以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の要部の機能ブロック図である。本実施形態に係る情報処理装置100におけるゲームのプレイヤは、1人のユーザ(第1のプレイヤ)及び情報処理装置100が自動的に操作するプレイヤ(第2のプレイヤ)である。情報処理装置100は、例えば、以下説明するゲームを実行可能な専用の装置である。また、情報処理装置100は、携帯電話機又はタブレット端末等の電子機器を用いて構成してもよい。
情報処理装置100は、記憶部110と、フィールド管理部120と、制御部130と、特定部140と、算出部150と、勝敗判定部160と、スキル管理部170と、表示部180と、入力部190とを備える。
記憶部110は、ゲームの処理に用いられる各種情報を記憶する。記憶部110は、ゲームでプレイヤが使用する複数のゲーム媒体と、各ゲーム媒体が固有に有する複数のパラメータとを記憶する。ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ及びアバタ等を含む。また、ゲーム媒体は、ゲームの進行に応じ、プレイヤによって、ゲーム内で、取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び/又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものには限られない。本明細書では、ゲーム媒体がキャラクタであるとして、以下説明する。ゲーム媒体が固有に有するパラメータは、ゲーム媒体の攻撃力及び防御力等の戦闘力、ゲーム媒体の攻撃手段及び防御手段等の戦闘手段、ゲーム媒体の後述するスキル情報、ゲーム媒体のアバタに関する情報、ゲーム媒体の後述する属性、ゲーム媒体の希少度を示す指標等である。ゲーム媒体の希少度を示す指標は、ノーマル、レア、スーパーレア、ウルトラレア等の階層により表されてもよい。
また、記憶部110は、キャラクタに対応付けられたスキル情報を記憶する。スキル情報の詳細については後述する。また、記憶部110は、ゲームの進行に用いられる各プレイヤに対応付けられたポイントを記憶してもよい。各プレイヤに対応付けられたポイントは、例えばプレイヤに対応付けられたゲーム内での仮想的な体力値(HP)や、プレイヤのゲームの進行に用いられる行動力等である。プレイヤに対応付けられた体力値は、ゲームの進行に応じて増減する。プレイヤに対応付けられた体力値は、ゲーム媒体のパラメータに基づいて増減してもよい。ゲームの勝敗は、プレイヤに対応付けられた体力値に基づいて、後述するように勝敗判定部160が判定する。プレイヤに対応付けられた行動力は、プレイヤがゲームを進行させるために必要なポイントである。プレイヤに対応付けられた行動力は、プレイヤがゲームを進行させると、進行させた内容に応じて減少する。プレイヤは、自らに対応付けられた行動力が0以下になると、ゲームを進行させることができない。ゲームを進行させることができなくなったプレイヤは、勝敗判定部160により、ゲームの敗者として判定されてもよい。また、ゲームを開始する場合、記憶部110は、ゲームの各プレイヤに、各プレイヤが選択した複数のゲーム媒体を対応付けて記憶する。
フィールド管理部120は、表示部180に表示されるフィールドに関する情報を管理する。各プレイヤは、このフィールドの各領域にキャラクタを配置することによってゲームを進行させる。
フィールド管理部120が管理するフィールドに関する情報は、フィールドの各領域に配置されたキャラクタ及びキャラクタのパラメータ状態である。フィールド管理部120は、キャラクタと、キャラクタのパラメータ状態とを、フィールドの領域のそれぞれに対応付けて管理する。
パラメータ状態は、表示部180上において、種々の方法により表現される。パラメータ状態は、表示されるキャラクタの色彩により表現されてもよい。この場合、各パラメータ状態に対応付けられたキャラクタは、パラメータ状態ごとに白及び黒等の色彩が付された状態で表示される。パラメータ状態は、表示されるキャラクタの形状により表現されてもよい。この場合、各パラメータ状態に対応付けられたキャラクタは、パラメータ状態ごとにロボット型、人間型及び獣型等の形状で表示される。パラメータ状態は、表示されるキャラクタの一部に付された指標により表現されてもよい。この場合、各パラメータ状態に対応付けられたキャラクタは、パラメータ状態ごとに紋章又は旗印等の標識が付された状態で表示される。パラメータ状態は、表示されるキャラクタの方向により表現されてもよい。この場合、各パラメータ状態に対応付けられたキャラクタは、パラメータ状態ごとにフィールド上において上下左右等の各方向を向いた状態で表示される。
制御部130は、情報処理装置100の各機能ブロックをはじめとして、情報処理装置100の全体を制御及び管理するプロセッサである。制御部130は、ゲームの制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで構成される。かかるプログラムは、記憶部110又は外部の記憶媒体に格納される。また、制御部130は、ゲームにおける第2のプレイヤを自動的に操作可能である。
また、制御部130は、攻撃側プレイヤの指定に基づいて、攻撃側プレイヤが指定したキャラクタと、該プレイヤがキャラクタを配置するときのパラメータ状態との情報を、攻撃側プレイヤが指定した領域に対応付けて、フィールド管理部120のテーブルに格納(記憶)する。本明細書において、攻撃側プレイヤは、ある手番に、キャラクタを配置するプレイヤをいう。また、その手番に、キャラクタを配置しないプレイヤを防御側プレイヤという。なお、フィールド管理部120のテーブルについては、後述する図4で説明する。また、パラメータ状態についても後述するが、本実施形態では、第1のパラメータが第1のプレイヤであるユーザと対応付けられているとする。
情報処理装置100のユーザ(第1のプレイヤ)が攻撃側プレイヤとなる手番では、ユーザが、入力部190を使用して、キャラクタと、キャラクタを配置する領域を指定する。すると、制御部130は、フィールド管理部120のテーブルで、指定された領域の行に、キャラクタとして、指定されたキャラクタを格納する。また、制御部130は、パラメータ状態として、ユーザに対応する第1のパラメータ状態を格納する。また、情報処理装置100が自動的に操作するプレイヤ(第2のプレイヤ)が攻撃側プレイヤとなる手番では、制御部130は、自らキャラクタと、キャラクタを配置する領域を指定する。次に、制御部130は、フィールド管理部120のテーブルで、自ら指定した領域の行に、キャラクタとして、自ら指定したキャラクタを格納する。また、制御部130は、フィールド管理部120のテーブルで、自ら指定した領域の行に、パラメータ状態として、第2のプレイヤに対応する第2のパラメータ状態を格納する。
また、制御部130は、フィールド管理部120のテーブルで、後述する特定部140により特定された特定領域に対応付けられたパラメータ状態を変換する。特定領域は、攻撃側プレイヤが指定した領域に対して所定の位置関係にある領域であり、かつ、図4のフィールド管理部120のテーブルで攻撃側プレイヤが配置したキャラクタのパラメータ状態と異なる他のパラメータ状態に対応付けられた領域である。第1のプレイヤが攻撃側プレイヤである場合、攻撃側プレイヤが配置するキャラクタは第1のパラメータ状態である。従って、特定領域は、攻撃側プレイヤが指定した領域に対して所定の位置関係にある領域であり、かつ、フィールド管理部120のテーブルで第2のパラメータ状態に対応付けられた領域である。
制御部130が行う上記パラメータ状態の変換は、特定領域に対応付けられたパラメータ状態を、攻撃側プレイヤが配置したキャラクタのパラメータ状態に変換することにより行う。パラメータ状態が変換されると、変換後のパラメータ状態におけるパラメータが有効となり、変換前のパラメータ状態におけるパラメータは無効となる。
また、制御部130は、フィールド管理部120のテーブルへのキャラクタ及びパラメータ状態の情報を格納した場合、フィールド管理部120のテーブルに格納されたキャラクタに対応付けられたスキル情報を、後述するスキル管理部170に登録する。スキル情報は、キャラクタのそれぞれに対応付けられた固有の能力に関する情報(能力情報)の一例である。本明細書では、以下、能力情報は、キャラクタのスキル情報であるとして説明するが、能力情報は、スキル情報に限られるものではなく、キャラクタに対応付けられた固有の能力に関する他の任意の情報とすることができる。スキル情報は、ゲームの進行において所定の効果を発揮する。全てのキャラクタが、何らかのスキル情報と対応付けられていてもよい。また、一部のキャラクタのみが、スキル情報と対応付けられていてもよい。また、制御部130は、所定の条件に基づいて、スキル管理部170に登録されたスキル情報に関する処理を実行する。
特定部140は、特定領域を特定する。特定領域を特定するための領域同士の関係は、任意とすることができる。本実施形態に係る情報処理装置100のゲームでは、特定部140は、次に示すようにして特定領域を特定する。
