JP6619680B2 - 液体ブロー成形用のプリフォーム及び液体ブロー成形方法 - Google Patents

液体ブロー成形用のプリフォーム及び液体ブロー成形方法 Download PDF

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本発明は、液体を加圧媒体としたブロー成形により所定形状の容器に成形される液体ブロー成形用のプリフォーム及び液体を加圧媒体としたブロー成形によりプリフォームを所定形状の容器に成形する液体ブロー成形方法に関する。
ポリエチレンテレフタレート(PET)製のボトルに代表されるような合成樹脂製の容器は、飲料、化粧品、薬品、洗剤、シャンプー等の様々な液体を収容する用途に使用されている。このような容器は、筒状の口部と当該口部に連なる有底筒状の胴部とを一体に備えた合成樹脂製のプリフォームをブロー成形することにより製造されるのが一般的である。
プリフォームをブロー成形する方法としては、プリフォームに供給する加圧媒体として、加圧したエアに替えて加圧した液体を用いるようにした液体ブロー成形が知られている。例えば特許文献1には、ブロー成形用の金型に配置したプリフォームの口部にノズルを係合させ、このノズルを通してプリフォームの内部に加圧した液体を供給することにより、当該プリフォームを金型のキャビティに沿った所定形状の容器に成形するようにした液体ブロー成形方法が記載されている。このような液体ブロー成形によれば、プリフォームに供給する液体として飲料等の最終的に製品として容器に収容される内容液を使用することにより、成形後の容器への内容液の充填工程を省略して、その生産工程や生産設備の構成等を簡略化することができる。
特開2014−128911号公報
しかしながら、プリフォームを液体ブロー成形して所定形状に成形された容器は、その内部にほぼ満量に液体が充填された状態となるので、成形後の容器をブロー成形用の金型から取り出す際などに、容器の内部に充填されている液体が口部から外部に漏れ出す虞があるという問題点があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体ブロー成形後に容器の口部から液体が漏れ出すことを防止可能な液体ブロー成形用のプリフォーム及び液体ブロー成形方法を提供することにある。
本発明の液体ブロー成形用のプリフォームは、液体を加圧媒体としたブロー成形により所定形状の容器に成形される液体ブロー成形用のプリフォームであって、筒状の口部と該口部に連なる有底筒状の胴部とを備えた合成樹脂製のプリフォーム本体と、弾性体により平板状に形成されるとともに表裏に貫通するスリットを備えた弁本体部を有し、前記口部に装着されて該口部を閉塞するスリット弁と、を有し、前記口部の内面に該口部の軸方向に垂直な環状の段差面が設けられ、該段差面に前記スリット弁の端面が軸方向から当接していることを特徴とする。
本発明の液体ブロー成形用のプリフォームは、液体を加圧媒体としたブロー成形により所定形状の容器に成形される液体ブロー成形用のプリフォームであって、筒状の口部と該口部に連なる有底筒状の胴部とを備えた合成樹脂製のプリフォーム本体と、弾性体により平板状に形成されるとともに表裏に貫通するスリットを備えた弁本体部を有し、前記口部に装着されて該口部を閉塞するスリット弁と、を有し、前記スリット弁が、前記弁本体部の外周縁に下端部を一体に連ねて設けられて前記口部の内周面に嵌合する筒体部と、該筒体部の端部に一体に連ねて設けられて前記口部の開口端に当接する環状のフランジ部とを備えていることを特徴とする。
本発明の液体ブロー成形用のプリフォームは、上記構成において、前記スリット弁が、前記弁本体部の外周縁に一体に連ねて設けられて前記口部の内周面に嵌合する筒体部と、該筒体部の端部に一体に連ねて設けられて前記口部の開口端に当接する環状のフランジ部とを備えているのが好ましい。
本発明の液体ブロー成形用のプリフォームは、上記構成において、前記スリットが十字形状に形成されているのが好ましい。
