<パチスロ機の機能フロー>
本発明の一実施の形態を示す遊技機であるパチスロ機について説明する。はじめに、図1を参照して、遊技機の実施の形態に係る機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロ機では、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
所定の開始条件として、遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロ機では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定時間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4コマ分に定め、規定時間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1コマ分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロ機では、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。このような内部抽籤手段、リール停止制御手段及び入賞判定手段は、後述する制御手段としての主制御回路が担う。
また、パチスロ機では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの画像表示装置により行う映像の表示、駆動装置による液晶パネルの駆動、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、あるいはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロ機では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。このような演出内容決定手段及び演出実行手段は、後述する演出制御手段としての副制御回路が担う。
<パチスロ機の構造>
次に、図2を参照して、本実施形態におけるパチスロ機の外観構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ機1の外部構造を示す斜視図である。
図2に示すように、パチスロ機1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容する筐体としてのキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉自在に取付けられたフロントドア2bとを有している。キャビネット2aの両側面には、把手2cが設けられている(図2では一側面の把手2cのみを示す)。この把手2cは、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて表示された複数(本実施の形態では3つ)のリール3L,3C,3Rが収容されている。
以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。上述の複数(例えば21個)の図柄は、前述のシート材の表面に描かれている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、画像を表示する画像表示手段としての液晶表示装置11とを備えている。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉自在に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ機1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
液晶表示装置11は、表示装置の一例であり、例えば、前面側(パチスロ機1の正面側であり、遊技者に対向する面)に形成された表示領域11aに遊技における演出画像や遊技に関する情報を表示するようフロントドア2bのドア本体9の上部に取り付けられている。液晶表示装置11は、映像の表示による演出を実行する他、例えば遊技機のカスタマイズや遊技履歴等の遊技台情報を表示することができる。また、液晶表示装置11には、遊技場の管理者の操作に応じて、ホールメニューが表示される。この場合、液晶表示装置11をタッチパネルで構成し、ホールメニューにおいて、管理者が操作可能なボタン等を表示することができる。また、詳細は後述するが、液晶表示装置11は、複数の表示手段としての複数の液晶パネル(後述する図6に示す第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117)を有する。これら複数の液晶パネルは、一体的な複数の配置形態とすることが可能であり、互いに隣接する液晶パネル同士の少なくとも一部分が接触して一体的に配置可能である。また、複数の液晶パネルは、後述する駆動装置200により他の液晶パネルとの接触または接近状態を保持しつつ動作する。
また、フロントドア2bは、3つのリール3L,3C,3Rの一部を視認させることが可能な表示窓4を有する。表示窓4は、3つのリール3L,3C,3Rに対応する3つの左表示窓4L,中表示窓4C,右表示窓4Rによって構成されている。
これら表示窓4L,4C,4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリール3L,3C,3Rの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L,4C,4Rを介して、表示窓4の背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rを視認することができる。また、詳細は後述するが、駆動装置200(図6参照)は、表示装置の形態を変化させる駆動手段の一例であり、液晶表示装置11の背面(前面側の反対側の面)に設けられている。したがって、遊技者は、駆動装置200を視認することができない。
