JP6624390B2 - 異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システム - Google Patents

異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システム Download PDF

Info

Publication number
JP6624390B2
JP6624390B2 JP2016082273A JP2016082273A JP6624390B2 JP 6624390 B2 JP6624390 B2 JP 6624390B2 JP 2016082273 A JP2016082273 A JP 2016082273A JP 2016082273 A JP2016082273 A JP 2016082273A JP 6624390 B2 JP6624390 B2 JP 6624390B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
power transmission
terminal
detection
foreign matter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016082273A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016220522A (ja
Inventor
山本 温
山本  温
菅野 浩
浩 菅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JP2016220522A publication Critical patent/JP2016220522A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6624390B2 publication Critical patent/JP6624390B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/60Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power responsive to the presence of foreign objects, e.g. detection of living beings
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01VGEOPHYSICS; GRAVITATIONAL MEASUREMENTS; DETECTING MASSES OR OBJECTS; TAGS
    • G01V3/00Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation
    • G01V3/08Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation operating with magnetic or electric fields produced or modified by objects or geological structures or by detecting devices
    • G01V3/10Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation operating with magnetic or electric fields produced or modified by objects or geological structures or by detecting devices using induction coils
    • G01V3/101Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation operating with magnetic or electric fields produced or modified by objects or geological structures or by detecting devices using induction coils by measuring the impedance of the search coil; by measuring features of a resonant circuit comprising the search coil

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Geology (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Geophysics (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)

