以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る電動工具としての手持ち式電動グラインダの外観左側面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜のために手持ち式電動グラインダ10の使用状態に応じた方向を定義することとする。すなわち、図1にて図示するように、砥石15が設置される側を「前」、電源コード21が設置される側を「後」、図1における紙面上側を「上」、図1における紙面下側を「下」、図1における紙面手前側を「左」、図1における紙面奥側を「右」と呼ぶこととする。ただし、本明細書で定義した方向が、本実施形態に係る手持ち式電動グラインダ10の使用状態を限定するものではなく、当該手持ち式電動グラインダ10については、あらゆる姿勢方向で使用することが可能である。
図1にて示すように、本実施形態に係る手持ち式電動グラインダ10は、手持ち式の携帯用グラインダとして構成されるものであり、操作者が片手で持つことができるように略円筒状に形成された電動工具本体としてのハウジング11と、研削作業を行うための回転工具である円盤状の砥石15とを有している。
電動工具本体としてのハウジング11は、駆動源となる不図示のモータを内部に収納するケーシングとしてのモータケース12と、モータ(不図示)からの回転駆動力を受けてこの回転駆動力を砥石15に伝達するための複数の歯車群等からなる駆動力伝達手段を収納するギアケース13と、モータ(不図示)に対して電力を供給するためのオン・オフスイッチ17やスイッチボックス等の給電機器が収納されたカバー部材としてのテールカバー14とを主要な構成部材として形成されている。
モータケース12は、樹脂又はアルミニウム合金などの金属製の部材によって構成されており、このモータケース12におけるモータ収納部分の外周箇所が、操作者から把持を受ける把持部として構成される部材である。モータケース12の外郭形状は、操作者が把持し易いように略円筒状に形成されており、その表面には、例えば、滑り止めのための凹凸形状を形成したり、摩擦抵抗となるエラストマーを設置したりすることが可能である。
モータケース12の前方側に連結されるギアケース13は、例えば、アルミニウム合金などの金属製の部材により構成されている。そして、このギアケース13の下部には、研削作業を行うこととなる回転工具としての砥石15が配置されており、砥石15の背面側には、操作者に対して切粉などが飛散しないようにするために、安全カバー16が設置されている。
テールカバー14は、樹脂によって構成されている。このテールカバー14は、例えば図1にて示されるように、上下で分割できるように構成されており、上面側の半割部材14aを取り外すことによって、内部に設置された給電機器等のメンテナンスを行えるようになっている。
また、テールカバー14の後方側端面には、後述する図3等において示されるように、オン・オフスイッチ17やその他の給電機器が収納されており、操作者がオン・オフスイッチ17を切り替え操作することによって、不図示のモータが回転又は停止し、手持ち式電動グラインダ10の操作を行うことが可能となっている。すなわち、操作者がモータケース12を片手で把持し、他方の手の指でオン・オフスイッチ17をONにすると、不図示のモータが起動し、砥石15が回転する。これにより、被加工対象物に対して研削加工を行うことができる。研削作業が終了し、操作者がオン・オフスイッチ17をOFFにすると、不図示のモータが停止し、砥石15が回転を停止する。
以上、本実施形態に係る電動工具としての手持ち式電動グラインダ10の概略構成を説明した。ここで、本実施形態に係る手持ち式電動グラインダ10は、電動工具本体であるハウジング11を構成するテールカバー14の後方側端面に対して、電源コード21を差し込んだり、引き抜いたりすることの可能な電動工具用コネクタ装置20を有する電動工具である。そこで、次に、図2〜図7を用いることで、本実施形態に係る電動工具用コネクタ装置20の特徴点を詳細に説明することとする。
ここで、図2は、本実施形態に係るコード側端子ホルダを示す図であり、図中の分図(a)はコード側端子ホルダの前面外観を、分図(b)はコード側端子ホルダの左側面を、分図(c)は分図(b)におけるA−A断面を、分図(d)は分図(b)における縦断面左側面を示している。また、図3は、本実施形態に係る手持ち式電動グラインダの後方側端面の外観を示す図である。さらに、図4は、本実施形態に係る手持ち式電動グラインダの後方側端面の近傍箇所を示す図であり、図中の分図(a)は横断面上面を、分図(b)は分図(a)におけるB−B断面を示している。またさらに、図5〜図7は、本実施形態に係る電動工具用コネクタ装置の動作説明のための図であり、図5のうち、図中の分図(a)〜(c)は手持ち式電動グラインダの横断面上面を示しており、分図(d)は分図(c)におけるC−C断面を示しており、図6は図5におけるD1〜D3断面およびE1−E1〜E3−E3断面を示す図であり、図7は図5におけるF1断面およびF2断面を示す図である。
