JP6617578B2 - 道路勾配取得システムおよび道路勾配取得プログラム - Google Patents

道路勾配取得システムおよび道路勾配取得プログラム Download PDF

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Description

本発明は、道路勾配取得システムおよび道路勾配取得プログラムに関する。
従来、車両の動作に基づいて道路の勾配を取得する技術が知られている。例えば、特許文献1においては、車両における高度変化分の消費エネルギーに基づいて道路の高度変化を求め、当該高度変化と走行距離とに基づいて道路の勾配角度を推定する構成において、下り勾配での推定値は確度が低いため、登り勾配で推定された勾配角度に基づいて下り勾配の推定値を取得する構成が開示されている。
特開平2013−7570号公報
従来の技術においては、正確に下り勾配の推定値を取得できない場合があった。すなわち、登り勾配の道路と下り勾配の道路とが互いの対向車線となっている対向道路において、互いの道路が離れた位置に設置されている等の状況により、登坂路の勾配と降坂路の勾配とが異なる場合も多い。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、降坂路の勾配の算出精度を向上させることが可能な技術の提供を目的とする。
上記の目的を達成するために、道路勾配取得システムは、登坂路における車両の動作に基づいて前記登坂路の勾配を取得する登坂路勾配取得部と、前記登坂路における前記車両の走行車線に対して対向車線が隣接しているか否か判定する隣接判定部と、前記対向車線が隣接している場合、前記登坂路の勾配に基づいて前記対向車線が存在する降坂路の勾配を取得する降坂路勾配取得部と、を備える。
また、上記の目的を達成するために、道路勾配取得プログラムは、コンピュータを、登坂路における車両の動作に基づいて前記登坂路の勾配を取得する登坂路勾配取得部、前記登坂路における前記車両の走行車線に対して対向車線が隣接しているか否か判定する隣接判定部、前記対向車線が隣接している場合、前記登坂路の勾配に基づいて前記対向車線が存在する降坂路の勾配を取得する降坂路勾配取得部、として機能させる。
すなわち、道路勾配取得システム、プログラムにおいては、登坂路における走行車線に対して対向車線が隣接している場合に、登坂路の勾配に基づいて降坂路の勾配を取得する。登坂路の勾配は、降坂路の勾配よりも高精度に算出できる可能性が高く(例えば、特許文献1参照)、かつ、登坂路と降坂路が隣接していれば両者の勾配が同一または近似している可能性が高い。従って、登坂路における走行車線に対して対向車線が隣接している場合に登坂路の勾配を降坂路へも流用し、登坂路における走行車線に対して対向車線が隣接していない場合に登坂路の勾配を降坂路へ流用しない構成とすることで、登坂路の勾配を単に降坂路の勾配と見なす構成と比較して、降坂路の勾配の算出精度を向上させることができる。
道路勾配取得システムを示すブロック図である。 道路勾配取得処理のフローチャートである。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)道路勾配取得システムの構成:
(2)道路勾配取得処理:
(3)他の実施形態:
(1)道路勾配取得システムの構成:
図1は、本発明にかかる道路勾配取得システム10の構成を示すブロック図である。道路勾配取得システム10は、CPU,RAM,ROM等を備える制御部20、記録媒体30を備えており、記録媒体30やROMに記憶されたプログラムを制御部20で実行することができる。本実施形態においては、このプログラムとして道路勾配取得プログラム21を実行可能である。道路勾配取得プログラム21は、道路の勾配を取得する機能を制御部20に実行させる。
道路勾配取得システム10が使用される車両は、GPS受信部41と車速センサ42とジャイロセンサ43と動作センサ44とを備えている。GPS受信部41は、GPS衛星からの電波を受信し、図示しないインタフェースを介して車両の現在位置を算出するための信号を出力する。車速センサ42は、車両が備える車輪の回転速度に対応した信号を出力する。制御部20は、図示しないインタフェースを介してこの信号を取得し、車速を取得する。ジャイロセンサ43は、車両の水平面内の旋回についての角加速度を検出し、車両の向きに対応した信号を出力する。制御部20は、この信号を取得して車両の進行方向を取得する。制御部20は、車速センサ42およびジャイロセンサ43等の出力信号に基づいて車両の走行軌跡を特定することで車両の現在位置を取得する。GPS受信部41の出力信号は、車速センサ42およびジャイロセンサ43等から特定される車両の現在位置を補正するなどのために利用される。
