JP6643884B2 - 映像符号化装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、映像符号化装置およびプログラムに関する。
動画像や静止画像の圧縮符号化方式として、画像をブロック分割し、ブロック毎に離散コサイン変換(DCT; Discrete Cosine Transform)などの変換を施し、その結果である変換係数を量子化し、量子化された変換係数をエントロピー符号化する方式がある。このとき、DCTなどの変換に先だって、変換対象のブロックの属するフレームと異なる時刻のフレームや、同一フレームの別ブロック内の画素値情報を参照して当該ブロックの画素値パターンを予測し、該予測結果である予測画像の画素値列に対する変換対象ブロックの画素値列の残差を求め、この残差値列に対し、DCTなどの変換を施すことも行われる。
上述の予測の方式としては、対象ブロックの属するフレームとは異なるフレーム(ピクチャ)やスライスを参照し、フレーム間の動き情報を利用する動き補償予測方式がある。また、対象ブロックの属するフレーム内において対象ブロックと空間的に隣接するブロックの画素値を参照し、テクスチャの方向性などに基づいて内挿または外挿的にブロック内のパターンを予測する画面内予測方式も採用されている。
さらに、対象ブロックの属するフレーム内において、対象ブロックと類似するパターンを探索し、該類似パターンを対象ブロックの予測値として用いるイントラブロックコピー方式やその改善方式(例えば、特許文献1)も提案されている。
また、対象ブロックの属するフレームを水平または/および垂直方向に縮小した画像内において、対象ブロックと類似するパターンを探索し、該類似パターンを対象ブロックの予測値として用いる方式(例えば、特許文献2)も提案されている。
特開2015−82714号公報 特許第5321439号公報
しかしながら、上述した動き補償予測方式や、画面内予測方式、イントラブロックコピー方式などの従来の予測方では、復号した画像領域を参照する。すなわち、量子化等の処理によりとくに高周波領域において信号劣化が生じた画像を参照するため、予測画像にも劣化に起因する独特の波形(例えば、リンギングやモスキートノイズ)が含まれてしまう。例えば、イントラブロックコピー方式は、ベタ塗りのスクリーンコンテンツ(計算機のモニタ画面やコンピュータグラフィックスなど)でとくに効を奏するが、参照した復号画像にリンギング等の劣化が含まれると、ベタ塗りの予測画像が得づらくなってしまう。その結果、予測残差を生じ、符号化効率が低下してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、良好な符号化効率を得ることがで
きる映像符号化装置およびプログラムを提供する。
(1)この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様は、符号化する映像を分割して、符号化対象領域を生成する分割部と、復号された画像領域に対して非線形フィルタによる雑音除去を施すフィルタ部と、前記フィルタ部が雑音除去を施した画像内から、前記符号化対象領域に類似する領域を探索して、予測画像とする予測部とを備える映像符号化装置である。
(2)また、本発明の他の態様は、(1)に記載の映像符号化装置であって、前記フィルタ部は、前記雑音除去に加えて、解像度変換を施し、前記予測部は、前記雑音除去に加えて、前記解像度変換を施した画像内から、前記符号化対象領域に類似する領域を探索して、前記予測画像とする。
(3)また、本発明の他の態様は、予測画像を取得するための参照位置を示す参照情報を取得する参照位置取得部と、復号された画像領域に対して非線形フィルタによる雑音除去を施した画像内から、前記参照情報が示す位置の画像を抽出して、予測画像とする予測部とを備える映像復号装置である。
(4)また、本発明の他の態様は、(3)に記載の映像復号装置であって、前記予測部は、前記雑音除去に加えて、解像度変換を施した画像内から、前記参照情報が示す位置の画像を抽出して、前記予測画像とする。
(5)また、本発明の他の態様は、コンピュータを、符号化する映像を分割して、符号化対象領域を生成する分割部、復号された画像領域に対して非線形フィルタによる雑音除去を施すフィルタ部、前記フィルタ部が雑音除去を施した画像内から、前記符号化対象領域に類似する領域を探索して、予測画像とする予測部として機能させるためのプログラムである。
(6)また、本発明の他の態様はコンピュータを、予測画像を取得するための参照位置を示す参照情報を取得する参照位置取得部、復号された画像領域に対して非線形フィルタによる雑音除去を施した画像内から、前記参照情報が示す位置の画像を抽出して、予測画像とする予測部として機能させるためのプログラムである。
この発明によれば、良好な符号化効率を得ることができる。
