JP6639869B2 - ボーリングロボット - Google Patents

ボーリングロボット Download PDF

Info

Publication number
JP6639869B2
JP6639869B2 JP2015217412A JP2015217412A JP6639869B2 JP 6639869 B2 JP6639869 B2 JP 6639869B2 JP 2015217412 A JP2015217412 A JP 2015217412A JP 2015217412 A JP2015217412 A JP 2015217412A JP 6639869 B2 JP6639869 B2 JP 6639869B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rod
boring
bit
drill head
robot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015217412A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017089150A (ja
Inventor
藤 直 史 佐
藤 直 史 佐
澤 徹 弥 深
澤 徹 弥 深
田 勉 前
田 勉 前
久 保 彰 大
久 保 彰 大
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koken Boring Machine Co Ltd
Original Assignee
Koken Boring Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koken Boring Machine Co Ltd filed Critical Koken Boring Machine Co Ltd
Priority to JP2015217412A priority Critical patent/JP6639869B2/ja
Publication of JP2017089150A publication Critical patent/JP2017089150A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6639869B2 publication Critical patent/JP6639869B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Earth Drilling (AREA)

Description

本発明は、廃炉となった原子炉内から燃料デブリを取り出すために使用されるボーリングロボットに関する。
天災事故、人災事故等によって緊急に破壊された原子炉には燃料デブリが残っており、高線量の放射能を発生させる燃料デブリを原子炉から取り出す必要がある。燃料デブリは、原子炉燃料が原子炉構造物や制御棒などと共に冷えて固まったものであり、高強度で組成や物性が一様でないため、切削して小塊として取り出すのが良好である。このような燃料デブリの取り出しは、高線量の放射能環境下で行う必要があるため、全作業を無人で施工する必要があり、遠隔で操作することができるボーリングロボットが必要となっている。
特許文献1には、無線通信を用いることによりボーリングマシンの走行制御、掘削姿勢の制御や駆動、掘削動作の制御を行うボーリングロボットが開示されているが、このボーリングロボットは、一般的な地山等の地盤を掘削するためのものであり、高線量の放射能を発生させる燃料デブリの掘削、切削に用いることができない。又、燃料デブリは高強度で物性が一様でないため、燃料デブリに合わせた仕様のボーリング装置が必要となっている。
特開平5−93489号公報
本発明は、以上の従来の問題点を考慮してなされたものであり、高強度で物性が一様でない燃料デブリの取り出しを行うことが可能なボーリングロボットを提供することを目的とする。
本発明のボーリングロボットは、原子炉内の燃料デブリを切削するビットロッドが先端に取り付けられるボーリングロッドを駆動するドリルヘッドを備え、自走可能なベースマシン上に直立、傾倒及び旋回可能に設けられたトップドライブ式のボーリングマシンと、前記ボーリングロッド及びボーリングロッドが挿入されるガイドケーシングをそれぞれ複数保持して前記ボーリングマシンに設けられ、前記ドリルヘッドに対しボーリングロッド及びガイドケーシングを供給及び回収するロッドマガジンと、前記ベースマシン、前記ドリルヘッド、前記ボーリングマシン及び前記ロッドマガジンの駆動を遠隔で制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記ガイドケーシングの先端が前記燃料デブリに着底した後、前記ボーリングロッドによる切削を開始するように前記ドリルヘッドを駆動することを特徴とする。
