JP6610153B2 - 送風管、送風装置及び画像形成装置 - Google Patents

送風管、送風装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

この発明は、送風管、送風装置及び画像形成装置に関するものである。
近年、本出願人は、以下に示す送風装置等に関する提案を行っている。
例えば、送風装置としては、送風機から送られる空気を取り入れる入口と、その入口から取り入れた空気を吹きつけるべき長尺な対象構造物の長手方向の部分と向き合う状態で配置されて当該空気を当該長手方向と直交する方向に沿って流れるように出す出口と、その入口と出口の間をつないで空気を流すための通路空間が形成された本体部とを有し、前記出口が前記対象構造物の長手方向の部分と平行する長尺な開口形状で形成されており、前記入口と前記出口とが異なる開口形状で形成されている前提の送風管において、その本体部の通路空間の空気を流す方向における異なる部位に設けられ、空気の流れを抑制する複数の抑制部を備え、その抑制部のうち前記通路空間の空気を流す方向の最下流の部位に設ける最下流の抑制部が、その最下流の部位における通路空間を複数の通気部が点在する通気性部材で塞いだ状態になるよう形成されている送風管を用いる送風装置を提案している(下記特許文献1)。上記対象構造物としては、例えば、コロナ放電器等を例示している。
また、送風装置に用いる送風管としては、上記前提の送風管において、上記複数の抑制部の1つとして、上記通路部の出口に、その出口における通路空間を複数の通気部が点在する通気性部材で塞いだ状態になるよう構成される出口抑制部を設け、その出口抑制部の通気性部材における出口の開口形状の長手方向に沿う領域のうち当該長手方向と直交する短手方向の少なくとも一端側に存在する端部領域の通気率を、その端部領域以外の領域の通気率よりも小さい値に設定してなる送風管を提案している(下記特許文献2)。
特開2013−88731号公報 特開2013−134412号公報
この発明は、入口と、その入口から取り入れた空気が吹きつけられる対象構造物の一方向に長い長手方向の部分と向き合う状態で配置され、その対象構造物の長手方向の部分に沿って延び且つ入口と異なる開口形状である出口と、入口と出口の間をつないで空気を流す通路空間が途中で少なくとも1回曲げられた状態で形成された通路部と、通路空間において空気を流す方向で互いに異なる部位に設けられて空気の流れを抑制する複数の抑制部とを備える送風管として、曲げ通路部の途中に存在させる第1抑制部について、その第1抑制部における隙間の上流側開口端の少なくとも上側が手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状になるよう設けない場合に比べて、対象構造物に吹きつけるべき空気の風量を増大させても、入口から取り入れて出口から排出されるまでの空気の圧力損失が増大して、出口から排出される空気の前記長手方向における風速のむらを低減することができる送風管を提供し、またその送風管を用いた送風装置及び画像形成装置を提供するものである。
この発明(A1)の送風管は、
空気を取り入れる入口と、
前記入口から取り入れた空気が吹きつけられる対象構造物の一方向に長い長手方向の部分と向き合う状態で配置され、前記対象構造物の長手方向の部分に沿って延び且つ前記入口と異なる開口形状である出口と、
前記入口と前記出口の間をつないで空気を流す通路空間が途中で少なくとも1回曲げられた状態で形成されている通路部と、
前記通路部の通路空間の空気を流す方向において異なる部位に設けられ、空気の流れを抑制する複数の抑制部と、
を備え、
前記通路部は、前記入口に最も近い位置で曲げられている第1曲げ通路部と前記第1曲げ通路部の空気を流す方向の上流側の直前に存在する手前通路部とを有し、
前記複数の抑制部の1つは、前記第1曲げ通路部における通路空間の一部を横断して遮断し且つ当該横断する方向に延びる隙間を存在させた構造からなる第1抑制部であり、
前記第1抑制部は、前記隙間の空気を流す方向の上流側開口端の少なくとも上側が、前記手前通路部における通路空間を構成する内壁上面と前記第1抑制部の前記遮断する部分を構成する前記上流側の内壁面とが交差する位置で前記内壁上面と直交する仮想の垂直面よりも前記手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状になるよう設けられており、
前記第1抑制部の前記手前通路部内に突出して存在する形状は、前記隙間の上流側開口端の少なくとも上側から上方に離れるにつれて空気の流す方向の下流側に全面にわたって傾く傾斜内壁面を存在させて構成されているものである。
この発明(A2)の送風管は、
空気を取り入れる入口と、
前記入口から取り入れた空気が吹きつけられる対象構造物の一方向に長い長手方向の部分と向き合う状態で配置され、前記対象構造物の長手方向の部分に沿って延び且つ前記入口と異なる開口形状である出口と、
前記入口と前記出口の間をつないで空気を流す通路空間が途中で少なくとも1回曲げられた状態で形成されている通路部と、
前記通路部の通路空間の空気を流す方向において異なる部位に設けられ、空気の流れを抑制する複数の抑制部と、
を備え、
前記通路部は、前記入口に最も近い位置で曲げられている第1曲げ通路部と前記第1曲げ通路部の空気を流す方向の上流側の直前に存在する手前通路部とを有し、
前記複数の抑制部の1つは、前記第1曲げ通路部における通路空間の一部を横断して遮断し且つ当該横断する方向に延びる隙間を存在させた構造からなる第1抑制部であり、
前記第1抑制部は、前記隙間の空気を流す方向の上流側開口端の少なくとも上側が、前記手前通路部における通路空間を構成する内壁上面と前記第1抑制部の前記遮断する部分を構成する前記上流側の内壁面とが交差する位置で前記内壁上面と直交する仮想の垂直面よりも前記手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状になるよう設けられており、
前記第1抑制部の前記通路空間内に突出して存在する形状は、前記仮想の垂直面よりも前記手前通路部内に延長されて突出するとともに前記隙間の経路長の方向と平行した状態になる突出板を設けて構成されているものである。
この発明(A3)の送風管は、上記発明A1の送風管において、前記第1抑制部の前記通路空間内に突出して存在する形状は、前記傾斜内壁面の下端から前記手前通路部内に延長されて突出する突出板を設けて構成されているとともに、前記突出板が前記第1抑制部における前記隙間の経路長の方向と平行した状態で設けられて構成されているものである。
この発明(A4)の送風管は、上記発明A1からA3のいずれかの送風管において、前記第1抑制部の前記通路空間内に突出して存在する形状が、前記隙間の空気を流す方向の上流側開口端の上側及び下側の双方に存在するよう構成されているものである。
この発明(A5)の送風管は、上記発明A4の送風管において、前記第1抑制部の前記通路空間内に突出して前記上側及び下側の双方に存在する形状は、前記通路空間の空気を流す方向における同じ位置で前記隙間を挟んで線対称になる状態で存在するよう構成されているものである。
この発明(B)の送風装置は、空気を送る送風機と、前記送風機から送られる空気を取り入れる上記発明A1からA5のいずれかの送風管とを備えているものである。
この発明(C)の画像形成装置は、空気を吹きつけるべき一方向に長い長手方向の部分を有する対象構造物と、前記対象構造物の長手方向の部分に空気を吹きつける送風装置と、を備え、前記送風装置が、上記発明Bの送風装置で構成されているものである。
上記発明A1の送風管によれば、曲げ通路部の途中に存在させる第1抑制部について、その第1抑制部における隙間の上流側開口端の少なくとも上側が手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状になるよう設けない場合や、その第1抑制部の手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状が上方に離れるにつれて空気を流す方向の下流側に全面にわたって傾く傾斜内壁面を存在させて構成していない場合に比べて、対象構造物に吹きつけるべき空気の風量を増大させても、入口から取り入れて出口から排出されるまでの空気の圧力損失が増大して、出口から排出される空気の前記長手方向における風速のむらを低減することができる。
