JP6652460B2 - 積層鉄心の製造装置及び積層鉄心の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、積層鉄心の製造装置及び積層鉄心の製造方法に関する。
特許文献1は、コイル状に巻回された帯状の金属板(被加工板)であるコイル材をアンコイラーから間欠的に送り出しながら、当該金属板をパンチで円形状に打ち抜いて打ち抜き部材を形成する打ち抜き装置を開示している。当該打ち抜き装置は、金属板を下流側に送る際に金属板を下型の上面位置よりも高い位置に持ち上げるための複数のリフタを備えている。複数のリフタは、下型のダイ穴の周囲に配置されている。そのため、金属板が下流側に送られる際には、金属板は、リフタによって持ち上げられ、ダイ穴よりも高い位置を通過する。従って、金属板が撓んでもダイ穴に引っかかることが抑制される。
一方、特許文献2は、コイル材をアンコイラーから間欠的に送り出しながら、当該金属板をパンチで打ち抜いて打ち抜き部材を形成する第1の工程と、複数の打ち抜き部材を積層して積層体を形成する第2の工程と、積層体を加工して積層鉄心を形成する第3の工程とを含む積層鉄心の製造方法を開示している。第1の工程で形成される打ち抜き部材は、金属板の幅方向に延在するヨーク部と、ヨーク部から金属板の長手方向に突出すると共に金属板の幅方向において所定間隔で一列に並ぶ複数のティース部とを有する。第1の工程では、打ち抜き部材のティース部が他の打ち抜き部材のティース部の間に位置するように、一対の打ち抜き部材がパンチで打ち抜かれる。このように、金属板から打ち抜き部材を2列一組で形成することを、いわゆる「2列取り」ということがある。
特開2003−200296号公報 特開2003−235187号公報
特許文献2のように、金属板から打ち抜き部材を2列取りする場合も、打ち抜き部材が打ち抜かれた後の金属板(「スケルトン」ともいう。)が下型のダイ穴に引っかかる懸念がある。しかしながら、金属板から打ち抜き部材を2列取りする場合、スケルトンのマージンが小さい。そのため、ダイ穴の周囲に複数のリフタを設けることによってスケルトンを持ち上げようとしても、スケルトンがリフタから脱落してしまう虞がある。そもそも、ヨーク部に対応してダイ穴も金属板の幅方向に延在しているので、ダイ穴の周囲に複数のリフタを設けたとしても、リフタが下型よりも高い位置に突出していると、スケルトンがリフタに引っかかってしまいうる。
そこで、本開示は、金属板から打ち抜き部材を2列取りする場合において、金属板をスムーズに搬送することが可能な積層鉄心の製造装置及び積層鉄心の製造方法を説明する。
本開示の一つの観点に係る積層鉄心の製造装置は、所定の一方向に間欠的に送り出される帯状の金属板を所定の第1の打ち抜き形状に沿って打ち抜くように構成された第1のダイ及び第1のパンチを備える第1のパンチ部であって、金属板の幅方向に延在する第1のヨーク部と、第1のヨーク部から金属板の長手方向に突出すると共に幅方向において所定間隔で一列に並ぶ複数の第1のティース部とを有する第1の打ち抜き部材を形成する第1のパンチ部と、金属板の送出方向に関して第1のパンチ部よりも下流側に位置すると共に、金属板を所定の第2の打ち抜き形状に沿って打ち抜くように構成された第2のダイ及び第2のパンチを備える第2のパンチ部であって、幅方向に延在する第2のヨーク部と、第2のヨーク部から長手方向に突出すると共に幅方向において所定間隔で一列に並ぶ複数の第2のティース部とを有する第2の打ち抜き部材を形成する第2のパンチ部と、金属板を一方向においてガイドするガイド部とを備える。第1の打ち抜き形状は、第1のヨーク部に対応する第1のヨーク対応領域と、複数の第1のティース部に対応する複数の第1のティース対応領域とを有する。第2の打ち抜き形状は、第2のヨーク部に対応する第2のヨーク対応領域と、複数の第2のティース部に対応する複数の第2のティース対応領域とを有し、複数の第2のティース対応領域が幅方向において複数の第1のティース対応領域の間に一つずつ位置するように設定されている。ガイド部は、金属板の上側主面のうち側縁部と対向するように配置された上側部材と、金属板の下側主面と対向する対向面を含む下側部材とを有する。下側部材は、鉛直方向から見て上側部材と重なり合う重複部と、鉛直方向から見て上側部材と重なり合わないと共に上側部材よりも金属板の幅方向における中央部側に突出する非重複部とを含む。非重複部における対向面の少なくとも一部は、重複部における対向面よりも高さ位置が高い。
本開示の一つの観点に係る積層鉄心の製造装置では、上側部材及び下側部材を有するガイド部によって、帯状の金属板を所定の一方向においてガイドしている。上側部材は、金属板の上側主面のうち側縁部と対向するように配置されている。下側部材は、金属板の下側主面と対向する対向面と、鉛直方向から見て上側部材と重なり合う重複部と、鉛直方向から見て上側部材と重なり合わないと共に上側部材よりも金属板の幅方向における中央部側に突出する非重複部とを含む。非重複部における対向面の少なくとも一部は、重複部における対向面よりも高さ位置が高い。そのため、金属板のうち側縁部が上側部材と下側部材との間に挿通された状態でガイドされる場合、側縁部のうち上側部材と下側部材との間に位置する領域は上側部材によって上方への移動が規制される。一方、側縁部のうち下側部材の非重複部における対向面と対向する領域は、上側部材による上方への移動が規制されていないので、上側部材と下側部材との間隙よりも高い位置まで持ち上げられる。従って、金属板は、非重複部における対向面によって、上方に向けて凸となるように変形される。その結果、打ち抜き部材が打ち抜かれた後の金属板がダイ孔に引っかかることが抑制される。以上より、金属板から打ち抜き部材を2列取りする場合において、金属板をスムーズに搬送することが可能となる。
対向面は、金属板の幅方向における中央部側に向かうにつれて上方に傾斜するテーパ面、又は、金属板寄りの領域が上方に突出する段状面であってもよい。この場合、金属板は、非重複部の対向面によって、上側に向けて凸となるように湾曲される。そのため、金属板に過大な応力が付与され難くなる。従って、金属板をよりスムーズに搬送することが可能となる。
ガイド部は第2のパンチ部の側方に位置していてもよい。この場合、第2の打ち抜き部材が打ち抜かれた金属板が、その場で、ガイド部によって上方に向けて凸となるように変形される。そのため、第2の打ち抜き部材が打ち抜かれた金属板が、第2のダイのダイ孔に極めて引っかかり難くなる。
ガイド部は、第2のダイのうち複数の第2のティース対応領域を形成する部分の側方に位置していてもよい。この場合、ガイド部と第2のパンチ部との干渉が抑制されるので、金属板の側縁部をガイド部によってガイドするために必要以上に幅広としなくてもよい。そのため、比較的幅狭の金属板を用いることができるので、歩留まり向上を図ることが可能となる。その結果、積層鉄心の製造コストを低減できる。特に、アンコイラーから送り出される1つのコイル材の全長は例えば数100m〜数10000m程度の場合もあるので、金属板が幅狭となることにより、歩留まり向上と低コスト化とが極めて効果的に達成される。
本開示の一つの観点に係る積層鉄心の製造装置は、金属板の送出方向に関してガイド部よりも下流側に位置する一対のローラをさらに備え、一対のローラは、鉛直方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能に構成されており、一対のローラの離間距離は金属板の幅よりも狭くてもよい。この場合、ガイド部によって上方に凸となるように変形された金属板が、ガイド部の下流側に位置する一対のローラに導かれる。一対のローラの離間間隔は金属板の幅よりも狭いので、一対のローラにおいて、上方に凸の金属板を、その形状が保たれた状態でガイドすることができる。
