JP6583598B1 - H形断面部材の接合構造およびその製造方法 - Google Patents

H形断面部材の接合構造およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

フランジおよびウェブを含む第1のH形断面部材を、材軸方向端部において、フランジに対応する第1の板状部分およびウェブに対応する第2の板状部分を有する第2のH形断面部材に接合するH形断面部材の接合構造であって、フランジと第1の板状部分との間に材軸方向に交差する方向に延びる第1の溶接部が形成され、ウェブおよび第2の板状部分のそれぞれの板面を仮想的に延長した面と第1の溶接部を仮想的に延長した線との交差部分を含む領域でフランジおよび第1の板状部分にまたがる開口部が形成されている、H形断面部材の接合構造が提供される。

Description

本発明は、H形断面部材の接合構造およびその製造方法に関する。
H形断面梁の梁端部同士、またはH形断面梁の梁端部と柱との接合部では、H形断面梁の材軸方向端部でフランジを全溶け込み溶接するにあたり、例えば特許文献1に記載されたようにウェブにスカラップを形成し、必要に応じて裏当金を設置したうえで全溶け込み溶接を実施する。ウェブにスカラップを形成することによって、フランジの溶接線とウェブとの交差を避けることができる。
特開平5−272172号公報
しかしながら、梁に曲げやせん断力が作用した場合、裏当金とフランジとの溶接部、およびスカラップの縁部が、脆性き裂、または金属疲労によるき裂の起点になる場合がある。この原因として、応力が集中しやすいフランジの溶接線とウェブ接合面との交差部に、溶接欠陥や形状急変部といったき裂の起点となりやすい部位を含む可能性のある溶接部を残存させていること、またスカラップ部において局所的にウェブに拘束されていないフランジが面外変形し、そのフランジがスカラップ以外の部分でウェブに拘束されることによってスカラップ部近傍に二次的な過大応力が発生するといった構造上の理由が考えられる。
そこで、本発明は、H形断面部材の材軸方向端部で相手方部材との間に形成される溶接接合部におけるき裂の発生をより効果的に防止することが可能な、新規かつ改良されたH形断面部材の接合構造およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のある観点によれば、フランジおよびウェブを含む第1のH形断面部材を、材軸方向端部において、フランジに対応する第1の板状部分およびウェブに対応する第2の板状部分を有する第2のH形断面部材に接合するH形断面部材の接合構造であって、フランジと第1の板状部分との間に材軸方向に交差する方向に延びる第1の溶接部が形成され、ウェブおよび第2の板状部分のそれぞれの板面を仮想的に延長した面と第1の溶接部を仮想的に延長した線との交差部分を含む領域でフランジおよび第1の板状部分にまたがる開口部が形成されている、H形断面部材の接合構造が提供される。
上記のH形断面部材の接合構造において、ウェブと第2の板状部分との間に第2の溶接部が形成されていてもよい。
上記のH形断面部材の接合構造において、開口部に連通して、ウェブおよび第2の板状部分にそれぞれ切り欠きが形成されてもよい。この場合、材軸方向において、ウェブに形成される切り欠きのフランジ側の端部位置は開口部のフランジ側の端部位置に一致し、第2の板状部分に形成される切り欠きの第1の板状部分側の端部位置は開口部の第1の板状部分側の端部位置に一致してもよい。
上記のH形断面部材の接合構造において、第1の溶接部に接する領域でウェブおよび第2の板状部分の少なくともいずれかにスカラップが形成されていてもよい。
上記のH形断面部材の接合構造において、ウェブ及び第2の板状部分の少なくとも一方に、第1のH形断面部材の材軸方向に平行に延びる部分を含む補強部材が取り付けられていてもよい。
上記のH形断面部材の接合構造において、フランジを形成する材料の降伏点は、ウェブを形成する材料の降伏点よりも高くてもよい。
上記のH形断面部材の接合構造において、第1の板状部分を形成する材料の降伏点は、第2の板状部分を形成する材料の降伏点よりも高くてもよい。
上記のH形断面部材の接合構造において、第1のH形断面部材は第1のH形断面梁であり、第2のH形断面部材は第2のH形断面梁であり、第1の板状部分は第2のH形断面梁のフランジであり、第2の板状部分は第2のH形断面梁のウェブであってもよい。
上記のH形断面部材の接合構造において、第1のH形断面部材は第1のH形断面梁であり、第2のH形断面部材は柱に第1のH形断面梁を接合するための接合部材であってもよい。
本発明の別の観点によれば、フランジおよびウェブを含む第1のH形断面部材を、材軸方向端部において、フランジに対応する第1の板状部分およびウェブに対応する第2の板状部分を有する第2のH形断面部材に接合するH形断面部材の接合構造の製造方法であって、フランジと第1の板状部分との間に材軸方向に交差する方向に延びる第1の溶接部を形成する工程と、ウェブおよび第2の板状部分のそれぞれの板面を仮想的に延長した面と第1の溶接部を仮想的に延長した線との交差部分を含む領域でフランジおよび第1の板状部分にまたがる開口部を形成する工程とを含む、H形断面部材の接合構造の製造方法が提供される。