Description

本開示は、例えば無線電力伝送システムにおける無線送電装置の近傍に存在する金属、人体、動物などの異物を検出する異物検出装置に関する。本開示は、さらに、そのような異物検出装置を備えた無線送電装置及び無線電力伝送システムに関する。
携帯電話機をはじめとする様々なモバイル機器が普及している。モバイル機器の消費電力量は、機能及び性能の向上、並びにコンテンツの多様化に伴って増大し続けている。モバイル機器は、予め決められた容量のバッテリで動作するため、消費電力量が増大すると、当該機器の動作時間が短くなる。バッテリの容量の制限を補うための技術として、無線電力伝送システムが注目されている。無線電力伝送システムは、無線送電装置(以下、単に「送電装置」という)における送電コイルと、無線受電装置(以下、単に「受電装置」という)における受電コイルとの間の電磁誘導によって送電装置から受電装置に無線で電力を伝送する。特に、共振型の送電コイル及び受電コイルを用いた無線電力伝送システムは、送電コイル及び受電コイルの位置が互いにずれているときであっても高い伝送効率を維持できる。このため、共振型の無線電力伝送システムは様々な分野において応用が期待されている。送電コイルを大型化したり、複数の送電コイルのアレーを構成したりすることによって充電可能なエリアを拡大することができる。
特許第4525710号公報 特許第4780447号公報 特開2011−234496号公報
無線電力伝送システムでは、送電コイル又は受電コイルの近傍に位置する金属などの異物を広い範囲に亘って高い精度で検出することが求められる。
上記課題を解決するため、本開示の一態様に係る異物検出装置は、第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルと、前記第1コイルと隣接する前記第2コイルの側とは反対側において前記第2コイルと隣接して配置され、第5端子及び第6端子を有する巻回された第3導線である第3コイルであって、前記第5端子から前記第6端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第3コイルと、第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し且つ前記第1所定波形と反転した極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第3コイルの前記第5端子に出力し、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させ、異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応した、前記第1コイル又は前記第3コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイル上に異物があると判断する異物検出回路と、を備える。前記第2端子、前記第4端子及び前記第6端子は、前記異物検出回路の基準電位と同電位である。
本開示の他の態様に係る異物検出装置は、第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルと、前記第1コイルと隣接する前記第2コイルの側とは反対側において前記第2コイルと隣接して配置され、第5端子及び第6端子を有する巻回された第3導線である第3コイルであって、前記第5端子から前記第6端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第3コイルと、第1所定波形を有する第1検出信号を出力する異物検出回路と、前記出力された第1検出信号を、前記第1所定波形の極性が反転した極性の第2所定波形を有する第2検出信号に変換して前記第3コイルの前記第5端子に出力する移相器と、を備える。前記異物検出回路は、前記第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子及び前記移相器に出力し、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させ、異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応した前記第1コイルと前記第3コイルとの合成されたインピーダンス値の変化量を測定し、前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイルの上に異物があると判断する。前記第2端子、前記第4端子及び前記第6端子は、前記異物検出回路の基準電位と同電位である。
本開示のさらに他の態様に係る異物検出装置は、導線が巻回された第1コイルと、前記第1コイルと隣接して配置され、導線が巻回された第2コイルと、前記第2コイルに対して前記第1コイルと反対方向に前記第2コイルと隣接して配置され、導線が巻回された第3コイルと、第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルに出力し、第2所定波形を有する第2検出信号を前記第3コイルに出力し、前記第1コイルに流れる前記第1検出信号に基づく電流及び前記第3コイルに流れる前記第2検出信号に基づく電流のうちの一方を時計回りに流れさせ、他方を反時計回りに流れさせ、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させ、異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応した前記第1コイルと前記第3コイルの合成されたインピーダンス値の変化量を測定し、前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイルの上に異物があると判断する異物検出回路と、を備える。
これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、記録媒体で実現されてもよい。あるいは、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様によると、従来よりも広い範囲に亘って高い精度で異物を検出することができる。
第1の実施形態に係る異物検出装置を模式的に示す図である。 図1のA1−A1’線における検出コイル11a〜11cの断面、並びに生成される磁界を模式的に示す図である。 第1の実施形態の第1の変形例に係る異物検出装置を模式的に示す図である。 第1の実施形態の第2の変形例に係る異物検出装置を模式的に示す図である。 第1の実施形態に係る異物検出装置の動作の一例を示す図である。 第1の実施形態の実装例に係る異物検出装置の検出コイル11a〜11cを示す上面図である。 比較例に係る異物検出装置の検出コイル11aを示す上面図である。 図6A及び図6Bに示す異物20によるQ値の変化率の距離依存性を示すグラフである。 第1の実施形態の他の実装例に係る異物検出装置の検出コイル11a〜11cを示す上面図である。 隣接する2つの検出コイルに逆相の電流を流す構成例を示す図である。 図7A、図7B、図6Bの各構成における異物20によるインダクタンスへの影響を示すグラフである。 第1の実施形態の第3の変形例に係る異物検出装置を示す図である。 第1の実施形態の第4の変形例に係る異物検出装置を示す図である。 第2の実施形態に係る無線電力伝送システムを示すブロック図である。 図10の送電装置30の一部を示す図である。 図11AのA2−A2’線における検出コイル11a〜11c及び送電コイル31a〜31cの断面を示す図である。 第2の実施形態の第1の変形例に係る無線電力伝送システムの検出コイル11a〜11i及び送電コイル31の配置を示す図である。 図12AのA3−A3’線における検出コイル11a〜11i及び送電コイル31の断面を示す図である。 第2の実施形態に係る送電装置の動作の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る無線電力伝送システムを示すブロック図である。 図14に示す送電装置の一部を示す図である。 第3の実施形態の第1の変形例に係る無線電力伝送システムの送電装置の一部を示す図である。 第3の実施形態の第2の変形例に係る無線電力伝送システムの送電装置の一部を示す図である。 第3の実施形態の第3の変形例に係る無線電力伝送システムの送電装置の一部を示す図である。 第3の実施形態の第4の変形例に係る無線電力伝送システムの送電装置の一部を示す図である。 第2の実施形態及び第3の実施形態に係る送電装置の動作の一例を示す図である。 送電を行う前に異物を検知し、且つ、送電を行っている最中においても異物を検知する送電装置の動作を示す図である。 送電装置上に、受電装置を備えたスマートフォンが置かれた状態を示した図である。 無線電力システムを備えた駐車場を示す図である。 病院などで用いられるロボットに、壁から電力を非接触で伝送する無線電力伝送システムの構成例を示す図である。 特許文献1に係る異物検出装置の検出コイル111を示す上面図である。 図25のA11−A11’線における検出コイル111の断面及び生成される磁界を示す図である。 図25に示す検出コイル111と金属異物の位置関係を示す図である。 図25に示す検出コイル111のQ値の変化率の距離依存性を示す図である。 特許文献2に係る異物検出装置の検出コイル111a及び111bを示す上面図である。 図28のA12−A12’線における検出コイル111a及び111bの断面及び生成される磁界を示す図である。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者らは、「背景技術」の欄において記載した無線電力伝送システムに関し、異物を高い精度で検出できる範囲が十分に広くないという課題があることを見出した。以下、この課題を詳細に説明する。
まず、「異物」の定義を説明する。本開示において、「異物」とは、無線電力伝送システムにおける送電コイル又は受電コイルの近傍に位置したときに、送電コイル及び受電コイルの間で伝送される電力に起因して発熱する物体を意味する。そのような物体は、例えば金属、人体、又は動物であり得る。
無線電力伝送システムでは、電力が伝送される空間に異物が存在すると、その異物が発熱する危険性が高まる。ここで、異物が金属である場合を考える。送電コイルから受電コイルに無線で電力を伝送するとき、送電コイルに流れる電流に起因してその周囲に磁界が発生する。この発生した磁界によって異物の表面に渦電流が流れ、異物が発熱する。この発熱は、数十度以上の温度上昇を引き起こす虞がある。
ワイヤレスパワーコンソーシアム(Wireless Power Consortium:WPC)が策定するQi(チー)規格には、許容される温度上昇の上限が規定されている。Qi規格に準拠した無線電力伝送を行う機器においては、この温度上昇の上限を超えないことが要求される。このため、無線で送電している最中に、送電コイル及び受電コイルの間に異物が混入しないようにすることが望ましい。より安全性を高めるためには、送電を開始する前に送電コイルの近傍の異物を検出することが望ましい。このような検出動作を行った上で、異物が検出されなかった場合にのみ送電動作に移行するようにすれば、発熱の危険性を予め取り除くことができる。
一方、スマートフォンなどの機器への充電可能なエリアを拡大したいという要望がある。例えば、送電コイルを大きくするなどして、送電コイルが送電できる範囲を広げたいという要望がある。そのような要望に伴い、高い精度で異物を検出できる範囲を広げることが望まれている。
特に、車両内のコンソールボックスの下に送電装置を配置する充電システムにおいては、送電コイルとスマートフォンなどの機器との距離が大きくなる場合がある。送電コイルと受電機器との高さ方向の距離が大きくなっても、高い精度で異物の検出を行うことが要求される。
特許文献1は、1つのコイルを送電コイル及び検出コイルとして共用するシステムを開示している。特許文献1のシステムは、検出コイルにパルス信号を送信し、その反射波による検出コイルの電圧の変化を検出して、異物の有無を判別する。
特許文献2は、異物を検出できる範囲を広げるために、2つ以上の検出コイルを並べて配置することを開示している。特許文献2は、異物の検出を行うために、軸方向に並べた送信コイル(即ち検出コイル)及び受信コイルに、互いに逆相の電流を供給することを開示している。このような構成により、送信コイルから送信された信号を直接に受信コイルで受信しないようにして、異物からの反射波を高い感度で受信し、異物の検出を行うことが開示されている。
特許文献3は、異物を検出する検出コイルではなく、無線電力伝送システムにおける送電コイルに関する技術を開示している。特許文献3のシステムでは、隣接する2つの送電コイルの導線(以下、「巻線」ともいう)を接続した送電コイルユニットが用いられる。この送電コイルユニットは、2つのコイルから発生する磁界の位相が互いに逆になるように構成される。このような構成により、送電時に送電コイルユニットの遠方に発生する電磁界の漏洩を低減することができることが開示されている。
本発明者らは、特許文献1及び特許文献2に開示された検出コイルから生じる磁界分布を解析した結果、これらの検出コイルでは、高い精度で異物を検出できる範囲を広げることが困難であることを見出した。以下、この課題を詳細に説明する。
まず、特許文献1について説明する。
特許文献1における検出コイルは、検出コイルの巻線の中心を通る軸に垂直な平面上に巻線が巻回された平面コイルである。
図25は、特許文献1に開示された異物検出装置における検出コイル111と、その上に位置する異物120とを模式的に示す上面図である。図25では、図を簡単にするため、検出コイル111の巻線のうち、最外周部分及び最内周部分のみが示されている。実際には、最外周部分と最内周部分との間に巻線が複数回巻回されている。本開示において検出コイルを図示する他の図についても同様である。
図26は、図25のA11−A11’線における検出コイル111及び異物120の断面、並びに検出コイル111の周辺の磁界分布を模式的に示す図である。図26は、検出コイル111の巻線内を、異物120の側から見て反時計回りに信号電流が流れている状態を示している。なお、本開示において、異物又は受電コイルの側から見たときに右回りであることを「時計回り」と称し、異物又は受電コイルの側から見たときに左回りであることを「反時計回り」と称する。
検出コイル111の近傍に存在する異物120(例えば金属片)は、検出コイル111の周囲に発生する磁界と相互作用し、検出コイル111に流れる信号電流の周波数及び/又は振幅を変化させる。この変化を検出することにより、異物120を検出することができる。検出コイル111によって異物120を検出できる範囲は、おおよそ、検出コイル111の巻線が巻回された範囲の上に限定される。検出コイル111の巻線の中心部の直上では異物120を検出しやすいが、巻線から離れると急激に異物120の検出感度が低下する。
図27A及び図27Bは、このことを示す実験結果を説明するための図である。図27Aに示すように、検出コイル111の軸上に金属異物120を配置し、検出コイル111の巻線が形成された面(「コイル面」という)と、異物120との距離hを変えながらQ値の変化率を測定した。Q値の変化率は、異物120が存在しないときのQ値の値に対してどの程度Q値が変化するかを表す量である。本実験では、一例として、直径56mmの円形の検出コイル111と、厚さ1mm、1辺の長さ20mmの直方体の鉄板からなる異物120とを用いた。
図27Bに示すように、コイル111のQ値(=2πfL/R、f:周波数、L:インダクタンス、R:抵抗)の変化率は、距離hが9mm以上になると、約10%以下にまで低下し、著しく感度が低下することが分かる。この結果から、特許文献1の構成では、コイル面から離れた位置では磁界の強度が著しく低いことが分かる。特許文献1の構成では、高い精度で異物を検出できる高さ方向の距離を大きくすることは困難である。
次に、特許文献2について説明する。
特許文献2に開示された平面フレキシブルアンテナは、軸方向に並べられた複数の平面コイルを有する検出コイル群を横方向に複数配列した構成を有する。このような構成により、異物を検出できる範囲を広げることができる。ここで、各検出コイル群に含まれる複数の平面コイルは、並列に接続されている。このため、合成して1つのコイルと考えることができる。単純化のため、以下の説明では、検出コイル群を1つの検出コイルとして扱う。
図28は、特許文献2に開示された平面フレキシブルアンテナにおける複数の検出コイルのうち、隣接する2つの検出コイル111a、111bを模式的に示す上面図である。図28は、異物120が検出コイル111aの中心部の上に位置している状況を示している。
図29は、図28のA12−A12’線における検出コイル111a、111b、及び異物120の断面、並びに検出コイル111aの周辺の磁界分布を模式的に示す図である。ここでは、検出コイル111a上に異物が存在するため、検出コイル111aにのみ検出信号が入力されている。このように、特許文献2の構成では、同時に1つの検出コイル(群)にのみ検出信号が入力される。
図29に示すように、2つの検出コイル111a、111bを用いた場合においても、磁界分布は、図26に示した検出コイルが1つの場合の磁界分布と同様である。よって、特許文献2の構成においても、コイル面から離れた位置で磁界を十分に強くすることができない。このような構成では、高い精度で異物を検出できる高さ方向の距離を大きくすることは困難である。
このように、本発明者らは、特許文献2に開示されているような複数の検出コイル(群)を配列した異物検出装置を用いても、検出コイルと異物との距離が大きい場合には、異物を高い精度で検出できないという新しい課題を発見するに至った。
上述した考察から、特許文献1及び特許文献2の構成では、高い精度で異物を検出できる距離を大きくすることが困難であることが分かった。特に、高さ方向の距離を大きくすることが困難であることが分かった。
一方、特許文献3は、異物を検出する検出コイルではなく、無線電力伝送システムに用いられる送電コイルを開示している。隣接する2つの送電コイルの導線を接続して、発生する磁界が逆位相となるように構成された送電コイルユニットが用いられる。このような送電コイルユニットを用いる目的は、送電時に送電コイルユニットの遠方に発生する電磁界の漏洩を低減することである。
無線電力伝送システムでは、送電コイルと受電コイルとの間隔を一定の距離に保った状態で、送電コイルから生じる磁界をできるだけ変化させずに、受電コイルに安定して電力を送電することが求められる。
送電時の電力は、例えば、1W〜50kW程度である。送電中に2つのコイルの間に異物が侵入すると、異物が発熱する虞がある。
一方、異物検出動作時に検出コイルから送信される信号の電力は、例えば、10mW〜100mW程度である。検出コイルから送信される信号の電力は、送電時の電力と比較して非常に小さい(例えば、送電時の電力の約1000分の1以下)。よって、異物検出動作時には異物の発熱による危険性はない。送電コイルと検出コイルとでは、当然のことながら目的が異なるので、出力する電力が大きく異なる。例えば、異物を検出せずに送電すると、上記のように異物が発熱する虞がある。特許文献3には、コイル上においてコイルから距離が離れた異物を検知するという着眼点はない。
以上のように、無線電力伝送システムでは、高い精度で異物を検出できる距離を拡大することが求められる。以上の考察により、本発明者らは、以下に開示する各態様を想到するに至った。
本開示の一態様に係る異物検出装置は、
第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、
前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルと、
前記第1コイルと隣接する前記第2コイルの側とは反対側において前記第2コイルと隣接して配置され、第5端子及び第6端子を有する巻回された第3導線である第3コイルであって、前記第5端子から前記第6端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第3コイルと、
