JP6627097B2 - ラテックス組成物及び一液型水系接着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、(A)クロロプレン単独重合体ラテックスと(B)クロロプレン共重合体ラテックスと(C)pH調整剤を有するラテックス組成物、及びこれを用いた一液型水系接着剤に関する。
一般的な接着剤は、酢酸ビニル系重合体、クロロプレン系重合体、アクリル酸エステル系重合体、天然ゴム、ウレタン系重合体などを原料として製造されている。これらの中でもクロロプレン系重合体は、幅広い被着体に対して低圧着で高度の接着力が得られるため、溶剤系コンタクト接着剤やグラフト接着剤などの接着剤用途で好適に使用されている。しかしながら、溶剤系接着時は、作業環境における引火の危険や、その予防ために講じられる特別な排気・回収設備コストに加えて、環境汚染や人体の健康に対する配慮から揮発性有機化合物(VOC)規制や溶剤規制が年々厳しくなってきた。
この規制への対応のために溶剤を排除すべく、クロロプレン系重合体ラテックスを使用した水性接着剤の開発が盛んであるが、水性接着剤は、従来の溶剤系接着剤に比較して接着力が低いという課題がある。
そこで、接着剤の接着力、特に、初期の接着力を向上させるための技術として2液型接着剤の検討がおこなわれており、例えば、主剤として特定のポリクロロプレンラテックスにアクリル系ラテックス又はSBR系ラテックスとアニオン系界面活性剤を特定量配合した組成物を用い、硬化剤として多価金属塩を用いた2液型接着剤(特許文献1、2参照)が知られている。
2液型接着剤は刷毛やローラーで被着体に塗布する場合には問題がない。しかしながら、これらの接着剤をスプレー塗布する場合には、接着剤のポットライフと初期接着力のバランスがとれない、接着剤の混合比率が安定しない、接着作業が安定性しない、スプレーの目詰まりするなどのトラブルも多い。
また、クロロプレン系重合体ラテックスに特定のアクリル系重合体ラテックス及び特定の界面活性剤を含有させることにより、初期接着力とコンタクト性、貯蔵安定性、スプレー塗布性のバランスに優れた1液型水系接着剤用途に好適なクロロプレン系重合体ラテックス組成物を得られることが知られている(特許文献3参照)。
特開昭56−59874号公報 特開平9−188860号公報 特願2009−271802号公報
本発明は、優れた初期接着力、接着剤層の風合い、貯蔵安定性のバランスに優れ、乾燥後の接着剤層が柔軟な一液系水性接着剤用途に好適なラテックス組成物、及びこれを用いた一液系水性接着剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、(A)クロロプレン単独重合体ラテックスに(B)クロロプレン共重合体ラテックス及び(C)特定のpH調整剤を含有させることにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、(A)クロロプレンを乳化重合して得られたクロロプレン単独重合体を含有するクロロプレン単独重合体ラテックスを固形分換算で50〜90質量%と(B)クロロプレンと2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンを乳化重合して得られたクロロプレン共重合体を含有するクロロプレン共重合体ラテックスを固形分換算で10〜50質量%を有するラテックス混合物100質量部(固形分換算)と、(C)ホウ酸又は等電点が5.5〜6.5のアミノ酸から選ばれる少なくとも一種のpH調節剤を3〜7質量部(固形分換算)とを含有するラテックス組成物である。
前記クロロプレン単独重合体は、ゲル含有量(トルエン不溶分)が30質量%以下、トルエン可溶分の数平均分子量が20万〜50万、かつ分子量分布(Mw/Mn)が2.0〜4.0のものであることが好ましい。
前記クロロプレン共重合体は、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンに由来する結合単位の含有量が5〜50質量%であることが好ましい。
ラテックス組成物を乾燥して得られる乾燥シートのJIS K 6253−3で規定されるデュロメータ硬さ(タイプA)は、30〜70であることが好ましい。
前記クロロプレン単独重合体及び前記クロロプレン共重合体は、単量体の重合転化率が65質量%以上90質量%未満であるものが好ましい。
前記ラテックス組成物は、一液系水性接着剤として利用できる。
本発明のラテックス組成物は、クロロプレン単独重合体ラテックスが本来有する速い結晶化速度を保持しつつ、貯蔵安定性、スプレー塗装性を低下させずに、初期接着力、コンタクト性を改善しているため、一液系水性接着剤用組成物として有用である。特に、乾燥後の接着剤層が柔軟であるため、接着させる2つの被着体の少なくとも一方の被着体が柔軟な材料、例えば、ソファー、ベット、椅子などの家具、建材用、ぬいぐるみなどの玩具、自動車内装品などの発泡体(フォーム)と木材、皮革あるいはフォーム同士などの被着体を対象とする、一液タイプの水性接着剤用途に好適である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のラテックス組成物は、(A)クロロプレンを乳化重合して得られたクロロプレン単独重合体を含有するクロロプレン単独重合体ラテックス、(B)クロロプレンと2, 3−ジクロロ−1,3−ブタジエンを乳化重合して得られたクロロプレン共重合体を含有するクロロプレン共重合体ラテックス、(C)ホウ酸又は等電点が5.5〜6.5のアミノ酸から選ばれる少なくとも一種のpH調節剤を所定の割合で含有することを特徴とする。
(A)クロロプレン単独重合体ラテックス
クロロプレン単独重合体ラテックスは、ラテックス組成物を用いた一液型水系接着剤のコンタクト性、耐熱接着性、初期接着力を向上させるために配合するものである。クロロプレン単独重合体ラテックスは、クロロプレン単独重合体を水中に乳化状態で分散させたものであり、クロロプレンを乳化剤を用いて乳化重合して得られるものである。
クロロプレン単独重合体ラテックスに含まれるクロロプレン単独重合体は、ゲル含有量(トルエン不溶分)30質量%以下、トルエン可溶分の数平均分子量が20万〜50万、かつ分子量分布(Mw/Mn)が2.0〜4.0の範囲のものが望ましい。
乳化重合に用いる乳化剤は、ロジン酸又は、そのアルカリ金属塩を使用する。乳化剤として、ロジン酸又は、そのアルカリ金属塩を用いると、ラテックス組成物に機械的な刺激が加わった場合に容易にその乳化安定性が低下する。このため、ラテックス組成物を接着剤として用いた場合に優れた初期接着強度を発現させることができる。
