JP6598122B2 - 車両位置判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、位置判定装置に関するものであり、特に、車両において使用される車両位置判定装置に関する。
近年、車両の出力、操舵、制動を自動で制御する自動走行制御システムの開発が進められている。このような自動走行制御システムは、例えば、高精度地図情報と、走行環境や自車両位置を検知する複数のセンサの検知情報とに基づいて、車両の自動走行を制御する。
一般に、自車両位置の特定には、複数の衛星から送信される測位信号を受信して位置を判定する衛星航法が広く用いられている。しかし、衛星航法では、トンネル、高架下またはビル群の間などを走行する際には、測位信号が安定して受信できないため、車両位置を精度よく判定できない場合がある。
位置検出精度の低下を補うため、衛星航法と慣性航法とを併用した車両位置判定装置が公知である(特許文献1)。慣性航法は、車両に設けられた複数のセンサ、例えば角速度センサや加速度センサなどから取得される車両の走行パラメータに基づいて、車両の進行方位や走行位置を逐次演算する手法である。
しかしながら、角速度センサや加速度センサは、車両の方位及び位置の変位量を検出するセンサであることから、例えば、車両の進行方向を推定するような場合には、車両の基準方位を検出し、これに角速度センサで検出された方位の変位量を加えて算出する必要がある。車両の基準方位は、通常、衛星からの測位信号に基づいて検出されるが、測位信号の受信環境によっては、基準方位を精度よく検出できないような場合があり、結果的に、算出される車両の走行位置や進行方向に誤差が含まれる場合がある。
例えば、車線変更をしながらトンネルに進入するような場合において、車線変更時の車両の基準方位を正しく検出できなかったような場合には、推定される車両の向きが走行車線と並行とはならず、また、マップマッチング処理により修正が完了するまでの間は、誤差を含んでしまっていた。
特開2017−003395号公報
このような背景から、衛星からの測位信号を安定して受信できない区間を走行する車両であっても、自車両の進行方向を短時間で正確に判定できる車両位置判定装置の実現が望まれている。
本発明の一の態様は、衛星からの信号に基づいて車両位置を検出する第一位置検出手段と、少なくとも車両方位を含む車両の走行パラメータの検出結果に基づいて車両位置を検出する第二位置検出手段と、前記車両位置を少なくともリンクに基づく地図にマッチングさせるマッチング手段と、を有する車両位置判定装置である。前記二位置検出手段は、前記第一位置検出手段の検出精度が低下する区間を走行する場合に、該区間の前記リンクの方向と前記車両方位の検出結果とから該車両の進行方向を推定し、前記車両が車線変更を伴って前記区間に進入する場合には、前記リンクの方向は、該車線変更後に走行する車線の車線リンクの方向である。
本発明の他の態様によると、前記第二位置検出手段は、推定された前記車両の進行方向と、前記走行パラメータから推定される前記車両の移動距離と、に基づいて車両位置を検出する。
本発明の他の態様によると、前記車両が車線変更を伴って前記区間に進入しない場合には、前記リンクの方向は、前記車両が走行する車線の車線リンクの方向、または、前記車両が走行する道路の車道リンクの方向である
本発明の実施形態に係る車両位置判定装置を備えた車両の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る車両位置判定装置を備えた車両が走行する道路の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る車両位置判定装置が実行する車両位置を判定する処理の手順を示すフロー図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、本実施形態では、本発明に従う車両位置判定装置の一例として、車両に搭載される車両位置判定装置を示すが、本発明に係る車両位置判定装置の構成は、これに限らず、広くの一般の移動体に搭載される場合にも適用することができる。
まず、本実施形態に係る車両位置判定装置を備えた車両の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る車両位置判定装置100を備えた車両10の構成を示すブロック図である。
車両10は、衛星測位装置102及び走行パラメータ検出装置103から出力される信号に基づいて車両の位置を判定する車両位置判定装置100と、当該車両位置判定装置100からの出力信号、及び、車両の周辺環境を検知する検知機器(例えば、撮像装置120、通信装置124、測距装置126、レーダ128など)からの検知信号に基づいて操舵装置130、駆動装置132及び制動装置134を制御する自動走行制御装置112と、を備えている。