上記発明A2の送風管では、曲げ通路部の途中に存在させる第1抑制部について、その第1抑制部における隙間の上流側開口端の少なくとも上側が前記仮想の垂直面よりも手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状になるよう設けない場合や、その第1抑制部の手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状が手前通路部の通路空間内に延長させて突出するとともに前記隙間の経路長の方向と平行する状態になる突出板を設けて構成していない場合に比べて、対象構造物に吹きつけるべき空気の風量を増大させても、入口から取り入れて出口から排出されるまでの空気の圧力損失が増大して、出口から排出される空気の前記長手方向における風速のむらを低減することができる。
上記発明A3の送風管では、第1抑制部の手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状が上記傾斜内壁面の下端から手前通路部の通路空間内に突出する突出板を設けて構成していない場合に比べて、入口から取り入れて出口から排出されるまでの空気の圧力損失がより増大して、出口から排出される空気の前記長手方向における風速のむらをより低減することができる。
上記発明A4の送風管では、第1抑制部の手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状が上記隙間の上流側開口端の上側及び下側の双方に存在するよう構成していない場合に比べて、入口から取り入れて出口から排出されるまでの空気の圧力損失がより一層増大して、出口から排出される空気の前記長手方向における風速のむらをより一層低減することができる。
上記発明A5の送風管では、第1抑制部の手前通路部の通路空間内に突出して上記上側及び下側の双方に存在する形状が上記通路空間の空気を流す方向における同じ位置で上記隙間を挟んで線対称になる状態で存在するよう構成していない場合に比べて、出口から排出される空気の前記長手方向における風速のむらをより一層低減することができる。
上記発明Bの送風装置によれば、送風管における曲げ通路部の途中に存在させる第1抑制部について、その第1抑制部における隙間の上流側開口端の少なくとも上側が手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状になるよう設けない場合や、その第1抑制部の手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状が上方に離れるにつれて空気を流す方向の下流側に全面にわたって傾く傾斜内壁面を存在させて構成していない場合や、その第1抑制部の手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状が手前通路部の通路空間内に突出する突出板を設けて構成していない場合に比べて、送風管において対象構造物に吹きつけるべき空気の風量を増大させても、送風管の入口から取り入れて出口から排出されるまでの空気の圧力損失が増大して、送風管の出口から排出される空気の前記長手方向における風速のむらを低減することができる。
上記発明Cの画像形成装置によれば、送風装置の送風管における曲げ通路部の途中に存在させる第1抑制部について、その第1抑制部における隙間の上流側開口端の少なくとも上側が手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状になるよう設けない場合や、その第1抑制部の手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状が上方に離れるにつれて空気を流す方向の下流側に全面にわたって傾く傾斜内壁面を存在させて構成していない場合や、その第1抑制部の手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状が手前通路部の通路空間内に突出する突出板を設けて構成していない場合に比べて、送風装置の送風管において対象構造物に吹きつけるべき空気の風量を増大させても、送風管の入口から取り入れて出口から排出されるまでの空気の圧力損失が増大して、送風管の出口から排出される空気の前記長手方向における風速のむらを低減することができる。
実施の形態1等に係る送風装置を用いた画像形成装置の概要を示す説明図である。 図1の画像形成装置が装備する帯電装置の概要を示す斜視図である。 図2の帯電装置に適用する送風装置の概要を示す斜視図である。 図3の送風装置(送風管)のQ−Q線に沿う断面説明図である。 図3の送風装置をその上方から見たときの状態を示す概略図である。 図3の送風装置をその下方(出口)の方から見たときの状態を示す概略図である。 図3の送風装置の動作状態などを示す説明図である。 図3の動作状態の要部をその通路部分の形状のみで示す説明図である。 各種送風管(実施例1、実施例2、比較例及び参考例の送風管)の性能特性に関する試験を示す図表及びグラフ図である。 実施の形態2に係る送風装置(送風管)の概要を示す断面説明図である。 図10の送風管の動作状態の要部をその通路部分の形状のみで示す説明図である。 送風管の他の構成例をその通路部分の形状のみで示す説明図である。 送風管の更に他の構成例をその通路部分の形状のみで示す説明図である。 図13(a)の送風管の動作状態の要部をその通路部分の形状のみで示す説明図である。 比較例の送風装置(送風管)の概要を示す断面説明図である。 参考例の送風装置(送風管)の概要を示す断面説明図である。
以下、この発明を実施するための形態(以下「実施の形態」という)について添付の図面を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
図1から図4は、実施の形態1に係る送風管の一例としての送風ダクト及びそれを用いた送風装置及び画像形成装置をそれぞれ示すものである。図1はその画像形成装置の概要を示し、図2はその送風ダクト又は送風装置により空気を吹きつけるべき長尺な対象構造物の一例としての帯電装置を示し、図3はその送風ダクト又は送風装置の概要を示し、図4はその送風ダクト等の内部構造を示している。
<画像形成装置の構成>
画像形成装置1は、図1に示すように、支持フレーム、外装カバー等で構成される筐体10の内部空間に、現像剤としてのトナーで構成されるトナー像を形成して被記録材の一例としての記録用紙9に転写する作像ユニット20と、作像ユニット20に供給する記録用紙9を収容するとともに搬送する給紙装置30と、作像ユニット20で形成されたトナー像を記録用紙9に定着する定着装置35等を配置している。
上記作像ユニット20は、例えば、公知の電子写真方式を利用して構成されるものである。実施の形態1における作像ユニット20は、矢印Aで示す方向に回転駆動する感光体ドラム21と、感光体ドラム21の像形成領域となる周面を所要の電位に帯電させる帯電装置4と、感光体ドラム21の帯電後の周面に外部から入力される画像情報(信号)に基づく光(矢付き点線)を照射して静電潜像を形成する露光装置23と、その静電潜像をトナーにより現像してトナー像にする現像装置24と、そのトナー像を感光体ドラム21から記録用紙9に転写する転写装置25と、感光体ドラム21の転写後の周面に残留するトナー等の不要物を除去して清掃する清掃装置26とで主に構成されている。
このうち帯電装置4としては、コロナ放電器で構成されるものが使用されている。このコロナ放電器からなる帯電装置4は、図2等に示すように、いわゆるスコロトロン型のコロナ放電器で構成されている。
