JP6611164B2 - 錠剤印刷装置及び錠剤印刷方法 - Google Patents

錠剤印刷装置及び錠剤印刷方法 Download PDF

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Description

本発明は、搬送ベルトにて搬送される錠剤の表面に文字、マーク、絵柄等を印刷する錠剤印刷装置及び錠剤印刷方法に関する。
従来、特許文献1に記載される固形製剤印刷装置(錠剤印刷装置)が知られている。この固形製剤印刷装置では、コンベア(搬送ベルト)によって順次搬送される固形製剤の表面に転写ローラによって印刷(転写)を行う印刷機構が文字やマーク等を印刷する。前記コンベアには、その搬送方向に微***の形成されたポケットが配列されており、そのポケットに固形製剤が収容された状態でコンベアが移動することにより、固形製剤が順次搬送される。そして、前記コンベアの前記転写ローラに対向した部分の裏側に各ポケットの微***を通して空気を吸引する空気吸引部が設けられ、この空気吸引部による空気吸引作用によって前記コンベアの前記転写ローラに対向した部分の各ポケットに収容された固形製剤が当該ポケット内で固定される。これにより、転写ローラによって各ポケットに収容された固形製剤に文字やマーク等がずれることなく転写(印刷)される。そして、印刷機構の固形製剤の搬送方向下流側に設けられた温風乾燥機によって、各固形製剤の表面に転写されたインクを乾燥させる。
また、文字やマークの変更の容易さや衛生面から、前記転写ローラを用いた印刷機構に代えて、インク滴を吐出する複数のノズルを備えたノズルヘッドを有し、印刷データに基づいたパターンに従って前記ノズルヘッドの複数のノズルからインク滴を吐出して、非接触で印刷を行うインク吐出印刷機構(所謂、インクジェットプリンタ)を用いることもある。
特開平6−143539号公報
ところで、上述したようなインク吐出印刷機構を用いて錠剤に対する印刷を行う場合、ノズルヘッドの各ノズルのインクつまり等を防止するために、定期的に、ノズルヘッドからインクを吐出させてメンテナンスを行う必要がある。また、錠剤の姿勢や搬送位置が予定していた位置からずれることがある。例えば、特許文献1に示すようなポケット内部に錠剤を収納して搬送する装置の場合には、錠剤の中心がポケットの中心と合致せずに一方向に寄るようにして収納される場合や、錠剤が斜めに傾いた状態で収納される場合がある。また、ポケットを有さず、ベルトに形成されたスリットを介して錠剤を吸着させるような装置においては、ポケットを有する装置と比較すると、より、搬送位置が変わる可能性が高くなる。錠剤の搬送位置が予定していた位置から大幅にずれた場合や、錠剤の搬送姿勢が大きく傾いている場合には印刷を行わないが、予定した位置や姿勢からずれているものの、許容範囲に入っている場合には、印刷データを調整してその調整後の印刷データに基づいたパターンに従って複数のノズルからインク滴を吐出させる。搬送位置がずれるなどした際に利用されるノズルは、予定された位置に錠剤が搬送された場合に使用されるノズルと比較すると、まれにしかインクの吐出がなされない。吐出の頻度が低いノズルヘッドのノズルは、インクが乾燥してノズル周辺に付着していたり、ノズル自体がつまっていたりすることがあり、このようなノズルからインクを吐出させると、インクが曲がって吐出されたり、吐出自体が不可能な場合もある。したがって、インク吐出印刷機構を用いて錠剤に対する印刷を行う場合には、このような乾燥したインクを排除する定期的なノズルメンテナンスが必須である。特に、ノズルヘッドの全ノズルから少量のインクを吐出させるメンテナンス(以下、「ダミー吐出」という。)を定期的に行なうことによって、使用頻度の低いノズルの吐出不良を防いでいる。
しかし、このように定期的なノズルヘッドのメンテナンスでは、搬送中の錠剤が存在するベルト上でメンテナンスを行うと錠剤がダミー吐出によるインクで汚れてしまうため、ノズルヘッドを所定位置に退避させなければならず、そのメンテナンス処理に時間を要してしまう。また、ノズルヘッドを移動させずにメンテナンスを行うとなると、錠剤が汚れるのを防ぐために、搬送機構中の錠剤を全て排出させた状態にしなければならず、メンテナンス後に印刷位置まで錠剤を搬送させるのに時間を要し、印刷開始までのロス時間が大きい。予備のノズルヘッドを備えるようにし、一方のノズルヘッドがメンテナンスを行っているときは、他方のノズルヘッドで錠剤に対する印刷を行うようにすることもできるが、ノズルヘッドの移動手段が複雑になり、コストも高くなってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ノズルヘッドからインクを吐出させるメンテナンスを効率的に行うことのできる錠剤印刷装置及び錠剤印刷方法を提供するものである。
本発明に係る錠剤印刷装置は、順次供給される錠剤を搬送する前搬送機構と、前記錠剤を搬送する搬送ベルトと、前記前搬送機構から前記錠剤を引き受けて前記搬送ベルトに引き渡す中継搬送機構とを有する搬送機構と、
インク滴を吐出する複数のノズルを備え、前記搬送ベルトの表面に対向して配置され、前記搬送ベルト上の印刷位置にある錠剤に対して前記ノズルからインク滴を吐出して当該錠剤に対する印刷を行うインク吐出印刷機構と、
前記搬送ベルトに対する錠剤の供給を停止させて、前記搬送ベルトに錠剤の無い空エリアを形成させる空エリア形成機構とを有し、
前記空エリア形成機構は、前記中継搬送機構を、前記前搬送機構からの前記錠剤の引き受け可能な位置から前記前搬送機構からの前記錠剤の引き受けができない位置に退避させる中継中断機構であって、
前記空エリア形成機構によって形成された前記空エリアが前記印刷位置を通過する際に、前記インク吐出印刷機構の全ノズルからインクを吐出させることを特徴とする構成となる。