上記のH形断面部材の接合構造の製造方法において、開口部を形成する工程は、第1の溶接部を形成する工程の後に実施されてもよい。
上記のH形断面部材の接合構造の製造方法において、第1の溶接部を形成する工程の前に、フランジとウェブとの間、および第1の板状部分と第2の板状部分との間に第2の溶接部を形成する工程をさらに含み、開口部を形成する工程は、第2の溶接部を形成する工程の前に実施されてもよい。
本発明によれば、フランジに開口部を形成することによって、フランジの面外変形が拘束されない部分でフランジ自体が切り取られるため、フランジの面外変形によってウェブに作用する応力を緩和し、この応力によるき裂の発生を防止することができる。また、第1の溶接部と他の溶接部との交差部分がある場合、交差した溶接部には溶接欠陥が生じやすいが、万一溶接欠陥が生じたとしても、開口部を形成すること、つまり交差部分を除去することにより、溶接欠陥を起点とするき裂の発生を防止することができる。
第1の実施形態に係る梁端部接合構造の概略的な斜視図である。 図1Aの部分拡大図である。 図1AのII−II線断面図である。 図2Aの例における変形時の挙動を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る梁端部接合構造においてフランジの溶接に裏当金を使用した例の上面図である。 図3AのIIIB−IIIB線断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る梁端部接合構造の製造方法の工程を示す図である。 本発明の第1の実施形態における開口部の寸法の例について説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る梁端部接合構造の製造方法の工程を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る梁端部接合構造の製造方法の工程を示す図である。 本発明の実施形態において補強部材を取り付けた例を示す図である。 本発明の実施形態において補強部材を取り付けた例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る柱梁接合構造の斜視図である。 図9の分解図である。 図9に示された例における応力集中部と開口部との関係を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1Aは本発明の第1の実施形態に係る梁端部接合構造の概略的な斜視図であり、図1Bは図1Aの部分拡大図である。図1Aおよび図1Bに示されるように、本実施形態に係る梁端部接合構造では、フランジ11Aおよびウェブ12Aを有するH形断面梁10A(第1のH形断面部材)が、材軸方向端部において、フランジ11B(第1の板状部分)およびウェブ12B(第2の板状部分)を有するH形断面梁10B(第2のH形断面部材)に接合される。H形断面梁10A,10Bは、例えば鋼材等の金属材料で形成されていて、フランジ11Aとフランジ11Bとの間には、H形断面梁10Aの材軸方向に交差する方向に延びる突合せ溶接部131(第1の溶接部)が形成される。図示された例では、ウェブ12Aとウェブ12Bとの間にも突合せ溶接部132(第2の溶接部)が形成されている。ただし、ウェブ12Aとウェブ12Bとの間は必ずしも溶接されなくてもよく、例えば添接板を用いてボルト接合されてもよい。なお、材軸方向とはH形断面に交差する方向であり、H形梁鋼の場合「梁が延びる方向」または「梁の長さ方向」とも言われる。
さらに、本実施形態では、ウェブ12Aおよびウェブ12Bのそれぞれの板面を仮想的に延長した延長面121A,121Bと突合せ溶接部131を仮想的に延長した線との交差部分を含む領域で、フランジ11Aおよびフランジ11Bにまたがる開口部14が形成される。開口部とは、鋼材または溶接金属などがなく、空洞になっていることを意味する。ここで、ウェブ12A,12Bはいずれも板状部分であるため、端面(フランジ11A,11Bに溶接される面(圧延H形鋼の場合には、ウェブ12A,12Bとフランジ11A,11Bとがそれぞれ一体に形成されるためこの面は存在しない)、および突合せ溶接部132で互いに溶接される面)と板面(端面ではない、H形断面梁10Aの材軸方向に平行に広がる面)とを定義することができる。同様に、フランジ11A,11Bも、いずれも板状部分であるため、端面(接合構造において互いに溶接される面、およびH形断面梁10A,10Bの幅方向両側に向けられる面)と板面(端面ではない、H形断面梁10Aの材軸方向に平行に広がる面)とを定義することができる。開口部14は、フランジ11A,11Bの一方の板面から他方(反対側)の板面まで貫通している。具体的には、図示された例において、開口部14は、フランジ11Aおよびフランジ11Bのそれぞれの幅方向中央に形成されている。なお、開口部14の平面形状は、図示された例では円形であるが、楕円形、または長円形など他の形状であってもよい。また開口部14の形状を矩形としてもよいが、矩形の隅に応力が集中し、そこが破壊の起点となる可能性があるため、矩形とする場合は矩形の隅を丸く加工することが好ましい。
