以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは共に、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じであってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄は、例えば8種類の図柄で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組み合わせやハズレとなる組み合わせ等適当な数の組み合わせを構成可能であれば、何種類であってもよい。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様を異ならせる。この実施の形態では、第1始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の青色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の赤色表示とする。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hの左側方には、変動中特図表示エリア5Iが設けられている。変動中特図表示エリア5Iには、現在実行されている可変表示に対応した画像が表示される。第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの実行中には、変動中特図表示エリア5Iに丸型で青色の画像が表示される。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの実行中には、変動中図柄表示エリア5Iに丸型で赤色の画像が表示される。即ち、第1又は第2開始条件の成立と共に、始動入賞記憶表示エリア5Hから除去された表示がこの変動中特図表示エリア5Iにシフトして表示されることとなる。この変動中特図表示エリア5Iの表示により、遊技者は第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bのいずれで特図ゲームが実行されているかを把握することができる。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第1始動領域とは異なる始動領域としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖すること等により、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過し易い拡大開放状態と、遊技球が通過し難い、又は通過できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたこと等により第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたこと等により第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンドを所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間が経過するまでの期間、あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が比較的に長い時間となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、可変入賞球装置7を第1状態とする上限時間が比較的に短い時間となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間が経過するまでの期間、あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数の出玉が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的に出玉が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数に比べて少なくなるものであってもよい。即ち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過し易い第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。即ち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態とする動作が繰り返し実行される。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示状態、あるいは全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示状態、あるいは「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、飾り図柄の可変表示態様等により遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる演出表示を、所定回行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。
「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、例えば予め定められた複数種類の擬似連チャンス目のうちいずれかを構成する飾り図柄が、所定表示結果として一旦は仮停止表示される。その後に、擬似連変動が行われる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組み合わせに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。
また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組み合わせの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組み合わせの飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」等の可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、先読み予告演出となるものが含まる。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性等が予告される対象となる可変表示を開始するより前に、特図ゲームの保留情報等に基づいて実行可能となる予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり、可変表示結果が「大当り」となる可能性等を連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出とも称される。
この実施の形態では、先読み予告演出として、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性等を予告する保留表示予告が実行されるようになっている。具体的には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特図保留記憶数を特定可能に表示する保留記憶表示の表示態様を「?」マーク等の特殊態様とする。そして、所定のタイミングにおいて特殊態様で表示されている保留記憶表示の表示態様を特別態様に変化させる保留表示予告が実行される。特別態様は複数種類設けられており、いずれの特別態様となったかに応じて、可変表示結果が「大当り」となること、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知する。
この実施の形態では、保留記憶表示が特殊態様で表示されている場合、変動が開始される毎に表示態様を特殊態様から特別態様に変化させるか否かの抽選を行う。即ち、この実施の形態では、先読み予告演出において保留記憶表示の表示態様を特殊態様から特別態様に変化させる所定のタイミングとは、表示態様を特別態様に変化させると決定された場合の変動開始時である。なお、先読み予告演出において保留記憶表示の表示態様を特殊態様から特別態様に変化させる所定のタイミングは、これに限定されず、保留記憶数が増加したタイミングや、所定の経過時間毎のタイミングであってもよい。この場合、それぞれのタイミングで表示態様を特殊態様から特別態様に変化させるか否かの抽選を行うようにしてもよい。
また、この実施の形態では、先読み予告演出が複数併行して実行される場合がある。即ち、複数の保留記憶表示が特殊態様や特別態様で表示される場合があるようになっている。そして、複数の保留記憶表示が特殊態様で表示されている場合には、いずれの保留記憶表示が先に特別態様に変化したかに応じて、その保留記憶表示に対応した可変表示の表示結果が「大当り」となる可能性が異なるようになっている。
始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位に加えて、変動中特図表示エリア5Iにおいても先読み予告演出が実行されるようにしてもよい。この実施の形態では、保留が消化されたことに対応して始動入賞記憶表示エリア5Hから除去された保留記憶表示は、この変動中特図表示エリア5Iにシフトして表示されることとなるが、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特殊態様や特別態様で保留記憶表示が成されているときに、変動中特図表示エリア5Iにシフトする場合には、変動中特図表示エリア5Iにおける表示も特殊態様や特別態様とするようにしてもよい。このようにすることで、保留記憶数が少ない段階で先読み予告演出が実行された場合であっても、表示態様が特別態様に変化する機会を増やすことができ、遊技の興趣が向上する。
また、この実施の形態では、このような先読み予告演出とは別に、可変表示が実行されるときに、当該可変表示の変動パターンや可変表示結果に基づいて、当該可変表示結果が「大当り」となる可能性等が予告される変動中予告演出が実行されるようになっている。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組み合わせのうち、所定の通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される。通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組み合わせを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、通常大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」の可変表示態様と称される。「非確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態等とは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示状態が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組み合わせのうち、所定の確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組み合わせを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定飾り図柄が通常大当り組み合わせであるか確変大当り組み合わせであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様と称される。「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御と共に確率変動制御が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始される毎に実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定が成されたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入し易くして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立し易くなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御が共に行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御と共に時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御と共に時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御及び高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組み合わせのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後等に、所定のリーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」の可変表示態様と称される。「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御と共に確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。但し、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
飾り図柄の可変表示結果として開放チャンス目を構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となる場合には、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときと、可変表示結果が「小当り」であることに基づき小当り遊技状態に制御されたときとがある。一方、飾り図柄の可変表示結果としてリーチ組み合わせを構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となるのは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときのみである。したがって、開放チャンス目を構成する確定飾り図柄は、短期開放大当り状態及び小当り遊技状態のいずれに制御されることにも対応している一方で、リーチ組み合わせの確定飾り図柄は、短期開放大当り状態に制御されることに対応している。
確定飾り図柄が非確変大当り組み合わせや確変大当り組み合わせとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに通常大当り組み合わせとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組み合わせとなる飾り図柄と、通常大当り組み合わせとなる飾り図柄のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間等にて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中等にて実行されてもよい。大当り遊技状態にて最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組み合わせであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うこと等により、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111等が搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターン等に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御が共に行われる遊技状態に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されること等により、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB1XXHは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されること等に対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立したときに、第1特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動条件が成立したときに、第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。
この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信すると共に、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンドを送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンドを送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かや「小当り」となるか否か、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がいずれの決定値の範囲となるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
この実施の形態では、入賞時乱数値判定処理において、始動入賞の発生に基づき、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや「小当り」に決定されるか否か、大当りの種別、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がいずれの決定値の範囲になるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されることを指定する値や、大当り種別を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての乱数値MR3が含まれる決定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否か、大当り種別を認識できると共に、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が所定範囲の決定値に含まれる場合には変動パターン種別を認識できる。
図柄指定コマンドの一例として、コマンドC400Hを可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた第1図柄指定コマンドとし、コマンドC401Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる場合に応じた第2図柄指定コマンドとし、コマンドC402Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる場合に応じた第3図柄指定コマンドとし、コマンドC403Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に応じた第4図柄指定コマンドとし、コマンドC404Hを可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた第5図柄指定コマンドとする。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、可変表示結果通知コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値を取る。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「99」の範囲の値を取る。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「250」の範囲の値を取る。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「996」の範囲の値を取る。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「2」〜「12」の範囲の値を取る。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターンと称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターンと称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα又はスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
図6は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図5に示す各変動パターンは、図6に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。即ち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様等に基づいて分類された単一又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。
一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類で分類して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。また、スーパーリーチを伴う変動パターンについては、リーチ演出の内容に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。あるいは、所定の可変表示演出が実行されるか否か等に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間等に応じて、分類してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図6に示すように、各変動パターン種別には、可変表示態様や可変表示の内容に応じて、1つ又は複数の変動パターンが分類される。図5に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図11に示すような変動パターン決定テーブル134の設定から、特定することができる。即ち、変動パターン決定テーブル134において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
図7は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、特図表示結果決定テーブルとして、図7(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図7(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか、確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、遊技状態が通常状態又は時短状態であるか、確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、遊技状態が確変状態であるときに、通常状態又は時短状態であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態では、通常状態又は時短状態であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。即ち、第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aの設定例では、所定範囲の決定値が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される割合を、異ならせることができる。
特に、第2特図を用いた特図ゲームでは特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短状態や確変状態といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入し易い遊技状態において、賞球を得ることが困難な小当り遊技状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいても、第1特図表示結果決定テーブル130Aにおける設定とは異なる所定範囲の決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、第1特図表示結果決定テーブル130Aに比べて少ない決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられてもよい。こうして、時短状態や確変状態といった高ベース状態であるときには、通常状態や時短なし確変状態といった低ベース状態であるときよりも、小当り遊技状態に制御すると決定される割合が低くなるようにしてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図8は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示が行われた特別図柄が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する決定値の割り当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の決定値が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「突確」として短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入し易い遊技状態において、賞球を得ることが困難な短期開放大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
なお、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図9及び図10は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図9(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図9(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル132Bと、図10(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、図10(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1〜変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別3−3に対する決定値の割り当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて短期開放大当り状態に制御される場合には、通常開放大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割り当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bは、例えば遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、時短制御が行われていることに対応する使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
図11は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル134の構成例を示している。変動パターン決定テーブル134は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル134では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値が、単一又は複数の変動パターンに割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報と、第2始動入賞口を遊技球が通過したことによる第2始動条件の成立に基づく保留情報とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部又は全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR1〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出等における演出表示動作、あるいは飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターン毎に、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図13(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データ等が、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータ120に内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値と比較される値であって、各演出動作の実行期間に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。即ち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。即ち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。即ち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bといった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。即ち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図13(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させると共に、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うと共に、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータが設定されてもよい。
