JP6633023B2 - 熱取出しシステムおよび熱製造方法 - Google Patents

熱取出しシステムおよび熱製造方法 Download PDF

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Description

本発明は熱取出しシステムおよび熱製造方法に係り、特に、固体燃料ガス化燃焼装置による熱取出しシステム等に関するものである。
固体燃料ガス化燃焼装置については従来、技術的な提案が多くなされている。たとえば後掲特許文献1には、廃タイヤ乾留燃焼炉に廃タイヤを投入して廃タイヤを処理する装置として、廃タイヤをトレイに載せて乾留炉内に送り込む工程、廃タイヤを乾留し炭化物とスチール線を分離して炭化物をトレイから落下させる工程、トレイ上の残渣(スチール線)を回収する工程を行える装置が開示されている。すなわち、乾留装置本体、その上部に配置された廃タイヤ投入部、その下部に位置する廃タイヤ乾留部、その下に配置されたトレイ回収部、炭化物燃焼部、焼却灰取り出し部を有する構成である。
また、出願人は、RPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)を使用可能な小規模ボイラー用のガス化燃焼システムとして、固体燃料を収容する燃料室、その中の固体燃料からガス化燃料を生成して燃焼室に誘引する熱風形成手段を備えた構成を開示している(特許文献2)。ここで熱風形成手段は、導入された空気を燃焼室中を通して燃料室方向へ搬送する過程で熱風として最終的に排出させる熱風生成管部と、燃料室で排出された熱風を燃焼室方向へ向かって折り返させる熱風反射部とを備えた構造としている(後掲図5参照)。
また、出願人による特許文献3には、固体燃料ガス化燃焼装置のボイラーへの応用例として、各サイズの廃タイヤを燃料としてこれをガス化し、ガス化燃料を燃焼して高い熱量が得られ、蒸気を発生する装置が開示されている(後掲図6参照)。
特開2007−139363号公報「廃タイヤ連続燃焼炉」 特開2008−111635号公報「固体燃料ガス化燃焼システム、燃焼炉の炉心構造、およびボイラー」(特許第4963213号) 実用新案登録第3208392号公報「固体燃料ガス化燃焼装置、対象物乾燥装置、金属溶融装置、および対象物熱処理装置」
さて、従来のタイヤボイラーにも問題点があった。それは、ボイラー本体(図5では符号517)における熱源(湯)の温度を一定に制御することが難しいということである。また、ボイラー中の湯が所定の温度に達するまでは熱を取り出すことができず、待機時間が発生することである。しかも、温度制御が難しいことと相まって、待機時間が繰り返し発生してしまうことである。このことは特に、タイヤボイラーのような固体燃料ガス化燃焼装置による熱取出しシステムにおいて問題となる。
そこで本発明が解決しようとする課題は、かかる従来技術の問題点をなくし、取出される熱源(二次側)の温度を一定に制御することができ、また、熱を取り出せない時間を短縮することのできる、熱取出しシステムおよび熱製造方法を提供することである。特に、タイヤボイラーのような固体燃料ガス化燃焼装置による熱取出しシステムにおいて、取出す熱の温度制御ができ、また、熱取出し時間を短縮することのできる、熱取出しシステムおよび熱製造方法を提供することである。
本願発明者は上記課題について検討した結果、ボイラーにおいて得られた熱をそのまま二次熱源として取出して用いるのではなく、別に熱媒を貯留するタンクをボイラーに接続して設け、その中に熱交換パイプ(熱交換部)を設置する構成とすることによって解決できることを見出し、これに基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
〔1〕 ボイラーと、該ボイラーで熱を得た熱媒(以下、「一次熱媒」)から別の熱媒(以下、「二次熱媒」)への熱交換がなされる熱交換部が設けられた熱媒タンクと、該ボイラー―熱媒タンク間に設けられるタンク行き流路ならびにボイラー行き流路と、該ボイラー中の一次熱媒の温度を検知する温度センサーと、該タンク行き流路に設けられるポンプと、および該ポンプの駆動を制御する制御手段とからなり、該熱媒タンクから熱が取出される熱取出しシステムであって、
該ボイラーは固体燃料からガス化燃料を生成して燃焼を行うボイラーであり、
該熱媒タンクには該一次熱媒が貯留され、該熱交換部には前記二次熱媒が流通され、該熱の取出しは該熱交換部によりなされ、