撮像装置120は、例えば、レンズ等の光学素子及びCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の固体撮像素子などから構成されるカメラであって、例えばルームミラーの裏側やフロントガラスの上端近傍などを含む車室内外の複数の箇所に取り付けられて、常時、車両10の周囲の他の車両、障害物、標識、路面などを撮像する。
通信装置124は、無線通信を行い、インターネットなどを介して外部サーバ142に接続して、外部サーバ142から最新の道路構造マップを受信して道路構造マップを最新の状態に更新したり、最新の交通情報等を受信したりする。また、通信装置124は、無線LAN(Local Area Network)用の通信機能を備え、周辺の公衆無線LANのアクセスポイントなどを介してインターネットなどにアクセスし、例えば駐車場やショッピングセンタなどの車両近隣の施設情報などを入手することもできる。
測距装置126は、例えば車両10の前方の障害物や車両などの対象物に対してパルス状のレーザ光を照射し、該レーザ光の散乱光が戻るまでの時間を計測することにより該対象物までの距離を計測するLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)などで構成される。測距装置126は、例えば車体の前面や側面などの複数箇所に取り付けられている。
レーダ128は、例えば、ミリ波の周波数を周波数変調連続波(FMCW:Frequency Modulated Continuous Wave)方式を用いて時間的に変化させて送受信することにより、先行車との距離を測定する。レーダ128は、例えば車体の前面などに取り付けられている。
操舵装置130は、車両10の進行方向を制御し、例えばステアリング軸の一端に設けられたピニオンとステアリングギヤボックスに設けられたラックとにより構成されるラックアンドピニオン式のステアリングギヤ機構を備えると共に、該ピニオンに連接されたモータを備えている。該モータは、自動走行制御装置112により設定された操舵角となるように駆動されて、車両10の操舵が制御されることとなる。
駆動装置132は、例えば、エンジンまたはモータの何れかまたは両方で構成されると共に、該エンジン及び/またはモータを制御するためのECU(Electronic Control Unit)を備えている。該ECUは、自動走行制御装置112が出力する設定値に基づいて該エンジン及び/またはモータの出力を制御することにより、車両10の駆動が制御される。
制動装置134は、車両10の各車輪の制動力を調節する、例えばブレーキアクチュエータなどから構成されており、自動走行制御装置112が出力する設定値に基づいて、各車輪のブレーキアクチュエータが作動し、車両10の制動が制御される。
自動走行制御装置112は、信号処理装置であるCPU(Central Processing Unit)114と、プログラムが書き込まれたROM(Read Only Memory)、高精度地図情報、経路情報などのデータの一時記憶のためのRAM(Random Access Memory)等からなる記憶装置116などを有するコンピュータで構成されており、上述の撮像装置120、通信装置124、測距装置126、及びレーダ128などの検知機器から出力される検知信号や、後述する車両位置判定装置100から出力される車両位置判定結果に基づいて、操舵装置130、駆動装置132及び制動装置134等からなる走行操作機器への出力信号を決定する。
自動走行制御装置112のCPU114は、車両10のユーザが選択した制御モード(例えば、自動運転モードまたは手動運転モード)に応じて、車両10を制御する。例えば、自動運転モードが選択された場合には、自動走行制御装置112のCPU114は、走行時に各検出装置から出力される検出結果及び記憶装置116に記憶されている高精度地図情報である道路構造マップに基づいて、例えば所定区間の該車両10の将来状態を予測して該車両10の走行軌道を最適化すると共に、当該最適化された走行軌道が該所定区間で実行できるように複数の操作処理(例えば、車両の減速/加速、車線の変更/維持)で構成される行動計画を生成し、該行動計画に応じた操作処理を順次実行することにより、車両10を自動走行させる。
なお、CPU114は、自動運転モードが選択されている場合であっても、撮像装置120などの検知機器や操舵装置130などの操作装置に異常または問題を検出したような場合には、自動運転の機能の一部または全部の停止を指示する信号を出力する。該信号を受信した車両10の各機器、例えば車載のカーナビゲーションシステムの場合は、その画面に表示またはスピーカを通じて車両10のドライバに全部または一部の運転操作を移譲する旨報知し、ドライバによる手動運転を促したり、ドライバによる手動運転に移行できない場合は、速やかに車両10を近隣の安全な場所に自動で移動して停止、または、一部の自動運転(例えば、操舵装置130による操舵機能のみ)の自動運転機能を強制的に停止したりする。