すなわち、帯電装置4は、長方形状の天板40aとその天板40aの長手方向Bに沿って延びる長辺部から下方に垂れ下がった状態の側板40b,40cを有した外観形状からなる包囲部材の一例としてのシールドケース40と、シールドケース40の長手方向Bにおける両端部(短辺部)にそれぞれ取り付けられる図示しない2つの端部支持体と、この2つの端部支持体の間に、シールドケース40の長手方向Bに沿う長尺な内部空間内に存在するとともにほぼ平行して張り渡すよう取り付けられる2本のコロナ放電ワイヤ41A,41Bと、シールドケース40の放電用の下部開口部44に、その下部開口部44をほぼ覆ってコロナ放電ワイヤ41A,41Bと感光体ドラム21の周面との間に存在する状態で取り付けられる多孔型のグリッド電極(電界調整板)42とを備えている。図4等に示す符号40dは、2本のコロナ放電ワイヤ41A,41Bがそれぞれ配置される空間をシールドケース40の長手方向Bに沿って区切る隔壁板である。下部開口部44は、その開口形状が長方形になるよう形成されている。
また、帯電装置4は、2本のコロナ放電ワイヤ41A,41Bが、感光体ドラム21の周面と所要の間隔(例えば放電ギャップ)をあけて対向する状態で且つ感光体ドラム21の回転軸の方向に沿ってその像形成領域と向き合う状態で少なくとも存在するようそれぞれ配置されている。また、帯電装置4は、画像形成動作時になると、図示しない電源装置から各コロナ放電ワイヤ41A,41B(と感光体ドラム21との間)に帯電用の電圧がそれぞれ供給されるようになっている。
さらに、帯電装置4は、その使用に伴ってコロナ放電ワイヤ41A,41Bやグリッド電極42に、記録用紙9の紙粉、コロナ放電により生成される放電生成物、トナーの外添剤等の物質(不要物)が付着して汚染されてしまい、その結果としてコロナ放電が十分に又は均一に行われなくなって帯電むら等の帯電不良が発生することがある。このため、帯電装置4には、コロナ放電ワイヤ41A,41B及びグリッド電極42に不要物が付着することを防止又は抑制する目的で、そのコロナ放電ワイヤ41A,41Bとグリッド電極42にむけて空気を吹きつけるための送風装置5が併設されている。また、帯電装置4のシールドケース40の天板40aには、送風装置5から送り出される空気を取り込むための開口部43が形成されている。開口部43は、その開口形状が長方形になるよう形成されている。なお、送風装置5の詳細については後述する。
給紙装置30は、画像形成の際に使用する所要のサイズ、種類等からなる複数枚の記録用紙9を積み重ねた状態で収容する用紙収容体31と、その用紙収容体31に収容される記録用紙9を1枚ずつ搬送路にむけて送り出す送出装置32とを備え、給紙の時期が到来すると、記録用紙9を1枚ずつ送り出すようになっている。用紙収容体31は、利用態様に応じて複数装備される。図1における矢付きの二点鎖線は、筐体10の内部空間において記録用紙9が主に搬送されて移動する搬送路を示す。この記録用紙9の搬送路は、複数の用紙搬送ロール対33a,33bや、図示しない搬送ガイド部材等で構成されている。
定着装置35は、記録用紙9が通過する導入口及び排出口が形成された筐体36の内部に、表面温度が加熱手段により所要の温度に加熱されて保持されるロール形態、ベルト形態等の加熱用回転体37と、この加熱用回転体37の軸方向にほぼ沿うように所要の圧力で接触して従動回転するロール形態、ベルト形態等の加圧用回転体38とを備えている。この定着装置35は、その加熱用回転体37と加圧用回転体38とが接触して形成される接触部が所要の定着処理(加熱および加熱)を行う定着処理部として構成されており、その接触部に対してトナー像転写後の記録用紙9を導入して通過させることで定着を行うようになっている。
この画像形成装置1による画像形成は、次のようにして行われる。ここでは、記録用紙9の片面に画像を形成するときの基本的な画像形成動作を代表して説明する。
画像形成装置1では、その図示しない制御装置等が画像形成動作の開始指令を受けると、作像ユニット20において、回転始動する感光体ドラム21の周面が帯電装置4により所定の極性及び電位に帯電される。このとき、帯電装置4では、2本のコロナ放電ワイヤ41A,41Bに帯電用の電圧がそれぞれ印加されて各コロナ放電ワイヤ41A,41Bと感光体ドラム21の周面との間に電界を形成した状態でコロナ放電を発生させ、これにより感光体ドラム21の周面を所要の電位に帯電させる。この際、感光体ドラム21の帯電電位はグリッド電極42により調整される。
続いて、帯電された感光体ドラム21の周面に対して、露光装置23から画像情報に基づく露光が行われて所要の電位からなる静電潜像が形成される。しかる後、感光体ドラム21に形成された静電潜像が、現像装置24を通過する際に、現像ロールから供給される所要の極性に帯電されたトナーにより現像されてトナー像として顕像化される。
次いで、感光体ドラム21上に形成されたトナー像は、感光体ドラム21の回転により転写装置25と対向する転写位置まで搬送されると、このタイミングに合わせて給紙装置30から搬送路を経由して供給される記録用紙9に対して転写装置25の転写作用により転写される。この感光体ドラム21の転写後の周面は、清掃装置26により清掃される。
続いて、作像ユニット20においてトナー像が転写された記録用紙9は、感光体ドラム21から剥離された後に定着装置35に導入されるよう搬送され、定着装置35の加熱用回転体37と加圧用回転体38の接触部を通過する際に加圧下で加熱されてトナー像が溶融して記録用紙9に定着される。この定着が終了した後の記録用紙9は、定着装置35から排出されて筐体10の外部等に設けられる図示しない排紙収容部等に搬送されて収容される。
以上により、1枚の記録用紙9の片面に対して1色のトナーで構成される単色画像が形成され、基本的な画像形成動作が終了する。複数枚の画像形成動作の指示がある場合には、上記した一連の動作がその枚数分だけ同様に繰り返されることになる。
<送風装置(送風ダクト)の構成>
次に、送風装置5について説明する。
送風装置5は、図1や図3等に示されるように、空気を送る回転ファンを有する送風機50と、その送風機50から送られる空気を取り入れて送風対象の構造物の一例である帯電装置4にまで導いて排出させる送風ダクト51Aとを備えている。
送風機50としては、例えば輻流型の送風ファンが使用される。また、送風機50は、所要の風量の空気を送るように駆動制御される。
また、送風ダクト51Aは、図3から図6等に示されるように、送風機50から送られる空気を取り入れる入口52と、その入口52から取り入れた空気を吹きつけるべき長尺な帯電装置4の一方向に長い長手方向Bの部分(例えば開口部43)と向き合う状態で配置されてその空気を長手方向Bと直交する方向に沿って流すように排出させる出口53と、その入口52と出口53の間をつないで空気を流すための通路空間TSが途中で2回曲げられた状態で形成された通路部(本体部)54と、通路部54の通路空間TSの空気を流す方向において異なる部位に設けられ、空気の流れを抑制する2つの抑制部61,62と、を有した形状のものである。
送風ダクト51Aの入口52は、その全体の開口形状が、例えば少し横長の長方形になるよう形成されている。送風ダクト51Aの入口52には、その入口52と送風機50とを接続して送風機50で発生させた空気を入口52まで送るための接続ダクト55が取り付けられている(図3)。
送風ダクト51Aの出口53は、その全体の開口形状が帯電装置4の長手方向Bの部分(本例にはシールドケース40の開口部43)と平行する長尺な形状である例えば細長い長方形になるよう形成されている。実際の形態1における出口53は、図4、図6等に示されるように、通路部54の出口53側に位置する部分(第2曲げ通路部54C)の底面部(終端部)の全域よりも少し狭い開口面積になる状態で形成されている。
送風ダクト51Aの通路部54は、図3から図5等に示されるように、導入通路部54Aと第1曲げ通路部54Bと第2曲げ通路部54Cで構成されている。
導入通路部54Aは、その一端部が入口52を設けて開口され、その他端部が閉鎖されており、その全体が出口53の長手方向B(帯電装置4の長手方向Bと同じ)とほぼ平行して直線状に延びるよう形成された角筒形状の通路部である。この導入通路部54Aは、第1曲げ通路部54Bの空気を流す方向(例えば図7に例示する矢印E1a,E2aが示す方向)の上流側の直前に存在する手前通路部になる。
第1曲げ通路部54Bは、導入通路部54Aの他端部寄りの部位(途中)から、ほぼ水平方向(座標軸Xで示す方向とほぼ平行する方向)においてほぼ直角に曲げられた状態で延びるように形成された角筒形状の曲げ通路部である。また、第1曲げ通路部54Bは、導入通路部54Aに対して、通路空間TSの高さが同じで且つその幅(長手方向Bの寸法)だけを広げることで全体の通路断面積を拡大させた通路部になっている。この第1曲げ通路部54Bは、送風ダクト51Aにおいて入口52に最も近い位置で曲げられている曲げ通路部になる。
