JP6624481B2 - バラスト水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、船舶が寄港先の海域よりバラスト水として取水した海水中に存在する微生物を殺滅させるバラスト水処理装置に関する。
船舶は、積荷を搭載した時に喫水まで沈み安定する。また、プロペラスクリューも水中に沈むように設計される。したがって、積荷が搭載されていない状態では、浮力によって、浮き上がり過ぎ、船の安定性やプロペラスクリューの没水深度が確保できない。そこで、積荷を下した貨物船等は、寄港地で海水を取水し、船体内に溜めることで、喫水線を積荷が搭載された状態に近づける。この際に取水した海水をバラスト水と呼ぶ。
バラスト水は、次の寄港地まで船舶の「重り」として運ばれ、積荷の積載と共に放出される。つまり、前の寄港地の海洋生物を次の寄港地に持ち込むこととなる。このように、ある場所の生物を他の場所に移してしまうことは、自然によって育まれたその地の生態系を破壊若しくは汚染することに繋がる可能性が高い。そこで、排出するバラスト水中に含まれる生物の量の基準を定めるバラスト水管理条約(バラスト水及び沈殿物の管制及び管理のための国際条約)が、国際海事機構(IMO)で採択されている。
この基準では、船舶から排出されるバラスト水に含まれる50μm以上の生物(主として動物性プランクトン)の数が1m中に10個未満、10μm以上50μm未満の生物(主として植物性プランクトン)の数が1mL中に10個未満、毒素産性コレラ菌の集落数が100mL中に1cfu未満、大腸菌の集落数が100mL中に250cfu未満、腸球菌の集落数が100mL中に100cfu未満となっている。なお、「cfu(colony forming unit)」はコロニー形成単位である。
これらの基準を満たすため、バラスト水として取水した海水中の微生物は、死滅させる必要がある。海水中の微生物の殺滅方法としては、物理的・機械的に水生生物を死滅させる方法、熱により水生生物を死滅させる方法、化学薬品をバラストタンク中に注入する若しくは、塩素系物質等を発生させて水生生物を死滅させる方法等が挙げられる。
水生生物を死滅させる方法の中で、電極間に電圧を印加し、電極で次亜塩素ソーダを発生させる方法は、殺菌剤を供給する手間がなく、装置自体を小型化にできるというメリットがある。特許文献1には、円筒形の電極で一端から流入させた海水が淡水化して、他端から排出される構造のものが開示されている。
特許文献1では、一方の電極(カソード側)は貫通孔を有し、他方の電極は、孔のない円筒形の外面で形成されている。そして、孔に対向する他方(アノード側)の電極では、次亜塩素酸ナトリウムの発生点が設けられる。
つまり、取り込んだバラスト水(海水)を電気分解することで、次亜塩素酸ナトリウムを発生させ、微生物の殺滅処理をおこなっている。
ところで、バラスト水を電気分解すると、カソード側(陰極)からは大量の水素が発生する。水素はよく知られているように、容易に引火し、容易に爆発するので、その処理には注意が必要である。
バラスト水処理装置は、船舶の内部に配置されるので、狭い場所に設置される。したがって、隣接する機器との距離は非常に近い。特に電解槽中の電極に電圧を印加させる電圧源には整流器が配置され、火花が飛ぶおそれが十分にある。すると、その周囲に可燃性のガスがあると簡単に爆発が起きてしまう。
そして、船舶が航行中での船体内での爆発事故は重大な被害につながるおそれが非常に高い。したがって、バラスト水処理装置においては、水素ガスを安全に処理する方法が必要となる。
水素の処理としては特許文献2に開示されているものがある。特許文献2では、電解時に発生する水素ガスを安全かつ経済的に希釈することを可能にする技術として、水素に対して不活性であり、かつ酸素を含まない窒素、二酸化炭素、希ガスから選ばれる少なくとも1種を主成分とするガスを前記被処理ガスに混合することによって該被処理ガス中の水素濃度を予め設定した所定値以下(例えば爆発限界以下)に希釈し、次いで希釈された前記被処理ガスに空気を混合することによってさらに希釈する技術が開示されている。
