JP6623327B2 - 複合シート - Google Patents

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Description

本発明は、複合シートに関する。更に詳しくは、柔軟性、繰返曲げ疲労耐久性、耐光性、加熱融着性、加工性、寸法精度に優れ、更に、引裂耐性等の強度特性に優れる複合シートに関する。
近年、製本、自動車用シート、包装材分野等において、薄く柔軟性と高い耐久性を有するシート材の要求が高まっている。
例えば、製本分野においては、2001年9月11日にアメリカ合衆国内で同時多発的に発生した、航空機等を用いた4つのテロ事件以降、パスポートのセキュリティ強化の要求が高まり、アメリカ主導にて通常のパスポートから高度セキュリティ搭載の電子パスポートへの移行が開始された。この新しい電子パスポートには、個人情報を書き込むためのプラスチックスデータページが用いられている。
このプラスチックスデータページには、耐久性と強度に優れたポリカーボネート樹脂からなるシートが主に使用されている。具体的には、このプラスチックスデータページ(以下、単に「データページ」と記す場合がある)は、その複数枚のポリカーボネート樹脂シート、ICチップとアンテナを配置したインレットと呼ばれるシート、及び、データページと電子パスポート表紙とを接合するための柔軟なシートから構成されている。プラスチックスデータページは、国籍や性別、写真、名前などの個人情報が記録された個人認証機能を付与する上で重要なページとなる。更に、このデータページと電子パスポート表紙とを接合するための柔軟なシートは、個人情報が記録された重要なページを強固に接合するために非常に重要なシートである。そして、この柔軟なシートは、ヒンジシートとも呼ばれている。
そこで、このような要求を満たすヒンジシートとして、例えば、ポリエステルやポリアミドの糸からなる織物が提案されている。
ここで、ヒンジシートとポリカーボネート樹脂シートとの接合方法は、ヒンジシートの表面側及び裏面側にポリカーボネート樹脂シートを配置した積層体を形成した後、この積層体を加熱加圧する(データページ加熱加圧積層工程)。このようなデータページ加熱加圧積層工程を行うことで、軟化したポリカーボネート樹脂シートの一部を織物の表裏側から織物の開口部に進入させ、織物の開口部において織物の上下に配置したポリカーボネート樹脂シートを構成するポリカーボネート樹脂を互いに連結させる方法を採用できる。このようにして、織物の表裏側のポリカーボネート樹脂シートの連結構造が形成される。
しかし、データページ加熱加圧積層工程において、加熱加圧条件が装置によってバラついたり、人為的な作業によってバラついたりして、適切な連結構造が形成されないという問題が発生する場合がある。即ち、織物とその上下のポリカーボネート樹脂シートの間で剥離が発生する場合がある。
このような問題が発生すると、データページ部分にレーザーマーキングにより書き込まれた個人情報やIC−Chipまでもが、偽造者により容易に偽造可能であることを意味しており、パスポートが有する個人認証機能の根幹に関わる問題となる。
そこで、近年、熱可塑性ポリウレタンエラストマーなどの柔軟性に優れた熱可塑性樹脂シートと織物とからなるヒンジシートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1によると、ポリエステル、ポリアミド、及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の高分子糸からなる単糸(モノフィラメント)を用いて平織で織物シートを製造している。さらに、その後、織物と積層させた熱可塑性樹脂シートを加熱加圧して織物の開口部に軟化侵入させ、開口部を完全に閉塞させるために、織物の開口率(織物の面積に対する開口部の面積の比率)を大きく(実質的に50%以上と)している。
特許第4456175号
しかし、特許文献1に記載のシートにおける織物の高分子糸は、単糸(モノフィラメント)であることや、織物の開口率が大きいことに起因して、ヒンジシートの引裂強度等の強度が劣る等の問題があった。なお、一般的にデータページは、インレットシート及びヒンジシートの上下に複数枚のポリカーボネート樹脂シートを配置した構成である。