該タンク行き流路の内径は該ボイラー行き流路の内径よりも小さく、
該制御手段は該温度センサーにより検知された温度が設定温度以上となった場合に該ポンプを駆動して該熱媒タンクに熱媒を供給するよう制御を行い、
かかる構成により、
該検知された温度が設定温度に満たない場合には該一次熱媒の送出がなされない
ことを特徴とする、熱取出しシステム。
〕 前記タンク行き流路は前記熱媒タンクの給水口に、また前記ボイラー行き流路は該熱媒タンクの排水口にそれぞれ接続されており、該給水口は該排水口よりも上方に設けられていることを特徴とする、〔〕に記載の熱取出しシステム。
〕 前記熱交換部は、前記給水口以上の高さに設けられていることを特徴とする、〔〕に記載の熱取出しシステム。
〔4〕 前記ポンプは前記給水口よりも下方に設けられていることを特徴とする、〔2〕または〔3〕に記載の熱取出しシステム。
〔5〕 前記給水口および前記熱交換部は前記熱媒タンクの上1/3部内に設けられていることを特徴とする、〔2〕、〔3〕、〔4〕のいずれかに記載の熱取出しシステム。
〔6〕 前記ボイラー行き流路にもポンプが設けられていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕のいずれかに記載の熱取出しシステム。
〔7〕 前記固体燃料は下記<F>記載のいずれかであることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕に記載の熱取出しシステム。
<F> タイヤ、木質ペレット、廃棄物固形燃料(Refuse Derived Fuel、RDF)、RPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)
〔8〕 〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕、〔7〕のいずれかに記載の熱取出しシステムを用いて行う、熱製造方法。
本発明の熱取出しシステムおよび熱製造方法は上述のように構成されるため、これらによれば、取出される熱の温度を一定に制御することができる。またこれにより、熱媒が所定の温度まで達する時間を短縮することができるため、熱を取り出せない時間を短縮することができる。特に、タイヤボイラーのような固体燃料ガス化燃焼装置による熱取出しシステムにおける優れた熱取出し方法を提供することができる。
本発明熱取出しシステムの基本構成を示す概念図である。 二次熱媒を熱交換部中で用いる構成の本発明熱取出しシステムの構成を示す説明図である。 図2に示す熱取出しシステムの作用を示す説明図である。 図2に示す熱取出しシステムの別例の構成を示す説明図である。 二次熱媒をタンク中で用いる構成の本発明熱取出しシステムの構成を示す説明図である。 図4に示す熱取出しシステムの作用を示す説明図である。 本発明熱取出しシステムが適用されるボイラーの基本構成を示す説明図である。 図5に示すボイラーの実施例を示す説明図である。
以下、図面により本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明熱取出しシステムの基本構成を示す概念図である。図示するように本熱取出しシステム10は、ボイラー1と、ボイラー1で熱を得た熱媒(一次熱媒)から別の熱媒(二次熱媒)への熱交換がなされる熱交換部8が設けられた熱媒タンク2と、ボイラー1―熱媒タンク2間に設けられるタンク行き流路3ならびにボイラー行き流路4と、ボイラー1中の一次熱媒の温度を検知する温度センサー5と、タンク行き流路3に設けられるポンプ6と、およびポンプ6の駆動を制御する制御手段7とからなり、これにより熱媒タンク2から熱が取出されるシステムであって、制御手段7は温度センサー5により検知された温度が設定温度以上となった場合にポンプ6を駆動して熱媒タンク2に熱媒を供給するよう制御を行うように構成されていることを、基本とする。
かかる構成により本発明熱取出しシステム10によれば、ボイラー1で熱を得た一次熱媒はポンプ6の駆動によりタンク行き流路3を経て熱媒タンク2へと送出される。熱媒タンク2内に入った一次熱媒は熱媒タンク2内に設けられている熱交換部8によって二次熱媒への熱交換がなされ、かかる熱交換によって熱の取出し(以下、「熱製造」ともいう」がなされる。熱媒タンク2に加熱手段や保温手段はなく、熱交換部8での熱交換を経て低温化した一次熱媒は、ボイラー行き流路4を経て再びボイラー1へと戻され、ここで加熱され、高温化した一次熱媒となって再び熱媒タンク2へと供される。このようにして、一次熱媒の循環利用がなされる。