第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し且つ前記第1所定波形と反転した極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第3コイルの前記第5端子に出力し、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させ、
異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応した、前記第1コイル又は前記第3コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、
前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイル上に異物があると判断する異物検出回路と、を備え、
前記第2端子、前記第4端子及び前記第6端子は、前記異物検出回路の基準電位と同電位である、
異物検出装置。
上記態様によると、
異物検出装置は、第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルと、前記第1コイルと隣接する前記第2コイルの側とは反対側において前記第2コイルと隣接して配置され、第5端子及び第6端子を有する巻回された第3導線である第3コイルであって、前記第5端子から前記第6端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第3コイルと、異物検出回路と、を備えている。そして、異物検出回路は、第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し且つ前記第1所定波形と反転した極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第3コイルの前記第5端子に出力し、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させる。
これにより、1つの検出コイルの両側に位置する2つの検出コイルの間の磁界が結合する。そのため、隣接する3つの検出コイルの中央の検出コイル上において離れた位置に発生する磁界を強めることができる。
そして、異物の有無によって生じる上記合成磁界の変化に対応した上記第1コイル又は上記第3コイルの合成されたインピーダンス値の変化量を測定する。そして、上記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、上記第2コイル上に異物があると判断する。
これにより、単に複数のコイルを配置して異物を検出する範囲を広げるだけではなく、中央の検出コイルの上側の磁界を強めて、中央の検出コイルの上側にある異物を高い精度で検出することができる。
その結果、高精度で異物を検出できる範囲(特に高さ方向の範囲)を拡大することができる。
さらに、汎用の検出コイルを用いることができるので、部品数、寸法、及び製造コストの増大を抑えることができる。
ここで、「インピーダンス値の変化量」とは、第1コイル〜第3コイルの近傍に異物が存在しないときに検出されるインピーダンス値からの変化量を意味する。すなわち、第1コイル及び第3コイルの近傍に異物が存在しないときのインピーダンス値と、現在のインピーダンス値との差が「インピーダンス値の変化量」である。「インピーダンス値の変化量を測定する」とは、インピーダンス値の変化量を直接測定することのみならず、インピーダンスの変化に応じて変化する他の物理量の変化量を測定することを広く意味する。それらの物理量の測定によって間接的にインピーダンスの変動を測定することができる。インピーダンスの変化に応じて変化する物理量には、第1コイル及び第3コイルの少なくとも一方の電圧値、電流値、電圧若しくは電流の周波数、インダクタンス値、結合係数、又はQ値などがあり得る。第1検出信号及び第2検出信号の少なくとも一方の反射信号、又は、第1検出信号及び第2検出信号の反射信号を合成した信号の周波数及び/又は振幅などの変化量を測定することも「インピーダンス値の変化量を測定する」ことに該当する。これらの定義は、以下の開示内容についても同様に適用される。
以下、本開示のより具体的な実施形態を説明する。以下の説明において、必要に応じて図中のXYZ座標を用いる。
(実施形態1)
図1は、第1の実施形態における異物検出装置100を模式的に示す図である。異物検出装置100は、検出コイル11a〜11cを含む複数の検出コイルと、異物を検出する異物検出回路10とを備える。以後、検出コイルを単に「コイル」と呼ぶことがある。検出コイル11a〜11cは、同一平面上に一方向に近接して配列されている。図1は、検出コイル11bに対向する位置に異物20が存在する状況を表している。異物検出回路10は、2つの検出コイル11a及び11cに、互いに逆相の電流を同時に流す。これによって得られる反射信号に基づき、異物20を検出する。
図1には3つの検出コイル11a〜11cが示されているが、実際にはより多くの検出コイルが配列され得る。各コイルは巻回された導線の両端に2つの端子を有する。一方の端子は異物検出回路10の基準電位と同電位であり、他方の端子は異物検出回路10の出力端子に接続される。ここで「基準電位」とは、異物検出回路10が出力する検出信号の基準となる電位であり、典型的には接地電位である。異物検出回路10の「出力端子」とは、異物検出のための検出信号が出力される端子を意味する。以下、基準電位が接地電位であるものとするが、基準電位は任意の電位であってよい。
異物検出回路10は、あるタイミングにおいて、複数の検出コイルから選択した1つの検出コイルの両側に隣接する2つの検出コイルに互いに位相が反転した電流を流す。本実施形態では、位相が反転した検出信号S1及びS2によってこれを実現する。図1は、第1コイル11a及び第3コイル11cに第1検出信号S1及び第2検出信号S2をそれぞれ送信している状況を示している。他のタイミングでは、第2コイル11bとは異なる他の検出コイル(例えば第3コイル11c)の両側に隣接する2つの検出コイル(第2コイル11b及び不図示の第4コイル)に検出信号S1及びS2をそれぞれ送信する。このように、異物検出回路10は、検出信号S1及びS2の送信先の2つのコイルを順次切り替えながら異物検出動作を行う。これにより、複数の検出コイルが配置された領域の全体に亘って異物検出を行うことができる。以下、簡単のため、図1に示す3つの検出コイル11a〜11cのみに着目してより具体的な構成及び動作を説明する。
検出コイル11a〜11cの各々は、2つの端子を有する巻回された導線である。第1コイル11aは第1端子T1と第2端子T2とを有する。第2コイル11bは第3端子T3と第4端子T4とを有する。第3コイル11cは第5端子T5と第6端子T6とを有する。第1端子T1、第3端子T3、及び第5端子T5は、巻線の外側に位置する外側端子である。第2端子T2、第4端子T4、第6端子T6は、巻線の内側に位置する内側端子である。図1には、各導線の巻回方向が矢印で示されている。本実施形態における巻回方向は、外側端子T1、T3及びT5から内側端子T2、T4及びT6にそれぞれ向かう方向であり、時計回りの方向である。しかし、本開示はこのような巻回方向に限定されない。
外側端子T1、T3及びT5は、異物検出回路10の出力端子に接続され、異物検出回路10が出力する検出信号を受け取る。ただし、図1に示すタイミングでは、検出コイル11bの外側端子T3は、異物検出回路10に接続されず、検出信号は端子T1及びT5のみに入力される。内側端子T2、T4及びT6は、グラウンドに接続される。外側端子T1、T3及びT5は、巻線の外側の部分から異物検出回路10までの間であれば、どこに配置されていてもよい。内側端子は、巻線の内側の部分からグラウンドまでの間であれば、どこに配置されていてもよい。外側端子及び内側端子は、それぞれ、異物検出回路10に直接接続される接点、及びグラウンドに直接接続される接点であってもよい。その場合は、図1に示す例とは異なり、端子が明確に見えない場合がある。以下の説明において参照する図面では、端子を示す●印を省略することがある。
各外側端子及び各内側端子と、異物検出回路10及びグラウンドとの接続関係は、前述の関係とは逆であってもよい。すなわち、各外側端子がグラウンドに接続され、各内側端子が異物検出回路10の出力端子に接続されていてもよい。各コイルの導線の巻き方によっては、2つの端子のうち、いずれが外側でいずれが内側かが明確ではない態様もあり得る。本開示は、そのような態様も含む。
異物検出回路10は、検出コイル11a〜11cのうちの中央の検出コイル11bの両側に位置する2つの検出コイル11a及び11cに、第1検出信号S1及び第2検出信号S2をそれぞれ送信する(本開示において、「出力する」とも表現する)。異物検出回路10は、検出信号S1及びS2が2つの検出コイル11a及び11cでそれぞれ反射されることによって生じる反射信号を受信する。反射信号に基づいて、検出コイル11bの上側に位置する異物の有無を判断する。第1検出信号S1は、所定の波形を有し、第2検出信号S2は、当該波形の極性が反転した波形を有する。このため、第1検出信号S1及び第2検出信号S2の一方に起因する電流が、検出コイル11a〜11cを含む面上において時計回りに流れているとき、第1検出信号S1及び第2検出信号S2の他方に起因する電流は、検出コイル11a〜11cを含む面上において反時計回りに流れる。すなわち、2つの検出コイル11a及び11cに互いに逆方向の電流が流れる。
検出信号S1及びS2の各々は、例えば交流信号又はパルス信号であり得る。パルス信号は、単極性であっても両極性であってもよい。図1に示すように、検出信号S1及びS2が正弦波である場合、異物検出回路10は、例えば互いに180度の位相差を有する検出信号S1及びS2を生成する。
図2は、図1のA1−A1’線における検出コイル11a〜11c及び異物20の断面、並びに、生成される磁界を模式的に示す図である。異物検出回路10は、検出コイル11a及び11cからの反射信号を観測することにより、検出コイル11bに近接する異物20の有無を判断する。異物検出回路10から出力された検出信号S1及びS2により、図2に示すように、検出コイル11a及び11cはその近傍に磁界を形成する。ある瞬間において、検出コイル11aには反時計回りの電流が流れ、検出コイル11cには時計回りの電流が流れる。よって、検出コイル11aの+X側(右側)の導線と検出コイル11cの−X側(左側)の導線とに、同じ+Y方向の電流が流れる。これにより、2つのコイル11a及び11cの間を跨がる合成磁界が生成される。この合成磁界は、2つのコイル11a及び11cに挟まれたコイル11bを取り囲むように形成される。このとき、異物20が検出コイル11bの上側(+Z側)に存在すると、磁界の一部が遮られ、反射信号に変化が生じる。異物20が検出コイル11a及び11cとの間で容量を生じるときには、容量に起因して検出コイル11a及び11cのインダクタンスが変化する。この変化に応じて、反射信号の周波数も変化する。検出コイル11a及び11cのインダクタンスが低下すると、反射信号の周波数が増大する。逆に、検出コイル11a及び11cのインダクタンスが増大すると、反射信号の周波数が低下する。異物20が誘導電流によって加熱されるときには、検出信号S1及びS2のエネルギーが消費され、反射信号の振幅が減少する。反射信号の変化は、反射信号を直接に測定するか、送信した検出信号と受信した反射信号との合成信号を測定することにより検出される。
反射信号の合成信号は、例えば、異物検出回路10から出力された検出信号S1の反射信号と検出信号S2の反射信号との差分を示す信号(「差信号」という)であってもよい。この差信号は、検出信号S2が検出信号S1の極性を反転した信号であることから、各反射信号の振幅の約2倍の振幅をもつ。このように2つの反射信号の差分をとることで、検出の感度を向上させることができる。異物検出回路10は、例えば、検出信号S1を出力する端子と検出信号S2を出力する端子との間で2つの反射信号を読み取る。これにより、検出信号S1の反射信号と検出信号S2の反射信号との信号差を測定する。このような構成によれば、インピーダンス、振幅、周波数等の測定回路が1つで済むという利点もある。
異物検出回路10は、例えば以下のようにして異物20の有無を判断する。まず、検出コイル11a〜11cの近傍に異物20が存在しないときの反射信号又は合成信号の周波数及び/又は振幅を予め測定し、その値を基準値としてメモリに記憶しておく。この基準値と異なる周波数及び/又は振幅を有する反射信号又は合成信号を検出したとき、異物20が存在すると判断する。
ここでは、受信した反射信号又は合成信号の周波数及び/又は振幅の変化に基づいて異物の有無を判断することを説明したが、前述のように、インピーダンスの変化に応じて変化する他の物理量の変化に基づいて異物の有無を判断してもよい。このことは、以下に開示する他の態様についても、同様に適用される。
図1に示す異物検出装置100は、1つのコイル11bを挟んでその両側に配置された2つの検出コイル11a及び11cに逆方向の電流が流れるように構成されている。このために、異物検出回路10が互いに極性が反転した2つの検出信号S1及びS2を生成している。一方、図3及び図4を参照して以下に説明するように、1つの検出信号のみを生成する異物検出回路10aを用いて同様のことを実現することもできる。異物検出回路10aによって生成される検出信号は、前述の検出信号と同様、例えば交流信号又はパルス信号である。
図3は、第1の実施形態の第1の変形例における異物検出装置100aを模式的に示す図である。図3に示す異物検出装置100aは、少なくとも1つの移相器12をさらに備える。図3に示す例では、移相器12は、検出コイル11cの第5端子T5と、異物検出回路10aとの間に接続されている。検出コイル11a〜11cは、1つの面上において同じ巻回方向の導線を有する。異物検出回路10aは、第1検出信号S1を生成し、第1コイル11a及び移相器12に送信する。移相器12は、第1検出信号S1の極性を反転させた第2検出信号S2を生成し、検出コイル11cの第5端子T5に送信する。このように、異物検出回路10aは、移相器12を介して第2検出信号S2を第5端子T5に出力する。この構成は、異物検出回路10aによって生成される検出信号S1が、各周期の前半及び後半で反転した波形を有する周期的な信号(例えば、正弦波などの交流信号)であるときに有効である。これにより、異物検出回路10aによって生成される検出信号S1に対して、実質的に逆位相の(即ち、位相が約180度ずれた)検出信号S2を検出コイル11cに入力することができる。図3に示す異物検出装置100aによれば、異物検出回路10aから送信された検出信号S1を2つに分配し、移相器12で位相を約180度遅らせた検出信号S2を検出コイル11cに送信する。2つの検出コイル11a及び11cに互いに逆方向の電流が流れるため、図2に示すものと同様の合成磁界が検出コイル11a及び11cの間に形成される。異物検出回路10aは、前述の処理により、検出コイル11bの上側に存在する異物を検出することができる。なお、移相器12は、第3コイル11cの端子T5の代わりに第1コイル11aの端子T1に接続されていてもよい。内側端子T2及びT6が異物検出回路10aの出力端子に接続される態様では、移相器12は、内側端子T2及びT6の一方に接続される。
図4は、第1の実施形態の第2の変形例における異物検出装置100bを模式的に示す図である。検出コイル11bの両側に配置された2つの検出コイル11a及び11cは、1つの面上において互いに異なる巻回方向の導線を有する。すなわち、端子T1から端子T2への巻回方向と、端子T5から端子T6への巻回方向とが逆になっている。異物検出回路10aは、1つの検出信号S1を生成し、検出コイル11aの第1端子T1及び検出コイル11cの第5端子T5に出力する。図4に示す異物検出装置100bによれば、異物検出回路10aから送信された検出信号S1を2つに分配し、検出コイル11a及び11cに同じ検出信号を送信する。検出コイル11a及び11cが1つの面上において異なる巻回方向の巻線を有することにより、隣接する2つの検出コイル11a及び11cに互いに逆方向の電流が流れる。これにより、図2に示す合成磁界と同様の合成磁界が検出コイル11a及び11cの間に生成される。異物検出回路10aは、前述の処理により、検出コイル11bの上側に存在する異物を検出することができる。なお、検出信号S1は、外側端子T1及びT5の代わりに、内側端子T2及びT6に送信されてもよい。
図3及び図4にそれぞれ示す異物検出装置100a及び100bによれば、異物検出回路10aは、1つの検出信号を出力するように構成されていればよい。このため、回路の簡素化が可能になるという利点がある。図3の異物検出装置100aによれば、複数の検出コイル11a〜11cを同じ部品で構成することができるため、製作コストを抑制することができる。一方、図4の異物検出装置100bによれば、移相器12を用いることなく、2つの検出コイル11a及び11cに互いに逆方向の電流を流すことができる。移相器12を用意するよりも巻回方向の異なる複数の検出コイルを用意する方がより安価である場合には、図4の構成によって製作コストをより低く抑えることができる。
次に、図5を参照しながら、本実施形態における異物検出装置の動作の一例を説明する。以下の説明では、図1の構成を想定するが、図3及び図4の構成においても、同様の動作を適用できる。
まず、異物検出装置の動作を開始する(ステップS1)。例えば、装置(IC、メモリ等)の初期化等の動作を行う。その後、異物検出処理を実行する(ステップS2)。異物検出処理では、まず、異物検出回路10は、第1検出信号及び第2検出信号を第1コイル11a及び第3コイル11cにそれぞれ送信する(ステップS11)。ここで、図3に示す構成においては、第2検出信号は、移相器12を介して第3コイル11cに送信される。図4に示す構成においては、第1検出信号と第2検出信号とは同じ信号である。第1コイル11aに流れる電流及び第3コイル11cに流れる電流の一方は時計回りに流れ、他方は反時計回りに流れる。これにより、第1コイル11aと第3コイル11cとの間を跨る合成磁界が発生する。合成磁界は、異物の有無によって変化する。よって、第1検出信号及び第2検出信号の反射信号は、異物の有無による合成磁界の変化に応じて変化する。
次に、異物検出回路10は、異物の有無によって変化する反射信号の変化を検出する(ステップS12)。
続いて、異物検出回路10は、異物の有無によって生じる合成磁界の変化に対応した反射信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かの判定を行う(ステップS13)。ここで、反射信号の変化量とは、検出コイル11a〜11cの近傍に異物が存在しないときの反射信号の周波数又は振幅などの値と、異物検出回路10が検出した反射信号の周波数又は振幅などの値との差をいう。異物検出回路10は、反射信号の変化量が所定の閾値を超えたとき、第2コイル11bの上側に異物があると判断し(ステップS14)、そうでないとき、異物がないと判断する(ステップS15)。異物があると判断した場合、異物検出回路10は、異物がないと判断するまでステップS11〜S14の動作を繰り返す。
反射信号の変化量が所定の閾値を超えていないとき、異物検出回路10は、異物が存在しないことを示す信号を出力する(ステップS3)。この信号は、異物検出装置が無線電力伝送システムの一部である場合、例えば当該システムにおける送電装置に送信され得る。送電装置は、この信号を受け、例えば送電動作を開始する等の動作を行う。異物が存在しないことを示す信号は、送電装置に拘わらず、異物の有無の情報を必要とする任意の機器に送信され得る。
次に、図6Aから図6Cを参照しながら、本実施形態における異物検出装置の効果を説明する。
図6Aは、図4に示す異物検出装置100bの実装例における検出コイル11a〜11cを模式的に示す上面図である。検出コイル11aにおける導線の外側端子から内側端子への巻回方向と、検出コイル11cにおける導線の外側端子から内側端子への巻回方向とは、互いに逆である。各コイルの外周の直径は56mmである。検出コイル11a及び11cの各々の導線の巻数は12回である。検出コイル11a〜11cは、中心間隔58mmで1列に配置されている。検出コイル11bは、検出コイル11aと同じ形状を有する。その巻回方向も検出コイル11aの巻回方向と同一である。検出コイル11bの中心の位置に、20×20×1[mm]の直方体の鉄からなる異物20を配置した。検出コイル11bの上面と、異物20の下面との距離を変化させながら、Q値の変化率を測定した。検出コイル11a及び11cの給電点は、1つの検出信号S1を出力する異物検出回路に接続された。検出コイル11a及び11cは、2つの検出コイル11a及び11cに互いに逆方向の電流が流れるように、異物検出回路に結線された。