本発明においては、前記ボーリングマシンは、前記ビットロッドを保持して前記ドリルヘッドの切削線上に移動及び退避させるロボットアームをさらに有し、前記ロボットアームは前記ガイドケーシング及び前記ビットロッドを掴むロッドクランプが取り付けられて水平位置及び垂直位置の間で起伏動作可能なレイズフレームを備えており、前記制御手段は前記ロボットアームの駆動も遠隔で制御する。
又、前記ビットロッドを複数格納すると共に、前記ビットロッドを前記ロボットアームに供給及びロボットアームから受け取る自走式のビットキャリアをさらに有し、前記制御手段は前記ビットキャリアの走行及び駆動を遠隔で制御する。
又、前記ボーリングマシンは、前記ボーリングロッド及び前記ガイドケーシングを前記ドリルヘッドの切削線上に沿うようにクランプするロッドクランプ及びケーシングクランプを有している。
又、前記ロッドマガジンは、内側の円周に沿って複数のボーリングロッドを起立状に保持した旋回可能な内側ロッド列及び外側の円周に沿って複数のガイドケーシングを起立状に保持した旋回可能な外側ロッド列を有していることが好ましい。
又、前記ビットキャリアは、前記ビットロッドを横並び状に格納するロッドラックと、前記ロッドラック内のビットロッドを前記ロボットアームに供給すると共にロボットアームから前記ビットロッドを受け取って前記ロッドラックに転がり導入させるロータ部材とを備えている。
又、切削に使用した前記ビットロッド、前記ボーリングロッド及び前記ガイドケーシングを高圧水によって洗浄する高圧洗浄装置をさらに備えていることが好ましい。
又、前記燃料デブリの広がり量及び深度に応じて切削の傾斜角度が設定され、前記ボーリングロッド及びガイドケーシングは設定された傾斜角度で駆動される。この場合、切削位置の確認には、原子炉内に別途設置したロボットカメラを使用する。
本発明によれば、ドリルヘッドを有するトップドライブ式のボーリングマシンと、ボーリングロッド及びガイドケーシングを備えるロッドマガジンと、これらを遠隔で制御する制御手段とを備え、ガイドケーシングの先端が燃料デブリに着底した後、ボーリングロッドによる切削を開始するため、着底まで長距離であってもビットロッド、ボーリングロッドがガイドケーシングによってガイドされるため、着底部分でビットが躍ることなく燃料デブリを切削できる。従って、高強度で物性が一様でない燃料デブリの切削を行うことが可能なボーリングロボットとすることができる。
本発明の一実施形態のボーリングロボットの全体を示す側面図である。 ボーリングロボットの正面図である。 ボーリングロボットの走行姿勢を示す側面図である。 トップドライブ式のボーリングマシンを示す斜視図である。 ボーリングマシンの旋回構造を示す断面図である。 ロッドマガジンを示す斜視図である。 (A)、(B)はロボットアームを示す正面図及び側面図である。 ビットキャリアを示す側面図である。 ビットキャリアを示す平面図である。 ボーリングロボットの制御系を示すブロック図である。 (A)、(B)は左右方向傾倒での掘削姿勢を示す正面図である。 (A)、(B)は前後方向傾倒での掘削姿勢を示す側面図である。 原子炉への配置を示す平面図である。 燃料デブリの切削状態を示す側面図である、 切削角度の一例を示す側面図である。 (A)〜(H)はボーリングロッドの継ぎ足し動作を順序に合わせて示す側面図である。 (A)〜(D)はビットロッドの回収動作を順序に合わせて示す図である。 (A)〜(D)はビットロッドの供給動作を順序に合わせて示す図である。
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。図1〜図18は、本発明の一実施形態のボーリングロボット1を示す。
この実施形態のボーリングロボット1は、燃料デブリの切削(掘削)を行うための構成部材の全てを遠隔によって制御するものである。図10は、ボーリングロボット1の構成を示すブロック図であり、ボーリングマシン2、ベースマシン3、ロッドマガジン4、ロボットアーム5、ビットキャリア6、ロッドクランプ7、ケーシングクランプ8、ロッドブレーカ9、高圧洗浄装置10、監視カメラ11を構成部材として備え、これらの全てが制御手段12によって制御される。
