JP6599141B2 - 圧潰防止具及び複合パネル - Google Patents

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Description

本発明は、圧潰防止具及び複合パネルに関する。
従来から、軸組架構の外周部を構成する外周軸組架構の屋外側に断熱部材を配置して断熱層を形成し、断熱層の更に屋外側に軽量気泡コンクリート(ALC)の帳壁を配置して外装仕上げ層を形成する建物の外周壁構造が知られている(特許文献1参照)。また、特許文献1には、ALCパネルに設けたボルトを断熱部材としての断熱板の厚さ方向に貫通させて建物の軸組架構に締結する際に断熱板に作用する圧縮力に対抗するスリーブと、このスリーブと一体化された補強板とを備える圧潰防止具としての補強部材が開示されている。
特許第4169659号公報
ところで、特許文献1に開示された補強部材は、断熱板の両側から厚み方向と完全に平行して圧縮力が作用する際には、スリーブが圧縮力に対抗し、圧潰防止効果を十分に発揮することができるが、スリーブの一端のみに補強板が一体化されている構成であるため、断熱板に対する取り付けは容易であるものの、断熱板に作用する圧縮力の方向が厚み方向から若干ずれ、厚み方向と一致しない場合には、スリーブの周方向に均等に圧縮力が作用せず、スリーブの曲げ変形や、この曲げ変形によって断熱部材に局所的な潰れが生じるおそれがある。
本発明の目的は、断熱部材に対する取り付けが容易であると共に、断熱部材の両側から圧縮力が作用した際に、圧縮力に対抗する部分に曲げ変形させる力が作用し難い構成を有する圧潰防止具及びこの圧潰防止具を備える複合パネルを提供することである。
本発明の第1の態様としての圧潰防止具は、2枚のパネル間に挟み込まれる断熱部材に内蔵される圧潰防止具であって、前記断熱部材に形成された貫通孔に挿通される筒部と、前記筒部の一端に設けられ、前記断熱部材と前記2枚のパネルの一方との間に延在する第1鍔部と、前記筒部の他端に設けられ、前記断熱部材と前記2枚のパネルの他方との間に延在する第2鍔部と、を備え、前記第1鍔部及び前記第2鍔部の少なくとも一方の鍔部は、前記筒部に対して着脱可能に装着されることを特徴とするものである。
本発明の1つの実施形態としての圧潰防止具は、前記筒部を有する筒状部材と、前記少なくとも一方の鍔部及び前記少なくとも一方の鍔部の一方の面から突設されており前記筒部内に挿入されて前記筒部と接続される筒状の接続部を有する鍔部材と、から構成されていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記第1鍔部及び前記第2鍔部の中央部には開口が形成されており、前記接続部は、前記少なくとも一方の鍔部の内縁から突設されていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記筒部は雌ねじ部を備え、前記接続部は前記雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を備え、前記接続部は、前記雄ねじ部が前記雌ねじ部と螺合することにより、前記筒部に接続され、前記筒部に対して前記接続部を回動させることにより、前記第1鍔部と前記第2鍔部との対向距離を変動可能であることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記筒部は、前記少なくとも一方の鍔部よりも断熱性の高い材料により形成されていることが好ましい。
本発明の第2の態様としての複合パネルは、上記圧潰防止具を備えるものである。
本発明の第3の態様としての複合パネルは、2枚のパネルと、前記2枚のパネル間に挟み込まれる断熱部材と、前記断熱部材に内蔵される圧潰防止具と、を備え、前記圧潰防止具は、前記断熱部材に形成された貫通孔に挿通される筒部と、前記筒部の一端に設けられ、前記断熱部材と前記2枚のパネルの一方との間に延在する第1鍔部と、前記筒部の他端に設けられ、前記断熱部材と前記2枚のパネルの他方との間に延在する第2鍔部と、を備え、前記第1鍔部及び前記第2鍔部の少なくとも一方の鍔部は、前記筒部に対して着脱可能に装着されたものであることを特徴とするものである。