まず、図2〜図4を参照して、本実施形態に係る電動工具用コネクタ装置20の主要構成について説明を行う。本実施形態に係る手持ち式電動グラインダ10が備える電動工具用コネクタ装置20は、図2に示すコード側端子ホルダ20Aと、図4等に示す本体側端子ホルダ20Bとを有して構成されている。
図2に示すコード側端子ホルダ20Aは、概略円筒形状をした外郭形状を有しており、その内部には、一対のコード側接続端子22が設置されている。これら一対のコード側接続端子22は、メス側端子として構成されるものである。コード側端子ホルダ20Aの後方、すなわち、図2における紙面右側方向には、内部に電源コード21が挿通するコードホルダ23が接続されている。このコードホルダ23は、例えば樹脂やゴム等の軟質材によって構成されており、コード側端子ホルダ20Aに対する電源コード21の柔軟な屈曲動作を可能としている。コードホルダ23によって外周を保持された電源コード21の接続端部は、コードの被覆を引き剥がされて内部の銅線が剥き出しとなっており、コード側接続端子22にハンダ付け等で接続されている。かかる構成によって、不図示の外部電源から供給される電力は、電源コード21を介してコード側端子ホルダ20Aに覆われたコード側接続端子22に導通されることとなる。
また、本実施形態に係るコード側端子ホルダ20Aの外周には、本実施形態の抜け止め手段を構成する係止凸部24が形成されている。本実施形態の場合、係止凸部24は、コード側端子ホルダ20Aの外周面から外方に向けて一対として突出して形成されている。
一方、上述したコード側端子ホルダ20Aと接続する本体側端子ホルダ20Bは、図3および図4にて示すように、電動工具本体であるハウジング11を構成するテールカバー14の後方側端面の近傍内部に対して設置されている。この本体側端子ホルダ20Bは、オス側端子として構成される一対の本体側接続端子32が設置された部材であり、これら一対の本体側接続端子32には、モータケース12内に設置された不図示のモータに電力を供給するための電気コード33が接続されている。また、一対の本体側接続端子32の後方側、すなわち、図4中の分図(a)における紙面右側には、コード側端子ホルダ20Aを挿入するためのコード側端子ホルダ挿入孔19が形成されている。このコード側端子ホルダ挿入孔19は、テールカバー14の後方側端面に形成されており、前述したコード側端子ホルダ20Aの外郭形状、すなわち、概略円筒形状をした外郭形状と、その外周面から外方に向けて突出して形成される一対の係止凸部24との外郭形状に対応した孔形状にて構成されている。したがって、係止凸部24が該孔形状に一致した状態であれば、コード側端子ホルダ挿入孔19に対してコード側端子ホルダ20Aを挿入することができ、さらに、本体側接続端子32とコード側接続端子22とを相互に差し込んで本体側端子ホルダ20Bとコード側端子ホルダ20Aとを一体化することができるようになっている。なお、コード側端子ホルダ20Aに形成された係止凸部24と、コード側端子ホルダ挿入孔19とが協働することで、本実施形態に係る抜け止め手段が実現するが、その具体的な構成および作用については、後述する。
また、本実施形態に係る本体側端子ホルダ20Bは、その外郭形状が図4中の分図(a),(b)で示すように、対向する一対の突出形状部20B2を有する鍔部20B1が形成された円柱部材となっている。そして、本体側端子ホルダ20Bは、テールカバー14内に形成された収納部35に前後方向への移動を規制されて回転可能に設置されている。収納部35は、本体側端子ホルダ20Bが所定角度回転すると、突出形状部20B2が当接して回転を規制する当接部35aを有している。したがって、収納部35と本体側端子ホルダ20Bとの形状作用によって、本体側端子ホルダ20Bが所定角度内でのみ回転可能に構成される回転範囲規定手段が構成されている。
さらに、収納部35内には、本体側端子ホルダ20Bと並んで前方側(図4中の分図(a)における紙面左側)にバネワッシャ36が設置されている。したがって、収納部35内に設置された本体側端子ホルダ20Bは、常に、コード側端子ホルダ挿入孔19の方向、つまり図4中の分図(a)における紙面右側の方向に向けてバネワッシャ36からのバネ弾性力が加わることとなり、収納部35内で押圧された状態となっている。
以上、図2〜図4を参照して、本実施形態に係る電動工具用コネクタ装置20の主要構成についての説明を行った。次に、図5〜図7を参照図面に加えることで、本実施形態に係る電動工具用コネクタ装置20の具体的な動作方法についての説明を行う。
