JP6583544B2 - 質量分析装置及び質量分析方法 - Google Patents
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Description
本発明は、質量分析により得られるピークの質量電荷比の標準値が既知である標準試料を用いて、当該標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行う質量分析装置及び質量分析方法に関するものである。
従来から、標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行うことにより、高い精度での分析を可能とする質量分析装置が利用されている。
具体的には、このような質量分析装置では、質量分析で得られるピークの質量電荷比の標準値が既知である試料が標準試料として用いられる。質量分析装置では、標準試料を含む測定対象試料の質量分析が行われて、マススペクトルデータが作成される。また、マススペクトルデータに含まれる標準試料のピークの質量電荷比の実測値が検出され、実測値と標準値との比較により、分析動作で生じているずれ(誤差)が補正値として算出される。そして、当該補正値を用いてマススペクトルデータが補正されて、正確なマススペクトルデータが作成される。ユーザは、このような補正後のマススペクトルデータに基づいて分析を行うことにより、精度の高い分析を行うことができる(例えば、下記特許文献1参照)。
このような質量分析装置を用いる場合には、ユーザは、分析範囲となる質量電荷比の範囲を予め設定する。そして、質量分析装置では、この設定された質量電荷比の範囲でマススペクトルデータが作成(取得)される。
上記のような従来の質量分析装置では、ユーザは、分析範囲となる質量電荷比の範囲を設定する際に、質量分析で得られる標準試料のピークを考慮した上で設定を行う必要があるという不具合があった。具体的には、質量分析装置において、上記したように、マススペクトルデータの補正を行うためには、マススペクトルデータに標準試料のピークが含まれる必要がある。そのため、ユーザは、質量分析で得られる標準試料のピークの質量電荷比の値を予め確認し、その値が含まれるように分析範囲を設定する必要がある。また、質量分析で得られる標準試料のピークの質量電荷比の値が、分析に必要となる質量電荷比の範囲から大きく離れている場合には、分析に不要なマススペクトルデータを多量に作成することとなり、全体の分析時間も増大してしまうという不具合が生じる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、マススペクトルデータを補正するための作業を効率化できる質量分析装置及び質量分析方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る質量分析装置は、質量分析により得られるピークの質量電荷比の標準値が既知である標準試料を用いて、当該標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行う。前記質量分析装置は、分析範囲設定受付部と、記憶部と、標準値選定部と、質量分析部と、データ取得部とを備える。前記分析範囲設定受付部は、質量分析の分析範囲となる質量電荷比の範囲の設定を受け付ける。前記記憶部は、標準試料について質量分析したときに得られる複数のピークの質量電荷比の標準値を予め記憶する。前記標準値選定部は、前記記憶部から複数のピークの質量電荷比の標準値を読み出し、それらの標準値の中から特定のピークの質量電荷比の標準値を選定する。前記質量分析部は、標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行う。前記データ取得部は、前記分析範囲設定受付部により設定が受け付けられた質量電荷比の範囲の両端に、それぞれマージンを加えたデータ取得範囲で、測定対象試料の質量分析により得られるマススペクトルデータを取得する。前記標準値選定部は、前記記憶部に記憶されている複数のピークの質量電荷比の標準値の中から、前記マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値を選定する一方で、当該マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値がない場合には、前記分析範囲外で当該マージンの範囲に最も近いピークの質量電荷比の標準値を選定する。前記データ取得部は、前記マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値がない場合には、前記標準値選定部により選定された標準値を含む範囲に前記マージンを拡大したデータ取得範囲で、測定対象試料の質量分析により得られるマススペクトルデータを取得する。
このような構成によれば、ユーザによって、分析範囲となる質量電荷比の範囲の設定が行われると、標準値選定部は、記憶部から、複数のピークの質量電荷比の標準値を読み出し、標準値の中から特定のピークの質量電荷比の標準値を選定する。具体的には、標準値選定部は、記憶部に記憶されている複数のピークの質量電荷比の中から、マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値を選定する。データ取得部は、設定された質量電荷比の範囲にマージンを加えたデータ取得範囲でマススペクトルデータを取得する。