制御手段12は、ディスプレー、操作キー等を有したコンピュータ等からなるリモート操作盤12aと、リモート操作盤12aに接続された第1アンテナ12bとを有し、オペレータがリモート操作盤12aを操作することにより、その制御信号が第1アンテナ12bから発信される。第1アンテナ12bからの制御信号は第2アンテナ13によって受信され、制御信号によって指定されたそれぞれの構成部材に伝達されて、その構成部材の駆動が自動を含む遠隔で制御される。以下、各構成部材を説明する。
図1〜図5は、ボーリングマシン2、ベースマシン3及びロッドマガジン4を示す。ベースマシン3はクローラ24を備えており、原子力発電所内での自走が可能となっている。ベースマシン3の走行は、制御手段12によって制御される。ボーリングマシン2はベースマシン3に取り付けられることによりベースマシン3と共に走行し、原子炉フロア上の移動及び退避が行われる。
ボーリングマシン2は、垂直方向に延びたガイドセル21に沿って上下動するドリルヘッド22にボーリングロッド14を取り付け、ボーリングロッド14をドリルヘッド22の上方からの駆動によって回転させるトップドライブ式となっている。ドリルヘッド22にはスピンドル23が下方に延びており、このスピンドル23にボーリングロッド14が連結又は切り離されてボーリングロッド14の交換が行われる。ドリルヘッド22による燃料デブリ17の切削は、回転と給進又は回転と打撃と給進との併用に切り換え可能となっている。
本発明では、燃料デブリ17の切削はボーリングロッド14の先端にビットロッド16を取り付け、このボーリングロッド14をガイドケーシング15内に挿入することにより行われる(図14参照)。
ボーリングマシン2はベースマシン3に対して、直立、傾倒及び旋回可能に取り付けられる。この動作を行うため、ボーリングマシン2はベースマシン3に取り付けられるターンテーブル25を有しており、このターンテーブル25上に支持されている。図5はターンテーブル25の断面を示し、旋回モータ26の旋回軸26aに旋回ギア27が噛合しており、旋回モータ26が駆動することにより旋回プレート28が正逆方向に回転し、これによりボーリングマシン2の全体が旋回する。ターンテーブル25上にはチルトシリンダ29及び傾倒シリンダ30が取り付けられており(図1及び図3参照)、ボーリングマシン2のガイドセル21がこれらのシリンダ29、30に連結されている。
チルトシリンダ29は図12に示すようにボーリングマシン2(ガイドセル21)を前後方向に傾倒させるシリンダであり、傾倒シリンダ30は図11に示すようにボーリングマシン2(ガイドセル21)を左右方向に傾倒させるシリンダである。従って、これらのシリンダ29、30を備えることにより、ボーリングマシン2は直立だけの切削姿勢(掘削姿勢)に加えて前後方向及び左右方向に形成した切削姿勢となることができる。チルトシリンダ29はベースマシン3の走行時にボーリングマシン2をベースマシン3側に伏臥させるようにも駆動する(図3参照)。これにより、低い姿勢で走行することが可能となっている。以上の旋回モータ26、チルトシリンダ29、傾倒シリンダ30の駆動は制御手段12によって遠隔で制御される。
図1〜図4に示すようにロッドマガジン4はターンテーブル25上に立設状に設けられることによりボーリングマシン2との隣接位置に配置される。ロッドマガジン4はボーリングロッド14及びボーリングロッド14が挿入されるガイドケーシング15を複数保持し、これらのロッド14、15をボーリングマシン2のドリルヘッド22に供給すると共にこれらのロッド14、15をドリルヘッド22から回収する。
図6はロッドマガジン4の全体を示し、内側の円周に沿って複数のボーリングロッド14を起立状に保持した内側ロッド列31と、内側ロッド列31の外周となっている外側の円周に沿って複数のガイドケーシング15を起立状に保持した外側ロッド列32と、これらのロッド列31、32を保持した保持フレーム33とによって形成されている。
保持フレーム33の上下には第1回転モータ34及び第2回転モータ35が設けられており、第1回転モータ34が駆動することにより内側ロッド列31が回転し、第2回転モータ35が駆動することにより内側ロッド列31及び外側ロッド列32の全体が回転する。これにより、ドリルヘッド22に供給するボーリングロッド14、ガイドケーシング15を供給位置に位置させると共に、ドリルヘッド22からのボーリングロッド14、ガイドケーシング15を内側ロッド列31及び外側ロッド列32の空位に位置させることができる。