図13(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するとき等に、変動パターン指定コマンドに示された変動パターン等に基づいて演出制御パターンをセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば予告演出といった所定演出の実行を開始するとき等に、対応する演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新される毎に、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#nの内容に従って、演出装置の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜演出制御プロセスタイマ判定値#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13等に対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させること等により展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させること等により展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図14(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図14(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、図14(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンドや図柄指定コマンド及び保留記憶数通知コマンドという4つのコマンドを1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域に格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図14(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「8」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図14(B)ではバッファ番号「1」〜「6」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図14(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始する毎に、1つ目の格納領域に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図14(B)に示す格納状態において新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」〜「6」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」〜「5」に対応した領域にシフトされる。
図14(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aのうち、バッファ番号「6」に対応した領域については、コマンド受信を正常に行えず、保留記憶数通知コマンドを取りこぼした場合の例が示されている。そのため、図14(B)に示す例では、バッファ番号「6」に対応して、本来、保留記憶数通知コマンドが格納されるべき4つ目の記憶領域における内容が「0000(H)」のままとなっている。
始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納される始動入賞時のコマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するか否かや、実行する場合における先読み予告パターンが決定される。このとき、始動入賞時のコマンドに取りこぼしや不整合が発生した場合には、それらのコマンドに対応する保留情報の可変表示が実行されるまで、先読み予告演出の設定が行われないように制限される。こうした先読み予告演出の設定が制限される期間に始動入賞時のコマンドを受信した場合に、その受信タイミングで先読み予告演出の設定が行われなかったものに対応して、未判定情報が「1」にセットされる。なお、先読み予告演出の実行を制限する場合には、所定期間内に発生した始動入賞に対応する可変表示を対象とする先読み予告演出について、全部の態様の先読み予告演出を実行しないようにしてもよいし、一部の態様の先読み予告演出を実行しないようにしてもよい。
図14(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、各バッファ番号に保留記憶表示の表示態様を示す「保留表示態様」が対応付けて記憶される。この「保留表示態様」の値が「0」である場合は通常の表示態様となり、「1」である場合は特殊態様となり、「2」である場合は特別態様となる。図14(B)に示す例では、バッファ番号「3」及び「5」に対応する保留記憶表示において、先読み予告演出が実行され、それぞれ特別態様、特殊態様で表示されていることを示している。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図15のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図15に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図16は、特別図柄プロセス処理として、図15に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図17は、始動入賞判定処理として、図16のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図17に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;YES)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;YES)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが属する変動パターン種別を決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部又は全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図18は、入賞時乱数値判定処理として、図17のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理により、特図表示結果を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様を抽象的に分類した変動パターン種別の決定や、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの決定等が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を導出表示すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定等を行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120等により、先読み予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図18に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152等に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグが共にオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、第1特図表示結果決定テーブル130A又は第2特図表示結果決定テーブル130Bを構成するテーブルデータから、始動口バッファ値や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(ステップS402)。その後、図17のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)。大当り判定範囲には、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値と最大値とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS403;NO)、その乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。CPU103は、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り判定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。ステップS404にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS404;NO)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS405)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「00H」とするためのコマンドテーブル等を設定すればよい。
ステップS405の処理に続いて、ステップS401の処理により特定された現在の遊技状態における時短制御の有無に応じて、ハズレ用の変動パターン種別判定しきい値を設定する(ステップS406)。例えば、時短制御が行われていないときには、「78」、「98」、「198」、「218」及び「228」を、ハズレ用の変動パターン種別判定しきい値に設定する。このうち、「78」は、図10(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aにおいて、合計保留記憶数にかかわらず変動パターン種別CA1−1に決定される乱数値MR3の上限値となっている。また、「98」は、合計保留記憶数が「0」又は「1」であるときに、可変表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「198」は、合計保留記憶数が「2」〜「4」のいずれかであるときに、可変表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「218」は、合計保留記憶数が「5」〜「8」のいずれかであるときに、可変表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「228」は、合計保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチのリーチ演出が実行されない変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。このように、変動パターン種別判定しきい値は、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が含まれる決定値の範囲を特定し、変動パターン種別等に応じて予め設定された複数種類の変動カテゴリのうち、いずれに決定されるかを判定するために設定される判定値となる。この実施の形態では、少なくとも可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリを設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
ステップS404にて小当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS404;YES)、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS407)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「04H」とするためのコマンドテーブル等を設定すればよい。ステップS407の処理に続いて、小当り用の変動パターン種別判定しきい値を設定する(ステップS408)。例えば、ステップS408の処理では、「250」を小当り用の変動パターン種別判定しきい値に設定する。ここで、「250」は、変動パターン種別決定用の乱数値MR3における最大値であり、乱数値MR3は常に小当り用の変動パターン種別判定しきい値以下の値となる。即ち、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた変動カテゴリは1つのみ設けられて、その変動カテゴリに決定されると判定される。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS403;YES)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS409)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図に応じて、大当り種別決定テーブル131を構成するテーブルデータから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。こうしたステップS409の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(ステップS410)。一例として、ステップS409にて大当り種別が「確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「01H」とし、大当り種別が「非確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「02H」とし、大当り種別が「突確」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「03H」とするためのコマンドテーブル等を設定すればよい。ステップS410の処理に続いて、ステップS409の処理による判定結果に応じた変動パターン種別判定しきい値を設定する(ステップS411)。
ステップS406、S408、S411の処理のいずれかを実行した後には、それぞれの処理にて設定された変動パターン種別判定しきい値と、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる決定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップS412)。
なお、ステップS406、S408、S411の処理により、予め定められた変動パターン種別判定しきい値を設定するものに代えて、図9及び図10に示すような変動パターン種別決定テーブルのいずれかを設定して、変動カテゴリとしていずれの変動パターン種別に決定されるかの判定を行うようにしてもよい。その後、ステップS412の処理による判定結果に応じた変動カテゴリコマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図18に示す入賞時乱数値判定処理では、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合でも一律に変動パターン種別決定用の乱数値MR3が含まれる決定値の範囲となる変動カテゴリの判定を行うようにしている。これに対して、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定される場合には、変動カテゴリの判定を行わないようにしてもよい。この場合、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドを送信すると共に、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」であるときの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
図17に示す始動入賞判定処理や図18に示す入賞時乱数値判定処理では、図17におけるステップS211の処理を実行した後に、ステップS212にて図18に示す入賞時乱数値判定処理が実行されることで、図18におけるステップS405、S407、S410、S413の処理を実行し、更に図17におけるステップS214の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、図15に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドという4つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込み内に一括して送信される。なお、1タイマ割込み内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込み毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図16のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが決定される。即ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4を用いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行される毎に、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグが共にオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定すると共に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定すると共に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理等を実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了コマンドを送信するための設定を行う処理等が含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理等が含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。一例として、可変表示結果が「小当り」となったときには、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定すると共に、大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理等が実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理等が含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図19は、特別図柄通常処理として、図16のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかが決定できればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファ値に対応する特図表示結果決定テーブルを選択してセットする(ステップS239)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルにセットする。一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルにセットする。また、CPU103は、図18に示すステップS402の処理と同様に、現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータを選択すればよい。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS239では現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータが選択されていることから、ステップS240の処理では、特図ゲーム等の可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、異なる決定用データを用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定される。例えば、特図ゲーム等の可変表示が開始されるときの遊技状態が通常状態又は時短状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が通常状態又は時短状態の場合に対応するテーブルデータが、通常決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。これに対して、特図ゲーム等の可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が確変状態の場合に対応するテーブルデータが、特別決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;YES)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」、「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
ステップS244の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定すること等により(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;NO)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;YES)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;NO)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。即ち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、短期開放大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図20は、変動パターン設定処理として、図16のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;YES)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ること等により、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;NO)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;YES)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;NO)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定すること等により、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップS266)。そして、時短制御中ではないときには(ステップS266;NO)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aを選択してセットする(ステップS267)。ステップS266にて時短制御中である場合には(ステップS266;YES)、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bを選択し、変動パターン種別を決定するための使用テーブルにセットする(ステップS268)。なお、ステップS267、S268の処理のいずれかを実行したときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ること等により、合計保留記憶数を特定するとよい。
ステップS263、S265、S267、S268の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファ等に格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等に基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。ここで、ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタ等によって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
大当りフラグがオンであるときには、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを構成するテーブルデータのうちから、ステップS263の処理により特定された大当り種別に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、CPU103は、特図表示結果を「大当り」にする決定結果に対応して予め複数用意された変動パターン種別のうちから、いずれかの変動パターン種別に決定できればよい。
小当りフラグがオンであるときには、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを参照し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、CPU103は、特図表示結果を「小当り」にする決定結果に対応して予め用意された変動パターン種別に決定できればよい。
大当りフラグと小当りフラグが共にオフであるときには、ステップS269の処理にて変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップS269の処理には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS269にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル134を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS270)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS270にてセットした変動パターン決定テーブル134を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。
変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS271の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等から抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3と共に、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留情報として記憶しておいてもよい。
ステップS271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタ等によって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS271の処理では、ステップS269における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS271にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS272)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。
ステップS272の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS273)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS273の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS274)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS275)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップS274でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行される毎に、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンド又は第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンド又は第2保留記憶数通知コマンドの順等で送信されるようにしてもよい。