記憶装置116としては、例えば、NAND型フラッシュメモリなどの半導体メモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)などの磁気抵抗メモリからなるソリッドステートドライブ(SSD:solid state drive)や、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)などの任意の記憶手段を使用することができる。また、用途に応じて複数の記憶手段を併用(例えば、フラッシュメモリとHDDとを併用)することもでき、記憶装置116を構成する筐体内部に複数の該記憶手段を配置して、必要に応じて各記憶手段を使い分けることができる。
また、記憶装置116には、CPU114が実行するプログラムや経路情報などの一時記憶用データのほか、車両の自動運転において使用される道路構造マップが保存されている。道路構造マップは、高精度地図であって、道路を構成する各部の位置、サイズ、形状に関するデータが含まれており、例えば道路の縁石、道路に設けられた物標(例えば、標識、信号、電柱、ポールなど)などの道路を構成する道路各部の位置や形状が数cm程度の誤差で表された数値データと共に、該道路の路面上にペイントされた描画パターン(車線、停止線、横断歩道など)の情報(形状、車線種類、車線の幅員)に関するデータを含んでいる。
また、道路構造マップでは、例えば道路の中心線を示す道路リンクまたは車線の中心線を示す車線リンクなどによって道路形状が表現され、例えば、道路リンクまたは車線リンクの延在方向によって実際の道路または車線の延在する方向が示される。
次に、本実施形態に係る車両位置判定装置100の構成について説明する。車両位置判定装置100は、衛星測位装置102から出力される信号に基づいて車両10の位置を衛星航法によって検出する測位信号処理装置107(第一位置検出手段)と、走行パラメータ検出装置103から出力される信号に基づいて車両10の位置を慣性航法によって検出する走行パラメータ処理装置108(第二位置検出手段)と、測位信号処理装置107及び走行パラメータ処理装置108から出力される各々の車両位置の検出結果に基づいて、車両10の現在位置を判定するマップマッチング装置109と、により構成されている。
なお、本実施形態に係る車両位置判定装置100では、測位信号処理装置107、走行パラメータ処理装置108及びマップマッチング装置109の各々を、信号処理装置であるCPU(不図示)及び記憶装置であるROM及びRAM(不図示)で個別に構成したが、これに限らず、例えば車両位置判定装置100を一組のCPU及び記憶装置で構成し、当該一組のCPU及び記憶装置が、測位信号処理装置107、走行パラメータ処理装置108及びマップマッチング装置109の各々の機能を実行させるような構成としてもよい。
衛星測位装置102は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機などで構成され、複数の測位衛星から送信される各衛星の軌道情報及び時間情報など含む測位信号を受信する。受信した測位信号は、車両位置判定装置100の測位信号処理装置107へと出力され、該測位信号に含まれる各衛星の軌道情報と測位信号の受信時刻などに基づいて車両10の車両位置が検出される。
走行パラメータ検出装置103は、車両10の走行パラメータを検出する複数センサから構成されており、例えば車両10の進行方位を検出する方位センサ104、車両10の加速度を検出する加速度センサ105、車両10の速度を検出する車速センサ106等で構成されている。
方位センサ104は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ジャイロ、光ファイバジャイロ(FOG:Fiber Optic Gyroscope)などのジャイロセンサで構成され、車両10の直交3軸方向の角速度を検出して、検出された該角速度データを走行パラメータ処理装置108へと出力する。走行パラメータ処理装置108は、入力された角速度データを積分演算して、車両10の方位の変化量を算出し、車両10の進行方向を推定する。なお、方位センサ104は、車両10の方位の相対的な変化量を検出するセンサにすぎないため、走行パラメータ処理装置108において車両10の進行方向を推定するためには、車両10の基準方位を求めることが別途必要となる。
加速度センサ105は、例えば、検出素子部が静電容量検出方式、ピエゾ抵抗方式または熱検知方式のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加速度センサなどを使用することができ、車両10の直交3軸方向の加速度を検出する。検出されたデータは、走行パラメータ処理装置108に入力され、車両10の加速度、速度、方位及び移動距離などが推定される。
