本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る遊技システム1001の全体構成を示す図である。遊技システム1001は、図1に示すように、本発明の実施形態1に係る遊技機を適用したスロットマシン1と、本発明の実施形態1に係る管理装置を適用した管理サーバ1200と、から構成される。
スロットマシン1は、遊技場(ホール)に設置されており、管理サーバ1200は、インターネット網900に接続されている。スロットマシン1と、管理サーバ1200と、の間のデータのやり取りは、2次元コード読み取り機能及びインターネット網900への接続機能を備える携帯端末1100を介して行われる。
図2は、本実施形態の携帯端末1100の構成を示すブロック図である。携帯端末1100は、制御部110と、記憶部120と、操作部130と、表示部140と、無線通信部150と、アンテナ151と、カメラ部160と、を含む。
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ等の半導体メモリで構成される。記憶部120は、携帯端末1100の各種機能を制御部110に実行させるためのアプリケーションプログラム等のプログラムやデータを記憶する。
操作部130は、電話番号や各種データ等の数字やアルファベットやその他の文字等を入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。あるいは、操作部130は、タッチパネルを含んで構成されてもよい。操作部130は、ユーザからの操作入力を受付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部110に送出する。
表示部140は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下「LCD」という)で構成される。なお、表示部140は、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置で構成されてもよい。表示部140は、制御部110から供給される文字データや画像データを表示する。
無線通信部150は、他の携帯端末やサーバからアンテナ151を介して受信した信号を制御部110に送出し、制御部110から他の携帯端末やサーバへ送信する信号をアンテナ151から出力させる。
カメラ部160は、遊技者の操作に応じて、撮影対象を撮像し、撮像した画像を画像データに変換して、制御部110に供給する。本実施形態においては、カメラ部160は、2次元コードを撮像する。
制御部110は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」という)で構成される。制御部110は、記憶部120に記憶されたアプリケーションプログラム等のプログラムに従って、記憶部120、操作部130、表示部140、無線通信部150部、カメラ部160からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部120、表示部140、無線通信部150に供給する。
なお、携帯端末1100は、上記の構成のほか、一般の携帯電話が備える、音声入出力機能や赤外線通信機能を備えていてもよい。
図3は、管理サーバ1200の構成を示すブロック図である。管理サーバ1200は、一般的なWebサーバとしての機能を有し、図3に示すように、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、通信部250と、を含む。
記憶部220は、ROMやRAM、フラッシュメモリやハードディスクドライブ等の外部記憶装置等から構成される。記憶部220には、管理サーバ1200の各種機能を制御部210に実行させるためのプログラムやデータが記憶される。
操作部230は、キーボード、マウス、キーパッド、タッチパッドやタッチパネル等の入力装置で構成される。操作部230は、管理サーバ1200の管理者等のユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部210に送出する。
表示部240は、例えば、LCDで構成される。なお、表示部240は、CRT(Cathode RayTube)ディスプレイやELディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部240は、制御部210から供給される文字データや画像データを表示する。
通信部250は、携帯端末1100や他のサーバ等から、インターネット網900を介して受信したデータを制御部210に供給し、制御部210から供給されたデータを、インターネット網900を介して携帯端末1100や他のサーバ等に送信する。
制御部210は、例えば、MPUで構成される。制御部210は、記憶部220に記憶されたプログラムに従って、記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250部からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250に供給する。なお、本実施形態の制御部210は、MPUが取り付けられたマザーボード(図示せず)が備えるRTC(Real Time Clock:リアルタイムクロック)211から、日時データを取得することが可能となっている。
続いて、本実施形態のスロットマシン1について説明する。先ず、図4〜図7を参照して、スロットマシン1の構造や電気的構成について説明する。スロットマシン1は、図4及び図5に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
スロットマシン1の筐体1aの内部には、図5に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール2L、中リール2C、右リール2R)が水平方向に並設されており、図4に示すように、これら左リール2L、中リール2C、右リール2Rに配列された図柄のうち、連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
左リール2L、中リール2C、右リール2Rの外周部には、図6に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、各リール2毎に、それぞれ21個ずつ描かれている。左リール2L、中リール2C、右リール2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図5、図7参照)によって回転させられる。これにより、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される。また、リールモータ32L、32C、32Rによって、各リール2L、2C、2Rの回転が停止させられることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
各リール2L、2C、2Rの内側には、それぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、各リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。リールLED55は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの連続する3つの図柄に対応する12個のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能となるように構成されている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダル(遊技用価値)を投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態では、何れの遊技状態においても3枚)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、各リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56(CHANCEボタン)が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1に設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2に設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3に設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図7参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、対応するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図7参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図5参照)側またはメダル払出口9側の何れか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示せず)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図7参照)が設けられている。
筐体1a内部には、上述した左リール2L、中リール2C、右リール2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図7参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわち、オーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態又は設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
このような構成のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、遊技者は、先ず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには、MAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1(図4参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、規定数の賭数として、遊技状態に関わらず3枚が定められており、規定数の賭数が設定されると入賞ラインである中段ラインL1が有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図4に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された中段ラインL1、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された下段ラインL3、左リール2Lの上段、中リール2Cの中段、右リール2Rの下段、すなわち、右下がりに並んだ図柄に跨って設定された右下がりラインL4、左リール2Lの下段、中リール2Cの中段、右リール2Rの上段、すなわち、右上がりに並んだ図柄に跨って設定された右上がりラインL5の4種類が入賞ラインとして定められ、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された上段ラインL2のみが無効ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態で何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応する左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール(右リール2L、中リール2C及び右リール2R)が停止されることで1ゲームが終了し、有効となっている入賞ライン(有効入賞ライン)上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には、入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接、メダル払出口9(図4参照)から払い出されるようになっている。
図7は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図7に示すように、遊技制御基板40と、演出制御基板90と、電源基板101と、が設けられている。遊技制御基板40によって、遊技状態が制御され、演出制御基板90によって、遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各電気部品に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給される。電源基板101は、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する各電気部品の駆動に必要な直流電圧を生成し、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給する。
また、電源基板101には、上述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、上述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L,33C,33Rが接続されていると共に、電源基板101を介して上述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、上述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、遊技用表示部13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左,中,右停止有効LED22L,22C,22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L,32C,32Rが接続されていると共に、電源基板101を介して上述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40は、メイン制御部41と、乱数発生回路42と、サンプリング回路43と、スイッチ検出回路44と、モータ駆動回路45と、ソレノイド駆動回路46と、LED駆動回路47と、電断検出回路48と、リセット回路49と、を備える。
メイン制御部41は、メインCPU41a、RAM41b、ROM41c、I/O41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行う。乱数発生回路42は、パルスを発生するたびにカウントアップして値を更新するカウンタによって構成されている。サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得し、取得した数値をメイン制御部41に出力する。乱数発生回路42では、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設定され、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。サンプリング回路43は、メインCPU41aの命令に従って、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する。
乱数を取得する構成は上述の構成に限られず任意である。例えば、メインCPU41aは、サンプリング回路43から取得した数値を基に異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェア処理によって各種数値を加工または更新してもよい。なお、本実施形態においては、上述の乱数値の範囲は、16ビットの範囲、すなわち、0〜65535の範囲の値とする。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接又は電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出する。モータ駆動回路45は、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行う。ソレノイド駆動回路46は、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行う。LED駆動回路47は、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行う。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時又はメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を送出する。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込等の割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41cに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的又は間接的に制御する。RAM41bは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。ROM41cは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。I/O41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41bに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、上述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
メインCPU41aは、I/O41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56(本実施形態では、その外面に“CHANCEボタン”と表記される。)が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
また、演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図4参照)、演出効果LED52、スピーカ53,54、上述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90又は他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90は、サブ制御部91と、表示制御回路92と、LED駆動回路93と、音声出力回路94と、リセット回路95と、スイッチ検出回路96と、RTC97と、電断検出回路98と、を備える。なお、本実施形態のRTC97は、制御部210のRTC211と同様に構成されており、日時データを取得することが可能となっている。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、サブCPU91a、RAM91b、ROM91c、I/O91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行う。表示制御回路92は、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う。LED駆動回路93は、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行う。音声出力回路94は、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う。リセット回路95は、電源投入時又はサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときに、サブCPU91aにリセット信号を送出する。スイッチ検出回路96は、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出する。時計装置97は、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する。電断検出回路98は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する。
サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うと共に、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的又は間接的に制御する。サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち、一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、元の処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91bに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。なお、設定値は1、3、6や、1、4、H(High)等の3段階や、1〜7の7段階で設定してもよく、6段階に限定する必要はない。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にRAM41bから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41bに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41bから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施形態のスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、メインCPU41aは、レジスタの格納値を後述するRAM41bのスタックに退避させ、RAM41bに何れかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施形態では、5AH)、すなわち、0以外の特定のデータを格納すると共に、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41bに格納する。ここで、RAMパリティとは、RAM41bの該当する領域(本実施形態では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41bの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算すると共に、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41bに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させる。但し、メインCPU41aは、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に遷移させ、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、上述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、サブCPU91aは、レジスタの格納値を後述するRAM91bのスタックに退避させ、RAM91bに何れかのビットが1となる破壊診断用データを格納すると共に、RAM91bの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91bに格納する処理を行う。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91bの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91bに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させる。但し、サブCPU91aは、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91bを初期化するようになっている。この場合、メインCPU41aの場合と異なり、RAM91bが初期化されるのみで、演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41bの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41bの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/O41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41bのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41bの格納領域のうちの使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施形態において、メインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41bのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時、の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41bの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41bの格納領域のうち、使用中スタック領域及び停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41bの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41bのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41bの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施形態では、初期化0、初期化1を設定変更モードの移行前に行っているが、設定変更モードの終了時、すなわち、設定が確定した後に行うようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行われない。
本実施形態のスロットマシン1は、上述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施形態では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス(以下ではRBと称す)と、通常遊技状態と、があり、何れの遊技状態であっても賭数の規定数として3が定められており、遊技状態に関わらず、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインL1、L3〜L5が有効化されることとなる。
本実施形態のスロットマシン1は、全てのリール(左リール2L、中リール2C及び右リール2R)が停止した際に、有効入賞ライン(以下、単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41bに設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち、特別役の当選フラグが一度当選すると、たとえ、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
