JP6600244B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置に関する。
撮像素子は、例えば、撮像対象となる画像を複数の画素に区画し、画素毎に受光した光を電気信号(電流)に変換する光電変換装置である。例えば、特許文献1には、光導電膜及びターゲット電極を含む撮像管ターゲット部と、当該撮像管ターゲット部に対向して配備されたメッシュ電極と、当該撮像管ターゲット部及びメッシュ電極間に設けられた第3の電極とを有する撮像管が開示されている。特許文献2には、ターゲットの表面、メッシュ電極及びガード電極で形成される電位分布によりビーム走査期間の周辺の戻りビームをターゲット表面の走査範囲外にランディングさせる撮像管の駆動方法が開示されている。また、特許文献3には、光導電型撮像管をオーバースキャンさせ、読出停止期間中でもオーバースキャン期間では電子ビームを射出させるようにした撮像管が開示されている。
特許第3161746号 特開平10-23289号公報 特開平7-38794号公報
一般に、光電変換部材は、受光された光の強度に応じた電荷(例えば正孔)を生成する。また、例えば、撮像装置は光電変換部材に電子を供給する電子源を有し、この電子及び正孔によって電気信号が生成される。例えば、撮像装置は、この電気信号を画素毎に取り出して階調表現を行う。
また、一般に、撮像装置における光電変換部材は膜状に設けられる。また、光電変換膜には、撮像領域(例えば画像化される領域)よりも大きな受光領域(光電変換領域)が設けられる。例えば、当該受光領域の中央部は画像化される領域(画像化領域)であり、周辺部は画像化されない領域(非画像化領域)である。また、撮像時には電子源によって光電変換膜の画像化領域に電子を照射する。
ここで、例えば撮像感度を高めることを考慮すると、光電変換膜には比較的高い電圧が印加される。このため、光電変換膜の非画像化領域は、撮像時において電子が照射されず、高電位状態が保持される。従って、非画像化領域に隣接する画像化領域の部分においては、この高電位領域の影響を受けて電子ビームのランディング特性が低下し、画像欠陥が生じやすい。例えば、撮影された画像の周縁部に歪やさざ波現象が生じることが一例として挙げられる。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、画像の周縁部における画質の低下が抑制され、高画質な撮像装置を提供することを課題の1つとしている。
請求項1に記載の発明は、画像領域及び非画像領域を有し、光を受けて電荷に変換する変換膜と、変換膜に電子を供給する複数の電子放出部を含む電子源と、変換膜と電子源との間に配置され、画像領域に対応し、電子源から放出された電子を画像領域に誘導する第1の誘導領域と、非画像領域に対応し、電子源から放出された電子を第1の誘導領域よりも多く非画像領域に誘導する第2の誘導領域と、を有する誘導電極と、を有することを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、画像領域及び非画像領域を有し、光を受けて電荷に変換する変換膜と、変換膜に電子を供給する複数の電子放出部を含む電子源と、変換膜と電子源との間に配置され、画像領域に対向する第1の透過領域と、非画像領域に対向する第2の透過領域とを有する透過電極と、を有し、透過電極は、第2の透過領域の少なくとも変換膜側の表面に第1の透過領域よりも大きな2次電子放出係数を有する被膜を有することを特徴としている。
実施例1に係る撮像装置の模式的な断面図である。 実施例1に係る撮像装置の動作説明図である。 (a)及び(b)は、実施例1に係る撮像装置の電子源及び駆動回路の詳細構造を示す断面図である。 実施例1に係る撮像装置における光電変換膜、電子源及びメッシュ電極の配置関係を示す断面図である。 (a)は実施例1に係る撮像装置の模式的な上面図であり、(b)及び(c)はそれぞれ実施例1に係る撮像装置のメッシュ電極及び電子源の模式的な上面図である。 実施例1に係る撮像装置内における電子の挙動を模式的に示す図である。 実施例2に係る撮像装置の模式的な断面図である。 実施例2に係る撮像装置内における電子の挙動を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