本発明の第1の実施形態による映像符号化装置1の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態による映像復号装置2の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第2の実施形態による映像符号化装置1aの構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態による映像復号装置2aの構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態による符号化対象の画像例の模式図である。 同実施形態による幾何変換を説明する模式図である。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1、図2は、それぞれ、本実施形態による映像符号化装置1、映像復号装置2の構成を示す概略ブロック図である。映像符号化装置1は、映像を圧縮符号化する装置であり、映像復号装置2は、映像符号化装置1により圧縮符号化された映像を復号する装置である。なお、映像は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。映像符号化装置1は、ブロック分割部31、減算部32、変換部33、量子化部34、エントロピー符号化部35、逆量子化部36、逆変換部37、加算部38、バッファ部39、フィルタ部40、予測部41を含む。
ブロック分割部31(分割部)は、入力された映像信号Piのフレーム(または、静止画像)を、以降の処理の単位に、空間的に分割して、ブロック列を生成する。例えば、ブロック分割部31は、一定の形状(例えば縦横とも8ピクセルなど、大きさの固定された矩形)で区切る。あるいは、ブロック分割部31は、大きさや形状の異なる部分領域に分割可能であっても構わない。ここで、ブロック分割部31により分割されたブロック列のうち、これから処理を行うブロックを対象ブロック(符号化対象領域)と呼ぶ。ブロック分割部31は、ブロック列を構成するブロックを、順次、対象ブロックとして、減算部32と、予測部41とに入力する。
減算部32は、ブロック分割部31から入力された対象ブロックの各画素値から、後述する予測部41から入力された予測ブロックの各画素値を減じ、その結果を残差ブロックとする。減算部32は、この残差ブロックを変換部33に入力する。変換部33は、減算部32から入力された残差ブロックに対し、変換処理を行う。変換部33は、この変換処理により得られた変換係数を量子化部34に入力する。この変換処理は、例えば離散コサイン変換、離散サイン変換、これらを整数近似したもの(整数変換)、あるいはカルーネン・レーベ変換などである。
量子化部34は、変換部33から入力された変換係数を量子化する。量子化部34は、この量子化の結果を量子化インデックスとし、エントロピー符号化部35と逆量子化部36とに入力する。この量子化における量子化ステップは、変換係数ごとに変化していてもよい。例えば、変換部33における変換処理が離散コサイン変換や離散サイン変換、あるいはこれらの整数変換である場合に、直流成分や低周波成分に対しては高周波成分に対するものよりも細かい量子化ステップを割り当ててもよい。
エントロピー符号化部35は、量子化部34から入力された量子化インデックス(量子化された変換係数)と、後述する予測部41から入力された参照ベクトルとに対してエントロピー符号化を適用することで、データ圧縮を行い、ビット列を生成する。このビット列が、映像符号化装置1の出力データDoとなる。エントロピー符号化部35におけるエントロピー符号化には、例えばハフマン符号化や、その派生であるCAVLC(Context-Adaptive Variable Length Coding)、算術符号化や、その派生であるCABAC(Context-Adaptive Binary Arithmetic Coding)など、任意のエントロピー符号化方式を用いることができる。
逆量子化部36は、量子化部34から入力された量子化インデックスに対し、量子化ステップを乗ずることにより変換係数に戻す(但し、量子化ステップに応じた量子化誤差を含む)。逆量子化部36は、この変換係数を逆変換部37に入力する。なお、逆量子化部36における量子化ステップは、量子化部34における量子化ステップと等しい。逆変換部37は、逆量子化部36から入力された変換係数に対し、変換部33における変換の逆変換を適用することで、残差ブロック(量子化に起因する誤差を含む)を復元する。例えば、変換部33における変換処理が離散コサイン変換である場合には、逆変換部37は逆離散コサイン変換を適用する。逆変換部37は、復元した残差ブロックを加算部38に入力する。
