JP6596911B2 - タービン翼 - Google Patents

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Description

本発明は、タービン翼に関するものである。
例えば、特許文献1には、内部に冷却用の蛇行流路を有するタービン翼が開示されている。この蛇行流路は、翼高さ方向に延在する内部冷却流路が翼弦方向に複数接続されて形成されている。このような蛇行流路に対して冷却ガスが供給され、後縁から排気されることによって、冷却ガスがタービン翼の内部を流れてタービン翼の冷却が図られる。
また、特許文献1に示すタービン翼には、内部に導入された冷却ガスの一部をタービン翼の外部に噴出することによってタービン翼の表面をフィルム冷却するための冷却孔が形成されている。この冷却孔から噴出された冷却ガスがタービン翼の表面に沿って流れることによって、タービン翼の表面が冷却される。
特開平11−107702号公報 特開2007−138794号公報
通常、上述の冷却孔は、翼高さ方向に直線状に複数配列されている。このような冷却孔を翼高さ方向の全域に亘って配置することによって、タービン翼が翼高さ方向の全域において均一にフィルム冷却される。
ところで、例えば特許文献2に示すように、異なる冷却孔から噴射される冷却ガス同士を干渉させることによって、フィルム冷却効果が向上することが知られている。このため、一部の冷却孔の出口開口を翼弦方向に変位させ、これらの出口開口から噴射された冷却ガス同士を干渉させることが考えられる。
しかしながら、従来、冷却孔の形状は全て略同一とされている。このため、出口開口を翼弦方向に変位させると、同時に入口開口も翼弦方向に変位されてしまう。上述のように、タービン翼の内部には、翼高さ方向に延在する内部冷却流路が翼弦方向に複数接続されてなる蛇行流路が形成されている。このため、入口開口が翼弦方向に変位すると、1つの冷却孔列を形成する冷却孔の入口開口が、異なる内部冷却流路に形成されることになる。このような内部冷却流路では、内部冷却流路同士が接続されているものの、異なる内部冷却流路における圧力は、後縁に配置された内部冷却流路ほど低下する。また、この圧力の低下の程度は、冷却ガスの供給量や温度等の様々な要因によって異なり、予測が難しい。このため、1つの冷却孔列を構成する冷却孔の入口開口が異なる内部冷却流路に形成されると、冷却孔から噴射される冷却ガスの流量を安定させることが難しく、均一な冷却の妨げとなる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、翼高さ方向に配列された冷却孔を有するタービン翼において、フィルム冷却効率の向上を図りつつ、冷却孔から噴射される冷却ガスの流量を安定させることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、翼高さ方向に延在する内部冷却流路が翼弦方向に複数接続されてなる蛇行流路と、上記蛇行流路から外壁面に貫通する複数の冷却孔からなる冷却孔列とを有するタービン翼であって、上記冷却孔列が、上記冷却孔として、同一の上記内部冷却流路に沿って配列される複数の第1冷却孔と、上記第1冷却孔の入口開口に対して入口開口が翼高さ方向に直線状に配列されると共に、上記第1冷却孔の出口開口に対して出口開口が翼弦方向の上流側に変位した位置に形成される複数の第2冷却孔とを有するという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、翼高さ方向に上記第1冷却孔と上記第2冷却孔とが交互に配列されているという構成を採用する。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記第1冷却孔及び上記第2冷却孔は、入口開口に対して出口開口が翼弦方向の下流側に変位された直線状の貫通孔であるという構成を採用する。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記第1冷却孔の流路面積が、上記第2冷却孔の流路面積よりも広く設定されているという構成を採用する。