本実施形態では、表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L,4C,4Rの枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶラインを、入賞か否かの判定を行う入賞判定ラインとして定義する。
また、上述したリール3L,3C,3R及び液晶表示装置11の前面側には、保護ガラス6が配設されている。これにより、リール3L,3C,3R及び液晶表示装置11を遊技者が直接触れることができないようになっている。
ドア本体9の中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1ベットボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R、選択ボタン、決定ボタン等)が設けられている。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ機1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。すなわち、メダル投入口13は、遊技者によってメダルが投入されるためのものである。メダル投入口13から投入されたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ機1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1ベットボタン15は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、遊技者の操作に応じて全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始させるためのものであり、開始操作手段を構成する。
ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応付けて設けられ、遊技者の操作に応じて対応する各リールの回転を停止させるためのものである。これらストップボタン17L,17C,17Rは、停止操作手段を構成する。
また、これらストップボタン17L,17C,17Rは、液晶表示装置11に表示される情報に関する操作を行う際に用いられるようになっており、例えば液晶表示装置11の表示画面上における選択操作を行う際に用いられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
選択ボタン及び決定ボタンは、液晶表示装置11の表示画面上における各種操作を行う際に用いられる。
また、台座部12には、7セグメントLED(LightEmittingDiode)からなる7セグ表示器28が設けられている。この7セグ表示器28は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口21、メダル受皿22、スピーカ23L,23R等が設けられている。メダル払出口21は、後述のホッパー装置43の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿22は、メダル払出口21から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ23L,23Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
<パチスロ機の電気的構成>
次に、パチスロ機1の電気的構成について、図3を参照して説明する。図3は、パチスロ機1の電気的構成を示すブロック図である。
図3に示すように、パチスロ機1は、キャビネット2aに配設された主制御基板41と、フロントドア2bに配設された副制御基板42とを有している。主制御基板41には、リール中継端子板51と、設定用鍵型スイッチ52と、キャビネット側中継基板53と、ドア中継端子板54と、電源装置44の電源基板44bとが電気的に接続されている。
リール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。このリール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板41からステッピングモータに出力される信号を中継する。設定用鍵型スイッチ52は、パチスロ機1の設定を変更する際又はパチスロ機1の設定を確認する際に使用する。
キャビネット側中継基板53には、外部集中端子板56と、ホッパー装置43と、メダル補助収納庫スイッチ57とが電気的に接続されている。このキャビネット側中継基板53は、主制御基板41から外部集中端子板56、ホッパー装置43、メダル補助収納庫スイッチ57に出力される信号を中継する。つまり、外部集中端子板56、ホッパー装置43及びメダル補助収納庫スイッチ57は、キャビネット側中継基板53を介して主制御基板41に接続されている。
外部集中端子板56は、キャビネット2aに取り付けられており、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ機1の外部へ出力するために設けられている。
メダル補助収納庫スイッチ57は、図示しないメダル補助収納庫を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置44の電源基板44bには、電源スイッチ44aが接続されている。この電源スイッチ44aは、パチスロ機1に必要な電源を供給するときにONにする。
ドア中継端子板54には、メダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66、選択スイッチ67、決定スイッチ68及び副中継基板69が接続されている。つまり、メダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66、選択スイッチ67、決定スイッチ68及び副中継基板69は、ドア中継端子板54を介して主制御基板41に接続されている。