第2曲げ通路部54Cは、第1曲げ通路部54Bの空気を流す方向の下流側の端部から下方に向かう鉛直方向(座標軸Yで示す方向とほぼ平行する方向)に曲げられて帯電装置4に近づくよう延ばされて形成された曲げ通路部である。また、第2曲げ通路部54Cは、第1曲げ通路部54Bに対して、通路空間TSの幅(長手方向Bの寸法)が同じままで下方にむけて曲げられた形状の曲げ通路部になっている。第2曲げ通路部54Cの終端部には、前述した構成からなる出口53が設けられている。
送風ダクト51Aの1つの抑制部61は、第1曲げ通路部54Bにおける通路空間TSの一部を横断して遮断し且つその横断する方向に直線状に延びる隙間64を存在させた構造からなる第1抑制部61Aとして設けられている。
この第1抑制部61Aは、具体的には、例えば第1曲げ通路部54Bの外形を変更せずに、その第1曲げ通路部54Bの通路空間TS内に、高さ方向(座標軸Yの矢印が示す方向)の下端側の位置に所要の間隔d1からなる隙間64を設けた平板状の遮断部材65を横断する状態に配置することで構成されている。実施の形態1では、その遮断部材65を、通路空間TS内において長手方向Bと平行する状態になるとともにその下方に隙間64を存在させた状態になるよう配置している。
そして、実施の形態1における第1抑制部61Aは、図4等に示されるように、その隙間64の空気を流す方向の上流側に存在する上流側開口端64aの上側64cが、手前通路部となる通路空間TS1の上面を構成する内壁上面54tと第1抑制部61Aの遮断する部分を構成する上流側の内壁面65aとが交差する位置Puで内壁上面54tと直交する仮想の垂直面VLよりも手前通路部の通路空間TS1内に突出して存在する形状になるよう設けられている。実施の形態1における手前通路部は、導入通路部54Aと、第1曲げ通路部54Bのうち第1抑制部61Aの上流側に存在する部分とを合わせた通路部分になる。また、実施の形態1における内壁上面54tは、平面形状の部位として形成されている。さらに、仮想の垂直面VLは、上記長手方向Bとほぼ平行して存在する面になる。
実施の形態1では、上記第1抑制部61Aの手前通路部内に突出して存在する形状について、隙間64の上流側開口端64aの上側64cから上方(座標軸Xの矢印が示す方向)に離れるにつれて空気の流す方向の下流側に傾く傾斜内壁面66aを存在させて構成している。具体的には、第1抑制部61Aを構成する前記遮断部材65として、その空気の流す方向の上流側になる内壁面65aが上記傾斜内壁面66aとなるよう形成したものを適用することで実現している。なお、遮断部材65における空気を流す方向の下流側になる面部65bは、上記仮想の垂直面VLとほぼ平行する垂直内壁面として形成されている。
また、第1抑制部61Aにおける傾斜内壁面66aは、図8に示されるように、隙間64の上流側開口端64aに鋭角の角度αで交わる状態で接続されている。さらに、実施の形態1における傾斜内壁面66aは、手前通路部の通路空間TS1の内壁上面54tに届くまでの全面が傾斜面として構成されている。上記角度αについては、特に限定されるものではないが、例えば、鋭角になるよう0°よりも大きく且つ90°未満の範囲内で設定され、より好ましくは第1抑制部61Aの抑制効果などを損なわない限りは小さい値に設定される。この第1抑制部61Aでは、その隙間64の上流側開口端64aの上側64cにだけ通路空間TS1の一部が存在し、その上流側開口端64aの下側には通路空間TS1の内壁底面54eが連続して存在する状態になっている。
第1抑制部61Aを構成する遮断部材65は、その傾斜内壁面66aでもある上流側の内壁面65aの上端(上記交差する位置Pu)が、入口52の開口部のうち出口53寄りの端部52aから第1曲げ通路部54Bの空気を流す方向の下流側に所要の距離Nだけずれた位置に存在するよう配置されている(図7)。
第1抑制部61Aを構成する隙間64は、板状の遮断部材65をその下端部65cが手前通路部の通路空間TS1の内壁底面54eから所定の間隔d1をあけて離れた状態になるように配置することにより、通路空間TS1の内壁底面54eに接した状態で存在する隙間としている。また、隙間64は、その空気を流す方向の寸法となる経路長M1が、傾斜内壁面66aとの関係等も考慮して所要の寸法に設定されている。また、隙間64は、その幅(長手方向Bの長さ)が第1曲げ通路部54Bの通路空間TSの幅W(図5)と同じ寸法に設定されている。さらに、隙間64は、その上流側開口端64aの上側が上記入口52の端部52aと離間する寸法Jが所定の値になるよう設置されている。このときの寸法Jは、少なくとも上記遮断部材65の上端部(Pu)が上記入口52の端部52aからずれる距離Nよりも小さい値(J<N)になるよう設定される。
上記遮断部材65は、送風ダクト51Aと同じ材料で一体的に成形して得られるものでも、あるいは、送風ダクト51Aとは別の材料で形成したものでもよい。また、遮断部材65は、その配置位置(上記距離N)や、その隙間64の間隔d1,経路長M1及び幅Wについては、導入通路部54Aから第1曲げ通路部54Bに流れ込んだ空気の風速を可能な限り均一化するという観点から選択設定される。また、それらの値は、送風ダクト51Aの寸法(容量)や、送風ダクト51A又は帯電装置4に流すべき空気の単位時間当たりの流量(風量)なども考慮して設定される。
送風ダクト51Aのもう1つの抑制部62は、出口53に存在する最下流の抑制部として設けられている。実施の形態1における最下流の抑制部62は、複数の通気部71を有する通気性部材70により、第2曲げ通路部54Cの通路空間の終端部(開口/出口53の開口でもある。)を塞いだ状態にすることで構成されている。
複数の通気部71はいずれも、図6に示すように、その各開口形状がほぼ円形で直線状に貫通するよう延びる貫通孔である。また、複数の通気部71は、例えば出口53の開口形状の長手方向Bに沿って等間隔に並べかつその長手方向Bと直交する短手方向Cにも前記等間隔と同じ間隔で複数の列(例えば4列)をなすように並べている。これにより、複数の通気部(孔)71は、第2曲げ通路部54Cの終端部の通路空間TS又は出口53の開口形状の全域にほぼ均一に点在して存在するように形成されている。このため、実施の形態1における通気性部材70は、板状の部材に複数の通気部(孔)71が点在するように形成された多孔板になっている。
通気性部材70は、送風ダクト51Aと同じ材料で一体的に成形して得られるものでも、あるいは、送風ダクト51Aとは別の材料で形成したものでもよい。通気部(孔)71の開口形状、開口寸法、孔長さ、及び孔の存在密度は、第2曲げ通路部54Cから出口53を通して流れ出る空気の風速を可能な限り均一化するという観点から選択設定され、また送風ダクト51Aの寸法(容量)や、送風ダクト51A又は帯電装置4に流すべき空気の単位時間当たりの流量なども考慮して設定される。
<送風装置の動作>
次に、この送風装置5の動作(主に送風ダクト51Aに起因した動作)について説明する。
送風装置5は、画像形成動作時などの駆動設定時期が到来すると、まず送風機50が回転駆動して所要の風量の空気を送り出す。その始動した送風機50から送られる空気(E)は、接続ダクト55を通して送風ダクト51Aの入口52から取り入れられた後、それに続く導入通路部54Aの通路空間TS1内に流れ込むように送られる(図5)。
続いて、送風ダクト51Aに取り入れられた空気(E)は、図5や図7に示すように、導入通路部54Aの通路空間TS1を通して第1曲げ通路部54Bの通路空間TS1に流れ込むよう送られる(矢印E1a,E1b等を参照)。第1曲げ通路部54Bに送り込まれる空気(E1)は、第1抑制部61Aの隙間64を通過してその進行方向(空気の流れる方向)がほぼ直角の方向に変えられた状態になって進む。