このスロットマシン1における役としては、図8に示すように、特別役としてレギュラーボーナス(以下、RBという。)と、ビッグボーナス(1)、(2)(以下、BB(1)、(2)という。)が定められている。また、小役として、スイカ、チェリー、ベルが定められ、再遊技役として、リプレイが定められている。
チェリーは、何れの遊技状態においても左リール2Lについて、入賞ラインの何れかに「チェリー−ANY−ベル」又は「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが揃ったとき、すなわち、左リール2Lにおいて、入賞ラインの何れかに「チェリー」の図柄が導出され、右リール2Rの、左リール2Lに「チェリー」が停止した入賞ラインに「ベル」又は「リプレイ」の図柄が導出されたときに入賞となり、2枚のメダルが払い出される。
スイカは、何れの遊技状態においても入賞ラインの何れかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ベルは、何れの遊技状態においても入賞ラインの何れかに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、12枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイが入賞したときには、メダルの払い出しはないが、次のゲームを、改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
RBは、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「網7−網7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がRBに移行する。RBは、小役、特にベルの当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RBが開始した後、12ゲームを消化したとき、または4ゲーム入賞(役の種類は、何れでも可)したとき、の何れか早いほうで終了する。
BB(1)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB(2)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインの何れかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB(1)(2)が入賞すると、遊技状態がBBに移行すると共に同時にRBに移行し、RBが終了した際に、BBが終了していなければ、再度RBに移行し、BBが終了するまで繰り返しRB状態に制御される。すなわち、BB中は、常にRB状態に制御されることとなる。そして、BBは、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が480枚を超えたときに終了する。BBの終了時には、RBの終了条件が成立しているか否かに関わらずRBも終了する。
続いて、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール(左リール2L、中リール2C及び右リール2R)の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、先ず、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて、抽選が行われる。
本実施形態では、図9に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、RB(BB)であるか、によって内部抽選の対象となる役が異なり、さらに通常遊技状態においては、特別役の持越中か否か(通常:特別役の持ち越されていない通常遊技状態、当選中:特別役の持ち越されている通常遊技状態)によっても内部抽選の対象が異なる。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されていない状態であれば、RB、BB(1)、BB(2)、RB+スイカ、RB+チェリー、BB(1)+スイカ、BB(1)+チェリー、BB(2)+スイカ、BB(2)+チェリー、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されている状態であれば、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRB(BB)であれば、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた各役の判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
内部抽選において、何れかの役の当選が判定された場合には、メインCPU41aは、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41bに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、メインCPU41aは、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、メインCPU41aは、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、何れの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアされる。
次に、各リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、各リール2L、2C、2Rが回転を開始したとき、又は、何れかのリールが停止し、未停止のリールが残っているとき、ROM41cに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリールそれぞれの停止制御テーブルを作成する。そして、メインCPU41aは、回転中のリールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rのうち何れかの操作が検出されると、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転を停止させる制御を行う。
次に、メインCPU41aが回転中のリールに対応する何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出した場合、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。メインCPU41aは、回転中のリールに対応する何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置(例えば、0番の領域)からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、メインCPU41aは、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が、停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応する一のアドレスのみが格納されている。さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして、一のアドレスのみが格納されている。すなわち、遊技状態、内部当選状態に対応するテーブル作成用データと、リールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとは一意に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも一意に定められる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)の全てが同一条件である場合、メインCPU41aは、同一の停止制御テーブルに基づき制御を行う。
また、本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できる。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できる。
本実施形態では、何れかの役に当選した場合、その役を何れかの入賞ライン上に4コマの範囲内で最大限に引き込む制御を行うような停止制御テーブルを生成する。また、何れの役にも当選していない場合には、何れの役も入賞ライン上に揃わない制御を行うような停止制御テーブルを生成する。すなわち、何れかの役に当選した場合、当選役の4コマの範囲内で停止操作をすると、その当選役に応じた図柄の組み合わせが揃う制御がなされ、例えば滑りコマ数が2コマで停止することはない。また、何れの役にも当選していない場合、何れかの役を0コマの範囲で停止操作をしても、滑りコマ数が設定されているため、何れの役も揃わない制御がなされる。
図6に示すように、左リール2Lの「ベル」、中リール2Cの「ベル」、右リール2Rの「ベル」は、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、ベルの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「ベル−ベル−ベル」の組合せが入賞ライン上に揃い、ベルが入賞することとなる。また、左リール2Lの「リプレイ」、中リール2Cの「リプレイ」、右リール2Rの「リプレイ」も、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、リプレイの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが入賞ライン上に揃い、リプレイが入賞することとなる。
一方で、左リール2Lの「チェリー」は、7コマを超える間隔にて配置されており、チェリーの当選時には、「チェリー」の引込範囲となるタイミングで左リール2Lの停止操作を行えば「チェリー−ANY−ベル」または「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃ってチェリーが入賞することとなる。一方、「チェリー」の引込範囲外となるタイミングで右リール2Rの停止操作を行うと、チェリーは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、左リール2Lの「スイカ」、中リール2Cの「スイカ」、右リール2Rの「スイカ」も、4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、スイカの当選時には、「スイカ」の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが入賞ライン上に揃ってスイカが入賞することとなる。一方、何れか1つのリールでも「スイカ」の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行うと、スイカは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、BB(1)〜(2)についても、構成図柄が4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、BB(1)〜(2)の何れかが当選しても、当選したBBの構成図柄の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば、当選したBBが入賞することとなるが、何れか1つのリールでも当選したBBの構成図柄の引込範囲外となるタイミングで停止操作すると、BBは入賞せず、取りこぼすこととなる。なお、BBは、上述のように取りこぼしても、次ゲームに持ち越されることから、1度BBに当選すれば、例え、取りこぼしても、次ゲーム以降で適切なタイミングで停止操作を行うことで入賞させることが可能となる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や、特別役が持ち越されていない状態で特別役と小役が同時に当選した場合等、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ライン上に、4コマの範囲内で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められていると共に、当選した小役を入賞ライン上に、4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われる。つまり、当選していない役は、4コマの引込範囲で、はずして停止させる制御が行われることとなる。すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を有効させることが可能となる。
なお、本実施形態では、特別役と小役が同時に当選している場合に、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる構成であるが、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる構成としてもよい。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と再遊技役が同時に当選した場合等、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの何れについても5図柄以内、すなわち、4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわち、このような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
本実施形態において、メインCPU41aは、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行う。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリール2の回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行う。
本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールを停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合には、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、何れかの役が当選している場合でも、何れの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施形態では、メインCPU41aが、演出制御基板90に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定開始コマンド、確認開始コマンド、確認終了コマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブCPU91aは、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール2L、中リール2C、右リール2Rの何れかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、設定変更状態の終了時及びゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点で、エラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メインCPU41aが、電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メインCPU41aの起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定開始コマンドは、設定変更状態の開始を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する際に送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメインCPU41aの制御状態が初期化されるため、設定開始コマンドにより、メインCPU41aの制御状態が初期化されたことが特定可能となる。
確認開始コマンドは、設定確認状態の開始を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に送信される。確認終了コマンドは、設定確認状態の終了を示すコマンドであり、設定確認状態の終了時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R)の検出状態(ON/OFF)を示すコマンドであり、一定間隔毎に送信される。
上記のこれらのコマンドのうち、設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンドは、起動処理において割込が許可される前の段階で生成され、RAM41bの特別ワークに割り当てられた特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。
設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンド、操作検出コマンド以外のコマンドは、ゲーム処理においてゲームの進行状況に応じて生成され、RAM41bの特別ワークに設けられた通常コマンド送信用バッファに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)において送信される。
本実施形態では、ゲーム処理においてコマンドが生成され、通常コマンド送信用バッファに格納される。タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが検知されると、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが送信される。
また、通常コマンド送信用バッファには、複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドの送信を待たずに、新たに生成したコマンドを通常コマンド送信用バッファの空き領域に格納することが可能となっている。
また、メインCPU41aは、ゲーム処理において通常コマンド送信用バッファにコマンドを格納する際に、これらコマンドをその生成順に格納すると共に、コマンド送信処理では、通常コマンド送信用バッファに生成・格納された順番でコマンドを送信する。すなわち、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンドは、生成・格納された順番で送信される。
操作検出コマンドは、コマンド送信処理が5回実行される毎に生成され、上述の特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。また、通常コマンド送信用バッファに未送信のコマンドが格納されている状態で操作検出コマンドの送信時期に到達した場合には、操作検出コマンドの送信を優先し、通常コマンド送信用バッファに格納されている未送信のコマンドは、次回のコマンド送信処理において送信されるようになっている。つまり、1度のコマンド送信処理において複数のコマンドが送信されることがないようになっている。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいて、サブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブCPU91aは、メインCPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号を入力した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91bに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91cに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53,54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブCPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91bに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブCPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち、演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信したコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除き、現在実行していた演出はキャンセルされて、新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわち、サブCPU91aが、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したとき、実行中の演出を中止する。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジット又は賭数の精算操作がなされたとき、すなわち、サブCPU91aが、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、現在実行中の演出を中止する。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようにしている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91bに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91cに格納された演出テーブルに登録されており、サブCPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果、後述するレベル及び演出設定に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて、複数種類の演出パターンから何れかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91bに設定する。この場合、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施形態では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信することで、サブCPU91aが、それぞれの制御状態においてゲームの進行制御に関与する操作スイッチであるか否かに関わらず、メインCPU41aにより検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっている。このため、サブCPU91aは、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行したり、後述するメインメニュー画面を介した遊技者の操作に応じた処理を実行したりすることが可能である。
また、メインCPU41aは、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8Rの何れかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを定期的に送信することで、サブCPU91aは、これら操作スイッチのON/OFFの状態を定期的に特定できるようになっている。このため、サブCPU91aは、操作検出コマンドを取りこぼした場合であっても、次回送信される操作検出コマンドに基づいて全ての操作スイッチについて最新の検出状態を特定することが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じた演出を確実に実行することができる。
また、サブCPU91aは、操作検出コマンドから、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R全ての検出状態を特定することが可能であるため、複数のスイッチの同時操作や特定のスイッチのみの操作といった複数の操作スイッチの操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
なお、本実施形態では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8Rの何れかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを一定間隔毎に送信する構成であるが、何れかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときのみ、その旨を示す操作検出コマンドを送信するようにしてもよい。このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となり、操作検出コマンドの送信に係る制御の負荷を軽減できるうえに、サブCPU91a側でも必要以上に操作検出コマンドを受信せずに済む。
また、何れかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときに、当該操作スイッチの検出状態に加えて他の操作スイッチの検出状態も特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信する構成としてもよい。このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となるうえに、サブCPU91aは、操作検出コマンドから検出状態の変化した操作スイッチの検出状態だけでなく、他の操作手段の検出状態も特定できるようになり、複数の操作手段の操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
サブ制御部91のRAM91bには、操作スイッチの検出状態の変化状況が操作スイッチ毎に格納される検出状態格納領域と、操作スイッチの操作状態が変化した旨を示す操作検出フラグが操作スイッチ毎に格納される操作検出フラグ格納領域と、が割り当てられている。さらに検出状態格納領域には、操作検出コマンドを受信する前(前回)の検出状態と、操作検出コマンドを受信した後(今回)の検出状態と、が割り当てられており、それぞれに操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態が格納されるようになっている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において受信用バッファに未処理のコマンドが格納されていると判定した場合に、操作検出処理を行う。操作検出処理では、未処理のコマンドが、操作検出コマンドか否かを判定し、操作検出コマンドであると判定した場合に、検出状態格納領域に格納されている今回の検出状態を前回の検出状態に移動し、操作検出コマンドが示す各操作スイッチの検出状態を今回の検出状態として格納する。その際、サブCPU91aは、前回の検出状態と今回の検出状態とが異なる操作スイッチがある場合に、OFFからONに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立上りフラグを設定し、ONからOFFに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立下りフラグを設定する。
