JP6648400B2 - 端子用樹脂フィルム、それを用いたタブ及び蓄電デバイス - Google Patents

端子用樹脂フィルム、それを用いたタブ及び蓄電デバイス Download PDF

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Description

本発明は、端子用樹脂フィルム、それを用いたタブ及び蓄電デバイスに関する。
近年、携帯機器の小型化や自然発電エネルギーの有効活用の要求が増しており、より高い電圧が得られ、エネルギー密度が高いリチウムイオン二次電池(蓄電デバイスの一種)の研究開発が行われている。
上記リチウムイオン二次電池に用いられる包装材として、従来は金属製の缶が多く用いられてきたが、適用する製品の薄型化や多様化等の要求に対し、製造コストが低いという理由から、金属層(例えば、アルミニウム箔)と樹脂フィルムとを積層した積層体を袋状にした包装材が多く用いられるようになってきている。
上記包装材の内部に電池本体を収容して密封したラミネート型リチウムイオン二次電池には、タブと呼ばれる電流取り出し端子が備えられている。タブは、電池本体の負極または正極に接続され、包装材の外側に延在する金属端子(「タブリード」と呼ばれることもある)と、金属端子の一部の外周面をそれぞれ覆う端子用樹脂フィルム(「タブシーラント」と呼ばれることもある)と、を有する(例えば、特許文献1〜3参照)。通常、端子用樹脂フィルムは金属端子に融着されている。
端子用樹脂フィルムには近年、車載用などの用途において絶縁性の要求が高まっており、多層構造のものが使用され始めている。また、金属端子に端子用樹脂フィルムを融着してタブを作製する際に、金属端子の面上からはみ出した端子用樹脂フィルムのみで構成されるはみ出し部が形成される。このはみ出し部は、タブと包装材との密着性を高める役割を果たす。また、例えば特許文献3には、絶縁樹脂層(タブシーラント)にエラストマーを加えて引張弾性率を低下させることで、シール部分の柔軟性を上げ、リード線をシール部分で折り曲げる時に必要な力を減らすことが記載されている。
特開2008−4316号公報 特開2010−218766号公報 特開2009−259739号公報
端子用樹脂フィルムの上記はみ出し部は、金属端子に端子用樹脂フィルムを融着後、冷却するまでの間に垂れて変形してしまうという問題がある。この垂れを防ぐために、融着後、はみ出し部を固定した状態で冷却する方法もあるが、作業の効率化の観点から、融着後、はみ出し部を固定せずに空冷するだけで垂れのないタブを作製できることが求められている。そして、はみ出し部が垂れてしまうと、ハンドリング性が悪くなるほか、タブシーラントの肩部(はみ出し部の端部)を用いてタブリードの位置決めを行う際に、位置決め精度が低下し、場合によってはセンサーが反応しなくなるという問題がある。更に、上記はみ出し部が変形していると、蓄電デバイス作製時に端子用樹脂フィルムにクラックが生じ、ショートが発生する場合がある。このような端子用樹脂フィルムのはみ出し部の垂れの抑制について、これまで十分な検討がなされていなかった。また、端子用樹脂フィルムは、リール状に巻き取った状態で流通及び使用されるため、巻き取り時に折れ、シワ及びクラック等が生じることがなく、良好な巻き取り性を有していることも要求される。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、端子用樹脂フィルムを金属端子に融着後、冷却するまでの間に、端子用樹脂フィルムのはみ出し部が変形することを抑制することができるとともに、巻き取り性も良好である端子用樹脂フィルム、それを用いたタブ及び蓄電デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、蓄電デバイスを構成する金属端子の一部の外周面を覆うための端子用樹脂フィルムであって、動的粘弾性測定における120℃での引張貯蔵弾性率が10MPa〜1000MPaである、端子用樹脂フィルムを提供する。
上記端子用樹脂フィルムによれば、120℃での引張貯蔵弾性率が10MPa〜1000MPaであるという構成を備えることにより、端子用樹脂フィルムを金属端子に融着後、冷却するまでの間に、端子用樹脂フィルムのはみ出し部が垂れて変形することを十分に抑制することができるとともに、端子用樹脂フィルムをリール状に巻き取る際に、折れ、シワ及びクラック等の発生を抑制でき、良好な巻き取り性を実現することができる。また、端子用樹脂フィルムのはみ出し部の変形を抑制できることから、蓄電デバイス作製時に、はみ出し部の変形に起因したクラックが端子用樹脂フィルムに生じることを抑制することができ、金属端子と包装材との間でショートが発生することを防ぐことができる。更に、端子用樹脂フィルムのはみ出し部の変形を抑制できることから、蓄電デバイス作製時のハンドリング性が向上するとともに、タブの位置決め精度も向上する。
本発明の端子用樹脂フィルムは、2以上の層が積層された多層構造を有し、上記2以上の層のうちの少なくとも1層として、融点が200℃以上の樹脂を含む耐熱層を備えていてもよい。ここで、上記耐熱層は、上記融点が200℃以上の樹脂として、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂及びポリアミド樹脂からなる群より選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。
また、本発明の端子用樹脂フィルムは、2以上の層が積層された多層構造を有し、上記2以上の層のうちの少なくとも1層として、架橋構造を有する樹脂を含む架橋層を備えていてもよい。
また、本発明の端子用樹脂フィルムは、2以上の層が積層された多層構造を有し、上記2以上の層のうちの少なくとも1層として、フィラー及び繊維からなる群より選択される少なくとも一種を含む強化層を備えていてもよい。
また、本発明の端子用樹脂フィルムは、2以上の層が積層された多層構造を有し、上記2以上の層のうちの少なくとも1層として、ブロックポリプロピレン及びホモポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも一種を含む層を備えていてもよい。
更に、本発明の端子用樹脂フィルムは、3以上の層が積層された多層構造を有し、上記3以上の層のうちの最外層以外の少なくとも1層として、ブロックポリプロピレン及びホモポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも一種を含む中間層を備えていてもよい。
本発明の端子用樹脂フィルムが上述した各層を含む2以上又は3以上の層が積層された多層構造を有することにより、120℃での引張貯蔵弾性率を10MPa〜1000MPaの範囲内に制御しやすくなるとともに、巻き取り性を向上させることができる。また、多層構造の各層の構成を調整することにより、120℃での高い引張貯蔵弾性率と金属端子に対する密着性とを高水準で両立させることが可能となる。
本発明の端子用樹脂フィルムは、示差走査熱量計により測定される溶融時の吸熱量が80mJ/g以下であることが好ましい。端子用樹脂フィルムの溶融時の吸熱量が80mJ/g以下であると、金属端子に融着した後の冷却が早くなり、垂れによる変形をより十分に抑制することができる。
本発明の端子用樹脂フィルムは、動的粘弾性測定における、120℃での引張貯蔵弾性率をE1とし、25℃での引張貯蔵弾性率をE2としたときに、E1/E2の値が1/20以上であることが好ましい。端子用樹脂フィルムのE1/E2の値が1/20以上であると、高温での引張貯蔵弾性率が低くなり過ぎないため、端子用樹脂フィルムのはみ出し部が垂れて変形することをより効果的に抑制することができるという利点がある。
本発明の端子用樹脂フィルムは、インフレーション成型により製膜されたものであることが好ましい。端子用樹脂フィルムがインフレーション成型により製膜されたものであると、当該フィルムが結晶化しやすく、また、製膜時に流れ方向だけでなく幅方向にも延伸、配向されるため、120℃での引張貯蔵弾性率が向上する。
本発明はまた、金属端子と、該金属端子の一部の外周面を覆うように配置された上記本発明の端子用樹脂フィルムと、を備えるタブを提供する。かかるタブは、上記本発明の端子用樹脂フィルムを用いているため、端子用樹脂フィルムのはみ出し部の変形が抑制されたものとなり、蓄電デバイス作製時に、はみ出し部の変形に起因したクラックが端子用樹脂フィルムに生じることを抑制することができ、金属端子と包装材との間でショートが発生することを防ぐことができる。更に、上記タブは、蓄電デバイス作製時のハンドリング性及び位置決め精度が良好となる。