さらに、特許文献1に記載のシートは、上記のような複数枚の各シートを、真空プレス機を用いて、180〜200℃の高温下で加圧して各シート間を強固に加熱融着させている。しかし、特許文献1に記載のヒンジシートで使用されるポリプロピレンは、融点が160〜165℃であることから、データページ加熱積層工程において溶融してしまう。このようなことから、ポリプロピレン製の織物シートからなるヒンジシートは、データページを表紙に強固に接合するための強度が発揮されないという問題がある。
そのため、特許文献1に記載のシートにおいては、ヒンジシートの重要な機能である引裂耐性、繰返曲げ耐久性等の強度特性が発揮できないという大きな問題点が存在することとなっていた。即ち、パスポートの編綴部位からデータページを引き裂いて取り外すことができ、パスポート等の偽造が行われてしまう可能性を有していた。
このようなことから、引裂耐性、繰返曲げ耐久性等の強度特性に優れた複合シート(即ち、ヒンジシート)の開発が切望されている。
本発明は、上述のような従来技術の課題を解決するためになされたものである。即ち、引裂耐性、繰返曲げ耐久性等の強度特性に優れ、パスポート等のヒンジシートとして使用することにより、パスポート等の編綴部位からデータページを引き裂いて取り外すことを防止可能な複合シートを提供する。
本発明により、以下の複合シートが提供される。
[1] 少なくとも経糸及び緯糸を有し開口部が形成された織物シートと、柔軟性に優れた熱可塑性エラストマーとの複合シートであり、
前記織物シートは、前記経糸及び前記緯糸が全てポリエステルマルチフィラメントまたはポリアミドマルチフィラメントからなる織物シートであり、
前記熱可塑性エラストマーは、表面硬度がJIS−Aで60以上83以下であり、且つ、キセノンアーク試験による試験時間400時間後の黄色度の差(△YI)が5以下であり、
前記熱可塑性エラストマーが前記織物シートの前記開口部に侵入して前記織物シートの前記開口部を閉塞させており、
前記織物シートは、開口率が50〜75%である複合シート。
[2] 前記織物シートの前記開口部は、前記経糸及び前記緯糸で囲まれた領域にあり、前記経糸及び前記緯糸が交わる部分に、交点部を有する前記[1]に記載の複合シート。
[3] 前記織物シートは、前記経糸及び前記緯糸の直径がそれぞれ60〜120μmである前記[1]または[2]に記載の複合シート。
[4] 前記ポリエステルマルチフィラメント及び前記ポリアミドマルチフィラメントは、それぞれ、30〜200本の繊維糸からなる前記[1]〜[3]のいずれかに記載の複合シート。
本発明の複合シートは、柔軟性、繰返曲げ疲労耐久性、耐光性、加熱融着性、加工性、寸法精度に優れ、更に、引裂耐性等の強度特性に優れている。
本発明の複合シートの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 実施例及び比較例の複合シートにおける柔軟性の評価における説明図である。 実施例及び比較例の複合シートにおける融着強度の評価における説明図である。 実施例及び比較例の複合シートにおける融着強度の評価における説明図である。 実施例及び比較例の複合シートにおけるシワの発生の評価における説明図である。 実施例及び比較例の複合シートにおけるシワの発生の評価における説明図である。 本発明の複合シートの一の実施形態における織物シートの開口部を含む部分を拡大して切り取った状態を模式的に示す部分拡大図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に属することが理解されるべきである。
[1]複合シート:
本発明の複合シートの一実施形態としては、図1に示すような複合シート100がある。複合シート100は、少なくとも経糸及び緯糸を有し開口部が形成された織物シート11と、柔軟性に優れた熱可塑性エラストマー12との複合シートである。そして、織物シート11は、経糸及び緯糸が全てポリエステルマルチフィラメントまたはポリアミドマルチフィラメントから構成される織物シートである。更に、熱可塑性エラストマーは、表面硬度がJIS−Aで60以上83以下であり、且つ、キセノンアーク試験による試験時間400時間後の黄色度の差(△YI)が5以下である。そして、複合シート100は、熱可塑性エラストマーが織物シートの開口部に侵入して織物シートの開口部を閉塞させているものである。
この複合シート100は、柔軟性、繰返曲げ疲労耐久性、耐光性、加熱融着性、加工性、寸法精度に優れることに加え、優れた柔軟性と優れた引裂強度を有している。そのため、複合シート100は、特に、電子パスポートのデータページにおけるヒンジシートとして用いることにより、極めて耐偽造性の高い電子パスポートを提供することができるものである。