メダルセンサ46は、メダルが図示しないセレクタ内を通過したことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。ドア開閉監視スイッチ61は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ機1の外部へ出力する。BETスイッチ62は、MAXベットボタン14及び1ベットボタン15(図2参照)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
精算スイッチ63は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。スタートスイッチ64は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
ストップスイッチ基板65は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板65には、ストップスイッチが設けられている。ストップスイッチは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板66は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器28に表示させるための基板である。この遊技動作表示基板66には、7セグ表示器28とLED70が接続されている。LED70は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
選択スイッチ67は、選択ボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41及び副中継基板69に出力する。決定スイッチ68は、決定ボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41及び副中継基板69に出力する。
副中継基板69は、副制御基板42と主制御基板41とを接続する配線を中継する。また、副中継基板69は、副制御基板42と副制御基板42の周辺に配設された複数の基板とを接続する配線を中継する。すなわち、副中継基板69には、副制御基板42と、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、24hドア開閉監視ユニット74と、駆動制御基板78とが電気的に接続されている。
副制御基板42は、ドア中継端子板54と副中継基板69を介して主制御基板41に接続されている。また、副制御基板42は、副中継基板69を介して、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、24hドア開閉監視ユニット74と、駆動制御基板78とに電気的に接続されている。
サウンドI/O基板71は、スピーカ23L,23Rへの音声の出力を行う。LED基板72は、副制御回路101(図5参照)の制御により実行される演出に応じて、光源の一具体例を示すLED群25を発光させて、点滅パターンを表示する。
24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bの開閉の履歴を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bを開放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板42(副制御回路101)に出力する。
駆動制御基板78は、副制御回路101(図5参照)の制御により実行される演出に応じて、駆動装置200を駆動させる。駆動装置200は、駆動制御基板78によって駆動制御されることで、図6に示す、後述する液晶表示装置11の第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117を動作させ、液晶表示装置11の形態を変化させる。
副制御基板42には、ロムカートリッジ基板76と、液晶中継基板77とが接続されている。ロムカートリッジ基板76は、演出用の画像(映像)、音声、光(LED群25)、駆動装置200の駆動及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板77は、副制御基板42と液晶表示装置11とを接続する配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板41により構成される主制御回路91について、図4を参照して説明する。図4は、パチスロ機1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、制御手段としての主制御回路91は、主制御基板41上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素とし、遊技の進行を制御するものである。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、後述する副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド信号)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続されている。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L,3C,3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施の形態では、基本的に滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン17Lが押されたときに表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
<副制御回路>
次に、副制御基板42により構成される副制御回路101について、図5を参照して説明する。図5は、パチスロ機1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
