JP6619515B2 - 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム - Google Patents

積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム Download PDF

Info

Publication number
JP6619515B2
JP6619515B2 JP2018519194A JP2018519194A JP6619515B2 JP 6619515 B2 JP6619515 B2 JP 6619515B2 JP 2018519194 A JP2018519194 A JP 2018519194A JP 2018519194 A JP2018519194 A JP 2018519194A JP 6619515 B2 JP6619515 B2 JP 6619515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
piezoelectric element
multilayer piezoelectric
injection
multilayer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018519194A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017204015A1 (ja
Inventor
山元 堅
堅 山元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Publication of JPWO2017204015A1 publication Critical patent/JPWO2017204015A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6619515B2 publication Critical patent/JP6619515B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M51/00Fuel-injection apparatus characterised by being operated electrically
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M61/00Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00
    • F02M61/16Details not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M61/02 - F02M61/14
    • F02M61/20Closing valves mechanically, e.g. arrangements of springs or weights or permanent magnets; Damping of valve lift
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/01Manufacture or treatment
    • H10N30/02Forming enclosures or casings
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/20Piezoelectric or electrostrictive devices with electrical input and mechanical output, e.g. functioning as actuators or vibrators
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/50Piezoelectric or electrostrictive devices having a stacked or multilayer structure
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/80Constructional details
    • H10N30/88Mounts; Supports; Enclosures; Casings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Description

