JP6604847B2 - はんだバンプの形成方法 - Google Patents

はんだバンプの形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6604847B2
JP6604847B2 JP2015257671A JP2015257671A JP6604847B2 JP 6604847 B2 JP6604847 B2 JP 6604847B2 JP 2015257671 A JP2015257671 A JP 2015257671A JP 2015257671 A JP2015257671 A JP 2015257671A JP 6604847 B2 JP6604847 B2 JP 6604847B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive resin
resist film
solder bump
solder
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015257671A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017120866A (ja
Inventor
靖幸 長谷川
正訓 柴▲崎▼
剛洋 竹内
芳明 邱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tamura Corp
Original Assignee
Tamura Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tamura Corp filed Critical Tamura Corp
Priority to JP2015257671A priority Critical patent/JP6604847B2/ja
Publication of JP2017120866A publication Critical patent/JP2017120866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6604847B2 publication Critical patent/JP6604847B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/11Manufacturing methods

Landscapes

  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Description

本発明は、はんだバンプの形成方法に関する。
電子部品の高密度実装の要請から、電子部品の実装方法としては、ワイヤボンディング法によるフェイスアップ方式の実装方法から、はんだバンプを用いたフェイスダウン方式の実装方法へと変化している。はんだバンプを形成する方法として、従来では、いわゆるメッキ法や蒸着法などが採用されていた。ところが、これらの方法では、大掛かりで高価な設備を必要とするのに加え、はんだバンプの高さやはんだ組成の制御が難しいといった問題点があった。
これらの問題点を解決するために、ドライフィルムおよびソルダペーストを用いたはんだバンプの形成方法(いわゆるフィルム法)が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2000−208911号公報
電子部品の高密度実装の要請から、はんだバンプは微小化し、狭ピッチ化する傾向にある。そして、この要請に対応するために、フィルム法では、ドライフィルムの開口部をさらに微小化することが必要になる。しかしながら、特許文献1に記載の方法では、開口部の微小化が進むと、ソルダペーストが開口部に進入する時に完全に開口部内をソルダペーストで充填できず、適量の印刷量が得られない場合がある。また、印刷時にソルダペーストが開口部の底の電極に接触しない状態となることで、加熱時にフィルムの開口部に溶融はんだが詰まり、配線基板にはんだバンプが形成されないといういわゆるミッシングバンプが発生する。
そこで、本発明は、ミッシングバンプを抑制しつつ、微小なはんだバンプを形成できるはんだバンプの形成方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決すべく、本発明は、以下のようなはんだバンプの形成方法を提供するものである。
本発明のはんだバンプの形成方法は、配線基板の表面に形成された複数の電極パッドにはんだバンプを形成するはんだバンプの形成方法であって、前記配線基板上に、ネガ型の感光性樹脂組成物を塗布して、385nmにおけるヘーズ値が65%以上である塗膜を形成し、前記塗膜を直描露光装置により露光した後に現像することで、前記電極パッドに対応する開口部が設けられ、前記開口部の端部の断面形状がテーパー状であり、かつ、前記断面形状におけるテーパー角度が75°以下である一時レジスト膜を形成する一時レジスト膜形成工程と、前記開口部にソルダペーストを充填し、リフロー処理を施して、はんだバンプを形成するはんだバンプ形成工程と、前記配線基板から前記一時レジスト膜を剥離する一時レジスト膜剥離工程と、を備え、前記感光性樹脂組成物が、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(E)シリコーン系消泡剤と、を含有し、前記(E)シリコーン系消泡剤の配合量が、前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、2質量部以上10質量部以下であることを特徴とする方法である。
本発明のはんだバンプの形成方法においては、前記塗膜の385nmにおけるヘーズ値が75%以上であり、前記断面形状におけるテーパー角度が70°以下であることが好ましい。
本発明のはんだバンプの形成方法においては、前記塗膜の385nmにおけるヘーズ値が80%以上であり、前記断面形状におけるテーパー角度が60°以下であることが好ましい。
本発明のはんだバンプの形成方法においては、前記感光性樹脂組成物が、(F)フィラーをさらに含有し、前記(F)フィラーが、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ、タルク、およびマイカからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明によれば、ミッシングバンプを抑制しつつ、微小なはんだバンプを形成できるはんだバンプの形成方法を提供することができる。