かかるボーリングロッド14及びガイドケーシング15のロッドマガジン4への受け渡しを行うため、ドリルヘッド22はロッドマガジン4の方向に往復スライド移動可能となっている。図7において、符号50はロッドマガジン4の方向に延びるようにガイドセル21の上部に取り付けられたスライドガイドフレームであり、ドリルヘッド22はこのスライドガイドフレーム50に沿って移動してロッドマガジン4との間でボーリングロッド14及びガイドケーシング15の受け渡しを行う。以上の内側ロッド列31、外側ロッド列32及びドリルヘッド22のスライド移動は制御手段12により遠隔で制御される。
燃料デブリ17を切削(掘削)するビットロッド16はボーリングマシン2に設けられたロボットアーム5によってドリルヘッド22への供給及びドリルヘッド22からの回収が行われる。図7はロボットアーム5を示し、ボーリングマシン2のガイドセル21との隣接位置に配置されている。ロボットアーム5は水平位置及び垂直位置の間で起伏動作するレイズフレーム36と、レイズフレーム36の長さ方向に沿って取り付けられ、ビットロッド16を掴むロッドクランプ37とを備えている。
図1及び図3において、符号51はボーリングマシン2に設けられたパワーユニットである。パワーユニット51はボーリングマシン2の給進機構やチルトシリンダ29、傾倒シリンダ30等の油圧で駆動する部材に動力を供給するためにボーリングマシン2に搭載される。
ロボットアーム5はレイズフレーム36が水平位置の状態(図7(B))のとき、後述するビットキャリア6からビットロッド16を受け取って把持し、その後、レイズフレーム36が垂直位置まで起立する(図7(A))。この動作によりロボットアーム5に保持されたビットロッド16はドリルヘッド22の切削線38上に移動し、ドリルヘッド22による保持が行われる。一方、ドリルヘッド22からビットロッド16を回収するときは、レイズフレーム36が垂直位置(図7(A))でビットロッド16を受け取り、その後、水平位置まで伏臥する(図7(B))。この伏臥状態でロボットアーム5はビットロッド16の把持を解放し、ビットロッド16がビットキャリア6に回収される。以上のロボットアーム5の駆動は制御手段12によって遠隔で制御される。なお、以上のロボットアーム5はビットロッド16の保持だけでなく、短管のガイドケーシング15の保持も同様にして行うものである。
図8及び図9はロボットアーム5に対し、ビットロッド16を供給し及び回収するビットキャリア6を示す。ビットキャリア6はボディ40の下部にクローラ39を備えており、クローラ39が駆動することにより自走式となっている。ビットキャリア6の走行及び駆動は制御手段12によって遠隔で制御される。
ビットキャリア6はボディ40上にロッドラック41を備え、このロッドラック41の後端部にロータ部材42が設けられた構造となっている。ロッドラック41は内部に傾斜板43を備えており、傾斜板43上にビットロッド16が横並び状に格納される。ロータ部材42がロータモータ44によって回転可能となっている。ロータ部材42は2枚のロータ板42aを有し、2枚のロータ板42aの外周部分には複数の凹部45が形成されている。ビットロッド16は凹部45内に入り込むことにより、2枚のロータ板42aに掛け渡された状態でロータ部材42に保持される。ロータ部材42に保持されたビットロッド16は、水平状態のロボットアーム5に受け取られてドリルヘッド22に供給される。一方、ドリルヘッド22から切り離されてロボットアーム5に保持されたビットロッド16はロータ部材42の凹部45に入り込んだ後、ロータ部材42からロッドラック41に移されロッドラック41に回収される。かかるビットロッド16の供給及び回収を行うため、ロータ部材42は上下に位置調整可能となっており、下部位置でロッドラック41からビットロッド16を受け取ってロボットアーム5へのビットロッド16の供給を行い、上部位置でロッドラック41へのビットロッド16への回収を行う。
ボーリングマシン2はロッドクランプ7、ケーシングクランプ8、ロッドブレーカ9を備えている(図7参照)。これらの部材はボーリングマシン2におけるガイドセル21の下部に配置される。ロッドクランプ7はボーリングロッド14がドリルヘッド22の切削線38上に位置するようにクランプし、ケーシングクランプ8はガイドケーシング15がドリルヘッド22の切削線38上に位置するようにクランプするものである。ロッドブレーカ48はボーリングロッド14及びガイドケーシング15のねじを緩めるものである。ガイドケーシング15は1本のみ短管を螺合させることによって形成されており、必要以上に長い場合にロッドブレーカ48が螺合連結を緩めるものである。
