JP6647836B2 - 磁気共鳴イメージング装置、画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置、画像処理装置及び画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置、画像処理装置及び画像処理方法に関する。
従来、画像のノイズを除去するための技術として、フレームの画素毎に信号強度の時間変化の標準偏差を算出し、算出した標準偏差の全画素の平均をノイズの大きさとする方法が知られている。このような方法では、全画素の平均を用いるため、例えば、画像に含まれる複数の画素間にS/N(SN比)の違いが生じる場合に、全画素のノイズを適切に除去することが難しい場合があった。
特開平7−23926号公報 特開平7−123373号公報
久光秀明、荒川薫、「画像の局所的性質を考慮した時空間ε-フィルタによる圧縮動画像画質改善」信学技報SIS2004−15、2004年 Klaas P.Pruessmann et.al、"SENSE,Sensitivity Encoding for Fast MRI,"Magnetic Resonance in Medicine 42:952−962 (1999)
本発明が解決しようとする課題は、画像に含まれる複数の画素間にS/Nの違いが生じる場合でも、全画素のノイズを適切に除去することができる磁気共鳴イメージング装置、画像処理装置及び画像処理方法を提供することである。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置は、画像生成部と、特徴量算出部と、補正部と、デノイズ処理部とを備える。画像生成部は、被検体から発生する磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する。特徴量算出部は、画像に含まれる複数の画素それぞれについて、当該画素の信号値に関する特徴量を算出する。補正部は、前記磁気共鳴信号を受信する受信コイルの感度特性に基づいて、前記複数の画素それぞれの特徴量を補正する。デノイズ処理部は、前記補正部によって補正された特徴量の分布に基づいて、前記画像のノイズを低減させる。補正部は、高速撮像法で用いられるGeometry factorにさらに基づいて、前記複数の画素それぞれの特徴量を補正する。
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置の構成例を示すブロック図。 図2は、第1の実施形態に係るMRI装置が有する機能の構成例を示すブロック図。 図3は、第1の実施形態に係るMRI装置による画像処理方法の処理手順を示すフローチャート。 図4は、第1の実施形態に係る特徴ベクトル算出部によって用いられる近傍Rの一例を示す図。 図5は、第1の実施形態に係るモデル選択部によって行われるノイズモデル選択の一例を示す図。 図6は、第2の変形例に係る近傍Rの設定例を示す図。 図7は、第11の変形例に係るノイズ除去の一例を示す図。 図8は、第11の変形例に係るノイズ除去の処理手順を示すフローチャート。 図9は、第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図。
以下に、図面に基づいて、MRI装置、画像処理装置及び画像処理方法の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置の構成例を示す図である。例えば、図1に示すように、MRI装置100は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、傾斜磁場電源3、寝台4、寝台制御部5、送信コイル6、送信部7、受信コイル8、受信部9、及び、計算機システム20を備える。
静磁場磁石1は、中空の略円筒形状(円筒の中心軸に直交する断面が楕円状となるものを含む)に形成され、その内側に形成される撮像空間に一様な静磁場を発生させる。なお、静磁場磁石1は、例えば、永久磁石、超伝導磁石等である。
傾斜磁場コイル2は、中空の略円筒形状(円筒の中心軸に直交する断面が楕円状となるものを含む)に形成され、静磁場磁石1の内側に配置される。具体的には、傾斜磁場コイル2は、互いに直交するx,y,zの各軸に対応する3つのコイルを組み合わせて構成される。これらの3つのコイルは、傾斜磁場電源3から個別に供給される電流により、互いに直交するx軸、y軸及びz軸それぞれに沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を撮像空間に発生させる。なお、z軸の方向は、静磁場の磁束の方向と同じに設定される。
傾斜磁場電源3は、傾斜磁場コイル2に電力を供給することで、傾斜磁場コイル2に傾斜磁場を発生させる。具体的には、傾斜磁場電源3は、傾斜磁場コイル2が有する3つのコイルそれぞれに個別に電流を供給してx軸、y軸及びz軸それぞれに沿った傾斜磁場を適宜に発生させることで、互いに直交するリードアウト方向、位相エンコード方向、及びスライス方向それぞれに沿った傾斜磁場を撮像空間内に発生させる。なお、以下では、リードアウト方向に沿った傾斜磁場をリードアウト傾斜磁場と呼び、位相エンコード方向に沿った傾斜磁場を位相エンコード傾斜磁場と呼び、スライス方向に沿った傾斜磁場をスライス傾斜磁場と呼ぶ。
これらの3つの方向は、MR信号に空間的な位置情報を付与するために用いられる。具体的には、リードアウト傾斜磁場は、リードアウト方向の位置に応じて磁気共鳴(Magnetic Resonance:MR)信号の周波数を変化させることで、MR信号にリードアウト方向の位置情報を付与する。また、位相エンコード傾斜磁場は、位相エンコード方向に沿ってMR信号の位相を変化させることで、MR信号に位相エンコード方向の位置情報を付与する。また、スライス傾斜磁場は、撮像領域がスライス領域の場合には、スライス傾斜磁場は、スライス領域の方向、厚さ、枚数を決めるために用いられ、撮像領域がボリューム領域である場合には、スライス方向の位置に応じてMR信号の位相を変化させることで、MR信号にスライス方向に沿った位置情報を付与する。
寝台4は、被検体Sが載置される天板4aを備え、静磁場磁石1及び傾斜磁場コイル2の内側に形成される撮像空間へ天板4aを挿入する。例えば、寝台4は、長手方向が静磁場磁石1の中心軸と平行になるように設置される。
寝台制御部5は、寝台4の動作を制御する。例えば、寝台制御部5は、寝台4が有する駆動機構を制御して、天板4aを長手方向、上下方向又は左右方向へ移動する。
送信コイル6は、中空の略円筒形状(円筒の中心軸に直交する断面が楕円状となるものを含む)に形成され、傾斜磁場コイル2の内側に配置される。また、送信コイル6は、送信部7から供給されるRF(Radio Frequency)パルス電流により、撮像空間にRF磁場を印加する。
送信部7は、ラーモア周波数に対応するRFパルス電流を送信コイル6に供給する。
受信コイル8は、撮像空間に置かれた被検体Sに装着され、送信コイル6によって印加されるRF磁場の影響で被検体Sから放射されるMR信号を受信する。また、受信コイル8は、受信したMR信号を受信部9へ出力する。例えば、受信コイル8には、撮像対象の部位ごとに専用のコイルが用いられる。ここでいう専用のコイルは、例えば、腹部用の受信コイル、頭部用の受信コイル、脊椎用の受信コイル等である。
受信部9は、受信コイル8によって受信されたMR信号に基づいてMR信号データを生成する。具体的には、受信部9は、MR信号をデジタル変換することでMR信号データを生成し、生成したMR信号データを収集部24へ送信する。
なお、ここでは、送信コイル6がRF磁場を印加し、受信コイル8がMR信号を受信する場合の例を説明するが、実施形態はこれに限られない。例えば、送信コイル6が、MR信号を受信する受信機能をさらに有してもよいし、受信コイル8が、RF磁場を印加する送信機能をさらに有していてもよい。送信コイル6が受信機能を有している場合は、受信部9は、送信コイル6によって受信されたMR信号からもMR信号データを生成する。また、受信コイル8が送信機能を有している場合は、送信部7は、受信コイル8にもRFパルス電流を供給する。
計算機システム20は、MRI装置100の全体制御を行う。例えば、計算機システム20は、入力部21、表示部22、シーケンス制御部23、収集部24、画像生成部25、記憶部26、及び、システム制御部27を備える。