図1は、実施例1に係る撮像装置10の模式的な断面図である。図1においては、一部の構成要素を記号又はブロック図で示している。撮像装置10は、光を受けて電荷に変換する光電変換膜(変換膜)20と、光電変換膜20に電子を供給する電子源30と、光電変換膜20及び電子源30間に設けられたメッシュ電極(透過電極)40とを有する。光電変換膜20は、例えば、HARP(High-gain Avalanche Rushing amorphous Photoconductor)光電変換膜からなる。
本実施例においては、光電変換膜20、電子源30及びメッシュ電極40は、ハウジングHS内に収容されている。ハウジングHSは、例えば、本体BD及びカバーCVからなる。本体BDは、例えば、ガラスやセラミックスなどの絶縁材料からなる。また、カバーCVは、例えば、硼ケイ酸ガラス、金属ベリリウム、石英などからなる。
本実施例においては、図1に示すように、カバーCVは平板形状を有する。また、カバーCVは、その外周部によって本体のBDの開口部を閉塞するように構成されている。カバーCVが本体BDに固定されることによって、ハウジングHSは光電変換膜20、電子源30及びメッシュ電極40を収容する空間を形成する。また、カバーCVの一方の主面は外部から光を受ける受光面として機能し、他方の主面には光電変換膜20が形成されている。カバーCVは、透光性を有する。なお、本明細書においては、透光性とは、少なくとも一部の光子を透過させる特性をいう。
撮像装置10は、電子源30を駆動する駆動回路50を有する。本実施例においては、電子源30は、スイッチ回路SWによって個別駆動可能な複数の電子放出素子を含む電子放出素子アレイである。駆動回路50は、スイッチ回路SWに接続され、スイッチ回路SWは電子源30に接続されている。スイッチ回路SWは、例えば、複数のMOSFETからなる。スイッチ回路SWは、例えばハウジングHS内に収容されている。
本実施例においては、光電変換膜20は、抵抗Rを介して電源V1に接続されている。また、光電変換膜20は、キャパシタCを介して増幅器AMに接続されている。より具体的には、抵抗Rの一端は光電変換膜20及びキャパシタCの一端に接続されている。抵抗Rの他端は電源V1の高電位側端子に接続されている。キャパシタCの他端は増幅器AMの入力端に接続されている。電源V1の低電位側端子は接地されている。
また、本実施例においては、電子源30は、電源V2に接続されている。より具体的には、電子源30の一方の電極は電源V2の高電位側端子に接続され、他方の電極はスイッチ回路SWに接続されている。また、メッシュ電極40は、電源V3の高電位側端子に接続されている。電源V2及びV3の低電位側端子はそれぞれ接地されている。
図2は、撮像装置10の撮像動作を模式的に示す図である。図2は、図1と同様の断面図であるが、図の明確さのため、ハッチングを省略している。図2を用いて、撮像装置10の撮像動作の概略について説明する。まず、カバーCVを介して光電変換膜20に光(光子PH)が入射する。光電変換膜20は、光子PHを受けて正孔HOを生成する。一方、電子源30から放出された電子ELは、メッシュ電極40を透過し、光電変換膜(ターゲット)20に入射する。ここで、光電変換膜20内では、電子EL及び正孔HOの結合によって中和電流が発生する。
この中和電流は、増幅器AMによって増幅され、信号電流SCとして外部に取出される。駆動回路50は、光電変換膜20の各画素領域において順次電子ELが照射されるように電子源30を駆動する。そして、撮像装置10は、光電変換膜20における各画素領域に対して順次中和電流を取り出し、信号電流SCを得る。これによって、画素毎の電流パルスのシーケンスである画像データが生成される。なお、増幅器AMの出力端には画像化回路(図示せず)が接続され、画像化回路によって画像データが生成される。
図3(a)は、電子源30及び駆動回路50の詳細構成を示す図である。図3(a)においては、電子源30及びスイッチ回路SWを模式的な上面図として示し、駆動回路50をブロック図として示している。図3(a)に示すように、電子源30は、マトリクス状に(本実施例においてはm行n列で)配置された複数の電子放出素子(電子放出部)31を有する。電子放出素子31は、例えば、HEED(High-efficiency Electron Emission Device)構造の冷陰極型電子放出素子である。すなわち、電子源30は、HEED冷陰極アレイ(フィールドエミッタアレイ)を含む。