乳化重合時に用いる乳化剤として最も好ましいのはロジン酸であり、ウッドロジン酸、ガムロジン酸、トール油ロジン酸、又はこれらを不均化した不均化ロジン酸の何れも使用可能である。ロジン酸の添加量は、用いる全単体100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、2〜6質量部がより好ましい。0.5質量部より少ない場合、乳化不良となりやすいため、重合発熱制御の悪化、凝集物の生成や製品外観不良などの問題が起こりやすくなる。10質量部より多い場合、残留した乳化剤のために重合体の耐水性が悪くなり、接着力が低下したり、乾燥時の発泡や製品の色調が悪化するなどの問題が発生しやすくなる。
ロジン酸を使用した場合には、pH調節剤添加後、クロロプレン単独重合体ラテックスを安定化させるために、硫酸塩系やスルホン酸塩系のアニオン系乳化剤や分散剤を併用することが好ましい。この場合、ロジン酸以外のアニオン系の乳化剤や分散剤の添加量は、用いる全単体100質量部に対して、0.05〜5質量部が好ましく、更に好ましくは0.1〜2質量部である。
ロジン酸以外のアニオン系の乳化剤や分散剤としては、炭素数が8〜20個のアルキルスルホネート、アルキルアリールサルフェート、ナフタリンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドの縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムがある。
乳化剤は、ノニオン系の乳化剤や分散剤を併用してもよい。ノニオン系の乳化剤を併用することで、ラテックス組成物の低温安定性や接着剤としたときの接着特性を改良することができる。乳化重合時の乳化剤や分散剤として、ノニオン系やカチオン系の乳化剤や分散剤を単独で使用した場合には、pH調節剤を加えて水系接着剤とした際に充分な不安定化を起こさず、初期接着力の発現が不十分となる可能性がある。
クロロプレンの乳化重合時には、クロロプレン重合体の分子量や分子量分布を調整するために連鎖移動剤を用いる。連鎖移動剤としては、n−ドデシルメルカプタンやt−ドデシルメルカプタン等の長鎖アルキルメルカプタン類、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドやジエチルキサントゲンジスルフィド等のジアルキルキサントゲンジスルフィド類がある。分子量やゲル含有量をコントロールしやすいという観点から、長鎖アルキルメルカプタン類を用いた方が好ましい。これらの連鎖移動剤は2種類以上を併用してもよい。
クロロプレン単独重合体ラテックスにおける原料単量体の重合転化率は、65質量%以上、90質量%未満であることが好ましい。重合転化率が65%未満である場合は、重合体ラテックスの固形分が低下し、接着剤塗布後の乾燥工程に負荷が掛かったり、接着層の均一化が困難であったりするだけでなく、残留単量体による臭気や粘着力、接着力を悪化させたりするなどの問題を起こすことがある。重合転化率が90質量%以上の場合は、重合体中に分岐が増えたり、分子量が大きくなるために分子量分布が広がり、本発明において重要な性能であるコンタクト性、耐水性を悪化させる問題を起こすことがある。90質量%以上の転化率の重合体を用いる場合は、90質量%未満の転化率の重合体の補助成分として用いることが好ましい。重合転化率(質量%)は[(重合体質量/単量体質量の総和)×100]により求められる。
クロロプレン単独重合体は、5〜45℃の範囲で重合することができるが、特に5〜20℃の低温で重合することが好ましい。クロロプレン単独重合体は、トランス−1,4−結合が85%以上を占めることが知られており、その分子構造は比較的規則性に富むものである。クロロプレン単独重合体は、この分子構造の規則性の高さゆえに典型的な結晶性のポリマーとしての性質を持つ。重合温度を5〜20℃の低温に設定することで、ポリクロロプレン分子内のトランス−1,4−結合の比率がさらに高まるため、結晶化速度がより高いクロロプレン単独重合体を得ることができ、これを一液型水系接着剤とした際に充分な接着力が達成される。
乳化重合の開始剤としては、通常のラジカル重合開始剤を使用することができ、具体的には、過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の有機あるいは無機の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が使用される。アントラキノンスルホン酸塩や亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウムなどの助触媒を適宜併用してもよい。
クロロプレン単独重合体の製造では、所望の分子量及び分布の重合体を得る目的で、所定の重合率に到達した時点で、重合停止剤を添加し、反応を停止させる。重合停止剤としては、フェノチアジン、p−t−ブチルカテコール、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ジエチルヒドロキシルアミンがある。
クロロプレン単独重合体ラテックスの固形分濃度は、特に制限するものではないが、通常40〜65質量%である。ラテックス混合物に占めるクロロプレン単独重合体ラテックスの割合は、固形分換算で50〜90質量%である。50質量%未満の場合には、得られる接着剤層の風合いが柔軟ではなく、後述のクロロプレン共重合体ラテックスを含有させる相乗効果が発揮されない。また、90質量%より多い場合には、後述のpH調節剤を含有させないと、貯蔵安定性が悪くなったり、初期接着力が低下する場合がある。
クロロプレン単独重合体ラテックスは、一般に酸素による劣化を受けやすい。本発明では、発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤などの安定剤を適宜使用することが望ましい。
クロロプレン単独重合体ラテックスに配合する酸化防止剤の添加量は、クロロプレン単独重合体ラテックスの固形分100質量部に対して酸化防止剤0.1〜3質量部とすることが好ましい。この範囲に設定することによって、得られる接着剤層の柔軟性の経時安定性を改良することができる。酸化防止剤が水に不溶であったり、クロロプレン単独重合体ラテックスの乳化状態を不安定化させる場合には、予め水系分散体に調製してから添加するとよい。
(B)クロロプレン共重合体ラテックス