まず、特定部140は、フィールド上に、攻撃側プレイヤが指定した領域を通る所定の軸を生成する。軸の方向は任意とすることができ、本明細書では、特定部140は、縦方向、横方向、右上方向及び右下方向の4つの軸を生成する。次に、特定部140は、フィールド管理部120のテーブルで、攻撃側プレイヤが配置したキャラクタのパラメータ状態と同一のパラメータ状態に対応付けられた領域(同一パラメータ領域)を抽出する。特定部140は、生成した軸に沿って、キャラクタを配置した領域と離間するという条件を満たす同一パラメータ領域を判断する。特定部140は、攻撃側プレイヤがキャラクタを配置した領域と、上述の方法により判断された領域とにより挟まれた領域を、特定領域として特定する。
算出部150は、攻撃側プレイヤがキャラクタを配置した場合、配置されたキャラクタの有効なパラメータと、特定領域に存在するキャラクタの有効なパラメータとに基づいて、防御側プレイヤに対応付けられた体力値を算出する。本実施形態では、算出部150は、特に、配置されたキャラクタの有効なパラメータ及び特定領域に存在するキャラクタの有効なパラメータに加え、同一パラメータ領域に対応付けられたキャラクタの有効なパラメータに基づいて、防御側プレイヤに対応付けられた体力値を算出する。算出部150が行う算出方法は、任意の方法である。本実施形態では、算出部150は、攻撃側プレイヤに対応付けられたキャラクタのパラメータの合計値と、防御側プレイヤに対応付けられたキャラクタのパラメータとの差分を、ダメージとして算出する。算出部150は、算出したダメージを防御側プレイヤに対応付けられた体力値から引き算をすることにより、防御側プレイヤに対応付けられた体力値を算出する。
勝敗判定部160は、算出部150がプレイヤに対応付けられた体力値の算出を実行するごとに、ゲームの勝敗が決定したか否かを判定する。勝敗判定部160は、プレイヤに対応付けられた体力値に基づいて勝敗を判定する。勝敗判定部160は、ゲームの進行の所定の段階において、体力値が高いプレイヤを勝者として決定してもよい。また、勝敗判定部160は、プレイヤに対応付けられた体力値が0以下となったプレイヤを敗者として決定してもよい。この場合、勝敗判定部160は、防御側プレイヤに対応付けられた体力値が0以下となったか否かを判定する。勝敗判定部160は、防御側プレイヤに対応付けられた体力値が0以下となった場合、防御側プレイヤを敗者、攻撃側プレイヤを勝者として決定し、ゲームを終了させる。以下、本明細書においては、勝敗判定部160は、プレイヤに対応付けられた体力値が0以下となったプレイヤを敗者として決定するとして説明する。
なお、勝敗判定部160が決定する勝者は、攻撃側プレイヤに限られない。攻撃側プレイヤがキャラクタを配置したことにより、防御側プレイヤのキャラクタのスキルの効果が生じ、攻撃側プレイヤに対応付けられた体力値が0以下となる場合がある。また、攻撃側プレイヤがキャラクタを配置したことにより、配置した領域における後述するイベントの効果が生じ、攻撃側プレイヤに対応付けられた体力値が0以下となる場合がある。これらの場合には、勝敗判定部160は、体力値が0以下となった攻撃側プレイヤを敗者、体力値が0より大きい防御側プレイヤを勝者として決定する。
スキル管理部170は、スキル情報を管理する。スキル管理部170は、後述する図7で説明するように、テーブルを有する。
上述のように、攻撃側プレイヤがキャラクタをフィールドに配置した場合、制御部130が、配置されたキャラクタに対応付けられたスキル情報をスキル管理部170のテーブルに登録する。スキル情報は、キャラクタを配置したプレイヤに対応付けてスキル管理部170のテーブルに登録される。第1のプレイヤが攻撃側プレイヤとして配置したキャラクタに対応付けられたスキルは、スキル管理部170のテーブルの第1のプレイヤの欄に登録される。また、第2のプレイヤが攻撃側プレイヤとして配置したキャラクタに対応付けられたスキルは、スキル管理部170のテーブルの第2のプレイヤの欄に登録される。プレイヤは、スキル情報をスキル管理部170のテーブルに登録することにより、スキルを使用できる。従って、各プレイヤは、キャラクタを配置した後に、該キャラクタに対応付けられたスキルを使用可能となる。
表示部180は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又は無機ELディスプレイ等の表示デバイスである。表示部180は、ゲームに使用するフィールドとともに、図4のフィールド管理部120のテーブルが管理する情報及び図7のスキル管理部170のテーブルが管理する情報等を表示する。
入力部190は、ユーザからの操作入力を受け付ける。入力部190は、操作ボタン(操作キー)から構成されていてもよい。情報処理装置100がタッチパネルを有する場合には、タッチパネルが、ユーザの指及びスタイラスペン等の接触を検出して操作入力を受け付けることにより、入力部190として機能する。ユーザは、入力部190を使用して、フィールドに配置するキャラクタ及びフィールド上の領域等を指定する。
次に、本実施形態に係る情報処理装置100で実行可能なゲームの概要について説明する。情報処理装置100で実行されるゲームでは、一定のポイントを有する第1及び第2のプレイヤが、表示部180に表示されるフィールド上のキャラクタが配置されていない領域に、順にゲーム媒体を配置させる。キャラクタは、それぞれ固有の複数のパラメータを有する。本実施形態では、各キャラクタは、第1のパラメータ及び第2のパラメータという2つのパラメータを有する。各キャラクタは、フィールド上に第1又は第2のいずれかのパラメータが有効化された状態で配置される。第1のプレイヤがキャラクタを配置させる場合、キャラクタは第1のパラメータが有効化された状態(第1のパラメータ状態)で配置される。第2のプレイヤがキャラクタを配置させる場合、キャラクタは第2のパラメータが有効化された状態(第2のパラメータ状態)で配置される。2人のプレイヤは、順にキャラクタを配置する。従って、手番ごとに、攻撃側プレイヤと防御側プレイヤは入れ替わる。
プレイヤがキャラクタを所定の領域に配置すると、情報処理装置100は、キャラクタが配置された所定の領域に対して所定の位置関係にあり、配置されたキャラクタのパラメータ状態と異なるパラメータ状態のキャラクタが配置された特定領域を特定する。ここで、パラメータ状態は、複数の(第1又は第2の)パラメータのうち、いずれのパラメータが有効であるかに関する状態である。従って、第1のプレイヤが攻撃側プレイヤとしてキャラクタを所定の領域に配置した場合、情報処理装置100は、キャラクタが配置された所定の領域に対して所定の位置関係にあり、第2のパラメータ状態のキャラクタが配置された特定領域を特定する。なお、所定の位置関係は、任意の位置関係とすることができる。本実施形態における所定の位置関係は、キャラクタが配置された領域に対して、フィールドにおける所定の軸に沿って離間して存在する位置関係である。この所定の位置関係に基づく、特定領域の特定方法については、図5の説明において後述する。
情報処理装置100は、攻撃側プレイヤの配置したキャラクタにおいて有効なパラメータと、特定された特定領域のキャラクタにおいて有効なパラメータとに基づき、防御側プレイヤに対応付けられた体力値を算出する。第1のプレイヤが攻撃側プレイヤである場合、情報処理装置100は、第1のプレイヤが配置したキャラクタの第1のパラメータと、特定された特定領域のキャラクタの第2のパラメータとに基づいて、第2のプレイヤに対応付けられた体力値を算出する。
第2のプレイヤに対応付けられた体力値の算出は、第1のキャラクタのパラメータに対する第2のキャラクタのパラメータの差分を、ダメージとして第2のプレイヤの算出前の体力値から引き算を行うことにより行う。第2のプレイヤの算出前の体力値が「100」であり、第1のプレイヤが配置したキャラクタの第1のパラメータが「30」であり、特定された特定領域のキャラクタの第2のパラメータが「20」であるとする。この場合、第1のキャラクタのパラメータ「30」に対する第2のキャラクタのパラメータ「20」の差分「10」を、ダメージとして第2のプレイヤの算出前の体力値「100」から引き算を行う。このようにして、第2のプレイヤに対応付けられた体力値「90」が算出される。なお、差分が0以下である場合には、防御側プレイヤに対応付けられた体力値は減少しない。
また、情報処理装置100は、特定領域のキャラクタのパラメータ状態を、攻撃側プレイヤの配置したキャラクタのパラメータ状態に変換する。上述の例では、特定領域のキャラクタは、第2のパラメータが有効化されている。このとき、攻撃側プレイヤが第1のパラメータが有効なキャラクタを上述の所定の領域に配置した。これにより、情報処理装置100は、特定領域のキャラクタの第1のパラメータを有効化する。このとき、特定領域のキャラクタの第2のパラメータは無効化される。
2人のプレイヤは、手番ごとに、攻撃と防御とを繰り返すことにより、互いの体力値を減少させる。いずれか一方のプレイヤに対応付けられた体力値が0以下となった場合、ゲームは終了する。このとき、体力値が0以下となったプレイヤがゲームの敗者であり、体力値が0より大きいプレイヤがゲームの勝者である。