このように、本実施形態では、メインCPU41aは、操作スイッチの検出状態が変化したか否かに関わらず、定期的に全ての操作スイッチの検出状態を特定可能な操作検出コマンドを送信する。一方、サブCPU91aは、操作検出コマンドを受信した際に、検出状態格納領域に格納されている操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態を更新し、検出状態が異なる操作スイッチがある場合に、その操作スイッチに対応する操作検出フラグを設定する。サブCPU91aは、操作検出フラグの有無を確認することで、操作スイッチの検出状態が変化した旨に加え、操作検出コマンドの受信前後で各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか、すなわちOFFからONに変化したのか、ONからOFFに変化したのか、を判別できる。
このため、サブCPU91aは、操作スイッチの操作が開始されたタイミングだけでなく、その操作が解除されたタイミングに応じて演出を行ったり、演出を変化させることが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作態様に応じて多彩な演出を行うことができる。
なお、本実施形態では、サブCPU91aが、操作スイッチの検出状態の変化に加えて操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか否かを判別できるようになっているが、サブCPU91aが、操作スイッチが操作されたこと、すなわち、OFFからONに変化したことのみを判別できる構成としてもよい。このような構成とすることで、ゲームの進行制御に影響しない操作スイッチの操作に伴うサブCPU91aの制御負荷を軽減することができる。
また、検出状態格納領域には、各操作スイッチの検出状態が格納されており、サブCPU91aは、何れかの操作検出フラグが設定され、当該操作検出フラグに対応する操作スイッチの検出状態の変化が特定された場合に、検出状態格納領域の他の操作スイッチの検出状態を確認することで、検出状態が変化した操作スイッチだけでなく、他の操作スイッチの検出状態も特定できるようになっている。
このため、サブCPU91aは、複数の操作スイッチが同時に操作されている状態を特定可能となり、複数の操作スイッチが同時に操作されることで演出を行うことが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によって多様な演出を行うことができる。
また、サブCPU91aは、左ストップスイッチ8L、中ストップスイッチ8Cの操作スイッチが同時に操作されることで演出を行う場合に、左ストップスイッチ8Lが検出されており、かつ右ストップスイッチ8Rが検出されていない状態で、中ストップスイッチ8Cの操作を検出した場合には、該当する演出を行う。但し、左ストップスイッチ8L及び右ストップスイッチ8Rの双方が検出されている状態で、中ストップスイッチ8Cの操作を検出した場合には、上記と同様に左ストップスイッチ8Lと中ストップスイッチ8Cの操作が同時に検出されていることとなるが、この場合には、該当する演出を行わないようになっている。
すなわち、特定の操作スイッチの操作に応じて特定の操作演出を行う際に、特定の操作スイッチと共に特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないようになっている。
このため、特定の操作スイッチの操作に基づく特定の操作演出は、特定の操作スイッチが他の操作スイッチと同時に操作された場合や、他の操作スイッチが操作されている状態で操作された場合には実行されることがなく、誤った操作によって特定の操作演出が実行されることがない。このため、特定の操作演出を希望する遊技者に対してのみ、特定の操作演出を提供することができる。
また、上記のように特定の操作スイッチと共に特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、各々の演出を実行させるための操作スイッチの一部が重複する場合でも、異なる演出を実行させることが可能となる。すなわち、一方の演出は、左ストップスイッチ8Lと中ストップスイッチ8Cが同時に操作されることで実行され、他方の演出は、中ストップスイッチ8Cと右ストップスイッチ8Rが同時に操作されることで実行されるが、左ストップスイッチと右ストップスイッチが同時に操作されている状態で、中ストップスイッチが操作された際に、左ストップスイッチと中ストップスイッチの同時操作なのか、中ストップスイッチと右ストップスイッチの同時操作なのか、を判別することができなくなってしまい、何れか一方の同時操作に対してのみに演出を割り当てることしかできない。しかしながら、特定の操作スイッチと共に特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、上記のようなケースであっても、それぞれの同時操作に対して演出を割り当てることが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によってさらに多様な演出を行うことができる。
本実施形態では、サブCPU91aは、遊技開始時に、遊技者により、後述するパスワード(鍵データ)が入力された場合に、予め定められた達成条件が成立したことを条件に経験値を付与し、10経験値獲得する毎にレベルを加算するようになっている。そしてレベルの値が一定値を超える毎に、実行される可能性のある演出の種類数を増加させる。より詳しくは、レベル1〜30の場合に用いる演出テーブル1、レベル31〜60の場合に用いる演出テーブル2、レベル61〜99の場合に用いる演出テーブル3を備えており、演出テーブル2には、演出テーブル1に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル3には、演出テーブル1、2に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1、2に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル1〜3のうち現在のレベルに応じた演出テーブルを用いて演出パターンを選択することにより、レベルが30を超えた場合、60を超えた場合にそれぞれ演出パターンが増加することとなる。
経験値は、RAM91bに割り当てられた経験値格納領域に格納されている。
また、サブCPU91aは、レベルの値が一定値を超える毎に、演出設定として選択可能な項目を増加させる。より詳しくは、遊技者の選択操作により演出の頻度(演出設定1)、メインとなるキャラクタ(演出設定2)、キャラクタの衣装(演出設定3)、演出の背景デザイン(演出設定4)、BGM(演出設定5)を選択可能とされており、これら演出設定において、レベルが30を超えるまでは、3種類から選択可能であり、レベルが30を超えると5種類から選択可能となり、レベル60を超えると8種類から選択可能となる。
経験値が付与される達成条件としては、例えば、図10に示すように、特別役の当選可能性を示す連続演出が実行され、かつ特別役が当選した場合または外れた場合、ボーナス確定画面が表示された場合などが定められており、各達成条件の難易度、現在のレベル、ゲームを開始してからのゲーム数に応じて付与される経験値が定められ、達成条件が成立した時点の状況に応じた経験値が付与されることとなる。
図10に示す連続演出Bは、連続演出Aに比較して特別役に当選している可能性が高い旨を示す演出、すなわち特別役の当選時に選択される比率が連続演出Aよりも高い演出であり、かつ連続演出Aより出現率の低い演出である。
そして、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Bが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が高いにも関わらず、特別役が当選していない場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選している場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が低いにも関わらず、特別役が当選していた場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、同じ達成条件が成立した場合でも、0〜499Gと、500〜699Gと、700G以上と、で付与される経験値が異なり、ゲーム数が多いほどより多くの経験値が付与されるようになっている。
また、レベルの値が一定の値を超える毎に、付与される経験値が少なくなり、付与される経験値は少なくなる。詳しくは、レベル30を超えた場合、レベルを60を超えた場合に、それぞれ付与される経験値が減少するようになっており、達成条件によっては、経験値が付与されなくなる。このため、レベルが一定の値を超える毎に、さらなるレベルの上昇が困難となる。
このように本実施形態のスロットマシン1では、遊技を行った結果に応じた達成条件が成立することで経験値が付与され、その経験値に応じてレベルが上昇し、演出パターンが増加したり、演出の設定項目が増加したりするようになっており、遊技者が遊技を行う意欲を効果的に高めることができる。
なお、達成条件は、図10で示される条件以外の条件も予め用意されており、例えば、特定のミッションの達成という結果が得られる条件等も含まれる。
また、本実施形態では、サブCPU91aは、遊技開始時に、遊技者により、後述するパスワードが入力された場合や「簡単スタート」が選択された場合に、遊技において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、管理サーバ1200から所定の特典の付与を受ける際の交換価値であるコイン(金、銀、銅の3種類)を付与する。特典には、例えば、音楽、壁紙、待ち受け画面等のコンテンツデータ、あるいは、所定の物品と交換できる交換券を示すデータ(例えば、2次元コード)等が含まれる。
このコインの獲得仕様を図11(a)に示す。例えば、ボーナス(BB、RBの何れでもよい)に当選すると、50%の確率で、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、チェリー獲得時(詳細には、当選時)には、100%の確率で、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、200ゲーム消化毎に、100%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚を付与する。但し、ゲーム数が増える程、良い色のコイン(銅→金or銀、銀→金)が付与される確率を高くするようにしている。
また、ミッション達成時にも、100%の確率で、その達成したミッションのレベルに応じて、コインが付与される。例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が付与され、レベル低のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が付与される。なお、このような遊技間におけるコインの獲得のほか、詳細は後述するが、遊技終了時において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、コインの付与が行われる。
さらに、レベル高、中のミッション達成時には、後述するストックコインがあることを条件に、付与されるコインが追加される。この場合、例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が追加付与され、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が追加付与される。
遊技者にコインが付与されると、その内容に応じて、RAM91bに割り当てられた獲得コイン領域に記憶されている獲得データ(獲得した金、銀、銅の各コインの枚数を示すデータ)が更新される。
また、本実施形態では、一定以上のレベルであることや累積ゲーム数や累積ボーナス回数等が一定数以上であることを条件に実行される演出が用意されており、さらに上述のミッションとして、このような一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数等が一定数以上でなければ出現しない演出が実行されることにより達成されるミッションが定められており、遊技者が遊技を行い、レベルを上昇させることへの意欲も効果的に高めることができる。
また、サブCPU91aは、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合の遊技において、ゲーム数に応じて、液晶表示器51にて表示されるストーリーの段階を順次進行させるようにしている。詳しくは、ゲーム数に応じて、ストーリーがある段階まで到達すると、次の段階が展開されることとなる。
また、レベルの値は、1台のスロットマシン1において上昇した値のみならず、他のスロットマシン1において上昇した値を引き継ぐことも可能である。また、レベルの値だけではなく、他のスロットマシン1において進展したストーリーの段階や他のスロットマシン1において遊技者が演出設定を変更した場合、その設定内容も引き継ぐことが可能である。
具体的には、遊技者は、図12(a)に示すメインメニュー画面から「パスワード入力」を選択し、予め管理サーバ1200にて発行されたパスワードを入力することにより、以前の遊技履歴に応じたレベル及び演出設定(ストーリーの段階も含まれる)を引き継いで遊技を行うことが可能となる。
パスワード(鍵データ)は、後に詳述するが、後述する管理サーバ1200にて管理されている遊技者個人の遊技履歴に応じた特定終了データ、レベル、機種情報、直近情報、その他の演出設定を特定可能な8文字からなる文字データである。
メインメニュー画面は、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの制御状態において、演出用スイッチ56(CHANCEボタン)が操作された場合に、液晶表示器51の表示領域に表示される。
メインメニュー画面が表示されている状態では、図12(a)、図12(b)に示すように、ストップスイッチ8Lが操作されることで、左側のメニュー項目に移動し、ストップスイッチ8Rが操作されることで右側のメニュー項目に移動する。そして、演出用スイッチ56が操作されることで、手前に表示されているメニュー項目が選択される。また、メニュー項目として「終了」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56が操作されるか、ストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、図12(c)に示すように、「YES」、「NO」を選択可能な終了確認画面が表示される。この終了確認画面にてストップスイッチ8L、8R、演出用スイッチ56を操作し、「YES」、「NO」のうち「YES」を選択することで、基本画面(メインメニュー画面に移行する前の通常画面)に戻るようになっている。また、何も操作されない状態が、画面毎に定められた時間継続した場合にも基本画面に戻る。
パスワードの入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面では、図12(a)に示すように、「簡単スタート」、「パスワード入力」、「会員登録」、「ストックコインのヒント」、「終了」のメニュー項目が表示されるようになっている。
遊技者は、この場合のメインメニュー画面にて、ストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作して「ストックコインのヒント」を選択することにより、ストックコインのヒント画面を表示させることができる。ストックコインとは、パスワードの入力有無に関わらす、当該スロットマシン1における遊技において、所定の条件が成立すると、加算され、蓄積されるコイン(金、銀、銅の3種類)である。ストックコインを示すデータ(ストックコインデータ)は、RAM91bに割り当てられたストックコイン格納領域に記憶されている。
このストックコインのストック仕様を図11(b)に示す。例えば、ボーナス(BB、RBの何れでもよい)に当選すると、100%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚がストックされる。また、100ゲーム消化毎に、20%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚がストックされる。
新たにコインがストックされると、その内容に応じて、RAM91bに割り当てられたストックコイン格納領域に記憶されているストックコインデータが更新される。
サブCPU91aは、遊技者により「ストックコインのヒント」が選択されると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータを参照し、蓄積されているコインの状況に応じて、ストックコインのヒント画面のうちから、何れか一の画面を選択して表示する。この場合、例えば、蓄積されているコインの価値が高くないことが示唆されたり、蓄積されているコインの価値が非常に高い(例えば、金コインの枚数が所定数以上)ことが示唆されたりすることになる。
ストックコインは、遊技終了時において、所定の条件が成立することで、遊技者に付与される。したがって、このように、ストックコインのヒントとなる画面を表示することで、遊技者はパスワードを入力する前に、ストックコインがどれぐらい蓄積されているかを予測することができ、ストックコインがより多く蓄積されている遊技機を狙って、選択することが可能となり、興趣性の向上が図れる。
なお、ストックコインデータは、所定のタイミングで再設定される。本実施形態では、スロットマシン1の電源ON時と、電源ON時から所定時間(例えば、20時間)経過時に再設定される。再設定では、ストックコイン格納領域がクリアされ、価値内容がそれぞれ異なる(すなわち、金、銀、銅の各枚数の組み合わせが異なる)複数のストックコインデータのうちから、抽選により、一のストックコインデータを決定し、決定したストックコインデータをストックコイン格納領域に格納する。
サブCPU91aは、上記の再設定後、所定時間(例えば、1時間)以内に、遊技者により「ストックコインのヒント」が選択されると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータの価値内容に関わらず、ストックコインのヒント画面のうちの予め定められた一の画面を表示する。このようにすることで、遊技者にとって、ストックコインデータが再設定されたか否かの判別が困難となり、興趣性の向上が図れる。
なお、上記実施形態のスロットマシン1における、遊技間のコイン獲得仕様(図11(a)参照)、ストックコインのストック仕様(図11(b)参照)、ストックコインの獲得抽選条件等の内容は、あくまで一例であり、これらの内容に限定されることはない。例えば、遊技間のコイン獲得仕様において、レベル高のミッション達成時には、全てのストックコインを獲得できるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の遊技意欲を高め、興趣性の向上が図れる。
なお、ストックコインがない場合、ストックコインがある場合に比べ、遊技間のコイン獲得(図11(a)参照)において、遊技者に対してより高条件となるようにしてもよい。この場合、例えば、遊技者が獲得したコインの種類をランクアップさせるようにしてもよい(例えば、銅なら金又は銀、銀なら金にする。)。このようにすると、前の遊技者により、遊技終了時に全てのストックコインが獲得された場合であっても(JACKPOT演出により、周りの遊技者にも判る)、次の遊技者は、遊技意欲が低下することなく、当該スロットマシン1での遊技を開始することができる。
続いて、パスワードの入力操作仕様について説明する。遊技者は、パスワードの入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面にて、ストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作してパスワードメニューを選択すると、サブCPU91aにより、パスワード入力画面(図示せず)が表示される。パスワード入力画面では、ストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56(CHANCEボタン)を操作することで、パスワードの入力が完了する。
入力したパスワードが正規のパスワードであると認証された場合には、パスワードの入力を受け付けたことを示す「パスワードOK」画面(図示せず)が表示され、演出用スイッチ56を操作するか、予め定められた時間が経過することで閉じられ、基本画面に切り替わる。なお、パスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、パスワードの入力が受け付けられなかったことを示す「パスワードNG」画面(図示せず)が表示され、演出用スイッチ56を操作するか、予め定められた時間が経過することで閉じられ、基本画面に切り替わる。
パスワードが正規のパスワードであると認証されると、RAM91bに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの履歴)の値が初期化されると共に、パスワードから解析される特定終了データが、RAM91bに割り当てられた特定終了データ格納領域に、パスワードから解析されるレベルが、RAM91bに割り当てられたレベル格納領域に、パスワードから解析される機種を識別するための機種情報が、RAM91bに割り当てられた機種情報格納領域に、パスワードから解析される直近の遊技履歴を示す直近情報が、RAM91bに割り当てられた直近情報格納領域に、パスワードから解析されるその他の演出設定1〜3が、RAM91bに割り当てられた演出設定格納領域に設定される。そして、以上の設定に伴い、以前の遊技履歴に応じたレベル、及び演出設定が、当該スロットマシン1に引き継がれることとなる。また、この際、入力されたパスワードそのものがRAM91bに割り当てられたパスワード格納領域に格納されるようになっている。
また、上述のようにRAM91bには、個人履歴格納領域が割り当てられており、パスワードを入力し、正規のパスワードと認証されてからの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数)が蓄積されるようになっている。さらに予めスロットマシン1に設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。また、上述のように経験値について、10経験値獲得する毎に、レベル格納領域に格納されたレベルを1つ上昇させるようになっている。
そして、遊技者は、遊技を終える場合に、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コイン数、演出設定(機種情報、および、直近情報は含まず)、達成ミッションの履歴等からなる情報(遊技結果情報)が含まれる2次元コードをスロットマシン1から出力させ、これを携帯端末1100を用いて取得し、この2次元コードに含まれる遊技結果情報を管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
なお、遊技者により、メインメニュー画面にて、「簡単スタート」が選択されると、パスワードを入力した場合と異なり、以前の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことはできないが、遊技者は、「簡単スタート」選択後から遊技終了時までにおける、遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コイン数、演出設定(機種情報、および、直近情報は含まず)、達成ミッションの履歴等が含まれる2次元コードをスロットマシン1から出力させることができる。
図12(b)に示すように、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後のメインメニュー画面では、「データクリア」、「2次元コード作成」、「本日の結果」、「終了」のメニュー項目が表示されるようになっている。例えば、この場合のメインメニュー画面にて、遊技者により、「データクリア」が選択されると、RAM91bに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、特定終了データ格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域のそれぞれがクリアされる。
また、遊技者により、図12(b)に示すメインメニュー画面にて、「本日の結果」が選択されると、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後から現時点までにおける、遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コインの内容、達成ミッションの履歴、当該スロットマシン1におけるボーナス当選回数等の現在のランキング(スコアランキング)等が表示される。なお、本実施形態では、「本日の結果」選択時には、図示しない楽曲選択ボタンが表示され、楽曲選択ボタン選択時には、図13(a)に示す楽曲選択画面が表示される。
本実施形態の楽曲選択画面では、例えば、図13(a)に示すように、遊技者が選択可能な楽曲(特定演出)として、「楽曲A」、「楽曲B」、「楽曲C」、「楽曲D」、「楽曲E」の項目が表示されるようになっている。本実施形態では、遊技者によっていずれかの項目が選択されると、ボーナス中に選択された項目に対応する楽曲が音声出力されるように設定される。なお、本実施形態では、遊技者によっていずれの項目も選択されていない場合、ボーナス毎に全ての楽曲が選択可能となった順番(設定順)にループして音声出力される。具体的には、「楽曲A」、「楽曲B」、…、「楽曲E」の楽曲ループが設定され、ボーナスが開始される度に「楽曲A」、「楽曲B」、…、「楽曲E」、「楽曲A」、…の順に切り替えて音声出力される。
また、遊技者により、メインメニュー画面にて、「2次元コード作成」が選択されると、サブCPU91aは、2次元コードを生成し、液晶表示器51に表示させる。ここで表示される2次元コードには、例えば、パスワードを入力した遊技であれば、管理サーバ1200上の通常更新ページの所在を示すURL(通常更新用URL)と、ゲーム開始時に入力されたパスワードと、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施形態では、32ビットの乱数)と、遊技履歴更新データと、獲得データと、をそれぞれ示す情報が含まれる。ここで、遊技履歴更新データ及び獲得データは、遊技結果情報を構成する。
遊技履歴更新データには、個人履歴格納領域に記憶されている各データ値(総ゲーム数、メダルの総払出枚数、BB回数、RB回数、ボーナスの連続当選回数(連荘数)、達成ミッションの履歴、実行されたプレミア演出の履歴)、レベル格納領域に記憶されているレベル値、経験値格納領域に格納されている経験値、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜3、特定終了データ格納領域に格納されている特定終了データ等が格納されている。
また、獲得データは、獲得コイン格納領域に格納されている獲得データ(獲得した金、銀、銅の各コインの枚数を示すデータ)と同一の内容を示す。
このように、アイテムなどの特典の付与に用いられる獲得データについては、遊技履歴の出力に用いられる遊技履歴更新データと異なり、特典の付与に関する情報のデータ量だけで対応できるので、2次元コードに占める割合を、削減することができる。
