JP6631267B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
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Description
前記保護層が、多電子還元触媒を担持した導電性金属酸化物粒子を含有することを特徴とする、電子写真感光体。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に、感光層および保護層を順次積層した電子写真感光体であって、前記保護層が、多電子還元触媒を担持した導電性金属酸化物粒子を含有することを特徴とする。
(2)導電性支持体上に、電荷輸送物質と電荷発生物質とを含有する単層の感光層および保護層を順次積層した層構成
(3)導電性支持体上に、中間層、電荷発生層、電荷輸送層および保護層を順次積層した層構成
(4)導電性支持体上に、中間層、電荷輸送物質と電荷発生物質とを含有する単層の感光層および保護層を順次積層した層構成
負帯電性感光体は、好ましくは、中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)を設ける構成をとり、正帯電性感光体は、好ましくは、中間層の上に電荷輸送層(CTL)、その上に電荷発生層(CGL)を設ける構成をとる。
(1’)導電性支持体上に、電荷輸送層、電荷発生層、および保護層を順次積層した層構成
(3’)導電性支持体上に、中間層、電荷輸送層、電荷発生層、および保護層を順次積層した層構成。
本発明の電子写真感光体は、感光層上に保護層を有する。保護層は、感光体を外部環境や衝撃から保護する役割を担う。本発明の電子写真感光体における保護層は、多電子還元触媒を担持した導電性金属酸化物粒子を含有する。このような構成を有することにより、本発明の電子写真感光体は、長期間にわたって保護層の減耗量が少なく、形成される画像の画質安定性に優れる。
多電子還元触媒を担持した導電性金属酸化物粒子における導電性金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化スズなどを用いることができる。本発明の感光体においては、キャリア移動能や化学安定性の観点から、酸化チタンまたは酸化タングステンを用いることが好ましい。
酸化チタンは、特に制限されないが、四塩化チタンを原料として、気相法(四塩化チタンと酸素との気相反応により酸化チタンを得る方法)によって得られたものが好ましい。気相法で得られた酸化チタンは、粒径が均一であると同時に、製造時に高温プロセスを経由しているため、結晶性が高いものとなり、その結果、得られる酸化チタンまたは多電子還元触媒を担持した酸化チタンのキャリア移動度が良好なものとなる。
酸化タングステンには特に制限はなく、市販品(例えば、株式会社高純度化学研究所製)を適宜使用することができる。酸化タングステンは、一部がV価に還元されている場合もあるため、高温で焼成する等してVI価に酸化してから使用することが好ましい。酸化タングステンの結晶構造にも特に制限はないが、単斜晶系が好ましい。
多電子還元触媒は、光誘起電子のアクセプター(電子を受け取ることができる物質)となり、多電子を貯蔵し、効率的に還元反応を行う触媒である。
多電子還元触媒を担持した導電性金属酸化物粒子は、公知の方法で材料を適宜選択し、調製条件を適宜設定することにより調製することができる。
表面修飾剤としては、金属酸化物粒子の表面に存在するヒドロキシ基等と反応する表面修飾剤が好ましく、これらの表面修飾剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられる。
S−2:CH2=CHSi(OCH3)3
S−3:CH2=CHSiCl3
S−4:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S−5:CH2=CHCOO(CH2)2Si(OCH3)3
S−6:CH2=CHCOO(CH2)2Si(OC2H5)(OCH3)2
S−7:CH2=CHCOO(CH2)3Si(OCH3)3
S−8:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S−9:CH2=CHCOO(CH2)2SiCl3
S−10:CH2=CHCOO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S−11:CH2=CHCOO(CH2)3SiCl3
S−12:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S−13:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(OCH3)3
S−14:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2
S−15:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3
S−16:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S−17:CH2=C(CH3)COO(CH2)2SiCl3