図2Aは図1AのII−II線断面図であり、図2Bは図2Aの例における変形時の挙動を示す図である。図2Aに示されるように、本実施形態に係る梁端部接合構造では、H形断面梁10A,10Bのフランジ11A,11Bにまたがって形成される開口部14に連通して、ウェブ12Aおよびウェブ12Bにそれぞれ切り欠き15A,15Bが形成されている。切り欠き15A,15B内の空間と開口部14内の空間とは直接的に連通し、H形断面梁10A,10Bの材軸方向において、切り欠き15A,15Bを合わせた長さは開口部14の長さに一致する。つまり、H形断面梁10A,10Bの材軸方向において、切り欠き15Aのフランジ11A側(突合せ溶接部132とは反対側)の端部位置は開口部14のフランジ11A側の端部位置に一致し、切り欠き15Bのフランジ11B側(突合せ溶接部132とは反対側)の端部位置は開口部14のフランジ11B側の端部位置に一致する。これによって、後述するように、応力が集中しやすい突合せ溶接部131と突合せ溶接部132との交差部分において溶接欠陥や形状急変部といったき裂の起点となりやすい部位を含む可能性のある溶接部が除去されるため、き裂の発生を効果的に防止することができる。また、図2Bに示されるように、本実施形態では、開口部14が形成された部分でフランジ11A,11Bがウェブ12A,12Bに接合されないため、この部分ではフランジ11A,11Bの面外変形が拘束されないが、開口部14では面外変形するフランジ11A,11B自体が切り取られているため、フランジ11A,11Bの面外変形によってウェブ12A,12Bに作用する二次的な応力は緩和され、この二次的な応力によるき裂の発生を防止することができる。前記交差部分が確実に開口部14となるように加工するためには、図2Aのように、ウェブ12Aおよびウェブ12Bの切り欠き15A,15Bが生じるような加工をすることが好ましいが、切り欠き15A,15Bの存在は必須ではない。前記交差部分のみが開口部14となっていてもよい。なお、開口部14および切り欠き15A,15Bは形成された後、一体化した空間となっている。さらに、梁端部接合構造を上面から見た場合、開口部14と切り欠き15A,15Bは、材軸方向において寸法が等しくてもよい。
なお、図2Aおよび図2Bに示されるように、本実施形態では、H形断面梁10A,10Bの上下両側のフランジ11A,11Bおよびウェブ12A,12Bにおいて同様に開口部14および切り欠き15A,15Bが形成される。以上の説明では上側のフランジ11A,11Bおよびウェブ12A,12Bに形成される開口部14および切り欠き15A,15Bについて説明したが、下側のフランジ11A,11Bおよびウェブ12A,12Bに形成される開口部14および切り欠き15A,15Bについても同様である。なお、他の実施形態では、H形断面梁10AまたはH形断面梁10Bのいずれか一方のみで開口部14および切り欠き15A,15Bが形成されてもよい。また、他の実施形態では、H形断面梁10A,10Bの上側または下側のいずれか一方のみに開口部14および切り欠き15A,15Bが形成されてもよい。なお、上述のように、ウェブ12Aとウェブ12Bとの間を溶接する代わりに添接板を用いてボルト接合することも可能であるが、この場合、切り欠き部15A,15Bはウェブ12A,12Bが切り欠かれた部分であり、ウェブ12Aとウェブ12Bとの間に現れる隙間は切り欠き部ではない。
図3Aは本発明の第1の実施形態に係る梁端部接合構造においてフランジの溶接に裏当金を使用した例を示す図であり、図3Bは図3AのIIIB−IIIB線断面図である。図3Aおよび図3Bに示されるように、本実施形態では、フランジ11Aとフランジ11Bとの間に突合せ溶接部131を形成するために裏当金16が使用されてもよい。裏当金16がフランジ11A,11Bとウェブ12A,12Bとの交差部分に位置している場合、裏当金16とフランジ11A,11Bとの間の形状急変部がき裂の起点になる可能性があるが、本実施形態では開口部14によってウェブ12A,12Bとの交差部分でフランジ11A,11Bが裏当金16とともに切り取られるため、裏当金16を起点とするき裂の発生を防止することができる。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る梁端部接合構造の製造方法の工程の一例を示す図である。図4(A)に示されるように、まずH形断面梁10Aのフランジ11Aおよびウェブ12Aの端面に開先を加工した上で、H形断面梁10A,10Bの材軸方向端部を対向させる。この時点で、上述した開口部14および切り欠き15A,15Bは形成されていない。次に、図4(B)に示されるように、フランジ11A,11Bの間に突合せ溶接部131を形成し、ウェブ12A,12Bの間に突合せ溶接部132を形成する工程を実施する。突合せ溶接部131,132を形成する工程の後に、図4(C)に示されるように、フランジ11A,11Bに開口部14を形成し、さらにウェブ12A,12Bに切り欠き15A,15Bを形成する工程を実施する。開口部14および切り欠き15A,15Bは、例えば、コア抜き用のドリルを用いた切削加工によって形成することができる。なお、突合せ溶接部132を形成した後、突合せ溶接部131を形成し、その後、開口部14および切り欠き15A,15Bを形成してもよい。