本発明においては、1つの冷却孔列を構成する冷却孔として、形状の異なる第1冷却孔と第2冷却孔との2種類が設けられている。これらの第1冷却孔と第2冷却孔とは、入口開口が翼高さ方向に直線状に配列されるが、出口開口が翼弦方向に変位した位置に形成される。このような本発明によれば、第1冷却孔の入口開口と第2冷却孔の入口開口とが翼高さ方向に直線状に配列されていることから、1つの冷却孔列を構成する第1冷却孔と第2冷却孔とを全て同一の内部冷却流路に接続することができる。このため、圧力の異なる内部冷却流路に第1冷却孔と第2冷却孔とが接続される場合と比較して、第1冷却孔と第2冷却孔とから噴射される冷却ガスの流量を安定させることができる。さらに、本発明によれば、第1冷却孔の出口開口と第2冷却孔の出口開口とが翼弦方向に変位して形成されているため、第1冷却孔から噴射された冷却ガスと第2冷却孔から噴射された冷却ガスとが干渉し、フィルム冷却効率を向上させることができる。したがって、本発明によれば、翼高さ方向に配列された冷却孔を有するタービン翼において、フィルム冷却効率の向上を図りつつ、冷却孔から噴射される冷却ガスの流量を安定させることができる。
本発明の一実施形態におけるタービン翼を示す図であり、(a)が斜視図であり、(b)が断面図である。 (a)が本発明の一実施形態のタービン翼が備える冷却孔列の一部を図示した平面図であり、(b)が本発明の一実施形態のタービン翼が備える冷却孔列の一部を図示した斜視図である。 (a)が本発明の一実施形態の冷却構造を有するタービン翼が備えるフィルム冷却機構に基づくモデルを示す斜視図であり、(b)が従来のフィルム冷却機構に基づくモデルを示す斜視図である。 図3(a)に示す(A)〜(F)の位置での空間断面における流速分布を示す図である。 図3(b)に示す(G)〜(J)の位置での空間断面における流速分布を示す図である。 主流と冷却孔から噴射される冷却ガスの流量との比に依存する吹出し比BRと、冷却効率との関係を示す実験結果であり、(a)がBRが0.5の場合の実験結果を示し、(b)がBRが1.0の場合の実験結果を示し、(c)がBRが1.5の場合の実験結果を示している。
以下、図面を参照して、本発明に係るタービン翼の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態のタービン翼1を示す図であり、(a)が斜視図であり、(b)が断面図である。図1に示すように、タービン翼1は、前縁2aと後縁2bとを備える中空の翼体2を有している。このようなタービン翼1は、例えば燃焼器の下流に設置されており、燃焼器で生成された燃焼ガス(高温ガス)の排気流路途中に、翼体2の前縁2aを上流側に、翼体2の後縁2bを下流側に向けて配置される。
翼体2の内部には、冷却ガスを流すための蛇行流路10が形成されている。この蛇行流路10は、翼高さ方向(図1(a)及び図1(b)における上下方向)に直線状に延在する内部冷却流路11が翼弦方向(図1(a)及び図1(b)の左右方向)に配列され、これらの内部冷却流路11同士が上端と下端とで交互に接続されることによって形成されている。つまり、蛇行流路10は、内部冷却流路11が複数接続されることにより形成されている。このような蛇行流路10は、上流側の端部がタービン翼1の根元部分に開口されており、下流側の端部が翼体2の後縁2bに形成されたスロットに接続されている。
このようなタービン翼1は、翼体2によって燃焼ガスの流れを整流する。つまり、排気流路を流れる燃焼ガスは、タービン翼1の翼体2を通過することによって整流される。以下の説明では、この燃焼ガスの流れを主流Fと称する。このような主流Fは、タービン翼1を通過するときに、翼体2の表面に沿って前縁2aから後縁2bに向けて流れる。
また、本実施形態のタービン翼1は、翼体2の表面のフィルム冷却を行うフィルム冷却機構3を備えている。本実施形態において、フィルム冷却機構3は、冷却孔列4から構成されている。なお、本実施形態においてはフィルム冷却機構3が1つの冷却孔列4を有している構成を採用しているが、フィルム冷却機構3が複数の冷却孔列4を有する構成を採用することも可能である。
図2(a)は、冷却孔列4の一部を図示した平面図である。また、図2(b)は、冷却孔列4の一部を図示した側面図である。これらの図に示すように、冷却孔列4は、主流Fの流れる方向と直交する方向(翼高さ方向)に配列された複数の冷却孔5によって構成されている。これらの冷却孔5は、図2(b)に示すように、冷却孔5は、タービン翼1の翼体2を貫通しており、翼体2の内部に供給された冷却ガスを翼体2の表面に沿うように噴出する。これによって翼体2がフィルム冷却される。
また、本実施形態のタービン翼1において、フィルム冷却機構3は、上記冷却孔5として、第1冷却孔6と第2冷却孔7とを有している。これらの第1冷却孔6と第2冷却孔7とは、主流Fが流れる方向と直交する方向に向けて、交互に配置されている。