本発明の1つの実施形態として、前記第1鍔部及び前記第2鍔部の中央部には開口が形成されており、前記筒部内、前記第1鍔部の前記開口、及び前記第2鍔部の前記開口を通じて、前記2枚のパネル及び前記断熱部材を厚み方向に貫通するボルトにより一体化されていることが好ましい。
本発明によれば、断熱部材に対する取り付けが容易であると共に、断熱部材の両側から圧縮力が作用した際に、圧縮力に対抗する部分に曲げ変形させる力が作用し難い構成を有する圧潰防止具及びこの圧潰防止具を備える複合パネルを提供することができる。
図1(a)は、本発明の一実施形態としての圧潰防止具を示す上面図及び断面図である。図1(b)、図1(c)は、図1(a)に示す圧潰防止具を構成する部品の上面図及び断面図である。 本発明の一実施形態としての、図1(a)に示す圧潰防止具を備える複合パネルを示す図である。 図2に示す複合パネルにおける圧潰防止具近傍の詳細を示す図である。 図1に示す圧潰防止具の変形例としての圧潰防止具を示す図である。 図4に示す圧潰防止具を備える複合パネルを示す図である。 図1に示す圧潰防止具の筒状部材及び鍔部材の接続構成の変形例を示す図である。
以下、本発明に係る圧潰防止具及び複合パネルの実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
図1(a)は、本発明に係る圧潰防止具の1つの実施形態としての圧潰防止具1を示す上面図及び断面図である。図1(b)、図1(c)は、圧潰防止具1を構成する部品の上面図及び断面図である。図2は、本発明に係る複合パネルの1つの実施形態として、圧潰防止具1を備える複合パネル2を示す図であり、図3は、複合パネル2における圧潰防止具1近傍の詳細を示す図である。
圧潰防止具1は、2枚のパネル間に挟み込まれる断熱部材に内蔵されるものであり、断熱部材が2枚のパネルにより挟み込まれる際に、2枚のパネルにより挟み込まれ、断熱部材が所定厚さ以下に潰れないようにするスペーサーとしての機能を有するものである。ここでは、2枚のパネル31及び33と、この2枚のパネル31及び33の間に挟み込まれる断熱部材32と、を備える複合パネル2において、圧潰防止具1を適用した構成を例示説明する。
まず、圧潰防止具1単体の詳細について説明する。図1(a)に示すように、圧潰防止具1は、円筒状の筒部11と、この筒部11の一端に設けられた第1鍔部12と、筒部11の他端に設けられた第2鍔部13と、を備えている。第1鍔部12及び第2鍔部13の少なくとも一方の鍔部は、筒部11に対して着脱可能に装着される。本実施形態では、第1鍔部12は筒部11と一体で成形されており、第2鍔部13が筒部11に対して着脱可能に装着される。
より具体的に、本実施形態の圧潰防止具1は、図1(b)に示す筒状部材21と、図1(c)に示す鍔部材22との2部材により構成されている。図1(b)に示すように、筒状部材21は、筒部11と、この筒部11の一端から径方向外側に突設された環状の第1鍔部12と、を備えている。第1鍔部12の中央部には開口12aが形成されており、筒状部材21は、筒部11の軸方向において貫通した貫通孔15を区画している。
図1(c)に示すように、鍔部材22は、第2鍔部13と、この第2鍔部13の一方の面から突設されており、筒状部材21の筒部11内に挿入されて筒部11と接続される円筒状の接続部14と、を備えている。第2鍔部13の中央部には開口13aが形成されており、鍔部材22は、接続部14の軸方向において貫通した貫通孔16を区画している。なお、接続部14は、第2鍔部13と一体で成形されている。
図1(a)に示すように、鍔部材22は、筒状部材21の筒部11のうち、第1鍔部12が一体成形されている一端とは反対側の他端に装着される。具体的に、筒部11の他端から接続部14が挿入されることにより、鍔部材22は筒状部材21に装着される。なお、筒部11の他端が第2鍔部13における第1鍔部12と対向する表面に当接するまで、接続部14を筒部11内に挿入することにより、筒状部材21に対する鍔部材22の装着は完了する。筒部11の内径は接続部14の外径と略等しく形成されているため、接続部14は、接続部14の外周面が筒部11の内周面と当接して密着することにより、筒部11により嵌合保持される。したがって、鍔部材22を、筒部11の軸方向において、接続部14の外周面と筒部11の内周面との間の摩擦力に抗して筒状部材21から離間する方向に引き抜くことにより、鍔部材22を筒状部材21から取り外すことができる。つまり、鍔部材22は、筒状部材21に対して着脱可能に装着される。なお、「着脱可能に装着」とは、例えば上述した摩擦力による嵌合や、後述するねじ接合(図6参照)など、着脱可能な取り付け手段を用いて装着されていることを意味するものである。
