JP6610156B2 - 燃料供給装置および燃料供給方法 - Google Patents

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Description

この発明は、燃料に燃料添加剤を注入してボイラ等の燃焼装置に供給するための燃料供給装置および燃料供給方法に関する。
燃料添加剤が注入された燃料を燃焼する燃焼装置には、例えば火力発電所のボイラがある。燃料に燃料添加剤を注入することにより、燃焼促進に伴うEP灰の減少や、ボイラの熱バランスの改善(効率向上)によるコストの低減を図っている。EP灰は、火力発電所で発生する石炭灰のうち電気集塵器で捕集された石炭灰である。
こうした火力発電所のボイラに燃料を供給するために、タービンに送られる主蒸気温度と、ボイラに送られる燃料量とに基づいて燃料添加剤の注入率を決定し、決定した注入率になるように添加剤の注入量を制御する装置がある(例えば、特許文献1参照。)。これにより、この装置は燃料添加剤の注入量を制御し、ボイラは燃料の燃焼を効率的に行って、火力発電所の経済的な運転を図っている。
特開2007−315668号公報
しかし、先に述べた添加剤の注入量を制御する装置には次の課題がある。この装置は、主蒸気温度と燃料量とに基づいて燃料添加剤の注入率を決定している。しかし、火力発電所のボイラの状態によっては、例えばボイラの性能が落ちた状態では、燃料添加剤の注入制御に不適合が生じるという課題がある。そして、燃料添加剤が注入不足となった場合、ボイラ効率の低下に伴う燃料コストの大幅増や、EP灰処分のコスト増に繋がる。逆に、燃料添加剤が過注入になると、燃焼性が増して主蒸気温度の上昇や、ボイラのストレス増加に繋がる。
この発明の目的は、前記の課題を解決し、燃料添加剤の注入制御が不適合である状況を確実に発見することを可能にする燃料供給装置および燃料供給方法を提供することにある。
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、燃料に対する燃料添加剤の注入を制御して、燃料を燃焼装置に供給する燃料供給装置において、前記燃料の流量を計測し、計測結果を第1の流量信号として出力する第1の流量計と、前記燃料添加剤の流量を計測し、計測結果を第2の流量信号として出力する第2の流量計と、前記第1の流量信号が表す前記燃料の流量から所定時間での積算値を算出して前記燃料の消費量を算出すると共に、前記第2の流量信号が表す前記燃料添加剤の流量から所定時間での積算値を算出して前記燃料添加剤の消費量を算出し、前記2つの消費量から前記燃料に対する前記燃料添加剤の注入の不適切な状態を判断する処理手段と、を備え、前記処理手段は、前記算出した前記燃料の消費量に対する前記算出した前記燃料添加剤の消費量の比率である実注入率と、前記燃料の供給量に対する前記燃料添加剤の注入量を設定する比率である設定注入率に対して、前記実注入率の許容される変動範囲を表すしきい値を反映させた値である現状設定注入率と、を比較することにより、前記燃料に対する前記燃料添加剤の注入が不適切か否かを判断する、ことを特徴とする燃料供給装置である。
請求項1の発明は、燃料に対する燃料添加剤の注入を制御して、燃料を燃焼装置に供給する燃料供給装置である。燃料供給装置の第1の流量計は、燃料の流量を計測し、計測結果を第1の流量信号として出力する。また、第2の流量計は、燃料添加剤の流量を計測し、計測結果を第2の流量信号として出力する。そして、処理手段は、第1の流量信号が表す燃料の流量から所定時間での積算値を算出して燃料の消費量を算出すると共に、第2の流量信号が表す燃料添加剤の流量から所定時間での積算値を算出して燃料添加剤の消費量を算出する。この後、処理手段は、2つの消費量から燃料に対する燃料添加剤の注入の不適切な状態を判断する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の燃料供給装置において、前記処理手段は、前記設定注入率あらかじめ記憶する、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の燃料供給装置において、前記処理手段は、前記燃料添加剤の注入制御が不適合と判断すると、この注入制御の不適合を出力する、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の燃料供給装置において、前記処理手段は、前記注入制御の不適合の出力として、この注入制御の不適合に対応するための対応要領ガイダンスを表示する、ことを特徴とする。