図2は、本発明の一実施形態に係るゲームで使用されるフィールドの一例を示す図である。図2に示すように、本実施形態に係るゲームで使用されるフィールドは、24個の領域を有する4行×6列の長方形状である。本実施形態の説明では、フィールドの各行は、下から順に第1行から第4行とする。また、フィールドの各列は、左から順に第a列から第f列とする。また、1つの領域は、行を示す数字と列を示す小文字のアルファベットとの組合せにより特定する。図2に示すフィールドの最上段の行の各領域は、左から順に、a4、b4、c4、d4、e4及びf4のように示す。
図3は、ゲームの進行によりキャラクタが配置されたフィールドの状態の一例を示す図である。本明細書では、各キャラクタを大文字のアルファベットで表現する。また、各キャラクタのパラメータ状態を括弧で括った数字により表す。「E(1)」は、「E」というキャラクタが第1のパラメータ状態でフィールド上に配置されていることを示す。また、「J(2)」は、「J」というキャラクタが第2のパラメータ状態でフィールド上に配置されていることを示す。
図4は、フィールド管理部120の一例を模式的に示す図である。フィールド管理部120は、図4に示すようなテーブルを有する。図4に示すように、テーブルの各領域に対して、キャラクタ及びそのパラメータ状態が対応付けられて格納されている。
図4に示すテーブルは、フィールドが図3に示す状態であるときのテーブルを示す。図3の領域b2を参照すると、キャラクタEが第1のパラメータ状態で配置されている。フィールド上のこの状態は、図4のフィールド管理部120のテーブルでは、領域「b2」の行に、キャラクタ「E」及びそのパラメータ状態「1」というデータが格納されることにより実現される。このデータが示すように、キャラクタEは、第1のパラメータ状態が有効化されている。また、図3の領域d1に配置された第2のパラメータ状態のキャラクタFは、図4のフィールド管理部120のテーブルで、領域「d1」の行のキャラクタ「F」及びそのパラメータ状態「2」というデータとして格納されている。このデータが示すように、キャラクタFは、第2のパラメータ状態が有効化されている。また、図3で未だキャラクタが配置されていない領域(例えば領域a1)は、図4のフィールド管理部120のテーブルでは、キャラクタ及びパラメータ状態の列にデータが格納されていない。
図5は、特定部140による特定領域の特定方法の一例を模式的に示す図である。ここでは、図3の状態で、第1のプレイヤが、領域d4にキャラクタKを配置することを指定したとして説明する。このとき、キャラクタKと第1のパラメータとが、領域d4に対応付けられてフィールド管理部120のテーブルに格納される。
まず、特定部140は、図5(a)の矢印により示すように、領域d4を通る4つの軸を生成する。次に、特定部140は、図4に示すフィールド管理部120のテーブルを参照する。これにより、特定部140は、キャラクタKと同一の第1のパラメータ状態に対応付けられた領域を抽出する。こうして、特定部140は、図5(b)に網掛けで示すように、同一パラメータ領域として、領域b2、領域d2及びe1を抽出する。なお、キャラクタKのパラメータ状態は、第1のパラメータであるので、同一パラメータ領域は、第1パラメータ領域である。特定部140は、生成した軸に沿って、領域d4と離間するという条件を満たす第1パラメータ領域を判断する。図5(b)では、特定部140は、領域b2及び領域d2を、条件と満たす第1パラメータ領域として判断する。領域e1は、生成した軸に沿っていないため、条件を満たさない。特定部140は、図5(c)に斜線で示すように、領域d4及び領域b2により挟まれた領域c3と、領域d4及び領域d2により挟まれた領域d3とを、特定領域として特定する。領域d1は、領域d4及び領域d2により挟まれていないため、特定領域として特定されない。また、挟まれた領域が複数存在する場合には、特定部140は、その複数の領域の全てを特定領域として特定する。
次に、図6を参照しながら、算出部150が行う体力値の算出について、具体的な数値を用いて説明する。図6は、算出部150による算出方法の一例を説明する図である。
図6(a)では、第2のパラメータが有効なキャラクタBと、第1のパラメータが有効なキャラクタCとが予めフィールドに配置された状態である。この状態で、第1のプレイヤが、攻撃側プレイヤとしてキャラクタAをフィールドに配置した場合の体力値の算出について説明する。ここで、キャラクタAの第1のパラメータは20、キャラクタBの第2のパラメータは40、キャラクタCの第1のパラメータは30であるとする。また、防御側プレイヤに対応付けられた体力値は「300」であるとする。
第1のプレイヤがキャラクタAを配置した場合、キャラクタAは、第1のパラメータが有効な状態である。このとき、キャラクタBに対応付けられた領域は、キャラクタA及びCにそれぞれ対応付けられた領域に挟まれる。従って、キャラクタBに対応付けられた領域は、特定部140により特定領域として特定される。この場合、算出部150は、まず、キャラクタAの第1のパラメータ「20」と、キャラクタCの第1のパラメータ「30」との合計値「50」を算出する。次に、この合計値「50」と、キャラクタBの第2のパラメータ「40」との差分「10」を算出する。算出部150は、防御側プレイヤに対応付けられた体力値「300」から、ダメージとして、差分「10」を引き算することにより、算出結果としての防御側プレイヤに対応付けられた体力値「290」を算出する。なお、差分が0以下である場合、算出部150は、防御側プレイヤに対応付けられた体力値を変動させない。すなわち、防御側プレイヤへのダメージは「0」となる。
図6(b)では、第2のパラメータが有効なキャラクタBと、第2のパラメータが有効なキャラクタCと、第1のパラメータが有効なキャラクタDとが予めフィールドに配置された状態である。この状態で、第1のプレイヤが、攻撃側プレイヤとしてキャラクタAをフィールドに配置した場合の体力値の算出について説明する。キャラクタAの第1のパラメータは20、キャラクタBの第2のパラメータは40、キャラクタCの第2のパラメータは50、キャラクタDの第1のパラメータは60であるとする。また、防御側プレイヤに対応付けられた体力値は「300」であるとする。
第1のプレイヤがキャラクタAを配置した場合、キャラクタAは、第1のパラメータが有効な状態である。このとき、キャラクタB及びCに対応付けられた領域は、キャラクタA及びDにそれぞれ対応付けられた領域に挟まれる。従って、キャラクタB及びCに対応付けられた領域は、特定部140により特定領域として特定される。このように複数の連続する領域が特定領域として特定された場合、算出部150は、配置されたキャラクタの有効なパラメータと、特定領域に存在するキャラクタの有効なパラメータのそれぞれとに基づいて、防御側プレイヤに対応付けられた体力値を算出する。
算出部150は、まず、キャラクタAの第1のパラメータ「20」と、キャラクタDの第1のパラメータ「60」との合計値「80」を算出する。次に、この合計値「80」と、特定領域のうちの1つに存在するキャラクタBの第2のパラメータ「40」との差分「40」を算出する。次に、算出部150は、合計値「80」と、他の特定領域に存在するキャラクタCの第2のパラメータ「50」との差分「30」を算出する。次に、算出部150は、防御側プレイヤに対応付けられた体力値「300」から、ダメージとして全ての差分「40」及び「30」を引き算することにより、算出結果としての防御側プレイヤに対応付けられた体力値「230」を算出する。
図6(b)のように、複数の連続する領域が特定領域として特定された場合、算出部150は、防御側プレイヤに与えるダメージを所定の割合で増加させてもよい。所定の割合は任意の割合とすることができる。本実施形態では、算出部150は、算出した差分に、特定領域が連続する個数分の倍数を掛ける演算を行い、その演算結果をダメージとしてもよい。図6(b)では、特定領域が2個連続している。この場合、算出部150は、算出した差分「40」及び「30」にそれぞれ2を掛けた「80」及び「60」という演算結果を算出する。算出部150は、防御側プレイヤに対応付けられた体力値「300」から、ダメージとして、演算結果「80」及び「60」を引き算することにより、算出結果としての防御側プレイヤに対応付けられた体力値「160」を得る。このように、複数の連続する領域が特定領域として特定された場合に、防御側プレイヤに与えるダメージを所定の割合で増加させる。これにより、より大きなダメージを対戦相手であるプレイヤに与えるため、戦略が多様化する。
ダメージの増加は、複数の連続する領域が特定領域として特定された場合に限定されない。攻撃側プレイヤが、1つのキャラクタを配置することにより、2つ以上の軸の方向に特定領域が特定される場合がある。この場合、算出部150は、防御側プレイヤに与えるダメージを所定の割合で増加させてもよい。所定の割合は、特定領域が特定された軸の数に応じて変動させてもよい。2つの軸の方向に特定領域が特定された場合、算出部150は、ダメージを2倍としてもよい。3つの軸の方向に特定領域が特定された場合、算出部150は、ダメージを3倍としてもよい。4つの軸の方向に特定領域が特定された場合、算出部150は、ダメージを4倍としてもよい。なお、ダメージを増加させる所定の割合は、上述の倍数に限られない。
