JP6618459B2 - 薄膜製造装置及び薄膜製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、太陽電池、電子デバイス等に用いられる薄膜を製造する薄膜製造装置及び薄膜製造方法に関する。
従来、太陽電池、電子デバイス等を略球状に形成して球状半導体素子を製造する技術がある。
このような球状半導体素子は1対の電極形成部を有し独立の粒状に構成されているため、複数の球状半導体素子を並べて電気的に接続するのに有利であり、その他の構成要素に1又は複数の球状半導体素子を組み込んで半導体デバイスとする場合に、自由度が高く、汎用性に優れ、発生起電力の大きさを自由に設定できる等の利点があった。
上述した球状半導体素子の製造技術は例えば特許文献1や特許文献2で開示されている。
国際公開第98/15983号 国際公開第99/10935号
しかしながら、特許文献1や特許文献2で開示された球状半導体素子の製造技術は、芯材と半導体薄膜層を含む小球体を電磁浮遊加熱手段により加熱溶融し、その融液を落下チューブ内にて落下させながら凝固させる再加熱落下行程を用いるため、装置構成が複雑となり製造コストが大きくなるという問題点があった。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、比較的安価に略球状の薄膜を製造することができる薄膜製造装置及び薄膜製造方法を得ることを目的とする。
この発明に係る請求項1記載の薄膜製造装置は、原料溶液を収容する霧化容器と、前記霧化容器の外部に設けられ、前記霧化容器に収容された原料溶液を霧化して液滴状の原料ミストを得るミスト発生部と、前記霧化容器の上部に設置され、周囲が絶縁物で被覆された被覆リード線の一方端を固定して保持するリード線保持部とを備え、前記被覆リード線の他方端は導電部が露出され、前記原料溶液に浸かることなく前記霧化容器内に配置され、前記リード線保持部は、加熱機能を有するヒーターと、前記ヒーターに連結して設けられ、底面に前記被覆リード線の一方端が取り付けられ、前記ヒーターからの熱を前記被覆リード線に伝導する熱伝導部とを有し、前記被覆リード線が前記リード線保持部に保持された状態で、前記ヒーターから熱を発生させるとともに、前記ミスト発生部によって前記霧化容器内に原料ミストを生成させる薄膜形成処理を行うことを特徴としている。
この発明に係る請求項5記載の本願発明の薄膜製造方法は、複数の薄膜製造装置を有する薄膜製造システムを用いて行う薄膜製造方法であって、前記複数の薄膜製造装置はそれぞれ、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の薄膜製造装置であり、前記霧化容器は前記複数の薄膜製造装置に対応した複数の霧化容器を含み、前記原料溶液は前記複数の薄膜製造装置に対応した複数の原料溶液を含み、前記ミスト発生部は前記複数の薄膜製造装置に対応した複数のミスト発生部を含み、前記リード線保持部は、前記複数の薄膜製造装置間で共用され、前記複数の霧化容器それぞれに対し着脱可能であり、前記複数の製造装置間において、所定の順序に沿って前記リード線保持部を前記霧化容器に設置し、前記リード線保持部が設置された状態で前記薄膜形成処理を各1回実行することを特徴としている。
請求項1記載の本願発明の薄膜製造装置による薄膜形成処理によって、被覆リード線の他方端の導電部を加熱しつつ、霧化容器内に原料ミストを発生させることにより、被覆リード線の他方端の導電部を中心として略球状の薄膜を成膜することができる。
その結果、請求項1記載の本願発明は、霧化装置(霧化容器+ミスト発生部)以外にリード線保持部及び被覆リード線のみを追加した比較簡単な装置構成により、比較的安価に略球状の薄膜を成膜することができる効果を奏する。
請求項5記載の本願発明の薄膜製造方法は、複数の薄膜製造装置間において所定の順序に沿って薄膜形成処理を各1回実行することにより、被覆リード線の他方端の導電部を中心として複数の薄膜が積層された薄膜積層構造体を得ることができる。
したがって、請求項5記載の本願発明の薄膜製造方法は、霧化装置(霧化容器+ミスト発生部)以外に、1単位のリード線保持部及び被覆リード線のみを追加したシステム構成により、比較的安価に略球状の薄膜積層構造体を有するリード線付球状半導体素子を製造することができる。