入力部21は、操作者から各種指示及び各種情報の入力を受け付ける。例えば、入力部21は、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパネル、ボタン、スイッチ等の入力装置により構成される。
表示部22は、各種情報及び各種画像を表示する。例えば、表示部22は、操作者から各種指示及び各種情報の入力を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示する。また、例えば、画像生成部25によって生成された画像を表示する。例えば、表示部22は、液晶モニタ、CRT(Cathode-Ray Tube)モニタ、タッチパネル等の表示装置により構成される。
シーケンス制御部23は、各種スキャンを実行する。具体的には、シーケンス制御部23は、システム制御部27から送信されるシーケンス実行データに基づいて傾斜磁場電源3、送信部7及び受信部9を駆動することで、各種スキャンを実行する。ここで、シーケンス実行データは、MR信号データを収集するための手順を示すパルスシーケンスを定義した情報である。具体的には、シーケンス実行データは、傾斜磁場電源3が傾斜磁場コイル2に電流を供給するタイミング及び供給される電流の強さ、送信部7が送信コイル6にRF送信するタイミング及び送信されるRFパルス電流の強さ、受信部9がMR信号を検出するタイミング等を定義した情報である。
収集部24は、各種スキャンが実行された結果として、受信部9によって生成されるMR信号データを収集する。具体的には、収集部24は、受信部9からMR信号データを受信すると、受信したMR信号データに対してアベレージング処理、位相補正処理等の補正処理を行い、補正後のMR信号データを画像生成部25に送信する。また、収集部24は、収集した画像のデータを計算機システム20に送信する。なお、収集部24によって収集されるMR信号データの集合は、前述したリードアウト傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場、及びスライス傾斜磁場によって付与された位置情報に応じて各MR信号データが2次元又は3次元に配列されることで、k空間を構成するデータとして、計算機システム20の記憶部26に記憶される。
画像生成部25は、収集部24によって収集されたMR信号データに基づいて、画像を生成する。具体的には、画像生成部25は、収集部24からMR信号データを受信すると、受信したMR信号データに後処理すなわちフーリエ変換等の再構成処理を施すことで被検体Sの画像を生成する。また、画像生成部25は、生成した画像のデータを計算機システム20に送信する。
記憶部26は、各種データを記憶する。例えば、記憶部26は、シーケンス制御部23によって収集されたMR信号データ及び画像生成部25によって生成された画像のデータを被検体Sごとに記憶する。また、記憶部26は、シーケンス制御部23、収集部24、画像生成部25、システム制御部27が各種処理を実行する際に用いる各種プログラム及び各種データを記憶する。例えば、記憶部26は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置により構成される。
システム制御部27は、MRI装置100が有する各部を制御することで、MRI装置100の全体制御を行う。例えば、システム制御部27は、入力部21を介して、各種撮像パラメータの入力を操作者から受け付ける。そして、システム制御部27は、受け付けた撮像パラメータに基づいてシーケンス実行データを生成し、生成したシーケンス制御部23に送信することで、各種スキャンを実行する。
また、システム制御部27は、各種スキャンを実行した結果、収集部24から送信されるMR信号データ、及び、画像生成部25から送信される画像のデータを記憶部26に格納する。また、システム制御部27は、操作者から要求された画像を記憶部26から読み出し、読み出した画像を表示部22に出力する。また、例えば、システム制御部27は、入力部21を介して操作者から受け付けた指示に基づいて寝台制御部5を制御することで、寝台4を動作させる。
なお、上述した各部のうち、シーケンス制御部23、収集部24、画像生成部25、及び、システム制御部27は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサ、メモリ、ASIC(application specific integrated circuits)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の電子回路により構成される。この場合に、例えば、シーケンス制御部23、収集部24、画像生成部25、及び、システム制御部27それぞれが有するプロセッサは、各部が行う処理の処理手順を規定したプログラムを記憶部26から読み出して実行することで、当該処理手順に従って処理を実行する。
なお、ここでは、シーケンス制御部23、収集部24、画像生成部25、及び、システム制御部27それぞれがプロセッサを有する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。シーケンス制御部23、収集部24、画像生成部25、及び、システム制御部27の構成は、適宜に分散又は統合されてもよい。例えば、MRI装置100が一つのプロセッサを備え、当該プロセッサが、シーケンス制御部23、収集部24、画像生成部25、及び、システム制御部27それぞれの処理を行ってもよい。また、例えば、MRI装置100が複数のプロセッサを備え、各プロセッサが、シーケンス制御部23、収集部24、画像生成部25、及び、システム制御部27それぞれの処理を適宜に分散して行ってもよい。
以上、第1の実施形態に係るMRI装置100の構成例について説明した。このような構成のもと、MRI装置100は、画像に含まれる複数の画素それぞれについて、当該画素の信号値に関する特徴量を算出し、MR信号を受信する受信コイルの感度特性に基づいて、複数の画素それぞれの特徴ベクトルを補正し、補正された特徴ベクトルの分布に基づいて、画像のノイズを低減させる。
第1の実施形態では、MRI装置100は、画像に含まれる複数の画素それぞれについて、当該画素の信号値に関する特徴ベクトルを算出し、撮像条件に応じて画素に生じるノイズの分布を示す情報に基づいて補正マップを算出する。そして、MRI装置100は、算出した補正マップを用いて複数の画素それぞれの特徴ベクトルを補正し、補正された特徴ベクトルの分布に基づいて、画像のノイズを低減させる。
なお、本実施形態では、特徴量は、複数の要素を含む特徴ベクトルで表されることとする。しかしながら、実施形態はこれに限られない。例えば、特徴量は、スカラーで表されてもよい。
ここで、例えば、画像のノイズを除去するための技術として、入力画像のノイズ量の大小に応じた調整パラメータを備えたノイズ除去装置を用いる方法がある。この方法では、ノイズ除去装置に対して外部からノイズ量を与える必要がある。また、例えば、フレームの画素ごとに信号強度の時間変化の標準偏差を算出し、算出した標準偏差の全画素の平均をノイズの大きさとする方法がある。この方法では、外部からノイズ量を与える必要はない。しかし、この技術では、全画素の平均を用いるため、入力画像のノイズ量が画像内で均一である場合には問題ないが、例えば、画像に含まれる複数の画素間にS/Nの違いが生じる場合に、全画素のノイズを適切に除去することが難しい場合がある。
一般的に、MRI装置では、被検体の表面に複数の小さな受信コイルを装着して撮像を行う場合に、受信コイルに近い体表面ではS/Nが高くなり、受信コイルから遠い体の中心付近ではS/Nが低くなる等、画素間のS/Nが一定にならないことが知られている。このような場合に、上述した技術では、画素間のS/Nの違いに対応できず、推定されたノイズ量より大きなノイズ量を持つ画素のノイズを完全に除去できなかったり、推定されたノイズ量より小さなノイズ量を持つ画素の信号の特徴が失われてしまったりする場合があった。
これに対し、第1の実施形態に係るMRI装置100では、撮像条件に応じて画素に生じるノイズの分布を示す情報を用いて画素間のS/Nの違いを補正するので、画像に含まれる複数の画素間にS/Nの違いが生じる場合でも、全画素のノイズを適切に除去することができる。これにより、ノイズの除去を行うことで画像における信号の特徴が失われるのを抑制することができる。すなわち、第1の実施形態に係るMRI装置100によれば、撮像条件を反映させた特徴ベクトルを用いてノイズ量を推定することにより、ノイズ量の推定精度を高め、同時にデノイズ処理部の性能を高めることにより、全画素においてノイズを適切に除去し信号の特徴が失われにくいノイズ除去が可能となる。