一方、マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値がない場合には、標準値選定部は、分析範囲外でマージンの範囲に最も近いピークの質量電荷比の標準値を選定する。データ取得部は、その選定された標準値を含む範囲にマージンを拡大したデータ取得範囲で、マススペクトルデータを取得する。
そのため、ユーザは、質量分析で得られる標準試料のピークを考慮することなく、単に分析で必要となる質量電荷比の範囲を分析範囲として設定する作業を行えばよく、ユーザの作業を簡易にすることができる。
また、マススペクトルデータを補正するために必要となる最小限の範囲で、マススペクトルデータを取得できる。
そのため、分析に不要なマススペクトルデータを多量に取得することを抑制して、全体のデータ量や分析時間が増大することを抑制できる。
すなわち、本発明に係る質量分析装置によれば、マススペクトルデータを補正するための作業を効率化できる。
また、マススペクトルデータを補正するために必要となる最小限の範囲で、マススペクトルデータを取得できる。
そのため、分析に不要なマススペクトルデータを多量に取得することを抑制して、全体のデータ量や分析時間が増大することを抑制できる。
すなわち、本発明に係る質量分析装置によれば、マススペクトルデータを補正するための作業を効率化できる。
(2)また、前記質量分析装置は、データ補正部をさらに備えてもよい。前記データ補正部は、前記標準値選定部により選定された前記特定のピークの質量電荷比の標準値、及び、前記データ取得範囲内における前記特定のピークに対応する質量電荷比の実測値に基づいて、前記データ取得部により取得された前記データ取得範囲内のマススペクトルデータを補正する。
このような構成によれば、データ補正部によって、マススペクトルデータを精度よく補正できる。
(3)また、前記質量分析装置は、標準試料設定受付部をさらに備えてもよい。前記標準試料設定受付部は、標準試料の種類の設定を受け付ける。前記質量分析部は、前記標準試料設定受付部により設定が受け付けられた標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行ってもよい。前記記憶部は、複数種類の標準試料について、それぞれを質量分析したときに得られる複数のピークの質量電荷比の標準値を各標準試料に対応付けて予め記憶してもよい。前記標準値選定部は、前記記憶部から、前記標準試料設定受付部により設定が受け付けられた標準試料に対応する複数のピークの質量電荷比の標準値を読み出し、それらの標準値の中から特定のピークの質量電荷比の標準値を選定してもよい。
このような構成によれば、ユーザによって、複数種類の標準試料から選択した1つの標準試料が設定されると、標準試料設定受付部は、その設定を受け付ける。標準値選定部は、記憶部から、設定された標準試料に対応する複数のピークの質量電荷比の標準値を読み出し、標準値の中から特定のピークの質量電荷比の標準値を選定する。
そのため、ユーザは、質量分析で得られる標準試料のピークを考慮することなく、単に標準試料の種類を選択して設定する作業を行えばよく、ユーザの作業を簡易にすることができる。
そのため、ユーザは、質量分析で得られる標準試料のピークを考慮することなく、単に標準試料の種類を選択して設定する作業を行えばよく、ユーザの作業を簡易にすることができる。
(4)また、標準値選定部は、2つ以上のピークの質量電荷比の標準値を選定してもよい。
このような構成によれば、2つ以上のピークの質量電荷比の標準値に基づいて、マススペクトルデータを補正できるため、マススペクトルデータの補正の精度を向上できる。
(5)また、前記標準値選定部は、前記分析範囲を挟んで両側において、それぞれ少なくとも1つのピークの質量電荷比の標準値を選定してもよい。
このような構成によれば、マススペクトルデータの補正の精度を一層向上できる。
(6)本発明に係る質量分析方法は、質量分析により得られるピークの質量電荷比の標準値が既知である標準試料を用いて、当該標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行う。前記質量分析方法は、分析範囲設定ステップと、標準値選定ステップと、質量分析ステップと、データ取得ステップとを含む。前記分析範囲設定ステップでは、質量分析の分析範囲となる質量電荷比の範囲を設定する。前記標準値選定ステップでは、標準試料について質量分析したときに得られる複数のピークの質量電荷比の標準値を予め記憶する記憶部から、当該複数のピークの質量電荷比の標準値を読み出し、それらの標準値の中から特定のピークの質量電荷比の標準値を選定する。前記質量分析ステップでは、標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行う。前記データ取得ステップでは、前記分析範囲設定ステップで設定された質量電荷比の範囲の両端に、それぞれマージンを加えたデータ取得範囲で、測定対象試料の質量分析により得られるマススペクトルデータを取得する。前記標準値選定ステップでは、前記記憶部に記憶されている複数のピークの質量電荷比の標準値の中から、前記マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値を選定する一方で、当該マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値がない場合には、前記分析範囲外で当該マージンの範囲に最も近いピークの質量電荷比の標準値を選定する。前記データ取得ステップでは、前記マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値がない場合には、前記標準値選定ステップで選定された標準値を含む範囲に前記マージンを拡大したデータ取得範囲で、測定対象試料の質量分析により得られるマススペクトルデータを取得する。
