JP6622747B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP6622747B2
JP6622747B2 JP2017078749A JP2017078749A JP6622747B2 JP 6622747 B2 JP6622747 B2 JP 6622747B2 JP 2017078749 A JP2017078749 A JP 2017078749A JP 2017078749 A JP2017078749 A JP 2017078749A JP 6622747 B2 JP6622747 B2 JP 6622747B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
effect
display
game
state
displayed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017078749A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018175353A (ja
Inventor
小倉 敏男
敏男 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2017078749A priority Critical patent/JP6622747B2/ja
Publication of JP2018175353A publication Critical patent/JP2018175353A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6622747B2 publication Critical patent/JP6622747B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)
  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、所定の遊技を行うことが可能
な遊技機に関する。
遊技機として、遊技球等の遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に
設けられている入賞口等の入賞領域に遊技媒体が入賞して実行条件が成立すると、複数種
類の識別情報を可変表示装置にて可変表示し、その表示結果により所定の遊技価値を付与
するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたパチンコ遊技
機がある。こうしたパチンコ遊技機では、可変表示ゲームにおける表示図柄の可変表示が
完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となったときに、遊技者にとって有利な
特定遊技状態となる。例えば、大当り遊技状態となったパチンコ遊技機は、大入賞口又は
アタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技球の入賞を極めて容易にして所定
の遊技価値を遊技者に与える遊技状態を一定時間継続的に提供する。
このような遊技機として、遊技機が起動されたときに、演出度合を調整可能であること
を報知するものがある(例えば特許文献1)。
特開2011−067529号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の遊技機では、遊技機がどのように起動されたか
にかかわらず演出度合を調整可能であることの報知が同様に実行されるため、遊技機が起
動されたときの状況によっては、そのような報知や、報知に応じて実行される演出度合の
調整が適切でないことがある。
本発明は、上記実情に鑑みて成されたものであり、演出度合を調整可能であることの報
知や、報知に応じて実行される演出度合の調整について、遊技機が起動されたときの状況
に応じて適切に対処することができる遊技機の提供を目的とする。
(A)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、所定の遊技を行うことが可能な遊技機であって、動作可能な可動体と、発光手段を含む複数種類の演出手段と、調整動作に応じて前記演出手段の演出度合を調整する調整手段と、演出度合を調整可能であることの報知を行う報知手段と、演出度合が調整されたことを示す所定画像を表示する所定画像表示手段と、を備え、当該遊技機がホットスタートした場合に、前記可動体の初期動作が終了した後に前記報知を行い、当該遊技機がコールドスタートした場合と、ホットスタートした場合とで、電源投入時から前記報知までの期間が異なるように前記報知を行い、 前記報知が行われるまでの期間において前記調整動作が行われた場合、該調整動作が行われなかった場合よりも早いタイミングで前記報知を行い、前記所定画像表示手段は、前記報知が行われるまでの期間において前記調整動作が行われた場合、該調整動作に応じて演出度合が調整されたことを示す前記所定画像を表示し、前記発光手段は、遊技機がコールドスタートした場合、特定態様で発光し、前記調整手段は、前記発光手段が前記特定態様で発光しているときに前記調整動作が行われた場合、前記特定態様の発光が終了するまで、該発光手段の演出度合を変化させないことを特徴とする。
(1)上記目的を達成するため、他の態様に係る遊技機は、所定の遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、演出度合を調整可能であることを報知する報知手段(例えば、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知する調整報知画像を演出表示装置5に表示する演出制御用CPU120等)を備え、当該遊技機がコールドスタートした場合と、ホットスタートした場合とで、前記報知のタイミングが異なり(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、ホットスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早いこと等)、前記報知の前に演出度合が調整された場合、演出度合が調整されなかった場合よりも前記報知のタイミングが早い(例えば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、可動体のイニシャライズ動作が終了したことに応じて調整報知画像を表示するところ、可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示することや、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示するところ、初期化処理中に輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示すること等)ことを特徴とする。
このような構成によれば、演出度合を調整可能であることの報知や、報知に応じて実行
される演出度合の調整について、遊技機がコールドスタートしたかホットスタートしたか
に応じて適切に対処することができる。また、報知の前に演出度合の調整を行った遊技者
に対し、演出度合を調整可能であることを適切なタイミングで報知することができる。
(2)上記(1)の遊技機において、当該遊技機がコールドスタートした場合、所定の
遊技が可能な待機状態に移行したことに応じて前記報知を行う(例えば、パチンコ遊技機
1がコールドスタートした場合、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調
整報知画像を表示すること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技機がコールドスタートして待機状態に移行するまでの処
理負荷を軽減することができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、演出度合が調整されたことを示す所定
画像を表示する所定画像表示手段(例えば、輝度調整の指示操作に応じて、演出表示装置
5に輝度調整目盛りを表示する演出制御用CPU120等)を更に備え、当該遊技機が電
源投入されてから前記所定期間が経過するまでの初期動作中である場合、通常の表示態様
よりも視認性が低い特定態様で前記所定画像を表示する(例えば、初期化処理中である場
合、輝度調整目盛りを半透明で表示すること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、初期動作中に表示される他の画像等の視認性が損なわれない
ようにすることができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、遊技者による調整動作に応じ
て演出度合を調整する調整手段(例えば、遊技者による輝度調整の指示操作に応じて遊技
効果ランプ9の輝度を調整する演出制御用CPU120等)を更に備え、当該遊技機がコ
ールドスタートしたことに応じて特殊態様の出力を行い、前記特殊態様の出力に対する演
出度合の調整は制限される(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことに応
じて遊技効果ランプ9を特殊発光させ、特殊発光に対する輝度は変更されないこと等)よ
うにしてもよい。
このような構成によれば、遊技機がコールドスタートしたことに応じて特殊態様の出力
が適切に行われるようにすることができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、遊技者による調整動作に応じ
て演出度合を調整する調整手段と(例えば、遊技者による輝度調整の指示操作に応じて遊
技効果ランプ9の輝度を調整する演出制御用CPU120等)、演出度合が調整されたこ
とを示す所定画像を表示する所定画像表示手段と(例えば、輝度調整の指示操作に応じて
、演出表示装置5に輝度調整目盛りを表示する演出制御用CPU120等)を備え、演出
度合が調整されたときに、前記所定画像を表示すると共に、調整後の演出度合に応じた出
力が可能であり(例えば、遊技効果ランプ9の輝度が調整されたときに、輝度調整目盛り
を表示すると共に、遊技効果ランプ9の輝度を調整後の輝度に変更すること等)、当該遊
技機がコールドスタートしてから所定期間が経過するまでに演出度合が調整された場合、
前記所定画像を表示し、調整後の演出度合に応じた出力を制限する(例えば、パチンコ遊
技機1がコールドスタートしてから初期化処理が終了するまでに遊技効果ランプ9の輝度
が調整された場合、輝度調整目盛りを表示する一方、指示操作に応じた輝度に遊技効果ラ
ンプ9の輝度を変更しないこと等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技機がコールドスタートしてから所定期間が経過するまで
に演出度合が調整された場合、所定画像が表示されるため、演出度合を調整可能であるこ
とを報知しつつ、調整後の演出度合に応じた出力が制限されるため、コールドスタートし
てから所定期間が経過するまでの動作を邪魔しないようにすることができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、動作可能な可動体(例えば、
演出用模型といった動作可能な可動体等)を更に備え、当該遊技機がホットスタートした
場合、前記可動体の初期動作が終了した後に前記報知を行う(例えば、パチンコ遊技機1
がホットスタートした場合、可動体のイニシャライズ動作が終了した後に調整報知画像を
表示すること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、報知により可動体の初期動作が認識しづらくなってしまうこ
とを防止することができる。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかの遊技機において、複数種類の演出表示(例えば
、リーチ演出等)が可能な表示手段(例えば、演出表示装置5等)と、動作可能な可動体
(例えば、可動部材321等)と、前記可動体を動作させる可動体演出を実行可能な可動
体演出手段と(例えば、図17の演出制御プロセス処理におけるS75の演出図柄変動中
処理における可動体演出処理を実行する演出制御用CPU120等)を更に備え、前記可
動体演出が実行されるときに、複数種類の演出表示(例えば、バトルリーチ演出、ストー
リーリーチ演出等)のうち、いずれの演出表示が行なわれるかに応じて、異なる態様の演
出効果表示(例えば、バトルリーチ演出に応じた粒子エフェクト画像71、ストーリーリ
ーチ演出に応じた炎エフェクト画像73等)を前記表示手段にて表示可能(例えば、図2
3、図24等)である(図17の演出制御プロセス処理におけるS75の演出図柄変動中
処理における演出効果表示処理等)。
このような構成によれば、可動体演出が実行されるときに、複数種類の演出表示のうち
、いずれの演出表示が行なわれるかに応じて、異なる態様の演出効果表示が表示可能であ
ることにより、可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出効果を高める
ことができる。
パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御コマンドの一例を示す図である。 (A)は演出ユニットを示す正面図、(B)は背面図である。 演出ユニットを斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 演出ユニットを斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 (A)は可動部が傾倒位置にある状態、(B)は可動部が起立位置にある状態を示す正面図である。 (A)はピニオンギヤ、(B)はラックギヤを示す背面図である。 (A)は可動部材が第1位置にある状態、(B)は第2位置にある状態を示す概略図である。 (A)は可動部材が第1位置にある状態、(B)は第2位置にある状態を示す概略図の側面図である。 (A)はピニオンギヤがラックギヤに噛合した状態、(B)はラックギヤを移動させている状態、(C)はラックギヤが規制されている状態を示す概略図である。 (A)〜(D)は規制状態となるまでのギヤの状態を示す要部拡大図である。 (A)は規制状態、(B)はピニオンギヤを第1作動方向へ回転させることで規制解除状態へ変化した状態、(C)は駆動初期状態を示す概略図である。 (A)は規制状態、(B)はピニオンギヤを第2作動方向へ回転させることで規制解除状態へ変化した状態、(C)は駆動初期状態を示す概略図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可動部材慣らし処理の一例を示すフローチャートである。 (A)〜(D)は可動部駆動機構の変形例1としての規制手段により規制状態へ変化する状況を示す説明図である。 (A)〜(D)は可動部駆動機構の変形例2としての規制手段により規制状態へ変化する状況を示す説明図である。 (A)〜(D)は可動部駆動機構の変形例3としての規制手段により規制状態へ変化する状況を示す説明図である。 (A)は可動部駆動機構の変形例4としての規制部、(B)は可動部駆動機構の変形例5としての規制部を示す説明図である。 バトルリーチ演出が実行されるときの演出表示装置の表示画面図である。 ストーリーリーチ演出が実行されるときの演出表示装置の表示画面図である。 特定のスーパーリーチ演出におけるエフェクト演出と可動体演出との制御例を示すタイミングチャートである。 特定のスーパーリーチ演出におけるエフェクト演出と可動体合体動作演出との制御例を示すタイミングチャートである。 文字アイコン選択テーブルおよびキャラクタアイコン選択テーブルを示す図である。 保留表示が文字アイコンまたはキャラクタアイコンのようなアイコン形状の表示態様に決定されたときにおいて、表示態様変化演出実行タイミング選択処理、表示態様変化演出種類選択処理、および、変化態様選択処理を実行するアイコン演出設定処理に用いられる各種データテーブルである。 初期化処理内のコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 初期化処理内の輝度調整割込み処理の一例を示すフローチャートである。 初期化処理内の輝度調整目盛り表示処理の一例を示すフローチャートである。 初期化処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始待ち処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャートである。 調整報知画像の表示タイミング等を示すタイミングチャートである。 調整報知画像等の一例を示す図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を以下に説明する。まず、遊技機の一例であ
るパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から
見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚
、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面
(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説
明する。尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1に
て遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイア
ウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊
技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)
3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2bによって囲まれた正面視略円
形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球
が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラ
ス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス
扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖した
ときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹
脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面見略四角形状に形成され、前面である遊技盤面
に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板(図示略)と、該盤面板の
背面側に一体的に取り付けられるスペーサ部材(図示略)と、から主に構成されている。
尚、遊技盤2は、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面見略四角形状に構成され、前面であ
る遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板にて構成されて
もよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の右側下部位置)には、第1特
別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器
4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのL
ED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおい
て、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」と
もいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1
特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や
「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図
柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」
を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメント
のLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点
灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」と
もいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともい
う。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、表示手段としての演出表示装置5が設
けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種
の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲ
ームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4
Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示
部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報
)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含ま
れる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示
エリア5L,5C,5Rが配置されている。特図ゲームにおける変動表示結果として確定
特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各
演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄
(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特
図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図
ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結
果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特
別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報
を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることであ
る。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される
演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、
所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ
画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の
物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であれ
ばよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例
えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付さ
れている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど
適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類な
ど)。
第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上方位置に、第1保留表示器2
5Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aおよび第2保留
表示器25Bのそれぞれでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶情報の個数とし
ての保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1
始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進
入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変
動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成
立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ
遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許
容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が
行われる。
第1特別図柄表示器4Aでは、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる
第1始動入賞に基づいて発生した保留記憶情報(第1保留記憶情報)の個数を特定可能な
第1特図保留記憶数がLEDの点灯(点灯個数)により表示される。第2保留表示器25
Bでは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる第2始動入賞に基づいて
発生した保留記憶情報(第2保留記憶情報)の個数を特定可能な第2特図保留記憶数がL
EDの点灯(点灯個数)により表示される。
演出表示装置5の表示領域における下部の左右2箇所には、第1保留表示エリア5D、
第2保留表示エリア5Uが設定されている。第1保留表示エリア5Dでは、第1始動入賞
に基づいて発生した第1保留記憶情報の個数を特定可能な第1特図保留記憶数が、球体(
円形)の保留画像Hの画像個数により表示される。第2保留表示エリア5Uでは、第2始
動入賞に基づいて発生した第2保留記憶情報の個数を特定可能な第2特図保留記憶数が、
球体(円形)の保留画像Hの画像個数により表示される。
第1保留表示エリア5Dにおいては、第1保留記憶情報が発生するごとに左側に保留画
像が増加する態様で保留画像Hが表示されていき、第1保留記憶情報に基づく変動表示が
実行されるごとに当該第1保留記憶情報に対応する右端部の保留画像Hが消去され、残り
の保留画像Hが1つずつ右方向にシフトする表示が行なわれる。第2保留表示エリア5U
においては、第2保留記憶情報が発生するごとに右側に保留画像Hが増加する態様で保留
画像が表示されていき、第2保留記憶情報に基づく変動表示が実行されるごとに当該第2
保留記憶情報に対応する左端部の保留画像Hが消去され、残りの保留画像が1つずつ左方
向にシフトする表示が行なわれる。
第1保留表示エリア5Dおよび第2保留表示エリア5Uのそれぞれから消去された(移
動された、シフトされた)保留表示に対応する変動表示の実行中に当該変動表示に対応す
る変動対応表示を示す画像(以下、アクティブ画像またはアクティブ表示と呼ぶ)AHを
表示するアクティブ表示エリアAHAが保留表示エリアの中央部に形成される。アクティ
ブ表示エリアAHAにおいては、第1保留表示エリア5Dまたは第2保留表示エリア5U
において表示されていた保留画像Hが、たとえば、アクティブ表示エリアに移動(シフト
)される等、それまでに表示されていた保留画像に対応するものであることが特定可能な
態様でアクティブ画像AHが表示される。なお、アクティブ表示エリアAHAは、演出表
示装置5における表示領域のうちの何れの位置に配置されてもよい。
なお、保留表示エリアは、第1保留表示エリア5Dと第2保留表示エリア5Uとを区別
せずに合算した表示態様で保留記憶情報が表示されるようにしてもよい。このような合算
保留記憶表示により、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把
握しやすくすることができる。
第1保留表示エリア5Dおよび第2保留表示エリア5Uのそれぞれにおいて表示された
保留画像Hについては、対象となる保留記憶情報の変動表示が実行される以前に保留表示
の態様を変化させる保留表示態様変化演出が実行される場合がある。保留表示態様変化演
出においては、保留画像Hの色または形状等の表示態様が変化させられる。
たとえば、保留画像Hの色としては、青色、緑色、および、赤色に変化可能である。保
留表示態様変化演出は、所定の割合で実行することが決定され、演出対象の保留記憶情報
に基づく変動表示結果が大当り表示結果となるときには、青色<緑色<赤色という関係の
割合で変化後の保留画像Hの色が選択決定され、一方、当該変動表示結果がはずれ表示結
果となるときには、赤色<緑色<青色という関係の割合で変化後の保留画像Hの色が選択
決定される。これにより、保留表示態様変化演出が実行されたときにおける変化後の保留
画像Hの色に基づく大当りへの期待度は、青色<緑色<赤色という関係の割合となるよう
に設定されている。したがって、保留表示態様変化演出が実行されたときには、変化後の
保留画像の色に基づいて、遊技者の大当りへの期待感を盛上げることが可能となる。
また、アクティブ画像AHについても、保留画像Hと同様に、表示態様変化演出が実行
され、保留画像Hの色または形状等の表示態様が変化させられる。そのようなアクティブ
表示の表示態様変化演出についても、保留表示態様変化演出と同様の選択割合で、大当り
への期待度が特定可能な態様で、変化後の色または形状等の表示態様が決定される。なお
、アクティブ表示については、表示態様変化演出を実行しなくてもよい。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設け
られている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態
に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞
球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置とな
る通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動
チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始
動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状
態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(
進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電
動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御に
より、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば
図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形
成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイ
ッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された
ことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留
記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始
動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)
の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)
以下であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球
が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによ
って遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数で
あってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7
が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド
82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖
状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態で
あるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)で
きなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82が
オン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過
(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入
)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとっ
て不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態
に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放
状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によっ
て検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個
数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置
7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1
始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときより
も多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状
態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態と