まず、図5中の分図(a)、図6中の分図(a)および図7中の分図(a)において、コード側端子ホルダ20Aがコード側端子ホルダ挿入孔19に対して軽く差し込まれた状態が示されている。この時点では、コード側端子ホルダ20Aに対しては、バネワッシャ36からのバネ弾性力よりも大きな押し込み力が加えられていない。したがって、収納部35内に設置された本体側端子ホルダ20Bの位置も初期状態から移動しておらず、本体側接続端子32とコード側接続端子22との差し込み状態は、不完全な途中の状態である。このとき、コード側端子ホルダ20Aに形成された係止凸部24は、コード側端子ホルダ挿入孔19の入口に位置しているので、コード側端子ホルダ挿入孔19の壁面によってコード側端子ホルダ20Aは回転することができない状態となっている(図6中の分図(a)におけるE1−E1断面参照)。
上記の状態から、コード側端子ホルダ20Aをさらに差し込むと、図5中の分図(b)、図6中の分図(b)および図7中の分図(a)で示す状態に移行する。この状態は、コード側端子ホルダ20Aに対してバネワッシャ36からのバネ弾性力よりも大きな押し込み力が加えられた状態を示しており、図5中の分図(b)に示されるように、本体側接続端子32とコード側接続端子22とが相互に差し込まれて本体側端子ホルダ20Bとコード側端子ホルダ20Aとが一体化した状態となっている。またこのとき、収納部35内に設置された本体側端子ホルダ20Bの位置は、バネワッシャ36からのバネ弾性力に勝る押圧力を受けることで、収納部35の前方側、すなわち、図5における紙面左側に移動する。このとき、コード側端子ホルダ20Aに形成された係止凸部24は、コード側端子ホルダ挿入孔19の入口を通過してテールカバー14の内部に位置することになるので、コード側端子ホルダ挿入孔19の壁面によるコード側端子ホルダ20Aの回転方向での移動規制が解除され、コード側端子ホルダ20Aは、手持ち式電動グラインダ10を後方から見たときに時計周りの方向での回転移動が可能な状態となる(図6中の分図(b)参照)。
上記の状態から、コード側端子ホルダ20Aを、手持ち式電動グラインダ10を後方から見たときに時計周りの方向で回転移動させると、図5中の分図(c),(d)、図6中の分図(c)および図7中の分図(b)で示す状態に移行する。この状態は、本体側端子ホルダ20Bとコード側端子ホルダ20Aとが一体化するとともに、コード側端子ホルダ20Aが手持ち式電動グラインダ10の電動工具本体に対して抜け止め状態で係合した状態を示している。
まず、コード側端子ホルダ20Aの回転移動については、収納部35と本体側端子ホルダ20Bとの形状作用によって、本体側端子ホルダ20Bが所定範囲内でのみ回転可能に構成される回転範囲規定手段が機能する。具体的には、収納部35内の本体側端子ホルダ20Bは、当接部35aと突出形状部20B2が当接する範囲内においてのみ回転動作が可能なように構成されているので、図7中の分図(a)における符号αで示す角度範囲内での回転運動が実施されることとなる。なお、本実施形態における角度αは、約90°である。
また、コード側端子ホルダ20Aをコード側端子ホルダ挿入孔19に対して差し込んで回転させたとき、ちょうど係止凸部24が位置する場所には、テールカバー14内にもコード側端子ホルダ20Aの回転範囲を規定するための回転止めリブ39が形成されている(図6中の分図(b)等参照)。この回転止めリブ39と、コード側端子ホルダ20Aに形成された係止凸部24についても、回転範囲規定手段としての機能を発揮することとなる。
本体側端子ホルダ20Bとコード側端子ホルダ20Aとを一体に約90°回転させた後、コード側端子ホルダ20Aに対する前方方向への押圧力を解除すると(すなわち、コード側端子ホルダ20Aを約90°回転させて手を放すと)、バネワッシャ36からのバネ弾性力が作用することで、本体側端子ホルダ20Bと、この本体側端子ホルダ20Bに接続するコード側端子ホルダ20Aとは、手持ち式電動グラインダ10の後方に向かってバネ弾性力を受けてコード側端子ホルダ挿入孔19の方向に押圧されることとなる。このとき、図6中の分図(c)に示すように、コード側端子ホルダ20Aに形成された係止凸部24は、コード側端子ホルダ挿入孔19の内部に形成された窪み形状部19bに収納されるようになっている。窪み形状部19bに収納された係止凸部24は、このときバネワッシャ36からのバネ弾性力が作用することで窪み形状部19bに安定して位置することができる。また、コード側端子ホルダ20Aは、コード側端子ホルダ挿入孔19に挿入された後、約90°回転しているので、図6中の分図(c)で示す状態のときには、コード側端子ホルダ挿入孔19の孔形状が邪魔をして、コード側端子ホルダ20Aはコード側端子ホルダ挿入孔19から抜き出すことができないようになっている(図5中の分図(d)も併せて参照)。つまり、コード側端子ホルダ挿入孔19や係止凸部24、さらにはバネワッシャ36や窪み形状部19bが好適に協働することで、本実施形態に係る抜け止め手段や位置保持手段が構成され、これら手段が好適に機能することが可能となっている。