本発明に用いる配線基板を示す概略図である。 本発明において、配線基板上に感光性樹脂組成物の塗膜を形成した状態を示す概略図である。 本発明において、感光性樹脂組成物の塗膜を露光している状態を示す概略図である。 本発明において、露光処理後の塗膜に現像処理を施して開口部を設け、一時レジスト膜を形成した状態を示す概略図である。 本発明において、一時レジスト膜上からソルダペーストを充填する方法を示す概略図である。 本発明において、開口部にソルダペーストを充填した状態を示す概略図である。 本発明において、リフロー処理を施して、はんだバンプを形成した状態を示す概略図である。 本発明において、配線基板から一時レジスト膜を剥離した状態を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。本発明は実施形態の内容に限定されない。なお、図面においては、説明を容易にするために拡大または縮小をして図示した部分がある。
[はんだバンプの形成方法]
本実施形態のはんだバンプの形成方法は、図1〜図8に示すように、配線基板1の表面に形成された複数の電極パッド12にはんだバンプ3を形成するはんだバンプの形成方法であって、以下説明する一時レジスト膜形成工程、はんだバンプ形成工程、および、一時レジスト膜剥離工程を備える方法である。
まず、本実施形態のはんだバンプの形成方法に用いる配線基板について説明する。
(配線基板)
配線基板1は、図1に示すように、絶縁基材11と、電極パッド12と、ソルダレジスト膜13とを備える。なお、配線基板1は、内部電極14および層間絶縁層15を備える積層基板であってもよい。電極パッド12は、内部電極14上に層間絶縁層15を介して設けられていてもよいが、ブラインドビアにて内部電極14と電気的に接続していてもよい。
絶縁基材11としては、適宜公知のものを用いることができ、ガラスエポキシ基材、ポリイミド基材、シリコン基材などが挙げられる。
電極パッド12は、配線基板1の表面に形成されるものであり、他の電子部品との電気的接続を図るためのものである。電極パッド12の材質は、特に限定されないが、銅、銀、スズ、金、ニッケル、パラジウムなどが挙げられる。電極パッド12は、単一層で形成されていてもよく、複数の材質を用いて複数層で形成されてもよい。
ソルダレジスト膜13は、配線基板1の表面に形成されるものであり、配線基板1の配線同士の短絡などを防止するものである。ソルダレジスト膜13としては、適宜公知のものを用いることができる。なお、ソルダレジスト膜13は、配線基板1の表面に半永久的に存在する永久レジストであり、以下説明する一時レジスト膜2とは相違する。
内部電極14上に層間絶縁層15としては、適宜公知のものを用いることができる。
一時レジスト膜2は、本発明のはんだバンプの形成方法の実施中にのみ存在する、一時的なレジスト膜のことをいう。この一時レジスト膜2は、溶融はんだに対して一定の耐性を有するものであるとともに、はんだバンプを形成した後に剥離可能なものであることが必要となる。一時レジスト膜2は、以下説明する感光性樹脂組成物を用いて形成される。
(一時レジスト膜形成工程)
一時レジスト膜形成工程においては、配線基板1上に、電極パッド12に対応する開口部21が設けられた一時レジスト膜2を形成する。具体的には、次に示すような方法で、電極パッド12に対応する開口部21が設けられた一時レジスト膜2を形成できる。
一時レジスト膜形成工程においては、まず、図2に示すように、配線基板1上の全面に感光性樹脂組成物を塗布し、その後予備乾燥をして、塗膜2aを形成する。
感光性樹脂組成物については、後述する。
塗膜2aの塗布方法としては、スクリーン印刷、スプレーコータ、バーコータ、アプリケータ、ブレードコータ、ナイフコータ、ロールコータ、およびグラビアコータなどが挙げられる。
予備乾燥の条件は、感光性樹脂組成物の種類に応じて異なり、特に限定されないが、例えば、60〜80℃程度の温度で15〜60分間程度加熱すればよい。このような予備乾燥により、感光性樹脂組成物中の溶剤などを揮散させて、タックフリーな塗膜2aを形成できる。
塗膜2aの厚みは、特に限定されないが、通常、5μm以上200μm以下であり、好ましくは、10μm以上70μm以下である。
本実施形態では、塗膜2aの385nmにおけるヘーズ値が65%以上であることが必要である。このヘーズ値が、開口部の端部の断面形状におけるテーパー角度を75°以下とすることができる。また、このテーパー角度をより小さくするという観点から、塗膜2aの385nmにおけるヘーズ値は、75%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
なお、塗膜2aの385nmにおけるヘーズ値は、次のようにして、求めることができる。
すなわち、ガラス基板に感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥したものを試料とする(塗布条件は、電子基板への塗布条件と同じ条件とする)。そして、日立分光光度計U−4100で積分球を使用して、得られた試料の積分球からの距離0mmと350mmにおける、波長385nmにおける透過率を、それぞれ測定する。そして、これらの測定値から、下記の数式(F1)により、ヘーズ値(%)を算出できる。
ヘーズ値(%)=[(T−T)/T]×100・・・(F1)
:積分球からの距離0mmにおける透過率
:積分球からの距離350mmにおける透過率
また、塗膜2aの385nmにおけるヘーズ値を上述した範囲に調整する方法としては、以下のような方法が挙げられる。
後述する感光性樹脂組成物の組成を変えることにより、ヘーズ値を調整できる。例えば、感光性樹脂組成物中にフィラーを添加すれば、ヘーズ値が大きくなる傾向にある。また、このフィラーの配合量を多くするほど、ヘーズ値が大きくなる傾向にある。さらに、感光性樹脂組成物中の消泡剤の種類や配合量などにより、ヘーズ値が変化する。
一時レジスト膜形成工程においては、次に、図3に示すように、露光装置を用いて、塗膜2aを露光する。
ここで、露光装置は、特に限定されないが、テーパー角度をより精度よく調整するという観点から、直描露光装置を用いることが好ましい。
直描露光装置およびその光源としては、特に限定されないが、例えば、オーク社製の直描露光機「DiIMPACT Mms80」)およびショートアークUVランプ(波長300〜500nmの紫外線)の組み合わせ、日立ビアメカニクス社製の直描露光および波長405nmの紫外線レーザの組み合わせが挙げられる。