第1冷却孔6は、翼体2の外壁面に対して開口された出口開口6aと、翼体2の内壁面(すなわち蛇行流路10)に対して開口された入口開口6bと、これらの出口開口6aと入口開口6bとを連通する流路部6cとを有している。出口開口6a及び入口開口6bとは、図2に示すように、同一の楕円形状とされている。また、出口開口6a及び入口開口6bは、翼体2の表面の法線方向から見て長軸が同一直線状に並ぶように形成され、かつ、入口開口6bよりも出口開口6aが主流Fの流れ方向(すなわち翼弦方向)の下流側に位置するように配置されている。流路部6cは、出口開口6aと入口開口6bとを直線状に結ぶ流路であり、上記法線方向の直交面での断面形状が常に出口開口6a及び入口開口6bと同一とされた形状となっている。
また、図2に示すように、第1冷却孔6の出口開口6aは、第2冷却孔7の後述する出口開口7aに対して、主流Fの流れ方向の下流側に変位した位置に形成されている。本実施形態では、第1冷却孔6の入口開口6bと第2冷却孔7の入口開口7bとは、主流Fの流れ方向に対して同位置に形成されている。このため、出口開口6aが第2冷却孔7の出口開口7aに対して主流Fの流れ方向の下流に位置する第1冷却孔6の流路長は、第2冷却孔7よりも長くなる。また、本実施形態においては、第1冷却孔6の流路面積は、第2冷却孔7の流路面積よりも広く設定されている。
このような第1冷却孔6は、タービン翼1の翼高さ方向に等間隔で複数配列されている。これにより、1つの冷却孔列4に含まれる第1冷却孔6の入口開口6bは、1つの内部冷却流路11に対して形成されている。これらの第1冷却孔6は、入口開口6bから流路部6cに取り込んだ冷却ガスを出口開口6aから噴出し、上記法線方向から見て出口開口6aの長軸に沿う方向に冷却ガスを噴出する。
第2冷却孔7は、翼体2の外壁面に対して開口された出口開口7aと、翼体2の内壁面(すなわち蛇行流路10)に対して開口された入口開口7bと、これらの出口開口7aと入口開口7bとを連通する流路部7cとを有している。出口開口7a及び入口開口7bとは、図2に示すように、同一の楕円形状とされている。出口開口7a及び入口開口7bは、翼体2の表面の法線方向から見て長軸が同一直線状に並ぶように形成され、かつ、入口開口7bよりも出口開口7aが主流Fの流れ方向の下流側に位置するように配置されている。流路部7cは、出口開口7aと入口開口7bとを直線状に結ぶ流路であり、上記法線方向の直交面での断面形状が常に出口開口7a及び入口開口7bと同一とされた形状となっている。
また、図2に示すように、第2冷却孔7の出口開口7aは、第1冷却孔6の出口開口6aに対して、主流Fの流れ方向の上流側に変位した位置に形成されている。本実施形態では、第1冷却孔6の入口開口6bと第2冷却孔7の入口開口7bとは、主流Fの流れ方向に対して同位置に形成されている。このため、出口開口7aが第1冷却孔6の出口開口6aに対して主流Fの流れ方向の下流に位置する第2冷却孔7の流路長は、第1冷却孔6よりも短くなる。
この第2冷却孔7は、タービン翼1の翼高さ方向に等間隔で複数配列されている。各々の第2冷却孔7は、入口開口7bが第1冷却孔6の入口開口6b同士の間に配置されている。これにより、本実施形態では、第1冷却孔6と第2冷却孔7とが翼高さ方向に交互に配列されている。このような本実施形態では、1つの冷却孔列4に含まれる第2冷却孔7の入口開口7bは、第1冷却孔6の入口開口6bが形成された内部冷却流路11と同一の内部冷却流路11に対して形成されている。これらの第2冷却孔7は、入口開口7bから流路部7cに取り込んだ冷却ガスを出口開口7aから噴出し、上記法線方向から見て出口開口7aの長軸に沿う方向に冷却ガスを噴出する。
このようなフィルム冷却機構3を備えるタービン翼1によれば、翼体2の内部に供給された冷却ガスが、第1冷却孔6及び第2冷却孔7から翼体2の外側に噴出される。この噴出された冷却ガスが翼体2の表面に沿って前縁2a側から後縁2bに向けて流れ、これによって翼体2がフィルム冷却される。
ここで、図3〜図5を参照し、シミュレーション結果に基づいて、本実施形態のタービン翼1の作用及び効果について説明する。なお、比較用として、長軸が主流Fの流れ方向と平行とされた冷却孔20を備える従来のフィルム冷却機構についてもシミュレーションを行った。図3は、シミュレーションにて用いたモデルを模式的に示す斜視図である。図3(a)は、本実施形態のタービン翼1が備えるフィルム冷却機構3に基づくモデルを示し、図3(b)は、従来のフィルム冷却機構に基づくモデルを示している。なお、図3においてX方向は主流Fが流れる方向を示している。また、Y方向は、X方向と直交する翼体2の表面に沿う方向を示している。また、Z方向は、翼体2の表面の法線方向を示している。