下側部材は、弾性部材によって上側部材に向けて上方に付勢されていてもよい。この場合、金属板がパンチ部のパンチによって押される際に、金属板を介して下側部材が下方に付勢され、下側部材の全体がダイより下側に押し込まれる。そのため、パンチによる金属板の打ち抜きにあたり、下側部材によって金属板が屈曲し難くなる。一方、パンチによる金属板の打ち抜き後は、パンチの上昇に伴い、下側部材が上側部材に向けて上方に移動する。そのため、パンチが金属板から完全に離間すると、金属板の側縁部が上側部材と下側部材との間に自然と保持される。従って、パンチによる金属板の打ち抜き直後に、上方に向けて凸となるように金属板が変形される。その結果、下側部材による金属板の変形時期を適切にコントロールできるので、金属板をさらにスムーズに搬送することが可能となる。
複数の第1のティース対応領域は、金属板の送出方向に関して、第1のヨーク対応領域の下流側に位置しており、複数の第2のティース対応領域は、金属板の送出方向に関して、第2のヨーク対応領域の上流側に位置していてもよい。ところで、第2の打ち抜き部材が打ち抜かれた後の金属板において複数の第2のティース対応領域を囲む部分は、剛性が低下している。金属板のうち剛性が低下している低剛性部分が下流側に向かう際に、第2のダイのダイ孔のうち第2のヨーク対応領域を形成するヨーク形成孔部分を通過する必要があるが、ヨーク形成孔部分は比較的大きな孔であるので、低剛性部分がヨーク形成孔部分に引っかかりやすい傾向にある。しかしながら、ガイド部によって上方に向けて凸となるように金属板が変形されるので、低剛性部分が垂れ下がっても金属板がヨーク形成孔部分の上方を通過しやすくなる。そのため、金属板をいっそうスムーズに搬送することが可能となる。
本開示の他の観点に係る積層鉄心の製造方法は、第1のダイ及び第1のパンチを備える第1のパンチ部によって帯状の金属板を所定の第1の打ち抜き形状に沿って打ち抜いて、金属板の幅方向に延在する第1のヨーク部と、第1のヨーク部から金属板の長手方向に突出すると共に幅方向において所定間隔で一列に並ぶ複数の第1のティース部とを有する第1の打ち抜き部材を形成する第1の工程と、第1の工程の後に、金属板を所定の一方向に送り出す第2の工程と、第2の工程の後に、第1のパンチ部の下流側に位置すると共に第2のダイ及び第2のパンチを備える第2のパンチ部によって金属板を所定の第2の打ち抜き形状に沿って打ち抜いて、幅方向に延在する第2のヨーク部と、第2のヨーク部から長手方向に突出すると共に幅方向において所定間隔で一列に並ぶ複数の第2のティース部とを有する第2の打ち抜き部材を形成する第3の工程と、第3の工程の後に、金属板を一方向に送り出す第4の工程とを含む。第1の打ち抜き形状は、第1のヨーク部に対応する第1のヨーク対応領域と、複数の第1のティース部に対応する複数の第1のティース対応領域とを有する。第2の打ち抜き形状は、第2のヨーク部に対応する第2のヨーク対応領域と、複数の第2のティース部に対応する複数の第2のティース対応領域とを有し、複数の第2のティース対応領域が幅方向において複数の第1のティース対応領域の間に一つずつ位置するように設定されている。第4の工程では、金属板の上側主面のうち側縁部と対向する上側部材と、金属板の下側主面と対向する対向面を含む下側部材とを有するガイド部により金属板を一方向にガイドしている。下側部材は、鉛直方向から見て上側部材と重なり合う重複部と、鉛直方向から見て上側部材と重なり合わないと共に上側部材よりも金属板の幅方向における中央部側に突出する非重複部とを含む。非重複部における対向面の少なくとも一部は、重複部における対向面よりも高さ位置が高い。
本開示の他の観点に係る積層鉄心の製造方法では、第4の工程において、上側部材及び下側部材を有するガイド部によって、帯状の金属板を所定の一方向においてガイドしている。上側部材は、金属板の上側主面のうち側縁部と対向するように配置されている。下側部材は、金属板の下側主面と対向する対向面と、鉛直方向から見て上側部材と重なり合う重複部と、鉛直方向から見て上側部材と重なり合わないと共に上側部材よりも金属板の幅方向における中央部側に突出する非重複部とを含む。非重複部における対向面の少なくとも一部は、重複部における対向面よりも高さ位置が高い。そのため、金属板のうち側縁部が上側部材と下側部材との間に挿通された状態でガイドされる場合、側縁部のうち上側部材と下側部材との間に位置する領域は上側部材によって上方への移動が規制される。一方、側縁部のうち下側部材の非重複部における対向面と対向する領域は、上側部材による上方への移動が規制されていないので、上側部材と下側部材との間隙よりも高い位置まで持ち上げられる。従って、金属板は、非重複部における対向面によって、上方に向けて凸となるように変形される。その結果、打ち抜き部材が打ち抜かれた後の金属板がダイ孔に引っかかることが抑制される。以上より、金属板から打ち抜き部材を2列取りする場合において、金属板をスムーズに搬送することが可能となる。
対向面は、金属板の幅方向における中央部側に向かうにつれて上方に傾斜するテーパ面、又は、金属板寄りの領域が上方に突出する段状面であってもよい。この場合、金属板は、非重複部の対向面によって、上側に向けて凸となるように湾曲される。そのため、金属板に過大な応力が付与され難くなる。従って、金属板をよりスムーズに搬送することが可能となる。
ガイド部は第2のパンチ部の側方に位置していてもよい。この場合、第2の打ち抜き部材が打ち抜かれた金属板が、その場で、ガイド部によって上方に向けて凸となるように変形される。そのため、第2の打ち抜き部材が打ち抜かれた金属板が、第2のダイのダイ孔に極めて引っかかり難くなる。
ガイド部は、第2のダイのうち複数の第2のティース対応領域を形成する部分の側方に位置していてもよい。この場合、ガイド部と第2のパンチ部との干渉が抑制されるので、金属板の側縁部をガイド部によってガイドするために必要以上に幅広としなくてもよい。そのため、比較的幅狭の金属板を用いることができるので、歩留まり向上を図ることが可能となる。その結果、積層鉄心の製造コストを低減できる。特に、アンコイラーから送り出される1つのコイル材の全長は例えば数100m〜数10000m程度の場合もあるので、金属板が幅狭となることにより、歩留まり向上と低コスト化とが極めて効果的に達成される。
第4の工程では、金属板の送出方向に関してガイド部よりも下流側において、鉛直方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能に構成された一対のローラによって金属板を案内し、一対のローラの離間距離が金属板の幅よりも狭く設定されていてもよい。この場合、第3の工程においてガイド部によって上方に凸となるように変形された金属板は、第4の工程においてガイド部の下流側に位置する一対のローラに導かれる。一対のローラの離間間隔は金属板の幅よりも狭いので、一対のローラにおいて、上方に凸の金属板を、その形状が保たれた状態でガイドすることができる。
下側部材は、弾性部材によって上側部材に向けて上方に付勢されていてもよい。この場合、金属板がパンチ部のパンチによって押される際に、金属板を介して下側部材が下方に付勢され、下側部材の全体がダイより下側に押し込まれる。そのため、パンチによる金属板の打ち抜きにあたり、下側部材によって金属板が屈曲し難くなる。一方、パンチによる金属板の打ち抜き後は、パンチの上昇に伴い、下側部材が上側部材に向けて上方に移動する。そのため、パンチが金属板から完全に離間すると、金属板の側縁部が上側部材と下側部材との間に自然と保持される。従って、パンチによる金属板の打ち抜き直後に、上方に向けて凸となるように金属板が変形される。その結果、下側部材による金属板の変形時期を適切にコントロールできるので、金属板をさらにスムーズに搬送することが可能となる。