この露光工程における露光量は、感光性樹脂組成物の種類や露光装置の種類に応じて、適宜設定できる。例えば、露光量は、10mJ/cm以上500mJ/cm以下であることが好ましく、10mJ/cm以上200mJ/cm以下であることがより好ましい。
一時レジスト膜形成工程においては、次いで、希アルカリ水溶液で非露光領域を除去することにより、露光後の塗膜2aを現像する。これにより、塗膜2aに開口部21を設けた一時レジスト膜2を形成できる。
現像方法としては、例えば、スプレー法、およびシャワー法などが挙げられる。
希アルカリ水溶液としては、例えば、0.5質量%以上5質量%以下の炭酸ナトリウム水溶液などが挙げられる。
現像後の塗膜2aを、必要に応じて、熱処理(場合により、「ポストキュア」ともいう。)により硬化させて、一時レジスト膜2とソルダレジスト膜13との密着性を向上できる。なお、ポストキュアは行わなくてもよい。
ポストキュアを行う場合、熱処理条件としては、感光性樹脂組成物の種類に応じて異なり、特に限定されない。例えば、熱処理温度は、130℃以上170℃以下であることが好ましい。また、熱処理時間は、10分間以上30分間以下であることが好ましい。さらに、熱処理炉としては、熱風循環式の乾燥機などを採用できる。
以上のようにして、図4に示すように、電極パッド12に対応する開口部21が設けられ、開口部21の端部の断面形状がテーパー状である一時レジスト膜2を形成できる。
本実施形態では、一時レジスト膜2の開口部21の端部の断面形状におけるテーパー角度θが、75°以下であることが必要である。このテーパー角度θが75°以下であれば、開口部21にソルダペースト3aを十分に充填することができる。また、ソルダペースト3aをより充填しやすくするという観点から、テーパー角度θは、70°以下であることが好ましく、60°以下であることがより好ましい。
なお、テーパー角度θは、図4に示すようにして、求めることができる。すなわち、一時レジスト膜2の開口部21の端部を観察し、一時レジスト膜2における開口部21の端部の上端から下端までの配線基板1の平面方向における距離x、および、一時レジスト膜2の厚みyを測定する。そして、これらxおよびyの値から、テーパー角度θを算出できる。
(はんだバンプ形成工程)
はんだバンプ形成工程においては、先ず、一時レジスト膜2の開口部21にソルダペースト3aを充填する。
ソルダペースト3aとしては、公知のソルダペーストを適宜用いることができる。
ソルダペースト3aを充填する方法としては、例えば、スキージを用いた方法を採用できる。具体的には、図5に示すように、一時レジスト膜2上のソルダペースト3aおよびスキージ9を配置し、一時レジスト膜2上でスキージ9を滑らせながら移動させることで、図6に示すように、ソルダペースト3aを一時レジスト膜2の開口部21に充填できる。
はんだバンプ形成工程においては、次に、リフロー処理を施して、図7に示すように、はんだバンプ3を形成する。
リフロー処理の条件は、はんだの融点に応じて適宜設定すればよい。例えば、Sn−Ag−Cu系のはんだ合金を用いる場合には、プリヒートを温度150〜200℃で60〜120秒間行い、ピーク温度を230〜270℃に設定すればよい。
(一時レジスト膜剥離工程)
一時レジスト膜剥離工程においては、図8に示すように、配線基板1から一時レジスト膜2を剥離する。
一時レジスト膜2を剥離する方法としては、アルカリ水溶液により一時レジスト膜2を溶解させて剥離する方法を採用できる。
アルカリ水溶液は、使用する感光性樹脂組成物に応じて適宜選択すればよい。このようなアルカリ水溶液としては、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液などが挙げられる。また、このようなアルカリ水溶液の濃度は、例えば1〜5質量%とすることが好ましい。
(実施形態の効果)
以上のような実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)塗膜2aの385nmにおけるヘーズ値を所定値以下に調整すれば、一時レジスト膜2における開口部21の端部の断面形状をテーパー状とし、テーパー角度θを75°以下とできる。さらに、塗膜2aの385nmにおけるヘーズ値を更に大きくしていくことで、テーパー角度θを更に小さくできる。このようにして、本実施形態によれば、一時レジスト膜2におけるテーパー角度θを、簡易な方法で調整できる。
(2)一時レジスト膜2におけるテーパー角度θを75°以下とすることで、一時レジスト膜2の開口部21の入り口はより大きくなる。そのため、ソルダペースト3aを充填しやすくなり、また、電極パッド12あたりのソルダペースト3aの量も多くできる。そして、電極パッド12が微小な場合でも、ミッシングバンプを十分に抑制できる。
(感光性樹脂組成物)
次に、本実施形態に用いる感光性樹脂組成物について説明する。
本実施形態に用いる感光性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤とを含有し、必要に応じて、(D)エポキシ化合物を含有するものである。
((A)成分)
本実施形態に用いる(A)カルボキシル基含有感光性樹脂は、特に限定されず、例えば、感光性の不飽和二重結合を1個以上有する感光性のカルボキシル基含有樹脂が挙げられる。カルボキシル基含有感光性樹脂としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能性エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に、アクリル酸やメタクリル酸(以下、「(メタ)アクリル酸」ということがある。)のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させて、エポキシ(メタ)アクリレートなどのラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を得た後に、生成した水酸基にさらに多塩基酸またはその無水物を反応させて得られる、多塩基酸変性エポキシ(メタ)アクリレートなどの多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂が挙げられる。
