JP6610875B2 - 光走査装置、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Description
そして、光学フレームの内部の底面(基準面)には、複数の凸形状部(ボス部)が形成されていて、その複数の凸形状部の座面に光偏向器が載置された状態で、光偏向器の基板が凸形状部にネジ締結されている。したがって、光偏向器は、光学フレームの底面に直接的に接触して保持されるのではなく、底面に対して空間をあけて保持された状態になる。
しかし、ポリゴンミラーがさらに高速で回転駆動される高速機などにおいては、光走査装置における光偏向器に生じる振動がまだまだ充分に軽減されない可能性があった。そして、光偏向器に大きな振動が生じてしまうと、感光体ドラム上に形成される画像に、主走査方向の帯状の濃度ムラ(バンディング画像)が生じてしまうことになる。
図1に示すように、画像形成装置本体100の中央には、中間転写ベルト装置15が設置されている。また、中間転写ベルト装置15の中間転写ベルト8(中間転写体)に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応したプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6BKが並設されている。さらに、プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6BKの上方には、2つの光走査装置5A、5Bが並設されている。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、光走査装置5A、5B(書込み装置)から発せられた露光光L(レーザー光)の照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び1次転写ローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写ローラ(9Y)の1次転写ニップを順次通過する。こうして、各感光体ドラム(1Y)上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部(本体カバー110)上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
先に図1を用いて説明したように、本実施の形態における画像形成装置100には、2つの光走査装置(第1の光走査装置5Aと、第2の光走査装置5Bと、である。)が設置されている。第1の光走査装置5Aは、ブラック用のプロセスカートリッジ6BKの感光体ドラムと、シアン用のプロセスカートリッジ6Cの感光体ドラムと、に対してそれぞれ露光工程をおこなうためのものである。第2の光走査装置5Bは、マゼンタ用のプロセスカートリッジ6Mの感光体ドラムと、イエロー用のプロセスカートリッジ6Yの感光体ドラムと、に対してそれぞれ露光工程をおこなうためのものである。
2つの光走査装置5A、5B(書込み装置)は、上述したように露光光を照射する対象が異なる以外は、ほぼ同様に構成されているため、以下、第2の光走査装置5Bの説明を適宜に省略して、第1の光走査装置5Aのみの説明をおこなうことにする。
なお、本実施の形態において、光偏向器53は、架橋部材103を用いて、筐体500にネジ締結により固定設置されているが、これについては後で詳しく説明する。
まず、LDユニット51に固定されたブラック用の光源52BKから出射された光束は、LDユニット51とポリゴンミラー53aとの間の光路上に配置されたコリメートレンズ59aにより、発散光束が平行光束に変換された後に、シリンドリカルレンズ59bを透過することで、副走査方向(感光体ドラム表面において感光体ドラムの移動方向(回転方向)に相当する方向である。)に集光されて、ポリゴンミラー53aに入射する。ポリゴンミラー53aに入射した光は、ポリゴンミラー53aの反射鏡に反射されながら主走査方向(感光体ドラム表面において感光体ドラムの回転軸方向に相当する方向である。)に偏向されて、その後に走査レンズ54を通過して、ポリゴンミラー53aによって一定の角速度で主走査方向に偏向された光束の偏向方向の移動速度が等速に変換される。そして、走査レンズ54を通過した光は、第1反射ミラー55BK、第2反射ミラー56BKの位置で順次反射された後に、副走査方向にパワーを持つ走査レンズ57BKを通過して、ポリゴンミラー53aの面倒れが補正される。そして、走査レンズ57BKを通過した光は、筐体500の底面に形成された開口部504BKを覆うようにして設けられた防塵ガラス58BKを透過して、ブラック用のプロセスカートリッジ6BKの感光体ドラムの表面に照射される(光走査される)。
先に図3、図4を用いて説明したように、本実施の形態における光走査装置5Aには、光源52BKから出射された光を偏向する光偏向器53や、光偏向器53が内設された筐体500、などが設けられている。また、光偏向器53は、基板53c上にポリゴンミラー53aが回転可能に設置されている。
架橋部材103は、一端側Aがボス部510に形成された雌ネジ部に光偏向器53の基板53cとともにネジ105によって共締めされて、他端側Bが筐体500の基準面500aに形成された雌ネジ部(本実施の形態では、第1ボス部510よりも低い高さで基準面500aから起立するように形成された第2ボス部511の雌ネジ部である。)にネジ105によって締結されている。したがって、光偏向器53(基板53c)は、筐体500の基準面500a(底面)に直接的に接触して保持されるのではなく、基準面500aとの間に空間をあけて筐体500に保持されることになる。具体的に、2つのボス部510(第1ボス部)にそれぞれ基板53cとともに架橋部材103がネジ締結されて、2つの第2ボス部511にそれぞれ架橋部材103がネジ締結されて、架橋部材103は合計4か所でネジ締結されている。本実施の形態において、架橋部材103は、一端側Aが基板53cに面接触しており、他端側Bが基準面500aから起立した2つの第2ボス部511のみに面接触している。
