JP6600167B2 - 樹脂組成物、及び、樹脂組成物を含む導電性接着剤 - Google Patents
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Description
(A)銀粉と、
(B)亜鉛粉と、
(C)下記式(1)で示されるビスマレイミド樹脂と、
(D)下記式(2)で示されるアクリロイルモルホリン及び下記式(3)で示されるヒドロキシエチルアクリルアミドのうち少なくとも一方と、
(E)アクリル樹脂と、
(F)過酸化物と、
(G)シランカップリング剤と、を含み、
前記(A)〜(G)成分の合計量に対する前記(B)亜鉛粉の含有量が4〜12質量%である、樹脂組成物。
本発明は、(A)銀粉と、(B)亜鉛粉と、(C)下記式(1)で示されるビスマレイミド樹脂と、(D)下記式(2)で示されるアクリロイルモルホリン及び下記式(3)で示されるヒドロキシエチルアクリルアミドのうち少なくとも一方と、(E)アクリル樹脂と、(F)過酸化物と、(G)シランカップリング剤と、を含む樹脂組成物に関する。また、本発明は、このような樹脂組成物を含む導電性接着剤に関する。
(A)銀粉
本発明の樹脂組成物は、導電性フィラーとして、銀粉を含む。本発明における銀粉としては、銀または銀を含む合金からなる粉末を用いることができる。銀粉に含まれる粒子の形状は、特に限定されず、例えば、球状、粒状、フレーク状、あるいは鱗片状の銀粒子を用いることが可能である。
本発明の樹脂組成物は、亜鉛粉を含む。本発明における亜鉛粉としては、亜鉛または亜鉛を含む合金からなる粉末を用いることができる。亜鉛粉に含まれる粒子の形状は、特に限定されず、例えば、球状、粒状、フレーク状、あるいは鱗片状の亜鉛粒子を用いることが可能である。
本発明の樹脂組成物は、下記式(1)で示されるビスマレイミド樹脂を含む。
本発明の樹脂組成物は、下記式(2)で示されるアクリロイルモルホリン及び下記式(3)で示されるヒドロキシエチルアクリルアミドのうち少なくとも一方を含む。
本発明の樹脂組成物は、(メタ)アクリル樹脂を含む。(メタ)アクリル樹脂としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャルブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、その他のアルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャルブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジンクモノ(メタ)アクリレート、ジンクジ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アリロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイルオキシメチルトリシクロデカン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタルイミドが挙げられる。N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、1,2−ジ(メタ)アクリルアミドエチレングリコール等の(メタ)アクリルアミドを使用することもできる。n−ビニル−2−ピロリドン、スチレン誘導体、α−メチルスチレン誘導体等のビニル化合物を使用することも可能である。
本発明の樹脂組成物は、過酸化物を含む。樹脂組成物が過酸化物を含むことによって、樹脂組成物を加熱したときの硬化反応が促進される。過酸化物は、分子内に−O−O−結合を持つ化合物であればよく、特に制限されるものではない。過酸化物の例として、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等を挙げることができる。この中では、パーオキシエステルを用いることが好ましい。パーオキシエステルの具体的な例として、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート (1,1,3,3-Tetramethylbutyl peroxy-2-ethylhexanoate)、t−ブチルパーオキシネオデカノエート(t-Butyl peroxyneodecanoate)、などを挙げることができる。
本発明の樹脂組成物は、シランカップリング剤を含む。シランカップリング剤は、無機材料と有機材料の仲立ちをする化合物であるため、本発明の樹脂組成物を含む接着剤の接着強度を高めることができる。
樹脂組成物中のシランカップリング剤の含有量が、0.03〜10質量%であると、基板と樹脂組成物中の有機成分との密着性が向上するため好ましい。
なお、導電性接着剤に亜鉛粉を混合するのではなく、マンガン粉を混合することも考えられる。しかし、本発明の効果を得るためには、マンガン粉よりも、亜鉛粉を用いることが好ましい。
以下の銀粉1と銀粉2を、75:25の質量比で混合した銀粉
銀粉1:球状銀粉、平均粒径2μm、三井金属鉱業株式会社製、SL−02
銀粉2:フレーク状銀粉、平均粒径7μm、DOWAエレクトロニクス株式会社製、FA6−18
球状亜鉛粉、平均粒径3.7μm、本荘ケミカル株式会社製、F−3000
球状ニッケル粉、平均粒径2.5μm、日本アトマイズ加工株式会社製、SFR−Ni
球状スズ粉、平均粒径2.5μm、日本アトマイズ加工株式会社製、SFR−Sn
上記(A)〜(I)成分を、表1及び表2に示す配合比で混合することで樹脂組成物を調製した。表中の空欄は、樹脂組成物中にその成分が含まれていないことを意味する。上記(A)〜(I)成分の混合には、三本ロールミルを用いた。
