JP6624504B2 - 蒸着マスク及び蒸着マスクの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の貫通孔が形成された蒸着マスク、及び、蒸着マスクの製造方法に関する。
近年、スマートフォンやタブレットPC等の持ち運び可能なデバイスで用いられる表示装置に対して、高精細であること、例えば画素密度が400ppi以上であることが求められている。また、持ち運び可能なデバイスにおいても、ウルトラフルハイビジョンに対応することへの需要が高まっており、この場合、表示装置の画素密度が例えば800ppi以上であることが求められる。
表示装置の中でも、応答性の良さ、消費電力の低さやコントラストの高さのため、有機EL表示装置が注目されている。有機EL表示装置の画素を形成する方法として、所望のパターンで配列された貫通孔を含む蒸着マスクを用い、所望のパターンで画素を形成する方法が知られている。具体的には、はじめに、有機EL表示装置用の基板を蒸着装置に投入し、次に、蒸着装置内で有機EL表示装置用の基板に対して蒸着マスクを密着させ、有機材料を基板に蒸着させる蒸着工程を行う。この場合、高い画素密度を有する有機EL表示装置を精密に作製するためには、蒸着マスクを基板に確実に密着させることが求められる。蒸着マスクが基板と密着していない場合、すなわち蒸着マスクと基板との間に隙間が生じている場合、有機材料が当該隙間に入り込んでしまい、隣接する画素間における混色を生じ得る。また、基板から浮いた蒸着マスクが、とりわけ基板の板面に斜め方向から向かう有機材料の当該基板への付着を阻害し、すなわち有機材料の付着ムラを生じ、これにより当該基板を有する有機EL表示装置において、輝度ムラが生じ得る。
蒸着マスクと基板との密着性を向上させる技術として、特許文献1に開示された技術が知られている。特許文献1では、基板の、蒸着マスクと反対の側に磁石を配置し、磁石の磁力により蒸着マスクを基板に密着させる。ここで、蒸着マスクとしては、インバー材(Fe−36Ni)で形成された金属板に、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチングにより貫通孔が形成されたものを用いている。インバー材は、その熱膨張係数が小さいため、有機材料の蒸着処理が高温雰囲気中で行われる場合においても、インバー材を用いた蒸着マスクの寸法変化は小さくなる。したがって、基板上に付着する有機材料の寸法精度及び位置精度が向上する利点がある。
また、蒸着マスクとして、例えば特許文献2に開示されているような、めっき処理を利用して製造された蒸着マスクも知られている。この技術によれば、薄厚化された蒸着マスクを精度よく製造することができる。
特許第5382259号公報 特開2001−234385号公報
この蒸着マスクについての本件発明者らの研究により、基板の、蒸着マスクと反対の側に磁石を配置し、磁石の磁力により蒸着マスクを基板に密着させる際、蒸着マスクとして薄厚化された蒸着マスクを用いると、十分な密着性が得られなくなることが知見された。この現象は、以下のメカニズムによるものであると考えられる。すなわち、薄厚化された蒸着マスクは、薄厚化されていない蒸着マスクに比べて撓みやすく、例えば重力によっても大きく撓む。そして、この撓んだ部分は基板及び磁石から大きく離間する。ところで、2つの物体間に働く磁力は、当該2つの物体間の距離の二乗に反比例することが知られている。したがって、蒸着マスクにおける、磁石から大きく離間した部分に付加される磁力は大きく減少し、これにより薄厚化された蒸着マスクの基板への密着性が低下する。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであって、薄厚化された蒸着マスクの基板への密着性を向上することを目的とする。
本発明の蒸着マスクは、
金属層と、前記金属層に設けられた複数の貫通孔と、を有する蒸着マスクであって、
前記金属層は、40μm以下の厚さを有し、
前記金属層は、ニッケルを40重量%以上55重量%以下含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなる合金層を含む。
本発明の蒸着マスクにおいて、前記金属層は、めっき処理により作製されたものであってもよい。
本発明の蒸着マスクの製造方法は、
所定の基材上に、所定の隙間を空けてレジストパターンを形成するレジスト形成工程と、
前記レジストパターンの前記隙間において、ニッケルを40重量%以上55重量%以下含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなる合金層を含み、厚さが40μm以下である金属層を析出させるめっき処理工程と、
前記金属層を前記基材から分離させる分離工程と、を有する。
本発明によれば、薄厚化された蒸着マスクの基板への密着性を向上することができる。
図1は、本発明の一実施の形態を説明するための図であって、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の一例を概略的に示す平面図である。 図2は、図1に示す蒸着マスク装置を用いた蒸着方法を説明するための図である。 図3は、鉄−ニッケル合金中のニッケル含有量に対する飽和磁束密度の変化を示す図である。 図4は、図1に示された蒸着マスクを示す部分平面図である。 図5は、蒸着マスクの断面形状の一例を示す図である。 図6Aは、めっき処理によって蒸着マスクを製造するために用いられるパターン基板を製造する方法の一例の一工程を示す図である。 図6Bは、めっき処理によって蒸着マスクを製造するために用いられるパターン基板を製造する方法の一例の一工程を示す図である。 図6Cは、めっき処理によって蒸着マスクを製造するために用いられるパターン基板を製造する方法の一例の一工程を示す図である。 図6Dは、めっき処理によって蒸着マスクを製造するために用いられるパターン基板を製造する方法の一例の一工程を示す図である。 図7Aは、図5に示す蒸着マスクをめっき処理によって製造する方法の一例の一工程を示す図である。 図7Bは、図5に示す蒸着マスクをめっき処理によって製造する方法の一例の一工程を示す図である。 図7Cは、図5に示す蒸着マスクをめっき処理によって製造する方法の一例の一工程を示す図である。 図8Aは、蒸着マスクの作用を説明するための図である。 図8Bは、蒸着マスクの作用を説明するための図である。 図9Aは、めっき処理によって蒸着マスクを製造する方法のその他の例の一工程を示す図であって、第1の変形例に係る方法を示す図である。 図9Bは、めっき処理によって蒸着マスクを製造する方法のその他の例の一工程を示す図であって、第1の変形例に係る方法を示す図である。 図10は、図9A及び図9Bに示す方法によって得られた蒸着マスクを示す断面図である。 図11は、第2の変形例に係る蒸着マスクの断面形状の一例を示す図である。 図12Aは、図11に示す蒸着マスクをエッチングによって製造する方法の一例の一工程を示す図である。 