図21は、図16のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(S321)。一例として、図16に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算すること等により更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;NO)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;YES)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。そして、大当り種別が「非確変」ではないと判定された場合には(ステップS323;NO)、確変制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、確変フラグをオン状態にセットする。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合や(ステップS323;YES)、ステップS324の処理を実行した後には、時短制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットすると共に、時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値を、時短回数カウンタに設定する。なお、大当り種別が「突確」である場合には、短期開放大当り状態となる以前に時短制御が行われていたか否かに応じて、時短制御を開始する設定を行うか否かを異ならせてもよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、時短回数カウント値の初期設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定してもよい。その後、特図プロセスフラグの値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図22のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図22に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;NO)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目と2バイト目を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図23は、コマンド解析処理として、図22のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認すること等により、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;NO)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;YES)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認すること等により、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS502;YES)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS503)。例えば、ステップS503の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS502にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS502;NO)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS504;YES)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS504にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS504;NO)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップS506;NO)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップS507;NO)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS508;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化すること等により、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS509)。
ステップS508にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS508;NO)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS510)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS510;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化すること等により、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS511)。
ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;YES)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;YES)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
なお、変動開始コマンドと共に保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS510にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS510;NO)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS513)、ステップS501の処理に戻る。
始動口入賞指定コマンドや図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する演出制御コマンドである第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、保留記憶情報ともいう。保留記憶情報には、始動口入賞指定コマンドも含まれる。始動入賞が発生したときに、乱数値MR1〜MR3等を示す数値データに基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果、変動カテゴリの判定結果を指定する演出制御コマンドである図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドは、判定結果情報ともいう。なお、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。各受信コマンドを区別して受信する場合には、取りこぼした受信コマンドの格納領域が空欄となり、1セットとして受信すべき一部の演出制御コマンドのみが過剰に格納されることになる。
具体的な一例として、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときには、第1保留記憶数通知待ち時間や第2保留記憶数通知待ち時間が経過したか否かを判定する。このとき、これらの待ち時間が経過していなければ、始動口入賞指定コマンドに対応するコマンドとして正常な受信期間内に受信できたとして、既に始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに記憶されている始動口入賞指定コマンドと対応付けて、受信コマンドを格納する。一方、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときに、第1保留記憶数通知待ち時間や第2保留記憶数通知待ち時間が経過していれば、始動口入賞指定コマンドが欠落しているとして、あるいは、正常な受信期間内に受信できなかったとして、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにて新たなバッファ番号と対応付けて、受信コマンドを格納すればよい。
図24は、演出制御プロセス処理として、図22のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み予告演出の有無や演出態様を決定する先読み予告決定処理を実行する(ステップS161)。図25は、図24のステップS161にて実行される先読み予告決定処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す先読み予告決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける記憶内容をチェックする(ステップS701)。そして、始動入賞時のコマンドのうち、少なくともいずれかとなる新たな受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS702)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに少なくとも始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド又は保留記憶数通知コマンドのうち、いずれかが新たに格納されているか否かを確認することにより受信コマンドの有無を判定できる。いずれのコマンドも受信していなければ(ステップS702;NO)、そのまま先読み予告決定処理を終了する。
ステップS702にて受信コマンドがあると判定された場合には(ステップS702;YES)、先読み予告演出の実行が制限される先読み予告制限中であるか否かを判定する(ステップS703)。ステップS704にて先読み予告制限中ではない場合には(ステップS703;NO)、始動入賞の発生に基づく受信コマンドの順序と内容をチェックして(ステップS704)、正常に受信できたか否かを判定する(ステップS705)。ステップS705の処理では、例えば始動入賞時の受信コマンドが順番通りであるか否か、欠落なく全て受信できたか否か、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合しているか否か、始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドとの内容が整合しているか否か等の確認を行い、いずれか1つでも否定された場合には、正常に受信できなかったと判定すればよい。なお、いずれか1つでも否定された場合に異常が発生したと判定するものに限定されず、例えばいずれか2つが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。あるいは、全てが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。
ステップS705にて正常に受信できたと判定された場合には(ステップS705;YES)、先読み予告演出を実行するか否かを判定する(ステップS706)。一例として、ステップS706の処理では、先読み予告演出の実行の有無を決定するための使用テーブルとして、予め用意された先読み予告決定テーブルを選択してセットする。先読み予告決定テーブルでは、予告対象となる可変表示に対応する始動入賞の発生に基づいて送信された変動カテゴリコマンドの指定内容等に応じて、先読み予告種別決定用の乱数値と比較される数値が、先読み予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、先読み予告演出を実行する場合に対応する「実行あり」の決定結果に、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出した先読み予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、先読み予告決定テーブルを参照することにより、先読み予告演出の有無を決定すればよい。
ステップS706の処理では、例えば図26に示すような決定割合で、先読み予告演出の有無が決定されればよい。図26に示す決定割合の設定例では、変動カテゴリに応じて、先読み予告演出の有無の決定割合を異ならせている。また、先読み予告演出が既に実行中であるか否かに応じて、先読み予告演出の有無の決定割合を異ならせている。
図26(A)は、先読み予告演出が実行されていないときの決定割合を示している。図26(A)に示すように、変動カテゴリが「スーパーリーチ共通」や「小当り」である場合には、「非リーチ共通」や「その他のハズレ」である場合よりも、先読み予告演出が実行される割合が高くなっており、変動カテゴリが「大当り」である場合には、「スーパーリーチ共通」や「小当り」である場合よりも、先読み予告演出が実行される割合が高くなっている。このような設定により、保留記憶表示の表示態様が特殊態様となったことによって、可変表示結果やスーパーリーチの有無を示唆することができる。
図26(B)は、既に先読み予告演出中であるときの決定割合を示している。図26(B)に示す決定割合も、変動カテゴリが「スーパーリーチ共通」や「小当り」である場合には、「非リーチ共通」や「その他のハズレ」である場合よりも、先読み予告演出が実行される割合が高くなっており、変動カテゴリが「大当り」である場合には、「スーパーリーチ共通」や「小当り」である場合よりも、先読み予告演出が実行される割合が高くなっている。このような設定により、保留記憶表示の表示態様が特殊態様となったことによって、可変表示結果やスーパーリーチの有無を示唆することができる。
また、図26(B)に示す先読み予告演出中であるときの決定割合では、図26(A)に示す決定割合よりも、先読み予告演出が実行される割合が高くなっている。このような設定により、既に先読み予告演出が実行されている場合には、更に先読み予告演出が実行される割合が高くなる。即ち、この実施の形態では、複数の保留記憶表示が特殊態様になり易くなっている。なお、先読み予告演出が既に実行されているか否かにかかわらず、一定割合で先読み予告演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
なお、遊技状態が大当り遊技状態や小当り遊技状態であるときには、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。大当り遊技状態であるか否かは、例えば演出プロセスフラグの値が「6」又は「7」のいずれかであるか否かに対応して、判定することができる。また、小当り遊技状態であるか否かは、例えば演出プロセスフラグの値が「4」又は「5」のいずれかであるか否かに対応して、判定することができる。
一方、遊技状態が大当り遊技状態や小当り遊技状態であるときでも、先読み予告演出を実行可能にしてもよい。例えば始動入賞の発生に基づいて始動入賞時のコマンドを受信した後、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が所定回数となったときに、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドを読み出して先読み予告演出を実行するか否かを決定し、そのラウンドを実行中に先読み予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、先読み予告演出として、連続した態様の演出ではなく、例えば、今回の大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となることを確定的に報知する一発告知態様の演出を実行してもよいし、保留表示予告と同様の先読み予告演出のみを実行してもよい。
図25に示すステップS706の処理による決定に基づいて、先読み予告演出を実行しない「実行なし」であるか否かを判定する(ステップS707)。このとき、「実行あり」であれば(ステップS707;NO)、先読み予告演出が実行中であることを示す先読み予告実行中フラグをオン状態にセットする(ステップS708)。
そして、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS709)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS709;YES)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第1特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、特殊態様で更新する制御を行う(ステップS710)。
ステップS709にて第1始動口入賞指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS709;NO)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第2特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、特殊態様で更新する制御を行う(ステップS711)。ステップS709〜S711の処理が実行されることにより、先読み予告演出として保留表示予告が実行される場合には、始動入賞が発生して始動入賞時のコマンドを受信したタイミングで直ちに予告演出を開始させることができる。
ステップS710又はステップS711の処理を実行した後には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける保留記憶表示態様を更新する(ステップS712)。ステップS712では、先読み予告演出の実行の対象となったことに対応するバッファ番号の「保留表示態様」を特殊態様に対応した「1」に更新すればよい。ステップS712の処理の後、先読み予告決定処理を終了する。
ステップS703にて先読み予告制限中であると判定されたときや(ステップS703;YES)、ステップS707にて「実行なし」と判定されたときには(ステップS707;YES)、始動入賞時受信コマンドバッファ194に格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS713)。
ステップS713にて第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS713;YES)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第1特図を用いた特図ゲームが保留されたことに対応する表示部位を、通常表示態様で更新する制御を行ってから(ステップS714)、先読み予告決定処理を終了する。一方、ステップS713にて第1始動口入賞指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS713;NO)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第2特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、通常表示態様で更新する制御を行ってから(ステップS715)、先読み予告決定処理を終了する。
ステップS705にて始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかったと判定されたときには(ステップS705;NO)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける最新のコマンドに対応して、未判定情報をセットする(ステップS716)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるバッファ番号毎に、未判定情報の格納領域を設け、最新のコマンドに対応するバッファ番号の未判定情報を「1」にセットすればよい。
ステップS716の処理を実行した後には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を示す表示部位をそれぞれ、所定の非正常表示態様に変更して、新たに保留されたことに対応する表示部位の変更も行う(ステップS717)。なお、始動口入賞指定コマンドを正常に受信できなかった場合でも、保留記憶数通知コマンドを正常に受信できていれば、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを特定することができるので、通常表示態様で保留表示を更新してもよい。非正常表示態様は、通常表示態様や予告表示態様であるときとは表示部位の表示色や表示形状、表示キャラクタ等の一部又は全部を異ならせることにより、始動入賞時のコマンドに取りこぼしが生じたことを認識可能に報知できればよい。なお、新たに保留されたことに対応する表示部位のみを非正常表示態様とする一方で、その他の表示部位における表示態様は変更しなくてもよい。
ステップS717の処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部191等に設けられた先読み予告制限フラグをオン状態にセットするといった、先読み予告制限中の設定を行ってから(ステップS718)、先読み予告決定処理を終了する。
こうした先読み予告決定処理では、ステップS705にて始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかったと判定したときに、ステップS706の処理を実行しないことで、秋読み予告演出を実行しないように制限される。これにより、例えば第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する保留記憶情報としての保留記憶数通知コマンドを正常に受信することができなかったときには、先読み予告演出の実行を制限することができる。
なお、始動口入賞指定コマンドのみが欠落している場合や、保留記憶数通知コマンドのみが欠落している場合、あるいは、始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドとが整合しない場合にも、先読み予告演出を実行しないように制限されてもよい。即ち、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを認識可能に指定する保留記憶情報を取りこぼしたときには、先読み予告演出の実行を制限できればよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドといった、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを認識可能に指定する保留記憶情報の一部又は全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する可変表示の実行が終了するまで、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告演出と可変表示結果との整合がとれなくなることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった、始動入賞の発生時における判定結果を認識可能に指定する判定結果情報の一部又は全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する可変表示の実行が終了するまで、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告演出と可変表示結果との整合がとれなくなることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった判定結果情報の一部を取りこぼした場合に、その他の判定結果情報によって判定結果を認識可能な場合であっても、その判定結果に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった複数の判定結果情報から認識可能な判定結果が整合しない場合に、いずれの判定結果情報によって認識可能な判定結果に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、時短制御に伴う高開放制御が行われる高ベース状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過したことによる始動入賞の発生に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。高開放制御が行われているときには、第2始動入賞口に遊技球を通過させて優先的に実行される第2特図を用いた特図ゲームを実行し続けることが可能になる。そのため、大当り遊技状態の終了前から第1特図を用いた特図ゲームの保留データに基づいて先読み予告演出の実行を開始して、大当り遊技状態の終了後にも継続して先読み予告演出を実行すると、可変表示結果が「大当り」となる保留データ等を保持した状態で多数回の可変表示を継続して実行することができ、第2特図を用いた特図ゲームを実行することで可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態へと繰り返し制御されることになってパチンコ遊技機1の射幸性が著しく高められる虞がある。更に、遊技者が第1特図を用いた特図ゲームで可変表示結果が「大当り」となることを認識しながら、第2始動入賞口に遊技球を繰り返し通過させて第2特図を用いた特図ゲームを繰り返し実行するか、第2始動入賞口に遊技球を通過させずに第1特図を用いた特図ゲームを実行するかにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態へと制御されるタイミングを、遊技者の技量によって大きく変化させられる虞がある。そこで、高ベース状態であるときには第1始動入賞の発生に基づく先読み予告演出の実行を制限することにより、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できないようにして、健全な遊技性を確保することができる。
これに加えて、例えば高ベース状態であるときに始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドといった保留記憶情報の一部又は全部を取りこぼした場合には、たとえ図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった判定結果情報を正常に受信したとしても、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できてしまうことを防止して、健全な遊技性を確保することができる。
一方、例えば始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドといった保留記憶情報の一部を取りこぼした場合に、先読み予告の少なくとも一部を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告演出を実行することができ、先読み予告演出の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
また、例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった判定結果情報の一部を取りこぼした場合に、先読み予告演出の少なくとも一部を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告演出を実行することができ、先読み予告演出の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
あるいは、例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった複数の判定結果情報から認識可能な判定結果が整合しない場合に、先読み予告演出の少なくとも一部を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告演出を実行することができ、先読み予告演出の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
図24に示すステップS161にて先読み予告決定処理を実行した後には、先読み予告制限解除設定処理を実行する(ステップS162)。先読み予告制限解除設定処理では、先読み予告演出を実行しないように制限される先読み予告制限中であるときに、所定条件の成立に基づき制限を解除するための処理や、実行中の先読み予告演出が終了したことに応じて、新たな先読み予告演出を実行可能とするための処理が実行される。例えば、先読み予告実行中フラグがオン状態である場合には、変動が開始される毎に、予告残回数のカウンタの値を1減算していき、予告残回数カウンタの値が0になったときに、先読み予告実行中フラグをオフ状態にリセットする。
先読み予告実行中フラグがオン状態である場合には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、保留表示態様が「0」又は「2」のみになったときに、先読み予告実行中フラグをオフ状態にリセットするようにしてもよい。なお、先読み予告実行中フラグをリセットするタイミングは、変動の開始時でもよいし、変動の終了時であってもよい。また、先読み予告制限フラグがオン状態である場合には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいてバッファ番号が「1」〜「8」のそれぞれに対応して有効に格納された始動入賞時のコマンドについて、全ての順序と内容が正しくなるように受信できたことを条件に、例えば先読み予告制限フラグをクリアする等して、先読み予告演出が実行されないようにした制限を解除すればよい。先読み予告制限フラグがオン状態になったときに、制限回数カウンタに保留記憶数をセットし、変動が開始される毎に、制限回数カウンタの値を1減算していき、制限回数カウンタの値が0になったときに、先読み予告制限フラグをオフ状態にリセットするようにしてもよい。また、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、未判定情報が「1」であるデータがなくなったときに、先読み予告制限フラグをオフ状態にリセットするようにしてもよい。なお、先読み予告制限フラグをリセットするタイミングは、変動の開始時でもよいし、変動の終了時であってもよい。
図24に示すステップS162にて先読み予告制限解除設定処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部191等に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンを設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図27は、可変表示開始設定処理として、図24のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定が成されたときには(ステップ521;YES)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;YES)、非リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS523の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組み合わせの確定図柄を決定すればよい。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;NO)、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;NO)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、又は特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS525)。「突確」又は「小当り」であると判定されたときには(ステップS525;YES)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS526)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜PC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照すること等により、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組み合わせを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4又は変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS524と同様の処理を実行することにより、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定すればよい。