図2は、第1の実施形態に係るMRI装置100が有する機能の構成例を示すブロック図である。なお、図2は、図1に示した計算機システム20が有する構成要素のうち、入力部21、表示部22、シーケンス制御部23、記憶部26、及び、システム制御部27を示している。例えば、図2に示すように、システム制御部27は、スキャン制御部27a、特徴ベクトル算出部27b、補正マップ算出部27c、補正部27d、モデル選択部27e、及び、デノイズ処理部27fを備える。
スキャン制御部27aは、入力部21を介して、各種撮像パラメータの入力を操作者から受け付ける。例えば、システム制御部27は、各種撮像パラメータの入力を受け付けるためのGUIを表示部22に表示し、表示したGUIを介して、各種撮像パラメータの入力を受け付ける設定する。そして、スキャン制御部27aは、受け付けた撮像パラメータに基づいてシーケンス実行データを生成し、生成したシーケンス実行データをシーケンス制御部23に送信することで、各種スキャンを実行する。
特徴ベクトル算出部27bは、被検体Sから発生するMR信号に基づいて生成された画像に含まれる複数の画素それぞれについて、当該画素の信号値に関する特徴ベクトルを算出する。補正マップ算出部27cは、撮像条件に応じて画素に生じるノイズの分布を示す情報に基づいて補正マップを算出する。補正部27dは、補正マップ算出部27cによって生成された補正マップを用いて、画像に含まれる複数の画素それぞれの特徴ベクトルを補正する。
デノイズ処理部27fは、補正部27dによって補正された特徴ベクトルの分布に基づいて、画像のノイズを低減させる。本実施形態では、一例として、モデル選択部27eが、補正部27dによって補正された特徴ベクトルの分布に基づいて、複数のノイズモデルの中からノイズモデルを選択する。そして、本実施形態では、デノイズ処理部27fは、モデル選択部27eによって選択されたノイズモデルを用いて、画像のノイズを低減させる。
図3は、第1の実施形態に係るMRI装置100による画像処理方法の処理手順を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、MRI装置100が、磁気共鳴信号を受信する受信コイルの感度特性に応じて画素に生じるノイズの分布を示す情報に基づいて、補正マップを算出する場合の例を説明する。すなわち、本実施形態では、前述した撮像条件が、磁気共鳴信号を受信する受信コイルの感度特性である場合の例を説明する。
具体的には、本実施形態では、MRI装置100は、非特許文献2に記載されているSENSE法のように、複数の受信コイルを用いて、受信コイル間の感度差を利用して撮像を行う高速撮像法によって画像を撮像する。この撮像法では、主に診断用の画像を収集するための本スキャンの前に実行される準備スキャンにおいて、受信コイルの感度分布を表す感度マップが収集される。
例えば、図3に示すように、まず、スキャン制御部27aが、操作者から撮像計画の設定を受け付ける(ステップS101)。
例えば、スキャン制御部27aは、TR(Repetition Time)やTE(Echo Time)等の撮像パラメータの初期値が設定されたパルスシーケンスの情報を予め保持している。例えば、スキャン制御部27aは、撮像部位や撮像目的ごとに、準備スキャン用のパルスシーケンスや本スキャン用のパルスシーケンスを含むパルスシーケンス群を管理する。そして、スキャン制御部27aは、GUIを介して、撮像部位や撮像目的ごとにパルスシーケンス群を操作者に提示し、操作者からパルスシーケンス群の選択や変更を受け付けることで、対象の検査で実行される検査用のパルスシーケンス群や撮像パラメータの設定を受け付ける。
その後、スキャン制御部27aは、準備スキャンを開始する指示を操作者から受け付けると(ステップS102,Yes)、操作者によって設定された撮像計画に基づいて、準備スキャンの実行を開始する。
本実施形態では、スキャン制御部27aは、準備スキャンとして、感度マップを収集するためのスキャンを実行する(ステップS103)。その後、収集部24が、当該スキャンによって得られるMR信号データを収集し、画像生成部25が、収集されたMR信号データに基づいて、感度マップを生成する。なお、準備スキャンには、例えば、シミングのためのスキャンや、診断用の画像の位置決めを行うための位置決め画像を収集するためのスキャン等が含まれてもよい。
続いて、スキャン制御部27aは、本スキャンを開始する指示を操作者から受け付けると(ステップS104,Yes)、操作者によって設定された撮像計画に基づいて、本スキャンを開始する。
具体的には、スキャン制御部27aは、本スキャンとして、診断用の画像を収集するためのスキャンを実行する(ステップS105)。その後、収集部24が、当該スキャンによって得られるMR信号データを収集し、画像生成部25が、収集されたMR信号データ及び感度マップに基づいて、診断用の画像を生成する。
例えば、スキャン制御部27aは、本スキャンにおいて、複数種類の診断用の画像を収集するための複数のスキャンを実行する。例えば、検査の対象部位が心臓である場合には、スキャン制御部27aは、心臓の左室系の心機能の検査においては、左室短軸像を収集するためのスキャン、左室二腔長軸像を収集するためのスキャン、左室三腔長軸像を収集するためのスキャン、左室四腔長軸像を収集するためのスキャン等を実行する。また、スキャン制御部27aは、心臓の右室系の心機能の検査においては、右室短軸像を収集するためのスキャン、右室二腔長軸像を収集するためのスキャン、右室三腔長軸像を収集するためのスキャン、右室四腔長軸像を収集するためのスキャン等を実行する。
続いて、特徴ベクトル算出部27bが、画像生成部25によって生成された画像に含まれる複数の画素それぞれについて、特徴ベクトルを算出する(ステップS106)。なお、ここでは、特徴ベクトル算出部27bが、1枚の2次元の静止画像を入力画像とする場合の例を説明する。
具体的には、特徴ベクトル算出部27bは、画像に含まれる複数の画素それぞれについて、特徴ベクトルの要素として、当該画素の信号値及び当該画素に空間的に近い位置にある他の複数の画素の信号値に基づいて、当該画素の信号値の変動量を算出する。
例えば、特徴ベクトルv(x,y)は、座標(x,y)を代表する信号値である代表信号値v0(x,y)と、座標(x,y)における信号値の変動量v1(x,y)とを含む。例えば、v0(x,y)を信号値の平均とし、v1(x,y)を信号値の標準偏差とする。
この場合に、例えば、画像に含まれる各画素を示す座標を(x,y)とし、操作者によってあらかじめ設定された(x,y)の近傍をR、Rに含まれる画素の数をN、信号値をs(x,y)とすると、特徴ベクトルv(x,y)=(v0(x,y),v1(x,y))は、以下の式(1)で表される。
Figure 0006647836
なお、近傍Rは、その内部に、できるだけ同一の体組織に対応する画素が含まれるように設定されることが望ましい。
図4は、第1の実施形態に係る特徴ベクトル算出部27bによって用いられる近傍Rの一例を示す図である。例えば、図4に示すように、特徴ベクトル算出部27bは、画素305のノイズ除去を行う場合には、画素305の周囲にある画素301〜309のように、(x,y)を中心とする3×3のブロックを近傍Rとする。この場合には、N=9となる。
ここで、近傍Rとするブロックを広げすぎると、例えば、2種類の臓器にまたがって採取された信号列から特徴ベクトルが計算される場合もあり得るため、後段で行われるノイズ量推定の精度が低下するリスクがある。一方、このブロックを狭めすぎると、v0(x,y)やv1(x,y)の精度が低下し、後段で行われるノイズ量推定の精度が低下するリスクがある。近傍Rは、このような問題が生じないように、例えば、被検体の知見を用いて、MRI装置100の操作者が選定する。
図3に戻って、続いて、補正マップ算出部27cが、画像生成部25によって生成された感度マップに基づいて、特徴ベクトルv(x,y)を補正する補正マップを算出する(ステップS107)。