本発明の液体ブロー成形方法は、液体を加圧媒体としたブロー成形によりプリフォームを所定形状の容器に成形する液体ブロー成形方法であって、筒状の口部と該口部に連なる有底筒状の胴部とを備えるとともに前記口部の内面に該口部の軸方向に垂直な環状の段差面が設けられた合成樹脂製のプリフォーム本体を用意する工程と、弾性体により平板状に形成されるとともに表裏に貫通するスリットを備えた弁本体部を有するスリット弁を、前記段差面に前記スリット弁の端面を軸方向から当接させて前記口部に装着する工程と、前記スリット弁により前記口部が閉塞された前記プリフォーム本体をブロー成形用の金型に装着するとともに前記スリットを通して前記プリフォーム本体の内部にノズルを差し込む工程と、前記ノズルを通して前記プリフォーム本体の内部に加圧した液体を供給して該プリフォーム本体を液体ブロー成形する工程と、液体ブロー成形後に前記スリット弁から前記ノズルを離脱させる工程と、内部に液体が充填された状態で口部が前記スリット弁により閉塞された成形後の容器を前記金型から取り出す工程と、を有することを特徴とする。
本発明の液体ブロー成形方法は、上記構成において、液体ブロー成形の際に、前記ノズルの内側を通って進出する延伸ロッドにより前記プリフォーム本体を縦方向に延伸させる工程をさらに有するのが好ましい。
本発明によれば、液体ブロー成形後に容器の口部から液体が漏れ出すことを防止可能な液体ブロー成形用のプリフォーム及び液体ブロー成形方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態である液体ブロー成形用のプリフォームの、(a)は平面図、(b)は同図(a)におけるA−A線に沿う断面図である。 プリフォーム本体にスリット弁が装着される前の状態を示す断面図である。 プリフォームをブロー成形用の金型に装着し、スリットを通してプリフォーム本体の内部にノズルを差し込んだ状態を示す断面図である。 プリフォーム本体を液体ブロー成形により容器に成形している状態を示す断面図である。 液体ブロー成形後にスリットからノズルを離脱させた状態を示す断面図である。 ブロー成形用の金型から取り出された成形後の容器の断面図である。 図1に示すプリフォームの変形例のプリフォームをブロー成形用の金型に装着し、スリットを通してプリフォーム本体の内部にノズルを差し込んだ状態を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に例示説明する。
図1に示す本発明の一実施の形態である液体ブロー成形用のプリフォーム1(以下、単に「プリフォーム1」という。)は、液体を加圧媒体としたブロー成形(液体ブロー成形)により所定形状の容器に成形されるものであり、プリフォーム本体10とスリット弁20とを有している。
プリフォーム本体10は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂製となっており、円筒状の口部11と、この口部11に同軸且つ一体に連なる有底円筒状の胴部12とを備えた略試験管形状となっている。口部11の外周面には、注出キャップや注出ポンプ等の注出部材(不図示)をねじ結合により装着するための雄ねじ11aが一体に設けられている。また、口部11の外周面の雄ねじ11aの下方側には環状のネックリング13が一体に設けられている。
プリフォーム本体10としては、例えば合成樹脂材料を射出成形して形成されたものを用いることができるが、合成樹脂材料を圧縮成形や押出しブロー成形して形成されたものを用いることもできる。
また、プリフォーム本体10としては、口部11や胴部12が円筒状のものに限らず、例えば口部11や胴部12が角筒状や楕円筒状にしたものを採用することもできる。さらに、プリフォーム本体10の外形形状は、上記した略試験管形状に限らず、筒状の口部11とこの口部11に連なる有底筒状の胴部12とを備えていれば、例えば口部11よりも大径の胴部12を備えた形状など、種々の形状とすることができる。さらに、口部11は、雄ねじ11aに替えて円環状の突起を備えた構成とすることもできる。この場合、口部11には注出キャップ等の注出部材が打栓によってアンダーカット状に係合されることで装着される。
口部11の内周面(内面)には、口部11の軸方向に垂直であるとともに口部11の内周の全範囲に沿って延びる環状の段差面14が設けられている。本実施の形態においては、口部11の内周面は胴部12の側よりも開口端の側の方が大径となる段差状に形成されており、その段差部分が段差面14となっている。