S−18:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S−19:CH2=C(CH3)COO(CH2)3SiCl3
S−20:CH2=CHSi(C2H5)(OCH3)2
S−21:CH2=C(CH3)Si(OCH3)3
S−22:CH2=C(CH3)Si(OC2H5)3
S−23:CH2=CHSi(OCH3)3
S−24:CH2=C(CH3)Si(CH3)(OCH3)2
S−25:CH2=CHSi(CH3)Cl2
S−26:CH2=CHCOOSi(OCH3)3
S−27:CH2=CHCOOSi(OC2H5)3
S−28:CH2=C(CH3)COOSi(OCH3)3
S−29:CH2=C(CH3)COOSi(OC2H5)3
S−30:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OC2H5)3
S−31:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)2(OCH3)
S−32:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OCOCH3)2
S−33:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(ONHCH3)2
S−34:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OC6H5)2
S−35:CH2=CHCOO(CH2)2Si(C10H21)(OCH3)2
S−36:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH2C6H5)(OCH3)2
また、表面修飾剤としては、前記S−1からS−36以外でも、ラジカル重合可能な反応性有機基を有するシラン化合物を用いてもよい。これらの表面修飾剤は単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
表面修飾するに際して、粒子100質量部に対し、表面修飾剤0.1〜100質量部の範囲内、溶媒50〜5000質量部の範囲内を用いて湿式メディア分散型装置を使用して処理することが好ましい。また、乾式でも処理することができる。
本発明の感光体は保護層にバインダー樹脂を含むことが好ましい。バインダー樹脂としては、重合性化合物の重合物からなる樹脂を含有することが好ましい。
保護層に使用可能な硬化性化合物を硬化反応させる方法としては、電子線開裂反応を利用する方法やラジカル重合開始剤の存在下で光や熱を利用する方法等により硬化反応を行うことができる。
また、保護層に各種の滑剤粒子を含有させることも可能である。例えば、フッ素原子含有樹脂粒子を加えることができる。
保護層の形成に使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、ベンジルアルコール、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、酢酸エチル、酢酸ブチル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、テトラヒドロフラン、1−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジンおよびジエチルアミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
保護層は、バインダー樹脂(または、ラジカル重合性の硬化性化合物などの重合性化合物)、および上記の多電子還元触媒を担持した導電性酸化物粒子、必要に応じて公知の樹脂、重合開始剤、滑剤粒子、酸化防止剤等を添加して調製した塗布液を、公知の方法により感光層表面に塗布し、自然乾燥または熱乾燥を行い、その後硬化処理して作製することができる。
本発明で用いられる導電性支持体は、導電性を有するものであればいずれのものでもよく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛およびステンレスなどの金属をドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウムおよび酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独またはバインダー樹脂とともに塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルムおよび紙などが挙げられる。
本発明では、導電性支持体と感光層との中間にバリア機能および接着機能を有する中間層を設けることができる。
前述したように、本発明の感光体を構成する感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを一つの層に付与した単層構造の他に、電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に感光層の機能を分離させた層構成のものがより好ましい。