前記多官能性エポキシ樹脂は、2官能以上のエポキシ樹脂であればいずれでも使用可能である。また、エポキシ当量は、特に限定されないが、例えば、1000以下であり、好ましくは100以上500以下である。多官能性エポキシ樹脂には、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂(例えば、シリコーン変性エポキシ樹脂など)、ε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型などのエポキシ樹脂)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(例えば、о−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂、および、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、これらの樹脂にBr、Cl等のハロゲン原子を導入したものも使用可能である。
ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸などが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応方法は特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸とを適当な希釈剤中で加熱することにより反応させることができる。
多塩基酸、多塩基酸無水物は、前記エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応により生成した水酸基に反応することで、樹脂に遊離のカルボキシル基を導入させるものである。多塩基酸又はその無水物は特に限定されず、飽和、不飽和のいずれも使用可能である。多塩基酸には、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、クエン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3−メチルテトラヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、3−エチルテトラヒドロフタル酸、4−エチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、3−エチルヘキサヒドロフタル酸、4−エチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸およびジグリコール酸などが挙げられ、多塩基酸無水物としては、これらの無水物が挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
上記した多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂もカルボキシル基含有感光性樹脂として使用できる。また、必要に応じて、上記した多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂のカルボキシル基に、1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有するグリシジル化合物を反応させることにより、ラジカル重合性不飽和基を更に導入して、感光性をより向上させたカルボキシル基含有感光性樹脂としてもよい。
この感光性をより向上させたカルボキシル基含有感光性樹脂は、前記グリシジル化合物の反応によって、ラジカル重合性不飽和基が多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂骨格の側鎖に結合することから、光重合反応性が高く、優れた感光特性を有することができる樹脂となる。1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物としては、特に限定されないが、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアクリレートモノグリシジルエーテルなどが挙げられる。なお、グリシジル基は1分子中に複数有していてもよい。上記した1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
カルボキシル基含有感光性樹脂の酸価は、特に限定されないが、例えば、確実なアルカリ現像の点から、30mgKOH/g以上であることが好ましく、40mgKOH/gが特に好ましい。一方、この酸価は、アルカリ現像液による露光部の溶解防止の点から、200mgKOH/g以下であることが好ましく、150mgKOH/g以下であることが特に好ましい。
また、カルボキシル基含有感光性樹脂の質量平均分子量は、特に限定されないが、例えば、硬化物の強靭性および指触乾燥性の点から、3000以上であることが好ましく、5000以上であることが特に好ましい。一方、この質量平均分子量は、円滑なアルカリ現像性の点から、200000以下であることが好ましく、50000以下であることが特に好ましい。
カルボキシル基含有感光性樹脂として市販されているものには、例えば、サイクロマー(ACA)Z−251(ダイセル・オルネクス社製)、ZCR−1601H、ZAR−2000、ZFR−1122、FLX−2089(以上、日本化薬社製)、リポキシSP−4621(昭和電工社製)が挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
((B)成分)
本実施形態に用いる(B)光重合開始剤としては、特に限定されず、適宜公知のものを使用できる。この光重合開始剤としては、α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤、および、1分子中に2つ以上のカルバゾール骨格を有するオキシムエステル系光重合開始剤などが挙げられる。
α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、および、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2
−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン
が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく2種以上を混合して使用してもよい。また、α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤として市販されているものとしては、例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュア184、ダロキュア1173、イルガキュア2959、およびイルガキュア127が挙げられる。