本開示は、例えば、圧電駆動素子(圧電アクチュエータ),圧力センサ素子および圧電回路素子等として用いられる積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システムに関する。
積層型圧電素子として、圧電体層および内部電極層が交互に積層された活性部および圧電体層が積層された不活性部を有する積層体と、該積層体の側面を取り囲むように設けられた被覆層とを備えたものが知られている。
なお、被覆層は例えば内部電極層間のマイグレーションや放電を抑制することを目的として設けられている。
特開2000−323762号公報
本開示の積層型圧電素子は、圧電体層および内部電極層が交互に積層された活性部および圧電体層が積層された不活性部を有する積層体と、該積層体の側面を取り囲むように設けられた被覆層とを備え、該被覆層は内側の第1の層と外側の第2の層とからなる2層構造を有しており、前記第1の層の外面が複数の凸部または複数の凹部を有しており、前記複数の凸部または前記複数の凹部が格子状に配置されている。
また、本開示の噴射装置は、噴射孔を有する容器と、上記の積層型圧電素子とを備え、該積層型圧電素子の駆動によって前記噴射孔が開閉されるようになっている。
また、本開示の燃料噴射システムは、高圧燃料を蓄えるコモンレールと、該コモンレールに蓄えられた前記高圧燃料を噴射する上記の噴射装置と、前記コモンレールに前記高圧燃料を供給する圧力ポンプと、前記噴射装置に駆動信号を与える噴射制御ユニットとを備えている。
本実施形態の積層型圧電素子の一例を示す概略斜視図である。 図1に示す積層型圧電素子の一部破断概略斜視図である。 図1に示す積層型圧電素子のiii−iii線で切断した概略縦断面図である。 本実施形態の積層型圧電素子の他の例の概略縦断面図である。 本実施形態の積層型圧電素子の他の例の概略縦断面図である。 本実施形態の積層型圧電素子の他の例の概略縦断面図である。 本実施形態の積層型圧電素子の他の例の概略縦断面図である。 本実施形態の積層型圧電素子の他の例の側面透視図である。 本実施形態の積層型圧電素子の他の例の側面透視図である。 本実施形態の積層型圧電素子の他の例の概略縦断面図である。 本実施形態の積層型圧電素子の他の例の概略縦断面図である。 本実施形態の噴射装置の一例を示す概略断面図である。 本実施形態の燃料噴射システムの一例を示す概略図である。
従来の積層型圧電素子において、積層体の側面に被覆層を形成する際に塗布された被覆層の形成材料は、表面から硬化が進行する。そのため、被覆層の表面は硬く緻密な構造になる。したがって、被覆層を多層構造にする(2回に分けて形成する)ことで、被覆層の内部にも硬く緻密な構造の領域を有する構成とすることができ、この構成によりさらに放電を生じにくくすることができるようにも思われる。
しかしながら、上述の積層型圧電素子は例えば固定されて使用される。被覆層の内部には硬く緻密な構造の領域が積層体の積層方向に沿って存在していて当該積層方向への柔らかさが低下しているので、このような状態で積層型圧電素子を長期間駆動させると、被覆層と積層体との界面に応力負荷がかかってクラックが入り、このクラックを通して放電し、積層型圧電素子の変位量が低下するおそれがあった。
本開示は上記事情に鑑みてなされたもので、被覆層と積層体との界面への応力負荷が抑制され、放電の生じにくい積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システムを提供することを目的とする。
以下、本実施形態の積層型圧電素子の一例について図面を参照して説明する。
図1は本実施形態の積層型圧電素子の一例を示す概略斜視図、図2は図1に示す積層型圧電素子の一部破断概略斜視図、図3は本実施形態の積層型圧電素子の一例の概略縦断面図である。
図1乃至図3に示す積層型圧電素子1は、圧電体層11および内部電極層12が交互に積層された活性部13および圧電体層11が積層された不活性部14を有する積層体10と、該積層体10の側面を取り囲むように設けられた被覆層16とを備えている。そして、該被覆層16は内側の第1の層161と外側の第2の層162とからなる2層構造を有しており、第1の層161の外面が複数の凹部163を有している。
積層型圧電素子1を構成する積層体10は、圧電体層11および内部電極層12が交互に複数積層されてなる活性部13と、活性部13の積層方向外側に位置するように積層体10の積層方向両端部に設けられた圧電体層11が積層されてなる不活性部14とを有している。ここで、活性部13は駆動時に圧電体層11が積層方向に伸長または収縮する部位であり、不活性部14は駆動時に圧電体層11が積層方向に伸長または収縮しない部位である。この積層体10は、例えば縦0.5〜10mm、横0.5〜10mm、高さ1〜100mmの直方体状に形成されている。また、活性部13の高さは、例えば積層体10の高さの75〜95%の高さとされる。なお、積層体10としては六角柱形状や八角柱形状などであってもよい。
積層体10を構成する圧電体層11は、圧電特性を有するセラミックスで形成されたもので、このようなセラミックスとして、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。この圧電体層11の厚みは、例えば3〜250μmとされる。
積層体10を構成する内部電極層12は、圧電体層11を形成するセラミックスと同時焼成により形成されたもので、圧電体層11と交互に積層されて圧電体層11を上下から挟んでおり、積層順に正極および負極が配置されることにより、それらの間に挟まれた圧電体層11に駆動電圧を印加するものである。この形成材料として、例えば銀−パラジウム合金を主成分とする導体、あるいは銅、白金などを含む導体を用いることができる。図に示す例では、正極および負極(もしくはグランド極)がそれぞれ積層体10の対向する一対の側面に互い違いに導出されて、積層体10の側面に設けられた一対の外部電極15と電気的に接続されている。この内部電極層12の厚みは、例えば0.1〜5μmとされる。
なお、積層体10には、応力を緩和するための層であって内部電極層12として機能しない金属層等が含まれていてもよい。
そして、内部電極層12の正極または負極(もしくはグランド極)が導出された積層体10の対向する一対の側面には、それぞれ外部電極15が設けられ、導出された内部電極層12と電気的に接続されている。この外部電極15は、活性部13から不活性部14にかけてそれぞれ設けられている。外部電極15は、例えばAgやCuなど金属の金属を含んだ導電性ペーストを焼き付けてなるのが好ましい。ここで、外部電極15を積層体10の側面に垂直な横断面で見たときに、外部電極15の厚みは5〜70μmの厚さに形成される。
そして、外部電極15にリード部材17が接合され、リード部材17が引き出されることで、外部回路との電気的な接続がなされる。
また、積層体10の側面を取り囲むように、被覆層16が設けられている。被覆層16は、内部電極層12の正極および負極の両方の端部が達する積層体10の側面におけるマイグレーションや放電を抑制する効果を奏する。この被覆層16は、内部電極層12の端部を覆って露出させないように設けられたものであり、図に示す例では外部電極15も含めて積層体10の側面を取り囲むように被覆している。