この発明の実施の形態1であるの薄膜製造装置の構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態2である薄膜製造方法を実行するための薄膜製造システムの構成を示す説明図である。 実施の形態2の薄膜製造方法で得られたリード線付球状半導体素子の詳細構造を示す説明図である。
<実施の形態1>
図1はこの発明の実施の形態1であるの薄膜製造装置50の構成を示す説明図である。同図に示すように、薄膜製造装置50は、霧化容器1及びミスト発生部3からなる霧化装置とリード線保持部である製造用ヒーター機構10とにより構成される。
霧化容器1は内部に原料溶液2を収容している。ミスト発生部3は霧化容器1の外部である底面下に1個または複数個設けられ、霧化容器1に収容された原料溶液を霧化して液滴状の原料ミストを得る。具体的には、ミスト発生部3は超音波を発生する超音波振動子であり、超音波振動子を利用して霧化容器1に超音波を印加することにより、霧化容器1内に収容される原料溶液2を液滴に霧化して、霧化容器1内に原料ミストを生成している。
リード線保持部である製造用ヒーター機構10は、霧化容器1の上部に着脱可能に設置され、ヒーター4及びヒートシンク5から構成される。ヒーター4は加熱機能を有し、ヒートシンク5は例えばアルミニウムを構成材料としており、ヒーター4に連結して設けられ、底面に被覆リード線11の一方端が取り付けられ、ヒーター4からの熱を被覆リード線11に伝導する熱伝導部として機能する。
被覆リード線11は例えば銅線より構成されるリード線導電部11mを有し、リード線導電部11mの周囲がアルミナ等の耐熱性絶縁物よりなる線被覆部11cにより被覆されている。このような構造の被覆リード線11は、図中上側の一方端がヒートシンク5に固定され、図中下側の他方端においてリード線導電部11mの一部が露出している。この際、被覆リード線11の他方端は原料溶液2に浸かることなく霧化容器1内に配置される。
すなわち、熱伝導部であるヒートシンク5は、被覆リード線11を垂直方向に垂らした状態で、被覆リード線11の他方端が最下方になるように、被覆リード線11を保持している。
このような構成の薄膜製造装置50は、被覆リード線11がリード線保持部である製造用ヒーター機構10によって保持された状態で、ヒーター4から熱を発生させるとともに、ミスト発生部3によって霧化容器1内に原料ミストを生成させる薄膜形成処理を行うことができる。
実施の形態1の薄膜製造装置50は、上記薄膜形成処理を実行して、被覆リード線11の他方端のリード線導電部11mを加熱しつつ、霧化容器1内に原料ミストを発生させることにより、被覆リード線11の他方端のリード線導電部11mを中心として略球状の薄膜20を成膜することができる。
薄膜20が球状になるのは、霧化容器1内に原料溶液2の原料ミストが充満しているため、被覆リード線11全体が濡れるとともに自重で被覆リード線11の他方端に液滴が溜まる。この際、被覆リード線11がヒーター4によって加熱されているため、原料ミストの溶媒が蒸発し固化していく。したがって、瞬時に原料ミストの溶媒が蒸発してしまわない温度で被覆リード線11を加熱することにより、被覆リード線11の他方端において、露出したリード線導電部11mを中心として略球状の薄膜20を成膜することができる。
その結果、実施の形態1の薄膜製造装置50は、霧化装置(霧化容器1+ミスト発生部3)以外に、リード線保持部である製造用ヒーター機構10及び被覆リード線11のみを追加した比較的簡単な装置構成により、比較的安価に略球状の薄膜20を成膜することができる。
加えて、薄膜製造装置50における霧化装置も霧化容器1の底面下にミスト発生部3を設置するという、比較的簡単な構成であり、安価に実現できる。
また、実施の形態1の薄膜製造装置50は、霧化容器1内で薄膜20を成膜しているため、霧化容器1の外部に薄膜形成用の成膜処理室を設ける必要がない。このため、原料ミストを成膜処理室に搬送するためのキャリアガスを必要としない分、さらに、装置構成の簡略化を図ることができる。
加えて、霧化容器1外の成膜処理室が不要となるため、成膜処理室内で用いる、原料ミストを噴射するノズル等のミスト噴射機構も必然的に不要となる結果、ミスト噴射機能の目詰まりが生じることもなく、薄膜製造装置50のメンテナンス周期を比較的長く設定することができる。
さらに、薄膜24の形成用の下地となる基板が不要となるため、その分、安価に略球状の薄膜24を成膜することができる。