本実施形態では、上記のような工程によって、H形断面梁10A,10Bを接合するとともに、突合せ溶接部131と突合せ溶接部132との交差部分を除去する。溶接部の交差部分では溶接の作業性が低下し、また溶接の始終端になるため溶接欠陥が発生しやすいため、突合せ溶接部131と突合せ溶接部132との交差部分を除去することによって溶接欠陥を起点とするき裂の発生を効果的に防止することができる。溶接の始終端において溶接欠陥が発生しやすい部分を十分に除去するために、切り欠き15A,15Bは、例えば突合せ溶接部132の始終端から10mm以上の範囲を切り取ることが好ましく、突合せ溶接部132の始終端から20mm以上の範囲を切り取ることがより好ましい。
また、H形断面梁10A,10Bが鋼板を溶接することにより製造されたH形断面梁である場合、フランジ11Aとウェブ12Aとの間、およびフランジ11Bとウェブ12Bとの間には溶接部133が形成されている。この場合、突合せ溶接部131と突合せ溶接部132との交差部分は溶接部133も含めて3つの溶接部の交差部分になるため、切り欠き15A,15Bによって溶接部133も含めた溶接部の交差部分を除去することで、溶接欠陥を起点とするき裂の発生をより効果的に防止できる。また、H形断面梁10A,10Bが圧延H形鋼である場合も、フランジ11Aとウェブ12Aとの間、およびフランジ11Bとウェブ12Bとの間には形状変化部分であるフィレット部が形成される。開口部14および切り欠き15A,15Bの形成により、突合せ溶接部131と突合せ溶接部132との交差部分をフィレット部も含めて除去することで、溶接欠陥を起点とするき裂の発生をより効果的に防止できる。
図5には、本実施形態における開口部14の寸法の例について説明するための図である。本実施形態においてH形断面梁10A,10Bのフランジ11A,11Bに形成される開口部14の寸法の下限は、例えば溶接部などによって規定される領域Xに外接する寸法としてもよい。領域Xは、材軸方向にa、フランジ11A,11Bの幅方向にt+2a、H形断面梁10A,10Bの高さ方向にt+aの寸法をもつ領域である。ここで、tはフランジ11A,11Bの板厚、aはフランジ11Aとフランジ11Bとの間の突合せ溶接部131の溶接幅、tはウェブ12A,12Bの板厚、aはフランジ11A,11Bとウェブ12A,12Bとの溶接部133の脚長である。なお、H形断面梁10A,10Bが圧延H形鋼の場合は、フランジ11Aとウェブ12Aとの間、およびフランジ11Bとウェブ12Bとの間に形成されるフィレット部の脚長(フィレット部が円柱面で近似される場合には円柱断面の半径)がaになる。このような領域Xを含む開口部14の直径Dおよび深さhは、以下の式(1)および式(2)を満たす範囲にある。
Figure 0006583598
領域Xには溶接部(または形状変化部分)の交差部分が含まれるため、上記のような領域Xを少なくとも含む大きさとなるようにコア抜き用のドリルを用いた切削加工で開口部14を形成することによって、き裂の発生をより効果的に防止できる。
一方、開口部14の寸法の上限は、例えば直径Dがフランジ11A,11Bの幅の1/2、深さhがH形断面梁10A,10Bの梁せいの1/8としてもよい。梁せいとは、H形断面部材の上下のフランジの外側の表面間の間隔であり、H形鋼の場合その高さをいう。これら開口部14の寸法の上限は、開口部14が形成されることによるH形断面梁10A,10Bの曲げ剛性およびせん断強度の低下を最低限に抑える観点から決定される。例えば後述する例のように曲げ剛性などの低下を補強部材を取り付けることによって補うことも可能であるが、補う曲げ剛性がH形断面梁10A,10Bそのものの曲げ剛性を超えないようにする場合、開口部14の直径Dはフランジ11A,11Bの幅の1/2以下になる。具体的な直径Dの上限としては、フランジ11A,11Bの幅の1/3,1/5,1/10,1/20、または下限の値に5mm,10mm,20mmを加えたものが例示される。また、深さhの上限としては、H形断面梁10A,10Bの梁せいの1/10,1/15,1/20,1/40、または下限の値に5mm,10mm,20mmを加えたものが例示される。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係る梁端部接合構造の製造方法の工程を示す図である。なお、以下で説明する部分を除いて、本実施形態の構成は第1の実施形態と同様である。