(7)また、前記質量分析方法は、データ補正ステップをさらに含んでもよい。前記データ補正ステップでは、前記標準値選定ステップで選定された前記特定のピークの質量電荷比の標準値、及び、前記データ取得範囲内における前記特定のピークに対応する質量電荷比の実測値に基づいて、前記データ取得ステップで取得された前記データ取得範囲内のマススペクトルデータを補正する。
(8)また、前記質量分析方法は、標準試料設定ステップをさらに含んでもよい。前記標準試料設定ステップでは、標準試料の種類を設定する。前記質量分析ステップでは、前記標準試料設定ステップで設定された標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行ってもよい。前記標準値選定ステップでは、複数種類の標準試料について、それぞれを質量分析したときに得られる複数のピークの質量電荷比の標準値を各標準試料に対応付けて予め記憶する記憶部から、前記標準試料設定ステップで設定された標準試料に対応する複数のピークの質量電荷比の標準値を読み出し、それらの標準値の中から特定のピークの質量電荷比の標準値を選定してもよい。
(9)また、前記標準値選定ステップでは、2つ以上のピークの質量電荷比の標準値を選定してもよい。
(10)また、前記標準値選定ステップでは、前記分析範囲を挟んで両側において、それぞれ少なくとも1つのピークの質量電荷比の標準値を選定してもよい。
本発明によれば、ユーザは、質量分析で得られる標準試料のピークを考慮することなく、単に分析で必要となる質量電荷比の範囲を分析範囲として設定し、標準試料を設定する作業を行えばよく、ユーザの作業を簡易にすることができる。また、マススペクトルデータを補正するために必要となる最小限の範囲で、マススペクトルデータを取得できる。そのため、マススペクトルデータを補正するための作業を効率化できる。
1.質量分析装置の構成
図1は、本発明の一実施形態に係る質量分析装置1の具体的構成を示したブロック図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る質量分析装置1の具体的構成を示したブロック図である。
質量分析装置1は、標準試料(内標)を含む測定対象試料の質量分析を行う装置であって、質量分析部2と、操作部3と、表示部4と、記憶部5と、制御部6とを備えている。
質量分析部2は、例えば、イオン化室及びTOFMS(飛行時間型質量分析計)などを備えている(図示せず)。測定対象試料は、イオン化室に供給され、MALDI(マトリックス支援レーザ脱離イオン化法)などのイオン化法を用いてイオン化される。ただし、試料成分のイオン化法としては、MALDIに限らず、他の各種方法を用いることができる。
TOFMSでは、飛行空間を飛行したイオンがイオン検出器(図示せず)により検出される。具体的には、飛行空間に形成された電場により加速されたイオンが、当該飛行空間を飛行する間に質量電荷比に応じて時間的に分離され、イオン検出器により順次検出される。これにより、質量電荷比(m/z値)とイオン検出器における検出強度との関係がスペクトルとして測定され、質量分析が実現される。
操作部3は、例えば、キーボード及びマウスなどにより構成される。ユーザは、操作部3を操作することにより、分析条件(設定内容)などの各種情報を制御部6に入力することができる。
表示部4は、例えば、液晶表示器などにより構成される。表示部4には、制御部6の制御により、分析結果などの各種情報が表示される。
表示部4は、例えば、液晶表示器などにより構成される。表示部4には、制御部6の制御により、分析結果などの各種情報が表示される。
記憶部5は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスクなどにより構成されている。記憶部5は、複数の標準試料データ51を記憶している。
各標準試料データ51は、質量分析で使用可能な標準試料に関するデータであって、標準試料の種類ごとのデータである。各標準試料データでは、インデックスデータ52と、複数の標準値データ53とが互いに対応づけられている。
インデックスデータ52は、標準試料の種類を特定するためのデータである。インデックスデータ52は、複数の標準試料データ51の中から1つの標準試料データ51を選定する際のインデックスとして用いられる。
各標準値データ53は、標準試料を質量分析した際に得られるピークの質量電荷比の標準値の情報である。具体的には、標準試料のそれぞれを質量分析すると、標準試料ごとに複数のピークが得られる。標準値データ53は、この標準試料ごとのピークの質量電荷比の標準値の情報である。標準試料データ51に含まれる標準値データ53の数は、標準試料の種類によって異なるが、この例では、少なくとも2つ以上である。