なる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞
口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にと
って不利な第2状態となる。
第2保留表示器25Bの上方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例と
して、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様
に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種
類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示
(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」と
もいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表
示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通
過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車
及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞
口とは異なる入賞口として、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれ
る単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれ
かに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定
個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域10の最下方
には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられてい
る。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8R
が設けられており、さらに遊技領域10の周辺部には、演出用LED9が設けられている
。パチンコ遊技機1の遊技領域10における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通
可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されて
いてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域10に
向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設け
られている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊
技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置(図示略)が備える発射
モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が
設けられていればよい。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊
技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、発射装置(図示略)へと供給可能に保
持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿か
ら溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が
設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下
皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31
Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を
含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛
かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対す
る傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例え
ば、コントローラセンサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操
作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセン
サ(平行センサ対)と、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2
の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つ
の透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばス
ティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操
作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者か
らの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されてい
ればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュ
ボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが
設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1で
は、遊技領域10に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイ
ッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示
を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したこと
といった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて
、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が
経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。
このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普
図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その
一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当
り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」と
なる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球
装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制
御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示
す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した
後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件
が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。ま
た、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図
2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成
立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開
始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始され
る。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の
変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の
変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別
図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「
大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば
「ハズレ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示
されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が
停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状
態に制御すれば良い。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウ
ンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技
状態(有利状態)に制御される。
本実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の
数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄として
いる。尚、小当り図柄を停止表示する場合には、例えば、「2」の数字を示す特別図柄を
小当り図柄とすれば良い。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームにおける大当り
図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける
各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の
特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として「3」、「5」、「7」の数字を示す大当り図
柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態におい
て、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒
間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期
間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとっ
て有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下す
る遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装
置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了
させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例
えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行
回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞
しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利
な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となる
ラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放
状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短
期開放ラウンドともいう。
尚、小当り図柄(例えば「2」の数字)を停止表示する場合にあっては、これら小当り
図柄が確定特別図柄として導出された後に、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御
すれば良い。具体的に小当り遊技状態では、例えば、上記した、実質的には出球(賞球)
が得られない短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技
者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作を実行すれば良い。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C
,5Rでは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別
図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが
開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動
表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5R
における確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の
変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大
当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変
動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部
の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状
態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C
,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)で
は予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図
柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例
えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、ある
いは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部また
は一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している
表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出
表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)
を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生
表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前と
は異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像
の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、
リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置
5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、演出用LE
D9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態
様とは異なる動作態様とすることが含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種
類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そし
て、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」、「大当り信頼度」
、「期待度」、または、「大当り期待度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリ
ーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異
ならせることができる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出
)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリ
ーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることが
ある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合にお
ける「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出
)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリ
ーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出
が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることが
ある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合にお
ける「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数
字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態と
なったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せの
うち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄
が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組
合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置
5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表
示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、
「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄
表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであれ
ばよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」で
ある演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリー
チ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停
止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における
「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称
される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変
大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当
り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短
縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特
別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御
では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入
賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、
大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1
の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化
処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に
所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り
」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「5」、
「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図
柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通
常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、
所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演
出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大
当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右
」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8
」の演出図柄のうち、図柄番号が「5」または「7」である演出図柄が、「左」、「中」
、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止
表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「5」及び「7」
である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大
当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せと
なる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特
図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、
変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」
ともいう)と称される。尚、本実施の形態では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別
図柄として「5」、「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常
開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御
)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図
表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変
制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状
態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、
大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異
なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当
り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制
御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄
の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲーム
で普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる
制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおけ
る可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾
動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過
(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利
となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動
入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともい
う。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、
複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないと
きよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bに
おける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、
特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの
時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この
期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態と
もいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確
変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称さ
れる。尚、本実施の形態では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御
のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称
される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に
「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態
ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確
変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態
ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、
低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御及び高開放制御がいずれも行われな
い通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制
御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能と
なることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められ
ることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にと
って有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
尚、小当り図柄を停止表示する場合にあっては、前述した小当り遊技状態に制御した後
には、遊技状態の変更が行われず、変動表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継
続して制御すれば良い。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声
制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、
パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信
号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1
における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、
インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制
御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて
用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、
演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コ
マンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種
情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと
第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消
灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の
点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御
することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各
種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送す
るスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信
号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15
を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L
,8R及び演出用LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各
種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示
動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、演出用LED9など
における点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作
を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基
板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8R
から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ラ
ンプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基
板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、演出用LED9など
における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A
、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接
続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッ
チ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒
体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11
には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保
留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うた
めの指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によっ
て中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送され
る制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制
御コマンドには、例えば、演出図柄の変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連(本来は1
つの保留記憶に対応する1回の変動であるものを、複数の保留記憶に対応する複数回の変
動が連続して行なわれているように見せる演出表示であり、1つの始動入賞に対して、あ
たかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の
始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停
止と、再変動とを所定回数実行する演出表示。)の有無等の変動態様を示す変動パターン
を示す変動パターン指定コマンドや、演出表示装置5における画像表示動作を制御するた