本発明のタブは、上記金属端子からの上記端子用樹脂フィルムのはみ出し部の長さをLとしたときに、Lが1mm以上であってもよい。はみ出し部の幅Lが1mm以上であると、はみ出し部が垂れにより変形しやすいが、本発明によれば、はみ出し部の幅Lが1mm以上であっても垂れの発生を十分に抑制することができる。また、はみ出し部の幅Lが1mm以上であると、タブと包装材との密着性が向上するという利点がある。
本発明は更に、上記本発明のタブを備える蓄電デバイスを提供する。かかる蓄電デバイスは、上記本発明のタブを用いているため、金属端子と包装材との間でのショートの発生が十分に抑制されたものとなる。
本発明によれば、端子用樹脂フィルムを金属端子に融着後、冷却するまでの間に、端子用樹脂フィルムのはみ出し部が変形することを抑制することができるとともに、巻き取り性も良好である端子用樹脂フィルム、それを用いたタブ及び蓄電デバイスを提供することができる。
本発明の実施の形態に係る蓄電デバイスの概略構成を示す斜視図である。 図1に示す包装材の切断面の一例を示す断面図である。 図1に示す端子用樹脂フィルム及び金属端子のA−A線方向の断面図である。 端子用樹脂フィルムを金属端子に融着してなるタブを示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る蓄電デバイスの概略構成を示す斜視図である。図1では、蓄電デバイス10の一例として、リチウムイオン二次電池を例に挙げて図示し、以下の説明を行う。なお、図1に示す構成とされたリチウムイオン二次電池は、電池パック、或いは電池セルと呼ばれることがある。
図1に示した蓄電デバイス10は、リチウムイオン二次電池であり、蓄電デバイス本体11と、包装材13と、一対の金属端子14(タブリード)と、端子用樹脂フィルム16(タブシーラント)と、を有する。
蓄電デバイス本体11は、充放電を行う電池本体である。包装材13は、蓄電デバイス本体11の表面を覆うと共に、端子用樹脂フィルム16の一部と接触するように配置されている。
図2は、図1に示す包装材の切断面の一例を示す断面図である。図2において、図1に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
ここで、図2を参照して、包装材13の構成の一例について説明する。包装材13は、蓄電デバイス本体11に接触する内側から、内層21と、内層側接着剤層22と、腐食防止処理層23−1と、金属層であるバリア層24と、腐食防止処理層23−2と、外層側接着剤層25と、外層26と、が順次積層された7層構造とされている。
内層21の母材としては、例えば、ポリオレフィン樹脂またはポリオレフィン樹脂に、無水マレイン酸等をグラフト変性させた酸変性ポリオレフィン樹脂を用いることができる。上記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度、中密度、高密度のポリエチレン;エチレン−αオレフィン共重合体;ホモ、ブロック、またはランダムポリプロピレン;プロピレン−αオレフィン共重合体等を用いることができる。これらポリオレフィン樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、内層21は、必要とされる機能に応じて、単層フィルムや、複数の層を積層させた多層フィルムを用いて構成してもよい。具体的には、例えば、防湿性を付与するために、エチレン−環状オレフィン共重合体やポリメチルペンテン等の樹脂を介在させた多層フィルムを用いてもよい。さらに、内層21は、例えば、各種添加剤(例えば、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等)を含んでもよい。
内層21の厚さは、例えば、10〜150μmの範囲内で設定することが好ましいが、30〜80μmがより好ましい。内層21の厚さが10μmよりも薄いと、包装材13同士のヒートシール密着性、端子用樹脂フィルム16との密着性が低下する恐れがある。また、内層21の厚さが150μmよりも厚いと、包装材13のコスト増加の要因となるため、好ましくない。
内層側接着剤層22としては、例えば、一般的なドライラミネーション用接着剤や、酸変性された熱融着性樹脂等、公知の接着剤を適宜選択して用いることができる。
図2に示すように、腐食防止処理層23−1,23−2は、バリア層24の両面に形成することが性能上好ましいが、コスト面を考慮して、内層側接着剤層22側に位置するバリア層24の面のみに腐食防止処理層23−1を配置してもよい。
バリア層24は、導電性を有する金属層である。バリア層24の材料としては、例えば、アルミニウムやステンレス鋼等を例示することができるが、コストや重量(密度)等の観点から、アルミニウムが好適である。
外層側接着剤層25としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等を主剤としたポリウレタン系の一般的な接着剤を用いることができる。
外層26としては、例えば、ナイロンやポリエチレンテレフタレート(PET)等の単層膜、或いは多層膜を用いることができる。外層26は、内層21と同様に、例えば、各種添加剤(例えば、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等)を含んでもよい。また、外層26は、例えば、液漏れ時の対策として電解液に不溶な樹脂をラミネートしたり、電解液に不溶な樹脂成分をコーティングしたりすることで形成される保護層を有してもよい。
図3は、図1に示す端子用樹脂フィルム及び金属端子のA−A線方向の断面図である。図3において、図1に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図1及び図3に示すように、一対(図1の場合、2つ)の金属端子14は、金属端子本体14−1と、腐食防止層14−2と、を有する。一対の金属端子本体14−1のうち、一方の金属端子本体14−1は、蓄電デバイス本体11の正極と電気的に接続されており、他方の金属端子本体14−1は、蓄電デバイス本体11の負極と電気的に接続されている。一対の金属端子本体14−1は、蓄電デバイス本体11から離間する方向に延在しており、その一部が包装材13から露出されている。一対の金属端子本体14−1の形状は、例えば、平板形状とすることができる。
金属端子本体14−1の材料としては、金属を用いることができる。金属端子本体14−1の材料となる金属は、蓄電デバイス本体11の構造や蓄電デバイス本体11の各構成要素の材料等を考慮して決めることが好ましい。
例えば、蓄電デバイス10がリチウムイオン二次電池の場合、正極用集電体としてアルミニウムが用いられ、負極用集電体として銅が用いられる。この場合、蓄電デバイス本体11の正極と接続される金属端子本体14−1の材料としては、アルミニウムを用いることが好ましい。また、電解液への耐食性を考慮すると、蓄電デバイス本体11の正極と接続される金属端子本体14−1の材料としては、例えば、1N30等の純度97%以上のアルミニウム素材を用いることが好適である。さらに、金属端子本体14−1を屈曲させる場合には、柔軟性を付加する目的で十分な焼鈍により調質したO材を用いることが好ましい。蓄電デバイス本体11の負極と接続される金属端子本体14−1の材料としては、表面にニッケルめっき層が形成された銅、もしくはニッケルを用いることが好ましい。
金属端子本体14−1の厚さは、リチウムイオン二次電池のサイズや容量に依存する。リチウムイオン二次電池が小型の場合、金属端子本体14−1の厚さは、例えば、50μm以上にするとよい。また、蓄電・車載用途等の大型のリチウムイオン二次電池の場合、金属端子本体14−1の厚さは、例えば、100〜500μmの範囲内で適宜設定することができる。
腐食防止層14−2は、金属端子本体14−1の表面を覆うように配置されている。リチウムイオン二次電池の場合、電解液にLiPF等の腐食成分が含まれる。腐食防止層14−2は、電解液に含まれるLiPF等の腐食成分から金属端子本体14−1が腐食されることを抑制するための層である。
図3に示すように、端子用樹脂フィルム16は、金属端子14の一部の外周面を覆うように配置されている。本実施形態において、端子用樹脂フィルム16は、金属端子14の外周側面と接触する第1の最外層31と、包装材13と接触する第2の最外層32と、第1の最外層31と第2の最外層32との間に配置された中間層33と、が積層された構成とされている。なお、端子用樹脂フィルム16は、1層又は2層で構成されていてもよく、4層以上で構成されていてもよい。
第1の最外層31は、金属端子14の外周面を覆うように配置されることで、金属端子14の周方向を封止すると共に、端子用樹脂フィルム16と金属端子14とを密着させる機能を有する。