制御部6は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む構成である。制御部6は、質量分析部2、操作部3及び表示部4との間で、電気信号の入力又は出力が可能である。制御部6は、必要に応じて、記憶部5に記憶されている情報を読み出す。制御部6は、CPUがプログラムを実行することにより、標準試料設定受付部61、分析範囲設定受付部62、データ取得部63、標準値選定部64、データ補正部65及び表示制御部66などとして機能する。
標準試料設定受付部61は、操作部3に入力された標準試料の種類の設定を受け付ける。なお、この標準試料の種類は、記憶部5で記憶されている標準試料データ51の種類に対応している。
分析範囲設定受付部62は、操作部3に入力された分析範囲の設定を受け付ける。具体的には、分析範囲設定受付部62は、分析を行う範囲として、質量電荷比の範囲の設定を受け付ける。
データ取得部63は、質量分析部2での質量分析の結果、及び、分析範囲設定受付部62により設定が受け付けられた質量電荷比の範囲に基づいて、マススペクトルデータを取得(作成)する。具体的には、データ取得部63は、分析範囲設定受付部62により設定が受け部けられた質量電荷比の範囲にマージンを加え、マージンを加えた後の範囲で、質量分析部2での質量分析により得られるマススペクトルデータを取得する。マージンとは、分析動作で生じる取得データの誤差(ずれ)を考慮した領域であって、誤差を含むデータを取得するように分析範囲(質量電荷比の範囲)を広げるための領域である。また、マージンは、分析範囲設定受付部62により設定が受け部けられた質量電荷比の範囲の境界付近のデータを正しく取得するために、分析範囲(質量電荷比の範囲)を広げるための領域でもある。詳しくは後述するが、このマージンは、標準値選定部64の選定内容に基づいて決定される。
標準値選定部64は、記憶部5に記憶されている標準試料データ51から複数の標準値データ53を読み出し、それらの中から特定の標準値データ53を選定する。具体的には、標準値選定部64は、標準試料設定受付部61により設定が受け付けられた標準試料に対応づけて、記憶部5から所定の標準値データ53の値(標準値)を選定する。
データ補正部65は、データ取得部63により取得されたマススペクトルデータを補正する。具体的には、データ補正部65は、標準値選定部64により選定された標準値(標準値データ53)、及び、マススペクトルデータに含まれる標準試料のピークの実測値に基づいて、マススペクトルデータを補正する。
表示制御部66は、データ補正部65が補正した後のマススペクトルデータに基づいて、表示部4にマススペクトルを表示させる処理を行う。
表示制御部66は、データ補正部65が補正した後のマススペクトルデータに基づいて、表示部4にマススペクトルを表示させる処理を行う。
2.制御部による制御動作
図2は、制御部6による処理の一例を示したフローチャートである。図3は、制御部6で処理されるデータを概略的に示した図であって、記憶部5で記憶する標準値データ53の値がマージンの範囲内にある場合における、補正後のマススペクトルデータを作成するまでの一連のデータを示している。なお、図3において、(a)〜(d)のそれぞれでは、横方向が質量電荷比の値を示しており、縦方向(グラフの縦方向の長さ)が信号強度の値を示している。
以下では、フローチャート及びデータ概略図を用いて、制御部6による制御動作を説明する。
図2は、制御部6による処理の一例を示したフローチャートである。図3は、制御部6で処理されるデータを概略的に示した図であって、記憶部5で記憶する標準値データ53の値がマージンの範囲内にある場合における、補正後のマススペクトルデータを作成するまでの一連のデータを示している。なお、図3において、(a)〜(d)のそれぞれでは、横方向が質量電荷比の値を示しており、縦方向(グラフの縦方向の長さ)が信号強度の値を示している。
以下では、フローチャート及びデータ概略図を用いて、制御部6による制御動作を説明する。
質量分析装置1を使用する場合には、ユーザは、まず、測定対象であるサンプル、及び、標準試料を準備する。標準試料は、質量分析により得られるピークの質量電荷比の標準値が既知の試料である。そして、記憶部5には、これらの使用可能な標準試料に関するデータが標準試料データ51として予め記憶されている。
ユーザは、サンプル及び標準試料からなる測定対象試料を質量分析部2にセットするとともに、操作部3を操作して、標準試料の種類の設定、及び、分析範囲の設定を行う(ステップS101でYES)。具体的には、ユーザは、操作部3を操作して、質量分析部2にセットした標準試料を特定するための設定を行うとともに(標準試料設定ステップ)、分析を行う質量電荷比の範囲の設定を行う(分析範囲設定ステップ)。
そして、標準試料設定受付部61は、標準試料の設定を受け付ける。また、分析範囲設定受付部62は、分析範囲となる質量電荷比の範囲の設定を受け付ける。
そして、標準試料設定受付部61は、標準試料の設定を受け付ける。また、分析範囲設定受付部62は、分析範囲となる質量電荷比の範囲の設定を受け付ける。
図3(a)では、分析範囲X1の両端に、マージンMA及びMBを加えた範囲が示されている。分析範囲X1は、分析範囲設定受付部62が受け付けた質量電荷比の範囲である。例えば、ユーザの操作部3の操作によって、分析範囲として、質量電荷比の下限値A及び上限値Bが設定された場合には、下限値Aから上限値Bまでの間が、分析範囲X1となる。また、質量分析装置1では、マージンMA及びMBの幅が予め定められている。そして、質量分析装置1では、分析範囲X1の両端にマージンMA及びMBを加えた範囲(分析範囲X1の前側にMA、後ろ側にMBを加えた範囲)を基準として、以下のように、データの処理が行われる。