また、コード側端子ホルダ挿入孔19と、このコード側端子ホルダ挿入孔19の内部に形成された窪み形状部19bとの間には、斜面として形成されたカム面19aが形成されており、コード側端子ホルダ挿入孔19の入口と窪み形状部19bとをカム面19aがつないで構成されている。したがって、コード側端子ホルダ20Aに形成された係止凸部24は、斜面として形成されたカム面19aを摺動しながらコード側端子ホルダ挿入孔19と窪み形状部19bとの間を移動することとなる。かかるカム面19aは、その斜面の作用により、コード側端子ホルダ20Aの回転移動の際にコード側端子ホルダ20Aに対して適度な抵抗負荷を及ぼすことになるので、好適な操作感を操作者に実感させることができる。かかる効果は、操作者に対して回転操作の完了を知らせたり、抜け止め状態の完成を実感させたりすることにもつながるため、操作性や安全性の向上、誤操作の防止といったさらなる効果を得ることにもつながっている。
以上説明した操作によって、電動工具本体に設けられた本体側接続端子20Bと、電源コード21が接続されたコード側接続端子20Aとが完全に接続するので、不図示の外部電源からの電力を手持ち式電動グラインダ10に供給することが可能となる。なお、コード側接続端子20Aの取り外しについては、上述した動作の逆を行えばよく、コード側接続端子20Aを手持ち式電動グラインダ10の前方側に押し込みながら反時計回りに回転させることで、図5中の分図(c),(d)、図6中の分図(c)および図7中の分図(b)で示す状態から、図5中の分図(b)、図6中の分図(b)および図7中の分図(a)で示す状態に移行し、さらに、図5中の分図(a)、図6中の分図(a)および図7中の分図(a)で示す状態、すなわち、コード側接続端子20Aを電動工具本体に形成されたコード側端子ホルダ挿入孔19から引き抜くことが可能な状態へと操作することが可能となる。
以上、本実施形態に係る電動工具用コネクタ装置20と、この電動工具用コネクタ装置20を備える手持ち式電動グラインダ10について説明を行った。本実施形態に係る電動工具用コネクタ装置20では、本体側接続端子32とコード側接続端子22とを相互に差し込んで本体側端子ホルダ20Bとコード側端子ホルダ20Aとを一体化した状態で回転させることにより抜け止め状態に係合する係合機構を構成し、この係合機構が、抜け止めのための抜け止め手段と、回転範囲を規定するための回転範囲規定手段とで構成されるものとした。そして、抜け止め手段については、コード側端子ホルダ挿入孔19や係止凸部24、バネワッシャ36や窪み形状部19bが好適に協働することで実現し、回転範囲規定手段については、収納部35と本体側端子ホルダ20Bとの形状作用や、係止凸部24と回転止めリブ39との形状作用によって実現する構成を提案した。特に、本実施形態では、前記抜け止め手段が、コード側端子ホルダ20Aの外周面から外方に向けて突出して形成される係止凸部24と、電動工具本体に開口して設けられるコード側端子ホルダ挿入孔19と、を少なくとも有し、コード側端子ホルダ挿入孔19は、コード側端子ホルダ20Aを挿入して本体側接続端子32とコード側接続端子22とを相互に差し込むときには、係止凸部24の挿入を許容する孔形状を有するとともに、本体側端子ホルダ20Bとコード側端子ホルダ20Aとを一体化した状態で回転させることにより抜け止め状態に係合したときには、係止凸部24の抜き出しを規制する孔形状を有して構成されることを具体化した。また、本実施形態では、前記回転範囲規定手段が、本体側端子ホルダ20Bの外郭形状と、電動工具本体の内部において本体側端子ホルダ20Bを収納する収納部35であって、当該収納部35の内壁形状が、外郭形状の一部と接するように形成された収納部35と、の形状作用によって、所定範囲内(角度α°)でのみ回転可能に構成されることを示した。さらに、前記係合機構は、コード側接続端子22の抜け止め状態の位置保持のための位置保持手段を備えることができることを示し、具体的な位置保持手段として、係止凸部24、バネワッシャ36および窪み形状部19bが協働して機能できることを実現した。
以上の構成を備えることにより、本実施形態に係る電動工具用コネクタ装置20によれば、コネクタ機構の小型化・単純化を実現しつつも、端子接触部の摩耗・変形を防止し、接触不良を好適に防ぐことのできる従来にはない電動工具用コネクタ装置を提供することが可能となっている。
なお、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述した本実施形態では、位置保持手段として、係止凸部24、バネワッシャ36および窪み形状部19bが協働して機能する構成を提案した。しかし、本発明に係る位置保持手段は、ボールプランジャ等の弾性係合手段を用いることでも実現可能である。その具体例を、図8に示す。ここで、図8は、本発明の第一変形例に係る電動工具用コネクタ装置を示す図であり、図中の分図(a)は手持ち式電動グラインダの横断面上面を示し、分図(b)は分図(a)中のG−G断面を示し、分図(c)は分図(a)中のH断面を示している。なお、以下の説明では、上述した本実施形態で示した部材と同一又は類似する部材については、同一符号を付して説明を省略する。