第1の最外層31の構成材料としては特に限定されないが、例えば、接着性に優れた樹脂を用いることが好ましい。第1の最外層31を構成する樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、又は、ポリオレフィン樹脂に無水マレイン酸等をグラフト変性させた酸変性ポリオレフィン樹脂等を用いることができる。
ここで、ポリオレフィン樹脂は、接着性の観点から、ポリオレフィンランダムコポリマーであることが好ましい。ポリオレフィンランダムコポリマーは、2種類以上のオレフィンモノマーがランダムに共重合したものである。オレフィンモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン等が挙げられる。
ポリオレフィンランダムコポリマーとして具体的には、例えば、プロピレンとエチレンとの共重合体であるエチレン−プロピレンランダムコポリマー、プロピレンと1−ブテンとの共重合体である1−ブテン−プロピレンランダムコポリマー、プロピレンとエチレンと1−ブテンとの共重合体であるエチレン−ブテン−プロピレンランダムターポリマー等が挙げられる。これらの中でも、エチレン−プロピレンランダムコポリマーが好ましい。
エチレン−プロピレンランダムコポリマー及びその酸変性物において、エチレン含有量は0.1〜10質量%であることが好ましく、1〜7質量%であることがより好ましく、2〜5質量%であることが更に好ましい。エチレン含有量が0.1質量%以上であると、エチレンを共重合させることによる融点低下効果が十分に得られ、端子用樹脂フィルムを金属端子に低温融着した場合の密着性が向上する傾向がある。エチレン含有量が10質量%以下であると、融点が下がりすぎることを抑制でき、蓄電デバイスを高温環境下で長期間保持した場合の液漏れ防止性が向上する傾向がある。なお、エチレン含有量は、重合時のモノマーの混合比率から算出することが出来る。
ポリオレフィンランダムコポリマー及びその酸変性物の融点は、120〜145℃であることが好ましく、125〜140℃であることがより好ましい。融点が120℃以上であると、端子用樹脂フィルムの引張貯蔵弾性率を10MPa〜1000MPaの範囲内に制御しやすくなるとともに、蓄電デバイスを高温環境下で長期間保持した場合の液漏れ防止性が向上する傾向がある。融点が145℃以下であると、端子用樹脂フィルムを金属端子に低温融着した場合の密着性が向上する傾向がある。なお、本明細書において、融点は、示差走査熱量計(DSC)により測定することができる。
ポリオレフィンランダムコポリマー及びその酸変性物の重量平均分子量は、融点が上記範囲内となるように適宜調整することが好ましいが、好ましくは5,000〜10,000,000であり、より好ましくは10,000〜1,000,000である。なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンを用いた検量線により換算することで求めることができる。
ポリオレフィンランダムコポリマー及びその酸変性物のメルトマスフローレイト(MFR)は、端子用樹脂フィルムの引張貯蔵弾性率を10MPa〜1000MPaの範囲内に制御しやすくする観点から、0.5〜15g/10minであることが好ましく、1〜10g/10minであることがより好ましい。なお、本明細書において、メルトマスフローレイト(MFR)は、JIS K7210に準拠して求めることができる。
第1の最外層31は、上記ポリオレフィンランダムコポリマーとして酸変性ポリオレフィンランダムコポリマーを含むことが好ましい。第1の最外層31の構成材料として酸変性ポリオレフィンを用いることにより、金属端子14との密着性をより向上させることができる。酸変性ポリオレフィンとしては、例えば、無水マレイン酸等をグラフト変性させた酸変性ポリオレフィンを用いることができる。なお、第1の最外層31は、2種以上のポリオレフィンを含んでいてもよく、必要に応じてポリオレフィン以外の成分を更に含んでいてもよい。また、ポリオレフィンは、ポリオレフィンランダムコポリマー以外に、ポリオレフィンブロックコポリマー又はポリオレフィンホモポリマー等を含んでいてもよい。第1の最外層31に含有されるポリオレフィンのうち、ポリオレフィンランダムコポリマー及びその酸変性物の割合は、端子用樹脂フィルムを金属端子に融着した場合(特に低温融着した場合)の密着性向上の観点から、25質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。
第1の最外層31の厚さは、10〜100μmであることが好ましく、15〜50μmであることがより好ましい。第1の最外層31の厚さが10μmよりも薄いと、金属端子14との密着性が低下する恐れがある。また、第1の最外層31の厚さが100μmよりも厚いと、端子用樹脂フィルム16のコスト増加の要因となるため、好ましくない。
第2の最外層32は、包装材13と融着されることで、包装材13内部を密封する機能を有する。第2の最外層32は、包装材13との密着性の観点から、上述した第1の最外層31と同様の構成とすることが好ましい。
中間層33は、第1の最外層31と第2の最外層32との間に配置されている。中間層33は、一方の面が第1の最外層31で覆われており、他方の面が第2の最外層32で覆われている。
中間層33の構成は特に限定されないが、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率を10MPa〜1000MPaの範囲内に調整し得る構成を有していることが好ましい。特に、第1の最外層31及び第2の最外層32をポリオレフィンランダムコポリマー又はその酸変性物により形成した場合、上記引張貯蔵弾性率は低くなる傾向があるため、中間層33は上記引張貯蔵弾性率を高め得る構成を有していることが好ましい。そのため、中間層33は、ブロックポリプロピレン及びホモポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも一種を含む層であることが好ましい。
本発明において、ブロックポリプロピレンは、ホモポリプロピレン中にポリエチレンやエチレン−プロピレンゴム(EPR)等が分散した状態のものを意味する。ブロックポリプロピレンは、ホモポリプロピレン中にEPR及びポリエチレンが島状に分散した構成(海島構造)を有している。ブロックポリプロピレンとしては、ホモポリプロピレン中にポリエチレンが分散したブロックポリプロピレンが好ましい。
ブロックポリプロピレンにおいて、エチレン含有量は0.1〜10質量%であることが好ましく、1〜7質量%であることがより好ましく、2〜5質量%であることが更に好ましい。エチレン含有量が0.1質量%以上であると、端子用樹脂フィルムを金属端子に低温融着した場合の密着性が向上する傾向がある。エチレン含有量が10質量%以下であると、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率が向上する傾向があるとともに、ブロックポリプロピレンの融点が下がりすぎることを抑制でき、蓄電デバイスを高温環境下で長期間保持した場合の液漏れ防止性が向上する傾向がある。
ブロックポリプロピレンの融点は、130〜165℃であることが好ましく、135〜155℃であることがより好ましく、140〜150℃であることが更に好ましい。融点が130℃以上であると、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率が向上する傾向があるとともに、蓄電デバイスを高温環境下で長期間保持した場合の液漏れ防止性が向上する傾向がある。融点が165℃以下であると、端子用樹脂フィルムを金属端子に低温融着した場合の密着性が向上する傾向がある。
ブロックポリプロピレンの重量平均分子量は、融点が上記範囲内となるように適宜調整することが好ましいが、好ましくは5,000〜10,000,000であり、より好ましくは10,000〜1,000,000である。
ホモポリプロピレンは、プロピレンの単独重合体である。ホモポリプロピレンの融点は、140〜165℃であることが好ましく、145〜163℃であることがより好ましく、150〜160℃であることが更に好ましい。融点が140℃以上であると、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率が向上する傾向があるとともに、蓄電デバイスを高温環境下で長期間保持した場合の液漏れ防止性が向上する傾向がある。融点が165℃以下であると、端子用樹脂フィルムを金属端子に低温融着した場合の密着性が向上する傾向がある。
ホモポリプロピレンの重量平均分子量は、融点が上記範囲内となるように適宜調整することが好ましいが、好ましくは5,000〜10,000,000であり、より好ましくは10,000〜1,000,000である。
