JP6638412B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
一般に、電子写真プロセス技術を利用した画像形成装置(プリンター、複写機、ファクシミリ等)は、帯電した感光体ドラム(像担持体)に対して、画像データに基づくレーザー光を照射(露光)することにより静電潜像を形成する。そして、静電潜像が形成された感光体ドラムへ現像装置よりトナーを供給することにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。さらに、このトナー像を直接または間接的に用紙に転写させた後、定着ニップで加熱、加圧して定着させることにより用紙にトナー像を形成する。
図1Aは、公知の定着装置の構成を示す図である。図1Aに示す定着装置は、定着ベルト161と、定着ベルト161に巻き掛けられた加熱ローラー162および定着ローラー163と、定着ローラー163との間で定着ベルト161を挟むことで定着ニップを形成する加圧ローラー164とを備えている。
図1Bは、図1Aにおける定着ベルト161の拡大図である。図1Bに示すように、定着ベルト161は、一般的に基層161Aと、基層161Aの外側に配置された弾性層161Bと、弾性層161Bの外側に配置され、定着ニップを通過する用紙に対して離型性を有する表層161Cとを備えている(例えば、特許文献1も参照)。
定着ベルト161は、定着ニップにおける定着ローラーに巻き掛けられた部分で弾性層161Bが弾性変形することで定着性を向上させつつ、表層161Cにおいて用紙に対して離型しやすい構成となっている。
特開2010−204371号公報
ところで、例えばエンボス紙のような凹凸を有する凹凸紙を印刷する場合、定着ベルト161の弾性層161Bを厚くすると、弾性変形した弾性層161Bが凹凸紙の凹みに入り込みやすくなるので、凹凸紙に対する定着ベルト161の密着性が良好になり、定着性が向上する。
しかしながら、定着ベルト161の弾性層161Bを厚くすると、定着ベルト161の内側と外側との距離が大きくなるので、定着ベルト161の内外の温度差が大きくなりやすい。具体的には、例えば定着ベルト161の周長よりも長い用紙を通紙するとき、定着ベルト161の所定部分が定着ニップを通過後1周して再び定着ニップに戻ってくるまでの間に、所定部分の加熱が追い付かず、定着ベルト161の所定部分における内外の温度差が大きくなる場合がある。そのため、定着ベルト161の所定部分が最初に定着ニップを通過したときと、その後1周して再び定着ニップに戻ってきたときとの間で、定着温度に差が生じてしまい、その結果、凹凸紙に印刷された画像において光沢段差が発生するという問題が生じる。
また、定着ベルト161は、定着ニップを通過する部分における弾性層161Bが引き伸ばされ、それに追従して表層161Cも引き伸ばされる。この定着ベルト161の引き伸ばされた部分が、定着ニップを通過後、弾性層161Bにおいて元の形状に戻ろうとする戻り力(図1Bの矢印参照)が発生する。この戻り力は、表層161Cを剥離しようとする力となるが、表層161Cと弾性層161Bとの接着力が戻り力より大きければ、表層161Cが弾性層161Bから剥離することなく定着ベルト161の引き伸ばされた部分が元の形状に戻る。
図1Cは、弾性層161Bを厚くした定着ベルト161における定着ニップを通過した後の状態を示す図である。しかしながら、弾性層161Bは、加熱されることで熱膨張するので、その厚みが大きくなる程、定着ニップにおける変形量、つまり、引き伸ばされる量が大きくなる。
そのため、図1Cに示すように、定着ベルト161の引き伸ばされた部分が定着ニップを通過すると、弾性層161Bの戻り力(図1Cの矢印参照)が、図1Bの場合と比較して大きくなるので、表層161Cと弾性層161Bとの接着力よりも大きくなりやすくなる。そのため、表層161Cが弾性層161Bから剥がれて浮きやすくなり、定着ベルト161における耐久性が著しく悪化するという問題が生じる。
本発明の目的は、凹凸紙に印刷された画像に光沢段差が発生するのを抑制し、定着ベルトにおける耐久性を向上させることが可能な定着装置および画像形成装置を提供することである。
本発明に係る定着装置は、
定着ローラーと、
第1ローラーと、
前記定着ローラーおよび前記第1ローラーに張架される第1定着ベルトと、
前記定着ローラーとの間で前記第1定着ベルトを挟むことで定着ニップを形成する加圧ローラーと、
前記第1定着ベルトの内側における前記定着ニップから離間する位置に配置される第2ローラーと、
前記第1定着ベルトの内側に配置され、前記定着ローラーおよび前記第2ローラーに張架される2定着ベルトと、
を備え
前記第2定着ベルトは、前記定着ニップで前記第1定着ベルトと前記定着ローラーに挟まれる
本発明に係る画像形成装置は、
定着ローラーと、