この際、第1抑制部61Aの隙間64を通過するときの空気(E2)は、その流れが導入通路部54Aの通路空間TS1の断面積よりも相対的に狭い第1抑制部61Aの隙間64を通過することで抑制され(圧力が上昇した状態になり)、その隙間64から均一な状態になって流れ出ようとする。しかも、第1曲げ通路部54Bの通路空間TSに流れ込むときの空気(E2)は、第1抑制部61Aの隙間64から流れ出るときの向きが出口53の長手方向(B)とほぼ直交する方向に揃えられる。
続いて、第2曲げ通路部54Cの通路空間TSに流れ込んだ空気(E2)は、図7に示されるように、初めに第1抑制部61Aの隙間64を通して第2曲げ通路部54Cの通路空間TS内にほぼ直進するように進む空気(E2a)になるが、第1抑制部61Aの隙間64の空間よりも容積の広い第2曲げ通路部54Cの通路空間TSに流れ込むことにより、その第2曲げ通路部54Cの通路空間TS内で旋回するような状態で拡散するように進む空気(E2b)になる。これにより、このときの空気(E2)は、全体として第2曲げ通路部54Cの通路空間TS内で旋回したような状態になって一時的に滞留するため、その風速のむらが低減される。
最後に、第1抑制部61Aを通過して第2曲げ通路部54Cの通路空間TSに流れ込んで一時的に滞留した空気(E2)は、図7に矢印E3として示すように、その第2曲げ通路部54Cの終端部である出口53に設けられた最下流の抑制部62を構成する通気性部材70における複数の通気部(孔)71を通過することで、出口53から進行方向が変えられた状態で吹き出される。
この際、出口53から吹き出される空気(E3)は、第2曲げ通路部54Cの通路空間TSや出口53の開口面積よりも相対的に狭い通気性部材70における複数の通気部71を通過することで流れが抑制された状態になって(このときも圧力が上昇した状態になり)送り出される。
以上により、送風ダクト51Aの出口53から排出される空気(E3)は、その風速が、出口53の開口形状(細長い長方形)の特に長手方向Bにおいてほぼ揃った状態で排出される。
ここで、実施の形態1における送風ダクト51Aは、入口52と出口53とが異なる開口形状で形成されている関係になっているため、その入口52と出口53の間をつなぐ通路部54に通路空間TSの断面形状(寸法)とその空気を流す方向との少なくとも一方が途中で変更される部分が存在することになる。なお本明細書等においては、入口52と出口53が同じ種類の形状(例えば長方形どうし)である場合でも、その開口面積が互いに異なるよう形成されているとき(例えば相似形状であるとき)には、互いに異なる開口形状で形成されている関係に含まれることとする。
このような途中で変化する部分を有する送風ダクト(51A)では、一般に、その断面形状や空気を流す方向が変化する部分において空気の流れに剥離や渦等の乱れが生じ、このため、入口52から均一な風速の空気を取り入れても出口53から出る空気はその風速が特に出口53の長手方向Bにおいて不均一になってしまう傾向があることが知られている。
そこで本出願人は、このような課題を解決するために、前述した特許文献1で示すような複数の抑制部を設けた送風管を用いた送風装置等に関する提案を行っている。実施の形態1における送風ダクト51Aにおいても、2つの抑制部61,62を設けているため、上述したように出口53から排出される空気(E3)の長手方向Bにおける風速のむらが低減されるようになる。
しかし、その後の更なる研究の結果、上記提案した送風管を用いた送風装置では、空気を吹きつけるべき対象構造物に吹きつけるべき空気の風量を比較的多くすると、その出口53から排出される空気の長手方向Bやその長手方向Bと直交する短手方向C(図3、図5等)における風速のむらが増加する傾向にあることが新たに判明した。
これに対し、実施の形態1における送風ダクト51Aでは、2つの抑制部61,62の一方である第1抑制部61Aについて、隙間64の上流側開口端64aの上側64cが、前記仮想の垂直面VLよりも手前通路部内の通路空間TS1に突出して存在する形状になるよう設けられている。実施の形態1では、その突出して存在する形状について傾斜内壁面66aを存在させた形状としている。
これにより、この送風ダクト51Aでは、図8に示されるように、入口52から取り入れられた空気(E)が、特に手前通路部となる導入通路部54A及び第1曲げ通路部の上流側部分の通路空間TS1から第1抑制部61Aの隙間64に向かって進んで隙間64を通過する際、その隙間64の上流側開口端64aを通過するように進む主流Emが発生する。また同時に、隙間64の上流側開口端64aの上側に存在する傾斜内壁面66aにそれぞれ衝突して主流Emの進行方向と逆方向に移動するよう回転する空気の渦流Eu1が、その主流Emの上方側に発生する。このため、この送風ダクト51Aに取り入れられた空気(E)は、特に第1抑制部61Aの隙間64に進入するまでに上記渦流Eu1による抵抗を上方から接触した状態で受けることになるので、圧力損失が増大することとなる。ちなみに図8等において入口52の前記端部52aの図示は省略しているが、実際には図4、図7等に示すように通路空間TS1内に存在している。
この結果、第1抑制部61Aの隙間64を通過して第1曲げ通路部54Bの残り(下流側)の通路空間TSや第2曲げ通路部54Cの通路空間TSに流れ込む空気(E2)は、その第1抑制部61Aによる抑制効果(圧力上昇作用)を確実に受け、その風速むらが抑制されやすくなる。そして、このときの空気(E2)は、最終的に出口53を通過して空気(E3)として排出される際に2つ目の抑制部62による抑制効果も受けるため、出口53の長手方向Bにおける風速のむらがさらに低減されるようになる。
したがって、この送風ダクト51Aでは、その入口52から比較的多くの風量の空気(E)を取り入れた場合であっても、第1抑制部61Aの隙間64を通過する際に上記渦流Euもより強く発生して圧力損失も増大するようになり、その結果として、最終的に出口53から排出される空気(E3)は、出口53の長手方向Bにおける風速のむらが抑制されることになる。
このように帯電装置4の対象部分に吹きつける空気(実際には送風ダクトの入口から取り入れる空気)の風量を増大させた場合、この送風ダクト51Aにおける圧力損失の状況について試験結果を用いて後述する。
そして、この送風装置5における送風ダクト51Aの出口53からそれぞれ排出された空気(E3)は、図7に示されるように、帯電装置4のシールドケース40の天板40aにおける開口部43を通してシールドケース40内に吹き込まれて流入した後、シールドケース40の内部空間Sにおいて隔壁40dを境に区分される各空間(S1,S2)内にそれぞれあるコロナ放電ワイヤ41A,41Bと、そのシールドケース40の下部開口部にあるグリッド電極42に吹きつけられる。
このコロナ放電ワイヤ41A,41Bとグリッド電極42に吹きつけられる空気は、前述したように空気(E3)が送風ダクト51Aの出口53の特に長手方向Bにおいてほぼ揃った風速で排出されるので、コロナ放電ワイヤ41A,41Bとグリッド電極42にも長手方向Bにおいてほぼ等しい状態で吹きつけられる。
これにより、帯電装置4における2本のコロナ放電ワイヤ41A,41Bとグリッド電極42にそれぞれ付着しようとする紙粉、トナーの外添剤、放電生成物などの不要物を、より均一化された空気の吹きつけでむらなく遠ざけることができる。
以上により、帯電装置4では、最終的に、そのコロナ放電ワイヤ41A,41Bやグリッド電極42に不要物が疎らに付着することが原因で放電性能(帯電性能)にむら等の劣化現象が発生することが防止され、感光体ドラム21の周面をより均一(その回転軸方向に対して均一)に帯電することが可能になる。
また、この帯電装置4を備えた作像ユニット20で形成されるトナー像ひいては記録用紙9に最終的に形成される画像は、帯電むら等の帯電不良に起因した画質不良(濃度むら等)の発生が低減された良好な画質として得られる。
<試験>
図9は、送風装置5の性能特性(送風ダクト51Aにおける圧力損失)について調べた試験の結果を示す。
試験は、送風機50により、下記構成の送風ダクト51A(実施例1)の出口53から排出される空気の平均風量が0.35m3/分程度(比較的多めの風量)になるような空気を導入したとき、その送風ダクト51Aの入口52及び出口53における各空気の圧力をシミュレーションにより測定したものである。このときの圧力は、入口52及び出口53の長手方向Bにおける複数の個所で測定し、それらの平均値を測定結果としている。また、このときの入口52と出口53の圧力差(圧力損失に相当する)を調べた。これらの結果について図9に図表とグラフに分けて示した。
