JP6594130B2 - 塗装ローラ用の繊維構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、塗装ローラ用のための繊維構造体に関する。
従来から、ローラ芯材にパイル生地を巻き付けた塗装ローラが知られている。パイル生地は、織物や編み物からなる地組織と、この地組織とともに構成され地組織の表面から飛び出した別糸からなるパイル部とを備えている。
そして、塗装ローラは表面のパイル生地に塗料を含ませて使用するが、パイル部が倒れていると、塗料の含み量が少なくなったり、塗装面の凹凸に先端が届かなくなったりして均一な塗装ができなくなってしまうことがある。
そのため、塗装ローラ用のパイル生地においてパイル部の起立性を保つことは、塗装の作業性及び塗面の品質を確保するために重要なことである。
そして、パイル部の起立性を保つためには、パイル部の剛性をある程度高める必要があるが、そのために、パイル部を撚糸で構成することがあった。撚糸は、複数の紡績糸あるいは長繊維を撚り合わせることによって単純な紡績糸と比べて剛性を高くできる。
特願2002−001200号公報 特開2014−237068号公報
従来の塗装ローラ用のパイル生地は、撚糸からなるパイル部を地組織から起立させたものである。
図6は一般的な撚糸1の拡大図である。この撚糸1は、糸2と3とを撚糸1の中心軸線の周りに矢印Aの方向に撚ったものである。この撚糸1を構成する上記糸2,3もそれぞれ2本の紡績糸を撚り合わせた撚糸であるが、これらの糸2,3の撚りの方向は、撚糸1の撚りの方向である矢印Aとは反対の矢印B方向である。ただし、上記糸2,3は、撚糸ではなく単なる紡績糸でも同じことである。
このよう構成された撚糸1には、撚りを戻す方向、すなわち上記矢印A方向とは反対のB方向の力が作用する。そのため、地組織から起立させたパイル部は、上記撚糸1の撚りを戻す方向の力が癖として残り、その癖の方向に全体が傾く傾向にある。
そのため、パイル生地に塗料を含ませて塗装面に押し付けると、上記パイル部が癖の方向に簡単に倒れてしまう。
そして、一旦、倒れたパイル部は塗料の粘性によって地組織側に密着し、倒れた状態が維持されて簡単には起立することはない。特に、塗料の粘度が高い場合には、起立状態が復活することはほとんどない。
このように、パイル部が倒れてしまった塗装ローラは、パイル部の空間がつぶれてしまっているので、再度塗料に浸しても、塗料の含み量が少なくなってしまう。そのため、1回塗料を含ませても、塗装作業中にすぐ塗料が不足してしまう。塗料が不足すれば、塗膜の色が薄くなったり、かすれが生じたりするので、塗装作業中に、何回も塗料を含ませなければならず、作業性が悪いという問題があった。
また、パイル部が倒れた状態では、その先端が塗装面に接触しないので、塗装面の凹部に塗料が届かなくて塗りむらや塗り残しができてしまうこともある。
上記のようにパイル部が倒れた状態の塗装ローラを用いて、上記凹部内をきれいに塗装しようとすれば、塗装面にローラを強く押し付けたり、必要以上の含み量を保持させたりしなければならない。
塗装面にローラを強く押し付けるようにすれば、それだけ作業者は疲れてしまう。
また、押し付け力を強くしなくても凹部に塗料が入り込むように、パイル生地に必要以上の塗料を保持させようとすれば、塗装ローラから塗料が垂れ落ちて周囲を汚してしまうこともあった。
いずれにしても、上記のような従来のパイル生地を用いた塗装ローラでは、パイル部の起立性が保たれず、塗装の作業性が悪いという問題があった。
この発明の目的は、パイル部の起立性が向上し、例えば粘度が高い塗料を用いるときにもパイル部の起立状態が保たれる、あるいは倒れても復活して、塗装の作業性が向上する塗装ローラ用の繊維構造体を提供することである。
第1の発明は、ローラ芯材に巻き付ける塗装ローラ用の繊維構造体であって、地組織と、この地組織の片面から起立させたカバリング糸からなるパイル部とを備えたことを特徴とする。
第2の発明は、上記カバリング糸が、芯糸の周囲に鞘糸が多重に巻き付けられたことを特徴とする。
第3の発明は、上記パイル部がカットパイルで構成されたことを特徴とする。