オキシムエステル系光重合開始剤としては、1,8−オクタンジオン,1,8−ビス[9−エチル−6−ニトロ−9H−カルバゾール−3−イル]−,1,8−ビス(O−アセチルオキシム)、および、9−(2−エチルヘキシル)−(9−エチル−6−ニトロ−9H−カルバゾール−3−イル)−(4−((1−メトキシプロパン−2−イル)オキシ)−2−メチルフェニル)メタノン−O−アセチルオキシムなどが挙げられる。
光重合開始剤の配合量は、特に限定されず、例えば、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、着色剤が含まれる塗膜でも感光性と解像性を確実に向上させる点から、0.2質量部以上であることが好ましく、はんだ耐熱性の点から、0.4質量部以上であることがより好ましく、耐金めっき性の点から、0.6質量部以上であることが特に好ましい。一方、光重合開始剤の配合量は、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、塗膜からのアウトガス低減の点から、4.0質量部以下であることが好ましく、ラインの寸法精度の点から、3.0質量部以下であることがより好ましく、明度の低下を確実に防止する点から、2.0質量部以下であることが特に好ましい。
((C)成分)
本実施形態に用いる(C)反応性希釈剤は、例えば、光重合性モノマーであり、1分子当たり少なくとも1つの重合性二重結合を有する化合物である。反応性希釈剤は、感光性樹脂組成物の光硬化性を向上できる。
反応性希釈剤としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングルコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリルレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性燐酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、および、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
反応性希釈剤の配合量は特に限定されず、例えば、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、2質量部以上500質量部以下であることが好ましく、10質量部以上300質量部以下であることが特に好ましい。
((D)成分)
本実施形態に用いる(D)エポキシ化合物は、エポキシ基を有する化合物である。このエポキシ化合物により、アルカリ可溶性透明樹脂組成物の硬化物の架橋密度を上げることができる。
エポキシ化合物には、例えば、エポキシ樹脂を挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(例えば、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、ビスフェノールA型変性柔軟性エポキシ樹脂、核水添ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂)、ノボラック型エポキシ樹脂(例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、p−tert−ブチルフェノールノボラック型)、ビスフェノールF型やビスフェノールS型エポキシ樹脂(ビスフェノールFやビスフェノールSにエピクロルヒドリンを反応させて得られたエポキシ樹脂)、脂環式エポキシ樹脂(シクロヘキセンオキシド基、トリシクロデカンオキシド基、シクロペンテンオキシド基などを有する脂環式エポキシ樹脂)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、および、アダマンタン型エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ化合物の配合量は、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、十分な硬化性を得る点から、1質量部以上75質量部以下であることが好ましく、10質量部以上50質量部以下であることがより好ましい。
((E)成分)
本実施形態に用いる感光性樹脂組成物には、上記した(A)成分〜(D)成分の他に、必要に応じて、(E)消泡剤を配合してもよい。
消泡剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系、炭化水素系、アクリル系などの消泡剤が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
このような消泡剤を用いる場合、その配合量としては、消泡性およびヘーズ値を所定範囲に調整するという観点から、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.05質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。
((F)成分)
本実施形態に用いる感光性樹脂組成物には、上記した(A)成分〜(E)成分の他に、必要に応じて、(F)フィラーを配合してもよい。
フィラーとしては、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ、タルク、およびマイカなどが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
このようなフィラーを用いる場合、その配合量としては、ヘーズ値を所定範囲に調整するという観点から、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、1質量部以上100質量部以下であることが好ましく、5質量部以上50質量部以下であることがより好ましい。
本実施形態に用いる感光性樹脂組成物には、上記した(A)成分〜(F)成分の他に、必要に応じて、種々の添加成分、例えば、溶剤、着色剤、潜在性硬化剤、酸化防止剤、カップリング剤および他の添加剤(例えば、メルカプトカルボン酸エステル)などを、適宜配合してもよい。