被覆層16は、複数の層が重なって構成されていて、内側の第1の層161と外側の第2の層162とからなる2層構造を有している。第1の層161は例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂などにより形成され、第2の層162は例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂などで形成される。複数の層が重なって被覆層16が構成されていることにより、被覆層16と積層体10との界面に加わる応力が、被覆層16を構成する各層に分散されて低減される。
そして、被覆層16において、第1の層161の外面が複数の凹部163を有している。これにより、第1の層161の表面が硬く緻密な構造であっても、複数の凹部163に沿って硬く緻密な構造が屈曲していることから、被覆層16が積層体10の積層方向への柔軟性を備えつつ、内部に硬く緻密な構造の領域を有することとなる。したがって、被覆層16と積層体10との界面への応力負荷が抑制され、長期間にわたって放電の生じにくい積層型圧電素子を実現することができる。
複数の凹部163を除く領域での第1の層161の厚みは例えば10〜150μm、第2の層162の厚みは例えば20〜200μmである。複数の凹部163の幅は例えば50〜500μm、深さは5〜60μmである。また、複数の凹部163は第1の層161の周方向にわたってあるのがよく、周方向に一様にあるのがよい。
内側の第1の層161がシリコーン樹脂のように柔らかい素材からなる場合、複数の凹部163では、第1の層161を構成するシリコーン樹脂が表面の硬い部分はあまり変形しなくても内部の柔らかい部分が変形自在であるので、例えば積層型圧電素子1を高速で伸縮させても複数の凹部163に応力を集中させないようにすることができる。
なお、上述の複数の凹部163にかえて、後述する図7に示すような複数の凸部164であってもよい。
ここで、図3は、不活性部14の側方に複数の凹部163が配置されているものであるが、図4に示すように、活性部13の側方に複数の凹部163が配置されているのがよい。この構成によれば、駆動時に変形しやすい活性部13の側方に複数の凹部163があることで、被覆層16と積層体10との界面への応力負荷を抑制する効果が大きくなる。なお、複数の凹部163にかえて複数の凸部164であってもよい。
また、図5に示すように、複数の凹部163が活性部13を積層方向に3等分したときの中央部の側方に配置されているのがよい。複数の凹部163が活性部13を積層方向に3等分したときの中央部は活性部13の中でも最も伸縮変形しやすい部分であるので、この部分の側方に複数の凹部163があることで、被覆層16と積層体10との界面への応力負荷を抑制する効果がより大きくなる。なお、複数の凹部163にかえて複数の凸部164であってもよい。
また、図6に示すように、複数の凹部163が第1の層161の第2の層162との界面の全域に一様に設けられていてもよい。また、図7に示すように、複数の凸部164が第1の層161の第2の層162との界面の全域に一様に設けられていてもよい。
また、図8および図9に示すように、複数の凹部163が格子状に配置されているのがよい。ここで、複数の凹部163が格子状に配置されるとは、仮想的に互いに交わる格子を描いたときのそれぞれの格子の互いに交わる点(格子点)に相当する位置に複数の凹部163が配置されることである。
これらの構成によれば、被覆層16が縦にも横にも自在に変形するので、被覆層16と積層体10との界面への応力負荷を抑制する効果が大きく、より長期間変位量が安定する。
また、図10に示すように、複数の凹部163および複数の凸部164は、被覆層16に垂直な断面で見て台形状の凹凸が連続したような形状であるのがよい。これにより、複数の凹部163および複数の凸部164が積層体10の伸縮に追従しやすく、被覆層16と積層体10との界面への応力負荷をさらに抑制する効果が高まる。なお、断面台形状の他に、断面半円状、断面半楕円状、断面三角形状などの先細り形状とすることもできる。
また、図11に示すように、複数の凹部163の底および複数の凸部164の天面は丸みを帯びているのがよい。これにより、応力が集中しにくく、被覆層16にクラックを入りにくくすることができる。
次に、本実施形態の積層型圧電素子1の製造方法の一例について説明する。
まず、圧電体層11となるセラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系,ブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合してセラミックスラリーを作製する。そして、ドクターブレード法、カレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、このセラミックスラリーを用いてセラミックグリーンシートを作製する。圧電セラミックスとしては圧電特性を有するものであればよく、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP),フタル酸ジオクチル(DOP)等を用いることができる。
次に、内部電極層12となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウム合金の金属粉末にバインダーおよび可塑剤を添加混合することによって導電性ペーストを作製する。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシート上に、スクリーン印刷法を用いて内部電極層12のパターンで塗布する。さらに、この導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、所定の温度で脱バインダー処理を行なった後、900〜1200℃の温度で焼成し、平面研削盤等を用いて所定の形状になるよう研削処理を施すことによって、交互に積層された圧電体層11および内部電極層12を備えた活性部13を作製する。不活性部14は内部電極層12となる導電性ペーストを塗布していないシートを積層することで作製する。活性部13と不活性部14とを組み合わせることで積層体10を製造する。
なお、積層体10は、上記の製造方法によって作製されるものに限定されるものではなく、圧電体層11と内部電極層12とを複数積層してなる積層体10を作製できれば、どのような製造方法によって作製されてもよい。
次に、外部電極15は、AgやCuのような金属を含んだ導電性ペーストを用い、これを積層体10の側面における内部電極層12の両極のうちの一方の端部が導出された領域に焼き付けて5〜70μmの厚さに形成する。スクリーン印刷やディスペンス方式により、所定の厚みや幅に制御して形成することができる。
次に、被覆層16を構成する第1の層161は、例えばナイロンやシリコーンの樹脂を使用し、印刷やディスペンス方式により、所定の厚みや幅に制御して形成することができる。乾燥硬化後に、第2の層162を同様に、印刷やディスペンス方式により、所定の厚みや幅に制御して形成することができる。
ここで、第1の層161の外面が複数の凸部164または複数の凹部163を有している構成(第1の層161と第2の層162との界面に凹凸がある構成)とするには、凹凸を設けたい箇所にディスペンサーで塗布重量を調整し塗布厚みを制御しつつ塗布することで作製することができる。また、メッシュのサイズを変更して重ね塗りすることで、凹凸を作製することもできる。
その後、外部電極15に0.1〜3kV/mmの直流電界を印加し、積層体10を構成する圧電体層11を分極することによって、積層型圧電素子1が完成する。この積層型圧電素子1は、外部電極15を介して外部の電源と接続して、圧電体層11に電圧を印加することにより、各圧電体層11を逆圧電効果によって大きく変位させることができる。これにより、例えばエンジンに燃料を噴射供給する自動車用燃料噴射弁として機能させることが可能となる。