車速センサ106は、例えば車速パルスカウンタ等で構成され、車両10の速度や移動距離などを推定する。なお、本実施形態では、車両の速度や位置を推定する手段として、加速度センサ105及び車速センサ106の両方が設けられる構成としたが、このような構成に限らず、例えば加速度センサ105及び車速センサ106の何れか一方が設けられていればよく、当該一方のセンサから出力される走行パラメータに基づいて、車両10の速度や移動距離が推定されるような構成としてもよい。
走行パラメータ処理装置108は、方位センサ104や加速度センサ105などで構成される走行パラメータ検出装置103から出力されるデータに基づいて、車両10の方位、加速度、速度、移動距離などを算出し、当該算出結果と、別途特定される車両10の基準方位及び基準位置とに基づいて、車両10の車両位置を検出する。
なお、車両10の上記基準位置及び基準方位は、例えば、衛星測位装置102からの測位信号が安定して受信できるような場合には、衛星航法により検出することができる。すなわち、本実施形態に係る車両位置判定装置100では、衛星航法により特定された当該基準位置及び基準方位に、走行パラメータ検出装置103で検出された車両10の方位及び距離の変位の演算結果を加えて、車両10の車両位置を慣性航法により検出する、いわゆるハイブリッド航法も利用することができる。
そして、マップマッチング装置109は、衛星航法、慣性航法及びハイブリッド航法により検出された車両位置の検出結果のうちの少なくとも何れかの検出結果と、記憶装置116に格納されている上記道路構造マップの高精度地図における、例えば車線リンク(または道路リンク)とを比較し、両者の整合性を判断して前記検出結果を適切な位置に修正し、車両10の現在位置を最終的に判定する。
また、マップマッチング装置109により最終的に判定された車両10の現在位置は、自動走行制御装置112に出力されて車両10の走行制御に利用されると共に、液晶パネルなどを用いたディスプレイで構成される表示装置110へと出力されて、当該ディスプレイ画面上に表示される地図と共に、車両10の現在位置、方位、現在位置から目的地に至るまでの経路などが表示される。なお、表示装置110としては、例えば車両10に搭載されるナビゲーション装置やユーザの保有するスマートフォンなどの携帯端末装置の表示画面なども使用することができる。
上述のように、本実施形態の車両位置判定装置100は、測位衛星から信号を精度良く受信できる場合には、衛星航法と慣性航法とを組み合わせたハイブリッド航法を利用することができ、例えば、測位信号処理装置107によって検出された車両10の基準方位及び基準位置に、走行パラメータ処理装置108によって推定される方位及び距離の変位を加算することにより、車両10の現在位置を精度良く判定することができる。
一方、測位衛星から信号が精度良く受信できないような場合には、車両10の基準方位及び基準位置を正確に検出できない。例えば、図2のように走行車線205を走行していた車両10が、測位衛星からの信号を安定して受信できないトンネルの入り口付近において、追い越し車線215へと車線変更しながらトンネル203へと進入するような場合には、車線変更をした際の車両10の基準方位が精度良く検出できないことに起因して、車両10の進行方向を正確に推定できない場合がある。なお、図中の破線210及び破線220は、道路構造マップにおける走行車線205及び追い越し車線215の車線リンクを模式的に示したものである。
ここで、基準方位に誤差が含まれることとなると、当該誤差を含んだ基準方位の設定後に慣性航法によって推定される車両10の方位に誤差が含まれる結果となり、車両10の進行方向を正確に推定することができない。また、トンネル203内の走行中には、衛星からの測位信号を受信できないため、当該誤差を含んで算出された進行方向の推定結果を補正することもできない。そして、マップマッチング装置109において、誤差を含む進行方向の推定結果に基づいて算出された車両10の位置検出結果と、高精度地図とがマップマッチングされるまでの間、誤差を含むこととなる。
このような問題を解決すべく本実施形態の車両位置判定装置100では、特に、測位衛星からの信号が精度良く受信できないような場合には、衛星測位装置102から取得したデータを使用することなく、走行道路の道路リンクの方向または車線リンクの方向を車両10の基準方位として利用し、当該基準方位と、方位センサ104や加速度センサ105などの走行パラメータ検出装置103から出力されるデータとに基づいて、車両10の進行方向を特定する構成を有している。
以下、本実施形態に係る車両位置判定装置100が実行する具体的な車両位置判定処理について、図3に示す処理フロー図に従って説明する。なお、図3に示す処理は、信号処理装置であるCPU(不図示)、記憶装置であるROM及びRAM(不図示)からなるコンピュータで構成された車両位置判定装置100が、当該記憶装置に保存されているプログラムを実行することにより制御される。また、本処理は、例えば、車両10のユーザが該車両のエンジンを始動することにより開始され、エンジンが停止されたと同時に終了する。