めに用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L,8Rからの音声出力を制御するため
に用いられる音声制御コマンド、演出用LED9や装飾用LEDの点灯動作などを制御す
るために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップの
マイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM
(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供する
RAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラ
ムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit
)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路1
04と、I/O(Input/Output port)105と、を備えて構成される
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM10
1から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進
行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から
固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動
データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に
一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI
/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を
受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュ
ータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1
における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶され
る。RAM102は、その一部又は全部が電源基板において作成されるバックアップ電源
によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。
即ち、例えば、停電等があってパチンコ遊技機1に対する電力供給が不測の停電等で一時
停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少な
くとも、遊技状態、即ち、遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示す
データとは、バックアップされて保存される。バックアップされたデータを適宜バックア
ップデータという。このバックアップデータによって、電断後の電力供給の再開によって
、電断の発生時の状態での復旧が成される。なお、電断後の電力供給の再開時に使用され
るデータは全てバックアップデータとしてRAM102に保存される。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が
入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を
伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
次に、主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明す
る。主基板11は、遊技の進行を制御する。そして、主基板11は、遊技の進行に応じて
演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する。演出制御基板12は、主基板11から
送信される演出制御コマンドに基づいて演出表示装置5等を制御する演出制御を実行する
ことで各種演出を行う。このようなことによって、主基板11によって実行される遊技と
、演出制御基板12によって実行される各種演出との同期が取られることになる。
以下、図3を参照して、演出制御コマンドを説明する。なお、「(H)」は16進数で
あることを示す。図3(A)は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が送信する演出
制御コマンドの一例を示す図である。
コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置5において可
変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。当該コマンド
の「XX」には、変動パターンに対応する数値が設定される。例えば、各変動パターンに
は、一意の番号が振られ、その番号が「XX」に設定される。また、変動パターン指定コ
マンドは、飾り図柄の変動開始を指定するためのコマンドであってもよい。変動パターン
指定コマンドは、特図ゲーム開始時に送信される。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否か及び大当り種別を指定する演出制御コ
マンドである。この実施の形態では、表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンド
が設定されている。例えば、当該コマンド中の「XX」には、表示結果に対応する数値が
設定される。例えば、各表示結果には、一意の番号が振られ、その番号がコマンド中の「
XX」に設定される。表示結果指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8D01(H)は、第1特図ゲームの開始、つまり第1特別図柄の可変表示の
開始を指定する演出制御コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特図ゲームの
開始、つまり第2特別図柄の可変表示の開始を指定する演出制御コマンドである。第1変
動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称するこ
とがある。なお、第1特図の可変表示を開始するのか第2特図の可変表示を開始するのか
を示す情報を、前述の変動パターン指定コマンドに含めるようにしてもよい。変動開始指
定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、第1特図ゲームにおける第1特図の可変表示、又は第2特
図ゲームにおける第2特図の可変表示の終了を指定する演出制御コマンドである。図柄確
定指定コマンドは、飾り図柄の可変表示を終了して表示結果を導出表示することを指定す
るものである。図柄確定指定コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンド9F00(H)は、デモ表示を指定する演出制御コマンドである。デモ表示指
定コマンドは、デモ表示を行う際に送信される。
コマンドA001(H)は、大当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである
。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される、大当り遊技状態に
なったことを報知する演出である。このコマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信設定
される。
コマンドA2XX(H)は、大入賞口の開放を指定する演出制御コマンドである。この
実施の形態では、当該コマンド中の「XX」には、当該コマンドで通知する大入賞口の開
放が1回の大当り遊技状態における何回目の開放であるかを示す値が設定される。大入賞
口開放指定コマンドは、大入賞口の開放時に送信される。
コマンドA3XX(H)は、大入賞口の閉鎖を指定する演出制御コマンドである。この
実施の形態では、当該コマンド中の「XX」には、当該コマンドで通知する大入賞口の閉
鎖が1回の大当り遊技状態における何回目の閉鎖であるかを示す値が設定される。大入賞
口閉鎖指定コマンドは、大入賞口の閉鎖時に送信される。
コマンドA601(H)は、大当り遊技状態の終了を指定する演出制御コマンドである
。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される、大当り遊技状態が終
了することを報知する演出である。このコマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信
される。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマン
ドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態であることを指定する演出制
御コマンドである。コマンドB1XX(H)は、時短状態の残り回数を指定する演出制御
コマンドである。コマンドB1XX(H)における「XX」が、時短状態の残り回数を示
す。
コマンドC1XX(H)は、第1特図保留記憶数を指定する演出制御コマンドである。
「XX」が、第1特図保留記憶数を示す。コマンドC2XX(H)は、第2特図保留記憶
数を指定する演出制御コマンドである。「XX」が、第2特図保留記憶数を示す。第1特
図保留記憶数指定コマンドと第2特図保留記憶数指定コマンドとを総称して、特図保留記
憶数指定コマンドという場合がある。特図保留記憶数指定コマンドは、第1特図保留記憶
数又は第2特図保留記憶数が変化し得るタイミングに送信される。
コマンドD100(H)は、主基板11側が初期化されたことを指定する演出制御コマ
ンドである。初期化指定コマンドは、初期化時に送信される。
コマンドD200(H)は、電源復旧が成されたことを指定する演出制御コマンドであ
る。電源復旧指定コマンドは、電源復旧時に送信される。
コマンドD3XX(H)は、電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態を指定する演出制御
コマンドである。当該コマンドの「XX」には、電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態に
対応する数値が設定される。
ここで、図3(B)を用いて、復旧状態指定コマンドの内容について説明する。図3(
C)は、復旧状態指定コマンドの内容の一例を示す図である。図3(C)に示すように、
電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が第1特図ゲームの実行中であれば、「XX」には
「01」が設定される。電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が第2特図ゲームの実行中
であれば、「XX」には「02」が設定される。電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が
第1特図ゲームの大当りに基づく大当り遊技状態中であれば、「XX」には「03」が設
定される。電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が第2特図ゲームの大当りに基づく大当
り遊技状態中であれば、「XX」には「04」が設定される。電源復旧後のパチンコ遊技
機1の状態が上記以外のその他の状態であれば、「XX」には「05」が設定される。復
旧状態指定コマンドは、電源復旧時に送信される。
図2に戻って、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用
CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演
出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5におけ
る表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制
御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、
I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み
出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作
を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM1
21から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM
122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用
CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動デー
タ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部か
ら各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介し
て演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御基
板12における演出制御用CPU120、ROM121、および、RAM122等の演出
制御の実行に関わる電気部品は、演出制御用マイクロコンピュータとも呼ばれる。
また、本実施の形態では、演出表示装置5は遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技
盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における
開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。また、遊技盤2の背面と演出
表示装置5との間には演出ユニット300が設けられており、演出制御基板12には、こ
の演出ユニット300に設けられる各種モータ(第1演出用モータ303、第2演出用モ
ータ330)、ソレノイド、センサ、発光ダイオード(LED)等の複数の電子部品が接
続されている。尚、図2において、これら電子部品のうち第1演出用モータ303、第2
演出用モータ330以外の図示は省略している。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各
種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラム
の他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されて
いる。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を
行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パ
ターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演
出表示装置5やスピーカ8L,8R、演出用LED9及び装飾用LED、演出用模型など
)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制
御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における
遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデー
タなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御
パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよ
い。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにお
いて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示される
までの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演
出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様
々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは
、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出と
なる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは
、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応し
て、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンご
とに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パ
ターンが含まれてもよい。
尚、演出図柄の変動表示中において実行される予告演出としては、例えば、後述するよ
うに可動体(可動物)としての可動部材321が上昇する可動予告や、遊技者がスティッ
クコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したことを条件に実行される操
作予告、所定の画像が段階的に切り替わるステップアップ予告、キャラクタが登場してセ
リフを喋るセリフ予告、所定の画像が割込み表示されるカットイン予告といった大当りの
可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、擬似連
になるか否かを予告する擬似連予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率
変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、可変
表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の主要な動作を説明する。なお、以下では
、フローチャート等を参照して動作を説明するが、各動作では、フローチャートに現れて
いない処理等が適宜行われる場合がある。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロ
コンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処
理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定
した後、必要な初期設定を行う。初期設定では、例えば、遊技制御用マイクロコンピュー
タ100の内蔵デバイスの初期化やRAM102をアクセス可能状態に設定すること等が
行われる。
次いで、CPU103は、図示しないクリアスイッチが押されてオンされているかを判
定する。オンされているかの判定は、例えば、クリアスイッチから出力されるオン信号が
I/O105の入力ポートを介して入力されているか等によって行われる。
CPU105は、オン信号が入力されている等して、クリアスイッチがオンされている
場合、パチンコ遊技機1の状態はクリアされるので、CPU103は、通常の電源投入時
に実行される処理を行う。
クリアスイッチがオフの場合、CPU103は、データ保護処理が実行されているかを
判定する。データ保護処理は、遊技機への電力供給が停止したときにCPU103によっ
て実行される処理であって、電断等が発生したときにRAM102が記憶するデータを保
護するための処理である。データ保護処理は、この実施の形態では、パリティデータの付
加等の電力供給停止時処理を含む。データ保護処理が実行されたかは、電力供給停止処理
等においてRAM102に設定されるバックアップフラグの状態によって判定すればよい
。データ保護処理が実行されていない場合、パチンコ遊技機1の状態を電力供給停止時の
状態に戻すことができないので、CPU103は、通常の電源投入時に実行される処理を
行う。
一方、クリアスイッチが押されず、データ保護処理が実行された場合、電断による電力
供給の停止及び再開があった可能性があるため、CPU103は、RAM102のデータ
チェックを行って、正常であるか否かを判定する。この実施の形態では、データチェック
として電力供給停止時処理で付加されたパリティデータを用いたパリティチェックを行う
。なお、電力供給停止処理においてRAM102のデータについてチェックサムを算出し
てRAM102に格納しておき、RAM102のデータについて電力供給停止時処理と同
一の処理によってチェックサムを算出し、両チェックサムを比較することで、データチェ
ックを行ってもよい。
不測の停電等の電力供給停止が生じた後に電力供給が再開した場合には、RAM102
のデータはバックアップされている筈であるから、チェック結果は正常になる。チェック
結果が正常でないということは、バックアップデータが、電力供給の停止時のデータとは
異なっていることになる。データチェックが異常の場合、パチンコ遊技機1の状態を電力
供給停止時の状態に戻すことができないので、通常の電源投入時に実行される処理を実行
する。
チェック結果が正常であれば、電断による電力供給の停止及び再開があったと判定でき
るので、CPU103は、パチンコ遊技機1の状態を電力供給停止時の状態に復旧するた
めの復旧処理を行う。具体的には、ROM101に格納されているバックアップ時設定テ
ーブルを参照して、バックアップ時設定テーブルの内容をRAM102に設定する。RA
M102はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時テー
ブルには、RAM102の記憶内容のうち初期化してもよい領域についての初期化データ
が設定されている。バックアップ時設定テーブルの内容をRAM102に設定することで
、RAM102のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がその
まま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止時の遊技状態を示すデ
ータ、I/O105の出力ポートの出力状態が保存されている領域、未払出賞球数を示す
データが設定されている部分等である。
なお、バックアップされる可変表示結果は、特図ゲームが実行中であれば、実行中の特
図ゲームの可変表示結果を示し、特図ゲームが実行されていない状態であれば、直近の特
図ゲームの可変表示結果を示す。なお、直近の特図ゲームがない場合には、可変表示結果
は、ハズレを示すものであってもよい。
この実施の形態では、電源復旧した場合には、後述の特別図柄プロセス処理や普通図柄
プロセス処理等にて、バックアップデータが用いられ、遊技制御が実行されるので、電断
後の電力供給の再開時に、電断の発生時の状態での処理が再開され、電力停止時に停止さ
れた状態からの遊技制御が再開される。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとデータチェックとの双方を用いてR
AM102のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用い
てもよい。即ち、バックアップフラグとデータチェックとのいずれかを、電源停止からの
復旧処理を実行するための契機としてもよい。
電源停止からの復旧処理の後、CPU103は、復旧処理によって復旧された復旧後の
パチンコ遊技機1の状態に応じて、電源復旧時コマンドを送信する。
復旧後には、電源復旧時コマンドとして、電源復旧指定コマンドと、表示結果指定コマ
ンドと、復旧状態指定コマンドと、特図保留記憶数指定コマンドと、を送信する処理を行
う。
通常の電源投入時に実行される処理では、CPU103は、初期化処理を行う。例えば
、RAM102のクリア処理を行う。クリア処理によって、所定のデータは0に初期化さ
れるが、任意の値、又は予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、R
AM102の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM
101に格納されている初期化時設定テーブルを参照し、初期化時設定テーブルの内容を
順次RAM102に設定する。このようにして、各種フラグの状態、各種タイマの値、各
種データ等が初期化される。
その後、CPU103は、初期化指定コマンドを送信する。例えば、演出制御基板12
側では、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置5において、パチンコ遊技機1
の制御の初期化が成されたことを報知するための画面表示、即ち初期化報知を行うように
してもよい。
復旧時の状態に応じて電源復旧時コマンドを送信した後、又は初期化指定コマンドを送
信した後、CPU103は、乱数回路104の初期化設定を行う。
その後、タイマ割込みの設定を行う。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100
に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後
、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出
され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終
了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチ
ンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を
実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号
を受信して割込み要求を受け付けると、図15のフローチャートに示す遊技制御用タイマ
割込み処理を実行する。図15に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU
103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介し
てゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウン
トスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11
)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常
診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後
、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置され
たホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデ
ータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊
技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実
行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15
)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロ
セスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図
柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置
7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択
されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CP
U103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普図表示結果判定用の乱数値
MR4を用いて普通図柄の変動表示態様を決定し、普通図柄表示器20における表示動作
(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可
変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行するこ
とにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマン
ドを伝送させる(S17)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッ
ファ設定部に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テー
ブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板
12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後
、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号
を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テ
ーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行
した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図15は、特別図柄プロセス処理として、図15に示すS15にて実行される処理の一
例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、
まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。該始動入賞判定処理を実行した後、CP
U103は、遊技制御フラグ設定部に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S2
2〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
始動入賞判定処理では、まず、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22B
による第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特
図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定
用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部におけ
る空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部に
おける空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。
この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている
保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bに
よる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図
表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表
示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前
決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結
果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにお
ける確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処
理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグ
の値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行され
る。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定
結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パ
ターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理
が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2
”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表
示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが
決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定
用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR
3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。
この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて
特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経
過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経
過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。
この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別
図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)
させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部に設けられ
た大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。そして、大当りフラグ
がオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当
りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。