請求項5の発明は、燃料に対する燃料添加剤の注入を制御して、燃料を燃焼装置に供給する燃料供給方法において、前記燃料の流量を第1の流量計によって計測し、計測結果を第1の流量信号として出力すると共に前記燃料添加剤の流量を第2の流量計によって計測し、計測結果を第2の流量信号として出力し、前記第1の流量信号が表す前記燃料の流量から所定時間での積算値を算出して前記燃料の消費量を算出すると共に、前記第2の流量信号が表す前記燃料添加剤の流量から所定時間での積算値を算出して前記燃料添加剤の消費量を処理手段により算出し、前記算出した前記燃料の消費量に対する前記算出した前記燃料添加剤の消費量の比率である実注入率と、前記燃料の供給量に対する前記燃料添加剤の注入量を設定する比率である設定注入率に対して、前記実注入率の許容される変動範囲を表すしきい値を反映させた値である現状設定注入率と、を比較することにより、前記燃料に対する前記燃料添加剤の注入の不適切な状態を前記処理手段により判断する、ことを特徴とする燃料供給方法である。
請求項1および請求項5の発明によれば、燃料の消費量と燃料添加剤の消費量とを所定時間毎に算出して燃料添加剤の注入の状態を判断するので、燃料に対する燃料添加剤の注入が不適切な状態を早期にかつ確実に調べることを可能にする。
請求項2の発明によれば、設定注入率と燃料添加剤注入率とを比較し、燃料添加剤の注入制御が不適合かどうかを所定時間毎に判断するので、燃料添加剤の注入制御が不適合であるかを早期かつ確実に発見することを可能にする。
請求項3の発明によれば、燃料添加剤の注入制御が不適合と判断すると、この注入制御の不適合を出力するので、注入制御の不適合を確実に知らせることを可能にする。
請求項4の発明によれば、燃料添加剤の注入制御が不適合の場合には、注入制御の不適合に対応するための対応要領ガイダンスを表示するので、担当者による迅速な対応を可能にする。
この発明の一実施の形態による燃料供給装置の一例を示す構成図である。 ユニット計算機の一例を示す構成図である。 判定処理の一例を示すフローチャートである。 流量データの一例を示す図である。 消費量データの一例を示す図である。 注入率演算データの一例を示す図である。
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。この実施の形態による燃料供給装置を図1に示す。この燃料供給装置は、第1の系統1と第2の系統2とユニット計算機3とを備えている。
第1の系統1は燃料を発電用のボイラ(図示を省略)に供給する。このために、第1の系統1は、サービスタンク1aと、ストレーナ1bと、噴燃ポンプ1cと、ヒータ1dと、流量調節弁1eと、流量計1fと、燃料遮断弁1g、1hとを備えている。
サービスタンク1aは、上流側に設置されている貯蔵タンク(図示を省略)からの原油等の燃料を一時的に蓄えて、発電用のボイラに燃料を供給する。このとき、サービスタンク1aの燃料は、サービスタンク1aの下流側に設置されている噴燃ポンプ1cによって、ボイラに送られる。
ストレーナ1bは、サービスタンク1aと噴燃ポンプ1cとの間の、燃料の流路に設置されている。ストレーナ1bは、ボイラに供給される燃料から異物を除去するなどの機能を持つ。
噴燃ポンプ1cは、ストレーナ1bの下流側の流路に設置されている。噴燃ポンプ1cは、ストレーナ1bを経て来る、サービスタンク1aからの燃料をボイラに供給する。このとき、噴燃ポンプ1cは、燃料を加圧してボイラに供給する。噴燃ポンプ1cは、燃料を加圧することにより、燃料をボイラに噴霧する。
ヒータ1dは、噴燃ポンプ1cの下流側の流路に設置されている。ヒータ1dは、ボイラに供給される燃料の予熱をする。
流量調節弁1eは、ヒータ1dの下流側の流路に設置されている。流量調節弁1eは、ボイラに供給される燃料の量、つまり流量調節弁1eを通過する燃料の流量を制御する。このために、流量調節弁1eは、例えば、燃料の流路に対して交差する方向に動く弁部分(図示を省略)を備えている。流量調節弁1eは、この弁部分の変位量に応じて、燃料の流量を制御する。