する。
本発明で形成される電荷発生層は、電荷発生物質とバインダー樹脂を含有するものであることが好ましく、電荷発生物質をバインダー樹脂溶液中に分散させてなる塗布液を塗布して形成されたものがより好ましい。
生を防ぐことができる。また、電荷発生層は、上記の顔料などの電荷発生物質を真空蒸着することによって形成することもできる。
本発明で形成される電荷輸送層は、少なくとも層内に電荷輸送物質とバインダー樹脂とを含有するものであることが好ましく、電荷輸送物質をバインダー樹脂溶液中に溶解、塗布して形成されうる。
本発明の感光体を構成する中間層、電荷発生層、電荷輸送層、および表面保護層等の各層は、公知の塗布方法により形成することができる。
本発明の感光体は、一般的な電子写真方式の画像形成装置に備えることができる。また、本発明の感光体は、該画像形成装置を用いた画像形成方法に好適に用いることができる。
<感光体1の作製>
下記のようにして感光体1を作製した。
直径60mmの円筒形アルミニウム支持体の導電性支持体を用意した。
バインダー樹脂としてのポリアミド樹脂(東レ社製CM8000)100質量部を、エタノール/n−プロピルアルコール/テトラヒドロフラン(体積比45/20/35)の混合溶媒1700質量部に加えて、20℃で撹拌混合した。この溶液に、酸化チタン粒子1(テイカ株式会社製SMT500SAS)を200質量部、酸化チタン粒子2(テイカ株式会社製SMT150MK)を140質量部添加し、ビーズミルにより、ミル滞留時間5時間として分散させた。そして、この溶液を一昼夜静置した後、ろ過することにより、中間層用塗布液を得た。ろ過は、ろ過フィルターとして、公称濾過精度が5μmのリジメッシュフィルター(日本ポール社製)を用いて、50kPaの圧力下で行った。このようにして得られた中間層塗布液を、上記の支持体を洗浄した後の外周に浸漬塗布法で塗布し、120℃で30分乾燥して乾燥膜厚2μmの中間層を形成した。
電荷発生物質:チタニルフタロシアニン顔料(Cu−Kα特性X線回折スペクトル測定で、少なくとも27.3°の位置に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料) 20質量部
ポリビニルブチラール樹脂(#6000−C:電気化学工業社製) 10質量部
酢酸t−ブチル 700質量部
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300質量部
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
電荷輸送物質(4,4’−ジメチル−4”−(β−フェニルスチリル)トリフェニルアミン) 225質量部
バインダー樹脂:ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製) 300質量部
酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン、BHT) 6質量部
テトラヒドロフラン(THF) 1600質量部
トルエン 400質量部
シリコーンオイル(KF−96:信越化学工業社製) 1質量部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、120℃で70分間乾燥して乾燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
重合性化合物(上記例示化合物M1) 100質量部
下記TiO2/Cu2+系化合物1 100質量部
重合開始剤(イルガキュア819:BASFジャパン社製) 5質量部
2−ブタノール 330質量部
テトラヒドロフラン 17質量部
上記成分を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、保護層塗布液を作製した。該塗布液を先に電荷輸送層まで作製した感光体上に円形スライドホッパー塗布機を用いて塗布した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの保護層を得た。
導電性金属酸化物粒子としてルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)を用い、このTiO2の微粒子を蒸留水中に、水に対してTiO2が10質量%となる濃度で懸濁させ、次いでこれに、CuCl2・2H2O(和光純薬工業株式会社製)をCu(II)がTiO2に対して0.1質量%となる量で加え、撹拌しながら90℃に加熱して1時間保持した。次に、得られた懸濁液を吸引濾過によって濾別した後に、残渣を蒸留水によって洗浄し、さらに110℃で加熱乾燥することによって、銅二価塩を担持したTiO2微粒子を得た。
<感光体2の作製>
TiO2/Fe3+系化合物の調製
上記の「TiO2/Cu2+系化合物1の調製」において、CuCl2・2H2Oに代えて、塩化鉄(III)六水和物(FeCl3・6H2O、関東化学株式会社製、純度99.9質量%)をTiO2に対してFe(III)が0.1質量%となる量で加えたことを除いては同様の手順で、鉄三価塩を担持したTiO2微粒子を得た。