また、算出部150は、特定された特定領域の軸の関係に応じて増加させる割合を変動させてもよい。2つの軸が互いに直交する方向に特定領域が特定された場合、算出部150は、第1の割合でダメージを増加させてもよい。2つの軸が互いに直交しない方向に特定領域が特定された場合、算出部150は、第2の割合でダメージを増加させてもよい。第2の割合は、第1の割合と異なる割合である。第2の割合は、第1の割合より大きくてもよい。また、第2の割合は、第1の割合より小さくてもよい。
また、算出部150は、特定領域が所定の配置となった場合に、配置に応じて、ダメージを所定の割合で増加させてもよい。この場合、算出部150は、ダメージを増加させる割合を、特定領域の配置に応じて変化させることができる。
ここまで、算出部150がダメージを増加させる場合について説明したが、算出部150は、特定領域が所定の条件を満たす場合に、ダメージを所定の割合で減少させてもよい。ダメージを増加させると説明した上述のいずれかの条件において、算出部150は、ダメージを減少させてもよい。
図7は、スキル管理部170の一例を模式的に示す図である。スキル管理部170は、図7に示すようなテーブルを有する。スキル管理部170のテーブルは、プレイヤごとに、キャラクタと、各キャラクタに対応付けられたスキル情報と、スキル使用状態とに関する情報を有する。
図7に示すスキル情報としてのα1からα5及びβ1からβ5は、具体的なスキルの内容である。スキル情報は、プレイヤに対応付けられた体力値を変動させることを含む。プレイヤに対応付けられた体力値の変動は、所定のプレイヤに対応付けられた体力値を増加又は減少させることである。
また、スキル情報は、算出部150が各手番で算出を行う場合に、キャラクタに対応付けられたパラメータを変動させることを含む。パラメータの変動は、所定のキャラクタのパラメータを増加又は減少させることである。
また、スキル情報は、フィールド管理部120で管理されるパラメータ状態のいずれかを変換させることを含む。パラメータ状態の変換は、図4に示すフィールド管理部120のテーブルでは、パラメータ状態が「1」である領域のパラメータ状態を「2」に変換すること、又はその逆の変換である。従って、パラメータ状態の変換によって、キャラクタの有効化されるパラメータが変換される。
また、スキル情報は、前記フィールド管理部120で管理される領域とキャラクタとの対応関係を変更させることを含む。対応関係の変更は、図4に示すフィールド管理部120のテーブルでは、ある領域に対応付けられたキャラクタを、他の領域に対応付けることである。対応関係の変更によって、キャラクタと対応付けられていない領域が、他の領域に対応付けられていたキャラクタと対応付けられる。その場合、図3に示すフィールドでは、当該キャラクタが、予め対応付けられていた領域から、新たに対応付けられた領域に移動する。
また、スキル情報は、フィールド管理部120で管理される領域を、いずれのキャラクタとも対応付けない状態に変更させることを含む。図4のフィールド管理部120のテーブルの所定の領域を、いずれのキャラクタとも対応付けない状態に変更させることにより、図3に示すフィールドでは、当該所定の領域には、いずれのキャラクタも配置されない状態となる。
スキルは、プレイヤがキャラクタをフィールドに配置した場合に自動的に使用されるものであってもよい。また、スキルは、所定の条件が満たされた場合に自動的に使用されるものであってもよい。また、スキルは、プレイヤが任意の手番で使用できるものであってもよい。また、各スキルは1度のみ使用できるものとすることができる。
図7のスキル管理部170のテーブルで、スキル使用状態の列には、各スキルの使用に関する状態を示す情報が登録される。制御部130によりスキル情報がスキル管理部170のテーブルに登録された場合、制御部130は、スキル使用状態に、スキルを使用可能であることを示す「可」を登録する。スキル使用状態が「可」であるスキルは、プレイヤが使用可能である。
スキルが使用された場合、制御部130は、スキル使用状態に「済」と登録する。スキル使用状態が「済」であるスキルは、一度使用されているため、使用不可能である。
また、制御部130は、フィールド管理部120のテーブルで、スキル使用状態が「可」であるスキルに対応付けられたキャラクタのパラメータ状態を変換した場合、スキル管理部170のテーブルのスキル使用状態に「不可」と登録する。制御部130がパラメータ状態を変換した場合、パラメータ状態が変換されたキャラクタは、他のプレイヤと対応付けられる。そのため、制御部130が、スキル使用状態に「不可」と登録することによって、パラメータ状態が変換されたキャラクタに対応付けられたスキルを使用不可能とする。
制御部130は、一度スキル使用状態に「不可」と登録したスキルについて、当該スキルを有するキャラクタのパラメータが再び変換された結果、当該キャラクタが再び元のプレイヤと対応付けられた場合に、スキル使用状態に「可」と登録しなおしてもよい。これにより、プレイヤは、このスキルを使用可能となる。制御部130は、一度スキル使用状態に「不可」と登録したスキルについて、当該スキルを有するキャラクタのパラメータが再び変換された結果、当該キャラクタが再び元のプレイヤと対応付けられた場合でも、スキル使用状態を「不可」のままにしてもよい。これにより、一度パラメータが変換されたキャラクタのスキルは、その後、使用不可能となる。
図8は、表示部180に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。図8に示されるように、ゲーム画面200は、プレイヤ表示部211及び212と、キャラクタ表示部221及び222と、スキル表示部231及び232と、体力値表示部241及び242と、フィールド表示部250とを有する。
プレイヤ表示部211及び212は、このゲームのプレイヤを示す。プレイヤ表示部211には、第1のプレイヤ(ユーザ)が表示される。また、プレイヤ表示部212には、第2のプレイヤ(情報処理装置100が操作するプレイヤ)が表示される。
キャラクタ表示部221及び222は、各プレイヤが配置可能なキャラクタを表示する。キャラクタ表示部221には、第1のプレイヤが配置可能なキャラクタが表示されるまた、キャラクタ表示部222には、第2のプレイヤが配置可能なキャラクタが表示される。また、キャラクタ表示部221及び222は、プレイヤが既にフィールドに配置したキャラクタを表示しなくてもよい。
また、キャラクタ表示部222は、第1のプレイヤがゲームで対戦している第2のプレイヤの一部のキャラクタ(例えば、図8では2体)のキャラクタ情報を表示し、その他のキャラクタのキャラクタ情報を表示しなくてもよい。キャラクタ情報は、キャラクタ名又はキャラクタの第1及び第2のパラメータを含む。キャラクタ表示部222は、全てのキャラクタのキャラクタ情報を表示してもよい。また、キャラクタ表示部222は、全てのキャラクタのキャラクタ情報を非表示としてもよい。
スキル表示部231及び232は、それぞれ第1のプレイヤ及び第2のプレイヤが使用可能なスキル情報を表示する。スキル表示部231及び232は、図7に示すスキル管理部170のテーブルで、「スキル使用状態」が「可」であるスキル情報を表示する。従って、プレイヤがキャラクタを配置することにより新たにスキルが使用可能となる。また、スキル管理部170のテーブルにスキルが使用可能な状態として登録された場合、スキル表示部231及び232は、そのスキル情報が新たに表示する。また、スキル管理部170のテーブルで、スキルの「スキル使用状態」が「可」の状態から「不可」又は「済」の状態となった場合、そのスキルのスキル情報は、スキル表示部231及び232から消去される。
体力値表示部241及び242は、それぞれ第1のプレイヤ及び第2のプレイヤに対応付けられた体力値を表示する。体力値表示部241及び242は、棒状のインジケータとして体力値を表示できるが、体力値の表示は、これに限られない。体力値表示部241及び242は、体力値を数値として表示してもよい。
フィールド表示部250は、図2及び図3で示したような、ゲームに使用されるフィールドを表示する。
次に、情報処理装置100により実行されるゲームの進行について説明する。
図9から図12は、ゲームの進行例を説明する図である。ゲームを開始するにあたり、各プレイヤは、使用するキャラクタを12体選択する。このとき、ユーザ(第1のプレイヤ)は、入力部190を使用して、記憶部110に記憶されたキャラクタから、12体のキャラクタを選択する。制御部130は、例えば、選択されたキャラクタを記憶部110に記憶させる。