流量計1fは、流量調節弁1eの下流側の流路に設置されている。流量計1fは、ボイラに供給される燃料の流量を所定時間毎に計測する。そして、流量計1fは、計測結果である燃料の流量信号をユニット計算機3に送る。この流量信号は、例えば「燃料流量○○キロリットル毎分(kL/m)」のような計測結果を表す。
流量計1fの下流側の流路には燃料遮断弁1g、1hが設置されている。燃料遮断弁1g、1hは、流量計1fからの分岐された燃料を各ボイラに供給する。燃料遮断弁1g、1hは、燃料の供給を必要に応じて止めるためのものである。燃料遮断弁1g、1hは通常開状態で用いられる。
第2の系統2は燃料添加剤を燃料に添加する。このために、第2の系統2は、燃料添加剤タンク2aと、ストレーナ2bと、注入ポンプ2cと、流量計2dと、仕切弁2eとを備えている。
燃料添加剤タンク2aは燃料添加剤を蓄えている。このとき、燃料添加剤タンク2aの燃料添加剤は、燃料添加剤タンク2aの下流側に設置されている注入ポンプ2cによって、第1の系統1に送られる。
ストレーナ2bは、燃料添加剤タンク2aと注入ポンプ2cとの間の、燃料添加剤の流路に設置されている。ストレーナ2bは、第1の系統1に供給される燃料添加剤から異物を除去するなどの機能を持つ。
注入ポンプ2cは、ストレーナ2bの下流側の流路に設置されている。注入ポンプ2cは、ストレーナ2bを経て来る、燃料添加剤タンク2aからの燃料添加剤を、第1の系統1を流れる燃料に注入する。注入ポンプ2cは、燃料添加剤の注入に際して、ストレーナ2bを経て来た燃料添加剤を引き込んで送り出すための一連の動作(ポンプストローク)によって、一定量の燃料添加剤を第1の系統1に送る。つまり、注入ポンプ2cのポンプストローク数を上げると、燃料添加剤の供給量が増え、逆にポンプストローク数を下げると、燃料添加剤の供給量が減少する。こうしたポンプストローク数はあらかじめ注入ポンプ2cに設定されている。この実施の形態では、最大のストローク数を100パーセントとして、注入ポンプ2cに対して設定が人手で行われている。これにより、燃料添加剤の注入制御が行われる。
流量計2dは、注入ポンプ2cの下流側の流路に設置されている。流量計2dは、この実施の形態では、新たに設置されたものである。流量計2dは、第1の系統1の燃料に注入される燃料添加剤の流量を、所定時間毎に計測する。そして、流量計2dは、計測結果である燃料添加剤の流量信号をユニット計算機3に送る。この流量信号は、例えば「燃料添加剤流量○○リットル毎分(L/m)」のような計測結果を表す。
仕切弁2eは、流量計2dの下流側の流路に設置されている。仕切弁2eは、燃料添加剤の供給を必要に応じて止めるためのものである。仕切弁2eは通常開状態で用いられる。
ユニット計算機3は、第1の系統1の流量計1fと第2の系統2の流量計2dとに電気的に接続されている。ユニット計算機3は、図2に示すように、接続部3aと、入力部3bと、時計部3cと、処理部3dと、記憶部3eと、表示制御部3fと、出力部3gとを備えている。
接続部3aは、第1の系統1の流量計1fからの、燃料の流量信号(第1の流量信号)と、第2の系統2の流量計2dからの、燃料添加剤の流量信号(第2の流量信号)とを入力する。そして、接続部3aは、これらの流量信号のレベル変換等の処理を行い、ユニット計算機3による処理が可能な信号に変換する。接続部3aは、処理を行った流量信号を処理部3dに送る。
入力部3bは、キーボードのような、担当者等の手入力が可能な入力装置である。入力部3bは、入力された入力信号を処理部3dに送る。この入力信号には、例えば燃料添加剤の設定注入率がある。設定注入率は、燃料の供給量に対する燃料添加剤の注入量を設定する比率である。また、入力信号にはしきい値がある。しきい値は、設定注入率に対して設けられた許容範囲を表す値である。
時計部3cは、時刻を計測する時計の機能を持つ。時計部3cは、計測した時刻を表す時刻信号を処理部3dに送る。
表示制御部3fは、プロジェクタのような表示装置3Aに接続される。表示制御部3fは、処理部3dの制御によって、画像を表示するための画像信号を生成し、生成した画像信号を表示装置3Aに送る。画像信号には、後述のガイダンスデータがある。表示装置3Aは、画像信号により、例えばスクリーン画面に画像を表示する。
出力部3gは、処理部3dからの制御によって、例えば警報のための警報音を出力する。
記憶部3eは、ユニット計算機3に必要とする各種の処理手順をあらかじめ記憶している。記憶部3eが記憶している処理手順には、図3に示す判定処理がある。この判定処理については後述する。