以上に加えて、本発明においては高圧洗浄装置49を備えている。高圧洗浄装置49は燃料デブリ17の切削に使用したビットロッド16、ボーリングロッド14、ケーシングロッド15を高圧水によって洗浄するものである。かかる高圧洗浄装置49は原子炉18と離れた位置に配置される。図13はこの配置を示し、原子力発電所19における原子炉18と離れた位置にメンテナンスエリア20を設定し、このメンテナンスエリア20に高圧洗浄装置49が配置される。高圧洗浄装置49は洗浄水層49aと、高圧ポンプ49bとを備えている。高圧洗浄装置49による洗浄はボーリングマシン2及びビットキャリア6が原子炉18上に位置している際にホースを介した給水によって行われ、洗浄に用いた水は原子炉18内に投入される。
図10に示す監視カメラ11は、原子炉18内における燃料デブリ17の周囲やボーリングマシン2の各部材、ビットキャリア6等に配置され、制御手段12の指令によって周囲の撮影を行う。撮影した映像は制御手段12に送信する。これによりリモート制御盤12a側で原子炉18やボーリングマシン2、ビットキャリア6等の状態の把握を行うことができる。
燃料デブリ17の切削(掘削)は垂直及び所定の傾斜角度で切削するものであり、この切削時の傾斜角度は燃料デブリ17の広がり量及び燃料デブリ17の深度に応じて設定される。燃料デブリ17の深度は、原子炉18の天井18aからの深さ位置である。
図15は、切削時の傾斜角度の設定の一例を示す。燃料デブリ17が原子炉18の天井18aから約35mの深さに存在し、その広がり量が約6mであって、原子炉18の天井18a上から切削を行う場合、ガイドケーシング15(ボーリングロッド14も同様)の傾斜角度を約5°に設定して切削を行う。このように傾斜角度を約5°に設定することにより垂直位置から半径3m離れた位置を切削する。その後、ターンテーブル25を回転させて切削を断続的に行うことにより約6mに広がっている燃料デブリ17の全面積に対応した切削を行うことができる。
次に、この実施形態による切削動作を説明する。本実施形態において、ガイドケーシング15の先端15sを燃料デブリ17に着底させ、その後、ボーリングロッド14による切削を開始するものである。このような動作は、制御手段12がドリルヘッド22の駆動を制御することにより行われる。
図14はかかる切削動作を説明する図であり、上述のように設定した傾斜角度を保持するようにドリルヘッド22によってガイドケーシング15を原子炉18内に差し入れ、ガイドケーシング15の先端15sを燃料デブリ17に着底させる。この燃料デブリ17への着底の後、ケーシングロッド15内にボーリングロッド14を挿入し、ドリルヘッド22によってボーリングロッド14を燃料デブリ17に到達させる。そして、ドリルヘッド22を駆動してボーリングロッド14の先端のビットロッド16により燃料デブリ17の切削を開始する。このように燃料デブリ17にガイドケーシング15が着底した状態で切削を開始することにより、口切り時のビットロッド16の躍りを抑制することができるだけなく、ビットロッド16に荷重をかけたときのボーリングロッド14の座屈を回避することができ、ボーリングロッド14のバイブレーションを低減することができる。これにより高強度で物性が一様でない燃料デブリ17であっても確実に切削することが可能となる。
図16はボーリングロッド14を継ぎ足す動作を示している。なお、図16はボーリングロッド14に代えてガイドケーシング15にも同様に適用することができる。
図16(A)はドリルヘッド22によってボーリングロッド14を駆動し、(B)はボーリングロッド14の終端に達した状態であり、この状態でロッドクランプ7がボーリングロッド14をクランプし、ドリルヘッド22が逆回転してボーリングロッド14との連結が解除される。その後、(C)で示すようにドリルヘッド22は上昇して退避した後、(D)で示すようにドリルヘッド22がロッドマガジン4方向にスライドして(E)、(F)で示すように新たなボーリングロッド14をピックアップし、(G)で示すように新たなボーリングロッド14を切削線38上に移動させる。その後、(H)で示すようにドリルヘッド22を下降して新たなボーリングロッド14を先行のボーリングロッド14にねじ結合させる。ボーリングロッド14の回収はこれと逆の動作により行われる。
図17は燃料デブリ17の切削に用いたビットロッド16の回収動作を示す。各図においては、正面図及び側面図を並記してある。