以下説明するゲームの進行例では、第2のプレイヤが配置するキャラクタの順は、情報処理装置100で予め決定されているとする。また、キャラクタ表示部222には、第2のプレイヤが配置するキャラクタのキャラクタ情報が、先の2回の手番まで表示されているとする。これにより、第1のプレイヤ(ユーザ)は、第2のプレイヤが配置するキャラクタ情報を、2手先まで知ることができる。なお、第2のプレイヤが配置するキャラクタの順は予め決定されていなくてもよい。また、第2のプレイヤが配置するキャラクタのキャラクタ情報は、キャラクタ表示部222で全て表示又は非表示とされていてもよい。
ゲーム開始時に、ゲーム画面200には、図9に示すように、各キャラクタ表示部221及び222に、各プレイヤが選択したキャラクタが示される。まず、ユーザは、入力部190を使用して、フィールドに初期配置するキャラクタを2体選択する。ここでは、ユーザは、キャラクタA及びDを選択したとする。すると、制御部130が、フィールド管理部120に選択されたキャラクタと選択されたキャラクタとパラメータ状態とを格納することにより、ゲーム画面200には、図10に示すように、フィールドの中央にキャラクタが表示される。なお、第2のプレイヤのキャラクタは、予め決定された順序で選択され、フィールドに配置される。また、キャラクタのフィールドへの配置とともに、制御部130がスキル情報をスキル管理部170に登録する。これにより、ゲーム画面200のスキル表示部231及び232に、各プレイヤが使用可能となったスキルが表示される。
次に、最初の手番として、攻撃側プレイヤであるユーザ(第1のプレイヤ)が、キャラクタをフィールドに配置する。ユーザは、入力部190を使用して、配置するキャラクタと配置する領域を指定する。ここでは、ユーザは、キャラクタEを、領域b2に配置することを指定したとする。
制御部130は、ユーザの指定に応じて、キャラクタEを、第1のパラメータ状態として、フィールド管理部120に格納する。このとき、制御部130は、キャラクタEが有するスキルα3を、スキル管理部170の「スキル使用状態」に登録する。そして、特定部140は、特定領域を特定する。ここでは、特定部140は、領域c2を特定領域として特定する。次に、算出部150が、第2のプレイヤに対応付けられた体力値の算出を行う。ここで、ユーザは、入力部190を使用して、スキルα1を使用することを指定したとする。スキルα1は、所定のキャラクタのパラメータを1回の手番の間、2倍にするものであるとする。ユーザが、スキルα1の効果により、キャラクタEのパラメータを2倍にすることを指定した場合、算出部150は、スキルα1の効果を適用して体力値の算出を行い、算出結果を記憶部110に記憶させる。また、制御部130は、ユーザによるスキルα1の使用に応じて、スキル管理部170の「スキル使用状態」を、「可」の状態から「済」の状態に変更する。算出部150が体力値の算出を完了した場合、制御部130は、フィールド管理部120で、キャラクタCに対応付けられたパラメータ状態を「2」から「1」に変更する。制御部130は、パラメータ状態が変更されたキャラクタCに対応付けられたスキルβ2について、スキル管理部170の「スキル使用状態」を、「可」の状態から「不可」の状態に変更する。
図11は、第1のプレイヤの最初の手番に関する処理が完了した場合のゲーム画面である。フィールド表示部250に示すように、領域b2にキャラクタEが配置されている。また、特定領域c2に配置されたキャラクタCのパラメータ状態が第1のパラメータ状態に変換されている。これにより、第2のプレイヤは、スキルβ2を使用できなくなったため、スキル表示部232から、スキルβ2の表示が削除されている。また、第1のプレイヤがスキルα1を使用したため、スキル表示部231からスキルα1の表示が削除されている。また、キャラクタEがフィールドに配置されたため、キャラクタEに対応付けられたスキルα3の表示が、スキル表示部231に加えられている。算出部150による体力値の算出により、体力値表示部242に示すように、第2のプレイヤに対応付けられた体力値が減少している。
このようにして、第1のプレイヤの手番の処理が終了すると、次に、第2のプレイヤが攻撃側プレイヤとして、キャラクタ及びフィールドの指定を行う。第2のプレイヤは、予め決定されたキャラクタFを、領域d1に配置することを指定したとする。すると、制御部130は、指定に応じて、キャラクタFを、第2のパラメータ状態として、フィールド管理部120に格納する。このとき、制御部130は、キャラクタFが有するスキルβ3を、スキル管理部170の「スキル使用状態」に登録する。次に、特定部140が、特定領域を特定する。ここでは、特定部140は、領域d2を特定領域として特定する。算出部150が、第1のプレイヤに対応付けられた体力値の算出を行い、算出結果を記憶部110に記憶させる。算出部150が体力値の算出を完了した場合、制御部130は、フィールド管理部120で、キャラクタDに対応付けられたパラメータ状態を「1」から「2」に変更する。制御部130は、パラメータ状態が変更されたキャラクタDに対応付けられたスキルα2について、スキル管理部170の「スキル使用状態」を、「可」の状態から「不可」の状態に変更する。
図12は、第2のプレイヤの手番に関する処理が完了した場合のゲーム画面である。フィールド表示部250に示すように、領域d1にキャラクタFが配置され、特定領域d2に配置されたキャラクタDのパラメータ状態が第2のパラメータ状態に変換されている。これにより、第1のプレイヤは、スキルα2を使用できなくなったため、スキル表示部231から、スキルα2の表示が削除されている。また、キャラクタFがフィールドに配置されたため、キャラクタFに対応付けられたスキルβ3の表示が、スキル表示部232に加えられている。算出部150による体力値の算出により、体力値表示部241に示すように、第1のプレイヤに対応付けられた体力値が減少している。
第2のプレイヤの手番が終了すると、再び、第1のプレイヤが攻撃側プレイヤとして、キャラクタ及び領域の指定を行う。プレイヤは、これを繰り返すことにより、対戦相手の体力値を変動させる。先に対戦相手の体力値を0以下にしたプレイヤが、ゲームの勝者となる。
次に、本実施の形態の情報処理装置100の動作について、図13を参照して説明する。図13は、図1の情報処理装置100が行う処理の一例を示すフローチャートである。
ゲームを開始するにあたり、まず、制御部130は、各プレイヤがゲームに使用するキャラクタの選択を、各プレイヤから受け付ける(ステップS101)。制御部130は、受け付けたキャラクタを記憶部110に記憶させる(ステップS102)。
制御部130は、ゲーム開始時にフィールドに初期配置されるキャラクタの選択を、各プレイヤから受け付ける(ステップS103)。制御部130は、受け付けた初期配置のキャラクタを、フィールド管理部120に格納する(ステップS104)。
制御部130は、最初の攻撃側プレイヤを指定する(ステップS105)。制御部130は、最初の攻撃側プレイヤの指定を、任意の方法で行うことができる。制御部130は、ユーザがゲームを開始するごとに無作為な方法で最初の攻撃側プレイヤを指定してもよい。また、制御部130は、ユーザの入力に従って、最初の攻撃側プレイヤを指定してもよい。
続いて、制御部130は、フィールドに配置するキャラクタと配置する領域との指定を、攻撃側プレイヤに要求する(ステップS106)。ユーザが攻撃側プレイヤである場合には、制御部130は、表示部180に、指定を促す画面表示を行うことにより、指定を要求してもよい。
攻撃側プレイヤがキャラクタ及び領域を指定すると、制御部130は、当該キャラクタ及び領域の指定を受け付ける(ステップS107)。制御部130は、受け付けたキャラクタ及び領域をフィールド管理部120に格納する(ステップS108)。制御部130は、指定されたキャラクタがスキルを有する場合、そのスキルのスキル情報をスキル管理部170に登録する(ステップS109)。
特定部140が、フィールド管理部120に格納された情報に基づいて、特定領域を特定する(ステップS110)。特定部140が特定した特定領域に基づいて、算出部150が、防御側プレイヤに対応付けられた体力値を算出する(ステップS111)。
制御部130は、フィールド管理部120における、特定領域に対応付けられたキャラクタのパラメータ状態を変更する(ステップS112)。このとき、スキル管理部170で、パラメータ状態を変更したキャラクタに対応付けられた使用可能なスキルが存在する場合、制御部130は、当該スキルを使用不可能な状態に登録変更する。
勝敗判定部160が、防御側プレイヤに対応付けられた体力値が0以下であるか否かを判定する(ステップS113)。
勝敗判定部160が、防御側プレイヤに対応付けられた体力値が0よりも大きいと判定した場合(ステップS113のNo)、制御部130は、攻撃側プレイヤと防御側プレイヤとの指定を入れ替える(ステップS114)。
制御部130は、フィールドに配置するキャラクタと配置する領域との指定を、攻撃側プレイヤに要求する(ステップS106)。このようにして、情報処理装置100は、勝敗判定部160が防御側プレイヤに対応付けられた体力値が0以下であると判定するまで、ステップS106からステップS113までを繰り返す。