図5に示すように、副制御部としての副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンド信号に基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行うとともに、図3に示す液晶表示装置11、駆動装置200、LED群25、スピーカ23L,23R等の周辺装置の制御を行うものである。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成されている。
サブCPU102は、主制御回路91(図4参照)から送信されたコマンド信号に応じて、ロムカートリッジ基板76に記憶されている制御プログラムに従い、音、光の出力、液晶表示装置11の表示制御及び駆動装置200(図3参照)の駆動の制御を行う。ロムカートリッジ基板76は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路91(図4参照)との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクが含まれる。また、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11(図2参照)による映像の表示を制御する描画制御タスク、駆動装置200(図3参照)による液晶表示装置11の第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117(図6参照)の動作を制御する駆動制御タスク、LED群25(図3参照)等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ23L,23Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。このように、サブCPU102は、駆動装置200を駆動制御する駆動制御手段の一例として機能する。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれている。また、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM103は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定された駆動データに従って駆動装置200を駆動制御することにより第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117(図6参照)を動作させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ23L,23Rにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群25の点灯及び消灯を制御する。
<液晶表示装置及び駆動装置>
次に、液晶表示装置11及び駆動装置200について説明する。図6及び7は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の液晶表示装置及び駆動装置の背面図である。図6は液晶表示装置の初期状態(第1形態)を示し、図7は液晶表示装置が初期状態から形態が変化した状態(第2形態)を示している。
[液晶表示装置]
表示手段としての液晶表示装置11は、複数の表示手段としての第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117を備える。第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117は、一体的な複数の配置形態とすることが可能であり、互いに隣接する液晶パネル同士の少なくとも一部分が接触して一体的に配置可能である。具体的には、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117は、表示領域11a(図2参照)又は背面側から見て、全て同一形状の二等片三角形形状に形成され、環形状に配列されている。
即ち、第1液晶パネル111は、第2液晶パネル112及び第7液晶パネル117と隣接している。第2液晶パネル112は、第1液晶パネル111及び第3液晶パネル113と隣接している。第3液晶パネル113は、第2液晶パネル112及び第4液晶パネル114と隣接している。第4液晶パネル114は、第3液晶パネル113及び第5液晶パネル115と隣接している。第5液晶パネル115は、第4液晶パネル114及び第6液晶パネル116と隣接している。第6液晶パネル116は、第5液晶パネル115及び第7液晶パネル117と隣接している。第7液晶パネル117は、第6液晶パネル116及び第1液晶パネル111と隣接している。
液晶表示装置11は、サブCPU102に駆動制御される駆動装置200により、図6に示す第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の1つの頂点が互いに近接し、外形形状が七角形形状の状態である第1形態から、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117がそれぞれ同一方向に回動し、中心域に七角形形状の開口部が形成された第2形態に変化する。
[駆動装置]
駆動装置200は、液晶表示装置11の表示領域11a(図2参照)が形成されている面の反対側の面である背面に設けられ、第1本体210と、第2本体220と、第3本体230と、第4本体240と、第5本体250と、第6本体260と、第7本体270と、複数のモータ300(図3参照)と、を備える。
第1本体210は、第1液晶パネル111の背面に設けられ、第1液晶パネル111を支持し、ベース211と、第1係合部212と、第2係合部213と、ピニオン部214と、を備える。
ベース211は、表示領域11a(図2参照)又は背面側から見て、第1液晶パネル111と略同一形状に形成され、背面から延びる軸部211aによりフロントドア2b(図2参照)に回動自在に固定されている。