この発明によれば、パイル部の剛性が高くなり、パイル部の起立性が向上する。そのため、この発明の繊維構造体を用いた塗装ローラは、その使用過程でパイル部が倒れ難く、いつも起立した状態を保てる。したがって、塗装時にパイル部の先端が凹部に入り込みやすくなり、凹凸のある塗装面であっても安定した塗膜を実現できる。
また、使用過程でパイル部が起立した状態を保つので、従来のようにパイルが倒れて含み量を確保できないという問題など発生せず、いつも目的の含み量を一定に保つことができる。そのために、塗装ローラの一定の操作量あるいは塗装面への一定の押し付け力に対していつも安定した塗膜を実現できる。
さらに、含み量が不足すれば、それにともなって、塗装作業中に、何回も塗料を含ませたり、塗装面に強く押し付けたりしなければならず、その分、作業性が悪くなるが、この発明ではそのような問題も発生しない。
また、必要以上の塗料を含ませる必要がないので、塗装ローラから塗料が垂れ落ちて周囲を汚してしまうということもなくなる。
第2の発明によれば、多重にした鞘糸が芯糸を支持してカバリング糸の剛性をさらに高め、パイル部の起立性を一層向上させることができる。
第3の発明によれば、パイル部の先端を細くできるので、パイル部の先端が、小さな凹部にも入り込みやすくなる。したがって、この発明の繊維構造体を用いた塗装ローラは、凹凸のある塗装面をよりきれいに、作業性よく塗装することができる。
一般に、ループパイルはカットパイルよりも起立性は高いが、先端を細くしにくい。この発明ではパイル部をカバリング糸で構成したので、先端を細くできるカットパイルでも必要な起立性を実現することができる。
つまり、起立性を保持しながらパイル部の先端を細くすることもでき、このような繊維構造体を用いた塗装ローラは、繊細で均一な塗装を可能にする。
この発明の実施形態の繊維構造体を用いた、塗装ローラの外観斜視図である。 実施形態のパイル部を構成するカバリング糸の拡大図である。 塗装テストに用いた繊維構造体のパイル部の種類を示した表である。 実施形態の繊維構造体を用いた塗装ローラによる塗装テスト結果を示す写真である。 従来の繊維構造体を用いた塗装ローラによる塗装テスト結果を示す写真である。 撚糸の拡大図である。
以下に、この発明の実施形態を示す。
この実施形態の塗装ローラ用の繊維構造体は、図1,図2に示すように、ローラ芯材4の外周にこの発明の繊維構造体であるパイル生地5を巻きつけて接着するとともに、ローラ芯材4にローラフレーム6を取り付けたものである。このローラフレーム6は、ローラ芯材4を回転自在に支持するものであり、ローラ芯材4と反対側に塗装作業の際に作業者が握るハンドル7を備えている。
上記パイル生地5は、地組織8から起立させたパイル部9を備えているが、このパイル部9は、図2に示すカバリング糸10で構成されている。なお、上記パイル生地5の地組織8及びパイル部9の形成方法は、一般的なパイル生地の製造方法を利用している。
また、上記カバリング糸10は、芯糸11の外周に第1の鞘糸12を巻きつけるとともに、さらにその外周に上記第1の鞘糸12の巻き方向と反対の巻き方向にした第2の鞘糸13を巻き付けたものである。上記芯糸11及び鞘糸12,13とも撚糸であるが、これらの糸は撚られていない長繊維や、紡績糸などで形成しても構わない。
このカバリング糸10は、上記芯糸11に第1,2の鞘糸12,13を巻きつけることによって剛性が高まり、このようなカバリング糸10で構成されたパイル部9の起立性が向上する。また、カバリング糸10は、撚糸と違って、初めから特定の方向に傾きやすいというような癖はほとんどない。
このように、カバリング糸10は芯糸11の起立状態を鞘糸12,13で支えることで起立性を保っているため、剛性が高く、例えば塗装面に押し付けられて傾いたとしても、起立状態を復帰させることができる。特に、この実施形態のカバリング糸10は、鞘糸12,13を2重に巻き付けているため、鞘糸12,13が芯糸11を支持してパイル部9の起立性を向上させる効果が高い。ただし、鞘糸は1重だけでもよいし、3重以上にしてもよく、求める特性に応じて重ね数はその都度選択してもよい。
なお、この実施形態では芯糸11及び鞘糸12,13をポリエステル製にするとともに、芯糸11に対し鞘糸12,13の直径を細くしている。