例えば、補正マップにおける各座標の値をM(x,y)とする。例えば、M(x,y)は、正の実数であり、座標(x,y)におけるS/Nが高いことが予想される場合に大きな値とする。ここで、M(x,y)の値は、感度マップの各点における受信コイルの感度を表す値を用いて設定される。感度マップにおける各点の値は、受信コイルから近い点ほど感度が高い。すなわち、補正マップは、受信コイルの感度が高い位置ほど大きな値を有する。
続いて、補正部27dが、補正マップ算出部27cによって算出された補正マップM(x,y)を用いて、特徴ベクトル算出部27bによって算出された特徴ベクトルv(x,y)を補正する(ステップS108)。なお、以下では、補正後の特徴ベクトルを補正特徴ベクトルv’(x,y)と呼ぶ。
例えば、補正部27dは、画像に含まれる複数の画素それぞれの特徴ベクトルの少なくとも一つの要素について、補正マップM(x,y)において小さな値を有する位置に対応するものほど小さな値となり、補正マップM(x,y)において大きな値を有する位置に対応するものほど大きな値となるように補正する。これにより、異なるS/Nを持つ画素から得た信号値の変動量の観測条件を揃えることができる。
例えば、補正特徴ベクトルv’(x,y)は、補正後のv0(x,y)をv0’(x,y)、補正後のv1(x,y)をv1’(x,y)とすると、以下の式(2)で表される。
Figure 0006647836
続いて、モデル選択部27eが、補正特徴ベクトルv’(x,y)を用いて、あらかじめ記憶部26に記憶されている複数のノイズモデルの中から一つのノイズモデルを選択する(ステップS109)。
例えば、モデル選択部27eは、複数のノイズモデルの中から、補正特徴ベクトルv’(x,y)によって表されるデータ点群を最も近似するノイズモデルを選択する。例えば、ここでいうノイズモデルは、入力された信号値に対してノイズ量を出力するものであり、入力された信号値が小さいほど小さなノイズ量を出力し、入力された信号値が大きいほど大きなノイズ量を出力し、かつ、入力された信号値が大きくなるにつれて、出力されるノイズ量が一定値に収束するものである。
図5は、第1の実施形態に係るモデル選択部27eによって行われるノイズモデル選択の一例を示す図である。なお、図5は、補正部27dによって得られた補正特徴ベクトルv’(x,y)の分布を示しており、横軸がv0’(x,y)を示し、縦軸がv1’(x,y)を示している。
例えば、図5に示すように、補正特徴ベクトルv’(x,y)によって表されるデータ点401が得られていたとする。ここで、一つのデータ点401は、一つの補正特徴ベクトルv’(x,y)に対応する。
例えば、記憶部26には、それぞれ、信号レベルに対応する値sを入力すると、ノイズレベルに対応する値σを出力する複数のノイズモデルが記憶される。例えば、ノイズモデルは、以下の式(3)で表される。
Figure 0006647836
このノイズモデルは、例えば、図5に示す破線402や破線403のような直線で表される。例えば、モデル選択部27eは、記憶部26に記憶されている複数の直線のノイズモデルの中から、複数の補正特徴ベクトルがなすデータ点群の最も近傍を通るものを選択する。例えば、モデル選択部27eは、図5に示す破線402で表されるノイズモデルと破線403で表されるノイズモデルの2つが記憶部26に保持していた場合には、破線402で表されるノイズモデルを選択する。これにより、基準となるS/Nに基づくノイズ量を、信号値から予測できるようになる。
具体的な方法として、例えば、モデル選択部27eは、図5に示すデータ点群を入力とするハフ変換を行ってもよい。また、各座標における代表信号値v0’(x,y)を用いて推定したノイズ量の推定値σと、実際に観測された信号値の変動量v1’(x,y)との差分の絶対値の総和が最小となるノイズモデルを選んでもよい。すなわち、モデル選択部27eは、記憶部26に蓄積された複数のノイズモデルをFi(s)とした場合に、以下の式(4)で表されるノイズモデルF(s)を選択する。
Figure 0006647836
図3に戻って、続いて、デノイズ処理部27fが、モデル選択部27eによって選択されたノイズモデルF(s)を用いて、画像に含まれる各画素のノイズ量を推定し、得られたノイズ量に基づいてノイズ除去を行う(ステップS110)。
このとき、例えば、デノイズ処理部27fは、モデル選択部27eによって選択されたノイズモデルから出力されるノイズ量が大きいほど、ノイズ除去の強度を大きくする。
具体的には、デノイズ処理部27fは、まず、ノイズ除去前の信号値s(x,y)を用いて、F(s(x,y))を得る。次に、補正マップM(x,y)を用いて、補正部27dがv1(x,y)に対して行った補正と逆の補正を行い、座標(x,y)におけるノイズ量の推定値σ(x,y)を得る。
その後、デノイズ処理部27fはこのノイズ量の推定値σ(x,y)が大きいほど、座標(x,y)における出力を決めるためのデノイズ処理の強度を大きくし、信号値s’(x,y)を得る。
ここで、デノイズ処理の強度を大きくする方法は、デノイズ処理部27fが採用するノイズ除去方式による。例えば、非特許文献1に記載されているように、s(x,y)との差分が閾値以下である信号のみの加重平均を用いる処理の場合には、閾値をより大きくしてもよい。また、フィルタリング処理が用いられる場合であれば、フィルタのタップ幅を広げたり、高周波をより通しにくいように設計された係数を採用したりしてもよい。
そして、デノイズ処理部27fは、ノイズ除去を行った画像を表示部22に表示する(ステップS111)。なお、デノイズ処理部27fは、ノイズ除去を行った画像を記憶部26に保存してもよい。
なお、上述した処理手順では、感度マップを収集するスキャンが準備スキャンとして実行される場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、感度マップを収集するスキャンは、本スキャンの間に実行されてもよい。また、同じ被検体に対する別の検査で収集された感度マップが用いられてもよい。
上述したように、第1の実施形態に係るMRI装置100は、受信コイル8の感度分布に応じて画素に生じるノイズの分布を示す情報を用いて各画素の信号値を補正する。したがって、第1の実施形態に係るMRI装置100によれば、受信コイル8の感度が均一でないことによって画像に含まれる複数の画素間にS/Nの違いが生じる場合でも、全画素のノイズを適切に除去することができる。これにより、ノイズの除去を行うことで画像における信号の特徴が失われるのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、受信コイルの感度特性に応じて画素に生じるノイズの分布を示す情報に基づいて、補正マップを算出する場合の例を説明したが、撮像条件は、受信コイルの感度特性に限られない。例えば、他の撮像条件によっても画素間にS/Nの違いが生じる場合には、そのような撮像条件に応じたノイズ分布を示す情報に基づいて、補正マップを算出してもよい。
さらに、上述した実施形態は、以下で説明する変形例のように変更して実施されてもよい。
(第1の変形例)
例えば、上述した第1の実施形態では、特徴ベクトル算出部27bが、1枚の2次元の静止画像を入力画像とする場合の例を説明したが、入力画像の次元は必ずしも2次元に限られない。例えば、入力画像は、3次元のボリュームデータであってもよい。すなわち、入力画像の信号値s(x,y,z)と補正マップM(x,y,z)とを用いるというように、入力画像の次元を増やしてもよい。また、この他にも、2次元の動画像を入力する場合には、s(x,y,t)と補正マップM(x,y)とを扱えばよく、3次元の時系列データの場合には、入力画像の信号値s(x,y,z,t)と補正マップM(x,y,z)とを用いるようにすればよい。
(第2の変形例)
また、例えば、特徴ベクトル算出部27bによって用いられる近傍Rの形は、撮像時の知見によって自由に変えられてもよい。例えば、スキャン制御部27aが、操作者から撮像計画の設定を受け付ける際に、近傍Rの設定をさらに受け付ける。そして、特徴ベクトル算出部27bは、スキャン制御部27aによって受け付けられた近傍Rを用いて、特徴ベクトルを算出する。
例えば、MRI装置によって心臓の動画像を撮影する場合には、医師が被検体(患者)に対して動かないよう指示するため、被検体はほぼ動かないとみなすことができる。このように、被検体がほぼ動かないとみなせる場合であり、かつ、入力画像が2次元の動画像である場合には、例えば、特徴ベクトル算出部27bが、画像に含まれる複数の画素それぞれについて、特徴ベクトルの要素として、当該画素の信号値及び当該画素に時間的に近い位置にある他の複数の画素の信号値に基づいて、当該画素の信号値の変動量を算出してもよい。