図17(A)は、ドリルヘッド22が上昇しドリルヘッド22が保持したビットロッド16をロボットアーム5が受け取る動作を示し、ロボットアーム5が起立しロッドクランプ37がビットロッド16を掴んでいる。(B)はその後にドリルヘッド22が上昇して退避した状態であり、この状態に対し、ビットキャリア6が走行してボーリングマシン2側に移動する。(C)はロボットアーム5が水平まで伏臥してビットキャリア6のロータ部材42の凹部45にビットロッド16を移した状態であり、その後、ロータ部材42が上部位置に移動してビットロッド16をロッドラック41の上段部分に転がり導入し、ビットロッド16がロッドラック41に横並び状に格納される。その後は(D)で示すように、ビットキャリア6がボーリングマシン2から離れ移動する。
図18はビットロッド16をドリルヘッド22に供給する動作を示し、各図とも正面図及び側面図を並記してある。
図18(A)は、ドリルヘッド22が上昇しているときにビットキャリア6がボーリングマシン2まで移動した状態であり、ビットキャリア6のロータ部材42はロッドラック41からビットロッド16を受け取ってボーリングマシン2まで移動する。(B)はその後にロボットアーム5が水平状態となってロータ部材42からビットロッド16を受け取った状態であり、ロボットアーム5のロッドクランプ37がビットロッド16を受け取って把持する。その後、(C)で示すように、ロボットアーム5が起立してビットロット16をドリルヘッド22の切削線上に移し、この状態で(D)で示すように、ドリルヘッド22が下降してビットロッド16を保持する。
以上説明したように、この構造のボーリングロボット1は、ドリルヘッド22を有するトップドライブ式のボーリングマシン2と、ボーリングロッド14及びガイドケーシング15を備えるロッドマガジン4と、これらを遠隔で制御する制御手段12とを備えるため、燃料デブリ17の切削を無人で行うことができる。又、ガイドケーシング15の先端15sが燃料デブリ17に着底した後に、ボーリングロッド14による切削を開始するため、切削時の躍りを抑制し、ボーリングロッド14の座屈を避けることができる。このため、高強度で物性が一様でない燃料デブリ17の切削を行うことが可能となる。
1…ボーリングロボット、2…ボーリングマシン、3…ベースマシン、4…ロッドマガジン、5…ロボットアーム、6…ビットキャリア、7…ロッドクランプ、8…ケーシングクランプ、9…ロッドブレーカ、10…高圧洗浄装置、12…制御手段、14…ボーリングロッド、15…ガイドケーシング、15s…先端、16…ビットロッド、17…燃料デブリ、18…原子炉、22…ドリルヘッド、31…内側ロッド列、32…外側ロッド列、36…レイズフレーム、37…ロッドクランプ、38…切削線、41…ロッドラック、42…ロータ部材

Claims (7)

  1. 原子炉内の燃料デブリを切削するビットロッドが先端に取り付けられるボーリングロッドを駆動するドリルヘッドを備え、自走可能なベースマシン上に直立、傾倒及び旋回可能に設けられたトップドライブ式のボーリングマシンと、
    前記ボーリングロッド及びボーリングロッドが挿入されるガイドケーシングをそれぞれ複数保持して前記ボーリングマシンに設けられ、前記ドリルヘッドに対しボーリングロッド及びガイドケーシングを供給及び回収するロッドマガジンと、
    前記ベースマシン、前記ドリルヘッド、前記ボーリングマシン及び前記ロッドマガジンの駆動を遠隔で制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は前記ガイドケーシングの先端が前記燃料デブリに着底した後、前記ボーリングロッドによる切削を開始するように前記ドリルヘッドを駆動するボーリングロボットであって、
    前記ボーリングマシンは、前記ビットロッドを保持して前記ドリルヘッドの切削線上に移動及び退避させるロボットアームをさらに有し、前記ロボットアームは前記ガイドケーシング及び前記ビットロッドを掴むロッドクランプが取り付けられて水平位置及び垂直位置の間で起伏動作可能なレイズフレームを備えており、前記制御手段は前記ロボットアームの駆動を遠隔で制御することを特徴とするボーリングロボット。
  2. 前記ビットロッドを複数格納すると共に、前記ビットロッドを前記ロボットアームに供給及びロボットアームから受け取る自走式のビットキャリアをさらに有し、前記制御手段は前記ビットキャリアの走行及び駆動を遠隔で制御することを特徴とする請求項1記載のボーリングロボット。