なお、本実施形態においては、経験値格納領域に格納されている経験値は、レベルアップに用いられた残りの端数の経験値(すなわち、0〜9)である。
そして、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスすることで、2次元コードから特定される内容が、管理サーバ1200が備える遊技者データベースの内容に反映されるようになっている。
なお、2次元コードの出力においては、演出を伴わずに出力されるケースと、所定の条件が成立した際に、ストックコインの獲得抽選演出を示すJACKPOT演出に伴って出力されるケースがある。
なお、パスワードが認証されてから2次元コードが表示されるまでの間は、新たなパスワードの入力が禁止されるようになっている。そして、2次元コードが表示され、演出用スイッチ56の操作により、基本画面に切り替わる際、RAM91bに割り当てられた、パスワード格納領域、個人履歴格納領域、経験値格納領域、特定終了データ格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域、獲得コイン格納領域のそれぞれがクリアされ、再びパスワードの入力が許可されるようになる。
このように、本実施形態のスロットマシン1では、遊技を開始する際にパスワードを入力することで、以前遊技を行った際のレベルや演出設定等、過去の遊技履歴を反映した(引き継いだ)演出を実行させることが可能となり、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。また、遊技の終了後、遊技結果情報を含む2次元コードに、パスワードが含まれるため、パスワードを発行する管理サーバ1200にて、2次元コードに含まれるパスワードを認証することで、パスワードの発行を受けた遊技者であるか否かを判別することが可能となる。したがって、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行って2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、この2次元コードに含まれる遊技結果情報を、管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースに反映させることはできない。これにより、パスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、管理サーバ1200によって発行されるパスワードは、その発行の度に変化するランダム値によって変化するため、同一内容の遊技履歴が特定される場合であっても同一パスワードとなる訳ではなく、パスワードを推測することが困難となる。
本実施形態では、管理サーバ1200からパスワードの発行を受けるためには、予め携帯端末1100を用いて、管理サーバ1200にアクセスし、会員登録を行って、当該携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)を登録しておく必要がある。本実施形態では、遊技者により、図12(a)に示すメインメニュー画面にて「会員登録」が選択されると、サブCPU91aは、管理サーバ1200の会員登録ページの所在を示すURLが特定される2次元コードを生成して、液晶表示器51に表示させる。遊技者は、携帯端末1100にて、この2次元コードを読み取ることにより、簡単に管理サーバ1200の会員登録ページにアクセスできる。
携帯端末1100で2次元コードを読み取るときに、オートフォーカスにより焦点が合った状態で、表示画面内の枠内に所定の大きさで、撮影された2次元コードが表示されている状態で、2次元コードの画像が携帯端末1100に取り込まれる。そして、携帯端末1100が備える一般的な2次元コード読み取り用のアプリケーションプログラムにより、読み取った2次元コードが解析される。
携帯端末1100の表示部140には、2次元コードの解析結果としてのURL、すなわち、管理サーバ1200の会員登録ページ等の所定のウェブページの所在を示すURLが表示される。そして、このURLが選択されることで、このURLによって示される、管理サーバ1200の所定のウェブページにアクセスすることができる。
また、本実施形態では、予め管理サーバ1200にアクセスして会員登録を済ませていない遊技者であっても、メインメニュー画面にて、上述した「簡単スタート」を選択することで、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することができる。但し、この場合では、当然ながら、以前の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことはできない。
「簡単スタート」を選択して遊技を開始した後、遊技を終了する際に表示される2次元コードは、パスワードを入力して開始した場合と異なる。具体的には、通常更新用URLの代わりに、管理サーバ上の簡単スタート用のページの所在を示すURL(簡単スタート更新用URL)が含まれており、パスワードが含まれていない構成となっている。他の情報は、パスワードを入力した遊技に基づく2次元コードと同様である。
そして、遊技者は、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、読み取った2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスする。管理サーバ1200は、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が既に登録されているか否かを判定する。アクセスした携帯端末の端末識別情報が登録されていない場合には、管理サーバ1200は、当該端末識別情報に対応付けた当該遊技者用の遊技者情報(詳細は後述する)を、後述する遊技者データベースに新規に登録し、当該追加した遊技者情報に、スロットマシン1から出力された2次元コードに含まれる遊技結果情報を反映する。
一方、アクセスした携帯端末の端末識別情報が既に登録されている場合には、管理サーバ1200は、遊技者データベースの当該端末識別情報に対応付けられた遊技者情報に、当該2次元コードに含まれる遊技結果情報を反映する。
このように、本実施形態のスロットマシン1では、会員登録済みであるか否かに関わらず、遊技者は、メインメニュー画面にて「簡単スタート」を選択するだけで、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することができる。
本実施形態のサブCPU91aは、上述のようにメインメニュー画面から移行する各種メニュー画面を表示させた後、遊技者により何らの操作もなされない場合には、所定時間が経過すると、基本画面に切り替えるようになっている。
また、サブCPU91aは、遊技者により、パスワードが入力されるか、あるいは、「簡単スタート」が選択された場合、これらの操作が行われなかった場合の演出態様(通常演出モード)とは異なる演出態様である特定演出モードに制御状態を変更する。
例えば、液晶表示器51の表示領域には、その一部に第1、第2特定演出領域が割り当てられ、通常演出モードでは、第1特定演出領域に規則的な模様のみが表示されるようになるのに対して、特定演出モードでは、第1特定演出領域には、遊技者が設定した演出設定に基づくキャラクタが表示され、第2特定演出領域には、当該遊技者のレベル値(パスワードから特定されるレベル値)及び次回レベル上昇までに要する経験値を示す経験値メータが表示されるようになっている。なお、特定演出モードにおいて各特定演出領域に表示される対象は、上記に限られず、例えば、ミッションの達成状況などを表示するようにしてもよい。
但し、「簡単スタート」の選択による特定演出モードでは、演出設定やレベル値などを特定できないため、第1特定演出領域には、遊技者が設定した演出設定ではなく、デフォルトの演出設定に基づくキャラクタが表示され、第2特定演出領域においても、デフォルトの値に基づいて、レベル値及び経験値メータが表示される(例えば、レベル値ならば、0、経験値メータならば、0レベル)。
また、サブCPU91aは、通常演出モードか、特定演出モードかに関わらず、基本画面が表示されている状態でストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、特定演出領域を消去する。なお、デフォルトの設定では、各特定演出領域が表示されるようになっており、本システムに係る遊技の開始操作(パスワードの入力や「簡単スタート」の選択)がなされた場合や遊技の終了操作(「データクリア」や「2次元コード作成」の選択)がなされた場合には、それまで特定演出領域が消去されていても、再び、特定演出領域が表示される。
また、本実施形態では、特定演出モードと、通常演出モードとでは、特定演出領域以外の領域における表示態様は、どちらも同じであり、同様の演出が行われることとなる。例えば、演出モードに関わらず、背景で雨が降る演出が行われ、これにより内部抽選の結果等が示唆される。
上記のように、特定演出領域以外の領域における表示態様が同じではあるが、特定演出モードでは、例えば、特別役の当選期待度に応じて、特定演出領域の表示内容を変化させるような演出を行うことも可能である。
このように、特定演出領域以外の領域の表示態様は、特定演出モードと通常演出モードとで共通化できるため、使用する画像データや動画データの容量の抑制が図れる。
なお、液晶表示器51の第2特定演出領域に表示される遊技履歴は、上記のようなレベル値や経験値に限られず、累積ゲーム数や累積ボーナス回数、さらには、上述した、演出の実行条件となるレベル値、累積ゲーム数や累積ボーナス数までの残り値等を表示するようにしてもよい。
続いて、本発明の管理装置を適用した管理サーバ1200について説明する。管理サーバ1200は、上述したように、一般的なサーバコンピュータと同等のハードウェアを備える構成であり、インターネット網900を介して、携帯端末1100とのデータ通信が可能となっている。管理サーバ1200は、携帯端末1100からのアクセスの要求内容に応じて、当該遊技者に対応する遊技情報の登録や更新、パスワードの発行、特典の付与等を行う。なお、本実施形態では、管理サーバ1200には、端末識別情報(SIMデータ)が付与された携帯端末のみからアクセスが可能とされており、端末識別情報が付与されていない携帯端末や端末識別情報は付与されているものの、端末識別情報の送信を拒否した携帯端末からのアクセスは拒否される。
管理サーバ1200は、遊技者の遊技情報を管理するための遊技者データベースと、遊技者の遊技毎の遊技結果の履歴を管理する遊技履歴データベースと、遊技者に対して付与される特典データについての情報を管理するための特典データベースと、を備えている。また、管理サーバ1200は、遊技情報を更新する場合に受信した各更新要求のURLを登録済情報として管理する登録URL用データベース(登録URL用DB)と、遊技情報を更新しない場合に受信した各更新要求のURLを不正情報として管理する不正URL用データベース(不正URL用DB)と、を備えている。
遊技者データベースには、遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、現在のステータス(待機中/遊技中)、パスワード(最後に発行されたもの)、現在までの総ゲーム数、総BB回数、総RB回数、現在のレベル、(端数の)経験値、獲得コイン(金、銀、銅の各コインの枚数)、ポイント、持点、演出設定1〜3の設定内容、ミッション別の達成状況(達成済みのミッションは1、未達成のミッションは0)等からなる遊技者情報が、遊技者別(端末識別情報別)に登録されている。なお、遊技者情報には、このほかにも、図示はしないが、遊技者名(登録ネーム)、性別、生年月日、都道府県等の遊技者の個人情報(会員情報)も含まれている。
遊技履歴データベースには、遊技を行った遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、遊技日時、当該遊技開始時にスロットマシン1に入力されたパスワード、当該遊技の遊技終了時にスロットマシン1にてランダムに取得された遊技乱数、当該遊技でのゲーム数、当該遊技でのBB回数、当該遊技でのRB回数、当該遊技の終了時のレベル値、当該遊技の終了時の(端数の)経験値、当該遊技で獲得した金、銀、銅の各コインの枚数、当該遊技の遊技終了時の演出設定1〜3の設定内容、当該遊技でのミッション別達成状況、後述する特定終了データ等からなる遊技履歴情報が登録されている。
特典データベースには、特典を識別可能な特典IDに対応して、特典データ(コンテンツデータ、あるいは、交換券や応募券を示す2次元コード等)の格納場所、特典データの種別、特典を付与する条件の種別、該当する種別の条件値等からなる特典データ情報が登録されている。条件の種別としては、コイン、ポイント、持点(詳細は後述する)、レベル、ミッションの達成率、ゲーム数、BB回数、RB回数等が設定可能であり、その種別に応じた条件値(コインの種類及び枚数、ポイント数、点数等)が設定可能である。
次に、スロットマシン1で実行される各処理の内容について詳細に説明する。
図14は、スロットマシン1が実行する演出選択処理の制御内容を示すフローチャートである。この処理は、サブCPU91aが実行する遊技制御処理における内部抽選処理の実行後に開始される。先ず、サブCPU91aは、BB中又はRB中であるか否か、すなわち、ボーナス状態であるか否かを判定する(ステップS1001)。サブCPU91aは、ボーナス状態でない場合(ステップS1001;N)、通常の演出を選択し(ステップS1002)、処理を終了する。一方、サブCPU91aは、ボーナス状態である場合(ステップS1001;Y)、ボーナス用の演出を選択し(ステップS1003)、遊技者が楽曲選択画面によって楽曲を選択済であるか否かを判定する(ステップS1004)。
サブCPU91aは、楽曲選択済である場合(ステップS1004;Y)、選択済の楽曲(例えば、「楽曲A」)を演出実行時に音声出力する楽曲として選択し(ステップS1005)、所定条件が成立しているか否かを判定することにより、選択可能な新たな楽曲が追加されたか否かを判定する(ステップS1006)。本実施形態では、所定条件として、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技によってのみ成立する可能性がある特定のミッションを達成するという条件が予め設定されている。また、本実施形態では、サブCPU91aは、所定条件が成立、すなわち、特定のミッション(例えば、パスワード入力後又は簡単スタート後の遊技においてのみ実行されるプレミア演出が実行されることが条件となる「ミッションA」、パスワード入力後の遊技において成立可能なボーナス当選回数が100回目となる「ミッションB」)を達成したときに、新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)を追加する。
サブCPU91aは、所定条件が成立していない場合(ステップS1006;N)、処理を終了し、所定条件が成立している場合(ステップS1006;Y)、図13(b)に示す楽曲追加報知演出を選択し(ステップS1007)、処理を終了する。
ここで、楽曲追加報知演出とは、楽曲選択画面で選択可能となる楽曲が追加された旨を報知する演出である。本実施形態の楽曲追加報知演出は、例えば、図13(b)に示すように、「− ミッションA達成 −ボーナス時の楽曲として楽曲Fが選択可能!!」との文字列画像を液晶表示器51に表示するとともに、追加された楽曲の冒頭部分を音声出力する演出である。
一方、サブCPU91aは、楽曲選択済でない場合(ステップS1004;N)、所定条件が成立しているか否かを判定し(ステップS1008)、所定条件が成立している場合(ステップS1008)、前回のボーナス時に音声出力した楽曲は楽曲ループの最後の楽曲(例えば、「楽曲E」)であったか否かを判定する(ステップS1009)。サブCPU91aは、楽曲ループの最後の楽曲であった場合(ステップS1009;Y)、新たに追加された楽曲(例えば、「楽曲F」)を演出実行時に音声出力する楽曲として選択し(ステップS1010)、処理を終了する。
一方、サブCPU91aは、所定条件が成立していない場合(ステップS1008;N)、又は、楽曲ループの最後の楽曲でなかった場合(ステップS1009;Y)、楽曲ループの次楽曲(例えば、「楽曲C」)を演出実行時に音声出力する楽曲として選択し(ステップS1010)、処理を終了する。
図15は、スロットマシン1が実行する楽曲出力制御処理の制御内容を示すフローチャートである。この処理は、演出選択処理において選択された演出を実行する演出実行処理において実行される。先ず、サブCPU91aは、楽曲開始条件が成立したか否かを判定する(ステップS2001)。本実施形態では、楽曲開始条件として、ボーナス状態が開始するという条件が設定されている。サブCPU91aは、楽曲開始条件が成立しない場合(ステップS2001;N)、処理を終了する。
一方、サブCPU91aは、楽曲開始条件が成立した場合(ステップS2001;Y)、選択されている楽曲(例えば、「楽曲A」)の音声出力を開始し(ステップS2002)、楽曲中断条件が成立したか否かを判定する(ステップS2003)。本実施形態では、楽曲開始条件として、ボーナス状態において連続演出の実行が開始するという条件が設定されている。サブCPU91aは、楽曲中断条件が成立した場合(ステップS2003;Y)、選択されている楽曲の音声出力を中断し(ステップS2004)、楽曲再開条件が成立したか否かを判定する(ステップS2005)。本実施形態では、楽曲再開条件として、連続演出(例えば、3ゲームに亘ってボーナス終了後にATに制御されることを煽る演出)の実行が終了するという条件が設定されている。
サブCPU91aは、楽曲再開条件が成立しない場合(ステップS2005;N)ステップS2005の処理を繰り返し、楽曲再開条件が成立した場合(ステップS2005;Y)、所定条件が成立しているか否かを判定することにより、選択可能な新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)が追加されたか否かを判定する(ステップS2006)。サブCPU91aは、所定条件が成立している場合(ステップS2006;Y)、遊技者が楽曲選択画面によって楽曲を選択済であるか否かを判定する(ステップS2007)。
サブCPU91aは、楽曲選択済でない場合(ステップS2007;N)、新たに追加された楽曲(例えば、「楽曲F」)に選択を変更し(ステップS2008)、選択されている楽曲(「楽曲F」)の音声出力を再開し(ステップS2009)、ステップS2003の処理に戻る。一方、サブCPU91aは、所定条件が成立していない場合(ステップS2006;N)、又は、楽曲選択済である場合(ステップS2007;Y)、選択を変更せずに楽曲(「楽曲A」)の音声出力を再開し(ステップS2009)、ステップS2003の処理に戻る。
一方、サブCPU91aは、楽曲中断条件が成立しない場合(ステップS2003;N)、楽曲終了条件が成立したか否かを判定する(ステップS2010)。本実施形態では、楽曲終了条件として、ボーナス状態が終了するという条件が設定されている。サブCPU91aは、楽曲終了条件が成立していない場合(ステップS2010;N)、ステップS2003の処理に戻り、楽曲終了条件が成立した場合(ステップS2010;Y)、選択されている楽曲の音声出力を終了し、処理を終了する。
次に、サブCPU91aが実行するタイマ割込処理(サブ)において実行されるリセット信号出力処理について説明する。図16に示すように、リセット信号出力処理では、サブCPU91aは、ゲーム中か否かを判定する(ステップSb1)。サブCPU91aは、ゲーム中の場合には(ステップSb1;Y)、処理を終了し、ゲーム中でない場合には(ステップSb1;N)、デモ表示開始時間が経過したか否かを判定する(ステップSb2)。デモ表示開始時間は、リール停止コマンドの受信により第3停止操作が行われたことを識別してから計時が開始される。
サブCPU91aは、デモ表示開始時間が経過していない場合には(ステップSb2;N)、投入枚数コマンドの受信の有無にもとづいて賭数が設定されてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップSb3)。賭数が設定されていない場合には(ステップSb3;N)、精算コマンドの受信の有無にもとづいて精算処理が終了してから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップSb4)。精算処理が終了してから所定時間が経過していない場合には(ステップSb4;N)、処理を終了する。
サブCPU91aは、デモ表示開始時間が経過した場合(ステップSb2;Y)、賭数の設定が行われてから所定時間が経過した場合(ステップSb3;Y)、精算処理が終了してから所定時間が経過した場合(ステップSb4;Y)には、エラー音の出力中か否かを判定する(ステップSb5)。サブCPU91aは、エラー音の出力中でない場合には(ステップSb5;N)、音声出力回路94にリセット信号を出力し(ステップSb7)、リセット信号の出力後には初期設定処理を行って処理を終了する(ステップSb8)。一方、サブCPU91aは、エラー音の出力中である場合には(ステップSb5;Y)、エラー音再出力フラグをセットし(ステップSb6)、音声出力回路94にリセット信号を出力し(ステップSb7)、リセット信号の出力後には初期設定処理を行って処理を終了する(ステップSb8)。
以上説明したように本実施形態の遊技システム1001によれば、サブCPU91aは、遊技者によって2次元コードを出力する操作が実行されると、遊技履歴更新データ等に基づく2次元コードを出力する。また、サブCPU91aは、遊技者によって入力されたパスワードに特定終了データが含まれている場合、特定終了データに基づいて経験値を再設定して達成条件が成立したときに再設定された経験値を付与する付与する特定制御を実行する。
このようにすることで、特定終了演出が実行される前の2次元コード出力までの遊技と特定制御が実行されるパスワード入力後の遊技との連続性を遊技者が認識することができる。この結果、本実施形態の遊技システム1001は、特定終了演出に対応する特定制御が実行されない遊技システムよりも遊技の興趣が向上している。
また、本実施形態の遊技システム1001によれば、サブCPU91aは、ボーナス状態において演出を実行するときにのみ楽曲を音声出力することで遊技者のボーナス状態における遊技への射幸心を煽るようになっている。
このとき、サブCPU91aは、楽曲選択画面を介して遊技者によって選択されている楽曲(例えば、「楽曲A」)があるか否かを判定し、選択されている楽曲があれば、選択されている楽曲(例えば、「楽曲A」)を音声出力する。
このようにすることで、遊技者は、ボーナス状態に好みの楽曲を選択することができるので、ボーナス状態における遊技への射幸心が更に煽られる。この結果、本実施形態のスロットマシン1は、ボーナス状態における楽曲を選択することができないスロットマシンよりも遊技の興趣が向上する。
また、サブCPU91aは、選択されている楽曲があれば、所定条件が成立して(特定のミッションを達成して)新たな特定演出が選択可能となったか否かに関わらず選択されている楽曲(例えば、「楽曲A」)を音声出力する。
このようにすることで、遊技者は、選択されている楽曲(例えば、「楽曲A」)を再度選択する操作を行わなくても選択されている楽曲(例えば、「楽曲A」)が繰り返し音声出力されるので、楽曲を選択する操作の煩わしさによる不満を抱くことがなく、遊技の興趣の低下を防止できる。
また、このとき、サブCPU91aは、選択されている楽曲がなければ、楽曲リストのうちから選択されたいずれかの楽曲(例えば、「楽曲A」〜「楽曲E」)を音声出力するとともに、特定のミッションを達成して新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)が選択可能となったときには、新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)を音声出力する。
このようにすることで、遊技者が新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)を含む楽曲リスト(例えば、「楽曲A」〜「楽曲F」)から好みの楽曲を選択する動機付けとなり、遊技者が楽曲を選択することに対する興味を抱くようになるので、遊技の興趣が向上する。
なお、本実施形態では、サブCPU91aは、選択されている楽曲があれば、新たな特定演出が選択可能となったか否かに関わらず選択されている楽曲を音声出力したが、選択されている楽曲があった場合であっても、特定のミッションを達成して新たな楽曲が選択可能となったときには、新たな楽曲を音声出力することがあってもよい。例えば、特別な楽曲(例えば、「楽曲A」)が選択されていれば、新たな特定演出(例えば、「楽曲F」)が選択可能となったか否かに関わらず選択されている特別な楽曲(例えば、「楽曲A」)を音声出力し、その他の楽曲(例えば、「楽曲B」〜「楽曲E」)が選択されていれば、特定のミッションを達成して新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)が選択可能となったときには、新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)を音声出力するようにしてもよい。
また、本実施形態の遊技システム1001によれば、サブCPU91aは、選択されている楽曲がなければ、楽曲リストに設定された楽曲(例えば、「楽曲A」〜「楽曲E」)を選択可能となった順番、すなわち、設定順(例えば、「楽曲A」、「楽曲B」、…、「楽曲E」、「楽曲A」、…の順)に音声出力し、特定のミッションを達成して新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)が選択可能となったときには、設定順が最初の楽曲(例えば、「楽曲A」)と最後の楽曲(例えば、「楽曲E」)との間に新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)が追加設定される。
このようにすることで、本実施形態のスロットマシン1は、楽曲リストの設定順が最初の楽曲(例えば、「楽曲A」)と最後の楽曲(例えば、「楽曲E」)との間に新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)を音声出力しないスロットマシンよりも遊技者が新たな楽曲が音声出力されることへの違和感を抱くことを低減できる。
なお、本実施形態では、選択されている楽曲がなければ、楽曲リストに設定された楽曲を設定順に音声出力したが、楽曲リストに設定された楽曲をランダムに選択して同じ楽曲を繰り返し音声出力するようにしてもよい。この場合、例えば、「楽曲B」を繰り返し実行するときに、特定のミッションを達成して新たな「楽曲F」が選択可能となったときには、「楽曲B」の終了時に繰り返し音声出力される予定であった「楽曲B」に替えて新たな「楽曲F」を音声出力してもよい。
また、本実施形態の遊技システム1001によれば、サブCPU91aは、選択されている楽曲(例えば、「楽曲A」)があれば、特定のミッションを達成して新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)が選択可能となったときに楽曲追加報知演出を実行して新たな楽曲が選択可能となった旨を遊技者が認識可能な態様で報知する。