次に、本実施形態の噴射装置の一例について説明する。図12は、本実施形態の噴射装置の一例を示す概略断面図である。
図12に示すように、本例の噴射装置19は、一端に噴射孔21を有する収納容器(容器)23の内部に上記の例の積層型圧電素子1が収納されている。
収納容器23内には、噴射孔21を開閉することができるニードルバルブ25が配設されている。噴射孔21には流体通路27がニードルバルブ25の動きに応じて連通可能になるように配設されている。この流体通路27は外部の流体供給源に連結され、流体通路27に常時高圧で流体が供給されている。従って、ニードルバルブ25が噴射孔21を開放すると、流体通路27に供給されていた流体が外部または隣接する容器、例えば内燃機関の燃料室(図示せず)に、噴射孔21から吐出されるように構成されている。
ニードルバルブ25の上端部は内径が大きくなっており、収納容器23に形成されたシリンダ29と摺動可能なピストン31になっている。そして、収納容器23内には、上述した例の積層型圧電素子1がピストン31に接して収納されている。
このような噴射装置19では、積層型圧電素1子の駆動によって噴射孔21が開閉される。具体的には、積層型圧電素子1が電圧を印加されて伸長すると、ピストン31が押圧され、ニードルバルブ25が噴射孔21に通じる流体通路27を閉塞し、流体の供給が停止される。また、電圧の印加が停止されると積層型圧電素子1が収縮し、皿バネ33がピストン31を押し返し、流体通路27が開放され噴射孔21が流体通路27と連通して、噴射孔21から流体の噴射が行なわれるようになっている。
なお、積層型圧電素子1に電圧を印加することによって流体通路27を開放し、電圧の印加を停止することによって流体通路27を閉鎖するように構成してもよい。
また、積層型圧電素子1が必ずしも容器23の内部にある必要はなく、積層型圧電素子1の駆動によって容器23の内部に流体の噴射を制御するための圧力が加わるように構成されていればよい。なお、本例の噴射装置19において、流体とは、燃料,インク等の他、導電性ペースト等の種々の液体および気体が含まれる。本例の噴射装置19を用いることによって、流体の流量および噴出タイミングを長期にわたって安定して制御することができる。
上記の例の積層型圧電素子1を採用した本例の噴射装置19を内燃機関に用いれば、従来の噴射装置に比べてエンジン等の内燃機関の燃焼室に燃料をより長い期間にわたって精度よく噴射させることができる。
次に、本開示の燃料噴射システムの実施の形態の例について説明する。図13は、本実施形態の燃料噴射システムの一例を示す概略図である。
図13に示すように、本例の燃料噴射システム35は、高圧流体としての高圧燃料を蓄えるコモンレール37と、このコモンレール37に蓄えられた高圧流体を噴射する複数の上記の例の噴射装置19と、コモンレール37に高圧流体を供給する圧力ポンプ39と、噴射装置19に駆動信号を与える噴射制御ユニット41とを備えている。
噴射制御ユニット41は、外部情報または外部からの信号に基づいて高圧流体の噴射の量およびタイミングを制御する。例えば、エンジンの燃料噴射に本例の燃料噴射システム35を用いた場合であれば、エンジンの燃焼室内の状況をセンサ等で感知しながら燃料噴射の量およびタイミングを制御することができる。圧力ポンプ39は、燃料タンク43から流体燃料を高圧でコモンレール37に供給する役割を果たす。例えばエンジンの燃料噴射システム35の場合には1000〜2000気圧(約101MPa〜約203MPa)、好ましくは1500〜1700気圧(約152MPa〜約172MPa)の高圧にしてコモンレール37に流体燃料を送り込む。コモンレール37では、圧力ポンプ39から送られてきた高圧燃料を蓄え、噴射装置19に適宜送り込む。噴射装置19は、前述したように噴射孔21から一定の流体を外部または隣接する容器に噴射する。例えば、燃料を噴射供給する対象がエンジンの場合には、高圧燃料を噴射孔21からエンジンの燃焼室内に霧状に噴射する。
本例の燃料噴射システム35によれば、高圧燃料の所望の噴射を長期にわたって安定して行なうことができる。
以下、本開示の実施例について説明する。
積層型圧電素子を以下のようにして作製した。まず、平均粒径が0.4μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)を主成分とする圧電セラミックスの仮焼粉末、バインダーおよび可塑剤を混合したセラミックスラリーを作製した。このセラミックスラリーを用いてドクターブレード法により厚み50μmの圧電体層となるセラミックグリーンシートを作製した。
次に、銀−パラジウム合金にバインダーを加えて、内部電極層となる導電性ペーストを作製した。
次に、セラミックグリーンシートの片面に、内部電極層となる導電性ペーストをスクリーン印刷法により印刷し、導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを200枚積層した。また、内部電極層となる導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシート200枚を中心にして、その上下に、内部電極層となる導電性ペーストが印刷されていないセラミックグリーンシート合計15枚を積層した。そして、980〜1100℃で焼成し、平面研削盤を用いて所定の形状に研削して、5mm角の積層体を得た。
次に、積層体の表面にAgを含む導電性ペーストを外部電極としてスクリーン印刷により形成した。
次に、図5に示す2層構造の被覆層を形成した。具体的には、ディスペンサーにて積層体の側面にシリコーンからなる樹脂を、積層体中央部の側方に幅100μmおよび高さ30μmの凸部ができるように塗布し、150℃で硬化させて第1の層を形成した。さらに、その上から同様にシリコーンからなる同じ樹脂を同様に塗布して第2の層を形成した。なお、第1の層における凸部を除く領域の厚みは100μm、第2の層における第1の層の凸部に対応する凹部を除く領域の厚みは150μmとした。
そして、外部電極に溶接で接合されたリード部材を介して、外部電極に3kV/mmの直流電界を15分間印加して、分極処理を行ない、実施例(試料1)の積層型圧電素子を作製した。
一方、比較例(試料2)として、凹凸のない2層構造の被覆層を備えた積層型圧電素子を作製した。
これらの積層型圧電素子に160Vの直流電圧を印加したところ、積層体の積層方向に30μmの変位量が得られた。
さらに、30℃、90%の湿度内で0V〜+160Vの交流電圧を150Hzの周波数で印加して、連続駆動した耐久性試験を行なった。
その結果、比較例である試料2の積層型圧電素子は、1×10回の連続駆動で被覆層と積層体との界面にクラックが入り、内部電極層の端部が空気中に露出して放電することで変位量が低下した。
これに対し、実施例である試料1の積層型圧電素子は、連続駆動1×10回をすぎても変位量は変わらず駆動していた。なお、駆動後にシリコンリムーバー(樹脂溶解剤)でシリコーン樹脂を溶かし、積層体の表面を観察してみたところ、内部電極層の放電の跡がなく、クラックもなかった。
以上の結果から、本開示によれば、長期間の耐久性に優れた積層型圧電素子を実現することができることがわかる。
1・・・積層型圧電素子
10・・・積層体
11・・・圧電体層
12・・・内部電極層
13・・・活性部
14・・・不活性部
15・・・外部電極
16・・・被覆層
161・・・第1の層
162・・・第2の層
163・・・凹部
164・・・凸部
17・・・リード部材