図8で示す第一変形例では、本体側端子ホルダ20Bの外周面には2つの係止凹部81が形成されており、電動工具本体であるハウジング11を構成するテールカバー14の内部には、前記係止凹部81に係合可能に設けられた弾性係合手段としてのボールプランジャ82が設置されている。2つの係止凹部81は、本体側端子ホルダ20Bの外周面に対して軸方向に直交する断面で見て約90°ずれた位置に形成されているので、本発明の位置保持手段として、上述した本実施形態の場合と同様の作用効果を発揮できることが明らかである。
また、例えば、上述した実施形態では、位置保持手段を構成する部材として、バネワッシャ36を例示した。しかしながら、このバネワッシャ36については、例えば、図9にて例示するような、コイルバネ91に変更することも可能である。ここで、図9は、本発明の第二変形例に係る電動工具用コネクタ装置を示す図である。第二変形例に係る電動工具用コネクタ装置の場合、コイルバネ91は、電動工具本体であるハウジング11を構成するテールカバー14の内部において、コード側端子ホルダ20Aを付勢する部材として設置されている。そして、本体側端子ホルダ20Bについては、その形状作用に基づく回転動作のみを行わせるように構成した。したがって、第二変形例に係る電動工具用コネクタ装置の場合、抜け止め手段については、コード側端子ホルダ挿入孔19や係止凸部24、コイルバネ91や窪み形状部19bが好適に協働することで実現し、回転範囲規定手段については、収納部35と本体側端子ホルダ20Bとの形状作用や、係止凸部24と回転止めリブ39との形状作用によって実現する。また、位置保持手段としては、係止凸部24、コイルバネ91および窪み形状部19bが協働することで実現できる。以上示した各手段によって、本体側接続端子32とコード側接続端子22とを相互に差し込んで本体側端子ホルダ20Bとコード側端子ホルダ20Aとを一体化した状態で回転させることにより抜け止め状態に係合する係合機構を実現することができる。
また、例えば、図8で示した第一変形例では、本体側端子ホルダ20Bの外周面に対して2つの係止凹部81を形成し、この係止凹部81に係合可能にボールプランジャ82を設けた構成を例示した。しかしながら、本発明の範囲は、図8で例示された形態には限定されず、例えば、図10で示されるように、コード側端子ホルダ20Aの外周面に対して2つの係止凹部101を形成しておき、この係止凹部101に係合可能なようにボールプランジャ102を設ける構成を採用することもできる。なお、図10は、本発明の第三変形例に係る電動工具用コネクタ装置を示す図であり、図中の分図(a)は手持ち式電動グラインダの横断面上面を示し、分図(b)は分図(a)中のJ断面を示している。
さらに、図8で示す第一変形例や、図10で示す第三変形例で例示したボールプランジャ82,102に代えて、図11の第四変形例で示すような板バネ112を用いて本体側端子ホルダ20Bに対してバネ弾性力を付与する構成や、図12の第五変形例で示すようなボールプランジャ122を用いてコード側端子ホルダ20Aに対して押圧力を付与し、回転操作の際の操作感を向上させるような構成を採用することも可能である。
以上、第一変形例から第五変形例を示すことで、本発明に係る電動工具用コネクタ装置が取り得る多様な構成例を説明した。しかしながら、本発明に係る電動工具用コネクタ装置については、さらなる改良形態を適用することが可能である。そこで、本発明に係る電動工具用コネクタ装置の改良形態を例示する図として、図13〜図21を示す。なお、図13〜図21を用いて説明する改良形態において、上述した本実施形態および第一変形例から第五変形例で説明した部材と同一又は類似する部材については、同一符号を付して説明を省略する場合がある。
まず、本発明に係る電動工具用コネクタ装置が備えるコード側端子ホルダの改良形態例について、図13および図14を示す。ここで、図13は、本発明に係る電動工具用コネクタ装置が備えるコード側端子ホルダの第一改良形態を示す図であり、図中の分図(a)はコード側端子ホルダの上面視を示し、分図(b)はコード側端子ホルダの側面視を示し、分図(c)は分図(a)中のK−K断面を示し、分図(d)は分図(a)中のL−L断面を示している。また、図14は、図13で示した第一改良形態に係るコード側端子ホルダの使用状態を説明するための図であり、図中の分図(a)はコード側端子ホルダを本体側端子ホルダ20Bに差し込んだ状態を示しており、分図(b)は分図(a)の状態からコード側端子ホルダを90°回転させて本体側端子ホルダ20Bに対してロックした状態を示している。なお、図14で示した本体側端子ホルダ20Bについては、図8で示した本実施形態に係る本体側端子ホルダ20Bと略同一の部材であるので、説明を省略する。