このような構成により、搬送ベルトにより搬送される錠剤が印刷位置を通過する際に、ノズルヘッドの複数のノズルから吐出されるインク滴により当該錠剤に印刷がなされる。そして、搬送ベルト上に形成された空エリアが、搬送ベルトの移動によって前記印刷位置を通過する際にノズルヘッドの全ノズルからインク滴が吐出される。
本発明に係る錠剤印刷装置によれば、搬送ベルトにより搬送される錠剤に対する印刷を止めずに、ノズルヘッドを特に移動させることなく、また、錠剤を搬送ベルト上から排除することもなく、当該搬送ベルト上に形成された空エリアに対してノズルヘッドの全ノズルからインク滴が吐出されるので、効率的かつ低コストでノズルヘッドのメンテナンスを行うことができる。
本発明の実施の形態に係る錠剤印刷装置の全体構成を模式的に示す図である。 図1に示す錠剤印刷装置に用いられる搬送ベルトによって搬送される錠剤を示す平面図である。 図1に示す錠剤印刷機構における本発明の第1の実施の形態に係る部分を模式的に示す図である。 図1に示す錠剤印刷装置における本発明の第2の実施の形態に係る部分(その1)を模式的に示す図である。 図1に示す錠剤印刷装置における本発明の第2の実施の形態に係る部分(その2)を模式的に示す図である。 図1に示す錠剤印刷装置における本発明の第3の実施の形態に係る部分を模式的に示す図である。 図1に示す錠剤印刷装置における本発明の第1の実施の形態の変形例を模式的に示す図である。 搬送される錠剤における印刷領域の位置変動と、ノズルヘッドのノズルとの関係の一例を示す図である。 搬送される錠剤における印刷領域の位置変動とノズルヘッドのノズルとの関係の他の例を示す図である。 筐体ケース内に納められた状態の錠剤印刷装置(機構部分)を模式的に示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
本発明に係る錠剤印刷装置の印刷対象物である錠剤は、一例である錠剤Tbを例に挙げて説明するが、錠剤は、裸錠(素錠)、糖衣錠、フィルムコーティング錠(FC錠)、腸溶錠、ゼラチン被包錠、多層錠、有核錠等の錠剤やタブレットを含むほか、硬カプセル、軟カプセル等のカプセル錠を含み得るもので、医薬用、食用、洗剤用、工業用等、その用途を問わない。
本発明の実施の一形態に係る錠剤印刷装置は、図1に示すように構成される。図1において、印刷対象の錠剤を貯めるホッパー11から第1振動フィーダ12a及び第2振動フィーダ12bが続き、第2振動フィーダ12bから更に続いて整列フィーダ14が配置されている。整列フィーダ14の後方には第1搬送機構17が配置されており、整列フィーダ14の後端部と第1搬送機構17の前端部に上からかぶさるように、受け渡しフィーダ16(中継搬送機構)が配置されている。第1搬送機構17の下方に、互いに端部が上下方向でオーバーラップするように、第2搬送機構18が配置されている。また、整列フィーダ14の両脇に戻しフィーダ15が配置されている。なお、第1振動フィーダ12a及び第2振動フィーダ12bによって前搬送機構が構成される。
第1振動フィーダ12a及び第2振動フィーダ12bのそれぞれは、例えば、樋状の搬送路に加振器が設けられた構造となっており、ホッパー11から順次供給される錠剤Tbが振動によって前記搬送路内を整列フィーダ14に向けて順次移動する。整列フィーダ14は、搬送路上に整列ガイドが配置された構造となっており、その整列ガイドによって錠剤Tbを、例えば、2列に分けて、各列の錠剤Tbを受け渡しフィーダ16に向けて順次搬送する。受け渡しフィーダ16は、図示しない2つのプーリに、気体透過性を有する環状の搬送ベルトが巻き掛けられ、その搬送ベルトの内側に図示しない吸気装置に結合した吸気チャンバが設けられた構造となっている。
また、受け渡しフィーダ16(中継搬送機構)において搬送ベルト(中継搬送ベルト)は、整列フィーダ14からの錠剤Tbを吸気チャンバ(吸引機構)の吸気作用によって引き受けて搬送し、当該吸気チャンバの吸気作用が働かなくなる位置にて第1搬送機構17に引き渡す。受け渡しフィーダ16の吸気チャンバは、受け渡しフィーダ16の下面に設けられている。第1搬送機構17の所定位置に錠剤が受け渡されるよう、この所定位置に対応する受け渡しフィーダ16の位置には、吸気チャンバは形成されていない。これによって受け渡しフィーダ16の吸気チャンバによる吸気作用が所定位置で働かなくなり、錠剤が受け渡しフィーダ16から第1搬送機構17へ受け渡される。
第1搬送機構17は、駆動プーリ172と、テンションプーリ173と、2つの調整プーリ174a、174bとに搬送ベルト171が巻き掛けられた構造となっている。搬送ベルト171には、図2に示すように、整列フィーダ14により2列に整列されて、受け渡しフィーダ16を介して供給される錠剤Tbの各列に対応して、当該搬送ベルト171の移動方向に所定間隔をもって配列されるように通孔176が設けられている。各通孔176に吸引空気を通して、錠剤Tbを当該搬送ベルト171に吸着させる。駆動プーリ172は、モータMによって駆動され、モータMの駆動に伴う駆動プーリ172の回転によって環状の搬送ベルト171が回転移動する。また、モータMの駆動軸の回転に伴って動作する第1エンコーダ45が設けられている。環状の搬送ベルト171の内側に、図示しない吸気装置(例えば、真空ポンプ)に排気口175aを介して結合した吸気チャンバ175が設けられている。吸気チャンバ175の吸気作用により、搬送ベルト171の裏面側から空気が吸引され、それにより、前記通孔176を介して搬送ベルト171の表面に錠剤Tbが吸着保持される。