なお、以下において、分析範囲X1の下限値Aから、マージンMAだけさらに前側に移動する点(値)までの領域を第1マージン領域M1とし、分析範囲X1の上限値Bから、マージンMBだけさらに後ろ側に移動する点(値)までの領域を第2マージン領域M2とする。
標準値選定部64は、標準試料設定受付部61により設定が受け付けられた標準試料に対応づけて、記憶部5から、当該標準試料を示すインデックスデータ52を含む標準試料データ51を読み出す。そして、標準値選定部64は、その標準試料データ51に含まれる標準値データ53のうち、マージンの範囲に含まれる標準値を示す標準値データ53がある場合には、その標準値を選定する(標準値選定ステップ)。
図3(b)では、図3(a)に示すデータ(範囲)に標準値P1〜P3で表れる標準値データ53を重ねて示している。標準値P1〜P3のそれぞれは、標準値選定部64が、記憶部5から読み出す標準試料データ51に含まれる各標準値データ53の値に対応している。
具体的には、標準値選定部64が読み出した標準試料データ51に含まれる各標準値データ53の値(標準値P1〜P3)のうち、標準値P1は、第1マージン領域M1に含まれており、標準値P2は、第2マージン領域M2に含まれており、標準値P3は、第2マージン領域M2よりも後ろ側の領域に位置している。
この例では、標準値選定部64は、第1マージン領域M1及び第2マージン領域M2に標準値P1及び標準値P2が含まれることから(ステップS102でYES)、その標準値P1及び標準値P2を選定する(ステップS103)。
このように、標準値選定部64は、標準試料データ51に含まれる標準値データ53から、少なくとも2つ以上の標準値を選定する。具体的には、標準値選定部64は、分析範囲X1を挟んで両側(前側及び後ろ側)において、それぞれ少なくとも1つの標準値が存在するように、標準値を選定する。
そして、ユーザは、操作部3において、質量分析部2における質量分析を開始するための操作を行う(ステップS104でYES)。質量分析部2は、当該操作に応じて、質量分析を開始する(ステップS105:質量分析ステップ)。具体的には、質量分析部2は、サンプル及び標準試料からなる測定対象試料をイオン化し、得られたイオンを飛行空間で飛行させて、イオン検出器で検出する。そして、質量分析部2は、質量電荷比とイオン検出器における検出強度との関係をスペクトルとして測定する。
質量分析部2における質量分析が終了すると(ステップS106でYES)、データ取得部63は、分析範囲にマージンを加えた範囲で、マススペクトルデータを取得する。この例では、第1マージン領域M1及び第2マージン領域M2に標準値P1及び標準値P2が含まれる。そのため、データ取得部63は、図3(c)に示すように、分析範囲X1の両端にそれぞれマージンMA及びMBを加えた範囲をデータ取得範囲X2とし、このデータ取得範囲X2で、質量分析部2による質量分析により得られるマススペクトルデータを取得する(ステップS107:データ取得ステップ)。
このマススペクトルデータには、サンプルのデータであるサンプルデータSと、標準試料の実測値のデータである実測データTとが含まれる。実測データTの質量電荷比の値は、実測値Q1及び実測値Q2である。実測データTの実測値Q1は、標準値データ53の標準値P1に対応しており、実測データTの実測値Q2は、標準値データ53の標準値P2に対応している。
このサンプルデータS及び実測データTに対しては、分析動作で生じるずれ(誤差)が含まれている。そこで、データ補正部65は、標準試料の標準値及び実測値に基づいて、サンプルデータSを補正する。具体的には、実測データTの実測値Q1と、標準値データ53の標準値P1との間では、d1のずれが発生している。また、実測データTの実測値Q2と、標準値データ53の標準値P2との間では、d2のずれが発生している。そのため、データ補正部65は、このことに基づいて、データを補正するための補正値(補正式)を求める。そして、データ補正部65は、その補正値をサンプルデータSに適用することで、図3(d)に示すように、補正後のマススペクトルデータであるサンプルデータUを作成する(ステップS108:データ補正ステップ)。
なお、サンプルデータSを補正する方法としては、標準値を横軸とし、実測値を縦軸とする領域において、標準試料の標準値及び実測値に基づく直線を作成し、作成した直線、及び、サンプルデータSの値に基づいて(作成した直線上において、サンプルデータSに対応する標準値の値に基づいて)、サンプルデータUを作成する方法や、その他の質量補正の方法が挙げられる。
そして、表示制御部66は、補正後のマススペクトルデータ(サンプルデータU)を表示部4に表示させる。
そして、表示制御部66は、補正後のマススペクトルデータ(サンプルデータU)を表示部4に表示させる。
一方、ステップS102でNOの場合、すなわち、マージンの範囲に標準値が含まれない場合には、図4に示すようにして、マススペクトルデータが作成される。図4は、制御部6で処理されるデータを概略的に示した図であって、記憶部5で記憶する標準値データ53の値がマージンの範囲内にない場合における、補正後のマススペクトルデータを作成するまでの一連のデータを示している。図4では、(b)において、標準値P2及びP3の標準値データ53が、第2マージン領域M2の外側に位置しており、(c)において、実測データTが、第2マージン領域M2の外側に位置している点が、図3と異なっている。