図6Bは、比較例における異物検出装置の検出コイル11aを示す上面図である。この異物検出装置は、図6Aに示す複数の検出コイルのうち、検出コイル11aのみを含む。検出コイル11aの中心の位置に、20×20×1[mm]の直方体の鉄からなる異物20を配置した。検出コイル11aの上面と、異物20の下面との距離を変化させながら、Q値の変化率を測定した。検出コイル11aの給電点は、1つの検出信号S1を出力する異物検出回路に接続された。
図6Cは、図6A及び図6Bの各構成における異物20によるQ値(=2πfL/R、f:周波数、L:インダクタンス、R:抵抗)の変化率の距離依存性を示すグラフである。図6Aに示す検出コイル11a及び11cについて、異物20が存在するときのQ値(合成インピーダンスから算出されたQ値:Q1)を測定し、異物が存在しないときのQ値(Q01)からの変化率ΔQ1を計算した。同様に、図6Bに示す検出コイル11aについて、異物20が存在するときのQ値(Q2)を測定し、異物が存在しないときのQ値(Q02)からの変化率ΔQ2を計算した。Q値の変化率ΔQ1及びΔQ2は、以下の式で表される。
ΔQ1=(Q1−Q01)/Q01×100 [%] (図6A)
ΔQ2=(Q2−Q02)/Q02×100 [%] (図6B)
図6Aの実施例におけるQ値の変化率ΔQ1は、コイル面−異物間距離が約10mm以上の場合、図6Bの比較例における変化率ΔQ2よりも大きいことが分かる。また、コイル面−異物間距離が10mmを超えても変化率の落ち込みが無い。すなわち、実施例の構成では、単一の検出コイル11aを用いた構成に比べて、より安定した出力が得られる。これは、図2に示すように、2つの検出コイル11a及び11cが、検出コイル11a及び11cの間に跨る合成磁界を生成することにより、検出コイル11bの上側の磁界が増強されるからである。
2つの検出コイル11a及び11cにそれぞれ入力される検出信号は、各周期の前半及び後半で反転した波形を有する周期的な信号(例えば、正弦波などの交流信号)であり得る。このとき、検出コイル11a及び11cに、実質的に逆位相の検出信号又は電流が流れる。これにより、検出コイル11bの上側に存在する異物を高い精度で検出することができる。ここで、「実質的に逆位相」とは、検出コイル11a及び11cをそれぞれ流れる2つの検出信号又は2つの電流の位相差が、検出コイル11a及び11cに挟まれた検出コイル11bの上側の異物20を検知できる範囲内にあることを意味する。2つの電流の位相差が180度±90度であれば効果が得られるが、より好ましい位相差の範囲は180度±45度である。
なお、2つの検出コイルに逆位相で給電する際の検討事項として、例えば以下の事項が挙げられる。
(a)2つの検出コイルの導線の巻回方向を同じ方向にするか逆方向にするか、
(b)外側端子と内側端子のいずれの端子から検出信号を入力するか、
(c)1つの検出信号を用いる場合、移相器を使用するか否か、
(d)2つの検出信号を用いる場合、それらの信号の位相を約180度ずらすか否か、
これらを単独又は組合せて検討することにより、2つの検出コイルに逆位相の電流を流すことができる。
以上のように、本実施形態における異物検出装置によれば、部品数、寸法、及び製造コストの増大を抑えながら、2つの検出コイルの間に位置する検出コイルから離れた異物を、より確実に検知することができる。
次に、検出感度に影響を与えるインダクタンスについての検討結果を説明する。
図7Aは、本実施形態の他の実施例の構成を示す図である。図7Bは、隣接する2つの検出コイル11a及び11bに逆位相の検出信号を出力する比較例を示す図である。これらの例でも、各検出コイルの構成は、図6Aに示す検出コイル11aの構成と同じである。図7Cは、図7A、図7B、及び図6Bの各構成における異物が存在しない場合のインダクタンスの値を測定した結果を示す図である。
図7A及び図7Bのいずれの例でも、検出コイル11a〜11cの各々における導線の外側端子から内側端子へ向かう巻回方向(図において矢印で表している方向)は同一である。図7Aの実施例では、異物検出回路から出力された1つの検出信号が、検出コイル11aの内側端子(又は外側端子)と検出コイル11cの外側端子(又は内側端子)とに分かれて入力される。その結果、検出コイル11a及び11cには、互いに逆相の検出信号(即ち逆相の電流)が流れる。検出コイル11a及び11cの一方に時計回りの電流が流れているとき、他方には反時計回りの電流が流れる。これにより、検出コイル11aと検出コイル11cとの間を跨る合成磁界が生成される。
一方、図7Bの例では、上記と同様の関係が隣接する2つの検出コイル11a及び11bについて成立する。すなわち、異物検出回路から出力された1つの検出信号が、検出コイル11aの内側端子(又は外側端子)と検出コイル11bの外側端子(又は内側端子)とに分かれて入力される。その結果、検出コイル11a及び11bに、互いに逆相の検出信号(即ち逆相の電流)が流れる。隣接する検出コイル11a及び11bの一方に時計回りの電流が流れているとき、他方には反時計回りの電流が流れる。これにより、検出コイル11aと検出コイル11bとの間を跨る合成磁界が生成される。
図7A及び図7Bの例において、互いに逆相の電流が流れる2つの検出コイルの一方におけるインダクタンスの値を測定した。図6Bの例において、検出コイル11aのインダクタンスの値を測定した。
図7Cに示すように、図7Aの例におけるインダクタンスは、図7Bの例におけるインダクタンスとほぼ等しく、いずれも図6Bの例におけるインダクタンスの約半分の値であった。
検出コイルのインダクタンスが変化すると、検出信号の周波数が変化する。具体的には、インダクタンスが大きくなるほど、周波数が低下する。図6A又は図7Aの構成では、検出コイルの上側の検出感度を向上させることができるが、隣接する2つの検出コイル間の上に位置する異物の検出感度は比較的低い。
このため、隣接する2つの検出コイル間の上に位置する異物の検出には、図7Bに示す隣接する2つのコイルに逆位相で給電する構成を利用することが有効である。図6A又は図7Aの構成と、図7Bの構成とを組み合わせることにより、コイル面に平行な平面上に位置する異物の確実な検知が可能になる。このような構成では、2つの検知方法を切り替えて異物を検出することになる。この場合、2つの検知方法で検出信号の周波数が同一又は近いことが望まれる。これにより、同一の異物検出回路を使用することができるため、部品点数の削減及び検出回路の簡素化が可能となる。
2つの検知方法で検出信号の周波数を近づけるために、2つの検知方法におけるインダクタンスが近いことが望まれる。図7Cに示すように、図7A及び図7Bの例では、インダクタンスが非常に近い値を示している。よって、本実施形態における異物検出装置と図7Bに示す異物検出装置とを容易に組み合わせることができる。このように2つの異物検出方法を併用することにより、隣接する2つの検出コイルの間の上の領域、及び各検出コイルの中心部の上の領域を含め、異物が発熱する可能性がある領域全体において、異物を検出することができる。
本実施形態における異物検出装置は、第2及び第3の実施形態で説明するように、1つ又は複数の送電コイル(例えば、送電コイルのアレー又は大型の送電コイル)を備えた無線送電装置又は無線電力伝送システムに適用され得る。これにより、送電前又は送電中に異物を確実に検出することができるという優れた効果を奏する。
以上、3つの検出コイルを有する異物検出装置を説明したが、前述のように、異物検出装置はさらに多数の検出コイルを有していてもよい。以下、図8及び図9を参照しながら、4つの検出コイルを有する異物検出装置の例を説明する。
図8は、第1の実施形態の第3の変形例における異物検出装置100cを模式的に示す図である。この異物検出装置100cは、4つの検出コイル11a〜11dと、異物検出回路10bと、移相器12と、スイッチ13a及び13bとを備える。4つの検出コイル11a〜11dは、1つの面上において互いに近接して一方向に配列されている。各コイルの外側端子から内側端子への巻回方向は同一である(図8では時計回り)。異物検出装置100cは、あるタイミングにおいて、検出コイル11a〜11dのうち、1つおきに配置された2つの検出コイル(検出コイル11a及び11c、又は検出コイル11b及び11d)に互いに逆方向の電流を流す。
検出コイル11a及び11bの外側端子は、スイッチ13bに接続されている。検出コイル11c及び11dの外側端子は、スイッチ13aに接続されている。スイッチ13aは移相器12を介して異物検出回路10bに接続されている。スイッチ13bは異物検出回路10bに直接接続されている。
異物検出回路10bは、図3及び図4に示す異物検出回路10aと同様に、1つの検出信号S1を生成し、さらに、スイッチ13a及び13bを制御する。例えば、スイッチ13bによって検出コイル11aを異物検出回路10bに接続するとき、スイッチ13aによって検出コイル11cを異物検出回路10bに接続するように制御する。逆に、スイッチ13bによって検出コイル11bを異物検出回路10bに接続するとき、スイッチ13aによって検出コイル11dを異物検出回路10bに接続するように制御する。ここで、検出コイル11c又は11dに入力される検出信号S2は、移相器12によって、検出コイル11a又は11bに入力される検出信号S1に対して、実質的に逆位相(例えば位相差が約180度)になる。このため、検出コイル11a及び11cに給電しているときには、検出コイル11bの上側の異物を高い精度で検出できる。検出コイル11b及び11dに給電しているときには、検出コイル11cの上側の異物を高い精度で検出できる。
図9は、第1の実施形態の第4の変形例における異物検出装置100dを模式的に示す図である。この異物検出装置100dは、4つの検出コイル11a〜11dと、異物検出回路10cと、スイッチ13a及び13bとを備える。この変形例では、移相器12を設ける代わりに、異物検出回路10cが2つの検出信号S1及びS2を出力する点で第3の変形例とは異なっている。それ以外の点は第3の変形例と同じである。
異物検出回路10cは、図1に示す異物検出回路10と同様に、2つの検出信号S1及びS2を生成し、さらに、スイッチ13a及び13bを制御する。例えば、スイッチ13bによって検出コイル11aを異物検出回路10cに接続するとき、スイッチ13aによって検出コイル11cを異物検出回路10cに接続するように制御する。逆に、スイッチ13bによって検出コイル11bを異物検出回路10cに接続するとき、スイッチ13aによって検出コイル11dを異物検出回路10cに接続するように制御する。検出コイル11a又は11bに入力される検出信号S2は、検出コイル11c又は11dに入力される検出信号S1に対して、実質的に逆位相(例えば位相差が約180度)の信号である。このため、検出コイル11a及び11cに給電しているときには、検出コイル11bの上側の異物を高い精度で検出できる。検出コイル11b及び11dに給電しているときには、検出コイル11cの上側の異物を高い精度で検出できる。
図8及び図9に示す異物検出装置によれば、4つ以上の検出コイル及び少なくとも2つのスイッチを用いることにより、簡易な構成で、複数の検出コイルの上側の異物を感度よく検出することができる。
ここまで、複数の検出コイルを1次元的に配置した例を挙げて説明したが、2次元的に配置された複数の検出コイルについても同様の効果が得られることは言うまでもない。
異物検出装置が5つ以上の検出コイルを備える場合も、スイッチに接続される検出コイルの個数を増やすことによって、異物検出回路を複数の検出コイルのうちの1つおきに配置された2つの検出コイルに選択的に接続することができる。また、それに代わって、異物検出装置は、必要に応じて3つ以上のスイッチを備えてもよい。
図8及び図9の異物検出装置における複数の検出コイル11a〜11dの巻回方向は全て同じであるが、このような構成に限定されない。例えば、一部の検出コイルの巻回方向を他の検出コイルの巻回方向とは逆にしてもよい。その場合、巻回方向が互いに逆の2つの検出コイルに同一の検出信号を与えることにより、それらの検出コイルに互いに逆方向の電流を流すことができる。この目的のために、図1(異物検出回路が互いに反転した極性を有する複数の検出信号を出力する)、図3(移相器を用いる)、図4(巻回方向を逆にする)に示す構成を適宜組み合わせて利用することができる。
(実施形態2)
図10は、第2の実施形態に係る無線電力伝送システムを示すブロック図である。この無線電力伝送システムは、送電装置30及び受電装置40を含む。送電装置30は、異物検出回路10、検出(検電)コイル11a〜11c、送電コイル31a〜31c、送電回路32a〜32c、通信回路33、及び制御回路34を備える。送電回路32a〜32cは、それぞれ、送電コイル31a〜31cに接続されており、高周波電力を発生して出力する。送電装置30の制御回路34は、異物検出回路10、送電回路32a〜32c、通信回路33に接続され、これらを制御する。受電装置40は、受電コイル41、受電回路42、通信回路43、制御回路44、及び負荷45を備える。受電装置40の制御回路44は、受電回路42及び通信回路43を制御する。送電装置30は、図1に示す異物検出装置(異物検出回路10及び検出コイル11a〜11cを含む)を備える。これにより、送電コイル31bの上側の異物を検出することができる。
各送電コイル及び各検出コイルは、例えば、基板に形成された薄型の平面コイルであり得る。各コイルは、一層の導電体パターン又は積層された複数の導電体パターンによって基板に形成され得る。銅線やリッツ線、ツイスト線などを用いた巻き線コイルを用いることもできる。
送電回路32a〜32cは、例えば、フルブリッジ型のインバータ、又はD級もしくはE級などの発振回路であり得る。送電回路32a〜32cは、不図示の直流電源に接続され、直流電源から入力された直流電力を交流電力に変換して出力する。この交流電力は、複数の送電コイル31a〜31cから選択された少なくとも1つの送電コイルによって空間に送出される。
制御回路34は、送電装置30全体の動作を制御するプロセッサである。制御回路34は、例えばCPUと、コンピュータプログラムを格納したメモリとの組み合わせ、又はマイクロコンピュータ(マイコン)などの集積回路によって実現され得る。
異物検出回路10は、実施形態1において説明した異物検出のための動作を行う。異物検出回路10は、例えばマイコン、パルス発生器、測定回路、スイッチ回路等の複数の構成要素の組み合わせによって実現され得る。測定回路は、回路上の電圧、電流、周波数、インダクタンスといったインピーダンスの変化に伴って変動する物理量を測定する。
通信回路33は、受電装置40における通信回路43と通信し、例えば受電装置40の負荷45のインピーダンス等の情報を受信する。この情報は、制御回路34に送信され、伝送周波数及び伝送電力の制御等に利用される。
受電回路42は、整流回路や周波数変換回路、定電圧・定電流制御回路、通信用の変復調回路などの各種の回路を含み得る。受け取った高周波の交流電力を負荷45が利用可能な直流電力又は低周波の交流電力に変換する。受電コイル41から出力される電圧・電流などを測定する各種センサを設けてもよい。
図11Aは、図10に示す送電装置30の一部を模式的に示す図である。図11Aは、検出コイル11a〜11c及び送電コイル31a〜31cのXY面上の位置関係を示している。図11Bは、図11AのA2−A2’線における検出コイル11a〜11c及び送電コイル31a〜31cの断面を示す図である。図11Bに示すように、検出コイル11a〜11c及び送電コイル31a〜31cは、磁性体基板5上に設けられている。送電装置30は、筐体(カバー)4内に設けられている。筐体4は、プラスチック等の、電磁界を通す材料で構成されている。
図を簡単にするために、図11Aでは、磁性体基板5、筐体4、及び他の回路の記載を省略し、図11Bでは、送電装置30内の各回路の記載を省略している。この送電装置30では、送電コイル31a〜31cの外周の外側に検出コイル11a〜11cがそれぞれ設けられている。すなわち、1つの送電コイルに1つの検出コイルが対応して設けられている。これにより、送電コイル31a〜31cの上側において発熱するおそれのある異物20を確実に検出することができる。検出コイル11a〜11c及び送電コイル31a〜31cを同じ面上に配置することで、送電装置30自体の薄型化が可能になるという効果がある。さらに、図11Aの構成によれば、送電コイルと検出コイルとを別に設けることにより、送電動作と独立に異物20を検出できるという効果もある。このため、送電中においても、異物20を検出できる。
異物検出回路10から出力される検出信号S1及びS2の周波数は、送電される電力の周波数と同じであっても異なっていてもよい。電力の周波数が例えば100kHz〜200kHzであるとき、検出信号S1及びS2の周波数は同じ又はより高い周波数(例えば100kHz〜2MHz)であり得る。
図11A及び図11Bの構成では、検出コイル11a〜11c及び送電コイル31a〜31cが同じ面上に配置されている。しかし、このような構成に限られるものではない。検出コイル11a〜11cが、送電コイル31a〜31cの上(例えば、送電コイル31a〜31cと筐体4との間)にそれぞれ設けられていてもよい。そのような構成により、異物検出の感度が向上するという利点がある。また、検出コイル11a〜11cが、送電コイル31a〜31cの下(例えば、送電コイル31a〜31cと磁性体基板5との間)にそれぞれ設けられてもよい。これにより、送電コイル31a〜31cによる無線電力伝送の効率が向上するという利点がある。
図10〜図11Bは、一例として、3つの送電コイル31a〜31cを備えた送電装置の例を示しているが、これに限定されず、送電装置は4つ以上の送電コイルを備えていてもよい。
図12A及び図12Bは、第2の実施形態の変形例に係る送電装置30aにおける検出コイル11a〜11i及び送電コイル31の配置を示す図である。図12Aは、検出コイル11a〜11i及び送電コイル31のXY面上の位置関係を示している。図12Bは、図12AのA3−A3’線における検出コイル11a〜11i及び送電コイル31の断面を示す図である。図を簡単にするために、図12Aでは、磁性体基板5、筐体4、及び他の回路を省略し、図12Bでは、送電装置内の各回路を省略している。
図12A及び図12Bは、1つの大型の送電コイル31の上に、より小さな複数の検出コイル11a〜11iを配置した例を示している。この例では、検出コイル11a〜11iは、送電コイル31の上方において、送電コイル31に平行な1つの面上に配置されている。このように、送電コイル31よりも小さい複数の検出コイル11a〜11iを2次元的に配列することで、送電コイル31に対して小型の異物20を高い精度で検出できるという効果がある。さらに、図12A及び図12Bの構成によれば、図11A、図11Bと同様に、送電コイルと検出コイルとが別に設けられているため、送電動作と独立に異物20を検出することが可能である。すなわち、送電中においても、異物20を検出できるという効果がある。
本実施形態では、送電装置の筐体4の下面に沿って複数の検出コイルが設けられているが、このような例に限定されない。複数の検出コイルは、送電コイルによって発生する磁界が通る任意の場所に設けられていてもよい。例えば、送電コイルを包囲する曲面上の任意の場所に複数の検出コイルが配置されていてもよい。
以上のように、本実施形態の送電装置によれば、送電を行っている最中においても異物の検知を行うことにより、危険を未然に防ぐことができるという効果がある。以下、図13を参照しながら、本実施形態における送電装置の動作の一例を説明する。