クロロプレン共重合体ラテックスは、ラテックス組成物を用いた接着剤の初期接着力を維持しつつその貯蔵安定性と接着剤層の風合い(硬さ)を調整するために配合するものである。
クロロプレン共重合体ラテックスは、クロロプレンと2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンとの共重合体であり、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンに由来する結合単位の含有量が5〜50質量%であることが好ましい。クロロプレン共重合体ラテックスに含まれるクロロプレン共重合体は、その単量体の重合転化率が65質量%以上95質量%未満であるものが好ましい。
クロロプレン共重合体ラテックスに含まれるクロロプレン共重合体は、クロロプレンと2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンとの共重合体である。クロロプレン共重合体には、さらに他の共重合可能な単量体を共重合させることもできる。他の共重合可能な単量体としては、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸及びそのエステル類、メタクリル酸及びそのエステル類があり、本発明の目的とする性能を阻害しない範囲で共重合させることができる。2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン及びこれら他の共重合可能な単量体の共重合量は、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類は0.01〜20質量%の範囲で、アクリル酸、メタクリル酸は0.01〜7質量%の範囲とすることが好ましい。共重合体を構成する単量体は必要に応じて2種類以上用いても構わない。また、2種類以上の重合体を混合して用いてもよい。中でもクロロプレン共重合体ラテックスを構成するクロロプレン共重合体が、クロロプレン単独重合体、クロロプレンと2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンとの共重合体、又はクロロプレン単独重合体及びクロロプレンと2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンとの共重合体の混合物を用いると、得られる一液型水系接着剤の接着強度が高くなるため好ましい。他の共重合可能な単量体をクロロプレンと併用する場合、共重合体中の他の共重合可能な単量体由来の結合単位の含有量が20質量%を超えると、初期接着力やコンタクト性が低下するので好ましくない。
クロロプレン共重合体ラテックスを得るには、これらの単量体を乳化重合すればよい。乳化重合に用いる乳化剤、連鎖移動剤、重合開始剤、重合停止剤、酸化防止剤などの安定剤は、クロロプレン単独重合体ラテックスの乳化重合で用いたものを使用できる。
クロロプレン共重合体ラテックスにおける原料単量体の重合転化率は、65質量%以上、90質量%未満であることが好ましい。重合転化率が65%未満である場合は、重合体ラテックスの固形分が低下し、接着剤塗布後の乾燥工程に負荷が掛かったり、接着層の均一化が困難であったりするだけでなく、残留単量体による臭気や粘着力、接着力を悪化させたりするなどの問題を起こすことがある。重合転化率が90質量%以上の場合は、重合体中に分岐が増えたり、分子量が大きくなるために分子量分布が広がり、本発明において重要な性能であるコンタクト性、耐水性を悪化させる問題を起こすことがある。90質量%以上の転化率の重合体を用いる場合は、90質量%未満の転化率の重合体の補助成分として用いることが好ましい。重合転化率(質量%)は[(重合体質量/単量体質量の総和)×100]により求められる。
クロロプレン共重合体は、5〜50℃の範囲で重合することができるが、特に30〜50℃の高温で重合することが好ましい。この範囲で乳化重合することによって、クロロプレン共重合体のトランス−1,4−結合の比率を意図的に低下させてより結晶化速度を低下させることができる。このため、得られた一液型水系接着剤の接着剤層は、柔軟な風合いを有するものになる。結晶化速度を遅めるという観点からは、分子構造の規則性を低下させるために、クロロプレン以外の単量体を併用することが好ましい。
クロロプレン共重合体ラテックス中のクロロプレン共重合体ラテックスの固形分濃度は、特に制限はないが、通常40〜65質量%である。ラテックス混合物に占めるクロロプレン共重合体ラテックスの割合は、固形分換算で50〜85質量%である。50質量%未満の場合には、接着剤層の風合いを柔軟にする効果が得られない。85質量%より多い場合には、後述のpH調節剤を含有させないと、貯蔵安定性が悪くなったり、初期接着力が低下する場合がある。
(C)pH調整剤
pH調整剤は、ラテックス組成物の初期接着力や貯蔵安定性を向上させるために配合するものである。pH調節剤としては、弱酸や緩衝液が使用可能であり、ホウ酸又は等電点が5.5〜6.5のアミノ酸から選ばれる少なくとも一種の化合物が用いられる。
等電点が5.5〜6.5のアミノ酸としては、具体的には、グリシン(5.97)、アラニン(6.00)、トレオニン(6.16)、プロリン(6.30)がある。コストや接着性能、ハンドリングの容易さ等からアミノ酸の一種であるグリシンの使用が好ましい。
pH調整剤の添加量は、特に限定するものではないが、接着剤組成物のpHを7〜10の範囲に調整できる量を使用するべきである。より好ましくは、pHの範囲を8〜10に調整することが望ましい。
pH調整剤としてホウ酸を使用する場合には、5%濃度の水溶液として用いるとハンドリングが容易になるため好ましい。また、pH調整剤としてグリシンを使用する場合には、クロロプレン単独重合体ラテックス100質量部(固形分)に対して、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは2〜16質量部、更に好ましくは3〜13質量部を使用する。グリシンの添加量が少なすぎると、十分な接着力が発現されず、貯蔵安定性も低下する。添加量が多すぎるとコスト的に不利になったり、添加時に凝集物が発生したり、貯蔵安定性が低下する。
本発明のラテックス組成物には、前述の(A)、(B)、(C)成分以外に、必要に応じて(D)下記の一般式(1)で示される可塑剤を1〜20質量部添加することができる。
Figure 0006627097