ステップS525にて「突確」又は「小当り」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS525;NO)、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS527)。一例として、ステップS527の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121等に予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無等に応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組み合わせを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄又は確変図柄のうちからいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組み合わせ又は確変大当り組み合わせを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組み合わせの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出等により確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組み合わせの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS523、S524、S526、S527の処理のいずれかを実行した後には、演出態様を変化させる制御が行われる演出としてのメータ予告演出の実行の有無と、実行する場合におけるメータ予告演出の演出態様に対応したメータ予告パターンとを決定する(ステップS528)。ここで、演出態様を変化させる制御が行われる演出とは、演出態様の変化態様を異ならせることが可能であり、いずれの変化態様の場合にも、共通の変化態様により演出態様を変化させる制御を開始するものである。また、演出態様の変化態様を異ならせるとは、例えば、演出態様が変化する速さや、演出態様としての表示画像やキャラクタ画像の色や模様が変化していくときの見た目等の演出の変化を異ならせるものであればよい。また、例えば、演出態様が変化する速さや、演出態様としての表示画像やキャラクタ画像の色や模様が変化していくときの見た目等が同じであっても、最終的にどのような態様まで変化するかが異なるものも、演出態様の変化態様を異ならせる範疇とする。このように、演出態様を変化させる制御が行われる演出では、共通の変化態様により演出態様を変化させる制御を開始することから、演出態様の変化態様に対する期待感を持続させることができる。この実施の形態では、メータ予告演出として、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、複数のランプ画像を含む横長のメータ画像を表示し、各ランプ画像を左端のランプ画像から順に、変化態様としての所定のタイミングで点灯表示させる演出を実行する。メータ予告演出では、メータ予告パターンに応じて、演出態様の変化としての各ランプ画像を点灯表示させるタイミングを異ならせることが可能となっている。そして、最終的に全てのランプ画像が点灯表示される特定態様まで変化するか否かや、各ランプ画像を点灯表示させるタイミングの違いにより、スーパーリーチαやスーパーリーチβの有無を示唆する演出を実行する。一例として、ステップS528の処理では、メータ予告演出の有無とメータ予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意されたメータ予告決定テーブルを選択してセットする。メータ予告決定テーブルでは、変動パターン指定コマンドから特定される変動パターン等に応じて、メータ予告種別決定用の乱数値と比較される数値が、メータ予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、メータ予告演出を実行する場合における複数のメータ予告パターン等に、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出したメータ予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、メータ予告決定テーブルを参照することにより、メータ予告演出の有無とメータ予告パターンとを決定すればよい。
ステップS528の処理では、例えば図28に示すような決定割合で、メータ予告演出の有無とメータ予告パターンとが決定されればよい。図28に示す決定割合の設定例では、変動パターンが「スーパーリーチα共通」、「スーパーリーチβ共通」、「ノーマルリーチ共通」、「非リーチ共通」のいずれであるかに応じて、メータ予告演出の有無やメータ予告パターンの決定割合を異ならせている。
ここで、図28に示す「スーパーリーチα共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれであるかにかかわらず可変表示態様が「スーパーリーチα」である場合を示す。「スーパーリーチβ共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれであるかにかかわらず可変表示態様が「スーパーリーチβ」である場合を示す。「ノーマルリーチ共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれであるかにかかわらず可変表示態様が「ノーマルリーチ」である場合を示す。「非リーチ共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」である場合を示す。
この実施の形態では、メータ予告X1、メータ予告Y1、メータ予告Z1、メータ予告X2、メータ予告Y2、メータ予告Z2の6種類のメータ予告パターンが用意されている。メータ予告X1は、各ランプ画像を左端のランプ画像から順に所定のタイミングで点灯表示させ、最終的に全てのランプ画像を点灯表示させることにより、スーパーリーチα又はスーパーリーチβとなることを示唆するメータ予告成功演出を実行するメータ予告パターンである。メータ予告Y1は、各ランプ画像を左端のランプ画像から順に、メータ予告X1とは異なるタイミングで点灯表示させ、最終的に全てのランプ画像を点灯表示させることにより、スーパーリーチαとなることを確定的に示唆するメータ予告成功演出を実行するメータ予告パターンである。メータ予告Z1は、各ランプ画像を左端のランプ画像から順に、メータ予告X1やメータ予告Y1とは異なるタイミングで点灯表示させ、最終的に全てのランプ画像を点灯表示させることにより、スーパーリーチβとなることを確定的に示唆するメータ予告成功演出を実行するメータ予告パターンである。メータ予告X2は、各ランプ画像を左端のランプ画像から順に、メータ予告X1と同様のタイミングで点灯表示させ、最終的に全てのランプ画像を点灯表示させず、一部のランプ画像のみを点灯表示させることにより、スーパーリーチαやスーパーリーチβとならないことを示唆するメータ予告失敗演出を実行するメータ予告パターンである。メータ予告Y2は、各ランプ画像を左端のランプ画像から順に、メータ予告Y1と同様のタイミングで点灯表示させ、最終的に全てのランプ画像を点灯表示させず、一部のランプ画像のみを点灯表示させることにより、スーパーリーチとならないことを示唆するメータ予告失敗演出を実行するメータ予告パターンである。メータ予告Z2は、各ランプ画像を左端のランプ画像から順に、メータ予告Z1と同様のタイミングで点灯表示させ、最終的に全てのランプ画像を点灯表示させず、一部のランプ画像のみを点灯表示させることにより、スーパーリーチαやスーパーリーチβとならないことを示唆するメータ予告失敗演出を実行するメータ予告パターンである。
図28に示すメータ予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「スーパーリーチα共通」や「スーパーリーチβ共通」である場合には、「ノーマルリーチ共通」や「非リーチ共通」である場合よりも、メータ予告パターンが決定される割合が高くなっている。このような設定により、メータ予告演出が実行されることによって、スーパーリーチとなる可能性が高いことを示唆することができる。
また、図28に示すメータ予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「スーパーリーチβ共通」である場合には、「スーパーリーチα共通」である場合よりも、「メータ予告X1」に決定され易くなっている。このような設定により、メータ予告X1のメータ予告パターンに対応するメータ予告演出が実行された場合には、スーパーリーチβとなる可能性が高いことを示唆することができる。
また、図28に示すメータ予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「スーパーリーチα共通」である場合には、「実行なし」に決定される割合が50%、「メータ予告X1」に決定される割合が20%、「メータ予告Y1」に決定される割合が30%となっているのに対し、変動パターンが「スーパーリーチβ共通」である場合には、「実行なし」に決定される割合が10%、「メータ予告X1」に決定される割合が40%、「メータ予告Z1」に決定される割合が50%となっている。また、その他の変動パターンの場合には、「メータ予告X1」、「メータ予告Y1」、「メータ予告Z1」には決定されない。
即ち、図28に示すメータ予告決定テーブルによって、「メータ予告Y1」に決定された場合には、「スーパーリーチα共通」となることが確定する。また、「メータ予告Z1」に決定された場合には、「スーパーリーチβ共通」となることが確定する。
また、図28に示すメータ予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「ノーマルリーチ共通」である場合には、「実行なし」に決定される割合が70%、「メータ予告X2」に決定される割合が10%、「メータ予告Y2」に決定される割合が10%、「メータ予告Z2」に決定される割合が10%となっているのに対し、変動パターンが「非リーチ共通」である場合には、「実行なし」に決定される割合が100%となっている。また、その他の変動パターンの場合には、「メータ予告X2」、「メータ予告Y2」、「メータ予告Z2」には決定されない。
即ち、図28に示すメータ予告決定テーブルによって、「メータ予告X2」、「メータ予告Y2」、「メータ予告Z2」に決定された場合には、「ノーマルリーチ共通」となることが確定する。
メータ予告X1のメータ予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、メータ画像に含まれる複数のランプ画像を図29(A)に示すようなタイミングに従って点灯表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化するような演出動作が行われる。なお、メータ予告X1のメータ予告演出では、10秒かけて10個のランプ画像が全て点灯表示されることにより、スーパーリーチα又はスーパーリーチβとなることを示唆する。また、メータ予告X1のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に2個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に4個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に6個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に8個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に10個目までの全てのランプ画像が点灯表示される。即ち、メータ予告X1のメータ予告演出では、各ランプ画像が一定の間隔で順に点灯表示される。また、メータ予告X1のメータ予告演出では、演出態様が特定程度以上変化することとして7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、メータ予告演出が終了するまでメータ画像が拡大表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上する。
メータ予告Y1のメータ予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、メータ画像に含まれる複数のランプ画像を図29(B)に示すようなタイミングに従って点灯表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化するような演出動作が行われる。なお、メータ予告Y1のメータ予告演出では、10秒かけて10個のランプ画像が全て点灯表示されることにより、スーパーリーチαとなることを確定的に示唆する。また、メータ予告Y1のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に2個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に6個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に7個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に8個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に10個目までの全てのランプ画像が点灯表示される。即ち、メータ予告Y1のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)にランプ画像が点灯表示される変化態様が、メータ予告X1のメータ予告演出と共通の態様である。一方、メータ予告Y1のメータ予告演出では、それ以降にランプ画像が点灯表示される変化態様が、メータ予告X1のメータ予告演出とは異なる態様である。また、メータ予告Y1のメータ予告演出でも、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、メータ予告演出が終了するまでメータ画像が拡大表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上する。
メータ予告Z1のメータ予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、メータ画像に含まれる複数のランプ画像を図29(C)に示すようなタイミングに従って点灯表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化するような演出動作が行われる。なお、メータ予告Z1のメータ予告演出では、10秒かけて10個のランプ画像が全て点灯表示されることにより、スーパーリーチβとなることを確定的に示唆する。また、メータ予告Z1のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に2個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に3個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に4個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に8個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に10個目までの全てのランプ画像が点灯表示される。即ち、メータ予告Z1のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)にランプ画像が点灯表示される変化態様が、メータ予告X1、メータ予告Y1のメータ予告演出と共通の態様である。一方、メータ予告Z1のメータ予告演出では、それ以降にランプ画像が点灯表示される変化態様が、メータ予告X1、メータ予告Y1のメータ予告演出とは異なる態様である。また、メータ予告Z1のメータ予告演出でも、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、メータ予告演出が終了するまでメータ画像が拡大表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上する。
メータ予告X2のメータ予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、メータ画像に含まれる複数のランプ画像を図29(D)に示すようなタイミングに従って点灯表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化するような演出動作が行われる。なお、メータ予告X2のメータ予告演出では、10秒かけて10個のランプ画像のうちの8個のランプ画像が点灯表示されることにより、スーパーリーチとならないことを示唆する。また、メータ予告X2のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に2個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に4個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に6個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に8個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に点灯表示されるランプ画像の数は増えない。即ち、メータ予告X2のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)にランプ画像が点灯表示される変化態様が、メータ予告X1、メータ予告Y1、メータ予告Z1のメータ予告演出と共通の態様である。また、メータ予告X2のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から8秒経過するまで(開始から8秒後まで)のランプ画像が点灯表示される変化態様が、メータ予告X1と共通の態様である。また、メータ予告X2のメータ予告演出でも、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、メータ予告演出が終了するまでメータ画像が拡大表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上する。
メータ予告Y2のメータ予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、メータ画像に含まれる複数のランプ画像を図29(E)に示すようなタイミングに従って点灯表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化するような演出動作が行われる。なお、メータ予告Y2のメータ予告演出では、10秒かけて10個のランプ画像のうちの8個のランプ画像が点灯表示されることにより、スーパーリーチとならないことを示唆する。また、メータ予告Y2のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に2個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に6個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に7個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に8個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に点灯表示されるランプ画像の数は増えない。即ち、メータ予告Y2のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)にランプ画像が点灯表示される変化態様が、メータ予告X1、メータ予告Y1、メータ予告Z1、メータ予告X2のメータ予告演出と共通の態様である。また、メータ予告Y2のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から8秒経過するまで(開始から8秒後まで)のランプ画像が点灯表示される変化態様が、メータ予告Y1と共通の態様である。また、メータ予告Y2のメータ予告演出でも、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、メータ予告演出が終了するまでメータ画像が拡大表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上する。
メータ予告Z2のメータ予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、メータ画像に含まれる複数のランプ画像を図29(F)に示すようなタイミングに従って点灯表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化するような演出動作が行われる。なお、メータ予告Z2のメータ予告演出では、10秒かけて10個のランプ画像のうちの8個のランプ画像が点灯表示されることにより、スーパーリーチとならないことを示唆する。また、メータ予告Z2のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に2個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に3個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に4個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に8個目までのランプ画像が点灯表示され、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に点灯表示されるランプ画像の数は増えない。即ち、メータ予告Z2のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)にランプ画像が点灯表示される変化態様が、メータ予告X1、メータ予告Y1、メータ予告Z1、メータ予告X2、メータ予告Y2のメータ予告演出と共通の態様である。また、メータ予告Z2のメータ予告演出では、メータ予告演出の開始時から8秒経過するまで(開始から8秒後まで)のランプ画像が点灯表示される変化態様が、メータ予告Z1と共通の態様である。また、メータ予告Z2のメータ予告演出でも、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、メータ予告演出が終了するまでメータ画像が拡大表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上する。
このようにメータ予告演出では、いずれのメータ予告パターンも、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)にランプ画像が点灯表示される変化態様が共通の態様であるため、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)、全てのメータ画像が点灯してスーパーリーチとなるかの期待感を持続させることができる。
また、メータ予告パターンX1とメータ予告パターンX2は、メータ予告演出の開始時から8秒経過するまで(開始から8秒後まで)のランプ画像が点灯表示される変化態様が共通の態様であるため、メータ予告演出の開始時から2秒経過した後にも更に6秒経過するまで(開始から8秒後まで)、全てのメータ画像が点灯してスーパーリーチα又はスーパーリーチβとなるかの期待感を持続させることができる。
また、メータ予告パターンY1とメータ予告パターンY2は、メータ予告演出の開始時から8秒経過するまで(開始から8秒後まで)のランプ画像が点灯表示される変化態様が共通の態様であるため、メータ予告演出の開始時から2秒経過した後にも更に6秒経過するまで(開始から8秒後まで)、全てのメータ画像が点灯してスーパーリーチαとなるかの期待感を持続させることができる。
また、メータ予告パターンZ1とメータ予告パターンZ2は、メータ予告演出の開始時から8秒経過するまで(開始から8秒後まで)のランプ画像が点灯表示される変化態様が共通の態様であるため、メータ予告演出の開始時から2秒経過した後にも更に6秒経過するまで(開始から8秒後まで)、全てのメータ画像が点灯してスーパーリーチβとなるかの期待感を持続させることができる。
また、メータ予告パターンX1、メータ予告パターンY1、メータ予告パターンZ1は、それぞれ10個目のランプ画像が点灯表示されるまでに各ランプ画像が点灯表示されるタイミングが異なるため、各ランプ画像が点灯表示されるタイミングの違いに応じて、遊技者にいずれのスーパーリーチとなるかを示唆することができる。
ステップS528の処理を実行した後には、所定演出としてのスーパーリーチあおり予告演出の実行の有無と、実行する場合におけるスーパーリーチあおり予告演出の演出態様に対応したスーパーリーチあおり予告パターンとを決定する(ステップS529)。この実施の形態では、スーパーリーチあおり予告演出として、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となったことに対応して、例えば画像表示装置5の表示画面にて、所定のキャラクタを模した画像と、射的の的を模した画像とを表示し、キャラクタにより射られた矢が的に命中する態様の違いにより、スーパーリーチの有無を示唆する演出を実行する。一例として、ステップS529の処理では、スーパーリーチあおり予告演出の有無とスーパーリーチあおり予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意されたスーパーリーチあおり予告決定テーブルを選択してセットする。スーパーリーチあおり予告決定テーブルでは、メータ予告の有無や、変動パターン指定コマンドから特定される変動パターン等に応じて、スーパーリーチあおり予告種別決定用の乱数値と比較される数値が、スーパーリーチあおり予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、スーパーリーチあおり予告演出を実行する場合における複数のスーパーリーチあおり予告パターン等に、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出したスーパーリーチあおり予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、スーパーリーチあおり予告決定テーブルを参照することにより、スーパーリーチあおり予告演出の有無とスーパーリーチあおり予告パターンとを決定すればよい。
ステップS529の処理では、例えば図30に示すような決定割合で、スーパーリーチあおり予告演出の有無とスーパーリーチあおり予告パターンとが決定されればよい。図30に示す決定割合の設定例では、メータ予告の有無と、変動パターンが「ノーマルリーチ共通」、「スーパーリーチα共通」、「スーパーリーチβ共通」、「非リーチ共通」のいずれであるかとに応じて、スーパーリーチあおり予告演出の有無やスーパーリーチあおり予告パターンの決定割合を異ならせている。
ここで、図30に示す「メータ予告あり」は、ステップS528の処理にてメータ予告パターンが決定されている場合を示す。「メータ予告なし」は、ステップS528の処理にて「実行なし」に決定されている場合を示す。
また、図30に示す「ノーマルリーチ共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれであるかにかかわらず可変表示態様が「ノーマルリーチ」である場合を示す。「スーパーリーチα共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれであるかにかかわらず可変表示態様が「スーパーリーチα」である場合を示す。「スーパーリーチβ共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれであるかにかかわらず可変表示態様が「スーパーリーチβ」である場合を示す。「非リーチ共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」である場合を示す。
この実施の形態では、スーパーリーチあおり予告X、スーパーリーチあおり予告Yの2種類のスーパーリーチあおり予告パターンが用意されている。スーパーリーチあおり予告Xは、キャラクタにより射られた矢が的の「SP」と記された領域に命中することにより、スーパーリーチとなることを示唆するスーパーリーチあおり予告成功演出を実行するスーパーリーチあおり予告パターンである。スーパーリーチあおり予告Yは、キャラクタにより射られた矢が的の「残念」と記された領域に命中することにより、スーパーリーチとならないことを示唆するスーパーリーチあおり予告失敗演出を実行するスーパーリーチあおり予告パターンである。
図30に示すスーパーリーチあおり予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「スーパーリーチα共通」や「スーパーリーチβ共通」である場合には、「ノーマルリーチ共通」や「非リーチ共通」である場合よりも、スーパーリーチあおり予告パターンが決定される割合が高くなっている。このような設定により、スーパーリーチあおり予告演出が実行されることによって、スーパーリーチとなる可能性が高いことを示唆することができる。
また、図30に示すスーパーリーチあおり予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「スーパーリーチβ共通」である場合には、「スーパーリーチα共通」である場合よりも、「スーパーリーチあおり予告X」に決定され易くなっている。このような設定により、スーパーリーチあおり予告Xのスーパーリーチあおり予告パターンに対応するスーパーリーチあおり予告演出が実行された場合には、スーパーリーチβとなる可能性が高いことを示唆することができる。
また、図30に示すスーパーリーチあおり予告決定テーブルの設定では、メータ予告演出が実行される場合には、メータ予告演出が実行されない場合よりも、スーパーリーチあおり予告パターンが決定される割合が高くなっている。このような設定により、メータ予告演出が実行されることによって、スーパーリーチあおり予告演出が実行されることを示唆することができる。
また、図30(A)に示すスーパーリーチあおり予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「ノーマルリーチ共通」である場合には、「実行なし」に決定される割合が80%、「スーパーリーチあおり予告Y」に決定される割合が20%となっているのに対し、変動パターンが「スーパーリーチα共通」である場合には、「実行なし」に決定される割合が40%、「スーパーリーチあおり予告X」に決定される割合が60%となっており、変動パターンが「スーパーリーチβ共通」である場合には、「実行なし」に決定される割合が10%、「スーパーリーチあおり予告X」に決定される割合が90%となっている。