図13および図14で示す第一改良形態に係るコード側端子ホルダ120Aは、図13中の分図(a)および分図(d)で詳細に示されるように、左右2つ割りのハウジング構造として構成されており、より具体的には、左右一対の半割構造体120A1,120A2を組み合わせるとともに、その外周面に断面円環形状をした金属製のパイプ体121を嵌め込むことで一体化接合される構造を有している。また、金属製のパイプ体121は、第一改良形態に係るコード側端子ホルダ120Aの前後2箇所の位置に配置されている。
ところで、従来公知の電動工具用コネクタ装置において、2つ割りのハウジング構造体を接合する手段としては、接着剤を用いた接着接合や熱を利用した溶着接合といった接合手段を用いることが行われていた。しかしながら、図13および図14で示す第一改良形態のように、左右一対の半割構造体120A1,120A2を組み合わせた状態で金属製のパイプ体121を嵌め込むことで一体化接合してコード側端子ホルダ120Aを形成することで、接着接合や溶着接合よりもより接合強度を高めた構成とすることが可能となる。また、金属製のパイプ体121を用いることで、従来技術に比べてより長期にわたり接合強度を維持することが可能となる。
また、第一改良形態に係るコード側端子ホルダ120Aによれば、金属製のパイプ体121を電源コード21の挟持部の外周面に嵌め込むことで、左右一対の半割構造体120A1,120A2が離れて電源コード21が抜けてしまうといった不具合を効果的に防止することが可能となる。さらに、ネジ等の締結結合手段を用いて2つ割りのハウジング構造体を接合する場合と比較して、金属製のパイプ体121を用いる接合手段の方が、コード側端子ホルダ120Aをコンパクト化することができ好適である。またさらに、金属製のパイプ体121は断面円環形状をした中空円筒部材として構成されていることから、必然的に左右一対の半割構造体120A1,120A2は、その外郭形状が円筒形状となって操作者による操作性(把持性)が優れるといった利点を備えることとなる。
なお、左右一対の半割構造体120A1,120A2に対する金属製のパイプ体121の確実な設置のために、例えば、半割構造体120A1,120A2に対して段差を設けてパイプ体121をこの段差に嵌め込むようにしたり、左右一対の半割構造体120A1,120A2を組み合わせた状態の外郭寸法よりもパイプ体121の内径寸法を僅かに小さくしておき、パイプ体121を構成する金属材料の弾性変形を利用したりすることができる。かかる構成の採用によって、左右一対の半割構造体120A1,120A2に対する金属製のパイプ体121の確実な取付固定が実現する。
また、上述した第一改良形態に係るコード側端子ホルダ120Aについては、さらなる改良を施すことができる。例えば、図15は、第二改良形態に係るコード側端子ホルダを示す図であり、図中の分図(a)は手持ち式電動グラインダの横断面上面を示し、分図(b)は分図(a)中のM−M断面を示し、分図(c)は分図(a)中のN断面を示している。この第二改良形態に係るコード側端子ホルダ130Aには、コード側端子ホルダ130Aが本体側端子ホルダ20Bに対して電気的に接続しているか否かを操作者に対して明確に示すために、点灯手段が設けられている。
第二改良形態に係る点灯手段は、コード側端子ホルダ130Aの内部に設置されるネオンランプ131と、ネオンランプ131の設置箇所周辺に設置される透明レンズ133とを有して構成されている。ネオンランプ131は、1つの抵抗132を介してコード側接続端子22に接続されている。したがって、コード側接続端子22に電気が通電すると、ネオンランプ131が発光するように構成されている。ネオンランプ131からの光は、透明レンズ133を透過してコード側端子ホルダ130Aの外部に発光するので、操作者に対してコード側端子ホルダ130Aの電気的な接続状態を知らせることが可能となる。第二改良形態に係るコード側端子ホルダ130Aが点灯手段を備えることで、本発明に係る電動工具用コネクタ装置の安全性および操作性が向上することとなる。
また、本発明に係る電動工具用コネクタ装置については、安全性を向上させるためのさらなる改良形態を採用することができる。
例えば、上述した実施形態では、図5中の分図(a)、図6中の分図(a)および図7中の分図(a)において示されるように、コード側端子ホルダ20Aがコード側端子ホルダ挿入孔19に対して軽く差し込まれた状態の場合、この時点では、コード側端子ホルダ20Aに対しては、バネワッシャ36からのバネ弾性力よりも大きな押し込み力が加えられていないので、収納部35内に設置された本体側端子ホルダ20Bの位置も初期状態から移動しておらず、本体側接続端子32とコード側接続端子22との差し込み状態は、不完全な途中の状態となっていた。しかしながら、本体側接続端子32とコード側接続端子22との差し込み状態が不完全な途中の状態であったとしても、両端子32,22は接触した状態となるため、電気的な接続状態が実現してしまい、安全上好ましくはない。そこで、本発明については、図16で示すような第三改良形態を採用することができる。ここで、図16は、第三改良形態に係る電動工具用コネクタ装置を示す図であり、図中の分図(a)はコード側端子ホルダ120Aが本体側端子ホルダ20Bに対して差し込まれる直前の状態を示しており、分図(b)はテールカバー14周辺の形状を示している。