また、鞘糸12,13の巻き付けピッチによってカバリング糸10の特性を変化させることもできる。鞘糸12,13の巻き付けピッチを小さくすれば、それだけ鞘糸12,13が芯糸10を支持する力が強くなって、芯糸10の起立性を維持できる。
さらに、内側の鞘糸12の巻き付けピッチと外側の鞘糸13の巻き付けピッチとを変えれば、両者の組み合わせによってカバリング糸10の剛性や、パイル部9の起立性を微妙に調整することができる。
ただし、上記パイル部9の起立性は鞘糸のピッチだけでなく、各糸11,12,13の材質や直径などによっても変わる。これら材質、直径、鞘糸の巻き付けピッチなどは、塗装ローラ用のパイル生地5として必要とされる剛性などの特性に応じて選択すればよい。このことは、鞘糸を1重、あるいは3重以上に巻かれる場合も同様である。
なお、芯糸10よりも鞘糸の方を太くしてもよい。
この実施形態のパイル生地5を用いた塗装ローラの性能を確認するため、塗装テストを実施したので、その塗装テストについて以下に説明する。
塗装テストには、上記実施形態のパイル生地5を用いた塗装ローラ2種と、上記した従来例に相当するパイル生地を用いた塗装ローラ3種とを用い、テスト1〜5として白い壁面を塗装した。
テスト1〜5の塗装ローラに用いたパイル生地のパイル部は、図3に示すとおりである。すなわち、テスト1に用いた塗装ローラのパイル部には長さ約17〔mm〕のカバリング糸、テスト2に用いた塗装ローラのパイル部には長さ約10〔mm〕のカバリング糸を使用している。
また、テスト3に用いた塗装ローラのパイル部は綿状の糸、テスト4に用いた塗装ローラのパイル部は図6に示すような撚糸1、テスト5に用いた塗装ローラのパイル部には紡績糸を使用している。
上記テスト3の綿状の糸とは、短繊維を紡いだ毛羽立った糸であり、パイル生地の製造方法は他のパイル生地と同じである。ただし、この綿状の糸からなるパイル部は上記毛羽が連続してスポンジ状になっている。
そして、上記テスト3〜5のパイル部は、使用前の状態でその高さが約10〔mm〕である。
また、上記パイル部はいずれも先端が切断されたカットパイルである。
テスト方法は、次のとおりである。
各テストとも、後で説明する方法で塗料を含ませたローラを用い、凹凸のある白い壁面を塗装する。そして、塗装状態を目視で比べた。
使用した塗料は、ベンジャミンムーア製の333リーガルセミグロス481Gの#2065−20(ロイヤルブルー)である。この塗料は、外壁用の防水性を備えたもので、比較的粘度が高いものである。
各テストでは、上記塗装ローラを塗料の入った容器内で塗料に浸し、容器の底面及び側面上を転がしながら10往復させ、ローラ芯材4(図1参照)の表面まで塗料をしみこませる。その後、塗料が垂れない程度に、容器にセットされたネットを利用して余分な塗料を軽くしごき落とす。
上記のようにして塗料を含ませたローラで、壁面上に予め設定したエリア内を塗装した。具体的には、上記エリアにおいて向かって左端から上記塗装ローラを上下に往復させながら右へ移動して塗装を行なった。
そして、上記テスト1〜5のすべてを、同一人が同等の押し付け力を作用させて実施した。
テスト結果を図4,5に示す。
図4は、この実施形態のパイル生地を用いた塗装ローラによるテスト1,2の塗装後の壁面の写真である。図5は、従来のパイル生地を用いた塗装ローラによるテスト3,4,5の塗装後の壁面の写真である。
そして、この実施形態のパイル生地を用いたテスト1,2では、凹凸を有する壁面がむらなく塗料で覆われていることがわかった。つまり、パイル部9をカバリング糸10で構成したパイル生地5を用いると、防水性を備え、粘度が高い塗料を用いても、パイル部9の起立性を維持でき、壁面の凹部にもパイル部9の先端が届くので、凹部もむらなく塗装できることを確認できた。
また、パイル部9の起立性が維持されるため、パイル部9の先端を凹部に接触させることができるとともに、塗料の含み量も十分なので、塗装ローラを塗装面に強く押し付けなくても、上記凹部をむらなく塗装することができる。そのため、従来のように、塗装作業者が疲れてしまうこともないし、塗料を含ませる回数も少なくでき、作業性が向上する。
さらに、パイル部9に、一度に必要以上の塗料を保持させる必要がないので、垂れ落ちた塗料によって周囲を汚してしまうようなこともない。