一方、図30(B)に示すスーパーリーチあおり予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「ノーマルリーチ共通」である場合には、「実行なし」に決定される割合が90%、「スーパーリーチあおり予告Y」に決定される割合が10%となっているのに対し、変動パターンが「スーパーリーチα共通」である場合には、「実行なし」に決定される割合が50%、「スーパーリーチあおり予告X」に決定される割合が50%となっており、変動パターンが「スーパーリーチβ共通」である場合には、「実行なし」に決定される割合が20%、「スーパーリーチあおり予告X」に決定される割合が80%となっている。また、変動パターンが「非リーチ共通」である場合には、「実行なし」に決定される割合が100%となっている。
即ち、図30に示すスーパーリーチあおり予告決定テーブルによって、「スーパーリーチあおり予告X」に決定された場合には、スーパーリーチとなることが確定する。また、「スーパーリーチあおり予告Y」に決定された場合には、ノーマルリーチとなることが確定する。
ステップS529の処理を実行した後には、特別演出としての保留変化あおり予告演出の実行の有無と、実行する場合における保留変化あおり予告演出の演出態様に対応した保留変化あおり予告パターンとを決定する(ステップS530)。この実施の形態では、保留変化あおり予告演出として、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、変動中特図表示エリア5Iに表示されている、現在実行中の可変表示に対応するアクティブ保留画像に、所定のタイミングで流れ星を模した画像を衝突させ、流れ星が衝突するタイミングの違いにより、アクティブ保留画像が変化する可能性を示唆する演出を実行する。一例として、ステップS530の処理では、保留変化あおり予告演出の有無と保留変化あおり予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された保留変化あおり予告決定テーブルを選択してセットする。保留変化あおり予告決定テーブルでは、変動パターン指定コマンドから特定される変動パターン等に応じて、保留変化あおり予告種別決定用の乱数値と比較される数値が、保留変化あおり予告を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、保留変化あおり予告を実行する場合における複数の保留変化あおり予告パターン等に、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出した保留変化あおり予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、保留変化あおり予告決定テーブルを参照することにより、保留変化あおり予告演出の有無と保留変化あおり予告パターンとを決定すればよい。
ステップS530の処理では、例えば図31に示すような決定割合で、保留変化あおり予告演出の有無と保留変化あおり予告パターンとが決定されればよい。図31に示す決定割合の設定例では、変動パターンが「非リーチ共通」、「ノーマルリーチ(ハズレ)共通」、「ノーマルリーチ(大当り)共通」、「スーパーリーチα(ハズレ)共通」、「スーパーリーチα(大当り)共通」、「スーパーリーチβ(ハズレ)共通」、「スーパーリーチβ(大当り)共通」のいずれであるかに応じて、保留変化あおり予告演出の有無や保留変化あおり予告パターンの決定割合を異ならせている。
ここで、図31に示す「非リーチ共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」又はで可変表示態様が「非リーチ」である場合を示す。「ノーマルリーチ(ハズレ)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「ノーマルリーチ」である場合を示す。「ノーマルリーチ(大当り)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「大当り」で可変表示態様が「ノーマルリーチ」である場合を示す。「スーパーリーチα(ハズレ)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「スーパーリーチα」である場合を示す。「スーパーリーチα(大当り)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「大当り」で可変表示態様が「スーパーリーチα」である場合を示す。「スーパーリーチβ(ハズレ)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「スーパーリーチβ」である場合を示す。「スーパーリーチβ(大当り)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「大当り」で可変表示態様が「スーパーリーチβ」である場合を示す。
この実施の形態では、保留変化あおり予告X、保留変化あおり予告Y、保留変化あおり予告Zの3種類の保留変化あおり予告パターンが用意されている。保留変化あおり予告Xは、飾り図柄の変動が開始された直後に、変動中特図表示エリア5Iに表示されているアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させることにより、所定の割合でアクティブ保留画像が変化する可能性を示唆する保留変化あおり予告パターンである。保留変化あおり予告Yは、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となる直前に、変動中特図表示エリア5Iに表示されているアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させることにより、保留変化あおり予告Xとは異なる割合でアクティブ保留画像が変化する可能性を示唆する保留変化あおり予告パターンである。保留変化あおり予告Zは、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となった直後に、変動中特図表示エリア5Iに表示されているアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させることにより、保留変化あおり予告X、保留変化あおり予告Yとは異なる割合でアクティブ保留画像が変化する可能性を示唆する保留変化あおり予告パターンである。
図31に示す保留変化あおり予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「スーパーリーチα(ハズレ)共通」、「スーパーリーチα(大当り)共通」、「スーパーリーチβ(ハズレ)共通」、「スーパーリーチβ(大当り)共通」である場合には、「非リーチ共通」、「ノーマルリーチ(ハズレ)共通」、「ノーマルリーチ(大当り)共通」である場合よりも、保留変化あおり予告パターンが決定される割合が高くなっている。このような設定により、保留変化あおり予告が実行されることによって、スーパーリーチとなる可能性が高いことことを示唆することができる。
また、図31に示す保留変化あおり予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「ノーマルリーチ(大当り)共通」である場合には、「ノーマルリーチ(ハズレ)共通」である場合よりも、保留変化あおり予告パターンが決定される割合が高くなっている。また、変動パターンが「スーパーリーチα(大当り)共通」である場合には、「スーパーリーチα(ハズレ)共通」である場合よりも、保留変化あおり予告パターンが決定される割合が高くなっている。また、変動パターンが「スーパーリーチβ(大当り)共通」である場合には、「スーパーリーチβ(ハズレ)共通」である場合よりも、保留変化あおり予告パターンが決定される割合が高くなっている。このような設定により、保留変化あおり予告が実行されることによって、大当りとなる可能性が高いことを示唆することができる。
また、図31に示す保留変化あおり予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「スーパーリーチα(ハズレ)共通」、「スーパーリーチα(大当り)共通」、「スーパーリーチβ(ハズレ)共通」、「スーパーリーチβ(大当り)共通」である場合には、「非リーチ共通」、「ノーマルリーチ(ハズレ)共通」、「ノーマルリーチ(大当り)共通」である場合よりも、「保留変化おあり予告Y」、「保留変化あおり予告Z」に決定され易くなっている。このような設定により、保留変化あおり予告演出が実行されるタイミングが遅いほど、スーパーリーチとなる可能性が高いことを示唆することができる。
また、図31に示す保留変化あおり予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「スーパーリーチβ(ハズレ)共通」、「スーパーリーチβ(大当り)共通」である場合には、「スーパーリーチα(ハズレ)共通」、「スーパーリーチα(大当り)共通」、である場合よりも、「保留変化あおり予告Z」に決定され易くなっている。このような設定により、保留変化あおり予告演出が実行されるタイミングが遅いほど、スーパーリーチβとなる可能性が高いことを示唆することができる。
また、図31に示す保留変化あおり予告決定テーブルの設定では、変動パターンが「ノーマルリーチ(大当り)共通」である場合には、「ノーマルリーチ(ハズレ)共通」である場合よりも、「保留変化あおり予告Y」に決定され易くなっている。また、変動パターンが「スーパーリーチα(大当り)共通」である場合には、「スーパーリーチα(ハズレ)共通」である場合よりも、「保留変化あおり予告Y」、「保留変化あおり予告Z」に決定され易くなっている。また、変動パターンが「スーパーリーチβ(大当り)共通」である場合には、「スーパーリーチβ(ハズレ)共通」である場合よりも、「保留変化あおり予告Z」に決定され易くなっている。このような設定により、保留変化あおり予告演出が実行されるタイミングが遅いほど、大当りとなる可能性が高いことを示唆することができる。
ステップS530の処理を実行した後には、その他の変動中予告演出の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に対応した変動中予告パターンとを決定する(ステップS531)。一例として、ステップS531の処理では、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された変動中予告決定テーブルを選択してセットする。変動中予告決定テーブルでは、可変表示結果通知コマンドから特定される可変表示結果や、変動パターン指定コマンドから特定される変動パターン等に応じて、変動中予告種別決定用の乱数値と比較される数値が、変動中予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、変動中予告演出を実行する場合における複数の変動中予告パターン等に、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出した変動中予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、変動中予告決定テーブルを参照することにより、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定すればよい。
ステップS531の処理では、例えば図32に示すような決定割合で、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとが決定されればよい。図32に示す決定割合の設定例では、可変表示結果が「ハズレ(非リーチ)」、「ハズレ(リーチ)」、「大当り」、「小当り」のいずれであるかに応じて、変動中予告演出の有無や変動中予告パターンの決定割合を異ならせている。
ここで、図32に示す「ハズレ(非リーチ)」の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」である場合を示し、「ハズレ(リーチ)」の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」である場合を示す。
この実施の形態では、予告X、予告Y、予告Zの3種類の変動中予告パターンが用意されている。予告Xは、「キャラクタ表示」の変動中予告演出を実行する変動中予告パターンであり、予告Yは、「ステップアップ動作」の変動中予告演出を実行する変動中予告パターンであり、予告Zは、「操作予告」の変動中予告演出を実行する変動中予告パターンである。
「キャラクタ表示」の変動中予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
「ステップアップ動作」の変動中予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り換えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の変動中予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つが表示された後、演出画像が切り換えられることなく、変動中予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。また、「ステップアップ動作」の変動中予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば可動部材を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化するような演出動作が行われてもよい。なお、「ステップアップ動作」の変動中予告演出では、可動部材が1種類の動作態様で演出動作を行った後、2段階目の演出動作に切り換えられることなく、予告演出における演出動作を終了させることがあるようにしてもよい。
「操作予告」の変動中予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者によりスティックコントローラ31Aが操作されたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示を変化することや、スピーカ8L、8Rから出力させる音声等を変化することにより、演出動作を変化させる。一例として、「操作予告」の変動中予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、操作促進演出となる所定の演出動作が行われる。操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させること等により、遊技者による所定の操作態様でのスティックコントローラ31Aの操作を促す演出動作であればよい。
ステップS531の処理を実行した後には、先読み予告演出を実行中に保留記憶表示の表示態様を特殊態様から特別態様に変化させる等の制御が含まれる先読み予告実行処理を実行する(ステップS532)。図33は、図27のステップS532にて実行される先読み予告実行中処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す先読み予告実行中処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み予告実行中フラグがオン状態であるか否かを判定することで、先読み予告演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS751)。先読み予告演出の実行中でなければ(ステップS751;NO)、先読み予告実行中処理を終了する。
先読み予告演出の実行中であれば(ステップS751;YES)、特殊態様の保留記憶表示があるか否かを判定する(ステップS752)。ステップS752では、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの保留表示態様が「1」であるデータがあれば、特殊態様の保留記憶表示があると判定すればよい。特殊態様の保留記憶表示がない場合には(ステップS742;NO)、先読み予告実行中処理を終了する。
特殊態様の保留記憶表示がある場合(ステップS752;YES)、特殊態様から特別態様に変化させるか否かを決定する変化抽選を行う(ステップS753)。一例として、ステップS753の処理では、特殊態様から特別態様に変化させるか否かを決定するための使用テーブルとして、予め用意された変化抽選用テーブルを選択してセットする。変化抽選用テーブルでは、保留記憶数に応じて、変化抽選用の乱数値と比較される数値が、特別態様に変化させる場合に対応する決定結果や、特別態様に変化させない場合に対応する決定結果に割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出した変化抽選用の乱数値を示す数値データに基づいて、変化抽選用テーブルを参照することにより、特殊態様から特別態様に変化させるか否かを決定すればよい。
ステップS753の処理では、例えば図34(A)に示すような決定割合で、特殊態様から特別態様に変化させるか否かが決定されればよい。図34(A)に示す決定割合の設定例では、保留記憶数が「1」、「2」、「3」、「4以上」のいずれであるかに応じて、特殊態様から特別態様に変化させるか否かの決定割合を異ならせている。
具体的には、保留記憶数が多いほど、特殊態様から特別態様に変化させると決定される割合が高くなっている。このような設定により、保留記憶数が多くなったことで遊技者が遊技を停止してしまうことを防止でき、遊技機の稼働率の低下を抑制できる。
ステップS753において、以上のような変化抽選を行った後には、特殊態様から特別態様に変化させると決定されたか否かを判定する(ステップS754)。特殊態様から特別態様に変化させないと決定された場合には(ステップS754;NO)、先読み予告実行中処理を終了する。
特殊態様から特別態様に変化させると決定された場合には(ステップS754;YES)、特殊態様の保留記憶表示が複数あるか否かを判定する(ステップS755)。ステップS755では、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの保留表示態様が「1」であるデータが複数あれば、特殊態様の保留記憶表示が複数あると判定すればよい。
特殊態様の保留記憶表示が複数あると判定された場合には(ステップS755;YES)、いずれの特殊態様を特別態様に変化させるかの抽選を行う(ステップS756)。一例として、ステップS756の処理では、いずれの特殊態様を特別態様に変化させるかを決定するための使用テーブルとして、予め用意された選択テーブルを選択してセットする。この選択テーブルでは、保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留データが含まれているか否かに応じて、選択用の乱数値と比較される数値が、バッファ番号が低い方の特殊態様を特別態様に変化させる場合に対応する決定結果や、バッファ番号が高い方の特殊態様を特別態様に変化させる場合に対応する決定結果に割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出した選択用の乱数値を示す数値データに基づいて、選択テーブルを参照することにより、いずれの特殊態様から特別態様に変化させるかを決定すればよい。
ステップS756の処理では、例えば図34(B)に示すような決定割合で、いずれの特殊態様を特別態様に変化させるかが決定されればよい。図34(B)に示す決定割合の設定例では、保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留データが含まれているか否かに応じて、いずれの特殊態様を特別態様に変化させるかの決定割合を異ならせている。
具体的には、保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留データが含まれている場合には、バッファ番号の高い方の特殊態様を特別態様に変化させると決定され易くなっていると共に、保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留データが含まれていない場合には、バッファ番号の低い方の特殊態様を特別態様に変化させると決定され易くなっている。即ち、保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留データが含まれている場合には、後に特殊態様で表示された保留記憶表示を特別態様に変化させる割合が高くなっていると共に、保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留データが含まれていない場合には、先に特殊態様で表示された保留記憶表示を特別態様に変化させる割合が高くなっている。このような設定により、複数の特殊態様で表示された保留記憶表示のいずれが特別態様に変化するかに注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、図34(B)に示す決定割合では、「バッファ番号が低い方」又は「バッファ番号が高い方」いずれかに決定されるようになっているが、特殊態様で表示された保留記憶表示が3以上ある場合には、「バッファ番号が最も低い方」又は「バッファ番号が最も高い方」と読み替えればよい。なお、特殊態様で表示された保留記憶表示が3以上ある場合には、更に詳細にいずれを変化させるかを決定するようにしてもよい。
ステップS756において、いずれの特殊態様を特別態様に変化させるかの抽選を行った後には、バッファ番号が高い方を変化させると決定されたか否かを判定する(ステップS757)。
バッファ番号が高い方を選択させると決定された場合には(ステップS757;YES)、特殊態様をいずれの特別態様に変化させるかを決定するためのテーブルとして、図35(A)に示す第1特別態様決定テーブル201をセットする(ステップS758)。
また、バッファ番号が低い方を変化させると決定された場合や(ステップS757;NO)、特殊態様が複数出ない場合には(ステップS755;NO)、特殊態様をいずれの特別態様に変化させるかを決定するためのテーブルとして、図35(B)に示す第2特別態様決定テーブル202をセットする(ステップS759)。
図35(A)に示す第1特別態様決定テーブル201や図35(B)に示す第2特別態様決定テーブル202では、予告対象となる可変表示に対応する始動入賞の発生に基づいて送信された変動カテゴリコマンドの指定内容に応じて、特別態様決定用の乱数値と比較される数値が、「通常態様」、「第1態様」、「第2態様」の決定結果に割り当てられている。「通常態様」は、先読み予告演出が実行されない場合と同様の表示態様である。即ち、特殊態様で表示された後、通常態様に変化する先読み予告演出も実行されることがある。「第1態様」及び「第2態様」は特別態様に含まれる表示態様である。「第1態様」と「第2態様」とは、それぞれが異なる表示態様であればよい。この実施の形態では、「第1態様」は、白い星の表示「☆」であり、「第2態様」は、黒い星の表示「★」となっている。
第1特別態様決定テーブル201及び第2特別態様決定テーブル202の設定では、変動カテゴリが「スーパーリーチ共通」や「小当り」である場合には、「非リーチ共通」や「その他ハズレ」である場合よりも、「第1態様」や「第2態様」といった特別態様に決定される割合が高くなっている。このような設定により、特殊態様から特別態様に変化したことによって、スーパーリーチとなることを示唆することができる。
また、第1特別態様決定テーブル201及び第2特別態様決定テーブル202の設定では、変動カテゴリが「大当り」である場合には、他の変動カテゴリである場合よりも、「第2態様」に決定され易くなっている。このような設定により、第2態様に変化した場合には大当りとなる可能性が高いことを示唆することができる。
また、第1特別態様決定テーブル201と第2特別態様決定テーブル202とでは、特殊態様をいずれに変化させるかの決定割合が異なっている。即ち、バッファ番号が高い方の特殊態様が変化した場合と、バッファ番号が低い方の特殊態様が変化した場合と、でいずれの特別態様となるかの割合が異なっている。これにより、複数の特殊態様で表示された保留記憶表示のいずれが特別態様に変化するかに注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
具体的には、第2特別態様決定テーブル202の設定では、変動カテゴリがいずれである場合であっても、「第1態様」に決定されることがあるようになっている。一方、第1特別態様決定テーブル201の設定では、変動カテゴリが「非リーチ」や「その他のハズレ」である場合には、必ず「通常態様」に決定されるようになっていると共に、変動カテゴリが「大当り」である場合には、必ず「第2態様」に決定されるようになっている。更に、変動カテゴリが「スーパーリーチ共通」である場合、第1特別態様決定テーブル201の設定では、「第2態様」に決定される割合が10%となっているのに対し、第2特別態様決定テーブル202の設定では、「第2態様」に決定される割合が30%となっている。
即ち、第2特別態様決定テーブル202によって、「第1態様」に決定された場合は、スーパーリーチとならないハズレとなる場合があるが、第1特別態様決定テーブル201によって、「第1態様」に決定された場合には、スーパーリーチとなるか、「小当り」又は「大当り」となることが確定する。また、第1特別態様決定テーブル201によって「第2態様」に決定された場合は、第2特別態様決定テーブル202によって「第2態様」に決定された場合よりも高い割合で大当りとなるようになっている。
言い換えると、バッファ番号が高い方の特殊態様が変化した場合の方が、バッファ番号が低い方の特殊態様が変化した場合よりも、明確に表示結果やスーパーリーチの有無を報知するようになっている。具体的には、バッファ番号が高い方の特殊態様が第2態様に変化した場合の方が、バッファ番号が低い方の特殊態様が第2状態に変化した場合よりも、表示結果が大当りとなる割合が高くなっている。これにより、複数の特殊態様で表示された保留記憶表示のいずれが特別態様に変化するかに注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、特殊態様で表示されている保留記憶表示が複数でない場合には(ステップS755;NO)、第2特別態様決定テーブル202を用いて、いずれの表示態様に変化させるかが決定される。即ち、特殊態様で表示されている保留記憶表示が複数ある場合であって、バッファ番号が高い方を変化させると決定された場合には、特別な決定割合でいずれの表示態様に変化させるかが決定されることになる。
複数の保留記憶表示が特殊態様で表示されている場合には、遊技者は先に特殊態様で表示された方が変化することに注目すると想定され、また、先に特殊態様で表示された方が先に変化する遊技機が一般的である。この実施の形態のパチンコ遊技機1では、後に特殊態様で表示された方が先に変化する場合があると共に、後に特殊態様で表示された方が先に変化する場合には、特別な決定割合でいずれの表示態様に変化させるかが決定される。これにより、意外性のある演出を実行できると共に、意外性のある演出の場合には、明確に表示結果やスーパーリーチの有無を報知されるので、遊技の興趣が向上する。
ステップS758、S759の処理の後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出した先読み予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ステップS758又はステップS759にてセットした第1特別態様決定テーブル201又は第2特別態様決定テーブル202のいずれかを参照することにより、特殊態様から変化させる表示態様を決定する(ステップS760)。
続いて、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特殊態様で表示されている表示部位のうち、ステップS756で変化させると決定された表示部位をステップS760の処理で決定された表示態様で更新する制御を行う(ステップS761)。
ステップS761の処理を実行した後には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける保留記憶表示態様を更新する(ステップS762)。ステップS762では、表示態様を変化させたことに対応するバッファ番号の「保留表示態様」を特殊態様に対応した「1」から「0」(通常態様)又は「2」(第1態様、第2態様)に更新すればよい。ステップS762の処理の後、先読み予告実行中処理を終了する。
ステップS532の処理を実行した後には、アクティブ保留画像の変化の有無と、変化する場合におけるアクティブ保留画像の表示態様に対応したアクティブ保留表示態様とを決定する(S533)。一例として、ステップS533の処理では、アクティブ保留画像の変化の有無とアクティブ保留表示態様とを決定するための使用テーブルとして、予め用意されたアクティブ保留変化決定テーブルを選択してセットする。アクティブ保留変化決定テーブルでは、これから実行される可変表示に対応するアクティブ保留画像の表示態様が通常態様又は第1態様であるかや、保留変化あおり予告の有無や、保留変化あおり予告を実行する場合における保留変化あおり予告パターンや、保留変化あおり予告を実行しない場合に変動パターン指定コマンドから特定される変動パターン等に応じて、アクティブ保留表示態様決定用の乱数値と比較される数値が、アクティブ保留画像を変化しない場合に対応する「変化なし」の決定結果や、アクティブ保留画像を変化する場合における複数のアクティブ保留表示態様等に、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出したアクティブ保留表示態様決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、アクティブ保留変化決定テーブルを参照することにより、アクティブ保留画像の変化の有無とアクティブ保留表示態様とを決定すればよい。
ステップS533の処理では、例えば図36、図37に示すような決定割合で、アクティブ保留画像の変化の有無とアクティブ保留表示態様とが決定されればよい。図36に示す割合の設定例では、これから実行される可変表示に対応するアクティブ保留画像の表示態様が通常態様又は第1態様であるかと、保留変化あおり予告を実行する場合における保留変化あおり予告パターンが「保留変化あおり予告X」、「保留変化あおり予告Y」、「保留変化あおり予告Z」のいずれであるかとに応じて、アクティブ保留画像の変化の有無とアクティブ保留表示態様の決定割合を異ならせている。図37に示す割合の設定例では、これから実行される可変表示に対応するアクティブ保留画像の表示態様が通常態様又は第1態様であるかと、保留変化あおり予告を実行しない場合の変動パターンが「非リーチ共通」、「ノーマルリーチ(ハズレ)共通」、「ノーマルリーチ(大当り)共通」、「スーパーリーチα(ハズレ)共通」、「スーパーリーチα(大当り)共通」、「スーパーリーチβ(ハズレ)共通」、「スーパーリーチβ(大当り)共通」のいずれであるかとに応じて、アクティブ保留画像の変化の有無とアクティブ保留表示態様の決定割合を異ならせている。