(式中、R及びRは炭素原子数1〜3の脂肪族アルキル基もしくは水素原子を表し、RおよびRは同じ構造でも異なる構造でもよい。Rは炭素原子数5〜20の脂肪族アルキル基を表す。)
上記記載の可塑剤を添加することで、得られる接着剤層の風合いを柔軟にしたり、乾燥時間(Open time、O.T.)が長くなっても接着力を維持することができる。
一般式(1)で示される可塑剤の添加量は、ラテックス組成物100質量部(固形分)に対して、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは2〜15質量部、更に好ましくは5〜10質量部の範囲である。可塑剤の添加量が少ないと乾燥時間が延長された場合の接着力が低下する場合がある。また、可塑剤の添加量が多い場合には、初期接着力が低下したり、コスト的にも不利になる場合がある。
また、本発明のラテックス組成物には、(E)ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含有させることが好ましい。ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、ラテックス組成物を接着剤とした際にその貼り付け糊のはみ出し部(glueline)の変色や衛生性を改善する効果が有る。ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、p−クレソールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物などがある。ヒンダードフェノール系酸化防止剤の添加量はラテックス組成物の固形分100質量部に対して、0.1〜3質量%が好ましく、0.5〜2質量%がさらに好ましい。酸化防止剤の添加量が0.1質量%未満では、酸化防止効果が十分でなく、逆に3質量%を超えると、粘着力、接着力が悪化する場合がある。
本発明のラテックス組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記以外の添加剤として、充填材、粘着付与剤、顔料、着色剤、湿潤剤、消泡剤、増粘剤などを適宜使用することができる。また全組成物の10質量%(固形分換算)を上限に、その他の樹脂エマルション(ラテックス)を、補助的に配合しても差し支えない。具体的には、(変性)酢酸ビニル、酢酸ビニル・アクリル混合、アクリル・スチレン混合、ウレタンなどの樹脂エマルションが挙げられる。
ラテックス組成物の調製法としては、特に制限はないが、pHが9未満であるとラテックス混合物のコロイドが不安定化するので、はじめに(A)クロロプレン単独重合体ラテックスと(B)クロロプレン共重合体ラテックスを配合し、その後、(C)pH調節剤を加える方法が好ましい。また、各補助成分についても、水系の分散液として添加することが好ましい。このようにして得られたラテックス組成物は、そのまま一液系水性接着剤として用いることができる。
一液系水性接着剤の好適な被着体は、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンなどの材質からなる発泡体(フォーム)、あるいは木材、布、織物などの吸水性の被着体がある。
以上の様な条件で製造された重合体ラテックス組成物は、柔軟な接着剤層を有し、優れた初期接着力とコンタクト性、耐水性、スプレー塗装性、貯蔵安定性を兼ね備えた、一液系水性接着剤として好適に使用できるものである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。これらの実施例は本発明を限定するものでない。なお、下記の実施例において部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
[実験例1]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−1の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム5部、水酸化カリウム0.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメルカプタン0.06部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下10℃で重合し、最終重合率が65%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が55質量%となるよう調節しクロロプレン単独重合体ラテックスA−1を得た。クロロプレン単独重合体ラテックスA−1のゲル含有率は0%、トルエン可溶分のMnは30万、分子量分布(Mw/Mn)は2.5であった。
[実験例2]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−2の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム5部、水酸化カリウム0.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメルカプタン0.06部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下10℃で重合し、最終重合率が70%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が55質量%となるよう調節しクロロプレン単独重合体ラテックスA−2を得た。クロロプレン単独重合体ラテックスA−2のゲル含有率は5%、トルエン可溶分のMnは30万、分子量分布(Mw/Mn)は2.5であった。
[実験例3]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−3の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム5部、水酸化カリウム0.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメルカプタン0.06部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下10℃で重合し、最終重合率が85%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が55質量%となるよう調節しクロロプレン単独重合体ラテックスA−3を得た。クロロプレン単独重合体ラテックスA−3のゲル含有率は30%、トルエン可溶分のMnは30万、分子量分布(Mw/Mn)は2.5であった。