図12Bは、図11に示す蒸着マスクをエッチングによって製造する方法の一例の一工程を示す図である。 図12Cは、図11に示す蒸着マスクをエッチングによって製造する方法の一例の一工程を示す図である。 図12Dは、図11に示す蒸着マスクをエッチングによって製造する方法の一例の一工程を示す図である。 図13Aは、第3の変形例に係る蒸着マスクの断面形状の一例を示す図である。 図13Bは、図13Aに示す蒸着マスクの作用を説明するための図である。 図14は、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の変形例を示す図であって、第4の変形例に係る蒸着マスク装置を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図14は、本発明による一実施の形態及びその変形例を説明するための図である。以下の実施の形態及びその変形例では、有機EL表示装置を製造する際に有機材料を所望のパターンで基板上にパターニングするために用いられる蒸着マスクを例にあげて説明する。ただし、このような適用に限定されることなく、種々の用途に用いられる蒸着マスクに対し、本発明を適用することができる。
なお、本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「板」はシートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。
また、「板面(シート面、フィルム面)」とは、対象となる板状(シート状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となる板状部材(シート状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。また、板状(シート状、フィルム状)の部材に対して用いる法線方向とは、当該部材の板面(シート面、フィルム面)に対する法線方向のことを指す。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件及び物理的特性並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」、「同等」等の用語や長さや角度並びに物理的特性の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
(蒸着マスク装置)
まず、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の一例について、図1及び図2を参照して説明する。ここで、図1は、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の一例を示す平面図であり、図2は、図1に示す蒸着マスク装置の使用方法を説明するための図である。
図1及び図2に示された蒸着マスク装置10は、平面視において略矩形状の形状を有する複数の蒸着マスク20と、複数の蒸着マスク20の周縁部に取り付けられたフレーム15と、を備えている。各蒸着マスク20には、蒸着マスク20を貫通する複数の貫通孔25が設けられている。この蒸着マスク装置10は、図2に示すように、蒸着マスク20が蒸着対象物である基板、例えば有機EL表示装置用の基板(以下、有機EL基板ともいう)92の下面に対面するようにして蒸着装置90内に支持され、有機EL基板92への蒸着材料の蒸着に使用される。
蒸着装置90内で、有機EL基板92の、蒸着マスク20と反対の側の面(図2では上面)上に、磁石93が配置される。これにより、蒸着マスク20は、磁石93からの磁力によって磁石93に引き寄せられ、有機EL基板92に密着するようになる。蒸着装置90内には、蒸着マスク装置10の下方に、蒸着材料(一例として、有機発光材料)98を収容するるつぼ94と、るつぼ94を加熱するヒータ96とが配置されている。るつぼ94内の蒸着材料98は、ヒータ96からの加熱により、気化又は昇華して有機EL基板92の表面に付着するようになる。上述したように、蒸着マスク20には多数の貫通孔25が形成されており、蒸着材料98はこの貫通孔25を介して有機EL基板92に付着する。この結果、蒸着マスク20の貫通孔25の位置に対応した所望のパターンで、蒸着材料98が有機EL基板92の表面に成膜される。図2において、蒸着マスク20の面のうち蒸着工程の際に有機EL基板92と対向する面(以下、第1面とも称する)が符号20aで表されている。また、蒸着マスク20の面のうち第1面20aの反対側に位置する面(以下、第2面とも称する)が符号20bで表されている。第2面20b側には、蒸着材料98の蒸着源(ここではるつぼ94)が配置される。
上述したように、本実施の形態では、貫通孔25が各有効領域22において所定のパターンで配置されている。なお、複数の色によるカラー表示を行いたい場合には、各色に対応する蒸着マスク20が搭載された蒸着機をそれぞれ準備し、有機EL基板92を各蒸着機に順に投入する。これによって、例えば、赤色用の有機発光材料、緑色用の有機発光材料及び青色用の有機発光材料を順に有機EL基板92に蒸着させることができる。
なお、蒸着マスク装置10のフレーム15は、矩形状の蒸着マスク20の周縁部に取り付けられている。フレーム15は、蒸着マスク20が撓んでしまうことがないように蒸着マスク20を張った状態に保持する。蒸着マスク20とフレーム15とは、例えばスポット溶接により互いに対して固定されている。
フレーム15の材料としては、一例としてニッケルを含む鉄合金を用いることができる。具体的には、例えば34重量%以上38重量%以下のニッケルを含むインバー材や、ニッケルに加えてさらにコバルトを含むスーパーインバー材などの鉄合金を用いることができる。このような材料で形成されたフレーム15によれば、フレーム15の熱膨張係数を小さくすることができる。したがって、蒸着処理が高温雰囲気となる蒸着装置90の内部で実施される場合であっても、フレーム15の熱膨張による寸法変化を小さくすることができ、有機EL基板92上に付着する蒸着材料の寸法精度や位置精度の低下を効果的に抑制することができる。なお、蒸着処理の際の温度が高温に達しない場合は、フレーム15の熱膨張係数をインバー材やスーパーインバー材並みに小さくする必要は特にない。この場合、フレーム15の材料として、ニッケルやニッケル−コバルト合金など、上述の鉄合金以外の様々な材料を用いることができる。
(蒸着マスク)