ボイラー1中の一次熱媒は、温度センサー5によってその温度が継続的に検知される。ポンプ6の駆動を制御する制御手段7では、温度センサー5により検知される温度が所定温度以上になった場合にポンプ6を駆動して、ボイラー1中の一次熱媒を熱媒タンク2へと送出させる制御を行わせる設定とすることができる。したがって、かかる設定下では、検知温度が所定温度以上となった場合に制御手段7が当該制御を行い、それによりポンプ6が駆動し、ボイラー1中の一次熱媒はタンク行き流路3を経て熱媒タンク2へと送出される。
このようにして熱媒タンク2には、常に所定温度以上の一次熱媒が送出され、熱交換部8では一定温度以上の一次熱媒によって二次熱媒への熱交換がなされる。したがって、本熱取出しシステム10によれば、ある一定の温度以上の熱を取出すことが可能となる。
また、熱交換によって低温化した一次熱媒は、新たに高温化した一次熱媒の熱媒タンク2への流入により、順次、ボイラー行き流路4を経てボイラー1へと送出され、上述の通り再加熱されて高温化し、一次熱媒として再利用される。かかる動作は循環的に連続してなされるため、本熱取出しシステム10によれば、ある一定以上の熱の取出しを連続的に行うことができ、熱供給の停止時間、待機時間を短縮することができる。
ポンプ6を駆動する温度センサー5の検知温度は、たとえば85℃とすることができる。この場合、ボイラー1内の一次熱媒の温度が85℃と検知されると、制御手段7によってポンプ6が駆動され、ボイラー1内の一次熱媒が熱媒タンク2へと送出される。つまり、85℃という高温の一次熱媒が熱媒タンク2へと送出されて、熱交換部8による熱交換・熱取出しに供される。検知温度が85℃未満となると、制御手段7はポンプ6の駆動を停止するため、ボイラー1から熱媒タンク2への一次熱媒の送出は行われない。
すなわち、所定温度に満たない、より低温状態の一次熱媒が熱交換部8による熱交換に供され、取出される熱がより低温化してしまうことが防止される。このようにして本発明熱取出しシステム10によれば、一定温度の熱を、待機時間を多く要することなく取出すことができる。なお、85℃は例であり、その他の設定温度でもよいことはいうまでもない。
なお、本発明熱取出しシステム10を構成するボイラー1、熱媒タンク2とも、圧力式とする必要はなく、大気への開放式とすることができる。圧力式の場合は法定の検査が必要だが、開放式とすることによってそれは不要であり、本システムを導入しやすい。
図2は、二次熱媒を熱交換部中で用いる構成の本発明熱取出しシステムの構成を示す説明図である。また、
図2−2は、図2に示す熱取出しシステムの作用を示す説明図である。これらに図示するように本構成の熱取出しシステム210は、図1に示した構成に加え、熱媒タンク22には一次熱媒が貯留され、熱交換部28には二次熱媒が流通され、熱の取出しは熱交換部28によりなされることを特徴とする。すなわち、ボイラー21で所定温度に加熱された一次熱媒は熱媒タンク22に貯留されて熱交換後はボイラー21に戻されるとともに、熱取出しは外部から熱媒タンク22内を通って設けられる熱交換部28によりなされる構成である。熱交換部28としては、たとえば熱交換パイプを好適に用いることができる。なお、本願において「貯留」とは、液体が一時的に熱媒タンク内に貯められることを示す。
かかる構成により本熱取出しシステム210では、ボイラー21で所定温度に加熱された一次熱媒の流れF21は、タンク行き流路23を経て給水口223から熱媒タンク22に入る。熱交換部28内における外部からの未加熱の二次熱媒の流れS21は、熱媒タンク22内において一次熱媒との間の熱交換に供され、一次熱媒からの熱ΔHを得て、加熱された二次熱媒の流れS22となり、外部へと出る。このようにして、熱取出しがなされる。
一方、熱交換により低温化した一次熱媒は、排水口224から熱媒タンク22を出て、ボイラー行き流路24を経てボイラー21へと戻る。この時、低温化した一次熱媒の流れF22をなさしめるのは、給水口223を経て熱媒タンク22内に流入してくる、新たな、加熱された一次熱媒の流れである。なお、ボイラー行き流路24の内径をタンク行き流路23の内径よりも大きくすることによって、低温化した一次熱媒の流れF22をより円滑にすることができる。たとえば、前者内径を100mm、後者内径を50mmとする、等である。