この錠剤印刷装置では、インク滴を吐出する複数のノズルを備えたノズルヘッドを有し、印刷データに従って、圧電素子や熱素子等のエネルギー発生素子を駆動させることにより、各ノズルからインク滴を吐出して印刷を行うインク吐出印刷機構(所謂、インクジェットプリンタ)が用いられている。搬送ベルト171の表面に対向して前記インク吐出印刷機構のノズルヘッド(第1ノズルヘッドという)21が設けられている。また、搬送ベルト171の周囲には、例えば、反射型の光学センサにて構成される第1錠剤センサ23、第1姿勢確認カメラ24、第1印刷確認カメラ25、第1乾燥ユニット27及び2つの回収トレイ28a、28bが設けられている。吸気チャンバ175内には、2つのエアー噴射ノズル26a、26bが、搬送ベルト171を挟んで回収トレイ28a、28bに対向するように設けられている。
前述したように、整列フィーダ14によって2列に配列された錠剤Tbが受け渡しフィーダ16を介して第1搬送機構17の搬送ベルト171に供給される。この場合、搬送ベルト171上の2列の錠剤Tbのそれぞれについて印刷を行うために、実際には、上述した第1ノズルヘッド21、第1錠剤センサ23、第1姿勢確認カメラ24、第1印刷確認カメラ25、2つのエアー噴射ノズル26a、26b、第1乾燥ユニット27及び2つの回収トレイ28a、28bは、当該2列の錠剤Tbに対応するように、2セット設けられている。この2セットは同じ動作を行うので、以下、1セットについて説明する。
複数のノズルを備える第1ノズルヘッド21は、印刷位置Ppにおいて、搬送ベルト171の表面に対向して配置されている。第1錠剤センサ23は、印刷位置Ppの搬送ベルト171の移動方向D(錠剤Tbの搬送方向D)における上流側の所定位置に設定された錠剤検出位置Pdで、搬送ベルト171上の錠剤Tbの有無に基づいた検出信号を出力する。第1姿勢確認カメラ24の撮影領域は、搬送ベルト171の上記印刷位置Ppと錠剤検出位置Pdとの間の所定範囲を含む。第1印刷確認カメラ25の撮影領域は、搬送ベルト171の移動方向D(錠剤Tbの搬送方向D)における印刷位置Ppの下流側の所定範囲に設定されている。2つのエアー噴射ノズル26a、26bと2つの回収トレイ28a、28bとは、吸気チャンバ175の下側、すなわち、駆動プーリ172と調整プーリ174bとの間に張られた搬送ベルト171を挟むように配置されている。回収トレイ28aはエアー噴射ノズル26aと対向するように設けられ、回収トレイ28bはエアー噴射ノズル26bと対向するように設けられる。また、回収トレイ28a、28bの上流側の所定位置には、搬送ベルト171に対向して第1乾燥ユニット27が配置されている。
第2搬送機構18は、上述した第1搬送機構17の構造と略同様の構造である。具体的には、第2搬送機構18は、第2エンコーダ46が装着されたモータMで駆動される駆動プーリ182と、テンションプーリ183と、2つの調整プーリ184a、184bとに搬送ベルト181が巻き掛けられた構造であって、搬送ベルト181の内側に図示しない吸気装置に排気口185aを介して結合された吸気チャンバ185が設けられている。また、搬送ベルト181には、搬送ベルト171と同様に、搬送ベルト181の移動方向に所定間隔をもって通孔が形成されている。そして、吸気装置(図示略)の動作に基づいた吸気チャンバ185の吸気作用による前記通孔を通した空気の吸引により、錠剤Tbが搬送ベルト181に吸着保持されるようになっている。搬送ベルト181の周囲に、前記インク吐出印刷機構の第2ノズルヘッド31(印刷位置Pp)、第2錠剤センサ33(錠剤検出位置Pd)、第2姿勢確認カメラ34、第2印刷確認カメラ35、第2乾燥ユニット37及び2つの回収トレイ38a、38bが設けられている。また、吸引チャンバ185内には、2つのエアー噴射ノズル36a、36bが、搬送ベルト181を挟んで2つの回収トレイ38a、38bに対向するように配置されている。特に、第2搬送機構18では、搬送ベルト181の移動方向D(錠剤Tbの搬送方向D)における最下流の部分に対向して収納トレイ40が配置されている。
上述した構造の錠剤印刷装置では、印刷制御部100の制御のもと、次のようにして順次錠剤Tbの表面に文字やマークが印刷される。
前述したようにホッパー11から順次供給されて第1振動フィーダ12a及び第2振動フィーダ12bを移動していく錠剤Tbは、整列フィーダ14に到達する。そして、整列フィーダ14により、例えば、2列に配列された錠剤Tbが受け渡しフィーダ16によって第1搬送機構17に順次引き渡されていく。受け渡しフィーダ16により順次第1搬送機構17に引き渡された錠剤Tbは、2列になって搬送ベルト171に吸着保持された状態で順次搬送されていく(図2参照)。
第1搬送機構17において、各列の錠剤Tbが搬送されていく過程で、第1錠剤センサ23からの検出信号に基づいて錠剤Tb(錠剤検出位置Pdに位置する)が検出されると、以後、第1エンコーダ45の値に基づいて錠剤検出位置Pdを基点としたその検出された錠剤Tbの位置が印刷制御部100によって認識される。そして、錠剤Tbが第1姿勢確認カメラ24の撮影領域に進入すると、第1姿勢確認カメラ24で所定の撮影範囲の撮影がなされ、この撮影画像に基づいて、錠剤Tbの汚れ、カケ等の損傷の有無が判定され、更に、損傷が無いと判定された錠剤Tbの搬送ベルト171上での姿勢(錠剤Tbの表裏や、ベルト上での位置、ベルト上での保持されている向きや鉛直方向の傾きなどの姿勢を含む)が判定される。その後、損傷が無いと判定された錠剤Tbが印刷位置Ppを通過する際に、前記検出された当該錠剤Tbの損傷及び姿勢の情報(判定結果)に基づいて生成された印刷データに従って第1ノズルヘッド21の複数のノズルからのインク滴の吐出パターンが制御され、当該錠剤Tbの表面の所定の位置に所定の向きにて文字やマーク等が印刷される。この時、損傷があると判定された錠剤Tbについては印刷がなされない。つまり印刷しないという印刷データが生成されることになる。そして、以後、印刷制御部100は、その印刷がなされなかった錠剤Tbの位置(第1エンコーダ45の値に基づく)を追跡する。