次に、蒸着マスク20について詳細に説明する。図1に示すように、本実施の形態において、蒸着マスク20は、平面視において略四角形形状、さらに正確には平面視において略矩形状の輪郭を有している。蒸着マスク20は、後述の合金層を含む金属層を有し、この金属層は、規則的な配列で貫通孔25が形成された有効領域22と、有効領域22を取り囲む周囲領域23と、を含んでいる。周囲領域23は、有効領域22を支持するための領域であり、有機EL基板92へ蒸着されることを意図された蒸着材料が通過する領域ではない。例えば、有機EL表示装置用の有機発光材料の蒸着に用いられる蒸着マスク20においては、有効領域22は、有機発光材料が蒸着して画素を形成するようになる有機EL基板92の表示領域となる区域に対面する、蒸着マスク20内の領域のことである。ただし、種々の目的から、周囲領域23に貫通孔や凹部が形成されていてもよい。図1に示された例において、各有効領域22は、平面視において略四角形形状、さらに正確には平面視において略矩形状の輪郭を有している。なお図示はしないが、各有効領域22は、有機EL基板92の表示領域の形状に応じて、様々な形状の輪郭を有することができる。例えば各有効領域22は、円形状の輪郭を有していてもよい。
図1に示された例において、蒸着マスク20の複数の有効領域22は、蒸着マスク20の長手方向と平行な一方向に沿って所定の間隔を空けて一列に配列されている。図示された例では、一つの有効領域22が一つの有機EL表示装置に対応するようになっている。すなわち、図1に示された蒸着マスク装置10(蒸着マスク20)によれば、多面付蒸着が可能となっている。
蒸着マスク20の金属層は、40μm以下の厚さTを有している。とりわけ、3μm以上20μm以下の厚さTを有している。このような厚さTを有する金属層を有する蒸着マスク20によれば、蒸着マスク20が所望の耐久性を有しつつも十分に薄厚化されているので、有機EL基板92に、斜め方向、すなわち有機EL基板92の板面及び当該板面への法線方向の両方に対して傾斜した方向、から向かう蒸着材料の当該有機EL基板92への付着が阻害されることを抑制すること、すなわち有機材料の付着ムラの発生を抑制することが可能になる。これにより、当該有機EL基板92を有する有機EL表示装置において、輝度ムラが生じることを効果的に防止することができる。
このような薄厚化された金属層を有する蒸着マスクは、薄厚化されていない蒸着マスクに比べて撓みやすく、例えば重力によっても大きく撓む。蒸着装置90内において、この撓んだ部分は有機EL基板92及び磁石93から大きく離間する。2つの物体間に働く磁力が、当該2つの物体間の距離の二乗に反比例することを考慮すると、蒸着マスクにおける、磁石93から大きく離間した部分に付加される磁力は大きく減少する。そして、これにより薄厚化された蒸着マスクの基板への密着性が低下する。
一般に、磁力による吸引力Fは、吸引面の磁束密度をB、吸引面の面積をA、真空中の透磁率をμとして、
F=(1/2)×(B/μ)×A ・・・式(1)
と表せる。したがって、吸引面の面積が一定である場合、吸引力Fを増大させるためには、磁束密度Bを増大させることが有効である。
図3に、鉄−ニッケル合金におけるニッケル含有量に対する飽和磁束密度の変化をグラフで示す。横軸に、鉄−ニッケル合金におけるニッケル含有量(単位:重量%(wt%))を示し、縦軸に、飽和磁束密度(単位:ガウス(G))を示している。本研究者らの研究により、蒸着マスク20の金属層が、15.5×10G以上の飽和磁束密度を有する層を含んでいる場合、所定の強さの磁場を受けた際の、蒸着マスク20の金属層における磁束密度が十分に大きくなり、すなわち式(1)で表される吸引力Fが十分に大きくなり、蒸着マスク20の、蒸着対象物である基板(例えば有機EL基板92)への良好な密着性が得られることが知見された。
そこで、本実施の形態では、蒸着マスク20の金属層は、15.5×10G以上の飽和磁束密度に対応する、ニッケルを40重量%以上55重量%以下含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなる組成を有する合金層を含んでいる。
蒸着マスク20が、このような組成の合金層を含む金属層を有している場合、合金層における飽和磁束密度が15.5×10G以上であるので、磁石93による蒸着マスク20に対する吸引力が十分に大きくなり、蒸着マスク20の、有機EL基板92への密着性を効果的に向上させることができる。
なお、合金層におけるニッケルの含有量が30%を下回ると、当該合金層の熱膨張係数が大きくなり、当該合金層を含む蒸着マスクの熱膨張係数が大きくなる。結果として、有機EL基板92上に付着する蒸着材料における寸法精度や位置精度の低下が生じ得る。
次に、図4を参照して、蒸着マスク20の貫通孔25について詳細に説明する。図4は、蒸着マスク20を第1面20aの側から示す拡大図である。
図4に示された例では、各有効領域22に形成された複数の貫通孔25は、当該有効領域22において、互いに直交する二方向に沿ってそれぞれ所定のピッチで配列されている。この貫通孔25の形状などについて、以下に詳細に説明する。ここでは、蒸着マスク20がめっき処理によって形成される場合の、貫通孔25の形状などについて説明する。
図5は、めっき処理によって作製された蒸着マスク20を、図4のA−A線に沿って切断した場合を示す断面図である。
図5に示すように、蒸着マスク20は、所定のパターンで第1開口部30が設けられた第1金属層32と、第1開口部30に連通する第2開口部35が設けられた第2金属層37と、を備えている。第2金属層37は、第1金属層32よりも蒸着マスク20の第2面20b側に配置されている。図5に示す例においては、第1金属層32が蒸着マスク20の第1面20aを構成し、第2金属層37が蒸着マスク20の第2面20bを構成している。また、図示された例では、第1金属層32及び第2金属層37が、蒸着マスク20の金属層をなす。
本実施の形態においては、第1開口部30と第2開口部35とが互いに連通することにより、蒸着マスク20を貫通する貫通孔25が構成されている。この場合、蒸着マスク20の第1面20a側における貫通孔25の開口寸法や開口形状は、第1金属層32の第1開口部30によって画定される。一方、蒸着マスク20の第2面20b側における貫通孔25の開口寸法や開口形状は、第2金属層37の第2開口部35によって画定される。言い換えると、貫通孔25には、第1金属層32の第1開口部30によって画定される形状、及び、第2金属層37の第2開口部35によって画定される形状の両方が付与されている。
図4に示すように、貫通孔25を構成する第1開口部30や第2開口部35は、平面視において略多角形状になっていてもよい。ここでは第1開口部30及び第2開口部35が、略四角形状、より具体的には略正方形状になっている例が示されている。また図示はしないが、第1開口部30や第2開口部35は、略六角形状や略八角形状など、その他の略多角形状になっていてもよい。なお「略多角形状」とは、多角形の角部が丸められている形状を含む概念である。また図示はしないが、第1開口部30や第2開口部35は、円形状になっていてもよい。また、平面視において第2開口部35が第1開口部30を囲う輪郭を有する限りにおいて、第1開口部30の形状と第2開口部35の形状が相似形になっている必要はない。