中間層33は、2種類以上のブロックポリプロピレン及び2種類以上のホモポリプロピレンを含んでいてもよく、他のポリオレフィンを含んでいてもよく、ポリオレフィン以外の成分を含んでいてもよい。他のポリオレフィンとしては、ブロックポリプロピレン以外のポリオレフィンブロックコポリマー、ホモポリプロピレン以外のポリオレフィンホモポリマー、ポリオレフィンランダムコポリマーが挙げられる。また、中間層33の絶縁性を向上させたい場合には、ポリオレフィン以外の成分として、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステルや耐熱性樹脂(例えば、ポリカーボネート等)を用いてもよい。また、他のポリオレフィンを用いる場合、中間層33に含有されるポリオレフィンのうち、ブロックポリプロピレン及びホモポリプロピレンの合計の含有量は、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率を高める観点から、25質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。
また、中間層33は上記以外の構成を有する層であってもよい。中間層33は、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率を高める観点から、融点が200℃以上の樹脂を含む層(耐熱層)、架橋構造を有する樹脂を含む層(架橋層)、フィラー及び繊維からなる群より選択される少なくとも一種を含む層(強化層)、のうちのいずれか1つ又は2つ以上の要件を満たす層であってもよい。また、これらの耐熱層、架橋層及び強化層は更に、ブロックポリプロピレン及びホモポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも一種を含んでいてもよい。
耐熱層において、融点が200℃以上の樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋層において、架橋構造を有する樹脂としては、例えば、架橋アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
強化層において、フィラーとしては、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、硫酸バリウム粒子、炭酸カルシウム粒子等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率をより高める観点から、フィラーの平均粒径は0.1〜10μmであることが好ましく、フィラーの含有量は強化層(中間層33)全量を基準として0.5〜20質量%であることが好ましい。
強化層において、繊維としては、例えば、セルロース樹脂や上記耐熱層に用いる融点が200℃以上の樹脂等からなる繊維が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率をより高める観点から、繊維の繊維幅は10nm〜10μmであることが好ましく、繊維の含有量は強化層(中間層33)全量を基準として0.5〜70質量%であることが好ましい。また、繊維は不織布を形成していてもよい。
強化層は、上述したフィラー及び/又は繊維を、上述したポリオレフィン樹脂や融点が200℃以上の樹脂、架橋構造を有する樹脂等に分散させた層とすることができる。
中間層33に使用する樹脂(ポリオレフィン樹脂、融点が200℃以上の樹脂及び架橋構造を有する樹脂)のメルトマスフローレイト(MFR)は、端子用樹脂フィルムの引張貯蔵弾性率を10MPa〜1000MPaの範囲内に制御しやすくする観点から、0.3〜10g/10minであることが好ましく、1〜5g/10minであることがより好ましい。
また、中間層33は、単層構造である必要はなく、例えば、接着剤を介すなどして複数の樹脂層を貼り合せた多層構造にしてもよい。そのため、中間層33は、ブロックポリプロピレン及びホモポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも一種を含む層、耐熱層、架橋層及び強化層のうちの2層以上からなる多層構造にしてもよい。
中間層33の厚さ(多層構造の場合はその全体の厚さ)は、例えば、10〜200μmの範囲内で適宜設定することができ、20〜100μmが好ましい。なお、中間層33の厚さは、金属端子14及び第1の最外層31の厚さとのバランスが重要であり、第1の最外層31や金属端子14の厚さが厚い場合には中間層33の厚さもそれに応じて厚くしてもよい。
第1の最外層31、第2の最外層32及び中間層33の少なくとも1層は、着色されていることが好ましい。着色は、例えば各層に顔料を添加することで行うことができる。このように、第1の最外層31、第2の最外層32及び中間層33の1層以上を着色することで、いずれの層にも顔料が添加されていない端子用樹脂フィルムと比較して、端子用樹脂フィルム16の視認性を向上させることが可能となる。これにより、端子用樹脂フィルム16の検査(具体的には、例えば、端子用樹脂フィルム16が金属端子14に付いているか否かの検査、金属端子14に対する端子用樹脂フィルム16の取り付け位置の検査等)の精度を向上させることができる。
顔料としては、例えば、有機顔料や無機顔料等を用いることができる。有機顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、ジオキサジン系、インジゴチオインジゴ系、ペリノン−ペリレン系、イソインドレニン系等が挙げられ、無機顔料としては、カーボンブラック系、酸化チタン系、カドミウム系、鉛系、酸化フローム系等が挙げられ、その他に、マイカ(雲母)の微粉末、魚鱗箔等を用いることができる。
有機顔料の具体例としては、例えば、以下の顔料を用いることができる。黄色に着色可能な有機顔料としては、例えば、イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、アントラキノン(フラバトロン)、アゾメチン、キサンテン等を用いることができる。橙色に着色可能な有機顔料としては、例えば、ジケトピロロピロール、ペリレン、アントラキノン、ペリノン、キナクリドン等を用いることができる。赤色に着色可能な有機顔料としては、例えば、アントラキノン、キナクリドン、ジケトピロロピロール、ペリレン、インジゴイド等を用いることができる。紫色に着色可能な有機顔料としては、例えば、オキサジン(ジオキサジン)、キナクリドン、ペリレン、インジゴイド、アントラキノン、キサンテン、ベンツイミダゾロン、ビオランスロン等を用いることができる。青色に着色可能な有機顔料としては、例えば、フタロシアニン、アントラキノン、インジゴイド等を用いることができる。緑色に着色可能な有機顔料としては、例えば、フタロシアニン、ペリレン、アゾメチン等を用いることができる。
無機顔料の具体例としては、例えば、以下の顔料を用いることができる。白色に着色可能な無機顔料としては、例えば、亜鉛華、鉛白、リトポン、二酸化チタン、沈降性硫酸バリウム、バライト粉等を用いることができる。赤色に着色可能な無機顔料としては、例えば、鉛丹、酸化鉄赤等を用いることができる。黄色に着色可能な無機顔料としては、例えば、黄鉛、亜鉛黄(亜鉛黄1種、亜鉛黄2種)等を用いることができる。青色に着色可能な無機顔料としては、例えば、ウルトラマリン青、プロシア青(フェロシアン化鉄カリウム)等を用いることができる。黒色に着色可能な無機顔料としては、例えば、カーボンブラック等を用いることができる。
第1の最外層31、第2の最外層32及び中間層33の少なくとも1層に含まれる上記有機顔料及び無機顔料の含有量は、0.01質量%以上3.00質量%以下の範囲内で適宜設定することができる。
また、顔料としては、例えば、カーボンブラックを用いることが好ましい。このように、第1の最外層31、第2の最外層32及び中間層33の少なくとも1層にカーボンブラックを添加することで、濃い色合い(具体的には、黒色)で着色することが可能となる。
これにより、端子用樹脂フィルム16の視認性がさらに向上するため、端子用樹脂フィルム16の検査(具体的には、例えば、端子用樹脂フィルム16が金属端子14に付いているか否かの検査、金属端子14に対する端子用樹脂フィルム16の取り付け位置の検査等)をさらに精度良く行うことができる。特に、金属端子14の幅が狭く、端子用樹脂フィルム16の幅が狭い場合に有効である。
顔料となるカーボンブラックの粒径は、例えば、1nm〜1μmの範囲内で適宜選択することができる。第1の最外層31、第2の最外層32及び中間層33の少なくとも1層に含まれるカーボンブラックの添加量は、例えば、0.01質量%以上3.00質量%以下にするとよい。カーボンブラックの添加量が0.01質量%以上未満であると、各層を濃い色合いで着色することが困難になってしまう。また、カーボンブラックの含有量が3.00質量%よりも多いと、各層の導電性が高くなりすぎるため、各層と金属端子14との間の電気的な絶縁性を十分に確保することが困難となってしまう。
