JP6639179B2 - 車両吸気ダクト - Google Patents

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Description

この発明は、エンジンに空気を導入する車両吸気ダクトに関するものである。
多くの自動車(車両)では、車体の前部に画成されたエンジンルーム内にエンジンが搭載されている。このエンジンは、エンジンルーム内に設置されたエアクリーナー(吸気装置)を介して導入される空気と燃料タンクから供給される燃料とを混合させた混合気を燃焼させるものであるから、外部の空気を連続的かつ安定的に供給することが必要不可欠である。そこで、エアクリーナーに連結される外気導入用の車両吸気ダクトをエンジンルームの前側に設置し、車外の空気を取り込んでエアクリーナーへ案内している。
前記車両吸気ダクトは、左右のボルト挿通部のそれぞれに通したボルトをラジエターサポートの上面に締結することで、車体に対して固定されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1の車両吸気ダクトは、一方のボルト挿通部が前後方向に延在する長孔形状に形成されると共に、他方のボルト挿通部が後側に開口する凹形状に形成されている。そして、車両が衝突してラジエターサポートが後側へ変位した際に、ボルト挿通部の前側領域に通されたボルトの後方への移動が許容されるので、ラジエターサポートが後方変位するのにかかわらず車両吸気ダクトを設置位置から移動しないようにできる。これにより、車両の衝突時に車両吸気ダクトが後方変位することで、車両吸気ダクトの後側に配置された備品にぶつかって破損してしまうことを防止している。
特許第4096608号公報
特許文献1の取り付け構造は、ボルト挿通部の後側が開口しているので、ボルト挿通部にカラーを圧入した際にボルト挿通部の後側の開口側が開いて、カラーが芯ズレして車両吸気ダクトが正規の取り付け位置からずれてしまう。また、特許文献1のボルト挿通部は、後側が開口しているので、カラーの保持力が弱く、所定の保持力を確保するために特殊な形状のカラーを用いると、コストアップに繋がってしまう。
すなわち本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、車両衝突時に車体側の設置部の相対的な後方変位を許容し得る車両吸気ダクトを提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明の車両吸気ダクトは、
車体の前側に配置される取入口から、車体に搭載されたエンジン側に該取入口より後側で接続される送出口に繋がる空気流通路を画成する筒状のダクト本体部と、
前記ダクト本体部の取入口側に該ダクト本体部から延出する板状に形成され、板厚方向に貫通する取付孔に通して車体側の設置部に接続される締結手段で固定される取付部と、
前記取付部の後縁に凹むように形成され、車両衝突時における前記設置部の後方への相対変位により破断して前記締結手段が前記取付孔から抜け出すのを許容する破断予定部とを備え、
前記破断予定部は、前記取付部で全周が囲われる前記取付孔の中心を前後方向に通るラインよりも、前記ダクト本体部に繋がる取付部の根元側に形成されたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、取付部で全周が囲われた取付孔に締結手段を通して設置部に接続する構成であるから、締結手段の芯ズレを防止して、車両吸気ダクトを精度よく取り付けることができる。また、取付孔に嵌めたカラーに締結手段を通す場合に、取付孔に嵌め込んだカラーへの保持力が大きくなるから、車両吸気ダクトを車両に設置する前にカラーが脱落することを防止できる。そして、取付部の後縁において取付孔の中心を前後方向に通るラインよりもダクト本体部に繋がる根元側に破断予定部を形成することで、車両衝突時に設置部が後方へ相対変位した際に、破断予定部に応力を集中させることができる。これにより、取付部において破断予定部を起点として取付孔の後側の開口縁を適切に破断させることができ、取付孔からの締結手段の円滑な抜け出しが許容される。従って、車両衝突時に車両吸気ダクトの後方変位を防止して、車両吸気ダクトの後側に設置された部品との干渉を回避できる。