図7を参照し、特許文献2の構成を説明する。電解セル101には、直流電源102が接続され、該直流電源102による電流値が電流計103で測定されている。電解セル101には、電解によって発生したガスを排出する排気管104が接続されており、該排気管104には、混合器105が介設されており、該混合器105に窒素供給管106が接続されている。
窒素供給管106には、流量調整計107が介設されている。該流量調整計107は、制御部108による制御が可能になっており、制御部108は、前記電流計103による測定結果に基づいて、前記流量調整計107を制御して窒素供給管106における窒素流量を調整することができる。
上記排気管104には、上記混合器105の下流側で混合器109が介設されており、該混合器109には、空気供給管110が接続されている。混合器109の排気側には混合ガスを排出する排気ダクト111が接続されるという構成をとっている。
このような構成であれば、比較的高価な窒素などの対水素不活性ガスの使用量を少なくして迅速に爆発限界以下にまで希釈でき、その後は、安価な空気を用いてより低い濃度にまで安全に希釈できるとされている。
特開2009−160557号公報 特開2009−228044:特許第5382288号
特許文献2では、一度の希釈で爆発限界以下まで希釈するのは容易ではないとして、まず窒素によって希釈し、ついで空気との希釈を行う2段希釈を行っている。
この方法をバラスト水処理装置で発生する水素処理に応用しようとすると、膨大な窒素が必要となる。例えばタンカーなどでは、数千トンから数十万トンまでの積載量がある。バラスト水処理装置はその積載量に見合うバラスト水を処理する必要があるからである。
また、すでに述べたようにバラスト水処理装置は、船舶の内部という狭い場所に設置される。したがって、隣接する機器との距離は非常に近い。特に電解槽中の電極に電圧を印加させる電圧源には整流器が配置され、火花が飛ぶおそれが十分にある。すると、その周囲に可燃性のガスがあると簡単に爆発が起きてしまう。
本発明は、上記の課題に鑑みて想到されたものであり、電解槽と電圧源がコンパクトに設置される船舶内であっても、安全に水素を希釈し排気でき、かつ、周囲の可燃性ガスによる爆発を防ぐことができるバラスト水処理装置を提供するものである。
より具体的に本発明に係るバラスト水処理装置は、
バラスト水流入口とバラスト水流出口と水素排気管を有し、内部に電極が配置された電解槽と、
前記電極に直流電圧を印加する電圧源と、
前記電解槽と前記電圧源を収納する内圧容器と、
前記内圧容器に空気を送るブロアと、
前記内圧容器に接続された排気管とを含み、
前記内圧容器は、陽圧状態に設定され、
前記水素排気管は、前記内圧容器より上方で前記排気管に連通され、
前記排気管には、
前記水素排気管が連通されている地点より下流側に水素ガス濃度計が配置されており、
前記水素ガス濃度計の出力に基づいて前記電圧源の運転を停止させる制御部をさらに有することを特徴とする。
本発明に係るバラスト水処理装置は、内圧容器内にブロアで大量の空気を送り込み(内圧防爆)、内圧容器からの排気管を流れる排気に発生した水素を混入して希釈するので、短時間で水素ガスを希釈することができる。
また、水素ガスの希釈に際に、窒素等の不活性ガスを使用することがないので、コスト面でも安く実行できる。また、内圧容器に吹き込まれる空気と、水素ガスを希釈する空気は1つのブロアで生成された空気であるので、装置の構成としても高価にならない。
本発明に係るバラスト水処理装置の構成を示す図である。 図1の電解槽と電圧源の付近の拡大図である。 本発明に係る他のバラスト水処理装置の構成を示す図である。 図3の電解槽と電圧源の付近の拡大図である。 希釈点の配管断面図(概念図)である。 バラスト水処理装置の他の形態を示す図である。 水素処理装置の一例を示す図である。