具体的には、標準値選定部64は、ステップS102において、記憶部5から読み出した標準試料データ51に含まれる標準値データ53がマージンの範囲に含まれない場合には、分析範囲X1の外側であって、マージンに最も近い標準値を選定する(ステップS109)。この例では、図4(b)に示すように、第2マージン領域M2には、標準値データ53が含まれていない。また、この例では、標準値がP2である標準値データ53が、分析範囲X1の外側に位置し、かつ、第2マージン領域M2に最も近い標準値データ53である。
なお、第1マージン領域M1には、標準値がP1である標準値データ53が含まれている。そのため、標準値選定部64は、分析範囲X1の前側に関しては、上記と同様に標準値がP1である標準値データ53を選定する。
そして、データ取得部63は、分析範囲X1の両端において、選定された標準値を含むように、マージンを拡大する。
この例では、図4(c)に示すように、第2マージン領域M2には、標準値データ53が含まれていない。そのため、データ取得部63は、分析範囲X1の後ろ側には、標準値がP2である標準値データ53を含むように、第3マージン領域M3を得る(作成する)。一方、第1マージン領域M1には、標準値がP1である標準値データ53が含まれている。そのため、データ取得部63は、分析範囲X1の前側に加えるマージンは、上記と同様に、第1マージン領域M1とする。
その後は、上記と同様にして、ユーザによる操作部3の操作に基づいて、質量分析部2における質量分析が開始される。そして、データ取得部63は、分析範囲X1の両側に各マージン領域(第1マージン領域M1及び第3マージン領域M3)を加えた範囲をデータ取得範囲X3とし、このデータ取得範囲X3で、質量分析部2の質量分析により得られるマススペクトルデータを取得する。また、上記と同様にして、データ補正部65によって、補正後のマススペクトルデータであるサンプルデータUが作成され、表示制御部66によって、補正後のマススペクトルデータ(サンプルデータU)が表示部4に表示される。
3.作用効果
(1)本実施形態では、ユーザによって、分析範囲となる質量電荷比の範囲の設定が行われると(設定ステップ)、標準値選定部64は、記憶部5から、標準試料データ51を読み出す。そして、標準値選定部64は、その標準試料データ51に含まれる標準値データ53のうち、マージンの範囲に含まれる標準値を示す標準値データ53がある場合には(ステップS102でYES)、その標準値(標準値P1及びP2)を選定する。また、データ取得部63は、図3(c)に示すように、設定された質量電荷比の範囲(分析範囲X1)の両端に、マージンMA及びMBを加えたデータ取得範囲X2でマススペクトルデータを取得する。そして、データ補正部65は、図3(d)に示すように、選定された標準値(標準値P1及びP2)、並びに、データ取得範囲X2内における実測データTの実測値(実測値Q1及びQ2)に基づいて、取得されたマススペクトルデータを補正する。
(1)本実施形態では、ユーザによって、分析範囲となる質量電荷比の範囲の設定が行われると(設定ステップ)、標準値選定部64は、記憶部5から、標準試料データ51を読み出す。そして、標準値選定部64は、その標準試料データ51に含まれる標準値データ53のうち、マージンの範囲に含まれる標準値を示す標準値データ53がある場合には(ステップS102でYES)、その標準値(標準値P1及びP2)を選定する。また、データ取得部63は、図3(c)に示すように、設定された質量電荷比の範囲(分析範囲X1)の両端に、マージンMA及びMBを加えたデータ取得範囲X2でマススペクトルデータを取得する。そして、データ補正部65は、図3(d)に示すように、選定された標準値(標準値P1及びP2)、並びに、データ取得範囲X2内における実測データTの実測値(実測値Q1及びQ2)に基づいて、取得されたマススペクトルデータを補正する。
一方、ステップS102でNOの場合、すなわち、マージンの範囲に標準値が含まれない場合には、標準値選定部64は、分析範囲X1の外側であって、マージンに最も近い標準値を選定する(ステップS109)。そして、データ取得部63は、図4(c)に示すように、選定された標準値を含むように拡大したマージンを加えたデータ取得範囲X3で、マススペクトルデータを取得する(ステップS110)。
そのため、ユーザは、質量分析で得られる標準試料のピークの値を考慮することなく、設定ステップにおいて、単に分析で必要となる質量電荷比の範囲を分析範囲として設定する作業を行えばよく、ユーザの作業を簡易にすることができる。
また、マススペクトルデータを補正するために必要となる最小限のデータ取得範囲で、マススペクトルデータを取得できる。
そのため、分析に不要なマススペクトルデータを多量に取得することを抑制して、全体のデータ量や分析時間が増大することを抑制できる。
すなわち、本実施形態によれば、マススペクトルデータを補正するための作業を効率化できる。
また、マススペクトルデータを補正するために必要となる最小限のデータ取得範囲で、マススペクトルデータを取得できる。
そのため、分析に不要なマススペクトルデータを多量に取得することを抑制して、全体のデータ量や分析時間が増大することを抑制できる。