なお、プリフォーム本体10の状態では口部11と胴部12の境界は明確ではないが、口部11は、プリフォーム本体10が液体ブロー成形された後においても形状が変化せず、そのまま成形後の容器の口部となる部分であり、胴部12は液体ブロー成形によって軸方向及び径方向に延伸されて成形後の容器の胴部を形成する部分である。
スリット弁20は、例えば合成ゴムやエラストマー等の弾性体により、弁本体部21、筒体部22及びフランジ部23が一体に形成された構成となっている。
弁本体部21は弾性体により平らな円板状に形成されており、その外径は口部11の開口端と段差面14との間の部分における内径と略同一とされている。弁本体部21は、その外周面が全周に亘って口部11の内周面に当接するとともに、その軸方向を向く一方の端面が段差面14に軸方向から当接するように口部11の内側に嵌め込まれ、これにより口部11を閉塞している。
本実施の形態においては、弁本体部21の軸方向を向く一方の端面を段差面14に軸方向から当接させるようにしているので、弁本体部21を口部11の内側の所定位置に確実に位置決めすることができるとともに、弁本体部21が口部11の内側で位置ずれを生じることを防止することができる。
弁本体部21にはスリット21aが設けられている。スリット21aは弁本体部21の軸心を中心とした十字形状に形成されており、弁本体部21を表裏に貫通している。スリット21aは弁本体部21に切り込みとして形成されており、自然状態においては、弁本体部21は閉状態となっている。一方、例えばノズル等の部材をスリット21aに押し込むなどして、スリット21aに沿って弁本体部21を弾性変形させることにより、弁本体部21を開くことができる。本実施の形態のようにスリット21aを十字形状とすることにより、より容易に弁本体部21が弾性変形できるようにしてスリット21aの押し開きを容易に行い得るようにすることができる。スリット21aの押し開きが解除されると、弁本体部21は、その弾性力により開状態から閉状態に復帰する。
なお、スリット21aは十字形状に限らず、例えば一文字形状など、弁本体部21を表裏に貫通し、当該弁本体部21を開閉可能な形状であれば種々の形状とすることができる。
筒体部22は、弁本体部21と同一の外径を有する円筒状に形成され、弁本体部21の外周縁に一体に連ねて設けられて口部11の内周面に嵌合している。
フランジ部23は円環状に形成されており、筒体部22の上端部に一体に連ねて設けられて口部11の開口端に当接している。なお、筒体部22の下端部には弁本体部21が一体に設けられている。
このように、スリット弁20を、スリット21aを備えた弁本体部21に加えて筒体部22とフランジ部23とが一体に形成されたキャップ状の構成としたことにより、弁本体部21を口部11の内側に確実に装着して、弁本体部21が不意に口部11から外れたり位置ずれを生じたりすることを防止することができるとともに、スリット弁20をプリフォーム本体10の口部に容易に装着することができる。
次に、このような構成のプリフォーム1を、液体ブロー成形により所定形状の容器に成形する液体ブロー成形方法について説明する。
まず、図2に示すように、上記した構成を有するプリフォーム本体10とスリット弁20とを用意する。そして、プリフォーム本体10の口部11にスリット弁20を装着して、スリット弁20によりプリフォーム本体10の口部11が閉塞された図1に示すプリフォーム1を製造する。
次に、図3に示すように、プリフォーム1をブロー成形用の金型30に装着する。金型30に装着されたプリフォーム1は、プリフォーム本体10の口部11が金型30の上端から外部に突出し、胴部12が金型30のキャビティ30aの内部に配置された状態とされる。なお、キャビティ30aは、成形後の容器に対応したボトル形状となっている。また、詳細は図示しないが、金型30は左右に型開きすることができるようになっており、金型30を開くことで成形後の容器を当該金型30から取り出すことができるようになっている。