また、MOCVD等の真空プロセスでは製造コストが高く、含浸法等の液相法では高温での成膜が困難で膜質が悪いという短所があるが、実施の形態1の薄膜製造装置50では薄膜20の成膜に原料溶液2をミスト化した原料ミストを使用することにより、上記短所を克服し、比較的安価に高品質の薄膜20の成膜が可能となる。
また、ヒートシンク5は被覆リード線11を垂直方向に垂らした状態で被覆リード線11の他方端が最下方になるように、被覆リード線11を保持している。
このため、実施の形態1の薄膜製造装置50は、原料溶液2の液面から最も近い位置に被覆リード線11の他方端を配置することにより、上記薄膜形成処理によって被覆リード線11の最下方先端部において、リード線導電部11mを中心とした略球状の薄膜20を効率的に成膜することができる。
さらに、霧化容器1は原料溶液2が収容される高さの下部領域に冷却機構7を設けている。なお、冷却機構7として、例えば霧化容器1の側面に流路を設け、当該流路に冷却水を流す等の態様が考えられる。
実施の形態1の薄膜製造装置50は、霧化容器1に冷却機構7を設けることにより、原料溶液2を効果的に冷却することができ、上記薄膜形成処理の実行時に原料溶液2が蒸発する現象を防止することができる。
さらに、霧化容器1は原料溶液2の液面高さを検出する液面センサー6を有している。したがって、液面センサー6によって原料溶液2の液面高さをモニタすることにより、原料溶液2の液面高さが一定になるように、ミスト発生部3の原料ミスト生成能力、図示しない原料溶液2の供給機構の供給能力等を制御して、霧化容器1内における原料ミスト量を一定に保ちつつ、原料溶液2がなくならないようにすることができる。
また、ミスト発生部3として超音波を発生する超音波振動子を用いることにより、霧化容器1内に原料ミストを均等に発生させることができるため、膜厚精度良く薄膜20を成膜することができる。
<実施の形態2>
図2はこの発明の実施の形態2である薄膜製造方法を実行するための薄膜製造システムの構成を示す説明図である。具体的には、薄膜製造システムを、各々が図1で示した薄膜製造装置50と等価な構成を有する4つの薄膜製造装置50A〜50Dにより構成して、実施の形態2の薄膜製造方法を実行している。
薄膜製造装置50Aの霧化容器1Aは内部に原料溶液2Aを収容している。原料溶液2Aは、基本態様の場合、「銅アセチルアセトナート+メタノール+水」の混合溶液である。
薄膜製造装置50Bの霧化容器1Bは内部に原料溶液2Bを収容している。原料溶液2Bは、基本態様の場合、「銅アセチルアセトナート+亜鉛アセチルアセトナート+メタノール+水」の混合溶液である。
薄膜製造装置50Cの霧化容器1Cは内部に原料溶液2Cを収容している。原料溶液2Cは、基本態様の場合、「亜鉛アセチルアセトナート+メタノール+水」の混合溶液である。
薄膜製造装置50Dの霧化容器1Dは内部に原料溶液2Dを収容している。原料溶液2Dは、基本態様の場合、「亜鉛アセチルアセトナート+ガリウムアセチルアセトナート+メタノール+水」の混合溶液である。
このように、薄膜製造装置50A〜50D(複数の薄膜製造装置)に対応して、互いに異なる霧化容器1A〜1D(複数の霧化容器)が構成部となり、薄膜製造装置50A〜50Dに対応して互いに異なる複数の原料溶液2A〜2Dが霧化容器1A〜1D内に収容される。
なお、実施の形態1の霧化容器1が液面センサー6及び冷却機構7を有するのと同様に、霧化容器1A〜1Dはそれぞれ液面センサー6A〜6D及び冷却機構7A〜7Dを有している。
霧化容器1Aの外部である底面下部には(一つまたは複数の)ミスト発生部3Aが設けられ、霧化容器1Bの底面下部にミスト発生部3Bが設けられ、霧化容器1Cの底面下部にミスト発生部3Cが設けられ、霧化容器1Dの下部にはミスト発生部3Dが設けられる。
このように、薄膜製造装置50A〜50Dに対応して互いに独立した少なくとも一つのミスト発生部3A〜3D(複数のミスト発生部)が設けられる。
一方、リード線保持部である製造用ヒーター機構10は、図1で示した製造用ヒーター機構10と同一構成であり、1単位の製造用ヒーター機構10が薄膜製造装置50A〜50D間で共用され、霧化容器1A〜1Dそれぞれに対し着脱可能である。
以下、図2で示した薄膜製造システム(薄膜製造装置50A〜50D)を用いて実行される、実施の形態2の薄膜製造方法を説明する。