<感光体3の作製>
TiO2/Ptの調製
上記の「TiO2/Cu2+系化合物1の調製」において、CuCl2・2H2Oに代えて、塩化白金(4)酸(キシダ化学株式会社製)をTiO2に対して白金が0.1質量%となる量で加えたことを除いては同様の手順で、Ptを担持したTiO2微粒子を得た。
<感光体4の作製>
TiO2/Pdの調製
上記の「TiO2/Cu2+系化合物1の調製」において、CuCl2・2H2Oに代えて、塩化パラジウムをTiO2に対してパラジウムが0.1質量%となる量で加えたことを除いては同様の手順で、Pdを担持したTiO2微粒子を得た。
<感光体5の作製>
TiO2/Niの調製
上記の「TiO2/Cu2+系化合物1の調製」において、CuCl2・2H2Oに代えて、酸化ニッケル試薬(1級)をTiO2に対してニッケルが0.1質量%となる量で加えたことを除いては同様の手順で、Niを担持したTiO2微粒子を得た。
<感光体6の作製>
WO3/Cu2+系化合物の調製
WO3粉末(数平均一次粒径90nm、株式会社高純度化学研究所製)をフィルターに通して粒径1μm以上の粒子を除去し、650℃で3時間焼成する前処理を行なうことによって、三酸化タングステン微粒子を得た。
<感光体7の作製>
WO3/Pdの調製
上記の「WO3/Cu2+系化合物の調製」において、CuCl2・2H2Oに代えて、塩化パラジウムをWO3に対してパラジウムが0.1質量%となる量で加えたことを除いては同様の手順で、Pdを担持したWO3微粒子を得た。
<感光体8の作製>
TiO2/Cu2+系化合物2の調製
導電性金属酸化物粒子としてルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)を用い、このTiO2の微粒子を蒸留水中に10質量%(TiO2vs.H2O)で懸濁させ、次いでこれに、CuCl2・2H2O(和光純薬工業株式会社製)をTiO2に対してCu(II)が0.002質量%の量で加え、撹拌しながら90℃に加熱して1時間保持した。次に、得られた懸濁液を吸引濾過によって濾別した後に、残渣を蒸留水によって洗浄し、さらに110℃で加熱乾燥することによって、銅二価塩を担持したTiO2微粒子を得た。
<感光体9の作製>
TiO2/Cu2+系化合物3の調製
導電性金属酸化物粒子としてルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)を用い、このTiO2の微粒子を蒸留水中に10質量%(TiO2vs.H2O)で懸濁させ、次いでこれに、CuCl2・2H2O(和光純薬工業株式会社製)をTiO2に対してCu(II)が800質量%の量で加え、撹拌しながら90℃に加熱して1時間保持した。次に、得られた懸濁液を吸引濾過によって濾別した後に、残渣を蒸留水によって洗浄し、さらに110℃で加熱乾燥することによって、銅二価塩を担持したTiO2微粒子を得た。
<感光体10の作製>
TiO2/Cu2+系化合物4の調製
実施例1の「TiO2/Cu2+系化合物1の調製」において、導電性金属酸化物であるルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)を、ルチル型TiO2粉末(数平均一次粒径10nm)に変更したこと以外は同様の手順で、TiO2/Cu2+系化合物4を調製した。
<感光体11の作製>
TiO2/Cu2+系化合物5の調製
実施例1の「TiO2/Cu2+系化合物1の調製」において、導電性金属酸化物であるルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)を、ルチル型TiO2粉末(数平均一次粒径1000nm)に変更したこと以外は同様の手順で、TiO2/Cu2+系化合物5を調製した。
<感光体12の作製>
保護層塗布液を以下のように変更したことを除いては、実施例1と同様の手順で感光体12を作製した。
上記TiO2/Cu2+系化合物1 20質量部
重合開始剤(イルガキュア819:BASFジャパン社製) 5質量部
2−ブタノール 330質量部
テトラヒドロフラン 17質量部。
<感光体13の作製>
保護層塗布液を以下のように変更したことを除いては、実施例1と同様の手順で感光体13を作製した。
上記TiO2/Cu2+系化合物1 150質量部
重合開始剤(イルガキュア819:BASFジャパン社製) 5質量部
2−ブタノール 330質量部
テトラヒドロフラン 17質量部。
<感光体14の作製>
保護層塗布液を以下のように変更したことを除いては、実施例1と同様の手順で感光体14を作製した。
上記TiO2/Cu2+系化合物1 200質量部
重合開始剤(イルガキュア819:BASFジャパン社製) 5質量部
2−ブタノール 330質量部
テトラヒドロフラン 17質量部。
<感光体15の作製>
保護層塗布液を以下のように変更したことを除いては、実施例1と同様の手順で感光体15を作製した。
上記TiO2/Cu2+系化合物1 250質量部
重合開始剤(イルガキュア819:BASFジャパン社製) 5質量部
2−ブタノール 330質量部
テトラヒドロフラン 17質量部。
<感光体16の作製>
保護層塗布液を以下のように変更したことを除いては、実施例1と同様の手順で感光体16を作製した。