このような、ボイラー21における一次熱媒の加熱〜熱媒タンク22への送出・貯留〜熱交換部28における熱の放出〜熱媒タンク22からの送出〜ボイラー21での再加熱〜 は循環的に連続してなされるため、本熱取出しシステム210によれば、ある一定以上の熱の取出しを連続的に行うことができ、熱供給の停止時間、待機時間を短縮することができる。また、本システム210では上述のように各流路23、24の内径を違えて構成することで、タンク行き流路23上に一台のポンプ26を設けるだけでよく、ボイラー行き流路24上に設ける必要はない。すなわち運転コスト(電気料金)は、二台設ける場合と比べて1/2ですみ、省エネルギーとなる。
本熱取出しシステム210は、図示するように熱媒タンク22の給水口223を排水口224よりも上方に設ける構成とすることができ、またそれが望ましい。かかる構成とすることにより、熱媒タンク22中の低温化した一次熱媒よりも比重の小さい加熱された一次熱媒の流れF21は、熱媒タンク22内のより上方に流入するため、低温化した一次熱媒との間での対流、混合が起こりにくく、比較的自然に、低温化した一次熱媒上に加熱された一次熱媒が乗るような状態となる。すなわち、流入した一次熱媒は、一定の高温状態を良好に保持したままで熱交換部28における熱交換に供され、より効果的な一定高温状態の熱の取出しを行うことができる。
本熱取出しシステム210はまた、図示するように、熱交換部28が給水口223の高さ以上の位置に設けられる構成とすることもでき、またそれが望ましい。かかる構成とすることにより未加熱の二次熱媒の流れS21は、給水口223から流入してくる加熱された一次熱媒の熱ΔHを、これにより近い位置で効率よく得て、加熱された二次熱媒の流れS22となることができる。なおまた、これらよりよい熱交換効率を得るための構成例として、給水口223よび熱交換部28を特に、熱媒タンク22の上1/3部内に設けられた構成としてもよい。
また、図示するように本熱取出しシステム210は、ポンプ26を給水口223よりも下方に設ける構成とすることもでき、そのようにすることが望ましい。ポンプ26は、ボイラー21で加熱された一次熱媒を強制的に熱媒タンク22側へと送るが、下方に設けることによって空気の流入を防止することができ、また、もし流入してしまった場合であってもこれを排出しやすくすることができる。
図3は、図2に示す熱取出しシステムの別例の構成を示す説明図である。図2に示す熱取出しシステム210は、上述した通り、タンク行流路23上に一台のポンプ26のみを設けた構成であり、かかる構成により運転コストを軽減できる。しかしながら、図3の熱取出しシステム310のように、ボイラー行き流路34上にもポンプ39を設ける構成としてもよい。かかる構成の場合は、ボイラー行流路34の内径をタンク行流路33と同じくすることができる。ただし、電気料金はその分かかり、省エネルギーにはならないことに注意が必要である。
図4は、二次熱媒をタンク中で用いる構成の本発明熱取出しシステムの構成を示す説明図である。また、
図4−2は、図4に示す熱取出しシステムの作用を示す説明図である。本例熱取出しシステム410に示すように、本発明熱取出しシステムは、熱媒タンク42には二次熱媒が貯留され、熱交換部48は一次熱媒が流通するタンク行き流路43―ボイラー行き流路44間に設けられており、熱の取出しは該熱媒タンク42からなされることを、特徴的な構成とする。すなわち、ボイラー41で所定温度に加熱された一次熱媒はタンク行流路43からそのまま、二次熱媒が貯留されている熱媒タンク42中の熱交換部48に連設され、そこでの熱交換後はそのままボイラー行き流路44に連接してボイラー41に戻されるとともに、熱取出しは、熱交換部48により熱を得た二次熱媒を熱媒タンク42から取出すことによりなされる構成である。熱交換部48は、たとえば熱交換パイプとすることができる。