[1−1]織物シート:
織物シートの経糸及び緯糸の直径は、特に限定されるものではなく、使用用途に応じた範囲の数値を選択できる。例えば、電子パスポートの厚みは、各国毎に定められているが、全体としての厚みはある程度規定されている。そして、全体の厚みが規定されることに起因して、その中に配置されるヒンジシートの厚みもある程度の範囲に定まる。そのため、糸の直径は、適度な大きさであることが好ましい。
具体的には、織物シートの経糸及び緯糸の直径は、それぞれ60〜120μmの範囲内であることが好ましく、その直径が70〜100μmであることがより好ましく、80〜100μmであることが特に好ましい。経糸及び緯糸のそれぞれの直径が上記範囲であると、複合シートが優れた柔軟性を発揮しつつ、優れた裂き強度が得られる。経糸及び緯糸のそれぞれの直径が下限値未満であると、糸の直径が細すぎるため十分な裂き強度が得られない場合がある。経糸及び緯糸のそれぞれの直径が上限値超であると、織物シートが厚くなり過ぎることになるため複合シート(ヒンジシート)の柔軟性が十分に得られず、また、電子パスポートデータページが厚くなってしまう場合がある。
なお、経糸及び緯糸の直径は、形状を正しく測定可能な装置であれば、どの装置を用いても測定できるが、例えば、デジタルマイクロスコープ、ワンショット3D形状測定機、レーザーマイクロスコープ、画像寸法測定機、3Dスキャナ型3次元測定機、または、ノギス等種々の装置が使用できる。デジタルマイクロスコープを用いて測定した値である。
更に、織物シートの開口率は、特に限定されるものではないが、開口率が80%を超えるような織物シートの工業製品は汎用ではないため、一般的に上限は80%となる。この理由は、おそらく、開口率が80%を超えると、開口部が広すぎてしまい、織物シートを織る工程で、例えば、よれやしわが生じる等の問題が生じる場合があることと推測される。或いは、織る工程を経た後に、織物シートが得られたとしても、織物シートの経糸及び緯糸が交わる交点(交点部)が少なすぎてしまい、織物シートの交点がずれること、所謂、目がずれる事等の不具合が生じる場合があり、工業製品としての品質を維持し難いのではないかと推測される。更に、このような場合は、交点を接着剤で接着するということが考えられるが、それは非常に特殊である。ここで、織物シートの開口率50〜75%であ、50〜60%であることが特に好ましい。織物シートの開口率が上記範囲であると、織物シートに優れた柔軟性が発揮される。織物シートの開口率が下限値未満であると、織物シートの柔軟性が得られず、複合シートの柔軟性が不十分となる。
織物シートの開口率とは、織物シート全体の面積に対する開口部の面積の割合をいう。この開口部は、織物シートを構成する糸(経糸12a、緯糸12b(図7参照))に囲まれた領域、すなわち、当該経糸及び緯糸が交わる部分に、交点部15が形成され、当該交点部15により区画される孔とも言える。そして、織物シートの開口率は、より具体的には、式:開口率=〔((A−1)×(A−2))÷((P−1)×(P−2))〕×100(%)によって算出される値である。ここで、図7に示すように、「A−1」は、隣り合う経糸12aの間の距離であり、「A−2」は、隣り合う緯糸12bの間の距離である。「P−1」は、隣り合う緯糸12bの中間位置(中心軸がある位置)の間の距離であり、「P−2」は、隣り合う経糸12aの間の距離である。なお、図7は、織物シートの開口部を含む部分を拡大して切り取った状態を模式的に示す部分拡大図である。
なお、糸の直径(線径)は、マルチフィラメントの場合、その幅方向の直径を示す。ここで、織物シートのマルチフィラメントは、極端な楕円形を呈してはいない(よくみると、円形ではないという程度である)。このようなマルチフィラメントにおいてその柔軟効果は、織物シートを曲げた場合に、マルチフィラメントの断面が円形から楕円形に変化することで、曲げ方向の糸の直径が小さくなり、その直角方向の糸の直径が大きくなる(楕円形となる)。これにより、モノフィラメントを含む織物シートよりも柔軟性に優れるというものである。
マルチフィラメントは、織物を織る時に、経糸方向に引張張力が負荷されるので、経糸の断面は多少楕円形になる。更に、緯糸も引張張力が負荷されている経糸に対して緯糸を編んでいくために、多少の引張張力が負荷される。そのため、緯糸の断面も多少楕円形になる。このとき、経糸と緯糸の直径は、楕円形の長手方向の直径(長径)である。但し、織物の段階(熱可塑性エラストマーがない状態)では糸の断面は極端な楕円形ではない。この段階では少々の楕円形であり、経糸と緯糸に負荷する引張張力と生産速度によって、その形状が若干変わる。このような織物が軟質シートとともに、加熱ロールの間隙に進入すると、2本のロールの間で圧縮力を付加される。その結果、得られた複合シート中の糸の断面が楕円形を呈することになる。