まず、車両位置判定装置100は、衛星測位装置102及び走行パラメータ検出装置103の各々から、測位信号及び走行パラメータに係るデータを取得する(S302)。ここで、衛星からの測位信号は、例えば、トンネル及びその近傍または高架下、ビル群の間などを走行するような場合には、安定して受信できないような場合があり、その精度は、受信環境に大きな影響を受ける。このことから、本実施形態に係る車両位置判定装置100では、衛星測位装置102から取得した測位信号は、測位衛星から精度良く受信されたものであるか否かが、車両位置判定装置100において判定される(S304)。
測位信号の受信精度を評価する具体的な指標としては、例えば、周知の精度低下率(DOP:Dilution Of Precision)を使用することができる。DOPは、その数値が大きいほど測位精度が低下している状態を示すものである。DOPとしては、例えば、水平精度低下率(HDOP:Horizontal Dilution Of Precision)、垂直精度低下率(VDOP:Vertical Dilution Of Precision)、幾何学的精度低下率(GDOP:Geometrical Dilution Of Precision)などがあり、これらの中から複数選択して、測位信号の受信精度を評価することもできる。なお、測位精度を評価指標は、DOPに限らず、例えば、衛星航法による位置の推定結果と慣性航法による位置の推定結果との差を算出することで、当該差が所定値以上の場合に測位精度が低下したと判断するように構成することもできる。あるいは、受信している衛星数から判断したり、車両10がトンネル、高架下、ビル群の間を走行中である場合に測位精度が低下したと判断しても良い。
ここで、DOPが所定値よりも小さい場合、すなわち、測位精度の低下が検出されない場合(S304:No)には、例えば、上述したハイブリッド航法により車両10の位置が検出される(S306)。そして、当該検出結果は、マップマッチング装置109へと入力されて、記憶装置116等に格納された道路構造マップの車線リンク等とマップマッチングされることにより、最終的な車両位置が判定されることとなる(S322)。そして、目的地に到着するまでは、このような処理が繰り返されて(S324:NO)、車両の位置が走行中に逐次判定されることとなる。
一方、DOPが所定値よりも大きいような場合、すなわち、測位精度の低下が検出されたような場合(S304:Yes)には、当該測位精度の低下が検出された時点またはその直前に対応する車両の位置、及び、当該位置における車線リンクの方向(例えば、図2に示す車両10が走行する走行車線205に対応する道路構造マップ上の車線リンク210の方向)が、測位精度の低下が検出された時点における車両10の基準位置、及び、基準方位として、車両位置判定装置100の記憶装置に格納される(S308)。
次に、衛星測位装置102からの衛星測位データを取得する処理が中断される(S310)。これにより、衛星航法による車両位置の検出が中断されることとなり、衛星の測位精度が回復されない間は、慣性航法のみにより車両10の車両位置が検出されることとなる。
さらに、本実施形態に係る車両位置判定装置100では、測位精度の低下が検出された場合(S304:Yes)であって、車両10の車線変更がなされたような場合(S312:Yes)、例えば、図2に示されるように、トンネル203内またはその入口近傍において、走行車線205から追い越し車線215へと車線変更をしたような場合には、車線変更した後の車線215の車線リンク220の方向が基準方位として再設定(S314)される。一方、車両10の車線変更がなされない場合(S312:No)には、S314の処理がスキップされる。
そして、前記基準方位として設定された車線リンクの方向と、方位センサ104からの車両10の変位情報とに基づいて、車両10の進行方向が推定される(S316)。また、加速度センサ105または車速センサ106から、測位精度の低下が検出された前記基準位置からの移動距離が推定される(S318)。さらに、S316及びS318で推定された結果に基づいて、車両位置が慣性航法により検出されることとなる(S320)。
最後に、慣性航法により検出された車両10の車両位置の検出結果は、マップマッチング装置109へと入力されて、道路構造マップの車線リンク等とマップマッチングされることにより、車両10の車両位置が最終的に判定されることとなる(S322)。そして、目的地に到着するまでは、このような処理が繰りかえされて(S324:NO)、車両の位置が逐次判定される。
なお、本実施形態では、S310において、衛星測定データの取得を中断するように処理したが、このような実施形態に限らず、例えば、衛星測位装置102からの衛星測定データを取得は継続しつつも、測位精度の低下が検出された時点で、衛星測定データの使用を停止するような構成としてもよい。