次に、ノズルヘッド31を下降させることにより、当該ノズルヘッド31に設けられた円筒状のノズル32をプリフォーム本体10の口部11に挿通し、弁本体部21のスリット21aを通してプリフォーム本体10の内部にノズル32を差し込む。このように、ノズル32がスリット21aを通してプリフォーム本体10に差し込まれることにより、弁本体部21が開状態となってノズル32からプリフォーム本体10の内部に向けて液体を供給することが可能となる。
なお、ノズルヘッド31が下降すると、ネックリング13がノズルヘッド31と金型30の上面との間に挟み込まれて、プリフォーム1は所定の姿勢に保持される。また、ノズルヘッド31が下降すると、スリット弁20のフランジ部23がプリフォーム本体10の口部11の開口端とノズルヘッド31との間に挟み込まれ、これによりシールが構成されて液体Lの外部の漏れ出しが防止されるようになっている。
プリフォーム1は、そのプリフォーム本体10の胴部12を予めヒーター等によって延伸効果が発現する所定温度にまで加熱させてから金型30に装着するのが好ましい。この場合、予め射出成形され、常温の状態のプリフォーム本体10の口部11にスリット弁20を装着し、その後、口部11にスリット弁20が装着されたプリフォーム本体10の胴部12をヒーター等によって延伸性が発現する所定温度にまで加熱するのが好ましい。このような構成により、スリット弁20に熱履歴が与えられることを防止して、スリット弁20の作動信頼性を高めることができる。なお、生産性を考慮して、プリフォーム本体10を射出成形や押出し成形等により成形する際に生じる余熱を利用した所謂ホットプリフォーム法により金型30に装着された状態のプリフォーム本体10を所定の温度とする構成とすることもできる。
次に、図4に示すように、ノズルヘッド31の内部に設けられた供給路33に加圧液体供給部34から所定の圧力で加圧された液体Lを供給するとともに、供給路33とノズル32との間を開閉するシールピン35を開状態として、ノズル32を通してプリフォーム本体10の内部に加圧した液体Lを供給する。加圧した液体Lが供給されると、胴部3はその軸方向と径方向とに延伸されてキャビティ30aの内面に沿った所定の形状に成形される。このように、プリフォーム本体10を液体ブロー成形することで、胴部12をキャビティ30aの内面に沿った所定形状の容器に成形する。
なお、液体ブロー成形においてプリフォーム本体10に供給する液体としては、飲料、化粧品、薬品、洗剤、ボディーソープ等の最終的に製品として容器に充填される液体Lを用いるのが好ましい。これにより、成形後の容器への液体Lの充填工程を省略して、その生産性を高めることができる。
また、加圧液体供給部34としては、例えば加圧源としてプランジャーポンプを用いた構成のものを用いるのが好ましいが、プリフォーム本体10の内部に所定圧力にまで加圧した液体Lを供給することができるものであれば、他の構成のものを用いることもできる。
液体ブロー成形の際に、ノズル32の内側を通って進出する延伸ロッド36によりプリフォーム本体10の胴部12を縦方向(軸方向)に延伸させるようにしてもよい。延伸ロッド36を設けることにより、プリフォーム本体10の胴部12を、延伸ロッド36を用いて縦方向に延伸させつつ加圧した液体Lで径方向に延伸させる二軸延伸ブロー成形を行うことができる。この場合、延伸ロッド36による胴部12の縦延伸は、胴部12の内部へ液体Lを供給する前に行うのが好ましいが、胴部12の内部への液体Lの供給とともに行ってもよい。また、延伸ロッド36による胴部12の縦延伸を行う場合には、図示するように、金型30の底部から突出するガイドピン37の上端と延伸ロッド36の下端との間に胴部12の底部分を挟み込むことで、当該底部分が延伸時に芯ずれを生じることを防止する構成とすることもできる。
液体ブロー成形が完了すると、図5に示すように、ノズルヘッド31を上方に向けて移動させ、ノズル32を成形後のプリフォーム1つまり容器Cの口部11から引き抜いてスリット弁20から離脱させる。ノズル32がスリット弁20から離脱すると、弁本体部21はスリット21aが閉じて閉状態となる。したがって、成形後の容器Cの胴部の内部に充填された液体(内容液)Lは、口部11に装着されたスリット弁20により当該容器Cの胴部の中に密封された状態となる。なお、液体Lは容器Cのスリット弁20よりも下流側にのみ充填されるので、スリット弁20の上側に液体Lが溜まることはない。