また、本実施例においては、駆動回路50は、電子放出素子31の各々をアクティブマトリクス駆動によって駆動するように構成されている。駆動回路50は、駆動制御回路COと、駆動制御回路COに接続されたX走査ドライバ(水平走査回路)DX及びY走査ドライバ(垂直走査回路)DYとを有する。
また、スイッチ回路SWは、複数の電子放出素子31にそれぞれ対応する複数のスイッチ素子S1を有する。本実施例においては、X走査ドライバDXには、n本のX走査線X1〜Xnが接続されている。また、Y走査ドライバDYには、X走査線X1〜Xnの各々に直交するm本のY走査線Y1〜Ymが接続されている。X走査線X1〜Xnの各々及びY走査線Y1〜Ymの各々の交差部の各々にはスイッチ素子S1が形成されている。
図3(b)は、スイッチ素子S1及び電子放出素子31の構造を示す断面図である。図3(b)に示すように、スイッチ素子S1は、例えば、X走査ドライバDXに接続されたゲート電極G、Y走査ドライバDYに接続されたソース電極S及び電子放出素子31に接続されたドレイン電極Dを含むMOSFETからなる。
電子放出素子31は、例えば、スイッチ素子S1に接続された下部電極BE、シリコン(Si)層L1、酸化シリコン(SiOx)層L2、例えばタングステン(W)からなる上部電極UE、炭素(C)層L3が積層されたMIS(Metal Insulator Semiconductor)型の冷陰極電子放出素子である。
例えば、1つの電子放出素子31が1つの画素に対応した光電変換膜20の領域に向けて電子ELを放出する。電子放出素子31の表面部には、電子放出のための開口部であるエミッションサイトESが設けられている。電子源30は、各電子放出素子31のエミッションサイトESによって電子源30の電子放出面を構成し、この電子放出面は光電変換膜20(メッシュ電極40)に対向して配置されている。電子ELは、エミッションサイトESから放出され、メッシュ電極40によって加速されて光電変換膜20に入射する。
図4は、光電変換膜20、電子源30及びメッシュ電極40の配置関係を模式的に示す断面図である。図4は、図1と同様の断面図であるが、図の明確さのため、一部のハッチングを省略している。図4に示すように、光電変換膜20は、画像化される領域である画像領域(第1の領域)R1と、画像化されない領域である非画像領域(第2の領域)R2とを有する。例えば、画像領域R1は光電変換膜20の中央部に設けられており、非画像領域R2は画像領域R1の外側に設けられている。光電変換膜20は、画像領域R1及び非画像領域R2の両方において光を受けて電荷(正孔HO)を生成する。
電子源30は、画像領域R1の全体及び非画像領域R2の一部に対向して配置されている。すなわち、本実施例においては、電子源30は、画像領域R1よりも広い電子放出領域R3を有する。従って、本実施例においては、画像領域R1の外側にも一定量の電子ELが照射される。
また、メッシュ電極40は、電子源30と光電変換膜20との間に設けられている。メッシュ電極40は、電子源30からの電子ELを光電変換膜20に誘導する。電子ELは、メッシュ電極40の開口部を通過し、光電変換膜20に到達する。メッシュ電極40は、光電変換膜20の画像領域R1及び非画像領域R2の全体に対向して配置されている。また、図4に示すように、メッシュ電極40の非画像領域R2に対向する部分は、画像領域R1に対向する部分よりも大きな開口サイズ又は平均開口率を有する。
図5(a)は、撮像装置10の上面を模式的に示す図である。なお、図1や図2は、図5(a)におけるV−V線に沿った断面図である。例えば、図5(a)に示すように、カバーCVは、円形の上面形状を有する。すなわち、カバーCVの主面は円形状を有する。また、図5(a)に示すように、光電変換膜20は、全体として円形状の受光面を有する。
本実施例においては、光電変換膜20は、矩形の画像領域R1と、画像領域R1の外側に形成され、円形の外形を有する非画像領域R2とを有する。非画像領域R2は、画像領域R1の周辺部において画像領域R1に隣接して設けられている。また、非画像領域R2は、光電変換膜20の周辺領域として設けられている。なお、図5(a)に示すように、電子源30の電子放出領域R3は、矩形の形状を有し、画像領域R1の全体と画像領域R1の周辺部に設けられた非画像領域R2の一部の領域とを含む。