実施例1の送風ダクト51Aとしては、その全体の形状が図3〜図6に示されるようなものであり、その入口52が縦22mm×横11mmの長方形の開口形状からなるものであり、出口53が350mm(長手方向Bの寸法)×16mm(短手方向Cの寸法)の細長い長方形の開口形状からなるものを使用した。第1曲げ通路部54Bの通路空間TSの高さは20mmである。送風ダクト51Aの全通路部54における通路空間TSの総容積は450cm3とした。
第1抑制部61Aの遮断部材65は、その上流側の平面からなる内壁面65aの全体を傾斜内壁面66aとするよう構成した。傾斜内壁面66aは、隙間64の上流側開口端64aとなす角度α(図8)が70°となる傾斜面とした。また、遮断部材65は、その上端における入口52の端部52aからの距離Nが5.5mmとなる位置に配置した。第1抑制部61Aの隙間64は、間隔d1が1.5mm、経路長M1が3.5mm、幅Wが350mm、上流側開口端64aの上側64cの端部52aからの距離Jが2mmからなる隙間とした。遮断部材65の上端における厚さは、2mmとした。
最下流の抑制部62は、孔径が1mm、長さが3mmの複数の通気部71を密度が0.42個/mm2(≒42個/cm2)となる条件で設けた通気性部材70により、出口53を塞いだ状態になるよう構成した。
また比較のため、前述した特許文献1で提案した送風ダクトの一例(図15に示す送風ダクト510)を用いて同じ試験を行った。その結果を図9に併せて示す。
比較例の送風ダクト510は、実施例1の送風ダクト51Aにおける第1抑制部61Aを以下の構成からなる第1抑制部61に変更したのみであり、それ以外については実施例1の送風ダクト51Aと同じ構成にしたものである。
送風ダクト510における第1抑制部61は、第1抑制部61Aにおける遮断部材65を、その下端部65cが第1曲げ通路部54Bの通路空間TSの内壁底面54eから所定の間隔dxをあけて離れた状態になるように配置し、その下部に隙間63を存在させた構造とした。つまり、隙間63は、その空気を流す方向の上流側になる開口端の上側63aに通路空間TSの一部を構成する傾斜内壁面66a(実際には遮断部材65の上流側の内壁面65aであり、前記仮想の垂直面VLとほぼ平行する平面)が存在するが、その上流側開口端の下側63bには通路空間TSの一部を構成する内壁面が存在しない構成になっている。また、隙間63は、その間隔dxを1.5mmとし、その経路長Mxを3.5mmとし、その上流側開口端63aの入口52の端部52aからの距離Nを2mmとした。遮断部材65の厚さは、隙間63の経路長Mxと同じである。
この送風ダクト510を用いて上記試験を同じ条件下で行った。
さらに参考のため、前述した特許文献1で提案した送風ダクトの一例(図16に示す送風ダクト511)を用いて同じ試験を行った。その結果を図9に併せて示す。
参考例の送風ダクト511は、比較例の送風ダクト510における第1抑制部61を以下の構成からなる第1抑制部61xに変更したのみであり、それ以外については実施例1の送風ダクト51Aと同じ構成にしたものである。
送風ダクト511における第1抑制部61xは、隙間64の空気を流す方向の上流側開口端64aの上側及び下側に、手前通路部の通路空間TS1の一部を構成し且つ上下方向(前記仮想の垂直面VLとほぼ平行する方向)に延びる内壁面66b,66cがそれぞれ接続して存在する状態になるよう設けられている。これにより、この第1抑制部61xにおける隙間64の上流側開口端64aの上側64c及び下側64dの双方には、通路空間TSの一部が別々に存在する状態になっている。また、このときの内壁面66b,66cは、上下方向に沿う高さ寸法が互いにほぼ同じ値に設定されている。つまり、第1抑制部61xにおける隙間64は、通路空間TS1の高さ方向におけるほぼ中央の高さ位置に存在するよう配置した。また、隙間64の上流側開口端64aの上下側に存在させる内壁面66b,66cは、平板状の遮断部材65における上流側の内壁面65aを利用して構成した。
隙間64は、その間隔dxを1.5mmとし、その経路長Mxを3.5mmとし、その上流側開口端64aの入口52の端部52aからの距離Nを2mmとした。遮断部材65の厚さは、隙間64の経路長Mxと同じである。
この送風ダクト511を用いて上記試験を同じ条件下で行った。
図9に示す結果から、送風ダクト51Aを用いた実施例1では、その入口52と出口53の圧力差(圧力損失)が約467Paとなり、送風ダクト510を用いた比較例の場合における圧力差の約341Paに比べて増大していることがわかる。
なお、送風ダクト51Aを用いた実施例1では、その入口52と出口53の圧力差(圧力損失)が、送風ダクト511を用いた参考例の場合における圧力差の約489Paよりも小さくなった。しかし、送風ダクト51Aを用いた実施例1では、出口53の長手方向における空気の風速むらの抑制効果に関して参考例の場合よりも良い結果が得られることが確認されている。
[実施の形態2]
図10は、実施の形態2に係る送風装置5の要部(主に送風ダクト51B)の概要を示すものである。
実施の形態2に係る送風装置5における送風ダクト51Bは、実施の形態1における第1抑制部61Aに代えて、隙間64の上流側開口端64aの上側64cに、その隙間64の上流側開口端64aが導入通路部54Aの通路空間TS内に延長されて突出する状態の突出板67を設ける第1抑制部61Bを適用した以外は実施の形態1に係る送風ダクト51Aと同じ構成からなるものである。
この送風ダクト51Bにおける第1抑制部61Bの隙間64は、実施の形態2における隙間64の場合や前述した比較例の送風ダクト510における隙間63と似たように、第1抑制部61Bを構成する板状の遮断部材65を、その下端部65cが第1曲げ通路部54Bの通路空間TSの内壁底面54eから所定の間隔d2をあけて離れた状態になるように配置することにより、その通路空間TSの内壁底面54eに接した状態で存在する隙間とした。遮断部材65の上流側の面部65は、前記交差する位置Puからの仮想の垂直面VLと平行する(垂直)平面として構成されている。
また、第1抑制部61Bにおける突出板67は、隙間64の上流側開口端64aの上側64cから隙間64の経路長M2の方向と平行した状態で所要の突出長さLだけ手前通路部の通路空間TS1内に突出した所要の厚さkからなる平板状の部材である。また、突出板67は、通路空間TSの幅Wの方向に対しても全域に存在するよう設けられている。さらに、突出板67は、上記遮断部材65の上流側になる面部65に対してほぼ直角に交わった状態で配置されている。この突出板67に関する上記突出長さL,厚さk等については、特に限定されるものではないが、例えば、その突出長さLと厚さkのいずれも隙間64における高さd3の寸法以下の値に設定されることが好ましい。このときの第1抑制部61Bでは、その隙間64における上流側開口端64aの上側64cの上方にだけ通路空間TS1の一部が存在する状態になっている。また、この隙間64の最終的な経路長は、遮断部材65の厚さ(M3)に突出板67の突出長さLを加えた数値(M2+L)になる。
そして、この送風ダクト51Bを用いた送風装置5は、実施の形態1に係る送風装置の場合とほぼ同様に動作する。
また、特にこの送風ダクト51Bでは、図11に例示されるように、入口52から取り入れられた空気(E)が、特に手前通路部の通路空間TS1から第1抑制部61Bの隙間64に向かって進んで隙間64を通過する際、その隙間64の上流側開口端64aを通過するように進む主流Emが発生するのに対し、隙間64の上流側開口端64aの上側に存在する突出板67に衝突して主流Emの進行方向と逆方向に移動するよう回転する空気の渦流Eu2が1つ発生するようになる。このときの渦流Eu2は、隙間64の上流側開口端64aから突出して隙間64と反対側に延びて存在する突出板67に衝突して上記主流Emの進行方向に対して更に鋭角に交差した状態で逆行するように進む。このため、そのような鋭角に交差する逆行の渦流Eu2による抵抗力が(実施の形態1における送風ダクト51Aで発生する渦流Eu1や比較例の送風ダクト510で発生する渦流Euxに比べて)更に大きくなる。