第三改良形態では、テールカバー14に設けられたコード側端子ホルダ挿入孔141が前後方向に長く形成されている(図16中の分図(a)参照)。したがって、コード側端子ホルダ120Aが有する係止凸部24がコード側端子ホルダ挿入孔141の形状に合わない場合、たとえコード側端子ホルダ挿入孔141に対してコード側端子ホルダ120Aを差し込んだとしても、本体側接続端子32とコード側接続端子22とは接触することがない。つまり、図16で示す第三改良形態では、コード側端子ホルダ120Aと本体側端子ホルダ20Bとの差し込み状態が不完全な途中の状態の場合には、両端子32,22は必ず非接触の状態となるため、電気的な接続状態は実現せず、非常に安全な構成となっている。
また、本発明に係る電動工具用コネクタ装置については、複数の定格電流値の装置をシリーズ化して製造販売する場合がある。例えば、7A(アンペア)、12A(アンペア)、15A(アンペア)などの定格電流値を有する電動工具用コネクタ装置を揃える場合である。この場合、大きい定格電流値の手持ち式電動グラインダ10に対して小さい定格電流値のコード側端子ホルダ20A,120A,130Aを挿入すると、危険である。ただし、これとは逆に、小さい定格電流値の手持ち式電動グラインダ10に対して大きい定格電流値のコード側端子ホルダ20A,120A,130Aを挿入することは、許容される。そこで、小さい定格電流値のコード側端子ホルダ20A,120A,130Aを大きい定格電流値の手持ち式電動グラインダ10に対して物理的に挿入できないようにする構成が求められる。そのような構成を実現した改良形態例を図17〜図19に示す。ここで、図17は、第四改良形態に係る電動工具用コネクタ装置を示す図であり、図中の分図(a)はコード側端子ホルダ140Aが本体側端子ホルダ140Bに対して差し込まれる直前の状態を示しており、分図(b)は7A(アンペア)、12A(アンペア)、15A(アンペア)という3つの異なる定格電流ごとの差し込み形状を示す図であり、分図(c)は分図(a)中のP断面を示す図である。また、図18は、第五改良形態に係る電動工具用コネクタ装置を示す図であり、図中の分図(a)はコード側端子ホルダ150Aが本体側端子ホルダ150Bに対して差し込まれる直前の状態を示しており、分図(b)は7A(アンペア)、12A(アンペア)、15A(アンペア)という3つの異なる定格電流ごとの差し込み形状を示す図であり、分図(c)は分図(a)中のQ断面の一例を示す図である。さらに、図19は、第六改良形態に係る電動工具用コネクタ装置を示す図であり、図中の分図(a)はコード側端子ホルダ160Aが本体側端子ホルダ160Bに対して差し込まれる直前の状態を示しており、分図(b)は7A(アンペア)、12A(アンペア)、15A(アンペア)という3つの異なる定格電流ごとの差し込み形状を示す図であり、分図(c)は分図(a)中のR断面の一例を示す図である。
図17で示す第四改良形態の場合、コード側端子ホルダ140Aの先端には上下方向に一対の凸形状143が形成されており、一方、コード側端子ホルダ挿入孔19の内部であってコード側端子ホルダ140Aの先端が差し込まれるテールカバー14の内部には、一対の凸形状143を嵌め込み可能な凹形状145が形成されている。そして、これら凸形状143と凹形状145とは、定格電流値が小さい7A(アンペア)の場合は大きな幅形状で形成されており、定格電流値が中間の12A(アンペア)の場合は中間の幅形状で形成されており、定格電流値が大きい15A(アンペア)の場合は小さな幅形状で形成されている。つまり、小さい定格電流値7A(アンペア)のコード側端子ホルダ140Aは、大きな幅形状の凸形状143を有しているので、7A(アンペア)より大きな定格電流値の12A(アンペア)および15A(アンペア)の凹形状145には嵌め込むことができない。また、中間の定格電流値12A(アンペア)のコード側端子ホルダ140Aは、中間の幅形状をした凸形状143を有しているので、定格電流値15A(アンペア)の凹形状145には嵌め込むことができない。ただし、大きな定格電流値のコード側端子ホルダ140Aについては、小さな定格電流値の本体側端子ホルダ140Bに対して差し込むことが可能となっている。したがって、危険な接続状態を回避できるようになっている。
