連して、コントローラ78Bは、第2温度比較手段82に加えて、燃料ガス流量演算手段102及びヒータ電力演算手段98Bを備え、上述の第1の実施形態における第1温度センサ86及び第1温度比較手段86は省略されている。燃料ガス流量演算手段102は、ガス流量センサ28からの検知信号に基づいて燃料ガス供給流路を流れる燃料ガスの供給流量を演算し、ヒータ電力演算手段98Bは、この燃料ガスの供給流量に対応したヒータ電力を演算する。
固体酸化物形燃料電池システムでは、燃料電池セルスタックの発電出力の変動に応じて、燃料電池セルスタックから排出されて燃焼排気ガス排出流路を流れる燃焼排気ガスの熱量(即ち、熱交換器を流れる燃焼排気ガスの熱量)も変動し、この発電出力と燃焼排気ガスの熱量とは概ね比例関係にあり、このようなことから燃料ガスの供給流量に基づいてヒータ電力を演算する。例えば、燃料ガスの供給流量とヒータ電力との関係をマップ形式で表し、このマップ(図示せず)を用いてヒータ電力を演算することができ、この場合、このマップはメモリ手段86Bに登録される。この第3の実施形態の固体酸化物形燃料電池システムのその他の構成は、上述した第1の実施形態と実質上同一である。
この第3の実施形態においては、熱交換器では、燃焼排気ガス排出流路を流れる燃焼排気ガスと循環流路を流れる貯湯水との間で熱交換が行われ、熱交換により加温された貯湯水が循環流路の下流側部を流れる。このとき、燃料電池セルスタックの発電出力が大きい(又は小さい)と、燃焼排気ガス排出流路を流れる燃焼排気ガスの熱量も大きく(又は小さく)なり、またこの燃焼排気ガスの熱量が大きい(又は小さい)と加熱ヒータ64に供給されるヒータ電力も大きく(又は小さく)なり、従って、循環流路を通して流れる貯湯水の流量も多く(又は少なく)なる。このようなことから、貯湯水は、熱交換器における熱交換によって第1目標温度(例えば、65℃)に近い温度に加温される。
このように加温された貯湯水(温水)は、加熱ヒータ64にて更に加熱される。即ち、ヒータ制御手段88Bは、ガス流量センサ28の検知流量に対応するヒータ電力でもって貯湯水を加熱し、またポンプ制御手段90Bは、温度センサ68Bの検知温度が目標温度(例えば、75℃)となるように循環ポンプ54を作動制御するので、循環流路の下流側部を流れる貯湯水(温水)(換言すると、貯湯タンクに流れる貯湯水)は、この加熱ヒータ64によって、目標温度(例えば、75℃)となるように加熱され、かくして、第1の実施形態と略同様の作用効果を達成することができる。
この第3の実施形態では、燃料ガス供給流路に配設されたガス流量センサ28の検知信号(即ち、燃料ガスの供給流量)に基づいて加熱ヒータ64に供給するヒータ電力を演算しているが、ガス流量センサ28に代えて、昇圧ポンプ26の回転数に基づいて燃料ガスの供給流量を演算し、演算した燃料ガスの供給流量に基づいてヒータ電力を演算するようにしてもよい。或いは、燃料電池セルスタックの発電出力側に設けられた発電出力センサ(図示せず)(発電出力検知手段を構成する)の検知電力に基づいてヒータ電力を演算するようにしてもよい。
〔第4の実施形態〕
次に、図6〜図8を参照して、固体酸化物形燃料電池システムの第4の実施形態について説明する。この第4の実施形態では、固体酸化物形燃料電池システムが、貯湯タンクの蓄熱状態に応じて、加熱ヒータを作動させないで貯湯を行う第1蓄熱運転モードと加熱ヒータを作動させて貯湯を行う第2蓄熱運転モードとに切り換えて稼働運転されるように構成されている。
図6及び図7において、この第4の実施形態では、貯湯タンク50の蓄熱状態、例えば満蓄熱に対する蓄熱の比率)を検知するために、蓄熱温度検知手段112及び流入水温度センサ114(流入水温度検知手段を構成する)が設けられている。蓄熱温度検知手段112は、貯湯タンク50内に(又はその外表面に)上下方向に実質上等間隔をおいて配設された5つの蓄熱温度センサ、即ち第1、第2、第3、第4及び第5蓄熱温度センサ116,118,120,122,124から構成され、例えば、第1蓄熱温度センサ116は貯湯タンク50の上端部に、第5蓄熱温度センサ124は貯湯タンク50の底部に、第3蓄熱温度センサ120は、第1及び第5蓄熱温度センサ116,124の中間に、また第2蓄熱温度センサ118は、第1及び第3蓄熱温度センサ116,120の中間に、更に第4蓄熱温度センサ122は、第3及び第5蓄熱温度センサ120,124の中間に配置され、これら第1〜第5蓄熱温度センサ116〜124は、貯湯タンク50内の貯湯水の温度を検知する。また、流入水温度センサ114は水流入流路70に配設され、水流入流路70を通して貯湯タンク50に流入する水の温度を検知する。
このことに関連して、コントローラ78Cは、第1温度比較手段86、第2温度比較手段88、制御手段84及びメモリ手段86Cに加えて、蓄熱比演算手段126、最大蓄熱比抽出手段128、蓄熱判定手段130及び蓄熱運転切換手段132を含んでいる。蓄熱比演算手段126は、蓄熱温度検知手段112及び流入水温度センサ114の検知温度に基づいて次のようにして貯湯タンク50の蓄熱比(満蓄熱に対する現蓄熱の比率)を演算する。