溶剤(非反応性希釈剤)は、感光性樹脂組成物の粘度や乾燥性を調整するためのものである。溶剤としては、ケトン類(例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン)、アルコール類(例えば、メタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール)、脂環式炭化水素類(例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン)、石油系溶剤類(例えば、石油エーテル、石油ナフサ)、セロソルブ類(例えば、セロソルブ、ブチルセロソルブ)、(例えば、カルビトール、ブチルカルビトール)、および、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、エチルジグリコールアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)などが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
溶剤の配合量としては、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、1質量部以上200質量部以下であることが好ましく、5質量部以上50質量部以下であることがより好ましい。これらの配合量が前記範囲内であれば、得られる感光性樹脂組成物の諸特性に影響を与えずに、感光性樹脂組成物の粘度や乾燥性を調整できる。
着色剤は、顔料、色素など、特に限定されず、また、白色着色剤、青色着色剤、黄色着色剤、黒色着色剤など、いずれも使用可能である。着色剤としては、例えば、白色着色剤である酸化チタン、黒色着色剤であるカーボンブラック、アセチレンブラックなどの無機系着色剤や、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、リオノールブルーなどのフタロシアニン系、アントラキノン系などの有機系着色剤などが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
潜在性硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド(DICY)およびその誘導体、メラミンおよびその誘導体が挙げられる。
酸化防止剤およびカップリング剤としては、適宜公知のものを使用できる。
これらの着色剤、潜在性硬化剤、酸化防止剤、カップリング剤および他の添加剤を用いる場合、その配合量としては、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.05質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。これらの配合量が前記下限未満では、それぞれの添加剤の効果を奏しにくくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、得られる感光性樹脂組成物の諸特性が低下する傾向にある。
上記した本実施形態の感光性樹脂組成物の製造方法は、特定の方法に限定されない。例えば、上記各成分を所定割合で配合後、室温にて、三本ロール、ボールミル、サンドミルなどの混練手段、またはスーパーミキサー、プラネタリーミキサーなどの攪拌手段により混練または混合して製造することができる。また、前記混練または混合の前に、必要に応じて、予備混練または予備混合してもよい。
[実施形態の変形]
本発明は前述の実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。
例えば、前述の実施形態では、一時レジスト膜形成工程において直描露光装置にて塗膜を露光したが、これに限定されない。例えば、予備乾燥後の感光性樹脂組成物の塗膜上に、回路パターンのランド以外を透光性にしたパターンを有するフォトマスクを密着させ、その上から紫外線を照射して露光してもよい。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
((A)成分)
カルボキシル基含有感光性樹脂:商品名「リポキシSP−4621」、昭和電工社製、固形分は62.5質量%
((B)成分)
光重合開始剤:9−(2−エチルヘキシル)−(9−エチル−6−ニトロ−9H−カルバゾール−3−イル)−(4−((1−メトキシプロパン−2−イル)オキシ)−2−メチルフェニル)メタノン−O−アセチルオキシム、商品名「NCI−831」、ADEKA社製
((C)成分)
反応性希釈剤:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、商品名「Miramer M600」、MIWON社製
((E)成分)
消泡剤A:シリコーン系消泡剤、商品名「KS−66」、信越化学工業社製
消泡剤B:商品名「フローレン AC−1180HF」、共栄社化学社製
((F)成分)
フィラーA:硫酸バリウム、商品名「硫酸バリウムB−30」、堺化学工業社製
フィラーB:シリカ、商品名「ACEMATT OK−412」、エボニックデグサジャパン社製
(他の成分)
添加剤:商品名「トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート(TMTP)」、淀化学社製
溶剤A:ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、商品名「EDGAC」、三洋化成品社製
溶剤B:炭化水素系溶剤、商品名「ソルベッソ S−150」、安藤パラケミー社製
[実施例1]
まず、以下に示す条件の配線基板を準備した。
電極パッドの直径:60μmと100μmの2種類
電極パッドのピッチ:100μm
絶縁基材:ガラス繊維強化エポキシ樹脂製(FR−5)
絶縁基材の厚み:0.2mm
導体の厚み:18μm
次に、カルボキシル基含有感光性樹脂40質量部、光重合開始剤0.4質量部、反応性希釈剤7質量部、消泡剤A1.6質量部、フィラーA10質量部、フィラーB1.5質量部、添加剤0.6質量部、溶剤A15質量部および溶剤B15質量部を容器に投入し、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールを用いて室温にて混合し分散させて感光性樹脂組成物を得た。
そして、配線基板を、希硫酸(5質量%)により表面処理後、スクリーン印刷法にて、得られた感光性樹脂組成物を塗布した。塗布後、BOX炉にて80℃で20分の予備乾燥を行った。予備乾燥後、塗膜上に露光装置(オーク社製直描露光機「DiIMPACT Mms80」)にて、ショートアークUVランプ(波長300〜500nmの紫外線)を用い、露光量15mJ/cmにて直描露光をした。露光後、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて、現像温度30℃、現像圧力0.2MPaのスプレー圧にて現像して、基板上に一時レジスト膜を形成した。一時レジスト膜の厚みは、40μmであった。