  3. 前記ボーリングマシンは、前記ボーリングロッド及び前記ガイドケーシングを前記ドリルヘッドの切削線上に沿うようにクランプするロッドクランプ及びケーシングクランプを有していることを特徴とする請求項1又は2記載のボーリングロボット。
  4. 前記ロッドマガジンは、内側の円周に沿って複数のボーリングロッドを起立状に保持した旋回可能な内側ロッド列及び外側の円周に沿って複数のガイドケーシングを起立状に保持した旋回可能な外側ロッド列を有していることを特徴とする請求項1記載のボーリングロボット。
  5. 前記ビットキャリアは、前記ビットロッドを横並び状に格納するロッドラックと、前記ロッドラック内のビットロッドを前記ロボットアームに供給すると共にロボットアームから前記ビットロッドを受け取って前記ロッドラックに転がり導入させるロータ部材とを備えていることを特徴とする請求項2記載のボーリングロボット。
  6. 切削に使用した前記ビットロッド、前記ボーリングロッド及び前記ガイドケーシングを高圧水によって洗浄する高圧洗浄装置をさらに備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のボーリングロボット。
  7. 前記燃料デブリの広がり量及び深度に応じて切削の傾斜角度が設定され、前記ボーリングロッド及びガイドケーシングは設定された傾斜角度で駆動されることを特徴とする請求項1記載のボーリングロボット。
JP2015217412A 2015-11-05 2015-11-05 ボーリングロボット Active JP6639869B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015217412A JP6639869B2 (ja) 2015-11-05 2015-11-05 ボーリングロボット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015217412A JP6639869B2 (ja) 2015-11-05 2015-11-05 ボーリングロボット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017089150A JP2017089150A (ja) 2017-05-25
JP6639869B2 true JP6639869B2 (ja) 2020-02-05

Family

ID=58767396

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015217412A Active JP6639869B2 (ja) 2015-11-05 2015-11-05 ボーリングロボット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6639869B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7078971B2 (ja) * 2017-10-27 2022-06-01 鉱研工業株式会社 ボーリングロボット
CN108436131A (zh) * 2018-06-21 2018-08-24 芜湖易泽中小企业公共服务股份有限公司 一种自动钻孔用机器人
CN114378327A (zh) * 2020-10-16 2022-04-22 中航西飞民用飞机有限责任公司 一种独立镗孔装置和调姿方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0593489A (ja) * 1991-04-01 1993-04-16 Koken Kogyo Kk ボーリングマシンの無線遠隔制御装置
DE4126919A1 (de) * 1991-08-14 1993-02-18 Stump Bohr Gmbh Verfahren und bohrgeraet zum bohren von loechern im erdreich oder fels, insbesondere zur herstellung von verpressankern
JP3108892B2 (ja) * 1992-04-24 2000-11-13 鉱研工業株式会社 ロッド供給装置
JP2941194B2 (ja) * 1995-04-27 1999-08-25 ライト工業株式会社 ロッド交換装置
JPH11229364A (ja) * 1998-02-17 1999-08-24 Keisoku Giken Kk 地盤の調査孔形成方法
JP5675415B2 (ja) * 2011-02-16 2015-02-25 三菱重工業株式会社 穴加工方法及び穴加工工具