すなわち、本実施形態によれば、マススペクトルデータを補正するための作業を効率化できる。
(2)また、本実施形態では、データ補正部65は、標準値選定部64により選定された標準値データ53の標準値、及び、分析範囲内における実測データTの実測値に基づいて、サンプルデータSを補正する。具体的には、データ補正部65は、実測データTの実測値Q1と、標準値データ53の標準値P1との間にd1のずれが発生していること、及び、実測データTの実測値Q2と、標準値データ53の標準値P2との間にd2のずれが発生していることに基づいて、データを補正するための補正値(補正式)を求める。そして、データ補正部65は、その補正値をサンプルデータSに適用することで、補正後のマススペクトルデータであるサンプルデータUを作成する(データ補正ステップ)。
そのため、データ補正部65によって、サンプルデータSを精度よく補正できる。
そのため、データ補正部65によって、サンプルデータSを精度よく補正できる。
(3)また、本実施形態では、ユーザによって、複数種類の標準試料から選択した1つの標準試料が設定されると、標準試料設定受付部61は、その設定を受け付ける。標準値選定部64は、標準試料設定受付部61により設定が受け付けられた標準試料に対応づけて、記憶部5から、当該標準試料を示すインデックスデータ52を含む標準試料データ51を読み出す。そして、標準値選定部64は、その標準試料データ51に含まれる標準値データ53から、特定の標準値データ53を選定する(標準値選定ステップ)。
そのため、ユーザは、質量分析で得られる標準試料のピークを考慮することなく、単に標準試料の種類を選択して設定する作業を行えばよく、ユーザの作業を簡易にすることができる。
そのため、ユーザは、質量分析で得られる標準試料のピークを考慮することなく、単に標準試料の種類を選択して設定する作業を行えばよく、ユーザの作業を簡易にすることができる。
(4)また、本実施形態では、標準値選定部64は、図3及び図4に示すように、記憶部5の標準試料データ51に含まれる標準値データ53のうち、少なくとも2つ以上の標準値を選定する。
そのため、データ補正部65によって、2つ以上の標準値に基づいて、マススペクトルデータを補正できる。
その結果、マススペクトルデータの補正の精度を向上できる。
そのため、データ補正部65によって、2つ以上の標準値に基づいて、マススペクトルデータを補正できる。
その結果、マススペクトルデータの補正の精度を向上できる。
(5)また、本実施形態では、標準値選定部64は、図3及び図4に示すように、分析範囲X1を挟んで両側(前側及び後ろ側)において、それぞれ少なくとも1つの標準値が存在するように、標準値を選定する。
そのため、マススペクトルデータの補正の精度を一層向上できる。
そのため、マススペクトルデータの補正の精度を一層向上できる。
4.変形例
以上の実施形態では、標準値選定部64は、記憶部5の標準試料データ51に含まれる標準値データ53のうち、2つ以上の標準値を選定するとして説明した。しかし、標準値選定部64は、記憶部5の標準試料データ51に含まれる標準値データ53のうち、1つの標準値を選定してもよい。また、この場合、標準値選定部64は、分析範囲の前側及び後ろ側のいずれか一方において、1つの標準値が存在するように、標準値を選定してもよい。
以上の実施形態では、標準値選定部64は、記憶部5の標準試料データ51に含まれる標準値データ53のうち、2つ以上の標準値を選定するとして説明した。しかし、標準値選定部64は、記憶部5の標準試料データ51に含まれる標準値データ53のうち、1つの標準値を選定してもよい。また、この場合、標準値選定部64は、分析範囲の前側及び後ろ側のいずれか一方において、1つの標準値が存在するように、標準値を選定してもよい。
1 質量分析装置
2 質量分析部
5 記憶部
61 標準試料設定受付部
62 分析範囲設定受付部
63 データ取得部
64 標準値選定部
65 データ補正部
2 質量分析部
5 記憶部
61 標準試料設定受付部
62 分析範囲設定受付部
63 データ取得部
64 標準値選定部
65 データ補正部
Claims (10)
- 質量分析により得られるピークの質量電荷比の標準値が既知である標準試料を用いて、当該標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行う質量分析装置であって、
質量分析の分析範囲となる質量電荷比の範囲の設定を受け付ける分析範囲設定受付部と、
標準試料について質量分析したときに得られる複数のピークの質量電荷比の標準値を予め記憶する記憶部と、
前記記憶部から複数のピークの質量電荷比の標準値を読み出し、それらの標準値の中から特定のピークの質量電荷比の標準値を選定する標準値選定部と、
標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行う質量分析部と、
前記分析範囲設定受付部により設定が受け付けられた質量電荷比の範囲の両端に、それぞれマージンを加えたデータ取得範囲で、測定対象試料の質量分析により得られるマススペクトルデータを取得するデータ取得部とを備え、
前記標準値選定部は、前記記憶部に記憶されている複数のピークの質量電荷比の標準値の中から、前記マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値を選定する一方で、当該マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値がない場合には、前記分析範囲外で当該マージンの範囲に最も近いピークの質量電荷比の標準値を選定し、