よって、第1の最外層31、第2の最外層32及び中間層33の少なくとも1層に含まれるカーボンブラックの添加量を0.01質量%以上3.00質量%以下とすることで、端子用樹脂フィルム16の視認性を向上できると共に、電気的な絶縁性を十分に確保することができる。
また、顔料としてカーボンブラックのような導電性を有する顔料を用いる場合には、第1の最外層31、第2の最外層32及び中間層33の少なくとも1層には顔料を添加しないことが絶縁性確保の観点から好ましい。
第1の最外層31、第2の最外層32及び中間層33の合計の厚みは、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率を10MPa〜1000MPaの範囲内にしやすくする観点から、10〜500μmであることが好ましく、30〜200μmであることがより好ましい。
上述した積層構造を有する端子用樹脂フィルム16は、動的粘弾性測定(DMA:Dynamic Mechanical Analysis)における120℃での引張貯蔵弾性率が10MPa〜1000MPaである。ここで、上記引張貯蔵弾性率は、JIS K7244−4(プラスチック−動的機械特性の試験方法 引張振動−非共振法)に準拠して測定される値であり、具体的には、端子用樹脂フィルム16を幅10mm、長さ20mmに切断した試験片について、動的粘弾性装置を用いて、温度120℃、周波数1Hzの条件で測定される値(引張貯蔵弾性率E’)である。この測定方法は、試験片の上下端を保持して正弦波を加え、その応答から粘弾性を測定する方法である。この引張貯蔵弾性率が10MPa以上であると、端子用樹脂フィルム16を金属端子14に融着後、冷却するまでの間に、端子用樹脂フィルム16のはみ出し部に垂れが生じることを十分に抑制することができる。一方、この引張貯蔵弾性率が1000MPa以下であると、端子用樹脂フィルム16は十分な弾性変形領域を有することとなり、端子用樹脂フィルム16をリール状に巻き取る際に、折れ、シワ及びクラック等の発生を抑制でき、良好な巻き取り性を実現できる。これらの効果をより十分に得る観点から、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率は、20MPa〜900MPaであることが好ましく、30MPa〜500MPaであることがより好ましい。フィルムの測定方向としては、MD(流れ)方向、TD(幅)方向が一般的であるが、MD・TDの少なくとも一方、好ましくは両方が上記範囲に含まれることがより好適である。
ここで、図4は、端子用樹脂フィルム16を金属端子14に融着してなるタブ20を示す図である。図4(a)ははみ出し部16aが変形していない状態のタブ20を示す斜視図であり、図4(b)は図4(a)のB−B線方向の断面図であり、図4(c)ははみ出し部16aに垂れが生じて変形した状態のタブ20を示す断面図である。上述した通り、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率が10MPa未満であると、図4(c)に示すようにはみ出し部16aに垂れが生じる。この垂れは、はみ出し部の幅Lが大きくなるほど発生しやすく、幅Lが1mm以上である場合に垂れが発生しやすい。本発明によれば、はみ出し部の幅Lが1mm以上であっても、垂れの発生を十分に抑制することができる。また、はみ出し部の幅Lが3mm以上である場合、特に垂れの発生が顕著となるが、その場合でも本発明によれば垂れの発生を十分に抑制することができる。また、はみ出し部の幅Lが1mm以上、特には3mm以上であると、タブ20と包装材13との密着性が向上するという利点がある。垂れの発生は、図4(c)に示した変形量Dにより評価することができる。変形量Dは、変形したはみ出し部16aの下面の上端d1と下端d2との高さの差により求めることができる。変形量Dが大きくなると、蓄電デバイス作製時に端子用樹脂フィルム16に応力が加わりやすくなるためクラックが生じ、金属端子14と包装材13との間の絶縁性が確保できずにショートが発生しやすくなる。特に、はみ出し部の幅Lに対する変形量Dの比(D/L)が0.5以上であると、蓄電デバイスのショートの発生率が上昇する傾向がある。
端子用樹脂フィルム16は、動的粘弾性測定における、120℃での引張貯蔵弾性率をE1とし、25℃での引張貯蔵弾性率をE2としたときに、E1/E2の値が1/20以上であることが好ましく、1/10以上であることがより好ましい。E1/E2の値が1/20以上であると、高温での引張貯蔵弾性率が低くなり過ぎないため、端子用樹脂フィルムのはみ出し部が垂れて変形することをより効果的に抑制することができるという利点がある。なお、端子用樹脂フィルム16の25℃での引張貯蔵弾性率E2は、E1/E2の値が上記範囲となる値であれば特に限定されないが、10GPa以下であることが好ましく、100MPa〜5GPaであることが好ましく、200MPa〜2GPaであることがより好ましい。25℃での引張貯蔵弾性率E2の測定条件は、温度条件以外は120℃での引張貯蔵弾性率E1の測定条件と同じである。
端子用樹脂フィルム16は、示差走査熱量計(DSC)により測定される溶融時の吸熱量(溶融熱量)が80mJ/g以下であることが好ましく、60mJ/g以下であることがより好ましい。溶融時の吸熱量は、示差走査熱量計により、走査速度10℃/min、測定温度領域80℃〜170℃の範囲での吸熱ピークの面積から吸熱量を求め、試料(端子用樹脂フィルム16)の質量で除した値である。この溶融時の吸熱量が80mJ/g以下であると、金属端子14に端子用樹脂フィルム16を融着した後の冷却が早くなり、垂れによる変形をより十分に抑制することができる。
次に、本実施の形態の端子用樹脂フィルム16の製造方法について簡単に説明する。端子用樹脂フィルム16の製造方法には、特に制限はない。端子用樹脂フィルム16は、例えば、インフレーション成型法を用いる際に使用する丸ダイや、押しダイ法を用いる際に使用するTダイ等のダイスを有するフィルム押出製造装置等を用いて製造することができるが、多層のインフレーション成型法が好適である。
一般に、端子用樹脂フィルム16の材料としては、メルトマスフローレイト(以下、「MFR」という)が5g/10min以下の値の材料が用いられる場合が多い。このため、Tダイ法を用いると、製膜が安定せず、製造が困難となる場合が多い。一方、インフレーション成型法では、上記材料(MFRが5g/10min以下の値の材料)でも皮膜を安定して形成することが可能となるので、端子用樹脂フィルム16の製造に好適である。また、インフレーション成型法で製膜すると、端子用樹脂フィルム16が結晶化しやすく、また、製膜時に流れ方向だけでなく幅方向にも延伸、配向されるため、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率を向上させることができる。
以下の説明では、端子用樹脂フィルム16の製造方法の一例として、インフレーション成型法(言い換えれば、インフレーション成型装置)を用いて端子用樹脂フィルム16を製造する場合について説明する。
始めに、第1の最外層31、第2の最外層32、及び中間層33の母材を準備する。次いで、上記第1の最外層31、第2の最外層32、及び中間層33の母材をインフレーション成型装置に供給する。次いで、インフレーション成型装置の押し出し部から3層構造(第1の最外層31、第2の最外層32、及び中間層33が積層された構造)となるように、上記3つの母材を押し出しながら、押し出された3層構造の積層体の内側からエア(空気)を供給する。
そして、円筒形状にインフレートされた円筒状の端子用樹脂フィルム16を搬送しながら、ガイド部により扁平状に変形させた後、一対のピンチロールにより端子用樹脂フィルム16をシート状に折り畳む。織り込んだチューブの両端部をスリットし、1対(2条)のフィルムを巻き取りコアにロール状に巻き取ることで、ロール状とされた端子用樹脂フィルム16が製造される。
端子用樹脂フィルム16を製造する際の押し出し温度は、例えば、170〜300℃の範囲内が好ましく、200〜250℃がより好ましい。押し出し温度が170℃未満の場合、各層を構成する樹脂の溶融が不十分となることで、溶融粘度がかなり大きくなるため、スクリューからの押し出しが不安定になる恐れがある。一方、押し出し温度が300℃を超える場合、各層を構成する樹脂の酸化や劣化が激しくなるため、端子用樹脂フィルム16の品質が低下してしまう。
スクリューの回転数、ブロー比、及び引き取り速度等は、設定膜厚を考慮して適宜設定することができる。また、端子用樹脂フィルム16の各層の膜厚比は、各スクリューの回転数を変更する事で容易に調整することができる。