ここで、図1(a)に示すように、本実施形態の圧潰防止具1は、筒状部材21に鍔部材22が装着された状態では、筒状部材21の貫通孔15と鍔部材22の貫通孔16とが連通して繋がり、筒部11の軸方向(接続部14の軸方向と同じ方向)において第1鍔部12の開口12aから第2鍔部13の開口13aまで貫通する連通孔17を区画する。
なお、圧潰防止具1は金属材料から構成されている。但し、硬質の合成樹脂材料により形成することも可能であり、かかる場合には、筒部11を備える筒状部材21は、筒部11から着脱可能な第2鍔部13を備える鍔部材22よりも断熱性の高い樹脂材料により形成されることが好ましい。
以下、上述した圧潰防止具1を備える複合パネル2の詳細について説明する。
複合パネル2は、建物の軸組架構の周囲に連接され、建物の外壁を構成するものである。このような建物としては、例えば、鉄骨造の軸組みを有する2階建ての工業化住宅が挙げられ、地盤に固定された鉄筋コンクリート造の基礎構造体と、柱や梁などの軸組部材で構成された軸組架構を有し、基礎構造体に固定された上部構造体と、で構成することができる。なお、軸組架構を構成する軸組部材は、予め規格化(標準化)されたものであり、予め工場にて製造されたのち建築現場に搬入されて組み立てられる。
基礎構造体は、軸組架構の下方に位置し、軸組架構を支持する。例えば、基礎構造体は、鉄筋コンクリート造の断面T字状の布基礎であり、フーチング部と、基礎梁としての立ち上がり部とを備える。また、基礎構造体の立ち上がり部の上端部には、露出型固定柱脚工法により軸組架構の柱の柱脚を固定するための柱脚固定部が設けられ、アンカーボルトが立ち上がり部の上面から突出している。
上部構造体は、複数の柱及び柱間に架設された複数の梁から構成される軸組架構と、この軸組架構の外周部を構成する外周軸組架構の屋外側を取り囲む外壁と、軸組架構の梁上に固定される床部材と、を備える。
軸組架構の柱は、例えば、角形鋼管で構成される。柱の側面の所定位置にはボルト孔が穿設され、大梁が接合される梁接合部が形成される。隣接する柱同士を連結する大梁は例えばH形鋼からなり、H形鋼の両端には、柱の梁接合部に形成されたボルト孔に対応する位置にボルト孔が穿設された接合プレートが溶接される。そして、梁接合部と接合プレートとが高力ボルトにより剛接合されることにより、柱と大梁とが接合される。
軸組架構における外周軸組架構の屋外側の周囲には外壁が取り付けられる。具体的に、外壁は、外周軸組架構の梁に対して位置が固定され、外周軸組架構の屋外側の周囲を取り囲む耐火層と、この耐火層の屋外側の周囲を取り囲む断熱層と、この断熱層の屋外側の周囲を取り囲む外装仕上げ層と、を備えている。なお、耐火層の屋内側には、下地材にビス等の締結部材により固定された内装仕上げ部材としての石膏ボードが設けられる。
このように、軸組架構の外周軸組架構から屋外側に耐火層、断熱層の順に配置することにより、外周軸組架構の梁の位置に対して屋外側の位置であっても、断熱層よりも屋内側に位置する耐火層を外周軸組架構の梁に対して固定でき、外周軸組架構の梁の位置にかかわらず、耐火層の屋外側の表面に沿って外周軸組架構の周囲を連続的に取り囲むように断熱層を形成することが可能である。そのため、外周軸組架構の梁自体や、耐火層と外周軸組架構の梁との接続に用いる金物が断熱層の屋内側に位置し、断熱層を分断する位置に配置されないため、外周軸組架構の柱梁及び上記金物が屋内外間の熱移動の媒体(熱橋)となることを防ぐことができる。また、外周軸組架構の柱に対して屋外側の位置であっても、柱が断熱層に干渉せず、断熱層の厚みを薄くする必要がない。そのため、外周軸組架構の周囲全域に亘って、断熱層を一様な厚みで形成することが容易になり、断熱層内の位置によって断熱性能がばらつくことを抑制可能である。