また、記憶部3eは、各種のデータを記憶している。記憶部3eが記憶しているデータには流量データがある。この流量データの一例を図4に示す。この流量データには、処理部3dが接続部3aから分単位で受け取った燃料の流量と、燃料添加剤の流量とが各時刻に応じて記憶されている。なお、燃料の流量はキロリットル毎分(kL/m)で表され、燃料添加剤はリットル毎分(L/m)で表されている。
記憶部3eが記憶しているデータには消費量データがある。この消費量データの一例を図5に示す。この流量データには、一日の各時間帯での燃料の消費量と、燃料添加剤の消費量とが記憶されている。なお、燃料の消費量はキロリットル毎時(kL/h)で表され、燃料添加剤の消費量はリットル毎時(L/h)で表されている。
記憶部3eが記憶しているデータには注入率演算データがある。この注入率演算データの一例を図6に示す。この注入率演算データには、燃料に対する燃料添加剤の注入量の比率を設定する設定注入率と、実際に燃料添加剤が注入された比率を示す実注入率とが、一日の各時間帯に応じて記憶されている。また、注入率演算データには、現状設定注入率が記憶されている。現状設定注入率は、設定注入率に対して、しきい値を反映させた値であり、実注入率の許容される変動範囲を表している。
記憶部3eが記憶しているデータには、対応要領ガイダンスを表すガイダンスデータがある。対応要領ガイダンスは、燃料に対して燃料添加剤が注入不足の状態である場合や、燃料添加剤が過注入の状態である場合に、担当者がこれらの状態に対応するための手引きを表している。
処理部3dは、記憶部11Bに記憶されている処理手順に従って、ユニット計算機3としての各種の処理を行う。これらの処理に加えて、処理部3dは、ボイラに対する燃料供給のための次の各処理を行う。
処理部3dは、入力部3bから入力信号を受け取り、この入力信号が設定注入率やしきい値を表す場合に、入力処理を行う。つまり、入力部3bから設定注入率を受け取ると、処理部3dは、時計部3cからの時刻信号により、設定注入率を受け取った時刻つまり現在の時刻を調べる。この後、処理部3dは、注入率演算データ(図6)を参照し、先に調べた時刻を含む時間帯に対応する設定注入率を、入力部3bから受け取った設定注入率に変更する。
設定注入率は、先に述べたように、燃料の供給量に対する燃料添加剤の注入量を設定する比率である。この実施の形態では、設定注入率は「1/○○○○」のように比率として表されている。例えば、設定注入率を「1/1234」とした場合には、燃料添加剤の「1」に対して燃料が「1234」の比率になるような設定である。
また、処理部3dは、しきい値を受け取ると同じようにして、時計部3cからの時刻信号により現在の時刻を調べる。この後、処理部3dは、注入率演算データ(図6)を参照し、先に調べた時刻を含む時間帯に対応する設定注入率つまり現在の設定注入率に、入力部3bから受け取ったしきい値を反映して現状設定注入率を生成する。そして、この現状設定注入率で注入率演算データを変更する。現状設定注入率は、先に述べたように、実注入率の許容される変動範囲を表している。
しきい値は、この実施の形態では「○○○○」のような値で示されている。例えば、しきい値を「1000」とした場合に、設定注入率が「1/1234」であると、処理部3dは、
現状設定注入率=1/(1234±1000)
として、しきい値を設定注入率に反映させて、現状設定注入率を算出する。そして、算出した現状設定注入率を注入率演算データ(図6)に記録し、注入率演算データを変更する。
処理部3dは、流量計1fからの、燃料の流量信号や、流量計2dからの、燃料添加剤の流量信号を受け取ると、これらの信号から燃料添加剤の注入量が不適切かどうかを判定するための判定処理を行う。処理部3dは、図3に示す判定処理を開始すると、受け取った各流量信号を記憶部3eに記録していく(ステップS1)。ステップSS1により、処理部3dは、記憶部3eに記憶している流量データ(図4)の燃料の流量と、燃料添加剤の流量とを更新する。
ステップS1の後、処理部3dは、時計部3cからの時刻信号が表す時刻が所定時刻、例えばこの実施の形態では正時であるかどうかを判断する(ステップS2)。ステップS2で時刻が正時ではないと判断すると、処理部3dは判定処理を終了する。