Claims (5)

  1. 圧電体層および内部電極層が交互に積層された活性部および圧電体層が積層された不活性部を有する積層体と、該積層体の側面を取り囲むように設けられた被覆層とを備え、該被覆層は内側の第1の層と外側の第2の層とからなる2層構造を有しており、前記第1の層の外面が複数の凸部または複数の凹部を有しており、前記複数の凸部または前記複数の凹部が格子状に配置されている積層型圧電素子。
  2. 前記複数の凸部または前記複数の凹部が前記活性部の側方に配置されている請求項1に記載の積層型圧電素子。
  3. 前記複数の凸部または前記複数の凹部が前記活性部を積層方向に3等分したときの中央部の側方に配置されている請求項2に記載の積層型圧電素子。
  4. 噴射孔を有する容器と、請求項1乃至請求項のうちのいずれかに記載の積層型圧電素子とを備え、該積層型圧電素子の駆動によって前記噴射孔が開閉される噴射装置。
  5. 高圧燃料を蓄えるコモンレールと、該コモンレールに蓄えられた前記高圧燃料を噴射する請求項に記載の噴射装置と、前記コモンレールに前記高圧燃料を供給する圧力ポンプと、前記噴射装置に駆動信号を与える噴射制御ユニットとを備えた燃料噴射システム。
JP2018519194A 2016-05-25 2017-05-15 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム Active JP6619515B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016104398 2016-05-25
JP2016104398 2016-05-25
PCT/JP2017/018182 WO2017204015A1 (ja) 2016-05-25 2017-05-15 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017204015A1 JPWO2017204015A1 (ja) 2019-04-04
JP6619515B2 true JP6619515B2 (ja) 2019-12-11