上記TiO2/Cu2+系化合物1 300質量部
重合開始剤(イルガキュア819:BASFジャパン社製) 5質量部
2−ブタノール 330質量部
テトラヒドロフラン 17質量部。
<感光体17の作製>
TiO2/WO3/Cu2+系化合物の調製
実施例1の「TiO2/Cu2+系化合物1の調製」の調製において、ルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)10質量%に代えて、ルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)5質量%と、実施例6で調製した三酸化タングステン微粒子(数平均一次粒径90nm)5質量%とを用いたことを除いては、上記「TiO2/Cu2+系化合物1の調製」と同様の手法で銅二価塩を担持させることによって、銅二価塩を担持した酸化チタン/三酸化タングステン微粒子を得た。このとき、酸化チタン/三酸化タングステン微粒子の数平均一次粒径は95nmであった。
<感光体18の作製>
感光層を以下のように作製したことを除いては、実施例1と同様の手順で感光体18を作製した。
熱可塑性樹脂(ポリカーボネート樹脂、三菱ガス化学株式会社製 Z−300) 100質量部
上記TiO2/Cu2+系化合物1 100質量部
2−ブタノール 330質量部
テトラヒドロフラン 17質量部
上記成分を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、保護層塗布液を作製した。該塗布液を先に電荷輸送層まで作製した感光体上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、保護層を塗布した。塗布後、120℃にて70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの保護層を得た。
<感光体19の作製>
TiO2/Cu2+系化合物6の調製
導電性金属酸化物粒子としてルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)を用い、このTiO2の微粒子を蒸留水中に10質量%(TiO2vs.H2O)で懸濁させ、次いでこれに、CuCl2・2H2O(和光純薬工業株式会社製)をCu(II)がTiO2に対して0.001質量%の量で加え、撹拌しながら90℃に加熱して1時間保持した。次に、得られた懸濁液を吸引濾過によって濾別した後に、残渣を蒸留水によって洗浄し、さらに110℃で加熱乾燥することによって、銅二価塩を担持したTiO2微粒子を得た。
<感光体20の作製>
TiO2/Cu2+系化合物7の調製
導電性金属酸化物粒子としてルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)を用い、このTiO2の微粒子を蒸留水中に10質量%(TiO2vs.H2O)で懸濁させ、次いでこれに、CuCl2・2H2O(和光純薬工業株式会社製)をCu(II)がTiO2に対して1000質量%の量で加え、撹拌しながら90℃に加熱して1時間保持した。次に、得られた懸濁液を吸引濾過によって濾別した後に、残渣を蒸留水によって洗浄し、さらに110℃で加熱乾燥することによって、銅二価塩を担持したTiO2微粒子を得た。
<感光体21の作製>
保護層塗布液を以下のように変更したことを除いては、実施例1と同様の手順で感光体21を作製した。
上記TiO2/Cu2+系化合物1 10質量部
重合開始剤(イルガキュア819:BASFジャパン社製) 5質量部
2−ブタノール 330質量部
テトラヒドロフラン 17質量部。
<感光体22の作製>
保護層塗布液を以下のように変更したことを除いては、実施例1と同様の手順で感光体22を作製した。
上記TiO2/Cu2+系化合物1 400質量部
重合開始剤(イルガキュア819:BASFジャパン社製) 5質量部
2−ブタノール 330質量部
テトラヒドロフラン 17質量部。
<感光体23の作製>
TiO2/Cu2+系化合物8の調製
実施例1の「TiO2/Cu2+系化合物1の調製」において、導電性金属酸化物粒子であるルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)を、ルチル型TiO2粉末(数平均一次粒径5nm)に変更したこと以外は同様の手順で、TiO2/Cu2+系化合物8を調製した。
<感光体24の作製>
TiO2/Cu2+系化合物9の調製
実施例1の「TiO2/Cu2+系化合物1の調製」において、導電性金属酸化物粒子であるルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)を、ルチル型TiO2粉末(数平均一次粒径1500nm)に変更したこと以外は同様の手順で、TiO2/Cu2+系化合物9を調製した。
<比較感光体1の作製>
実施例1の(保護層)において、導電性金属酸化物粒子に多電子還元触媒を担持させなかったこと、および導電性金属酸化物粒子の添加量を重合性化合物100質量部に対して150質量部としたことを除いては同様の手順で、比較感光体1を作製した。
<比較感光体2の作製>