図5(b)は、メッシュ電極40の模式的な上面図である。メッシュ電極40は、円形のフレーム41と、フレーム41内に設けられたメッシュ部(電子透過部)42とを含む。本実施例においては、フレーム41及びメッシュ部42は導電性を有する。メッシュ部42は、例えば、メッシュ構造の銅線からなる。電子ELは、メッシュ部42の開口部を通過して光電変換膜20に到達する(供給される)。
また、図5(b)に示すように、メッシュ部42は、画像領域R1に対向する第1のメッシュ領域(第1の透過領域)M1と、非画像領域R2に対向しかつ第1のメッシュ領域M1よりも大きな開口率を有する第2のメッシュ領域(第2の透過領域)M2とを有する。メッシュ部42は、本実施例においてはメッシュ構造を有する。例えば、メッシュ部42は、粗さの異なるメッシュ部分を有するように金属メッシュを形成することで、作製することができる。
第2のメッシュ領域M2は第1のメッシュ領域M1よりも大きな電子透過率を有する。従って、第2のメッシュ領域M2を通過する電子量は、第1のメッシュ領域M1を通過する電子量よりも多い。換言すれば、第2のメッシュ領域M2は、第1のメッシュ領域M1よりも多くの電子ELを光電変換膜20に誘導する。従って、メッシュ電極40は、電子源30から放出された電子ELを画像領域R1に誘導する第1のメッシュ領域M1と、電子源30から放出された電子ELを第1のメッシュ領域M1よりも多く非画像領域R2に誘導する第2のメッシュ領域M2とを有する。
なお、図5(b)においては、第1及び第2のメッシュ領域M1及びM2の開口部は矩形形状を有する場合について示しているが、第1及び第2のメッシュ領域M1及びM2は、菱形や三角形の形状を有していてもよい。
図5(c)は、電子源30の模式的な上面図である。電子源30は、上記したように、複数の電子放出素子31がマトリクス状に配置された構造を有する。また、図5(c)に示すように、電子源30は、画像領域R1に対向し、電子放出素子31のうちの中央部に配置された複数の第1の電子放出素子(第1の電子放出部)31Aと、非画像領域R2に対向し、電子放出素子31のうちの周辺部に配置された複数の第2の電子放出素子(第2の電子放出部)31Bとを有する。換言すれば、電子源30を構成する電子放出素子31(図3(a)などを参照)は、第1及び第2の電子放出素子31A及び31Bに区別されることができる。
なお、電子源31は、第1及び第2の電子放出素子31A及び31Bの全体で電子放出領域R3を形成する。本実施例においては、電子放出素子31のうち、中央部の電子放出素子31が第1の電子放出素子31Aであり、周辺部の電子放出素子31が第2の電子放出素子31Bである。従って、第2の電子放出素子31Bの外縁が電子放出領域R3の外縁を構成する。また、電子源31は全体として矩形の形状を有する。従って、電子放出領域R3は矩形の形状を有する。
また、本実施例においては、非画像領域R2が画像領域R1を取り囲むように形成され、第2のメッシュ領域M2が第1のメッシュ領域M1を取り囲むように形成されている場合について説明した。また、第2の電子放出素子31Bが第1の電子放出素子31Aを取り囲むように配置されている場合について説明した。しかし、画像領域R1及び非画像領域R2の配置関係、第1及び第2のメッシュ領域M2の配置関係、並びに第1及び第2の電子放出素子31A及び31Bの配置関係はこれに限定されない。また、光電変換膜20、電子源30及びメッシュ電極40の外形は図示した形状に限定されない。例えば、光電変換膜20は、円形状ではなく、矩形又は楕円形状、多角形状を有していてもよい。
図6は、撮像装置10の画像領域R1及び非画像領域R2における電子ELの挙動を模式的に示す図である。図6は、図1と同様の断面図であるが、図の明確さのため、ハッチングを省略している。まず、概略として、光電変換膜20において生成される正孔HOの量は入射した光の量によって決まる。一方、電子源30は、一般に、設計上の最大量の正孔HOよりも多くの電子ELを放出するように構成されている。従って、多くの場合、光電変換膜20に到達した電子ELのうち、正孔HOと結合しなかった余剰電子ELは、ハウジングHS内においてメッシュ電極40を中心として往復することとなる。