複数の第1のティース対応領域は、金属板の送出方向に関して、第1のヨーク対応領域の下流側に位置しており、複数の第2のティース対応領域は、金属板の送出方向に関して、第2のヨーク対応領域の上流側に位置していてもよい。ところで、第2の打ち抜き部材が打ち抜かれた後の金属板において複数の第2のティース対応領域を囲む部分は、剛性が低下している。金属板のうち剛性が低下している低剛性部分が下流側に向かう際に、第2のダイのダイ孔のうち第2のヨーク対応領域を形成するヨーク形成孔部分を通過する必要があるが、ヨーク形成孔部分は比較的大きな孔であるので、低剛性部分がヨーク形成孔部分に引っかかりやすい傾向にある。しかしながら、ガイド部によって上方に向けて凸となるように金属板が変形されるので、低剛性部分が垂れ下がっても金属板がヨーク形成孔部分の上方を通過しやすくなる。そのため、金属板をいっそうスムーズに搬送することが可能となる。
本開示に係る積層鉄心の製造装置及び積層鉄心の製造方法によれば、金属板から打ち抜き部材を2列取りする場合において、金属板をスムーズに搬送することが可能となる。
図1は、本実施形態に係る固定子積層鉄心を示す斜視図である。 図2は、図1の固定子積層鉄心を示す平面図である。 図3は、図2のIII−III線断面図である。 図4は、積層鉄心の製造装置の一例を示す概略図である。 図5は、打ち抜き装置の一例を示す概略図である。 図6は、打ち抜き部材を積層させる機構と、積層体を金型から排出する機構とを模式的に示す断面図である。 図7は、打ち抜き装置のうちダイプレートの下流部分を模式的に示す上面図である。 図8は、図7のVIII−VIII線断面図である。 図9は、下側部材を示す斜視図である。 図10は、図7のX−X線断面図である。 図11は、打抜き加工のレイアウトの一例を示す図である。 図12は、電磁鋼板がパンチで打ち抜かれる過程を説明するための図である。 図13は、電磁鋼板がパンチで打ち抜かれる過程を説明するための図である。 図14は、打ち抜き部材を示す平面図である。 図15は、他の例に係る下側部材を用いた場合に、電磁鋼板がパンチで打ち抜かれる過程を説明するための図である。 図16は、他の例に係る下側部材を示す斜視図である。
以下に説明される本開示に係る実施形態は本発明を説明するための例示であるので、本発明は以下の内容に限定されるべきではない。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
[固定子積層鉄心]
まず、図1〜図3を参照して、固定子積層鉄心1の構成について説明する。固定子積層鉄心1(ステータ)は、円筒形状を呈している。すなわち、固定子積層鉄心1の中央部分には、中心軸Axに沿って延びる貫通孔1aが設けられている。貫通孔1a内には、図示しない回転子鉄心(ロータ)が配置可能である。固定子積層鉄心1は、回転子鉄心と共に電動機(モータ)を構成する。
固定子積層鉄心1は、複数の打ち抜き部材30(図14参照。詳しくは後述する。)を積み重ねて積層体20(図6参照)を構成し、当該積層体20を加工して得られる。固定子積層鉄心1は、一つのヨーク部2と、複数のティース部3(図1及び図2では12個のティース部3)とを有する。
ヨーク部2は、円環状を呈しており、中心軸Ax囲むように延びている。ヨーク部2の径方向における幅は、モータの用途及び性能に応じて種々の大きさとなりうるが、例えば2mm〜40mm程度であってもよい。ヨーク部2は、複数のヨーク2a(図1及び図2では12個のヨーク2a)と、複数の連結部2b(図1及び図2では11個の連結部2b)とを含む。
連結部2bは、固定子積層鉄心1の円周方向において隣り合うヨーク2aの間に位置すると共に、ヨーク2aの外縁側に位置している。連結部2bは、固定子積層鉄心1の円周方向において隣り合うヨーク2a同士を一体的に連結している。連結部2bによって連結されているヨーク2aの内縁側には、切り込み部4が形成されている。図1及び図2では切り込み部4内に隙間が存在しているが、切り込み部4の側面同士が接触していてもよい。
各ティース部3はそれぞれ、対応するヨーク2aの内縁から中心軸Ax側に向かうように固定子積層鉄心1の径方向に沿って延びている。すなわち、ティース部3は、ヨーク部2の内縁から中心軸Ax側に向けて突出している。図1及び図2に示される固定子積層鉄心1においては、一つのティース部3が一つのヨーク2aに一体的に形成されており、一つの鉄心片5を構成している。従って、図1及び図2に示される固定子積層鉄心1は、12個の鉄心片5を有している。
各ティース部3は、固定子積層鉄心1の周方向において、略等間隔で並んでいる。固定子積層鉄心1がモータとして構成される場合には、各ティース部3には、巻線(図示せず)が所定回数巻回される。隣り合うティース部3の間には、巻線を配置するための空間であるスロット6が画定されている。
ヨーク部2及びティース部3にはそれぞれカシメ部7が設けられている。カシメ部7は、図3に示されるように、固定子積層鉄心1の最下層をなす打ち抜き部材30に形成された貫通孔7aと、固定子積層鉄心1の最下層以外をなす打ち抜き部材30に形成されたカシメ7bとを有する。カシメ7bは、打ち抜き部材30の表面側に形成された凹部と、打ち抜き部材30の裏面側に形成された凸部とで構成されている。一の打ち抜き部材30のカシメ7bの凹部は、当該一の打ち抜き部材30の表面側に位置する他の打ち抜き部材30のカシメ7bの凸部と接合される。一の打ち抜き部材30のカシメ7bの凸部は、当該一の打ち抜き部材30の裏面側に位置する更に他の打ち抜き部材30のカシメ7bの凹部と接合される。貫通孔7aには、固定子積層鉄心1の最下層に隣接する打ち抜き部材30のカシメ7bの凸部が接合される。貫通孔7aは、積層体20を連続して製造する際、既に製造された積層体20に対して次に製造する積層体20がカシメ7bによって締結されるのを防ぐ機能を有する。
[固定子積層鉄心の製造装置]
続いて、図4を参照して、固定子積層鉄心1の製造装置100について説明する。製造装置100は、帯状の金属板である電磁鋼板W(被加工板)から固定子積層鉄心1を製造するための装置である。製造装置100は、アンコイラー110と、送出装置120と、打ち抜き装置130と、コントローラ150(制御部)とを備える。
アンコイラー110は、コイル状に巻回された帯状の電磁鋼板Wであるコイル材111が装着された状態で、コイル材111を回転自在に保持する。送出装置120は、電磁鋼板Wを上下から挟み込む一対のローラ121,121を有する。一対のローラ121,122は、コントローラ150からの指示信号に基づいて回転及び停止し、電磁鋼板Wを打ち抜き装置130に向けて間欠的に順次送り出す。
コイル材111を構成する電磁鋼板Wの長さは、例えば500m〜10000m程度であってもよい。電磁鋼板Wの厚さは、例えば0.1mm〜0.5mm程度であってもよい。電磁鋼板Wの厚さは、より優れた磁気的特性を有する固定子積層鉄心1を得る観点から、例えば0.1mm〜0.3mm程度であってもよい。電磁鋼板Wの幅は、例えば50mm〜500mm程度であってもよい。
コントローラ150は、例えば、記録媒体(図示せず)に記録されているプログラム又はオペレータからの操作入力等に基づいて、送出装置120及び打ち抜き装置130をそれぞれ動作させるための指示信号を生成し、送出装置120及び打ち抜き装置130に送信する。
[打ち抜き装置]
続いて、図4〜図10を参照して、打ち抜き装置130について説明する。打ち抜き装置130は、送出装置120によって間欠的に送り出される電磁鋼板Wを順次打ち抜き加工して打ち抜き部材10を形成する機能と、打抜き加工によって得られた打ち抜き部材10を順次積層しつつ重ね合わせて固定子積層鉄心1を製造する機能とを有する。
打ち抜き装置130は、図4及び図5に示されるように、ベース131と、下型132と、ダイプレート133と、ストリッパ134と、上型135と、天板136と、プレス機137(駆動部)と、吊り具138と、パンチA1〜A9と、押さえピンB1〜B10と、一組のガイド部170と、二組のローラ部180とを有する。ベース131は、ベース131に載置された下型132を支持する。