また、ステップS2で時刻が正時であると判断すると、処理部3dは、記憶部3eに記憶している流量データ(図4)から、前回の正時の次の時刻から今回の正時までの間に、例えば前回の正時が「00時00分」であれば、時刻「00時01分」から時刻「01時00分」の間に記憶している各流量信号を加算して、単位時間に消費される燃料の量(以下、単に「燃料消費量」と記す)と、同じく単位時間に消費される燃料添加剤の量(以下、単に「燃料添加剤消費量」と記す)を算出する(ステップS3)。この実施の形態では、単位時間を1時間にしている。ステップS3により、処理部3dは記憶部3eに記憶している消費量データ(図5)を更新する。
ステップS3が終了すると、処理部3dは、記憶部3eに記憶している消費量データ(図5)を利用して、直近の時間帯、例えば現在の時刻が「01時10分」であれば、「00時00分−01時00分」の時間帯での実注入率を算出する(ステップS4)。ステップS4で、処理部3dは次のようにして実注入率を算出する。例えば、
実注入率=1/A
とする。ここで、値Aは、燃料消費量と燃料添加剤消費量とを基に算出され、
A=B/(C/1000)
B:燃料消費量(kL/h:キロリットル毎時)
C:燃料添加剤消費量(L/h:リットル毎時)
である。値Aを用いた実注入率は燃料添加剤と燃料との比率を示す。例えば、値Aが、
A=2345
であると、
実注入率=1/A=1/2345
となり、燃料添加剤の「1」に対して燃料「2345」の比率で燃料添加剤が注入される。
こうしたステップS4では、処理部3dは算出した実注入率を注入率演算データ(図6)に記録して、注入率演算データを更新する。
ステップS4が終了すると、処理部3dは、算出した実注入率、つまり注入率演算データ(図6)に記録されている直近の時間帯の実注入率と、この実注入率に対応する設定注入率とを比較し、設定注入率と実注入率との差異を調べる(ステップS5)。
この後、処理部3dは、注入率演算データ(図6)を参照し、ステップS4で算出対象となった実注入率に対応する現状設定注入率を調べて、ステップS5で算出した差異から、燃料添加剤の注入制御が不適合であるかを判断する(ステップS6)。ステップS6では、設定注入率と実注入率との差異が現状設定注入率で設定された許容範囲にあるかどうかによって、燃料添加剤の注入制御が不適合であるかを判断する。処理部3dは、ステップS6で注入制御が不適合でないと判断すると、判定処理を終了する。
ステップS6で注入制御が不適合であると判断すると、処理部3dはこの燃料添加剤の注入不足であるかを判断する(ステップS7)。ステップS7では、例えば、注入率演算データの中の各値が、
設定注入率=1/1234
であり、この設定注入率に対して、しきい値を「1000」とすると、
現状設定注入率=1/(1234±1000)
になる。さらに、
実注入率=1/2345
であると、処理部3dは、現状設定注入率の1/(1234±1000)と、実注入率の1/2345とを比較する。そして、
実注入率=1/2345=1/(1234+1111)
であるので、処理部3dは、燃料添加剤の注入不足と判断する。
ステップS7で燃料添加剤の注入不足と判断すると、処理部3dは、注入不足用の対応要領ガイダンスを出力する(ステップS8)。ステップS8で、処理部3dは、注入不足用のガイダンスデータを記憶部3eから読み出して、画像信号として表示制御部3fに出力する。また、ステップS8で、処理部3dは、出力部3gを制御して、燃料添加剤の注入不足を表す警報音を出力する。
この注入不足用のガイダンスは、先に述べたように、燃料に対して燃料添加剤が注入不足の状態である場合、この状態に担当者が対応するための手引きを表している。例えば、燃料に対して燃料添加剤が注入不足の状態である場合のために、次の項目a1と項目a2とを記述した対応要領ガイダンスがある。
a1.ユニット停止後、燃料配管圧力が降下していることを確認し、添加剤注入ポンプ「手動・起動」する。これらの処置は、配管閉塞や逆止弁引っ掛かりを解消することを目的とする。
a2.項目a1の処置でも解消されない場合は、添加剤注入ポンプ「手動・起動」後に、ポンプ出口および燃料配管直近の圧力を確認しながら、ポンプストローク「手動・増」操作を行う。これらの処置は、配管閉塞や逆止弁引っ掛かりを解消することを目的とする。