[実験例4]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−4の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム5部、水酸化カリウム0.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメルカプタン0.06部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下10℃で重合し、最終重合率が90%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が55質量%となるよう調節しクロロプレン単独重合体ラテックスA−4を得た。クロロプレン単独重合体ラテックスA−4のゲル含有率は40%、トルエン可溶分のMnは30万、分子量分布(Mw/Mn)は2.5であった。
[実験例5]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−5の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム5部、水酸化カリウム0.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメルカプタン0.14部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下10℃で重合し、最終重合率が80%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が55質量%となるよう調節しクロロプレン単独重合体ラテックスA−5を得た。クロロプレン単独重合体ラテックスA−5のゲル含有率は15%、トルエン可溶分のMnは10万、分子量分布(Mw/Mn)は2.5であった。
[実験例6]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−6の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム5部、水酸化カリウム0.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメルカプタン0.10部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下10℃で重合し、最終重合率が80%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が55質量%となるよう調節しクロロプレン単独重合体ラテックスA−6を得た。クロロプレン単独重合体ラテックスA−6のゲル含有率は15%、トルエン可溶分のMnは25万、分子量分布(Mw/Mn)は2.5であった。
[実験例7]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−7の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム5部、水酸化カリウム0.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメルカプタン0.10部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下5℃で重合し、最終重合率が80%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が55質量%となるよう調節しクロロプレン単独重合体ラテックスA−7を得た。クロロプレン単独重合体ラテックスA−7のゲル含有率は15%、トルエン可溶分のMnは30万、分子量分布(Mw/Mn)は2.0であった。
[実験例8]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−8の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム5部、水酸化カリウム0.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメルカプタン0.08部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下10℃で重合し、最終重合率が80%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が55質量%となるよう調節しクロロプレン単独重合体ラテックスA−8を得た。クロロプレン単独重合体ラテックスA−8のゲル含有率は15%、トルエン可溶分のMnは30万、分子量分布(Mw/Mn)は4.0であった。
[実験例9]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−9の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム5部、水酸化カリウム0.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメルカプタン0.10部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下10℃で重合し、最終重合率が80%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が55質量%となるよう調節しクロロプレン単独重合体ラテックスA−9を得た。クロロプレン単独重合体ラテックスA−9のゲル含有率は15%、トルエン可溶分のMnは25万、分子量分布(Mw/Mn)は2.5であった。
[実験例10]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−10の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、水酸化カリウム0.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメルカプタン0.10部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下10℃で重合し、最終重合率が80%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が55質量%となるよう調節しクロロプレン単独重合体ラテックスA−10を得た。クロロプレン単独重合体ラテックスA−10のゲル含有率は15%、トルエン可溶分のMnは25万、分子量分布(Mw/Mn)は2.5であった。