更に、外周軸組架構の梁の屋内側を囲むように断熱部材を設ける必要がないため、外周軸組架構の梁の屋内側を囲むように無機繊維フェルト等を設ける梁の耐火被覆作業が容易である。特に、耐火層としてALCパネルを用いる場合には、外周軸組架構の梁の屋内側を囲む断熱部材を設けない構成とすれば、ALCパネルが含有する水分が屋内側に放出され易く、ALCパネルの調湿効果が発揮され易い。その結果、外周軸組架構の梁の表面に結露が生じることを抑制することができる。そのため、ALCパネルの含水率を規定値以下となるように乾燥させる工程が不要となるため施工性も向上する。また更に、本実施形態の外壁では、性能(耐火性能、断熱性能、防火性能)ごとに層を分けているため、いずれか1つの層が損失しても、他の層が担う性能に大きな影響を与えない。
上述した外壁は、図2及び図3に示す複合パネル2を連接することにより形成することができる。つまり、外壁は、厚み方向において耐火部材31、断熱部材32、外装仕上げ部材33の順に配置されて一体化された複合パネル2を軸組架構の周囲(外周軸組架構の周囲)に連接することにより構成することができ、かかる場合には、耐火部材31により上述した外壁の耐火層が形成され、断熱部材32により上述した外壁の断熱層が形成され、外装仕上げ部材33により上述した外壁の外装仕上げ層が形成される。
図2に示すように、複合パネル2は、矩形板状に形成された、耐火部材31、断熱部材32及び外装仕上げ部材33を、間に通気層を設けることなく積層させて一体化したものであり、全体としても矩形板状の3層構造を有している。
外壁の耐火層を構成する複合パネル2の耐火部材31は、目地等が形成されていない平坦な表面を有するALCパネルにより構成されている。また、外壁の断熱層を構成する複合パネル2の断熱部材32は、例えばフェノールフォームなどの発泡樹脂パネルにより構成されている。更に、外壁の外装仕上げ層を構成する複合パネル2の外装仕上げ部材33は、耐火層を構成するALCパネルよりも薄く、表面上に防水性を有する塗膜が施されたALCパネルにより構成されている。塗膜は、外装仕上げ部材33のALCパネルの屋外側表面に吹き付け塗装等することにより形成することができる。なお、断熱層20bを構成する断熱部材22としては、上述したフェノールフォームの他に、ポリエチレンフォーム、ポリエチレンフォーム等の発泡樹脂パネルを用いることも可能である。また、断熱層20bを構成する断熱部材22として、グラスウール、ロックウール等の繊維系断熱材としてもよく、かかる場合には、比較的高密度なものであることが好ましい。
図3に示すように、複合パネル2は、厚み方向において、耐火部材31、断熱部材32及び外装仕上げ部材33を貫通する貫通孔が形成されており、複合パネル2の外装仕上げ部材33側の表面から貫通孔にボルト34を挿通し、耐火部材31側の表面からナット35を締め付けることにより、耐火部材31、断熱部材32及び外装仕上げ部材33は、ボルト34の頭部及びナット35に挟み込まれて一体化されている。なお、複合パネル2では、上述した貫通孔が複合パネル2の面内方向(厚み方向と直行する方向)に所定間隔を隔てて複数形成されており、各貫通孔が形成された位置には、上述したボルト34及びナット35が取り付けられている。但し、貫通孔の両端、少なくとも外装仕上げ部材33側の一端は、ボルト34及びナット35が取り付けられた後、モルタルやシーリング材等が充填され閉塞される。
また、図3に示すように、複合パネル2の貫通孔のうち断熱部材32が位置する部分(断熱部材32に形成された貫通孔)には、断熱部材32が耐火部材31であるALCパネルと外装仕上げ部材33であるALCパネルとに挟み込まれて圧潰することを防止するため、耐火部材31と外装仕上げ部材33とに挟み込まれて圧縮力に対抗する圧潰防止具1が内挿されている。