ステップS8で、処理部3dは、こうした注入不足用の対応要領ガイダンスを表すガイダンスデータを表示制御部3fに出力する。ステップS8が終了すると、処理部3dは判定処理を終了する。
ところで、処理部3dは、ステップS7で燃料添加剤の注入不足ではないと判断すると、過注入用の対応要領ガイダンスを出力する(ステップS9)。ステップS9で、処理部3dは、過注入用のガイダンスデータを記憶部3eから読み出して、画像信号として表示制御部3fに出力する。また、ステップS9で、処理部3dは、出力部3gを制御して、燃料添加剤の過注入を表す警報音を出力する。
この過注入用のガイダンスは、先に述べたように、燃料に対して燃料添加剤が過注入の状態である場合、この状態に担当者が対応するための手引きを表している。例えば、燃料に対して燃料添加剤が注入不足の状態である場合のために、次の項目b1と項目b2とを記述した対応要領ガイダンスがある。
b1.ポンプストロークが現状の注入率設定となっているか確認する。この処置は、設定以上のストロークとなっていた場合は過注入状態となっているため、減操作するためのものである。
b2.項目b1の処置でも解消されない場合は、添加剤注入ポンプを「手動・停止」し、点検依頼する。
ステップS9で、処理部3dは、こうした過注入用の対応要領ガイダンスを表すガイダンスデータを表示制御部3fに出力する。ステップS9が終了すると、処理部3dは判定処理を終了する。
以上がこの実施の形態による燃料供給装置の構成である。次の、この燃料供給装置の作用である燃料供給方法について説明する。
燃料供給装置の第1の系統1がボイラに供給する燃料に対して、第2の系統2が燃料添加剤を注入している。また、燃料供給装置のユニット計算機3は、
c1.燃料の流量と燃料添加剤の流量とが記録されている流量データ(図4)
c2.各時間帯での燃料の消費量と燃料添加剤の消費量とが記録されている消費量データ(図5)
c3.燃料に対する燃料添加剤の注入量の比率を設定する設定注入率と、実際に燃料添加剤が注入された比率を示す実注入率と、実注入率の許容される変動範囲を表す現状設定注入率とが各時間帯に応じて記録されている注入率演算データ(図6)
c4.注入不足用のガイダンスデータ
c5.過注入用のガイダンスデータ
を記憶部3eにあらかじめ記憶している。
こうした状態の燃料供給装置を管理して燃料供給に従事する担当者は、必要に応じてユニット計算機3の入力部3bを操作し、設定注入率やしきい値を入力する。入力部3bは、入力された設定注入率やしきい値を示す入力信号を処理部3dに送る。
ユニット計算機3の処理部3dは、入力信号を受け取ると、入力処理を行う。つまり、ユニット計算機3の入力部3bから設定注入率を受け取ると、処理部3dは、注入率演算データ(図6)を参照し、ユニット計算機3の時計部3cにより調べた時刻を含む時間帯に対応する設定注入率を、入力部3bから受け取った設定注入率に変更する。
また、処理部3dは、しきい値を受け取ると、注入率演算データ(図6)を参照し、時計部3cにより調べた時刻を含む時間帯に対応する設定注入率に、入力部3bから受け取ったしきい値を反映して現状設定注入率を生成し、この現状設定注入率で注入率演算データを変更する。
一方、処理部3dは、流量計1fからの、燃料の流量信号や、流量計2dからの、燃料添加剤の流量信号を定期的に受け取っている。処理部3dは、これらの信号を受け取ると、判定処理を行う。この判定処理により、処理部3dは、燃料添加剤の注入不足であると判断すると、注入不足用の対応要領ガイダンスを表すガイダンスデータを表示制御部3fに出力する。これにより、表示制御部3fは、燃料添加剤の注入不足に対応するための対応要領ガイダンスを、表示装置3Aのスクリーン画面に表示する。同時に、処理部3dは、出力部3gを制御して、燃料添加剤の注入不足を知らせるための警報音を出力する。
また、処理部3dは、判定処理により、燃料添加剤の過注入であると判断すると、過注入用の対応要領ガイダンスを表すガイダンスデータを表示制御部3fに出力する。これにより、表示制御部3fは、燃料添加剤の過注入に対応するための対応要領ガイダンスを、表示装置3Aのスクリーン画面に表示する。同時に、処理部3dは、出力部3gを制御して、燃料添加剤の過注入を知らせるための警報音を出力する。
こうして、この実施の形態よれば、正時毎に燃料添加剤の注入不足や過注入を調べ、注入制御に不適合が生じた場合、つまり燃料に対する燃料添加剤の注入が不適切である場合には、こうした状態に対応するための対応要領ガイダンスを表示し、また警報音を出力するので、次の効果を達成することができる。