図6は、第2の変形例に係る近傍Rの設定例を示す図である。例えば、図6に示すように、特徴ベクトル算出部27bは、異なる時刻tに撮像された複数の2次元のフレームが入力画像として入力される場合に、各フレームにおける同じ位置(x,y)の画素501〜503の範囲を近傍Rとして設定してもよい。すなわち、特徴ベクトル算出部27bは、時間方向に沿って近傍Rを設定してもよい。
また、例えば、腰椎を撮像した3次元のボリュームデータ等で、背骨の方向に同じ体組織が続いているとみなせるような場合には、背骨の方向に沿って並んだ複数の画素の範囲を近傍Rとして設定してもよい。すなわち、特徴ベクトル算出部27bは、撮像対象の部位の形状に沿って近傍Rを設定してもよい。
例えば、前述したように、操作者による撮像計画の設定を支援するために、撮像部位や撮像目的ごとに、準備スキャン用のパルスシーケンスや本スキャン用のパルスシーケンスを含むパルスシーケンス群が管理されている場合には、撮像部位や撮像目的に応じて、近傍Rが設定されて管理されてもよい。その場合に、近傍Rは、GUIを介して変更が可能となっていてもよいし、GUIには表示されずに変更が不可となっていてもよい。
なお、例えば、心臓のように経時的に形状が大きく変化する部位が検査の対象部位であった場合には、動きが大きい部分の画素について、信号値の標準偏差が突出して大きくなることもあり得る。しかし、一般的に、MR信号が収集される領域は、折り返しアーチファクト等を考慮して対象部位よりも大きく設定されることが多いため、収集されるMR信号全体では、動きが少ない部分のものが支配的となる。これについて、上述したノイズ除去の方法では、特徴ベクトルのデータ群を最も近似するノイズモデルが選択されるので、標準偏差が突出して大きい信号値が存在した場合でも、結果的に、動きの少ない部分の画素の特徴ベクトルに基づいてノイズモデルが選択されることになる。そのため、動きの大きい部分の画素についても、他の動きの少ない部分を基準にしてノイズ量が推定されることになる。したがって、上述した方法によれば、例えば、心臓のように経時的に形状が大きく変化する部位が検査の対象部位であった場合でも、対象部位の解剖学的な動きの特徴を損なうことなく、画像のノイズ除去を行うことができる。
(第3の変形例)
また、例えば、特徴ベクトル算出部27bは、必ずしも、画像に含まれる全ての画素について特徴ベクトルを算出する必要はない。例えば、x,yがともに偶数である画素のみについて算出するようにしてもよいし、事前に体の組織が描出されていない画素がわかっている場合には、その画素からの算出は行わないようにしてもよい。すなわち、特徴ベクトル算出部27bは、画素を間引いて、特徴ベクトルを算出してもよい。これにより、計算コストの低減を図ることができる。
また、算出された信号値の変動量v1(x,y)の値が極端に大きい場合は、分散の算出に使用した近傍Rの中に、体組織の境界が含まれている可能性がある。そのため、例えば、補正部26dが、あらかじめ操作者によって設定された閾値を用いて、このような画素については、特徴ベクトル算出部26bによって算出された特徴ベクトルを用いないようにしてもよい。
(第4の変形例)
また、例えば、特徴ベクトルの要素のうち、v0(x,y)については、信号値のメディアンやモード(最頻値)等が用いられてもよいし、v1(x,y)については、分散や、信号最大値と最小値との差分等が用いられてもよい。例えば、MRI装置によって撮像された画像のノイズモデルとして知られるRice分布では、信号レベルが高い場合にガウス分布に近づくことが知られており、平均と標準偏差とを用いると理論的に相性が良いことが期待される。
(第5の変形例)
また、例えば、特徴ベクトルの要素は、必ずしも、座標を代表する信号値及び座標における変動量の2つに限られない。例えば、特徴ベクトル算出部27bは、補正マップの算出に利用した感度マップの値を特徴ベクトルの要素に含めてもよい。
この他にも、特徴ベクトル算出部27bは、例えば、入力画像が、非特許文献2に記載されているSENSE法のように、複数の受信コイルを用いて、受信コイル間の感度差を利用して撮像を行う高速撮像法によって得られたものである場合には、特徴ベクトルの要素に、画像再構成における信号値の算出精度を表すGeometry factorを含めてもよい。
このような拡張を行う場合には、以下の式(5)に示すように、ノイズモデルF(s)に、感度マップの値を表すlや、Geometry factorを表すgの項を追加する。なお、式(5)において、a、b、c、dは実数である。
Figure 0006647836
(第6の変形例)
また、例えば、補正マップM(x,y)は、入力される画像が、複数の受信コイルを用いて、受信コイル間の感度差を利用して撮像を行う高速撮像法によって得られたものである場合に、画像再構成における信号値の算出精度が低い位置ほど大きな値を有するように算出されてもよい。実際に、非特許文献2では、S/NがGeometry factorの逆数になることが明記されている。なお、Geometry factorは、受信コイルの感度とは異なり、画像の信号レベルに影響を与えない。そのため、例えば、以下の式(6)に示すように、特徴ベクトルに用いる式(2)において、座標を代表する信号値である代表信号値v0(x,y)の補正は行わないように変更してもよい。
Figure 0006647836
また、補正部27dは、高速撮像法で用いられるGeometry factorにさらに基づいて、複数の画素それぞれの特徴量を補正してもよい。この場合には、例えば、補正マップ算出部27cが、補正マップM(x,y)の値を、受信コイルの感度マップの値をGeometry factorで割ったものや、受信コイルの感度マップの値からGeometry factorを引いたもののように、2つの値を合成したものにする。さらに、補正マップは一つに限る必要はなく、2つの補正マップを併用してもよい。例えば、信号レベルに影響を与えるデータに起因する補正マップM0(x,y)と、信号レベルに影響を与えないデータに起因する補正マップM1(x,y)とを用意し、以下の式(7)に示すように、特徴ベクトルを補正するようにしてもよい。
Figure 0006647836
(第7の変形例)
また、例えば、ノイズモデルF(s)は、必ずしも、式(3)に示した直線の形に限られない。例えば、ノイズモデルF(s)は、log(s)、s1/2等の特殊な関数や区分折れ線等で表現されるものであってもよい。
(第8の変形例)
また、例えば、ノイズモデルF(s)は、必ずしも、式(3)に示したとおりに信号値に対応する項を含む必要はない。このようなノイズモデルは、例えば、図5に示した例では、破線403の様に水平な線として表される。例えば、MRI装置によって撮像された画像のノイズモデルとして知られるRice分布では、信号レベルが高い場合にガウス分布に近づくことが知られているが、ガウス分布の標準偏差は信号レベルに依存しない。このようなモデルを用いる場合には、入力画像を信号値で二値化し、明部のみを特徴ベクトル算出に用いてもよい。この方式では、モデル選択部27eの計算量が低減できることから、高速な処理が期待できるが、暗部のノイズ除去性能が低下するリスクがある。
(第9の変形例)
また、例えば、デノイズ処理部27fは、対象とする被検体の特性によってノイズ除去の方式を変更してもよい。例えば、前述したように、MRI装置によって心臓の動画像を撮影する場合には、医師が被検体(患者)に対して動かないよう指示するため、被検体はほぼ動かないとみなすことができる。このような場合には、デノイズ処理部27fは、非特許文献1に記載されているような時間方向のフィルタリングを用いて、ノイズ除去を行ってもよい。
また、例えば、デノイズ処理部27fは、撮像条件に応じて、ノイズ除去の方式を変更してもよい。ここでいう撮像条件には、例えば、撮像部位や撮像方法等が含まれる。例えば、デノイズ処理部27fは、撮像部位が心臓である場合に、時間方向のフィルタリングを用いてノイズ除去を行う。また、例えば、デノイズ処理部27fは、造影剤が用いられる撮像法が行われる場合には、空間方向のフィルタリングを用いてノイズ除去を行う。