かかる構成により本熱取出しシステム410では、ボイラー41で所定温度に加熱された一次熱媒の流れF41は、タンク行き流路43を経て熱媒タンク42に入り、熱交換部48へと流入する。熱交換部48内における加熱された一次熱媒の流れF41は、熱媒タンク42中の二次熱媒との間の熱交換に供され、一次熱媒からの熱ΔHを得て、加熱された二次熱媒の流れS42は熱媒タンク42の外部へと出る。このようにして、熱取出しがなされる。なお、熱媒タンク42には、未加熱の二次熱媒が供給されており(未加熱の二次熱媒の流れS41)、これが熱媒タンク42に貯留され、熱交換を受けて加熱された二次熱媒の流れS42となる。一方、熱交換により低温化した熱交換部48中の一次熱媒は、そのまま熱媒タンク42を出て、ボイラー行き流路44を経てボイラー41へと戻る。
このような、ボイラー41における一次熱媒の加熱〜熱媒タンク42への送出〜熱交換部48における熱の放出〜ボイラー41での再加熱〜 は循環的に連続してなされるため、本熱取出しシステム410によれば、ある一定以上の熱の取出しを連続的に行うことができ、熱供給の停止時間、待機時間を短縮することができる。また、本システム410では、タンク行き流路43上に一台のポンプ46を設けるだけでよく、ボイラー行き流路44上に設ける必要はない。すなわち運転コスト(電気料金)は、二台設ける場合と比べて1/2ですみ、省エネルギーとなる。
本熱取出しシステム410は、図示するようにタンク行流路43の熱媒タンク42入り口〜熱交換部48〜ボイラー行き流路44への熱媒タンク42出口を熱媒タンク42の上方に設ける構成とすることができ、またそれが望ましい。熱媒タンク42中において、熱交換部48からの熱ΔHを得た二次熱媒(加熱された二次熱媒)は、未加熱の二次熱媒よりも比重が小さく、熱媒タンク42内のより上方に溜まりやすいため、熱交換部48が熱媒タンク42のより下方に設けられる場合と比べて、未加熱の二次熱媒との間での対流、混合が起こりにくく、比較的自然に、未加熱の二次熱媒上に加熱された二次熱媒が乗るような状態となる。すなわち、流入した一次熱媒は、一定の高温状態を良好に保持したままで熱交換部48における熱交換に供され、より効果的な一定高温状態の熱の取出しを行うことができる。
本熱取出しシステム410はまた、図示するように、二次熱媒給水口423を熱媒タンク42の下方に、二次熱媒排水口424を熱媒タンク42の上方に、それぞれ設ける構成とすることもでき、またそれが望ましい。かかる構成とすることにより、熱媒タンク42中の未加熱の二次熱媒は流入してくる熱交換部48中の加熱された一次熱媒の熱ΔHを得て加熱された二次熱媒となった後、円滑に加熱された二次熱媒の流れS42ととして外部へ取出されることができる。
本熱取出しシステム410はさらに、二次熱媒排水口424を熱交換部48設置位置以上の高さに設ける構成とすることができ、またそれがより望ましい。かかる構成とすることによっても、熱媒タンク42中の未加熱の二次熱媒は流入してくる熱交換部48中の加熱された一次熱媒の熱ΔHを得て加熱された二次熱媒となった後、効率的に、加熱された二次熱媒の流れS42ととして外部へ取出されることができる。なおまた、これらよりよい熱交換効率を得るための構成例として、二次熱媒排水口424よび熱交換部48を特に、熱媒タンク42の上1/3部内に設けられた構成としてもよい。特に、熱媒タンク42のの水面付近から熱を取り出せるよう、熱交換部48および二次熱媒排水口424を熱媒タンク42のできる限り上部に設ける構成が、より望ましい。
また、図示するように本熱取出しシステム410は、ポンプ46をタンク行流路43の熱媒タンク42入り口位置よりも下方に設ける構成とすることもでき、そのようにすることが望ましい。ポンプ46は、ボイラー41で加熱された一次熱媒を強制的に熱媒タンク42側へと送るが、下方に設けることによって空気の流入を防止することができ、また、もし流入してしまった場合であってもこれを排出しやすくすることができる。
図5は、本発明熱取出しシステムが適用されるボイラーの構成例を示す説明図である。また、
図6は、図5に示すボイラーの実施例を示す説明図である。図5に示すように本熱取出しシステムを構成するボイラー51は、固体燃料からガス化燃料を生成して燃焼を行う方式のボイラーである。また図6に示すように、固体燃料としてはタイヤの他、木質ペレット、廃棄物固形燃料(Refuse Derived Fuel、RDF)、RPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)等を用いるものとすることができる。また、以上説明した本発明熱取出しシステムを用いて行う熱製造方法も、本発明の範囲内である。