更に、印刷(印刷位置Pp)を経た錠剤Tbが第1印刷確認カメラ25の撮影領域に進入すると、第1印刷確認カメラ25で所定の撮影範囲の撮影がなされ、この撮影画像に基づいて錠剤Tbに正常に文字やマークが印刷されたか否かが判定される。そして、印刷制御部100は、以後、正常に印刷がなされなかったと判定された錠剤Tbの位置(第1エンコーダ45の値に基づく)を追跡する。
印刷が完了して第1印刷確認カメラ25の撮影領域を通過した錠剤Tbは、搬送ベルト171の移動に伴って搬送され、第1乾燥ユニット27に対向して搬送される際に、表面に印刷された文字やマークのインクが乾燥(定着)させられる。カケ等の損傷により印刷がなされずに、印刷制御部100により位置が追跡されている錠剤Tb、及び、カケ等の損傷はないが、印刷がかすれる等正常になされなかった錠剤Tbは、一方のエアー噴射ノズル26aに対向する位置に到達すると、そのエアー噴射ノズル26aから噴射されるエアーによって搬送ベルト171から飛ばされて、回収トレイ28aに回収される。また、カケ等の損傷はないが、姿勢不良等により印刷が不可能で、印刷制御部100により位置が追跡されている錠剤Tbは、他方のエアー噴射ノズル26bに対向する位置に達すると、そのエアー噴射ノズル26bから噴射されるエアーによって搬送ベルト171から飛ばされて、他方の回収トレイ28bに回収される。
表面に文字やマークが正常に印刷された錠剤Tbは、搬送ベルト171の移動に伴って搬送され、吸引チャンバ175の吸気作用が働かなくなった位置にて搬送ベルト171から第2搬送機構18の搬送ベルト181上に落ちる。このようにして、表面に正常に印刷のなされた錠剤Tbが第1搬送機構17から第2搬送機構18に受け渡される。すなわち、印刷された面が搬送ベルト181側になるように裏返された状態で受け渡される。
第2搬送機構18においても、第1搬送機構17の場合と同様に、印刷制御部100での制御のもと、搬送ベルト181の移動に伴って順次搬送される錠剤Tbの、第2錠剤センサ33(錠剤検出位置Pd)の検出信号の出力タイミングを基点とした第2エンコーダ46の値に基づく位置追跡、各錠剤Tbの裏面(第1搬送機構17で印刷された面の反対側の面)に対する第2ノズルヘッド31(印刷位置Ppに位置する)による文字やマーク等の印刷、第2乾燥ユニット37による錠剤に印刷された文字やマークのインクの乾燥、エアー噴射ノズル36aによる損傷や印刷不良のある錠剤Tbの回収トレイ38aへの回収、及びエアー噴射ノズル36bによる印刷不可の錠剤Tbの回収トレイ38bへの回収がなされる。そして、正常に印刷された錠剤Tbは、吸引チャンバ185の吸気作用が働かなくなった位置にて、収納トレイ40内に落ち収容される。
次に、本発明の実施の形態の錠剤印刷装置における受け渡しフィーダ16の構成について詳述する。本発明の実施の形態においては、この受け渡しフィーダ16の構成によって、前述したダミー吐出のための空エリアを第1搬送機構17(搬送ベルト171)あるいは第2搬送機構18(搬送ベルト181)上に意図的に形成する。
上述したように印刷動作を行う錠剤印刷装置において、第1の実施の形態では、前搬送機構に含まれる整列フィーダ14、中継搬送機構としての受け渡しフィーダ16及び第1搬送機構17(搬送ベルト171)は、模式的に図3に示すように構成される。
図3において、前述したように、受け渡しフィーダ16は、2つのプーリに気体透過性を有する環状の搬送ベルト161(中継搬送ベルト)が巻き掛けられた構成となっている。搬送ベルト161の所定長部分に気体を透過しない密封シート162(中継中断機構:錠剤供給停止機構:空エリア形成機構)が貼り付けられ、この密封シート162が貼り付けられた部分が吸着不可部分となっている。なお、密封シート162を貼り付けることにより気体透過性を有する搬送ベルト161に前記吸着不可部分を形成することに代えて、前記所定長部分だけが気体透過性を有せず、他の部分が気体透過性を有するように構成される搬送ベルト161を用いるようにしてもよい。例えば、微細孔により気体透過性を有する搬送ベルト161が用いられる場合、前記所定長部分に微細孔を形成しないようにして、前記気体透過性を有しない前記吸着不可部分を形成することができる。
このような受け渡しフィーダ16では、前述したように、搬送ベルト161(中継搬送ベルト)は、整列フィーダ14からの錠剤Tbを吸気チャンバ(図示略)の吸気作用によって引き付けて搬送し、当該吸気チャンバの吸気作用が働かなくなる位置にて第1搬送機構17(搬送ベルト171)に引き渡す。この過程で、搬送ベルト161の密着シート162が貼り付けられた部分(吸着不可部分)が整列フィーダ14に近接して移動する際に、整列フィーダ14からの錠剤Tbが移動する密着シート162の部分に吸着されることなく、落下して戻しフィーダ15により整列フィーダ14の上流側に戻されていく。このため、搬送ベルト161の密着シート162が貼り付けられた部分が第1搬送機構17に近接して移動している過程では、受け渡しフィーダ16(搬送ベルト161)から第1搬送機構17に引き渡す錠剤Tbが無く、第1搬送機構17の搬送ベルト171の錠剤Tbの搬送方向Dにおける印刷位置Ppの上流側に密封シート162の長さに対応した長さの空エリアEdが形成される。この空エリアEdは、例えば錠剤Tbにノズルヘッド21で連続して印刷をすることが可能な最短距離で錠剤Tbが配列されて搬送されてくる場合の錠剤Tb同士の距離を錠剤Tbの最短配列ピッチとしたときに、この錠剤Tbの最短配列ピッチより広い。