前記データ取得部は、前記マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値がない場合には、前記標準値選定部により選定された標準値を含む範囲に前記マージンを拡大したデータ取得範囲で、測定対象試料の質量分析により得られるマススペクトルデータを取得することを特徴とする質量分析装置。 - 前記標準値選定部により選定された前記特定のピークの質量電荷比の標準値、及び、前記データ取得範囲内における前記特定のピークに対応する質量電荷比の実測値に基づいて、前記データ取得部により取得された前記データ取得範囲内のマススペクトルデータを補正するデータ補正部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
- 標準試料の種類の設定を受け付ける標準試料設定受付部をさらに備え、
前記質量分析部は、前記標準試料設定受付部により設定が受け付けられた標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行い、
前記記憶部は、複数種類の標準試料について、それぞれを質量分析したときに得られる複数のピークの質量電荷比の標準値を各標準試料に対応付けて予め記憶し、
前記標準値選定部は、前記記憶部から、前記標準試料設定受付部により設定が受け付けられた標準試料に対応する複数のピークの質量電荷比の標準値を読み出し、それらの標準値の中から特定のピークの質量電荷比の標準値を選定することを特徴とする請求項2に記載の質量分析装置。 - 前記標準値選定部は、2つ以上のピークの質量電荷比の標準値を選定することを特徴とする請求項3に記載の質量分析装置。
- 前記標準値選定部は、前記分析範囲を挟んで両側において、それぞれ少なくとも1つのピークの質量電荷比の標準値を選定することを特徴とする請求項4に記載の質量分析装置。
- 質量分析により得られるピークの質量電荷比の標準値が既知である標準試料を用いて、当該標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行う質量分析方法であって、
質量分析の分析範囲となる質量電荷比の範囲を設定する分析範囲設定ステップと、
標準試料について質量分析したときに得られる複数のピークの質量電荷比の標準値を予め記憶する記憶部から、当該複数のピークの質量電荷比の標準値を読み出し、それらの標準値の中から特定のピークの質量電荷比の標準値を選定する標準値選定ステップと、
標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行う質量分析ステップと、
前記分析範囲設定ステップで設定された質量電荷比の範囲の両端に、それぞれマージンを加えたデータ取得範囲で、測定対象試料の質量分析により得られるマススペクトルデータを取得するデータ取得ステップとを含み、
前記標準値選定ステップでは、前記記憶部に記憶されている複数のピークの質量電荷比の標準値の中から、前記マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値を選定する一方で、当該マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値がない場合には、前記分析範囲外で当該マージンの範囲に最も近いピークの質量電荷比の標準値を選定し、
前記データ取得ステップでは、前記マージンの範囲に含まれるピークの質量電荷比の標準値がない場合には、前記標準値選定ステップで選定された標準値を含む範囲に前記マージンを拡大したデータ取得範囲で、測定対象試料の質量分析により得られるマススペクトルデータを取得することを特徴とする質量分析方法。 - 前記標準値選定ステップで選定された前記特定のピークの質量電荷比の標準値、及び、前記データ取得範囲内における前記特定のピークに対応する質量電荷比の実測値に基づいて、前記データ取得ステップで取得された前記データ取得範囲内のマススペクトルデータを補正するデータ補正ステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の質量分析方法。
- 標準試料の種類を設定する標準試料設定ステップをさらに含み、
前記質量分析ステップでは、前記標準試料設定ステップで設定された標準試料を含む測定対象試料の質量分析を行い、
前記標準値選定ステップでは、複数種類の標準試料について、それぞれを質量分析したときに得られる複数のピークの質量電荷比の標準値を各標準試料に対応付けて予め記憶する記憶部から、前記標準試料設定ステップで設定された標準試料に対応する複数のピークの質量電荷比の標準値を読み出し、それらの標準値の中から特定のピークの質量電荷比の標準値を選定することを特徴とする請求項7に記載の質量分析方法。 - 前記標準値選定ステップでは、2つ以上のピークの質量電荷比の標準値を選定することを特徴とする請求項8に記載の質量分析方法。
- 前記標準値選定ステップでは、前記分析範囲を挟んで両側において、それぞれ少なくとも1つのピークの質量電荷比の標準値を選定することを特徴とする請求項9に記載の質量分析方法。
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