動作センサ44は、車両の動作を検出するセンサであり、本実施形態においては、道路の勾配を取得するためのパラメータの検出に使用される。具体的には、動作センサ44には、トルクコンバータのタービンの回転数(ギアトレインの入力軸の回転数)を検出するタービン回転数検出センサと、エンジンの出力軸であるクランクシャフトの回転数を検出するクランク角検出センサと、ギアトレインのギアポジションを検出するギアポジションセンサと、ギアトレインの出力軸の回転数を検出する出力軸回転数検出センサとが含まれる。制御部20は、図示しないインタフェースを介して各動作センサ44の出力を取得することができる。
記録媒体30には、予め地図情報30aが記録されている。地図情報30aは、車両が走行する道路上の交差点に設定されたノードの位置を示すノードデータ,ノード間の道路の位置を示すことで道路の形状を特定するために利用される形状補間点データ,ノード同士の連結を示すリンクデータ,道路の周辺に存在する施設を示す施設データ等を含んでいる。
また、本実施形態においては、同一のノードを端点とする道路が1個のリンクまたは2個のリンクで表現され得る。すなわち、同一のノードに接続される道路であっても、高速道路のランプや立体交差道路など、一方に進行するための車線と他方に進行するための車線とで、形状や位置が異なる場合がある。このような場合、地図情報30aにおいては、各車線が別個のリンクデータおよび形状補間データで表現されている。
本実施形態において制御部20は、道路勾配取得プログラム21により道路の勾配を取得する処理を実行する。道路勾配取得プログラム21は、登坂路勾配取得部21aと隣接判定部21bと降坂路勾配取得部21cとを備えている。
登坂路勾配取得部21aは、登坂路における車両の動作に基づいて登坂路の勾配を取得する機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。本実施形態において制御部20は、動作センサ44の出力に基づいて駆動軸トルクと平地走行抵抗トルクと加速抵抗トルクとを取得し、駆動軸トルクから平地走行抵抗トルクおよび加速抵抗トルクを減じて路面勾配トルクを取得する。さらに、制御部20は、路面勾配トルクを車両重量W、重力加速度、タイヤの動半径で除した値がsinθであると見なし、θを道路勾配として取得する。なお、本実施形態においては、登り勾配におけるθが正であり、下り勾配におけるθが負である。
駆動軸トルクを取得するためには、例えば、制御部20が、タービン回転数検出センサの出力に基づいてタービン回転数を取得し、クランク角検出センサの出力に基づいてエンジン回転数を取得し、ギアポジションセンサの出力に基づいてギアポジションを取得する。さらに、制御部20は、タービン回転数をエンジン回転数で除してトルクコンバータの速度比を取得する。さらに、制御部20は、予め規定されたマップ等に基づいて速度比に対応するポンプ容量係数を取得する。さらに、制御部20は、エンジン回転数の2乗とポンプ容量係数とを乗じることでポンプトルクを取得し、予め規定されたマップ等に基づいて速度比に対応するトルク比を取得する。さらに、制御部20は、ポンプトルクとトルク比とを乗じることでタービントルクを取得する。
さらに、制御部20は、現在のギアポジションにおけるギア比とファイナルギア比とタービントルクとを乗じることで駆動軸トルクを取得する。さらに、平地走行抵抗トルクを取得するためには、例えば、制御部20が、出力軸回転数検出センサの出力に基づいて特定される車速に対応する平地走行抵抗トルクを、タイヤの転がり摩擦係数と車両重量と空気抵抗係数と車速の2乗とタイヤの動半径との積によって取得する。これらの係数は予め規定され、ROM等に記録されている。むろん、車速は車速センサ42の出力等であっても良い。
さらに、加速抵抗トルクを取得するためには、例えば、制御部20が、出力軸回転数検出センサの出力に基づいて特定される車速を時間微分して加速度を取得し、予め規定されたマップ等に基づいて、回転部分相当重量(回転慣性重量)を車両重量で除した比を取得する。さらに、制御部20は、(1+回転部分相当重量/車両重量)と車両重量と加速度とタイヤの動半径との積を重力加速度で除することにより加速抵抗トルクを取得する。むろん、車速は車速センサ42の出力等であっても良いし、加速度が加速度センサ等に基づいて取得されても良い。
いずれにしても、以上のようにしてトルクに基づいて勾配が取得されると、制御部20は、正の勾配θを登坂路の勾配として取得する。むろん、以上の算出法は一例であり、任意のパラメータを省略する近似を行っても良いし、他のパラメータを考慮しても良いし、任意の演算をマップでの参照に置き換えても良いし、任意のマップを演算に置き換えても良い。