まず、送電装置の動作を開始する(ステップS21)。例えば、電源投入後の装置(IC、メモリ等)の初期化等の動作を行う。その後、電力を送電(ステップS24〜S25)している間に、異物検出処理(ステップS22)を実行する。異物検出処理では、まず、異物検出回路10が検出信号を送信する(ステップS31)。次に、実施形態1において説明した方法によって、反射信号の変化を検出する(ステップS32)。続いて、反射信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かを判定する(ステップS33)。この判定がYESの場合、異物があると判定する(ステップS35)。この場合、送電を停止し(ステップS23)、送電装置の動作を終了する(ステップS27)。ステップS33の判定がNOの場合、異物がないと判定する(ステップS34)。この場合、異物検出処理(ステップS22)のステップS33において異物があると判定されるまで(すなわち、異物の侵入を検知し送電を停止するまで)、ステップS31〜S34が繰り返される。但し、並行して行われている送電動作がステップS26において完了し、送電装置の電源が切られるなどした場合には、送電装置の動作が終了する(ステップS27)。ステップS34において、異物がないと判定された後、すぐにステップS31に戻らずに、予め定められた所定の時間を待った後に検出信号を送信してもよい。これにより、不要な電力の消費を抑制することができる。
なお、送電終了後、再度、異物がないと判定して送電を開始する場合、異物検出回路10と複数の検出コイルとが電気的に接続された状態から、送電回路と送電コイルとが電気的に接続された状態に切り替えて、送電を開始してもよい。このような制御は、図10に示す制御回路34が行う。
また、異物がないと判定され、送電を開始する場合、隣接して配置された2つの送電コイルを用いて送電することも可能である。これにより、1つの送電コイルよりも大型の受電コイルに送電が可能になるという効果がある。この場合、2つの送電コイルに流れる交流電力の方向は同じ方向がよい。
(実施形態3)
図14は、第3の実施形態における無線電力伝送システムを示すブロック図である。この無線電力伝送システムは、送電装置30b及び受電装置40を含む。送電装置30bは、異物検出回路10、送電コイル31a〜31c、送電回路32a〜32c、通信回路33、制御回路34a、及びスイッチ回路35を備える。制御回路34aは、異物検出回路10、送電回路32a〜32c、通信回路33、スイッチ回路35を制御する。受電装置40は、図10に示す受電装置40と同様の構成を有する。送電装置30bは、送電コイル31a〜31cを、図10に示す検出コイル11a〜11cとしても動作させている。すなわち、送電コイル31a〜31cは、送電及び異物検出のために共用される。スイッチ回路35は、複数の送電回路32a〜32cの少なくとも1つを複数の送電コイル31a〜31cのうちの少なくとも1つに接続するか、異物検出回路10を複数の送電コイル31a〜31cのうちの2つの送電コイル31a及び31cに接続する。複数の送電回路32a〜32cの少なくとも1つを複数の送電コイル31a〜31cのうちの少なくとも1つに接続しているときは、送電装置30bから受電装置40に送電することができる。異物検出回路10を複数の送電コイル31a〜31cのうちの2つの送電コイル31a及び31cに接続しているときには、上記2つのコイルに挟まれた送電コイル31bの上側の異物を検出することができる。これにより、図10に示す検出コイル11a〜11cを削減することができるため、部品点数の削減により、コストの低減の効果がある。さらに、比較的大型の部品であるコイルを共用することができるので、送電装置の小型化、軽量化、さらには薄型化が可能になる。その結果、デザインの幅が広がるという効果もある。
図15は、図14に示す送電装置30bの一部を示す図である。図15は、送電コイル31a及び31bのXY面上の位置関係を示している。図を簡単にするために、図15では、送電コイル31a〜31c、送電回路32a〜32c、スイッチ回路35、異物検出回路10以外の構成要素の記載を省略している。複数の送電コイル31a〜31cは、1つの面上において同じ巻回方向の巻線を有し、互いに近接して配置されている。異物検出回路10は、所定波形を有する検出信号S1及びS2を発生する。検出信号S1及びS2が例えば正弦波である場合、異物検出回路10は、例えば互いに180度の位相差を有するように、検出信号S1及びS2を発生する。異物検出回路10から送信された2つの検出信号の位相差を180度にすることで2つの送電コイル31a及び31cの間に合成磁界を形成し、コイル31bの上側に存在する異物の検出を可能にしている。
スイッチ回路35はスイッチ35a及び35cを含む。スイッチ35aは、送電コイル31aを、送電回路32a又は異物検出回路10に接続する。スイッチ35aは、異物検出の際には、送電コイル31aを異物検出回路10に接続し、送電の際には、送電コイル31aを送電回路32aに接続する。スイッチ35cも同様に、異物検出の際には、送電コイル31cを異物検出回路10に接続し、送電の際には、送電コイル31cを送電回路32cに接続する。このような構成により、送電コイル31a及び31cを、送電及び異物検出のために共用することができる。このように、図14及び図15に示す構成によれば、検出コイル及び送電コイルを単一の部品で構成することができる。このため、送電装置及び無線電力伝送システムの製作コストを低く抑えることができるという効果がある。
送電コイル31a〜31cを異物検出のために用いる構成においても、前述した多様な変形が可能である。例えば、2つの送電コイル31a及び31cに逆方向の電流を流すために、図3又は図4の異物検出装置のように、1つの検出信号を発生する異物検出回路10aを用いてもよい。
図16は、第3の実施形態の第1の変形例に係る無線電力伝送システムの送電装置30cの一部を示す図である。この送電装置30cは、4個の送電コイル31a〜31dを備える。スイッチ回路35中のスイッチ35bは、異物検出の際には、送電コイル31bを異物検出回路10に接続し、送電の際には、送電コイル31bを送電回路32bに接続する。スイッチ35dも同様に、異物検出の際には、送電コイル31dを異物検出回路10に接続し、送電の際には、送電コイル31dを送電回路32dに接続する。送電コイル31a〜31dは、1つの面上において同じ巻回方向の導線を有する。送電コイル31a及び31bは、スイッチ13bに接続され、送電コイル31c及び31dは、スイッチ13aに接続されている。異物検出が行われるときには、スイッチ13a及び13bを介して、送電コイル31a及び31c、又は送電コイル31b及び31dが、異物検出回路10に接続される。異物検出の動作は、図9における動作と同様である。送電動作との共用化については、図15の構成と同様である。図16の構成によれば、検出コイル及び送電コイルを単一の部品で構成することができる。このため、送電装置及び無線電力伝送システムの製作コストを低く抑えることができるという効果がある。
図17は、第3の実施形態の第2の変形例に係る無線電力伝送システムの送電装置30dの一部を示す図である。図17に示す異物検出回路10a及び移相器12は、図3に示す異物検出回路10a、及び移相器12と同様に構成される。送電コイル31a〜31cは、1つの面上において同じ巻回方向の巻線を有する。異物検出回路10aは、1つの検出信号S1を生成し、送電コイル31aに直接に送信する。さらに、移相器12を介して極性が反転した第2検出信号S2を送電コイル31cに送信する。図17に示す送電装置30dによれば、異物検出回路10aから送信された検出信号を2つに分配し、移相器12によって位相を180度遅らせた検出信号S2を送電コイル31cに入力する。これにより、2つの送電コイル31a及び31cに互いに逆回りの電流が流れる。送電コイル31a及び31cの間に合成磁界が形成され、送電コイル31bの上側に存在する異物を検出することができる。
図18は、第3の実施形態の第3の変形例に係る無線電力伝送システムにおける送電装置30eの一部を示す図である。図18に示す異物検出回路10は、図1に示す異物検出回路10と同様に構成される。送電コイル31a〜31dは、1つの面上において同じ巻回方向の巻線を有する。異物検出回路10は、例えば互いに180度の位相差を有するように、検出信号S1及びS2を発生する。スイッチ13cは、送電コイル31a〜31dのうちの2つを、異物検出回路10に接続する機能を有する。これにより、例えば、送電コイル31bの上側の異物の検出の際には、スイッチ13cは送電コイル31aと送電コイル31cを異物検出回路10に接続する。また、送電コイル31cの上側の異物の検出の際には、スイッチ13cは送電コイル31bと送電コイル31dとを異物検出回路10に接続する。さらには、送電コイル31aと31bの間の異物を検出する際には、スイッチ13cは送電コイル31aと送電コイル31bとを異物検出回路10に接続する。本構成により、簡単な構成で、本実施形態における異物検出方法と図7Bに示す異物検出方法とを容易に組み合わせることが可能になる。この2つの異物検出方法を併用することで、2つの隣接する送電コイル間及び1つの送電コイルの中心を含む、異物が発熱する可能性がある領域のすべてにおいて、異物を検出することが可能になる。
図19は、第3の実施形態の第4の変形例に係る無線電力伝送システムにおける送電装置30fの一部を示す図である。図19に示す構成は、異物検出回路10aが単一の検出信号S1を出力する点と、移相器12が設けられている点を除き、図18に示す構成と同様である。移相器12は、異物検出回路10aから出力された第1検出信号S1の極性を反転させた第2検出信号を、スイッチ13cを介して送電コイル31a又は31bに送信する。送電コイル31c又は31dには、異物検出回路10aから第1検出信号S1が送信される。このような構成によっても図18と同様の効果を実現できる。
図17の送電装置によれば、異物検出回路10aから出力される検出信号を1つにすることができ、回路の簡素化が可能になるという利点がある。また、図16〜図19の送電装置によれば、図15の送電装置30bと同様に、送電コイル31a〜31dを、送電及び異物検出のために共用することができる。このため、検出コイル及び送電コイルを単一の部品で構成することが可能になり、送電装置又は無線電力伝送システムの製作コストを低く抑えることができる。
送電装置が5つ以上の送電コイルを備える場合も、スイッチに接続される送電コイルの個数を増やすことにより、異物検出回路を1つの送電コイルを挟んで配置された2つの送電コイルに選択的に接続することができる。例えば、第1の巻回方向を有する送電コイルを第1のスイッチによって切り換え、第2の巻回方向を有する送電コイルを第2のスイッチによって切り換えてもよい。それに代わって、送電装置は、必要に応じて3つ以上のスイッチを備えていてもよい。
第2の実施形態及び第3の実施形態に係る送電装置においては、本開示の異物検出装置を用いて異物を検出することにより、危険を未然に防ぐという効果がある。以下、図20を参照しながら、そのための動作の一例を説明する。
送電装置の動作を開始(ステップS41)した後、異物検出処理(ステップS42)を実行する。図20に示す異物検出処理は、図5に示す異物検出処理(ステップS2)と同様である。
この異物検出処理では、まず、異物検出回路10が、検出信号を2つのコイルに送信する(ステップS51)。続いて、実施形態1で説明した方法によって反射信号の変化の検出(ステップS52)及び反射信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かの判定(ステップS53)を行う。
異物がないと判定された場合(ステップS55)には、送電を開始(ステップS43)し、送電装置の動作を終了するまで送電を続ける(ステップS43〜S46)。一方、異物があると判定された場合(ステップS54)には、ステップS55において異物がないと判定されるまで、ステップS51〜S54を繰り返す。但し、途中で送電装置の電源が切れるなどした場合には直ちに終了する。
予め定められた所定の時間まで異物検出処理(ステップS42)を継続した後、なお異物がある場合には、送電装置の電源を切るように構成することも可能である。これにより、不要な電力の消費を抑えることができる。
以上のように、異物検出装置を備える送電装置を用いて送電開始前に異物の検知を行うことにより、発熱等の危険を未然に防ぐことができる。
送電装置においては、送電を行う前に異物検知処理を行い、且つ、送電を行っている最中においても異物検出処理を行ってもよい。そのようにすることで、危険を未然に防ぐことができるという効果がより高くなる。以下、図21を参照しながら、そのような動作の一例を説明する。
送電装置の動作を開始(ステップS21)した後、送電前に異物検出処理(ステップS61:図20のステップS42と同様)を行う。異物がないことが確認された後、送電を開始(ステップS24)するとともに、送電中の異物検出処理(ステップS22:図13のステップS22と同様)を行う。図21におけるステップS21〜S27の動作は、図13におけるステップS21〜S27とそれぞれ同様である。図21におけるステップS61の動作は図20のステップS42と同様である。よって、これらのステップの説明は省略する。
図21に示す送電処理によれば、送電前に異物を検出し、送電中においても異物の混入を検知して送電を停止する事が可能になるため、安全性が一層高くなるという効果が得られる。
(他の変形例)
添付の図面では、検出コイル及び送電コイルを円形又は四角形のコイルとして示したが、これらに限られるものではない。例えば、正方形、長方形、長円、楕円、その他のコイル形状でも可能である。
第2及び第3の実施形態では、送電装置及び受電装置が通信回路を備えた構成を例に挙げているが、これに限られるものではない。送電装置及び受電装置の一方が送信回路を備え、他方が受信回路を備えることで、一方向の通信を行う構成も可能である。これにより回路構成が簡素化されるので、コスト削減の効果がある。予め決まった値の電力を送受電する場合には、通信の必要はなく、通信回路を含まない構成も可能である。これにより、通信回路の削減によりコスト削減の効果がある。
第2及び第3の実施形態では、送電装置30、30a、30bにおいては、通信回路33が送電コイル31a〜31cに接続され、送電コイル31a〜31cを用いて通信を行う構成を示しているが、これに限られるものではない。例えば、通信回路33が別のアンテナもしくは他のコイルに接続される構成も可能である。また、受電装置40においても同様に、受電コイル41を用いて通信を行う構成を示しているが、これに限られるものではない。例えば、通信回路43が別のアンテナ又は他のコイルに接続される構成も可能である。
第2及び第3の実施形態では、送電コイル31a〜31c毎に送電回路32a〜32cがそれぞれ接続された例を説明したが、これに限られるものではない。1つの送電回路が送電コイル31a〜31cの全てに接続された構成も可能である。これにより、送電回路の個数を減らすことができ、コストの削減に繋がる。1つの送電回路がスイッチを介して送電コイル31a〜31cの1つに選択的に接続される構成も可能である。これにより、送電が必要な送電コイルにのみ電力を供給することができ、エネルギーの無駄が減り、伝送効率の向上に繋がる。
第2及び第3の実施形態では、磁性体基板5は、検出コイル11a〜11c及び送電コイル31a〜31cが配置される領域よりも広い面積を有する。これにより、検出コイル11a〜11c及び送電コイル31a〜31cに対して、コイルの下側に配置された金属等(例えば金属製の机の上板)からの影響を低減することができる。図11A及び図11Bでは、1つの大面積の磁性体基板5を用いた例を説明したが、これに限られるものではない。例えば、送電コイル及び検出コイルの組毎に別個の磁性体基板を設けてもよい。これにより、不要な箇所の磁性体を削減することが可能になり、部材コストを軽減できる。
(他の実施形態)
本開示の技術は、上述した実施形態に限定されず、多様な変形が可能である。以下、上述した異物検出装置を備えた無線送電装置、及び無線送電装置と無線受電装置とを備えた無線電力伝送システムの他の実施形態の例を説明する。
図22は、送電装置61の上に、受電装置を備えたスマートフォン62が置かれた状態を示した図である。送電装置61には、上述したいずれかの異物検出装置が備えられている。送電を開始する前に異物検出装置は、送電装置61上の異物の有無を判断する。その結果、送電装置61上に異物がないと判断した場合、送電装置61内の送電回路は無線で交流電力をスマートフォン62内の受電装置に送電する。送電装置61とスマートフォン62内の受電装置とが、無線電力伝送システムを構成している。
このことにより、送電を開始する前に異物を検知するので、異物の発熱の危険性を未然に防止できる。
また、送電装置61においては、送電を行っている最中においても、上記異物検出装置を用いて異物の検知をすることにより、危険を未然に防ぐことができる。
図23は、無線電力システムを備えた駐車場を示す図である。車両72は、受電コイル72aを有する受電装置を備えている。道路に略垂直に立てられた、例えば車止めである塀の中に、送電装置71が設けられている。送電装置71は、上述したいずれかの異物検出装置を備えている。送電コイル71aは、道路に埋め込まれており、電気ケーブルで送電装置71と繋がっている。
送電装置71が送電を開始する前に、上記異物検出装置は、送電コイル71a上の異物の有無を判断する。送電コイル71a上に異物がないと判断し、さらに、車両72内の受電コイル72aと送電コイル71aとの位置合わせが完了した場合、送電装置71から送電コイル71aに電気ケーブルを介して高周波電力が送られる。そして、送電コイル71aから受電コイル72aに無線で高周波電力が送電される。
このことにより、送電を開始する前に異物を検知するので、異物の発熱の危険性を未然に防止できる。
また、送電装置71においては、送電を行っている最中においても、上記異物検出装置を用いて異物の検知をすることにより、危険を未然に防ぐことができる。
図24は、病院などで用いられるロボット90に、壁80から電力を非接触で伝送する無線電力伝送システムの構成例を示す図である。この例では、壁80に、直流電源81及び送電装置82が埋め込まれている。送電装置82は、例えば、制御回路83、送電回路84、送電コイル85、異物検出回路86、及び検出コイル87を備える。送電装置82は、例えば、図10に示す送電装置30と同様に構成され得る。ロボット90は、受電コイル92及び受電回路93を含む受電装置91を備える。受電装置91は、図10に示す受電装置40と同様に構成され得る。ロボット90は、さらに、二次電池94と、駆動用電気モータ95と、移動のための複数の車輪96とを備える。
このようなシステムにより、例えば病院内のロボット90に、壁80から電力を非接触で伝送し、人の手を借りることなく自動で充電を行うことができる。
このことにより、送電を開始する前に異物を検知するので、異物の発熱の危険性を未然に防止できる。
また、送電装置82においては、送電を行っている最中においても、異物検出装置を用いて異物の検知をすることにより、危険を未然に防ぐことができる。
ここに開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定を意図したものではない。本開示の範囲は、以上の説明によってではなく、特許請求の範囲によって決まり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での変形を含むすべての態様を包含することを意図している。
本開示は、以下の項目に記載の異物検出装置、無線送電装置及び無線電力伝送システムを含む。
[項目1]
第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、
前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルと、
前記第1コイルと隣接する前記第2コイルの側とは反対側において前記第2コイルと隣接して配置され、第5端子及び第6端子を有する巻回された第3導線である第3コイルであって、前記第5端子から前記第6端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第3コイルと、
第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し且つ前記第1所定波形と反転した極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第3コイルの前記第5端子に出力し、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させ、