ここで、図36、図37に示す「保留記憶表示が通常態様」は、これから実行される可変表示に対応するアクティブ保留画像の表示態様が通常態様である場合を示す。「保留記憶表示が第1態様」は、これから実行される可変表示に対応するアクティブ保留画像の表示態様が第1態様である場合を示す。
また、図36、図37に示す「保留変化あおり予告あり」は、ステップS530の処理にて保留変化あおり予告パターンが決定されている場合を示す。「保留変化あおり予告なし」は、ステップS530の処理にて「実行なし」に決定されている場合を示す。
また、図36に示す「保留変化あおり予告X」の保留変化あおり予告パターンは、飾り図柄の変動が開始された直後に保留変化あおり予告演出が実行されることを示す。「保留変化あおり予告Y」の保留変化あおり予告パターンは、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となる直前に保留変化あおり予告演出が実行されることことを示す。「保留変化あおり予告Z」の保留変化あおり予告パターンは、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となった直後に保留変化あおり予告演出が実行されることことを示す。
また、図37に示す「非リーチ共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」又はで可変表示態様が「非リーチ」である場合を示す。「ノーマルリーチ(ハズレ)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「ノーマルリーチ」である場合を示す。「ノーマルリーチ(大当り)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「大当り」で可変表示態様が「ノーマルリーチ」である場合を示す。「スーパーリーチα(ハズレ)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「スーパーリーチα」である場合を示す。「スーパーリーチα(大当り)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「大当り」で可変表示態様が「スーパーリーチα」である場合を示す。「スーパーリーチβ(ハズレ)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「スーパーリーチβ」である場合を示す。「スーパーリーチβ(大当り)共通」の変動パターンは、可変表示結果が「大当り」で可変表示態様が「スーパーリーチβ」である場合を示す。
図36、図37に示すアクティブ保留変化決定テーブルの設定では、保留変化あおり予告演出が実行される場合には、保留変化あおり予告演出が実行されない場合よりも、「第1態様」や「第2態様」といった特別態様に決定される割合が高くなっている。このような設定により、保留変化あおり予告演出が実行されることにより、アクティブ保留画像が特別態様に変化する可能性が高いことを示唆することができる。
また、図36に示すアクティブ保留変化決定テーブルの設定では、保留変化あおり予告パターンが「保留変化あおり予告Y」や「保留変化あおり予告Z」である場合には、「保留変化あおり予告X」である場合よりも、「第1態様」や「第2態様」といった特別態様に決定される割合が高くなっている。また、保留変化あおり予告パターンが「保留変化あおり予告Z」である場合には、「保留変化あおり予告X」や「保留変化あおり予告Y」である場合よりも、「第1態様」や「第2態様」といった特別態様に決定される割合が高くなっている。このような設定により、保留変化あおり予告演出が実行されるタイミングが遅いほど、アクティブ保留画像が特別態様に変化する可能性が高いことを示唆することができる。
また、図37に示すアクティブ保留変化決定テーブルの設定では、変動パターンが「スーパーリーチα(ハズレ)共通」、「スーパーリーチα(大当り)共通」、「スーパーリーチβ(ハズレ)共通」、「スーパーリーチβ(大当り)共通」である場合には、「非リーチ共通」、「ノーマルリーチ(ハズレ)共通」、「ノーマルリーチ(大当り)共通」である場合よりも、「第1態様」や「第2態様」といった特別態様に決定される割合が高くなっている。このような設定により、アクティブ保留画像が特別態様に変化したことによって、スーパーリーチとなる可能性が高いことを示唆することができる。
また、図37に示すアクティブ保留変化決定テーブルの設定では、変動パターンが「ノーマルリーチ(大当り)共通」である場合には、「ノーマルリーチ(ハズレ)共通」である場合よりも、「第2態様」に決定され易くなっている。また、変動パターンが「スーパーリーチα(大当り)共通」である場合には、「スーパーリーチα(ハズレ)共通」である場合よりも、「第2態様」に決定され易くなっている。また、変動パターンが「スーパーリーチβ(大当り)共通」である場合には、「スーパーリーチβ(ハズレ)共通」である場合よりも、「第2態様」に決定され易くなっている。このような設定により、アクティブ保留画像が第2態様に変化した場合には大当りとなる可能性が高いことを示唆することができる。
ステップS533の処理を実行した後には、その他の可変表示中における演出の実行設定を行う(ステップS534)。一例として、ステップS534の処理では、先読み予告演出やメータ予告演出、スーパーリーチあおり予告演出、保留変化あおり予告演出、その他の変動中予告演出とは異なる演出を実行するための設定が行われてもよい。そのような演出としては、例えば可変表示の開始時や実行中における所定のタイミングにて、スピーカ8L、8Rから所定の効果音が出力されるような態様の出力や、遊技効果ランプ9等に含まれるフラッシュランプが光るような態様の演出のうち、一部又は全部を含む所定態様の演出を実行することにより、可変表示結果が「大当り」となることを直ちに告知する一発告知態様の演出が実行されてもよい。あるいは、そのような演出として、可変表示結果が「大当り」となることに対応した特別な演出画像を表示する演出が実行されてもよい。
他の一例として、ステップS534の処理では、可変表示結果が「大当り」となる可能性等にはかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出を実行するための設定が行われてもよい。より具体的には、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプが光るような態様の演出や、ミニキャラとなる所定の演出画像を表示する演出といった、所定態様の演出を実行できればよい。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS535)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン等に対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばメータ予告、スーパーリーチあおり予告、保留変化あおり予告を実行するための設定が成された場合には、その設定に対応した予告演出制御パターンが選択されてもよい。
ステップS535の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS536)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS537)。このときには、例えばステップS535にて使用パターンとしてセットされた特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS538)、可変表示開始設定処理を終了する。
図38は、可変表示中処理として、図24のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図38に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS541)。一例として、ステップS541の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS541にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS541;NO)、メータ予告演出を実行するためのメータ予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS542)。メータ予告演出期間は、例えば、図27のステップS528で選択されたメータ予告パターン毎に予め定められていればよい。ステップS542にてメータ予告演出期間であるときには(ステップS542;YES)、メータ予告演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS543)。
一例として、ステップS543の処理では、各メータ予告パターンに対応するメータ予告演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作等のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
図39は、メータ予告動作制御処理として、図38のステップS543にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図39に示すメータ予告動作制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、画像表示装置5の表示画面にメータ画像を表示済みであるか否かを判定する(ステップS481)。ここで、画像表示装置5の表示画面にメータ画像を表示済みであるか否かは、例えば、画像表示装置5の表示画面にメータ画像を表示したことに応じて、演出制御フラグ設定部191等に設けられたメータ画像表示済みフラグをオン状態にセットするようにしておき、メータ画像表示済みフラグがオンであるか否かにより判定すればよい。
ステップS481にてメータ画像が表示済みでない場合には(ステップS481;NO)、画像表示装置5の表示画面にメータ画像を通常態様で表示させる(ステップS482)。
ステップS481にてメータ画像が表示済みである場合(ステップS481;YES)、又はステップS482の処理を実行した後には、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、図27に示すステップS528の処理で選択されたメータ予告パターンに従い、各ランプ画像を左端のランプ画像から順に点灯表示させる(ステップS483)。一例として、ステップS483の処理では、例えば図27に示すステップS528の処理で「メータ予告X1」が選択された場合、図29(A)に示す「メータ予告X1」に対応するメータ予告パターンに従って、各ランプ画像を左端のランプ画像から順に点灯表示させる。即ち、この場合には、例えばステップS542の処理にてメータ予告演出期間であると判定されたときをメータ予告演出の開始時として、それから、2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に、左側から2個目までのランプ画像を点灯表示させる。このとき、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、メータ予告演出の開始時から1秒経過後である場合には1個目のランプ画像を点灯表示させ、メータ予告演出の開始時から2秒経過後である場合には2個目のランプ画像を点灯表示させる等して2個のランプ画像を順に点灯表示させるようにしてもよいし、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、メータ予告演出の開始時から2秒経過後である場合に2個のランプ画像を一度に点灯表示させるようにしてもよい。同様に、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みによりステップS483の処理を実行する度に、メータ予告演出の開始時から10秒経過するまで同様の処理を実行する。
ステップS483の処理を実行した後には、点灯表示しているランプ画像が7個以上であるか否かを判定する(ステップS484)。
ステップS484の処理にて点灯表示しているランプ画像が7個以上である場合(ステップS484;YES)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面に通常態様で表示しているメータ画像を拡大態様で表示させる(ステップS485)。このように、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じてメータ画像が拡大表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上する。
ステップS484にて点灯表示しているランプ画像が7個以上でない場合(ステップS484;NO)、又はステップS485の処理を実行した後には、メータ予告演出を実行するための演出動作制御が終了したか否かを判定する(ステップS486)。一例として、ステップS486の処理では、メータ予告パターンに設定されている動作制御パターンを全て実行し終えたことを以て、メータ予告演出を実行するための演出動作制御が終了したと判定すればよい。もしくは、メータ予告演出時間として予め設定されている期間が、メータ予告演出の開始時から計時して経過したことを以て、メータ予告演出を実行するための演出動作制御が終了したと判定するようにしてもよい。
ステップS486にてメータ予告演出を実行するための演出動作制御が終了していないと判定された場合(ステップS486;NO)、そのままメータ予告動作制御処理を終了する。この場合、次回のタイマ割込みが発生したときに、図39に示すメータ予告動作制御処理が再実行される。
ステップS486にてメータ予告演出を実行するための演出動作制御が終了したと判定された場合(ステップS486;YES)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面に表示しているメータ画像を非表示にして(ステップS487)、メータ予告動作制御処理を終了する。
ステップS542にてメータ予告演出期間ではないときや(ステップS542;NO)、ステップS543の処理を実行した後には、アクティブ保留変化予告演出を実行するためのアクティブ保留変化予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS544)。アクティブ保留変化予告演出期間は、例えば、図27のステップS530で選択された保留変化あおり予告パターンや、図27のステップS533で決定されたアクティブ保留変化の有無毎に予め定められていればよい。例えば、図27のステップS530で「保留変化あおり予告X」が選択された場合、アクティブ保留変化予告演出期間は、変動開始直後に開始される演出期間となる。また、図27のステップS530で「保留変化あおり予告Y」が選択された場合、アクティブ保留変化予告演出期間は、リーチ直前に開始される演出期間となる。また、図27のステップS530で「保留変化あおり予告Z」が選択された場合、アクティブ保留変化予告演出期間は、リーチ直後に開始される演出期間となる。ステップS544にてアクティブ保留変化予告演出期間であるときには(ステップS544;YES)、アクティブ保留変化予告演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS545)。
一例として、ステップS545の処理では、各保留変化あおり予告パターンやアクティブ保留変化の有無に対応するアクティブ保留変化予告演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作等のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
図40は、アクティブ保留変化予告動作制御処理として、図38のステップS545にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図40に示すアクティブ保留変化動作制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、保留変化あおり予告を実行するための保留変化あおり予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS491)。保留変化おあり予告演出期間は、例えば、図27のステップS530で選択された保留変化あおり予告パターン毎に予め定められていればよい。
ステップS491にて保留変化あおり予告演出期間であるときには(ステップS491;YES)、保留変化あおり予告演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS492)。
一例として、ステップS492の処理では、各保留変化あおり予告パターンに対応する保留変化あおり予告演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作等のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
ステップS492の処理を実行した後には、保留変化あおり予告を実行するための演出動作制御が終了したか否かを判定する(ステップS493)。一例として、ステップS493の処理では、保留変化あおり予告パターンを全て実行し終えたことを以て保留変化あおり予告を実行するための演出動作制御が終了したと判定すればよい。
ステップS493にて保留変化あおり予告を実行するための演出動作制御が終了していないと判定された場合には(ステップS493;NO)、そのままアクティブ保留変化予告動作制御処理を終了する。この場合、次回のタイマ割込みが発生したときに、図40に示すアクティブ保留変化予告動作制御処理が再実行される。
ステップS491にて保留変化あおり予告演出期間でない場合(ステップS491;NO)、又はステップS493にて保留変化あおり予告を実行するための演出動作制御が終了したと判定された場合には(ステップS493;YES)、アクティブ保留画像を、図27に示すステップS533の処理で決定された表示態様に更新して(ステップS494)、アクティブ保留変化予告動作制御処理を終了する。
図38のステップS544にてメータ予告演出期間ではないときや(ステップS544;NO)、ステップS545の処理を実行した後には、スーパーリーチあおり予告演出を実行するためのスーパーリーチあおり予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS546)。スーパーリーチあおり予告演出期間は、例えば、図27のステップS529で選択されたスーパーリーチあおり予告パターン毎に予め定められていればよい。ステップS546にてスーパーリーチあおり予告演出期間であるときには(ステップS546;YES)、スーパーリーチあおり予告演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS547)。
一例として、ステップS547の処理では、各スーパーリーチあおり予告パターンに対応するスーパーリーチあおり予告演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作等のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
ステップS546にてスーパーリーチあおり予告演出期間ではないときや(ステップS546;NO)、ステップS547の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンにおける設定等に基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS548)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS541にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS541;YES)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS549)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS549;NO)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS549にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS549;YES)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS550)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS551)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS52)、可変表示中演出処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機1における具体的な演出動作について説明する。図41(A)は、「メータ予告X1」、「メータ予告Y1」、「メータ予告X1」のメータ予告パターンによるメータ予告のタイミング等を示す説明図である。図42は、「メータ予告X1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。
ここで、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS528の処理において、「メータ予告X1」のメータ予告パターンによるメータ予告を実行すると決定されたものとする。また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS529の処理において、「スーパーリーチあおり予告X」のスーパーリーチあおり予告パターンによるスーパーリーチあおり予告を実行すると決定されたものとする。
この場合、図42(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始された後、図42(B)に示すように、例えば画像表示装置の表示領域の下方に通常態様のメータ画像5MSが表示される。図42(B)に示す表示例では、メータ画像5MSが表示されたことに伴って、始動入賞記憶表示エリア5Hや変動中特図表示エリア5Iが非表示となり、代わりに、保留記憶数表示エリア5Jにて現在の保留記憶数が表示されている。
その後、図42(C)に示すように、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に2個目までのランプ画像が点灯表示され、その後、図42(D)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に4個目までのランプ画像が点灯表示される。図42(D)に示す表示例では、図41(A)に示すように、2個目までのランプ画像が点灯表示された後に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となっている。
その後、図42(E)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に6個目までのランプ画像が点灯表示され、その後、図42(F)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に8個目までのランプ画像が点灯表示される。図42(E)、図42(F)に示す表示例では、図41(A)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のキャラクタを模した画像と、射的の的を模した画像とを表示し、キャラクタにより射られた矢が的に命中する態様の違いにより、スーパーリーチの有無を示唆するスーパーリーチあおり予告演出が実行されている。また、図42(E)、図42(F)に示す表示例では、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、拡大態様のメータ画像5MLが表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
その後、図42(G)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に10個目までの全てのランプ画像が点灯表示され、その後、図42(H)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がスーパーリーチとなる。図42(G)に示す表示例では、図41(A)に示すように、10個目までの全てのランプ画像が点灯表示されることによりメータ予告が成功演出として終了すると共に、キャラクタにより射られた矢が的の「SP」と記された領域に命中することによりスーパーリーチ予告が成功演出として終了している。また、図42(G)に示す表示例では、拡大態様のメータ画像5MLが表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
なお、図27に示すステップS528の処理においては、図28に示すメータ予告決定テーブルを用いてメータ予告演出の有無とメータ予告パターンとが決定される。図28に示すメータ予告決定テーブルの設定では、「メータ予告X1」に決定された場合には、スーパーリーチとなることが確定となっている。したがって、図42に示すように「メータ予告X1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行された場合には、遊技者にスーパーリーチとなることを確定的に示唆することができる。
また、図27に示すステップS529の処理においては、図30に示すスーパーリーチあおり予告決定テーブルを用いてスーパーリーチあおり予告の有無とスーパーリーチあおり予告パターンとが決定される。図30に示すスーパーリーチあおり予告決定テーブルの設定では、「スーパーリーチあおり予告X」に決定された場合には、スーパーリーチとなることが確定となっている。したがって、図42に示すように「スーパーリーチあおり予告X」のスーパーリーチあおり予告パターンによるスーパーリーチあおり予告演出が実行された場合には、遊技者にスーパーリーチとなることを確定的に示唆することができる。
図43は、「メータ予告Y1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。
ここで、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS528の処理において、「メータ予告Y1」のメータ予告パターンによるメータ予告を実行すると決定されたものとする。また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS529の処理において、「スーパーリーチあおり予告X」のスーパーリーチあおり予告パターンによるスーパーリーチあおり予告を実行すると決定されたものとする。
この場合、図43(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始された後、図43(B)に示すように、例えば画像表示装置の表示領域の下方に通常態様のメータ画像5MSが表示される。図43(B)に示す表示例では、メータ画像5MSが表示されたことに伴って、始動入賞記憶表示エリア5Hや変動中特図表示エリア5Iが非表示となり、代わりに、保留記憶数表示エリア5Jにて現在の保留記憶数が表示されている。
その後、図43(C)に示すように、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に、「メータ予告X1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、2個目までのランプ画像が点灯表示される。
その後、図43(D)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に6個目までのランプ画像が点灯表示される。図43(D)に示す表示例では、図41(A)に示すように、2個目までのランプ画像が点灯表示された後に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となっている。
その後、図43(E)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に7個目までのランプ画像が点灯表示され、その後、図42(F)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に8個目までのランプ画像が点灯表示される。図43(E)、図43(F)に示す表示例では、図41(A)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のキャラクタを模した画像と、射的の的を模した画像とを表示し、キャラクタにより射られた矢が的に命中する態様の違いにより、スーパーリーチの有無を示唆するスーパーリーチあおり予告演出が実行されている。また、図43(E)、図43(F)に示す表示例では、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、拡大態様のメータ画像5MLが表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
その後、図43(G)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に10個目までの全てのランプ画像が点灯表示され、その後、図43(H)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がスーパーリーチαとなる。図43(G)に示す表示例では、図41(A)に示すように、10個目までの全てのランプ画像が点灯表示されることによりメータ予告が成功演出として終了すると共に、キャラクタにより射られた矢が的の「SP」と記された領域に命中することによりスーパーリーチ予告が成功演出として終了している。また、図43(G)に示す表示例では、拡大態様のメータ画像5MLが表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
なお、図27に示すステップS528の処理においては、図28に示すメータ予告決定テーブルを用いてメータ予告演出の有無とメータ予告パターンとが決定される。図28に示すメータ予告決定テーブルの設定では、「メータ予告Y1」に決定された場合には、スーパーリーチαとなることが確定となっている。したがって、図43に示すように「メータ予告Y1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行された場合には、遊技者にスーパーリーチαとなることを確定的に示唆することができる。
図44は、「メータ予告Z1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。