第1搬送機構17の搬送ベルト171に形成される空エリアEdの数は、受け渡しフィーダ16の搬送ベルト161の長さ及び回転速度と、第1搬送機構17の搬送ベルト171の長さ及び回転速度との関係により決まる。例えば、受け渡しフィーダ16の搬送ベルト161と第1搬送機構17の搬送ベルト171が同速度で同期して回転移動し、第1搬送機構17の搬送ベルト171の全長が受け渡しフィーダ16の搬送ベルト161の全長の3倍である場合、第1搬送機構17の回転する搬送ベルト171には、図3に示すように、3つの空エリアEd1、Ed2、Ed3が常に同じ位置に形成される。
印刷制御部100(ダミー吐出制御部の機能部分)は、搬送ベルト171の所定の回転基準タイミングを基準とした第1エンコーダ45の値に基づいて、搬送ベルト171に形成された空エリアEdが印刷位置Ppを通過するタイミングを予め認識することができる。そして、印刷制御部100は、前記空エリアEdが印刷位置Ppを通過している間、ノズルヘッド21の全ノズルからインクを吐出させ、ダミー吐出を行う。ダミー吐出でノズルから吐出されるインク量は、非常に少ないため、搬送ベルト171上に吐出されても第1乾燥ユニット27を通過することで乾燥させることができる。また、搬送ベルト171の内部には吸気チャンバ175が備えられるため、搬送ベルト171上に吐出されたインクを吸引して除去するようにすることもできる。この場合には、吸気チャンバ175にはインクが入り込むのを防止するためのフィルタを備えておくのが好ましい。なお、印刷制御部100は、第1錠剤センサ23からの検出信号に基づいて、各空エリアEd1、Ed2、Ed3を検出することも、第1姿勢確認カメラ24による撮影画像に基づいて各空エリアEd1、Ed2、Ed3を検出することもできる。この場合、各空エリアEd1〜Edの検出結果と第1エンコーダ45の値とに基づいて、各空エリアEd1〜Ed3が印刷位置Ppを通過するタイミングを予め計算することができる。
上述したような錠剤印刷装置(第1の実施の形態)によれば、第1搬送機構17の搬送ベルト171により搬送される錠剤Tbが印刷位置Ppを通過する際に、ノズルヘッド21の複数のノズルから吐出されるインク滴により当該錠剤Tbに印刷がなされる。この流れを止めることなく、搬送ベルト171に意図的に形成された各空エリアEd1〜Ed3が印刷位置Ppを通過する際には、ノズルヘッド21の全ノズルからインク滴が吐出されるので、ノズルヘッド21を特に搬送ベルト171から移動させることなく、効率的にノズルヘッド21のダミー吐出を行うことができる。
なお、回転移動する搬送ベルト171上の各空エリアEdが印刷位置Ppを通過する際のタイミングを容易に検出することができるという観点からは、上述したように、一又は複数の空エリアEdが第1搬送機構17の搬送ベルト171の常に同じ位置に形成されることが好ましい。さらに、空エリアEdが常に同じ位置に形成されるようにする場合には、搬送ベルト171上の空エリアEdが形成される位置を固定の場所としてインクを吸収する素材にすることもできる。
次に、第2の実施の形態について説明する。
図1に示す錠剤印刷装置において、第2の実施の形態では、前搬送機構に含まれる整列フィーダ14、中継搬送機構としての受け渡しフィーダ16及び第1搬送機構17(搬送ベルト171)は、模式的に図4A、図4Bに示すように構成される。
この第2の実施の形態では、受け渡しフィーダ16に、第1の実施の形態の密封シート162を設けず、この代わりに図4A及び図4Bに示すように、受け渡しフィーダ16を昇降動させる昇降機構20(退避機構:中継中断機構:錠剤供給停止機構)が設けられている。
昇降機構20は、駆動制御部(図示略)の制御のもと、受け渡しフィーダ16を図4Aに示す動作位置と図4Bに示す退避位置との間で昇降動させる。受け渡しフィーダ16が動作位置にある状態では、前述したように、受け渡しフィーダ16の搬送ベルト161は、整列フィーダ14からの錠剤Tbを吸気チャンバ(吸引機構)の吸気作用によって引き受け可能である。この引き受けた錠剤Tbを搬送し、当該吸気チャンバの吸気作用が働かなくなる位置にて第1搬送機構17に引き渡す。一方、受け渡しフィーダ16が退避位置にある状態では、整列フィーダ14から搬送される錠剤Tbを、受け渡しフィーダ16で引き受けることができない。このため錠剤Tbは、整列フィーダ14からこぼれ落ち、戻しローラ15によって整列フィーダ14の上流側に戻される。その結果、第1搬送機構17の搬送ベルト171の錠剤の搬送方向Dにおける印刷位置Ppの上流側に空エリアEdが形成され、搬送ベルト171の移動によってその空エリアが順次移動していく。
受け渡しフィーダ16を動作位置から退避位置に退避させておく周期及び時間を調整することにより、搬送ベルト171に形成される空エリアEdの長さ、個数を調整することができる。
印刷制御部100は、第1の実施の形態の場合と同様に、エンコーダ45の値、第1錠剤センサ23からの検出信号、第1姿勢確認カメラ24による撮影画像に基づいて、搬送ベルト171に形成された空エリアEd1〜Ed3が印刷位置Ppを通過するタイミングを認識し、空エリアEd1〜Ed3が印刷位置Ppを通過している間、ノズルヘッド21の全ノズルからインクを吐出させる。
上述したような第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、各錠剤Tbへの印刷が行われる過程において、搬送ベルト171に意図的に形成された各空エリアEd1〜Ed3が印刷位置Ppを通過する際に、ノズルヘッド21の全ノズルからインク滴が吐出されるので、ノズルヘッド21を搬送ベルト171から特に移動させることなく、効率的にノズルヘッド21のダミー吐出を行うことができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。