加算部38は、後述する予測部41から入力された予測ブロックの各画素値と、逆変換部37から入力された残差ブロックの各画素値とを加算し、その結果を復号ブロックとする。加算部38は、この復号ブロックをバッファ部39に入力する。バッファ部39は、加算部38から入力された復号ブロックを記憶するメモリである。バッファ部39は、ブロック分割部31における対象ブロックの選定と連動して、当該対象ブロック位置に前記復号ブロックを追記することにより、順次復号画像を構築してゆく。
フィルタ部40は、バッファ部39に記録された復号画像(対象ブロック位置の直前まで復号された部分画像、復号された画像領域)に対して非線形フィルタによる雑音除去を施し、その結果を雑音除去画像として予測部41に入力する。この非線形フィルタによる雑音除去としては、例えば所定の窓内における順序統計フィルタ(例えば、中央値フィルタ)が適用可能である。また、この非線形フィルタによる雑音除去の別の例として、モルフォロジ演算(例えば、膨張演算、収縮演算、もしくはこれらの組み合わせによるオープニング演算やクロージング演算)を適用してもよい。
なお、フィルタ部40は、複数種類の非線形フィルタによる雑音除去を実行可能で、それらを画像または映像の部分単位(フレーム単位やブロック単位)で切り替えても構わない。その場合、フィルタ部40は、各単位でいずれの種類の非線形フィルタを用いたかを示す切り替え情報を、エントロピー符号化部35に入力し、エントロピー符号化部35は、この切り替え情報を、量子化インデックスや参照ベクトルとともに符号化する。もちろん、フィルタ部40には、単一の非線形フィルタによる雑音除去のみが実装されても構わない。
予測部41は、ブロック分割部31から入力された対象ブロックと、フィルタ部40から入力された雑音除去画像とを比較し、対象ブロックに類似する領域を雑音除去画像内から探索し、対応づけを行う。予測部41は、この対応づけを示す情報を、対象ブロックに類似する領域を取得するための参照位置を示す参照ベクトル(参照情報)として、エントロピー符号化部35に入力する。参照ベクトルとしては、例えば、対象ブロックと最も類似すると判定された雑音除去画像像内の領域(対応領域と称する)の代表点(例えば、領域が矩形である場合には左上の頂点)の画像座標を用いることができる。
予測部41が雑音除去画像内において対象ブロックと類似する領域を探索する方法としては、例えば、ブロックマッチング法によることができる。このとき、ブロック間の類似性の評価法としては、ブロック間の誤差(二乗誤差和や絶対値誤差和など)が小さいほど類似性が高いとする指標を用いてもよいし、ブロック間の相互相関値が高いほど類似性が高いとする指標を用いてもよい。また、ブロック間の類似性の評価手法として、両ブロックの特徴量の類似性を評価しても構わない。例えば、前記特徴量として、ブロック内の画素値の統計量で定義される数値(例えば、構造類似性指標(SSIM; Structural SIMilarity))を用いてもよい。さらには、ブロック間の誤差、相関、特徴量など、複数の評価指標の線形結合や非線形結合によって類似性の指標を定義してもよい。
さらに、予測部41は、雑音除去画像から対応領域を抽出した部分画像(予測画像)を減算部32に対して入力する。その結果、減算部32は、対象ブロックの各画素値から予測画像の各画素値を減じた画像(残差ブロック)となる。
なお、予測部41における類似領域の探索や、フィルタ部40における切り替え情報の決定は、必要に応じて、他の部(ブロック分割部31、変換部33、量子化部34など)とともにレート歪み最適化を行うことで最適値を決定しても構わない。
次に、図2を参照して、映像復号装置2の構成を説明する。映像復号装置2は、エントロピー復号部53と、逆量子化部54と、逆変換部55と、加算部56と、バッファ部57と、フィルタ部58と、ブロック転写部59とを含む。エントロピー復号部53(参照位置取得部)は、入力データDiを復号して、エントロピー符号により圧縮されたデータを復元する。入力データDiは、映像符号化装置1が出力した出力データDoが、ネットワーク、デジタル放送、可搬記録媒体などを介して、映像復号装置2に入力されたものである。また、エントロピー復号部53における復号は、映像符号化装置1のエントロピー符号化部35における符号化の逆変換であり、この復号により、エントロピー符号化部35によるデータ圧縮の解凍(復元)が行われ、量子化インデックスと、参照ベクトルとが得られる。
エントロピー復号部53は、この復号により得られた量子化インデックスを、逆量子化部54に入力し、この復号により得られた参照ベクトルを、ブロック転写部59に入力する。逆量子化部54は、逆量子化部36の動作と同一であるので、詳細な説明を省略する。逆量子化部54は、逆量子化により得られた変換係数を、逆変換部55に入力する。逆変換部55は、逆変換部37の動作と同一であるので、詳細な説明を省略する。逆変換部55は、逆変換により得られた残差ブロックを、加算部56に入力する。