第1ローラーと、
前記定着ローラーおよび前記第1ローラーに張架される第1定着ベルトと、
前記定着ローラーとの間で前記第1定着ベルトを挟むことで定着ニップを形成する加圧ローラーと、
前記第1定着ベルトの内側における前記定着ニップから離間する位置に配置される第2ローラーと、
前記第1定着ベルトの内側に配置され、前記定着ローラーおよび前記第2ローラーに張架される2定着ベルトと、
を備え
前記第2定着ベルトは、前記定着ニップで前記第1定着ベルトと前記定着ローラーに挟まれる
本発明によれば、凹凸紙に印刷された画像に光沢段差が発生するのを抑制し、定着ベルトにおける耐久性を向上させることができる。
公知の定着装置の構成を示す図である。 本実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。 本実施の形態に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。 本実施の形態に係る定着部を示す図である。 定着部における定着ニップ部分の拡大図である。 各加熱ローラーを各可変位置に移動させた状態を示す図である。 分離部材を分離位置に移動させたときの状態を示す図である。 画像形成装置における印刷制御を実行するときの動作例の一例を示すフローチャートである。 オイル塗布部を備えた定着部を示す図である。 3つの加熱ローラーを備えた定着部を示す図である。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図3は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す図である。
図2、3に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙Sに二次転写することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60、温度検出部90および制御部100を備える。定着部60は、本発明の「定着装置」に対応する。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備える。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部100は、例えば、外部の装置から送信された画像データ(入力画像データ)を受信し、この画像データに基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることが可能となる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿またはコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21および操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定またはユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示および説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、またはKを添えて示すこととする。図2では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、およびドラムクリーニング装置415等を備える。
感光体ドラム413は、例えばアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。
帯電装置414は、コロナ放電を発生させることにより、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。
露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、二成分逆転方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。現像装置412は、現像剤に含まれるトナーを感光体ドラム413に供給することによって感光体ドラム413の表面にトナー像を形成する。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有し、一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーを除去する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424およびベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は、無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも一つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。駆動ローラーが回転することにより、中間転写ベルト421はA方向に一定速度で走行する。