図6(A)に示されるように、本実施形態では、H形断面梁10A,10Bのウェブ12A,12Bにおけるフランジ11A,11B側の部分に予めスカラップ21A,21Bがそれぞれ形成されている。スカラップ21A,21Bは、図6(B)に示すようにH形断面梁10A,10Bが突合せ溶接されたときに、フランジ11A,11Bの間に形成される突合せ溶接部131に接し、且つウェブ12A,12Bが相互に対向する端面側の領域にそれぞれ形成されている。そして、ウェブ12A,12Bを突合せ溶接して突合せ溶接部132が形成された際には、H形断面梁10A,10Bのそれぞれのスカラップ21A,21B内の空間が相互に一体化し、1つの閉じた空間が形成される態様となっている。突合せ溶接部131を形成する工程の後、図6(C)に示されるように、フランジ11A,11Bに開口部14を形成する工程が実施される。開口部14は、第1の実施形態と同様に切削加工などによって形成することができる。なお、開口部14が形成されると、開口部14およびスカラップ21A,21Bは連通し、一体化した空間となる。
本実施形態では、ウェブ12A,12Bの間の突合せ溶接部132がスカラップ21A,21Bの領域には形成されないため、突合せ溶接部131と突合せ溶接部132との交差部分は形成されない。また、フランジ11Aとウェブ12Aとの間、およびフランジ11Bとウェブ12Bとの間の溶接部133(圧延H形鋼の場合フィレット部)もスカラップ21A,21Bの領域には形成されないため、突合せ溶接部131と溶接部133の交差部分も形成されない。その一方で、スカラップ21A,21Bが形成された部分ではフランジ11A,11Bの面外変形が拘束されないため、フランジに面外変形が生じ、これをウェブが拘束することでスカラップ周辺のフランジおよびウェブに二次的な過大応力が生じる。開口部14によって面外変形するフランジ11A,11B自体を切り取ることによって、過大応力が生じる箇所からき裂起点となりやすい溶接部を除去するとともに、フランジ11A,11Bの面外変形によってウェブ12A,12Bに作用する応力を緩和することでき裂の発生を効果的に防止することができる。また、ウェブ12Aとウェブ12Bについては、スカラップ21A,21Bが形成されていることにより、第1の実施形態のように、ウェブ12Aとウェブ12Bや突合せ溶接部132、各H形断面梁10A,10Bの溶接部(圧延H形鋼の場合フィレット部)を除去する必要がなく、切削加工が比較的容易である。
なお、第1の実施形態では、切り欠き15A,15Bが図4(C)に示されるように開口部14に続いて形成される。一方、第2の実施形態では、スカラップ21A,21Bが図6(A)に示されるように開口部14が形成されるよりも前に予め形成される。その結果、第1の実施形態では、材軸方向において、切り欠き15A,15Bを合わせた長さは開口部の長さと等しくなる。一方、第2実施形態では、スカラップ21A,21Bの形状は、図6(C)に示されるように、材軸方向において、スカラップ21A,21Bを合わせた長さが開口部14の長さと異なることになる。なお、図6(C)では、材軸方向において、スカラップ21A,21Bを合わせた長さが開口部14の長さより長いが、スカラップ21A,21Bを合わせた長さが開口部14の長さより短くてもよく、同じ長さであってもよい。また、上記で図5を参照して説明した開口部14の大きさについて、本実施形態のようにウェブ12A,12Bにスカラップ21A,21Bが形成される場合は、フランジ11Aとフランジ11Bとの間の突合せ溶接部131がフランジ11Aとウェブ12Aとの間、およびフランジ11Bとウェブ12Bとの間の溶接部133またはフィレット部と交差しないため、上記の式(1)および式(2)においてa=0としてよい。
(第3の実施形態)
図7は、本発明の第3の実施形態に係る梁端部接合構造の製造方法の工程を示す図である。なお、以下で説明する部分を除いて、本実施形態の構成は第1の実施形態と同様である。図7(A)に示されるように、本実施形態では、鋼板を溶接することにより製造されたH形断面梁30A,30Bでフランジ11Aとウェブ12Aとの間、およびフランジ11Bとウェブ12Bとの間に溶接部133を形成する工程の前に、フランジ11A,11Bに半開口部14A,14Bを形成する工程を実施する。半開口部14A,14Bは、フランジ11A,11Bの対向する材軸方向の端部側に形成されていて、平面視において、略半円形や半楕円形、半長円状等、フランジ11A,11Bの端部方向(他方の半開口部14B,14A方向)が開放された空間となっている。そして、H形断面梁30A,30Bを突合せ溶接した際には、H形断面梁10A,10Bのそれぞれの半開口部14A,14B内の空間が開放部分側で相互に一体化し、平面視において略円形や楕円形、長円状等の1つの閉じた空間(開口部14)が形成される態様となっている。なお、各半開口部14A,14Bは、第1の実施形態と同様に切削加工などによって形成することができる。また、本実施形態でも、第2の実施形態と同様に、ウェブ12A,12Bに予めスカラップを形成してもよい。