まず、例えば、電子源30の第1の電子放出素子31A(図5(c)参照)から放出された電子EL0は、第1のメッシュ領域M1を透過して画像領域R1に到達する。画像領域R1に到達した電子EL0のうち、正孔HOと結合しなかった余剰電子EL0は、メッシュ電極40側(電子源30側)に引き戻され、いわゆる戻り電子EL0となる。この戻り電子EL0は、一定の確率でメッシュ電極40の第1のメッシュ領域M1に衝突し、消滅する。
一方、例えば電子源30の第2の電子放出素子31B(図5(c)参照)から放出された電子EL1は、第2のメッシュ領域M2を透過して非画像領域R2に到達する。非画像領域R2に到達した電子EL1のうち、正孔HOと結合しなかった余剰電子EL1は、余剰電子EL0と同様に、メッシュ電極40側に引き戻され、戻り電子EL1となる。ここで、第2のメッシュ領域M2は、第1のメッシュ領域M1よりも大きな開口率(電子透過率)を有する。従って、戻り電子EL1は、戻り電子EL0よりも高い確率で第2のメッシュ領域M2を透過する。
すなわち、非画像領域R2の近傍における戻り電子EL1は、画像領域R1の近傍における戻り電子EL0よりも消滅しにくい。従って、例えば、図6に示すように、戻り電子EL1においては、ハウジングHS内において往復を繰り返し、より多くの戻り電子EL1が再度光電変換膜20(非画像領域R2)に到達することとなる。これによって、非画像領域R2における光電変換膜20の表面電位が下がる。
また、画像領域R1の近傍における戻り電子EL0が非画像領域R2の近傍に到達した場合、この戻り電子EL0の消滅する確率も戻り電子EL1と同様に低下する。従って、画像領域R1近傍における戻り電子EL0の一部も非画像領域R2の面電位低下に寄与することとなる。
このように、メッシュ電極40が、第1及び第2のメッシュ領域M1及びM2を有することで、画像領域R1の外周部近傍における非画像領域R2の表面電位を確実に下げることができる。従って、画像領域R1の非画像領域R2に隣接する部分(例えば画像の周辺部に対応する部分)における電子ビームのランディング特性が向上する。従って、画像周縁部における画質が向上する。
なお、例えば、光電変換膜20には数百〜数千ボルトの電圧が印加される場合がある。この場合でも、例えば戻り電子EL1を多く非画像領域R2に誘導させることで、非画像領域R2(すなわち画像領域R1の外周部)の表面電位を戻り電子EL1の到達によって数十ボルト程度に下げることができる。
本実施例においては、光電変換膜20及び電子源30間に設けられたメッシュ電極40は、第1のメッシュ領域M1と第2のメッシュ領域M2とを有し、第2のメッシュ領域M2は、第1のメッシュ領域M1よりも大きな電子透過率(開口率)を有する。従って、画像領域R1の周辺部における光電変換膜20の表面電位を下げることができ、画像周辺部の画質が向上する。また、通常、メッシュ電極の電子透過率(開口率)は、解像度などの観点から最適な値に設定される。本実施例においては、第1のメッシュ領域M1の電子透過率(開口率)は当該最適値に設定されているため、第1のメッシュ領域M1に対向する画像領域R1の解像度、すなわち画質を低下させることはない。従って、高画質な画像を撮像することが可能な撮像装置10を提供することができる。
なお、本実施例においては、メッシュ電極40が互いに異なる開口率(電子透過率)を有するメッシュ構造の電極からなる場合について説明したが、メッシュ電極40の構造はこれに限定されない。
例えば、メッシュ電極40は、電圧の印加によって電子EL(並びに戻り電子EL0及びEL1を画像領域R1よりも非画像領域R2に多く誘導するように構成されていればよい。換言すれば、光電変換膜20と電子源30との間に配置され、画像領域R1に対応し、電子源30から放出された電子ELを画像領域R1に誘導する第1の誘導領域(第1のメッシュ領域M1に相当する領域)と、電子源30から放出された電子EL(戻り電子EL0及びEL1や二次電子などの副次的に生じた電子を含む)を第1の誘導領域よりも多く非画像領域R2に誘導する第2の誘導領域(第2のメッシュ領域M2に相当する領域)とを有する誘導電極が設けられていればよい。