中間転写ベルト421は、導電性および弾性を有するベルトであり、制御部100からの制御信号によって回転駆動される。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
ベルトクリーニング装置426は、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側、つまり、一次転写ローラー422と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙Sに二次転写される。具体的には、バックアップローラー423Bに二次転写バイアスを印加し、用紙Sの表面側、つまり、中間転写ベルト421と当接する側にトナーと同極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Sに静電的に転写される。
定着部60は、用紙Sの定着面であるトナー像が形成されている面側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、用紙Sの裏面である定着面の反対の面側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙Sを狭持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。また、定着器Fには、エアを吹き付けることにより、定着面側部材または裏面側支持部材から用紙Sを分離させるエア分離ユニットが配置されていても良い。
上側定着部60Aは、定着面側部材である第1定着ベルト61、第1加熱ローラー62、定着ローラー63、第2定着ベルト65および第2加熱ローラー66を有する。下側定着部60Bは、裏面側支持部材である加圧ローラー64を有する。定着部60の詳細については後述する。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、および搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類毎に収容される。
搬送経路部53は、レジストローラー対53a等の複数の搬送ローラー対、用紙Sを画像形成部40および定着部60を通過させ機外に排出する通常搬送路53bと、定着部60を通った用紙Sの表裏を反転させた後、画像形成部40の上流で再び通常搬送路53bに合流させる反転搬送路53cとを有する。両面印刷時には、最初に通常搬送路53bを通る際に用紙Sの表面にトナー像が形成され、反転搬送路53cを通過した後、再び通常搬送路53bを通る際に用紙Sの裏面にトナー像が形成されるようになっている。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
温度検出部90は、第1定着ベルト61の温度を検出するためのサーミスター等の温度センサーであり、検出した温度を制御部100に出力する。
次に、定着部60の詳細について説明する。図4は、本実施の形態に係る定着部60を示す図である。
図4に示すように、定着部60は、上述したように、第1定着ベルト61と、第1加熱ローラー62と、定着ローラー63と、加圧ローラー64と、第2定着ベルト65と、第2加熱ローラー66とを備えている。第1加熱ローラー62は、本発明の「第1ローラー」に対応し、第2加熱ローラー66は、本発明の「第2ローラー」に対応する。なお、定着部60は、定着荷重が2650N、各ベルトの張力が400Nに設定されている。
第1定着ベルト61は、無端状のベルト(外径が例えば150mm)であり、第1加熱ローラー62と定着ローラー63に張架されている。図5に示すように、第1定着ベルト61は、第1基層61Aと、第1基層61Aの外側に配置される第1弾性層61Bと、第1弾性層61Bの外側に配置される表層61Cとを有している。
第1基層61Aは、ポリイミド等の樹脂からなる。第1弾性層61Bは、シリコンゴム等のゴムからなる。表層61Cは、PFA(フッ素樹脂)チューブ等の樹脂からなり、定着ニップを通過する用紙に対して離型性を有する。
図4に示すように、第1加熱ローラー62は、表面がPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)でコーティングされたローラー(外径が例えば58mm)であり、ハロゲンヒーター等の加熱源を内蔵している。この加熱源により、第1加熱ローラー62が加熱される結果、第1定着ベルト61が加熱される。