次に、図7(B)に示されるように、フランジ11Aとウェブ12Bとの間、およびフランジ11Bとウェブ12Bとの間に溶接部133を形成する工程を実施する。このとき、半開口部14A,14Bではフランジ11A,11Bが切り取られているため、溶接部133の始終端は半開口部14A,14Bの縁部に形成される。次に、図7(C)に示されるように、フランジ11A,11Bの間に突合せ溶接部131を形成し、ウェブ12A,12Bの間に突合せ溶接部132を形成する工程を実施する。このとき、前述のように、フランジ11A,11Bにそれぞれ形成された半開口部14A,14Bは、合体して開口部14になる。
本実施形態では、フランジ11A,11Bの間の突合せ溶接部131が開口部14の領域には形成されないため、ウェブ12A,12Bに切り欠きを形成しなくても、突合せ溶接部131とウェブ12A,12Bの間の突合せ溶接部132との交差部分は形成されない。また、フランジ11Aとウェブ12Aとの間、およびフランジ11Bとウェブ12Bとの間の溶接部133も開口部14(半開口部14A,14B)の領域には形成されないため、ウェブ12A,12Bに切り欠きを形成しなくても、突合せ溶接部131と溶接部133との交差部分は形成されない。開口部14が形成された部分ではフランジ11A,11Bの面外変形が拘束されないが、開口部14で面外変形するフランジ11A,11B自体が切り取られることによって、フランジ11A,11Bの面外変形によってウェブ12A,12Bに作用する応力を緩和することができる。
(補強部材を取り付けた例)
図8Aおよび図8Bは、上述したような本発明の実施形態において補強部材を取り付けた例を示す図である。なお、図8Aおよび図8Bには、それぞれの断面図の視点がVIIA−VIIA線およびVIIB−VIIB線によって示されている。図8Aおよび図8Bに示された例では、H形断面梁10A,10Bのウェブ12A,12Bにおけるウェブ面の両面に、板体状の補強部材17が、上側のフランジ11A,11B側寄りの位置及び下側のフランジ11A,11B寄りの位置の上下二段に、ウェブ12A,12Bに対して垂直に突出するようにそれぞれ接合されている。開口部14が形成されることによるフランジ11A,11Bの断面欠損によるH形断面梁10A,10Bの強度(例えば断面係数)および剛性(例えば断面二次モーメント)の低下は、補強部材17を取り付けることによって補うことができる。なお、図示された例では補強部材17がウェブ12Aおよびウェブ12B(第2のH形断面部材の第2の板状部分)の両方に取り付けられているが、補強部材17はウェブ12Aまたはウェブ12Bのいずれか一方のみに取り付けられてもよい。
例えば、図8Aおよび図8Bに示されたようにフランジ11A,11Bの材軸方向に平行に延び、且つウェブ12A,12Bに対して垂直に突出するように取り付けられる板体状の補強部材17の場合、補強部材17の取付位置と断面寸法との関係は以下の式(3)で表される。なお、式(3)では、開口部14の形成によるH形断面梁10A,10Bの断面強軸回りの中立軸位置の変動が無視できることを仮定し、補強およびフランジ断面欠損の前と補強後の断面とで断面二次モーメントが等しくなるような補強部材を示している。式(3)において、Dはフランジ11A,11Bの幅方向における開口部14の寸法(開口部14が円形の場合は直径に等しい)、tはフランジ11A,11Bの板厚、hはH形断面梁10A,10Bの断面強軸回りの中立軸からフランジ11A,11Bの板厚中心までの距離、Aは補強部材17の断面積、hはH形断面梁10A,10Bの断面強軸回りの中立軸から補強部材17の板厚中心までの距離である。なお、補強部材17の断面積は、補強部材17の両側を合わせた幅をb、板厚をt、ウェブ12A,12Bの板厚をtとすると、A=(b−t)tで求められる。
Figure 0006583598
また、H形断面梁10A,10Bの材軸方向における補強部材17の長さは、例えば開口部14の材軸方向の長さ以上としてもよいし、補強部材17の長さ2Lを以下の式(4)を用いて算出してもよい。なお、式(4)は、ウェブ12A,12Bを流れるせん断力が材軸方向に対して45°の方向で伝わることを仮定している
Figure 0006583598
なお、図8Aおよび図8Bの例では板状の補強部材17が溶接などによってウェブ12A,12Bに取り付けられるが、補強部材17の形状および取り付け方法はこのような例には限られない。例えば、補強部材17は、L字状の断面形状を有し、一方の面がウェブ12A,12Bに当接されてボルト接合される一方で、他方の面がウェブ12A,12Bに対して垂直に、すなわちフランジ11A,11Bとは平行に延びてもよい。それ以外にも、H形断面梁10A,10Bの強度および剛性を上昇させることが可能であれば、様々な形状の補強部材17を、様々な方法で取り付けることができる。