Family

ID=60411306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018519194A Active JP6619515B2 (ja) 2016-05-25 2017-05-15 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6619515B2 (ja)
WO (1) WO2017204015A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7489313B2 (ja) 2020-12-25 2024-05-23 Tdk株式会社 振動デバイス

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3900918B2 (ja) * 2001-12-10 2007-04-04 株式会社デンソー 圧電アクチュエータ
DE102006014606B4 (de) * 2006-03-29 2011-04-07 Siemens Ag Verfahren zur Herstellung eines gekapselten Hochdruckaktors
DE102009047512A1 (de) * 2009-04-09 2010-10-14 Robert Bosch Gmbh Aktormodul und Brennstoffeinspritzventil
EP2530756A4 (en) * 2010-01-26 2013-09-18 Kyocera Corp LAMINATED PIEZOELECTRIC ELEMENT, PROCESS FOR PRODUCING THE SAME, INJECTION DEVICE COMPRISING THE LAMINATED PIEZOELECTRIC ELEMENT AND FUEL INJECTION SYSTEM
DE102011055996A1 (de) * 2011-12-02 2013-06-06 Epcos Ag Piezoelektrisches Bauelement und Verfahren zur Herstellung eines piezoelektrischen Bauelements
DE102012102690A1 (de) * 2012-03-28 2013-10-02 Eads Deutschland Gmbh Beschichtungsverfahren, Oberflächenschichtstruktur sowie Verwendungen

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017204015A1 (ja) 2017-11-30
JPWO2017204015A1 (ja) 2019-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5586777B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5409772B2 (ja) 積層型圧電素子およびそれを用いた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5787547B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5270578B2 (ja) 積層型圧電素子、これを備えた噴射装置及び燃料噴射システム
JP5856312B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた圧電アクチュエータ、噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP6196134B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP6619515B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP6749057B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5813235B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた圧電アクチュエータ、噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP6259092B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP6185608B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5701397B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた圧電アクチュエータ、噴射装置、燃料噴射システム
WO2012011302A1 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP6698843B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5797339B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP6913516B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP6185609B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP6062728B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
WO2013146984A1 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP6017937B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP2017011125A (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190709

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6619515

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150