図1に示す錠剤印刷装置において、第3の実施の形態では、前搬送機構に含まれる整列フィーダ14、中継搬送機構としての受け渡しフィーダ16及び第1搬送機構17(搬送ベルト171)は、模式的に図5に示すように構成される。
この第3の実施の形態では、図5に示すように、受け渡しフィーダ16の気体透過性を有する搬送ベルト161の内側にエアー噴射ノズル163(中継中断機構:錠剤除去機構:空エリア形成機構)が設けられている。エアー噴射ノズル163は、噴射制御部(図示略)の制御のもと、所定の周期で所定時間、エアー噴射ノズル163からエアーを噴射させる。エアー噴射ノズル163からエアーが噴射されていない状態では、前述したように、受け渡しフィーダ16の搬送ベルト161は、整列フィーダ14からの錠剤Tbを吸気チャンバ(吸引機構)の吸気作用によって引き受けて搬送し、当該吸気チャンバの吸気作用が働かなくなる位置にて第1搬送機構17に引き渡す。一方、エアー噴射ノズル163からエアーが噴射されている状態では、整列フィーダ14から搬送ベルト161(受け渡し機構16)に引き渡された錠剤Tbは、エアー噴射ノズル163から噴射されるエアーによって搬送ベルト161から吹き飛ばされて除去される。その結果、搬送ベルト161において錠剤Tbが除去された部分に対応して、第1搬送機構17の搬送ベルト171の錠剤Tbの搬送方向Dにおける印刷位置Ppの上流側に空エリアが形成され、搬送ベルト171の移動によってその空エリアが順次移動していく。
エアー噴射ノズル163からエアーが噴射される周期及び時間を調整することにより、搬送ベルト171に形成される空エリアの長さ、個数を調整することができる。
印刷制御部100は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態の場合と同様に、エンコーダ45の値、第1錠剤センサ23からの検出信号、第1姿勢確認カメラ24による撮影画像に基づいて、搬送ベルト171に形成された空エリアEd1〜Ed3が印刷位置Ppを通過するタイミングを認識し、空エリアEd1〜Ed3が印刷位置Ppを通過している間、ノズルヘッド21の各ノズルからインクを吐出させる。
上述したような第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様に、各錠剤Tbへの印刷が行われる過程において、搬送ベルト171に意図的に形成された各空エリアEd1〜Ed3が印刷位置Ppを通過する際に、ノズルヘッド21の全ノズルからインク滴が吐出されるので、ノズルヘッド21を搬送ベルト171から特に移動させることなく、効率的にノズルヘッド21のダミー吐出を行うことができる。
次に、第1の実施の形態の変形例について説明する。
図1に示す錠剤印刷装置において、第1の実施の形態(図3参照)の変形例では、図6に模式的に示されるように、第1搬送機構17の搬送ベルト171の錠剤Tbの搬送方向Dにおける受け渡しフィーダ16から錠剤Tbが引き渡される位置より上流側の所定位置に布製のインク除去ローラ19(インク除去部)が搬送ベルト171に接するように設けられている。このように、インク除去ローラ19を設けることにより、ノズルヘッド21の全ノズルからインク滴が吐出されて搬送ベルト171の各空エリアE1〜E3に付着したインクが、インク除去ローラ19を通過する際に拭き取られる。よって、長時間の印刷により各空エリアE1〜E3のインク汚れが蓄積されることを防止することができる。なお、インク除去ローラ19は、図6に示すように、搬送ベルト171の吸気チャンバ175の吸引がされない領域(搬送ベルト171から搬送ベルト181への受け渡しが完了し、次に受け渡しフィーダ16から錠剤Tbを引き受けるまでの間の領域)に対向する位置設けることが好ましい。また、このインク除去ローラ19の素材は、布に限らず、紙など、吸水性のあるものであれば良い。また、常時搬送ベルト171に接触していても良いし、空エリアEdが対向するタイミングにのみ接触するようにしても良い。空エリアEdが対向するタイミングにのみ接触するようにした場合には、拭き取ったインクが万が一インク除去ローラ19に完全に吸収されていなかったとしても、搬送ベルト171の他の場所を汚すことが防止できる。また、空エリアEdを上述のように固定の位置とした場合には、搬送ベルト171上の空エリアEdの位置のみを高くするようにし、空エリアEdのみがインク除去ローラ19に接触するようにしても良い。
図6に示す変形例は、第1の実施の形態(図3参照)の変形であったが、第2の実施の形態(図4A、図4B参照)及び第3の実施の形態(図5参照)において、同様に、インク除去ローラ19を設けることができる。
なお、表面に正常に印刷のなされた錠剤Tbが第1搬送機構17から第2搬送機構18に、印刷された面が搬送ベルト181側になるように裏返された状態で受け渡される。そして、第2搬送機構18においても、第1搬送機構17の場合と同様に、印刷制御部100での制御のもと、搬送ベルト181の移動に伴って順次搬送される錠剤Tbの裏面(第1搬送機構17で印刷された面の反対側の面)に対する第2ノズルヘッド31(印刷位置Ppに位置する)による文字やマーク等の印刷がなされる。その過程で、第1搬送機構17の搬送ベルト171に形成された空エリアEd1〜Ed3がそのまま第2搬送機構18に引き継がれて、搬送ベルト181上に空エリアEd1〜Ed3が形成される。そして、印刷制御部100は、搬送ベルト171上に形成された空エリアの場合と同様に、搬送ベルト181の移動によって各空エリアEd1〜Ed3が印刷位置Pdを通過する際に、ノズルヘッド31の全インクノズルからインク滴を吐出させる。これにより、第2搬送機構18におけるノズルヘッド31のダミー吐出についても効率的に行うことができる。