また、図18で示す第五改良形態の場合、コード側端子ホルダ150Aの先端には上下方向に一対の凹形状153が形成されており、一方、コード側端子ホルダ挿入孔19の内部であってコード側端子ホルダ150Aの先端が差し込まれるテールカバー14の内部には、一対の凹形状153を嵌め込み可能な凸形状155が形成されている。そして、これら凹形状153と凸形状155とは、定格電流値が小さい7A(アンペア)の場合は小さな幅形状で形成されており、定格電流値が中間の12A(アンペア)の場合は中間の幅形状で形成されており、定格電流値が大きい15A(アンペア)の場合は大きな幅形状で形成されている。つまり、小さい定格電流値7A(アンペア)のコード側端子ホルダ150Aは、小さな幅形状の凹形状153を有しているので、7A(アンペア)より大きな定格電流値の12A(アンペア)および15A(アンペア)の凸形状155には嵌め込むことができない。また、中間の定格電流値12A(アンペア)のコード側端子ホルダ150Aは、中間の幅形状をした凹形状153を有しているので、定格電流値15A(アンペア)の凸形状155には嵌め込むことができない。ただし、大きな定格電流値のコード側端子ホルダ150Aについては、小さな定格電流値の本体側端子ホルダ150Bに対して差し込むことが可能となっている。したがって、危険な接続状態を回避できるようになっている。
さらに、図19で示す第六改良形態の場合、コード側端子ホルダ160Aの先端には、各定格電流で異なる個数の凹形状163が形成されており、一方、コード側端子ホルダ挿入孔19の内部であってコード側端子ホルダ160Aの先端が差し込まれるテールカバー14の内部には、各定格電流で異なる位置の凹形状163に嵌め込み可能な凸形状165が形成されている。そして、これら凹形状163と凸形状165とは、定格電流値が小さい7A(アンペア)の場合は上下位置で一対の組み合わせとして形成されている。また、定格電流値が中間の12A(アンペア)の場合は、上下位置から一方側(電動工具用コネクタ装置を後方から前方に向けて見た場合の時計回り方向)に傾いた位置に形成された凸形状165と、この一方側に傾いた位置に対応する箇所と上下位置との4箇所に形成された凹形状163とが形成されている。また、定格電流値が大きい15A(アンペア)の場合は、上下位置から他方側(電動工具用コネクタ装置を後方から前方に向けて見た場合の反時計回り方向)に傾いた位置に形成された凸形状165と、この他方側に傾いた位置に対応する箇所と前記一方側に傾いた位置に対応する箇所と上下位置との6箇所に形成された凹形状163とが形成されている。つまり、小さい定格電流値7A(アンペア)のコード側端子ホルダ160Aは、上下方向のみに凹形状163を有しているので、7A(アンペア)より大きな定格電流値の12A(アンペア)および15A(アンペア)の凸形状165には嵌め込むことができない。また、中間の定格電流値12A(アンペア)のコード側端子ホルダ160Aは、一方側のみに凹形状163を有しているので、定格電流値15A(アンペア)の凸形状165には嵌め込むことができない。ただし、大きな定格電流値のコード側端子ホルダ160Aについては、小さな定格電流値の本体側端子ホルダ160Bに対して差し込むことが可能となっている。したがって、危険な接続状態を回避できるようになっている。
また、上述した実施形態では、電動工具として手持ち式電動グラインダ10を例示して説明を行った。しかしながら、本発明に係る電動工具用コネクタ装置を適用可能な電動工具は上述したものには限られず、例えば、丸鋸やレシプロソー、電動ドリル、ハンドカッターなどといった、あらゆる形式の電動工具に対して適用することが可能である。
さらに、本発明に係る電動工具用コネクタ装置は、水や塵芥等が飛散する悪環境下での使用を可能とするために、防水機能あるいは防塵機能を有する構成とすることも可能である。かかる機能を備える本発明の構成例を、図20および図21に示す。ここで、図20は、本発明に係るコード側端子ホルダの第七改良形態を示す図であり、図中の分図(a)は第七改良形態に係るコード側端子ホルダの側面視を、分図(b)は上面視を、分図(c)は分図(a)中のS−S断面を示している。また、図21は、図20で示した第七改良形態に係るコード側端子ホルダの使用状態を例示した図である。
図20に示すように、第七改良形態に係るコード側端子ホルダ170Aは、3つのコード側接続端子22を有しており、中央に位置するコード側接続端子22はアースの機能を発揮する端子である。また、第七改良形態に係るコード側端子ホルダ170Aは、その外周面にゴム製のOリング171が設置されている。このOリング171は、図21に示すように、コード側端子ホルダ170Aを本体側端子ホルダ20Bに差し込んで設置した際に、端子接続部に対する水や塵芥等の侵入を防止する機能を発揮することができる。つまり、第七改良形態に係るコード側端子ホルダ170Aを採用することで、どのような悪環境下であっても本発明に係る電動工具用コネクタ装置を用いることができるので、本発明の適用範囲の拡大を図ることが可能となる。
その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。