一方、テスト3では、塗装エリア全体に塗料が着いていない小さな白い点が残っている(図5参照)。この白い部分は、壁面の凹凸のうち、特に深い凹部に相当する部分である。
このテスト3で用いたパイル生地は、綿状の糸で構成されたパイル部を有するものであって、その表面がスポンジのようになっている。そのため、塗装面である壁面には初めから面で接触することになる。面状のパイル部の先端が、深い凹部の底部にまで入り込むことができないため、上記白い未塗装部が小さな点として残ってしまったものと考えられる。
図5に示す、撚糸1のパイル部を備えた塗装ローラのテスト4では、塗装されない白い点が多く残っている。特に塗装作業の後半となる右側部分に白点が多いことが分かる。また、図5では明確ではないが、実際には、塗装エリア中、左側部分と比べて右側部分の塗膜が全体的に薄くなって、壁面の白色が透けて見えるようになっていた。
このテスト4では、撚糸1からなるパイル部の起立性が悪く、凹部の塗装不良が発生しているだけでなく、塗装作業の後半になって塗料の料が不足していることが確認できた。
後半の塗料不足の原因としては、もともと十分な量の塗料を含むことができなったということと、パイル部が倒れてしまって塗装作業の前半に多くの塗料を吐き出してしまったということの2つが考えられる。また、これらいずれか一方だけでなく、双方が原因となっていることも考えられる。
初めから、十分な含み量を保持できなかったとすれば、それは、塗料容器の中で塗装ローラを転がしている間にパイル部が倒れ初め、粘度の高い塗料によって起立状態が保持できなくなってしまったことで、塗料を保持する空間が少なくなってしまったことが考えられる。
また、初期の含み量は十分であったが、塗装作業の前半にパイル部が倒れてしまい、その際に塗料が大量に吐き出され、後半に塗料不足になってしまったということも考えられる。
いずれにしても、塗装作業の後半になれば、撚糸1からなるパイル部はほとんど倒れてしまうので、凹部の塗り残し部分はさらに多くなってしまう。
テスト5は、テスト4と同様に、塗装作業の後半で、特に白い塗り残し部分が多くなるとともに、塗料不足による塗膜の薄さが表れている。
このことから、紡績糸からなるパイル部も、起立性を維持することが難しく、このようなパイル部を備えたパイル生地を塗装ローラに用いた場合には、塗り残しや塗りむらができてしまうことを確認できた。
したがって、上記テスト3〜5の塗装ローラを用いて、凹部を塗り残しなく塗装するためには、実施形態のパイル生地5を用いた塗装ローラを使用する場合と比べて、塗装面への押し付け力を強くしなければならない。
なお、上記テスト1〜5に用いたパイル生地のパイル部はカットパイルである。
一般的には、カットパイルよりもループパイルの方が、剛性を高くできて起立状態を維持しやすいが、ループ状の先端を細くしにくい。そのため、ループパイルの先端が小さな凹部に入り込まずに、凹部の塗り残しができる可能性がある。
言い換えれば、この実施形態では、カバリング糸からなるパイル部を用いることによって、カットパイルであっても剛性を維持して起立性を向上させながら、カットパイルの先端の繊細さのメリットを活かして、狭くて深い凹部にも対応できるようにしている。
ただし、用途に応じては、カバリング糸からなるパイル部に、ループパイルを用いてもよい。カバリング糸を用いれば、パイル部が、カットパイルであっても、ループパイルであっても、起立性を向上させることができる。
この発明の繊維構造体は、凹凸がある塗装面に、特に高粘度塗料を塗装するための塗装ローラ用として有用である。
4 ローラ芯材
5 パイル生地
8 地組織
9 パイル部
10 カバリング糸
11 芯糸
12 鞘糸
13 鞘糸

Claims (3)

  1. ローラ芯材に巻き付ける塗装ローラ用の繊維構造体であって、
    地組織と、
    この地組織の片面から起立させたカバリング糸からなるパイル部と
    を備えた塗装ローラ用の繊維構造体。
  2. 上記カバリング糸は、芯糸の周囲に鞘糸が多重に巻き付けられた請求項1に記載の塗装ローラ用の繊維構造体。
  3. 上記パイル部がカットパイルで構成された請求項1又は2に記載の塗装ローラ用の繊維構造体。
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