例えば、第1〜第5蓄熱温度センサ116〜124の検知温度をT1〜T5とし、流入水温度センサ114の検知温度をT0とすると、第1蓄熱温度センサの検知温度T1と流入水温度センサ114の検知温度T0との温度差TXが満蓄熱までの温度となる(TX=T1−T0)。また、第1〜第5蓄熱温度センサ116〜124の検知温度T1〜T5の平均温度TA〔TA=(T1+T2+T3+T4+T5)/5〕と流入水温度センサ114の検知温度T0との温度差TZが現時点の蓄熱の温度となり、従って、満蓄熱までの温度TXに対する現時点の蓄熱の温度TZの比率TH(TH=TZ/TX)を演算すると、この演算値が貯湯タンク50の現時点の蓄熱比となる。かく演算された演算蓄熱比THは、メモリ手段86Cに記憶される。
最大蓄熱比抽出手段128は、メモリ手段86Cに記憶された演算蓄熱比THのうち最大蓄熱比を抽出し、蓄熱判定手段130は、抽出された最大蓄熱比とメモリ手段86Cに登録された第1基準蓄熱比(例えば、50%)とを対比し、最大蓄熱比が第1基準蓄熱比以下であると蓄熱不足と判定し、また抽出された最大蓄熱比とメモリ手段86Cに登録された第2基準蓄熱比(第1基準蓄熱比よりも大きい値であって、例えば、85%)とを対比し、最大蓄熱比が第2基準蓄熱比以上であると蓄熱過剰と判定する。
この固体酸化物形燃料電池システム2Cでは、加熱ヒータ64を作動させない第1蓄熱運転モード(この第1蓄熱運転モードにおいては、貯湯タンク50に貯えられる温水の温度は第1目標温度、例えば65℃となる)と、加熱ヒータ64を作動させる第2蓄熱運転モード(この第2蓄熱運転モードにおいては、貯湯タンク50に貯えられる温水の温度は第2目標温度、例えば75℃となる)との運転モードで稼働運転することができ、蓄熱運転切換手段132は、後述するように、蓄熱判定手段130が蓄熱不足と判定したときには第1蓄熱運転モードから第2蓄熱運転モードに切り換え、蓄熱判定手段130が蓄熱過剰と判定したときには第2蓄熱運転モードから第1蓄熱運転モードに切り換える。この第4の実施形態の固体酸化物形燃料電池システム2Cのその他の構成は、上述の第1の実施形態のもと実質上同一である。
この固体酸化物形燃料電池システム2Cの稼働運転は、例えば、次のようにして行われる。主として図7及び図8を参照して、燃料電池システム2Cの稼働運転中においては、第1所定時間(例えば、10〜120分の適宜の時間、例えば60分に設定することができる)経過すると、ステップS1からステップS2に進み、貯湯タンク50の蓄熱状態、例えば蓄熱比THの演算が行われる。即ち、蓄熱比演算手段126は、蓄熱温度検知手段112及び流入水温度センサ114の検知信号に基づいて上述したようにして蓄熱比THを演算し、この演算蓄熱比THがメモリ手段86Cに記憶される(ステップS3)。
この貯湯タンク50の蓄熱状態(蓄熱比TH)の演算は、第2所定時間(例えば、6〜24時間の適宜の時間、例えば24時間に設定することができる)が経過するまで、第1所定時間経過毎に行われる。そして、第2所定時間が経過すると、ステップS4を経てステップS5に進み、最大蓄熱比抽出手段128は、この第2の所定時間の間の演算蓄熱比(第1所定時間毎の演算蓄熱比)のうち最大蓄熱比を抽出する。
このように最大蓄熱比が抽出されると、蓄熱判定手段130は、この抽出最大蓄熱比とメモリ手段86Cに登録された第1及び第2基準蓄熱比とを対比して、貯湯タンク50での蓄熱状態の判定を行う(ステップS6)。
この蓄熱判定において、抽出最大蓄熱比が第1基準蓄熱比(例えば、50%)以下であると、ステップS7からステップS8に進み、蓄熱判定手段130は蓄熱不足と判定する。そして、第1蓄熱運転モードで稼働運転していた場合、ステップS9からステップS10に進み、蓄熱運転切換手段132は、第1蓄熱運転モードから第2蓄熱運転モードに切り換える。この第2蓄熱運転モードによる稼働運転においては、加熱ヒータ64が作動されて貯湯タンク50での貯湯水の温度が第2目標温度(例えば、75℃)となり、貯湯タンク50での蓄熱量が増えるために、蓄熱不足が解消される。
また、上述の蓄熱判定において、抽出最大蓄熱比が第2基準蓄熱比(例えば、85%)以上であると、ステップS7からステップS11を経てステップS12に移り、蓄熱判定手段130は蓄熱過剰と判定する。そして、第2蓄熱運転モードで稼働運転していた場合、ステップS13からステップS14に進み、蓄熱運転切換手段132は、第2蓄熱運転モードから第1蓄熱運転モードに切り換える。この第1蓄熱運転モードによる稼働運転においては、加熱ヒータ64は作動されず、貯湯タンク50での貯湯水の温度が第1目標温度(例えば、65℃)となり、貯湯タンク50での蓄熱量が減少するために、蓄熱過剰が解消される。