次に、一時レジスト膜の開口部に、ソルダペースト(タムラ製作所社製、合金組成が96.5%Sn、3%Ag、0.5%Cuのもの)を充填し、このソルダペーストにリフロー処理(プリヒートを温度150〜200℃で60〜120秒間行い、ピーク温度を240℃)を施して、はんだバンプを形成した。
その後、一時レジスト膜を3%水酸化カリウム水溶液(温度50℃)により溶解させて、一時レジスト膜2を除去した。このようにして、配線基板の電極パッド上に、複数のはんだバンプが形成されたバンプ付配線基板を作製した。
[実施例2〜4]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物およびバンプ付配線基板を得た。
[比較例1および2]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物およびバンプ付配線基板を得た。
<はんだバンプの形成方法の評価>
はんだバンプの形成方法の評価(ヘーズ値、テーパー角度、ミッシングバンプ、ボイド面積率)を以下のような方法で行った。得られた結果を表1に示す。
(1)ヘーズ値
ガラス基板に感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥したものを試料とする(塗布条件は、基板への塗布条件と同じで、硬化後の一時レジスト膜の厚みが40μmとなるように設定した)。そして、日立分光光度計U−4100で積分球を使用して、得られた試料の積分球からの距離0mmと350mmにおける、波長385nmにおける透過率を測定する。そして、これらの測定値から、下記の数式(F1)により、ヘーズ値(%)を算出した。
ヘーズ値(%)=[(T−T)/T]×100・・・(F1)
:積分球からの距離0mmにおける透過率
:積分球からの距離350mmにおける透過率
(2)テーパー角度
一時レジスト膜における開口部の端部の断面形状におけるテーパー角度θを、図4に示すようにして、測定した。すなわち、得られた一時レジスト膜における開口部の端部を電子顕微鏡にて観察し、一時レジスト膜における開口部の端部の上端から下端までの基板の平面方向における距離x、および、一時レジスト膜の厚みyを測定した。そして、これらxおよびyの値から、テーパー角度θを算出した。なお、測定は、3回行い、その平均値をテーパー角度θとした。
(3)ミッシングバンプ
バンプ付配線基板を試料とし、CARTON光学社製の実体顕微鏡DSZ−44Fを用いて、倍率20でミッシングバンプの有無を確認した。なお、電極パッドの直径が60μmの100μmの箇所をそれぞれ観察した。そして、以下の判定基準に従い、ミッシングバンプを評価した。
○:ミッシングバンプが無い。
△:ミッシングバンプが若干有る。
×:ミッシングバンプが有る。
(4)ボイド面積率
バンプ付配線基板を試料とし、直径が60μmの電極パッド上のはんだバンプを、X線透過装置(製品名:XD7600 Diamond、Nordson Corporation社製)を用いて観察し、下式に定めるボイド面積率を算出した。
ボイド面積率[%]=SP/SV×100
SP:X線透過画像によるはんだバンプ全体面積
SV:X線透過画像によるはんだバンプ中のボイド部分面積
Figure 0006604847
表1に示す結果からも明らかなように、本発明のはんだバンプの形成方法を用いた場合(実施例1〜4)には、電極パッドの直径が60μmと小さい場合にも、ミッシングバンプを抑制しつつ、微小なはんだバンプを形成できることが確認された。
これに対し、一時レジスト膜におけるテーパー角度θが大き過ぎる場合には(比較例1および2)、ミッシングバンプが発生しやすく、また、ボイド面積率が大きいことが分かった。
本発明のはんだバンプの形成方法は、実装基板を作製する技術として有用である。
1…配線基板
2…一時レジスト膜
21…開口部
2a…塗膜
3…はんだバンプ
3a…ソルダペースト
θ…テーパー角度

Claims (4)

  1. 配線基板の表面に形成された複数の電極パッドにはんだバンプを形成するはんだバンプの形成方法であって、
    前記配線基板上に、ネガ型の感光性樹脂組成物を塗布して、385nmにおけるヘーズ値が65%以上である塗膜を形成し、前記塗膜を直描露光装置により露光した後に現像することで、前記電極パッドに対応する開口部が設けられ、前記開口部の端部の断面形状がテーパー状であり、かつ、前記断面形状におけるテーパー角度が75°以下である一時レジスト膜を形成する一時レジスト膜形成工程と、
    前記開口部にソルダペーストを充填し、リフロー処理を施して、はんだバンプを形成するはんだバンプ形成工程と、
    前記配線基板から前記一時レジスト膜を剥離する一時レジスト膜剥離工程と、を備え
    前記感光性樹脂組成物が、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(E)シリコーン系消泡剤と、を含有し、
    前記(E)シリコーン系消泡剤の配合量が、前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、2質量部以上10質量部以下である
    ことを特徴とするはんだバンプの形成方法。
  2. 請求項1に記載のはんだバンプの形成方法において、
    前記塗膜の385nmにおけるヘーズ値が75%以上であり、
    前記断面形状におけるテーパー角度が70°以下である
    ことを特徴とするはんだバンプの形成方法。
  3. 請求項1に記載のはんだバンプの形成方法において、
    前記塗膜の385nmにおけるヘーズ値が80%以上であり、
    前記断面形状におけるテーパー角度が60°以下である
    ことを特徴とするはんだバンプの形成方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のはんだバンプの形成方法において、
    前記感光性樹脂組成物が、(F)フィラーをさらに含有し、
    前記(F)フィラーが、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ、タルク、およびマイカからなる群から選択される少なくとも1種である
    ことを特徴とするはんだバンプの形成方法。