図8は、図6におけるAA’断面図である。第1係合部212は、第2本体220と隣接するベース211の側縁から第2本体220側に突出するガイド部212aと、ガイド部212aの側縁に設けられたラック部212bと、を備える。ガイド部212aは、ベース211の側縁から突出した部分に、後述する第2本体220のガイド部223とスライド自在に係合する溝が形成されている。ラック部212bは、ガイド部212aの側縁に設けられ、第2本体220と隣接するベース211の側縁が延びる方向に延び、第2本体220のピニオン部224と係合する。
図6に戻って、第2係合部213は、第7本体270と隣接するベース211の側縁から第7本体270側に突出するガイド部213aと、ガイド部213aの側縁に設けられたラック部213bと、を備える。ガイド部213aは、ベース211の側縁から突出した部分が、ガイド部212a(図8参照)と同様に、後述する第7本体270のガイド部273とスライド自在に係合する溝が形成されている。ラック部213bは、ガイド部213aの側縁に設けられ、第7本体270と隣接するベース211の側縁が延びる方向に延び、第7本体270のピニオン部274と係合する。
ピニオン部214は、軸部211aに固定され、モータ300(図3参照)の駆動により回動する。即ち、ベース211は、ピニオン部214の回動に伴い回動する。また、図示されていないが、軸部211aに固定されたモータ300は、第1形態から第2形態へ移動する方向にモータ300が移動するためのフロントドア2b(図2参照)に付設された移動レールに案内されて移動する。具体的には、図6の第1形態から図7の第2形態に移動する場合に、モータ300の駆動に伴い、ピニオン部214は回転しつつ図6に示すピニオン部214の位置から図7に示すピニオン部214の位置に移動する。
第2本体220は、第2液晶パネル112の背面に設けられ、第2液晶パネル112を支持し、ベース221と、係合部222と、ガイド部223と、ピニオン部224と、を備える。
ベース221は、表示領域11a(図2参照)又は背面側から見て、第2液晶パネル112と略同一形状に形成されている。
係合部222は、第3本体230と隣接するベース221の側縁から第3本体230側に突出するガイド部222aと、ガイド部222aの側縁に設けられたラック部222bと、を備える。ガイド部222aは、ベース221の側縁から突出した部分が、第1本体210のガイド部212a(図8参照)と同様に、後述する第3本体230のガイド部233とスライド自在に係合する溝が形成されている。ラック部222bは、ガイド部222aの側縁に設けられ、第3本体230と隣接するベース221の側縁が延びる方向に延び、第3本体230のピニオン部234と係合する。
ガイド部223は、第1本体210と隣接するベース221の側縁に形成され、第1本体210と隣接するベース221の側縁が延びる方向に延び、図8に示すように、第1本体210のガイド部212aの溝と係合する突起が形成されている。
ピニオン部224は、図8に示すように、ベース221に基端が固定され背面方向に延びる軸部224aと、軸部224aに回動自在に支持され、第1本体210のラック部212bと係合するギヤ部224bと、を備える。また、ピニオン部224は、モータ300(図3参照)の駆動により回動する。
図6に戻って、第3本体230は、第3液晶パネル113の背面に設けられ、第3液晶パネル113を支持し、ベース231と、係合部232と、ガイド部233と、ピニオン部234と、を備える。
ベース231は、表示領域11a(図2参照)又は背面側から見て、第3液晶パネル113と略同一形状に形成されている。
係合部232は、第4本体240と隣接するベース231の側縁から第4本体240側に突出するガイド部232aと、ガイド部232aの側縁に設けられたラック部232bと、を備える。ガイド部232aは、ベース231の側縁から突出した部分が、第1本体210のガイド部212a(図8参照)と同様に、後述する第4本体240の第2ガイド部243とスライド自在に係合する溝が形成されている。ラック部232bは、ガイド部232aの側縁に設けられ、第4本体240と隣接するベース231の側縁が延びる方向に延び、第4本体240のピニオン部244と係合する。
ガイド部233は、第2本体220と隣接するベース231の側縁に形成され、第2本体220と隣接するベース231の側縁が延びる方向に延び、第2本体220のガイド部223(図8参照)と同様に、第2本体220のガイド部222aの溝と係合する突起が形成されている。
ピニオン部234は、第2本体220のピニオン部224(図8参照)と同様に、ベース231に基端が固定され背面方向に延びる軸部と、軸部に回動自在に支持され、第2本体220のラック部222bと係合するギヤ部と、を備える。また、ピニオン部234は、モータ300(図3参照)の駆動により回動する。
第4本体240は、第4液晶パネル114の背面に設けられ、第4液晶パネル114を支持し、ベース241と、第1ガイド部242と、第2ガイド部243と、ピニオン部244と、を備える。
ベース241は、表示領域11a(図2参照)又は背面側から見て、第4液晶パネル114と略同一形状に形成されている。
第1ガイド部242は、第3本体230と隣接するベース241の側縁に形成され、第3本体230と隣接するベース241の側縁が延びる方向に延び、第2本体220のガイド部223(図8参照)と同様に、第3本体230のガイド部232aの溝と係合する突起が形成されている。
第2ガイド部243は、第5本体250と隣接するベース241の側縁に形成され、第5本体250と隣接するベース241の側縁が延びる方向に延び、第2本体220のガイド部223(図8参照)と同様に、後述する第5本体250の係合部252の溝と係合する突起が形成されている。
ピニオン部244は、第2本体220のピニオン部224(図8参照)と同様に、ベース251に基端が固定され背面方向に延びる軸部と、軸部に回動自在に支持され、第3本体230のラック部232bと係合するギヤ部と、を備える。また、ピニオン部244は、モータ300(図3参照)の駆動により回動する。
第5本体250は、第5液晶パネル115の背面に設けられ、第5液晶パネル115を支持し、ベース251と、係合部252と、ガイド部253と、ピニオン部254と、を備える。