まず、以下の3種類の基板A〜Cを準備した。
基板A:ニッケルメッキ銅基板(250μm厚の銅基板の全面に、厚さ1.5μm厚のニッケルメッキを施した基板)
基板B:銀メッキ銅基板(250μm厚の銅基板の全面に、1.5μm厚の銀メッキを施した基板)
基板C:錫メッキ銅基板(250μm厚の銅基板の全面に、1.5μm厚の錫メッキを施した基板)
基板Bについての電気抵抗値の測定結果を、以下の表5及び表6に示す。
基板Cについての電気抵抗値の測定結果を、以下の表7及び表8に示す。
実施例1〜14及び比較例1〜7で調製した樹脂組成物の粘度を測定した。測定条件は、以下の通りである。
・測定装置:BROOKFIELD社製、DV1、スピンドルSC4-14
・回転数:10rpm
温度:25℃
樹脂組成物を吐出するためのディスペンサを準備した。ディスペンサの詳細は、以下の通りである。
・シリンジ:容量10mL、武蔵エンジニアリング株式会社、PSY-10E
・ニードル1:金属製ニードル、内径200μm、武蔵エンジニアリング株式会社、SNA-27G
・ニードル2:金属製ニードル、内径500μm、武蔵エンジニアリング株式会社、SNA-21G
・エアパルス方式ディスペンサコントローラ:設定圧力100kPa
実施例1〜14の結果から分かる通り、(A)〜(G)成分の合計量に対する(B)亜鉛粉の含有量が4〜12質量%である樹脂組成物を用いた場合には、電気抵抗値の上昇を抑制することができた。すなわち、実施例1〜14においては、基板を高温高湿下(85℃・85%R.H.)に500時間放置した後においても、積層セラミックコンデンサの電極の上面と基板表面との間の電気抵抗値がほとんど上昇していなかった。
Claims (4)
- 少なくとも電子部品が接合される部分が、ニッケル、銀または錫によって形成されている基板に、電子部品を接合するために用いられる樹脂組成物であって、
(A)銀粉と、
(B)亜鉛粉と、
(C)下記式(1)で示されるビスマレイミド樹脂と、
(D)下記式(2)で示されるアクリロイルモルホリンと、
(E)メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャルブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャルブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジンクモノ(メタ)アクリレート、ジンクジ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アリロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイルオキシメチルトリシクロデカン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタルイミド、N,N'−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N'−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、1,2−ジ(メタ)アクリルアミドエチレングリコール、(メタ)アクリルアミド、水酸基を有する(メタ)アクリレート、および前記水酸基を有する(メタ)アクリレートとジカルボン酸を反応させて得られるカルボキシ基を有する(メタ)アクリレートからなる群より選択される、少なくとも1種のアクリル樹脂であって、
前記水酸基を有する(メタ)アクリレートは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,2−シクロヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,3−シクロヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,2−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、1,3−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、1,2−シクロヘキサンジエタノールモノ(メタ)アクリレート、1,3−シクロヘキサンジエタノールモノ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジエタノールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートおよびネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記ジカルボン酸は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸およびヘキサヒドロフタル酸からなる群より選択される少なくとも1種である、アクリル樹脂と、
(F)過酸化物と、
(G)シランカップリング剤と、を含み、
前記(A)〜(G)成分の合計量に対する前記(B)亜鉛粉の含有量が4〜12質量%である、樹脂組成物。
(式中、nは1〜10である。)
- 請求項1に記載の樹脂組成物を含む導電性接着剤。
- ニッケル基板に電子部品を接合するために用いられる請求項2に記載の導電性接着剤。
- 請求項3に記載の導電性接着剤を用いてニッケル基板に接合された電子部品を備える、半導体装置。
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