以上のような勾配の算出においては、登り勾配および下り勾配を算出し得るが、降坂路においてはブレーキによるエネルギー消失や回生によるエネルギーの回収動作などが発生しやすく、これらのエネルギー消失等を正確に見積もるのは困難である。従って、本実施形態においては、登坂路において、降坂路よりも高精度に勾配を取得することができる。
そこで、本実施形態においては、登坂路を走行した場合に得られた勾配を対向車線の勾配として流用する構成が採用されている。ただし、上述のように、道路には走行車線と対向車線の形状や位置が異なる道路が存在し得る。このような道路においては、走行車線と対向車線の勾配が等しい(符号が逆で絶対値が等しい)とは限らない。
そこで、本実施形態においては、車両が登坂路を走行した際に走行した走行車線と、降坂路の車線である対向車線とが隣接している場合に、登坂路の勾配を降坂路の勾配として流用できると見なす。このような流用を行うため、本実施形態においては、走行車線に対して対向車線が隣接しているか否かを判定する。
隣接判定部21bは、登坂路における車両の走行車線に対して対向車線が隣接しているか否か判定する機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。すなわち、制御部20は、走行車線と対向車線とが隣接しているか否かを判定することにより、登坂路とその対向車線としての降坂路とにおいて、勾配が実質的に同一(勾配値の絶対値の差分が既定値以下)であると見なせるか否かを判定する。
具体的には、本実施形態において、制御部20は、勾配θが正である場合に、GPS受信部41,車速センサ42,ジャイロセンサ43の出力信号に基づいて現在地を取得し、地図情報30aを参照して当該現在地が存在する道路を示す情報を取得する。そして、制御部20は、当該道路が1個のリンク、2個のリンクのいずれであるのかを判定する。当該道路が1個のリンクで表現されている場合、制御部20は、登坂路における車両の走行車線に対して対向車線が隣接していると判定する。この構成によれば、走行車線と対向車線とが隣接している道路を容易に特定することが可能である。
一方、当該道路が2個のリンクで表現されている場合、制御部20は、各リンクの形状補間点データに基づいて走行車線上および対向車線上の形状補間点の位置を特定し、各車線の形状を特定する。そして、各車線の距離を特定し、最大の距離が予め決められた閾値未満である場合に走行車線と対向車線とが隣接していると判定する。この構成によれば、簡易な構成によって走行車線と対向車線とが隣接しているか否かを判定することができる。
降坂路勾配取得部21cは、対向車線が隣接している場合、登坂路の勾配に基づいて対向車線が存在する降坂路の勾配を取得する機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。すなわち、走行車線と対向車線とが隣接しており、両車線の勾配が同一と見なすことができる場合、制御部20は、登坂路勾配取得部21aの処理で取得された登坂路の勾配を降坂路の勾配に流用する(勾配の絶対値が等しく、符号が異なる値を降坂路の勾配として取得する)。以上の構成によれば、登坂路の勾配を降坂路に流用することが妥当である場合に流用を行うため、流用が行われた場合には、登坂路の勾配を単に降坂路の勾配と見なす構成と比較して、降坂路の勾配の算出精度を向上することができる。
(2)道路勾配取得処理:
次に、道路勾配取得処理を詳細に説明する。図2は、道路勾配取得処理を示すフローチャートであり、本実施形態において制御部20は、車両の走行過程において予め決められた開始タイミング(例えば、100ms毎のタイミング)で道路勾配取得処理を実行する。道路勾配取得処理において、制御部20は、登坂路勾配取得部21aの処理により、現在の道路が登坂路であるか否かを検知する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、動作センサ44の出力に基づいて駆動軸トルクと平地走行抵抗トルクと加速抵抗トルクとに基づいて路面勾配トルクを取得し、当該路面勾配トルクに基づいて道路勾配θを取得する。制御部20は、当該道路勾配をθが0ではない区間に渡って取得し、統計値を算出して道路勾配と見なす。また、制御部20は、取得した道路勾配をRAMに記録する。そして、制御部20は、取得された道路勾配が正の値である場合に、現在の道路が登坂路であるとみなす。