定着ローラー63は、芯金の外周をゴム層で被覆したローラー(外径が例えば70mm)であり、制御部100によって駆動制御されることで時計回り方向に回転する。定着ローラー63が回転することにより、第1定着ベルト61および第1加熱ローラー62は、時計回り方向に従動回転する。
定着ローラー63のゴム層は、例えば、厚みが20mmであり、アスカーC硬度が40°となっている。凹凸紙の場合、凹み部分に対して第1定着ベルト61を追従しやすくする観点から、定着ローラー63を硬くして面圧を高くして第1定着ベルト61を凹凸紙の凹凸に対する密着性を良好にする必要がある。そのため、定着ローラー63のゴム層は、アスカーC硬度が40°以上であるのが好ましい。
加圧ローラー64は、芯金の外周をゴム層で被覆したローラー(外径が例えば60mm)であり、第1定着ベルト61との間で用紙を挟持して搬送する定着ニップを形成している。加圧ローラー64は、制御部100によって駆動制御されることで反時計回りに回転する。加圧ローラー64のゴム層は、例えば、厚みが2〜4mmであり、JIS−A硬度が30°となっている。
第2定着ベルト65は、定着ローラー63と第2加熱ローラー66に張架されることで定着ニップの部分で第1定着ベルト61と定着ローラー63に挟まれている。図5に示すように、第2定着ベルト65は、第2基層65Aと、第2基層65Aの外側に配置される第2弾性層65Bとを有している。
第2基層65Aは、ポリイミド等の樹脂からなる。第2弾性層65Bは、シリコンゴム等のゴムからなる。また、凹凸紙の凹凸に対する第1定着ベルト61の硬度の寄与が大きいことから、第2定着ベルト65の硬度が第1定着ベルト61の硬度より大きくなっている。具体的に、第1定着ベルト61および第2定着ベルト65は、JIS−A硬度で18°以下であるのが好ましい。
通常、定着ベルトは、弾性層の外側に表層が設けられることで、用紙に対する離型性を確保している。この表層は、弾性層よりも硬度が大きいので、表層が存在することにより、定着ベルトの表面の硬度が大きくなり、凹凸紙の凹凸に対する定着ベルトの密着性が悪くなる要因となり得る。
しかし、本実施の形態における第2定着ベルト65は、直接凹凸紙と接触するわけではなく、凹凸紙に対する離型性を確保する必要がない。そのため、第1定着ベルト61のような表層を有しない第2定着ベルト65を第1定着ベルト61に重ねることで、定着ベルトを全体として柔らかい状態にすることが可能となり、凹凸紙の凹凸に対する第1定着ベルト61の追従性が良好となる。
また、第2定着ベルト65が表層を有しないことにより、表層がある構成と比較して熱伝導性が良好になるので、第2加熱ローラー66による加熱効率が向上する。また、第1定着ベルト61および第2定着ベルト65の熱伝導率は、0.7W/(m・k)以上であるのが好ましい。
また、第2定着ベルト65の厚みは、第1定着ベルト61の厚みよりも大きくなっている。第1定着ベルト61の第1弾性層61Bの厚みを大きくし過ぎると、表層61Cが第1弾性層61Bから剥がれやすくなるので、可能な限り厚みを薄くするのが好ましい。そのため、第2定着ベルト65の第2弾性層65Bの厚みを大きくすることで、定着ベルト全体としての厚みを確保することが可能となり、ひいては凹凸紙への定着性が良好になる。
具体的には、第1基層61Aの厚みは、15μm未満であり、第1弾性層61Bの厚みは、200μm以上300μm以下であるのが好ましく、第2基層65Aの厚みは、15μmより大きく、70μm未満であり、第2弾性層65Bの厚みは、200μm以上1000μm以下であるのが好ましい。
図4に示すように、第2加熱ローラー66は、表面がPTFEでコーティングされたローラー(外径が例えば58mm)であり、ハロゲンヒーター等の加熱源を内蔵している。この加熱源により、第2加熱ローラー66が加熱される結果、第2定着ベルト65が加熱される。第2定着ベルト65および第2加熱ローラー66は、定着ローラー63の回転により時計回り方向に従動回転する。
また、第1加熱ローラー62および第2加熱ローラー66は、図示しない定着器内の側壁に移動可能に支持されている。具体的に、第1加熱ローラー62は、付勢部材62Aに付勢されることで上下に移動可能に構成されている。第2加熱ローラー66は、付勢部材66Aに付勢されることで上下に移動可能に構成されている。
第1加熱ローラー62および第2加熱ローラー66は、制御部100の制御の下、各付勢部材62A,66Aの付勢力を調整されることで、第1定着ベルト61および第2定着ベルト65の張力を調節することが可能となっている。付勢部材62A,66Aおよび制御部100は、本発明の「張力調整部」に対応する。
そして、第1加熱ローラー62および第2加熱ローラー66が最も上側に付勢された状態のとき、第2定着ベルト65は、第2加熱ローラー66に巻き掛かった部分以外の部分が第1定着ベルト61の内面に接触した状態となる。これにより、第2定着ベルト65による第1定着ベルト61の加熱効率が向上する。