これにより、この送風ダクト51Bに取り入れられた空気(E)は、特に第1抑制部61Bの隙間64に進入するまでに上記渦流Eu2による強めの抵抗を受けることになるので、出口53から排出されるまでの圧力損失が増大することとなる。
この結果、送風ダクト51Bでは、第1抑制部61Bの隙間64を通過して第1曲げ通路部54Bの残り(下流側)の通路空間TSや第2曲げ通路部54Cの通路空間TSに流れ込む空気(E2)は、その第1抑制部61Bによる抑制効果(圧力上昇作用)を確実に受け、その風速むらが更に抑制されやすくなる。そして、このときの空気(E2)は、最終的に出口53を通過して空気(E3)として排出される際に、2つ目の抑制部62による抑制効果も受けるため、出口53の長手方向Bにおける風速のむらがより低減されるようになる。
次に、この実施の形態2に係る送風装置5の性能特性(送風ダクト51Bにおける圧力損失)を調べる試験(実施例2)を行った。その結果を図9に併せて示す。
試験は、実施の形態1における試験と同じ条件で行った。また、試験で使用した送風ダクト51Bは、以下の条件が異なる以外は、実施の形態1の試験で使用した送風ダクト51Aと同じ条件とした。
すなわち、この送風ダクト51Bでは、第1抑制部61Bの隙間64について、間隔d3が1.5mm、経路長(M3+L)が5.5mm、幅Wが350mm、上流側開口端64aの上側64cにおける入口52の端部52aからずれる距離Jがほぼゼロになる隙間とし、その下部が第1曲げ通路部54Bの通路空間TSの内壁底面54eと接した状態にした。第1抑制部61Bの遮断部材65は、その上流側の面部65bを、入口52の端部52aからずれる距離Nが2mmとなる位置に配置した。また、突出板67は、厚さkが1mmの平板を、遮断部材65の上流側の面部65b(仮想の垂直面VL)から突出する突出長さLが2.5mmになる状態で設けた。
図9に示す結果から、送風ダクト51Bを用いた実施例2では、その入口52と出口53の圧力差(圧力損失)が、送風ダクト510を用いた比較例の場合に比べて増大していることがわかる。しかも、この実施例2では、その圧力差が、実施例1や参考例に比べても大きくなることがわかる。
[他の実施の形態]
送風装置5に用いる送風ダクト51としては、実施の形態1、2で例示した各第1抑制部61A,61Bを採用した送風ダクト51A,51Bに限定されず、他の構成からなる第1抑制部61を採用した送風管を適用してもよい。その他の構成からなる第1抑制部61を採用した他の送風ダクトの構成例について、以下に例示する。
図12に例示する送風ダクト51Cは、実施の形態1における第1抑制部61Aの構成に、実施の形態2における第1抑制部61Bの構成を組み合わせてなる第1抑制部61Cを採用したものである。つまり、第1抑制部61Cは、その第1抑制部61Cの手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状が、傾斜内壁面66bの下端から手前通路部の通路空間TS1内に延長されて突出する突出板67を設けて構成されているものである。
図13(a)に例示する送風ダクト51Dは、高さ方向(座標軸Yの矢印が示す方向)のほぼ中央の高さ位置に所要の間隔d3からなる隙間64を設けた遮断部材65を適用し、送風ダクト51Dの手前通路部の通路空間TS1内に突出して存在する形状を、その遮断部材65における隙間64の上流側開口端64aの上側64c及び下側64dに、実施の形態1における第1抑制部61Aの傾斜内壁面66aと共通する傾斜内壁面66c、66dをそれぞれ存在させて構成してなる第1制御部61Dを有するものである。ここで、傾斜内壁面66dは、手前通路部における通路空間TS1を構成する内壁底面54eと遮断部材65の上流側の内壁面65aとが交差する位置Pu2で内壁底面54eと直交する仮想の垂直面VLよりも通路空間TS1内に突出するよう傾斜して存在する形状を構成する内壁面として形成されている。
図13(b)に例示する送風ダクト51Eは、図13(a)で例示する隙間64を設けた遮断部材65を適用し、送風ダクト51Eの手前通路部の通路空間TS1内に突出して存在する形状を、その遮断部材65における隙間64の上流側開口端64aの上側64c及び下側64dに、実施の形態2における第1抑制部61Bの突出板67と共通する突出板67をそれぞれ設けて構成してなる第1制御部61Eを有するものである。この送風ダクト51Eでは、遮断部材65の上流側の内壁面65aを、前記各交差する位置Pu1,Pu2における仮想の垂直面VLとほぼ平行する平面として形成している。
図13(c)に例示する送風ダクト51Fは、図13(a)で例示した第1抑制部61Dにおける各傾斜内壁面66c,66dと共通する傾斜内壁面66e,66fの下端又は上端に、実施の形態2における第1抑制部61Bの突出板67と共通する突出板67をそれぞれ設けて構成したものである。
図14は、図13(a)に例示した送風ダクト51Dを用いた送風装置5の動作状態の要部をその通路部分の形状のみで示しているものである。
すなわち、この送風ダクト51Dを用いた場合は、図14に示されるように、入口52から取り入れられた空気(E)が、特に手前通路部となる導入通路部54A及び第1曲げ通路部の上流側部分の通路空間TS1から第1抑制部61Dの隙間64に向かって進んで隙間64を通過する際、その隙間64の上流側開口端64aを通過するように進む主流Emが発生するのに対し、隙間64の上流側開口端64aの上方及び下方に存在する傾斜内壁面66c,66dにそれぞれ衝突して主流Emの進行方向と逆方向に移動するよう回転する空気の渦流Eu3,Eu4が上方及び下方の双方に発生するようになる。このため、この送風ダクト51Dに取り入れられた空気(E)は、特に第1抑制部61Eの隙間64に進入するまでに上記2つの渦流Eu3,Eu4による抵抗を上方及び下方の双方から接触した状態で受けることになるので、圧力損失がより一層増大することとなる。
このときの圧力損失が増大する効果は、例えば、前述した参考例の送風ダクト511(図16)においても、その第1抑制部61xにおける隙間64の上流側開口端64aの上方及び下方に垂直面からなる内壁面65a,65aが存在する構成になっていることにより上記2つの渦流Eu3,Eu4と似た2つの渦流が発生し、そのために図9の参考例の試験結果が示すように比較例に比べて圧力差(圧力損失)が増大した結果になっているので、この参考例の試験結果からも類推できる効果として得られているものと考えられる。
この結果、第1抑制部61Dの隙間64を通過して第1曲げ通路部54Bの残り(下流側)の通路空間TSや第2曲げ通路部54Cの通路空間TSに流れ込む空気(E2)は、その第1抑制部61Dによる抑制効果(圧力上昇作用)を確実に受け、その風速むらが抑制されやすくなる。そして、このときの空気(E2)は、最終的に出口53を通過して空気(E3)として排出される際に2つ目の抑制部62による抑制効果も受けるため、出口53の長手方向Bにおける風速のむらがより一層低減されるようになる。
したがって、この送風ダクト51Dでは、その入口52から比較的多くの風量の空気(E)を取り入れた場合であっても、第1抑制部61Dの隙間64を通過する際に上記2つの渦流Eu3,Eu4もより強く発生して圧力損失も増大するようになり、その結果として、最終的に出口53から排出される空気(E3)は、出口53の長手方向Bにおける風速のむらがより一層抑制されることになる。
ちなみに、図13(b)で例示する送風ダクト51Eと図13(c)で例示する送風ダクト51Fを用いた場合にも、上記送風ダクト51Dを用いた場合と同様に、上述した2つの渦流Eu3,Eu4がほぼ同様に発生するので、その各送風ダクト51E,51Fに取り入れられた各空気(E)はいずれも圧力損失がより一層増大することとなる。
また、図13(a)〜(c)で例示する各送風ダクト51D〜51Fの第1抑制部61D〜61Fにおける隙間64の高さ位置については、その高さ方向における中央位置から上下の方向にずれ高さ位置に設定することも可能である。さらに、図13(a)、(c)で例示する各送風ダクト51D,51Fの第1抑制部61D、61Fにおける傾斜内壁面66c、66eの角度α1と傾斜内壁面66d,66fの角度α2は、互いに同じ値に設定されるが、異なる値に設定することも可能である。