このようにすることで、遊技者は、選択されている楽曲(例えば、「楽曲A」)が繰り返し音声出力されている間にも新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)が選択可能となったことを認識でき、遊技者が新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)を含む楽曲リスト(例えば、「楽曲A」〜「楽曲F」)から好みの楽曲を選択する動機付けとなり、遊技者が楽曲を選択することに対する興味を抱くようになるので、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態の遊技システム1001によれば、パスワード入力後や簡単スタート選択後の遊技、すなわち、遊技履歴更新データ等に対応した遊技を開始した後にのみ達成する可能性がある特定のミッションを達成することによって新たな楽曲が追加される可能性がある。なお、サブCPU91aは、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技開始後におけるメインメニュー画面(図12(b)参照)において「本日の結果」選択時に表示される楽曲選択ボタン(図示せず)を選択したときに楽曲選択画面(図13(a)参照)を表示して遊技者が楽曲を選択できるようになっている。
このようにすることで、遊技者が新たな楽曲を選択可能となるようにするために遊技履歴更新データ等に対応した遊技をするようになる。この結果、本実施形態のスロットマシン1は、遊技履歴データに対応した遊技をしなくても特定のミッションを達成して新たな楽曲が追加される可能性があるスロットマシンよりも遊技履歴更新データ等に対応した遊技を促進できる。
なお、本実施形態では、簡単スタート選択後の遊技であっても特定のミッションを達成して新たな楽曲が追加される可能性があるようにしたが、例えば、パスワード入力後の遊技でなければ、特定のミッションを達成して新たな楽曲が追加されないようにしてもよい。
このようにすることで、遊技者が新たな楽曲を選択可能となるようにするためにパスワードを入力して遊技をするようになる。この結果、本実施形態のスロットマシン1は、パスワードを入力した遊技をしなくても特定のミッションを達成して新たな楽曲が追加される可能性があるスロットマシンよりもパスワードを入力した遊技を促進できる。
また、本実施形態の遊技システム1001によれば、サブCPU91aは、選択されている楽曲がなければ、楽曲(例えば、「楽曲B」)の音声出力中に中断条件が成立、すなわち、連続演出の実行が開始されて音声出力が中断された後に特定のミッションを達成して新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)が選択可能となったときには、連続演出の実行が終了して音声出力再開時に中断された楽曲(例えば、「楽曲B」)に替えて新たな楽曲(例えば、「楽曲F」)を音声出力する。
このようにすることで、遊技者は、楽曲の音声出力を中断したときに選択可能となった新たな楽曲を中断した楽曲の替わりに音声出力したことを認識できる。この結果、本実施形態のスロットマシン1は、楽曲の音声出力再開時に中断された楽曲に替えて新たな楽曲が音声出力されないスロットマシンよりも新たな楽曲が音声出力されることへの違和感を低減できる。
また、本実施形態の遊技システム1001によれば、サブCPU91aは、デモ表示開始時間が経過したと判定されたとき、賭数の設定が行われてから所定時間が経過したと判定されたとき、精算処理が終了してから所定時間が経過したと判定されたときのいずれかのときに、音声出力回路94をリセットする。
このようにすることで、音声の出力制御に異常があるときであっても、音声の出力制御に異常があるか否かを判定することなく、音声の出力制御に関する不具合を回復することができる。このため、音声の出力制御に関する不具合を回復する際の処理負担を増大することなく不具合を確実に回復することができる。また、デモ表示開始時間が経過したときに音声出力回路94をリセットすることにより、遊技が行われずにスロットマシン1が放置されても音声の出力制御に関する不具合を回復することができる。また、精算処理が終了してから所定時間が経過したときに音声出力回路94をリセットすることにより、遊技者が遊技を終了するために精算スイッチ10を操作したときに音声の出力制御に関する不具合を回復することができる。また、賭数の設定が行われてから所定時間が経過したとときに音声出力回路94をリセットすることにより、遊技が行われているときには、毎ゲーム音声の出力制御に関する不具合を回復することができる。
なお、本実施形態のように、デモ表示開始時間が経過したと判定されたとき、賭数の設定が行われてから所定時間が経過したと判定されたとき、精算処理が終了してから所定時間が経過したと判定されたときのいずれかのときに、ボーナス状態における楽曲の音声出力もリセットすることが好ましいが、例えば、楽曲の音声出力中においては上記の判定がなされたときであっても音声出力をリセットせずに楽曲の音声出力を継続してもよい。
図17は、サブ制御部91が音声出力回路94を初期状態にリセットする場合の具体例を示すタイミングチャートである。
図17(A)に示すように、例えば、ゲーム後にも演出が継続して演出音が再生されているとする。ゲームが終了して賭数の設定や次ゲームが開始されることなく、予め設定された演出終了時間が経過するとサブ制御部91は音声出力回路94に音声出力停止信号を出力する。これにより、音声出力回路94の起動を停止するための音声出力回路停止処理が行われ、演出音の再生が終了する。この後、デモ表示開始時間が経過すると、液晶表示器51からデモンストレーション画像によるデモ画面の表示(以下、「デモ表示」と称する)が開始される。また、デモ表示開始時間が経過したときに、サブ制御部91は音声出力回路94にリセット信号を出力する。本実施形態では、リセット信号が出力された際に行われるリセット処理として、音声出力回路94を再起動して初期化させるための初期化処理が行われる。これにより、音声出力回路94が初期化される。リセット信号の出力後は初期設定処理が行われる。初期設定処理では、例えば各チャンネルで音声を出力するために必要なデータをROM91bからデコードするなど、音声出力回路94が初期状態で発揮することが可能な機能が設定される。
デモ表示開始時間が経過したときは、ゲーム後に再生されていた演出音の再生が終了した後であるため、デモ表示が開始されたときは音声が出力され得ない状況である。よって、デモ表示開始時間が経過したときに音声出力回路94をリセットすることにより、例えば、デモ表示後も演出音の音声が再生され続けるなど、音声の出力制御に異常があるときであっても、音声の出力制御に異常があるか否かを判定することなく、音声の出力制御に関する不具合を回復することができる。このため、音声の出力制御に関する不具合を回復する際の処理負担を増大することなく不具合を確実に回復することができる。
また、デモ表示開始時間が経過したときに音声出力回路94をリセットすることにより、遊技が行われずにスロットマシン1が放置されても音声の出力制御に関する不具合を回復することができる。
なお、本実施形態では、演出終了時間が経過したときにサブ制御部91が音声出力回路94に音声出力停止信号を出力することにより演出音の再生を終了したが、音声出力回路94が演出音の再生時間を計測し、計測した時間が再生終了時間に達したときに演出音の再生を終了してもよい。
また、図17(B)に示すように、例えば、精算スイッチ10が操作され、メダルの精算処理が行われたとする。メダルの精算処理が行われているときはメダル返却音が再生される。メダルの精算処理が終了すると、サブ制御部91は音声出力回路94に音声出力停止信号を出力する。これにより、音声出力回路94の起動を停止するための音声出力回路停止処理が行われ、メダル返却音の再生が終了する。そして、メダルの精算処理が終了してから所定時間t(例えば、5秒)経過すると、サブ制御部91は音声出力回路94にリセット信号を出力する。これにより、音声出力回路94が初期状態にリセットされる。リセット信号の出力後は初期設定処理を行う。なお、精算処理が終了したか否かはメイン制御部41からの精算コマンドを受信したか否かによって判定される。
メダルの精算処理が終了してから所定時間tが経過したときはメダル返却音の再生が終了した後であるため、音声が出力され得ない状況である。よって、メダルの精算処理が終了してから所定時間tが経過したときに音声出力回路94をリセットすることにより、例えば、メダル返却音が再生され続けるなど、音声の出力制御に異常があるときであっても、音声の出力制御に異常があるか否かを判定することなく、音声の出力制御に関する不具合を回復することができる。このため、音声の出力制御に関する不具合を回復する際の処理負担を増大することなく不具合を確実に回復することができる。
また、一般的に、メダルの使用意志がなくなったときにメダルの精算を行うため、メダルの精算を行うときは遊技を終了するときである。よって、精算処理が終了してから所定時間が経過したときに音声出力回路94をリセットすることにより、遊技者が遊技を終了するために精算スイッチ10を操作したときに音声の出力制御に関する不具合を回復することができる。これにより、遊技が行われていない状況で音声の出力制御に関する不具合が発生し続けることを防止できる。
また、図17(C)に示すように、例えば、ゲーム後にも演出が継続して演出音が再生されているとする。賭数の設定が行われると、演出がキャンセルされるとともに、サブ制御部91は音声出力回路94に音声出力停止信号を出力する。これにより、音声出力回路94の起動を停止するための音声出力回路停止処理が行われ、演出音の再生が終了する。そして、賭数を設定してから所定時間t(例えば、1秒)経過すると、サブ制御部91は音声出力回路94にリセット信号を出力する。これにより、音声出力回路94が初期状態にリセットされる。リセット信号の出力後は初期設定処理を行う。なお、精算処理が終了したか否かはメイン制御部41からの投入枚数コマンドを受信したか否かによって判定される。
賭数の設定が行われてから所定時間tが経過したときは、ゲーム後に再生されていた演出音の再生が終了した後であるため、音声が出力され得ない状況である。よって、賭数の設定が行われてから所定時間tが経過したときに音声出力回路94をリセットすることにより、例えば、演出音が再生され続けるなど、音声の出力制御に異常があるときであっても、音声の出力制御に異常があるか否かを判定することなく、音声の出力制御に関する不具合を回復することができる。このため、音声の出力制御に関する不具合を回復する際の処理負担を増大することなく不具合を確実に回復することができる。
また、賭数の設定はゲームの開始に先立ってゲーム毎に行われるものであるため、遊技が行われているときには、毎ゲーム音声の出力制御に関する不具合を回復することができる。これにより、ゲームが開始されても音声の出力制御の不具合が発生し続けることを防止できる。
なお、音声出力回路94をリセットしているときに、メイン制御部41からコマンド(特に音声を出力するためのコマンド)を受信した場合には、そのコマンドに対応した処理を音声出力回路94のリセット後(本実施形態では初期設定処理後)に実行すればよい。また、音声出力回路94をリセットするための条件が成立したときに、メイン制御部41からコマンド(特に音声の出力に関するコマンド)を受信した場合には、音声出力回路94のリセットを中止して、そのコマンドに対応した処理を優先するようにしてもよい。
また、リセット信号が出力されたときに行われるリセット処理として、音声出力回路初期化処理のみを行っているが、リセット処理として、音声出力回路停止処理を行うとともに、音声出力回路停止処理後に音声出力回路初期化処理を行ってもよい。
また、賭数の設定が行われたときや精算処理が終了したときは、所定時間t(例えば、5秒)が経過したときに音声出力回路94をリセットしているが、所定時間tは任意に設定可能であり、また、賭数の設定が行われたときや精算処理が終了したときに、同時に音声出力回路94をリセットしてもよい。
図17(D)に示すように、ゲーム終了後でかつ賭数の設定前にエラーが発生してエラー音が再生されたとする。そして、エラーが解消すると、サブ制御部91は音声出力回路94に音声出力停止信号を出力する。これにより、音声出力回路94の起動を停止するための音声出力回路停止処理が行われ、エラー音の再生が終了する。そして、賭数を設定してから所定時間t(例えば、1秒)経過すると、サブ制御部91は音声出力回路94にリセット信号を出力する。これにより、音声出力回路94が初期状態にリセットされる。リセット信号の出力後は初期設定処理を行う。リセット信号出力前にエラー音が再生されていたため、初期設定処理ではエラー音を再出力するための設定がなされる。このため、リセット信号の出力後に再度エラー音が再生される。
エラー音はエラーが発生していることを報知するものであるため、エラーが解消されていないときにエラー音の再生を終了するべきでない。よって、音声出力回路94を初期状態にリセットする制御を実行すると不都合の生じるエラー音については、音声を回復することができる。これにより、利便性を向上させることができる。
また、上記のいずれの例においてもリセット信号の出力により音声出力回路94を初期状態にリセットするとともに初期設定処理を行っているので、好適に音声出力回路94をリセットすることができる。
[実施形態2]
上記実施形態1のスロットマシンでは、通常状態において通常の演出を実行したり、ボーナス状態においてボーナス用の演出や連続演出を実行したり、楽曲を音声出力したりしたが、実行する演出についてはこれらに限定されず、例えば、フリーズ動作を行ってもよい。以下、リプレイ当選時においてフリーズ動作、所謂、リプフリーズを実行する実施形態2について説明する。
なお、本実施形態では、上記実施形態1と同様の構成及び処理となる部分についてはその詳細な説明を省略し、主として上記実施形態1とは異なる部分について説明する。
本実施形態では、無効ラインとしての上段(L2)にベルが揃う上段ベルは、8枚のメダルが払い出される入賞役ではなく、再遊技が設定されるリプレイ、所謂ベルリプとして設定されている。
また、本実施形態では、入賞ライン(L1、L3〜L4)に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃う通常リプレイが第1のリプレイとして設定されており、通常リプレイ以外の他のリプレイであるベルリプが第2のリプレイとして設定されている。すなわち、本実施形態では、通常リプレイのみが第1のリプレイとして設定されており、遊技者が通常リプレイよりもリプレイ入賞したことに気付き難いベルリプ等が第2のリプレイとして設定されている。なお、本実施形態では、通常リプレイのみを第1のリプレイとして設定したが、第1のリプレイは通常リプレイに限定されず、例えば、下段ラインL3を無効ラインとした場合には、無効ラインである下段(L3)に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃う下段リプレイを含むようにしてもよい。
また、本実施形態では、メイン制御部41が遊技制御処理で実行するBET処理において後述する図18に示すリプフリーズ処理が実行される。図18〜図20は、メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。BET処理では、まず、メイン制御部41は、RAM41cの所定領域において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(ステップS10)、遊技状態に応じた規定数(本実施形態では上限数と同じ値であり全ての遊技状態において3)をRAM41cに設定し(ステップS11)、RAM41cにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲーム、すなわち、今から開始されるゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS12)。
次のゲームがリプレイゲームである場合(ステップS12;Y)、メイン制御部41は、ベルリプ入賞時においてリプフリーズを発生させるためのリプフリーズ処理を実行する(ステップS13)。リプフリーズ処理の終了後、メイン制御部41は、BETカウンタの値を1加算し(ステップS14)、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定することにより、ゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する(ステップS15)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数でない場合(ステップS15;N)、ステップS14に戻り、ETカウンタの値が規定数である場合(ステップS15;Y)、リプレイ入賞による賭数の設定完了後、ステップS16へ移行する。なお、メイン制御部41は、BETカウンタの値の加算後、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を実行する。また、メイン制御部41は、リプレイ入賞後における賭数の設定が完了した後に、リプレイ中LED20及びスタート有効LED18(ウェイト中はウェイト中LED19)を点灯させる処理を実行する。
メイン制御部41は、リプレイゲームフラグに基づいて、前回ゲームにおいて入賞したリプレイが第1のリプレイであったか否かを判定する(ステップS16)。メイン制御部41は、第1のリプレイであった場合(ステップS16;Y)、賭数が3(リプレイ当選可能な状態は3枚賭けであるため)加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(以下、BETコマンド(BET音あり))を通常コマンド用送信バッファに設定する(ステップS17)。
一方、メイン制御部41は、ステップS16において第1のリプレイではなかった場合(ステップS16;N)、すなわち、第2のリプレイに入賞した場合、賭数が3加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させない旨のBET音なしを示すBETコマンド(以下、BETコマンド(BET音なし))を通常コマンド用送信バッファに設定する(ステップS18)。なお、第2のリプレイは、異なる図柄を含む図柄の組み合わせから構成される7フェイクリプ1〜5や7揃いリプを含むものであってもよい。
なお、ステップS17、S18で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、サブ制御部91側においては、第1のリプレイ入賞後において賭数が設定される毎にBET音を出力するのに対し、第2のリプレイ入賞後において賭数が設定される際にはBET音を出力させないことになる。これにより、第1のリプレイ入賞を第2のリプレイ入賞よりも遊技者に気付かせ易くすることができる。
メイン制御部41は、RAM41cの所定領域において格納されるクレジットの値であるクレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(ステップS19)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が上限値である場合(ステップS19;Y)、投入不可フラグをRAM41cに設定し(ステップS20)、ステップS22に移る。なお、投入不可フラグの設定後、投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を消灯させるための処理が行われる。また、BETカウンタが第2のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、ステップS20において投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を消灯させずに、例えば、規定数分のBET音が出力された場合(後述するステップS37参照)や、リプフリーズ終了後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)の出力後に、投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
一方、メイン制御部41は、リプレイゲームでないと判定された場合(ステップS12;N)、又は、クレジットカウンタの値が上限値でない場合(ステップS19;N)、すなわちクレジット投入が可能である場合、投入待ち前の設定を行い(ステップS21)、ステップS22に移る。投入待ち前の設定では、RAM41cに投入不可フラグが設定されている場合は当該投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。このため、リプレイ入賞後においては、賭数の設定が完了する前であって投入待ち前の設定が未だ行われていないときに投入されたメダルを受付けず、賭数の設定が完了して投入待ち前の設定が行われてから投入されたメダルを有効に受付けてクレジット加算されることになる。メイン制御部41は、投入待ち前の設定が行われて投入不可フラグをクリアされた後、投入要求LED17を点灯させ、賭数を設定することが可能な場合にはBETスイッチ有効LED21を点灯させる処理を実行する。なお、メイン制御部41は、BETカウンタが第1のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、投入要求LED17のみを点灯させる。また、メイン制御部41は、BETカウンタが第2のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を点灯させ、例えば、規定数分のBET音が出力された場合(後述するステップS37参照)や、リプフリーズ終了後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)の出力後に、投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
メイン制御部41は、投入不可フラグに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(ステップS22)。メイン制御部41は、メダルの投入が可能な状態である場合(ステップS22;Y)、流路切替ソレノイド30をonの状態、すなわち、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(ステップS23)、ステップS25に移り、メダルの投入が可能な状態でない場合(ステップS22;N)、流路切替ソレノイド30をoffの状態、すなわち、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(ステップS24)、ステップS25に移る。
流路切替ソレノイド30の制御後、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態か否かを判定する(ステップS25)。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの場合(ステップS25;Y)、BETカウンタの値が0か否かを判定する(ステップS26)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が0である場合(ステップS26;Y)、確認開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS27)、設定確認処理を実行して設定確認状態に移行し(ステップS28)、ステップS22に戻る。なお、確認開始コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がoffである場合(ステップS25;N)、又は、BETカウンタの値が0ではない場合(ステップS26;N)、図19に示すように、投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定することにより、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルの通過が検出されたか否かを判定する(ステップS30)。メイン制御部41は、投入メダルの通過が検出されている場合(ステップS30;Y)、投入メダルフラグをクリアし(ステップS31)、投入不可フラグに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(ステップS32)。
一方、メイン制御部41は、メダルの投入が可能な状態である場合(ステップS32;N)、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(ステップS33)、BETカウンタの値が規定数でない場合(ステップS33;N)、賭数が1加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS34)、BETカウンタの値を1加算し(ステップS35)、ステップS22に戻る。なお、BETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、メダル投入により賭数が設定されるときには、サブ制御部91側において、BET音が出力される。
一方、メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数である場合(ステップS33;Y)、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたか否かを判定する(ステップS36)。メイン制御部41は、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していなかった場合(ステップS36;N)、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(以下、クレジットコマンド(通常))を通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS38)、クレジットカウンタの値を1加算する(ステップS40)。なお、クレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
一方、メイン制御部41は、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していた場合(ステップS36;Y)、規定数分のBET音が出力されたか否かを判定する(ステップS37)。具体的には、クレジットコマンドが規定数分の3回出力されたか否かを判定する。なお、第2のリプレイ入賞後において賭数が設定されるに際しては、ステップS18で示したようにBETコマンド(BET音なし)が出力されるため、サブ制御部91においてBET音が出力されない。このため、第2のリプレイ入賞後、賭数が設定された後において、メダルが投入されてクレジットされる際に、BET音を規定数回まで出力させるための処理が行われる。
一方、メイン制御部41は、規定数分のBET音が出力されていない場合(ステップS37;N)、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(以下、クレジットコマンド(BET音あり))を通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS39)、ステップS40に移る。なお、クレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
一方、メイン制御部41は、規定数分のBET音が既に出力されている場合(ステップS37;Y)、ステップS38に移り、クレジットコマンド(通常)が通常コマンド送信用バッファに設定される。これにより、第2のリプレイ入賞後のメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、3枚目までについてはBET音が出力され、4枚目以降についてはクレジット音が出力される。一方、第2のリプレイ入賞後でないときのメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、1枚目からクレジット音が出力されることになる。