また、第1定着ベルト61は、定着ニップの部分で上方に持ち上げられた状態となっているので、上下に弾性変形しにくい。そのため、凹凸紙の凹凸に対して密着性が悪化し、第1定着ベルト61の追従性が不足してしまう可能性がある。
このような場合、第1加熱ローラー62および第2加熱ローラー66を下方に下げることで、第1定着ベルト61および第2定着ベルト65の張力が緩められる。第1定着ベルト61および第2定着ベルト65が緩められることで、第1定着ベルト61の定着ローラー63に巻き掛けられた部分であるバルジ部が解放され、定着ニップにおける定着ベルト全体が厚くなり、柔らかくなる。そのため、凹凸紙の凹凸に対して密着性が良好になり、第1定着ベルト61の追従性が向上する。
一方、第2加熱ローラー66を下方に下げることで、第2定着ベルト65が、第1定着ベルト61の内面から離間してしまうと、第1定着ベルト61の内部で放熱してしまい、加熱効率が悪化する可能性がある。この場合、制御部100が、第1加熱ローラー62および第2加熱ローラー66内の各加熱源の加熱量を調整することで、放熱による加熱効率の悪化を低減することができる。制御部100は、本発明の「加熱量調整部」に対応する。
また、本実施の形態は、第1加熱ローラー62および第2加熱ローラー66は、図4における定着ローラー63の上方の位置から、図6に示すように、図示における右から左へ向かう方向である用紙の搬送方向(以下、「搬送方向」)の、定着ローラー63より上流側又は下流側の位置に移動可能に構成されている。
具体的には、第1加熱ローラー62は、図4の位置から定着ローラー63よりも搬送方向の上流側の第1可変位置に移動可能に構成されている。第2加熱ローラー66は、図4の位置から定着ローラー63よりも搬送方向の下流側の第2可変位置に移動可能に構成されている。
このように第1加熱ローラー62および第2加熱ローラー66が各可変位置に移動することで、第1定着ベルト61が定着ニップに対して、搬送方向における上流側および下流側に引っ張られた状態となる。
ここで、図4に示すように、第1定着ベルト61および第2定着ベルト65は、定着ニップの部分で上方に持ち上げられた状態となっているので、各弾性部が上下に変形しにくくなっている。そのため、第1定着ベルト61の凹凸紙の凹凸に対して密着性が悪化し、第1定着ベルト61の追従性が不足してしまう可能性がある。
しかし、図6に示すように、第1加熱ローラー62および第2加熱ローラー66を各可変位置に移動させることで、第1定着ベルト61が定着ニップの部分で横に広がった状態となる。そのため、上方に持ち上げられた状態と比較して、第1定着ベルト61の定着ローラー63に巻き掛けられた部分であるバルジ部が解放され、各弾性部が上下に変形しやすくなるので、第1定着ベルト61および第2定着ベルト65が全体として柔らかくなり、用紙に対する第1定着ベルト61の追従性が向上する。
ここで、例えば、凹凸紙における坪量が所定量(例えば、300gsm)以上の厚紙の場合、定着ニップの部分で第1定着ベルト61のつぶれ量が大きくなるので、より定着ニップ部分を柔らかくする構成とするのが望ましい。
そのため、本実施の形態では、制御部100が、凹凸紙の坪量に応じて、図4の構成および図6の構成の何れかを選択する。
具体的には、制御部100は、凹凸紙の坪量が所定量未満である場合、図4の構成を選択し、凹凸紙の坪量が所定量以上である場合、図6の構成を選択する。
なお、本実施の形態では、第1加熱ローラー62および第2加熱ローラー66が移動することで、定着部60が図4の構成および図6の構成の双方の構成となり得たが、これに限定されず、何れか一方の構成のみであっても良い。
また、図7に示すように、本実施の形態における定着部60には、分離部材67が設けられている。分離部材67は、逆クラウン形状の部材(外径が例えば15mm)であり、図示しない定着器の側壁に移動可能に支持されている。
分離部材67は、第1定着ベルト61の内部に配置されており、制御部100の制御の下、二点鎖線で示す退避位置と、実線で示す分離位置とを移動するようになっている。分離部材67は、退避位置のとき、どの部材とも接触しない。
分離部材67は、分離位置のとき、定着ローラー63よりも搬送方向の下流側における第1定着ベルト61の内面に接触する。これにより、定着ニップの下流側における第1定着ベルト61の曲率を、分離部材67が退避位置のときと比較して、大きくすることが可能となっている。分離部材67および制御部100は、本発明の「曲率変更部」に対応する。
上記したように、本実施の形態では、定着ベルトが全体として厚くて柔らかいので、用紙に対する密着性が良い。そのため、凹凸紙以外の用紙、特に坪量の小さい薄紙(例えば、130gsm)の通紙性が悪化する問題が生じやすい。