ベース251は、表示領域11a(図2参照)又は背面側から見て、第5液晶パネル115と略同一形状に形成されている。
係合部252は、第4本体240と隣接するベース251の側縁から第4本体240側に突出し、この突出した部分に、第1本体210のガイド部212a(図8参照)と同様に、第4本体240の第2ガイド部243とスライド自在に係合する溝が形成されている。
ガイド部253は、第6本体260と隣接するベース251の側縁に形成され、第6本体260と隣接するベース251の側縁が延びる方向に延び、第2本体220のガイド部223(図8参照)と同様に、後述する第6本体260のガイド部262aの溝と係合する突起が形成されている。
ピニオン部254は、第2本体220のピニオン部224(図8参照)と同様に、ベース251に基端が固定され背面方向に延びる軸部と、軸部に回動自在に支持され、後述する第6本体260のラック部262bと係合するギヤ部と、を備える。また、ピニオン部254は、モータ300(図3参照)の駆動により回動する。
第6本体260は、第6液晶パネル116の背面に設けられ、第6液晶パネル116を支持し、ベース261と、係合部262と、ガイド部263と、ピニオン部264と、を備える。
ベース261は、表示領域11a(図2参照)又は背面側から見て、第6液晶パネル116と略同一形状に形成されている。
係合部262は、第5本体250と隣接するベース261の側縁から第5本体250側に突出するガイド部262aと、ガイド部262aの側縁に設けられたラック部262bと、を備える。ガイド部262aは、ベース261の側縁から突出した部分が、第1本体210のガイド部212a(図8参照)と同様に、第5本体250のガイド部253とスライド自在に係合する溝が形成されている。ラック部262bは、ガイド部262aの側縁に設けられ、第5本体250と隣接するベース261の側縁が延びる方向に延び、第5本体250のピニオン部254と係合する。
ガイド部263は、第7本体270と隣接するベース261の側縁に形成され、第7本体270と隣接するベース261の側縁が延びる方向に延び、第2本体220のガイド部223(図8参照)と同様に、後述する第7本体270のガイド部272aの溝と係合する突起が形成されている。
ピニオン部264は、第2本体220のピニオン部224(図8参照)と同様に、ベース261に基端が固定され背面方向に延びる軸部と、軸部に回動自在に支持され、後述する第7本体270のラック部272bと係合するギヤ部と、を備える。また、ピニオン部264は、モータ300(図3参照)の駆動により回動する。
第7本体270は、第7液晶パネル117の背面に設けられ、第7液晶パネル117を支持し、ベース271と、係合部272と、ガイド部273と、ピニオン部274と、を備える。
ベース271は、表示領域11a(図2参照)又は背面側から見て、第7液晶パネル117と略同一形状に形成されている。
係合部272は、第6本体260と隣接するベース271の側縁から第6本体260側に突出するガイド部272aと、ガイド部272aの側縁に設けられたラック部272bと、を備える。ガイド部272aは、ベース271の側縁から突出した部分が、第1本体210のガイド部212a(図8参照)と同様に、第6本体260のガイド部263とスライド自在に係合する溝が形成されている。ラック部272bは、ガイド部272aの側縁に設けられ、第6本体260と隣接するベース271の側縁が延びる方向に延び、第6本体260のピニオン部264と係合する。
ガイド部273は、第1本体210と隣接するベース271の側縁に形成され、第1本体210と隣接するベース271の側縁が延びる方向に延び、第2本体220のガイド部223(図8参照)と同様に、第1本体210のガイド部213aの溝と係合する突起が形成されている。
ピニオン部274は、第2本体220のピニオン部224(図8参照)と同様に、ベース271に基端が固定され背面方向に延びる軸部と、軸部に回動自在に支持され、第1本体210のラック部213bと係合するギヤ部と、を備える。また、ピニオン部274は、モータ300(図3参照)の駆動により回動する。
モータ300(図3参照)は、副制御回路101(図5参照)に制御された駆動制御基板78(図3参照)により駆動し、第1本体210のピニオン部214、第2本体220のピニオン部224、第3本体230のピニオン部234、第4本体240のピニオン部244、第5本体250のピニオン部254、第6本体260のピニオン部264及び第7本体270のピニオン部274を同期させて回動させる。
駆動制御手段の一例である副制御回路101(図5参照)は、主制御回路91(図4参照)から送信されるコマンド信号に基づいて演出内容を決定し、決定した演出内容に応じて、複数のモータ300(図3参照)をそれぞれの所定方向に回動駆動して、ピニオン部214、ピニオン部224、ピニオン部234、ピニオン部244、ピニオン部254、ピニオン部264及びピニオン部274を同期させて回動させる。なお、副制御回路101は、予め設定された演出内容に応じたステップ数だけモータ300(図3参照)を駆動してもよいし、第1本体210、第2本体220、第3本体230、第4本体240、第5本体250、第6本体260及び第7本体270にフォトセンサを設けた場合にはこのフォトセンサから送信された信号に基づき、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の位置を検出し、検出した位置に応じてモータ300を駆動してもよい。
[駆動制御]
次に、駆動装置200による液晶表示装置11の動作について説明する。例えば、液晶表示装置11は、初期状態において、図6に示すように、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の1つの頂点が互いに近接し、外形形状が七角形形状の状態である第1形態で配置されている。この状態において、副制御回路101(図5参照)は、主制御回路91(図4参照)から送信されるコマンド信号に基づき決定した演出内容に応じて、複数のモータ300をそれぞれの所定方向に回動駆動する。