(第10の変形例)
また、第6の変形例では、高速撮像法で用いられるGeometry factorにさらに基づいて特徴量を補正する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、高速撮像法の種類によっては、感度マップを用いて感度補正を行わなくとも、画像が再構成される過程で画像の感度が補正される場合もある。そのような高速撮像法が用いられる場合には、補正部27dは、感度マップを用いずに、Geometry factorに基づいて特徴量を補正してもよい。この場合には、例えば、補正マップ算出部27cが、感度マップを用いずに、Geometry factorに基づいて補正マップを算出する。
また、心臓の検査では、1回の検査において、本スキャンとして、短軸像や長軸像等の断面像を収集するスキャンに加えて、心臓のシネ画像(動画像)を収集するスキャンや、心臓のボリュームデータを収集するスキャンが実行される場合もある。そのような場合には、MRI装置100は、各スキャンで収集される画像の種類に応じて、ノイズ除去の方法を切り替えてもよい。具体的には、MRI装置100は、断面像については、第1の実施形態で説明した2次元の静止画像を入力画像とした方法でノイズ除去を行い、シネ画像については、第1の変形例で説明した動画像を入力画像とした方法でノイズ除去を行い、ボリュームデータについては、第1の変形例で説明したボリュームデータを入力とした方法でノイズ除去を行う。
(第11の変形例)
また、例えば、入力画像が動画像である場合に、被検体の動きが大きい領域(動き領域)と動きが小さい領域(静止領域)とでノイズ除去の方法を変えてもよい。
この場合には、画像生成部25は、MR信号データに基づいて動画像を生成する。また、デノイズ処理部27fは、画像生成部25によって生成された動画像の中から、動き領域と、静止領域とを検出し、それぞれの領域について異なる方法でノイズを低減させる。なお、ここでいう静止領域とは、動き領域より動きが小さい領域であり、必ずしも、完全に静止した領域に限定されるものではない。
例えば、デノイズ処理部27fは、動画像に含まれる複数のフレームそれぞれにおける同じ位置の画素の信号値の時間的な変動量がノイズモデルから得られたノイズ量に基づく閾値より大きい画素を動き領域の画素として検出する。また、デノイズ処理部27fは、動画像に含まれる複数のフレームそれぞれにおける同じ位置の画素の信号値の時間的な変動量がノイズモデルから得られたノイズ量に基づく閾値以下である画素を静止領域の画素として検出する。
図7は、第11の変形例に係るノイズ除去の一例を示す図である。例えば、図7の左側に示す図は、心臓601を含む動画像602を示している。
図7の中央の図において、横軸は、本手法によって算出した各画素のノイズ量σ(x,y)を示しており、縦軸は、信号値の時間的な変動量v1(x,y)を示している。ここで、例えば、v1(x,y)は、信号値の標準偏差である。画像上の各画素において、v1(x,y)とσ(x,y)を算出すると、点606の様な点を画素数だけ配置することが出来る。この時、動かない被検体に属する画素の信号の変動量v1(x,y)はノイズ量σ(x,y)と一致することが期待されるため、静止領域に対応する点は傾き1の直線上(直線605)に乗ることも期待される。そして、動き領域に属する画素は、変動量v1(x,y)が心臓601の動きによる影響を受けるため、点607の様に直線605より上に存在する点に対応する画素は動き領域に属する可能性が高まる。
この性質を利用し、デノイズ処理部27fは、例えば、図7の中央の図に示すように、ノイズモデルから得られたノイズ量σ(x,y)とv1(x,y)とを比較し、画素(x,y)が動き領域に属するか静止領域に属するか判定する。具体的には、ユーザーがあらかじめ指定する正の実数Aとノイズモデルから得られたノイズ量σ(x,y)とが存在したとき、v1(x,y)>Aσ(x,y)であれば、動き領域、それ以外の場合は静止領域と判別する。図7の中央の図において前記の閾値は例えば直線603の様な直線で表される。
そして、デノイズ処理部27fは、v1(x,y)が閾値(直線603)より大きい画素を動き領域の画素として検出し、v1(x,y)が閾値(直線603)以下である画素を静止領域の画素として検出する。
これにより、例えば、図7の右側の図に示すように、動画像601において、心臓601及びその周辺部を含む領域604が、動き領域として検出され、領域604以外の領域が、静止領域として検出される。
その後、デノイズ処理部27fは、動き領域に含まれる画素及び静止領域に含まれる画素それぞれに対して、異なる方法でノイズ除去を行う。例えば、デノイズ処理部27fは、デノイズ処理部27fは、動き領域に含まれる画素に対するノイズ除去の強度を、静止領域に含まれる画素に対するノイズ除去の強度より弱くする。
図8は、第11の変形例に係るノイズ除去の処理手順を示すフローチャートである。図8に示すステップS201〜S207の処理は、図3に示したステップS110の処理に対応する。すなわち、本変形例では、図3に示したステップS101〜S109と同様の処理が実行された後に、図8に示すステップS201〜S207の処理が実行され、その後、図3に示したステップS110と同様の処理が実行される。
例えば、図8に示すように、デノイズ処理部27fは、モデル選択部27eによって選択されたノイズモデルF(s)を用いて、動画像の各フレームに含まれる各画素のノイズ量を推定する(ステップS201)。具体的には、デノイズ処理部27fは、フレームごとに、前述したように、ノイズモデルF(s)を用いて、座標(x,y)におけるノイズ量の推定値σ(x,y)を求める。
その後、デノイズ処理部27fは、各フレームに含まれる同じ位置の画素ごとに、信号値の時間的な変動量の大きさを表す数値と、推定されたノイズ量に基づく閾値とを比較する(ステップS202)。ここで、例えば、信号値の時間的な変動量の大きさを表す数値としては、式(1)に示した信号値の変動量v1(x,y)が用いられる。また、例えば、閾値としては、σ(x,y)に所定の定数の倍率を乗じた値が用いられる。例えば、閾値として、σ(x,y)の3倍の値が用いられる。
そして、デノイズ処理部27fは、信号値の変動量の大きさを表す数値が閾値より大きい画素については、動き領域の画素と判定する(ステップS202,Yes)。一方、デノイズ処理部27fは、信号値の変動量の大きさを表す数値が閾値以下である画素については、静止領域の画素と判定する(ステップS202,No)。
その後、デノイズ処理部27fは、動き領域の画素及び静止領域の画素それぞれについて、ノイズ除去を行う。このとき、デノイズ処理部27fは、動き領域の画素に対するノイズ除去の強度が静止領域の画素に対するノイズ除去の強度と比べて弱くなるように、動き領域と静止領域とでノイズ除去の方法を変える。
例えば、デノイズ処理部27fは、非特許文献1に記載されているように、s(x,y)との差分が閾値以下である信号のみの加重平均を用いる処理を行うことにより、ノイズ除去を行う。この場合に、例えば、デノイズ処理部27fは、動き領域の画素に対するノイズ除去で用いられる閾値Tmを、静止領域の画素に対するノイズ除去で用いられる閾値Tsに対して相対的に低く設定する。
例えば、デノイズ処理部27fは、動き領域については、閾値をTm=Cm*σ(x,y)とし、静止領域については、閾値をTs=Cs*σ(x,y)とする。ここで、Cm及びCsはいずれも正の実数であり、Cm<Csであるとする。
これにより、デノイズ処理部27fは、動き領域の画素について、ノイズ量が閾値Tm以下である場合には(ステップS203,No)、信号値の加重平均を行うことで、相対的に強度が弱いノイズ除去を行うことになる(ステップS204)。また、デノイズ処理部27fは、動き領域の画素について、ノイズ量が閾値Tmより大きい場合には(ステップS203,Yes)、通常平均を行うことで、相対的に強度が中程度のノイズ除去を行うことになる(ステップS205)。
また、デノイズ処理部27fは、静止領域の画素について、ノイズ量が閾値Ts以下である場合には(ステップS206,No)、信号値の加重平均を行うことで、相対的に強度が中程度のノイズ除去を行うことになる(ステップS205)。また、デノイズ処理部27fは、静止領域の画素について、ノイズ量が閾値Tsより大きい場合には(ステップS206,Yes)、通常平均を行うことで、相対的に強度が強いノイズ除去を行うことになる(ステップS207)。