なお、本実施の形態の端子用樹脂フィルム16は、接着剤を用いたドライラミネーションや、製膜した絶縁層(絶縁フィルム)同士をサンドウィッチラミネーションにより積層する方法を用いて製造してもよい。
ここで、図3を参照して、本実施の形態の端子用樹脂フィルム16と金属端子14とを溶融接着する融着処理について説明する。融着処理では、加熱による第1の最外層31の溶融と、加圧による第1の最外層31と金属端子14との密着とを同時に行いながら、端子用樹脂フィルム16と金属端子14とを熱融着させる。
また、上記融着処理では、端子用樹脂フィルム16と金属端子14との十分な密着性及び封止性を得るために、第1の最外層31を構成する樹脂の融点以上の温度まで加熱を行う。
具体的には、端子用樹脂フィルム16の加熱温度として、例えば、140〜170℃を用いることができる。また、処理時間(加熱時間及び加圧時間の合計の時間)は、剥離強度と生産性を考慮して決定する必要がある。処理時間は、例えば、1〜60秒の範囲内で適宜設定することができる。
なお、端子用樹脂フィルム16の生産タクト(生産性)を優先する場合には、170℃を超える温度で加圧時間を短時間にして熱融着してもよい。この場合、加熱温度としては、例えば、170〜230℃を用いることができ、加圧時間としては、例えば、3〜20秒を用いることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、図3では、3層構造とされた端子用樹脂フィルム16を例に挙げて説明したが、中間層33と第1の最外層31との間、及び中間層33と第2の最外層32との間に、それぞれ絶縁樹脂等からなる第2の中間層を配置してもよい。
このように、中間層33と第1の最外層31との間、及び中間層33と第2の最外層32との間に、それぞれ第2の中間層を配置して4層以上の多層構造とすることで、中間層33と包装材13を構成するバリア層24(金属層)との間の絶縁性、及び中間層33と金属端子14との間の絶縁性を向上させることができる。なお、第2の中間層は、上述した耐熱層、架橋層又は強化層であってもよい。
また、端子用樹脂フィルム16は、1層又は2層で構成されていてもよい。
端子用樹脂フィルム16が1層(単層)構造である場合、当該1層は、上述した第1の最外層31と同様の構成とすることができる。この場合、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率が10MPa〜1000MPaの範囲内となるように、比較的高融点のポリオレフィンランダムコポリマー又はその酸変性物を用いることが好ましい。また、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率を向上させる観点から、単層構造の場合の1層には、フィラー及び繊維からなる群より選択される少なくとも一種を含有させてもよい。
端子用樹脂フィルム16が2層構造である場合、金属端子14と接触する側を第1の最外層、包装材13と接触する側を第2の最外層として、第1の最外層は上述した第1の最外層31と同様の構成とし、第2の最外層は上述した第2の最外層32又は中間層33と同様の構成とすることができる。端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率を向上させる観点から、2層構造の場合の第2の最外層は、上述した中間層33と同様の構成とすることが好ましい。また、端子用樹脂フィルム16の120℃での引張貯蔵弾性率を向上させる観点から、2層構造の場合の第2の最外層には、フィラー及び繊維からなる群より選択される少なくとも一種を含有させてもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<タブの作製>
図3を参照して、実施例1のタブ(言い換えれば、金属端子14(タブリード)及び一対の端子用樹脂フィルム16(タブシーラント)よりなる構造体)の作製方法について説明する。
始めに、金属端子本体14−1として、幅が5mm、長さが20mm、厚さが100μmのアルミニウム製の薄板部材を準備した。次いで、該アルミニウム製の薄板部材の表面に対してノンクロム系表面処理を実施して、腐食防止層14−2(ノンクロム系表面処理層)を形成することで、アルミニウム製の薄板部材、及びノンクロム系表面処理層を含む金属端子14を作製した。
次に、端子用樹脂フィルム16を以下の通り作製した。端子用樹脂フィルム16の作製に当たり、第1の最外層に融点140℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:4質量%、重量平均分子量(Mw):16万、MFR:7g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を用い、中間層に融点162℃のブロック系ポリプロピレン(ホモPP中にEPR及びPEが島状に分散したもの、PE含有量:1質量%、重量平均分子量:22万、MFR:1g/10min)を用い、第2の最外層に第1の最外層と同一の融点140℃のランダム系酸変性ポリプロピレンを用いた。
次いで、住友重機モダン社製のインフレーション式フィルム押出製造装置(Co−OI型)に、第1の最外層の母材、中間層の母材、及び第2の最外層の母材をセットし、該フィルム押出製造装置により、上記3つの母材を押し出すことで積層フィルム(端子用樹脂フィルム16の母材となるフィルム)を作製した。このとき、上記積層フィルムは、第1の最外層の厚さが33μm、中間層の厚さが34μm、第2の最外層の厚さが33μmとなるように形成した。また、第1の最外層の母材、中間層の母材、及び第2の最外層の母材の溶融温度は210℃とし、ブロー比を2.2とした。
次いで、上記積層フィルムを切断することで、幅が11mmで、長さが5mmとされた端子用樹脂フィルム16を作製した。作製した端子用樹脂フィルム16について、25℃及び120℃での引張貯蔵弾性率、及び、溶融時の吸熱量を測定した。引張貯蔵弾性率は、JIS K7244−4に準拠し、端子用樹脂フィルム16を幅10mm、長さ30mmに切断した試験片(厚さは各実施例及び比較例の厚さ)をチャック間距離20mmで保持し、動的粘弾性装置(SII社製、商品名:DMS6100)を用いて、温度120℃、周波数1Hzの条件で測定した値である。溶融時の吸熱量は、示差走査熱量計(SII社製、商品名:DSC6220)により、走査速度10℃/min、測定温度領域80℃〜170℃の範囲での吸熱ピークの面積から吸熱量を求め、試料(端子用樹脂フィルム16)の質量で除した値である。
その後、2枚の端子用樹脂フィルム16間に、金属端子14を挟み込み、2枚の端子用樹脂フィルム16を200℃、0.3MPaで5秒間加熱加圧し、金属端子14と2枚の端子用樹脂フィルム16とを熱融着させることで、金属端子14及び2枚の端子用樹脂フィルム16よりなるタブ(端子用樹脂フィルム16のはみ出し部の幅L:3mm)を作製した。このとき、端子用樹脂フィルム16は、第1の最外層が金属端子14側となるように配置した。
(実施例2)
端子用樹脂フィルム16の第1の最外層の厚さを25μm、中間層の厚さを30μm、第2の最外層の厚さを25μmとした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(実施例3)
端子用樹脂フィルム16の寸法を幅15mm、長さ5mmとし、タブにおける端子用樹脂フィルム16のはみ出し部の幅Lを5mmとした以外は実施例2と同様にして、タブを作製した。
(実施例4)
端子用樹脂フィルム16の中間層を、融点164℃のホモ系ポリプロピレン(重量平均分子量:26万、MFR:1.5g/10min)を母材として形成した厚さ50μmの中間層に変更した以外は実施例2と同様にして、タブを作製した。
(実施例5)
端子用樹脂フィルム16の第1の最外層の厚さを25μm、第2の最外層の厚さを25μmとし、更に、中間層を、架橋アクリル樹脂を母材として形成した厚さ20μmの中間層に変更した以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(実施例6)
端子用樹脂フィルム16を、融点145℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:2.7質量%、重量平均分子量:23万、MFR:3g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を母材として形成した厚さ100μmの第1の最外層のみからなる単層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(実施例7)