図5において、符号41は、第1金属層32と第2金属層37とが接続される接続部を表している。また符号S0は、第1金属層32と第2金属層37との接続部41における貫通孔25の寸法を表している。なお図5においては、第1金属層32と第2金属層37とが接している例を示したが、これに限られることはなく、第1金属層32と第2金属層37との間にその他の層が介在されていてもよい。例えば、第1金属層32と第2金属層37との間に、第1金属層32上における第2金属層37の析出を促進させるための触媒層が設けられていてもよい。
図5に示すように、第2面20bにおける貫通孔25(第2開口部35)の開口寸法S2は、第1面20aにおける貫通孔25(第1開口部30)の開口寸法S1よりも大きくなっている。
図5において、蒸着マスク20の第2面20b側における貫通孔25(第2開口部35)の端部38を通る蒸着材料98の経路であって、有機EL基板92に到達することができる経路のうち、蒸着マスク20の法線方向Nに対してなす角度が最小となる経路が、符号L1で表されている。また、経路L1と蒸着マスク20の法線方向Nとがなす角度が、符号θ1で表されている。斜めに移動する蒸着材料98を、可能な限り有機EL基板92に到達させるためには、角度θ1を大きくすることが有利となる。例えば角度θ1を45°以上にすることが好ましい。
上述の開口寸法S0,S1,S2は、有機EL表示装置の画素密度や上述の角度θ1の所望値などを考慮して、適切に設定される。例えば、400ppi以上の画素密度の有機EL表示装置を作製する場合、接続部41における貫通孔25の開口寸法S0は、20μm以上60μm以下の範囲内に設定され得る。また、第1面20aにおける第1開口部30の開口寸法S1は、10μm以上50μm以下の範囲内に設定され、第2面20bにおける第2開口部35の開口寸法S2は、15μm以上62μm以下の範囲内に設定され得る。
図5に示された例では、金属層の厚さT、すなわち第1金属層32及び第2金属層37の合計厚さTは、40μm以下となっている。また、第1金属層32及び第2金属層37の少なくともいずれかは、ニッケルを40重量%以上55重量%以下含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなる組成を有する合金層で形成される。好ましくは、第1金属層32及び第2金属層37が、ニッケルを40重量%以上55重量%以下含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなる組成を有する合金層で形成される。
次に、図5に示す蒸着マスク20を、めっき処理を利用して製造する方法について説明する。
〔パターン基板準備工程〕
はじめに、パターン基板50を作製する方法の一例について説明する。はじめに、基材51を準備する。次に図6Aに示すように、導電性材料からなる導電層52aを形成する。導電層52aは、パターニングされることによって導電性パターン52となる層である。
絶縁性及び適切な強度を有する限りにおいて、基材51を構成する材料や基材51の厚みが特に限られることはない。例えば基材51を構成する材料として、ガラスや合成樹脂などを用いることができる。
導電層52aを構成する材料としては、金属材料や酸化物導電性材料等の導電性を有する材料が適宜用いられる。金属材料の例としては、例えばクロムや銅などを挙げることができる。好ましくは、後述するレジストパターン53に対する高い密着性を有する材料が、導電性パターン52を構成する材料として用いられる。例えばレジストパターン53が、アクリル系光硬化性樹脂を含むレジスト膜など、いわゆるドライフィルムと称されるものをパターニングすることによって作製される場合、導電性パターン52を構成する材料として、ドライフィルムに対する高い密着性を有する銅が用いられることが好ましい。
後述するように、導電層52aをパターニングすることによって形成される導電性パターン52の上には、導電性パターン52を覆うように第1金属層32が形成され、この第1金属層32はその後の工程で導電性パターン52から分離される。このため、第1金属層32のうち導電性パターン52と接する側の面の上には、通常、導電性パターン52の厚みに対応する窪みが形成される。この点を考慮すると、電解めっき処理に必要な導電性を導電性パターン52が有する限りにおいて、導電性パターン52の厚み、すなわち導電層52aの厚みは小さい方が好ましい。一方、導電層52aの厚みは、薄すぎると抵抗値が大きくなり、電解めっき処理により第一金属層32が形成されにくくなる。例えば導電層52aの厚みは、50nm以上500nm以下の範囲内になっている。
次に図6Bに示すように、導電層52a上に、所定のパターンを有するレジストパターン53を形成する。レジストパターン53を形成する方法としては、後述するレジストパターン55の場合と同様に、フォトリソグラフィー法などが採用され得る。レジストパターン53用の材料に所定のパターンで光を照射する方法としては、所定のパターンで露光光を透過させる露光マスクを用いる方法や、所定のパターンで露光光をレジストパターン53用の材料に対して相対的に走査する方法などが採用され得る。その後、図6Cに示すように、導電層52aのうちレジストパターン53によって覆われていない部分を、エッチングによって除去する。次に図6Dに示すように、レジストパターン53を除去する。これによって、第1金属層32に対応するパターンを有する導電性パターン52が形成されたパターン基板50を得ることができる。
〔第1成膜工程〕
次に、パターン基板50を利用して上述の第1金属層32を作製する第1成膜工程について説明する。ここでは、導電性パターン52が形成された基材51上に第1めっき液を供給して、導電性パターン52上に第1金属層32を析出させる第1めっき処理工程を実施する。例えば、導電性パターン52が形成された基材51を、第1めっき液が充填されためっき槽に浸す。これによって、図7Aに示すように、基材51上に、所定のパターンで第1開口部30が設けられた第1金属層32を得ることができる。第1金属層32の厚さは、例えば5μm以下になっている。
なおめっき処理の特性上、図7Aに示すように、第1金属層32は、基材51の法線方向に沿って見た場合に導電性パターン52と重なる部分だけでなく、導電性パターン52と重ならない部分にも形成され得る。これは、導電性パターン52の端部54と重なる部分に析出した第1金属層32の表面にさらに第1金属層32が析出するためである。この結果、図7Aに示すように、第1開口部30の端部33は、基材51の法線方向に沿って見た場合に導電性パターン52と重ならない部分に位置するようになり得る。