実施の形態1、2においては、送風ダクト51として、通路空間TSが2回曲げられた状態で形成される通路部54(第1曲げ通路部54B及び第2曲げ通路部54Cを有する通路部)を備えた送風管を例示したが、送風ダクト51については、その通路空間TSが1回曲げられた状態で形成される通路部54を備えた送風管であっても、さらには、その通路空間TSが3回以上曲げられた状態で形成される通路部54を備えた送風管であってもよい。通路空間TSが1回曲げられた状態で形成される通路部54を備えた送風管としては、例えば、第1曲げ通路部54Bからそのまま水平方向に進んだ側面(例えば図4における第1曲げ通路部54Bの右側に存在する側面部)に出口53を設けた構造の送風管が挙げられる。
また、実施の形態1、2においては、送風装置5の送風ダクト51における複数の抑制部として2つの抑制部61,62を設けた場合を示したが、3個以上設けても構わない。また、出口53に設けた最下流の抑制部62以外の抑制部は、送風ダクト51の通路部54の通路空間TSにおいてその断面形状が変更される部位や、その通路空間TSにおいて空気を流す方向が変更された後(直後など)の部位に設けることが好ましい。
出口53に設けた最下流の抑制部62については、実施の形態1等において例示した通気性部材70で構成した場合に限定されず、その他の抑制部62としては、例えば、フィルター等に適用される不織布等の多孔質部材(複数の通気部71が不規則な形状の貫通隙間であるもの)に代表される通気性部材70を用いて構成したものでもよい。なお、出口53の長手方向Bにおける風速のむらが抑制できる場合には、出口53に抑制部62を配置せず、出口53を完全に開口させた構成のままにしても構わない。
さらに、送風装置5を適用する帯電装置4については、グリッド電極42を設置しない形式の帯電装置、いわゆるコロトロン型の帯電装置であってよい。また、帯電装置4は、コロナ放電ワイヤ41として1本使用するものや3本以上使用するものであってもよい。また、送風装置5を適用する長尺な対象構造物としては、感光体ドラム21等の除電を行うコロナ放電器や、感光ドラム以外の被帯電体を帯電又は除電させるコロナ放電器であってもよい他、コロナ放電器以外の空気の吹きつけが必要であって長尺な構造物であっても構わない。
この他、画像形成装置1については、送風装置5を適用する必要がある長尺な対象構造物を装備するものであれば、その画像形成方式等の構成については特に限定されない。例えば、実施の形態1では、画像形成装置1として1つの作像ユニット20を使用して単色の画像を形成するものを例示しているが、画像形成装置としては、異なる色の画像を形成する複数の作像ユニット20を使用して多色の画像を形成する画像形成装置であってもよい。また必要であれば、画像形成装置としては、現像剤以外の材料で構成される画像を形成する画像形成方式の画像形成装置であっても構わない。
1 …画像形成装置
4 …帯電装置(対象構造物)
5 …送風装置
50…送風機
51…送風ダクト(送風管)
52…入口
53…出口
54…通路部
54A…導入通路部(手前通路部)
54B…第1曲げ通路部
54e…内壁底面
54t…内壁上面
61…抑制部
61A〜61F…第1抑制部
62…最下流の抑制部
64…隙間
64a…隙間の上流側の開口端
64c…隙間の上流側開口端の上側
65…遮断部材(遮蔽する部分)
65a…上流側の内壁面
66a〜66f…傾斜内壁面
67…突出板
70…通気性部材
71…通気部
B …長手方向
C …短手方向
E …空気(の流れ)
TS…通路空間
Pu…交差する位置
VL…仮想の垂直面

Claims (7)

  1. 空気を取り入れる入口と、
    前記入口から取り入れた空気が吹きつけられる対象構造物の一方向に長い長手方向の部分と向き合う状態で配置され、前記対象構造物の長手方向の部分に沿って延び且つ前記入口と異なる開口形状である出口と、
    前記入口と前記出口の間をつないで空気を流す通路空間が途中で少なくとも1回曲げられた状態で形成されている通路部と、
    前記通路部の通路空間の空気を流す方向において異なる部位に設けられ、空気の流れを抑制する複数の抑制部と、
    を備え、
    前記通路部は、前記入口に最も近い位置で曲げられている第1曲げ通路部と前記第1曲げ通路部の空気を流す方向の上流側の直前に存在する手前通路部とを有し、
    前記複数の抑制部の1つは、前記第1曲げ通路部における通路空間の一部を横断して遮断し且つ当該横断する方向に延びる隙間を存在させた構造からなる第1抑制部であり、
    前記第1抑制部は、前記隙間の空気を流す方向の上流側開口端の少なくとも上側が、前記手前通路部における通路空間を構成する内壁上面と前記第1抑制部の前記遮断する部分を構成する前記上流側の内壁面とが交差する位置で前記内壁上面と直交する仮想の垂直面よりも前記手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状になるよう設けられており、
    前記第1抑制部の前記手前通路部内に突出して存在する形状は、前記隙間の上流側開口端の少なくとも上側から上方に離れるにつれて空気の流す方向の下流側に全面にわたって傾く傾斜内壁面を存在させて構成されている送風管。
  2. 空気を取り入れる入口と、
    前記入口から取り入れた空気が吹きつけられる対象構造物の一方向に長い長手方向の部分と向き合う状態で配置され、前記対象構造物の長手方向の部分に沿って延び且つ前記入口と異なる開口形状である出口と、
    前記入口と前記出口の間をつないで空気を流す通路空間が途中で少なくとも1回曲げられた状態で形成されている通路部と、
    前記通路部の通路空間の空気を流す方向において異なる部位に設けられ、空気の流れを抑制する複数の抑制部と、
    を備え、
    前記通路部は、前記入口に最も近い位置で曲げられている第1曲げ通路部と前記第1曲げ通路部の空気を流す方向の上流側の直前に存在する手前通路部とを有し、
    前記複数の抑制部の1つは、前記第1曲げ通路部における通路空間の一部を横断して遮断し且つ当該横断する方向に延びる隙間を存在させた構造からなる第1抑制部であり、
    前記第1抑制部は、前記隙間の空気を流す方向の上流側開口端の少なくとも上側が、前記手前通路部における通路空間を構成する内壁上面と前記第1抑制部の前記遮断する部分を構成する前記上流側の内壁面とが交差する位置で前記内壁上面と直交する仮想の垂直面よりも前記手前通路部の通路空間内に突出して存在する形状になるよう設けられており、
    前記第1抑制部の前記通路空間内に突出して存在する形状は、前記仮想の垂直面よりも前記手前通路部内に延長されて突出するとともに前記隙間の経路長の方向と平行した状態になる突出板を設けて構成されている送風管。
  3. 前記第1抑制部の前記通路空間内に突出して存在する形状は、前記傾斜内壁面の下端から前記手前通路部内に延長されて突出する突出板を設けて構成されているとともに、前記突出板が前記第1抑制部における前記隙間の経路長の方向と平行した状態で設けられて構成されている請求項1に記載の送風管。
  4. 前記第1抑制部の前記通路空間内に突出して存在する形状は、前記隙間の空気を流す方向の上流側開口端の上側及び下側の双方に存在するよう構成されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の送風管。
  5. 前記第1抑制部の前記通路空間内に突出して前記上側及び下側の双方に存在する形状は、前記通路空間の空気を流す方向における同じ位置で前記隙間を挟んで線対称になる状態で存在するよう構成されている請求項4に記載の送風管。
  6. 空気を送る送風機と、前記送風機から送られる空気を取り入れる請求項1乃至5のいずれか1項に記載の送風管とを備えている送風装置。
  7. 空気を吹きつけるべき一方向に長い長手方向の部分を有する対象構造物と、
    前記対象構造物の長手方向の部分に空気を吹きつける送風装置と、を備え、
    前記送風装置が、請求項6に記載の送風装置で構成されている画像形成装置。
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