以下に本発明に係るバラスト水処理装置について図面を用いながら説明を行う。以下の説明は本発明に係るバラスト水処理装置のいくつかの実施形態を説明するのであり、本発明は以下の説明に限定されるものではない。つまり、以下の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて、改変することができる。また、以下の説明において、上流側、下流側とは空気若しくはバラスト水の流れにおいての供給源側および排出側を示す。
図1に本発明に係るバラスト水処理装置1の構成を示す。バラスト水処理装置1は、電解槽10、電極12、電圧源14、内圧容器16、ブロア18、排気管20及び水素排気管22を含む。また、制御部30および水素ガス濃度計24をさらに含んでいてもよい。なお、電極12は実際には電解槽10中に配置されているので外側からは見えない。構成を説明するために概念図で示している。
電解槽10は、バラスト水流入口10iとバラスト水流出口10oが設けられており、それぞれに接続されたバラスト水配管50によって、一定量のバラスト水が供給され、排出される。
なお、ここでは、電解槽10にバラスト水が流入する側のバラスト水配管50を流入側バラスト水配管50iとし、電解槽10からバラスト水が流出する側のバラスト水配管50を流出側バラスト水配管50oとする。流出側バラスト水配管50oには、バルブ52oが配置されていてもよい。
バルブ52oは、バラスト水の流出量を調整し、電解槽10中に貯留するバラスト水の量を調整する。図2には、電解槽10の断面拡大図を示す。電解槽10中にバラスト水を流すと、少なくとも後述する電極12部分が水没する程度の深さにバラスト水が貯留状態になる。そして、電解槽10中には、バラスト水の部分Baと、その水面Bf上の空間部分BRの2つの領域が形成される。
電解槽10の上面10uは、錐型に形成されているのが好ましい。海水(バラスト水)の電気分解によって発生する水素は、空気より軽いので電解槽10の上面10uを錐型にしておけば、もれなく回収することができるからである。なお、錐型とは、底面の上方に設けられた頂点に向かって断面積が徐々に小さくなる形状をいう。また、錐型の側面の形状は特に限定されるものではない。
電解槽10の上面10uには、水素排気管22が設けられる。発生した水素ガスを排出するためである。電解槽10の上面10uが錐型に形成されている場合は、水素排気管22は錐型の頂点部分10tに配置するのがよい。この部分に水素ガスがたまるからである。
電解槽10中には、一対または複数枚の電極12が配置される。また、電極12は互いに接触しないように配置されている。電解槽10中に貯留されたバラスト水に電圧をかけるためである。陽極12a(アノード)からは塩素が発生し、バラスト水中に次亜塩素酸を生成する。一方、陰極12c(カソード)では、水素ガスが発生する。
電解槽10の近傍には電極12に電圧を供給する電圧源14が配置される。電圧源14には少なくとも整流器(図示せず)が含まれる。船舶では、発電機で交流が生成されているが、バラスト水処理装置1では直流の電圧が必要であるからである。電圧源14には、発電機54(図1参照)から交流電気を供給する交流配線14sが接続されている。なお、ここでは電圧源14として説明するが、電解槽10中では海水の電気分解が行われており、電流も流れる。その意味では電力源と言い換えてもよい。また、供給するのも、直流電力を供給すると言ってもよい。
図1を再度参照して、電解槽10と電圧源14を取り囲むように内圧容器16が形成されている。言い換えると、内圧容器16は電解槽10と電圧源14を収納している。内圧容器16は、気密性を有し、内部の圧力に対する構造強度を有している。内圧容器16は内部を陽圧(大気圧より高い圧力)で使用されるからである。内部の圧力に対する耐圧は特に限定されないが、内圧が1から1.5気圧程度の圧力に耐えることができればよい。耐圧を高くしすぎると内圧容器16自体の重量が重くなってしまうからである。