ここで、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS528の処理において、「メータ予告Z1」のメータ予告パターンによるメータ予告を実行すると決定されたものとする。また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS529の処理において、「スーパーリーチあおり予告X」のスーパーリーチあおり予告パターンによるスーパーリーチあおり予告を実行すると決定されたものとする。
この場合、図44(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始された後、図44(B)に示すように、例えば画像表示装置の表示領域の下方に通常態様のメータ画像5MSが表示される。図44(B)に示す表示例では、メータ画像5MSが表示されたことに伴って、始動入賞記憶表示エリア5Hや変動中特図表示エリア5Iが非表示となり、代わりに、保留記憶数表示エリア5Jにて現在の保留記憶数が表示されている。
その後、図44(C)に示すように、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に、「メータ予告X1」、「メータ予告Y1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、2個目までのランプ画像が点灯表示される。
その後、図44(D)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に3個目までのランプ画像が点灯表示される。図44(D)に示す表示例では、図41(A)に示すように、2個目までのランプ画像が点灯表示された後に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となっている。
その後、図44(E)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に4個目までのランプ画像が点灯表示され、その後、図44(F)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に8個目までのランプ画像が点灯表示される。図44(E)、図44(F)に示す表示例では、図41(A)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のキャラクタを模した画像と、射的の的を模した画像とを表示し、キャラクタにより射られた矢が的に命中する態様の違いにより、スーパーリーチの有無を示唆するスーパーリーチあおり予告演出が実行されている。また、図44(F)に示す表示例では、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、拡大態様のメータ画像5MLが表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
その後、図44(G)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に10個目までの全てのランプ画像が点灯表示され、その後、図44(H)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がスーパーリーチβとなる。図44(G)に示す表示例では、図41(A)に示すように、10個目までの全てのランプ画像が点灯表示されることによりメータ予告が成功演出として終了すると共に、キャラクタにより射られた矢が的の「SP」と記された領域に命中することによりスーパーリーチ予告が成功演出として終了している。また、図44(G)に示す表示例では、拡大態様のメータ画像5MLが表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
なお、図27に示すステップS528の処理においては、図28に示すメータ予告決定テーブルを用いてメータ予告演出の有無とメータ予告パターンとが決定される。図28に示すメータ予告決定テーブルの設定では、「メータ予告Z1」に決定された場合には、スーパーリーチβとなることが確定となっている。したがって、図44に示すように「メータ予告Z1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行された場合には、遊技者にスーパーリーチβとなることを確定的に示唆することができる。
図45は、「メータ予告X2」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。
ここで、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS528の処理において、「メータ予告X2」のメータ予告パターンによるメータ予告を実行すると決定されたものとする。また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS529の処理において、「スーパーリーチあおり予告Y」のスーパーリーチあおり予告パターンによるスーパーリーチあおり予告を実行すると決定されたものとする。
この場合、図45(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始された後、図45(B)に示すように、例えば画像表示装置の表示領域の下方に通常態様のメータ画像5MSが表示される。図45(B)に示す表示例では、メータ画像5MSが表示されたことに伴って、始動入賞記憶表示エリア5Hや変動中特図表示エリア5Iが非表示となり、代わりに、保留記憶数表示エリア5Jにて現在の保留記憶数が表示されている。
その後、図45(C)に示すように、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に、「メータ予告X1」、「メータ予告Y1」、「メータ予告Z1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、2個目までのランプ画像が点灯表示される。
その後、図45(D)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に、「メータ予告X1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、4個目までのランプ画像が点灯表示される。図45(D)に示す表示例では、図41(B)に示すように、2個目までのランプ画像が点灯表示された後に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となっている。
その後、図45(E)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に、「メータ予告X1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、6個目までのランプ画像が点灯表示され、その後、図45(F)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に、「メータ予告X1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、8個目までのランプ画像が点灯表示される。図45(E)、図45(F)に示す表示例では、図41(B)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のキャラクタを模した画像と、射的の的を模した画像とを表示し、キャラクタにより射られた矢が的に命中する態様の違いにより、スーパーリーチの有無を示唆するスーパーリーチあおり予告演出が実行されている。また、図45(F)に示す表示例では、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、拡大態様のメータ画像5MLが表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
その後、図45(G)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に点灯表示されるランプ画像の数は増えず、その後、図45(H)に示すように、飾り図柄表示エリアにハズレ組み合わせの表示結果が停止表示される。図45(G)に示す表示例では、図41(B)に示すように、10個のランプ画像のうちの8個のランプ画像が点灯表示されることによりメータ予告が失敗演出として終了すると共に、キャラクタにより射られた矢が的の「残念」と記された領域に命中することによりスーパーリーチ予告が失敗演出として終了している。また、図45(G)に示す表示例では、拡大態様のメータ画像5MLが表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
なお、図27に示すステップS528の処理においては、図28に示すメータ予告決定テーブルを用いてメータ予告演出の有無とメータ予告パターンとが決定される。図28に示すメータ予告決定テーブルの設定では、「メータ予告X2」に決定された場合には、スーパーリーチとはならないことが確定となっている。したがって、図45に示すように「メータ予告X2」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行された場合には、遊技者にスーパーリーチとならないことを確定的に示唆することができる。
また、図27に示すステップS529の処理においては、図30に示すスーパーリーチあおり予告決定テーブルを用いてスーパーリーチあおり予告の有無とスーパーリーチあおり予告パターンとが決定される。図30に示すスーパーリーチあおり予告決定テーブルの設定では、「スーパーリーチあおり予告Y」に決定された場合には、スーパーリーチとならないことが確定となっている。したがって、図45に示すように「スーパーリーチあおり予告Y」のスーパーリーチあおり予告パターンによるスーパーリーチあおり予告演出が実行された場合には、遊技者にスーパーリーチとならないことを確定的に示唆することができる。
図46は、「メータ予告Y2」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。
ここで、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS528の処理において、「メータ予告Y2」のメータ予告パターンによるメータ予告を実行すると決定されたものとする。また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS529の処理において、「スーパーリーチあおり予告Y」のスーパーリーチあおり予告パターンによるスーパーリーチあおり予告を実行すると決定されたものとする。
この場合、図46(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始された後、図46(B)に示すように、例えば画像表示装置の表示領域の下方に通常態様のメータ画像5MSが表示される。図46(B)に示す表示例では、メータ画像5MSが表示されたことに伴って、始動入賞記憶表示エリア5Hや変動中特図表示エリア5Iが非表示となり、代わりに、保留記憶数表示エリア5Jにて現在の保留記憶数が表示されている。
その後、図46(C)に示すように、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に、「メータ予告X1」、「メータ予告Y1」、「メータ予告Z1」、「メータ予告X2」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、2個目までのランプ画像が点灯表示される。
その後、図46(D)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に、「メータ予告Y1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、6個目までのランプ画像が点灯表示される。図46(D)に示す表示例では、図41(B)に示すように、2個目までのランプ画像が点灯表示された後に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となっている。
その後、図46(E)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に、「メータ予告Y1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、7個目までのランプ画像が点灯表示され、その後、図46(F)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に、「メータ予告Y1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、8個目までのランプ画像が点灯表示される。図46(E)、図46(F)に示す表示例では、図41(B)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のキャラクタを模した画像と、射的の的を模した画像とを表示し、キャラクタにより射られた矢が的に命中する態様の違いにより、スーパーリーチの有無を示唆するスーパーリーチあおり予告演出が実行されている。また、図46(E)、図46(F)に示す表示例では、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、メータ画像が拡大表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
その後、図46(G)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に点灯表示されるランプ画像の数は増えず、その後、図46(H)に示すように、飾り図柄表示エリアにハズレ組み合わせの表示結果が停止表示される。図46(G)に示す表示例では、図41(B)に示すように、10個のランプ画像のうちの8個のランプ画像が点灯表示されることによりメータ予告が失敗演出として終了すると共に、キャラクタにより射られた矢が的の「残念」と記された領域に命中することによりスーパーリーチ予告が失敗演出として終了している。また、図46(G)に示す表示例では、メータ画像が拡大表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
なお、図27に示すステップS528の処理においては、図28に示すメータ予告決定テーブルを用いてメータ予告演出の有無とメータ予告パターンとが決定される。図28に示すメータ予告決定テーブルの設定では、「メータ予告Y2」に決定された場合には、スーパーリーチとはならないことが確定となっている。したがって、図46に示すように「メータ予告Y2」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行された場合には、遊技者にスーパーリーチとならないことを確定的に示唆することができる。
図47は、「メータ予告Z2」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。
ここで、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS528の処理において、「メータ予告Z2」のメータ予告パターンによるメータ予告を実行すると決定されたものとする。また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS529の処理において、「スーパーリーチあおり予告Y」のスーパーリーチあおり予告パターンによるスーパーリーチあおり予告を実行すると決定されたものとする。
この場合、図47(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始された後、図47(B)に示すように、例えば画像表示装置の表示領域の下方に通常態様のメータ画像5MSが表示される。図47(B)に示す表示例では、メータ画像5MSが表示されたことに伴って、始動入賞記憶表示エリア5Hや変動中特図表示エリア5Iが非表示となり、代わりに、保留記憶数表示エリア5Jにて現在の保留記憶数が表示されている。
その後、図47(C)に示すように、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)に、「メータ予告X1」、「メータ予告Y1」、「メータ予告Z1」、「メータ予告X2」、「メータ予告Y2」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、2個目までのランプ画像が点灯表示される。
その後、図47(D)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から4秒後まで)に、「メータ予告Z1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、3個目までのランプ画像が点灯表示される。図47(D)に示す表示例では、図41(B)に示すように、2個目までのランプ画像が点灯表示された後に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となっている。
その後、図47(E)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から6秒後まで)に、「メータ予告Z1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、4個目までのランプ画像が点灯表示され、その後、図47(F)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から8秒後まで)に、「メータ予告Z1」のメータ予告パターンによるメータ予告演出と同様に、8個目までのランプ画像が点灯表示される。図47(E)、図47(F)に示す表示例では、図41(B)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のキャラクタを模した画像と、射的の的を模した画像とを表示し、キャラクタにより射られた矢が的に命中する態様の違いにより、スーパーリーチの有無を示唆するスーパーリーチあおり予告演出が実行されている。また、図47(F)に示す表示例では、7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、メータ画像が拡大表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
その後、図47(G)に示すように、それから更に2秒経過するまで(開始から10秒後まで)に点灯表示されるランプ画像の数は増えず、その後、図47(H)に示すように、飾り図柄表示エリアにハズレ組み合わせの表示結果が停止表示される。図47(G)に示す表示例では、図41(B)に示すように、10個のランプ画像のうちの8個のランプ画像が点灯表示されることによりメータ予告が失敗演出として終了すると共に、キャラクタにより射られた矢が的の「残念」と記された領域に命中することによりスーパーリーチ予告が失敗演出として終了している。また、図47(G)に示す表示例では、メータ画像が拡大表示されることにより、演出態様が強調されて視認性が向上している。
なお、図27に示すステップS528の処理においては、図28に示すメータ予告決定テーブルを用いてメータ予告演出の有無とメータ予告パターンとが決定される。図28に示すメータ予告決定テーブルの設定では、「メータ予告Z2」に決定された場合には、スーパーリーチとはならないことが確定となっている。したがって、図46に示すように「メータ予告Z2」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行された場合には、遊技者にスーパーリーチとならないことを確定的に示唆することができる。
また、「メータ予告X2」、「メータ予告Y2」、「メータ予告Z2」のメータ予告パターンによるメータ予告演出が実行される場合には、図41(C)に示すように、スーパーリーチあおり予告演出が実行されずに、メータ予告が失敗演出として終了したことに応じて、飾り図柄表示エリアにハズレ組み合わせの表示結果が停止表示されることもある。
また、この実施の形態では、「メータ予告X2」、「メータ予告Y2」、「メータ予告Z2」のメータ予告パターンによるメータ予告演出は、それぞれ、スーパーリーチあおり予告演出が実行されているときにおける、各ランプ画像が点灯表示されるタイミングが異なっている。
図48は、先読み予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。図48(A)は、飾り図柄表示エリアにハズレ組み合わせの表示結果が停止表示され、可変表示が開始される前の画像表示装置5を示している。なお、図48(A)では、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留番号が3番目と5番目の保留記憶表示について、図25のステップS710の処理において先読み予告演出を実行することが決定され、保留番号が3番目と5番目の保留記憶表示が特殊態様「?」で表示されている。
ここで、図27に示す可変表示開始設定処理が実行され、先読み予告実行中処理が実行される。図33に示す先読み予告実行中処理のステップS753の変化抽選において特殊態様で表示されている保留記憶表示を変化させると決定され、ステップS756の処理でバッファ番号が低い方を変化させると決定され、ステップS760の処理で第1態様「☆」に変化させると決定されたものとする。
この場合、図48(B)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始されたときに、バッファ番号の低い方の特殊態様「?」が第1態様「☆」に変化する。なお、図48(B)の表示例では、可変表示が開始されたことに伴って、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示が1つずつシフトしている。
その後、図48(C)に示すように、飾り図柄表示エリアにハズレ組み合わせの表示結果が停止表示され、再度先読み予告実行中処理が実行される。図33に示す先読み予告実行中処理のステップS753の変化抽選において特殊態様で表示されている保留記憶表示を変化させると決定され、ステップS760の処理で第1態様「☆」に変化させると決定された場合には、図48(D)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始されたときに、特殊態様「?」が第1態様「☆」に変化する。なお、図48(D)の表示例では、可変表示が開始されたことに伴って、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示が1つずつシフトしている。
また、図48(A)の時点で、図33に示す先読み予告実行中処理のステップS753の変化抽選において特殊態様で表示されている保留記憶表示を変化させると決定され、ステップS756の処理でバッファ番号が高い方を変化させると決定され、ステップS760の処理で第2態様「★」に変化させると決定されたものとする。
この場合、図48(E)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始されたときに、バッファ番号が高い方の特殊態様「?」が第2態様「★」に変化する。なお、図48(E)の表示例では、可変表示が開始されたことに伴って、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示が1つずつシフトしている。
なお、ステップS756の処理でバッファ番号が高い方を変化させると決定された場合には、ステップS760の処理において、図35(A)に示す第1特別態様決定テーブル201を用いていずれの表示態様に変化させるかが決定される。第1特別態様決定テーブル201の設定では、第2態様「★」に決定された場合には、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなっている。したがって、図48(E)に示すような先読み予告演出が実行された場合には、遊技者に可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆することができる。
その後、図48(F)に示すように、飾り図柄表示エリアにハズレ組み合わせの表示結果が停止表示され、再度先読み予告実行中処理が実行される。図33に示す先読み予告実行中処理のステップS753の変化抽選において特殊態様で表示されている保留記憶表示を変化させると決定され、ステップS760の処理で第1態様「☆」に変化させると決定された場合には、図48(G)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始されたときに、特殊態様「?」が第1態様「☆」に変化する。なお、図48(G)の表示例では、可変表示が開始されたことに伴って、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示が1つずつシフトしている。
図49は、これから実行される可変表示に対応するアクティブ保留画像の表示態様が通常態様であり、変動開始直後に保留変化あおり予告が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。
ここで、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS530の処理において、「保留変化あおり予告X」の保留変化あおり予告パターンによる保留変化あおり予告を実行すると決定され、ステップS533の処理において、アクティブ保留記憶表示を変化させないと決定されたものとする。
この場合、図49(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始され、図49(B)に示すように、その直後に、変動中特図表示エリア5Iに表示されている、現在実行中の可変表示に対応するアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させる保留変化あおり予告演出が実行される。この場合、図49(C1)に示すように、アクティブ保留画像は変化しない。
また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS530の処理において、「保留変化あおり予告X」の保留変化あおり予告パターンによる保留変化あおり予告を実行すると決定され、ステップS533の処理において、アクティブ保留記憶表示を第1態様「☆」に変化させると決定されたものとする。
この場合、図49(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始され、図49(B)に示すように、その直後に、変動中特図表示エリア5Iに表示されている、現在実行中の可変表示に対応するアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させる保留変化あおり予告演出が実行される。この場合、図49(C2)に示すように、アクティブ保留画像が第1態様「☆」に変化する。
また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS530の処理において、「保留変化あおり予告X」の保留変化あおり予告パターンによる保留変化あおり予告を実行すると決定され、ステップS533の処理において、アクティブ保留記憶表示を第2態様「★」に変化させると決定されたものとする。
この場合、図49(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始され、図49(B)に示すように、その直後に、変動中特図表示エリア5Iに表示されている、現在実行中の可変表示に対応するアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させる保留変化あおり予告演出が実行される。この場合、図49(C3)に示すように、アクティブ保留画像が第2態様「★」に変化する。
図50は、これから実行される可変表示に対応するアクティブ保留画像の表示態様が通常態様であり、リーチ直前に保留変化あおり予告が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。
ここで、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS530の処理において、「保留変化あおり予告Y」の保留変化あおり予告パターンによる保留変化あおり予告を実行すると決定され、ステップS533の処理において、アクティブ保留記憶表示を変化させないと決定されたものとする。
この場合、図50(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始され、図50(B)に示すように、リーチ直前に、変動中特図表示エリア5Iに表示されている、現在実行中の可変表示に対応するアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させる保留変化あおり予告演出が実行される。この場合、図50(C1)に示すように、アクティブ保留画像は変化しない。
また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS530の処理において、「保留変化あおり予告Y」の保留変化あおり予告パターンによる保留変化あおり予告を実行すると決定され、ステップS533の処理において、アクティブ保留記憶表示を第1態様「☆」に変化させると決定されたものとする。
この場合、図50(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始され、図50(B)に示すように、リーチ直前に、変動中特図表示エリア5Iに表示されている、現在実行中の可変表示に対応するアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させる保留変化あおり予告演出が実行される。この場合、図50(C2)に示すように、アクティブ保留画像が第1態様「☆」に変化する。
また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS530の処理において、「保留変化あおり予告Y」の保留変化あおり予告パターンによる保留変化あおり予告を実行すると決定され、ステップS533の処理において、アクティブ保留記憶表示を第2態様「★」に変化させると決定されたものとする。
この場合、図50(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始され、図50(B)に示すように、リーチ直前に、変動中特図表示エリア5Iに表示されている、現在実行中の可変表示に対応するアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させる保留変化あおり予告演出が実行される。この場合、図50(C3)に示すように、アクティブ保留画像が第2態様「★」に変化する。
図51は、これから実行される可変表示に対応するアクティブ保留画像の表示態様が通常態様であり、リーチ直後に保留変化あおり予告が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。