筒部11は、断熱部材32の厚みと略等しい軸方向長さを有しており、断熱部材32に形成された貫通孔に挿通されている。第1鍔部12は、断熱部材32と外装仕上げ部材33との間に延在している。第2鍔部13は、断熱部材32と耐火部材31との間に延在している。そして、上述したボルト34は、圧潰防止具1の連通孔17内を通過するように、複合パネル2の貫通孔に挿通されている。つまり、ボルト34は、筒部11内、第1鍔部12の開口12a、及び第2鍔部13の開口13aを通じて、2枚のパネルとしての耐火部材31及び外装仕上げ部材33と、断熱部材32とを厚み方向に貫通している。そして複合パネル2は、このボルト34にナット35を締め付けることにより一体化される。ボルト34に対してナット35を締め付けると、圧潰防止具1の筒部11が圧縮力に対抗するため、断熱部材32の圧潰が抑制される。また、筒部11の両端には第1鍔部12及び第2鍔部13が一体又は別体で固定されているため、外装仕上げ部材33及び耐火部材31からの圧縮力が筒部11の周方向全域に作用するように分散される。そのため、筒部11の周方向の一部のみに過大な圧縮力が作用することを抑制でき、筒部11の曲げ変形や座屈の発生を防ぐことができる。そのため、圧潰防止具1の近傍において、断熱部材32に局所的な潰れが生じることを抑制することができる。
このように、ボルト34により複合パネル2を一体化する際に、圧潰防止具1の連通孔17を利用してボルト34を挿通させることで、複合パネル2の一体化作業の効率を向上させることができる。また、最も圧縮力が作用する位置に圧潰防止具1を配置するため、圧潰防止効果が高い。
なお、筒部11は断熱部材32を厚み方向に貫通しているが、筒部11を、硬質の合成樹脂材料で形成すれば、中空構造と相まって、筒部11自体が屋内外間の熱移動の媒体(熱橋)にはなり難い。また、筒部11内に挿通されている接続部14についても、硬質の合成樹脂材料で形成すれば、中空構造と相まって、接続部14自体が屋内外間の熱移動の媒体(熱橋)にはなり難い。
ここで、圧潰防止具1は、鍔部材22が装着されていない筒状部材21の筒部11先端を断熱部材32単体に形成された貫通孔に対して厚み方向の一方から他方に向かって挿通し、厚み方向の他方から筒部11先端に対して鍔部材22の接続部14を装着することにより、断熱部材32に対して取り付けられる。そして、圧潰防止具1が取り付けられた断熱部材32を、耐火部材31を構成するパネルと外装仕上げ部材33を構成するパネルとで挟み込み、ボルト34及びナット35により一体化し、複合パネル2を形成する。
なお、筒部11の長さのみが異なる規格化された複数種の筒状部材21を用意し、断熱部材32の厚みに応じて使用する筒状部材21を適宜選択できるようにすることができる。このようにすれば、断熱部材32の厚みによらず鍔部材22を1つの規格に統一でき、製造コストを抑えることができる。また、図4、図5に示すように、圧潰防止具50を、筒部11を構成する筒状部材51と、この筒状部材51に対して着脱可能に装着され、第1鍔部12を構成する第1鍔部材52と、筒状部材51に対して着脱可能に装着され、第2鍔部13を構成する第2鍔部材53と、により構成することも可能である。このような構成とすれば、筒状部材51の構成をより単純化でき、第1鍔部材52及び第2鍔部材53を共通の構成とすることができるため、製造コストをより抑えることが可能である。
図4に示す圧潰防止具50の筒状部材51、第1鍔部材52及び第2鍔部材53の相互間の取り付け構成は、上述した圧潰防止具1の筒状部材21及び鍔部材22の相互間の取り付け構成と同様、筒状の接続部14を筒部11内に嵌合保持させるものであるため、ここでは説明は省略する。また、図5に示す圧潰防止具50を備える複合パネル60についても、圧潰防止具50の構成以外は、上述した複合パネル2と同様であるため、ここでは説明を省略する。
更に、図6は、圧潰防止具1の筒状部材21及び鍔部材22の接続構成の変形例を示す図である。図6に示すように、筒状部材21の筒部11は雌ねじ部71を備えている。また、接続部14は雌ねじ部71と螺合する雄ねじ部72を備えている。接続部14は、雄ねじ部72が雌ねじ部71と螺合することにより、筒部11に対して着脱可能に装着される。このような構成とすれば、筒部11に対して接続部14を回動させる、つまり、ねじ接合を締め付ける方向又は緩める方向に回動させることにより、第1鍔部12(図1参照)と第2鍔部13との対向距離を変動することができる。これにより、使用する断熱部材32(図2参照)の厚さに合わせて第1鍔部12と第2鍔部13との対向距離を調整することができ、1つの圧潰防止具1により対応できる断熱部材32の厚みの範囲を拡げることができる。