織物シートは、経糸及び緯糸が全てポリエステルマルチフィラメントまたはポリアミドマルチフィラメントからなる織物シートである。
織物シートは、同じ糸径のモノフィラメントのみからなる織物シートと比較して、織物シートの厚みが薄くなることから、織物シートの柔軟性に優れる。
具体的には、経糸及び緯糸の全ての糸を、所定の材料からなるマルチフィラメントにする。このようにすることで、経糸と緯糸の交点(以下、適宜「交点部」という場合がある。)において、織る時の引張張力により、交点部における経糸及び緯糸のそれぞれの、糸の断面形状が楕円形になる。例えば、マルチフィラメントは、複数の単糸が撚られたものであるため、経糸と緯糸の交点において単糸が相手側の糸の長さ方向に沿ってずれるので、マルチフィラメントの断面が偏平化した楕円形状(真円でない)となる。そのため、織物シートにおける経糸と緯糸の交点部の厚みは、糸が偏平状に変形したことに起因して薄くなる。そして、織物シートの厚みは、この交点部の厚みに等しいものと言えるため、交点部の厚みが薄くなることは、織物シートの厚みが薄くなることと同義と言える。従って、同じ糸径のものを使用する場合、マルチフィラメントを使用した織物シートは、モノフィラメントのみからなる織物シートと比較して、厚みが薄くなる。他の観点からすれば、同じ織物シートの厚みであれば、マルチフィラメントを使用した織物シートの方が、モノフィラメントのみからなる織物シートに比べて、糸径が大きいものを使用できるため、引裂強度等の強度特性に優れることになる。
つまり、上記「織物シート」と「熱可塑性エラストマー」とを有する「複合シート」をヒンジシートとして用いると、このヒンジシートは、同じ糸径を有するモノフィラメントからなる織物シートと熱可塑性エラストマーとを有するヒンジシートと比較して、強度が同等でありながら柔軟性に優れることになる。
また、同じ厚みの織物シートで比較した場合、モノフィラメントの糸径よりも太い糸径のマルチフィラメントが使用できるために織物シートの強度に優れる。この「織物シートと熱可塑性エラストマー層からなる」ヒンジシート(複合シート)は、同じ厚みのモノフィラメントからなる「織物シートと熱可塑性エラストマー層からなる」ヒンジシートと比較して、柔軟性は同等であるが、強度に優れる。
なお、「マルチフィラメント」とは、複数本の繊維糸(単糸)からなる糸(例えば、撚糸)のことであり、繊維糸の本数は特に制限はないが、例えば、通常は、30〜200本である。具体的には、「ポリエステルマルチフィラメント」は、ポリエステル製の複数本の繊維糸(単糸)からなる糸のことである。また、「モノフィラメント」とは、1本の繊維糸からなる糸のことである。
織物シートは、特に限定されるものではないが、平織及び綾織からなる群より選択される少なくとも1種の織り方からなる織物シートであることが好ましく、平織で織られているものであることが更に好ましい。このような織り方からなるものであると、製造単価が比較的安価である。
織物シートの厚みは、特に限定されるものではなく、使用用途に応じた範囲の数値を選択できる。例えば、電子パスポートの厚みは、各国毎に定められているが、全体としての厚みはある程度規定されている。そして、全体の厚みが規定されることで、その中に配置されるヒンジシートの厚みもある程度の範囲で定まることになる。この織物シートは、厚みが70〜150μmであることが好ましく、90〜140μmであることが更に好ましく、100〜140μmであることが特に好ましい。織物シートの厚みが上記範囲であると、織物シートについて優れた引裂耐性が発揮されるとともに、得られる複合シートについて柔軟性が優れるという利点がある。織物シートの厚みが下限値未満であると、織物シートの引裂耐性が低下するおそれがある。織物シートの厚みが上限値超であると、得られる複合シートの柔軟性が低下するおそれがある。
[1−2]熱可塑性エラストマー:
熱可塑性エラストマーは、表面硬度がJIS−Aで60以上83以下であることが必要であり、70〜83であることが好ましい。JIS−Aにおける表面硬度が上記範囲であると、柔軟性とヒンジ部のシワ発生の抑制の効果が両立する。上記表面硬度が下限値未満であると、ヒンジシートのように薄いシートを作製することが困難である。上記表面硬度が上限値超であると、複合シートの柔軟性が十分に得られない。なお、ヒンジ部のシワは、以下のように発生する。即ち、ポリカーボネートシート積層体を製造するための加熱積層工程において、ヒンジシート中の軟質樹脂(熱可塑性エラストマー)が軟化流動してヒンジ部へはみ出すことによってシワが発生する。なお、ポリカーボネートシート積層体は、電子パスポートにおいては、個人の画像、番号等をICチップ(IC−Chip)に記憶させ、また、レーザーマーキングにて描画するためのデータページのことである。
「表面硬度がJIS−A」とは、JIS規格においては中硬さ(一般ゴムなど)用の「タイプA」のことを意味する。
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、熱可塑性ポリアミドエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性アクリルエラストマーなどを挙げることができる。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
さらに、熱可塑性エラストマーは、キセノンアーク試験による試験時間400時間後の黄色度の差(△YI)が5以下であることが必要であり、3以下であることが更に好ましく、2以下であることが特に好ましい。キセノンアーク試験による試験時間400時間後の黄色度の差(△YI)が5以下であると、電子パスポートのように長期間使用する場合であっても耐久性が確保できる。一方、キセノンアーク試験による試験時間400時間後の黄色度の差(△YI)が5超であると、長期間の使用によって(すなわち、経年劣化によって)変色するだけでなく、耐光性試験で変色する熱可塑性エラストマーの強度が低下するために、データページのヒンジ部の強度が低下してしまう。そのため、電子パスポートのヒンジシートとしては好ましくない。
本発明の複合シートは、熱可塑性エラストマーが織物シートの開口部に侵入して織物シートの開口部を閉塞させているものである。別言すれば、本発明の複合シートは、織物シートの開口部に熱可塑性エラストマーからなる充填層が形成されており、この充填層によって織物の開口部が塞がれている。
本発明の複合シートは、その機能を阻害しない範囲内で、無機フィラー、有機フィラー等を混合していてもよい。
本発明の複合シートは、その厚みについて特に制限はないが、例えば、70〜160μmとすることができる。
[1−3]複合シートの用途:
本発明の複合シートは、パスポートに用いられているヒンジシートとして、使用することができる。
[2]複合シートの製造方法:
本発明の複合シートは、例えば以下のように作製することができる。
本発明の複合シートの製造方法は、軟質シート成形工程と軟化侵入工程とを有するものとすることができる。軟質シート成形工程は、Tダイ付押出機を用いて溶融押出成形して、熱可塑性エラストマーからなる軟質シートを成形する工程である。そして、軟化侵入工程は、軟化侵入工程Aまたは軟化侵入工程Bとが挙げられる。
軟化侵入工程Aとしては、軟質シートと、少なくとも経糸及び緯糸を有し開口部が形成された織物シートと、を積層させた後、加熱用及び冷却用の金属ロール/ゴムロール(金属ロールとゴムロールが対になっているロール)を使用して、軟質シートと織物シートとを加熱加圧し、織物シートの開口部に軟質シートを構成する熱可塑性エラストマーを軟化侵入させ、これによって、織物シートと熱可塑性エラストマーが一体化した複合シートを製造する工程である。なお、ロールとしては、金属ロール/金属ロール、金属ロール/ゴムロールなどを複数用いることができる。ここで、厚みが薄いシート(20〜200μm程度)の加熱加圧ラミネート加工においては、金属ロール/ゴムロールの組み合わせが一般的であるが、金属ロール/金属ロールも使用されている。金属ロール/金属ロールの場合は、厚みが薄いシートためにロール間隙が狭く、金属ロールが加熱状態においては金属ロールの熱膨張が伴なうこととロール回転の微小振動が伴うために、狭いロール間隙では金属ロール同士が接触する懸念があるために金属ロール/ゴムロールの組み合わせが一般的である。