図4は、図3(a)に示す(A)〜(G)の位置での空間断面における流速分布を示す図である。(A)に示すように、第2冷却孔7から冷却ガスが噴出されると、出口開口7aの傾斜方向と反対側の端部近くに時計回りの渦流S1が形成される。
続いて、(B)に示すように、渦流S1は下流に向かうに連れて成長する。続いて、(C)に示すように、第1冷却孔6から冷却ガスが噴出されると出口開口7aの傾斜方向と反対側の端部近くに反時計回りの渦流S2が形成される。続いて、(D)に示すように、渦流S1と渦流S2とが干渉し、干渉領域の流れが翼体2の表面に押し付けられる。そして、(E)〜(G)に示すように、渦流S2が幅方向へ移流しながら壁面に留まる。また、渦流S2の回転方向に引きずられ、渦流S1が持続し、渦流S2が崩壊し難くなる。この結果から、フィルム冷却機構3を備えるタービン翼1では、フィルム冷却効率が向上することが分かる。
図5は、図3(b)に示す(H)〜(K)の位置での空間断面における流速分布を示す図である。(H)に示すように、冷却孔20から冷却ガスが噴出すると、(I)に示すように、各冷却孔20の両端近傍に、反対方向に回転する渦流S3及び渦流S4が形成される。これらの渦流S3と渦流S4とは、近接する位置で翼体2の表面から離間するように回転する。(J)に示すように、渦流S3と渦流S4とは下流に向かうことにより成長し、(K)に示すように、干渉することで、翼体2の表面から離間する方向に流れる剥離流S5が形成される。この結果から、従来の本実施形態のフィルム冷却機構を備えるタービン翼では、フィルム冷却効率が悪化することが分かる。
以上のように本実施形態のタービン翼1においては、1つの冷却孔列4を構成する冷却孔として、形状の異なる第1冷却孔6と第2冷却孔7との2種類が設けられている。これらの第1冷却孔6と第2冷却孔7とは、入口開口(第1冷却孔6の入口開口6b及び第2冷却孔7の入口開口7b)が翼高さ方向に直線状に配列されるが、出口開口(第1冷却孔6の出口開口6a及び第2冷却孔7の出口開口7a)が翼弦方向に変位した位置に形成される。
このような本実施形態のタービン翼1によれば、第1冷却孔6の入口開口6bと第2冷却孔7の入口開口7bとが翼高さ方向に直線状に配列されていることから、1つの冷却孔列4を構成する第1冷却孔6と第2冷却孔7とを全て同一の内部冷却流路11に接続することができる。このため、圧力の異なる内部冷却流路11に第1冷却孔6と第2冷却孔7とが接続される場合と比較して、第1冷却孔6と第2冷却孔7とから噴射される冷却ガスの流量を安定させることができる。
さらに、本実施形態のタービン翼1本発明によれば、第1冷却孔6の出口開口6aと第2冷却孔7の出口開口7aとが翼弦方向に変位して形成されているため、第1冷却孔6から噴射された冷却ガスと第2冷却孔7から噴射された冷却ガスとが干渉し、フィルム冷却効率を向上させることができる。したがって、本実施形態のタービン翼1によれば、フィルム冷却効率の向上を図りつつ、冷却孔(第1冷却孔6及びと第2冷却孔7)から噴射される冷却ガスの流量を安定させることができる。
図6は、主流と冷却孔から噴射される冷却ガスの流量との比に依存する吹出し比BRと、冷却効率との関係を示す実験結果である。図6(a)はBRが0.5の場合の冷却効率の分布を示す実験結果を示し、図6(b)はBRが1.0の場合の冷却効率の分布を示す実験結果を示し、図6(c)はBRが1.5の場合の冷却効率の分布を示す実験結果を示している。これらの実験結果に示すように、BRが大きくなる(すなわち冷却ガスの流量が増加)と、フィルム冷却により冷却される範囲が拡がることが確認できる。
また、本実施形態のタービン翼1においては、翼高さ方向に第1冷却孔6と第2冷却孔7とが交互に配列されている。このため、翼高さ方向において、第1冷却孔6から噴射された冷却ガスと第2冷却孔7から噴射された冷却ガスとを均一に干渉させることができる。したがって、本実施形態のタービン翼1によれば、より均一なフィルム冷却を実現することができる。