d1.燃料添加剤の注入制御不適合の早期発見が可能となり、注入不足となった場合に、燃料コストの大幅増やEP灰処分コスト増に繋がるリスク(損益)を回避することが出来る。
d2.燃料添加剤の注入制御不適合の早期発見が可能となり、過注入となった場合の主蒸気温度上昇防止が図れる。
d3.ボイラに対するストレスを回避することができる。
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、処理部3dが行う判定処理のステップS2では、所定時刻を正時としたが、時刻が「2時30分」のような区切りであってもよい。
1 第1の系統
1a サービスタンク
1b ストレーナ
1c 噴燃ポンプ
1d ヒータ
1e 流量調節弁
1f 流量計(第1の流量計)
1g、1h 燃料遮断弁
2 第2の系統
2a 燃料添加剤タンク
2b ストレーナ
2c 注入ポンプ
2d 流量計(第2の流量計)
2e 仕切弁
3 ユニット計算機(処理手段)
3a 接続部
3b 入力部
3c 時計部
3d 処理部
3e 記憶部
3f 表示制御部
3g 出力部

Claims (5)

  1. 燃料に対する燃料添加剤の注入を制御して、燃料を燃焼装置に供給する燃料供給装置において、
    前記燃料の流量を計測し、計測結果を第1の流量信号として出力する第1の流量計と、
    前記燃料添加剤の流量を計測し、計測結果を第2の流量信号として出力する第2の流量計と、
    前記第1の流量信号が表す前記燃料の流量から所定時間での積算値を算出して前記燃料の消費量を算出すると共に、前記第2の流量信号が表す前記燃料添加剤の流量から所定時間での積算値を算出して前記燃料添加剤の消費量を算出し、前記2つの消費量から前記燃料に対する前記燃料添加剤の注入の不適切な状態を判断する処理手段と、
    を備え
    前記処理手段は、
    前記算出した前記燃料の消費量に対する前記算出した前記燃料添加剤の消費量の比率である実注入率と、
    前記燃料の供給量に対する前記燃料添加剤の注入量を設定する比率である設定注入率に対して、前記実注入率の許容される変動範囲を表すしきい値を反映させた値である現状設定注入率と、
    を比較することにより、前記燃料に対する前記燃料添加剤の注入が不適切か否かを判断する、
    ことを特徴とする燃料供給装置。
  2. 前記処理手段は、
    前記設定注入率あらかじめ記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記処理手段は、前記燃料添加剤の注入制御が不適合と判断すると、この注入制御の不適合を出力する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記処理手段は、前記注入制御の不適合の出力として、この注入制御の不適合に対応するための対応要領ガイダンスを表示する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の燃料供給装置。
  5. 燃料に対する燃料添加剤の注入を制御して、燃料を燃焼装置に供給する燃料供給方法において、
    前記燃料の流量を第1の流量計によって計測し、計測結果を第1の流量信号として出力すると共に前記燃料添加剤の流量を第2の流量計によって計測し、計測結果を第2の流量信号として出力し、
    前記第1の流量信号が表す前記燃料の流量から所定時間での積算値を算出して前記燃料の消費量を算出すると共に、前記第2の流量信号が表す前記燃料添加剤の流量から所定時間での積算値を算出して前記燃料添加剤の消費量を処理手段により算出し、
    前記算出した前記燃料の消費量に対する前記算出した前記燃料添加剤の消費量の比率である実注入率と、
    前記燃料の供給量に対する前記燃料添加剤の注入量を設定する比率である設定注入率に対して、前記実注入率の許容される変動範囲を表すしきい値を反映させた値である現状設定注入率と、
    を比較することにより、前記燃料に対する前記燃料添加剤の注入の不適切な状態を前記処理手段により判断する、
    ことを特徴とする燃料供給方法。
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