これにより、ピニオン部214が所定方向(例えば、図6に示す矢印方向)に回動し、第1液晶パネル111を支持する第1本体210は、所定方向に回動する。また、ピニオン部224が所定方向(例えば、図6に示す矢印方向)に回動し、第2液晶パネル112を支持する第2本体220は、第1本体210のガイド部212aと係合するガイド部223により、移動方向が第1本体210と隣接するベース221の側縁が延びる方向に規制されつつ、第1形態の七角形形状の中心から離れる方向に移動する。また、ピニオン部234が所定方向(例えば、図6に示す矢印方向)に回動し、第3液晶パネル113を支持する第3本体230は、第2本体220のガイド部222aと係合するガイド部233により、移動方向が第2本体220と隣接するベース231の側縁が延びる方向に規制されつつ、第1形態の七角形形状の中心から離れる方向に移動する。また、ピニオン部244が所定方向(例えば、図6に示す矢印方向)に回動し、第4液晶パネル114を支持する第4本体240は、第3本体230のガイド部232aと係合する第1ガイド部242により、移動方向が第3本体230と隣接するベース241の側縁が延びる方向に規制されつつ、第1形態の七角形形状の中心から離れる方向に移動する。また、ピニオン部274が所定方向(例えば、図6に示す矢印方向)に回動し、第7液晶パネル117を支持する第7本体270は、第1本体210のガイド部213aと係合するガイド部273により、移動方向が第1本体210と隣接するベース271の側縁が延びる方向に規制されつつ、第1形態の七角形形状の中心から離れる方向に移動する。また、ピニオン部264が所定方向(例えば、図6に示す矢印方向)に回動し、第6液晶パネル116を支持する第6本体260は、第7本体270のガイド部272aと係合するガイド部263により、移動方向が第7本体270と隣接するベース261の側縁が延びる方向に規制されつつ、第1形態の七角形形状の中心から離れる方向に移動する。また、ピニオン部254が所定方向(例えば、図6に示す矢印方向)に回動し、第5液晶パネル115を支持する第5本体250は、第6本体260のガイド部262aと係合するガイド部253により、移動方向が第6本体260と隣接するベース251の側縁が延びる方向に規制されつつ、第1形態の七角形形状の中心から離れる方向に移動する。
このような駆動装置200の動作により、液晶表示装置11は、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117がそれぞれ同一方向に回動し、中心域に七角形形状の開口部が形成された第2形態に変化し、図7に示す状態となる。
このように、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117は、一体的な複数の配置形態とすることが可能であり、互いに隣接する表示手段同士の少なくとも一部分が接触して一体的に配置可能であり、駆動手段により他の表示手段との接触または接近状態を保持しつつ動作する複数の表示手段の一例として機能する。また、液晶表示装置11は、N個の表示手段を有し、駆動手段により、N個の表示手段の1つの頂点が互いに近接し、外形形状がN角形形状の状態である第1形態から、N個の表示手段がそれぞれ同一方向に回動し、中心域にN角形形状の開口部が形成された第2形態に変化する表示装置の一例として機能する。
[表示制御]
次に、副制御回路101による液晶表示装置11の表示制御について説明する。図9は、本発明の実施の形態に係る液晶表示装置における演出画像の一例を示す図である。図9(a)は7つの液晶パネルの1つの頂点が互いに近接し、外形形状が七角形形状の状態である第1形態の液晶表示装置を示し、図9(b)は7つの液晶パネルがそれぞれ同一方向に回動し、中心域に七角形形状の開口部が形成された第2形態の液晶表示装置を示している。
例えば、液晶表示装置11は、第1形態において、図9(a)に示すように、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の1つの頂点が互いに近接し、外形形状が七角形形状の状態である第1形態で配置されている。この状態において、副制御回路101(図5参照)は、主制御回路91(図4参照)から送信されるコマンド信号に基づき決定した演出内容に応じて、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の表示領域11aを1つの画面とした演出画像を、当該表示領域11aに表示する制御を行う。例えば、図9(a)に示す例では、副制御回路101は、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の表示領域11aを1つの画面とした演出画像として1つのモチーフを示す画像(図9(a)に示す例では、打ち上げ花火の画像)を、当該表示領域11aに表示する。
そして、副制御回路101(図5参照)は、主制御回路91(図4参照)から送信されるコマンド信号に基づき決定した演出内容に応じて、駆動装置200(図6参照)の複数のモータ300をそれぞれの所定方向に回動駆動させるタイミングで、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の表示領域11aを1つの画面とした演出画像として1つのモチーフを分割した画像(図9(b)に示す例では、打ち上げ花火が散った状態を示す画像)を、当該表示領域11aに表示する。
このように、副制御回路101(図5参照)は、複数の表示手段の表示領域を1つの画面とした演出画像を表示制御する表示制御手段の一例として機能する。
<他の実施形態に係る遊技機(パチンコ)>
本発明は、他の実施形態に係る遊技機(パチンコ)にも適用可能である。図10は、本発明の他の実施の形態に係る遊技機(パチンコ)の外観を示す斜視図である。図10に示すように、他の実施形態に係るパチンコ機1Aは、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117を有し、これらの液晶パネルが一体的な複数の配置形態とすることが可能であり、互いに隣接する液晶パネル同士の少なくとも一部分が接触して一体的に配置可能であり、駆動装置200により他の液晶パネルとの接触または接近状態を保持しつつ動作する液晶表示装置11を備える。