この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当
り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行
う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され
る。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。
この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や
、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに
基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する
処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用の
ソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、
特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。
この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開
放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に
大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、
ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフ
ラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プ
ロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。こ
の大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、演出用LED9などとい
った演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演
出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態
の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フ
ラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図
プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部(図示略)に記憶されている
大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当り」の
いずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではない
と判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するため
の設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予
め定められたカウント初期値(本実施の形態では「100」)を時短回数カウンタにセッ
ト)を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図17は、演出制御基板12に搭載されて
いる演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである
。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイ
ン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(
例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S
51)。
次に、演出制御用CPU120は、可動部材321を移動させる慣らし動作を実行する
可動部材慣らし処理を実行する(S51A)。可動部材慣らし処理については図19で後
述する。そして、演出制御用CPU120は、予告演出などの演出における可動部材32
1の複数種類の動きのパターンの動作を確認したり、位置検出センサ333によって可動
部材321の初期位置(本実施の形態では第1位置)を検出したり、その初期位置に可動
部材321を移動させたりする可動部材初期化処理を実行する(S51B)。
その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ
処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理
においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセッ
ト(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)
、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出
制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。
このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納
されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マ
イクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にも
とづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コ
マンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンドで
あるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制
御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プ
ロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント
値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)、その後、S52に移行する。
図18は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフロー
チャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、保留表
示予告演出の有無とともに保留記憶表示の表示パターンを決定する保留表示予告演出決定
処理を実行し(S71)、次いで、演出表示装置5の第1保留表示エリア5D及び第2保
留表示エリア5Uにおける保留記憶表示を始動入賞時受信コマンドバッファの記憶内容に
応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S
79のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
可変表示開始待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パ
ターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセット
される変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パター
ンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S
74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そし
て、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新す
る。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切
替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終
了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値
に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定
コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)
を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S
77)または可変表示開始待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知
するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊
技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指
定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウン
ド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(
S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了した
ことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を可変表
示開始待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
次に、図4〜図14に基づいて、演出ユニット300について説明する。図4は、(A
)は演出ユニットを示す正面図、(B)は背面図である。図5は、演出ユニットを斜め前
から見た状態を示す分解斜視図である。図6は、演出ユニットを斜め後ろから見た状態を
示す分解斜視図である。図7は、(A)は可動部が傾倒位置にある状態、(B)は可動部
が起立位置にある状態を示す正面図である。図8は、(A)はピニオンギヤ、(B)はラ
ックギヤを示す背面図である。図9は、(A)は可動部材が第1位置にある状態、(B)
は第2位置にある状態を示す概略図である。図11は、(A)はピニオンギヤがラックギ
ヤに噛合した状態、(B)はラックギヤを移動させている状態、(C)はラックギヤが規
制されている状態を示す概略図である。図12は、(A)〜(D)は規制状態となるまで
のギヤの状態を示す要部拡大図である。図13は、(A)は規制状態、(B)はピニオン
ギヤを第1作動方向へ回転させることで規制解除状態へ変化した状態、(C)は駆動初期
状態を示す概略図である。図14は、(A)は規制状態、(B)はピニオンギヤを第2作
動方向へ回転させることで規制解除状態へ変化した状態、(C)は駆動初期状態を示す概
略図である。
図4〜図7に示すように、演出ユニット300は、遊技盤2と該遊技盤2の背面側に設
けられる演出表示装置5との間に設けられ、所定箇所に固設されたベース部301と、該
ベース部301に対し回動可能に設けられた可動部302と、可動部302を横向きに傾
倒する傾倒位置(図7(A)参照)と縦向きに起立する起立位置(図7(B)参照)と、
の間で回動させる第1演出用モータ303と、を有する。
ベース部301には、軸受孔310が貫通して形成されているとともに、該軸受孔31
0の周辺には、軸受孔310を中心とする円弧形状をなすガイド溝311が形成されてい
る。ベース部301の背面における軸受孔310の右下方位置には、可動部302を回動
させる第1演出用モータ303が背面に固設されており、ベース部301を貫通して前側
に突出した駆動軸(図示略)の先端には、回転盤312が固着されている。
回転盤312の周縁所定箇所には、前後方向を向く軸部材313が突設されており、該
軸部材313には、リンク部材314の下端が回動可能に軸支されている。また、回転盤
312の周縁における軸部材313の反対側には検出片315が突設されており、該検出
片315が回転盤312の下方に設けられた位置検出センサ316により検出されること
で、演出制御用CPU120は可動部302が傾倒位置に位置していることを特定できる
ようになっている。
可動部302は、回動部材320と、回動部材320の前面側に該回動部材320に対
してスライド移動可能に設けられた可動部材321と、回動部材320の背面側にて可動
部材321と一体に移動するラックギヤ322と、を有する。可動部材321は、回動部
材320に対し回動軸325側の第1位置と該第1位置よりも回動軸325から離れる第
2位置と、の間で往復移動可能とされている。
尚、本実施の形態では、演出制御用CPU120は、可動部302が起立位置にあると
きに、可動部材321を第1位置と第2位置との間で移動させる可動演出を実行するよう
になっている。また、可動部材321は、第1位置にあるときには演出表示装置5の表示
画面の下方に少なくとも一部が退避し、第2位置において演出表示装置5の表示画面の前
面側に少なくとも一部が重畳するようになっている(図1参照)。
回動部材320は、左右方向に延びる略板状の部材からなり、前面右側には、軸受孔3
10に後側から挿入されることで回動軸325と、回動軸325の左側に突設されガイド
溝311に後側から挿入される第1ガイド軸326と、回動軸325の右上に突設されガ
イド溝311に後側から挿入される第2ガイド軸327と、が突設されている。
ガイド溝311を挿通してベース部301の前面側に突出した第2ガイド軸327の先
端には、リンク部材314の上端が回動可能に軸支されている。つまり、回転盤312と
回動部材320とはリンク部材314を介して連結されている。また、回動軸325の外
周には、回動部材320を常時起立位置側へ向けて付勢するコイルバネ328が設けられ
ている。
第1ガイド軸326の左側には、可動部材321を左右方向に案内する直線状のスライ
ド溝329が左右方向に向けて延設されている。回動部材320の前面におけるスライド
溝329の上方には、可動部材321をスライドさせるための第2演出用モータ330が
固設されており、ベース部301を貫通して後側に突出した駆動軸330aの先端には、
ラックギヤ322を作動させるピニオンギヤ331が固着されている。尚、本実施の形態
では、第2演出用モータ330としてステッピングモータが適用されている。
回動部材320の左側の背面には、ラックギヤ322を付勢するための引張バネ323
の左端が係止されるフック332が後向きに突設されている。また、右側の背面には、ラ
ックギヤ322の右端に形成された検出片334を検出する位置検出センサ333が設け
られており、該検出片334が位置検出センサ333により検出されることで、演出制御
用CPU120は可動部材321が第1位置に位置していることを特定できるようになっ
ている。
可動部材321は、円盤状の発光部321Aと、発光部321Aから右側に延びる取付
部321Bと、を有する。発光部321Aは、内部に図示しない複数の発光ダイオード(
LED)が設けられ、前方に光を出射可能とされている。また、取付部321Bの背面に
は、2つのボス334a,334bが突設されており、該ボス334a,334bはスラ
イド溝329に挿入され、ラックギヤ322の背面側から螺入されるネジN1によりラッ
クギヤ322が止着されることで、回動部材320前側に配置された可動部材321と回
動部材320の後側に配置されたラックギヤ322とが一体化されている。
一体化された可動部材321とラックギヤ322とは、2つのボス334a,334b
がスライド溝329に挿入されていることで、回動部材320に対し左右方向にスライド
移動可能に案内される。また、ラックギヤ322の右側には、左端が回動部材320のフ
ック332に係止された引張バネ323の右端が係止されるフック335が後向きに突設
されている。すなわち、引張バネ323は、一端が回動部材320のフック332に係止
され、他端がラックギヤ322のフック335に係止されていることで、可動部材321
を常時第2位置側へ向けて付勢する。
このように構成された演出ユニット300は、可動部302は、駆動初期状態において
、図7(A)に示すように傾倒位置に位置している。そして、第1演出用モータ303に
より回転盤312が正面視右周りに回動することにより、リンク部材314により第2ガ
イド軸327が下方に引かれることで、回動軸325を中心として正面視時計回りに約9
0度回転し、図7(B)に示す起立位置まで回転する。尚、傾倒位置から起立位置へ回動
する際に、コイルバネ328の付勢力が作用するため、第1演出用モータ303にかかる
負荷が軽減される。また、第1演出用モータ303を逆駆動させることで、起立位置から
傾倒位置へ回動する。
次に、ピニオンギヤ331とラックギヤ322の詳細な構造について説明する。図8(
A)に示すように、ピニオンギヤ331は、円盤部材の周面の一部に複数の駆動歯が突設
された回転ギヤである。駆動歯は、回転方向に向けて複数突設される駆動歯340Aと、
駆動軸330aから歯が噛み合う位置までを半径とするピッチ円における歯厚寸法L2が
駆動歯340Aの歯厚寸法L1よりも大きい駆動歯340Bと、ピッチ円における歯厚寸
法L3が駆動歯340A,340Bの歯厚寸法L1,L2よりも長寸の駆動歯340Cと
、を有している(歯厚寸法L1<L2<L3)。
また、このように駆動歯340A,340B,340Cの歯厚寸法L1,L2,L3が
それぞれ異なることで、駆動歯340Aの先端面342A、駆動歯340Bの先端面34
2B及び駆動歯340Cの先端面342Cそれぞれにおける周方向の長さ寸法は、歯厚寸
法L1,L2,L3の関係と同じである。つまり、先端面342Bの周方向の長さ寸法は
、先端面342Aの周方向の長さ寸法より長寸とされ、先端面342Cの周方向の長さ寸
法は、先端面342A,342Bの周方向の長さ寸法より長寸とされている。
尚、本実施の形態では、先端面342A,342Bは平坦面とされ、後述する規制部を
構成する先端面342Cは、駆動軸330aを中心とする円弧に沿う湾曲面とされている
各駆動歯340Aと駆動歯340Aとの間の歯溝寸法L4と、駆動歯340Aと駆動歯
340Bとの間の歯溝寸法L5とは同一とされ(歯溝寸法L4=L5)、駆動歯340A
と駆動歯340Cとの間の歯溝寸法L6は、歯溝寸法L4,L5より長寸とされている(
L4,L5<L6)。これら駆動歯340A,340B,340Cは、周面の約1/3に
亘り形成されており、周面の残りの2/3は、駆動歯を円周方向に欠落させた欠落部34
1とされている。つまり、ピニオンギヤ331は、駆動歯を有しラックギヤ322に噛合
する噛合部と、駆動歯を有せずラックギヤ322に噛合しない非噛合部と、を周面に有す
る。
尚、本実施の形態では、ピニオンギヤ331は、図8(A)における時計回りがラック
ギヤ322を第2位置から第1位置へ、つまり、第1方向へ移動させる第1作動方向であ
り、反時計回りがラックギヤ322を第1位置から第2位置へ、つまり、第2方向へ移動
させる第2作動方向である。
図8(B)に示すように、ラックギヤ322は、棒状部材の側面の一部に複数の従動歯
が突設されたギヤである。従動歯は、ピニオンギヤ331側の側面に沿って複数突設され
る従動歯350Aと、駆動歯が噛み合う位置における歯厚寸法L12が従動歯350Aの
歯厚寸法L11よりも大きい従動歯350Bと、歯厚寸法L13が従動歯350A,35
0Bの歯厚寸法L11,L12よりも長寸の従動歯350Cと、を有している(歯厚寸法
L11<L12<L13)。また、各従動歯350A,350B,350Cの先端面は平
坦面とされている。
各従動歯350Aと従動歯350Aとの間の歯溝寸法L14と、従動歯350Aと従動
歯350Cとの間の歯溝寸法L15とは同一とされ(歯溝寸法L14=L15)、従動歯
350Aと従動歯350Bとの間の歯溝寸法L16は、歯溝寸法L14,L15より長寸
とされている(L14,L15<L16)。
尚、ラックギヤ322における歯溝寸法L14,L15は、駆動歯340Aの歯厚寸法
L1に対応する寸法とされ、歯溝寸法L16は、駆動歯340Bの歯厚寸法L2に対応す
る寸法とされている。また、ピニオンギヤ331における歯溝寸法L4,L5は、従動歯
350Aの歯厚寸法L11に対応する寸法とされ、歯溝寸法L6は、従動歯350Cの歯
厚寸法L13に対応する寸法とされている。
これら従動歯350A,350B,350Cは、側面の長手方向の下部から上下方向の
略中央まで形成されており、中央から上方は、従動歯を長手方向に欠落させた欠落部35
1とされている。つまり、ラックギヤ322は、従動歯を有しピニオンギヤ331に噛合
する噛合部と、従動歯を有せずピニオンギヤ331に噛合しない非噛合部と、を側面に有
する。
尚、本実施の形態では、ラックギヤ322は、図8(B)における上方の第2位置と下
方の第1位置との間で移動する。つまり、ピニオンギヤ331が第1作動方向へ回転する
ことで第2位置から第1位置へ、つまり、第1方向へ移動し、ピニオンギヤ331が第2
作動方向へ回転することで第1位置から第2位置へ、つまり、第2方向へ移動するように
なっている。
次に、ピニオンギヤ331とラックギヤ322の作動態様について、図9〜図14に基
づいて説明する。尚、本実施の形態では、可動部302が起立位置にあるときに可動部材
321が第1位置と第2位置との間で往復動作するため、以下においては、可動部302
が起立位置にあるときの上下左右方向を基準として説明する。
尚、本実施の形態では、可動部302が起立位置にあるときに可動部材321が第1位
置と第2位置との間で往復動作する例について説明するが、可動部302が傾倒位置にあ
るときや回動中に可動部材321が第1位置と第2位置との間で往復動作するようにして
もよい。
図9(A)及び図9(B)に示すように、可動部材321(ラックギヤ322)は、回
動部材320に対し、ボス334bがスライド溝329の下端に位置する下方の第1位置
と、ボス334aがスライド溝329の上端に位置する上方の第2位置と、の間で上下方
向に往復移動可能とされている。
図9(A)に示すように、可動部材321は、第1位置において引張バネ323による
上方への付勢力が作用しているが、ピニオンギヤ331とラックギヤ322とが、後述す
るように駆動歯340Cの先端面342Cに従動歯350Cの歯先が当接することで引張
バネ323の付勢力による可動部材321の上方への移動を規制する規制状態(ロック状
態)へ変化することで、第2演出用モータ330がオフ状態であっても、可動部材321
は第1位置に保持される。尚、規制状態(ロック状態)の詳細については後述する。
図9(B)に示すように、規制状態が解除されると、可動部材321は、引張バネ32
3の付勢力により上方に移動した後、該引張バネ323により第2位置に保持される。つ
まり、引張バネ323による付勢力は可動部材321の荷重を上回っている。
次いで、図11(A)に示すように、駆動歯340Bが対応する従動歯350Bに上方
から噛合した状態で、図11(B)に示すように、ピニオンギヤ331が第1作動方向へ
回動することで、駆動歯340Aと対応する従動歯350Aとが噛合し、ラックギヤ32
2が引張バネ323による上向きの付勢力に抗して第1方向(下方向)へ移動していく。
そして、図11(C)に示すように、駆動歯340Cの先端面342Cに従動歯350C
の歯先が当接することで規制状態となり、ラックギヤ322、つまり、可動部材321が
第1位置に保持される。
ここで、規制解除状態から規制状態(ロック状態)へ変化する際の詳細について説明す
る。図11(A)に示すように、可動部材321が第2位置にある状態において、ピニオ
ンギヤ331が第1作動方向へ回転することで、駆動歯340A,340Bが従動歯35
0A、350Bに噛合することにより、引張バネ323による上向きの付勢力に抗してラ
ックギヤ322が第1方向へ移動し、可動部材321が第1位置へ向けて下降する。
次いで、図12(A)に示すように、複数のうち駆動歯340Cに隣接する駆動歯34
0Aと複数のうち従動歯350Cに隣接する従動歯350Aとの噛合が解除される前に、
駆動歯340Cと従動歯350Cとが噛合され、駆動歯340Aと従動歯350Aとの噛
合が解除される。そして、図12(B)に示すように、駆動歯340Cがラックギヤ32
2の欠落部351に対向した後、駆動歯340Cの歯先が従動歯350Cの歯面の歯元か
ら歯先へ向けて移動していく。
そして、図12(C)に示すように、ピニオンギヤ331の回転により駆動歯340C
の歯先が従動歯350Cの歯面から離れると、駆動歯340Cと従動歯350Cとの噛合
が解除される。つまり、駆動歯340Cは欠落部341に隣接する隣接駆動歯であり、従
動歯350Cは欠落部351に隣接する隣接従動歯である(駆動歯340Cは、複数の従
動歯のうち第1方向の後側の端部の従動歯350Cに噛合する駆動歯である)ことで、後
続の駆動歯と従動歯との噛合によりラックギヤ322を第1方向へ移動させる動力の伝達
が途絶えるため、ピニオンギヤ331の回転により駆動歯340Cの歯先が従動歯350
Cの歯面から離れ、駆動歯340Cと従動歯350Cとの噛合が解除されると、ラックギ
ヤ322は引張バネ323の付勢力により第2方向へ移動しようとする。
そして、図12(C)に示すように、ピニオンギヤ331がさらに回転すると、駆動歯
340Cの先端面342Cが、ラックギヤ322の各従動歯350A,350B,350
Cの歯先を通る歯先線Tに交差する。このとき、上記したように、後続の駆動歯と従動歯
との噛合によりラックギヤ322を第1方向へ移動させる動力の伝達が途絶えていること
で、ラックギヤ322は、引張バネ323の付勢力により第2方向へ移動しようとするた
め、従動歯350Cの歯先が駆動歯340Cの先端面342Cに押し付けられるように当
接する。
このように、従動歯350Cにおける駆動歯340Cに対する接触点Sは、駆動歯34
0Cの歯面から(図12(A)参照)、駆動歯340Cの歯先へ移動した後(図12(B
)参照)、駆動歯340Cの先端面342Cへと移動する(図12(C)参照)。つまり
、駆動歯340Cの歯面から歯先へ向けて摺接したまま滑るように先端面342Cへ乗り
移る。
その後、従動歯350Cの歯先が先端面342Cにおける周方向の略中央位置に到達し
た際に第2演出用モータ330がオフ状態となりピニオンギヤ331の回転が停止される
(図12(D)参照)。この状態において、先端面342Cが歯先線Tに対し交差するよ
うに、第2方向へ向けてラックギヤ322側に傾斜して配置され、また、ラックギヤ32
2は引張バネ323の付勢力により上方へ向けて付勢されていることで、従動歯350C
の歯先が先端面342Cに押し付けられ、ラックギヤ322の第2方向への移動が規制さ
れる規制状態(ロック状態)となる。すなわち、駆動歯340Cと従動歯350Cとは、
ラックギヤ322を第2方向(上方向)への移動を規制する規制手段を構成している。
また、ピニオンギヤ331は第2演出用モータ330により回転するギヤであり、規制
部を構成する先端面342Cは、ピニオンギヤ331の駆動軸330aを中心とする円弧
に沿う湾曲面にて構成されていることで、図12(C)に示すように、従動歯350Cに
おける駆動歯340Cに対する接触点Sが駆動歯340Cの歯面から先端面342Cへ移
動した後、図12(D)に示す位置までピニオンギヤ331が回転しても、従動歯350
Cと先端面342Cとの接触点Sがラックギヤ322の第2方向へ変位することがないの
で、ピニオンギヤ331の回転に応じてラックギヤ322が微動、つまり、可動部材32
1が僅かに上昇して遊技者に違和感を与えることを防止できる。
例えば、規制部を構成する先端面342Cが平坦面である場合、図12(C)に示すよ
うに、従動歯350Cにおける駆動歯340Cに対する接触点Sが駆動歯340Cの歯面
から先端面342Cへ移動した後、図12(D)に示す位置までピニオンギヤ331が回
転すると、従動歯350Cと先端面342Cとの接触点S’がラックギヤ322の第2方
向へ変位してしまう。また、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させて規制状態を
解除しようとする際に、先端面342Cが湾曲面の場合に比べて、引張バネ323による
付勢力が増大するため、第2演出用モータ330にかかる負荷が大きくなってしまう。よ
って、先端面342Cは、ピニオンギヤ331の駆動軸330aを中心とする円弧に沿う
湾曲面にて構成することが好ましい。
尚、本実施の形態では、第2演出用モータ330はステッピングモータであるため、基
準位置からのステップ数(回転角度)により駆動歯340Cが図12(D)に示す規制位
置に停止するようにピニオンギヤ331の回転を停止させることができるが、例えば、駆
動歯340Cが図12(D)に示す規制位置にあることを検知するセンサ等を設け、該セ
ンサからの検出状況に基づいてピニオンギヤ331の回転を停止させるようにしてもよい
また、規制状態に変化させる際にピニオンギヤ331の回転を停止する停止位置を、例
えば、先端面342Cに従動歯350Cが当接する範囲内の複数個所に設定し、所定回数
ごとに異なる個所に停止するようにすることで、繰り返しの停止により先端面342Cの
局所が摩耗により変形することを回避することができる。この場合、例えば、先端面34
2Cを欠落部341の周方向に亘り延設すること等が考えられる。
次に、規制状態の解除方法について説明する。まず、図13(A)に示す規制状態にお
いて、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回動させることで、駆動歯340Cが移動し
て従動歯350Cの歯先が先端面342Cから離れ、欠落部341がラックギヤ322に
対向して先端面342Cと歯先線Tとの交差が解除されることで、先端面342Cによる
従動歯350Cの規制が解除され、規制状態から規制解除状態へ変化する。
図13(B)に示すように、規制解除状態となることで、ラックギヤ322は引張バネ
323の引張力により第2方向へ上昇するため、可動部材321は第1位置から第2位置
へ向けて高速で移動する。また、本実施の形態では、第1位置が駆動初期位置とされてい
るため、図13(C)に示すように、規制解除状態へ変化した後もピニオンギヤ331を
第1作動方向へ回転させて、駆動歯340Bが従動歯350Bに噛合する位置に到達した
ときに第2演出用モータ330をオフ状態としてピニオンギヤ331の回転を停止させる
よって、可動部材321を第2位置から第1位置へ移動させる際には、ピニオンギヤ3
31をさらに第1作動方向へ回転させることで、駆動歯340B,340Aと従動歯35
0B,350Aとの噛合によりラックギヤ322を第1方向へ移動させることができる。
このように、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させるだけで、可動部材321を
第1位置から第2位置へ移動させることができるとともに、第2位置から第1位置へ移動
させることもできるため、第2演出用モータ330を制御する演出制御用CPU120の
制御負荷を軽減できる。
図14には、規制状態の解除方法の他の例が示されている。図14(A)に示す規制状
態において、ピニオンギヤ331を第1作動方向と逆の第2作動方向へ回動させることで
、駆動歯340Cが移動して従動歯350Cの歯先が先端面342Cから離れ、先端面3
42Cと歯先線Tとの交差が解除されるが、従動歯350Cが駆動歯340Cと駆動歯3
40Aとの間の歯溝に入り込み、図12(A)に示すように、従動歯350Cの歯面が駆
動歯340Cの歯面に当接する噛合状態になるため、ラックギヤ322の引張バネ323
による第2方向への移動が駆動歯340Cとの当接により規制される。
よって、ピニオンギヤ331をさらに第2作動方向へ回転させることで、ラックギヤ3
22をピニオンギヤ331の回転により上昇させることができる。すなわち、図13に示
すように、規制状態においてピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させることで規制
状態を解除した場合、可動部材321は引張バネ323の付勢力により所定速度で第1位
置から第2位置へ移動するが、図14に示すように、規制状態においてピニオンギヤ33
1を第2作動方向へ回転させることで規制状態を解除した場合、可動部材321を任意の
速度で第1位置から第2位置へ移動させることができる。
具体的には、ピニオンギヤ331を低速で回転させれば可動部材321を低速で、ピニ
オンギヤ331を高速で回転させれば可動部材321を高速で上昇させることができる。
また、上昇させる途中で停止させたり、上下動させたりするなど、種々の態様にて上昇さ
せることが可能となる。
以上説明したように、本発明の実施の形態としてのパチンコ遊技機1にあっては、駆動
源としての第2演出用モータ330により回転(作動)する駆動ギヤとしてのピニオンギ
ヤ331と、ピニオンギヤ331に噛合される従動ギヤとしてのラックギヤ322と、を
備え、ラックギヤ322は、引張バネ323によって、ピニオンギヤ331により移動(
作動)する第1方向と反対の第2方向へ付勢されており、ピニオンギヤ331は、駆動歯
340A,340B,340Cを一部欠落させた欠落部341と、欠落部341に隣り合
う隣接駆動歯としての駆動歯340Cの先端に設けられる規制部としての先端面342C
と、を有し、駆動歯340Cとラックギヤ322の従動歯350Cとの噛合が解除された
後、該従動歯350Cが先端面342Cに当接することによりラックギヤ322の第2方
向への移動が規制される。
すなわち、駆動歯340Cと従動歯350Cとの噛合が解除され、欠落部341がラッ
クギヤ322に対向すると、第2方向へ付勢されているラックギヤ322の従動歯350
Cが先端面342Cに当接することにより該第2方向への移動が規制される。このように
、ピニオンギヤ331の駆動歯340Cに設けられた先端面342Cを用いてラックギヤ
322の第2方向への移動を規制することができるので、ラックギヤ322や可動部材3
21の第1方向への移動を規制するための規制手段を別個に設けるなどして部品点数を増
加させることなく、駆動ギヤと従動ギヤとによる簡素な構造でラックギヤ322の作動を
停止させることができる。
また、前記実施の形態では、従動ギヤであるラックギヤ322は、引張バネ323によ
り第2方向へ付勢されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、従動ギヤはバ
ネ部材以外の付勢手段により第2方向へ付勢されていてもよい。また、例えば、可動部3
02を上下反転して設ける場合、ラックギヤ322は、可動部材321の荷重により常時
下方(第2方向)へ付勢されることになるため、自重により第2方向へ付勢されるもの等
も含まれる。
また、ピニオンギヤ331は第2演出用モータ330により回転するギヤであり、ラッ
クギヤ322は、第1位置(図9(A)で示す位置)と該第1位置とは異なる第2位置(
図9(C)で示す位置)との間で往復作動可能であり、ピニオンギヤ331がラックギヤ