本発明の熱取出しシステムおよび熱製造方法によれば、取出される熱の温度を一定に制御することができ、熱媒が所定の温度まで達する時間を短縮することができ、熱を取り出せない時間を短縮することができる。特に、タイヤボイラーのような固体燃料ガス化燃焼装置による熱取出しシステムにおける優れた熱取出し方法を提供することができる。したがって、ボイラー製造・利用分野および関連する全分野において、産業上利用性が高い発明である。
1、21、31、41、51、61…ボイラー
2、22、32、42…熱媒タンク
3、23、33、43…タンク行き流路
4、24、34、44…ボイラー行き流路
5、25、35、45…温度センサー
6、26、36、39、46…ポンプ
7、27、37、47…制御手段
8、28、38、48…熱交換部
10、210、310、410…熱取出しシステム
223、323…給水口
224、324…排水口
403…二次熱媒流路(熱媒タンク行き)
404…二次熱媒流路(外部行き)
423…二次熱媒給水口
424…二次熱媒排水口
512、612…燃料室(固形燃料収容室)
513…生成ガス室
514…バーナー
515、615…燃焼室
516…初期燃料・ガス貯蔵室
517、617…ボイラー本体
618…煙道
619…ウォータージャケット
F21、F41…加熱された一次熱媒の流れ
F22、F42…低温化した一次熱媒の流れ
S21、S41…未加熱の二次熱媒の流れ
S22、S42…加熱された二次熱媒の流れ
ΔH…一次熱媒からの熱

Claims (8)

  1. ボイラーと、該ボイラーで熱を得た熱媒(以下、「一次熱媒」)から別の熱媒(以下、「二次熱媒」)への熱交換がなされる熱交換部が設けられた熱媒タンクと、該ボイラー―熱媒タンク間に設けられるタンク行き流路ならびにボイラー行き流路と、該ボイラー中の一次熱媒の温度を検知する温度センサーと、該タンク行き流路に設けられるポンプと、および該ポンプの駆動を制御する制御手段とからなり、該熱媒タンクから熱が取出される熱取出しシステムであって、
    該ボイラーは固体燃料からガス化燃料を生成して燃焼を行うボイラーであり、
    該熱媒タンクには該一次熱媒が貯留され、該熱交換部には前記二次熱媒が流通され、該熱の取出しは該熱交換部によりなされ、
    該タンク行き流路の内径は該ボイラー行き流路の内径よりも小さく、
    該制御手段は該温度センサーにより検知された温度が設定温度以上となった場合に該ポンプを駆動して該熱媒タンクに熱媒を供給するよう制御を行い、
    かかる構成により、
    該検知された温度が設定温度に満たない場合には該一次熱媒の送出がなされない
    ことを特徴とする、熱取出しシステム。
  2. 前記タンク行き流路は前記熱媒タンクの給水口に、また前記ボイラー行き流路は該熱媒タンクの排水口にそれぞれ接続されており、該給水口は該排水口よりも上方に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の熱取出しシステム。
  3. 前記熱交換部は、前記給水口以上の高さに設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の熱取出しシステム。
  4. 前記ポンプは前記給水口よりも下方に設けられていることを特徴とする、請求項2または3に記載の熱取出しシステム。
  5. 前記給水口および前記熱交換部は前記熱媒タンクの上1/3部内に設けられていることを特徴とする、請求項2、3、4のいずれかに記載の熱取出しシステム。
  6. 前記ボイラー行き流路にもポンプが設けられていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5のいずれかに記載の熱取出しシステム。
  7. 前記固体燃料は下記<F>記載のいずれかであることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6のいずれかに記載の熱取出しシステム。
    <F> タイヤ、木質ペレット、廃棄物固形燃料(Refuse Derived Fuel、RDF)、RPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)
  8. 請求項1、2、3、4、5、6、7のいずれかに記載の熱取出しシステムを用いて行う、熱製造方法。
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