なお、ステップS36、S37の次のステップとして、ステップS40を実行した後に、対応するステップS38又はステップS39の処理を行うことにより、クレジットカウンタの値としてステップS40により加算された後にあたる現在の値を示すクレジットコマンドをステップS38又はステップS39において設定するようにしてもよい。また、第2のリプレイ入賞時にはリプフリーズ解除後において規定数分の賭数が設定されるため、ステップS39においては、クレジットコマンド(BET音あり)として、規定数分のBET音を出力させるためのコマンドを設定し、規定数分のBET音を出力させるようにしてもよい。
クレジットカウンタ加算後、メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(ステップS41)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が50でない場合(ステップS41;N)、ステップS22に戻り、クレジットカウンタの値が50である場合(ステップS41;Y)、投入不可フラグを設定し(ステップS42)、ステップS22に戻る。
メイン制御部41は、投入メダルの通過が検出されていない場合(ステップS30;N)、又は、メダルの投入が可能な状態でない場合(ステップS32;N)、スタートスイッチ7の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定することにより、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否か判定する(ステップS45)。このとき、立上りエッジは、何れかのスイッチがONに変化し、且つ全てのスイッチがOFFである場合にのみ設定されるので、何れかのスイッチがONに変化したか否かに加えて他のスイッチがOFFであるかどうかについても判定されることになる。
メイン制御部41は、スタートスイッチ7の操作が有効に検出されている場合(ステップS45;Y)、立上りエッジをクリアし(ステップS46)、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定することにより、ゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する(ステップS47)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数でない場合(ステップS47;N)、ステップS22に戻り、BETカウンタの値が規定数である場合(ステップS47;Y)、投入不可フラグを設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態としてメダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(ステップS48)、ゲーム開始時の設定を行い(ステップS49)、BET処理を終了して遊技制御処理に移る。これにより、ゲームが開始されてから当該ゲームが終了して、次のゲーム以降のBET処理におけるステップS21において投入待ち前の設定が行われるまではメダルを投入しても受付けられず、メダル払出口9から払出されることになる。
一方、メイン制御部41は、スタートスイッチ7の操作が検出されていない場合、又はスタートスイッチ7が操作されたものの他のスイッチも操作されている場合(ステップS45;N)、図示しない1枚BETスイッチの立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定することにより、1枚BETスイッチの操作が検出されているか否かを判定する(ステップS50)。メイン制御部41は、1枚BETスイッチの操作が検出されている場合(ステップS50;Y)、図20に示すように、立上りエッジをクリアし(ステップS65)、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS66)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数である場合(ステップS66;Y)、ステップS22に戻り、BETカウンタの値が規定数でない場合(ステップS66;N)、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS67)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が0である場合(ステップS67;Y)、ステップS22に戻り、クレジットカウンタの値が0でない場合(ステップS67;N)、賭数が1加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS68)、クレジットカウンタの値を1減算し(ステップS68)、BETカウンタの値を1加算し(ステップS70)、ステップS22に戻る。なお、BETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、1枚BETスイッチの操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。なお、第2のリプレイ入賞後において、BETカウンタの値が規定数である場合(ステップS66;Y)、ステップS37と同様の判定を行い、規定数分、BET音が出力されていないときには、ステップS39と同様の処理を行うようにして、BET音を出力させるようにしてもよい。
一方、メイン制御部41は、1枚BETスイッチの操作が検出されていない場合(ステップS50;N)、MAXBETスイッチ6の立上り示す立上りエッジが設定されているか否かを判定することにより、MAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否かを判定する(ステップS51)。メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6の操作が検出されている場合(ステップS51;Y)、図20に示すように、立上りエッジをクリアし(ステップS75)、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS76)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数でない場合(ステップS76;N)、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS77)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が0でない場合(ステップS77;N)、クレジットカウンタの値を1減算し(ステップS78)、BETカウンタの値を1加算し(ステップS79)、ステップS76に戻る。
一方、メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数である場合(ステップS76;Y)、又は、クレジットカウンタの値が0である場合(ステップS77;Y)、BETカウンタが加算されたか否かを判定する(ステップS80)。なお、BETカウンタの加算は、ステップS79における加算のみならず、リプフリーズがMAXBETスイッチ6操作により解除された後のステップS14における加算も含む。メイン制御部41は、BETカウンタが加算されていない場合(ステップS80;N)、ステップS22に戻り、BETカウンタが加算されている場合(ステップS80;Y)、加算された数分賭数が加算された旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS81)、ステップS22に戻る。なお、BETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、MAXBETスイッチ6の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、設定された賭数分だけBET音が出力される。
一方、メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていない場合(ステップS51;N)、精算スイッチ10の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定することにより、精算スイッチ10の操作が検出されているか否かを判定する(ステップS52)。メイン制御部41は、精算スイッチ10の操作が検出されていない場合(ステップS52;N)、ステップS22に戻り、精算スイッチ10の操作が検出されている場合(ステップS52;Y)、立上りエッジをクリアし(ステップS53)、リプレイゲームフラグに基づいて次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS54)。
メイン制御部41は、リプレイゲームであると判定されなかった場合(ステップS54;N)、BETカウンタの値が0か否かを判定し(ステップS56)、BETカウンタの値が0でない場合(ステップS56;N)、ホッパーモータ34を駆動してBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御、すなわち賭数の設定に用いられたメダルを返却するとともにBETカウンタの値を0にする制御が行われるとともに、メダルの払出開始及び賭数精算を通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するための賭数精算処理を行う(ステップS57)。賭数精算処理実行後、メイン制御部41は、投入不可フラグをクリアし(ステップS58)、ステップS22に戻る。これにより、リプレイ入賞後ではなく賭数が設定されている状態で精算スイッチ10の操作により賭数精算が行われる際には、サブ制御部91側において、賭数精算中である旨が表示されるとともに、賭数精算に対応する音が出力される。
一方、メイン制御部41は、リプレイゲームであると判定された場合(ステップS54;Y)、又は、BETカウンタの値が0である場合(ステップS56;Y)、ホッパーモータ34を駆動してクレジットカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御、すなわちクレジットとして記憶されているメダルを返却するとともにクレジットカウンタの値を0にする制御が行われ、メダルの払出開始を通知するとともに、リプレイゲームにおけるクレジット精算であるか賭数が設定されていないときにおけるクレジット精算であるかを通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するためのクレジット精算処理を行い(ステップS59)、投入不可フラグをクリアし(ステップS58)、ステップS22に戻る。これにより、リプレイ入賞において精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、賭数精算が行われることなくクレジット精算のみが行われ、且つ、サブ制御部91側においては、リプレイ入賞後におけるクレジット精算中である旨が表示されるとともに、リプレイ入賞後におけるクレジット精算に対応する音が出力される。また、BETカウンタの値が0であるときにおける精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、サブ制御部91側において、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算中である旨が表示されるとともに、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算に対応する音が出力される。
図21は、メイン制御部41がBET処理のステップS13で実行するリプフリーズ処理の制御内容を示すフローチャートである。リプフリーズ処理は、リプレイゲームであると判定された場合、すなわち、前回ゲームにおいてリプレイ入賞後に行われる。メイン制御部41は、まず、前回ゲームにおいて入賞したリプレイが第2のリプレイであったか否かを判定する(ステップS85)。メイン制御部41は、第2のリプレイでなかった場合(ステップS85;N)、フリーズを発生させることなく、そのままリプフリーズ処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、第2のリプレイであった場合(ステップS85;Y)、フリーズ解除条件が成立するまで、リプレイ入賞により賭数設定されるタイミングやスタートスイッチ7を有効化するタイミングを遅延させるフリーズ(リプフリーズ)を発生させるための処理が行われる。具体的には、メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が上限値の50であるか否かを判定し(ステップS86)、上限値でないと判定された場合(ステップS86;N)、クレジット加算が可能であるため、流路切替ソレノイド30をonの状態としてメダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とする(ステップS87)。また、メイン制御部41は、流路切替ソレノイド30の設定後、遊技者に投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を点灯させるための処理を行う(ステップS88)。これにより、特に、MAXBET操作や、メダル投入等を促進させることができる。
一方、メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が上限値である50である場合(ステップS86;Y)、クレジット加算が不可能であるため、ステップS87、S88の処理を行わずに、ステップS89へ移る。これにより、クレジットカウンタが50であるにもかかわらず、投入されたメダルがホッパータンク側に流下されしまう一方、当該メダルによりクレジット加算も賭数加算もされないといった不具合が生じてしまうことを防止することができる。
メイン制御部41は、リプフリーズの開始から所定時間(本実施形態においては、30秒)経過したか否かを判定する(ステップS89)。メイン制御部41は、リプフリーズの開始から所定時間経過した場合(ステップS89;Y)、リプフリーズ解除条件が成立し、ステップS93に移る。一方、メイン制御部41は、リプフリーズの開始から所定時間経過していない場合(ステップS89;N)、遊技者によるMAXBETスイッチ6を用いたMAXBET操作があったか否かを判定し(ステップS90)、遊技者によるMAXBET操作があった場合(ステップS90;Y)、リプフリーズ解除条件が成立し、ステップS93に移る。
一方、メイン制御部41は、遊技者によるMAXBET操作がない場合(ステップS90;N)、メダル投入部4から投入されたメダルが、流路切替ソレノイド30よりもホッパータンク34a側に配置されている投入メダルセンサ31が備える複数のセンサのうち、最も上流側に配置されているセンサ、すなわち最初に投入メダルを検出可能な特定センサにより検出されているか否かを判定する(ステップS91)。なお、特定センサによりメダルの通過が検出されるのは、流路切替ソレノイド30がonの状態にされているときである(ステップS87参照)。メイン制御部41は、メダルの投入があった場合(ステップS91;Y)、リプフリーズ解除条件が成立し、ステップS93に移る。なお、メダルの投入があったと判定されたときであっても、他のセンサにより未だメダルの投入が検出されておらず、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となっていないため、投入メダルフラグは設定されない。
一方、メイン制御部41は、メダルの投入があったと判定されていない場合(ステップS91;N)、遊技者による精算スイッチ10を用いたクレジット精算操作があったか否かを判定する(ステップS92)。メイン制御部41は、遊技者によるクレジット精算操作があった場合(ステップS92;Y)、リプフリーズ解除条件が成立し、ステップS93に移る。なお、当該クレジット精算操作によりフリーズが解除された後においては、図19に示すように、精算スイッチ10の操作が検出されていると判定されて(ステップS52参照)、ステップS59に移り、クレジット精算処理が行われる。一方、メイン制御部41は、遊技者によるクレジット精算操作がない場合(ステップS92;N)、ステップS89に戻る。
フリーズ解除条件の成立後、メイン制御部41は、流路切替ソレノイド30がonの状態となっているときには当該流路切替ソレノイド30がoff状態にされて、リプフリーズ処理を終了する(ステップS93)。リプフリーズ処理においては、ステップS93の処理が行われる。これにより、例えば、クレジットカウンタが49であるときにリプフリーズが発生して、複数枚のメダルが一気に投入された場合でも、そのうちの1枚目が特定センサにより検出されることによりフリーズ解除条件が成立した後、即座にステップS93において流路切替ソレノイドがoff状態にさせて、リプフリーズ処理を終了させた後、1枚目のメダルがさらに他のセンサにより検出されて投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルフラグが設定されると、投入メダルの通過が検出され、クレジットカウンタが50に更新され、上限値である50であると判定され、投入不可フラグが設定され流路切替ソレノイドがoff状態となる(ステップS30、S40、S19、S20参照)。
このため、複数枚のメダルのうち2枚目以降のメダルはメダル払出口9から払出される。投入メダルセンサ31が備える複数のセンサは、複数枚のメダルが一気に投入された場合において、1枚目のメダルが特定センサにより検出されてから他のセンサにより検出されて投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となるまでに要する時間が1枚目のメダルが特定センサにより検出されてから2枚目のメダルが流路切替ソレノイド30に到達するまでに要する時間よりも短くなるように配置されている。このため、1枚目のメダル投入によりクレジット50に到達するときには、2枚目以降のメダルが流路切替ソレノイド30に到達したときに必ず流路切替ソレノイドがoff状態となるようにして、2枚目以降のメダルをメダル払出口9から払出させることができる。これにより、メダルを投入したにもかかわらず、クレジット加算もされず、返却もされないといった不具合の発生を防止することができる。
一方、クレジットカウンタが49未満であるときにリプフリーズが発生して、複数枚のメダルが一気に投入された場合には、そのうちの1枚目が特定センサにより検出されることによりフリーズ解除条件が成立した後、即座に流路切替ソレノイドがoff状態にされるものの、その直後、クレジットカウンタの値が上限値である50でないと判定され(ステップS19参照)、投入待ち前の設定が行われて流路切替ソレノイドがon状態に切り替えられ(ステップS19、S21〜S23参照)、当該on状態がクレジット50に到達するまで維持されるため、複数枚のメダルのうち2枚目以降のメダルもクレジット50に到達するまでは取り込まれてクレジットに加算される。これにより、リプフリーズ中においてメダル投入されたときの利便性を向上させることができる。
次に、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングについて説明する。図22(a)〜(d)は、図18〜図20に示したBET処理が実行されることにより、ゲーム終了後にメダルの投入又は精算が許容される場合の具体例を示すタイミングチャートである。
図22(a)は、小役入賞せずにメダル払出がなかった後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生していない場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのBET処理、図18のステップS10〜S12の処理が実行された後において、ステップS21以降の処理が実行されることにより、図22(a)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
図22(b)は、小役入賞してメダル払出が行われた後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生している場合には、払出が行われた後にゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのBET処理、図18のステップS10〜S12の処理が実行された後において、ステップS21以降の処理が実行されることにより、図22(b)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
図22(c)は、通常リプ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。通常リプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのBET処理、図18のステップS10〜S12の処理に加えて、さらに賭数設定が完了した後であってステップS19においてクレジット可能であると判定された後において、ステップS21以降の処理が実行されることにより、図22(c)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
図22(d)は、ベルリプ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。ベルリプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのBET処理、図18のステップS10〜S12の処理が実行された後、図21に示すリプフリーズ処理が実行されて、リプフリーズ解除条件が成立するまでリプフリーズに制御される。この間においては、図21のステップS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可される。リプフリーズ解除条件が成立すると、賭数設定が完了した後に、図18のステップS19においてクレジット可能であると判定された後において、ステップS21以降の処理が実行されることにより、図22(d)に示されるように通常のメダルの投入あるいは精算が許容される。
リプフリーズ中においては、フリーズ解除のためのメダル投入やクレジット精算操作が許容されており、リプフリーズ中におけるメダル投入やクレジット精算操作に連動してリプフリーズが解除されて、賭数設定された後に通常のメダルの投入あるいは精算が行われる。なお、リプフリーズ中であっても、クレジットカウンタの値がすでに50に達しているときには、図21のステップS87において流路切替ソレノイド30がon状態にされないため、この場合におけるメダルの投入については、リプフリーズ終了後から許容されることとなる。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1によれば、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、当該リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)がされて次のリプレイゲームが開始可能な状態となってから後に検出されたメダルである場合には、当該メダルの検出に応じてクレジットに加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、本実施形態のスロットマシン1は、従来のスロットマシンよりも違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、リプレイのうちベルリプに入賞した後においては、リプフリーズが発生し、メダルの投入により成立する条件を含む複数種類のフリーズ解除条件のうちいずれかが成立することにより終了する。これにより、小役入賞時やはずれ時と同様に、メダルの投入等所定の操作を行わなければ、次のゲームが開始されないように思わせるとともに、これらの所定の操作が行われることで次のゲームを開始できるようになったかのように思わせることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、精算スイッチ10への操作に応じて、賭数が設定されている場合には当該賭数を精算する賭数精算処理を実行し、賭数が設定されていない場合にはクレジットを精算するクレジット精算処理を実行可能としつつ、設定されている賭数がリプレイ入賞により自動BETされた賭数である場合には、賭数精算処理を実行せずにクレジット精算処理を実行する。これにより、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上せることができる。また、ベルリプ入賞後におけるリプフリーズ中に精算操作がされた場合も同様に、クレジット精算が行われるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
ここで、従来のスロットマシンにおいては、一般的に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間が、所定時間(例えば、190ms(ミリ秒))に制限されている。このため、操作タイミングに関わらず取りこぼしが発生しない入賞役を設ける場合には、各リールにおいて、所定時間内で引き込み可能な範囲内(本実施例では、5コマ以内)に、当該入賞役を構成する図柄を配置する必要がある。その結果、取りこぼしが発生しない入賞役の数が多くなるほど、入賞役各々を構成する専用図柄として数多くの種類を要することとなる。
一方、複数(通常は3つ)のリールに描かれる識別情報としての図柄については、無限に設けることができるものではなく、ある程度の制限が科される。例えば、3つのリール各々に描かれる図柄の数は、1リールに対して最大21個に制限されており、さらに3つのリールに描かれる図柄の種類は全部で最大10種類に制限されている。
このような従来のスロットマシンを背景とした場合、例えば、入賞役について同一の図柄により構成しようとしたときに、専用図柄を用意する必要がある。このため、図柄の数や種類の制限範囲内で移行役のための専用図柄を設けることが設計上困難となる虞があった。また、ストップスイッチ8L〜8Rの操作手順(押し順、操作タイミング等)にかかわらずリプレイ入賞し得るように構成する場合においては、所定時間内で引き込み可能な範囲内に当該リプレイを構成する専用図柄を配置する必要があり、専用図柄の数を多くせざるを得なくなり、益々設計が困難になってしまう虞があった。