実施の形態2の薄膜製造方法は、薄膜製造装置50A〜50D間において、50A、50B、50C及び50Dで行う設定実行順序(所定の順序)に沿って上記薄膜形成処理を行う。
まず、図2(a)に示すように、製造用ヒーター機構10を霧化容器1の上部に設置した状態で、1回目の上記薄膜形成処理を実行する。
すると、被覆リード線11の他方端のリード線導電部11mを中心として略球状の薄膜21を形成することができる。この際、原料溶液2Aの基本態様の原料ミストより成膜される薄膜21は酸化銅膜(CuO)となり、P型半導体層として働く。
そして、他方端に薄膜21が形成された被覆リード線11の一方端がヒートシンク5に取り付けられた状態で、製造用ヒーター機構10を霧化容器1Aから取り外す。
次に、図2(b)に示すように、他方端に薄膜21が形成された被覆リード線11の一方端がヒートシンク5に固定された状態で、製造用ヒーター機構10を霧化容器1Bの上部に装着する。そして、この状態で2回目の上記薄膜形成処理を実行する。
すると、薄膜21の外形を反映して薄膜21の周囲に薄膜22を形成することにより、被覆リード線11の他方端のリード線導電部11mを中心として、略球状の薄膜21及び22の積層構造を得ることができる。この際、原料溶液2Bの基本態様の原料ミストより成膜される薄膜22は酸化銅亜鉛膜(ZnCuO)となり、I型半導体層として働く。
そして、他方端に薄膜21及び22の積層構造が形成された被覆リード線11の一方端がヒートシンク5に固定された状態で、製造用ヒーター機構10を霧化容器1Bから取り外す。
次に、図2(c)に示すように、他方端に薄膜21及び22の積層構造が形成された被覆リード線11の一方端がヒートシンク5に固定された状態で、製造用ヒーター機構10を霧化容器1Cの上部に装着する。そして、この状態で3回目の上記薄膜形成処理を実行する。
すると、薄膜22の外形を反映して薄膜22の周囲に薄膜23を形成することにより、被覆リード線11の他方端のリード線導電部11mを中心として、略球状の薄膜21〜23の積層構造を得ることができる。この際、原料溶液2Cの基本態様の原料ミストより成膜される薄膜23は酸化亜鉛膜(ZnO)となり、N型半導体層として働く。
そして、他方端に薄膜21〜23の積層構造が形成された被覆リード線11の一方端がヒートシンク5に固定された状態で、製造用ヒーター機構10を霧化容器1Cから取り外す。
その後、被覆リード線11に隣接するように、他方端のリード線導電部12mが露出した被覆リード線12(第2の被覆リード線)の一方端をヒートシンク5の底面に取り付け、被覆リード線11の他方端に形成された薄膜23に近接して被覆リード線12の他方端が位置するように配置する事前準備処理を実行する。なお、被覆リード線12は被覆リード線11と同様に、例えば銅線よりなるリード線導電部12mを有し、リード線導電部12mの周囲がアルミナ等の耐熱性絶縁物よりなるリード線被覆部12cにより被覆されている。
次に、図2(d)に示すように、他方端に薄膜21〜23の積層構造が形成された被覆リード線11の一方端及び被覆リード線12の一方端がヒートシンク5に固定された状態で、製造用ヒーター機構10を霧化容器1Dの上部に装着する。そして、この状態で4回目の上記薄膜形成処理を実行する。
すると、薄膜23の外形を反映して薄膜23の周囲に薄膜24を形成することにより、被覆リード線11の他方端のリード線導電部11mを中心として、略球状の薄膜21〜24の積層構造である薄膜積層構造体26を得ることができる。この際、原料溶液2Dの基本態様の原料ミストより成膜される薄膜24はGZO膜となり、透明導電膜として働く。その結果、薄膜21〜24からなる薄膜積層構造体26を得ることができる。
さらに、薄膜24は、薄膜23に近接配置された被覆リード線12のリード線導電部12mにも連結して形成される。
図3は実施の形態2の薄膜製造方法で得られたリード線付球状半導体素子9の詳細構造を示す説明図である。同図に示すように、実施の形態2の薄膜製造方法によって、薄膜21〜24によって略球状の薄膜積層構造体26が構成され、薄膜21に被覆リード線11のリード線導電部11mが電気的に接続され、薄膜24に被覆リード線12のリード線導電部12mが電気的に接続されてなる。したがって、薄膜積層構造体26、被覆リード線11及び被覆リード線12からなるリード線付球状半導体素子9を最終的に得ることができる。