尚、最大蓄熱比が第1基準蓄熱比と第2基準蓄熱比との間の範囲であるときには、貯湯タンク50での蓄熱状態が過不足のない状態であり、このときには運転モードを切り換えることなくステップS1に戻り、そのままの運転モードでもって継続して運転される。
上述した第4の実施形態では、貯湯タンク50内の貯湯水の温度分布状態を検知するための蓄熱温度検知手段112として、第1〜第5蓄熱温度センサ116〜124の5つの蓄熱温度センサから構成しているが、このような構成に限定されず、この蓄熱温度検知手段として1〜4つ又は6つ以上の蓄熱温度センサから構成するようにしてもよい。また、貯湯タンク50の蓄熱状態(例えば、蓄熱比)を検知するのに蓄熱温度検知手段112及び流入水温度センサ114の検知信号を利用しているが、流入水温度センサ114を省略し、蓄熱温度検知手段112の検知信号のみを用いて貯湯タンク50の蓄熱状態を検知するようにしてもよい。尚、一つの蓄熱温度センサから構成した場合、この蓄熱温度センサを貯湯タンク50の上下方向中央部よりも少し下側に配置するのが望ましく、このように構成したときには、例えば蓄熱温度センサの検知温度が所定温度(例えば、40℃前後に設定することができる)以上となる時間を累積し、この演算累積時間に基づいて蓄熱不足(この演算累積時間が第1所定時間以下であるとき)、蓄熱過剰(この演算累積時間が、第1所定時間よりも長い第2所定時間以上のとき)の判定を行うようにすることができる。
以上、本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの各種実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。
第4の実施形態における第1蓄熱運転モードと第2蓄熱運転モードとの運転モードの切換えに関する技術は、上述した第2及び第3の実施形態のものにも同様に適用することができる。
2,2C 固体酸化物形燃料電池システム
4 改質器
6 燃料電池セルスタック
44 貯湯装置
50 貯湯タンク
52 循環流路
64 加熱ヒータ
66,66A,68,68B 温度センサ(温度検知手段)
78,78A,78B,78C コントローラ
80,82 温度比較手段
84,84A 制御手段
98B ヒータ電力演算手段
112 蓄熱温度検知手段
126 蓄熱比演算手段
130 蓄熱判定手段
132 蓄熱運転切換手段






















Claims (3)

  1. 燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段と、燃料ガスを改質するための改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元によって発電を行う燃料電池セルスタックと、前記燃料電池セルスタックからの燃焼排気ガスを排出するための燃焼排気ガス排出流路と、燃焼排気ガスの熱を温水として回収するための貯湯装置と、を含み、前記貯湯装置は、温水を貯めるための貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の貯湯水を循環させるための循環流路と、前記循環流路に配設された循環ポンプと、前記循環流路に配設されて燃焼排気ガスと前記循環流路を流れる貯湯水との間で熱交換を行う熱交換器と、を備えた固体酸化物形燃料電池システムであって、
    前記貯湯装置の前記循環流路における前記熱交換器の配設部位より下流側には、前記燃料電池セルスタックの発電余剰電力によって作動される加熱ヒータが配設され、また前記循環流路における前記加熱ヒータの配設部位より下流側には、前記循環流路を流れる貯湯水の温度を検知するための温度検知手段が設けられ、更に前記加熱ヒータ及び前記循環ポンプを作動制御するための制御手段が設けられており、
    前記制御手段は、前記燃料ガスの供給流量又は前記燃料電池セルスタックの発電出力に対応したヒータ電力により前記加熱ヒータを作動制御し、また前記温度検知手段の検知温度が目標貯湯温度となるように前記循環ポンプを作動制御することを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  2. 前記加熱ヒータを作動させないで貯湯を行う第1蓄熱運転モードと前記加熱ヒータを作動させて前記第1蓄熱運転モードよりも高い温度で貯湯を行う第2蓄熱運転モードとに切り換える蓄熱運転切換手段が設けられ、前記蓄熱運転切換手段に関連して、更に、前記貯湯装置の前記貯湯タンクでの蓄熱状態を判定するための蓄熱判定手段が設けられており、前記蓄熱判定手段が蓄熱不足と判定すると、前記蓄熱運転切換手段は、前記第1蓄熱運転モードから前記第2蓄熱運転モードに切り換えることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  3. 前記第2蓄熱運転モードの稼働状態において前記蓄熱判定手段が蓄熱過剰と判定すると、前記蓄熱運転切換手段は、前記第2蓄熱運転モードから前記第1蓄熱運転モードに切り換えることを特徴とする請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