勝敗判定部160が、防御側プレイヤに対応付けられた体力値が0以下であると判定した場合(ステップS113のYes)、制御部130は、かかる判定が行われた場合の攻撃側プレイヤを、このゲームの勝者と決定する(ステップS115)。
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置100によれば、プレイヤが配置したキャラクタとそのパラメータ状態とに基づいて、特定領域を特定する。そして、配置したキャラクタと特定領域のキャラクタとのパラメータに基づいて、プレイヤに対応付けられた体力値を変動させる。そして、体力値が0以下となったか否かに応じてゲームの勝敗が決定する。つまり、キャラクタのパラメータが示す値と、キャラクタを配置する領域とによって、プレイヤに与えるダメージの大きさが変動する。そのため、より多くのダメージを対戦相手のプレイヤに与えるために、ユーザは、キャラクタのパラメータとともに、配置する領域について考慮することが必要となる。そのため、情報処理装置100によれば、ゲームの戦略性を多様化し、興趣性を向上可能である。情報処理装置100により提供されるゲームでは、プレイヤが最初に選択したキャラクタのパラメータの値が高くても、プレイヤが行うキャラクタの配置によって、対戦相手のプレイヤに与えるダメージが変動する。そのため、キャラクタの配置により、ゲームの戦略性を多様化し、興趣性を向上可能である。
また、各キャラクタは複数のパラメータを有し、配置したキャラクタの位置関係に応じて、パラメータが変換されるため、ユーザは、自らに対応付けられたパラメータだけでなく、他のプレイヤに対応付けられた複数のパラメータを考慮しながらキャラクタの配置を決定してゲームを進行する。そのため、情報処理装置100によれば、ゲームの戦略性を多様化し、興趣性を向上可能である。
また、体力値の算出は、プレイヤが配置したキャラクタとは異なる他のパラメータ状態のキャラクタを挟んだ、プレイヤが配置したキャラクタ及び予めフィールドに配置されているプレイヤが配置したキャラクタと同一のパラメータ状態のキャラクタのパラメータに基づいて実行される。そのため、ユーザは、予めフィールドに配置されたキャラクタの配置及びパラメータを考慮しながらキャラクタの配置を決定してゲームを進行する。そのため、情報処理装置100によれば、ゲームの戦略性を多様化し、興趣性を向上可能である。
また、ゲーム中に、キャラクタが有するスキルを使用することにより、スキルに応じた効果が生じる。これにより、ユーザは、キャラクタが有するスキルを考慮してゲームを進行するため、情報処理装置100によれば、ゲームの戦略性を多様化し、興趣性を向上可能である。
以上、本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
フィールド管理部120のテーブルが有する情報は、図4に示すものに限られない。フィールド管理部120は、図4に示すキャラクタ及びパラメータ状態に関する情報に加えて、各領域に対応付けられたイベント情報を有していてもよい。イベント情報は、ゲームの進行で所定の効果を発揮する、領域に対応付けられた固有の情報である。
イベント情報は、ゲーム開始時に予めフィールド管理部120のテーブルに格納されていてもよい。また、イベント情報は、キャラクタが有するスキルによりフィールド管理部120のテーブルに格納されてもよい。イベント情報に関するイベントは、ゲームの開始時から制御部130に実行されることによって、その効果を生じていてもよい。また、イベント情報に関するイベントは、ゲームで所定の条件が満たされた場合に、制御部130に実行されることによって、その効果を生じてもよい。制御部130は、ユーザがキャラクタの配置を指定することにより、ある領域にキャラクタを新たに対応付けて格納した場合に、その領域に対応付けられたイベント情報のイベントを実行してもよい。また、イベント情報に関するイベントは、ゲームで所定の条件が満たされた場合に、制御部130がイベントの実行を終了することによって、その効果を消滅してもよい。
イベント情報は、スキル情報と同様の情報を含んでいてもよい。イベント情報は、プレイヤに対応付けられた体力値を変動させること、キャラクタに対応付けられたパラメータを変動させること、フィールド管理部120で管理されるパラメータ状態のいずれかを変換させること、フィールド管理部120で管理される領域とキャラクタとの対応関係を変更させること、フィールド管理部120で管理される領域をいずれのキャラクタとも対応付けない状態に変更させることの、少なくともいずれかを含んでいてもよい。なお、ここで示した例の各イベント情報によるイベントの効果は、上述の実施形態におけるスキル情報の説明で行ったものと同様であってもよい。
制御部130は、イベント情報を、フィールドの領域に表示してもよい。制御部130は、イベント情報を、明示的又は非明示的に表示する。イベント情報が明示的に表示される場合、イベントの内容がフィールドの領域に表示される。イベント情報が非明示的に表示される場合、イベントの内容に関する情報がフィールドの領域に表示される。非明示的な表示では、イベントが体力値の変動に関する場合、制御部130は、体力値に関するということを表示し、体力値が具体的にどのように変動するかについては表示しない。また、非明示的な表示では、イベントがパラメータの増加又は減少に関する場合、制御部130は、パラメータに関するということを表示し、パラメータがどの程度増加するか又は減少するかについては表示しない。また、非明示的な表示では、制御部130は、イベントに関係する領域を表示してもよい。所定の領域にあるキャラクタがイベントの効果による影響を受ける場合、制御部130は、かかる領域を表示してもよい。また、制御部130は、イベントによる影響を受ける領域の数を表示してもよい。
また、制御部130は、一部の領域のイベント情報を表示し、他の領域のイベント情報を表示しなくてもよい。イベントを表示する領域は、フィールドごとに予め決定されていてもよい。また、イベントを表示する領域は、ゲームにより対戦を行うたびに、無作為に選択されても良い。イベント情報が表示される領域においては、上述のように明示的又は非明示的にイベント情報が表示される。
このように、フィールドの領域をイベントと対応付けることにより、ユーザは、フィールドに対応付けられたイベントの効果を考慮しながらキャラクタの配置を決定してゲームを進行する。従って、ユーザは、キャラクタを配置することにより対戦相手のプレイヤに与えるダメージの他、配置するフィールドのイベントの効果を考慮する。イベント情報が明示的に表示される場合には、ある領域にキャラクタを配置すると、対戦相手に大きなダメージを与えるが、イベントの効果により自らが不利益を受ける場合、ユーザは、かかるトレードオフの関係について考慮しながらゲームを進める。また、イベント情報が非明示的に表示される場合には、ユーザは、イベント情報の内容を推測しながらゲームを進める。そのため、ゲームの戦略性がさらに多様化し、興趣性を向上可能である。
また、イベント情報を表示しない場合には、攻撃側プレイヤがキャラクタを配置することにより、ユーザが予想しないイベントが発生する場合がある。これにより、ゲームの局面が大きく変化する場合がある。そのため、ゲームの興趣性が向上する。
また、上述の実施形態で、各キャラクタは複数のパラメータを有するとして説明したが、複数のパラメータは、それぞれ攻撃力及び防御力を含んでいてもよい。各キャラクタが、上述の実施形態のように第1及び第2のパラメータを含む場合、第1のパラメータは攻撃力(第1の攻撃力)と防御力(第1の防御力)とを含み、第2のパラメータは攻撃力(第2の攻撃力)と防御力(第2の防御力)とを含んでいてもよい。
各パラメータがそれぞれ攻撃力及び防御力を含む場合、算出部150は、各キャラクタにおいて攻撃側プレイヤに対応付けられたパラメータ状態の攻撃力と、防御側プレイヤに対応付けられたパラメータ状態の防御力とに基づいて、体力値の算出を行う。ここで、図14を参照して、体力値の算出方法の変形例について説明する。上述の実施形態における説明と同様に、第1のパラメータ状態であるキャラクタに挟まれ、第2のパラメータ状態であるキャラクタが配置されている領域が、特定領域として特定部140により特定されるとして説明する。
図14は、算出部150による算出方法の変形例を説明する図である。図14では、第2のパラメータが有効なキャラクタBと、第1のパラメータが有効なキャラクタCとが予めフィールドに配置された状態である。この状態で、第1のプレイヤが、攻撃側プレイヤとして、キャラクタAをフィールドに配置した場合の体力値の算出について説明する。キャラクタAの第1の攻撃力は20、第1の防御力は35、キャラクタBの第2の攻撃力は40、第2の防御力は15、キャラクタCの第1の攻撃力は30、第1の防御力は25であるとする。また、防御側プレイヤに対応付けられた体力値は「300」であるとする。