加算部56は、後述するブロック転写部59から入力された予測画像の各画素値と、逆変換部55から入力された残差ブロックの各画素値とを加算し、その結果を復号ブロックとしてバッファ部57に入力する。バッファ部57は、バッファ部39の動作と同一である。映像復号装置2がエントロピー復号部53からの1フレーム分のデータを処理し終えた時点で、バッファ部57には当該フレームの復号画像が記憶された状態となる。バッファ部57は、この復号画像を、映像像信号Poとして出力する。
フィルタ部58は、バッファ部57に記録された復号画像(対象ブロック位置の直前まで復号された部分画像)に対して非線形フィルタによる雑音除去を施し、その結果を雑音除去画像としてブロック転写部59に入力する。フィルタ部58の実行する非線形フィルタによる雑音除去は、映像符号化装置1のフィルタ部40の実行する非線形フィルタによる雑音除去と同一である。なお、映像符号化装置1のフィルタ部40が複数の非線形フィルタによる雑音除去を切り替えて実行する場合には、エントロピー復号部53は、復号により得られた切り替え情報を、フィルタ部58に入力する。フィルタ部58は、この切り替え情報に従って非線形フィルタを切り替えることで、各単位に対してフィルタ部40が適用した非線形フィルタと同一のフィルタを適用する。
ブロック転写部59は、フィルタ部58から入力された雑音除去画像内から、エントロピー復号部53から入力された参照ベクトル情報が示す部分画像を切り出す。ブロック転写部59は、切り出した部分画像を予測画像として、加算部56に入力する。
なお、フィルタ部58は、バッファ部57に記録された復号画像のうち、ブロック転写部59が部分画像として切出す部分に対してのみ、非線形フィルタを適用するようにしてもよい。
このように、映像符号化装置1、映像復号装置2は、それぞれ復号画像に対して雑音除去を適用するフィルタ部40、58を有する。これにより、予測画像に含まれるモスキートノイズやリンギングノイズを低減させ、これらのノイズに起因する残差を抑えることができる。これにより、減算部32が算出する残差ブロックにおいて、各画素に対応する残差の値が抑えられ、良好な圧縮効率を得ることができる。例えば、アニメーションや、コンピュータグラフィックなどを符号化するときには、予測画像に対応する原画像のブロックと、対象ブロックとがほぼ同一になることがあるが、そのような場合に、ノイズに起因する成分により、残差が大きくなってしまうのを抑えることができる。
さらに、フィルタ部40、58は、非線形フィルタを備え、フィルタ部40、58による雑音除去は、この非線形フィルタを用いて行われる。
非線形フィルタによる雑音除去では、色が大きく変化する境界を残したまま雑音を除去することができるので、境界を鈍らせてしまうことで発生する残差を抑え、良好な圧縮効率を得ることができる。
[第2の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、イントラ予測やインター予測を行う際に、復号画像に対して非線形フィルタによる雑音除去を行った雑音除去画像を用いたが、本実施形態では、復号画像に対して、雑音除去に加えて解像度変換を行った画像(以降、幾何変換画像という)を用いる点が異なる。
図3は、本実施形態による映像符号化装置1aの構成を示す概略ブロック図である。図3において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付し、説明を省略する。映像符号化装置1aは、映像符号化装置1とは、フィルタ部40に変えて、幾何変換部40aを有する点と、幾何変換部40aから切り替え情報がエントロピー符号化部35に入力される点とが異なる。
幾何変換部40aは、バッファ部39に記録された復号画像(対象ブロック位置の直前まで復号された部分画像)に対して非線形フィルタによる雑音除去および幾何変換を施す。幾何変換部40aは、この変換結果の画像を、幾何変換画像として、予測部41に入力する。幾何変換部40aにおける非線形フィルタによる雑音除去は、第1の実施形態におけるフィルタ部40と同様である。また、幾何変換部40aは、予測部41が予測画像として切出した画像に適用した幾何変換を示す情報を切り替え情報として、エントロピー符号化部35に入力する。なお、幾何変換部40aは、複数種類の非線形フィルタを切り替えて用いる場合は、各単位に適用した非線形フィルタを示す情報を、切り替え情報に含める。なお、非線形フィルタを示す情報として、予測部41が予測画像として切出した画像に適用した非線形フィルタのみを示す情報を、切り替え情報に含めるようにしてもよい。