ステップS100において、現在の道路が登坂路であると判定されない場合、制御部20は、一定期間毎にステップS100を繰り返す。一方、ステップS100において、現在の道路が登坂路であると判定された場合、制御部20は、現在地の地図情報を取得する(ステップS110)。すなわち、制御部20は、GPS受信部41,車速センサ42,ジャイロセンサ43の出力情報に基づいて現在地を特定し、地図情報30aを参照し、当該現在地が存在する道路のリンクデータを取得する。
次に、制御部20は、走行車線と対向車線が隣接しているか否かを判定する(ステップS115)。すなわち、制御部20は、ステップS110にて取得したリンクデータを参照し、現在地が存在する道路区間(走行車線)の端点となる2個のノードを特定し、地図情報30aを参照して当該ノードを端点とする他のリンクが存在するか否かを判定する。
他のリンクが存在しない場合、すなわち、道路が1個のリンクで表現されている場合、制御部20は、走行車線と対向車線が隣接していると判定する。他のリンクが存在する場合、すなわち、同一ノード間の道路が2個のリンクで表現されている場合(走行車線と対向車線とが別のリンクで表現されている場合)、制御部20は、地図情報30aを参照し、各リンクの形状補間点データを取得する。さらに、制御部20は、形状補間点データが示す形状補間点の位置に基づいて各車線の形状を再現し、走行車線と対向車線との距離の最大値を取得する。そして、当該最大値が閾値未満である場合、制御部20は、走行車線と対向車線とが隣接していると判定し、当該最大値が閾値未満でない場合、制御部20は、走行車線と対向車線とが隣接していないと判定する。なお、車線間の距離を評価する指標は、距離の最大値以外にも種々の値を採用可能である。
ステップS115において、走行車線と対向車線とが隣接していると判定された場合、制御部20は、走行車線の勾配を対向車線の勾配として学習する(ステップS120)。すなわち、制御部20は、車両が登坂路の走行車線を走行する際に取得した登坂路の道路勾配を、降坂路の道路勾配と見なす。そして、制御部20は、当該登坂路の道路勾配と降坂路の道路勾配とを各道路を示すリンクデータに対応づけて地図情報30aに記録する。
一方、ステップS115において、走行車線と対向車線とが隣接していると判定されない場合、制御部20は、走行車線の勾配を学習する(ステップS125)。すなわち、制御部20は、車両が登坂路の走行車線を走行する際に取得した登坂路の道路勾配を、当該登坂路を示すリンクデータに対応づけて地図情報30aに記録する(登坂路の勾配は降坂路の勾配に流用されない)。ステップS120またはステップS125の学習が行われると、制御部20は、ステップS100以降の処理を繰り返す。なお、ステップS125が行われた場合、降坂路の勾配は降坂路を走行した車両の動作等に基づいて取得されて良い。
(3)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、走行車線に対して対向車線が隣接している場合に、登坂路の勾配に基づいて対向車線が存在する降坂路の勾配を取得する限りにおいて、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、道路勾配取得システム10は車両に搭載された端末であってもよいし、車両の利用者が携帯する端末であってもよい。また、登坂路勾配取得部21a、隣接判定部21b、降坂路勾配取得部21c機能の少なくとも一部が上述の実施形態と異なる制御主体で実現されても良い。
例えば、登坂路勾配取得部21aの機能が動作センサ44等を制御するECU等によって実行されても良い。また、サーバクライアントシステムによって本発明が実施されても良い。例えば、登坂路勾配取得部21aにて取得された登坂路の勾配が外部のサーバ等に送信され、サーバが隣接判定部21bおよび降坂路勾配取得部21cを実行するような構成であっても良い。さらに、道路勾配取得システム10で取得された道路勾配がサーバに送信されて蓄積される構成等であっても良いし、サーバで蓄積された道路勾配が道路勾配取得システム10に送信されて利用される構成等であっても良い。
登坂路勾配取得部は、登坂路における車両の動作に基づいて登坂路の勾配を取得することができればよい。すなわち、車両の動作は路面の影響を受けるため、車両の動作を測定すれば、その動作に整合する路面の勾配を取得することができる。そして、当該車両の動作に基づく路面の勾配の推定は、ブレーキによるエネルギー消失や回生によるエネルギーの回収動作などが発生しない(または発生しにくい)登坂路において、降坂路よりも高精度に実施することができる。そこで、登坂路勾配取得部においては、路面の勾配の推定を行う基準として、登坂路の勾配を取得することができればよい。