また、例えば、メッシュ電極40は、電子が透過する透過領域を有していれば、メッシュ形状を有する場合に限定されない。換言すれば、第1のメッシュ領域M1(第1の誘導領域)に相当する第1の透過領域と、第2のメッシュ領域M2(第2の誘導領域)に相当し、第1の透過領域よりも大きな電子透過率を有する第2の透過領域とを有する電子透過部を有する電極が設けられていればよい。また、各透過領域は、例えば円形や矩形の開口部(貫通孔)など、電子ELが透過する部分が設けられていればよい。
また、本実施例においては、電子源30が非画像領域R2(第2のメッシュ領域M2)に対向する第2の電子放出素子(第2の電子放出部)31Bを有する場合について説明したが、電子源30は第2の電子放出素子31Bを有する場合に限定されない。例えば、電子源30が画像領域R1に対向する第1の電子放出素子31Aのみからなる場合であっても、第2のメッシュ領域M2によって戻り電子EL0及びEL1を非画像領域R2に誘導することができる。従って、電子源30は、光電変換膜20に電子ELを供給する複数の電子放出素子(電子放出部)31Aを有していればよい。
図7は、実施例2に係る撮像装置60の構造を示す模式的な断面図である。図7は、撮像装置60における図4と同様の断面図である。撮像装置60は、メッシュ電極70の構成を除いては、撮像装置10と同様の構成を有している。メッシュ電極70は、フレーム71とメッシュ部72とを有する。フレーム71は、メッシュ電極40のフレーム41と同様の構成を有する。メッシュ部72は、光電変換膜20の画像領域R1に対向する第1のメッシュ領域M3と、第1のメッシュ領域M3を取り囲むように形成され、非画像領域R2に対向する第2のメッシュ領域M4とを有する。
本実施例においては、第1及び第2のメッシュ領域M3及びM4は、同程度の開口率(電子透過率)を有する。一方、第2のメッシュ領域M4は、第2のメッシュ領域M3よりも大きな2次電子放出係数を有する。より具体的には、本実施例においては、第1及び第2のメッシュ領域M3及びM4は、同様の材料からなる。一方、第2のメッシュ領域M4は、第1のメッシュ領域M3の表面よりも大きな2次電子放出係数を有する被膜CTを有する。例えば、被膜CTは、Pt、Au、Wなどからなる。
図8は、撮像装置60の非画像領域R2における電子ELの挙動を模式的に示す図である。図8は、図7と同様の断面図であるが、図の明確さのため、ハッチングを省略している。本実施例においても、画像領域R1及び非画像領域R2において、光電変換膜20に到達した電子ELは、その一部が余剰電子としてハウジングHS内を電子源30に向かって戻ることとなる。
従って、図8に示すように、例えば、光電変換膜20に到達した後にメッシュ電極70に向かって引き戻された戻り電子EL1は、一定の確率で第2のメッシュ領域M4に衝突する。ここで、本実施例においては、非画像領域R2に対向する第2のメッシュ領域M4には、2次電子放出係数の高い被膜CTが設けられている。従って、被膜CTによって、2次電子EL2が発生する。この2次電子EL2の一部は、再度変換膜20(非画像領域R2)に到達する。
このように、第2のメッシュ領域M4が被膜CTを有することによって、第2のメッシュ領域M4において非画像領域R2の表面電位を下げるための2次電子EL2を生成することができる。従って、画像領域R1の周辺部における非画像領域R2の表面電位を確実に下げることができる。従って、画像領域R1の周縁部における電子ビームのランディング特性を向上させることができる。従って、画像の周縁部での画質が向上し、高画質な撮像装置60を提供することができる。
なお、本実施例は、実施例1と組み合わせることができる。例えば、実施例1における第2のメッシュ領域M2に被膜CTが設けられていてもよい。
また、本実施例においては、メッシュ電極70が第2のメッシュ領域M4の両面に被膜CTを有する場合について説明したが、被膜CTは第2のメッシュ領域M4の両面に形成される場合に限定されない。被膜CTは、少なくとも第2のメッシュ領域M4の光電変換膜20に面する表面に形成されていればよい。