請求項2に係る発明では、前記破断予定部は、前記取付孔の中心から前記取付部の根元の後端を結んだライン上または当該ラインに近接する位置に形成されたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、車両衝突時に設置部が後方へ相対変位した際に、取付孔から取付部の根元の後端へ向けて応力が作用するので、取付孔の中心から取付部の根元の後端を結んだライン上または当該ラインに近接した位置に破断予定部を形成することで、破断予定部に応力をより効率よく集中させることができる。これにより、破断予定部を起点として取付孔の後側の開口縁をより適切に破断させることができ、取付孔からの締結手段のより円滑な抜け出しが許容される。
請求項3に係る発明では、前記破断予定部は、前記取付部の後縁において凸角をなすように連なる2つの辺により構成され、該2つの辺のうちで取付部の根元側に連なる辺が直線的に延在するように形成されたことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、破断予定部が凸角をなすように凹んでいるので、車両衝突時に設置部が後方へ相対変位した際に、破断予定部に応力をより効率よく集中させることができる。これにより、破断予定部を起点として取付孔の後側の開口縁をより適切に破断させることができ、取付孔からの締結手段のより円滑な抜け出しが許容される。
請求項4に係る発明では、前記取付部は、前記取付孔と前記破断予定部との間の幅が、取付孔の後側を画成する開口縁のうちで最小、または該開口縁のうちの最小部位と同じになるように形成されたことを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、取付部における取付孔の後側開口縁において破断予定部が比較的脆弱に形成されると共に破断予定部に応力が集中するように配置されているので、車両衝突時に設置部が後方へ相対変位した際に、取付孔の後側開口縁を破断予定部でより円滑に破断させることができる。
請求項5に係る発明では、前記取付部は、前記ダクト本体部に繋がる根元の後端が、前記取付孔の後側を囲う後縁よりも後側に位置するように形成されたことを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、ダクト本体部に繋がる取付部の根元の前後幅を大きくすることができるから、取付部の根元の強度を向上することができる。
本発明に係る車両吸気ダクトによれば、車体に対して精度よく強固に取り付けることができると共に、車両衝突時に車体側の設置部の相対的な後方変位を円滑に許容できる。
本発明の好適な実施例に係る車両吸気ダクトを概略的に示す斜視図である。 (a)は実施例の車両吸気ダクトを概略的に示す平面図であり、(b)は車両吸気ダクトの要部を示す平面図である。 図2(a)のA−A線断面図である。 実施例の車両吸気ダクトの要部を概略的に示す底面図である。 実施例の車両吸気ダクトにおいて破断予定部が破断した状態を示す説明図である。
次に、本発明に係る車両吸気ダクトにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明において、車両への取付状態を基準として、車両吸気ダクトの前後左右上下を指称する。
図1に示すように、実施例に係る車両吸気ダクト20は、一端に形成された取入口24から他端に形成された送出口26に繋がる空気流通路22aを画成するダクト本体部22を主体として構成されている。車両吸気ダクト20は、エンジンルームの前側に設置されるラジエターを固定するためのラジエターサポート10の上部に設けられた設置部11に、後述する取付部28を介してダクト本体部22の取入口24側が固定され、取入口24がラジエターサポート10の上側に設置される(図2参照)。また、車両吸気ダクト20は、送出口26がエンジンルームに設置されたエンジンに繋がるエアクリーナー(吸気装置)14に接続され、車体の前側に配置される取入口24から取り込んだ外部の空気を、送出口26からエンジン側であるエアクリーナー14に送り出す。ダクト本体部22は、取入口24が前方へ向けて開口するように配置される。また、ダクト本体部22は、取入口24より下方へ湾曲してから左方へ曲がるように形成され、左方へ開口する送出口26が取入口24より後側に位置している。更に、ダクト本体部22は、取入口24が左右方向に細長い扁平形状で形成されると共に、取入口24の開口上縁よりも開口下縁および開口側縁下部が前方へ突き出た形状になっている。なお、車両吸気ダクト20としては、ポリプロピレン(PP)などからインジェクション成形やブロー成形などによって成形した樹脂成形品を用いることができ、全体を一体的に成形しても、複数の部品を組み立てて構成しても、何れであってもよい。