次に、金型30を左右に型開きして、金型30から成形後の容器Cを取り出す。このとき、図6に示すように、成形後の容器Cの口部11がスリット弁20により閉塞され、これにより容器Cの内部の液体Lは容器Cに密封された状態となっているので、容器Cを金型30から取り出す際に、容器Cの内部の液体Lが口部11から外部に漏れ出すことが防止される。
このように、本発明では、プリフォーム1を、プリフォーム本体10の口部11にスリット弁20を装着した構成としたことにより、ノズル32をスリット弁20のスリット21aを通してプリフォーム本体10に差し込み、当該ノズル32を通してプリフォーム本体10の内部に加圧した液体Lを供給することによりプリフォーム本体10を液体ブロー成形によって所定形状の容器Cに成形することができるとともに、液体ブロー成形後には、ノズル32をスリット弁20から離脱させることにより容器Cの口部11がスリット弁20により閉塞されるようにして、液体ブロー成形後に容器Cを金型30から取り出す際などに容器Cの口部11から液体Lが漏れ出すことを防止することができる。
このようなプリフォーム1を液体ブロー成形して成形された容器Cは、詳細は図示しないが、スリット弁20が口部11に装着されたまま、例えばポンプを備えた注出器やスクイズ容器用の注出キャップなどの注出部材、あるいは移行栓タイプのキャップ等を口部11に装着して使用することができる。例えば、ポンプを備えた注出器は、その装着部において容器Cの口部11に固定されるとともにポンプの吸引口に接続されたチューブをスリット21aから容器Cの胴部の内部に挿入することで、スリット弁20が口部11に装着されたまま使用することができる。また、スクイズ容器用の注出キャップを容器Cの口部11に装着した場合には、容器Cを、その胴部がスクイズ(圧搾)されたときに内部に収容された液体Lの圧力によりスリット弁20が開かれて当該液体Lが注出キャップの注出口を通して注出され、通常状態においてはスリット弁20により口部11が閉塞されるスクイズ容器に構成することができる。さらに、移行栓タイプのキャップを容器Cの口部11に装着した場合には、このキャップを口部11から取り外したときに、当該キャップとともにスリット弁20が口部11から取り外されるようにして、キャップの着脱により口部11を開閉することができる。何れのタイプの注出部材ないしキャップを装着する場合においても、その装着前において口部11はスリット弁20により閉塞されているので、当該装着作業時に口部11から液体Lが漏れ出すことを防止することができる。
図7は図1に示すプリフォーム1の変形例のプリフォーム1をブロー成形用の金型30に装着し、スリット21aを通してプリフォーム本体10の内部にノズル32を差し込んだ状態を示す断面図である。
図1に示す場合では、スリット弁20は、弁本体部21に筒体部22とフランジ部23とを一体に設けた構成とされているが、これに限らず、図7に示すように弁本体部21のみで構成することもできる。なお、図示はしないが、スリット弁20は、弁本体部21に筒体部22のみを一体に設けた構成とし、あるいはスリット弁20を有頂筒状の形状とし、その頂壁にスリット21aを設けるとともに、筒状の周壁を口部11の外側に嵌合させる構成とすることもできる。
また、図7に示すように、プリフォーム1を、延伸ロッド36により縦延伸させることなく加圧した液体Lのみで軸方向と径方向とに延伸させる構成とすることもできる。この場合、ノズル32の内側に延伸ロッド36を通す必要がないので、延伸ロッド36によりプリフォーム本体10の胴部12を縦延伸する場合に比べてノズル32の外径を小さくして、より容易にスリット21aを通して胴部12の内部にノズル32を差し込むことができる。なお、延伸ロッド36によりプリフォーム1を縦延伸させない場合であっても、ガイドピン37を使用するようにしてもよい。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態においては、プリフォーム本体10は、1種類の合成樹脂材料のみで形成された単層構造とされているが、これに限らず、複数種類の合成樹脂材料を積層した積層構造のものとすることもできる。この場合、複数の樹脂層が互いに接着された構成とすることができるが、それ以外にも、外側層と内側層とを異材質で形成して互いが接着しないように積層した積層構造や、当該積層構造において外側層と内側層との間に接着層を軸方向帯状に設けた積層構造のものとすることもできる。このようにプリフォーム本体10を、その外側層と内側層とを互いに接着させない積層構造とした場合には、当該プリフォーム本体10を液体ブロー成形により積層剥離容器に形成することができる。なお、積層構造のプリフォーム本体10としては、上記のものに限らず、種々の層構成とすることができる。