322を第1方向へ作動させる第1作動方向に回転することで、駆動歯340A,340
B,340Cと従動歯350A,350B,350Cとの噛合により第2位置から第1位
置へ移動した後、欠落部341が対向し駆動歯340A,340B,340Cと従動歯3
50A,350B,350Cとの噛合が解除されることにより、引張バネ323により第
2方向へ付勢され、第1位置から第2位置へ作動する。
このように、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させるだけでラックギヤ322
を往復作動させることができるので、第2演出用モータ330の制御負荷を軽減できる。
また、先端面342Cに従動歯350Cが当接することにより、ラックギヤ322の第
2方向への移動が規制される規制状態は、ピニオンギヤ331を、図13に示すように、
ラックギヤ322を第1方向へ作動させる第1作動方向または図14に示すように、第1
作動方向とは反対の第2作動方向に作動させることで解除可能である。
このようにすることで、ピニオンギヤ331を第1作動方向と第2作動方向のうち一作
動方向へ回転させても規制状態が解除されない場合、他方向へ作動させることで解除され
るため、ラックギヤ322の従動歯350Cが先端面342Cに噛んでラックギヤ322
を移動できなくなることを回避しやすくなる。
また、規制状態において、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させたときと第2
作動方向へ回転させたときとで、ラックギヤ322の作動態様が異なる。具体的には、図
13(B)に示すように、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させると、ラックギ
ヤ322は引張バネ323の付勢力にて上昇し、図14(B)に示すように、ピニオンギ
ヤ331を第2作動方向へ回転させると、ラックギヤ322はピニオンギヤ331の回転
に応じて上昇することで、ラックギヤ322に一体化されている可動部材321の作動態
様を多様化することができる。
また、駆動歯340Cの歯厚寸法L3は、他の駆動歯340A,340Bの歯厚寸法L
1,L2よりも長寸とされている(例えば、歯厚寸法L1<L2<L3)。このようにす
ることで、従動歯350A,350B,350Cと噛合されていない非噛合状態から噛合
状態となるときに駆動歯340Cにかかる負荷による破損等を防止できる。また、歯厚寸
法L3が広くなることで規制部を構成する先端面342Cも広くなるので、従動歯350
Cを規制しやすくなる。
ピニオンギヤ331は第2演出用モータ330により回転するギヤであり、規制部を構
成する先端面342Cは、ピニオンギヤ331の駆動軸330aを中心とする円弧に沿う
湾曲面にて構成されていることで、従動歯350Cが先端面342Cに当接している状態
においてピニオンギヤ331が回転しても、従動歯350Cと先端面342Cとの接触点
Sがラックギヤ322の移動方向に変位することがないので、ピニオンギヤ331の回転
に応じてラックギヤ322が微動することを防止できる。
また、従動歯において駆動歯340Cに噛合する従動歯350Cの歯厚寸法L13は、
他の従動歯350B,350Cの歯厚寸法L11,L12よりも長寸とされている(歯厚
寸法L11<L12<L13)このようにすることで、駆動歯340Cと噛合されていな
い非噛合状態から噛合状態となるときに従動歯350Cにかかる負荷による破損等を防止
できる。また、規制部に当接している状態において第2方向へ付勢される力によりかかる
負荷による破損等を防止できる。
図4、図9および図10を参照して、演出ユニット300には、可動部材321の発光
部321AのLEDに電力を供給するケーブル361が設けられる。
図10(A)および図10(B)は、それぞれ、図9(A)および図9(B)の側面を
模式的に表したものである。なお、図10においては、見易くするために、可動部材32
1と回動部材320との間隔、および、回動部材320とラックギヤ322との間隔は、
広めに描いているが、実際は、図で示すよりも狭くなっている。
図1で示されるように、ケーブル361は、ベース部301の演出制御基板12からの
中継基板に設けられるコネクタ363から、回動部材320に設けられるケーブル361
の押さえ部材364を経て、可動部材321の発光部321AのLEDが搭載されるLE
D基板に設けられるコネクタ362に接続される。
図10(A)で示されるように、可動部材321が第1位置で待機している状態である
ときには、ケーブル361の押さえ部材364とコネクタ362との間の部分は、かなり
屈曲した状態である。
図10(B)で示されるように、可動部材321が第2位置に進出した状態であるとき
には、ケーブル361の押さえ部材364とコネクタ362との間の部分は、伸びて余裕
が余り無い状態となる。
このため、可動部材321には、ケーブル361によって第2位置から第1位置へ向か
う方向の力が掛かる。ケーブル361が伸びた状態においては、ケーブル361の被覆材
は樹脂であるので、ケーブル361が冷えている状態のときは、冷えていない状態のとき
よりも、ケーブル361によって可動部材321に掛かる力は強くなる。
引張バネ323は、第2演出用モータ330によって可動部材321が第2位置になる
まで引っ張られる。このため、第2演出用モータ330は、引張バネ323が最も引っ張
られた状態の引張力(付勢力)よりも強い力を発生することが可能である。
前述したように、引張バネ323による付勢力は、可動部材321の荷重を上回ってい
る。しかし、引張バネ323による付勢力を強くすると、引張バネ323を引っ張る第2
演出用モータ330の出力も強くする必要がある。出力の大きいモータを用いると製造コ
ストが上がるため、モータの出力は必要最小限であることが好ましい。
本実施の形態における引張バネ323としては、可動部材321の荷重だけではなく、
ケーブル361が伸びた状態での可動部材321を引っ張る力、および、第2演出用モー
タ330のコストも考慮して、必要最小限の付勢力が得られるバネが用いられる。
このため、万一、品質の悪いケーブル361が用いられ、低温で硬くなるような場合、
可動部材321を最初に移動させるときに、引張バネ323の付勢力が不足することが考
えられる。通常は低温で想定以上に硬くなるようなケーブルが用いられることはない。
しかし、本実施の形態においては、引張バネ323の付勢力が不足するような事態が生
じないようにするために、夜間に放置されて冷えたパチンコ遊技機1を起動するときに、
後述の図19のステップS515で示すように、可動部材321の動きを慣らすための慣
らし動作をする。可動部材321を第1位置から第2位置まで移動させる慣らし動作をす
ることによって、ケーブル361が屈伸させられることでケーブル361を柔軟に慣らす
ことができる。その結果、引張バネ323の付勢力が不足するような事態を未然に防止す
ることができる。
また、本実施の形態においては、パチンコ遊技機1が起動されているときは、ケーブル
361は、熱を発する物(演出表示装置5、第1演出用モータ303および第2演出用モ
ータ330)の近傍に設けられるため、ケーブル361が熱によって柔軟性が高い状態が
保たれる。
図19は、演出制御メイン処理における可動部材慣らし処理(S51A)を示すフロー
チャートである。図19を参照して、演出制御用CPU120は、可動部302を起立位
置に移動させるよう第1演出用モータ303を制御する(S511)。
そして、演出制御用CPU120は、この可動部302の移動において、異常が検出さ
れたか否かを判定する(S512)。異常が検出された(S512でYES)と判定した
場合、演出制御用CPU120は、可動部302の異常を報知する(S513)。報知は
、演出表示装置5での表示およびスピーカ8L,8Rからの音声出力によって行なわれる
次に、演出制御用CPU120は、報知を停止させる操作が遊技店の店員によって行な
われたか否かを判定する(S514)。可動部302の移動の異常が検出されていない(
S512でNO)と判定した場合、および、報知を停止させる操作が行なわれた(S51
4でYES)と判定した場合、演出制御用CPU120は、可動部材321を第1位置に
移動させるよう第2演出用モータ330を制御する(S515)。ここで、可動部材32
1を第2位置と第1位置との間で往復させるようにしてもよい。
このように、引張バネ323よりも力の強い第2演出用モータ330によって可動部材
を移動させるので、より確実に、可動部材321を移動させることができる。これによっ
て、ケーブル361が曲がった状態から伸ばされた状態とされることによってケーブル3
61および可動部材321の動きを慣らすことができる。
そして、演出制御用CPU120は、この可動部材321の移動において、異常が検出
されたか否かを判定する(S516)。異常が検出された(S516でYES)と判定し
た場合、演出制御用CPU120は、可動部材321の異常を報知する(S517)。報
知は、演出表示装置5での表示およびスピーカ8L,8Rからの音声出力によって行なわ
れる。
次に、演出制御用CPU120は、報知を停止させる操作が遊技店の店員によって行な
われたか否かを判定する(S518)。可動部材321の移動の異常が検出されていない
(S516でNO)と判定した場合、および、報知を停止させる操作が行なわれた(S5
18でYES)と判定した場合、演出制御用CPU120は、実行する処理をこの処理の
呼出元に戻す。
次に、可動部駆動機構の変形例について説明する。図20は、(A)〜(D)は可動部
駆動機構の変形例1としての規制手段により規制状態へ変化する状況を示す説明図である
。図21は、(A)〜(D)は可動部駆動機構の変形例2としての規制手段により規制状
態へ変化する状況を示す説明図である。図22は、(A)〜(D)は可動部駆動機構の変
形例3としての規制手段により規制状態へ変化する状況を示す説明図である。図23は、
(A)は可動部駆動機構の変形例4としての規制部、(B)は可動部駆動機構の変形例5
としての規制部を示す説明図である。
前記実施の形態では、駆動ギヤの一例としてピニオンギヤ331が適用され、従動ギヤ
の一例としてラックギヤ322が適用されていたが、可動部駆動機構はこれに限定される
ものではなく、駆動ギヤと従動ギヤの種別は種々に変更可能である。
例えば、図20に示す変形例1のように、駆動ギヤG1及び従動ギヤG2の双方を回転
ギヤとし、図20(A)〜(D)に示すように、駆動ギヤG1を第1作動方向へ回転させ
ることで、複数の駆動歯のうち欠落部401に隣り合う駆動歯400の先端面402に従
動歯410を当接させ、従動ギヤG2の第2方向への移動が規制される規制状態とするこ
とができる。
このように、従動ギヤとして回転ギヤを適用してもよい。また、前記実施の形態では、
隣接駆動歯としての駆動歯340Cに噛合する従動歯350Cの歯厚寸法L13が、他の
従動歯350B,350Cの歯厚寸法L11,L12よりも長寸とされていたが、可動部
駆動機構はこれに限定されるものではなく、隣接駆動歯としての駆動歯400に噛合する
従動歯410の歯厚寸法L13が、他の従動歯の歯厚寸法L11,12よりも長寸とされ
ていなくてもよい。
また、図21に示す変形例2のように、駆動ギヤG3をラックギヤ、従動ギヤG4を回
転ギヤとし、図21(A)〜(D)に示すように、駆動ギヤG3を第1作動方向へ移動さ
せることで、複数の駆動歯のうち欠落部401に隣り合う駆動歯400の先端面402に
従動歯410が当接させ、従動ギヤG4の第2方向への移動を規制する規制状態とするこ
とができる。このように、駆動ギヤとしてラックギヤを適用してもよい。
また、前記実施の形態では、規制部としての先端面342Cを有する隣接駆動歯として
の駆動歯340Cの歯厚寸法L3は、他の駆動歯340A,340Bの歯厚寸法L1,L
2よりも長寸とされていたが、可動部駆動機構はこれに限定されるものではなく、駆動歯
340Cの歯厚寸法L3は、他の駆動歯340A,340Bの歯厚寸法L1,L2よりも
長寸とされていなくてもよい。
具体的には、図22に示す変形例3のように、駆動ギヤG5を回転ギヤ、従動ギヤG6
をラックギヤとし、図22(A)〜(D)に示すように、駆動ギヤG5を第1作動方向へ
移動させることで、複数の駆動歯のうち欠落部401に隣り合う駆動歯400の先端面4
02に従動歯410が当接させ、従動ギヤG6の第2方向への移動が規制される規制状態
とすることができる。このように、隣接駆動歯としての駆動歯400の先端面402の周
方向の長さ寸法は、必ずしも他の駆動歯の先端面の周方向の長さ寸法よりも長寸とされな
くてもよく、図22(D)に示すように、先端面402が歯先線Tを交差するようになれ
ば、他の駆動歯の先端面の周方向の長さ寸法とほぼ同じまたは短寸であってもよい。
また、前記実施の形態では、規制部としての先端面342Cは、駆動軸330aを中心
とする円弧に沿う湾曲面とされていたが、可動部駆動機構はこれに限定されるものではな
く、例えば、平坦面、球面あるいは凹状面等にて構成されていてもよい。また、図23(
A)の変形例4に示すように、先端面の一部または先端面全域に、従動歯350Cが係止
可能な係止凹部420等を形成することで、従動歯350Cが先端面342C上を滑って
も、従動歯350Cの歯先が係止凹部420に係止されることで噛みやすくなるので、従
動歯350Cが規制部としての先端面342C上を滑って規制状態に変化しにくくなるこ
とを抑制できる。
また、前記実施の形態では、規制部の一例として、欠落部341に隣接する駆動歯34
0Cの先端面342Cが適用されていたが、可動部駆動機構はこれに限定されるものでは
なく、規制部は駆動歯の先端面にて構成されるものに限定されるものではなく、図23(
B)の変形例5に示すように、駆動歯340Cの先端面342Cと、該先端面342Cか
ら欠落部341側へ延設された延設面430と、により構成される規制面としてもよい。
すなわち、規制部は、駆動歯の先端面のみにより形成されるものだけでなく、先端面から
欠落部側へ延設される延設面など、駆動歯として機能しない部位にて構成されていてもよ
い。
また、規制部を構成する先端面342C及び延設面430からなる規制面の作動方向の
長さ寸法は、前記実施の形態や変形例に記載のものに限定されるものではなく、例えば、
延設面430等の規制面が、欠落部341の長手方向に亘り延設されていてもよい。
また、前記実施の形態や変形例1〜4では、駆動ギヤは、隣接駆動歯の第1作動方向の
後側に駆動歯が欠落した欠落部を有していたが、欠落部とは駆動歯が存在しない部分であ
り、例えば、扇状のギヤの円弧にのみ駆動歯が形成されているギヤや、隣接駆動歯が第1
作動方向の後側の端部に形成されたラックギヤなども、欠落部を有していることになる。
また、従動ギヤにおいても、第1方向の後側に従動歯が欠落した欠落部を有していたが
、例えば、扇状のギヤの円弧にのみ従動歯が形成されているギヤや、隣接駆動歯に噛合す
る従動歯が第1方向の後側の端部に形成されたラックギヤなども、欠落部を有しているこ
とになる。
また、前記実施の形態では、駆動ギヤと従動ギヤの種別として、ラックギヤとピニオン
ギヤを適用したが、可動部駆動機構はこれに限定されるものではなく、平歯車、かさ歯車
及びはすば歯車等を適用してもよい。
また、前記実施の形態では、第2演出用モータ330の駆動軸330aに固着されたピ
ニオンギヤ331が駆動ギヤとされ、可動部材321に一体化されたラックギヤ322が
従動ギヤとされていたが、可動部駆動機構はこれに限定されるものではなく、駆動源によ
り駆動する複数のギヤのうち互いに噛合する2つのギヤが駆動ギヤと従動ギヤとされてい
ればよい。例えば、ピニオンギヤ331に直接または間接的に噛合するギヤを駆動ギヤと
し、該駆動ギヤに噛合するギヤを従動ギヤとしてもよい。また、可動部材321は従動ギ
ヤであるラックギヤ322に直接設けられていなくてもよく、例えば、可動部材321は
、ラックギヤ322の動力を伝達する動力伝達機構の一部に設けられていてもよい。
また、前記実施の形態では、回動部材320に対し可動部材321を第1位置と第2位
置との間で移動させる駆動機構として、駆動ギヤと従動ギヤとを適用していたが、これに
限定されるものではなく、例えば、可動部302を傾倒位置と起立位置との間で駆動させ
る駆動機構として、本発明の駆動ギヤと従動ギヤとを適用してもよいし、あるいは、他の
可動演出ユニットの駆動機構として適用してもよい。また、このように演出用の可動部を
駆動させる駆動機構に適用するものだけでなく、例えば、特別可変入賞球装置7の大入賞
口用扉などを開閉させるための駆動機構等、遊技用可動部の駆動機構として適用してもよ
い。
次に、可動部材321を用いた演出例を説明する。図24は、バトルリーチ演出が実行
されるときの演出表示装置5の表示画面図である。図25は、ストーリーリーチ演出が実
行されるときの演出表示装置5の表示画面図である。
バトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出は、演出制御用CPU120により実行
される。バトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出は、リーチ演出のうち、ノーマル
リーチと呼ばれる通常のリーチ演出と比べて、大当り表示結果となるときに選択される割
合が高く設定された複数種類の特別のリーチ演出(スーパーリーチ演出)のうちに含まれ
る特定のスーパーリーチ演出である。さらに、これらスーパーリーチ演出においては、大
当り期待度が、たとえば、バトルリーチ演出<ストーリーリーチ演出という関係に設定さ
れている。なお、バトルリーチ演出とストーリーリーチ演出との大当り期待度は、この逆
の関係でもよい。
バトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のそれぞれは、演出表示装置5の画像表
示による演出表示と、可動部材321の演出動作とが組合せられた演出である。
図24に示すバトルリーチ演出を説明する。演出図柄の変動表示においては、「左」,
「中」,「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄の変動表示が
一斉に開始され、たとえば、「左」,「右」,「中」というような所定の停止順番に従っ
て、演出図柄表示エリア5L,5R,5Cにおいて演出図柄の変動表示が順次停止されて
いき、最終的に全演出図柄表示エリアで演出図柄が停止して、表示結果が導出表示された
ときに、変動表示が終了する。
演出図柄の変動表示が一斉に開始された後、図24(A)のように、「左」,「右」の
演出図柄表示エリア5L,5Rが停止した段階で、同一図柄が停止すると、リーチ状態と
なる。リーチ状態となるタイミングまでの変動表示は、ノーマルリーチとスーパーリーチ
とで異ならない、通常変動表示の演出態様で実行される。ノーマルリーチとスーパーリー
チとでは、リーチ状態となった後の演出態様が異なる。
リーチ演出としてバトルリーチ演出が実行されるときには、図24(B)のように、「
左」,「中」,「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける演出図柄が縮小
された小図柄表示形式となって画面右上隅部に移動表示され、「バトルリーチ」という文
字が示されたメッセージ画像53が画面中央部に表示される。これにより、バトルリーチ
演出が実行されることが報知される。
バトルリーチ演出においては、図24(C)〜(E)に示すように、味方キャラクタ6
1(遊技者の味方側)と、敵キャラクタ62(遊技者の敵側)とが対戦(バトル)する動
画像を表示する対戦演出(対戦時の効果音および対戦時の楽曲音の出力も含む演出)が実
行される。
バトルリーチ演出において、変動表示結果が大当り表示結果となるときには、図24(
E)に示すように味方キャラクタ61が勝利する勝利演出画像表示がされ、さらに、図2
4(D),(E)に示すように勝利演出画像上に粒子エフェクト画像71を重畳表示する
画像が表示され、かつ、可動部材321が起立位置に動作して、演出表示装置5の表示領
域の前方に出現する勝利演出が実行される。
一方、バトルリーチ演出において、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、味
方キャラクタ61が敗北する画像表示をする敗北演出がされ、図24(D),(E)に示
すような粒子エフェクト画像71および可動部材321を用いた演出が実行されない。
具体的に、対戦演出においては、図24(C)に示すように味方キャラクタ61および
敵キャラクタ62が登場する表示がされた後、図24(D)に示すように、味方キャラク
タ61と敵キャラクタ62とが対戦(バトル)する動画像が表示される。たとえば図24
(D)では味方キャラクタ61が敵キャラクタ62を攻撃する場面が示されている。図2
4(D)に示すように、対戦演出において、味方キャラクタ61が攻撃する場面(勝利を
示唆する場面)では、演出表示装置5の画面中央下部の領域で、演出効果表示としての粒
子エフェクト画像71を出現させて、勝利演出表示に重畳表示する粒子エフェクト演出が
される。味方キャラクタ61が勝利する場合には、図24(E)に示すように、味方キャ
ラクタ61が敵キャラクタ62を倒して味方キャラクタ61が勝利したことを特定可能な
画像が表示される勝利演出が実行される。勝利演出においては、さらに、図24(E)に
示すように、可動部材321が、起立位置に移動することにより、演出表示装置5の表示
領域における中央部の領域に出現する可動体動作演出がされる。そして、出現した可動部
材321は、発光させられる。
図24(E)に示すように、可動体動作演出により可動部材321が出現して起立位置
に移動したときには、可動部材321の周囲で、重畳表示する粒子エフェクト画像71の
出現表示数が増加して粒子エフェクト画像71の表示範囲が拡大するような表示態様を示
す動画像が表示される。その動画像は、可動部材321の動作に基づく演出効果を高める
ために粒子エフェクト画像71を用いて実行される演出であり、動作効果演出と呼ばれる
。このような動作効果演出により、可動部材321の動作態様と、粒子エフェクト画像7
1の表示態様とが関連した演出が実行されることとなる。このような演出が実行されるこ
とにより、可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出をすることができ
る。
そして、図24(F)のように、小図柄形式で表示されていた演出図柄において大当り
表示結果(同一図柄停止)が導出表示され、「おめでとうございます」という文字が示さ
れたメッセージ画像55が、リーチ状態の結果を示す演出であるリーチ結果演出として画
面中央部に表示される。これにより、バトルリーチ演出に遊技者が勝利したこと(大当り
となったこと)が報知される。その後、図24(G)のように、小図柄形式で大当り表示
結果が表示されていた演出図柄が、図25(A)のような元の大きさと元の位置に復帰し
て表示され、「大当り」という文字が示されたメッセージ画像74が演出図柄の下方に表
示される停止図柄演出が行なわれる。
一方、バトルリーチ演出において、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、前
述した敗北演出が実行され、小図柄形式で表示されていた演出図柄においてはずれ表示結
果が導出表示され、その演出図柄が、元の大きさと元の位置に復帰して表示されることと
なる。
次に、図25に示すストーリーリーチ演出を説明する。演出図柄の変動表示が一斉に開
始された後、図25(A)のように、「左」,「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rが
停止してリーチ状態となった後、リーチ演出としてストーリーリーチ演出が実行されると
きには、まず、図25(B)のように、「左」,「中」,「右」の各演出図柄表示エリア
5L,5C,5Rにおける演出図柄が縮小された小図柄表示形式となって画面右上隅部に
移動表示され、「ストーリー前半」という文字が示されたメッセージ画像54Aが画面中
央部に表示される。これにより、ストーリーリーチ演出が実行されることが報知される。
ストーリーリーチ演出は、たとえば特定の物語のようなストーリー性がある動画像(ス
トーリー動画像)が表示される演出である。この例では、ストーリーリーチ演出が、前半
部と後半部との2部構成とされている。ストーリーリーチ演出は、ストーリーが完結せず
に途中で演出が終了してはずれ表示結果が導出表示される場合と、ストーリーが最後まで
継続し演出が完結して大当り表示結果が導出表示される場合とがある。
なお、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、ストーリーリーチ演出が前半部
で終了する演出が実行され、変動表示結果が大当り表示結果となるときには、ストーリー
リーチ演出が前半部から後半部に続き最後まで継続する演出が実行されるようにしてもよ
い。
また、ストーリーリーチ演出は、最後まで演出が実行された方が、前半部で演出が終了
された場合よりも、大当りの期待度が高くなるように、演出が選択される設定がされても
よい。また、ストーリーリーチ演出は、前半部と後半部とに分かれていない1部構成であ
ってもよい。
メッセージ画像54Aが表示された後、「ストーリー前半」に対応するストーリーに従
って展開される動画像が表示される。「ストーリー前半」が終了し、「ストーリー後半」
が続いて実行されるときに、図25(C)のように、「ストーリー後半」という文字が示
されたメッセージ画像54Bが画面中央部に表示される。これにより、ストーリーリーチ
演出が継続して実行されることが報知される。なお、ストーリーリーチ演出においては、
メッセージ画像54A,54Bのようなストーリーリーチ演出であることを報知する画像
は表示されなくてもよい。
メッセージ画像54Bが表示された後、「ストーリー後半」に対応するストーリーに従
って展開される動画像が表示される。ストーリーリーチ演出において、変動表示結果が大
当り表示結果となるときには、ストーリーが完結したことが特定可能な画像表示として、
図25(D)に示すような黒画像72上に炎エフェクト画像73を重畳表示する画像が表
示され、かつ、図25(E)に示すように、可動部材321が起立位置に動作して、演出
表示装置5の表示領域の前方に出現するストーリー完結演出が実行される。
一方、ストーリーリーチ演出において、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには
、ストーリーが完結しないことが特定可能なストーリー未完結演出がされ、図25(D)
,(E)に示すような黒画像72、炎エフェクト画像73、および、可動部材321を用
いた演出が実行されない。
具体的に、ストーリー完結演出においては、図25(D)に示すように、演出表示装置
5の表示領域全体を黒色の黒画像72に変化させ、演出表示装置5の画面中央下部の領域
で、演出効果表示としての炎エフェクト画像73を出現させて、黒画像72に重畳表示す
る演出がされる。ストーリー完結演出においては、さらに、図25(E)に示すように、
可動部材321が、起立位置に移動することにより、演出表示装置5の表示領域における
中央部の領域に出現する可動体動作演出がされる。そして、出現した可動部材321は、
発光させられる。
図25(E)に示すように、可動体動作演出により可動部材321が出現して起立位置
に移動したときには、可動部材321の周囲で、重畳表示する炎エフェクト画像73の炎
が大きくなって炎エフェクト画像73の表示範囲が拡大するような表示態様を示す動画像
が表示される。その動画像は、可動部材321の動作に基づく演出効果を高めるために炎
エフェクト画像73を用いて実行される演出であり、図24の場合と同様に、動作効果演
出と呼ばれる。このような動作効果演出により、可動部材321の動作態様と、炎エフェ
クト画像73の表示態様とが関連した演出が実行されることとなる。このような演出が実
行されることにより、可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出をする
ことができる。
そして、図25(F)のように、小図柄形式で表示されていた演出図柄において大当り
表示結果(同一図柄停止)が導出表示され、「おめでとうございます」という文字が示さ
れたメッセージ画像55が、リーチ状態の結果を示す演出であるリーチ結果演出として画
面中央部に表示される。これにより、ストーリーリーチ演出が完結したことが報知される
。その後、図25(G)のように、小図柄形式で大当り表示結果が表示されていた演出図
柄が、図25(A)のような元の大きさと元の位置に復帰して表示され、「大当り」とい
う文字が示されたメッセージ画像74が演出図柄の下方に表示される停止図柄演出が行な
われる。
ストーリーリーチ演出においては、バトルリーチ演出と同様にエフェクト画像を表示す
るが、バトルリーチ演出とは異なり、演出表示装置5の表示領域全体を黒画像とし、その
黒画像上にエフェクト画像を重畳表示することにより、エフェクト画像をより一層強調し
て表示することができ、バトルリーチ演出よりも演出効果が高い画像表示を実行すること
ができる。これにより、バトルリーチ演出よりも大当りへの期待度が高く設定されたスト
ーリーリーチ演出の貴重感(プレミア感)を高めることができる。
一方、ストーリーリーチ演出において、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには
、前述したストーリー未完結演出が実行され、小図柄形式で表示されていた演出図柄にお
いてはずれ表示結果が導出表示され、その演出図柄が、元の大きさと元の位置に復帰して
表示されることとなる。
なお、可動部材321は、円盤状の部分が、演出制御用CPU120により駆動制御さ
れるモータ等の駆動手段により回転動作させることが可能に構成されてもよい。そのよう
に可動部材321の円盤状の部分を回転制御可能な構成とする場合には、図24(E)ま
たは図25(E)のように、可動部材321が起立位置に動作して演出表示装置5の表示
領域の前方に、出現するとき、または、出現したときに、円盤状の部分を回転させる制御
をしてもよい。その場合には、可動部材321の回転動作に合せて、図24(E)の粒子
エフェクト画像71および図25(E)の炎エフェクト画像73のようなエフェクト画像
を動作させる画像を演出表示装置5において表示する演出制御を実行してもよい。そのよ
うにすれば、可動部材321とエフェクト画像とを用いたことにより得られる演出効果を
より高めることができる。
また、可動部材321は、回転動作に限らず、その構成部材の一部または全部が、演出
制御用CPU120により駆動制御されるソレノイド等の駆動手段により、開閉または収
縮する等の変形動作をする構成の可動部材としてもよく、そのような構成とする場合には
、特定の演出場面において、演出表示装置5の表示領域の前に位置した可動部材の変形動
作に合せて、演出表示装置5に表示するエフェクト画像を動作させる画像を表示する演出
制御を実行してもよい。
次に、バトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のような特定のスーパーリーチ演
出におけるエフェクト演出と可動体演出との制御例をタイミングチャートを用いて説明す
る。
図26は、特定のスーパーリーチ演出におけるエフェクト演出と可動体演出との制御例
を示すタイミングチャートである。図26(A)には、図24に示すようなバトルリーチ
演出でのエフェクト演出と可動体演出との制御例が示されている。図26(B)には、図
25に示すようなストーリーリーチ演出でのエフェクト演出と可動体演出との制御例が示
されている。
まず、図26(A)を参照して、演出制御用CPU120により実行されるバトルリー
チ演出でのエフェクト演出と可動体演出との制御例を説明する。バトルリーチ演出が実行
されるときには、演出図柄(特別図柄)の変動表示の開始時からリーチ状態の発生時まで
の間に、図24(A)に示すような通常変動表示の演出態様で演出図柄の変動表示が演出
表示装置5において実行される。
演出表示装置5においては、リーチ状態が発生すると、図24(B),(C)に示すよ
うに、メッセージ画像53が表示されるとともに、バトルリーチ演出に対応する対戦演出
等の動画像が表示される。演出表示装置5において図24(D),(E)に示すような、
対戦演出の画像表示から勝利演出の画像表示に変化するタイミングは、バトルリーチ演出
に関する映像の第1回目の変化の節目(映像カットの切れ目)となる時期である。このよ
うなバトルリーチ演出に関する第1回目の映像の変化の節目となるタイミング(第1映像
変化節目)においては、図24(D),(E)に示すような対戦演出画像上に粒子エフェ
クト画像71を重畳表示する画像を演出表示装置5において表示する粒子エフェクト演出
と、可動部材321を動作させる可動体動作演出とが連携する態様で実行される。
演出表示装置5において図24(E),(F)に示すような、可動部材321が起立位
置に移動するとともに、勝利演出の画像表示からリーチ結果演出の画像表示に変化するタ
イミングは、バトルリーチ演出に関する映像の第2回目の変化の節目(映像カットの切れ
目)となる時期である。このようなバトルリーチ演出に関する第2回目の映像の変化の節
目となるタイミング(第2映像変化節目)においては、図24(E)に示すような勝利演
出の画像上に粒子エフェクト画像71を重畳表示する画像等の動作効果演出が演出表示装
置5において実行される。
そして、動作効果演出および可動体動作演出が終了すると、演出表示装置5において図
24(F)に示すようなリーチ結果演出の画像表示が実行されることにより、リーチ結果
が報知される。その後、リーチ結果演出が終了すると、演出表示装置5において図24(
G)に示すような停止図柄演出が実行されることにより、演出図柄の停止図柄が確定する
表示が行なわれるとともに、変動表示が終了する。
このように、バトルリーチ演出においては、リーチ演出に関する映像の変化の節目とな
るタイミングにおいて、黒画像72上に粒子エフェクト画像71を重畳表示するような演
出効果表示が実行される。さらに、バトルリーチ演出においては、リーチ演出に関する映
像の変化の節目となるタイミングにおいて、可動部材321のような可動体演出と演出効
果表示とを連携させた演出が実行される。
次に、図26(B)を参照して、演出制御用CPU120により実行されるストーリー
リーチ演出でのエフェクト演出と可動体演出との制御例を説明する。ストーリーリーチ演
出が実行されるときには、演出図柄(特別図柄)の変動表示の開始時からリーチ状態の発
生時までの間に、図25(A)に示すような通常変動表示の演出態様で演出図柄の変動表
示が演出表示装置5において実行される。
演出表示装置5においては、リーチ状態が発生すると、図25(B),(C)に示すよ
うに、メッセージ画像54A,54Bが表示されるとともに、ストーリーリーチ演出に対
応するストーリー動画像等の動画像が表示される。演出表示装置5において図25(D)
,(E)に示すような、ストーリー演出の画像表示からストーリー完結演出の画像表示に
変化するタイミングは、ストーリーリーチ演出に関する映像の第1回目の変化の節目(映
像カットの切れ目)となる時期である。このようなストーリーリーチ演出に関する第1回
目の映像の変化の節目となるタイミング(第1映像変化節目)においては、図25(D)
,(E)に示すような黒画像72上に炎エフェクト画像73を重畳表示する画像を演出表
示装置5において表示する炎エフェクト演出と、可動部材321を動作させる可動体動作