図3に示すように、車両吸気ダクト20は、ダクト本体部22の取入口24側に設けられた取付部28の取付孔30に嵌めたカラー18に通したボルト(締結手段)16を、車体側となる前記設置部11を挟んでナット12に締結し、ボルト16により取付部28が固定されることで、車体に対して取り付けられる。車両吸気ダクト20は、ダクト本体部22の前部に、取入口24を挟んで左右方向へ互いに反対向きに延出する一対の取付部28,28を備え、実施例では、一対の取付部28,28が左右対称な形状で形成されている(図2(a)参照)。取付部28は、ダクト本体部22の側面下部から左右方向へ延出すると共に上下方向が板厚方向となる板状部分であり、円形の取付孔30が板厚方向に貫通するように形成されている。取付部28は、内側に設けた取付孔30における前後左右の全周を囲っており(図2参照)、取付孔30は、その一部が取付部28の外縁に開放する切り欠き形状ではない。
図2に示すように、取付部28は、取入口24の開口下縁に連なる前縁がダクト本体部22から離れるにつれて後側へ傾き、取付孔30の横側に延在する側縁が該取付孔30を中心とする円弧状に湾曲している。取付部28の前縁には、上方へ突出する壁片28aが形成され、この壁片28aがダクト本体部22の側面に繋がると共に、ダクト本体部22の側面から取付孔30の横側(より具体的には取付孔30の中心を左右方向に通るライン)までに亘って延在している。このように、取付部28の前縁は、壁片28aにより補強されている。
図2に示すように、取付部28には、車両衝突時における設置部11の後方への相対変位により破断してボルト16およびカラー18が取付孔30から抜け出すのを許容する破断予定部32が、後縁に形成されている。破断予定部32は、取付部28の後縁に形成された凹みであり、取付部28で全周が囲われる取付孔30の中心を前後方向に通る前後ライン(ライン)L1よりも、ダクト本体部22に繋がる取付部28の根元側にずらして形成されている。実施例の破断予定部32は、取付部28において取付孔30よりも後側に延在する後縁を、前方へ向けて略三角形状に切り欠いたVノッチ形状で形成され、凹みの底の角が前後ラインL1よりも取付部28の根元側に配置される。また、破断予定部32は、取付孔30の中心から取付部28の根元の後端を結んだ傾斜ライン(ライン)L2上または当該傾斜ラインL2に近接する位置(実施例)に形成される。ここで、破断予定部32は、傾斜ラインL2からずらす場合は、取付部28の大きさなどに応じて変動するが、傾斜ラインL2から3mm以下に設定するのが好ましく、傾斜ラインL2よりも取付部28の根元側に設定するほうがよい。
図2(b)に示すように、破断予定部32は、取付部28の後縁において凸角をなすように連なる2つの辺により構成され、該2つの辺のうちで取付部28の根元側に連なる辺(根元辺という)が直線的に延在するように形成されている。取付部28の根元辺は、前から後に向かうにつれて根元側へ傾くように延在し、前記傾斜ラインL2に沿って、または傾斜ラインL2となす角が鋭角より小さくなるように傾斜ラインL2におおよそ合わせて設定される。また、破断予定部32を構成する2つの辺のうちで取付孔30の後側に連なる辺(延出辺という)は、後から前に向かうにつれて根元側へ傾く直線状に延在している。そして、取付部28の後縁において前記延出辺に連なって取付孔30の後側に延在する部分は、取付孔30を中心とする円弧状に形成されている。ここで、取付部28は、ダクト本体部22に繋がる根元の後端が、該取付部28の後縁において取付孔30の後側に延在する部分よりも後側に位置するように形成され、取付部28において前後ラインL1上の前後幅よりも根元の前後幅が大きくなっている。
前記取付部28は、取付孔30の後側を画成する後側開口縁の幅が、該取付孔30と破断予定部32との間で最小になっている。なお、取付孔30を画成する開口縁の幅とは、取付孔30の縁から取付部28の縁までの最短距離をいう。取付部28は、取付孔30を中心とする円弧状に延在する側縁から後縁にかけて取付孔30の開口縁幅がほぼ一定に形成される一方で、前側に凹む破断予定部32により、取付孔30の半径方向に沿う開口縁幅が前後ラインL1が通る部位よりも小さくなっている。このように、取付部28は、前後ラインL1よりも根元側にずれた破断予定部32で、取付孔30の後側を囲う後側開口縁が最も脆弱になるように設定されている。