本発明に係る圧潰防止具及び複合パネルは、上述した実施形態で示す構成に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した内容を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、圧潰防止具及び複合パネルに関する。
1、50:圧潰防止具
2、60:複合パネル
11:筒部
12:第1鍔部
12a:開口
13:第2鍔部
13a:開口
14:接続部
15:貫通孔
16:貫通孔
17:連通孔
21:筒状部材
22:鍔部材
31:耐火部材(パネル)
32:断熱部材
33:外装仕上げ部材(パネル)
34:ボルト
35:ナット
51:筒状部材
52:第1鍔部材
53:第2鍔部材
71:雌ねじ部
72:雄ねじ部

Claims (8)

  1. 2枚のパネル間に挟み込まれる断熱部材に内蔵される圧潰防止具であって、
    前記断熱部材に形成された貫通孔に挿通される筒部と、
    前記筒部の一端に設けられ、前記断熱部材と前記2枚のパネルの一方との間に延在する第1鍔部と、
    前記筒部の他端に設けられ、前記断熱部材と前記2枚のパネルの他方との間に延在する第2鍔部と、を備え、
    前記第1鍔部及び前記第2鍔部の少なくとも一方の鍔部は、前記筒部に対して着脱可能に装着され
    前記筒部は、前記少なくとも一方の鍔部よりも断熱性の高い材料により形成されていることを特徴とする圧潰防止具。
  2. 2枚のパネル間に挟み込まれる断熱部材に内蔵される圧潰防止具であって、
    前記断熱部材に形成された貫通孔に挿通される筒部と、
    前記筒部の一端に設けられ、前記断熱部材と前記2枚のパネルの一方との間に延在する第1鍔部と、
    前記筒部の他端に設けられ、前記断熱部材と前記2枚のパネルの他方との間に延在する第2鍔部と、を備え、
    前記第1鍔部及び前記第2鍔部は、前記筒部に対して着脱可能に装着されることを特徴とする圧潰防止具。
  3. 前記筒部を有する筒状部材と、前記少なくとも一方の鍔部及び前記少なくとも一方の鍔部の一方の面から突設されており前記筒部内に挿入されて前記筒部と接続される筒状の接続部を有する鍔部材と、から構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の圧潰防止具。
  4. 前記第1鍔部及び前記第2鍔部の中央部には開口が形成されており、
    前記接続部は、前記少なくとも一方の鍔部の内縁から突設されていることを特徴とする、請求項に記載の圧潰防止具。
  5. 前記筒部は雌ねじ部を備え、
    前記接続部は前記雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を備え、
    前記接続部は、前記雄ねじ部が前記雌ねじ部と螺合することにより、前記筒部に接続され、前記筒部に対して前記接続部を回動させることにより、前記第1鍔部と前記第2鍔部との対向距離を変動可能であることを特徴とする、請求項に記載の圧潰防止具。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の圧潰防止具を備えることを特徴とする複合パネル。
  7. 2枚のパネルと、
    前記2枚のパネル間に挟み込まれる断熱部材と、
    前記断熱部材に内蔵される圧潰防止具と、を備え、
    前記圧潰防止具は、前記断熱部材に形成された貫通孔に挿通される筒部と、前記筒部の一端に設けられ、前記断熱部材と前記2枚のパネルの一方との間に延在する第1鍔部と、前記筒部の他端に設けられ、前記断熱部材と前記2枚のパネルの他方との間に延在する第2鍔部と、を備え、
    前記第1鍔部及び前記第2鍔部の少なくとも一方の鍔部は、前記筒部に対して着脱可能に装着され
    前記筒部は、前記少なくとも一方の鍔部よりも断熱性の高い材料により形成されていることを特徴とする複合パネル。
  8. 前記第1鍔部及び前記第2鍔部の中央部には開口が形成されており、
    前記筒部内、前記第1鍔部の前記開口、及び前記第2鍔部の前記開口を通じて、前記2枚のパネル及び前記断熱部材を厚み方向に貫通するボルトにより一体化されていることを特徴とする、請求項7に記載の複合パネル。


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