また、本実施例においても、メッシュ電極70は、電子が透過する透過領域を有していれば、メッシュ形状を有する場合に限定されない。換言すれば、第1のメッシュ領域M3に相当する第1の透過領域と、第2のメッシュ領域M4に相当し、被膜CTが設けられた第2の透過領域とを有する電子透過部(メッシュ部72に相当する部分)を有する電極が設けられていればよい。
また、本実施例においても、電子源30は第2の電子放出素子31Bを有する場合に限定されない。すなわち、電子源30は、光電変換膜20に電子ELを供給する複数の電子放出素子(電子放出部)31Aを有していればよい。
また、上記においては、光電変換膜20がHARP膜からなる場合について説明し、電子源30がHEED構造を有する場合について説明したが、これらは一例に過ぎない。例えば、電子源30は、スピント型の電子源であってもよく、また、表面伝導型電子放出素子から構成されていてもよい。
10、60 撮像装置
20 光電変換膜(変換膜)
30 電子源
31 電子放出素子(電子放出部)
40 メッシュ電極(電極)
M1 第1のメッシュ領域(誘導領域、透過領域)
M2 第2のメッシュ領域(誘導領域、透過領域)
CT 被膜

Claims (8)

  1. 画像領域及び非画像領域を有し、光を受けて電荷に変換する変換膜と、
    前記変換膜に電子を供給する複数の電子放出部を含む電子源と、
    前記変換膜と前記電子源との間に配置され、前記画像領域に対応し、前記電子源から放出された電子を前記画像領域に誘導する第1の誘導領域と、前記非画像領域に対応し、前記電子源から放出された電子を前記第1の誘導領域よりも多く前記非画像領域に誘導する第2の誘導領域と、を有する誘導電極と、を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第1の誘導領域は、前記画像領域に対向して配置された第1の透過領域であり、
    前記第2の誘導領域は、前記非画像領域に対向して配置され、前記第1の透過領域よりも大きな電子透過率を有する第2の透過領域であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1の透過領域は、メッシュ構造を有する第1のメッシュ領域からなり、
    前記第2の透過領域は、前記第1のメッシュ領域よりも大きな開口率を有する第2のメッシュ領域からなることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記非画像領域は、前記画像領域の周辺部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の撮像装置。
  5. 前記電子源は、前記複数の電子放出部がマトリクス状に配置された構造を有し、
    前記複数の電子放出部は、前記画像領域に対向し、前記複数の電子放出部のうちの中央部に配置された複数の第1の電子放出部と、前記非画像領域の少なくとも一部に対向し、前記複数の電子放出部のうちの周辺部に配置された複数の第2の電子放出部とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の撮像装置。
  6. 画像領域及び非画像領域を有し、光を受けて電荷に変換する変換膜と、
    前記変換膜に電子を供給する複数の電子放出部を含む電子源と、
    前記変換膜と前記電子源との間に配置され、前記画像領域に対向する第1の透過領域と、前記非画像領域に対向する第2の透過領域とを有する透過電極と、を有し、
    前記透過電極は、前記第2の透過領域の少なくとも前記変換膜側の表面に前記第1の透過領域よりも大きな2次電子放出係数を有する被膜を有することを特徴とする撮像装置。
  7. 前記第2の透過領域は、前記第1の透過領域よりも大きな電子透過率を有することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記電子源は、前記複数の電子放出部がマトリクス状に配置された構造を有し、
    前記複数の電子放出部は、前記画像領域に対向し、前記複数の電子放出部のうちの中央部に配置された複数の第1の電子放出部と、前記非画像領域の少なくとも一部に対向し、前記複数の電子放出部のうちの周辺部に配置された複数の第2の電子放出部とを有することを特徴とする請求項6又は7に記載の撮像装置。
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