JP2016030289A 2016-02-19 2016-02-19 固体酸化物形燃料電池システム Active JP6654463B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016030289A JP6654463B2 (ja) 2016-02-19 2016-02-19 固体酸化物形燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016030289A JP6654463B2 (ja) 2016-02-19 2016-02-19 固体酸化物形燃料電池システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017147199A JP2017147199A (ja) 2017-08-24
JP6654463B2 true JP6654463B2 (ja) 2020-02-26

Family

ID=59683208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016030289A Active JP6654463B2 (ja) 2016-02-19 2016-02-19 固体酸化物形燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6654463B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7056245B2 (ja) * 2018-03-08 2022-04-19 株式会社アイシン 発電システム
JP7512654B2 (ja) 2020-04-07 2024-07-09 株式会社アイシン 燃料電池システムおよびその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017147199A (ja) 2017-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5106702B1 (ja) 燃料電池システム
EP2215679B1 (en) Fuel cell system
JP2007280650A (ja) 燃料電池システムの運転方法及び燃料電池システム
JP2007273252A (ja) 固体酸化物型燃料電池システム
JP2005100873A (ja) 燃料電池システム
WO2009113304A1 (ja) 燃料電池システム
JP6826436B2 (ja) 燃料電池システム及びその運転方法
JP6654463B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池システム
JP4397183B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP4690101B2 (ja) 燃料電池システム
JP5025929B2 (ja) 燃料電池発電システム
JP4133628B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP5593808B2 (ja) 燃料電池給湯システム
JP6611649B2 (ja) 熱電併給システム
JP2005116256A (ja) 燃料電池コージェネレーションシステム
JP5253705B2 (ja) 燃料電池システム
JP4837265B2 (ja) 燃料電池コージェネレーションシステム
JP5202854B2 (ja) 燃料電池システム
JP2014191965A (ja) 燃料電池システム
JP6649162B2 (ja) 燃料電池システム
JP7422007B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池システム
JP2008269930A (ja) 燃料電池システム
JP2020047400A (ja) 固体酸化物形燃料電池システム
JP5613374B2 (ja) 燃料電池システム
JP4167999B2 (ja) 燃料電池システム及びその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190926

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6654463

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150