下型132は、下型132に載置されたダイプレート133を保持する。下型132には、電磁鋼板Wから打ち抜かれた材料(例えば、打ち抜き部材10、廃材等)が排出される排出孔C1〜C9が、パンチA1〜A9に対応する位置にそれぞれ設けられている。排出孔C5,C9内には、図6に示されるように、シリンダ132aと、ステージ132bと、プッシャ132cとが配置されている。
シリンダ132aは、パンチA6によって電磁鋼板Wから打ち抜かれた打ち抜き部材10が下方に落下するのを防止するため、打ち抜き部材30を支持する。シリンダ132aは、コントローラ150からの指示信号に基づいて上下方向に移動可能に構成されている。具体的には、シリンダ132aは、シリンダ132a上に打ち抜き部材10が積み重ねられるごとに間欠的に下方に移動する。シリンダ132a上において打ち抜き部材10が所定枚数まで積層され、積層体20が形成されると、シリンダ132aの表面がステージ132bの表面と同一高さとなる位置にシリンダ132aが移動する。
ステージ132bには、シリンダ132aが通過可能な孔が設けられている。プッシャ132cは、コントローラ150からの指示信号に基づいて、ステージ132bの表面上において水平方向に移動可能に構成されている。シリンダ132aの表面がステージ132bの表面と同一高さとなる位置にシリンダ132aが移動した状態で、プッシャ132cは、積層体20をシリンダ132aからステージ132bに払い出す。ステージ132bに払い出された積層体20は、図示しない加工機によって加工され、固定子積層鉄心1が製造される。
図5に戻って、ダイプレート133は、パンチA1〜A9と共に、打ち抜き部材30を成形する機能を有する。ダイプレート133には、パンチA1〜A9に対応する位置にダイD1〜D9がそれぞれ設けられている。各ダイD1〜D9には、上下方向に延びると共に対応する排出孔C1〜C9と連通するダイ孔(貫通孔)が設けられている。各貫通孔の大きさは、対応するパンチA1〜A9の先端部が挿通可能で且つ当該先端部よりも僅かに小さな程度に設定されている。ダイプレート133には、押さえピンB1〜B10に対応する位置に挿通孔E1〜E10がそれぞれ設けられている。
ストリッパ134は、ストリッパプレート134aと、保持プレート134bとを有する。ストリッパプレート134aは、パンチA1〜A9で電磁鋼板Wを打ち抜く際にパンチA1〜A9に食いついた電磁鋼板WをパンチA1〜A9から取り除く機能を有する。ストリッパプレート134aは、ダイプレート133の上方に位置している。保持プレート134bは、ストリッパプレート134aを上方から保持する。
ストリッパ134には、パンチA1〜A9に対応する位置に、上下方向に延びる貫通孔がそれぞれ設けられている。各貫通孔はそれぞれ、ストリッパプレート134aがダイプレート133と接したときに、対応するダイD1〜D9のダイ孔と連通する。各貫通孔内にはそれぞれ、パンチA1〜A9の下部が挿通されている。パンチA1〜A9の当該下部はそれぞれ、各貫通孔内においてスライド可能である。
ストリッパ134には、押さえピンB1〜B10に対応する位置に、上下方向に延びる貫通孔がそれぞれ設けられている。各貫通孔はそれぞれ、ストリッパプレート134aがダイプレート133と接したときに、対応する挿通孔E1〜E10と連通する。各貫通孔内にはそれぞれ、押さえピンB1〜B10の下部が挿通されている。押さえピンB1〜B10の当該下部はそれぞれ、各貫通孔内においてスライド可能である。
上型135は、ストリッパ134の上方に位置している。上型135には、パンチA1〜A9及び押さえピンB1〜B10の基部(上部)が固定されている。そのため、上型135は、パンチA1〜A9及び押さえピンB1〜B10を保持している。上型135のうち打ち抜き装置130の上流側及び下流側の各端部にはそれぞれ、天板136側に位置し且つ上下方向に延びる収容空間135aと、収容空間135aから下方に向けて貫通する貫通孔135bとが設けられている。
天板136は、上型135の上方に位置している。天板136は、上型135を保持している。プレス機137は、天板136の上方に位置している。プレス機137のピストンは、天板136に接続されており、コントローラ150からの指示信号に基づいて動作する。プレス機137が動作すると、ピストンが伸縮して、ストリッパ134、上型135、天板136、吊り具138、パンチA1〜A9及び押さえピンB1〜B10(以下、これらを可動部160という。)が全体的に上下動する。
吊り具138は、ストリッパ134を上型135に吊り下げて保持する。吊り具138は、長尺のロッド部138aと、ロッド部138aの上端に設けられた頭部138bとを有する。ロッド部138aの下端部は、ストリッパ134に固定されている。ロッド部138aの上端部は、上型135の貫通孔135bに挿通されている。頭部138bは、下端部よりも径が大きく、上型135の収容空間135a内に収容されている。そのため、頭部138bは、収容空間135a内において上型135に対して上下動可能である。
パンチA1〜A9は、対応するダイD1〜D9と共にパンチ部を構成している。各パンチ部は、電磁鋼板Wを所定形状に打ち抜く機能を有する。パンチA1〜A9はそれぞれ、打ち抜き装置130の上流側(送出装置120側)から下流側に向けてこの順に並ぶように配置されている。押さえピンB1〜B10は、パンチA1〜A9によって電磁鋼板Wが打ち抜かれる際に電磁鋼板Wをダイプレート133に押さえつける機能を有する。押さえピンB1〜B10はそれぞれ、打ち抜き装置130の上流側(送出装置120側)から下流側に向けてこの順に並ぶように配置されている。
一組のガイド部170は、図7に示されるように、パンチA9及びダイD9で構成されるパンチ部(第2のパンチ部)を間に置くように配置されている。すなわち、各ガイド部170は、図5及び図7に示されるように、当該パンチ部の側方に位置している。より具体的には、各ガイド部170は、ダイD9のうち複数のティース部3に対応する複数のティース対応領域R2b(詳しくは後述する)を形成する部分の側方に位置している。
各ガイド部170はそれぞれ、図7及び図8に示されるように、1つの上側部材171と、2つの下側部材172と、2つの弾性部材173とを有する。上側部材171は、図7に示されるように、電磁鋼板Wの上側主面のうち側縁部と対向するように配置されている。上側部材171は、電磁鋼板Wの長手方向に沿って延びる板状部材である。
上側部材171は、図8に示されるように、基部171aと、先端部171bとを含む。先端部171bは、基部171aの内縁に一体的に設けられている。そのため、先端部171bは、基部171aから内側(電磁鋼板Wの幅方向における中央部側)に向けて突出している。先端部171bの厚さは、基部171aの厚さよりも小さい。先端部171bは、基部171aの上面寄りに位置している。そのため、上側部材171の先端側は、L字形状を呈している。
2つの下側部材172は、図7に示されるように、電磁鋼板Wの長手方向において並んでいる。下側部材172は、図8及び図9に示されるように、基部172aと、先端部172bとを含む。本実施形態において、基部172aは、直方体形状を呈している。先端部172bは、基部172aに一体的に設けられている。先端部172bは、基部172aの上面のうちダイプレート133(電磁鋼板W)寄りの領域から上方に向けて突出している。
下側部材172は、図8及び図9に示されるように、鉛直方向から見て上側部材171と重なり合う重複部OV1と、鉛直方向から見て上側部材171と重なり合わない非重複部OV2とを含む。重複部OV1は、基部172a及び先端部172bのうち外側部分(ダイプレート133(電磁鋼板W)から離れる側の一部)である。非重複部OV2は、基部172a及び先端部172bのうち内側部分(ダイプレート133(電磁鋼板W)寄りの一部)である。
下側部材172の上面Fuのうち上側部材171の先端部171bよりも外側の領域(ダイプレート133から離れる側の領域)は、基部171aの下面と当接する当接面Fu1として機能する。当接面Fu1は、本実施形態において、基部172aの上面であり、略平坦面である。