図4に示すように、取付部28の裏面には、板厚方向に凹んだ凹状部34が形成されている。取付部28は、該取付部28の縁および取付孔30の周りを残して凹状部34が基本的に形成され、取付部28の縁および取付孔30の縁が凹状部34の形成部位と比べて厚い厚板部位36となっている。実施例では、取付孔30の中心を左右方向に通ってダクト本体部22から取付孔30の側縁までのライン、取付孔30の中心を左右方向に通って取付孔30の側縁から取付部28の側縁までのライン、および取付孔30の中心を前後方向に通って取付孔30の前縁から取付部28の前縁までのラインには、凹状部34が設けられず、凹状部34の形成部位と比べて板厚が大きい厚板部位36となっている。このように、車両吸気ダクト20は、取付部28の裏面に凹状部34を設けることで、車体に設置した際に表側に現れる取付部28の上面においてヒケなどの変形を防止している。
図3に示すように、車両吸気ダクト20は、取付孔30に嵌め合わせた円筒形状のカラー18の内側を通して、締結手段としてのボルト16をラジエターサポート10の設置部11に設けられたナット12にねじ込んで、取付部28が車体に対して固定される。なお、実施例では、ナット12がラジエターサポート10の設置部11に溶接で予め固定されている。カラー18は、その外径が取付孔30の径よりわずかに大きく設定されると共に、高さ(長さ)が取付部28の板厚(厚板部位36の厚み)よりわずかに大きく設定されている。車両吸気ダクト20は、設置部11の上面とボルト16の頭部との間に挟まれて固定されるカラー18により、取付部28の前後左右方向の移動が規制される。また、車両吸気ダクト20は、ボルト16を締結した際にボルト16の頭部をカラー18に当接させて取付部28の上面に接触しないようにすることで、取付部28に対してボルト16から板厚方向に面圧がかからないようにしてある。
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係る車両吸気ダクト20の作用について説明する。車両が衝突した際に、車体の前側に設置されたラジエターおよびラジエターサポート10が後方へ変位し、このとき、ラジエターサポート10の設置部11のナット12に接続したボルト16も後方変位しようとする。そして、ボルト16を通したカラー18から取付部28における取付孔30の後側開口縁に力がかかると、破断予定部32を起点として取付部28の後側開口縁が取付孔30の後方を開放するように破断し、ボルト16およびカラー18の後方変位が許容される(図5参照)。ここで、車両吸気ダクト20は、取付部28の後縁において取付孔30の中心を前後方向に通る前後ラインL1よりもダクト本体部22に繋がる根元側にずらして破断予定部32を形成してあるので、取付孔30の真後ろではなく取付部28の根元側へ向けてかかる応力を破断予定部32に集中させることができる。これにより、車両衝突時に設置部11が後方へ相対変位した際に、取付部28において破断予定部32を起点として取付孔30の後側開口縁をより適切かつ円滑に破断させることができ、取付孔30からのボルト16およびカラー18のスムーズな抜け出しが許容される。車両吸気ダクト20は、送出口26がエアクリーナー14に接続されているので、取付孔30からボルト16およびカラー18が抜け出すことで、設置部11の後方変位に追随することなく取り付けた位置に留まる。従って、車両衝突時に車両吸気ダクト20の後方変位を防止して、車両吸気ダクト20の後側に設置されたラジエター注水部などの部品との干渉を回避できる。また、車両衝突時に、車両吸気ダクト20のダクト本体部22自体が破損してしまうような再起不能な事態を回避できる。
車両衝突時に設置部11が後方へ相対変位した際に、取付孔30から取付部28の根元の後端へ向けて応力が作用するので、取付孔30の中心から取付部28の根元の後端を結んだ傾斜ラインL2に近接する位置に破断予定部32を形成することで、破断予定部32に応力をより効率よく集中させることができ、取付孔30の後側開口縁をより円滑に破断させることができる。また、破断予定部32がVノッチ状の凸角をなすように凹んでいるので、車両衝突時に設置部11が後方へ相対変位した際に、狭い範囲に応力をより効率よく集中させることができ、取付孔30の後側開口縁をより円滑に破断させることができる。取付部28は、取付孔30と破断予定部32との間の幅が、取付孔30の後側を画成する開口縁のうちで最小に設定してある。これにより、取付部28における取付孔30の後側開口縁において破断予定部32の形成位置が比較的脆弱に形成されると共に破断予定部32に応力が集中するように配置されているので、車両衝突時に設置部11が後方へ相対変位した際に、取付孔30の後側開口縁を破断予定部32を起点としてより円滑に破断させることができる。