車両の動作は、路面の勾配に影響を受ける種々の動作であって良く、当該動作からエネルギー消費量やトルク等を計測することで勾配を取得することができればよい。前者としては、例えば、燃料消費量や電力消費量等に基づいて特定されるエネルギー消費量から、高度変化との相関がないエネルギー消費量(エアコン、オーディオ、補機等によるエネルギー消費量、駆動ロスや空気抵抗等によるエネルギー消費量、加減速によるエネルギー消費量等)を除外し、得られたエネルギー消費量から車両の仕様に基づいて高度変化を取得し、当該高度変化と水平方向への走行距離とに基づいて登り勾配を取得する構成等が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
後者としては、例えば、エンジン回転数、タービン回転数、ギアポジション等に基づいて車両の駆動軸トルクを取得し、車速等に基づいて平地走行抵抗トルクを取得し、加速度、ギアポジション等に基づいて加速抵抗トルクを取得し、駆動軸トルクから平地走行抵抗トルクおよび加速抵抗トルクを減じて路面勾配トルクを取得し、路面勾配トルクを車両重量W、重力加速度、タイヤの動半径で除した値がsinθであり、θを道路勾配として取得する構成等が挙げられる(例えば、特開平9−242862号公報参照)。
勾配は、水平方向に対する路面の角度であり、登り勾配が正の勾配、下り勾配が負の勾配となるような定義を採用可能である。また、勾配は、予め決められた区間毎に定義されれば良く、例えば、一定距離毎に定義されても良いし、勾配路の始点から終点までの区間で定義されても良い。さらに、各区間の勾配は、種々の統計値(平均値や最頻値等)等で定義されても良い。
隣接判定部は、登坂路における車両の走行車線に対して対向車線が隣接しているか否か判定することができればよい。すなわち、隣接判定部は、走行車線と対向車線とが隣接しているか否かを判定することにより、登坂路とその対向車線としての降坂路とにおいて、勾配が実質的に同一(勾配値の絶対値の差分が既定値以下)であると見なせるか否かを判定する。
走行車線は、登坂路を走行する際に車線が走行する車線であれば良く、車線は境界線等によって明確に区別されていても良いし、区別されていなくても良い。後者としては、登坂路と降坂路が分離帯等によって区別され、各路に1個車線が存在する構成や、対面通行道路において同一方向に走行可能な車線が互いに1個である構成や、対面通行において各通行方向への車線が明示されていない構成等が挙げられる。
走行車線に対して対向車線が隣接しているか否かを判定するための構成は、種々の構成が採用可能であり、車線の物理的な構成に基づいて判定されても良いし、車線を示す地図情報に基づいて判定されてもよい。例えば、走行車線と対向車線との距離が閾値未満である場合に、隣接判定部が当該走行車線と当該対向車線とが隣接していると判定する構成が挙げられる。車線間の距離は種々の態様で特定可能であり、例えば、走行車線と対向車線とに対応する各道路を示す地図情報に基づいて、両車線の位置を特定し、各位置に基づいて両車線の距離を特定する構成等を採用可能である。以上の構成によれば、簡易な構成によって走行車線と対向車線とが隣接しているか否かを判定することができる。
また、地図情報において、走行車線と同一のリンクで対向車線も表現されている場合に、隣接判定部が当該走行車線と当該対向車線とが隣接していると判定する構成であってもよい。すなわち、車両が走行し得る道路を示す地図情報においては、道路をノードとリンクで表現する構成が一般的に採用されている。この構成においては、同一ノードを端点とする道路区間が2本のリンクで表現される(二条道路)場合と、同一ノードを端点とする道路区間が1本のリンクで表現される(一条道路)場合とが存在する。
そして、走行車線と対向車線とが単一の道路上に存在する場合に当該道路が一条道路として表現される場合が多い。従って、走行車線と同一のリンクで対向車線も表現されている場合に、走行車線と対向車線とが隣接していると見なすことにより、両車線が隣接している道路を容易に特定することが可能である。
むろん、隣接判定部によって、走行車線と対向車線とが隣接しているか否かを判定するための構成は、他にも種々の構成を採用可能であり、車両に搭載されたカメラによって走行車線の周囲を撮影し、撮影画像内に対向車線が含まれている場合に走行車線と対向車線とが隣接していると見なす構成や、撮影画像内に含まれる走行車線と対向車線との像に基づいて両者が隣接しているか否かを判定する構成が採用されてもよい。他にも、GPS信号に基づいて走行車線と対向車線との双方を走行した車両の履歴から各車線の高度を測定し、高度が閾値以上離れている場合に両者が隣接していないと見なす構成等を採用可能である。