下側部材172の上面Fuのうち上側部材171の基部171aよりも内側の領域(ダイプレート133寄りの領域)は、電磁鋼板Wの下側主面と対向する対向面Fu2である。本実施形態において、対向面Fu2は、電磁鋼板Wの下側主面を支持する支持面としても機能する。図8及び図9に示されるように、対向面Fu2は、本実施形態において、内側(ダイプレート133)に向かうにつれて上方に傾斜するテーパ面である。すなわち、非重複部OV2における対向面Fu2は、重複部OV1における対向面Fu2よりも高さ位置が高くなっている。対向面Fu2(テーパ面)の高さHは、打ち抜き装置130のサイズ、電磁鋼板Wのサイズ、打ち抜き部材30のサイズ等によって種々の大きさに設定されていてもよい。対向面Fu2の高さHは、例えば、数mm〜数10mm程度であってもよいし、5mm程度であってもよい。
下側部材172の先端部172bは、図9に示されるように、上面Fuを間において対向する一対の側面Fsを含む。そのため、一対の側面Fsは、電磁鋼板Wの送出方向において対向している。一対の側面Fsは、上方に向かうにつれてその対向方向において互いに近づくように傾斜している傾斜面である。これにより、電磁鋼板Wが先端部172bに支持された状態で送出される際に、電磁鋼板Wが先端部172bの角部に引っ掛かり難くなる。
弾性部材173は、図8に示されるように、下型132と下側部材172との間に設けられている。弾性部材173は、下側部材172を上側部材171に向けて上方に付勢している。そのため、下側部材172が上から外力を付与されていない場合には、弾性部材173によって、下側部材172のうち当接面Fu1が上側部材171の基部171aの下面に当接した状態とされている。弾性部材173は、下側部材172に付勢力を付与できるものであれば特に限定されず、例えばバネであってもよい。
二組のローラ部180はそれぞれ、図5及び図7に示されるように、ガイド部170の下流側(パンチA9及びダイD9で構成されるパンチ部)の下流側に位置している。各ローラ部180は、一対のローラ181を有している。各ローラ181は、鉛直方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能に構成されている。一対のローラ181の離間距離は、図7及び図10に示されるように、電磁鋼板Wの幅よりも狭い。すなわち、一対のローラ181は、電磁鋼板Wを挟持する。
[固定子積層鉄心の製造方法]
続いて、図4〜図14を参照して、固定子積層鉄心1の製造装置100による固定子積層鉄心1の製造方法について説明する。まず、コントローラ150からの指示信号に基づいて、送出装置120によって間欠的に電磁鋼板Wを順送りさせる。電磁鋼板Wが打ち抜き装置130に送り出され、電磁鋼板Wの被加工部位がパンチA1及びダイD1に到達すると、コントローラ150がプレス機137に指示して、プレス機137が可動部160をダイプレート133に向けて下方に押し出す。ストリッパ134がダイプレート133に到達してこれらで電磁鋼板Wが挟持された後も、コントローラ150からの指示信号に基づいて、プレス機137が可動部160を下方に向けて押し出す。このとき、ストリッパ134は移動しないが、パンチA1〜A9及び押さえピンB1〜B10の先端部はストリッパ134の貫通孔内を移動して、ダイプレート133のうち対応する貫通孔に到達する。そのため、電磁鋼板WがパンチA1及びダイD1によって所定の打ち抜き形状に沿って打ち抜かれ、電磁鋼板Wの両側縁近傍に一対の貫通孔W1が形成される。(図5及び図11の位置S1参照)。打ち抜かれた廃材は、下型132の排出孔C1から排出される。その後、コントローラ150からの指示信号に基づいて、プレス機137が動作して可動部160を上昇させる。
次に、電磁鋼板Wが送出装置120によって送り出され、電磁鋼板Wの被加工部位がパンチA2及びダイD2に到達すると、コントローラ150からの指示信号に基づいて、プレス機137による可動部160の昇降動作が行われる。これにより、電磁鋼板WがパンチA2及びダイD2によって所定の打ち抜き形状に沿って打ち抜かれ、電磁鋼板Wの中央部分に一対の貫通孔W2が形成される。(図5及び図11の位置S2参照)。打ち抜かれた廃材は、下型132の排出孔C2から排出される。パンチA2及びダイD2による電磁鋼板Wの打ち抜きの際、貫通孔W1内には押さえピンB1が挿通される(図5及び図11の位置S3参照)。
次に、電磁鋼板Wが送出装置120によって送り出され、電磁鋼板Wの被加工部位がパンチA3及びダイD3に到達すると、コントローラ150からの指示信号に基づいて、プレス機137による可動部160の昇降動作が行われる。これにより、電磁鋼板WがパンチA3及びダイD3によって打ち抜かれ、電磁鋼板Wの幅方向において一列に並ぶ11個の貫通孔W3が形成される(図5及び図11の位置S4参照)。貫通孔W3は、電磁鋼板Wの上流側が尖鋭で下流側が幅広の楔形状を呈する。貫通孔W3は、固定子積層鉄心1の切り込み部4に対応する。打ち抜かれた廃材は、下型132の排出孔C3から排出される。パンチA3及びダイD3による電磁鋼板Wの打ち抜きの際、貫通孔W2内には押さえピンB2が挿通される(図5及び図11の位置S5参照)。
次に、電磁鋼板Wが送出装置120によって送り出され、電磁鋼板Wの被加工部位がパンチA4及びダイD4に到達すると、コントローラ150からの指示信号に基づいて、プレス機137による可動部160の昇降動作が行われる。これにより、電磁鋼板WがパンチA4及びダイD4によって加工され、電磁鋼板Wの長手方向に並ぶ一対の加工部W4の組が電磁鋼板Wの幅方向において一列に12組並ぶように形成される(図5及び図11の位置S6参照)。加工部W4は、貫通孔又は半抜き加工された凹凸部である。加工部W4が貫通孔の場合、加工部W4はカシメ部7の貫通孔7aに対応する。加工部W4が貫通孔の場合、打ち抜かれた廃材は、下型132の排出孔C4から排出される。加工部W4が半抜き加工された凹凸部である場合、加工部W4は、カシメ部7のカシメ7bに対応する。パンチA4及びダイD4による電磁鋼板Wの加工の際、貫通孔W1内には押さえピンB3が挿通される(図5及び図11の位置S7参照)。
次に、電磁鋼板Wが送出装置120によって送り出され、電磁鋼板Wの被加工部位がパンチA5及びダイD5に到達すると、コントローラ150からの指示信号に基づいて、プレス機137による可動部160の昇降動作が行われる。これにより、電磁鋼板WがパンチA5及びダイD5(第1のパンチ部)によって所定の打ち抜き形状R1(第1の打ち抜き形状)に沿って打ち抜かれ、打ち抜き形状R1に対応した形状の打ち抜き部材30(図14参照)が形成される(図5及び図11の位置S8参照)。以下では、打ち抜き形状R1に対応した形状の打ち抜き部材30を「打ち抜き部材30A」(第1の打ち抜き部材)という。パンチA5及びダイD5による電磁鋼板Wの打ち抜きの際、貫通孔W1内には押さえピンB4が挿通され(図5及び図11の位置S9参照)が挿通される(図5及び図7の位置S7参照)。
打ち抜き部材30は、図14に示されるように、ヨーク部32と、複数のティース部33(図14では12個のティース部33)とを有する。ヨーク部32は、電磁鋼板Wの幅方向に延在している。ヨーク部32は、複数のヨーク32a(図14では12個のヨーク32a)と、複数の連結部32b(図14では11個の連結部32b)とを含む。
連結部32bは、電磁鋼板Wの幅方向において隣り合うヨーク32aの間に位置すると共に、ヨーク32aの外縁側(ティース部33とは反対側)に位置している。連結部32bは、電磁鋼板Wの幅方向において隣り合うヨーク32a同士を一体的に連結している。連結部32bによって連結されているヨーク32aの内縁側には、切り込み部34が形成されている。切り込み部34は、貫通孔W3の形状に対応している。
各ティース部33は、ヨーク部32から電磁鋼板Wの長手方向に突出すると共に、電磁鋼板Wの幅方向において所定間隔で一列に並んでいる。ヨーク部32及びティース部33にはそれぞれ加工部W4が形成されている。