演出とが連携する態様で実行される。
演出表示装置5において図25(E),(F)に示すような、可動部材321が起立位
置に移動するとともに、ストーリー完結演出の画像表示からリーチ結果演出の画像表示に
変化するタイミングは、ストーリーリーチ演出に関する映像の第2回目の変化の節目(映
像カットの切れ目)となる時期である。このようなストーリーリーチ演出に関する第2回
目の映像の変化の節目となるタイミング(第2映像変化節目)においては、図25(E)
に示すような黒画像72上に炎エフェクト画像73を重畳表示する画像等の動作効果演出
が演出表示装置5において実行される。
そして、動作効果演出および可動体動作演出が終了すると、演出表示装置5において図
25(F)に示すようなリーチ結果演出の画像表示が実行されることにより、リーチ結果
が報知される。その後、リーチ結果演出が終了すると、演出表示装置5において図25(
G)に示すような停止図柄演出が実行されることにより、演出図柄の停止図柄が確定する
表示が行なわれるとともに、変動表示が終了する。
このように、ストーリーリーチ演出においては、リーチ演出に関する映像の変化の節目
となるタイミングにおいて、黒画像72上に炎エフェクト画像73を重畳表示するような
演出効果表示が実行される。さらに、ストーリーリーチ演出においては、リーチ演出に関
する映像の変化の節目となるタイミングにおいて、可動部材321のような可動体演出と
演出効果表示とを連携させた演出が実行される。
図24,図26(A)に示すバトルリーチ演出、および、図25,図26(B)に示す
ストーリーリーチ演出は、具体的に、演出制御用CPU120において、次のような処理
が実行されることにより実現される。
変動パターンコマンド(変動パターン指定コマンド)として、スーパーリーチの変動パ
ターンコマンドのうち、バトルリーチ演出を実行する種類のスーパーリーチの変動パター
ンが指定された変動パターンコマンドが演出制御基板12において受信されると、演出制
御用CPU120は、演出図柄変動開始処理(S74)において、図24および図26(
A)に示すような、バトルリーチ演出をする演出表示装置5の画像表示制御および可動部
材321の動作制御を行なうための演出制御データ(プロセスデータ等)を、予め記憶さ
れた複数種類の演出制御データから選択して、RAM122に設定(記憶)する。バトル
リーチ演出は、変動表示結果が大当り表示結果となるときと、はずれ表示結果となるとき
とで一部が異なるため、変動表示結果が特定可能な変動パターンコマンドまたは表示結果
指定コマンドを受信したときに、演出制御用CPU120が、受信したコマンド内容を解
析することにより、変動表示結果を認識し、変動表示結果に応じた演出制御データを選択
する。そして、演出制御用CPU120は、演出図柄の変動表示を開始し、演出図柄変動
中処理(S75)において、バトルリーチ演出を実行するために設定した演出制御データ
を用いて、可動体演出処理および演出効果表示処理等を実行することにより、演出表示装
置5の画像表示制御および可動部材321の動作制御を行ない、図24および図26(A
)に示すようなバトルリーチ演出を実行する。
変動パターンコマンド(変動パターン指定コマンド)として、スーパーリーチの変動パ
ターンコマンドのうち、ストーリーリーチ演出を実行する種類のスーパーリーチの変動パ
ターンが指定された変動パターンコマンドが演出制御基板12において受信されると、演
出制御用CPU120は、演出図柄変動開始処理(S74)において、図25および図2
6(B)に示すような、ストーリーリーチ演出をする演出表示装置5の画像表示制御およ
び可動部材321の動作制御を行なうための演出制御データ(プロセスデータ等)を、予
め記憶された複数種類の演出制御データから選択して、RAM122に設定(記憶)する
。ストーリーリーチ演出は、変動表示結果が大当り表示結果となるときと、はずれ表示結
果となるときとで一部が異なるため、変動表示結果が特定可能な変動パターンコマンドま
たは表示結果指定コマンドを受信したときに、演出制御用CPU120が、受信したコマ
ンド内容を解析することにより、変動表示結果を認識し、変動表示結果に応じた演出制御
データを選択する。そして、演出制御用CPU120は、演出図柄の変動表示を開始し、
演出図柄変動中処理(S75)において、ストーリーリーチ演出を実行するために設定し
た演出制御データを用いて、可動体演出処理および演出効果表示処理等を実行することに
より、演出表示装置5の画像表示制御および可動部材321の動作制御を行ない、図25
および図26(B)に示すようなストーリーリーチ演出を実行する。
図24および図26(A)に示すバトルリーチ演出と、図25および図26(B)に示
すストーリーリーチ演出とのように、複数種類の演出表示において、可動体演出が実行可
能であるときに、いずれの種類の演出表示が行なわれるかに応じて、エフェクト画像を黒
画像上に重畳表示する態様の演出効果表示と、エフェクト画像を演出画像上に重畳表示す
る態様の演出効果表示というような、異なる態様の演出効果表示が表示可能であるので、
可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出効果を高めることができる。
また、図24(E)および図26(A)に示すように、可動部材321のような可動体
を動作させる可動体演出が実行されるバトルリーチ演出のような特定種類の演出表示が実
行されるときに、図24(D),(E)の粒子エフェクト画像71のような特定態様の演
出効果表示を、勝利演出画像の表示のような特定種類の演出表示に重畳表示する演出が実
行可能であるので、可動体演出が実行される特定種類の演出表示と演出表示装置5のよう
な表示手段での演出効果表示とを連携させることが可能となり、特定種類の演出表示によ
る可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出効果をより一層高めること
ができる。
また、図25(E)および図26(B)に示すように、可動部材321のような可動体
を動作させる可動体演出が実行されるストーリーリーチ演出のような特定種類の演出表示
が実行されるときに、図25(D),(E)の炎エフェクト画像73のような特定態様の
演出効果表示を、黒画像72のような演出表示装置5の全表示領域で表示された所定画像
に重畳表示する演出が実行可能であるので、可動体演出が実行される所定種類の所定演出
と演出表示装置5のような表示手段での演出効果表示とを連携させることが可能となるこ
とに加えて、可動体演出を強調して遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前述したバトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のように可動体と演出効
果表示とを連携(連係)させる演出は、スーパーリーチ以外のリーチ演出において実行し
てもよく、リーチ演出以外の演出において実行してもよい。
また、前述したバトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のように可動体と演出効
果表示とを連携(連係)させる演出は、演出に関する映像の変化の節目となるタイミング
で実行する例を示したが、これに限らず、演出の実行開始時から所定時間経過後のタイミ
ング等の演出に関する映像の変化の節目となるタイミング以外のタイミングで実行するよ
うにしてもよい。
また、前述したバトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のように可動体と演出効
果表示とを連携(連係)させる演出における演出効果表示として、粒子エフェクト画像と
、炎エフェクト画像とを一例として説明したが、これに限らず、当該演出効果表示として
は、光が放射する態様のエフェクト画像等のその他の種類の演出効果表示を用いてもよい
また、図24および図25に示すように、バトルリーチ演出とストーリーリーチ演出と
の2種類の演出表示のうち、いずれの演出表示が行なわれるかに応じて、異なる態様の演
出効果表示を表示可能とした例を示したが、これに限らず、3種類以上の複数種類の演出
表示のうち、いずれの演出表示が行なわれるかに応じて、異なる態様の演出効果表示を表
示可能としてもよい。
また、図24および図25に示すように、バトルリーチ演出とストーリーリーチ演出と
のような複数の演出表示のうち、いずれの演出表示が行なわれるかに応じて、異なる態様
の演出効果表示を表示可能とするときに、黒画像72を表示するか否かにより演出効果表
示の態様を異ならせた例を示した。しかし、これに限らず、演出効果表示の態様を異なら
せる例としては、どの種類の演出表示も黒画像を表示するが、エフェクト画像のような演
出効果表示の種類が異なるようにしてもよい。その場合における演出効果表示の種類が異
なるとは、演出効果表示の画像の形状、色、表示範囲、輝度等の演出効果表示の構成要素
のいずれかが異なるものであればよい。
また、前述したバトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のように可動体と演出効
果表示とを連携(連係)させる演出としては、図24および図25に示すような演出効果
表示の画像を先に表示した後に可動体を動作させる演出に限らず、演出効果表示の画像表
示と可動体の動作とを同じタイミングで実行する演出を用いてもよく、可動体を先に動作
させた後に演出効果表示の画像を表示する演出を用いてもよい。
また、前述したストーリーリーチ演出のように黒画像72を用いる演出としては、演出
表示装置5の表示領域全体に黒画像72を表示する例を示した。しかし、これに限らず、
たとえば、エフェクト画像を表示する領域等の演出表示装置5における一部の表示領域に
黒画像72を表示する制御をしてもよい。
また、前述した可動部材のような可動体とエフェクト画像のような演出効果表示とを連
携させる演出として、演出表示の状況が異なる複数種類の演出表示がされるときのそれぞ
れにおいて可動体を動作させる演出をする場合には、可動体を動作させる演出表示の状況
に応じて、異なる種類の演出効果表示としてのエフェクト画像表示を可動体の動作に連係
させて表示する演出を実行するようにしてもよい。たとえば、次のような演出表示の状況
において、異なる種類のエフェクト画像表示を実行するようにしてもよい。(a)演出図
柄の変動表示中においてリーチ状態となる前に可動体を動作させることに対応してエフェ
クト画像表示を表示するとき。(b)擬似連における仮停止時に可動体を動作させること
に対応してエフェクト画像表示を表示するとき。(c)ノーマルリーチの実行中に可動体
を動作させることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき。(d)スーパーリーチ
の演出の実行中に可動体を動作させることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき
。(e)演出内容が発展する発展演出形式のスーパーリーチの実行中における演出の発展
時に可動体を動作させることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき。(f)大当
り表示結果となったことを報知した後に再度抽選演出(たとえば、確変大当りとするか非
確変大当りとするかを抽選する演出等)をするときに、可動体を動作させることに対応し
てエフェクト画像表示を表示するとき。(g)大当り遊技状態の演出中に可動体を動作さ
せることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき。(h)遊技が行なわれていない
ときに実行される客待ちデモ表示中に可動体を動作させることに対応してエフェクト画像
表示を表示するとき。なお、前述したような複数種類の演出表示の状況において実行する
エフェクト画像表示のうち、少なくとも2つが異なっていればよい。
次に、可動部材321のような可動体を用いたその他の演出例を説明する。以下に説明
する演出は、演出制御用CPU120により実行される。図27は、特定のスーパーリー
チ演出におけるエフェクト演出と可動体合体動作演出との制御例を示すタイミングチャー
トである。
前述した可動部材321のような可動体としては、複数の可動部材を含み、通常状態に
おいて分離状態にあり、特定状態において合体状態に動作する制御を行なうことが可能な
合体可能可動部材を用いてもよい。合体可能可動部材は、複数の可動部材が複数の可動部
材のそれぞれに対応して設けられた駆動手段(モータ、ソレノイド等)により連動させら
れるものであってもよく、複数の可動部材が1つの駆動手段(モータ、ソレノイド等)に
より連動させられるものであってもよい。
図27の制御例については、図26の制御例と重複した説明を省略し、図26の制御例
と異なる部分を主に説明する。図27(A)には、図24に示すようなバトルリーチ演出
でのエフェクト演出と可動体合体演出との制御例が示されている。図26(B)には、図
25に示すようなストーリーリーチ演出でのエフェクト演出と可動体合体演出との制御例
が示されている。
図27の制御例が図26の制御例と異なるのは、図26の可動体動作演出の代わりに、
可動体合体動作演出が実行されることである。
図27(A)に示すバトルリーチ演出では、図24のようなバトル演出での図24(E
)に示す可動部材321による可動体動作演出の代わりに、合体可能可動部材が分離状態
から合体状態に動作する可動体合体演出が実行される。
図27(B)に示すストーリーリーチ演出では、図25のようなストーリーリーチ演出
での図25(E)に示す可動部材321による可動体動作演出の代わりに、合体可能可動
部材が分離状態から合体状態に動作する可動体合体演出が実行される。
また、図27(B)に示すストーリーリーチ演出では、図25(C)の「ストーリー後
半」のメッセージ画像54Bが表示された後に実行されるストーリーリーチ演出の後半部
の終了直前に、たとえば、演出表示装置9の特定の表示領域において、「ボタンを押せ」
等のプッシュボタン31Bの操作を促進する操作促進表示を行なう操作促進演出が実行さ
れる。そして操作促進演出の開始時から所定期間内に遊技者によりプッシュボタン31B
が操作されたとき、または、当該所定期間内に当該操作がされずに所定期間が経過したと
きに、前述した可動体合体演出が実行される。
なお、このような操作促進演出に応じて可動体合体演出を実行する制御は、図27(A
)のバトルリーチ演出におけるバトルリーチ画像表示の終了直前に実行させてもよい。こ
のように、操作促進演出に応じて可動体合体演出を実行する制御は、特定のスーパーリー
チ演出における第1映像変化節目で実行されてもよい。また、操作促進演出に応じて可動
体合体演出を実行する制御は、特定のスーパーリーチ演出における第2映像変化節目等の
その他の映像変化節目で実行されてもよい。また、操作手段の操作に応じて可動体合体演
出を実行させるときの操作手段としては、プッシュボタン31B以外に、たとえば、ステ
ィックコントローラ31A等の他の操作手段が用いられてもよい。また、操作手段に限ら
ず、モーションセンサ等の遊技者の動作を検出する検出手段により遊技者の特定の動作が
検出されたことに応じて、可動体合体演出を実行させるようにしてもよい。つまり、遊技
者の動作に応じて可動体合体演出を実行する演出制御であれば、どのような演出制御が実
行されてもよい。
また、このような操作促進演出に応じて可動体合体演出を実行する制御は、実行されな
くてもよい。このような操作促進演出に応じて可動体合体演出を実行する制御は、演出制
御用CPU120が実行する所定の抽選処理により所定割合で実行するか否かを選択し、
実行することが選択されたときに実行するようにしてもよい。
以上に説明したような合体可能可動部材を用いた可動体合体演出を実行する場合には、
前述した可動部材321を用いた可動体合体演出を実行する場合と同様の効果を得ること
ができ、さらに、合体動作により演出の面白みを向上させることができる。
次に、保留表示およびアクティブ表示の表示態様を変化させることが可能な保留表示等
変化演出について説明する。保留表示等変化演出は、演出制御用CPU120により実行
される。保留表示等変化演出としては、保留記憶情報に基づいて保留表示とアクティブ表
示とを実行し、対象となる保留記憶情報に対応する保留表示期間および変動表示期間の期
間中における複数のタイミング(たとえば、保留表示中とアクティブ表示中との複数のタ
イミング)のうちのいずれかのタイミングで保留等変化演出を実行させる場合において、
変化対象の表示の種別が、通常表示態様とは異なる第1特定表示態様と第2特定表示態様
とのいずれであるかに応じて、表示態様変化を実行するタイミングの選択割合が異なる例
を説明する。
保留表示等変化演出においては、新たに保留記憶情報が発生したときに、保留表示およ
びアクティブ表示の画像として、通常表示態様と、第1特定表示態様と、第2特定表示態
様との3つのうちいずれかの表示態様の画像が選択され、選択された画像が表示される。
たとえば、通常表示態様としては一般的な「球体(円形)」の形状の表示態様、第1特定
表示態様としては「文字」を用いたアイコン形状の表示態様(文字アイコンとも呼ぶ)、
第2特定表示態様としては、「人型キャラクタ」よりなる「キャラクタ」を用いたアイコ
ン形状の表示態様(キャラクタアイコンとも呼ぶ)である。
保留表示等変化演出では、新たに保留記憶情報が発生したときに、所定の保留表示選択
テーブルを用いて、出現させる保留表示として、通常表示態様の画像と、第1特定表示態
様の画像と、第2特定表示態様の画像とのいずかが選択される。たとえば、第1特定表示
態様、および、第2特定表示態様は、はずれとなるときよりも大当りとなるときに選択さ
れる割合が高く設定されている。
図28は、文字アイコン選択テーブルおよびキャラクタアイコン選択テーブルを示す図
である。図28(A)に文字アイコン選択テーブルが示され、図28(B)にキャラクタ
選択テーブルが示されている。
保留表示等変化演出では、通常表示態様の画像は、前述したような画像の色が選択可能
であり、かつ、保留等変化演出により画像の色が変化可能である。そして、図28(A)
のように、第1特定表示態様は、通常表示態様の画像は、前述したような複数色のうちか
ら画像の色が選択可能であり、かつ、保留等変化演出により画像の色が変化可能である。
出現させる保留表示として第1特定表示態様が選択されたときには、図28(A)に示
すように、出現時表示に「注意」という文字が示された文字アイコン(注意表示)が表示
された後、文字アイコンが、第1変化表示として「好機」という文字が示された文字アイ
コン(好機表示)、または、第2変化表示として「激熱」という文字が示された文字アイ
コン(激熱表示)に変化可能である。対応する保留記憶情報に基づく変動表示の結果が大
当り表示結果となる期待度は、注意表示<好機表示<激熱表示という関係が設定されてい
る。
出現させる保留表示として第2特定表示態様が選択されたときには、図28(B)に示
すように、出現時表示に「1匹」の動物キャラクタが示されたキャラクタアイコン(1匹
表示)が表示された後、キャラクタアイコンが、第1変化表示として「2匹」の動物キャ
ラクタが示されたキャラクタアイコン(2匹表示)、または、第2変化表示として「3匹
」の動物キャラクタが示されたキャラクタアイコン(3匹表示)に変化可能である。対応
する保留記憶情報に基づく変動表示の結果が大当り表示結果となる期待度は、1匹表示<
2匹表示<3匹表示という関係が設定されている。
図29は、保留表示が文字アイコンまたはキャラクタアイコンのようなアイコン形状の
表示態様に決定されたときにおいて、表示態様変化演出実行タイミング選択処理、表示態
様変化演出種類選択処理、および、変化態様選択処理を実行するアイコン演出設定処理に
用いられる各種データテーブルである。
図29(A)は、保留表示が文字アイコンの表示態様に決定されたときに用いる文字保
留表示時変化演出タイミング選択テーブルである。図29(B)は、保留表示がキャラク
タアイコンの表示態様に決定されたときに用いるキャラクタ保留表示時変化演出タイミン
グ選択テーブルである。図29(A),(B)では、保留表示中とアクティブ表示中とい
う2種類の表示態様変化演出タイミングに、表示態様変化演出タイミング決定用の乱数値
MR10が割振られている。
図29(A),(B)では、保留表示が文字アイコンの表示態様であるときは、動物キ
ャラクタアイコンの表示態様であるときと比べて、保留表示中の方がアクティブ表示中よ
りも表示態様変化演出が実行される割合が高い。一方、保留表示が動物キャラクタアイコ
ンの表示態様であるときは、保留表示が文字アイコンの表示態様であるときと比べて、ア
クティブ表示中の方が保留表示中よりも表示態様変化演出が実行される割合が高い。これ
により、表示態様変化演出の変化対象の表示種別(例えば、文字アイコン、動物キャラク
タアイコンという表示種別)および表示態様変化のタイミング(例えば、保留表示中、ア
クティブ表示中というタイミング)に遊技者を注目させることができ、保留表示の態様を
変化させる演出について遊技の興趣を向上させることができる。
また、文字アイコンの表示、および、動物キャラクタアイコンの表示については、後述
する図29(E)〜(L)のように、表示態様変化演出実行後に、実際に表示態様が変化
する割合が、保留表示中とアクティブ表示中とで等しい。したがって、保留表示が文字ア
イコンの表示態様であるときは、動物キャラクタアイコンの表示態様であるときと比べて
、保留表示中の方がアクティブ表示中よりも表示態様変化演出が実行される割合が高く、
保留表示が動物キャラクタアイコンの表示態様であるときは、保留表示が文字アイコンの
表示態様であるときと比べて、アクティブ表示中の方が保留表示よりも表示態様変化演出
が実行される割合が高いことに基づけば、保留表示が文字アイコン表示と、動物キャラク
タアイコンの表示とのいずれで表示されるかに応じて、保留表示中とアクティブ表示中と
で、アイコンの表示態様が変化する頻度が異なるので、保留表示中とアクティブ表示中と
のいずれで表示態様を変化させるかを選択する割合が異なる。これにより、アイコン形状
で表示された保留表示の表示態様の変化とアクティブ表示の表示態様変化とについて、変
化対象の表示の種別および表示態様変化のタイミングに遊技者を注目させることができ、
表示態様の変化について遊技の興趣を向上させることができる。
図29(C)は、保留表示が文字アイコンの表示態様に決定されたときに用いる文字保
留変化演出種類選択テーブルである。文字アイコンによる保留表示が実行されるときの変
化演出の種類としては、青色の矢印が保留表示またはアクティブ表示に作用する第1変化
演出と、赤色の矢印が保留表示またはアクティブ表示に作用する第2変化演出とが、表示
態様変化演出種類選択用の乱数値MR11の割振りにより選択可能に設けられている。
図29(D)は、保留表示が動物キャラクタアイコンの表示態様に決定されたときに用
いる動物キャラクタ保留変化演出種類選択テーブルである。動物キャラクタアイコンによ
る保留表示が実行されるときの表示態様変化演出の種類としては、青色の矢印が保留表示
またはアクティブ表示に作用する第3変化演出と、赤色の矢印が保留表示またはアクティ
ブ表示に作用する第4変化演出とが、表示態様変化演出種類選択用の乱数値MR11の割
振りにより選択可能に設けられている。
図29(E)〜(H)は、文字アイコンによる保留表示の変化演出について、図29(
A)および図29(B)のデータテーブルにより選択決定された表示態様変化演出タイミ
ングと表示態様変化演出種類との組合せ別に、アイコン表示の変化態様を選択決定すると
きに用いる変化選択テーブルである。
保留表示中に第1変化演出が実行される決定がされたときには、図29(E)のテーブ
ルが用いられる。アクティブ表示中に第1変化演出が実行される決定がされたときには、
図29(F)のテーブルが用いられる。保留表示中に第2変化演出が実行される決定がさ
れたときには、図29(G)のテーブルが用いられる。アクティブ表示中に第2変化演出
が実行される決定がされたときには、図29(H)のテーブルが用いられる。保留表示中
に第3変化演出が実行される決定がされたときには、図29(I)のテーブルが用いられ
る。アクティブ表示中に第3変化演出が実行される決定がされたときには、図29(J)
のテーブルが用いられる。保留表示中に第4変化演出が実行される決定がされたときには
、図29(K)のテーブルが用いられる。アクティブ表示中に第4変化演出が実行される
決定がされたときには、図29(L)のテーブルが用いられる。
これら変化選択テーブルでは、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときと、ハ
ズレ表示結果となるときに分けて「変化なし」と「好機」表示と「激熱」表示とに、変化
態様選択用の乱数値MR12が、異なる選択割合で割振られている。
図29(E)〜(H)において、「変化なし」は、文字アイコンが変化しない態様を示
し、「好機」表示は、文字アイコンが「好機」という文字のアイコンに変化する態様を示
し、「激熱」表示は、文字アイコンが「激熱」という文字のアイコンに変化することを示
す。
図29(E)〜(H)では、変化選択用の乱数値MR12が、大当り表示結果となると
きに「変化なし<好機+激熱(変化あり)」、ハズレ表示結果となるときに「変化なし>
好機+激熱(変化あり)」という関係の選択割合で割振られている。また、図29(E)
〜(H)では、大当り表示結果となるときに「好機<激熱」、ハズレ表示結果となるとき
に「好機>激熱」という関係の選択割合で乱数値MR12が割振られている。これにより
、文字アイコンが変化したときは、文字アイコンが変化しないときと比べて、大当り表示
結果となる期待度が高い。また、文字アイコンが「激熱」に変化したときは、文字アイコ
ンが「好機」に変化したときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。
文字アイコン表示については、図29(A),(B)のように、アクティブ表示中に保
留表示中と比べて文字アイコンの表示態様変化が選択される割合が低いが、大当り表示結
果となるときに、アクティブ表示中に保留表示中と比べて、「好機」表示よりも大当りと
なる期待度のレベルが高い「激熱」表示となる表示態様変化が選択される割合が高い。こ
れにより、表示態様変化対象の表示種別と、選択される変化タイミングとより、アイコン
表示の表示態様変化の態様に遊技者をより一層注目させることができる。
図29(I)〜(L)は、動物キャラクタアイコンによる保留表示の表示態様変化演出
について、図29(A)および図29(B)のデータテーブルにより選択決定された表示
態様変化演出タイミングと表示態様変化演出種類との組合せ別に、アイコン表示の変化態
様を選択決定するときに用いる変化選択テーブルである。これら演出選択テーブルでは、
変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときと、ハズレ表示結果となるときに分けて
、「変化なし」と「2匹」表示と「3匹」表示とに、変化選択用の乱数値MR12が、異
なる選択割合で割振られている。
図29(I)〜(L)において、「変化なし」は、動物キャラクタアイコンが変化しな
い態様を示し、「2匹」表示は、動物キャラクタアイコンが「2匹」のアイコンに変化す
る態様を示し、「3匹」表示は、動物キャラクタが「3匹」のアイコンに変化することを
示す。
図29(I)〜(L)では、大当り表示結果となるときに「2匹<3匹」、ハズレ表示
結果となるときに「2匹>3匹」という関係の選択割合で乱数値MR12が割振られてい
る。これにより、動物キャラクタアイコンが変化したときは、動物キャラクタアイコンが
変化しないときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。また、動物キャラクタア
イコンが「3匹」に変化したときは、動物キャラクタアイコンが「2匹」に変化したとき
と比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。
動物キャラクタアイコン表示については、図29(B),(C)のように、保留表示中
にアクティブ表示中と比べて動物キャラクタアイコンの表示態様変化が選択される割合が
低いが、大当り表示結果となるときに、保留表示中にアクティブ表示中と比べて、「2匹
」表示よりも大当りとなる期待度のレベルが高い「3匹」表示となる表示態様変化が選択
される割合が高い。これにより、保留表示とアクティブ表示とついて、表示態様変化対象
の表示種別と、選択される変化タイミングとより、アイコン表示の表示態様変化の態様に
遊技者をより一層注目させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。図24および図26(
A)に示すバトルリーチ演出と、図25および図26(B)に示すストーリーリーチ演出
とのように、複数種類の演出表示において、可動体演出が実行可能であるときに、いずれ
の種類の演出表示が行なわれるかに応じて、エフェクト画像を黒画像上に重畳表示する態
様の演出効果表示と、エフェクト画像を演出画像上に重畳表示する態様の演出効果表示と
いうような、異なる態様の演出効果表示が表示可能であるので、可動体の動作と表示手段
の演出効果表示とを連携させた演出効果を高めることができる。
図24(E)および図26(A)に示すように、可動部材321のような可動体を動作
させる可動体演出が実行されるバトルリーチ演出のような特定種類の演出表示が実行され
るときに、図24(D),(E)の粒子エフェクト画像71のような特定態様の演出効果
表示を、勝利演出画像の表示のような特定種類の演出表示に重畳表示する演出が実行可能
であるので、可動体演出が実行される特定種類の演出表示と演出表示装置5のような表示
手段での演出効果表示とを連携させることが可能となり、特定種類の演出表示による可動
体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出効果をより一層高めることができ
る。
図25(E)および図26(B)に示すように、可動部材321のような可動体を動作
させる可動体演出が実行されるストーリーリーチ演出のような特定種類の演出表示が実行
されるときに、図25(D),(E)の炎エフェクト画像73のような特定態様の演出効
果表示を、黒画像72のような演出表示装置5の全表示領域で表示された所定画像に重畳
表示する演出が実行可能であるので、可動体演出が実行される所定種類の所定演出と演出
表示装置5のような表示手段での演出効果表示とを連携させることが可能となることに加
えて、可動体演出を強調して遊技の興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機1が起動されたときに、図17のステップS51Bの可動部材初期化処
理における初期動作のように、可動体の動作を確認するための確認動作と、図17のステ
ップS51A,図19の可動部材慣らし処理における動作のように、可動体を移動させる
慣らし動作とを実行させる。このため、可動体の動きが慣れていないため可動体の動作に
影響を与えることを抑制することができる。その結果、可動体が良好に動作しないことを
抑制することが可能とすることができる。
図29(A),(B)のように、文字アイコン表示は保留表示中に変化演出実行割合が
高く、動物キャラクタアイコン表示はアクティブ表示中に変化演出実行割合が高い。そし
て、図29(E)〜(L)のように、変化演出実行時に実際に表示態様が変化する割合が
、保留表示中と、アクティブ表示中とで等しい。したがって、文字アイコン表示と、動物
キャラクタアイコン表示とのいずれであるかに応じて、保留表示中とアクティブ表示中と
で、アイコンの表示態様が変化する頻度が異なり、保留表示中とアクティブ表示中とのい
ずれで表示態様を変化させるかを選択する割合が異なるので、保留表示とアクティブ表示
とについて、表示態様変化対象の表示種別と、選択される変化タイミングとより、アイコ
ン表示の表示態様変化の態様に遊技者をより一層注目させることができ、保留表示の態様
の変化について遊技の興趣を向上させることができる。
以上説明した遊技機は、以下のような特徴的な構成も備えている。遊技を行なうことが
可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1、スロットマシン)であって、待機位置(た
とえば、図9,図10で示す第1位置)および進出位置(たとえば、図9,図10で示す
第2位置)に移動可能な可動物(たとえば、可動部材321)と、前記遊技機が起動され
たときに、前記可動物の動作を確認するための確認動作(たとえば、図17のステップS
51Bの可動部材初期化処理における初期動作、イニシャル動作ともいう)と、前記可動
物を移動させる慣らし動作(たとえば、図17のステップS51A,図19の可動部材慣
らし処理における動作、ショートイニシャル動作ともいう)とを実行させる制御手段(た
とえば、演出制御用CPU120)とを備える。
このような構成によれば、可動物の動作を確認するための確認動作と、可動物を移動さ
せる慣らし動作とを実行させる。このため、可動物の動きが慣れていないため可動物の動
作に影響を与えることを抑制することができる。その結果、可動物が良好に動作しないこ
とを抑制することが可能な遊技機を提供することができる。
前記慣らし動作で前記可動物の動作に異常が検出された場合、エラー処理(たとえば、
異常の報知)を実行するエラー処理手段(たとえば、図19のステップS513,ステッ
プS517)をさらに備える。
このような構成によれば、慣らし動作で可動物の動作に異常が検出された場合、エラー
処理が実行される。その結果、可動物が正常に動作しない状態に対応した処理を実行する
ことができる。
前記制御手段は、前記確認動作よりも前に前記慣らし動作を実行させる(たとえば、図
17参照)。
このような構成によれば、確認動作よりも前に慣らし動作が実行される。その結果、確
認動作において可動物が良好に動作しないことを抑制できる。
前記制御手段は、前記慣らし動作で前記可動物の動作に異常が検出された場合、前記確
認動作の実行を禁止し(たとえば、図19のステップS514,ステップS518で報知
停止操作がされるまでは、図17のステップS51Bの可動部材初期化処理が実行されな
い)。
このような構成によれば、慣らし動作で可動物の動作に異常が検出された場合、確認動
作の実行が禁止される。その結果、可動物が正常に動作しない状態のまま確認動作が実行
されてしまうことを抑制できる。
前記可動物は、遊技中と前記慣らし動作の実行中とで異なる動力源によって前記進出位
置まで動かされる。
このような構成によれば、遊技中と慣らし動作の実行中とで異なる動力源によって可動
物が進出位置まで動かされる。その結果、慣らし動作を好適な動力源で実行することがで
きる。
前記可動物は、遊技中は弾性体(たとえば、引張バネ323。渦巻きバネ、板バネ、ゴ
ムなどの他の弾性体であってもよい。)を、前記慣らし動作の実行中は前記弾性体よりも
力の強いモータ(たとえば、第2演出用モータ330)を、動力源として前記進出位置ま
で動かされる。
このような構成によれば、慣らし動作は弾性体よりも力の強いモータが可動物の動力源
とされる。その結果、慣らし動作において可動物をより確実に進出位置まで動かすことが
できる。
前記可動物は、前記可動物の移動に伴なって屈伸する電気ケーブル(たとえば、ケーブ