幾何変換部40aにおいて非線形フィルタによる雑音除去の後に適用される幾何変換は、例えば縮小変換である。縮小変換に先だって、画像に対して空間的な低域通過型フィルタを適用しても構わない。例えば、この低域通過型フィルタは、その遮断周波数を縮小変換時の再標本化のナイキスト周波数にとる。フィルタの形式としては、例えばLanczosフィルタ(Lanczos-3フィルタなど)や、打ち切りSinc関数、ガウシアンフィルタなどを用いることができる。幾何変換部40aは、複数種類の非線形フィルタによる雑音除去および幾何変換を実装し、それらを画像または映像の部分単位(フレーム単位やブロック単位)で切り替えても構わない。もちろん、幾何変換部40aには、単一の非線形フィルタによる雑音除去および幾何変換の組のみが実装されても構わない。
なお、参照ベクトルとして、対象ブロックの代表点の画像座標と、対応領域の代表点の画像座標を幾何変換部40aにおける変換を考慮してスケーリングや座標変換を行った結果の座標との間の差分ベクトルにより表現しても構わない。例えば、幾何変換部40aが水平、垂直それぞれ1/2の縮小を行った場合には、対応領域の代表点の画像座標を水平、垂直それぞれ2倍する。逆に、参照ベクトルとして、対象ブロックの代表点の画像座標を幾何変換部40aにおける変換を考慮してスケーリングや座標変換を行った結果の座標と、対応領域の代表点の画像座標との間の差分ベクトルにより表現しても構わない。例えば、幾何変換部40aが水平、垂直それぞれ1/2の縮小を行った場合には、対象領域の代表点の画像座標を水平、垂直それぞれ1/2倍する。
図4は、本実施形態による映像復号装置2aの構成を示す概略ブロック図である。図4において、図2の各部に対応する部分には同一の符号を付し、説明を省略する。映像復号装置2aは、映像復号装置2とは、フィルタ部58に変えて、幾何変換部58aを有する点と、エントロピー復号部53による復号により得られた切り替え情報が幾何変換部58aに入力される点とが異なる。
幾何変換部58aは、バッファ部57に記録された復号画像(対象ブロック位置の直前まで復号された部分画像)に対して非線形フィルタによる雑音除去および幾何変換を施す。幾何変換部58aは、この変換結果の画像を、幾何変換画像として、ブロック転写部59に入力する。幾何変換部58aにおける非線形フィルタによる雑音除去は、第1の実施形態におけるフィルタ部58と同様である。幾何変換部58aにおける幾何変換は、例えば縮小変換である。幾何変換部58aの実行する非線形フィルタによる雑音除去および幾何変換は、幾何変換部40aの実行する非線形フィルタによる雑音除去および幾何変換と同一である。
なお、幾何変換部40aが複数の非線形フィルタによる雑音除去および幾何変換を切り替えて実行する場合には、エントロピー復号部53は、復号により得られた切り替え情報を幾何変換部58aに入力する。幾何変換部58aは、この切り替え情報に従って非線形フィルタと幾何変換とを切り替えることで、各単位に対して幾何変換部40aが適用した非線形フィルタによる雑音除去および幾何変換と同じ非線形フィルタによる雑音除去および幾何変換を適用する。
図5の画像10は符号化対象の画像を模式的に表したものである。符号化はブロック単位で処理を行うものとし、太線の多角形で囲んだ領域は、すでに符号化済みの領域11である。対象ブロック12は、これから符号化する領域である。一般に予測処理は対象ブロック12内の画素値パターンと類似する領域を符号化済み領域11内から探索するものであるが、本実施形態に係る予測処理は対象ブロック12内の画素値パターンと相似(回転変換および鏡像変換は含めても含めなくても構わない。また、相似比は固定でも可変でも構わない。)なパターンを符号化済み領域11内から探索する。
図5は、回転変換なしかつ鏡像変換なしで、対象ブロック12の縦横各2倍の相似比を有するパターンを符号化済み領域11内から探索する例である。この例では、参照ブロック13が類似する領域として選択されている。このとき、対象ブロック12と参照ブロック13との位置関係も求めておく。前記位置関係は、例えば参照ブロック13の代表点(例えば左上の頂点)から対象ブロック12の代表点(例えば左上の頂点)へ至る相対的なベクトル14として表現しても構わないし、参照ブロック13の代表点(例えば左上の頂点)の絶対座標で表現しても構わない。
本実施形態のように参照ブロックと対象ブロックとで解像度を違えることの利点を、図6を用いて説明する。この例では、参照ブロックが対象ブロックに対して縦横それぞれ2倍の大きさ(よって画素数4倍)を有するものとする。参照ブロック21は復号済みの画像領域から切り出される。このため、参照ブロック21の画素値パターンは符号化前の同領域20の画素値パターンとは必ずしも一致しない。とくに、被写体輪郭付近にリンギングやモスキートノイズを生じていることが多い。
一方、参照ブロック21を対応付けた対象ブロック22は、特に、コンピュータグラフィックなどのスクリーンコンテンツにおいては、輪郭付近はノイズの少ないステップ状の画素値変化を呈することが多い。参照ブロック21において生じるリンギングやモスキートノイズは、主にDCT等の変換係数を量子化する量子化処理で生じる。DCT等の変換係数は、とくに高い空間周波数の係数が粗く量子化される傾向がある。