打ち抜き部材30Aは、下型132の排出孔C5において積層される(図6参照)。打ち抜き部材30Aが所定枚数まで積層されて積層体20が形成されると、積層体20がプッシャ132cによってシリンダ132aからステージ132bに払い出され、加工機に送り出される。加工機では、ヨーク部32が円環状になるように積層体20を各切り込み部34において折り曲げる処理と、ヨーク部32の両端同士を溶接して接合する処理とが行われる。これにより、固定子積層鉄心1が製造される。
次に、電磁鋼板Wが送出装置120によって送り出され、電磁鋼板Wの被加工部位がパンチA6及びダイD6に到達すると、コントローラ150からの指示信号に基づいて、プレス機137による可動部160の昇降動作が行われる。これにより、電磁鋼板WがパンチA6及びダイD6によって所定の打ち抜き形状に沿って打ち抜かれ、電磁鋼板Wの幅方向に一列に並ぶ4つの貫通孔W5が形成される(図5及び図11の位置S10参照)。打ち抜かれた廃材は、下型132の排出孔C6から排出される。
次に、電磁鋼板Wが送出装置120によって送り出され、電磁鋼板Wの被加工部位がパンチA7及びダイD7に到達すると、コントローラ150からの指示信号に基づいて、プレス機137による可動部160の昇降動作が行われる。これにより、電磁鋼板WがパンチA7及びダイD7によって打ち抜かれ、電磁鋼板Wの幅方向において一列に並ぶ11個の貫通孔W6が形成される(図5及び図11の位置S11参照)。貫通孔W6は、電磁鋼板Wの下流側が尖鋭で上流側が幅広の楔形状を呈する。貫通孔W6は、固定子積層鉄心1の切り込み部4に対応する。打ち抜かれた廃材は、下型132の排出孔C7から排出される。パンチA7及びダイD7による電磁鋼板Wの打ち抜きの際、貫通孔W1内には押さえピンB5が挿通され(図5及び図11の位置S12参照)、貫通孔W5内には押さえピンB6が挿通される(図5及び図11の位置S13参照)。
次に、電磁鋼板Wが送出装置120によって送り出され、電磁鋼板Wの被加工部位がパンチA8及びダイD8に到達すると、コントローラ150からの指示信号に基づいて、プレス機137による可動部160の昇降動作が行われる。これにより、電磁鋼板WがパンチA8及びダイD8によって加工され、電磁鋼板Wの長手方向に並ぶ一対の加工部W7の組が電磁鋼板Wの幅方向において一列に12組並ぶように形成される(図5及び図11の位置S14参照)。加工部W7は、貫通孔又は半抜き加工された凹凸部である。加工部W7が貫通孔の場合、加工部W7はカシメ部7の貫通孔7aに対応する。加工部W7が貫通孔の場合、打ち抜かれた廃材は、下型132の排出孔C8から排出される。加工部W7が半抜き加工された凹凸部である場合、加工部W7は、カシメ部7のカシメ7bに対応する。パンチA8及びダイD8による電磁鋼板Wの加工の際、貫通孔W1内には押さえピンB7が挿通され(図5及び図11の位置S15参照)、貫通孔W5内には押さえピンB8が挿通される(図5及び図11の位置S16参照)。
次に、電磁鋼板Wが送出装置120によって送り出され、電磁鋼板Wの被加工部位がパンチA9及びダイD9に到達すると、コントローラ150からの指示信号に基づいて、プレス機137による可動部160の昇降動作が行われる。これにより、電磁鋼板WがパンチA9及びダイD9(第2のパンチ部)によって所定の打ち抜き形状R2(第2の打ち抜き形状)に沿って打ち抜かれ、打ち抜き形状R2に対応した形状の打ち抜き部材30(図14参照)が形成される(図5及び図11の位置S17参照)。以下では、打ち抜き形状R2に対応した形状の打ち抜き部材30を「打ち抜き部材30B」(第2の打ち抜き部材)という。パンチA9及びダイD9による電磁鋼板Wの打ち抜きの際、貫通孔W1内には押さえピンB9が挿通され(図5及び図11の位置S18参照)、貫通孔W5内には押さえピンB10が挿通される(図5及び図11の位置S19参照)。
ここで、図12に示されるように、パンチA9及びダイD9が電磁鋼板Wを打ち抜く際には、ストリッパ134(ストリッパプレート134a)が電磁鋼板Wをダイプレート133に押し付けている。そのため、下側部材172が電磁鋼板Wを介して下方に付勢され、下側部材172の全体がダイプレート133よりも下方に押し込まれる。その後、図13に示されるように、ストリッパ134及びパンチA9が上昇に伴い、弾性部材173の付勢力により、下側部材172が上側部材171に向けて上方に移動する。そのため、ストリッパ134及びパンチA9が電磁鋼板Wから完全に離間すると、電磁鋼板Wの側縁部が上側部材171と下側部材172との間に自然と保持される。従って、パンチA9及びダイD9による電磁鋼板Wの打ち抜き直後に、図13に示されるように、上方に向けて凸状に湾曲するように電磁鋼板Wが変形される。その後、一対のローラ181(ローラ部180)が電磁鋼板Wを挟持することとも相俟って、電磁鋼板Wが上方に向けて凸状に湾曲した状態が保たれたまま、電磁鋼板Wが送出装置120によって下流側に送り出される。
打ち抜き部材30Bは、下型132の排出孔C9内において積層される(図6参照)。打ち抜き部材30Bが所定枚数まで積層されて積層体20が形成されると、積層体20がプッシャ132cによってシリンダ132aからステージ132bに払い出され、加工機に送り出される。加工機では、ヨーク部32が円環状になるように積層体20を各切り込み部34において折り曲げる処理と、ヨーク部32の両端同士を溶接して接合する処理とが行われる。これにより、固定子積層鉄心1が製造される。
ここで、図11を参照して、打ち抜き形状R1,R2についてより詳しく説明する。打ち抜き形状R1は、ヨーク部2に対応するヨーク対応領域R1a(第1のヨーク対応領域)と、複数のティース部3に対応する複数のティース対応領域R1b(第1のティース対応領域)とを有する。ヨーク対応領域R1aは、電磁鋼板Wの幅方向に延在している。複数のティース対応領域R1bは、ヨーク対応領域R1aよりも下流側に位置している。打ち抜き形状R2は、ヨーク部2に対応するヨーク対応領域R2a(第2のヨーク対応領域)と、複数のティース部3に対応する複数のティース対応領域R2b(第2のティース対応領域)とを有する。ヨーク対応領域R2aは、電磁鋼板Wの幅方向に延在している。複数のティース対応領域R2bは、ヨーク対応領域R2aよりも上流側に位置している。電磁鋼板Wに打ち抜き形状R1,R2の双方が形成される位置S17において、複数のティース対応領域R2bは、電磁鋼板Wの幅方向において複数のティース対応領域R1bの間に一つずつ位置している。
[作用]
以上のような本実施形態では、上側部材171及び下側部材172を有するガイド部170によって、電磁鋼板Wを所定の一方向においてガイドしている。上側部材171は、電磁鋼板Wの上側主面のうち側縁部と対向するように配置されている。下側部材172は、電磁鋼板Wの下側主面と対向すると共に下側主面を支持する対向面Fu2と、鉛直方向から見て上側部材171と重なり合う重複部OV1と、鉛直方向から見て上側部材171と重なり合わないと共に上側部材171よりも電磁鋼板Wの幅方向における中央部側に突出する非重複部OV2とを含む。非重複部OV2における対向面Fu2の少なくとも一部は、重複部OV1における対向面Fu2よりも高さ位置が高い。そのため、電磁鋼板Wのうち側縁部が上側部材171と下側部材172との間に挿通された状態でガイドされる場合、当該側縁部のうち上側部材171と下側部材172との間に位置する領域は上側部材171によって上方への移動が規制される。一方、当該側縁部のうち下側部材172の非重複部OV2における対向面Fu2によって支持されている領域は、上側部材171による上方への移動が規制されていないので、上側部材171と下側部材172との間隙よりも高い位置まで持ち上げられる。従って、電磁鋼板Wは、図13に示されるように、非重複部OV2における対向面Fu2によって、上方に向けて凸となるように変形される。その結果、打ち抜き部材30Bが打ち抜かれた後の電磁鋼板WがダイD9のダイ孔に引っかかることが抑制される。以上より、電磁鋼板Wから打ち抜き部材30を2列取りする場合において、電磁鋼板Wをスムーズに搬送することが可能となる。