また、S308において、走行車線の車線リンクの方向と共に当該車線リンクの番号を同時に記憶させることもできる。このような構成とすれば、例えば、測位精度の低下が検出された区間において、複数回の車線変更が行われた場合であっても、番号が特定された車線リンクと方位センサ104からの変位情報とに基づいて、現在走行している車線の車線リンクが道路構造マップ上のどれに対応するのかが容易に特定できる。
また、本実施形態の車両位置判定装置100では、S312からS314へと続く処理フローを導入したが、S312からS314の処理フローは、必要に応じて導入または省略することができる。これは、S308において、例えば車線リンク210(図2)の方向が基準方位として設定されていれば、追い越し車線215へと車線変更された場合であっても、方位センサ104から出力される変位データに基づいて、車線変更後の車線を推定することが可能であるためである。
しかしながら、方位センサ104の出力データには、センサの温度ドリフトやノイズなどに起因する検出誤差が含まれるため、方位センサ104からのデータの使用が長時間に亘ると、上述のような検出誤差も積分演算されて誤差が累積されることとなる。例えば、比較的長い時間をかけて車線変更するような場合には、方位演算時の累積誤差も増大する傾向にあるため、上述のような処理フロー(S312〜S314)を導入することにより、方位センサ104の使用を低減することができ、車両位置を正確に検出することができる。
また、本実施例では、S304で精度低下を検出した後に方位を設定したが、このような実施形態に限らず、予め衛星による測位の精度低下が見込まれるような場合、例えば、誘導経路の進行方向にトンネルが存在する場合の様に、精度低下が発生する蓋然性が高い場合には、トンネルに進入する直前に基準方位を設定しても良い。
以上、説明したように、本発明の車両位置判定装置は、衛星からの信号に基づいて車両位置を検出する第一位置検出手段107と、少なくとも車両方位を含む車両の走行パラメータの検出結果に基づいて車両位置を検出する第二位置検出手段108と、前記車両位置を少なくともリンクに基づく地図にマッチングさせるマッチング手段109と、を有する車両位置判定装置100であって、前記第二位置検出手段108は、前記第一位置検出手段107の検出精度が低下する区間を走行する場合に、該区間の前記リンクの方向と前記車両方位の検出結果とから該車両の進行方向を推定する。これにより、トンネルなどの衛星からの測位信号を安定して受信できない区間を走行する場合であっても、自車両の進行方向を精度良く推定できるため、マップマッチングの処理時間を大幅に低減すると共に、自車両の位置を精度良く判定することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において改変して用いることができる。
10・・・車両、100・・・車両位置判定装置、102・・・衛星測位装置、103・・・走行パラメータ検出装置、104・・・方位センサ、105・・・加速度センサ、106・・・車速センサ、107・・・測位信号処理装置、108・・・走行パラメータ処理装置、109・・・マップマッチング装置、112・・・自動走行制御装置、114・・・CPU、116・・・記憶装置、108・・・更新処理用CPU、120・・・撮像装置、124・・・通信装置、126・・・測距装置、128・・・レーダ、130・・・操舵装置、132・・・駆動装置、134・・・制動装置、142・・・外部サーバ。

Claims (3)

  1. 衛星からの信号に基づいて車両位置を検出する第一位置検出手段と、少なくとも車両方位を含む車両の走行パラメータの検出結果に基づいて車両位置を検出する第二位置検出手段と、前記車両位置を少なくともリンクに基づく地図にマッチングさせるマッチング手段と、を有する車両位置判定装置であって、
    前記第二位置検出手段は、前記第一位置検出手段の検出精度が低下する区間を走行する場合に、該区間の前記リンクの方向と前記車両方位の検出結果とから該車両の進行方向を推定し、
    前記車両が車線変更を伴って前記区間に進入する場合には、前記リンクの方向は、該車線変更後に走行する車線の車線リンクの方向である、
    車両位置判定装置。
  2. 前記第二位置検出手段は、推定された前記車両の進行方向と、前記走行パラメータから推定される前記車両の移動距離と、に基づいて車両位置を検出する、
    請求項1に記載の車両位置判定装置。
  3. 前記車両が車線変更を伴って前記区間に進入しない場合には、前記リンクの方向は、前記車両が走行する車線の車線リンクの方向、または、前記車両が走行する道路の車道リンクの方向である、
    請求項1または2に記載の車両位置判定装置。
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