また、軟化侵入工程Bとしては、Tダイ付押出機から押出された直後の軟化状態の軟質シートと、少なくとも経糸及び緯糸を有し開口部が形成された織物シートと、を積層させ、軟化状態の軟質シートと織物シートとを一対の金属ロールを使用して加圧圧着させる。そして、織物シートの開口部に軟質シートを構成する熱可塑性エラストマーを軟化侵入させる。その後、この複合シートを、次の加温状態の金属ロールとゴムロール間に進入させて、軟質シートを織物シートに軟化侵入させた側の反対側まで熱可塑性エラストマーを侵入させる。そして、織物シートの両面に熱可塑性エラストマーのスキン層を形成させ、所定の厚みに制御する。その後、冷却された金属ロールとゴムロールの間に複合シートを導き、複合シートを冷却して織物と熱可塑性エラストマーが一体化した複合シートを製造する工程である。但し、金属ロールやゴムロールの配置、数については、一例を前記したのであり、これ以外の組み合わせも当然使用することができる。
上記のような製造方法によれば、柔軟性、繰返曲げ疲労耐久性、耐光性、加熱融着性、加工性、寸法精度に優れ、更に、引裂耐性、繰返曲げ耐久性等の強度特性に優れた複合シートを製造することができる。
[2−1]軟質シート成形工程:
熱可塑性エラストマーは、表面硬度がJIS−Aで40以上83以下であるものを用いることができ、上述した本発明の複合シートで説明した熱可塑性エラストマーと同様のものを用いることができる。
Tダイ付押出機は、従来公知のものを適宜選択して用いることができる。また、溶融押出成形の条件は、従来公知の条件を適宜採用することができる。
[2−2]軟化侵入工程:
軟化侵入工程としては、例えば上記軟化侵入工程A,Bのいずれかの工程を選択することができる。
[2−2−1]軟化侵入工程A:
「加熱用及び冷却用の金属ロール/ゴムロール」は、従来公知のものを適宜選択して用いることができる。
軟質シートと織物シートとを加熱加圧する条件は、従来公知のものを適宜採用することができる。
[2−2−2]軟化侵入工程B:
「押出された直後の軟化状態の軟質シート」とは、一対の金属ロールを使用して加圧することで、熱可塑性エラストマーが織物シートの開口部に侵入し、熱可塑性エラストマーと織物シートとが圧着する状態の軟質シートを意味する。
一対の金属ロールとしては、従来公知のものを適宜選択して用いることができる。
金属ロールを使用して加圧する条件は、特に制限はなく従来公知のものを適宜採用することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例及び比較例に限定されるものではない。
[試験方法]
[1]軟質シート
(1)表面硬度:
作製した軟質シートについてJIS−K7311に準拠してその表面硬度を測定した。
(2)耐光性:
スガ試験機製のキセノンアーク試験機(ブラックパネル温度=63℃)にて400時間処理し、処理前後の黄色度の変化(△YI)を測定した。
[2]複合シート
(1)柔軟性:
複合シートを幅50mm×長さ200mmのサイズに切断してシート試験片Aを得た後、このシート試験片Aを図2に示す水平台21に配置した。このとき、水平台21の端部からシート試験片Aを50mmの長さ(長さ方向の一部)で張り出させた。その後、シート試験片A上にガラス板22(幅100mm、長さ200mm、厚さ3mm)を載置した。そして、シート試験片Aの張り出させた部分の垂れの程度(長さD)を測定した。なお、この垂れの長さDは、図2のように側面から見たときに、水平台21の載置されたシート試験片Aの上面の延長線(図2中、破線で示す)から、最も遠い部分(張り出したシート試験片Aの先端)までの距離とした。測定後、以下の4段階の評価を行った。
G1:25mm以上「柔軟性に優れる」
G2:20以上25mm未満「柔軟性が良好」
B1:15以上20mm未満「柔軟性が不十分」
B2:15mm未満「柔軟性に劣る」
(2)引裂強度:
複合シートについて、JIS−K7128−1に準拠して引裂強度を測定し、その最大値を求めた。
引裂強度は、強い方が好ましく、具体的には、90N/mm以上であることがよく、150N/mm以上であるとよりよい。
(3)融着強度:
複合シートを長さ15cm×幅15cmのサイズに切断してシート試験片Bを作製し、更に、同寸法の厚み200μmのポリカーボネートシート(白)(白色ポリカーボネート樹脂シート31)4枚を用意した。そして、これらを、下から順に、ポリカーボネートシート(白)31、ポリカーボネートシート(白)31、シート試験片B、ポリカーボネートシート(白)31、ポリカーボネートシート(白)31となるように積層させて積層試験片を得た。その後、シート試験片Bの上に乗せられているポリカーボネートシート(白)31のシート試験片B側の表面の一部(端部から10cmの部分)に黒マジックインクを塗った(図3中、黒マジックインク部分を符号32で示す)。その後、積層試験片の上下にポリイミドフィルム35を配置し、更に、これの上下にSUS板36を配置した(図3参照)。その後、真空加熱圧縮成形機にて加熱温度185℃にて加熱加圧し、その後、冷却して加熱積層試験片を得た。なお、黒マジックインクを塗った部分は、ポリカーボネートシート(白)とシート試験片Bとが融着しない状態となり、この部分をはくり試験(180°ピール試験)の摘み部(チャック部)とした。