端子用樹脂フィルム16を、融点143℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量: 2.9質量%、重量平均分子量:21万、MFR:1.5g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を母材として形成した厚さ55μmの第1の最外層のみからなる単層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(実施例8)
端子用樹脂フィルム16を、融点145℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:2.7質量%、重量平均分子量:23万、MFR:3g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を母材として形成した厚さ25μmの第1の最外層と、融点162℃のブロック系ポリプロピレン(重量平均分子量:26万、MFR:1g/10min)50質量%及びセルロース繊維(繊維幅:50〜1000nm)50質量%の混合物からなる母材を用いて形成した厚さ50μmの第2の最外層と、からなる2層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(実施例9)
端子用樹脂フィルム16を、融点145℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:2.7質量%、重量平均分子量:23万、MFR:3g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を母材として形成した厚さ25μmの第1の最外層と、融点162℃のブロック系ポリプロピレン(重量平均分子量:26万、MFR:1g/10min)を母材として形成した厚さ50μmの第2の最外層と、からなる2層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(実施例10)
端子用樹脂フィルム16を、融点140℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:4質量%、重量平均分子量:13万、MFR:8g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を母材として形成した厚さ55μmの第1の最外層のみからなる単層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(実施例11)
端子用樹脂フィルム16を、融点140℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:3.9質量%、重量平均分子量:8万、MFR:10g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を母材として形成した厚さ55μmの第1の最外層のみからなる単層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(実施例12)
端子用樹脂フィルム16を、融点140℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:4質量%、重量平均分子量:13万、MFR:8g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)95質量%及び平均粒径6μmのシリカ粒子5質量%の混合物からなる母材を用いて形成した厚さ55μmの第1の最外層のみからなる単層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(実施例13)
端子用樹脂フィルム16の第1の最外層及び第2の最外層を、融点140℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:3.9質量%、重量平均分子量:8万、MFR:10g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を母材として形成した厚さ37.5μmの第1の最外層及び第2の最外層に変更し、更に、中間層を、融点255℃のポリエチレンテレフタレートを母材として形成した厚さ25μmの中間層に変更した以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(比較例1)
端子用樹脂フィルム16を、融点138℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:4.2質量%、重量平均分子量:22万、MFR:15g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を母材として形成した厚さ100μmの第1の最外層のみからなる単層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(比較例2)
端子用樹脂フィルム16を、融点115℃のポリエチレン(重量平均分子量:15万、MFR:24g/10min)を母材として形成した厚さ80μmの第1の最外層のみからなる単層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(比較例3)
端子用樹脂フィルム16を、融点138℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:4.2質量%、重量平均分子量:22万、MFR:15g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)50質量%及び融点110℃の酸変性ポリエチレン(重量平均分子量:13万、MFR:18g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)50質量%の混合物からなる母材を用いて形成した厚さ100μmの第1の最外層のみからなる単層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(比較例4)
端子用樹脂フィルム16を、融点138℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:4.2質量%、重量平均分子量:22万、MFR:15g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を母材として形成した厚さ100μmの第1の最外層と、融点138℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:4.2質量%、重量平均分子量:22万、MFR:15g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)50質量%及び融点110℃の酸変性ポリエチレン(重量平均分子量:13万、MFR:18g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)50質量%の混合物からなる母材を用いて形成した厚さ50μmの第2の最外層と、からなる2層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(比較例5)
端子用樹脂フィルム16の第1の最外層及び第2の最外層を、融点138℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:4.2質量%、重量平均分子量:22万、MFR:15g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を母材として形成した厚さ30μmの第1の最外層及び第2の最外層に変更し、更に、中間層を、融点140℃のランダム系ポリプロピレン(エチレン含有量:4.1質量%、重量平均分子量:15万、MFR:15g/10min)を母材として形成した厚さ40μmの中間層に変更した以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(比較例6)
端子用樹脂フィルム16を、融点138℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:4.3質量%、重量平均分子量:28万、MFR:2g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)50質量%及びエラストマーとしてエチレン−プロピレンゴム50質量%の混合物からなる母材を用いて形成した厚さ100μmの第1の最外層のみからなる単層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
(比較例7)