異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応した、前記第1コイル又は前記第3コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、
前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイル上に異物があると判断する異物検出回路と、を備え、
前記第2端子、前記第4端子及び前記第6端子は、前記異物検出回路の基準電位と同電位である、
異物検出装置。
上記態様によれば、
異物検出装置は、第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルと、前記第1コイルと隣接する前記第2コイルの側とは反対側において前記第2コイルと隣接して配置され、第5端子及び第6端子を有する巻回された第3導線である第3コイルであって、前記第5端子から前記第6端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第3コイルと、異物検出回路と、を備えている。そして、異物検出回路は、第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し且つ前記第1所定波形と反転した極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第3コイルの前記第5端子に出力し、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させる。
これにより、1つの検出コイルの両側に位置する2つの検出コイルの間の磁界が結合する。そのため、隣接する3つの検出コイルの中央の検出コイル上において離れた位置に発生する磁界を強めることができる。
そして、異物の有無によって生じる上記合成磁界の変化に対応した上記第1コイル又は上記第3コイルの合成されたインピーダンス値の変化量を測定する。そして、上記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、上記第2コイル上に異物があると判断する。
これにより、単に複数のコイルを配置して異物を検出する範囲を広げるだけではなく、中央の検出コイルの上側の磁界を強めて、中央の検出コイルの上側にある異物を高い精度で検出することができる。
その結果、高精度で異物を検出できる範囲(特に高さ方向の範囲)を拡大することができる。
さらに、汎用の検出コイルを用いることができるので、部品数、寸法、及び製造コストの増大を抑えることができる。
[項目2]
前記第1端子、前記第3端子及び前記第5端子は、それぞれ、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの外側に配置された外側端子、又は前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの内側に配置された内側端子のいずれか一方の端子であり、
前記第2端子、前記第4端子及び前記第6端子は、それぞれ、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの前記外側端子又は前記内側端子のいずれか他方の端子である、
項目1に記載の異物検出装置。
[項目3]
前記第2コイルの前記第2導線における前記第3端子から前記第4端子への巻回方向は、前記第1コイルの前記第1導線における前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である、
項目1又は2に記載の異物検出装置。
[項目4]
前記異物検出回路は、異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応するインピーダンス値の変化量であって、前記第1コイルと前記第3コイルとの接続により生成されるインピーダンス値の変化量を測定し、
前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイル上に異物があると判断する、
項目1に記載の異物検出装置。
上記態様によれば、
異物検出回路から出力される第1検出信号と第2検出信号の端子間で反射信号を読み取ることで2つの検出信号の差から、第1コイルと第3コイルの合成されたインピーダンス値を測定する。第2検出信号が第1検出信号を反転した信号であることから、差分をとることで、端子間で反射信号を読み取ることができ、感度を向上させることができる。感度が向上するのは、第1検出信号と第2検出信号の振幅の約2倍の振幅が得られるからである。インピーダンス、振幅、周波数等の測定回路が1つで済むという利点もある。
[項目5]
前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの各々は、各コイルの軸に垂直な方向に配列されている、
項目1から4のいずれか1項に記載の異物検出装置。
上記態様によれば、
第1コイル〜第3コイルの各々を、各コイルの軸に垂直な方向に一列に配置することで、第1コイル及び第3コイルから放出される磁界分布が均一となり、異物を高精度で検出できる。
[項目6]
前記第1検出信号及び前記第2検出信号は、交流信号又はパルス信号である、
項目1から5のいずれか1項に記載の異物検出装置。
上記態様によれば、
第1検出信号及び第2検出信号に交流信号を用いる場合は、比較的、異物の侵入が多い場合及び/又は長時間使用する場合に適している。交流信号は徐々に電力が変動するので、連続して長時間使用する場合、第1コイル及び第3コイルへの負担を少なくできる。また、第1検出信号及び第2検出信号にパルス信号を用いる場合は、比較的、異物の侵入が少ない場合に適している。パルス信号は間欠信号を作り易く、電力消費を削減して異物の検出を行うことができる。
[項目7]
前記異物検出回路は、前記第1検出信号及び前記第2検出信号を同時に前記第1コイル及び前記第3コイルにそれぞれ出力する、
項目1から6のいずれか1項に記載の異物検出装置。
上記態様によれば、
第1検出信号及び第2検出信号の位相のずれがないので、第1コイル及び第3コイルから放出される磁界分布が均一となり、異物を高精度で検出できる。
[項目8]
前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルを含み、前記第1コイル及び前記第3コイルと同一の構造をもつ4つ以上のコイルと、
前記4つ以上のコイルの中の前記第1コイル及び前記第3コイルと前記異物検出回路との間の電気的接続を行う少なくとも1つのスイッチと、
をさらに備え、
前記異物検出回路は、前記第1検出信号及び前記第2検出信号を出力する前に、前記少なくとも1つのスイッチを用いて前記4つ以上のコイルの中から1つのコイルを中心として両側に配置される2つのコイルとして前記第1コイル及び前記第3コイルを選択する、
項目1から7のいずれか1項に記載の異物検出装置。
上記態様によれば、
4つ以上のコイルを配置し、4つ以上のコイルの中から第1コイル及び第3コイルの組合せを自由に選択できるので、異物を検出する範囲をさらに広げることができる。
[項目9]
項目1から8のいずれか1項に記載の異物検出装置と、
送電コイルと、
前記送電コイルに高周波電力を送電する送電回路と、を備える、
無線送電装置。
上記態様によれば、
高精度で異物を検出できる範囲を広げることができる本開示の異物検出装置を備えているので、送電回路が高周波電力を送電する範囲を広げることができる。
また、第1コイル及び第3コイルと送電コイルとが別々のコイルである場合、高周波電力を送電しているときでも、異物の侵入を検出できるので、異物の発熱を防止できる。
[項目10]
前記送電コイルを内部に配置した筐体を備え、
前記第1コイル及び前記第3コイルの各々の外周は、前記送電コイルの外周より小さく、
前記第1コイル及び前記第3コイルは、前記筐体の主面と前記送電コイルとの間に配置されている、
項目9に記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
第1コイル及び第3コイルの各々の外周は、送電コイルの外周よりも小さいので、送電コイルよりも相対的に小さい異物でも検出することができる。
[項目11]
前記第1コイル及び前記第3コイルのうちの少なくとも1つと前記送電コイルとを兼用した、
項目9に記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
第1コイル及び第3コイルのうちの少なくとも一つと送電コイルとを兼用するので、コストが削減できる。また、装置の薄型化、軽量化を図ることができる。
[項目12]
前記第1検出信号の電力及び前記第2検出信号の電力は、前記高周波電力より小さい、
項目9から11のいずれか1項に記載の無線送電装置。
[項目13]
前記異物検出回路が前記第1コイル及び前記第3コイルによって形成される磁界内に異物がないと判断した後に、前記送電回路に前記高周波電力を送電させる制御回路をさらに備える、
項目9から12のいずれか1項に記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
異物検出回路が第1コイル及び第3コイルによって形成される磁界内に異物がないと判断した後に、送電回路に高周波電力を送電させるので、安全に送電することができる。
[項目14]
前記第2コイルは、前記送電コイルとして用いられる、
項目9から13のいずれか1項に記載の無線送電装置。
[項目15]
項目9から14のいずれか1項に記載の無線送電装置と、
無線受電装置と、を備える、無線電力伝送システム。
[項目16]
第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、
前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルと、
前記第1コイルと隣接する前記第2コイルの側とは反対側において前記第2コイルと隣接して配置され、第5端子及び第6端子を有する巻回された第3導線である第3コイルであって、前記第5端子から前記第6端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第3コイルと、
第1所定波形を有する第1検出信号を出力する異物検出回路と、
前記出力された第1検出信号を、前記第1所定波形の極性が反転した極性の第2所定波形を有する第2検出信号に変換して前記第3コイルの前記第5端子に出力する移相器と、を備え、
前記異物検出回路は、
前記第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子及び前記移相器に出力し、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させ、
異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応した前記第1コイルと前記第3コイルとの合成されたインピーダンス値の変化量を測定し、
前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイルの上に異物があると判断し、
前記第2端子、前記第4端子及び前記第6端子は、前記異物検出回路の基準電位と同電位である、
異物検出装置。
上記態様によれば、
異物検出装置は、第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルと、前記第1コイルと隣接する前記第2コイルの側とは反対側において前記第2コイルと隣接して配置され、第5端子及び第6端子を有する巻回された第3導線である第3コイルであって、前記第5端子から前記第6端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第3コイルと、異物検出回路と、移相器と、を備えている。
異物検出回路は、第1所定波形を有する第1検出信号を出力する。移相器は、前記出力された第1検出信号を、前記第1所定波形の極性が反転した極性の第2所定波形を有する第2検出信号に変換して前記第3コイルの前記第5端子に出力する。これにより、前記異物検出回路は、前記第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子及び前記移相器に出力し、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させる。
そして、異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応した前記第1コイルと前記第3コイルとの合成されたインピーダンス値の変化量を測定する。前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイルの上に異物があると判断する。
上記態様によれば、
移相器により、異物検出回路は1つの第1検出信号を出力するだけで第2検出信号も生成することができる。このため、異物検出回路に第2検出信号を生成する回路を設ける必要がなくなるため、負担を減らすことができる。
[項目17]
前記第1端子、前記第3端子及び前記第5端子は、それぞれ、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの外側に配置された外側端子、又は前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの内側に配置された内側端子のいずれか一方の端子であり、
前記第2端子、前記第4端子及び前記第6端子は、それぞれ、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの前記外側端子又は前記内側端子のいずれか他方の端子である、
項目16に記載の異物検出装置。
[項目18]
前記第2コイルの前記第2導線における前記第3端子から前記第4端子への巻回方向は、前記第1コイルの前記第1導線における前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一方向である、
項目16又は17に記載の異物検出装置。
[項目19]
前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの各々は、各コイルの軸に垂直な方向に配列されている、
項目16から18のいずれか1項に記載の異物検出装置。
上記態様によれば、
第1コイル〜第3コイルの各々を、各コイルの軸に垂直な方向に一列に配置することで、第1コイル及び第3コイルから放出される磁界分布が均一となり、異物を高精度で検出できる。
[項目20]
前記第1検出信号及び前記第2検出信号は、交流信号又はパルス信号である、
項目16から19のいずれか1項に記載の異物検出装置。
上記態様によれば、
第1検出信号及び第2検出信号に交流信号を用いる場合は、比較的、異物の侵入が多い場合及び/又は長時間使用する場合に適している。交流信号は徐々に電力が変動するので、連続して長時間使用する場合、第1コイル及び第3コイルへの負担を少なくできる。また、第1検出信号及び第2検出信号にパルス信号を用いる場合は、比較的、異物の侵入が少ない場合に適している。パルス信号は間欠信号を作り易く、電力消費を削減して異物の検出を行うことができる。
[項目21]
項目16から20のいずれか1項に記載の異物検出装置と、
送電コイルと、
前記送電コイルに高周波電力を送電する送電回路と、を備える、
無線送電装置。
上記態様によれば、
高精度で異物を検出できる範囲を広げることができる本開示の異物検出装置を備えているので、送電回路が高周波電力を送電する範囲を広げることができる。
また、第1コイル及び第3コイルと送電コイルとが別々のコイルである場合、高周波電力を送電しているときでも、異物の侵入を検出できるので、異物の発熱を防止できる。
[項目22]
前記送電コイルを内部に配置した筐体を備え、
前記第1コイル及び前記第3コイルの各々の外周は、前記送電コイルの外周より小さく、
前記第1コイル及び前記第3コイルは、前記筐体の主面と前記送電コイルとの間に配置されている、
項目21に記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
第1コイル及び第3コイルの各々の外周は、送電コイルの外周よりも小さいので、送電コイルよりも相対的に小さい異物でも検出することができる。
[項目23]
前記第1コイル及び前記第3コイルのうちの少なくとも一つと前記送電コイルとを兼用した、
項目21に記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
第1コイル及び第3コイルのうちの少なくとも一つと送電コイルとを兼用するので、コストが削減できる。また、装置の薄型化、軽量化を図ることができる。
[項目24]
前記第1検出信号の電力及び前記第2検出信号の電力は、前記高周波電力より小さい、
項目21から23のいずれか1項に記載の無線送電装置。
[項目25]
前記異物検出回路が前記第1コイル及び前記第3コイルによって形成される磁界内に異物がないと判断した後に、前記送電回路に前記高周波電力を送電させる制御回路をさらに備える、
項目21から24のいずれか1項に記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
異物検出回路が第1コイル及び第3コイルによって形成される磁界内に異物がないと判断した後に、送電回路に高周波電力を送電させるので、安全に送電することができる。
[項目26]
前記第2コイルは、前記送電コイルとして用いられる、
項目21から25のいずれか1項に記載の無線送電装置。
[項目27]
項目21から26のいずれか1項に記載の無線送電装置と、
無線受電装置と、を備える、無線電力伝送システム。
[項目28]
導線が巻回された第1コイルと、
前記第1コイルと隣接して配置され、導線が巻回された第2コイルと、
前記第2コイルに対して前記第1コイルと反対方向に前記第2コイルと隣接して配置され、導線が巻回された第3コイルと、
第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルに出力し、第2所定波形を有する第2検出信号を前記第3コイルに出力し、前記第1コイルに流れる前記第1検出信号に基づく電流及び前記第3コイルに流れる前記第2検出信号に基づく電流のうちの一方を時計回りに流れさせ、他方を反時計回りに流れさせ、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させ、
異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応した前記第1コイルと前記第3コイルの合成されたインピーダンス値の変化量を測定し、
前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイルの上に異物があると判断する異物検出回路と、を備えた、
異物検出装置。
本開示の異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システムは、モバイル機器及びEV車両などの受電装置へ無線で電力を送る際に、送電コイル又は受電コイルの近傍の異物を検出する用途に有用である。
10、10a〜10c 異物検出回路
11a〜11i 検出コイル
12 移相器
20 異物
30、30a〜30f 送電装置
31、31a〜31d 送電コイル
32a〜32d 送電回路
33 通信回路
34、34a 制御回路
35、35a〜35c スイッチ回路
4 筐体
40 受電装置
41 受電コイル
42 受電回路
43 通信回路
44 制御回路
45 負荷
5 磁性体基板
61 送電装置
62 スマートフォン
71 送電装置
71a 送電コイル
72 車両
72a 受電コイル
80 壁
81 直流電源
82 送電装置
83 制御回路
84 送電回路
85 送電コイル
86 異物検出回路
87 検出コイル
90 ロボット
91 受電装置
92 受電コイル
93 受電回路
94 二次電池
95 駆動用電気モータ
96 車輪
100、100a〜100d 異物検出装置
111、111a 検出コイル
120 異物