また、本実施形態のタービン翼1においては、第1冷却孔6及び第2冷却孔7は、入口開口(第1冷却孔6の入口開口6b及び第2冷却孔7の入口開口7b)に対して出口開口(第1冷却孔6の出口開口6a及び第2冷却孔7の出口開口7a)がタービン翼1の翼弦方向の下流側に変位された直線状の貫通孔とされている。このため、第1冷却孔6及び第2冷却孔7では、上流側に配置された入口開口から冷却ガスを取り込み、下流側に配置された出口開口まで直線状に冷却ガスを案内する。よって、第1冷却孔6及び第2冷却孔7において、冷却ガスを円滑に流すことが可能となる。
また、本実施形態のタービン翼1においては、流路長が長い第1冷却孔6の流路面積が、流路長が短い第2冷却孔7の流路面積よりも広く設定されている。このため、本実施形態のタービン翼1によれば、細く長い冷却孔を形成する必要がなく、作製が容易に行うことができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、第1冷却孔6と第2冷却孔7とが交互に配列された構成を採用した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、第1冷却孔6と第2冷却孔7の配列パターンを変更しても良い。
また、上記実施形態においては、第1冷却孔6と第2冷却孔7とが、入口開口(第1冷却孔6の入口開口6b及び第2冷却孔7の入口開口7b)に対して出口開口(第1冷却孔6の出口開口6a及び第2冷却孔7の出口開口7a)がタービン翼1の翼弦方向の下流側に変位された直線状の貫通孔とされた構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、第1冷却孔6と第2冷却孔7との入口開口が翼高さ方向に直線状に配列され、第1冷却孔6と第2冷却孔7との出口開口が主流の流れ方向に変位していれば、第1冷却孔6と第2冷却孔7との形状を任意に変更可能である。
また、上記実施形態においては、流路長が長い第1冷却孔6の流路面積が、流路長が短い第2冷却孔7の流路面積よりも広く設定されている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、第1冷却孔6の流路面積と第2冷却孔7の流路面積とを同一に設定することも可能である。
また、上記実施形態においては、1つの冷却孔列4のみがタービン翼1に形成された構成を採用した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、2つ以上の冷却孔列を備える構成を採用することも可能である。
1 タービン翼
2 翼体
2a 前縁
2b 後縁
3 フィルム冷却機構
4 冷却孔列
5 冷却孔
6 第1冷却孔
6a 出口開口
6b 入口開口
6c 流路部
7 第2冷却孔
7a 出口開口
7b 入口開口
7c 流路部
10 蛇行流路
11 内部冷却流路
20 冷却孔
F 主流
S1 渦流
S2 渦流
S3 渦流
S4 渦流
S5 剥離流

Claims (2)

  1. 翼高さ方向に延在する内部冷却流路が翼弦方向に複数接続されてなる蛇行流路と、前記蛇行流路から外壁面に貫通する複数の冷却孔からなる冷却孔列とを有するタービン翼であって、
    前記冷却孔列は、前記冷却孔として、
    同一の前記内部冷却流路に沿って配列される複数の第1冷却孔と、
    前記第1冷却孔の入口開口に対して入口開口が翼高さ方向に直線状に配列されると共に、前記第1冷却孔の出口開口に対して出口開口が翼弦方向の上流側に変位した位置に形成される複数の第2冷却孔と
    を有し、
    翼高さ方向に前記第1冷却孔と前記第2冷却孔とが交互に配列され、
    前記翼弦方向から見て、前記第1冷却孔の出口開口と前記第2冷却孔の出口開口との一部が重なっており、
    前記第1冷却孔の流路面積が前記第2冷却孔の流路面積よりも広く設定されていることで、前記第1冷却孔の出口開口の面積が前記第2冷却孔の出口開口の面積よりも大きく設定され、
    前記第1冷却孔の出口開口及び前記第2冷却孔の出口開口がいずれも楕円形状であり、前記第1冷却孔の出口開口の長軸が前記翼弦方向に対して傾斜しており、前記第2冷却孔の出口開口の長軸が前記第1冷却孔の出口開口の長軸と反対側に前記翼弦方向に対して傾斜している
    ことを特徴とするタービン翼。
  2. 前記第1冷却孔及び前記第2冷却孔は、入口開口に対して出口開口が翼弦方向の下流側に変位された直線状の貫通孔であることを特徴とする請求項1記載のタービン翼。
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