[実験例11]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−11の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ポリオキシエチレン硫酸ナトリウム5部、水酸化カリウム0.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメルカプタン0.10部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下10℃で重合し、最終重合率が80%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が55質量%となるよう調節しクロロプレン単独重合体ラテックスA−11を得た。クロロプレン単独重合体ラテックスA−11のゲル含有率は15%、トルエン可溶分のMnは25万、分子量分布(Mw/Mn)は2.5であった。
これらのクロロプレン単独重合体ラテックスA−1〜A−11のゲル含有率、トルエン可溶分のMn(数平均分子量)および分子量分布(Mw/Mn)は、以下の方法によって測定した値である。
[ゲル含有率]
各試料を凍結乾燥後、その試料を精秤しXとした。これをトルエンに溶解(0.6%に調製)して、遠心分離機を使用した後、200メッシュの金網を用いてゲル分を分離した。分離したゲル分を風乾した後、110℃雰囲気で1時間乾燥し、その質量を精秤しYとした。
ゲル含有率は、以下の式(1)により算出した。
Figure 0006627097
[トルエン可溶分のMnおよび分子量分布(Mw/Mn)]
以下の条件でGPC測定をおこなって、ポリスチレン換算の分子量を測定し、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)を評価した。測定は、ゲル分含有率測定によって分離されたトルエン可溶分(ゾル)を0.1%テトラヒドロフラン(THF)溶液に調製しておこなった。
測定装置:東ソー社製HLC−8120GPC
分析用カラム:東ソー社製TSK−GEL GMHHR−H(5μm)×3本、サイズ7.8mmφ×300mm
ガードカラム:ガードカラムTSK−ガードカラムTSK−ガードカラムHHR−H(5μm)、サイズ 6mmφ×40mm、カラム温度:40℃
溶媒:THF特級、流量:1ml/min
[実験例12]
クロロプレン共重合体ラテックスB−1の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム4部、水酸化カリウム1.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.5部、亜硫酸水素ナトリウムを0.5部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン99部と2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン1部及び、n−ドデシルメルカプタン0.04部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下40℃で重合し、最終重合率が90%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が60質量%となるよう調節しクロロプレン共重合体ラテックスB−1を得た。
[実験例13]
クロロプレン共重合体ラテックスB−2の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム4部、水酸化カリウム1.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.5部、亜硫酸水素ナトリウムを0.5部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン95部と2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン5質量部及び、n−ドデシルメルカプタン0.04部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下40℃で重合し、最終重合率が90%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が60質量%となるよう調節しクロロプレン共重合体ラテックスB−2を得た。
[実験例14]
クロロプレン共重合体ラテックスB−3の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム4部、水酸化カリウム1.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.5部、亜硫酸水素ナトリウムを0.5部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン90部と2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン10質量部及び、n−ドデシルメルカプタン0.04部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下40℃で重合し、最終重合率が90%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が60質量%となるよう調節しクロロプレン共重合体ラテックスB−3を得た。
[実験例15]
クロロプレン共重合体ラテックスB−4の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム4部、水酸化カリウム1.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.5部、亜硫酸水素ナトリウムを0.5部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン50部と2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン50質量部及び、n−ドデシルメルカプタン0.04部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下40℃で重合し、最終重合率が90%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が60質量%となるよう調節しクロロプレン共重合体ラテックスB−4を得た。