その後、加熱積層試験片を20mm幅となるように切断してピール試験用試験片40を作製した。そして、このピール試験用試験片40を用いて、図4に示すように試験速度200mm/分の条件にて180°ピール試験を行い、はくり強度(N/mm)を測定した。このはくり強度を、融着強度として評価した。
はくり強度は、強い方が好ましく、具体的には6N/mm以上であることがよい。
(4)ミシン綴じ部のシワ:
下方から順に以下の各シートを積層させてポリカーボネートシート積層体50(図6参照)を得た。具体的には、長さ125mm、幅85mm、厚み100μmの透明ポリカーボネートシート51、同寸法の厚み100μmのレーザーマーキング用透明ポリカーボネートシート52、同寸法の厚み200μmの印刷用白ポリカーボネートシート53、長さ125mm、幅95mmの複合シート100、同寸法の厚み200μmの印刷用白ポリカーボネートシート53、同寸法の厚み100μmのレーザーマーキング用透明ポリカーボネートシート52、同寸法の厚み100μmの透明ポリカーボネートシート51の順に積層させた。なお、複合シート100は、得られるポリカーボネートシート積層体50から10mm張り出すように配置した。そして、この積層体50を、図5に示すように、長さ200mm、幅200mm、厚み2mmのSUS板36及び長さ200mm、幅200mm、厚み125μmのポリイミドフィルム35の間に挟むように配置した。その後、これを真空加熱圧縮成形機にて加熱温度185℃、圧力140N/mmにて加熱加圧し、その後、冷却して、図6に示すポリカーボネートシート積層体50を得た。このポリカーボネートシート積層体50において、複合シート100のうち、ポリカーボネートシート積層体50から10mm張り出している部分(ミシン綴じ部100a)のシワの発生を目視にて観察して以下のようにして評価した。
W−1:シワ発生がほとんどみられない。
W−2:多少シワ発生が認められるが、ミシン綴じが問題なく可能。
W−3:シワ発生大なため、ミシン綴じが困難。
なお、電子パスポートのデータページは、ポリカーボネートシート積層体からヒンジシートが張り出しており、この張り出した部分を用いて、表紙、ビザシートと共にミシン綴じされる。そのため、ミシン綴じ部には、シワの発生が認められないことがよい。
(実施例1)
「複合シート〔H1〕」
まず、軟質フィルム(S1)を得た。具体的には、表面硬度(JIS−A)80のポリエーテル系無黄変熱可塑性ポリウレタンエラストマー(BASFジャパン社製、商品名「エラストランNY80」)をTダイ付押出機に投入し200℃にて溶融押出成形により厚さ60μmの軟質フィルム(S1)を得た。この軟質フィルム(S1)を用いて、表面硬度及び耐光性の測定を行った。尚、△YI値については下記より求めた。
[△YI値]
耐光性試験前後の黄色度をJIS−K7373にて測定し、下式により△YI値を求めた。
式:△YI=YI(400)−YI(0)
但し、上記式中、YI(0)は耐光性試験前の黄色度であり、YI(400)は耐光性試験後の黄色度である。本発明においては、熱可塑性エラストマーの△YIが5以下であり、この熱可塑性エラストマーからなる軟質フィルムは、耐光性が優れるものである。
織物シート(F1)は、下記の織物シートを用いた。即ち、糸種がポリエステルマルチフィラメント、線径が直径83μmであり、平織であり、開口率が55%、厚みが100μmであった。
次に、軟質フィルム(S1)と織物シート(F1)を用いて複合シート〔H1〕を得た。具体的には、軟質フィルム(S1)と織物シート(F1)とを積層させた後、熱ロールラミネート装置を用い、加熱ロール温度を160℃として圧縮し、軟質フィルム(S1)の一部(熱可塑性エラストマー)を織物シート(F1)の開口部に軟化侵入させ、織物シート(F1)の開口部に熱可塑性エラストマーを埋め込んだ。このようにして厚さ110μm複合シート〔H1〕を得た。
得られた複合シート〔H1〕について、表1に示すように各種の試験を行った。