このように、動き領域の画素に対するノイズ除去で用いられる閾値Tmを静止領域の画素に対するノイズ除去で用いられる閾値Tsに対して相対的に低く設定することで、動き領域の信号がノイズ除去によって変化しにくくなる。この結果、ノイズ除去によって、動き領域の信号が弱められてしまうのを抑制することができる。
また、このように、デノイズ処理部27fは、動き領域の含まれる画素と、静止領域に含まれる画素とで、ノイズモデルから得られたノイズ量が同じであった場合には、動き領域に含まれる画素に対するノイズ除去の強度を、静止領域に含まれる画素に対するノイズ除去の強度より弱くする。
なお、動き領域のノイズ除去強度が常に静止領域のノイズ除去強度より小さくなるわけではない。例えば、動き領域上の1点(x1,y1)と静止領域上の一点(x2,y2)において、σ(x1,y1)=σ(x2,y2)であった場合は、Cm<Csであるため、必ずTm<Tsとなる。しかし、σ(x1,y1)がσ(x2,y2)のCs/Cm倍より大きい場合は、Tm>Tsとなりうる。
また、動き領域と静止領域とでノイズ除去の強度を変えるための方法は、上述したものに限られない。例えば、非特許文献3に記載されているように、時間方向フィルタリングにおいて、動き領域のフィルタが有する高周波の利得を静止領域のフィルタが有する高周波の利得と比べて高くする方法が用いられてもよい。
(第2の実施形態)
なお、上述した第1の実施形態では、MRI装置の実施形態について説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、MRI装置にネットワーク経由で通信可能に接続された画像処理装置でも同様の実施形態が適用可能である。以下では、第2の実施形態として、画像処理装置の実施形態について説明する。
図9は、第2の実施形態に係る画像処理装置30の構成を示すブロック図である。例えば、図9に示すように、画像処理装置30は、ネットワーク40を介して、MRI装置100と通信可能に接続される。また、画像処理装置30は、入力部31、表示部32、記憶部33、及び、制御部34を備える。ここで、例えば、制御部34は、画像取得部34a、特徴ベクトル算出部34b、補正マップ算出部34c、補正部34d、モデル選択部34e、及び、デノイズ処理部34fを備える。
画像取得部34aは、ネットワーク40を介してMRI装置100との間で通信を行うことで、MRI装置100によって撮像された画像を取得する。例えば、画像取得部34aは、入力部31を介して、処理対象の画像を指定する操作を操作者から受け付け、指定された画像、及び、当該画像が撮像された際の受信コイルの感度マップをMRI装置100から取得する。そして、画像取得部34aは、取得した画像及び感度マップを記憶部33に格納する。
特徴ベクトル算出部34b、補正マップ算出部34c、補正部34d、モデル選択部34e、及び、デノイズ処理部34fは、それぞれ、第1の実施形態で説明した特徴ベクトル算出部27b、補正マップ算出部27c、補正部27d、モデル選択部27e、及び、デノイズ処理部27fと同様の構成及び機能を有する。
ここで、第2の実施形態では、特徴ベクトル算出部34bは、画像取得部34aによって生成された画像を記憶部33から取得し、取得した画像に含まれる複数の画素それぞれについて、特徴ベクトルを算出する。また、第2の実施形態では、デノイズ処理部34fは、ノイズ除去を行った画像を表示部32に表示する。なお、デノイズ処理部34fは、ノイズ除去を行った画像を記憶部33に保存してもよい。
また、画像取得部34aは、MRI装置100から画像及び感度マップを取得するのではなく、同じ検査で収集された感度マップ用のMR信号データ及び診断用のMR信号データを取得してもよい。その場合には、例えば、制御部34が、第1の実施形態で説明した画像生成部25と同様に、感度マップ用のMR信号データから感度マップを生成し、診断用のMR信号データから画像を生成し、生成した感度マップ及び画像を記憶部33に格納する。
なお、上述した各部のうち、制御部34は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサ、メモリ、ASIC(application specific integrated circuits)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の電子回路により構成される。この場合に、例えば、制御部34が有するプロセッサは、制御部34が行う処理の処理手順を規定したプログラムを記憶部33から読み出して実行することで、当該処理手順に従って処理を実行する。
上述した第2の実施形態に係る画像処理装置30によれば、MRI装置100によって撮像された画像において、複数の画素間にS/Nの違いが生じる場合でも、全画素のノイズを適切に除去することができる。これにより、MRI装置100によって撮像された画像において、ノイズの除去を行うことで信号の特徴が失われるのを抑制することができる。
なお、上述した実施形態に係るMRI装置又は画像処理装置において、記憶部に記憶されるものとしたプログラムは、あらかじめ各装置にインストールされていてもよいし、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記録媒体又はネットワークを介して配布されて、各装置に適宜にインストールされてもよい。または、当該プログラムは、例えば、各装置に内蔵又は外付けされたハードディスク、メモリ、CD−R(Compact Disk Recordable)、CD−RW(Compact Disk Rewritable)、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random Access Memory)、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)等の記憶媒体に記録されて、各装置が有するプロセッサによって適宜に読み出されて実行されてもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、画像に含まれる複数の画素間にS/Nの違いが生じる場合でも、全画素のノイズを適切に除去することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging;MRI)装置
25 画像生成部
27 システム制御部
27b 特徴ベクトル算出部
27c 補正マップ算出部
27d 補正部
27f デノイズ処理部

Claims (22)

  1. 被検体から発生する磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する画像生成部と、
    前記画像に含まれる複数の画素それぞれについて、当該画素の信号値に関する特徴量を算出する特徴量算出部と、
    前記磁気共鳴信号を受信する受信コイルの感度特性に基づいて、前記複数の画素それぞれの特徴量を補正する補正部と、
    前記補正部によって補正された特徴量の分布に基づいて、前記画像のノイズを低減させるデノイズ処理部と
    を備え
    前記補正部は、高速撮像法で用いられるGeometry factorにさらに基づいて、前記複数の画素それぞれの特徴量を補正する、
    気共鳴イメージング装置。
  2. 被検体から発生する磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する画像生成部と、
    前記画像に含まれる複数の画素それぞれについて、当該画素の信号値に関する特徴量を算出する特徴量算出部と、
    前記磁気共鳴信号を受信する受信コイルの感度特性に基づいて、前記複数の画素それぞれの特徴量を補正する補正部と、
    前記補正部によって補正された特徴量の分布に基づいて、前記画像のノイズを低減させるデノイズ処理部と
    を備え、
    前記特徴量算出部は、前記複数の画素それぞれについて、前記特徴量の要素として、当該画素の信号値及び時間方向に沿って当該画素と対応する位置にある他の複数の画素の信号値に基づいて、当該画素の信号値の変動量を算出する、
    磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記特徴量算出部は、前記複数の画素それぞれについて、前記特徴量の要素として、当該画素の信号値及び当該画素に空間的又は時間的に近い位置にある他の複数の画素の信号値に基づいて、当該画素の信号値の変動量を算出する、
    請求項1又は2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記磁気共鳴信号を受信する受信コイルの感度特性に基づいて補正マップを算出する補正マップ算出部をさらに備え、
    前記補正部は、前記補正マップを用いて前記複数の画素それぞれの特徴量を補正する、
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記補正マップの値は、前記受信コイルの感度分布を表す感度マップの値を高速撮像法で用いられるGeometry factorで割ることで算出される、
    請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記補正マップは、前記受信コイルの感度が高い位置ほど大きな値を有する、
    請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 記画像、複数の受信コイルを用いて、受信コイル間の感度差を利用して撮像を行う高速撮像法によって得られたものであり、
    前記補正マップは、画像再構成における信号値の算出精度が低い位置ほど大きな値を有する、
    請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記補正部は、前記複数の画素それぞれの特徴ベクトルの少なくとも一つの要素について、前記補正マップにおいて小さな値を有する位置に対応するものほど小さな値となり、前記補正マップにおいて大きな値を有する位置に対応するものほど大きな値となるように補正する、
    請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記デノイズ処理部は、前記補正マップの値が大きいほど、ノイズ除去の強度を小さくする、
    請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記特徴量は、複数の要素を含む特徴ベクトルで表される、
    請求項1〜9のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記特徴ベクトルは、前記信号値の標準偏差を要素として含む、
    請求項10に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 前記補正部によって補正された特徴量の分布に基づいて、複数のノイズモデルの中からノイズモデルを選択するモデル選択部をさらに備え、
    前記デノイズ処理部は、前記モデル選択部によって選択されたノイズモデルを用いて、前記画像のノイズを低減させる、
    請求項1〜11のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  13. 前記ノイズモデルは、入力された信号値に対してノイズ量を出力するものであり、入力された信号値が小さいほど小さなノイズ量を出力し、入力された信号値が大きいほど大きなノイズ量を出力し、かつ、入力された信号値が大きくなるにつれて、出力されるノイズ量が一定値に収束するものである、
    請求項12に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  14. 前記モデル選択部は、前記複数のノイズモデルの中から、前記補正部によって補正された特徴量によって表されるデータ点群を最も近似するノイズモデルを選択する、
    請求項12に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  15. 前記デノイズ処理部は、前記モデル選択部によって選択されたノイズモデルから出力されるノイズ量が大きいほど、ノイズ除去の強度を大きくする、
    請求項12に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  16. 前記画像生成部は、前記画像として動画像を生成し、
    前記デノイズ処理部は、前記動画像の中から、動き領域と、前記動き領域より動きが小さい静止領域とを検出し、当該動き領域及び当該静止領域それぞれについて異なる方法でノイズを低減させる、
    請求項12に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  17. 前記デノイズ処理部は、前記動画像に含まれる複数のフレームそれぞれにおける同じ位置の画素の信号値の時間的な変動量が前記ノイズモデルから得られたノイズ量に基づく閾値より大きい画素を前記動き領域の画素として検出する、
    請求項16に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  18. 前記デノイズ処理部は、前記動き領域に含まれる画素と、前記静止領域に含まれる画素とで、前記ノイズモデルから得られたノイズ量が同じであった場合に、当該動き領域に含まれる画素に対するノイズ除去の強度を、当該静止領域に含まれる画素に対するノイズ除去の強度より弱くする、
    請求項16又は17に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  19. 被検体から発生する磁気共鳴信号に基づいて生成された画像を取得する画像取得部と、
    前記画像に含まれる複数の画素それぞれについて、当該画素の信号値に関する特徴量を算出する特徴量算出部と、
    前記磁気共鳴信号を受信する受信コイルの感度特性に基づいて、前記複数の画素それぞれの特徴量を補正する補正部と、
    前記補正部によって補正された特徴量の分布に基づいて、前記画像のノイズを低減させるデノイズ処理部と
    を備え
    前記補正部は、高速撮像法で用いられるGeometry factorにさらに基づいて、前記複数の画素それぞれの特徴量を補正する、
    像処理装置。
  20. 被検体から発生する磁気共鳴信号に基づいて生成された画像を取得する画像取得部と、
    前記画像に含まれる複数の画素それぞれについて、当該画素の信号値に関する特徴量を算出する特徴量算出部と、
    前記磁気共鳴信号を受信する受信コイルの感度特性に基づいて、前記複数の画素それぞれの特徴量を補正する補正部と、
    前記補正部によって補正された特徴量の分布に基づいて、前記画像のノイズを低減させるデノイズ処理部と
    を備え、
    前記特徴量算出部は、前記複数の画素それぞれについて、前記特徴量の要素として、当該画素の信号値及び時間方向に沿って当該画素と対応する位置にある他の複数の画素の信号値に基づいて、当該画素の信号値の変動量を算出する、
    画像処理装置。
  21. 被検体から発生する磁気共鳴信号に基づいて生成された画像を取得し、
    前記画像に含まれる複数の画素それぞれについて、当該画素の信号値に関する特徴量を算出し、
    前記磁気共鳴信号を受信する受信コイルの感度特性に基づいて、前記複数の画素それぞれの特徴量を補正し、
    補正された特徴量の分布に基づいて、前記画像のノイズを低減させる、
    ことを含み、
    前記特徴量を補正する際には、高速撮像法で用いられるGeometry factorにさらに基づいて、前記複数の画素それぞれの特徴量を補正する、
    像処理方法。
  22. 被検体から発生する磁気共鳴信号に基づいて生成された画像を取得し、
    前記画像に含まれる複数の画素それぞれについて、当該画素の信号値に関する特徴量を算出し、
    前記磁気共鳴信号を受信する受信コイルの感度特性に基づいて、前記複数の画素それぞれの特徴量を補正し、
    補正された特徴量の分布に基づいて、前記画像のノイズを低減させる、
    ことを含み、
    前記特徴量を算出する際には、前記複数の画素それぞれについて、前記特徴量の要素として、当該画素の信号値及び時間方向に沿って当該画素と対応する位置にある他の複数の画素の信号値に基づいて、当該画素の信号値の変動量を算出する、
    画像処理方法。
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