JP5782320B2 (ja) * 2011-07-14 2015-09-24 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 原子力プラントにおける核燃料物質の搬出方法
JP2013205127A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 原子力プラントにおける核燃料物質の切削装置および切削方法
CN102606096A (zh) * 2012-03-30 2012-07-25 吉林大学 一种清洗钻杆内壁泥皮的方法及所用的清洗装置
JP5981324B2 (ja) * 2012-11-30 2016-08-31 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 原子力プラントにおける核燃料物質取り出し方法
JP6268667B2 (ja) * 2013-10-20 2018-01-31 株式会社大林組 ボーリングマシンを用いた地盤掘削システム
JP6253444B2 (ja) * 2014-02-20 2017-12-27 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法及び燃料搬出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017089150A (ja) 2017-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5263545A (en) Method and apparatus for drilling holes in soil or rock
JP6639869B2 (ja) ボーリングロボット
CN107575225B (zh) 瓦斯高突巷道无人值守自动掘进***
JP6325048B2 (ja) 削岩リグ
JP2011510188A (ja) 海底ドリルシステム及びドリルシステムの操縦方法
JP2018141285A (ja) 二重管ロッド脱着装置
KR101575171B1 (ko) 지하수 관정 시공용 장치
JP3108892B2 (ja) ロッド供給装置
KR101783875B1 (ko) 천공기용 로드 장착장치
KR101669867B1 (ko) 천공기용 본체에 적재한 로드 장착장치
US4436455A (en) Universally positionable low profile mine drilling machine and method
WO2017115240A1 (en) Apparatus and method for production of holes for mounting of equipment elements on tunnel walls
KR102137297B1 (ko) 드릴 스트링의 드릴 스트링 구성 요소 취급 장치와, 드릴 스트링 구성 요소 및 암반 굴착 장비 취급 방법
JPH08296388A (ja) ロッド着脱装置
JP5022489B2 (ja) 寸法石の切出し方法および列掘削装置
CA2879699C (en) Pipe store, and method of supplying and discharging pipe bodies to and from a drilling rig
JP5547541B2 (ja) 海底着座型ボーリングマシン用のロッド搬送装置
JP2745299B2 (ja) 削孔・さや管挿入装置、およびその装置を備えた掘削装置
JP4480838B2 (ja) ロッド交換装置
KR101725731B1 (ko) 재난구호장치
JP7418232B2 (ja) 削岩装置、削岩リグ、及び掘削方法
JP4158293B2 (ja) ロックボルト供給装置
KR102625886B1 (ko) Edm 커터를 이용한 수중 강재 파일 절단 장치
JP4120742B2 (ja) ロックボルト供給装置
JP4187863B2 (ja) ロックボルト挿入装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190806

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6639869

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250