上述したような錠剤印刷装置では、受け渡しフィーダ16から第1搬送機構17の搬送ベルト171に引き渡される錠剤Tb(円形状)は、例えば、図7に示すように、搬送ベルト171に形成された吸着用の通孔176が配列される直線CL上に錠剤Tbの中心が吸着されるように配置されるとは限らない。このため、各錠剤Tbの印刷範囲Epは、通孔176が配置される直線CL、即ち搬送方向Dに対して直交方向(図7において上下方向)にずれ得る。また、図8に示すように、細長い形状(異形状)の錠剤Tb1に印刷を行う場合、各錠剤Tb1が搬送ベルト171に形成された吸着用の通孔176が配列される直線CL上に正確に配置されたとしても、その錠剤Tb1の向きによって、ノズルヘッド21のノズルNZの配列方向における印刷範囲Epが変動する。即ち、各錠剤Tb1の印刷範囲Epは、搬送方向Dに対して直交方向(図8において上下方向)にずれ得る。
ノズルヘッド21において、このように搬送方向Dに対して直交方向(図7及び図8において上下方向)にずれる印刷範囲Epの共通部分に対応したノズルNZは、常にインクを吐出した状態になるが、印刷範囲Epの上ずれ部分に対応したノズルNZ及び印刷範囲Epの下ずれ部分に対応したノズルNZについては、インクの吐出頻度が低い。このため、印刷中にそのインクの吐出頻度が低いノズルNZ、NZにインクつまりが生ずるおそれがある。しかし、上述したように、錠剤Tb(Tb1)の印刷の最中に空エリアEd1〜Ed3で全ノズルからインクが吐出されるので、印刷中にインクの吐出頻度が少ないノズルNZ、NZについてのインクつまりも有効に防止することができる。
なお、上述した錠剤印刷装置において、第1搬送機構17(第2搬送機構18)の搬送ベルト171(181)に空エリアE1〜E3を形成する空エリア形成機構は、前述した第1の実施の形態(図3参照)、第2の実施の形態(図4A、図4B参照)及び第3の実施の形態(図5参照)に限らない。例えば、受け渡しフィーダ16に設けられた吸気チャンバを吸気装置に接続する経路に、当該経路の開閉が可能なシャッタ(空エリア形成機構)を設けることができる。この場合、シャッタが当該経路を閉鎖すれば、受け渡しフィーダ16の搬送ベルト161に錠剤Tbが吸着されず、第1搬送機構17の搬送ベルト171に錠剤Tbが引き渡されない。これにより、搬送ベルト171に錠剤の無い空エリアを形成することができる。
また、上述した錠剤印刷装置(機構部分)は、図9に示すように、筐体ケース200内に納められている。図9は、筐体ケース200内に納められた錠剤印刷装置を模式的に示す側面図である。
図9において、前述した構造(図1と同じ構造)の錠剤印刷装置が、概ね箱型の筐体ケース200内に納められている。整列フィーダ14、受け渡しフィーダ16、第1搬送機構17、及び第2搬送機構18等の各機構は、筐体ケース200の前壁部に比較的近い場所に配置され、第1搬送機構17の吸引チャンバ175(図1参照)を吸気装置(図示略)に接続する第1吸気管207及び第2搬送機構18の吸気チャンバ185(図1参照)を吸気装置(図示略)に接続する第2吸気管208が、それぞれ、筐体ケース200の奥方に延びている。そして、筐体ケース200の前壁部の所定部位には、透明な窓体202が嵌め込まれており、作業者OPTは、窓体202を通して筐体ケース200内を見ることができる。また、筐体ケース200の底部には、前方(作業者OP側)に引き出し可能なトレイ209が設けられている。このトレイ209は、筐体ケース200の横方向(図9の紙面に垂直な方向)に複数に分割されていてもよい。
図9に示すように、筐体ケース200内の上方部に斜めに傾けられた鏡面板210が窓体202に対向するように設けられているので、筐体ケース200外部の作業者OPTは、窓体202を通して、鏡面板210に映る各機構(第1搬送機構17、第2搬送機構18等)の状態やその裏側、錠剤の搬送状態を見ることができる。このため、作業者OPTは、錠剤印刷装置を停止させることなく稼働させながら各機構に不具合があるかどうかを容易に目視で点検することができる。
また、受け渡しフィーダ16、第1搬送機構17及び第2搬送機構18から錠剤Tbが筐体200の底部まで落下したとしても、その落下した錠剤Tbは、筐体ケース200の底部に設けられたトレイ209で受け止められる。従って、トレイ209を筐体ケース200から引き出すことによって容易に錠剤Tbを回収することができる。前述のようにトレイ209が分割されている場合には、筺体200の底部全体に亘る大きなトレイを引き出すことなく、引き出すことが必要なトレイのみを引き出すことができる。なお、上記第3の実施の形態においては、受け渡しフィーダ16の搬送ベルト161上の錠剤Tbをエアー噴射ノズル163で吹き飛ばして除去する例を説明したが、このときに吹き飛ばされる錠剤Tbは、戻しフィーダ15に回収される。しかしながらエアー噴射ノズル163からの噴射の勢いで戻しフィーダ15に回収されなかった場合においても、上記のトレイ209にて回収することができ、効率的である。
また、トレイ209には落下した錠剤Tbとともに、錠剤Tbに付着している付着粉が堆積している。この堆積した付着粉を回収するバキュームクリーナーを筐体ケース200の底面付近に備えるようにしてもよい。このバキュームクリーナーのバキュームは、吸気チャンバ175(185)の吸引源を利用してもよい。
以上、本発明の実施形態及び各部の変形例を説明したが、この実施形態や各部の変形例は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述したこれら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明に含まれる。
11 ホッパー
12a 第1振動フィーダ
12b 第2振動フィーダ
14 整列フィーダ
15 戻しフィーダ
16 受け渡しフィーダ
17 第1搬送機構