ル361)を含み、前記慣らし動作は、前記可動物を移動させることで前記電気ケーブル
を屈伸させて慣らす動作である。
このような構成によれば、可動物の動作を確認するための確認動作と、可動物を移動さ
せることで電気ケーブルを屈伸させて慣らす慣らし動作とを実行させる。このため、電気
ケーブルの動きが慣れていないため可動物の動作に影響を与えることを抑制することがで
きる。その結果、可動物が良好に動作しないことを抑制できる。
前記電気ケーブルは、熱を発する物(たとえば、演出表示装置5のLCD、第1演出用
モータ303、第2演出用モータ330)の近傍に設けられる。
このような構成によれば、電気ケーブルが熱によって柔軟性が高くなる。その結果、可
動物をより確実に動かすことができる。
次に、パチンコ遊技機1において、遊技効果ランプ(演出用LED)9の輝度といった
演出度合を遊技者に調整させるために必要な処理について詳細に説明する。
演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1が起動した後の所定のタイミングになる
と、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知する調整報知画像を演出表示装
置5に表示する。このような調整報知画像が表示されることにより、遊技者は、遊技効果
ランプ9の輝度を調整可能であることを把握することができる。
また、この実施の形態のパチンコ遊技機1では、所定のタイミングになって調整報知画
像が表示される前であっても、遊技効果ランプ9の輝度を調整することができるようにな
っている。
以下の説明では、パチンコ遊技機1が起動した後の所定のタイミングとなるまでに、遊
技効果ランプ9の輝度が調整された場合と、調整されなかった場合の動作について詳述す
る。
上述したように、主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊
技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処
理となる所定の処理が実行される。
そして、遊技制御メイン処理において、電断による電力供給の停止及び再開があったと
判定され、パチンコ遊技機1の状態を電力供給停止時の状態に復旧するための復旧処理が
行われた場合、復旧処理によって復旧された復旧後のパチンコ遊技機1の状態に応じて、
電源復旧時コマンドが送信される。
遊技制御メイン処理において、例えば図示しないクリアスイッチが押されてオンされた
こと等により、パチンコ遊技機1の状態がクリアされる通常の電源投入時の処理として、
RAM102のクリア処理が行われた場合、初期化指定コマンドが送信される。
また、上述したように、演出制御用CPU120では、電源基板等から電源電圧の供給
を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する
。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処
理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載
されたCTCのレジスタ設定等を行う。
このような初期化処理において演出制御コマンドを受信した場合、演出制御用CPU1
20は、初期化処理を実行する。例えば、初期化処理には、例えば、演出用模型といった
動作可能な可動体のイニシャライズ動作の他、遊技店員による音量等のチェックのために
スピーカ8L、8Rから音を出力する処理や、遊技店員による輝度等のチェックのために
遊技効果ランプ9を点灯又は点滅させる処理等が含まれる。このような初期化処理を実行
するにあたり、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドが電源復旧時コマ
ンドであるか初期化指定コマンドであるかに応じて、異なる処理を実行する場合がある。
例えば、初期化指定コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、スピーカ8L
、8Rから特殊音を出力させ、遊技効果ランプ9を特殊発光させる。このような特殊音の
出力や特殊発光により、遊技店員に対して、パチンコ遊技機1の状態がクリアされる通常
の電源投入時の初期化処理が実行されていることを分かり易く報知することができる。
図30は、初期化処理内のコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。初期
化処理内のコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、電源復旧指定
コマンドの受信があったかを判定する(ステップS141)。
ステップS141において、電源復旧指定コマンドの受信がなかったと判定された場合
(ステップS141;NO)、演出制御用CPU120は、初期化指定コマンドの受信が
あったかを判定する(ステップS142)。
ステップS142において、初期化指定コマンドの受信がなかったと判定された場合(
ステップS142;NO)、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理を終了する。
ステップS142において、初期化指定コマンドの受信があったと判定された場合(ス
テップS142;YES)、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1がコールドス
タートしたことを報知するためのコールドスタート報知を行う(ステップS143)。こ
こで、コールドスタートとは、広義には、パチンコ遊技機1の電源が完全に切れている状
態から起動することを意味し、狭義には、遊技制御メイン処理において、例えば図示しな
いクリアスイッチが押されてオンされたこと等により、パチンコ遊技機1の状態がクリア
される通常の電源投入時の処理として、RAM102のクリア処理が行われたことを意味
する。パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、完全な初期化作業を行うため、起
動にかかる時間は後述するホットスタートよりも長くなる。
ステップS143の処理では、演出表示装置5のコールドスタート画面の表示開始設定
を行う。コールドスタート画面は、パチンコ遊技機1の制御の初期化が成されたことを報
知する画面である。例えば、演出表示装置5には、黒色の背景画像上に「初期化中です」
等の白色文字を重畳した合成画像から成るコールドスタート画面の表示が成される。なお
、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了するまでコールドスタート画面を表示し
続ければよい。そして、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了したことに応じて
コールドスタート画面の表示を終了し、通常の遊技画面を表示する。ここで、パチンコ遊
技機1がコールドスタートして初期化処理が終了した後に表示される通常の遊技画面とし
ては、例えば、遊技状態が通常状態に対応する背景画像に、所定の初期出目の飾り図柄が
表示され、保留表示がない状態の画面が表示されればよい。
また、ステップS143の処理では、遊技効果ランプ9の特殊発光の開始設定を行う。
特殊発光は、パチンコ遊技機1の制御の初期化が成されたことを報知する発光である。例
えば、遊技効果ランプ9は、初期値の輝度により白色点滅するように制御される。
ステップS143の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、コールドスタート
フラグをオン状態とする(ステップS144)。コールドスタートフラグは、パチンコ遊
技機1がコールドスタートしたときにオン状態となるフラグであって、RAM122の所
定領域に設けられる。
ステップS141において電源復旧指定コマンドの受信があったと判定された場合(ス
テップS141;YES)、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1がホットスタ
ートしたことを報知するためのホットスタート報知を行う(ステップS145)。ここで
、ホットスタートとは、広義には、高速に再起動することを意味し、狭義には、遊技制御
メイン処理において、電断による電力供給の停止及び再開があったと判定され、パチンコ
遊技機1の状態を電力供給停止時の状態に復旧するための復旧処理が行われたことを意味
する。
ステップS145の処理では、演出表示装置5のホットスタート画面の表示開始設定を
行う。ホットスタート画面は、電源復旧があったことを報知する画面である。例えば、演
出表示装置5には、黒色の背景画像上に、「復旧中です」等の白色文字を重畳した合成画
像から成るホットスタート画面の表示が成される。なお、演出制御用CPU120は、初
期化処理が終了するまでホットスタート画面を表示し続ければよい。そして、演出制御用
CPU120は、初期化処理が終了したことに応じてホットスタート画面の表示を終了し
、電断等が発生したときの遊技状態に応じた遊技画面を表示する。但し、電断等が発生し
たときの遊技状態が可変表示中であった場合、その可変表示結果について演出制御基板1
2側ではバックアップが行われていない。その場合、演出制御用CPU120は、初期化
処理の終了後に、電断等が発生したときの可変表示に対応する可変表示が終了するまでホ
ットスタート画面を継続して表示し、可変表示結果を指定するコマンド等の新たなコマン
ドを受信したことに応じて、そのコマンドに応じた演出表示を開始する。
この実施の形態では、コールドスタートした場合にはコールドスタート報知として遊技
効果ランプ9を特殊発光させる一方、ホットスタートした場合にはホットスタート報知と
してそのような報知は行われない。このように遊技効果ランプ9が特殊発光することによ
り、演出表示装置5の報知画面を視認することができない位置にいる遊技店員等に対して
も、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことを報知することができる。但し、ホッ
トスタートした場合に特殊発光以外の態様で遊技効果ランプ9を発光させるようにしても
よい。
ステップS145の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ホットスタートフ
ラグをオン状態とする(ステップS146)。ホットスタートフラグは、パチンコ遊技機
1がホットスタートしたときにオン状態となるフラグであって、RAM122の所定領域
に設けられる。
ステップS144又はステップS146の処理を実行した後、演出制御用CPU120
は、調整報知画像表示待ちフラグをオン状態として(ステップS147)、コマンド解析
処理を終了する。調整報知画像表示待ちフラグは、調整報知画像をパチンコ遊技機1の起
動後に未だ表示していないときにオン状態となるフラグであって、RAM122の所定領
域に設けられる。
次に、初期化処理中に遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が行われた場合の処理に
ついて説明する。
図31は、初期化処理内の輝度調整割込み処理の一例を示すフローチャートである。初
期化処理内の輝度調整割込み処理において、演出制御用CPU120は、まず、遊技効果
ランプ9の輝度調整の指示操作が検知されたか否かを判定する(ステップS181)。こ
こで、輝度調整の指示操作は、例えば遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能な
図示しない十字ボタン等の操作手段を用いて遊技者によって成される操作である。十字ボ
タンの設置位置には、十字ボタンに対して成された遊技者の操作行為を検知するセンサが
設けられていればよい。
ステップS181において輝度調整の指示操作が検知されなかった場合(ステップS1
81;NO)、演出制御用CPU120は、輝度調整割込み処理を終了する。
ステップS181において輝度調整の指示操作が検知された場合(ステップS181;
YES)、演出制御用CPU120は、コールドスタートフラグがオンであるか否かを判
定する(ステップS182)。
ステップS182においてコールドスタートフラグがオフである場合(ステップS18
2;NO)、即ち、主基板11から初期化指定コマンドを受信していない場合、演出制御
用CPU120は、ホットスタートフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS1
83)。
ステップS183においてホットスタートフラグがオフである場合(ステップS183
;NO)、即ち、主基板11から電源復旧指定コマンドを受信していない場合、演出制御
用CPU120は、輝度調整割込み処理を終了する。このように、輝度調整の指示操作が
検知された場合でも、主基板11から初期化指定コマンド、電源復旧指定コマンドのいず
れも受信していない場合には、輝度調整の指示操作に応じた処理は行われない。
ステップS183においてホットスタートフラグがオンである場合(ステップS183
;YES)、即ち、主基板11から電源復旧指定コマンドを受信している場合、演出制御
用CPU120は、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更するよう命令
する電飾信号を、ランプ制御基板14に対して送信する。ランプ制御基板14は、演出制
御用CPU120から送信された電飾信号を受信すると、電飾信号の命令に従って、遊技
効果ランプ9を点灯又は点滅させていた場合、その輝度を指示操作に応じた輝度に調整し
、遊技効果ランプ9が消灯していた場合、指示操作に応じた輝度で遊技効果ランプ9を点
灯又は点滅させる。
ステップS182においてコールドスタートフラグがオンである場合(ステップS18
2;YES)、即ち、主基板11から初期化指定コマンドを受信している場合や、ステッ
プS184の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、輝度調整の指示操作に
応じて、演出表示装置5に輝度調整目盛りを半透明で表示し(ステップS185)、輝度
調整割込み処理を終了する。輝度調整目盛りとは、調整された後の輝度を目盛りで示す指
標である。ここで、上述したように、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合には
、コールドスタート報知として演出表示装置5にコールドスタート画面が表示され、パチ
ンコ遊技機1がホットスタートした場合には、ホットスタート報知として演出表示装置5
にホットスタート画面が表示される。ステップS185の処理では、このようなコールド
スタート画面又はホットスタート画面が演出表示装置5に表示されているときに輝度調整
目盛りを表示するにあたり、輝度調整目盛りを半透明で表示するため、初期化処理中に表
示されるコールドスタート画面又はホットスタート画面の視認性が損なわれないようにす
ることができる。
また、輝度調整割込み処理では、ステップS182においてコールドスタートフラグが
オンである場合には、ステップS184の処理が実行されない。ここで、上述したように
、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、コールドスタート報知として、遊技効
果ランプ9を初期値の輝度により白色点滅させる等して特殊発光させている。しかしなが
ら、主基板11から初期化指定コマンドを受信している場合、即ち、パチンコ遊技機1が
コールドスタートした場合には、ステップS184の処理が実行されないことから、コー
ルドスタート報知として実行されている遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度は調整されな
い。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことに応じて実
行される遊技効果ランプ9の特殊発光が適切に行われるようにすることができ、コールド
スタートしてから所定期間が経過するまでの動作を邪魔しないようにすることができる。
但し、その場合でも、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたときの初期化処理が終
了した後には、輝度調整の指示操作に応じて遊技効果ランプ9の輝度が調整されるような
制御が行われる。例えば、演出制御用CPU120は、指示操作に応じて調整されるべき
調整後の輝度をRAM122の所定領域に記憶しておき、初期化処理が終了したことに応
じて、その輝度に変更するよう命令する電飾信号を、ランプ制御基板14に対して送信す
ればよい。また、例えば、演出制御用CPU120は、指示操作が行われたタイミングで
、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更するよう命令する電飾信号を、
ランプ制御基板14に対して送信し、ランプ制御基板14側で指示操作に応じて調整され
るべき調整後の輝度をRAM122の所定領域に記憶しておき、初期化処理が終了したこ
とに応じて、その輝度に変更すればよい。
次に、初期化処理において輝度調整目盛りを表示する処理について説明する。
図32は、初期化処理内の輝度調整目盛り表示処理の一例を示すフローチャートである
。初期化処理内の輝度調整目盛り表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、
輝度調整目盛りの表示中であるか否かを判定する(ステップS191)。ステップS19
1の処理では、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、輝度調整目盛りが表示さ
れていることに応じてオン状態となる目盛り表示中フラグがオンであるか否かを判定する
ことにより、輝度調整目盛りの表示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS191において輝度調整目盛りの表示中でないと判定された場合(ステップ
S191;NO)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛り表示処理を終了する。
ステップS191において輝度調整目盛りの表示中であると判定された場合(ステップ
S191;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りを表示すべき期間であ
る目盛り表示期間が経過したか否かを判定する(ステップS192)。ステップS192
の処理では、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、目盛り表示期間に対応する
目盛り表示タイマがタイムアウトしたか否かを判定することにより、目盛り表示期間が経
過したか否かを判定すればよい。
ステップS192にて目盛り表示期間が経過していないと判定された場合(ステップS
192;NO)演出制御用CPU120は、輝度調整目盛り表示処理を終了する。このよ
うにして、初期化処理において輝度調整目盛りが表示された場合、輝度調整目盛りは、輝
度調整目盛り表示期間が経過するまで、半透明で表示され続ける。
ステップS192にて目盛り表示期間が経過したと判定された場合(ステップS192
;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りを消去した後に(ステップS1
93)、調整報知画像を表示し(ステップS194)、調整報知画像表示待ちフラグをク
リアしてオフ状態にして(ステップS195)、輝度調整目盛り表示処理を終了する。な
お、ステップS194において表示された調整報知画像は、輝度調整目盛りと同様、所定
の表示期間が経過したことに応じて消去されるようにすればよい。
このように、この実施の形態では、初期化処理中に輝度調整の指示操作が行われた場合
、輝度調整目盛りが所定期間にわたって表示された後に、輝度調整目盛りが消去され、調
整報知画像が表示される。一方、後述するように、調整報知画像は、パチンコ遊技機1が
ホットスタートした場合、輝度調整の指示操作が行われなくても、所定のタイミングとし
て、演出用模型といった動作可能な可動体のイニシャライズ動作が終了したことを契機に
表示される。また、後述するように、調整報知画像は、パチンコ遊技機1がコールドスタ
ートした場合、輝度調整の指示操作が行われなくても、所定のタイミングとして、例えば
演出表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表
示が行われたことを契機に表示される。このような構成によれば、遊技効果ランプ9の輝
度を調整可能であることを報知する前に調整が行われた場合、調整を行った遊技者に対し
、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを適切なタイミングで報知することがで
きる。
次に、所定のタイミングとして演出用模型といった動作可能な可動体のイニシャライズ
動作が終了したことを契機に、調整報知画像を表示する処理について説明する。
図33は、初期化処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャートである。
初期化処理内の調整報知画像表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、可動
体のイニシャライズ動作が終了したか否かを判定する(ステップS251)ステップS2
51の処理では、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、可動体のイニシャライ
ズ動作が行われていることに応じてオン状態となるイニシャライズ動作中フラグがオンで
あるか否かを判定することにより、可動体のイニシャライズ動作が終了したか否かを判定
すればよい。
ステップS251において可動体のイニシャライズ動作が終了していないと判定された
場合(ステップS251;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を
終了する。
ステップS251において可動体のイニシャライズ動作が終了したと判定された場合(
ステップS251;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りの表示中であ
るか否かを判定する(ステップS252)。ステップS252の処理では、例えば、上述
した目盛り表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、輝度調整目盛りの表
示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS252において輝度調整目盛りの表示中であると判定された場合(ステップ
S252;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。こ
こで、可動体のイニシャライズ動作が終了したタイミングで輝度調整目盛りの表示中であ
るということは、既に、輝度調整の指示操作が行われたことに応じて輝度調整目盛りが表
示されたということである。その場合、上述したように、輝度調整目盛りが消去された後
に調整報知画像が表示されるので、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS252において輝度調整目盛りの表示中でないと判定された場合(ステップ
S252;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像の表示中であるか否かを判
定する(ステップS253)。ステップS253の処理では、例えば、RAM122の所
定領域に設けられて、調整報知画像が表示されていることに応じてオン状態となる調整報
知画像表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、調整報知画像の表示中で
あるか否かを判定すればよい。
ステップS253において調整報知画像の表示中であると判定された場合(ステップS
253;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここ
で、可動体のイニシャライズ動作が終了したタイミングで調整報知画像の表示中であると
いうことは、既に、輝度調整の指示操作が行われたことに応じて調整報知画像が表示され
たということであり、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS253において調整報知画像の表示中でないと判定された場合(ステップS
253;NO)、演出制御用CPU120は、ホットスタートフラグがオンであるか否か
を判定する(ステップS254)。
ステップS254においてホットスタートフラグがオフである場合(ステップS254
;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。このようにし
て、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合には、可動体のイニシャライズ動作が
終了した後であっても、調整報知画像は表示されない。
ステップS254においてホットスタートフラグがオンである場合(ステップS254
;YES)、演出制御用CPU120は、ホットスタートフラグをクリアしてオフ状態に
した後(ステップS255)、調整報知画像表示待ちフラグがオンであるか否かを判定す
る(ステップS256)。
ステップS256において調整報知画像表示待ちフラグがオフである場合(ステップS
256;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここで
、調整報知画像表示待ちフラグがオフであるということは、既に、輝度調整の指示操作が
行われたことに応じて調整報知画像が表示されたということであり、調整報知画像表示処
理を継続する必要はない。
ステップS256において報知画像表示待ちフラグがオンである場合(ステップS25
6;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像を表示し(ステップS257)
、調整報知画像表示待ちフラグをクリアしてオフ状態にして(ステップS258)、調整
報知画像表示処理を終了する。なお、ステップS257において表示された調整報知画像
は、輝度調整目盛りと同様、所定の表示期間が経過したことに応じて消去されるようにす
ればよい。
このように、この実施の形態では、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技
効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、可動体のイニシャライズ動作が終了したこと
に応じて調整報知画像を表示する。このような構成によれば、遊技効果ランプ9の輝度を
調整可能であることを報知することにより、可動体のイニシャライズ動作が認識しづらく
なってしまうことを防止することができる。
次に、所定のタイミングとして例えば演出表示装置5において所定の演出画像を表示す
ること等によるデモンストレーション表示が開始されたことを契機に、調整報知画像を表
示する処理について説明する。
図34は、可変表示開始待ち処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャー
トである。可変表示開始待ち処理内の調整報知画像表示処理において、演出制御用CPU
120は、まず、デモンストレーション表示が開始されか否かを判定する(ステップS2
71)。ステップS271の処理では、例えば、主基板11からデモ表示指定コマンドを
受信したか否かを判定することにより、デモンストレーション表示が開始されたか否かを
判定すればよい。もしくは、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、デモンスト
レーション表示が行われていることに応じてオン状態となるデモ表示中フラグがオンであ
るか否かを判定することにより、デモンストレーション表示が開始されたか否かを判定す
ればよい。
ステップS271においてデモンストレーション表示が開始されてないと判定された場
合(ステップS271;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終
了する。
ステップS271においてデモンストレーション表示が開始されたと判定された場合(
ステップS271;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りの表示中であ
るか否かを判定する(ステップS272)。ステップS272の処理では、例えば、上述
した目盛り表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、輝度調整目盛りの表
示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS272において輝度調整目盛りの表示中であると判定された場合(ステップ
S272;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。こ
こで、デモンストレーション表示が開始されたタイミングで輝度調整目盛りの表示中であ
るということは、初期化処理中に輝度調整の指示操作が行われたことに応じて輝度調整目
盛りが表示されたということである。その場合、上述したように、輝度調整目盛りが消去
された後に調整報知画像が表示されるので、調整報知画像表示処理を継続する必要はない
ステップS272において輝度調整目盛りの表示中でないと判定された場合(ステップ
S272;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像の表示中であるか否かを判
定する(ステップS273)。ステップS273の処理では、例えば、上述した調整報知
画像表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、調整報知画像の表示中であ
るか否かを判定すればよい。
ステップS273において調整報知画像の表示中であると判定された場合(ステップS
273;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここ
で、デモンストレーション表示が開始されたタイミングで調整報知画像の表示中であると
いうことは、初期化処理中に輝度調整の指示操作が行われたことに応じて調整報知画像が
表示されたということであり、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS273において調整報知画像の表示中でないと判定された場合(ステップS
273;NO)、演出制御用CPU120は、コールドスタートフラグがオンであるか否
かを判定する(ステップS274)。
ステップS274においてコールドスタートフラグがオフである場合(ステップS27
4;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。
ステップS274においてコールドスタートフラグがオンである場合(ステップS27
4;YES)、演出制御用CPU120は、コールドスタートフラグをクリアしてオフ状
態にした後(ステップS275)、調整報知画像表示待ちフラグがオンであるか否かを判
定する(ステップS276)。
ステップS276において調整報知画像表示待ちフラグがオフである場合(ステップS
276;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここで
、調整報知画像表示待ちフラグがオフであるということは、初期化処理中に輝度調整の指
示操作が行われたことに応じて調整報知画像が表示されたということであり、調整報知画
像表示処理を継続する必要はない。
ステップS276において報知画像表示待ちフラグがオンである場合(ステップS27
6;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像を表示し(ステップS277)
、調整報知画像表示待ちフラグをクリアしてオフ状態にして(ステップS278)、調整
報知画像表示処理を終了する。なお、ステップS277において表示された調整報知画像
は、輝度調整目盛りと同様、所定の表示期間が経過したことに応じて消去されるようにす
ればよい。
このように、この実施の形態では、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技
効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、デモンストレーション表示が開始されたこと
に応じて調整報知画像を表示する。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がコール
ドスタートしてデモンストレーション表示が開始されるいまでの処理負荷を軽減すること
ができる。
また、この実施の形態では、遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が行われなければ
、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合には可動体のイニシャライズ動作が終了し
たことを契機に調整報知画像が表示されるのに対し、パチンコ遊技機1がコールドスター
トした場合にはデモンストレーション表示が開始されたことを契機に調整報知画像が表示
される。即ち、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、パチンコ遊技機1
がホットスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早い。このよ
うな構成によれば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合には、そのパチンコ遊技
機1にて遊技を行おうとしている遊技者が居る状況が想定されるところ、より早いタイミ
ングで調整報知画像を表示することにより、そのような状況に適切に対応することができ
る。
次に、パチンコ遊技機1が起動した後の所定のタイミングとなるまでに、遊技効果ラン
プ9の輝度が調整された場合と、調整されなかった場合の具体例について詳述する。図3
5は、調整報知画像の表示タイミング等を示すタイミングチャートである。
まず、図35(A)を参照して、パチンコ遊技機1がホットスタートして、初期化処理
中における可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合の例に
ついて説明する。パチンコ遊技機1がホットスタートすると、演出制御用CPU120は
、初期化処理を開始する。初期化処理において、演出制御用CPU120は、電源復旧指
定コマンドを受信したことに応じて、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で点滅又は点灯
させる。なお、ホットスタートしたときの遊技効果ランプ9の発光態様は、コールドスタ
ートしたときの特殊発光と異なれば、どのような態様でもよい。そして、遊技効果ランプ
9の輝度調整の指示操作を検出すると、演出制御用CPU120は、指示操作に応じた輝
度に遊技効果ランプ9の輝度を調整すると共に、調整後の輝度を示す輝度調整目盛りを、