このように、実施の形態2の薄膜製造方法は、薄膜製造システムを構成する薄膜製造装置50A〜50Dそれぞれにおいて、製造用ヒーター機構10を設置し、製造用ヒーター機構10が設置された状態で上記薄膜形成処理を各1回実行している。
実施の形態2の薄膜製造方法は、薄膜製造装置50A〜50D間において設定実行順序(所定の順序)に沿って上記薄膜形成処理を各1回実行することにより、被覆リード線11の他方端のリード線導電部11mを中心として、薄膜21〜24(複数の薄膜)が積層されてなる薄膜積層構造体26を有するリード線付球状半導体素子9を得ることができる。
このように、実施の形態2の薄膜製造方法は、霧化装置(霧化容器1A〜1D+ミスト発生部3A〜3D)以外に、1単位の製造用ヒーター機構10、被覆リード線11及び被覆リード線12のみを追加したシステム構成により、比較的安価に略球状の薄膜積層構造体26を有するリード線付球状半導体素子9を製造することができる。
また、薄膜製造装置50A〜50Dのうち設定実行順序に沿って最後の上記薄膜形成処理を実行する薄膜製造装置50Dが最終薄膜製造装置となる。薄膜製造装置50D用の原料溶液2Dである最終原料溶液は、前述したように、「亜鉛アセチルアセトナート+ガリウムアセチルアセトナート+メタノール+水」の混合溶液であるため、薄膜24として透明導電膜となるGZO膜を得ることができる。
このように、実施の形態2の薄膜製造方法は、薄膜積層構造体26の最外膜となる薄膜24を透明導電膜として形成することにより、薄膜積層構造体26の内部に光を透過させ、かつ、被覆リード線12のリード線導電部12mと良好な電気的接続関係を保つことができる。
さらに、実施の形態2の薄膜製造方法では、4回目に行う最後の上記薄膜形成処理に先がけて、上述した事前準備処理を実行している。
このように、実施の形態2の薄膜製造方法は、上記事前準備処理の後、最終薄膜製造装置である薄膜製造装置50Dによる最後の薄膜形成処理の実行することにより、薄膜積層構造体26と被覆リード線12(第2の被覆リード)の他方端のリード線導電部12mとを連結させて、被覆リード線12をリード線付球状半導体素子9のリード線として用いることができる。
また、原料溶液2A〜2Dとして基本態様の混合溶液を用いることにより、リード線付球状半導体素子9としてPIN構造の光処理機能を有する半導体素子を得ることができる。なお、光処理機能としては、太陽電池の発電機能、LEDの電流を光に代える発光機能等が考えられる。
また、基本態様における原料溶液2Aと原料溶液2Cとを逆にして、薄膜21と薄膜23とを置き換えて薄膜積層構造体26を形成しても、同様にPIN構造(NIP構造)の光処理機能を有する半導体素子を得ることができる。
(原料溶液2A〜2Dの他の態様)
上述した実施の形態2の薄膜製造方法において、原料溶液2A〜2Dの基本態様以外に、以下に示す他の態様の混合溶液が考えられる。
原料溶液2Aは「チオシアン酸銅+メタノール+水」の混合溶液である。原料溶液2Bは、「ヨウ化鉛+ヨウ化メチルアンモニウム+メタノール+水」の混合溶液である。原料溶液2Cは「チタンアセチルアセトナート+メタノール+水」の混合溶液である。原料溶液2Dは、「塩化スズ+フッ化アンモニウム+水」の混合溶液である。
原料溶液2A〜2Dの他の態様で実施の形態2の薄膜製造方法を実行すると、以下の構造の薄膜積層構造体26を得ることができる。
原料溶液2Aの原料ミストより成膜される薄膜21はCuSCN膜となり、正孔輸送層として働く。原料溶液2Bの原料ミストより成膜される薄膜22はCHNHPbI膜となり、光電変換層あるいは電光変換層として働く。原料溶液2Cの原料ミストより成膜される薄膜23はTiO膜となり、電子輸送層として働く。原料溶液2Dの原料ミストより成膜される薄膜24はFTO膜となり、透明導電膜として働く。
このように、原料溶液2A〜2Dとして上述した他の態様の混合溶液を用いることにより、リード線付球状半導体素子9として、正孔輸送層、光電変換層(電光変換層)及び電子輸送層からなる構造の光処理機能を有する半導体素子を得ることができる。なお、光処理機能としては、太陽電池の発電機能、LEDの電流を光に代える発光機能等が考えられる。
また、原料溶液2Aと原料溶液2Cとを逆にして、薄膜21と薄膜23とを置き換えて薄膜積層構造体26を形成しても、同様に、電子輸送層、光電変換層(電光変換層)及び正孔輸送層からなる構造の光デバイス素子を得ることができる。