[実験例16]
クロロプレン共重合体ラテックスB−5の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ロジン酸ナトリウム4部、水酸化カリウム1.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.5部、亜硫酸水素ナトリウムを0.5部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン40部と2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン60質量部及び、n−ドデシルメルカプタン0.04部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下40℃で重合し、最終重合率が90%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が60質量%となるよう調節しクロロプレン共重合体ラテックスB−5を得た。
[実験例17]
クロロプレン共重合体ラテックスB−6の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム4部、水酸化カリウム1.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.5部、亜硫酸水素ナトリウムを0.5部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン90部と2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン10質量部及び、n−ドデシルメルカプタン0.04部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下40℃で重合し、最終重合率が90%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が60質量%となるよう調節しクロロプレン共重合体ラテックスB−6を得た。
[実験例18]
クロロプレン共重合体ラテックスB−7の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム4部、水酸化カリウム1.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.5部、亜硫酸水素ナトリウムを0.5部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン90部と2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン10質量部及び、n−ドデシルメルカプタン0.04部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下40℃で重合し、最終重合率が90%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が60質量%となるよう調節しクロロプレン共重合体ラテックスB−7を得た。
[実験例19]
クロロプレン共重合体ラテックスB−8の製造
内容積3リットルの反応器を用い、窒素気流下で、純水100部、ポリオキシエチレン硫酸ナトリウム4部、水酸化カリウム1.5部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩0.5部、亜硫酸水素ナトリウムを0.5部仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン90部と2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン10質量部及び、n−ドデシルメルカプタン0.04部を加えた。過硫酸カリウム0.1重量部を開始剤として用い、窒素雰囲気下40℃で重合し、最終重合率が90%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した後、撹拌しながら低温安定剤のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを固形分100部に対して0.3部添加した。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固形分濃度が60質量%となるよう調節しクロロプレン共重合体ラテックスB−8を得た。
実施例及び、比較例のクロロプレン単独重合体ラテックスとクロロプレン共重合体ラテックスの製造で使用した乳化剤または分散剤は以下のものを使用した。
ロジン酸ナトリウム:荒川化学工業(株)製 3R−70N
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリム:花王(株)製 ペレックスSSH
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム:花王(株)製 ネオペレックスG−15
ポリオキシエチレン硫酸ナトリウム:花王(株)製 ラテムルE−118B
ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物ナトリウム塩:花王(株)製 デモールN
[pH調節剤]
実施例及び比較例の水系接着剤組成物に配合したpH調製剤C−1〜C−7は、以下のものを使用した。
C−1.グリシン(等電点:5.97)
C−2.アラニン(等電点:6.00)
C−3.トレオニン(等電点:6.16)
C−4.5%ホウ酸水溶液(ホウ酸(粉末)5gを純水95gに溶解して調製した。)
C−5.プロリン(等電点:6.30)
C−6.フェニルアラニン(等電点:5.48)
C−7.ヒスチジン(等電点:7.59)
[その他の試薬]
実施例及び比較例の水系接着剤組成物に配合したその他の試薬は以下のものを使用した。
セバシン酸ジブチル :田岡化学工業(株)製 可塑剤
Nipol LX820A:日本ゼオン(株)製 アクリル系ラテックス
[一液系水性接着剤の調製]