第1のプレイヤがキャラクタAを配置した場合、キャラクタAは、第1のパラメータが有効な状態である。このとき、キャラクタBに対応付けられた領域が、キャラクタA及びCにそれぞれ対応付けられた領域に挟まれる。そのため、キャラクタBに対応付けられた領域は、特定部140により特定領域として特定される。この場合、攻撃プレイヤは、第1のパラメータに対応付けられた第1のプレイヤである。算出部150は、まず、キャラクタAの第1の攻撃力「20」と、キャラクタCの第1の攻撃力「30」との合計値「50」を算出する。次に、この合計値「50」と、キャラクタBの第2の防御力「15」との差分「35」を算出する。算出部150は、防御側プレイヤに対応付けられた体力値「300」から、ダメージとして、差分「35」を引き算することにより、算出結果としての防御側プレイヤに対応付けられた体力値「265」を算出する。上述の実施形態と同様に、差分が0以下である場合、算出部150は、防御側プレイヤに対応付けられた体力値を変動させない。
各パラメータが、それぞれ攻撃力及び防御力を含む場合、ユーザは、キャラクタのパラメータ状態とともに、各パラメータ状態における攻撃力及び防御力を考慮しながらキャラクタの配置を決定してゲームを進行する。例えば、攻撃力は高いが、防御力が低いキャラクタをユーザが有する場合がある。ユーザは、このキャラクタをフィールドに配置する場合、高い攻撃力によって相手に大きなダメージを与えられる可能性がある。一方、このキャラクタの防御力は低いため、ユーザは、このキャラクタを配置することによって、その後自ら大きなダメージを受ける可能性がある。ユーザは、かかるトレードオフの関係について考慮しながらゲームを進める。そのため、ゲームの戦略性がさらに多様化し、興趣性を向上可能である。
また、本明細書に記載のゲームで、制御部130は、ユーザの操作に基づいて、キャラクタを合成することにより成長させることができる。このとき、制御部130は、合成するキャラクタに応じて、パラメータ状態ごとに異なる成長結果としてもよい。上述の実施形態のように、キャラクタが第1及び第2のパラメータ状態を有する場合、制御部130は、キャラクタの合成により、第1のパラメータのみを大きくするように成長させてもよい。また、制御部130は、キャラクタの合成により、第1のパラメータを第2のパラメータよりも、より大きくするように成長させてもよい。また、制御部130は、キャラクタの合成により、第1のパラメータを小さくするように成長させてもよい。これは、第2のパラメータについても同様である。また、制御部130は、キャラクタの合成により、キャラクタの能力情報を変更してもよい。
このように、キャラクタを合成させて、キャラクタのパラメータ及び能力情報を変更する場合、合成するキャラクタによって成長結果が異なる。そのため、ユーザは、どのキャラクタを成長させるかについて考慮する必要がある。そのため、ゲームの戦略性がさらに多様化し、興趣性を向上可能である。
また、上述の実施形態で説明したゲームで、攻撃側プレイヤがフィールド上のいずれの領域にキャラクタを配置しても、そのキャラクタが、防御プレイヤに対応付けられたパラメータ状態のキャラクタと所定の位置関係となることができない場合、制御部130は、攻撃側プレイヤからのキャラクタ及び領域の指定を受け付けることなく、攻撃側プレイヤの手番を終了してもよい。この場合、同一のプレイヤが続けてキャラクタをフィールドに配置する。
制御部130は、攻撃側プレイヤからのキャラクタ及び領域の指定を受け付ける場合には、攻撃側プレイヤがキャラクタを配置可能な領域を、フィールド表示部250上に表示してもよい。この表示の方法は、攻撃側プレイヤが認識可能な任意の方法であればよい。この表示は、該当する領域の色彩を変更したり、該当する領域を枠で覆ったりすることにより行うことができる。
また、同一のプレイヤが続けてキャラクタを配置すると、その後のゲームの状況により、このプレイヤが配置するキャラクタが不足する場合がある。これを回避するために、ゲーム開始時に、制御部130は、各プレイヤに予め数体の予備のキャラクタを選択させてもよい。
また、上述の実施形態では、1人のユーザ(第1のプレイヤ)の対戦相手を、情報処理装置100が自動的に操作するプレイヤ(第2のプレイヤ)として説明したが、第2のプレイヤは、第1のプレイヤと異なる他のユーザであってもよい。このように、ユーザ同士で対戦を行う場合、第1及び第2のプレイヤが配置するキャラクタの順序は、いずれも決定されていない。そのため、第1及び第2のプレイヤとも、手番ごとに配置するキャラクタを指定できる。
また、2人のユーザが対戦を行う場合、キャラクタ表示部221及び222は、対戦相手のキャラクタ表示部221の表示を、全てのキャラクタを表示するか、又は全てのキャラクタを非表示とする。
このゲームのプレイヤは、第1及び第2の2人のプレイヤに限定されない。このゲームは、3人以上のプレイヤにより対戦できる。3人以上のプレイヤにより対戦を行う場合、各キャラクタは、対戦するプレイヤの人数に応じたパラメータ状態を有する。3人以上のプレイヤによる対戦を行う場合、各キャラクタは、第1、第2及び第3のパラメータ状態を有する。4人以上のプレイヤによる対戦を行う場合、各キャラクタは、第1、第2、第3及び第4のパラメータ状態を有する。各パラメータ状態は、各プレイヤと1対1に対応付けられる。
このように、3人以上のプレイヤによりゲームを行う場合、各プレイヤは、複数のプレイヤを対戦相手としてゲームを行うため、自分の手番にどのキャラクタをどの領域に配置するかについての戦略性が広がる。また、1人のプレイヤがゲームの途中で優勢となっていても、他のプレイヤが協力して、優勢な1人のプレイヤを攻撃する場合も想定される。そのため、ゲームの戦略性がさらに多様化し、興趣性を向上可能である。
各キャラクタは、数種類に分類された属性情報のいずれかと対応付けられていてもよい。属性情報は、任意の属性に関する情報であり、その種類の数も任意である。算出部150は、属性情報に応じて体力値を算出してもよい。このとき、算出部150は、属性情報に応じて、キャラクタのパラメータの値に所定の数を掛けた数値を使用して体力値を算出できる。
ここで、図15を参照して、体力値の算出方法の更なる変形例について説明する。ここでは、上述の実施形態における説明と同様に、第1のパラメータ状態であるキャラクタに挟まれ、第2のパラメータ状態であるキャラクタが配置されている領域が、特定領域として特定部140により特定されるとして説明する。
図15は、算出部150による算出方法の変形例を説明する図である。図15では、第2のパラメータが有効なキャラクタBと、第1のパラメータが有効なキャラクタCとが予めフィールドに配置された状態である。この状態で、第1のプレイヤが、攻撃側プレイヤとして、キャラクタAをフィールドに配置した場合の体力値の算出について説明する。キャラクタAの第1のパラメータは20、キャラクタBの第2のパラメータは40、キャラクタCの第1のパラメータは30であるとする。また、防御側プレイヤに対応付けられた体力値は「300」であるとする。
また、属性情報は、3竦みの関係を有する3種類の属性X、属性Y及び属性Zであるとする。属性Xは属性Yに対して優勢、属性Yは属性Zに対して優勢、属性Zは属性Xに対して優勢であるとする。算出部150は、体力値の算出において、優勢な属性を有するキャラクタのパラメータを2倍にして算出するとする。キャラクタAは属性X、キャラクタBは属性Y、キャラクタCは属性Xをそれぞれ有するとする。
第1のプレイヤがキャラクタAを配置した場合、キャラクタAは、第1のパラメータが有効な状態である。このとき、キャラクタBに対応付けられた領域が、キャラクタA及びCにそれぞれ対応付けられた領域に挟まれる。そのため、キャラクタBに対応付けられた領域は、特定部140により特定領域として特定される。この場合、キャラクタA及びCは、キャラクタBの属性Yに対して優勢な属性Xを有する。算出部150は、キャラクタA及びCのパラメータ「20」及び「30」を、それぞれ2倍にして、「40」及び「60」という値を使用して、防御側プレイヤに対応付けられた体力値の算出を行う。算出部150は、それぞれ2倍したキャラクタAに関するパラメータ「40」と、キャラクタCに関するパラメータ「60」との合計値「100」を算出する。次に、この合計値「100」と、キャラクタBの第2のパラメータ「40」との差分「60」を算出する。算出部150は、防御側プレイヤに対応付けられた体力値「300」から、ダメージとして、差分「60」を引き算する。こうして、算出部150は、算出結果としての防御側プレイヤに対応付けられた体力値「240」を算出する。上述の実施形態と同様に、差分が0以下である場合、算出部150は、防御側プレイヤに対応付けられた体力値を変動させない。
算出部150は、優勢のキャラクタのパラメータの値を増加させるのではなく、劣勢のキャラクタのパラメータの値を減少させて、体力値の算出を行ってもよい。また、算出部150は、パラメータの値を変動させずに、属性情報に応じて、所定の追加ダメージを防御側プレイヤに与える算出を行ってもよい。