また、上記のような補強部材17の取り付けとは別の観点で、フランジ11A,11Bを形成する材料の強度を高くすることによって、開口部14が形成されることによるフランジ11A,11Bの断面欠損によるH形断面梁10A,10Bの強度低下を補ってもよい。この場合、フランジ11Aを形成する材料の降伏点(以下、降伏強度という場合もある)はウェブ12Aを形成する材料の降伏点よりも高くなり、フランジ11B(第2のH形断面部材の第1の板状部分)を形成する材料の降伏点はウェブ12B(第2のH形断面部材の第1の板状部分)を形成する材料の降伏点よりも高くなってもよい。具体的には、フランジ11A,11Bの降伏強度fyaを、フランジ11A,11Bの幅b、開口部14が形成されない場合のフランジ11A,11Bの降伏強度fy0、およびフランジ11A,11Bの幅方向における開口部14の寸法D(開口部14の平面形状が円形の場合は直径に等しい)を用いて、以下の式(5)を満たすように決定することができる。なお、上記のような材料の選定は、ウェブ12Aとフランジ11Aとの組み合わせ、またはウェブ12Bとフランジ11Bとの組み合わせのいずれか一方のみが対象であってもよい。
Figure 0006583598
(第4の実施形態)
図9は、本発明の第4の実施形態に係る柱梁接合構造の斜視図であり、図10は図9の分解図である。図11は、図9に示された例における応力集中部と開口部との関係を示す図である。図9に示されるように、本実施形態に係る柱梁接合構造では、フランジ11Aおよびウェブ12Aを有するH形断面梁10A(第1のH形断面部材)が、材軸方向端部において、鋼管柱40に設けられるダイヤフラム41(第1の板状部分)および仕口ウェブ42(第2の板状部分)を有する接合部材(第2のH形断面部材)に接合される。フランジ11Aとダイヤフラム41との間には突合せ溶接部431(第1の溶接部)が形成される。図示された例では、ウェブ12Aと仕口ウェブ42との間にも突合せ溶接部432(第2の溶接部)が形成されているが、ウェブ12Aと仕口ウェブ42との間は必ずしも溶接されなくてもよく、例えば添接板を用いてボルト接合されてもよい。
さらに、本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、ウェブ12Aおよび仕口ウェブ42のそれぞれの仮想的な延長面と突合せ溶接部431を仮想的に延長した線との交差部分を含む領域で、フランジ11Aおよびダイヤフラム41にまたがる開口部44が形成される。図示された例において、開口部44は、フランジ11Aの幅方向中央に形成されている。開口部44の平面形状は、図示された例では円形であるが、楕円形、または長円形など他の形状であってもよい。図10の分解図では、フランジ11A側の半開口部44Aおよびダイヤフラム41側の半開口部44Bが図示されている。
このように、本発明の実施形態に係るH形断面部材の接合構造は、上記の第1から第3の実施形態のような梁端部接合構造には限られず、本実施形態のような柱梁接合構造であってもよい。この場合、上記の例のように、H形断面梁10Aに接合される部材がフランジ11Aに対応する第1の板状部分とウェブ12Aに対応する第2の板状部分とを含んでいればよい。従って、鋼管柱40は図示された例のような円形断面の鋼管柱には限られず、角形鋼管柱やH形断面柱、溶接箱形断面柱などであってもよい。なお、図11に示す例のように、フランジ11Aの幅方向中央の延長線上に鋼管柱40とダイヤフラム41との境目の応力集中部41Aが形成される場合、開口部44を形成することによって、フランジ11Aを介して伝達される引張応力の作用線(図中に両矢印で示す)を応力集中部41Aからずらし、応力集中部41Aにおける応力集中を緩和することができる。
上記で第1から第3の実施形態として説明された梁端部接合構造の構成は、H形断面梁10B(第2のH形断面部材)のフランジ11B(第1の板状部分)およびウェブ12B(第2の板状部分)を、それぞれ本実施形態における鋼管柱40の接合部材のダイヤフラム41および仕口ウェブ42に置き換えることによって、本実施形態においても適用可能である。従って、例えば、本実施形態でも、開口部44に連通して、ウェブ12Aおよび仕口ウェブ42にそれぞれ切り欠きを形成してもよい。あるいは、突合せ溶接部431に接する領域で予めウェブ12A(および仕口ウェブ42)にスカラップを形成した上で、突合せ溶接後にフランジ11Aおよびダイヤフラム41に開口部44を形成してもよい。また、H形断面梁10Aが鋼板を溶接することにより製造されたH形鋼である場合に、予めフランジ11Aおよびダイヤフラム41に半開口部を形成した上で、フランジ11Aとウェブ12Aとを溶接し、その後にH形断面梁10Aとダイヤフラム41および仕口ウェブ42とを突合せ溶接してもよい。