また、上述した基本態様及び他の態様以外にも、薄膜積層構造体26(薄膜21〜24)が光処理機能を有する構成材料であれば、原料溶液2A〜2Dとして用いることができる。
<その他>
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1,1A〜1D 霧化容器
2,2A〜2D 原料溶液
3,3A〜3D ミスト発生部
4 ヒーター
5 ヒートシンク
6,6A〜6D 液面センサー
7,7A〜7D 冷却機構
9 リード線付球状半導体素子
10 製造用ヒーター機構
11,12 被覆リード線
11m,12m リード線導電部
20〜24 薄膜
26 薄膜積層構造体
50,50A〜50D 薄膜製造装置

Claims (7)

  1. 原料溶液を収容する霧化容器と、
    前記霧化容器の外部に設けられ、前記霧化容器に収容された原料溶液を霧化して液滴状の原料ミストを得るミスト発生部と、
    前記霧化容器の上部に設置され、周囲が絶縁物で被覆された被覆リード線の一方端を固定して保持するリード線保持部とを備え、前記被覆リード線の他方端は導電部が露出され、前記原料溶液に浸かることなく前記霧化容器内に配置され、
    前記リード線保持部は、
    加熱機能を有するヒーターと、
    前記ヒーターに連結して設けられ、底面に前記被覆リード線の一方端が取り付けられ、前記ヒーターからの熱を前記被覆リード線に伝導する熱伝導部とを有し、
    前記被覆リード線が前記リード線保持部に保持された状態で、前記ヒーターから熱を発生させるとともに、前記ミスト発生部によって前記霧化容器内に原料ミストを生成させる薄膜形成処理を行うことを特徴とする、
    薄膜製造装置。
  2. 請求項1記載の薄膜製造装置であって、
    前記熱伝導部は前記被覆リード線を垂直方向に垂らした状態で前記被覆リード線の他方端が最下方になるように、前記被覆リード線を保持する、
    薄膜製造装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の薄膜製造装置であって、
    前記霧化容器は原料溶液が収容される高さの下部領域に冷却機構を設けたことを特徴とする、
    薄膜製造装置。
  4. 請求項1から請求項3のうち、いずれか1項に記載の薄膜製造装置であって、
    前記ミスト発生部は超音波振動子であることを特徴とする、
    薄膜製造装置。
  5. 複数の薄膜製造装置を有する薄膜製造システムを用いて行う薄膜製造方法であって、
    前記複数の薄膜製造装置はそれぞれ、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の薄膜製造装置であり、
    前記霧化容器は前記複数の薄膜製造装置に対応した複数の霧化容器を含み、
    前記原料溶液は前記複数の薄膜製造装置に対応した複数の原料溶液を含み、
    前記ミスト発生部は前記複数の薄膜製造装置に対応した複数のミスト発生部を含み、
    前記リード線保持部は、前記複数の薄膜製造装置間で共用され、前記複数の霧化容器それぞれに対し着脱可能であり、
    前記複数の製造装置間において、
    所定の順序に沿って前記リード線保持部を前記霧化容器に設置し、前記リード線保持部が設置された状態で前記薄膜形成処理を各1回実行することを特徴とする、
    薄膜製造方法。
  6. 請求項5記載の薄膜製造方法であって、
    前記複数の薄膜製造装置は前記所定の順序に沿って最後の前記薄膜形成処理を実行する最終薄膜製造装置を含み、前記複数の原料溶液は前記最終薄膜製造装置に対応する最終原料溶液を含み、
    前記最終原料溶液は透明導電膜用の原料溶液である、
    薄膜製造方法。
  7. 請求項6記載の薄膜製造方法であって、
    前記最終薄膜製造装置による最後の前記薄膜形成処理に先がけて、
    前記熱伝導部の底面に他方端の導電部が露出した第2の被覆リード線の一方端を取り付け、前記被覆リード線の他方端に近接して前記第2の被覆リード線の他方端が位置するように配置する事前準備処理を実行することを特徴とする、
    薄膜製造方法。
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