Claims (28)

  1. 第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、
    前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルと、
    前記第1コイルと隣接する前記第2コイルの側とは反対側において前記第2コイルと隣接して配置され、第5端子及び第6端子を有する巻回された第3導線である第3コイルであって、前記第5端子から前記第6端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第3コイルと、
    第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し且つ前記第1所定波形と反転した極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第3コイルの前記第5端子に出力し、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させ、
    異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応した、前記第1コイル又は前記第3コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、
    前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイル上に異物があると判断する異物検出回路と、を備え、
    前記第2端子、前記第4端子及び前記第6端子は、前記異物検出回路の基準電位と同電位である、
    異物検出装置。
  2. 前記第1端子、前記第3端子及び前記第5端子は、それぞれ、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの外側に配置された外側端子、又は前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの内側に配置された内側端子のいずれか一方の端子であり、
    前記第2端子、前記第4端子及び前記第6端子は、それぞれ、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの前記外側端子又は前記内側端子のいずれか他方の端子である、
    請求項1に記載の異物検出装置。
  3. 前記第2コイルの前記第2導線における前記第3端子から前記第4端子への巻回方向は、前記第1コイルの前記第1導線における前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である、
    請求項1又は2に記載の異物検出装置。
  4. 前記異物検出回路は、異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応するインピーダンス値の変化量であって、前記第1コイルと前記第3コイルとの接続により生成されるインピーダンス値の変化量を測定し、
    前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイル上に異物があると判断する、
    請求項1に記載の異物検出装置。
  5. 前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの各々は、各コイルの軸に垂直な方向に配列されている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の異物検出装置。
  6. 前記第1検出信号及び前記第2検出信号は、交流信号又はパルス信号である、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の異物検出装置。
  7. 前記異物検出回路は、前記第1検出信号及び前記第2検出信号を同時に前記第1コイル及び前記第3コイルにそれぞれ出力する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の異物検出装置。
  8. 前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルを含み、前記第1コイル及び前記第3コイルと同一の構造をもつ4つ以上のコイルと、
    前記4つ以上のコイルの中の前記第1コイル及び前記第3コイルと前記異物検出回路との間の電気的接続を行う少なくとも1つのスイッチと、
    をさらに備え、
    前記異物検出回路は、前記第1検出信号及び前記第2検出信号を出力する前に、前記少なくとも1つのスイッチを用いて前記4つ以上のコイルの中から1つのコイルを中心として両側に配置される2つのコイルとして前記第1コイル及び前記第3コイルを選択する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の異物検出装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の異物検出装置と、
    送電コイルと、
    前記送電コイルに高周波電力を送電する送電回路と、を備える、
    無線送電装置。
  10. 前記送電コイルを内部に配置した筐体を備え、
    前記第1コイル及び前記第3コイルの各々の外周は、前記送電コイルの外周より小さく、
    前記第1コイル及び前記第3コイルは、前記筐体の主面と前記送電コイルとの間に配置されている、
    請求項9に記載の無線送電装置。
  11. 前記第1コイル及び前記第3コイルのうちの少なくとも1つと前記送電コイルとを兼用した、
    請求項9に記載の無線送電装置。
  12. 前記第1検出信号の電力及び前記第2検出信号の電力は、前記高周波電力より小さい、
    請求項9から11のいずれか1項に記載の無線送電装置。
  13. 前記異物検出回路が前記第1コイル及び前記第3コイルによって形成される磁界内に異物がないと判断した後に、前記送電回路に前記高周波電力を送電させる制御回路をさらに備える、
    請求項9から12のいずれか1項に記載の無線送電装置。
  14. 前記第2コイルは、前記送電コイルとして用いられる、
    請求項9から13のいずれか1項に記載の無線送電装置。
  15. 請求項9から14のいずれか1項に記載の無線送電装置と、
    無線受電装置と、を備える、無線電力伝送システム。
  16. 第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、
    前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルと、
    前記第1コイルと隣接する前記第2コイルの側とは反対側において前記第2コイルと隣接して配置され、第5端子及び第6端子を有する巻回された第3導線である第3コイルであって、前記第5端子から前記第6端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第3コイルと、
    第1所定波形を有する第1検出信号を出力する異物検出回路と、
    前記出力された第1検出信号を、前記第1所定波形の極性が反転した極性の第2所定波形を有する第2検出信号に変換して前記第3コイルの前記第5端子に出力する移相器と、を備え、
    前記異物検出回路は、
    前記第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子及び前記移相器に出力し、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させ、
    異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応した前記第1コイルと前記第3コイルとの合成されたインピーダンス値の変化量を測定し、
    前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイルの上に異物があると判断し、
    前記第2端子、前記第4端子及び前記第6端子は、前記異物検出回路の基準電位と同電位である、
    異物検出装置。
  17. 前記第1端子、前記第3端子及び前記第5端子は、それぞれ、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの外側に配置された外側端子、又は前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの内側に配置された内側端子のいずれか一方の端子であり、
    前記第2端子、前記第4端子及び前記第6端子は、それぞれ、前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの前記外側端子又は前記内側端子のいずれか他方の端子である、
    請求項16に記載の異物検出装置。
  18. 前記第2コイルの前記第2導線における前記第3端子から前記第4端子への巻回方向は、前記第1コイルの前記第1導線における前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一方向である、
    請求項16又は17に記載の異物検出装置。
  19. 前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルの各々は、各コイルの軸に垂直な方向に配列されている、
    請求項16から18のいずれか1項に記載の異物検出装置。
  20. 前記第1検出信号及び前記第2検出信号は、交流信号又はパルス信号である、
    請求項16から19のいずれか1項に記載の異物検出装置。
  21. 請求項16から20のいずれか1項に記載の異物検出装置と、
    送電コイルと、
    前記送電コイルに高周波電力を送電する送電回路と、を備える、
    無線送電装置。
  22. 前記送電コイルを内部に配置した筐体を備え、
    前記第1コイル及び前記第3コイルの各々の外周は、前記送電コイルの外周より小さく、
    前記第1コイル及び前記第3コイルは、前記筐体の主面と前記送電コイルとの間に配置されている、
    請求項21に記載の無線送電装置。
  23. 前記第1コイル及び前記第3コイルのうちの少なくとも一つと前記送電コイルとを兼用した、
    請求項21に記載の無線送電装置。
  24. 前記第1検出信号の電力及び前記第2検出信号の電力は、前記高周波電力より小さい、
    請求項21から23のいずれか1項に記載の無線送電装置。
  25. 前記異物検出回路が前記第1コイル及び前記第3コイルによって形成される磁界内に異物がないと判断した後に、前記送電回路に前記高周波電力を送電させる制御回路をさらに備える、
    請求項21から24のいずれか1項に記載の無線送電装置。
  26. 前記第2コイルは、前記送電コイルとして用いられる、
    請求項21から25のいずれか1項に記載の無線送電装置。
  27. 請求項21から26のいずれか1項に記載の無線送電装置と、
    無線受電装置と、を備える、無線電力伝送システム。
  28. 導線が巻回された第1コイルと、
    前記第1コイルと隣接して配置され、導線が巻回された第2コイルと、
    前記第2コイルに対して前記第1コイルと反対方向に前記第2コイルと隣接して配置され、導線が巻回された第3コイルと、
    第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルに出力し、第2所定波形を有する第2検出信号を前記第3コイルに出力し、前記第1コイルに流れる前記第1検出信号に基づく電流及び前記第3コイルに流れる前記第2検出信号に基づく電流のうちの一方を時計回りに流れさせ、他方を反時計回りに流れさせ、前記第1コイルと前記第3コイルの間を跨る合成磁界を生成させ、
    異物の有無によって生じる前記合成磁界の変化に対応した前記第1コイルと前記第3コイルの合成されたインピーダンス値の変化量を測定し、
    前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第2コイルの上に異物があると判断する異物検出回路と、を備えた、
    異物検出装置。
JP2016082273A 2015-05-15 2016-04-15 異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システム Active JP6624390B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015100049 2015-05-15
JP2015100049 2015-05-15