なお、内圧容器16には、電解槽10のバラスト水流入口10iとバラスト水流出口10oに接続されたバラスト水配管50の通過部分(流入側および流出側をそれぞれ通過部分60i、通過部分60oとする。)と、水素排気管22の通過部分62と、交流配線14sの通過部分64が設けられる。したがって、バラスト水配管50と水素排気管22と交流配線14sは、内圧容器16の内側から外側に連通している。これらの通過部分は、シールドされている。
また、内圧容器16には、空気流入口16aiと空気流出口16aoが設けられる。それぞれには、空気配管56が接続されている。空気流入口16aiに接続されている空気配管56を流入側空気配管56iとし、空気流出口16aoに接続されている空気配管56を流出側空気配管56oとする。つまり、空気流入口16aiおよび空気流出口16aoには流入側空気配管56iと流出側空気配管56oが接続されている。
流入側空気配管56iには、ブロア18の吹き出し口が接続される。結果、ブロア18からの空気が流入側空気配管56iを通じて内圧容器16に吹き込まれる。一方、流出側空気配管56oは排気管20と呼ぶ。
排気管20は、空気流出口16aoから内圧容器16の上部乃至上方を通過するように設置される。そして、内圧容器16の上方において、垂直成分を有するような配管状態に設置される。これは、排気管20を流れる空気が重力方向で上向きに流れるような領域である。この部分を垂直設置領域20vと呼ぶ。
すなわち、排気管20は内圧容器16の上部にて垂直設置領域20vを有する。垂直設置領域20vは、好ましくは排気管20中を流れる空気が重力方向で下から上へ垂直に流れるように排気管20を設置した部分である。しかし、垂直でなくても、排気管20中を流れる空気が重力方向で下方から上方に流れる状態の部分を垂直設置領域20vと言ってよい。
この垂直設置領域20vには、内圧容器16から通過部分62を介して取り出された水素排気管22が接続される。水素は空気より軽いため、垂直設置領域20v内を上昇しやすい。これにより、水素排気管22中の水素は排気管20中の空気と混合、希釈される。水素排気管22と排気管20の接続点を希釈点26と呼ぶ。また、希釈点26より下流側には水素ガス濃度計24が設置されている。
一方、空気流入口16aiの内圧容器16内側には、空気吹き出し口の分岐点10adがあってもよい。この分岐点10adから電解槽10内の水面Bf(図2参照)より上方の空間部分BRに空気を送り込むバイパス管56ibを設ける。このバイパス管56ibを設けることで、水素ガスを発生源から希釈できる。
また、バラスト水処理装置1には、全体を制御する制御部30が備えられてもよい。制御部30は、少なくとも水素ガス濃度計24とブロア18と電圧源14に接続されている。もちろん、制御部30に指示を与え、制御部30が現在の状態を表示する入出力装置32が接続されていてもよい。
制御部30は、水素ガス濃度計24からの信号Shcを受ける。また制御部30は、ブロア18に対しては運転状態を制御するための指示信号Cbを出力する。また制御部30は、電圧源14に対しても運転状態を制御するための指示信号Cpを出力する。また、流入側バラスト水配管50iにバルブ52iを設け、制御部30は、このバルブ52iの開閉を制御する指示信号Cvを出力してもよい。
図3には、バラスト水処理装置2の構成を示す。図4には、電解槽11付近の拡大図を示す。なお、図1および図2と同じ要素は同じ符号で記載した。図1および図2で説明したバラスト水処理装置1では、電解槽10の上面10uが、錐型に形成され、ここから水素排気管22が延設されている場合を示した。このようなタイプでは、バラスト水配管50を流れるバラスト水の流速が遅い場合は、好適に動作する。