導電性パターン52上に第1金属層32を析出させることができる限りにおいて、第1めっき処理工程の具体的な方法が特に限られることはない。例えば第1めっき処理工程は、導電性パターン52に電流を流すことによって導電性パターン52上に第1金属層32を析出させる、いわゆる電解めっき処理工程として実施されてもよい。若しくは、第1めっき処理工程は、無電解めっき処理工程であってもよい。なお第1めっき処理工程が無電解めっき処理工程である場合、導電性パターン52上には適切な触媒層が設けられていてもよい。若しくは、導電性パターン52が、触媒層として機能するよう構成されていてもよい。電解めっき処理工程が実施される場合にも、導電性パターン52上に触媒層が設けられていてもよい。
用いられる第1めっき液の成分は、第1金属層32に求められる特性に応じて適宜定められる。例えば、第1めっき液として、ニッケル化合物を含む溶液と、鉄化合物を含む溶液との混合溶液を用いることができる。例えば、スルファミン酸ニッケルや臭化ニッケルを含む溶液と、スルファミン酸第一鉄を含む溶液との混合溶液を用いることができる。めっき液には、様々な添加剤が含まれていてもよい。添加剤としては、ホウ酸などのpH緩衝剤、サッカリンナトリウなどの一次光沢剤、ブチンジオール、プロパギルアルコール、クマリン、ホルマリン、チオ尿素などの二次光沢剤や、酸化防止剤などが用いられ得る。
〔第2成膜工程〕
次に、第1開口部30に連通する第2開口部35が設けられた第2金属層37を第1金属層32上に形成する第2成膜工程を実施する。まず、基材51上及び第1金属層32上に、所定の隙間56を空けてレジストパターン55を形成するレジスト形成工程を実施する。図7Bは、基材51上に形成されたレジストパターン55を示す断面図である。図7Bに示すように、レジスト形成工程は、第1金属層32の第1開口部30がレジストパターン55によって覆われるとともに、レジストパターン55の隙間56が第1金属層32上に位置するように実施される。
以下、レジスト形成工程の一例について説明する。はじめに、基材51上及び第1金属層32上にドライフィルムを貼り付けることによって、ネガ型のレジスト膜を形成する。ドライフィルムの例としては、例えば日立化成製のRY3310など、アクリル系光硬化性樹脂を含むものを挙げることができる。また、レジストパターン55用の材料を基材51上に塗布し、その後に必要に応じて焼成を実施することにより、レジスト膜を形成してもよい。次に、レジスト膜のうち隙間56となるべき領域に光を透過させないようにした露光マスクを準備し、露光マスクをレジスト膜上に配置する。その後、真空密着によって露光マスクをレジスト膜に十分に密着させる。なおレジスト膜として、ポジ型のものが用いられてもよい。この場合、露光マスクとして、レジスト膜のうちの除去したい領域に光を透過させるようにした露光マスクが用いられる。
その後、レジスト膜を露光マスク越しに露光する。さらに、露光されたレジスト膜に像を形成するためにレジスト膜を現像する。以上のようにして、図7Bに示すように、第1金属層32上に位置する隙間56が設けられるとともに第1金属層32の第1開口部30を覆うレジストパターン55を形成することができる。なお、レジストパターン55を基材51及び第1金属層32に対してより強固に密着させるため、現像工程の後にレジストパターン55を加熱する熱処理工程を実施してもよい。
次に、レジストパターン55の隙間56に第2めっき液を供給して、第1金属層32上に第2金属層37を析出させる第2めっき処理工程を実施する。例えば、第1金属層32が形成された基材51を、第2めっき液が充填されためっき槽に浸す。これによって、図7Cに示すように、第1金属層32上に第2金属層37を形成することができる。第2金属層37の厚さは、蒸着マスク20の金属層の厚さTが40μm以下になるように設定される。さらに好ましくは、第2金属層37の厚さは、蒸着マスク20の金属層の厚さTが3μm以上20μm以下の範囲内になるように設定される。
第1金属層32上に第2金属層37を析出させることができる限りにおいて、第2めっき処理工程の具体的な方法が特に限られることとはない。例えば、第2めっき処理工程は、第1金属層32に電流を流すことによって第1金属層32上に第2金属層37を析出させる、いわゆる電解めっき処理工程として実施されてもよい。若しくは、第2めっき処理工程は、無電解めっき処理工程であってもよい。なお第2めっき処理工程が無電解めっき処理工程である場合、第1金属層32上には適切な触媒層が設けられていてもよい。電解めっき処理工程が実施される場合にも、第1金属層32上に触媒層が設けられていてもよい。
第2めっき液としては、上述の第1めっき液と同一のめっき液が用いられてもよい。若しくは、第1めっき液とは異なるめっき液が第2めっき液として用いられてもよい。第1めっき液の組成と第2めっき液の組成とが同一である場合、第1金属層32を構成する金属の組成と、第2金属層37を構成する金属の組成も同一になる。
なお図7Cにおいては、レジストパターン55の上面と第2金属層37の上面とが一致するようになるまで第2めっき処理工程が継続される例を示したが、これに限られることはない。第2金属層37の上面がレジストパターン55の上面よりも下方に位置する状態で、第2めっき処理工程が停止されてもよい。
〔除去工程〕
その後、レジストパターン55を除去する除去工程を実施する。例えばアルカリ系剥離液を用いることによって、レジストパターン55を基材51、第1金属層32や第2金属層37から剥離させることができる。
〔分離工程〕
次に、第1金属層32及び第2金属層37の組み合わせ体を基材51から分離させる分離工程を実施する。これによって、所定のパターンで第1開口部30が設けられた第1金属層32と、第1開口部30に連通する第2開口部35が設けられた第2金属層37と、を備えた蒸着マスク20を得ることができる。
なお、めっき処理により作製された金属層は、光学顕微鏡等で観察すると、その表面に光沢面を有している。一方、例えば金属材料をロールを用いて圧延することによって作製された金属層は、光学顕微鏡等で観察すると、その表面にいわゆるロール筋が観察される。したがって、めっき処理により作製された金属層と、他の方法、例えば圧延により作製された金属層とは、その表面を光学顕微鏡等で観察することによって区別することができる。また、めっき処理により作製された金属層には、不可避不純物として、硫黄や窒素が含有されている。したがって、めっき処理により作製された金属層と、他の方法、例えば圧延により作製された金属層とは、当該金属層内に硫黄又は窒素を含有しているか否かを調査することによっても区別することができる。
次に、図8A及び図8Bを参照して、以上に説明した蒸着マスク20による作用について説明する。なお、蒸着マスク20の断面形状は、実際には、図5を参照して説明した形状、又は、図10若しくは図11を参照して後述する形状を有しているが、図8A及び図8Bでは、蒸着マスク20における隣接する貫通孔25間に形成される部分を、単純な矩形で示している。