しかし、分離部材67を分離位置に位置させて、定着ニップの下流側における第1定着ベルト61の曲率を大きくすることで、第1定着ベルト61の薄紙に対する接触圧を小さくし、第1定着ベルト61の薄紙に対する分離性を向上させることが可能となっている。
次に、以上のような制御部100を備えた画像形成装置1における印刷制御を実行するときの動作例について説明する。図8は、画像形成装置1における印刷制御を実行するときの動作例の一例を示すフローチャートである。図8における処理は、例えば、印刷ジョブの実行指示を受け付けたときに実行される。
図8に示すように、制御部100は、薄紙印刷であるか否かについて判定する(ステップS101)。判定の結果、薄紙印刷でない場合(ステップS101、NO)、処理はステップS103に遷移する。一方、薄紙印刷である場合(ステップS101、YES)、制御部100は、分離部材67を分離位置に移動させる(ステップS102)。
次に、制御部100は、用紙が凹凸紙であるか否かについて判定する(ステップS103)。判定の結果、用紙が凹凸紙でない場合(ステップS103、NO)、処理はステップS110に遷移する。一方、用紙が凹凸紙である場合(ステップS103、YES)、制御部100は、用紙の坪量が所定量未満であるか否かについて判定する(ステップS104)。
判定の結果、用紙の坪量が所定量以上である場合(ステップS104、NO)、制御部100は、各加熱ローラーを各可変位置に移動させる(ステップS105)。ステップS105の後、処理はステップS110に遷移する。一方、用紙の坪量が所定量未満である場合(ステップS104、YES)、制御部100は、定着性が良好であるか否かについて判定する(ステップS106)。具体的には、制御部100は、印刷不良の指令がない場合、定着性が良好であると判定し、印刷不良の指令がある場合、定着性が良好でないと判定する。
判定の結果、定着性が良好である場合(ステップS106、YES)、処理はステップS110に遷移する。一方、定着性が良好でない場合(ステップS106、NO)、制御部100は、各定着ベルトの張力を下げる(ステップS107)。
次に、制御部100は、第1定着ベルト61の温度が所定温度未満であるか否かについて判定する(ステップS108)。判定の結果、第1定着ベルト61の温度が所定温度以上である場合(ステップS108、NO)、処理はステップS110に遷移する。
一方、第1定着ベルト61の温度が所定温度(例えば、紙種がレザック66白の厚さ302gの場合、200℃)未満である場合(ステップS108、YES)、制御部100は、第2加熱ローラー66の加熱量を大きくする(ステップS109)。次に、制御部100は、印刷制御を実行し(ステップS110)、本制御を終了する。
以上、詳しく説明したように、本実施の形態における定着部60は、定着ローラー63と、加熱源を含む第1加熱ローラー62と、定着ローラー63および第1加熱ローラー62に張架される第1定着ベルト61と、定着ローラー63との間で第1定着ベルト61を挟むことで定着ニップを形成する加圧ローラー64と、加熱源を含み、第1定着ベルト61の内側に配置される第2加熱ローラー66と、第1定着ベルト61の内側に配置され、定着ローラー63および第2加熱ローラー66に張架されることで定着ローラー63に巻き掛けられた部分で第1定着ベルト61と定着ローラー63に挟まれる第2定着ベルト65と、を備える。
このように構成した本実施の形態によれば、定着ニップにおいて、第1定着ベルト61および第2定着ベルト65の厚みが全体として大きくなるので、凹凸紙の凹凸に対する第1定着ベルト61の密着性が向上する。これにより、凹凸紙を通紙する際に、光沢段差が発生するのを抑制することができる。また、凹凸紙に対する定着性が良好なので、凹凸紙の搬送速度を落とす必要がなく、生産性が低下するのを抑制することができる。
また、第2定着ベルト65の第2弾性層65Bが設けられることで、表層61Cが設けられた第1定着ベルト61の第1弾性層61Bを比較的薄くしても、定着ベルト全体として十分に柔らかい状態とすることができる。そのため、第1弾性層61Bから表層61Cが剥がれるのを抑制でき、ひいては第1定着ベルト61の耐久性を向上させることができる。
また、第1定着ベルト61の内側に第2加熱ローラー66が配置されているので、第1定着ベルト61の定着ローラー63に巻き掛けられた部分と、第1加熱ローラー62に巻き掛けられた部分との間の距離を長くすることができる。当該距離を、第1定着ベルト61の所定部分が定着ニップを通過後1周して再び定着ニップに戻ってくるまでの間に、用紙が定着ニップを完全に通過する程度の長さに設定することで、第1定着ベルト61の加熱が、比較的搬送方向に長い用紙を印刷する際において追いつかなくなるのを抑制することができる。