前記車両吸気ダクト20は、取付部28で全周が囲われた取付孔30にカラー18を嵌め込む構成であるから、カラー18の嵌め込みにより取付孔30が開くなどの変形を防止でき、取付孔30に嵌め込んだカラー18およびこのカラー18に通すボルト16の芯ズレを回避できる。そして、車両吸気ダクト20は、取付孔30に嵌め込んだカラー18の内側を通したボルト16を設置部11のナット12に接続する構成であるから、設置部11に対する取り付け位置のズレを防止して、車体に対して精度よく取り付けることができる。また、取付孔30に通したカラー18の全周が取付孔30を囲う取付部28の開口縁で保持されるので、カラー18の保持力(引き抜き荷重)が向上し、カラー18を取付部28に対して強固に取り付けることができる。このように、取付孔30に嵌め込んだカラー18の保持力が高いので、引き抜き荷重を向上するために特殊な形状なカラー18を用いる必要はなく、一般的なカラー18を用いることができ、取り付けにかかるコストを抑えることができる。更に、取付孔30に嵌め込んだカラー18への保持力が大きくなるから、車両吸気ダクト20を車両に設置する前にカラー18が脱落することを防止できる。そして、車両吸気ダクト20は、車両衝突時に取付部28が破断予定部32で破断して取付孔30からのボルト16およびカラー18の抜け出しを許容する構成であるが、取付部28に破断予定部32を設けても、車体に対して精度よく強固に取り付けできる。しかも、取付部28は、ダクト本体部22に繋がる根元の後端が、取付孔30の後側を囲う後縁よりも後側に位置するように形成されているので、取付部28の根元の前後幅を大きくすることができ、取付部28の根元の強度を向上することができる。
(変更例)
前述した実施例に限らず、例えば以下のようにも変更可能である。
(1)実施例では、取付孔と破断予定部との間の幅が、取付孔の後側開口縁のうちで最小になるように設定したが、取付部は、取付孔と破断予定部との間の幅を、取付孔の後側開口縁のうちの最小部位と同じになるように形成してもよい。この場合であっても、取付部の根元側へ向けて作用する応力が破断予定部に集中するので、破断予定部を起点として取付孔の後側開口縁を破断することができる。
(2)破断予定部をなす凹みの形状は、実施例の形状が好適であるが、スリット状やその他の形状であってもよい。
(3)締結手段は、実施例の構成に限らず、例えばボルトとして段付きボルトを用いることやリベットなど、取付部を設置部に対して固定可能なその他の手段を採用できる。
(4)実施例では、取付部の裏面に凹状部を設けたが、この凹状部を破断予定部から取付孔の縁までの最短距離となる直線状になるように設けてもよい。このような構成とすることで、車両衝突時に取付部をより破断し易くすることができる。
11 設置部,16 ボルト(締結手段),22 ダクト本体部,22a 空気流通路,
24 取入口,26 送出口,28 取付部,30 取付孔,32 破断予定部,
L1 前後ライン(取付孔の中心を前後方向に通るライン),
L2 傾斜ライン(取付孔の中心から取付部の根元の後端を結んだライン)

Claims (5)

  1. 車体の前側に配置される取入口から、車体に搭載されたエンジン側に該取入口より後側で接続される送出口に繋がる空気流通路を画成する筒状のダクト本体部と、
    前記ダクト本体部の取入口側に該ダクト本体部から延出する板状に形成され、板厚方向に貫通する取付孔に通して車体側の設置部に接続される締結手段で固定される取付部と、
    前記取付部の後縁に凹むように形成され、車両衝突時における前記設置部の後方への相対変位により破断して前記締結手段が前記取付孔から抜け出すのを許容する破断予定部とを備え、
    前記破断予定部は、前記取付部で全周が囲われる前記取付孔の中心を前後方向に通るラインよりも、前記ダクト本体部に繋がる取付部の根元側に形成された
    ことを特徴とする車両吸気ダクト。
  2. 前記破断予定部は、前記取付孔の中心から前記取付部の根元の後端を結んだライン上または当該ラインに近接する位置に形成された請求項1記載の車両吸気ダクト。
  3. 前記破断予定部は、前記取付部の後縁において凸角をなすように連なる2つの辺により構成され、該2つの辺のうちで取付部の根元側に連なる辺が直線的に延在するように形成された請求項1または2記載の車両吸気ダクト。
  4. 前記取付部は、前記取付孔と前記破断予定部との間の幅が、取付孔の後側を画成する開口縁のうちで最小、または該開口縁のうちの最小部位と同じになるように形成された請求項1〜3の何れか一項に記載の車両吸気ダクト。
  5. 前記取付部は、前記ダクト本体部に繋がる根元の後端が、前記取付孔の後側を囲う後縁よりも後側に位置するように形成された請求項1〜4の何れか一項に記載の車両吸気ダクト。
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