図8Aに示されているように、有機EL基板92に対して蒸着マスク装置10の蒸着マスク20を積層する。とりわけ図示された例では、有機EL基板92の下面側から有機EL基板92に蒸着マスク20を積層する。ここで、蒸着マスク装置10の蒸着マスク20の金属層は、40μm以下の厚さTを有している。このように薄膜化された蒸着マスク20は薄厚化されていない蒸着マスクに比べて撓みやすい。図示された例では、蒸着マスク20は重力によって大きく撓み、蒸着マスク20の撓んだ部分は有機EL基板92から大きく離間している。
蒸着マスク20は、ニッケルを40重量%以上55重量%以下含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなる合金層を含んでいる。このような組成からなる合金層は大きな飽和磁束密度を有しており、磁石93の磁力による蒸着マスク20の吸引力が大きくなっている。したがって、図8Bに示されているように、有機EL基板92の、蒸着マスク20と反対の側の面(図8Bでは上面)上に磁石93を配置すると、蒸着マスク20は磁石93からの磁力によって磁石93に引き寄せられ、その結果、蒸着マスク20は有機EL基板92に密着する。
以上に説明した蒸着マスク20は、金属層32,37と、金属層32,37に設けられた複数の貫通孔25と、を有し、金属層32,37は、40μm以下の厚さTを有し、金属層32,37は、ニッケルを40重量%以上55重量%以下含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなる合金層を含んでいる。
また、以上に説明した蒸着マスク20の製造方法は、所定の基材51上に、所定の隙間56を空けてレジストパターン55を形成するレジスト形成工程と、レジストパターン55の隙間56において、ニッケルを40重量%以上55重量%以下含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなる合金層を含み、厚さTが40μm以下である金属層32,37を析出させるめっき処理工程と、金属層32,37を基材51から分離させる分離工程と、を有している。
このような蒸着マスク20及び蒸着マスク20の製造方法によれば、蒸着マスク20の金属層32,37に含まれる合金層が大きな飽和磁束密度を有しているので、所定の強さの磁場を受けた際の、蒸着マスク20の金属層32,37における磁束密度が十分に大きくなる。したがって、薄厚化され、撓みやすい蒸着マスク20を用いた場合であっても、磁石93の磁力による蒸着マスク20の吸引力が十分に大きくなるため、蒸着マスク20の、蒸着対象物である基板への良好な密着性を得ることができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明及び以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
上述の図5及び図7A〜図7Cに示す例においては、蒸着マスク20が、第1金属層32及び第2金属層37という、少なくとも2つの金属層を積層させることによって構成される場合について説明した。しかしながら、これに限られることはなく、蒸着マスク20は、所定のパターンで複数の貫通孔25が形成された1つの金属層27によって構成されていてもよい。以下、図9A〜図10を参照して、蒸着マスク20が1つの金属層27を備える例について説明する。なお本変形例においては、蒸着マスク20の第1面20aから第2面20bに至る貫通孔25のうち第1面20a上に位置する部分を第1開口部30と称し、貫通孔25のうち第2面20b上に位置する部分を第2開口部35と称する。
はじめに、本変形例による蒸着マスク20を製造する方法について説明する。
まず、所定の導電性パターン52が形成された基材51を準備する。次に図9Aに示すように、基材51上に、所定の隙間56を空けてレジストパターン55を形成するレジスト形成工程を実施する。好ましくは、レジストパターン55の隙間56を画成するレジストパターン55の側面57の間の間隔は、基材51から遠ざかるにつれて狭くなっている。すなわち、レジストパターン55が、基材51から遠ざかるにつれてレジストパターン55の幅が広くなる形状、いわゆる逆テーパ形状を有している。
このようなレジストパターン55を形成する方法の一例について説明する。例えば、はじめに、基材51の面のうち導電性パターン52が形成された側の面上に、光硬化性樹脂を含むレジスト膜を設ける。次に、基材51のうちレジスト膜が設けられている側とは反対の側から基材51に入射させた露光光をレジスト膜に照射して、レジスト膜を露光する。その後、レジスト膜を現像する。この場合、露光光の回り込み(回折)に基づいて、図9Aに示すような逆テーパ形状を有するレジストパターン55を得ることができる。
次に図9Bに示すように、レジストパターン55の隙間56にめっき液を供給して、導電性パターン52上に金属層27を析出させるめっき処理工程を実施する。その後、上述の除去工程及び分離工程を実施することにより、図10に示すように、所定のパターンで貫通孔25が設けられた金属層27を備えた蒸着マスク20を得ることができる。金属層27の厚さTは、40μm以下となっている。
なお、図10に示す蒸着マスク20を作製するために用いられ得るレジストパターン55が、図9A及び図9Bに示すレジストパターン55に限られることはない。例えば、レジストパターン55が、基材51から遠ざかるにつれてレジストパターン55の幅が狭くなる形状、いわゆる順テーパ形状を有している場合であっても、図10に示す貫通孔25が設けられた蒸着マスク20を得ることができる。この場合、めっき処理工程によって形成される金属層27の面のうち基材51に接する側の面が、蒸着マスク20の第2面20bとなる。
(第2の変形例)
上述の本実施の形態及び第1の変形例においては、めっき処理によって蒸着マスク20を作製する例について説明した。しかしながら、蒸着マスク20を作製するために採用される方法が、めっき処理に限られることはない。以下、エッチングによって金属板21に貫通孔25を形成することによって蒸着マスク20を作製する例について説明する。
図11は、エッチングを利用することによって作製された蒸着マスク20を、図4のA−A線に沿って切断した場合を示す断面図である。図11に示す例では、後に詳述するように、蒸着マスク20の法線方向における一方の側となる金属板21の第1面21aに第1開口部30がエッチングによって形成され、金属板21の法線方向における他方の側となる第2面21bに第2開口部35がエッチングによって形成される。第1開口部30は、第2開口部35に接続され、これによって第2開口部35と第1開口部30とが互いに通じ合うように形成される。貫通孔25は、第2開口部35と、第2開口部35に接続された第1開口部30とによって構成されている。また、図示された例では、金属板21が蒸着マスク20の金属層をなす。
図11に示すように、蒸着マスク20の第1面20aの側から第2面20bの側へ向けて、蒸着マスク20の法線方向に沿った各位置における蒸着マスク20の板面に沿った断面での各第1開口部30の断面積は、しだいに小さくなっていく。同様に、蒸着マスク20の法線方向に沿った各位置における蒸着マスク20の板面に沿った断面での各第2開口部35の断面積は、蒸着マスク20の第2面20bの側から第1面20aの側へ向けて、しだいに小さくなっていく。