まず、図7を用いて、光偏向器53の駆動時の振動によるバンディングについて説明する。
図7に示すように、筐体500に光偏向器53(基板53c)を直接的に保持してしまうと、筐体500の共振周波数が光偏向器53の駆動周波数と一致又は近接して励起されて振動してしまいやすくなる。そして、そのような場合には、筐体500に固定されている光偏向器53もそれにともなって振動してしまい、光偏向器53の振動周期で姿勢変化が繰り返されてしまう。そのため、図7(A)に示すように、本来であれば入射光K1が光偏向器53の設置面に垂直な平面に対して同一角度で反射光K2として反射されるのに対して、図7(B)に示すように、光偏向器53が両矢印方向に姿勢変化するため、ポリゴンミラー53aの反射面ごとに反射光K2が光偏向器53の設置面に垂直な平面に対して異なる角度で反射されてしまうことになる。これにより、感光体ドラム上で所望の位置からずれて、バンディング画像が発生することになる。
そして、その場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
光偏向器53は、筐体500の振動の腹になる位置の近くに配置されることが多い。そのため、架橋部材103の他端側B(架橋部材103に直接的に接しない部分である。)が、光偏向器53(基板53c)の外形の外側に位置することで、筐体500の振動が小さな位置に接続されることになり、架橋部材103が筐体500の振動に共振するのを防止する部材として効果的に機能することになる。
一般的に、筐体500において光偏向器53が固定される取付座面(ボス部510の上端面である。)は高精度に設定されている。比較的安価な亜鉛鋼板(SECC)などで架橋部材103を形成する場合には、光偏向器53が固定される取付座面をそれほど高精度に形成することができないため、基板53cの下に架橋部材103を配置してしまうと、光偏向器53の設置精度が低下して、感光体ドラム上に形成される潜像が乱れて画質が劣化してしまう可能性がある。
これに対して、本実施の形態では、高精度な取付座面を有するボス部510上に基板53cを直接的に配置しているため、光偏向器53の設置精度を良好に保つことができる。
このように構成することで、架橋部材103の剛性を高めることができて、架橋部材103が梁として効果的に機能して、光偏向器53が筐体500の振動に共振しにくくなる。
これにより、比較的低コストで比較的簡易な構成で、光偏向器53に生じる振動をさらに軽減することができる。
また、本実施の形態では、内部に2色にそれぞれ対応した2つの露光光Lの光路が形成される光走査装置5A、5Bに対して本発明を適用したが、内部に1つ又は3つ以上の露光光の光路が形成される光走査装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
そして、それらの場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
5A、5B 光走査装置(書込み装置)、
53 光偏向器、
53a ポリゴンミラー、
53b ポリゴンモータ、
53c 基板、
103 架橋部材、
105 ネジ、
500 筐体(光学ハウジング)、
500a 基準面、
510 ボス部(固定部)、
511 第2ボス部、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)。
Claims (6)
- 光源から出射された光を偏向する光偏向器と、
前記光偏向器が内設される筐体と、
一端側が前記筐体の固定部に前記光偏向器とともに固定されて、他端側が前記筐体において前記固定部とは異なる部分に固定される架橋部材と、
を備え、
前記光偏向器は、基板上にポリゴンミラーが回転可能に設置されたものであって、
前記光偏向器の前記基板が、前記架橋部材の前記一端側と、前記固定部と、の間に挟まれた状態で、前記基板と前記架橋部材の前記一端側とが前記固定部に共締めされたことを特徴とする光走査装置。 - 前記筐体において前記架橋部材の前記他端側が固定される部分が、前記光偏向器の外形の外側に位置するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記架橋部材の前記一端側が前記光偏向器を介して前記固定部に固定されるように形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
- 前記架橋部材は、金属材料からなる板状部材であって、少なくとも1つの曲げ部が形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光走査装置。
- 前記固定部は、前記筐体の基準面から起立するボス部であって、
前記架橋部材は、前記一端側が前記ボス部に形成された雌ネジ部に前記光偏向器の前記基板とともにネジによって共締めされて、前記他端側が前記筐体の前記基準面に形成された雌ネジ部にネジによって締結されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光走査装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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