171 搬送ベルト
172 駆動プーリ
173 テンションプーリ
174a、174b 調整プーリ
175 吸気チャンバ
176 通孔
18 第2搬送機構
181 搬送ベルト
182 駆動プーリ
183 テンションプーリ
184a、184b 調整プーリ
185 吸気チャンバ
19 インク除去ローラ
20 昇降機構
21 第1ノズルヘッド
23 第1錠剤センサ
24 第1姿勢確認カメラ
25 第1印刷確認カメラ
26a、26b エアー噴射ノズル
27 第1乾燥ユニット
28a、28b 回収トレイ
31 第2ノズルヘッド
33 第2錠剤センサ
34 第2姿勢確認カメラ
35 第2印刷確認カメラ
36a、36b エアー噴射ノズル
37 第2乾燥ユニット
38a、38b 回収トレイ
40 収納トレイ
45 第1エンコーダ
46 第2エンコーダ
100 印刷制御部
200 筐体ケース
202 窓体
207 第1吸気管
208 第2吸気管
209 トレイ
210 鏡面板

Claims (7)

  1. 順次供給される錠剤を搬送する前搬送機構と、前記錠剤を搬送する搬送ベルトと、前記前搬送機構から前記錠剤を引き受けて前記搬送ベルトに引き渡す中継搬送機構とを有する搬送機構と、
    インク滴を吐出する複数のノズルを備え、前記搬送ベルトの表面に対向して配置され、前記搬送ベルト上の印刷位置にある錠剤に対して前記ノズルからインク滴を吐出して当該錠剤に対する印刷を行うインク吐出印刷機構と、
    前記搬送ベルトに対する錠剤の供給を停止させて、前記搬送ベルトに錠剤の無い空エリアを形成させる空エリア形成機構とを有し、
    前記空エリア形成機構は、前記中継搬送機構を、前記前搬送機構からの前記錠剤の引き受け可能な位置から前記前搬送機構からの前記錠剤の引き受けができない位置に退避させる中継中断機構であって、
    前記空エリア形成機構によって形成された前記空エリアが前記印刷位置を通過する際に、前記インク吐出印刷機構の全ノズルからインクを吐出させることを特徴とする錠剤印刷装置。
  2. 順次供給される錠剤を搬送する前搬送機構と、前記錠剤を搬送する搬送ベルトと、前記前搬送機構から前記錠剤を引き受けて前記搬送ベルトに引き渡す中継搬送機構とを有する搬送機構と、
    インク滴を吐出する複数のノズルを備え、前記搬送ベルトの表面に対向して配置され、前記搬送ベルト上の印刷位置にある錠剤に対して前記ノズルからインク滴を吐出して当該錠剤に対する印刷を行うインク吐出印刷機構と、
    前記搬送ベルトに対する錠剤の供給を停止させて、前記搬送ベルトに錠剤の無い空エリアを形成させる空エリア形成機構と、を有し、
    前記中継搬送機構は、前記前搬送機構から引き受けた錠剤を前記搬送ベルトまで搬送可能な中継搬送ベルトと、前記前搬送機構から引き受けた錠剤を前記搬送ベルトまで前記中継搬送ベルトに吸着させる吸引機構とを有し、
    前記空エリア形成機構は、前記中継搬送ベルトに設けられた前記錠剤を吸着することのない吸着不可部分であって、
    前記空エリア形成機構によって形成された前記空エリアが前記印刷位置を通過する際に、前記インク吐出印刷機構の全ノズルからインクを吐出させることを特徴とする錠剤印刷装置。
  3. 前記空エリア形成機構によって形成される前記空エリアは、前記搬送ベルトの常に同じ位置に形成される請求項1または2記載の錠剤印刷装置。
  4. 前記搬送ベルト上の前記空エリアの位置には、前記インクを吸収する素材が設けられる請求項3記載の錠剤印刷装置。
  5. 前記搬送ベルト上の前記中継搬送機構から前記錠剤を引き渡される位置より搬送方向上流側の領域に対向する位置に設けられ、当該搬送ベルト上の前記空エリアに付着したインクを除去するインク除去部を有する請求項1乃至4のいずれかに記載の錠剤印刷装置。
  6. 順次供給される錠剤を、前搬送機構から中継搬送機構が引き受け、前記中継搬送機構が引き受けた前記錠剤を搬送ベルトに引き渡して搬送する搬送工程と、
    前記搬送ベルトにより搬送される前記錠剤が前記搬送ベルト上の印刷位置を通過する際に、当該錠剤に対して複数のノズルからインク滴を吐出して当該錠剤に対する印刷を行う工程と、
    前記錠剤の搬送方向における前記印刷位置の上流側に、前記錠剤の無い空エリアを前記搬送ベルト上に形成させる空エリア形成工程と、を有し、
    前記空エリア形成工程は、前記中継搬送機構を、前記前搬送機構から前記錠剤を引き受けできない位置に退避させることで、前記中継搬送機構から錠剤を引き受ける前記搬送ベルト上に空エリアを形成させ、
    前記空エリア形成工程によって形成された空エリアが前記印刷位置を通過する際に、前記複数のノズルの全てからインクを吐出させることを特徴とする錠剤印刷方法。
  7. 順次供給される錠剤を、前搬送機構から中継搬送機構が引き受け、前記中継搬送機構が引き受けた前記錠剤を搬送ベルトに引き渡して搬送する搬送工程と、
    前記搬送ベルトにより搬送される前記錠剤が前記搬送ベルト上の印刷位置を通過する際に、当該錠剤に対して複数のノズルからインク滴を吐出して当該錠剤に対する印刷を行う工程と、
    前記錠剤の搬送方向における前記印刷位置の上流側に、錠剤の無い空エリアを搬送ベルト上に形成させる空エリア形成工程と、を有し、
    前記空エリア形成工程は、前記中継搬送機構が有する、前記錠剤を吸着して前記搬送ベルトに引き渡す中継搬送ベルトに、錠剤が吸着することができない吸着不可部分を設けることで前記搬送ベルト上に空エリアを形成させ、
    前記空エリア形成工程によって形成された空エリアが前記印刷位置を通過する際に、前記複数のノズルの全てからインクを吐出させることを特徴とする錠剤印刷方法。
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