これに対して、本実施形態のスロットマシン1では、リプレイに、外形が同一の図柄のみから構成される通常リプレイ等の第1のリプレイと、外形が同一または類似とはいえない図柄を含むベルリプ等の第2のリプレイとが含まれる。これにより、リプレイのための専用図柄を必ずしも複数設ける必要がなく、図柄の数と種類を増大させてしまうことを回避でき、図柄の数、種類、および配置の制限内で、リプレイの種類(バリエーション)を豊富にすることができる。一方、第2のリプレイ入賞が発生した場合には、外形が同一または類似とはいえない図柄を含む組合せが停止されるため、第1のリプレイ入賞が発生した場合よりもリプレイ入賞の発生に気付かずに、メダルを投入してしまう可能性が高まるが、前述したように検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられない等といった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、第2のリプレイを構成する図柄には、リプレイとは異なる図柄が含まれる。このため、第2のリプレイ入賞の発生に気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられない等といった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。さらに、ベルリプに入賞したときには、上段等の無効ライン上においてベル揃いとなる。このため、遊技者に対して通常ベルが入賞したと思わせることができるため、メダルの投入あるいはMAXBET操作させることができ、当該投入あるいは操作により次のゲームを開始できるようになったかのように思わせることができ、違和感を感じさせないようにすることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、第1のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音あり)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力される一方、第2のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音なし)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力されることがない。これにより、第2のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられない等といった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、BET音を出力させない第2のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してクレジット加算された場合でも、賭数の上限数に相当する3回まではBET音と同じ音が出力されるために、遊技者の勘違いでメダルを投入して賭数を設定しているつもりであるにもかかわらずBET音が出力されないことにより、不信感や違和感を抱かせてしまうことを防止することができる。
図23は、リプレイ入賞後にメダルの投入又は精算が許容される場合のタイミングチャートの変形例を示す図である。図23(a)は、通常リプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのBET処理、図18のステップS10〜S13の処理が行われた後に、自動BETの処理(ステップS14、S15)が開始される。すなわち、図18のステップS10〜S13の処理が行われた後は、自動BETの処理の開始が確定する。よって、図23(a)に示すように、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしてもよい。
第1の例として、例えば、ステップS12においてYESと判定されてステップS13の処理が終了した場合に、ステップS19と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であるか否かの判定を行った後に、自動BETの処理(ステップS14、S15と同様の処理)が開始されるようにするとともに、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後においては、その後に開始される自動BETの処理の完了を待つことなく、ステップS21と同様の処理を行って以降において投入されたメダルを検出したときにクレジット加算されるとともに、精算スイッチ10への操作を検出したときにクレジット精算されるようにしてもよい。一方、ステップS19と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であると判定された後は、ステップS20以降の処理と同様の処理を行うようにしてもよい。第1の例においてリプフリーズ処理は、例えば、賭数設定が開始されることになるタイミングで行うようにしてもよい。
第2の例として、例えば、メダルの投入あるいは精算を行うための割込処理を実行可能とし、第1の例におけるクレジットカウンタの値が50でないと判定されたとき、あるいは、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後において1回目のステップS14に相当する処理が実行されてからゲーム開始までの間において、上記割込処理の割込みを許可するようにして、所定期間(2msec)毎に当該割込処理を実行するようにして、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしてもよい。
このように構成した場合であっても、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、当該リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)が開始されてから後に検出されたメダルである場合には、当該メダルの検出に応じてクレジット加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定の開始よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。また、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上せることができる。
図23(b)は、ベルリプ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。ベルリプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのBET処理、図18のステップS10〜S12の処理が行われた後において、図21に示すリプフリーズ処理が実行されて、リプフリーズ解除条件が成立するまでリプフリーズに制御される。この間においては、図21のステップS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可される。リプフリーズ解除条件が成立すると、賭数設定が開始されるとともに、図23(b)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
以上のように、通常リプ入賞した場合には、図23(a)で示すように、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算が許容され、ベルリプ入賞した場合には、図23(b)で示すように、ベルリプフリーズを発生させ、フリーズ解除条件成立後であって、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算が許容されるようにしてもよい。この場合、BETされた旨の報知とクレジット加算された旨の報知とが同時に行われることを回避するために、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するものの、メダルの投入によりクレジット加算された旨の報知は、必ず、自動BETされた旨の報知がされた後に行うようにしてもよい。また、前述した実施形態において、リプフリーズを解除させるために投入されたメダルによりクレジット加算された旨の報知についても同様に、必ず、自動BETされた旨の報知がされた後に行うようにしてもよい。
なお、リプレイ入賞後において投入(クレジット)が許容されるタイミングをリプレイ入賞による自動BETが開始されるときにした場合であっても、リプレイ入賞後において精算が許容されるタイミングについてはリプレイ入賞による自動BETの完了時となるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、図22(c)、図22(d)、及び、図23(a)、図23(b)で示したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの開始時あるいは完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞による自動BETの開始後あるいは完了後において所定条件が成立したタイミングであってもよい。所定条件は、所定時間経過することにより成立するものや、所定の処理が終了することにより成立するものであってもよい。リプレイ入賞による自動BETの完了後において所定条件が所定時間経過することにより成立する例として、例えば、図18のステップS17で設定されたBETコマンド(BET音あり)がサブ制御部91に出力されて当該コマンドに基づいて3回目のBET音の出力が完了するまでに要する平均的な時間を時間Aとした場合に、所定条件がステップS15でYESと判定されてから時間Aが経過したときに成立するものであってもよく、また、図18のステップS18で設定されたBETコマンド(BET音なし)がサブ制御部91に出力されて受信されるまでに要する平均的な時間を時間Bとした場合に、所定条件がステップS15でYESと判定されてから時間Bが経過したときに成立するものであってもよい。ステップS15においてYESと判定された後、所定条件が成立したときに、ステップS21に移行可能となるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、リプレイの種類として、特定組合せである特定再遊技表示結果として第1のリプレイの通常リプと、非特定組合せである非特定再遊技表示結果として第2のリプレイのベルリプとが設けられている例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類としては、非特定再遊技表示結果が設けられておらず特定再遊技表示結果のみが設けられているものであってもよく、これとは逆に、特定再遊技表示結果が設けられておらず非特定再遊技表示結果のみが設けられているものであってもよい。
また、本実施形態では、リプレイの種類にかかわらず、リプレイ入賞後における投入が許容される例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類に応じてリプレイ入賞後における投入が許容されるように構成してもよい。例えば、特定組合せである特定再遊技表示結果としての第1のリプレイ入賞後においては投入が許容されないのに対し、非特定組合せである非特定再遊技表示結果としての第2のリプレイ入賞後においてのみ投入が許容されるようにしてもよい。すなわち、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ投入が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、リプレイの種類にかかわらず、リプレイ入賞後における精算が許容される例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類に応じてリプレイ入賞後における精算が許容されるように構成してもよい。例えば、特定組合せである特定再遊技表示結果としての第1のリプレイ入賞後においては精算が許容されないのに対し、非特定組合せである非特定再遊技表示結果としての第2のリプレイ入賞後においてのみ精算が許容されるようにしてもよい。すなわち、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ精算が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、ベルリプ入賞後であって自動BETされるまでにおいて、図21に示すリプフリーズ処理を実行して、リプフリーズを発生させる例について説明した。しかし、リプフリーズは、ベルリプ入賞ゲーム終了時に発生あるいは発生開始するものであってもよい。例えば、遊技制御処理における入賞判定処理においてリプフリーズ処理を実行してもよい。
また、リプフリーズは、ベルリプ入賞後であって自動BETされた後に発生あるいは発生開始するものであってもよい。例えば、次のゲームがリプレイゲームである場合(ステップS12参照)、まず、ステップS16〜S18の処理を行い、次にステップS14〜S15の処理を行った後、リプフリーズ処理を実行してもよい。この場合、図23(c)に示すように、賭数設定が完了した後のリプフリーズ中においては、図21のステップS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可されるようにし、リプフリーズ解除条件が成立すると、クレジット可能であると判定された後において(ステップS19参照)、ステップS21以降の処理が実行されることにより、図23(c)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容されるようにしてもよい。また、この場合においても、メダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングは、自動BETの処理が行われて賭数設定が完了した後に限るものではなく、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときであってもよい。
なお、上記実施形態1、2では、サブCPU91aは、ボーナス状態において楽曲選択画面を介して遊技者によって選択されている楽曲を音声出力したが、選択されている楽曲を音声出力するのはボーナス状態に限定されず、例えば、通常状態においてプレミア演出の実行中や、所定のゲーム数に亘るバトル演出(連続演出)の実行中に音声出力してもよい。また、例えば、有利状態としてのAT(アシストタイム)に制御されるスロットマシンであれば、AT中に音声出力してもよい。
なお、上記実施形態1、2では、サブCPU91aは、楽曲選択画面を介して遊技者によってスピーカ53、54から音声出力する楽曲を選択可能としたが、遊技者によって選択可能とする特別演出はこれに限定されず、例えば、画像を液晶表示器51に表示する演出において登場させるキャラクタを選択可能としたり、照明光を演出効果LED52等から照射・点灯等する演出における照明光の色や照射・点等の制御を選択可能としたり、これら複数の特別演出を含む演出パターンを選択可能としたりしてもよい。
なお、上記実施形態1、2では、所定条件を、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技によってのみ成立する可能性がある特定のミッションを達成するという条件としたが、所定条件についてはこれに限定されず、例えば、総ゲーム数、メダルの総払出枚数、メダルの純増数、BB回数、RB回数、ボーナスの連続当選回数(連荘数)等が所定数となるという条件としたり、現在のレベルが所定のレベルとなるという条件としたり、経験値が所定値となるという条件としたり、獲得コイン数、獲得したポイント数(例えば、持点、演出ポイント数等)、獲得した特典画像(プレミア画像、デモ画像、鑑賞用画像、キャプチャー画面等)の種類数が所定数となるという条件としたり、特定のプレミア演出が実行されるという条件としたりしてもよい。また、例えば、遊技者によって隠しコマンド操作(例えば、バトル演出実行中に所定のボタン操作)が行われるという条件としたり、RTC97によって稼働後から所定の日時となるとの条件としたりしてもよい。
[実施形態3]
実施形態3においては、上述した実施形態1におけるスロットマシン1をパチンコ遊技機700に置き換えた場合について説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機700の全体の構成について説明する。図24は、パチンコ遊技機700の正面図である。
パチンコ遊技機700は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機700は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠702を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤706を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠702の下部表面には打球供給皿(上皿)703がある。打球供給皿703の上面には、演出図柄(飾り図柄)の変動表示において特定の演出が実行されるときに操作されるチャンスボタン7111が設けられている。このチャンスボタン7111は、実施形態1で説明したスロットマシン1の演出用スイッチ56に対応する。
打球供給皿703のチャンスボタン7111が設けられている辺りの前面には、図12、図13で説明したような各種設定項目等を選択するときに操作される選択ボタン112A,7112Bが設けられている。この選択ボタン7112A,7112Bは、実施形態1で説明したスロットマシン1の図12、図13のような画面の表示時におけるストップスイッチ8L,8Rに対応する。
打球供給皿703の下部には、打球供給皿703に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿704や、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)705が設けられている。また、ガラス扉枠702の背面には、遊技盤706(図24参照)が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤706は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤706の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域707が形成されている。遊技領域707には、遊技球を誘導するための、多数の釘が植設されている。
遊技領域707の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置709が設けられている。演出表示装置709では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、又は、巡回表示ともいう)が行なわれる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置709は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう変動表示装置に相当する。演出表示装置709では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、例えば、「左」,「中」,「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置709は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置709で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤706における演出表示装置709の上部の左側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)708aが設けられている。本実施形態では、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば、7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字(又は、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤706における演出表示装置709の上部の右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)708bが設けられている。第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば、7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
本実施形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、共に0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器708a及び第2特別図柄表示器708bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(又は、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器708aと第2特別図柄表示器708bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件又は第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口713又は第2始動入賞口714に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、且つ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したこと(遊技球が入ったこと)である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
以下の説明においては、遊技球が第1始動入賞口713に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、遊技球が第2始動入賞口714に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行なう権利である保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ7560のRAM755の所定領域に記憶される。第1始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第1保留記憶データとして第1保留記憶バッファに記憶され、第2始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第2保留記憶データとして第2保留記憶バッファに記憶される。
パチンコ遊技機700には、遊技者が打球操作ハンドル705を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域707に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域707を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域707に入り、その後、遊技領域707を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口713に入り第1始動口スイッチ713aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器708aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口713への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口714に入り第2始動口スイッチ714aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器708bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口714への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置709は、第1特別図柄表示器708aでの第1特別図柄の変動表示時間中、及び第2特別図柄表示器708bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器708aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器708bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器708aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器708bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置709において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器708a、第2特別図柄表示器708b、及び、演出表示装置709は、識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置709では、変動表示を開始するときに、例えば、左,中,右の演出図柄の全てが変動表示を開始する。そして、変動表示している左,中,右の演出図柄が基本的に所定の順番(例えば、左演出図柄、右演出図柄、中演出図柄の順番のような予め定められた順番)で停止し、変動表示の開始から予め定められた変動時間が経過したときに、左,中,右の全演出図柄が停止して表示結果が確定する。なお、左,中,右の演出図柄が停止する順番は、左,右,中の図柄の順番以外の順番であってもよい。また、左,中,右の演出図柄は、同時に停止してもよい。
演出表示装置709の下方には、第1始動入賞口713を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口713に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第1始動口スイッチ713aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)713を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口714(第2始動口)を有する可変入賞球装置(電動チューリップ)715が設けられている。第2始動入賞口714に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第2始動口スイッチ714aによって検出される。可変入賞球装置715は、ソレノイド716によって開状態とされる。可変入賞球装置715が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口714に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置715が開状態になっている状態では、第1始動入賞口713よりも、第2始動入賞口714に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口714に入賞しない。なお、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態は、遊技球が第2始動入賞口714に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