図11は、本発明の他の実施の形態に係る遊技機(パチンコ)の主制御回路及び副制御回路の構成を示すブロック図である。パチンコ機1Aは、遊技の進行を制御する制御手段としての主制御部30がメインCPU31等を備え、この主制御部30に、特別図柄表示装置310、普通図柄表示装置311、特別図柄保留表示装置312、普通図柄保留表示装置313、カウントセンサ314、一般入賞球センサ315、通過球センサ316、始動入賞球センサ317、普通電動役物ソレノイド318、大入賞口ソレノイド319、バックアップクリアスイッチ320、払出・発射制御回路500、払出装置510、発射装置520等が接続されている。また、パチンコ機1Aは、主制御部30からコマンドが送信される副制御部80がサブCPU81、プログラムROM82、ワークRAM83、表示制御回路410、音声制御回路420、LED制御回路430、駆動制御回路440等を備える。表示制御回路410には、液晶表示装置11が接続されている。駆動制御回路440には、駆動装置200のモータ300が接続されている。
副制御部80は、上述の副制御回路101(図5参照)と同様の駆動装置200の制御により、図10に示す、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の1つの頂点が互いに近接し、外形形状が七角形形状の状態である第1形態の液晶表示装置11を、これらの液晶パネルをそれぞれ同一方向に回動させ、中心域に七角形形状の開口部が形成された第2形態に変化させる。
また、副制御部80は、上述の副制御回路101(図5参照)と同様の制御により、図10に示す、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の表示領域11aを1つの画面とした演出画像を表示制御する。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。パチスロ機1又はパチンコ機1Aによれば、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117が完全に分離されずに接触または接近した状態で動作し、隣接する液晶パネル同士の一部分が接触または接近して一体的な状態を維持しつつ、形態が変化する。その結果、液晶表示装置11は、一体的であり、且つ、あるデザイン性を持った別の形態に変化しつつも、変化の前後において、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の表示領域11aを1つの画面とした演出画像を表示できる。したがって、印象深い演出画像の表示を行うことが可能な遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1又はパチンコ機1Aによれば、液晶表示装置11は、同一の形状に形成された第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117が、隣接する他の液晶パネルに摺接しながら、それぞれ回動するので、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117が同様の動作をして、全体としてはあるデザイン性を持った別の形態に変化し、変化の前後において、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の表示領域11aを1つの画面とした演出画像を表示できる。したがって、より印象深い演出画像の表示を行うことが可能な遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1又はパチンコ機1Aによれば、液晶表示装置11は、外形形状が七角形形状の状態である第1形態から、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117がそれぞれ同一の方向に回動することで、中心域に七角形形状の開口部が形成された第2形態に変化し、変化の前後において、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の表示領域11aを1つの画面とした演出画像を表示できる。したがって、より印象深い演出画像の表示を行うことが可能な遊技機を提供できる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態において、液晶表示装置11は、二等片三角形形状に形成された7つの液晶パネルにより全体として7角形を形成しているが、これに限らず、液晶パネルを任意の形状とすることができる。例えば、液晶表示装置11は、正三角形で形成された6つの液晶パネルにより全体として6角形を形成してもよいし、複数の四角形状等の任意の形状で形成された液晶パネル同士の少なくとも一部分を接触させて一体的に配置してもよい。
また、本実施形態において、駆動装置200は、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117を夫々の駆動系により、個別に移動させている。しかしながら、駆動装置200は、これに限らず、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117の互いに隣接した側縁を係合させ、1つの駆動系により、全ての液晶パネルを移動させてもよい。
また、本実施形態において、副制御回路101(図5参照)は、ピニオン部214、ピニオン部224、ピニオン部234、ピニオン部244、ピニオン部254、ピニオン部264及びピニオン部274を同期させて回動させることで、第1液晶パネル111、第2液晶パネル112、第3液晶パネル113、第4液晶パネル114、第5液晶パネル115、第6液晶パネル116及び第7液晶パネル117を同じタイミングで移動させるが、これに限らず、これらの液晶パネルをそれぞれ異なるタイミングで移動させてもよい。