本実施形態では、対向面Fu2が、電磁鋼板Wの幅方向における中央部側に向かうにつれて上方に傾斜するテーパ面である。そのため、電磁鋼板Wは、非重複部OV2の対向面Fu2によって、上側に向けて凸となるように湾曲される。従って、電磁鋼板Wに過大な応力が付与され難くなる。その結果、電磁鋼板Wをよりスムーズに搬送することが可能となる。
本実施形態では、ガイド部170がパンチA9及びダイD9の側方に位置している。そのため、打ち抜き部材30Bが打ち抜かれた電磁鋼板Wが、その場で、ガイド部170によって上方に向けて凸となるように変形される。従って、打ち抜き部材30Bが打ち抜かれた電磁鋼板Wが、ダイD9のダイ孔に極めて引っかかり難くなる。
本実施形態では、ガイド部170が、ダイD9のうち複数のティース対応領域R2bを形成する部分の側方に位置している。そのため、ガイド部170とパンチA9及びダイD9との干渉が抑制されるので、電磁鋼板Wの側縁部をガイド部170によってガイドするために必要以上に幅広としなくてもよい。従って、比較的幅狭の電磁鋼板Wを用いることができるので、歩留まり向上を図ることが可能となる。その結果、固定子積層鉄心1の製造コストを低減できる。特に、アンコイラー110から送り出される1つのコイル材111の全長は例えば数100m〜数10000m程度の場合もあるので、電磁鋼板Wが幅狭となることにより、歩留まり向上と低コスト化とが極めて効果的に達成される。
本実施形態では、鉛直方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能に構成された一対のローラ181が、ガイド部170の下流側に位置している。そのため、ガイド部170によって上方に凸となるように変形された電磁鋼板Wは、ガイド部170を通過した後に一対のローラ181に導かれる。加えて、本実施形態では、一対のローラ181の離間間隔が電磁鋼板Wの幅よりも狭い。そのため、一対のローラ181において、上方に凸の電磁鋼板Wを、その形状が保たれた状態でガイドすることができる。
本実施形態では、下側部材172が、弾性部材173によって上側部材171に向けて上方に付勢されている。そのため、電磁鋼板WがパンチA9及びダイD9によって押される際に、電磁鋼板Wを介して下側部材172が下方に付勢され、下側部材172の全体がダイD9(ダイプレート133)より下側に押し込まれる。従って、パンチA9及びダイD9による電磁鋼板Wの打ち抜きにあたり、下側部材172によって電磁鋼板Wが屈曲し難くなる。一方、パンチA9及びダイD9による電磁鋼板Wの打ち抜き後は、パンチA9の上昇に伴い、下側部材172が上側部材171に向けて上方に移動する。そのため、パンチA9が電磁鋼板Wから完全に離間すると、電磁鋼板Wの側縁部が上側部材171と下側部材172との間に自然と保持される。従って、パンチA9及びダイD9による電磁鋼板Wの打ち抜き直後に、上方に向けて凸となるように電磁鋼板Wが変形される。その結果、下側部材172による電磁鋼板Wの変形時期を適切にコントロールできるので、電磁鋼板Wをさらにスムーズに搬送することが可能となる。
本実施形態では、複数のティース対応領域R1bは、電磁鋼板Wの送出方向に関して、ヨーク対応領域R1aの下流側に位置しており、複数のティース対応領域R2bは、電磁鋼板Wの送出方向に関して、ヨーク対応領域R2aの上流側に位置している。ところで、打ち抜き部材30Bが打ち抜かれた後の電磁鋼板Wにおいて複数のティース対応領域R2bを囲む部分は、剛性が低下している。低剛性部分が下流側に向かう際に、ダイD9のダイ孔のうちヨーク対応領域R2aを形成するヨーク形成孔部分を通過する必要があるが、ヨーク形成孔部分は比較的大きな孔であるので、低剛性部分がヨーク形成孔部分に引っかかりやすい傾向にある。しかしながら、ガイド部170によって上方に向けて凸となるように電磁鋼板Wが変形されるので、低剛性部分が垂れ下がっても電磁鋼板Wがヨーク形成孔部分の上方を通過しやすくなる。そのため、電磁鋼板Wをいっそうスムーズに搬送することが可能となる。
以上、本開示に係る実施形態について詳細に説明したが、本発明の要旨の範囲内で種々の変形を上記の実施形態に加えてもよい。例えば、ガイド部170の数は特に限定されない。
上側部材171に対する下側部材172の数も特に限定されない。そのため、ガイド部170は、一つの上側部材171と、少なくとも一つの下側部材172とを有していてもよい。
ガイド部170は、ダイD9のうち複数のティース対応領域R2bを形成する部分の側方に位置していなくてもよい。例えば、ガイド部170は、ダイD9のうちヨーク対応領域R2aを形成する部分の側方に位置していてもよい。
ガイド部170は、電磁鋼板Wの側縁近傍に位置していれば、パンチA9及びダイD9の側方に位置していなくてもよい。例えば、ガイド部170は、パンチA5及びダイD5で構成されるパンチ部の側方に位置していてもよい。
一組のガイド部170は、電磁鋼板Wの幅方向において対向するように位置していなくてもよい。例えば、一組のガイド部170は、電磁鋼板Wの長手方向においてずれていてもよい。
ガイド部170は、電磁鋼板Wの側縁の片側にのみ配置されていてもよい。
非重複部OV2における対向面Fu2の少なくとも一部が重複部OV1における対向面Fu2の高さ位置よりも高ければ、下側部材172の対向面Fu2はテーパ面以外の形状であってもよい。例えば、対向面Fu2は、図15及び図16に示されるように、段状面であってもよい。具体的には、図15及び図16に示される下側部材172において、先端部172bは、基部172aのうちダイプレート133(電磁鋼板W)寄りの端縁から上方に向けて突出している。先端部172bは、非重複部OV2において上側部材171の先端部171bから離間している。下側部材172の上面Fuのうち先端部172b以外の領域は、平坦状を呈している。従って、図15及び図16に示される例における対向面Fu2は、ダイプレート133(電磁鋼板W)寄りの領域が上方に突出する段状面である。換言すれば、当該対向面Fu2は、ダイプレート133(電磁鋼板W)に向かうにつれて上り階段状を呈している。
打ち抜き装置130は、弾性部材173を備えていなくてもよい。
ローラ部180の数は特に限定されない。そのため、打ち抜き装置130は、少なくとも一組のローラ部180を備えていてもよい。打ち抜き装置130は、ローラ部180を備えていなくてもよい。
ローラ部180は、一対のローラ181の間隔が調整可能に構成されていてもよい。一対のローラ181が互いに近づく方向に少なくとも一方のローラ181が付勢されていてもよい。
本実施形態では、まず、複数のティース対応領域R1bがヨーク対応領域R1aよりも下流側に位置している打ち抜き形状R1に沿って打ち抜き部材30Aを形成し、その後、複数のティース対応領域R2bがヨーク対応領域R2aよりも上流側に位置している打ち抜き形状R2に沿って打ち抜き部材30Bを形成していたが、先に打ち抜き形状R2に沿って打ち抜き部材30Bを形成し、その後、打ち抜き形状R1に沿って打ち抜き部材30Aを形成してもよい。
1…固定子積層鉄心、2…ヨーク部、2a…ヨーク、2b…連結部、3…ティース部、20…積層体、30…打ち抜き部材、30A…打ち抜き部材(第1の打ち抜き部材)、30B…打ち抜き部材(第2の打ち抜き部材)、100…製造装置、130…打ち抜き装置、170…ガイド部、171…上側部材、172…下側部材、173…弾性部材、180…ローラ部、181…ローラ、A1〜A9…パンチ、B1〜B10…押さえピン、D1〜D9…ダイ、Fu2…対向面、OV1…重複部、OV2…非重複部、R1…打ち抜き形状(第1の打ち抜き形状)、R1a…ヨーク対応領域(第1のヨーク対応領域)、R1b…ティース対応領域(第1のティース対応領域)、R2…打ち抜き形状(第2の打ち抜き形状)、R2a…ヨーク対応領域(第2のヨーク対応領域)、R2b…ティース対応領域(第2のティース対応領域)、W…電磁鋼板(金属板;被加工板)。