1 液体ブロー成形用のプリフォーム
10 プリフォーム本体
11 口部
11a 雄ねじ
12 胴部
13 ネックリング
14 段差面
20 スリット弁
21 弁本体部
21a スリット
22 筒体部
23 フランジ部
30 金型
30a キャビティ
31 ノズルヘッド
32 ノズル
33 供給路
34 圧液体供給部
35 シールピン
36 延伸ロッド
37 ガイドピン
L 液体

Claims (6)

  1. 液体を加圧媒体としたブロー成形により所定形状の容器に成形される液体ブロー成形用のプリフォームであって、
    筒状の口部と該口部に連なる有底筒状の胴部とを備えた合成樹脂製のプリフォーム本体と、
    弾性体により平板状に形成されるとともに表裏に貫通するスリットを備えた弁本体部を有し、前記口部に装着されて該口部を閉塞するスリット弁と、を有し、
    前記口部の内面に該口部の軸方向に垂直な環状の段差面が設けられ、該段差面に前記スリット弁の端面が軸方向から当接していることを特徴とする液体ブロー成形用のプリフォーム。
  2. 液体を加圧媒体としたブロー成形により所定形状の容器に成形される液体ブロー成形用のプリフォームであって、
    筒状の口部と該口部に連なる有底筒状の胴部とを備えた合成樹脂製のプリフォーム本体と、
    弾性体により平板状に形成されるとともに表裏に貫通するスリットを備えた弁本体部を有し、前記口部に装着されて該口部を閉塞するスリット弁と、を有し、
    前記スリット弁が、前記弁本体部の外周縁に下端部を一体に連ねて設けられて前記口部の内周面に嵌合する筒体部と、該筒体部の端部に一体に連ねて設けられて前記口部の開口端に当接する環状のフランジ部とを備えていることを特徴とする液体ブロー成形用のプリフォーム。
  3. 前記スリット弁が、前記弁本体部の外周縁に一体に連ねて設けられて前記口部の内周面に嵌合する筒体部と、該筒体部の端部に一体に連ねて設けられて前記口部の開口端に当接する環状のフランジ部とを備えている、請求項1に記載の液体ブロー成形用のプリフォーム。
  4. 前記スリットが十字形状に形成されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の液体ブロー成形用のプリフォーム。
  5. 液体を加圧媒体としたブロー成形によりプリフォームを所定形状の容器に成形する液体ブロー成形方法であって、
    筒状の口部と該口部に連なる有底筒状の胴部とを備えるとともに前記口部の内面に該口部の軸方向に垂直な環状の段差面が設けられた合成樹脂製のプリフォーム本体を用意する工程と、
    弾性体により平板状に形成されるとともに表裏に貫通するスリットを備えた弁本体部を有するスリット弁を、前記段差面に前記スリット弁の端面を軸方向から当接させて前記口部に装着する工程と、
    前記スリット弁により前記口部が閉塞された前記プリフォーム本体をブロー成形用の金型に装着するとともに前記スリットを通して前記プリフォーム本体の内部にノズルを差し込む工程と、
    前記ノズルを通して前記プリフォーム本体の内部に加圧した液体を供給して該プリフォーム本体を液体ブロー成形する工程と、
    液体ブロー成形後に前記スリット弁から前記ノズルを離脱させる工程と、
    内部に液体が充填された状態で口部が前記スリット弁により閉塞された成形後の容器を前記金型から取り出す工程と、を有することを特徴とする液体ブロー成形方法。
  6. 液体ブロー成形の際に、前記ノズルの内側を通って進出する延伸ロッドにより前記プリフォーム本体を縦方向に延伸させる工程をさらに有する、請求項5に記載の液体ブロー成形方法。
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