JP6600597B2 - ターボ冷凍機 - Google Patents
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Description
ターボ冷凍機は潤滑油を貯留する油タンクと、油タンク内の潤滑油を圧縮機に給油する油ポンプとを備えており、油タンク内の潤滑油は油ポンプにより圧縮機に圧送されて軸受等の摺動部を潤滑する。潤滑油は油タンク内の油ヒータにより加熱されている。
本発明の好ましい態様によれば、前記冷媒の露点は、前記油タンクに設けた圧力センサにより計測した圧力から求めることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記油ポンプの起動時に、前記油ポンプを駆動する電動機の回転速度をインバータにより徐々に増速することを特徴とする。
1)ターボ冷凍機の停止中に圧縮機を潤滑するための潤滑油の温度を低下させることにより、油ヒータの消費電力を低減することができる。
2)ターボ冷凍機の起動時に潤滑油のフォーミングを抑制することができる。
3)油ポンプの起動時にポンプのキャビテーションを抑制することができる。
図1は、本発明に係るターボ冷凍機の実施形態を示す模式図である。図1に示すように、ターボ冷凍機は、冷媒を圧縮するターボ圧縮機1と、圧縮された冷媒ガスを冷却水(冷却流体)で冷却して凝縮させる凝縮器2と、冷水(被冷却流体)から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器3とを備え、これら各機器を冷媒が循環する冷媒配管4によって連結して構成されている。ターボ圧縮機1は、羽根車を備えた圧縮部11と、羽根車を回転させる電動機12とから構成されている。
図3は、種々の冷媒濃度における液温と冷媒露点との関係を示す線図である。すなわち、図3は冷媒濃度をパラメータとした溶液温度と冷媒露点との関係を示し、横軸は溶液(潤滑油に冷媒が溶け込んでいる液体)の温度(℃)を表し、縦軸は冷媒露点(℃)を表す。冷媒濃度は冷媒の潤滑油への溶解度を表わしている。図3に示す横軸の溶液温度(℃)は、図2に示す油タンク5内の潤滑油(冷媒が溶け込んでいる)の温度に相当し、図3に示す縦軸の冷媒露点(℃)は、図2に示す油タンク5内の圧力から換算した冷媒露点に相当する。ターボ冷凍機の停止時においては、蒸発器内の冷媒ガス温度は外気温と同一であり、したがって、ターボ冷凍機の停止時には縦軸は外気温と考えてもよい。
以上より、外気温が低い状態(例えば、外気温が5℃の状態)で潤滑油の温度を60℃程度の高い温度に保っていると、潤滑油中の冷媒は5%以下になって溶け込みが極めて少ない状態になることが分かる。
このように、ターボ冷凍機の停止時に、外気温によって潤滑油温度を所定の冷媒濃度の直線(例えば、15%の冷媒濃度の直線)に沿って制御することにより、従来に比べて潤滑油の制御温度を飛躍的に低下させることができるため、油ヒータ8の消費電力を低減することができる。
本発明においては、ターボ冷凍機の起動時に、冷媒の潤滑油への溶解度の目標値をターボ冷凍機の停止時の目標値より下げる。すなわち、冷媒の潤滑油への溶解度を表わす冷媒濃度15%の直線から、例えば、冷媒濃度5%の直線へ変更して潤滑油温度を制御する。図示例では、5℃(細線で示す)と冷媒濃度5%の直線とが交わる55℃程度に潤滑油温度を制御する。油タンク5内の潤滑油がフォーミングする条件(温度、圧力、風量、回転速度など)は予め求めておき、上記潤滑油温度の制御を行うとともに、後述するターボ圧縮機1の回転速度等の制御を行う。
1)タイマを利用する方法
i)電動機12が運転を開始すると、ターボ圧縮機1が仕事をして蒸発器3の圧力が低下する。電動機12の起動後に電動機12の回転速度はタイマで段階的に増加させる。例えば、10秒ごとに目標回転速度の5%ずつ増速する。この場合、200秒で目標回転速度に到達する。
ii)油タンク5は蒸発器3と均圧管で連通しているので、蒸発器3の圧力の低下に伴って油タンク5の圧力は徐々に低下する。もし油タンク5の圧力が急激に低下すると、潤滑油に溶けている冷媒が一斉に蒸発してフォーミングを起こす。この場合、圧力の降下速度(時間あたりの圧力低下量)が「ある値」より速い場合にフォーミングが発生する。逆に言うと、圧力の降下速度が「ある値」よりゆっくりであればフォーミングは起きない。
iii)そこで、油タンク5の圧力を検出して、圧力の降下速度を監視する。圧力の降下速度が「ある値」以下になるよう、電動機12の回転速度を制御する。この場合、圧力の降下速度がある値を超えそうなときは、電動機12の回転速度を上げる動作を停止する。それでもなお圧力の降下速度がある値を超えそうなときは、電動機12の回転速度を段階的に下げる。そして、圧力の降下速度がある値より十分遅くなったら、電動機12の回転速度を上げる動作を再開する。
「ある値」は固定値で、実験的に求めればよく、例えば「10秒あたり5kPa」という値である。
2)溶解度曲線を利用する方法