ここで、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS530の処理において、「保留変化あおり予告Z」の保留変化あおり予告パターンによる保留変化あおり予告を実行すると決定され、ステップS533の処理において、アクティブ保留記憶表示を変化させないと決定されたものとする。
この場合、図51(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始され、図51(B)に示すように、リーチ直後に、変動中特図表示エリア5Iに表示されている、現在実行中の可変表示に対応するアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させる保留変化あおり予告演出が実行される。この場合、図51(C1)に示すように、アクティブ保留画像は変化しない。
また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS530の処理において、「保留変化あおり予告Z」の保留変化あおり予告パターンによる保留変化あおり予告を実行すると決定され、ステップS533の処理において、アクティブ保留記憶表示を第1態様「☆」に変化させると決定されたものとする。
この場合、図51(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始され、図51(B)に示すように、リーチ直後に、変動中特図表示エリア5Iに表示されている、現在実行中の可変表示に対応するアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させる保留変化あおり予告演出が実行される。この場合、図51(C2)に示すように、アクティブ保留画像が第1態様「☆」に変化する。
また、図27に示す可変表示開始設定処理のステップS530の処理において、「保留変化あおり予告Z」の保留変化あおり予告パターンによる保留変化あおり予告を実行すると決定され、ステップS533の処理において、アクティブ保留記憶表示を第2態様「★」に変化させると決定されたものとする。
この場合、図51(A)に示すように、飾り図柄表示エリアにおいて可変表示が開始され、図51(B)に示すように、リーチ直後に、変動中特図表示エリア5Iに表示されている、現在実行中の可変表示に対応するアクティブ保留画像に流れ星を模した画像を衝突させる保留変化あおり予告演出が実行される。この場合、図51(C3)に示すように、アクティブ保留画像が第2態様「★」に変化する。
なお、これから実行される可変表示に対応するアクティブ保留画像の表示態様が通常態様であり、保留変化あおり予告演出が実行される場合には、図36(A)に示すアクティブ保留変化決定テーブルを用いていずれの表示態様に変化させるかが決定される。図36(A)に示すアクティブ保留変化決定テーブルの設定では、保留変化あおり予告パターンが「保留変化あおり予告Y」や「保留変化あおり予告Z」である場合には、「保留変化あおり予告X」である場合よりも、「第1態様」や「第2態様」といった特別態様に決定される割合が高くなっている。また、保留変化あおり予告パターンが「保留変化あおり予告Z」である場合には、「保留変化あおり予告X」や「保留変化あおり予告Y」である場合よりも、「第1態様」や「第2態様」といった特別態様に決定される割合が高くなっている。したがって、保留変化あおり予告演出が実行されるタイミングが遅いほど、遊技者にアクティブ保留画像が特別態様に変化する可能性が高いことを示唆することができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。上記実施の形態では、演出態様を変化させる制御が行われる演出として、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、複数のランプ画像を含む横長のメータ画像を表示し、各ランプ画像を左端のランプ画像から順に所定のタイミングで点灯表示させ、最終的に全てのランプ画像を点灯表示させるか否かや、各ランプ画像を点灯表示させるタイミングの違いにより、スーパーリーチαやスーパーリーチβの有無を示唆する演出を実行していた。これに限定されず、演出態様を変化させる制御が行われる演出として、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、数字の表示領域を含むカウンター画像を表示し、表示領域内の数字を第1の数値から順に所定のスピードでカウントアップ又はカウントダウンさせ、最終的に第2の数値に到達するか否かや、カウントアップ又はカウントダウンするスピードの違いにより、スーパーリーチαやスーパーリーチβの有無等を示唆する予告演出を実行してもよい。この場合にも、最終的に特定の数値に到達するか否かや、カウントアップ又はカウントダウンするスピードの異なる複数の予告パターンを設けておき、いずれの予告パターンも、カウントアップ又はカウントダウンを開始してから特定の時間が経過するまで、表示領域内の数字が特定の数値となるまでは、同じスピードで変化するものであればよい。また、演出態様を変化させる制御が行われる演出として、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、キャラクタ画像を表示し、キャラクタ画像の表示態様が第1態様から所定のスピードで変化し、最終的に第2態様まで変化するか否かや、変化するスピードの違いにより、スーパーリーチαやスーパーリーチβの有無等を示唆する予告演出を実行してもよい。この場合にも、最終的に第2態様まで変化するか否かや、変化するスピードの異なる複数の予告パターンを設けておき、いずれの予告パターンも、キャラクタ画像の表示態様が変化し始めてから特定の時間が経過するまで、又はキャラクタ画像の表示態様が特定の態様となるまでは、同じスピードで変化するものや、それまでのキャラクタ画像の色や模様等の見た目の変化が同じであればよい。このようにすることによっても、期待感を持続させることができる。
また、上記実施の形態では、当該可変表示の変動パターンが、ノーマルリーチとなる場合に比べて、スーパーリーチとなる場合の方が、演出態様を変化させる制御が行われる演出としてのメータ予告が実行され易くなっていた。これに限定されず、演出態様を変化させる制御が行われる演出は、例えば当該可変表示結果が「ハズレ」や「小当り」となる場合に比べて、「大当り」となる場合の方が実行され易いようにしてもよい。このようにして、演出態様を変化させる制御が行われる演出が実行されることにより、遊技者に当該可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆することができる。
また、上記実施の形態では、当該可変表示の変動パターンに応じて、演出態様を変化させる制御が行われる演出としてのメータ予告の実行の有無やメータ予告パターンを決定していた。これに限定されず、例えば可変表示結果が「大当り」となる可能性等が予告される対象となる可変表示を開始するより前に、特図ゲームの保留情報等に基づいて、演出態様を変化させる制御が行われる予告演出の実行の有無や予告パターンを決定し、その対象となる可変表示を開始するよりも前に、演出画像の表示を開始してもよい。その場合、対象となる可変表示を開始するよりも前に、演出態様を変化させる制御が開始されてもよいし、対象となる可変表示が開始されてから、演出態様を変化させる制御が開始されてもよい。
また、上記実施の形態では、演出態様を変化させる制御が行われる演出としてのメータ予告にて、最終的に全てのランプ画像が点灯表示される特定態様まで変化する場合であるか否かにかかわらず、即ち、演出態様を変化させる制御が行われる演出にて、演出態様が特定態様まで変化しない場合であっても、変化態様としてのランプ画像を点灯表示させるタイミングが速まることがあった。これに限定されず、例えば演出態様を変化させる制御が行われる演出にて、演出態様が特定態様まで変化しない場合には、変化態様を速めないようにしてもよい。このようにして、変化態様が速まる場合には、遊技者に演出態様が特定態様まで変化することを示唆することができる。
また、上記実施の形態では、演出態様を変化させる制御が行われる演出としてのメータ予告では、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、最終的に全てのランプ画像が点灯表示される特定態様まで変化していた。これに限定されず、演出態様を変化させる制御が行われる演出では、飾り図柄の可変表示状態が例えばスーパーリーチハズレ、ハズレ目停止となった後に、特定態様まで変化するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、演出態様を変化させる制御が行われる演出としてのメータ予告にて、最終的に全てのランプ画像が点灯表示される特定態様まで変化したことに対応して、スーパーリーチとなっていた。これに限定されず、演出態様を変化させる制御が行われる演出にて、演出態様が特定態様まで変化したことに対応して、飾り図柄の可変表示結果が「突確」となるようなものであってもよい。
また、上記実施の形態では、演出態様を変化させる制御が行われる演出としてのメータ予告にて、演出態様が特定程度以上変化することとして7個目のランプ画像が点灯表示されたことに応じて、メータ予告演出が終了するまでメータ画像を拡大表示させることにより、演出態様を強調していた。これに限定されず、演出態様を変化させる制御が行われる演出にて、演出態様が特定程度以上変化した場合には、例えばスピーカ8L、8Rから出力される所定の効果音の音量や内容を強調したり、遊技効果ランプ9等に含まれるフラッシュランプを光らせる態様を強調したりしてもよい。このようにすることによっても、遊技者の期待感を、より向上させることができる。
上記実施の形態では、演出態様を変化させる制御が行われる演出としてのメータ予告にて、最終的に全てのランプ画像が点灯表示される特定態様まで変化しない場合には、いずれも最終的に同じ数のランプ画像が点灯表示されていた。これに限定されず、演出態様を変化させる制御が行われる演出にて、演出態様が特定態様まで変化しない場合には、例えば最終的に4個のランプ画像が点灯表示されるパターンと、最終的に8個のランプ画像が点灯表示されるパターンとがある等、最終的に変化する態様が異なるパターンがあってもよい。
上記実施の形態では、複数の保留記憶表示が特殊態様で表示されている場合、バッファ番号が高い方の特殊態様が変化した場合の方が、バッファ番号が低い方の特殊態様が変化した場合よりも、明確に表示結果やスーパーリーチの有無を報知するようになっていた。具体的には、バッファ番号が高い方の特殊態様が第2態様に変化した場合の方が、バッファ番号が低い方の特殊態様が第2態様に変化した場合よりも、表示結果が大当りとなる割合が高くなっていた。バッファ番号が高い方の特殊態様が変化した場合と、バッファ番号が低い方の特殊態様が変化した場合と、でいずれの特別態様となるかの割合を異ならせる他の例として、バッファ番号が高い方の特殊態様が変化した場合と、バッファ番号が低い方の特殊態様が変化した場合と、で特別態様の表示態様そのものを異ならせてもよい。
これにより、バッファ番号が高い方の特殊態様が先に変化した場合と、バッファ番号が低い方の特殊態様が先に変化した場合と、で異なる報知が可能になり先読み予告演出が多彩になる。そして、複数の特殊態様で表示された保留記憶表示のいずれが特別態様に変化するかに注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
バッファ番号が高い方の特殊態様が先に変化した場合と、バッファ番号が低い方の特殊態様が先に変化した場合と、で特別態様の表示態様を異ならせる場合の一例としては、バッファ番号が高い方の特殊態様が先に変化した場合には、大当りとなる可能性を示唆する特別態様として、バッファ番号が低い方の特殊態様が先に変化した場合には、発生するリーチの種類を示唆する特別態様としてもよい。また、逆に、バッファ番号が高い方の特殊態様が先に変化した場合には、発生するリーチの種類を示唆する特別態様として、バッファ番号が低い方の特殊態様が先に変化した場合には、大当りとなる可能性を示唆する特別態様としてもよい。
また、バッファ番号が高い方の特殊態様が先に変化した場合には、信憑性を高く大当りとなる可能性を示唆する特別態様として、バッファ番号が低い方の特殊態様が先に変化した場合には、大まかに大当りとなる可能性を示唆する特別態様としてもよい。また、逆に、バッファ番号が高い方の特殊態様が先に変化した場合には、大まかに大当りとなる可能性を示唆する特別態様として、バッファ番号が低い方の特殊態様が先に変化した場合には、信憑性を高く大当りとなる可能性を示唆する特別態様としてもよい。
上記実施の形態では、図25に示した先読み予告決定処理において先読み予告を開始するか否かを決定して、先読み予告が実行されているときに、図33に示した先読み予告実行中処理において、特別態様に変化させるか否か、いずれの特殊態様を変化させるか、いずれの特別態様に変化させるかを決定していた。これに限定されず、図25に示した先読み予告決定処理において先読み予告を開始するかを決定するときに、特別態様に変化させるか否か、いずれの特別態様を変化させるか、いずれの特別態様に変化させるかのうち、少なくとも一部を決定するようにしてもよい。
例えば、図25に示した先読み予告決定処理において先読み予告を開始するかを決定するときに、いずれの特別態様に変化させるかを決定して、図33に示した先読み予告実行中処理において、いずれの特別態様に変化させるかの決定結果に基づいて、特別態様に変化させるか否か、いずれの特別態様を変化させるかを決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図33に示した先読み予告実行中処理において、複数の保留記憶表示が特殊態様となっている場合には、ステップS756において、バッファ番号が低い方の特殊態様を変化させるか、バッファ番号が高い方の特殊態様を変化させるかを決定していたが、特殊態様を変化させる順番を決定するようにしてもよい。例えば、ステップS756において、バッファ番号の低い方の特殊態様から変化させるか、バッファ番号が高い方の特殊態様から変化させるかを決定し、その決定結果をその時点で特殊態様となっていたものが消化されるまで記憶しておき、以後はステップS756の処理を省略するようにしてもよい。また、複数の特殊態様を同時に変化させることを決定できるようにしてもよい。
図33に示した先読み予告実行中処理のステップS756においては、保留記憶内に大当りがあるか否かに基づいて、いずれの特殊態様を変化させるかを決定していたが、これ以外のことに基づいていずれの特殊態様を変化させるかを決定するようにしてもよい。例えば、特殊態様で表示されている保留記憶の変動カテゴリに基づいて、いずれの特殊態様を変化させるかを決定するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、図33に示した先読み予告実行中処理のステップS753において、保留記憶数が多いほど、特殊態様から特別態様に変化させると決定される割合が高くなっていた。これに限定されず、特殊態様の保留記憶表示の数が多いほど、特殊態様から特別態様に変化させると決定される割合が高くなるようにしてもよい。このようにすることによっても、より多くの保留記憶表示を特殊態様とするために遊技者がより多くの遊技球を打ち込もうとするようになるので、保留記憶数が多くなったことで遊技者が遊技を停止してしまうことを防止でき、遊技機の稼働率の低下を抑制できる。
図33に示した先読み予告実行中処理において、特別態様に変化させるか否か、いずれの特殊態様を変化させるか、いずれの特別態様に変化させるかを別の処理で決定していたが、これらの少なくとも一部を1つの処理で決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図33に示す先読み予告実行中処理は、図27に示す可変表示開始設定処理内で実行されるようになっていた。即ち、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示が開始されるタイミングにおいて、特殊態様を特別態様に変化させるか否かが決定され、変化させると決定された場合には、そのタイミングで特殊態様が特別態様に変化するようになっていた。先読み予告実行中処理を実行するタイミングはこれに限定されず、例えば、保留記憶数が増加したタイミングや、所定の時間毎に先読み予告実行中処理を実行するようにして、保有記憶数が増加したタイミングや、所定の時間毎に特殊態様が特別態様に変化することがあるようにしてもよい。このようにすることで、特殊態様が特別態様に変化する頻度を調整することができる。
上記実施の形態において、変動中予告演出として、「操作予告」が実行される場合には、遊技者が「操作予告」において操作をし易くするため、「操作予告」が実行されることを事前に報知する操作予告報知演出を実行するようにしてもよい。なお、操作予告報知演出を実行する場合において、「操作予告」が大当りとなる可能性が低いことを示す演出態様である場合には、遊技者を過度に期待させることを防止するため操作予告報知演出の実行を制限するようにしてもよい。
操作予告報知演出を実行する場合において、操作予告報知演出の演出態様が複数設けられてもよい。操作予告報知演出の演出態様の一例としては、「操作予告」が実行されるまでの期間をカウントダウンするようなものであってもよい。そして、例えば、操作予告報知演出の第1の演出態様を「ボタン準備→3→2→1」というように3をカウントダウンするものとして、第2の演出態様を「ボタン準備→30→29→・・・→1」というように30をカウントダウンするものとしてもよい。このような第1の演出態様と第2の演出態様とを設ける場合、より長くカウントダウンを行う第2の演出態様の操作予告報知演出が実行された場合の方が、大当りとなる期待度の高い「操作予告」が実行される割合を高くすることが好ましい。また、操作予告報知演出は、「操作予告」の変動中予告演出が実行される変動より前の変動から実行されるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、先読み予告演出における保留記憶表示の特別態様や特殊態様は、第1始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかによらず同じであったが、第1始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、表示態様を異ならせてもよい。
上記実施の形態では、図18に示すステップS406、S408、S411の処理のいずれかにて設定した変動パターン種別判定しきい値を用いて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が含まれる変動カテゴリを、ステップS412の処理にて判定する。こうした変動カテゴリの判定結果等に基づいて、図25に示すステップS710の処理で先読み予告演出の実行の有無や、実行する場合の演出態様が決定される。これに対して、図18に示す入賞時乱数値判定処理では、例えば変動パターンまでを特定し、図25に示すステップS710の処理では、特定された変動パターンに応じて先読み予告演出における演出態様が決定されてもよい。
この場合、図17に示すステップS209の処理にて変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データも抽出し、保留情報として第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶させればよい。そして、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR4に基づいて、特別図柄や飾り図柄の変動パターンが複数パターンのいずれかに決定されればよい。即ち、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bから読み出した保留情報に基づいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様を複数態様のいずれかに決定する一方、その決定前に、始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様が複数態様のいずれに決定されるかを判定し、その判定結果の対象となった可変表示が実行される以前に先読み予告演出の実行の有無や実行する場合の演出態様を、その判定結果に応じて異なる割合で決定してもよい。
保留記憶情報としての保留記憶数通知コマンドを正常に受信することができなかったときに先読み予告演出の実行を制限することに代えて、あるいはこれと共に、始動入賞の発生に基づいて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを用いて特図表示結果が「大当り」に決定されると判定されたときには、その判定の対象となった可変表示における表示結果に基づき制御された大当り遊技状態が終了するまでの期間内に発生した始動入賞に基づく先読み予告演出の実行を制限してもよい。これにより、始動入賞で発生したときの遊技状態に応じて可変表示結果や変動カテゴリを判定した結果に基づいて先読み予告演出が実行される場合に、その演出内容の整合性を保ちつつ、遊技興趣を向上させることができる。
また、図18に示すステップS403の処理では、ステップS402の処理にて選択された特図表示結果決定用テーブルデータを用いた判定を行う。このように、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かの判定に用いられる大当り判定範囲を示す大当り判定用データとして、遊技状態が確変状態ではないときに所定数の大当り判定値を含んだ通常判定用データと、遊技状態が確変状態であるときに所定数よりも多数の大当り判定値を含んだ特別判定用データとが設けられ、始動入賞が発生したときの遊技状態が確変状態ではないときに通常判定用データを用いて可変表示結果を判定する一方、始動入賞が発生したときの遊技状態が確変状態であるときには特別判定用データを用いて可変表示結果を判定する。ここで、遊技状態が確変状態であるときに、始動入賞の発生に基づいて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを用いて可変表示結果が「大当り」に決定されると判定すると共に、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを用いて大当り種別が「非確変」に決定されて大当り遊技状態の終了後には確変制御が行われないと判定したときには、その判定の対象となった可変表示における表示結果に基づき確変制御が終了するまでの期間内に発生した始動入賞に基づく先読み予告演出の実行を制限してもよい。これにより、確変制御が終了するにもかかわらず、確変状態に対応した特別判定用データを用いて可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定結果に基づく先読み予告演出が実行されてしまうことを防止して、演出内容の整合性を保つことができる。
上記実施の形態では、第1始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第1特図を用いた特図ゲームが実行され、第2始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第2特図を用いた特図ゲームが実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかにかかわらず共通の特別図柄を用いた特図ゲームが実行されるものであってもよい。
また、上記実施の形態では、先読み予告演出の実行の有無を判定するにあたり、変動カテゴリが「その他のハズレ」となる場合、即ち、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることなく「ハズレ」となる場合にも、先読み予告演出が実行され得るものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることなく「ハズレ」となる場合には、先読み予告演出が実行されないものであってもよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
加えて、本発明の遊技機は、遊技者に景品として遊技球が払い出され、遊技者は払い出された遊技球を遊技領域に発射して遊技が行われる遊技機であったが、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与すると共に、付与された遊技得点、又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
即ち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、当該可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていてもよい。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1等に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の実施の形態においては、変動時間、及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータは、1つめのコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つめのコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つめのコマンドを送信した後、所定期間が経過してから2つめのコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組み合わせが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
以上説明したように、(1)本発明の遊技機は、遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1等)であって、演出態様を変化させる制御を行う態様制御手段(例えば飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、複数のランプ画像を含む横長のメータ画像を表示し、各ランプ画像を左端のランプ画像から順に所定のタイミングで点灯表示させる演出制御用CPU120等)を備え、前記態様制御手段は、前記演出態様の変化態様を異ならせることが可能であり(例えば各ランプ画像を点灯表示させるタイミングを異ならせることが可能となっていること等)、いずれの変化態様の場合にも、共通の変化態様により前記演出態様を変化させる制御を開始する(例えば、メータ予告演出では、いずれのメータ予告パターンも、メータ予告演出の開始時から2秒経過するまで(開始から2秒後まで)にランプ画像が点灯表示される変化態様が共通の態様であること等)。
このような構成によれば、期待感を持続させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、可変表示を行うためのデータを保留記憶として記憶する保留記憶手段(例えば普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する第1特図保留記憶部151Aや、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する第2特図保留記憶部151B等)と、前記保留記憶手段が記憶する保留記憶に基づいて、有利状態とするか否かを判定する判定手段(例えば図18に示すステップS403の処理にて、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定するCPU103等)と、前記判定手段の判定結果に基づいて、判定の対象となった保留記憶に対応する可変表示よりも前に演出を実行する事前演出実行手段(例えば可変表示結果が「大当り」となる可能性等が予告される対象となる可変表示を開始するより前に、特図ゲームの保留情報等に基づいて予告演出を実行する演出制御用CPU120等)とを更に備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、判定手段の判定結果に応じて演出を実行することができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、前記態様制御手段は、可変表示が特定表示態様となったこと(例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったこと等)に関連して前記演出態様を特定態様まで変化させる(例えば全てのランプ画像が点灯表示されること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、可変表示が特定表示態様となったことに関連して、演出態様の変化に期待感を持たせることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記演出態様が前記特定態様まで変化したことに関連して特定演出を実行する特定演出実行手段(例えば10個目までの全てのランプ画像を点灯表示させた後に、飾り図柄の可変表示状態をスーパーリーチとする演出制御用CPU120等)を更に備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、前記態様制御手段は、前記演出態様が特定程度以上変化したこと(例えば7個目のランプ画像が点灯表示されたこと等)に関連して前記演出態様を強調する(例えばメータ画像が拡大表示されること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者の期待感を、より向上させることができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、可変表示を行うためのデータを保留記憶として記憶する保留記憶手段(例えば始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている始動入賞時受信コマンドバッファ194A等)と、前記保留記憶手段が記憶する前記保留記憶に対応する保留表示を行う保留表示手段(例えば特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる始動入賞記憶表示エリア5H等)と、可変表示を行って表示結果が導出表示される前に特別演出を実行する特別演出実行手段(例えば飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、変動中特図表示エリア5Iに表示されている、現在実行中の可変表示に対応するアクティブ保留画像に、所定のタイミングで流れ星を模した画像を衝突させる保留変化あおり予告演出を実行する演出制御用CPU120等)とを更に備え、前記特別演出が実行されるタイミングに応じて、可変表示に対応する保留表示の表示態様が変化するか否かの割合が異なる(例えば保留変化あおり予告演出が実行されるタイミングが遅いほど、スーパーリーチとなる可能性が高いこと等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別演出が実行されるタイミングに注目させることができる。