図11に示すように、第1開口部30の壁面31と、第2開口部35の壁面36とは、周状の接続部41を介して接続されている。接続部41は、蒸着マスク20の法線方向に対して傾斜した第1開口部30の壁面31と、蒸着マスク20の法線方向に対して傾斜した第2開口部35の壁面36とが合流する張り出し部の稜線によって、画成されている。そして、接続部41は、蒸着マスク20の平面視において貫通孔25の面積が最小になる貫通部42を画成する。
図11に示すように、蒸着マスク20の法線方向に沿った一方の側の面、すなわち、蒸着マスク20の第1面20a上において、隣り合う二つの貫通孔25は、蒸着マスクの板面に沿って互いから離間している。すなわち、後述する製造方法のように、蒸着マスク20の第1面20aに対応するようになる金属板21の第1面21a側から当該金属板21をエッチングして第1開口部30を作製する場合、隣り合う二つの第1開口部30の間に金属板21の第1面21aが残存するようになる。
同様に、図11に示すように、蒸着マスクの法線方向に沿った他方の側、すなわち、蒸着マスク20の第2面20bの側においても、隣り合う二つの第2開口部35が、蒸着マスクの板面に沿って互いから離間していてもよい。すなわち、隣り合う二つの第2開口部35の間に金属板21の第2面21bが残存していてもよい。以下の説明において、金属板21の第2面21bの有効領域22のうちエッチングされずに残っている部分のことを、トップ部43とも称する。このようなトップ部43が残るように蒸着マスク20を作製することにより、蒸着マスク20に十分な強度を持たせることができる。このことにより、例えば搬送中などに蒸着マスク20が破損してしまうことを抑制することができる。なおトップ部43の幅βが大きすぎると、蒸着工程においてシャドーが発生し、これによって蒸着材料98の利用効率が低下することがある。従って、トップ部43の幅βが過剰に大きくならないように蒸着マスク20が作製されることが好ましい。例えば、トップ部43の幅βが2μm以下であることが好ましい。なおトップ部43の幅βは一般に、幅βを測定する方向に応じて変化する。例えば、図11に示す、図4のA−A線に沿って蒸着マスクを仮想的に切断した場合の断面図におけるトップ部43の幅βと、図4のA−A線に交差する方向に沿って蒸着マスクを仮想的に切断した場合の断面図におけるトップ部43の幅βとは、互いに異なることがある。この場合、いずれの方向で蒸着マスク20を切断した場合にもトップ部43の幅βが2μm以下になるよう、蒸着マスク20が構成されていてもよい。
図11においても、上述の図5及び図10に示す場合と同様に、蒸着マスク20の第2面20b側における貫通孔25(第2開口部35)の端部38を通る蒸着材料98の経路であって、有機EL基板92に到達することができる経路のうち、蒸着マスク20の法線方向Nに対してなす角度が最小となる経路が、符号L1で表されている。また、経路L1と蒸着マスク20の法線方向Nとがなす角度が、符号θ1で表されている。本形態においても、蒸着材料98の利用効率を高めるためには、角度θ1を大きくすることが好ましい。
次に、図11に示す蒸着マスク20を、エッチングを利用して製造する方法について説明する。
はじめに、40μm以下の厚さTを有する金属板21を準備する。金属板21を構成する材料としては、ニッケルを40重量%以上55重量%以下含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなる組成を有する合金が用いられる。次に図12Aに示すように、金属板21の第1面21a上に、所定の隙間66aを空けて第1レジストパターン65aを形成する。また、金属板21の第2面21b上に、所定の隙間66bを空けて第2レジストパターン65bを形成する。
その後、図12Bに示すように、金属板21の第1面21aのうち第1レジストパターン65aによって覆われていない領域を、第1エッチング液を用いてエッチングする第1面エッチング工程を実施する。例えば、第1エッチング液が、金属板21の第1面21aに対面する側に配置されたノズルから、第1レジストパターン65a越しに金属板21の第1面21aに向けて噴射される。この結果、図12Bに示すように、金属板21の第1面21aのうち第1レジストパターン65aによって覆われていない領域で、第1エッチング液による浸食が進む。これによって、金属板21の第1面21aに多数の第1開口部30が形成される。第1エッチング液としては、例えば塩化第2鉄溶液及び塩酸を含むものが用いられる。
その後、図12Cに示すように、後の第2面エッチング工程において用いられる第2エッチング液に対する耐性を有した樹脂69によって、第1開口部30が被覆される。すなわち、第2エッチング液に対する耐性を有した樹脂69によって、第1開口部30が封止される。図12Cに示す例においては、樹脂69の膜が、形成された第1開口部30だけでなく、金属板21の第1面21a(第1レジストパターン65a)も覆うように形成されている。
次に、図12Dに示すように、金属板21の第2面21bのうち第2レジストパターン65bによって覆われていない領域をエッチングし、第2面21bに第2開口部35を形成する第2面エッチング工程を実施する。第2面エッチング工程は、第1開口部30と第2開口部35とが互いに通じ合い、これによって貫通孔25が形成されるようになるまで実施される。第2エッチング液としては、上述の第1エッチング液と同様に、例えば塩化第2鉄溶液及び塩酸を含むものが用いられる。
なお第2エッチング液による浸食は、金属板21のうち第2エッチング液に触れている部分において行われていく。従って、浸食は、金属板21の法線方向(厚み方向)のみに進むのではなく、金属板21の板面に沿った方向にも進んでいく。ここで好ましくは、第2面エッチング工程は、第2レジストパターン65bの隣り合う二つの隙間66bに対面する位置にそれぞれ形成された二つの第2開口部35が、二つの隙間66bの間に位置するブリッジ部67bの裏側において合流するよりも前に終了される。これによって、図12Dに示すように、金属板21の第2面21bに上述のトップ部43を残すことができる。
その後、金属板21から樹脂69を除去する。これによって、金属板21に形成された複数の貫通孔25を備える蒸着マスク20を得ることができる。樹脂69は、例えばアルカリ系剥離液を用いることによって、除去することができる。アルカリ系剥離液が用いられる場合、樹脂69と同時にレジストパターン65a,65bも除去され得る。なお、樹脂69を除去した後、樹脂69を剥離させるための剥離液とは異なる剥離液を用いて、樹脂69とは別途にレジストパターン65a,65bを除去してもよい。