しかし、バラスト水の流速が速くなると、電解槽10の空間部分BRがバラスト水で満たされてしまう。さらに流速が速くなると水素排気管22中をバラスト水が登り、排気管20にまで、上昇することもある。そこで、バラスト水の流速が速い場合は、電解槽10中に空間部分BRを形成しないように構成する必要がある。
図3および図4を参照して、バラスト水処理装置2では、水素排気管22は電解槽11に連通させず、電解槽11のバラスト水流出口11oに備えられた拡大管11eに連通させている。
また、排気管20は、内圧容器16を出たのち、内圧容器16の上方を略平行に取り廻される。そして、水素排気管22はこの略水平に配置された排気管20と連通されている。
このように構成すると、バラスト水は、電解槽11を出た部分で拡大管11e中に吐出されるので、流速が減少する。したがって、拡大管11eの上部には、電解槽11から流れ出た気体が貯留する。この気体は、水素である。
また、排気管20を通過する空気は流速を有しているので、希釈点26では、排気管20は水素排気管22に対しては陰圧となり、水素排気管22中の水素ガスを吸引できる。
以上の構成を有するバラスト水処理装置1の動作について説明する。図1および図3を参照して、未処理のバラスト水(生きた状態の微生物が残存している。)は、内圧容器16の通過部分60iを通る流入側バラスト水配管50iによって内圧容器16内の電解槽10(若しくは電解槽11:以下同じ)に流入する。
図2および図4を参照して、すでに電解槽10中には、電極12が水没する程度のバラスト水が貯留されているとする。電解槽10中のバラスト水は、バラスト水流入口10i(若しくはバラスト水流入口11i:以下同じ)から流入した量と同量がバラスト水流出口10o(若しくはバラスト水流出口11o:以下同じ)から排出される。バラスト水は電解槽10から排出される際にはすでに既処理のバラスト水となり、次亜塩素酸が含まれたバラスト水となる。
図1および図3を再度参照して、ブロア18は所定量の空気を内圧容器16内に送り続ける。ブロア18からの流入量が所定量以上になった時点で、内圧容器16内は陽圧状態で安定する。このように内圧容器16内が陽圧に設定されることにより、内圧容器16内に内圧容器16外から可燃性のガスが流入せず、発火の原因となる電圧源14の発火若しくは爆発の危険を回避することができる。
また、水素排気管22より電圧源14を空気流入口16ai側に設置してあれば、内圧容器16内には空気流入口16aiから空気流出口16aoに向かって空気の流れが生じているので、発火源となる電圧源14常にフレッシュエアーが吹きかけられ、安全性が高まる。
ここで「電圧源14を空気流入口16ai側に設置する」とは、交流配線14sと電圧源14の接続点14a若しくは、電極12の陽極12aと電圧源14との接続点14bを水素排気管22より空気流入口16ai側に設置することである。接続点14a及び接続点14bが、火花が最も飛びやすい部分であるからである。言い換えると、電圧源14は、空気流入口16aiから空気流出口16aoの間に配置され、なおかつ空気流入口16aiと正対するといってよい。
図2および図4を参照して、電圧源14は、交流配線14sによって内圧容器16の外の発電機54から供給された交流電圧を整流器によって直流電圧に変換し、電解槽10中の電極12にそれぞれ供給する。この電極12によって電解槽10中ではバラスト水が電気分解され、既処理のバラスト水となる。結果、陰極12cからは水素ガスが発生する。
発生した水素ガスHは電解槽10の上部BRuに溜まる。電解槽10の上部は錐型をしているので、その頂点部分10tに向かって水素ガスは上昇する。ここで、電解槽10中にバイパス管56ibから空気が流入されていると、電解槽10中でも水素Hが空気Airで希釈される。
すると空気は水素より重いので、空間部分BRにおいて、水素を上方に押し上げ、より確実に電解槽10の錐型の頂点部分10tに向かわせることができる。電解槽10中の水面Bfより上部が水素ガスだけであると、重量によって水素を上昇させる効果が少なくなるからである。