i)油タンク5の圧力と温度を検出して、潤滑油に溶けている冷媒の割合(溶解度)を算出する。すなわち、制御装置20に溶解度線図を記憶させておき、溶解度を常時算出して監視する。溶解度の変化割合(時間あたりの溶解度低下量)が「ある値」より速い場合にフォーミングが発生する。逆に言うと、溶解度の変化割合が「ある値」よりゆっくりであればフォーミングは起きない。
「ある値」を目標値として設定すると、潤滑油の温度と溶解度線図から目標とする圧力を算出できる。
ii)電動機12の回転速度は、圧力がこの目標値になるよう制御する。電動機12の回転速度を上げると蒸発器の圧力が低下し、回転速度を下げると圧力が上昇する。
「ある値」は固定値で、実験的に求めればよく、例えば「30秒あたり1%」という値である。
1)タイマを利用する方法
i)油ポンプ6は回転速度が高いほど吸込み圧力が低下し、キャビテーションを起こしやすい。起動時は潤滑油に冷媒が多く溶解している(約15%)ため、キャビテーションを起こしやすい。ターボ圧縮機1の運転に伴って油タンク5の圧力が連続的に低下し、溶解度は徐々に低下する。すなわち、起動時間が経過するにつれて徐々にキャビテーションを起こしにくくなる。
ii)そこで、油ポンプ6をインバータ16で駆動し、油ポンプ6の回転速度をタイマで段階的に増加させる。例えば、10秒ごとに目標回転速度の5%ずつ増速する。この場合、200秒で目標回転速度に到達する。
油ポンプ6の回転速度の増加割合は実験的に求めると良い。
2)溶解度曲線を利用する方法
i)潤滑油に冷媒が多く溶解しているほどキャビテーションを起こしやすい。そこで、油ポンプ6がキャビテーションを起こさないような、溶解度とポンプ回転速度との相関テーブルを事前に作成しておく。
ii)油ポンプ6の起動時に油タンク5の温度と圧力を検出して溶解度を算出し、上述のテーブルをもとに油ポンプ6の回転速度を決定する。
3)圧力を利用する方法
i)油ポンプ6の起動時、油タンク5の圧力と溶解度は相関がある状態で推移する。油タンク5の圧力が低下するにしたがって、溶解度も低下する。すなわち、キャビテーションを起こしにくくなる。
ii)油ポンプ6がキャビテーションを起こさないような、油タンク5の圧力と油ポンプ6の回転速度との相関テーブルを事前に作成しておく。油ポンプ6の起動時に油タンク5の圧力を検出し、上述のテーブルをもとに油ポンプ6の回転速度を決定する。
4)ポンプ吐出圧を利用する方法
i)油ポンプ6がキャビテーションを起こすと油ポンプ6の吐出圧が低下する。この吐出圧の低下を検知したときにポンプの回転速度を下げる制御をおこなう。
ii)上記1)〜3)の方法と併用する。
2 凝縮器
3 蒸発器
4 エコノマイザ
5 油タンク
6 油ポンプ
7 油供給配管
8 油ヒータ
11 圧縮部
12 電動機
13 交流電源
14 インバータ
16 インバータ
20 制御装置
21 圧力センサ
22 温度センサ
Claims (6)
- 冷媒を圧縮するターボ圧縮機と、潤滑油を貯留する油タンクと、油タンク内の潤滑油をターボ圧縮機の摺動部に給油する油ポンプとを備えたターボ冷凍機において、
前記冷媒の露点と前記潤滑油の温度と冷媒の潤滑油への溶解度との関係に基づいて前記油タンク内の潤滑油の温度を制御する制御装置を備え、
前記冷媒の露点と前記潤滑油の温度と前記冷媒の潤滑油への溶解度との関係は、冷媒の潤滑油への溶解度をパラメータとした潤滑油の温度と冷媒の露点との関係であって、種々の溶解度毎に定まっている潤滑油の温度と冷媒の露点との関係からなり、
前記制御装置は、ターボ冷凍機の停止時に、前記種々の溶解度毎に定まっている潤滑油の温度と冷媒の露点との関係から、所定の溶解度を目標値として選択し、この所定の溶解度における潤滑油の温度と冷媒の露点との関係に従って潤滑油の温度を制御し、ターボ冷凍機の起動時に、前記溶解度の目標値を停止時の目標値より下げて前記所定の溶解度より小さい溶解度における潤滑油の温度と冷媒の露点との関係に従って潤滑油の温度を制御することを特徴とするターボ冷凍機。 - 前記制御装置は、前記油タンク内に設置された油ヒータを用いて前記潤滑油の温度を制御することを特徴とする請求項1記載のターボ冷凍機。
- 前記潤滑油の温度は、前記油タンクに設けた温度センサにより計測することを特徴とする請求項1または2記載のターボ冷凍機。
- 前記冷媒の露点は、前記油タンクに設けた圧力センサにより計測した圧力から求めることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のターボ冷凍機。
- 前記ターボ冷凍機の起動時に、前記ターボ圧縮機の電動機の回転速度をインバータにより徐々に増速することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のターボ冷凍機。
- 前記油ポンプの起動時に、前記油ポンプを駆動する電動機の回転速度をインバータにより徐々に増速することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のターボ冷凍機。
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