演出表示装置5に半透明で表示する。その後、所定期間が経過した後、演出制御用CPU
120は、輝度調整目盛りを消去して、調整報知画像を表示する。
このように、初期化処理中に遊技効果ランプ9の輝度調整が行われた場合、輝度調整目
盛りを半透明で表示することにより、初期化処理中に表示されるホットスタート画面の視
認性が損なわれないようにすることができる。
次に、図35(B)を参照して、パチンコ遊技機1がコールドスタートして、初期化処
理中における可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合の例
について説明する。パチンコ遊技機1がコールドスタートすると、演出制御用CPU12
0は、初期化処理を開始する。初期化処理において、演出制御用CPU120は、初期化
指定コマンドを受信したことに応じて、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で白色点滅さ
せる等して特殊発光させる。そして、遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作を検出する
と、演出制御用CPU120は、調整後の輝度を示す輝度調整目盛りを、演出表示装置5
に半透明で表示する一方、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更しない
。その後、所定期間が経過した後、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りを消去し
て、調整報知画像を表示する。また、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了した
ことに応じて、初期化処理中に行われた輝度調整に応じた輝度となるように、遊技効果ラ
ンプ9の輝度を調整する。
このように、初期化処理中に遊技効果ランプ9の輝度調整が行われた場合、輝度調整目
盛りを半透明で表示することにより、初期化処理中に表示されるコールドスタート画面の
視認性が損なわれないようにすることができる。また、初期化処理中に遊技効果ランプ9
の輝度調整の指示操作が行われても、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことに応
じて実行される遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度を変更しないことにより、遊技効果ラ
ンプ9の特殊発光が適切に行われるようにすることができ、コールドスタートしてから所
定期間が経過するまでの動作を邪魔しないようにすることができる。
次に、図35(C)を参照して、パチンコ遊技機1がホットスタートして、初期化処理
中における可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われなかった場合
の例について説明する。パチンコ遊技機1がホットスタートすると、演出制御用CPU1
20は、初期化処理を開始する。初期化処理において、演出制御用CPU120は、電源
復旧指定コマンドを受信したことに応じて、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で点滅又
は点灯させる。なお、ホットスタートしたときの遊技効果ランプ9の発光態様は、コール
ドスタートしたときの特殊発光と異なれば、どのような態様でもよい。そして、可動体の
イニシャライズ動作が終了しても遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が検出されなけ
れば、調整報知画像を表示する。
このように、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調
整が行われなければ、初期化処理中における可動体のイニシャライズ動作が終了したこと
に応じて調整報知画像を表示することにより、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能である
ことの報知により、可動体のイニシャライズ動作が認識しづらくなってしまうことを防止
することができる。
また、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行
われなければ、図35(C)に示すように可動体のイニシャライズ動作が終了したことに
応じて調整報知画像を表示するところ、図35(A)に示すように可動体のイニシャライ
ズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整
報知画像を表示するため、調整報知画像が表示される前に輝度調整を行った遊技者に対し
、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを適切なタイミングで報知することがで
きる。
次に、図36(D)を参照して、パチンコ遊技機1がコールドスタートして、例えば演
出表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示
が開始されるまで輝度調整が行われなかった場合の例について説明する。パチンコ遊技機
1がコールドスタートすると、演出制御用CPU120は、初期化処理を開始する。初期
化処理において、演出制御用CPU120は、初期化指定コマンドを受信したことに応じ
て、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で白色点滅させる等して特殊発光させる。そして
、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了したことに応じて、遊技効果ランプ9を
初期設定の輝度で点滅又は点灯させる。なお、初期化処理が終了した後の遊技効果ランプ
9の発光態様は、コールドスタートしたときの特殊発光と異なれば、どのような態様でも
よい。そして、デモンストレーション表示が開始されても遊技効果ランプ9の輝度調整の
指示操作が検出されなければ、調整報知画像を表示する。
このように、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度
調整が行われなければ、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画
像を表示することにより、パチンコ遊技機1がコールドスタートしてデモンストレーショ
ン表示が開始されるまでの処理負荷を軽減することができる。
また、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が
行われなければ、図35(D)に示すようにデモンストレーション表示が開始されたこと
に応じて調整報知画像を表示するところ、図35(B)に示すように可動体のイニシャラ
イズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調
整報知画像を表示するため、調整報知画像が表示される前に輝度調整を行った遊技者に対
し、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを適切なタイミングで報知することが
できる。
また、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、図35(C)、(D)に示すよ
うに、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、パチンコ遊技機1がホット
スタートした場合の方が早いタイミングで調整報知画像が表示されるため、パチンコ遊技
機1がホットスタートした場合には、そのパチンコ遊技機1にて遊技を行おうとしている
遊技者が居る状況が想定されるところ、そのような状況に適切に対応することができる。
次に、調整報知画像や輝度調整目盛りの表示例について説明する。
図36は、調整報知画像等の一例を示す図である。図36(A)は、調整報知画像51
の一例を示す。図36(A)に示す調整報知画像51では、十字ボタンの上ボタンや下ボ
タンを押下することにより、遊技効果ランプ9の輝度を調整できることを報知している。
また、図36(A)に示す調整報知画像51では、十字ボタンの左ボタンや下ボタンを押
下することにより、音量を調整できることを報知している。
図36(B)は、初期化処理中ではないときに遊技効果ランプ9の輝度が調整されたこ
とに応じて表示される輝度調整目盛り52の一例を示す。輝度調整目盛り52は、遊技効
果ランプ9の輝度を示すために記された複数の目盛り線から成り、これらの目盛り線のう
ち、淡色の目盛り線が多い程、遊技効果ランプ9の輝度が低いことを示し、濃色の目盛り
線が多い程、遊技効果ランプ9の輝度が高いことを示す。即ち、遊技効果ランプ9の輝度
が調整された結果、調整前の輝度よりも調整後の輝度の方が低くなれば、輝度調整目盛り
52の複数の目盛り線のうち、淡色の目盛り線が増え、濃色の目盛り線が減る。また、遊
技効果ランプ9の輝度が調整された結果、調整前の輝度よりも調整後の輝度の方が高くな
れば、輝度調整目盛り52の複数の目盛り線のうち、淡色の目盛り線が減り、濃色の目盛
り線が増える。
なお、初期化処理中ではないときに遊技効果ランプ9の輝度が調整されれば、図36(
B)に示すように、輝度調整目盛り52は不透明で表示される。これに対し、初期化処理
中に遊技効果ランプ9の輝度が調整された場合、図36(C)、(D)に示すように、輝
度調整目盛り52は半透明で表示される。このようにして、パチンコ遊技機1がコールド
スタートした場合、図36(C)に示すように、初期化処理中にコールドスタート報知と
して表示される、例えば、黒色の背景画像上に「初期化中です」等の白色文字を重畳した
合成画像から成るコールドスタート画面53の視認性が損なわれないようにすることがで
きる。また、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、図36(D)に示すように、
初期化処理中にホットスタート報知として表示される、例えば、黒色の背景画像上に、「
復旧中です」等の白色文字を重畳した合成画像から成るホットスタート画面54の視認性
が損なわれないようにすることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例え
ばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなく
てもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態
で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
上記実施形態では、この発明における「演出度合」の例として、遊技効果ランプ9の輝
度を調整するものとしているが、遊技効果ランプ9の輝度を調整するものに限られない。
この発明における「演出度合」は、例えば、スピーカ8L、8Rの音量や、演出表示装置
5の輝度や、図示しないバーサライタの輝度等であってもよい。ここで、バーサライタと
は、縦一列に並んだLEDを左右に振ったり回転させたり等しながら、あるパターンで点
滅させることで、文字や図形を表示させる装置である。このような構成によれば、様々な
演出度合を調整可能な遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「調整動作」の例として、図示しない十字ボタン
に対する操作としているが、十字ボタンに対する操作に限られない。この発明における「
調整動作」は、例えば、スティックコントローラ31Aに対する操作や、プッシュボタン
31Bに対する操作や、ダイヤル式の操作手段に対する操作や、非接触型のセンサに手を
かざすこと等であってもよい。このような構成によれば、様々な入力手段を備える遊技機
に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「所定画像」の例として、輝度調整目盛りを表示
するものとしているが、輝度調整目盛りを表示するものに限られない。この発明における
「演出度合が調整されたことを示す所定画像」は、例えば、調整後の演出度合を指標で示
すものではなく、「遊技効果ランプの輝度が調整されました」といった、単に、演出度合
が調整されたことを報知するメッセージ等を表示するものであってもよい。また、この発
明における「演出度合が調整されたことを示す所定画像」は、例えば、調整後の演出度合
に応じて、所定のキャラクタ画像の態様が変化するものや、背景画像の態様が変化するも
のであってもよい。このような構成によれば、演出度合が調整されたことを様々な態様で
報知する遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「遊技機がコールドスタートした場合と、ホット
スタートした場合とで、報知のタイミングが異なる」ことの例として、パチンコ遊技機1
がコールドスタートした場合よりも、ホットスタートした場合の方が、調整報知画像が表
示されるタイミングが早いものとしているが、パチンコ遊技機1がホットスタートした場
合よりも、コールドスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早
いものであってもよい。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がホットスタートし
た場合には、何らかのトラブル等が生じたことにより再起動されたことが想定されるとこ
ろ、より遅いタイミングで調整報知画像を表示することにより、遊技開始時には演出度合
を調整した遊技者に対して、再起動中の時間を利用した休憩時間等を好適に確保させるこ
とができる。
また、ホットスタートした場合の報知のタイミングや、コールドスタートした場合の報
知のタイミングについても、ホットスタートした場合に、初期化処理中における可動体の
イニシャライズ動作が終了したことに応じて調整報知画像を表示するものや、コールドス
タートした場合に、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を
表示するものに限られない。例えば、初期化処理中における負荷が大きい処理が終了した
ことに応じて、ホットスタートした場合の報知のタイミングや、コールドスタートした場
合の報知のタイミングが適宜設定されてもよい。このような構成によれば、ホットスター
トした場合の初期化処理中における負荷や、コールドスタートした場合の初期化処理中に
おける負荷が異なる様々な遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「調整後の演出度合に応じた出力を制限する」こ
とや、「特殊態様の出力に対する演出度合の調整は制限される」ことの例として、遊技効
果ランプ9の特殊発光の輝度を変更しないものとしているが、遊技効果ランプ9の特殊発
光の輝度を変更しないものに限られない。この発明における「調整後の演出度合に応じた
出力を制限する」ことや、「特殊態様の出力に対する演出度合の調整は制限される」こと
には、例えば、遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度が調整されたことを遊技者が認識可能
な期間にわたって調整後の輝度に変更した後に、初期化処理が終了するまでは、初期設定
の輝度に戻すようにしてもよい。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がコールド
スタートしたことに応じて実行される遊技効果ランプ9の特殊発光を概ね適切に行いつつ
、遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度が調整されたことを遊技者に分かり易く認識させる
ことができる。
上記実施形態では、この発明における「通常の表示態様よりも視認性が低い特定態様で
所定画像を表示する」ことの例として、輝度調整目盛りを半透明で表示するものとしてい
るが、輝度調整目盛りを半透明で表示するものに限られない。この発明における「通常の
表示態様よりも視認性が低い特定態様で所定画像を表示する」ことは、例えば、演出表示
装置5に表示される画像を複数のレイヤに分割して表示するものにおいて、ホットスター
ト画面やコールドスタート画面が表示されるレイヤよりも背景側のレイヤといった、優先
度の低いレイヤに表示することや、所定画像を通常態様よりも小さい態様で表示すること
としてもよい。このような構成によれば、ホットスタート画面やコールドスタート画面の
表示態様が異なる様々な遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「報知の前に演出度合が調整された場合、演出度
合が調整されなかった場合よりも報知のタイミングが早い」ことの例として、遊技効果ラ
ンプ9の輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示するものとしているが、遊
技効果ランプ9の輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示するものに限られ
ない。この発明における「報知の前に演出度合が調整された場合、演出度合が調整されな
かった場合よりも報知のタイミングが早い」ことは、例えば、遊技効果ランプ9の輝度調
整が行われた後に、所定期間が経過したことに応じて調整報知画像を表示するものや、遊
技効果ランプ9の輝度調整が行われた後に実行される初期化処理のうち、負荷の大きい処
理が終了した後に調整報知画像を表示するものとしてもよい。このような構成によれば、
報知の前に演出度合が調整された場合に、初期化処理における処理の負荷等に鑑みた適切
なタイミングで報知を行うことができる。また、例えば、報知の前に演出度合が調整され
なかった場合のタイミングは、デモンストレーション表示が開始されたタイミング等に限
られず、可変表示が行われていない期間等であってもよい。また、例えば、報知の前に演
出度合が調整されなかった場合のタイミングをデモンストレーション表示が開始されたタ
イミングとするものにおいて、デモンストレーション表示が開始されるよりも前に演出度
合が調整された場合、デモンストレーション表示が開始されるよりも前の可変表示が行わ
れていないタイミングに報知を行うようにしてもよい。このような構成によれば、可変表
示中の演出を邪魔することなく報知を行うことができる。
前述した実施の形態においては、慣らし動作が前記可動物を移動させることで前記電気
ケーブルを屈伸させて慣らす動作であることとした。しかし、これに限定されず、可動物
がレールに沿って動くように構成されている場合、可動物がボールねじやリニアガイドな
どで動くように構成されている場合、および、可動物がすべり軸受やメタル軸受や樹脂軸
受などの軸受によって回転などの動作をするように構成されている場合に、オイルやグリ
スなどの潤滑剤が馴染むように動かして慣らす動作であることとしてもよい。また、可動
物に回転や直動などの摺動部分がある場合、摺動部分の固着を動かして滑らかにして慣ら
す動作であることとしてもよい。
前述した実施の形態においては、慣らし動作を起動時に行なうようにした。しかし、こ
れに限定されず、慣らし動作を起動後の遊技が行なわれていないデモ中などに定期的に行
なってもよい。このようにしても、遊技中に可動物が良好に動作しないことを抑制するこ
とができる。
前述した実施の形態のケーブル361は、LEDに電力を供給するものであることとし
た。しかし、これに限定されず、他の電気部品(たとえば、可動物を動かすモータやソレ
ノイドなどのアクチュエータや映像を表示するLCD(Liquid Crystal
Display)などの表示装置)に電力または制御信号を供給するものであってもよい
ケーブル361は、フレキシブルフラットケーブルであってもよいし、被覆線を複数本
並べて融着したフラットケーブルであってもよいし、1本の単線,撚線であってもよいし
、撚対線であってもよい。
前述した実施の形態においては、慣らし動作と確認動作とを分けて行なうようにした。
しかし、これに限定されず、慣らし動作と確認動作とを一連の動作として実行するように
してもよい。
前述した実施の形態においては、確認動作において、可動物の初期位置を検出するよう
にした。しかし、これに限定されず、慣らし動作において、可動物の初期位置を検出する
ようにしてもよい。また、慣らし動作および確認動作とは別に、可動物の初期位置を検出
するようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の
形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっ
ても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが
、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技
機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入
賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて
記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機
においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される
得点やポイントが遊技価値に該当する。また、スロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施の形態では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれ
ぞれ変動表示結果となる最終停止図柄を含む複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最
終停止図柄を停止表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく
、変動表示結果となる最終停止図柄を含めずに複数種類の特別図柄を変動表示した後に、
最終停止図柄を停止表示するものであっても良い。つまり、変動表示結果となる最終停止
図柄は、変動表示に用いられる特別図柄と異なる図柄であっても良い。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考
えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示さ
れ、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図され
る。
以上説明したように、本願発明に係る遊技機は、所定の遊技を行うことが可能な遊技機
(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、演出度合を調整可能であることを報知する報
知手段(例えば、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知する調整報知画像
を演出表示装置5に表示する演出制御用CPU120等)を備え、当該遊技機がコールド
スタートした場合と、ホットスタートした場合とで、前記報知のタイミングが異なり(例
えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、ホットスタートした場合の
方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早いこと等)、前記報知の前に演出度合が
調整された場合、演出度合が調整されなかった場合よりも前記報知のタイミングが早い(
例えば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行
われなければ、可動体のイニシャライズ動作が終了したことに応じて調整報知画像を表示
するところ、可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合、輝
度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示することや、パチンコ遊技機1がコー
ルドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、デモンストレー
ション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示するところ、初期化処理中に輝
度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示すること等
)ことを特徴とする。これにより、演出度合を調整可能であることの報知や、報知に応じ
て実行される演出度合の調整について、遊技機がコールドスタートしたかホットスタート
したかに応じて適切に対処することができる。また、報知の前に演出度合の調整を行った
遊技者に対し、演出度合を調整可能であることを適切なタイミングで報知することができ
る。
当該遊技機がコールドスタートした場合、所定の遊技が可能な待機状態に移行したこと
に応じて前記報知を行う(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、デモ
ンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示すること等)ように
してもよい。これにより、遊技機がコールドスタートして待機状態に移行するまでの処理
負荷を軽減することができる。
演出度合が調整されたことを示す所定画像を表示する所定画像表示手段(例えば、輝度
調整の指示操作に応じて、演出表示装置5に輝度調整目盛りを表示する演出制御用CPU
120等)を更に備え、当該遊技機が電源投入されてから前記所定期間が経過するまでの
初期動作中である場合、通常の表示態様よりも視認性が低い特定態様で前記所定画像を表
示する(例えば、初期化処理中である場合、輝度調整目盛りを半透明で表示すること等)
ようにしてもよい。これにより、初期動作中に表示される他の画像等の視認性が損なわれ
ないようにすることができる。
遊技者による調整動作に応じて演出度合を調整する調整手段(例えば、遊技者による輝
度調整の指示操作に応じて遊技効果ランプ9の輝度を調整する演出制御用CPU120等
)を更に備え、当該遊技機がコールドスタートしたことに応じて特殊態様の出力を行い、
前記特殊態様の出力に対する演出度合の調整は制限される(例えば、パチンコ遊技機1が
コールドスタートしたことに応じて遊技効果ランプ9を特殊発光させ、特殊発光に対する
輝度は変更されないこと等)ようにしてもよい。これにより、遊技機がコールドスタート
したことに応じて特殊態様の出力が適切に行われるようにすることができる。
遊技者による調整動作に応じて演出度合を調整する調整手段と(例えば、遊技者による
輝度調整の指示操作に応じて遊技効果ランプ9の輝度を調整する演出制御用CPU120
等)、演出度合が調整されたことを示す所定画像を表示する所定画像表示手段と(例えば
、輝度調整の指示操作に応じて、演出表示装置5に輝度調整目盛りを表示する演出制御用
CPU120等)を備え、演出度合が調整されたときに、前記所定画像を表示すると共に
、調整後の演出度合に応じた出力が可能であり(例えば、遊技効果ランプ9の輝度が調整
されたときに、輝度調整目盛りを表示すると共に、遊技効果ランプ9の輝度を調整後の輝
度に変更すること等)、当該遊技機がコールドスタートしてから所定期間が経過するまで
に演出度合が調整された場合、前記所定画像を表示し、調整後の演出度合に応じた出力を
制限する(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしてから初期化処理が終了する
までに遊技効果ランプ9の輝度が調整された場合、輝度調整目盛りを表示する一方、指示
操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更しないこと等)ようにしてもよい。こ
れにより、遊技機がコールドスタートしてから所定期間が経過するまでに演出度合が調整
された場合、所定画像が表示されるため、演出度合を調整可能であることを報知しつつ、
調整後の演出度合に応じた出力が制限されるため、コールドスタートしてから所定期間が
経過するまでの動作を邪魔しないようにすることができる。
動作可能な可動体(例えば、演出用模型といった動作可能な可動体等)を更に備え、当
該遊技機がホットスタートした場合、前記可動体の初期動作が終了した後に前記報知を行
う(例えば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、可動体のイニシャライズ動作
が終了した後に調整報知画像を表示すること等)ようにしてもよい。これにより、報知に
より可動体の初期動作が認識しづらくなってしまうことを防止することができる。
複数種類の演出表示(例えば、リーチ演出等)が可能な表示手段(例えば、演出表示装
置5等)と、動作可能な可動体(例えば、可動部材321等)と、前記可動体を動作させ
る可動体演出を実行可能な可動体演出手段と(例えば、図17の演出制御プロセス処理に
おけるS75の演出図柄変動中処理における可動体演出処理を実行する演出制御用CPU
120等)を更に備え、前記可動体演出が実行されるときに、複数種類の演出表示(例え
ば、バトルリーチ演出、ストーリーリーチ演出等)のうち、いずれの演出表示が行なわれ
るかに応じて、異なる態様の演出効果表示(例えば、バトルリーチ演出に応じた粒子エフ
ェクト画像71、ストーリーリーチ演出に応じた炎エフェクト画像73等)を前記表示手
段にて表示可能(例えば、図23、図24等)である(図17の演出制御プロセス処理に
おけるS75の演出図柄変動中処理における演出効果表示処理等)。これにより、可動体
演出が実行されるときに、複数種類の演出表示のうち、いずれの演出表示が行なわれるか
に応じて、異なる態様の演出効果表示が表示可能であることにより、可動体の動作と表示
手段の演出効果表示とを連携させた演出効果を高めることができる。
5 演出表示装置
321 可動部材
120 演出制御用CPU
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
102 RAM
1 パチンコ遊技機

Claims (1)

  1. 所定の遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    動作可能な可動体と、
    発光手段を含む複数種類の演出手段と、
    調整動作に応じて前記演出手段の演出度合を調整する調整手段と、
    演出度合を調整可能であること報知を行う報知手段と、
    演出度合が調整されたことを示す所定画像を表示する所定画像表示手段と、
    を備え、
    当該遊技機がホットスタートした場合に、前記可動体の初期動作が終了した後に前記報知を行い、
    当該遊技機がコールドスタートした場合と、ホットスタートした場合とで、電源投入時から前記報知までの期間が異なるように前記報知を行い、
    前記報知が行われるまでの期間おいて前記調整動作が行われた場合、調整動作が行われなかった場合よりも早いタイミングで前記報知を行い、
    前記所定画像表示手段は、前記報知が行われるまでの期間において前記調整動作が行われた場合、該調整動作に応じて演出度合が調整されたことを示す前記所定画像を表示し、
    前記発光手段は、遊技機がコールドスタートした場合、特定態様で発光し、
    前記調整手段は、前記発光手段が前記特定態様で発光しているときに前記調整動作が行われた場合、前記特定態様の発光が終了するまで、該発光手段の演出度合を変化させない
    ことを特徴とする遊技機。
JP2017078749A 2017-04-12 2017-04-12 遊技機 Active JP6622747B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017078749A JP6622747B2 (ja) 2017-04-12 2017-04-12 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017078749A JP6622747B2 (ja) 2017-04-12 2017-04-12 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018175353A JP2018175353A (ja) 2018-11-15
JP6622747B2 true JP6622747B2 (ja) 2019-12-18

Family

ID=64280082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017078749A Active JP6622747B2 (ja) 2017-04-12 2017-04-12 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6622747B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5070513B2 (ja) * 2006-12-18 2012-11-14 株式会社大一商会 遊技機
JP6002184B2 (ja) * 2014-08-19 2016-10-05 株式会社藤商事 遊技機
JP6535942B2 (ja) * 2017-01-25 2019-07-03 株式会社三共 遊技機
JP6541706B2 (ja) * 2017-04-12 2019-07-10 株式会社三共 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018175353A (ja) 2018-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6641312B2 (ja) 遊技機
JP2017213308A (ja) 遊技機
JP2018117853A (ja) 遊技機
JP6548995B2 (ja) 遊技機
JP6294266B2 (ja) 遊技機
JP6577411B2 (ja) 遊技機
JP6886804B2 (ja) 遊技機
JP2018068437A (ja) 遊技機
JP2019024506A (ja) 遊技機
JP6466858B2 (ja) 遊技機
JP2018117854A (ja) 遊技機
JP2018117856A (ja) 遊技機
JP2018117855A (ja) 遊技機
JP6652420B2 (ja) 遊技機
JP6652419B2 (ja) 遊技機
JP6535942B2 (ja) 遊技機
JP6622747B2 (ja) 遊技機
JP6953111B2 (ja) 遊技機
JP6466857B2 (ja) 遊技機
JP2018175357A (ja) 遊技機
JP2018015125A (ja) 遊技機
JP6492351B2 (ja) 遊技機
JP6294265B2 (ja) 遊技機
JP2018079029A (ja) 遊技機
JP2019024505A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6622747

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250