また、電解槽10中に空気を混入させることで、空間部分BRから水素排気管22中の水素ガス濃度が下がり、より安全性を高めることもできる。なお、図4の拡大管11eの部分では、バラスト水の流速が落ちるので、拡大管11eの上面に水素が貯留する。拡大管11e内の流速は1.2m/s以下が好ましい。これらの気体は上記の説明同様に、希釈点26に向かって上昇し、排気管20中に流れる空気に混入される。
図1および図3を再度参照する。内圧容器16の空気流出口16aoから出た空気は排気管20を通って、垂直設置領域20vを通過し、さらに希釈点26を通過する。希釈点26を通過する空気は流速を持っているので、水素排気管22に対しては陰圧となり、水素排気管22中の水素ガスを吸引する。
この時、希釈点26での排気管20の断面積がその前後の排気管20の断面積より狭く設定されていると、希釈点26での空気の流速はより早くなり希釈点26での吸引力を増加させることができる。さらに、内圧容器16内の圧力を上げることもできる。
図5には、希釈点26近傍の排気管20と水素排気管22の断面の概念図を示す。なお、図5では、排気管20が垂直に配置されている場合を示しているが、図3のように、排気管20が水平に配置されていても、希釈点26を通過する空気は流速を持っているので、水素排気管22に対しては陰圧となり、水素排気管22中の水素ガスを吸引する。希釈点26の部分で断面積が狭くなっていれば、水素排気管22中の水素をより吸い上げることができる。
再度図1および図3を参照する。以上のようにして、電解槽10中で生じた水素ガスは、排気管20を流れる空気に吸い込まれて希釈される。さらに水素ガスの希釈の程度は水素ガス濃度計24によって測定される。
制御部30は、この水素ガス濃度計24の値を信号Shcによって知る。そして、この値が所定値より大きくなった場合には、直ちに電圧源14に指示信号Cpを出力し、電極12への電圧供給を停止する。言い換えると、水素ガス濃度計24によって排気管20の空気中の水素ガス濃度を測定し、所定値以上になると、電圧源14を停止させる。この時バルブ52iを指示信号Cvによって閉じ、バラスト水の電解槽10への流入を停止してもよい。ただし、ブロア18は継続して運転される。
この所定値を水素の爆発下限濃度より低めに設定しておけば、希釈点26より下流側の空気中の水素濃度を爆発下限濃度より低く維持することができる。なお、所定値の設定によって、爆発下限濃度に対して余裕があれば、電圧源14を停止させるのではなく、印加電圧を低くするように制御してもよい。水素の発生量が減るからである。また、所定値を超えた段階で入出力装置32を通じてアラームを表示してもよい。
例えば、電解槽10の処理流量が600m/hとする。理論的な水素ガス発生量は58.68L/minとなる。ブロア18の風量を6m/minとすれば、希釈後(希釈点26通過後)の水素ガス濃度は0.98vol%にすることができる。水素の爆発下限濃度は4vol%(体積濃度)とされているので、十分に低い濃度に希釈できることがわかる。
図6には、本発明に係るバラスト水処理装置の他の実施形態を示す。バラスト水処理装置3では、内圧容器16において、電圧源14と電解槽10の間に邪魔板16dが設けてあり、内圧容器16が、電圧源14を収納する区画16Aと、電解槽10を収納する区画16Bの2つの区画に分割されている。ただし、2つの区画の間は邪魔板16dの隙間16drによって連通されている。
このような構成では、ブロア18からの空気の流れは、電圧源14が収納されている区画16Aから、電解槽10が収納されている区画16Bに流れ、排気管20に向かって流れる。したがって、水素発生源である電解槽10から発火源である電圧源14に向かって水素ガスは決して流れることはなく、より安全性が高められる。