実施例6の(保護層)において、導電性金属酸化物粒子に多電子還元触媒を担持させなかったこと、および導電性金属酸化物粒子の添加量を重合性化合物100質量部に対して150質量部としたことを除いては同様の手順で、比較感光体2を作製した。
<比較感光体3の作製>
Al2O3/Cu2+系化合物の調製
実施例1の「TiO2/Cu2+系化合物1の調製」において、導電性金属酸化物粒子であるルチル型TiO2粉末(MT−150A、数平均一次粒径100nm、テイカ株式会社製)を、Al2O3粉末(数平均一次粒径100nm)に変更したこと以外は同様の手順で、Al2O3/Cu2+系化合物を調製した。
<比較感光体4の作製>
比較例1において、多電子還元触媒を担持させていない導電性金属酸化物粒子の添加量を重合性化合物100質量部に対して300質量部としたことを除いては同様の手順で、比較感光体4を作製した。
(1)分散性の評価
保護層塗布液の成分を十分に溶解・分散して、保護層塗布液を作製後、所定の時間静置し微粒子の沈降度合いを観察し評価した。
○:静置後9時間で沈降なし、12時間で沈降あり(実用上問題なし)、
△:静置後6時間で沈降なし、9時間で沈降あり(実用上問題なし)、
×:静置後6時間で沈降あり(実用上問題有り)。
温度30℃、湿度85%RHの高温高湿環境下で、画像比率6%の文字画像をA4横送りで各500,000枚両面連続プリントを行う耐久試験を実施し、耐久試験前後における感光体の表面層の膜厚減耗量により評価した。
温度30℃、湿度85%RHの高温高湿環境下で、画像比率6%の文字画像をA4横送りで各500,000枚両面連続プリントを行う耐久試験を実施し、前記耐久試験後に、転写電流20μA〜100μAまで変化させて、べた黒とべた白の混在した画像を10枚連続して印刷し、続いて均一なハーフトーン画像を印刷し、該ハーフトーン画像中に前記べた黒とべた白の履歴(濃度ムラ)が現れている(メモリ発生)か否(メモリ発生なし)かで判定した。
○:転写電流40〜60μAでわずかに濃度ムラがみられるが、実用上問題ないレベル、
△:転写電流40μA未満でもわずかに濃度ムラがみられるが、実用上問題ないレベル、
×:転写電流40μA未満でも濃度ムラが明確にみられ、実用上問題となるレベル。
温度30℃、湿度80%RHでの500,000枚の画出し耐刷試験後、直ぐに実機の主電源を停止した。停止12時間後に電源を入れ画出し可能状態になった後、直ちにA3中性紙全面にハーフトーン画像(マクベス濃度計で相対反射濃度0.4)とA3全面の6dot格子画像を印字した。印字画像の状態を観察し以下の評価を行った。
○:ハーフトーン画像のみに感光体長軸方向の薄い帯状濃度低下が認められる(実用上問題なし)、
△:画像ボケによる格子画像の欠損もしくは線幅の細りが発生(実用上問題なし)、
×:画像ボケによる格子画像の欠損もしくは線幅の細りが発生(実用上問題有り)。
温度30℃、湿度85%RHの高温高湿環境下で、画像比率6%の文字画像をA4横送りで各500,000枚両面連続プリントを行う耐久試験を実施し、耐久試験前後における露光部電位の電位変動の大きさにより評価した。
2Y、2M、2C、2Bk 帯電手段
3Y、3M、3C、3Bk 露光手段
4Y、4M、4C、4Bk 現像手段
5Y、5M、5C、5Bk 一次転写ローラー
5b 二次転写ローラー
6Y、6M、6C、6Bk、6b クリーニング手段
7 無端ベルト状中間転写体ユニット
8 筐体
10Y、10M、10C、10Bk 画像形成ユニット
20 給紙カセット
21 給紙手段
22A、22B、22C、22D 中間ローラー
23 レジストローラー
24 定着手段
25 排紙ローラー
26 排紙トレイ
70 無端ベルト状中間転写体
71、72、73、74 ローラー
82L、82R 支持レール
A 画像形成装置
P 転写材
SC 原稿画像読み取り装置
Claims (4)
- 導電性支持体上に、感光層および保護層を順次積層した電子写真感光体であって、
前記保護層が、多電子還元触媒を担持した導電性金属酸化物粒子を含有し、
前記導電性金属酸化物粒子が、酸化チタンまたは酸化タングステンを含有し、
前記多電子還元触媒が、白金、パラジウム、銅、鉄およびニッケルからなる群から選択される1以上の元素を含み、
前記多電子還元触媒が、前記導電性金属酸化物粒子に対して0.0001〜1質量%の割合で担持されていることを特徴とする、電子写真感光体。 - 前記多電子還元触媒が、銅または鉄を含む、請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記導電性金属酸化物粒子が10〜1000nmの数平均一次粒径を有する、請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 前記保護層が、重合性化合物の重合物からなるバインダー樹脂を含有し、前記バインダー樹脂に対して、20〜300質量%の割合で前記多電子還元触媒を担持した導電性金属酸化物粒子を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
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