以下、第1始動入賞口713と第2始動入賞口714とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置715が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置715に向かう遊技球は第2始動入賞口714に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口713は演出表示装置709の直下に設けられているが、演出表示装置709の下端と第1始動入賞口713との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口713の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口713の周辺での釘の配列を遊技球を、第1始動入賞口713に導きづらくして、第2始動入賞口714の入賞率の方を第1始動入賞口713の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器708aの下部には、第1始動入賞口713に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器718aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器718aは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器708aでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器708bの下部には、第2始動入賞口714に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器718bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器718bは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器708bでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置709の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部718cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部718dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、本実施形態では、第2始動入賞口714に対してのみ開閉動作を行なう可変入賞球装置715が設けられているが、第1始動入賞口713及び第2始動入賞口714の何れについても開閉動作を行なう可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
演出表示装置709における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置709の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、又は、全部若しくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。本実施形態において、リーチ状態は、例えば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置709の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、図24に示すように、可変入賞球装置715の下方には、特別可変入賞球装置720が設けられている。特別可変入賞球装置720は、開閉板を備え、遊技球が入賞可能な開状態(第1の状態)と、遊技球が入賞しない閉状態(第2の状態)とに変化可能である可変入賞装置である。なお、特別可変入賞球装置720は、閉状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、特別可変入賞球装置720が閉状態になっている状態は、遊技球が特別可変入賞球装置720に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
特別可変入賞球装置720は、第1特別図柄表示器708a又は第2特別図柄表示器708bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド721によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ723で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置720が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。本実施形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、何れかの大当り種別が選択される。なお、本実施形態では、1ラウンドで1回だけ特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御例を示したが、これに限らず、1ラウンドで2回等の複数回、特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御を行なうようにしてもよい。
演出表示装置709の下部には、普通図柄表示器710(図示せず)が設けられている。普通図柄表示器710は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート732を通過しゲートスイッチ732aで検出されると、普通図柄表示器710の表示の変動表示が開始される。本実施形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、例えば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器710における停止図柄が所定の図柄(当り図柄「○」)である場合に、可変入賞球装置715が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置715の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口714に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器710の近傍には、ゲート732を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器741が設けられている。ゲート732への遊技球の通過があるごとに、すなわちゲートスイッチ732aによって遊技球が検出されるごとに、普通図柄保留記憶表示器741は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器710の変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器741においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
遊技盤706の遊技領域707の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED725が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口726がある。また、遊技領域707の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ727R,727Lが設けられている。遊技領域707の外周上部、外周左部及び外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cが設けられている。例えば、天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cは、繰返し変動パターンとしての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときには、点滅する制御が行なわれる。
繰返し変動パターンとは、特別図柄及び演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに特定の演出表示を所定回数繰返し実行した後リーチ演出を実行するような変動パターンをいう。ここで、特定の演出表示は、例えば、再変動をする演出表示等の演出表示であり、所定回数繰返し実行可能な演出表示であれば、例えば、予告表示等の再変動表示以外の演出表示であってもよい。本実施形態では、繰返し変動パターンの一例として、再変動を特定の演出表示として所定回数繰返し実行可能である擬似連の変動パターンを用いる例を説明する。
ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。例えば、再変動の繰返し実行回数(擬似連再変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときと、はずれとなるときとを含む全ての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置709において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。
また、左枠LED728bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED751が設けられ、右枠LED728cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED752が設けられている。天枠LED728a、左枠LED728bおよび右枠LED728c及び装飾LED725は、パチンコ遊技機700に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機700に隣接して設置される(図示せず)。
図25は、主基板(遊技制御基板)731における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図25には、払出制御基板737および演出制御基板780等も示されている。主基板731には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機700を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ7560が搭載されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM754、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM755、プログラムに従って制御動作を行なうCPU756及びI/O757を含む。本実施形態では、ROM754及びRAM755は遊技制御用マイクロコンピュータ7560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU756のほかRAM755が内蔵されていればよく、ROM754は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/O757は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ7560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路7503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ7560においてCPU756がROM754に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ7560(又はCPU756)が実行する(又は、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU756がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板731以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路7503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路7503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路7503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、及び、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、及び、数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、乱数回路7503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM754等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ7560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ7560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路7503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行なうことによって、乱数回路7503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、第1始動口スイッチ713aまたは第2始動口スイッチ714aへの始動入賞が生じたときに乱数回路7503から数値データをランダムRとして読出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM755は、その一部又は全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM755の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや各保留記憶数カウンタの値等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、本実施形態では、RAM755の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5V等)の電圧値を監視して、電圧値が予め定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ732a、第1始動口スイッチ713a、第2始動口スイッチ714a、カウントスイッチ723、一般入賞口スイッチ711及び回収通路センサ712からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ7560に与える入力ドライバ回路758も主基板731に搭載されている。主基板731は、各種スイッチからの検出信号を受信すると、各種スイッチに応じた賞球の払い出しを実行させるための賞球信号を払出制御基板737に送出する。払出制御基板737は、賞球信号を受信すると、球払出装置797を駆動して賞球信号に応じた賞球を払い出させる。
一般入賞口スイッチ711は、遊技盤706の所定位置に設けられ、例えば、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口(図示せず)に進入した遊技球を検出するスイッチである。一般入賞口スイッチ711によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、回収通路センサ712は、パチンコ遊技機700に回収された全ての遊技球が通過する共通の通路の所定位置に設置され、遊技球の通過を検出する透過型の光センサである。
また、可変入賞球装置715を開閉するソレノイド716、及び、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置720を開閉するソレノイド721を遊技制御用マイクロコンピュータ7560からの指令に従って駆動する出力回路759も主基板731に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板731に搭載されている。
本実施形態では、演出制御基板780に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板777を介して遊技制御用マイクロコンピュータ7560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置709の表示制御を行なう。
また、本実施形態では、演出制御基板780には、チャンスボタン7111からの操作信号が入力され、チャンスボタン7111からの操作信号に応じて演出及び図12、図13で説明した画面等での決定操作を実行する。
また、本実施形態では、演出制御基板780には、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号が入力され、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号に応じて図12、図13で説明した画面等での選択操作を実行する。
演出制御基板780は、演出制御用CPU及びRAM(何れも図示せず)を含む演出制御用マイクロコンピュータ(図示せず)を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板780において、演出制御用CPUは、内蔵又は外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板777を介して入力される主基板731からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ及び入力ポート(何れも図示せず)を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPUは、演出制御コマンドに基づいて、図示しないVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に演出表示装置709の表示制御を行なわせる。
本実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータと共動して演出表示装置709の表示制御を行なうVDPが演出制御基板780に搭載されている。VDPは、演出制御用マイクロコンピュータとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDPは、VRAM内の画像データを演出表示装置709に出力する。
演出制御用CPUは、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置709に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)を予め格納しておくためのものである。演出制御用CPUは、キャラクタROMから読出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用CPUから入力されたデータに基づいて表示制御を実行する。
演出制御用CPUは、チャンスボタン7111から入力された操作信号に応じて演出、及び、図12、図13の画面等での選択項目の決定を実行する。演出制御用CPUは、選択ボタン7112A,7112Bから入力された操作信号に応じて、図12、図13の画面等での選択項目の選択を実行する。
演出制御基板780は、図示しない電源回路と接続されており、演出制御基板780の演出制御用CPUは、電源回路から電源が供給されたことを監視する電源監視機能を有する。
演出制御コマンド及び演出制御INT信号は、演出制御基板780において、まず、図示しない入力ドライバに入力する。入力ドライバは、中継基板777から入力された信号を演出制御基板780の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板780の内部から中継基板777への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
さらに、演出制御用CPUは、図示しない出力ポートを介してランプドライバ基板735に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPUは、出力ポートを介して音声出力基板770に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板735において、LEDを駆動する信号は、図示しない入力ドライバを介して図示しないLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED728a、左枠LED728b、右枠LED728c等の枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤706側に設けられている装飾LED725に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板735に搭載される。
音声出力基板770において、音番号データは、図示しない入力ドライバを介して図示しない音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し、図示しない増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、図示しないボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ727R,727Lに出力する。また、図示しない音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音又は音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
上述した実施形態1のスロットマシン1の遊技履歴の総ゲーム数及びBB回数(RB回数)を、パチンコ遊技機700の演出表示装置709の変動表示の総回転数及び大当り回数に置換えることができる。また、実施形態1のスロットマシン1で算出したメダル差枚数は、払い出された遊技球の総数から、打ち込んだ遊技球の総数を差し引いた遊技球差分数で置換えることができる。例えば、払い出された遊技球の総数は、第1始動口スイッチ713a、第2始動口スイッチ714a、カウントスイッチ723及び一般入賞口スイッチ711それぞれの検出結果に基づいて算出することができる。また、打ち込んだ遊技球の総数は、回収通路センサ712の検出結果に基づいて算出することができる。また、実施形態1のスロットマシン1でボーナス状態において音声出力した楽曲は、例えば、大当り状態、確変状態、時短状態において音声出力する楽曲に置換えることができる。
このように、実施形態1の内容をパチンコ遊技機700に適用することができる。すなわち、演出制御用CPUは、遊技者によって2次元コードを出力する操作が実行されると、特定終了データを含む遊技履歴更新データ等に基づく2次元コードを出力し、遊技者によって入力されたパスワードに特定終了データが含まれている場合、特定終了データに基づいて経験値を再設定して達成条件が成立したときに再設定された経験値を付与する付与する特定制御を実行する。また、演出制御用CPUは、大当り状態や確変状態や時短状態において演出を実行するときにのみ楽曲を音声出力し、楽曲選択画面を介して遊技者によって選択されている楽曲があるか否かを判定し、選択されている楽曲があれば、選択されている楽曲を音声出力する。また、演出制御用CPUは、選択されている楽曲があれば、特定のミッションを達成して新たな特定演出が選択可能となったか否かに関わらず選択されている楽曲を音声出力とともに、選択されている楽曲がなければ、楽曲リストのうちから選択されたいずれかの楽曲を音声出力し、特定のミッションを達成して新たな楽曲が選択可能となったときには、新たな楽曲を音声出力する。
このようにすることで、本実施形態のパチンコ遊技機700は、上記実施形態1、2のスロットマシン1と同様に、操作の煩わしさによる不満を抱くことがなく、遊技の興趣の低下を防止できるとともに、遊技者が新たな楽曲を含む楽曲リストから好みの楽曲を選択する動機付けとなり、遊技者が楽曲を選択することに対する興味を抱くようになるので、遊技の興趣が向上する。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機700は、遊技領域(例えば、遊技領域707)に設けられた始動領域(例えば、第2始動入賞口714)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄や飾り図柄)の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段(例えば、第1および第2特別図柄表示器708a、708bや演出表示装置709)を備え、識別情報の表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄となる特別図柄や大当り組合せの演出図柄)が導出されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御するパチンコ遊技機であり、遊技媒体が所定領域(例えば、ゲート732)を通過したことに基づいて、前記始動領域を遊技媒体が通過しやすい第1状態(例えば、開放状態、拡大開放状態)と、遊技球が進入しにくいまたは進入しない第2状態(例えば、閉鎖状態、通常開放状態)とに変化する可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置715)と、遊技者による指示入力を検出する指示入力検出手段(例えば、プッシュボタン、スティックコントローラ、傾倒方向センサユニット、プッシュセンサ)と、前記可変表示手段における識別情報の可変表示が終了した後に、前記指示入力検出手段により特定指示入力が検出されたことに基づいて、前記遊技機における遊技関連情報(例えば、メインメニュー)を表示する遊技関連表示制御手段(例えば、演出制御用CPUがメニュー処理を実行する処理)と、前記可変表示手段における識別情報の可変表示が終了した後の期間を含む特定期間にて、前記可変入賞装置が前記第1状態となるか否かを報知するための所定演出を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPUが特定期間に所定演出を実行する処理)と、識別情報の可変表示が終了した後の期間にて前記遊技関連情報が表示されているときには、前記可変入賞装置が前記第1状態となる場合でも前記所定演出よりも前記遊技関連情報の表示を優先して実行する優先制御手段(例えば、演出制御用CPUがメインメニュー表示中に所定演出の実行を規制する処理)とを更に備えてもよい。
このようにすることで、遊技関連情報に対する遊技者の注目が妨げられることを防止できる。
なお、上記実施形態1〜3では、遊技場に設置されて遊技者による遊技用価値(メダルや遊技球)を用いた遊技機(スロットマシン1やパチンコ遊技機700)と、遊技機が出力する2次元コードを読み取る携帯端末1100とアクセス可能な管理サーバ1200とによって遊技システム1001が構成されているが、遊技機については遊技用価値を用いないスロットマシンやパチンコ遊技機によって構成してもよい。例えば、遊技者の遊技履歴を取得可能な遊技機シミュレータ等のゲームソフト(スロットマシンゲーム、パチンコ遊技機ゲーム)を起動する家庭用ゲーム機や他のコンピュータ装置、インストールされた携帯アプリ(スロットマシンアプリ、パチンコ遊技機アプリ)を起動する携帯端末を本発明の遊技機として構成することも可能である。
なお、上記実施形態3では、所定条件を上記実施形態1、2と同様に、パスワード入力後や簡単スタートによる遊技によってのみ成立する可能性がある特定ミッションを達成するという条件としたが、所定条件についてはこれに限定されず、例えば、大当り回数、小当り回数、連荘数、ハマリ回転数(大当たりから次の大当たりまでの回転数)等が所定数となるという条件としたり、現在のレベルが所定のレベルとなるという条件としたり、経験値が所定値となるという条件としたり、獲得コイン数、獲得したポイント数、獲得した特典画像の種類数が所定数となるという条件としたり、特定のプレミア演出が実行されるという条件としたり、遊技者によって隠しコマンド操作が行われるという条件としたり、RTC97によって稼働後から所定の日時となるとの条件としたりしてもよい。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。