端子用樹脂フィルム16を、融点145℃のランダム系酸変性ポリプロピレン(エチレン含有量:2.9質量%、重量平均分子量:20万、MFR:3g/10min、無水マレイン酸をグラフト変性)を母材として形成した厚さ20μmの第1の最外層と、融点162℃のブロック系ポリプロピレン(重量平均分子量:20万、MFR:1g/10min)20質量%及びセルロース繊維(繊維幅:50〜1000nm)80質量%の混合物からなる母材を用いて形成した厚さ80μmの第2の最外層と、からなる2層構造とした以外は実施例1と同様にして、タブを作製した。
実施例1〜13及び比較例1〜7の端子用樹脂フィルム16の構成、並びに、引張貯蔵弾性率及び吸熱量の測定結果を表1及び表2にまとめて示す。表中、RPPはランダム系ポリプロピレンを、RPPaはランダム系酸変性ポリプロピレンを、BPPはブロック系ポリプロピレンを、HPPはホモ系ポリプロピレンを、それぞれ示す。また、比較例2の端子用樹脂フィルム16は、融点が115℃のポリエチレン(PE)のみで構成されるため、120℃での引張貯蔵弾性率の測定ができなかった。
Figure 0006648400
Figure 0006648400
(巻き取り性の評価試験)
端子用樹脂フィルム16の巻き取り性を、以下の方法で評価した。実施例及び比較例と同様の方法で、幅500mmの長尺の端子用樹脂フィルム16(積層フィルム又は単層フィルム)を作製し、それを3インチコアに張力120Nで300m巻き取った。巻き取り後の端子用樹脂フィルム16について、折れ、シワ及びクラックの有無を目視にて観察し、折れ、シワ及びクラックのいずれも確認されずフィルム品質に変化がなかったものを「A」、折れ、シワ及びクラックのいずれかでも一つでも確認されたものを「B」と評価した。結果を表3に示す。
(垂れの評価試験)
実施例及び比較例で作製したタブについて、端子用樹脂フィルム16の垂れを以下の方法で評価した。金属端子14に端子用樹脂フィルム16を熱融着した直後のタブについて、その金属端子14と端子用樹脂フィルム16との積層部分を金属端子14の幅と同程度の幅を有する台の上に載せることで支持し、25℃で10分間空冷した。このように、はみ出し部16aが台上から外れるようにタブを支持することで、冷却中にはみ出し部16aが台の高さよりも低い位置まで垂れることができるようにした。空冷後、図4(c)に示すように、垂れによるはみ出し部16aの変形量D(変形したはみ出し部16aの下面の上端d1と下端d2との高さの差)を測定した。結果を表3に示す。
(絶縁性の評価試験)
<評価用電池パックの作製>
厚さ25μmのナイロン層(外層26)と、厚さ5μmのポリエステルポリオール系接着剤(外層側接着剤層25)と、厚さ40μmのA8079−O材であるアルミニウム箔(バリア層24)と、該アルミニウム箔の一面をノンクロム系表面処理することで形成される第1の腐食防止処理層(腐食防止処理層23−1)と、該アルミニウム箔の他面をノンクロム系表面処理することで形成される第2の腐食防止処理層(腐食防止処理層23−2)と、厚さ30μmの酸変性のポリプロピレン層(内層側接着剤層22)と、厚さ40μmのポリプロピレン層(内層21)と、が積層され、かつサイズが50mm×90mmの長方形とされた包装材13を準備した。
次いで、上記包装材13の長辺の中点で2つ折りし、長さ45mmの2つ折り部の一方に、実施例及び比較例で作製したタブを挟んで、ヒートシールすることで、包装材13とタブとを融着させた。このとき、ヒートシールの条件としては、加熱温度を190℃、処理時間を5秒とした。
その後、包装材13内に、ジエチルカーボネートとエチレンカーボネートとの混合液に6フッ化リン酸リチウムを添加した電解液を2mL充填させた。次いで、包装材13の残りの辺をヒートシール処理した。このときのヒートシールの条件としては、加熱温度を190℃、処理時間を3秒とした。これにより、蓄電デバイス本体11が封入されていない、タブ評価可能な評価用電池パックを作製した。
<絶縁性の評価>
評価用電池パックを100検体準備し、耐電圧・絶縁抵抗試験機(菊水電子工業株式会社製、商品名:TOS9201)を用いて、評価用電池パックを構成する金属端子14と包装材13との間の絶縁性を測定した。該絶縁性の測定は、上記100検体に対して行い、ショートが発生した検体の数を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0006648400
表3に示した結果から明らかなように、実施例1〜13では、変形量が低減され、ショートの発生がなく、巻き取り性も良好であった。これに対し、比較例1〜6では変形量が大きくショートの発生が多かった。また、比較例7では、巻き取り性が劣っていた。
10…蓄電デバイス、11…蓄電デバイス本体、13…包装材、14…金属端子、14−1…金属端子本体、14−2…腐食防止層、16…端子用樹脂フィルム、16a…はみ出し部、20…タブ、21…内層、22…内層側接着剤層、23−1,23−2…腐食防止処理層、24…バリア層、25…外層側接着剤層、26…外層、31…第1の最外層、32…第2の最外層、33…中間層。

Claims (12)

  1. 蓄電デバイスを構成する金属端子の一部の外周面を覆うための端子用樹脂フィルムであって、
    JIS K7244−4に準拠した動的粘弾性測定における温度120℃、周波数1Hzの条件での引張貯蔵弾性率が10MPa〜1000MPaであり、
    前記金属端子の一部の外周面を覆った時の前記金属端子からの前記端子用樹脂フィルムのはみ出し部の長さをLとしたときに、Lが1〜5mmとなるように用いられる、端子用樹脂フィルム。
  2. 2以上の層が積層された多層構造を有し、前記2以上の層のうちの少なくとも1層として、融点が200℃以上の樹脂を含む耐熱層を備える、請求項1に記載の端子用樹脂フィルム。
  3. 前記耐熱層が、前記融点が200℃以上の樹脂として、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂及びポリアミド樹脂からなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項2に記載の端子用樹脂フィルム。
  4. 2以上の層が積層された多層構造を有し、前記2以上の層のうちの少なくとも1層として、架橋構造を有する樹脂を含む架橋層を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の端子用樹脂フィルム。
  5. 2以上の層が積層された多層構造を有し、前記2以上の層のうちの少なくとも1層として、フィラー及び繊維からなる群より選択される少なくとも一種を含む強化層を備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の端子用樹脂フィルム。
  6. 2以上の層が積層された多層構造を有し、前記2以上の層のうちの少なくとも1層として、ブロックポリプロピレン及びホモポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも一種を含む層を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の端子用樹脂フィルム。
  7. 3以上の層が積層された多層構造を有し、前記3以上の層のうちの最外層以外の少なくとも1層として、ブロックポリプロピレン及びホモポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも一種を含む中間層を備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の端子用樹脂フィルム。
  8. 示差走査熱量計により測定される溶融時の吸熱量が80mJ/g以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の端子用樹脂フィルム。
  9. 動的粘弾性測定における、120℃での引張貯蔵弾性率をE1とし、25℃での引張貯蔵弾性率をE2としたときに、E1/E2の値が1/20以上である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の端子用樹脂フィルム。
  10. インフレーション成型により製膜されたものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の端子用樹脂フィルム。
  11. 金属端子と、該金属端子の一部の外周面を覆うように配置された請求項1〜10のいずれか一項に記載の端子用樹脂フィルムと、を備え
    前記金属端子からの前記端子用樹脂フィルムのはみ出し部の長さをLとしたときに、Lが1〜5mmである、タブ。
  12. 請求項11に記載のタブを備える蓄電デバイス。
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