降坂路勾配取得部は、対向車線が隣接している場合、登坂路の勾配に基づいて対向車線が存在する降坂路の勾配を取得することができればよい。すなわち、走行車線と対向車線とが隣接しており、両車線の勾配が同一と見なすことができる状況において、登坂路の勾配を降坂路の勾配に流用する(勾配の絶対値が等しく、符号が異なる値を降坂路の勾配として取得する)。なお、走行車線と対向車線とが隣接していない場合には、種々の手法、例えば、降坂路における車両の動作に基づいて降坂路の勾配を取得する構成等を採用してもよい。
さらに、走行車線に対して対向車線が隣接している場合に、登坂路の勾配に基づいて対向車線が存在する降坂路の勾配を取得する手法は、この処理を行う方法やプログラムとしても適用可能である。また、以上のような道路勾配取得システム、プログラムは、単独の装置として実現される場合もあれば、複数の装置として実現される場合もある。また、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあれば、車両に搭載されない各部と連携して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、道路勾配取得システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
10…道路勾配取得システム、20…制御部、21…道路勾配取得プログラム、21a…登坂路勾配取得部、21b…隣接判定部、21c…降坂路勾配取得部、30…記録媒体、30a…地図情報、41…GPS受信部、42…車速センサ、43…ジャイロセンサ、44…動作センサ

Claims (4)

  1. 登坂路における車両の動作に基づいて前記登坂路の勾配を取得する登坂路勾配取得部と、
    地図情報に基づいて前記登坂路における前記車両の走行車線と対向車線との形状を特定し、前記形状に基づいて前記走行車線と前記対向車線との距離を取得し、前記距離が閾値未満である場合に前記走行車線に対して前記対向車線が隣接していると判定する隣接判定部と、
    前記対向車線が隣接している場合、前記登坂路の勾配に基づいて前記対向車線が存在する降坂路の勾配を取得する降坂路勾配取得部と、
    を備える道路勾配取得システム。
  2. 登坂路における車両の動作に基づいて前記登坂路の勾配を取得する登坂路勾配取得部と、
    地図情報に基づいて前記登坂路における前記車両の走行車線と対向車線とが同一リンクか否か判定し
    一リンクである場合に前記走行車線と前記対向車線とが隣接していると判定し
    一リンクでない場合に、前記地図情報に基づいて前記走行車線と前記対向車線との形状を特定し、前記形状に基づいて前記走行車線と前記対向車線との距離を取得し、前記距離が閾値未満である場合に前記走行車線に対して前記対向車線が隣接している判定する隣接判定部と、
    前記対向車線が隣接している場合、前記登坂路の勾配に基づいて前記対向車線が存在する降坂路の勾配を取得する降坂路勾配取得部と、
    を備える道路勾配取得システム。
  3. コンピュータを、
    登坂路における車両の動作に基づいて前記登坂路の勾配を取得する登坂路勾配取得部、
    地図情報に基づいて前記登坂路における前記車両の走行車線と対向車線との形状を特定し、前記形状に基づいて前記走行車線と前記対向車線との距離を取得し、前記距離が閾値未満である場合に前記走行車線に対して前記対向車線が隣接していると判定する隣接判定部、
    前記対向車線が隣接している場合、前記登坂路の勾配に基づいて前記対向車線が存在する降坂路の勾配を取得する降坂路勾配取得部、
    として機能させる道路勾配取得プログラム。
  4. コンピュータを、
    登坂路における車両の動作に基づいて前記登坂路の勾配を取得する登坂路勾配取得部、
    地図情報に基づいて前記登坂路における前記車両の走行車線と対向車線とが同一リンクか否か判定し
    一リンクである場合に前記走行車線と前記対向車線とが隣接していると判定し
    一リンクでない場合に、前記地図情報に基づいて前記走行車線と前記対向車線との形状を特定し、前記形状に基づいて前記走行車線と前記対向車線との距離を取得し、前記距離が閾値未満である場合に前記走行車線に対して前記対向車線が隣接している判定する隣接判定部、
    前記対向車線が隣接している場合、前記登坂路の勾配に基づいて前記対向車線が存在する降坂路の勾配を取得する降坂路勾配取得部、
    として機能させる道路勾配取得プログラム。
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