なお、上述の図11〜図12Dに示す例においては、金属板21を第1面21a側及び第2面21b側の両方からエッチングすることによって蒸着マスク20が作製される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図示はしないが、金属板21を第2面21b側からエッチングして、第2面21bから第1面21aへ至る貫通孔25を形成することにより、蒸着マスク20を作製してもよい。
(第3の変形例)
図5に示した蒸着マスク20を、蒸着マスク20の板面が水平方向と平行になり且つ蒸着マスク20の第1面20aが上側となるように配置したものを図13Aに示す。図示された例では、重力が蒸着マスク20の第1面20a側から第2面20b側へ(図13Aにおいては上側から下側へ)向かって作用する。この重力により、蒸着マスク20の第1金属層32は、第2面20b側(下側)へ向かって撓み変形を生じる。具体的には、蒸着マスク20の第1金属層32のうち、第2金属層37の側面36から蒸着マスク20の板面方向に延出し、第2金属層37により支持されていない部分が、重力の作用により第2面20b側(下側)へ向かって撓む。図示された例では、第1金属層32の上面32aの蒸着マスク20の板面に沿った端部が、第1金属層32の上面32aの最下部32a2をなす。また、第1金属層32の上面32aのうち、第2金属層37により支持されている箇所に対応する領域が、第1金属層32の上面32aの最上部32a1をなす。
図13Aに示された例では、第1金属層32の上面32aの最上部32a1と最下部32a2との間の蒸着マスク20の板面への法線方向に沿った距離Dの平均が1μm以上3μm以下となっている。ここで、第1金属層32の材料、第1金属層32の高さ(厚さ)、第1金属層32の幅、第2金属層37の幅、等を適宜調整することにより、距離Dの平均が1μm以上3μm以下となるようにすることができる。
なお、第1金属層32の上面32aの最上部32a1と最下部32a2との間の蒸着マスク20の板面への法線方向に沿った距離Dは、蒸着マスク20の全領域を調べてその平均値を算出して特定する必要はなく、実際的には、距離Dの全体的な傾向を反映し得ると期待される面積を持つ一区画内において、距離Dのばらつきの程度を考慮して適当と考えられる数を調べてその平均値を算出することによって特定することができる。そしてこのようにして特定された値を距離Dとして取り扱うことができる。例えば、蒸着マスク20の有効領域22内の30mm×30mmの領域内に含まれる100箇所をレーザ顕微鏡等を用いて測定してその平均を算出することにより、距離Dを特定することができる。
第1金属層32の上面32aの最上部32a1と最下部32a2との間の蒸着マスク20の板面への法線方向に沿った距離Dの平均が上述の範囲となっている場合、蒸着マスク20が、その第1面20aが有機EL基板92の下面に対面するようにして配置された後、有機EL基板92の蒸着マスク20と反対側の面(上面)上に磁石93が配置された際に、蒸着マスク20の第1金属層32が磁石93の磁力により有機EL基板92に引き寄せられ、有機EL基板92に密着する。すなわち、蒸着マスク20の第1金属層32の有機EL基板92へのさらに良好な密着性を得ることができる。
しかしながら、蒸着マスク装置10を、有機EL基板92の下面側に、蒸着マスク20の第1面20aが有機EL基板92の下面と対面するようにして、すなわち第1面20aが上側になるようにして配置し、有機EL基板92の、蒸着マスク20と反対の側の面(上面)上に磁石93を配置しても、蒸着マスク20に存在し得る微細な凹凸や変形に起因して、蒸着マスク20と有機EL基板92とが密着しきれず、蒸着マスク20と有機EL基板92との間に、微小な隙間Gを生じることもあり得る(図13B参照)。
ここで、蒸着マスク20が、図13Aに示された蒸着マスク20である場合、すなわち、第1金属層32の上面32aの最上部32a1と最下部32a2との間の蒸着マスク20の板面への法線方向に沿った距離Dの平均が1μm以上3μm以下となっている蒸着マスク20である場合、第1金属層32が適度な柔軟性を有していることにより、図13Bに示されているように、この第1金属層32が蒸着マスク20と有機EL基板92との間に生じた隙間Gを塞ぐように変形することができる。したがって、蒸着マスク20と有機EL基板92との間の隙間Gに蒸着材料(有機材料)98が入り込んでしまうことによって生じ得る、隣接する画素間における混色を効果的に防止することができる。
(第4の変形例)
上述の本実施の形態及び各変形例においては、蒸着マスク20が、蒸着マスク20の長手方向に沿って一列に並べられた複数の有効領域22を含む例を示したが、これに限られることはない。例えば図14に示すように、蒸着マスク20の長手方向及び幅方向の両方に沿って、複数の有効領域22が格子状に配置されていてもよい。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 蒸着マスク装置
15 フレーム
20 蒸着マスク
21 金属板
22 有効領域
23 周囲領域
25 貫通孔
30 第1開口部
31 壁面
32 第1金属層
32a 上面
32a1 最上部
32a2 最下部
35 第2開口部
36 壁面
37 第2金属層
41 接続部
43 トップ部
51 基材
52 導電性パターン
55 レジストパターン
56 隙間
65a 第1レジストパターン
65b 第2レジストパターン
90 蒸着装置
92 有機EL基板
93 磁石
98 蒸着材料

Claims (3)

  1. 金属層と、前記金属層に設けられた複数の貫通孔と、を有する蒸着マスクであって、
    前記金属層は、40μm以下の厚さを有し、
    前記金属層は、第1金属層と、前記第1金属層と重なる第2金属層と、を含み、
    前記第1金属層及び前記第2金属層は、ニッケルを40重量%以上55重量%以下含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなる、蒸着マスク。
  2. 前記金属層は、めっきである、請求項1に記載の蒸着マスク。
  3. 所定の基材上に、第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、
    前記第1金属層の上に隙間を有するレジストパターンを形成するレジスト形成工程と、
    前記レジストパターンの前記隙間に、第2金属層を析出させるめっき処理工程と、
    前記第1金属層及び前記第2金属層を前記基材から分離させる分離工程と、を有
    前記第1金属層及び前記第2金属層の合計厚さは40μm以下であり、
    前記第1金属層及び前記第2金属層は、ニッケルを40重量%以上55重量%以下含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなる、蒸着マスクの製造方法。
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