Claims (14)

  1. 所定の一方向に間欠的に送り出される帯状の金属板を所定の第1の打ち抜き形状に沿って打ち抜くように構成された第1のダイ及び第1のパンチを備える第1のパンチ部であって、前記金属板の幅方向に延在する第1のヨーク部と、前記第1のヨーク部から前記金属板の長手方向に突出すると共に前記幅方向において所定間隔で一列に並ぶ複数の第1のティース部とを有する第1の打ち抜き部材を形成する第1のパンチ部と、
    前記金属板の送出方向に関して前記第1のパンチ部よりも下流側に位置すると共に、前記金属板を所定の第2の打ち抜き形状に沿って打ち抜くように構成された第2のダイ及び第2のパンチを備える第2のパンチ部であって、前記幅方向に延在する第2のヨーク部と、前記第2のヨーク部から前記長手方向に突出すると共に前記幅方向において所定間隔で一列に並ぶ複数の第2のティース部とを有する第2の打ち抜き部材を形成する第2のパンチ部と、
    前記金属板を前記一方向においてガイドするガイド部とを備え、
    前記第1の打ち抜き形状は、前記第1のヨーク部に対応する第1のヨーク対応領域と、前記複数の第1のティース部に対応する複数の第1のティース対応領域とを有し、
    前記第2の打ち抜き形状は、
    前記第2のヨーク部に対応する第2のヨーク対応領域と、前記複数の第2のティース部に対応する複数の第2のティース対応領域とを有し、
    前記複数の第2のティース対応領域が前記幅方向において前記複数の第1のティース対応領域の間に一つずつ位置するように設定され、
    前記ガイド部は、
    前記金属板の上側主面のうち側縁部と対向するように配置された上側部材と、
    前記金属板の下側主面と対向する対向面を含む下側部材とを有し、
    前記下側部材は、
    鉛直方向から見て前記上側部材と重なり合う重複部と、
    鉛直方向から見て前記上側部材と重なり合わないと共に前記上側部材よりも前記金属板の幅方向における中央部側に突出する非重複部とを含み、
    前記非重複部における前記対向面の少なくとも一部は、前記重複部における前記対向面よりも高さ位置が高い、積層鉄心の製造装置。
  2. 前記対向面は、前記金属板の幅方向における中央部側に向かうにつれて上方に傾斜するテーパ面、又は、前記金属板寄りの領域が上方に突出する段状面である、請求項1に記載の製造装置。
  3. 前記ガイド部は前記第2のパンチ部の側方に位置している、請求項1又は2に記載の製造装置。
  4. 前記ガイド部は、前記第2のダイのうち前記複数の第2のティース対応領域を形成する部分の側方に位置している、請求項3に記載の製造装置。
  5. 前記金属板の送出方向に関して前記ガイド部よりも下流側に位置する一対のローラをさらに備え、
    前記一対のローラは、鉛直方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能に構成されており、
    前記一対のローラの離間距離は前記金属板の幅よりも狭い、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造装置。
  6. 前記下側部材は、弾性部材によって前記上側部材に向けて上方に付勢されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造装置。
  7. 前記複数の第1のティース対応領域は、前記金属板の送出方向に関して、前記第1のヨーク対応領域の下流側に位置しており、
    前記複数の第2のティース対応領域は、前記金属板の送出方向に関して、前記第2のヨーク対応領域の上流側に位置している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造装置。
  8. 第1のダイ及び第1のパンチを備える第1のパンチ部によって帯状の金属板を所定の第1の打ち抜き形状に沿って打ち抜いて、前記金属板の幅方向に延在する第1のヨーク部と、前記第1のヨーク部から前記金属板の長手方向に突出すると共に前記幅方向において所定間隔で一列に並ぶ複数の第1のティース部とを有する第1の打ち抜き部材を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、前記金属板を所定の一方向に送り出す第2の工程と、
    前記第2の工程の後に、前記第1のパンチ部の下流側に位置すると共に第2のダイ及び第2のパンチを備える第2のパンチ部によって前記金属板を所定の第2の打ち抜き形状に沿って打ち抜いて、前記幅方向に延在する第2のヨーク部と、前記第2のヨーク部から前記長手方向に突出すると共に前記幅方向において所定間隔で一列に並ぶ複数の第2のティース部とを有する第2の打ち抜き部材を形成する第3の工程と、
    前記第3の工程の後に、前記金属板を前記一方向に送り出す第4の工程とを含み、
    前記第1の打ち抜き形状は、前記第1のヨーク部に対応する第1のヨーク対応領域と、前記複数の第1のティース部に対応する複数の第1のティース対応領域とを有し、
    前記第2の打ち抜き形状は、
    前記第2のヨーク部に対応する第2のヨーク対応領域と、前記複数の第2のティース部に対応する複数の第2のティース対応領域とを有し、
    前記複数の第2のティース対応領域が前記幅方向において前記複数の第1のティース対応領域の間に一つずつ位置するように設定され、
    前記第4の工程では、前記金属板の上側主面のうち側縁部と対向する上側部材と、前記金属板の下側主面と対向する対向面を含む下側部材とを有するガイド部により前記金属板を前記一方向にガイドしており、
    前記下側部材は、
    鉛直方向から見て前記上側部材と重なり合う重複部と、
    鉛直方向から見て前記上側部材と重なり合わないと共に前記上側部材よりも前記金属板の幅方向における中央部側に突出する非重複部とを含み、
    前記非重複部における前記対向面の少なくとも一部は、前記重複部における前記対向面よりも高さ位置が高い、積層鉄心の製造方法。
  9. 前記対向面は、前記金属板の幅方向における中央部側に向かうにつれて上方に傾斜するテーパ面、又は、前記金属板寄りの領域が上方に突出する段状面である、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記ガイド部は前記第2のパンチ部の側方に位置している、請求項8又は9に記載の製造方法。
  11. 前記ガイド部は、前記第2のダイのうち前記複数の第2のティース対応領域を形成する部分の側方に位置している、請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記第4の工程では、前記金属板の送出方向に関して前記ガイド部よりも下流側において、鉛直方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能に構成された一対のローラによって前記金属板を案内し、
    前記一対のローラの離間距離が前記金属板の幅よりも狭く設定されている、請求項8〜11のいずれか一項に記載の製造方法。
  13. 前記下側部材は、弾性部材によって前記上側部材に向けて上方に付勢されている、請求項8〜12のいずれか一項に記載の製造方法。
  14. 前記複数の第1のティース対応領域は、前記金属板の送出方向に関して、前記第1のヨーク対応領域の下流側に位置しており、
    前記複数の第2のティース対応領域は、前記金属板の送出方向に関して、前記第2のヨーク対応領域の上流側に位置している、請求項8〜13のいずれか一項に記載の製造方法。
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