表1〜表4中、「ポリエステル(マルチ)」は、糸種がポリエステルマルチフィラメントであることを示し、「ポリアミド(マルチ)」は、糸種がポリアミドマルチフィラメントであることを示している。
(実施例2〜8、参考例9、10、比較例1〜8)
表1〜表4に示す条件となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして複合シートを作製した。作製した複合シートについて、表1〜表4に示すように各種の試験を行った。
(結果)
表1〜表4に示すように、実施例1〜8、参考例9、10の複合シートは、比較例1〜4の複合シートに比べて、優れた耐光性、柔軟性、強度、及びポリカーボネート樹脂シートとの加熱融着強度を有していることを確認した。
一方、比較例1は、優れた耐光性、柔軟性、及びポリカーボネート樹脂シートとの加熱融着強度を有している反面、引裂強度に劣る。更には、比較例1は、実施例1との比較において、線径が同じ(83μm)であるものの、織物の厚みが130μmであり、そのために、その織物を使用した複合シートの厚みは140μmである。つまり、比較例1では、実施例1の複合シートの厚み(110μm)よりも厚くなる。言い換えれば、実施例1の厚み110μmの複合シートよりも、比較例1の厚み140μmの複合シートの引裂強度が劣ると言える。
電子パスポートデータページの全厚みは、IDカード同様、800μm前後が望ましく、ヒンジシートは、引裂強度等の強度が一定の強度が維持できれば、その厚みは極力薄い方が望ましい。このような観点からすると、比較例1の複合シートは、厚みが厚い上に引裂強度も劣るため実用困難である。
比較例2は、熱可塑性エラストマーの表面硬度が高すぎるため、柔軟性に劣る。
比較例3は、熱可塑性エラストマーの表面硬度が低すぎるため、ヒンジシートとして使用する場合にミシン綴じ部のシワが大きく発生するので、加工性、寸法精度に劣る。
比較例4は、汎用タイプ熱可塑性ポリウレタンエラストマーを使用したため、耐光性が不十分であり、長期耐久性が必要な電子パスポート用ヒンジシートには実用困難である。
上述したように、実施例1〜8、参考例9、10の複合シートは、柔軟性、繰返曲げ疲労耐久性、耐光性、加熱融着性、加工性、寸法精度に優れ、更に、引裂耐性等の強度特性に優れることが確認できた。このようなことから、パスポート用のヒンジシートなどとして用いることができる。
本発明の複合シートは、パスポート用のヒンジシートなどとして利用することができる。
11:織物シート、12:熱可塑性エラストマー、21:水平台、22:ガラス板、31:白色ポリカーボネート樹脂シート(ポリカーボネートシート(白))、32:黒マジックインク部分、35:ポリイミドフィルム、36:SUS板、40:ピール試験用試験片、50:ポリカーボネートシート積層体、51:透明ポリカーボネートシート、52:レーザーマーキング用透明ポリカーボネートシート、53:印刷用白ポリカーボネートシート、100:複合シート、A:シート試験片、B:シート試験片、D:垂れの長さ。

Claims (4)

  1. 少なくとも経糸及び緯糸を有し開口部が形成された織物シートと、柔軟性に優れた熱可塑性エラストマーとの複合シートであり、
    前記織物シートは、前記経糸及び前記緯糸が全てポリエステルマルチフィラメントまたはポリアミドマルチフィラメントからなる織物シートであり、
    前記熱可塑性エラストマーは、表面硬度がJIS−Aで60以上83以下であり、且つ、キセノンアーク試験による試験時間400時間後の黄色度の差(△YI)が5以下であり、
    前記熱可塑性エラストマーが前記織物シートの前記開口部に侵入して前記織物シートの前記開口部を閉塞させており、
    前記織物シートは、開口率が50〜75%である複合シート。
  2. 前記織物シートの前記開口部は、前記経糸及び前記緯糸で囲まれた領域にあり、前記経糸及び前記緯糸が交わる部分に、交点部を有する請求項1に記載の複合シート。
  3. 前記織物シートは、前記経糸及び前記緯糸の直径がそれぞれ60〜120μmである請求項1または2に記載の複合シート。
  4. 前記ポリエステルマルチフィラメント及び前記ポリアミドマルチフィラメントは、それぞれ、30〜200本の繊維糸からなる請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合シート。
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