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016220522A JP2016220522A (ja) 2016-12-22
JP6624390B2 true JP6624390B2 (ja) 2019-12-25

Family

ID=55486567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016082273A Active JP6624390B2 (ja) 2015-05-15 2016-04-15 異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9997929B2 (ja)
EP (1) EP3093958B1 (ja)
JP (1) JP6624390B2 (ja)
CN (1) CN106160268B (ja)

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3005524A4 (en) * 2013-05-31 2017-02-15 Nokia Technologies OY A multi-coil wireless power apparatus
CN107257167B (zh) * 2014-05-27 2020-01-21 松下知识产权经营株式会社 送电装置以及无线电力传输***
TWI606666B (zh) * 2016-04-25 2017-11-21 無線電力傳輸裝置及其金屬異物偵測線圈的結構
JP6637836B2 (ja) * 2016-05-12 2020-01-29 株式会社ダイヘン 送電装置、受電装置、および、非接触充電システム
CN115603472A (zh) * 2016-07-01 2023-01-13 Lg伊诺特有限公司(Kr) 检测充电区域中的异物的方法和无线电力发送器
JP6743579B2 (ja) * 2016-08-24 2020-08-19 船井電機株式会社 受電装置
JP6784170B2 (ja) * 2016-12-27 2020-11-11 Tdk株式会社 金属異物検出装置、ワイヤレス給電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システム
SG10201708902RA (en) * 2017-02-02 2018-09-27 Apple Inc Wireless Charging System With Object Detection
US10505401B2 (en) * 2017-02-02 2019-12-10 Apple Inc. Wireless charging system with receiver locating circuitry and foreign object detection
WO2019004753A1 (ko) * 2017-06-28 2019-01-03 엘지전자 주식회사 멀티 코일 기반의 무선전력 전송장치 및 방법
EP3920197B1 (en) 2017-07-05 2022-11-09 IHI Corporation Coil device
KR20190009639A (ko) * 2017-07-19 2019-01-29 엘지전자 주식회사 이물질 검출 장치 및 무선 충전 시스템
US10581282B2 (en) 2017-08-30 2020-03-03 Nxp Usa, Inc. Methods and systems for foreign objection detection in wireless energy transfer systems
CN109950985B (zh) * 2017-12-21 2021-07-09 苏州宝时得电动工具有限公司 无线充电的方法及其装置
KR102625423B1 (ko) * 2018-01-15 2024-01-16 삼성전자 주식회사 무선 충전 중단 사유 전송 방법 및 이를 사용하는 전자 장치
US11685269B2 (en) 2018-04-19 2023-06-27 General Electric Company Device, system and method for detection of a foreign object
CN109494609B (zh) * 2018-04-19 2020-06-19 国网浙江省电力有限公司金华供电公司 一种输电线路破损和异物附着检测***
KR102509314B1 (ko) 2018-05-16 2023-03-14 엘지이노텍 주식회사 무선 전력 전송 제어 방법 및 장치
US10840746B2 (en) 2018-06-20 2020-11-17 Apple Inc. Methods and apparatus for performing demodulation using maximum likelihood sequence matching in a wireless charging device
JP6948990B2 (ja) * 2018-07-12 2021-10-13 株式会社東芝 送電装置および電力伝送システム
FR3096190B1 (fr) * 2019-05-17 2021-04-16 Continental Automotive Procédé de contrôle de chargement inductif d’un équipement d’utilisateur et dispositif de charge associé pour véhicule automobile
CN110571948B (zh) 2019-08-01 2023-04-11 华为技术有限公司 无线充电***的异物检测装置、方法及无线充电***
FR3102242B1 (fr) * 2019-10-18 2021-11-05 Univ Aix Marseille Capteur a variation d’impedance ou d’inductance consecutive a une variation d’un mesurande
KR20230098367A (ko) 2019-12-03 2023-07-03 애플 인크. 이물질을 검출하는 무선 전력 시스템들
US11728692B2 (en) * 2020-05-19 2023-08-15 Powermat Technologies Ltd. Modem design for wireless power transfer
JP2022025653A (ja) * 2020-07-29 2022-02-10 Tdk株式会社 異物検出装置、送電装置、受電装置、及び、電力伝送システム
JP2024506666A (ja) * 2021-02-16 2024-02-14 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 無線電力伝送システムにおける異物検出
EP4287458A1 (en) * 2021-05-21 2023-12-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Coil for detecting foreign material, and wireless power transmitter comprising same
CN113629890A (zh) 2021-06-28 2021-11-09 华为技术有限公司 异物检测方法、装置和无线充电***
CN113285535B (zh) * 2021-07-19 2022-02-18 成都斯普奥汀科技有限公司 一种用于磁共振无线电能传输异物检测及电能传输的***
KR102350330B1 (ko) * 2021-09-02 2022-01-11 오정인 누설전류 감소용 밸런싱 트랜스포머
CN113879144B (zh) * 2021-09-14 2023-02-17 合肥有感科技有限责任公司 无线充电异物判断方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4780447B2 (ja) 2005-09-07 2011-09-28 富士ゼロックス株式会社 平面フレキシブルアンテナ装置
JP4525710B2 (ja) 2007-06-29 2010-08-18 セイコーエプソン株式会社 送電制御装置、送電装置、電子機器及び無接点電力伝送システム
US7812481B2 (en) 2007-06-29 2010-10-12 Seiko Epson Corporation Power transmission control device, power transmission device, electronic instrument, and non-contact power transmission system
JP4600462B2 (ja) * 2007-11-16 2010-12-15 セイコーエプソン株式会社 送電制御装置、送電装置、電子機器及び無接点電力伝送システム
DE202009009693U1 (de) * 2009-07-14 2010-11-25 Conductix-Wampfler Ag Vorrichtung zur induktiven Übertragung elektrischer Energie
JP5139469B2 (ja) 2010-04-27 2013-02-06 株式会社日本自動車部品総合研究所 コイルユニットおよび非接触給電システム
JP5426510B2 (ja) * 2010-09-27 2014-02-26 株式会社東芝 無線電力伝送装置
US20120313577A1 (en) * 2011-06-10 2012-12-13 Access Business Group International Llc System and method for detecting, characterizing, and tracking an inductive power receiver
KR101213090B1 (ko) * 2011-07-14 2012-12-18 유한회사 한림포스텍 무선전력 전송장치용 코어 어셈블리 및 그를 구비하는 무선전력 전송장치
JP5853199B2 (ja) * 2011-08-25 2016-02-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 非接触給電システムの金属異物検出方法、非接触給電装置、電気機器に設けられた受電装置及び非接触給電システム
JP5967989B2 (ja) * 2012-03-14 2016-08-10 ソニー株式会社 検知装置、受電装置、送電装置及び非接触給電システム
US9709690B2 (en) * 2012-03-28 2017-07-18 Sony Corporation Power receiving device, electric circuit, and power supply device
JP5966538B2 (ja) * 2012-04-10 2016-08-10 ソニー株式会社 受電装置、受電装置の制御方法、および、給電システム
JP5929493B2 (ja) * 2012-05-17 2016-06-08 ソニー株式会社 受電装置、および、給電システム
CN107257167B (zh) * 2014-05-27 2020-01-21 松下知识产权经营株式会社 送电装置以及无线电力传输***

Also Published As

Publication number Publication date
CN106160268A (zh) 2016-11-23
EP3093958A1 (en) 2016-11-16
US20160336759A1 (en) 2016-11-17
JP2016220522A (ja) 2016-12-22
US9997929B2 (en) 2018-06-12
CN106160268B (zh) 2020-11-06
EP3093958B1 (en) 2018-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6624390B2 (ja) 異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システム
JP6741985B2 (ja) 異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システム
JP5522271B2 (ja) ワイヤレス給電装置、ワイヤレス受電装置、ワイヤレス電力伝送システム
JP2015216828A (ja) 異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システム
JP5488760B2 (ja) ワイヤレス給電装置、ワイヤレス受電装置およびワイヤレス電力伝送システム
KR102187905B1 (ko) 무선 유도 전력 전송에서 코일 정렬 에러를 검출하는 방법 및 장치
US9871412B2 (en) Wireless power reception devices
JP6288519B2 (ja) 無線電力伝送システム
KR101492296B1 (ko) 유도전력 공급 장치
JP2011517265A (ja) 無線電力伝送システム
JP6665392B2 (ja) 非接触電力伝送システム、および、受電装置
WO2012090700A1 (ja) ワイヤレス給電装置、ワイヤレス受電装置、ワイヤレス伝送システム
JP6370906B2 (ja) 無線電力送信装置
US11316380B2 (en) Wireless power transfer apparatus having various types of coils, and system including the same
JP2011234605A (ja) ワイヤレス受電装置およびワイヤレス電力伝送システム
KR20170115974A (ko) 누설 자기장 상쇄 방법
JP6617213B2 (ja) 異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システム
KR20150112160A (ko) 무선전력전송 송신 장치를 구비한 무선전력전송 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191112

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6624390

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151