本実施形態では、参照ブロック21を解像度変換してから予測ブロック23(予測画像)として利用する。この解像度変換は主に解像度削減(縮小変換)を想定している。参照ブロック21の解像度を削減すると、参照ブロック21に含まれていた高域成分が無視されて低域付近の成分のみが残るため、参照ブロック21においてリンギングやモスキートノイズの要因が取り除かれることとなる。その結果、縮小後のブロックである予測ブロック23においては、被写体輪郭付近はノイズの少ないステップ状の画素値変化を呈するようになる。その結果、対象ブロック22から予測ブロック23を減じた予測残差24は小さくなる。
本実施形態における映像符号化装置1a、映像復号装置2aも、第1の実施形態における映像符号化装置1a、映像復号装置2と同様の効果が得られる。
さらに、映像符号化装置1a、映像復号装置2aは、それぞれ復号画像に対して雑音除去と幾何変換とを適用する幾何変換部40a、58aを有する。これにより、予測ブロックに含まれるモスキートノイズやリンギングノイズを、さらに低減させ、これらのノイズに起因する残差を抑えることができる。
なお、幾何変換部40aおよび幾何変換部58aにおける変換には、解像度変換のほか、1画素未満精度の移相を含めても構わない。これにより、より詳細な位置合わせが可能となるほか、移相フィルタによる符号化劣化の平滑化作用により、残差が低減または平滑化し、エントロピー符号化における圧縮効果が高まって符号化効率が改善する
上述の各実施形態において、映像が動画像である場合、予測部41、ブロック転写部59は、対象ブロックと同一のフレームから類似するブロックを探索したり、切り出したりするイントラ予測を用いていてもよいし、対象ブロックと異なるフレームから類似するブロックを探索したり、切り出したりするインター予測を用いていてもよい。
また、図1における映像符号化装置1、図2における映像復号装置2、図3における映像符号化装置1a、図4における映像復号装置2aの各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより映像符号化装置1、1a、映像復号装置2、2aを実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した図1における映像符号化装置1、図2における映像復号装置2、図3における映像符号化装置1a、図4における映像復号装置2aの各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず、専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。ハイブリッド、モノリシックのいずれでも良い。一部は、ハードウェアにより、一部はソフトウェアにより機能を実現させても良い。
また、半導体技術の進歩により、LSIに代替する集積回路化等の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1、1a…映像符号化装置
2、2a…映像復号装置
31…ブロック分割部
32…減算部
33…変換部
34…量子化部
35…エントロピー符号化部
36…逆量子化部
37…逆変換部
38…加算部
39…バッファ部
40…フィルタ部
40a…幾何変換部
41…予測部
53…エントロピー復号部
54…逆量子化部
55…逆変換部
56…加算部
57…バッファ部
58…フィルタ部
58a…幾何変換部
59…ブロック転写部

Claims (2)

  1. 符号化する映像を分割して、符号化対象領域を生成する分割部と、
    復号された画像領域に対して順序統計フィルタまたはモルフォロジフィルタによる雑音除去を施すフィルタ部であって、前記復号された画像領域の部分毎に、前記順序統計フィルタまたは前記モルフォロジフィルタを含む複数の非線形フィルタのいずれかによる雑音除去を施すフィルタ部と、
    前記フィルタ部が雑音除去を施した画像内から、前記符号化対象領域に類似する領域を探索して、予測画像とする予測部と
    前記復号された画像領域の部分毎に、前記フィルタ部において、いずれの非線形フィルタが用いられたかを示す切り替え情報を符号化する符号化部と
    を備え
    前記フィルタ部は、前記雑音除去に加えて、解像度変換を施し、
    前記予測部は、前記雑音除去に加えて、前記解像度変換を施した画像内から、前記符号化対象領域に類似する領域を、構造類似性指標に基づき定義される類似性の指標に基づいて探索して、前記予測画像とする、
    映像符号化装置。
  2. コンピュータを、請求項1に記載の映像符号化装置
    として機能させるためのプログラム。
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