JP2015257671A 2015-12-29 2015-12-29 はんだバンプの形成方法 Active JP6604847B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015257671A JP6604847B2 (ja) 2015-12-29 2015-12-29 はんだバンプの形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015257671A JP6604847B2 (ja) 2015-12-29 2015-12-29 はんだバンプの形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017120866A JP2017120866A (ja) 2017-07-06
JP6604847B2 true JP6604847B2 (ja) 2019-11-13

Family

ID=59272352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015257671A Active JP6604847B2 (ja) 2015-12-29 2015-12-29 はんだバンプの形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6604847B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7107667B2 (ja) * 2017-11-27 2022-07-27 日本メクトロン株式会社 伸縮性基板、伸縮性基板の製造方法
JP7346137B2 (ja) * 2018-09-26 2023-09-19 キヤノン株式会社 モジュール、モジュールの製造方法および電子機器
CN109378271B (zh) * 2018-10-22 2021-01-26 京东方科技集团股份有限公司 图案化的金属膜层、薄膜晶体管、显示基板的制备方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4673513B2 (ja) * 2001-08-01 2011-04-20 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置の作製方法
JP2007266030A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Seiko Epson Corp 半導体装置の製造方法および半導体装置
KR101069980B1 (ko) * 2009-09-15 2011-10-04 삼성전기주식회사 솔더 범프 형성 방법
JP5353639B2 (ja) * 2009-11-02 2013-11-27 信越化学工業株式会社 化学増幅ポジ型レジスト材料、これを用いたレジストパターン形成方法及びメッキパターン形成方法
JP5585354B2 (ja) * 2010-09-29 2014-09-10 凸版印刷株式会社 半導体パッケージの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017120866A (ja) 2017-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI525390B (zh) Black hardening resin composition
JP5066376B2 (ja) プリント配線板用のソルダーレジスト組成物およびプリント配線板
JP5117416B2 (ja) 感光性樹脂組成物、プリント配線板用のソルダーレジスト組成物およびプリント配線板
JP2010266556A (ja) 感光性樹脂組成物、プリント配線板用のソルダーレジスト組成物およびプリント配線板
JP5419618B2 (ja) 感光性樹脂組成物、プリント配線板用のソルダーレジスト組成物およびプリント配線板
CN107801316B (zh) 印刷电路板和印刷电路板的制造方法
JP6604847B2 (ja) はんだバンプの形成方法
TWI608300B (zh) Photosensitive resin composition
JP6822987B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2020148971A (ja) 感光性樹脂組成物
KR20150106837A (ko) 감광성 수지 조성물
JP6431517B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP6538390B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2014043523A (ja) 白色活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
JP2018169518A (ja) 感光性樹脂組成物およびプリント配線基板
CN112020235A (zh) 具有保护被膜的布线板的制造方法
TWI668271B (zh) a black curable resin composition and a flexible substrate having a film formed by curing the black curable resin composition
JP6542435B2 (ja) 感光性樹脂組成物
CN109254498B (zh) 感光性树脂组合物
JP6963047B2 (ja) 青色感光性樹脂組成物
JP6820982B2 (ja) 黒色硬化性樹脂組成物およびプリント配線基板
JP6278933B2 (ja) 絶縁被膜の形成方法、電子基板の製造方法および感光性樹脂組成物
JP5797680B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
JP7133594B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP6986534B2 (ja) 感光性樹脂組成物、感光性樹脂組成物を有するドライフィルム及び感光性樹脂組成物の光硬化物を有するプリント配線板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190620

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6604847

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150