また、第1定着ベルト61の内面に第2定着ベルト65を接触させることで、第1定着ベルト61の加熱効率を向上させることができる。
また、2つの加熱ローラーにより、第1定着ベルト61を加熱するので、凹凸紙の加熱効率を向上させることができる。
また、第2定着ベルト65の硬度が第1定着ベルト61の硬度よりも小さいので、定着ベルト全体としての硬度を柔らかい状態にすることができ、凹凸紙の凹凸に対する第1定着ベルト61の追従性を良好なものとすることができる。
また、第2定着ベルト65が第1定着ベルト61のような表層を有しないので、定着ベルトを全体として柔らかい状態にすることができ、凹凸紙の凹凸に対する第1定着ベルト61の追従性を良好なものとすることができる。また、第2定着ベルト65が表層を有しないことにより、表層がある構成と比較して熱伝導性が良好になるので、第2加熱ローラー66による加熱効率を向上させることができる。
また、定着ローラー63の硬度が比較的高いので、定着ニップにおける面圧が確保される。そのため、凹凸紙の凹凸に対する第1定着ベルト61の密着性を向上させることができる。
なお、上記実施の形態では、第1定着ベルト61の第1弾性層61Bおよび第2定着ベルト65の第2弾性層65Bがともにシリコンゴムからなる構成であったが、本発明はこれに限定されず、互いに異なる材料から構成されていても良い。
例えば、第2弾性層65Bが、第1弾性層61Bよりも動摩擦係数が小さい材料(例えば、フッ素ゴム)から構成されていても良い。通常、定着ベルトの弾性層には、シリコンゴムが用いられるが、シリコンゴムは比較的動摩擦係数が高いので、耐久が進行するにつれ、第1定着ベルト61と第2定着ベルト65の接触抵抗が上がっていく。
そのため、第2弾性層65Bをシリコンゴムにすると、定着ベルトが破損したり、モーター等の駆動力が伝達されるローラーに負荷がかかって、モーター等が脱調するという問題が生じる。
しかし、第2弾性層65Bを、動摩擦係数が小さい材料から構成することで、第1定着ベルト61の内面と、第2定着ベルト65との接触抵抗が増加するのを抑制することができる。
また、図9に示すように、オイル塗布部68を備えた構成としても良い。オイル塗布部68は、本発明の「抵抗調整部」に対応する。
オイル塗布部68は、第2定着ベルト65にオイルを塗布可能に構成されており、オイルが収容されたオイル収容部68Aと、オイル収容部68Aおよび第2定着ベルト65の外周に接触するオイルローラー68Bとを備えている。
オイルローラー68Bは、回転することでオイル収容部68A内のオイルを第2定着ベルト65に塗布する。このようなオイル塗布部68は、制御部100の制御の下、第2定着ベルト65を張架するローラーのうち駆動する側のローラーのトルクが所定トルク(例えば、3.0N・m)以上になった際にオイル塗布を行うようにしても良い。また、オイル塗布部68は、制御部100の制御の下、印刷枚数が所定枚数(200000枚)となる度にオイル塗布を行うようにしても良い。
このような構成であっても、第1定着ベルト61の内面と、第2定着ベルト65の接触抵抗が増加するのを抑制することができる。
また、上記実施の形態では、2つの加熱ローラーからなる構成であったが、本発明はこれに限定されず、例えば、図10に示すように、3つの加熱ローラーからなる構成であっても良い。
この構成における定着部は、上記実施の形態に備えられた部材の他に、第3加熱ローラー69と、第3定着ベルト70とを備えている。第3加熱ローラー69は、第1加熱ローラー62および第2加熱ローラー66と同様の構成である。
第3定着ベルト70は、略三角形状になるように第1加熱ローラー62、定着ローラー63および第3加熱ローラー69に張架されている。第3定着ベルト70は、第1加熱ローラー62と定着ローラー63の間の部分における内周面が、当該部分に対応する第1定着ベルト61の外周面と接触している。
この構成における第3定着ベルト70は、上記実施の形態における第1定着ベルト61と略同様の構成となっている。また、この構成における第1定着ベルト61は、上記実施の形態における第2定着ベルト65と略同様の構成となっている。
このような構成では、定着ローラー63と加圧ローラー64が、第2定着ベルト65、第1定着ベルト61および第3定着ベルト70を挟んだ構成となっている。このため、定着ベルト全体の弾性層による厚みを増加させることができる。
また、第3定着ベルト70が略三角形状となっているので、定着ニップの部分において第3定着ベルト70の曲率が大きくなった状態となっている。そのため、定着ニップの部分における定着ベルトが全体として厚くて柔らかい状態となっているので、用紙に対する第3定着ベルト70の追従性を向上させることができる。
また、この構成では、加熱ローラーが3つ設けられているので、定着ニップにおける加熱効率をさらに向上させることができる。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