以上で説明した本発明の実施形態に係る梁端部接合構造は、溶接欠陥やフランジの面外変形などによるき裂の発生を効果的に防止することができる。従って、例えば、繰り返し荷重による疲労き裂が発生やすい橋梁や、重量物が収容される倉庫などの構造物、および波浪による繰返し応力を受ける海洋構造物などにおいて、上記の梁端部接合構造を有利に用いることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の変形例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10A,10B…H形断面梁、11A,11B…フランジ、12A,12B…ウェブ、121A,121B…延長面、131,132…突合せ溶接部、133…溶接部、14…開口部、14A,14B…半開口部、15A,15B…切り欠き、16…裏当金、17…補強部材、21A,21B…スカラップ、40…鋼管柱、41…ダイヤフラム、42…仕口ウェブ、431,432…突合せ溶接部、44…開口部。

Claims (13)

  1. フランジおよびウェブを含む第1のH形断面部材を、材軸方向端部において、前記フランジに対応する第1の板状部分および前記ウェブに対応する第2の板状部分を有する第2のH形断面部材に接合するH形断面部材の接合構造であって、
    前記フランジと前記第1の板状部分との間に前記材軸方向に交差する方向に延びる第1の溶接部が形成され、
    前記ウェブおよび前記第2の板状部分のそれぞれの板面を仮想的に延長した面と前記第1の溶接部を仮想的に延長した線との交差部分を含む領域で前記フランジおよび前記第1の板状部分にまたがる開口部が形成されている、H形断面部材の接合構造。
  2. 前記ウェブと前記第2の板状部分との間に第2の溶接部が形成されている、請求項1に記載のH形断面部材の接合構造。
  3. 前記開口部に連通して、前記ウェブおよび前記第2の板状部分にそれぞれ切り欠きが形成される、請求項1または請求項2に記載のH形断面部材の接合構造。
  4. 前記材軸方向において、前記ウェブに形成される切り欠きの前記フランジ側の端部位置は前記開口部の前記フランジ側の端部位置に一致し、前記第2の板状部分に形成される切り欠きの前記第1の板状部分側の端部位置は前記開口部の前記第1の板状部分側の端部位置に一致する、請求項3に記載のH形断面部材の接合構造。
  5. 前記第1の溶接部に接する領域で前記ウェブおよび前記第2の板状部分の少なくともいずれかにスカラップが形成されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のH形断面部材の接合構造。
  6. 前記ウェブ及び前記第2の板状部分の少なくとも一方に、前記第1のH形断面部材の材軸方向に平行に延びる部分を含む補強部材が取り付けられている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のH形断面部材の接合構造。
  7. 前記フランジを形成する材料の降伏点は、前記ウェブを形成する材料の降伏点よりも高い、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のH形断面部材の接合構造。
  8. 前記第1の板状部分を形成する材料の降伏点は、前記第2の板状部分を形成する材料の降伏点よりも高い、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のH形断面部材の接合構造。
  9. 前記第1のH形断面部材は第1のH形断面梁であり、前記第2のH形断面部材は第2のH形断面梁であり、前記第1の板状部分は前記第2のH形断面梁のフランジであり、前記第2の板状部分は前記第2のH形断面梁のウェブである、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のH形断面部材の接合構造。
  10. 前記第1のH形断面部材は第1のH形断面梁であり、前記第2のH形断面部材は柱に前記第1のH形断面梁を接合するための接合部材である、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のH形断面部材の接合構造。
  11. フランジおよびウェブを含む第1のH形断面部材を、材軸方向端部において、前記フランジに対応する第1の板状部分および前記ウェブに対応する第2の板状部分を有する第2のH形断面部材に接合するH形断面部材の接合構造の製造方法であって、
    前記フランジと前記第1の板状部分との間に前記材軸方向に交差する方向に延びる第1の溶接部を形成する工程と、
    前記ウェブおよび前記第2の板状部分のそれぞれの板面を仮想的に延長した面と前記第1の溶接部を仮想的に延長した線との交差部分を含む領域で前記フランジおよび前記第1の板状部分にまたがる開口部を形成する工程とを含む、H形断面部材の接合構造の製造方法。
  12. 前記開口部を形成する工程は、前記第1の溶接部を形成する工程の後に実施される、請求項11に記載のH形断面部材の接合構造の製造方法。
  13. 前記第1の溶接部を形成する工程の前に、前記フランジと前記ウェブとの間、および前記第1の板状部分と前記第2の板状部分との間に第2の溶接部を形成する工程をさらに含み、
    前記開口部を形成する工程は、前記第2の溶接部を形成する工程の前に実施される、請求項11に記載のH形断面部材の接合構造の製造方法。
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