クロロプレン単独重合体ラテックスA−1〜A−11とクロロプレン共重合体ラテックスB−1〜B−8を合わせて100質量部(固形分換算)に、pH調節剤C−1〜C−7を表1〜表5記載の配合量で加えて実施例1〜21及び比較例1〜34の一液系水性接着剤を調製した。
得られた一液系水性接着剤の初期接着力、接着剤層の風合い、乾燥シートのデュロメータ硬さ、貯蔵安定性を以下の方法によって測定し、測定結果を表1〜表5に示した。
[初期接着力]
密度30kg/mのポリウレタンフォーム(厚さ20mm×長さ50mm×幅50mm)を被着体に用い、23℃雰囲気下で一液系水性接着剤を70g/mとなるようにスプレー塗布した。塗布後23℃雰囲気中で10秒間または、1分間放置後、一液系水性接着剤が未乾燥の状態で2個のポリウレタンフォームの接着面同士を重ね合わせ、厚さ40mmを10mmに圧縮して5秒間保持した。その後直ちに引張試験機(島津製作所製オートグラフ:引張速度200mm/min)で接着面と垂直方向に引張試験を行ない、初期接着力(N/cm)を測定した。
初期接着力は、3.0N/cm以上の場合を合格とした。
[接着剤層の風合い]
上記初期接着力の評価方法と同様に密度30kg/mのポリウレタンフォーム(厚さ20mm×長さ50mm×幅50mm)を被着体に用い、23℃雰囲気下で一液系水性接着剤を70g/mとなるようにスプレー塗布した。塗布後23℃雰囲気中で1分間放置後、一液系水性接着剤が未乾燥の状態で2個のポリウレタンフォームの接着面同士を重ね合わせ、厚さ40mmを10mmに圧縮して5秒間保持した。その後23℃で24時間放置後、指の感触で接着剤層の風合いを評価した。ポリウレタンフォームと接着剤層の風合いが等しかったものを○、ポリウレタンフォームより接着剤の風合いがやや硬かったものを△、ポリウレタンフォームより接着剤層が硬かったものを×とした。
[乾燥シートのデュロメータ硬さ(タイプA)]
テフロン(登録商標)製のシャーレに厚さ3.5mm程度になるように配合した接着剤を注ぎ、23℃×5日間乾燥させ、揮発分を蒸発させて、乾燥シートを得る。さらに乾燥シートを真空乾燥機(ヤマト科学製、DP−41)を用いて、23℃×2日間乾燥後、JIS K 6253−3で規定されるデュロメータ硬さ(タイプA)を測定した。
デュロメータ硬さ(タイプA)が30〜70の範囲の場合を合格とした。
[貯蔵安定性]
一液系水性接着剤250gを40℃×7日熱処理後、その粘度の上昇の有無および状態を観察した。一液系水性接着剤の粘度が変わらなかったものを○、凝固又は凝固物が発生したものを×とした。
Figure 0006627097
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Figure 0006627097
Figure 0006627097
Figure 0006627097
表1〜表5の評価結果通り、本発明による規定範囲内の配合組成である実施例1〜21の一液系水性接着剤は、初期接着力、接着剤層の風合い、乾燥シートのデュロメータ硬さ(タイプA)、貯蔵安定性がいずれも良好であった。
これに対して、乳化重合時にロジン酸塩または、そのアルカリ金属塩を使用せず、上記以外の乳化剤を使用した比較例2〜4及び13〜24は、初期接着強度が3.0 N/cm以下で良好ではなかった。
本発明による規定を含むがその配合割合が規定範囲外である比較例1〜5、9、13、17及び21は、接着剤層の風合いが良好ではなかった。
さらに、本発明によるpH調製剤の配合量が、規定範囲外の比較例25、27は、初期接着強度が、比較例26、28は、接着剤の貯蔵安定性が良好ではなかった。また、比較例29、30のように規定の種類以外のpH調製剤を使用した場合、接着剤配合する際に凝集物発生や凝固現象が発生してしまい接着の物性を評価することができなかった。
比較例5〜12のように、クロロプレン共重合体ラテックス中の2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンの単量体ユニットの含有量が規定の範囲外である場合、接着剤層の風合い、デュロメータ硬さが良好ではなかった。
比較例31のようにクロロプレン単独重合体ラテックスにセバシン酸ジブチル(可塑剤)を配合した場合、良好な初期接着強度が得られるが、接着剤層の風合いが良好ではなかった。
比較例32〜34のように、クロロプレン単独重合体ラテックスにアクリル系ラテックスを表5に示した配合で接着剤を調製した場合、接着剤層の風合いは良好だが、初期接着強度が良好ではなかったり、接着剤の貯蔵安定性が良くなかった。

Claims (5)

  1. (A)クロロプレンをロジン酸又はそのアルカリ金属塩を用いて乳化重合して得られたクロロプレン単独重合体を含有するクロロプレン単独重合体ラテックスを固形分換算で50〜90質量%と
    (B)クロロプレンと2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンをロジン酸又はそのアルカリ金属塩を用いて乳化重合して得られたクロロプレン共重合体を含有するクロロプレン共重合体ラテックスを固形分換算で10〜50質量%を有するラテックス混合物100質量部(固形分換算)と、
    (C)ホウ酸又は等電点が5.5〜6.5のアミノ酸から選ばれる少なくとも一種のpH調節剤を3〜7質量部(固形分換算)と、
    を含有し
    前記(B)クロロプレン共重合体が、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンに由来する結合単位の含有量が5〜50質量%である、ラテックス組成物。
  2. 前記クロロプレン単独重合体が、ゲル含有量(トルエン不溶分)が30質量%以下、トルエン可溶分の数平均分子量が20万〜50万、かつ分子量分布(Mw/Mn)が2.0〜4.0のものである請求項1に記載のラテックス組成物。
  3. ラテックス組成物を乾燥して得られる乾燥シートのJIS K 6253−3で規定されるデュロメータ硬さ(タイプA)が、30〜70である請求項1又は2に記載のラテックス組成物。
  4. 前記クロロプレン単独重合体及び前記クロロプレン共重合体が、単量体の重合転化率が65質量%以上95質量%未満のものである請求項1〜3のいずれか一項に記載のラテックス組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のラテックス組成物からなる一液型水系接着剤。
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