このように、各キャラクタに対して、数種類の属性情報を対応付けた場合、ユーザは、キャラクタの属性情報を考慮しながら、キャラクタの配置を決定してゲームを進行する。ユーザは、フィールドに配置されている対戦相手のプレイヤに対応付けられたキャラクタの属性を確認する。そして、ユーザは、対戦相手のキャラクタの属性に対して優勢な属性を有するキャラクタを配置しようとする。しかし、その後、ユーザが配置したキャラクタの属性に対して、対戦相手が優勢な属性を有するキャラクタを配置することが想定される。そのため、ゲームの戦略性がさらに多様化し、興趣性を向上可能である。
また、特定領域は、上述の実施形態で示した領域に限られない。特定領域は、キャラクタを配置した領域に対して、縦方向、横方向、右上方向及び右下方向の4つの軸上に位置する領域であって、配置された攻撃側プレイヤのキャラクタのパラメータ状態と異なるパラメータ状態(他のパラメータ状態)に対応付けられた領域であってもよい。また、特定領域は、キャラクタを配置した領域に対して、縦方向、横方向、右上方向及び右下方向に隣接する領域であって、他のパラメータ状態に対応付けられた領域であってもよい。また、特定領域は、キャラクタを配置した領域に対して、縦方向又は横方向に隣接する領域であって、他のパラメータ状態に対応付けられた領域であり、且つ、当該他のパラメータ状態に対応付けられた領域に対して縦方向及び横方向に隣接する領域の全部又は一部が、攻撃側プレイヤのキャラクタのパラメータ状態(同一パラメータ状態)に対応付けられた領域であってもよい。また、特定領域は、キャラクタを配置した領域に対して所定の位置関係にある領域であって、他のパラメータ状態に対応付けられた領域であり、且つ、当該他のパラメータ状態に対応付けられた領域に対して当該所定の位置関係にある領域が、同一パラメータ状態に対応付けられた領域である領域であってもよい。なお、これらの特定領域は、想定される特定領域の一部の例であり、特定領域は、これらの例に限定されるものではない。
また、フィールドの領域の数は、上述の実施形態で示した24個に限定されない。フィールドは任意の領域の数であってもよい。また、フィールドの形状は、上述の実施形態で示した長方形状に限定されない。フィールドの形状は、例えば、任意の矩形状、円形状又は多角形状であってもよい。また、図16のように、フィールドの一部にキャラクタを配置できない領域を設けてもよい。
また、フィールドの領域の形状も、任意の形状とすることができる。図17は、各領域が六角形からなるフィールドを示す。本明細書に記載したゲームは、このようなフィールドで行うこともできる。
このように、多様な形状のフィールドを使用してゲームを行うことにより、各プレイヤは、配置するキャラクタの位置関係について、深く考慮する必要がある。特に、同一のパラメータ状態のキャラクタで他のパラメータ状態のキャラクタを挟むことにより、パラメータ状態が変換される場合、フィールドの端部の領域に配置したキャラクタは、その後パラメータ状態が変換されない。つまり、ユーザは、端部の領域にキャラクタを配置することで、ゲームを有利に進めることができる。従って、ユーザは端部の領域にキャラクタを配置できるようにゲームを進めることが想定される。そのため、ゲームの戦略性がさらに多様化し、興趣性を向上可能である。
また、制御部130は、各領域を区切るマス目をフィールドに表示しなくてもよい。また、制御部130は、ゲームの進行において必要となる場合にマス目を表示し、その他の場合に表示しなくてもよい。制御部130は、プレイヤがキャラクタを配置するために領域を選択する場合にマス目を表示し、その他の場合にマス目を表示しないように制御することができる。これにより、ユーザは、フィールドの画像をより鮮明に認識できる。
また、制御部130は、攻撃側プレイヤがキャラクタを配置する領域を選択する場合に、選択を補助する表示を行ってもよい。攻撃側プレイヤは、フィールドに表示されたカーソルを移動させることにより、キャラクタを配置する領域を検討する場合がある。この場合、制御部130は、カーソルが配置された領域に対する特定領域を、フィールドに表示してもよい。また、制御部130は、フィールドの各領域に対する特定領域の数に関する情報を表示してもよい。特定領域の数は、攻撃側プレイヤがある領域にキャラクタを配置したときに、特定領域として特定される領域の数である。制御部130は、特定領域の数に関する情報を、各領域に数字を示すことにより表示できる。また、制御部130は、特定領域の数に関する情報を、特定領域の数に応じた色で表示できる。この場合、フィールドは、特定領域の数に応じて色分けされた状態で表示される。ユーザは、これらの補助表示を参照して、キャラクタの配置を選択できる。
また、本明細書に記載のゲームにおいて、制御部130は、同一の領域に2体以上のキャラクタを配置させてもよい。同一の領域に2体以上のキャラクタを配置させる場合、算出部150は、最後に配置されたキャラクタのパラメータに基づいて、プレイヤに対応付けられた体力値の算出を行ってもよい。また、算出部150は、2体以上のキャラクタのパラメータの合計値に基づいて、プレイヤに対応付けられた体力値の算出を行ってもよい。また、算出部150は、ユーザの指定したキャラクタのパラメータに基づいて、プレイヤに対応付けられた体力値の算出を行ってもよい。
このように、同一の領域に2体以上のキャラクタを配置させることにより、ユーザがキャラクタを配置させる選択肢が広がる。これにより、ゲームの複雑性が増す。そのため、ゲームの戦略性がさらに多様化し、興趣性を向上可能である。
また、上述の実施形態では、本発明を、ゲームを実行する情報処理装置100について説明した。本発明は、これに限られず、ゲームを実行するサーバ装置、及びサーバ装置と端末装置とを有する情報処理システムとしても構成できる。
図18は、本発明に係る情報処理システムの要部の機能ブロック図である。図18に示すように、情報処理システムは、サーバ装置300と、端末装置400とを有する。
サーバ装置300は、記憶部310と、フィールド管理部320と、制御部330と、特定部340と、算出部350と、勝敗判定部360と、スキル管理部370と、通信部305とを備える。記憶部310、フィールド管理部320、特定部340、算出部350、勝敗判定部360及びスキル管理部370の機能については、情報処理装置100における記憶部110、フィールド管理部120、特定部140、算出部150、勝敗判定部160及びスキル管理部170と、それぞれ同様であるため、説明を省略する。制御部330は、サーバ装置300の各機能ブロックをはじめとして、サーバ装置300の全体を制御及び管理するプロセッサである。また、通信部305は、ゲームのユーザが使用する端末装置400と有線通信又は無線通信を行うことにより、ゲームに使用されるデータの送受信を行う。通信部305は、端末装置400に入力されたキャラクタ及び領域の指定を受信する。通信部305は、ゲーム画面を端末装置400の表示部480に表示させるために、フィールド管理部320に格納された情報を端末装置400に送信する。
端末装置400は、表示部480と、入力部490と、通信部405と、制御部430とを備える。端末装置400は、ゲームを実行可能な専用の装置であってもよい。また、端末装置400は、携帯電話機又はタブレット端末等の電子機器を用いて構成してもよい。表示部480及び入力部490の機能は、情報処理装置100における表示部480及び入力部490とそれぞれ同様であるため、説明を省略する。制御部430は、端末装置400の各機能ブロックをはじめとして、端末装置400の全体を制御及び管理するプロセッサである。通信部405は、ゲームを実行するサーバ装置300と通線通信又は無線通信を行うことにより、ゲームに使用されるデータの送受信を行う。通信部405は、入力部490からのユーザの入力に関するデータをサーバ装置300に送信する。通信部405は、サーバ装置300から送信されるゲーム画面に関する情報を受信する。
サーバ装置300は、複数の端末装置400と通信を行うことにより、各端末装置400を介して、複数のユーザにゲームを提供できる。
上述の実施形態に係る情報処理装置100として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話などの情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施の形態に係る情報処理装置100の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、当該情報処理装置の記憶部に格納し、当該情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読出して実行させることにより実現可能である。
また、本発明の情報処理システムが、端末装置400及びネットワークを介して接続されたサーバ装置300として構成される場合、ゲームの進行画面を、サーバ装置300が生成したデータに基づき端末装置400に表示されるウェブ表示とし、その他のメニュー画面等を、端末装置400にインストールされているネイティブアプリによって表示されるネイティブ表示とすることもできる。このように、情報処理システムは、サーバ装置300と端末装置400のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。