なお、図6の構成では、区画16Aと区画16Bが物理的に距離が離れており、それぞれの区画を別々の内圧容器とし、その間を導風管などで連結させた構成であってもよい。この場合導風管は隙間16drに相当する。また、電解槽10が図3の電解槽11であっても、図6の構成は同じ効果を得ることができる。
以上のように本発明に係るバラスト水処理装置は、バラスト水を電気分解することで微生物を死滅させる。また、その過程で生じた水素ガスは爆発限界濃度以下で希釈させながら排気することができるので、安全に運転することができる。
本発明に係るバラスト水処理装置は、バラスト水を利用する船舶や潜水艦に好適に利用することができる。
1、2、3 バラスト水処理装置
10、11 電解槽
10u 上面
10t 頂点部分
10i、11i バラスト水流入口
10o、11o バラスト水流出口
10ad 分岐点
11e 拡大管
12 電極
12a 陽極
12c 陰極
14 電圧源
14a 接続点
14b 接続点
14s 交流配線
16 内圧容器
16ai 空気流入口
16ao 空気流出口
16A 区画
16B 区画
16d 邪魔板
16dr 隙間
18 ブロア
20 排気管
20v 垂直設置領域
22 水素排気管
24 水素ガス濃度計
26 希釈点
30 制御部
32 入出力装置
50 バラスト水配管
50i 流入側バラスト水配管
50o 流出側バラスト水配管
52i バルブ
52o バルブ
54 発電機
56 空気配管
56i 流入側空気配管
56o 流出側空気配管
56ib バイパス管
60i、60o、62、64 通過部分
Ba バラスト水の部分
Bf 水面
BR 空間部分
BRu 上部
101 電解セル
102 直流電源
103 電流計
104 排気管
105 混合器
106 窒素供給管
107 流量調整計
108 制御部
109 混合器
110 空気供給管
111 排気ダクト

Claims (7)

  1. バラスト水流入口とバラスト水流出口と水素排気管を有し、内部に電極が配置された電解槽と、
    前記電極に直流電圧を印加する電圧源と、
    前記電解槽と前記電圧源を収納する内圧容器と、
    前記内圧容器に空気を送るブロアと、
    前記内圧容器に接続された排気管とを含み、
    前記内圧容器は、陽圧状態に設定され、
    前記水素排気管は、前記内圧容器より上方で前記排気管に連通され、
    前記排気管には、
    前記水素排気管が連通されている地点より下流側に水素ガス濃度計が配置されており、
    前記水素ガス濃度計の出力に基づいて前記電圧源の運転を停止させる制御部をさらに有するバラスト水処理装置。
  2. 前記排気管は前記内圧容器より上方で前記排気管中を流れる空気が重力方向で下方から上方に流れる部分である垂直設置領域を有し、
    前記水素排気管は、前記垂直設置領域で前記排気管に連通される請求項1に記載されたバラスト水処理装置。
  3. 前記水素排気管が連通している地点の前記排気管は、内径が前記地点の前後より狭く形成されている請求項1に記載されたバラスト水処理装置。
  4. 前記ブロアからの空気を前記電解槽中に送り込むバイパス管を有する請求項1に記載されたバラスト水処理装置。
  5. 前記内圧容器は、前記電圧源を収納する区画と、前記電解槽を収納する区画にわかれている請求項1に記載されたバラスト水処理装置。
  6. 前記電解槽の上部は錐型を有し、前記水素排気管は前記錐型の頂点に連通されている請求項1に記載されたバラスト水処理装置。
  7. 前記内圧容器は、前記ブロアからの空気が吹き込まれる空気流入口と、前記排気管が連結する空気流出口を有し、前記電圧源は、前記空気流入口から前記空気流出口に向かう空気の流れに対して前記水素排気管より風上側に配置され、前記空気流入口からのフレッシュエアーが常に吹きかけられる請求項1に記載されたバラスト水処理装置。
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