最後に、本実施の形態に係る画像形成装置1における評価実験について説明する。
本実験では、図2に示す画像形成装置1を用いて、定着ベルトの硬度および定着ニップにおける面圧に対する凹凸紙の定着性について確認した。
表1に、本実験における評価結果を示す。
Figure 0006638412
表1における「○」は、良好な定着性が得られたことを示し、「△」は、見た目は良好だが、一部トナー剥がれが発生していることを示し、「×」は、定着不良が発生したことを示している。
表1の結果に示すように、定着ベルトの硬度が30°の場合、良好な定着性が得られず、また、定着ベルトの硬度が18°の場合、面圧が200kPaのとき、良好な定着性が得られていない。それに対し、定着ベルトの硬度が7°の場合、良好な定着性が得られていることが確認できる。つまり、定着ベルトが比較的柔らかい場合に、良好な定着性が得られることが確認できる。
1 画像形成装置
60 定着部
61 第1定着ベルト
62 第1加熱ローラー
63 定着ローラー
64 加圧ローラー
65 第2定着ベルト
66 第2加熱ローラー

Claims (12)

  1. 定着ローラーと、
    第1ローラーと、
    前記定着ローラーおよび前記第1ローラーに張架される第1定着ベルトと、
    前記定着ローラーとの間で前記第1定着ベルトを挟むことで定着ニップを形成する加圧ローラーと、
    前記第1定着ベルトの内側における前記定着ニップから離間する位置に配置される第2ローラーと、
    前記第1定着ベルトの内側に配置され、前記定着ローラーおよび前記第2ローラーに張架される2定着ベルトと、
    を備え
    前記第2定着ベルトは、前記定着ニップで前記第1定着ベルトと前記定着ローラーに挟まれる、
    定着装置。
  2. 前記第2定着ベルトの硬度は、前記第1定着ベルトの硬度より大きい、
    請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第1定着ベルトは、表面に離型性を有する表層を有し、
    前記第2定着ベルトは、表面に離型性を有する表層を有さない、
    請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記第2定着ベルトの厚みは、前記第1定着ベルトの厚みよりも大きい、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の定着装置。
  5. 前記定着ニップにおける前記第1定着ベルトと前記第2定着ベルトとの間の接触抵抗を調整する抵抗調整部を備える、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の定着装置。
  6. 前記第2定着ベルトが有する弾性層は、前記第1定着ベルトが有する弾性層よりも動摩擦係数が小さい、
    請求項3または請求項4に記載の定着装置。
  7. 前記定着ローラーの回転方向において前記定着ローラーの上流側および下流側の何れか一方に前記第1ローラーが配置され、他方に前記第2ローラーが配置される、
    請求項1〜6の何れか1項に記載の定着装置。
  8. 前記定着ニップに対して前記定着ローラーの回転方向における下流側において、前記定着ニップにおける前記第1定着ベルトの曲率を変更する曲率変更部を備える、
    請求項1〜7の何れか1項に記載の定着装置。
  9. 前記第1定着ベルトおよび前記第2定着ベルトの張力を調整する張力調整部を備える、
    請求項1〜8の何れか1項に記載の定着装置。
  10. 前記定着ニップを通過する用紙の種類に応じて前記第1ローラーおよび前記第2ローラーにおける加熱量を調整する加熱量調整部を備える、
    請求項1〜9の何れか1項に記載の定着装置。
  11. 前記第1ローラーおよび前記第2ローラーは、加熱源を内蔵している、
    請求項1〜10の何れか1項に記載の定着装置。
  12. 定着ローラーと、
    第1ローラーと、
    前記定着ローラーおよび前記第1ローラーに張架される第1定着ベルトと、
    前記定着ローラーとの間で前記第1定着ベルトを挟むことで定着ニップを形成する加圧ローラーと、
    前記第1定着ベルトの内側における前記定着ニップから離間する位置に配置される第2ローラーと、
    前記第1定着ベルトの内側に配置され、前記定着ローラーおよび前記第2ローラーに張架される2定着ベルトと、
    を備え
    前記第2定着ベルトは、前記定着ニップで前記第1定着ベルトと前記定着ローラーに挟まれる、
    画像形成装置。
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